JPH1068828A - 幹線導波路を有する光導波路モジュールおよび伝送装置 - Google Patents

幹線導波路を有する光導波路モジュールおよび伝送装置

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JPH1068828A
JPH1068828A JP8228449A JP22844996A JPH1068828A JP H1068828 A JPH1068828 A JP H1068828A JP 8228449 A JP8228449 A JP 8228449A JP 22844996 A JP22844996 A JP 22844996A JP H1068828 A JPH1068828 A JP H1068828A
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JP
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optical
waveguide
main
transmission
main waveguide
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JP8228449A
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English (en)
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Toshihiko Takano
俊彦 高野
Michio Oba
道雄 大場
Hisashi Owada
寿 大和田
Yasunari Kawabata
康成 川端
Hamao Hashimoto
浜穂 橋本
Kuniaki Chinnai
邦昭 陳内
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マルチ・ドロップ回線方式の光伝送方式に好
適に使用される分岐用のモジュールを提供する。 【解決手段】 光伝送路と接続して、光信号の受発光を
行うために用いる分岐用の光導波路モジュールであっ
て、光伝送路と接続されて該光伝送路の一部分となる幹
線導波路(11)と、該幹線導波路(11)から一方の方向に分
岐した少なくとも一対の分岐導波路(21,22) とを高分子
平板透光体に屈折率分布を形成して作製してなり、該一
対の分岐導波路の片方(21)に受光素子(25)が、他方(22)
に発光素子(26)が接続されてなる幹線導波路を有する光
導波路モジュール。 【効果】 小型で敷設が容易、低コストの光伝送システ
ムを製造することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マルチ・ドロップ回線
方式の光伝送方式に好適に使用される幹線導波路を有す
る光導波路モジュールおよびこれを用いた伝送装置に関
する。詳しくは、シリアル伝送の光通信方式において、
1本又は2本の光伝送路を、複数の端末とその制御装
置、若しくは複数の端末間で共有することにより、情報
交換を可能とするマルチ・ドロップ回線方式の光通信網
において好適に使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】現在、様々な通信方式、通信網の構造、
通信手順といったものが開発され、コンピュータを使用
したデジタル通信が利用されている。これらの通信網に
おいて、伝送距離が数km程度の中規模のものは現在主
に、同軸電線あるいはツイストペア電線を用いた電気に
よる伝送である。
【0003】しかしながら、電線を用いた通信網では、
電磁輻射によるノイズ源が近傍にある場合には、電磁ノ
イズ対策が、建屋間を架空ケーブルを用いて接続する場
合には、落雷への対策が必要となる。また、特定の化学
品を扱っているような事業所では防爆に対する対応が必
要となる。また、マルチ・ドロップ方式の電気による通
信では、電気信号が伝播する方向を1方向に限定するこ
とが難しいため、自局の発信信号を自局の受信機が受信
することになる。これを防ぐために、自局の信号を無効
化するような電子回路が必要となる。
【0004】これに対して、光ファイバーを用いた光伝
送では、電磁ノイズ、防雷対策、防爆対策が不要である
ため、敷設が簡便で設計が容易となり、トータルコスト
を低く抑えることができる。また、光は伝搬する方向が
あるため、電気信号では難しい方向性結合が可能であ
り、自局の発進信号を自局で受けにくくすることが容易
にできる。このため、自局信号の受信を無効化するため
の付加回路が不要、あるいは極めて簡素なもので実現で
きる。これらから、光ファイバーを用いた光伝送の分野
においても、電線を用いる方法で開発された種々の伝送
方式が検討され、実用化されつつある。
【0005】光伝送の分野では、スター型結合方式の光
通信網の利用が多い。マルチ・ドロップ回線方式の光通
信網は、このスター型結合方式の光通信網と比較しても
利点がある。スター型の光通信網では、スター型の分岐
装置から、装置台数分の本数の光ファイバーを敷設しな
ければならない。そのため、分岐装置周辺では、敷設す
る光伝送路が多数となり、敷設空間や敷設費用の面で制
約を受ける。一方、マルチ・ドロップ回線方式の接続で
は、1本の光ファイバー、あるいは2本ペアとなってい
る光ファイバー伝送路を1本だけを敷設することで、複
数の端末を繋ぐことができるため、敷設空間や敷設費用
を軽減することができる。
【0006】マルチ・ドロップ回線方式の光通信におい
ても、電気通信網でマルチ・ドロップ回線方式用として
開発された通信手順(プロトコル)をそのまま利用する
ことができる。従って、光/電気、電気/光変換部を構
成する電気回路は、それらプロトコルを実現している電
気回路に、電気信号と光送受信素子を駆動する回路を付
け加えることで実現できる。
【0007】例えば、全体の伝送装置を制御するバスマ
スタによるコントロールが行われる形式(マスター・ス
レーブ型)の通信手順としては、RS485 によるバス型の
制御通信方式が良く知られており、そのまま利用するこ
とが可能である。また、すべての伝送装置が平等な接続
方式の(ピアー・ツー・ピアー型)の通信手順として
は、衝突検知機構、個別の伝送装置の認識機構等の伝送
手続(プロトコル)を備えた ISO/IEC 8802-3 (Ethrer
net として知られている)による通信方式をそのまま利
用することが可能である。これらの伝送手順は、規格化
されており、専用の通信半導体も市販されているため、
本発明の伝送装置の電気入出力部に組み込むことは比較
的容易にできる。
【0008】上記に述べたように、マルチ・ドロップ回
線方式の光伝送方式は、優れた機能を有している。しか
し、マルチ・ドロップ回線方式の伝送では、複数の伝送
装置を繋げることで、伝送ロス以外に信号を分岐して取
り出すことによるロスが発生する。それにより、1本の
光ファイバーに接続できる台数が制限される。発信をお
こなった端末に隣接している端末の受光強度と、何台も
の伝送装置を経てから後に接続した端末の受光強度比が
あまり大きくなると、受光素子の増幅回路のダイナミッ
クレンジを越えてしまい、受光強度の設定ができなくな
ってしまう。
【0009】ここで、最大接続数をn台とした場合につ
いて簡単に計算する。最も受光強度の大きい1台目の伝
送装置が受光する光強度と、最も受光強度の小さいn台
目の伝送装置が受光する受光強度の比を求めると、下記
となる。 受光強度比={(1−α)(1−δ)}^(n-1) ここで、αは分岐比(入射した光強度に対して分岐部分
を伝播する光強度の比)、δは伝送装置を通過する際の
分岐以外の伝送ロスである。
【0010】受光強度比の対数を取り、δ及びαが十分
小さいと仮定すると、Log(1−α)≒−α、Log(1−
δ)≒−δから、近似式として以下を得る。 Log(受光強度比)=−(n-1)(α+δ) 受光素子の増幅回路のダイナミックレンジをX(dB)とす
ると、受光素子のダイナミックレンジにより決定され
る。 最大接続台数 : 1+X/(10(α+δ))
【0011】ここで、δは、光コネクタや光ファイバ
ー、平面光導波路といった光学部品の伝送ロスであり、
容易に減らすことはできない。伝送ロスを減らすために
は、光学素子の接続箇所を減らす、部品点数を減らすと
いったことが有効となる。一方、αを小さくするために
は、分岐比を大きくして受光素子への光の分岐量を減ら
すことが有効となる。これらのαとδの値を小さくする
ことで接続可能な台数を増やすことができる。
【0012】マルチ・ドロップ回線方式のための不等分
岐部分は、光ファイバーカプラ分岐素子により構成する
ことが可能である。しかし、大きな分岐比を持った不等
分岐素子を再現性良く作製することは容易ではない。ま
た、光学的な接続部分を減らすことが上記の伝送装置を
通過する際の伝送ロスを減らすことにつながることか
ら、多数の光学部品を用いて、マルチ・ドロップ回線方
式の伝送装置を組み上げることはできるだけ避けること
が望ましい。
【0013】本発明に関連性の認められる特許として、
特開昭58-9084 「光伝送網」および、特開昭64-50640
「光ネットワークシステム」では、2本の光ファイバー
を用いた光伝送装置について記載されている。これらの
特許では、マルチ・ドロップ回線方式のために複数の光
部品を組み合わせていることから、伝送部分でのロスが
多くなる。さらに、装置自体が多数の光部品から構成さ
れているため、伝送装置が小型化しにくいといったデメ
リットがある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
したバス型の光通信網において、重要な特性である光の
分岐特性と、その特性の再現性に優れ、製造が容易な分
岐用の幹線導波路を有する光導波路モジュールであり、
該モジュールを用いた温度や湿度などの変化に対して安
定した分岐・伝送特性を有し、粉塵や有機物質、腐食性
ガスなどの多い環境下でも分岐・伝送特性の低下や劣化
が少なく、フィールド計装システムにも利用が可能で、
しかも小形で安価な光伝送装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、光
伝送路と接続して、光信号の受発光を行うために用いる
分岐用の光導波路モジュールであって、光伝送路と接続
されて該光伝送路の一部分となる幹線導波路(11)と、該
幹線導波路(11)から一方の方向に分岐した少なくとも一
対の分岐導波路(21,22) とを高分子平板透光体に屈折率
分布を形成して作製してなり、該一対の分岐導波路の片
方(21)に受光素子(25)が、他方(22)に発光素子(26)が接
続されてなる幹線導波路を有する光導波路モジュールで
ある。
【0016】本発明の幹線導波路を有する光導波路モジ
ュールとしては、該幹線導波路が1本(11)であり、該一
対の分岐導波路が一組(21,22) であるもの、該幹線導波
路が2本(11,12) であり、該一対の分岐導波路が一組(2
1,22) であって、片方が一つの該幹線導波路から分岐
し、他方が残りの該幹線導波路から分岐したものである
もの、該幹線導波路が1本(11)であり、該一対の分岐導
波路が互いに逆方向から分岐する二組(21,22,23,24) で
あって、異なる組の片方が一つの受光素子に、異なる組
の他方が発光素子に接続されてなるもの、該幹線導波路
が2本(11,12) であり、該一対の分岐導波路が互いに逆
方向から分岐する二組(21,22,23,24) であって、それぞ
れの片方が一つの該幹線導波路から分岐し、他方が残り
の該幹線導波路から分岐し、かつ、異なる組の片方が一
つの受光素子に、異なる組の他方が発光素子に接続され
てなるものなどが実施態様として挙げられる。
【0017】また、本発明の幹線導波路を有する光導波
路モジュールは、該受光素子(25)と該発光素子(26)とが
同一端面に接続され、この端面と対向する端面が斜めに
加工された形状を有するものであることが好ましい。そ
して、本発明では、上記の幹線導波路を有する光導波路
モジュール(1) に、該受光素子(25)および該発光素子(2
6)を制御する電気回路(2) 、該電気回路(2)の電気信号
入出部(6) とを接続し、これらを一つの筐体(3) 内に収
納してなる光伝送装置として好適に使用される。
【0018】まず、本発明の理解を容易とするために図
を示して説明する。図1は、本発明の幹線導波路を有す
る光導波路モジュールの平面図の一例であり、図2は図
1の側面図である。図1において、光伝送路(7) と接続
されて該光伝送路の一部分となる幹線導波路(11)と該(1
1)より一方向から2本一対の分岐導波路(21,22) とが高
分子平板透光体(37)に屈折率分布を形成して作製され、
2枚のガラス基板(38,38) で挟まれた構造とされる。該
幹線導波路(11)の両端には、一つの光ファイバ伝送路
(7) との接合部、該分岐導波路(21,22) の片方の端に受
光素子(25)、他方の端に発光素子(26)を接続してなる。
本モジュールの図における右端は、図2のように斜めに
切削してなり、これは、図1の右端の(38,37,38)の表示
部分に相当し、発光素子(26)からの信号の一部が右端面
で反射して受光素子(25)に再入射することを防止する。
【0019】図3は、図1、2に示した該モジュール
(1) に、該受光素子(25)および該発光素子(26)を制御す
る電気回路部(2) 、該電気回路(2) の電気信号入出部
(6) とを接続し、これらを一つの筐体(3) 内に収納して
なる光伝送装置の概念図である。図4は、該光伝送装置
を接続したマスター・スレーブ型の伝送システムの一例
を示したものである。
【0020】図4において、1本の光ファイバーからな
る光伝送路(13)に、バス上の信号を制御する制御装置
[マスター装置](28) と、その制御装置との間で信号を
送受信する端末 [スレーブ装置](29-34)とを配置し、光
ファイバー伝送路の終了端は、光の反射を防止するター
ミネータ(35)を設置している。このシステムにおいて、
マスター装置(28)が、各スレーブ装置(29-34) に対して
送信要求を発し、スレーブ装置側(29-34) がそれに応答
する通信手順により通信を行うことが出来る。なお、接
続すべきスレーブ装置の数が前記最大接続数を越える場
合には、光伝送路(13)にリピータを挿入して減衰した光
信号を増幅することにより接続台数を増やすことが可能
であり、これは後述の例についても同様である。
【0021】マスター装置(28)からの信号は、幹線の光
ファイバー(13)を伝わる。この信号は、本発明の光伝送
装置 (図3)内の幹線導波路を有する光導波路モジュー
ルの幹線導波路(11)にすべて導かれる。幹線導波路(11)
を伝搬している信号の一部が、分岐導波路(21)に導か
れ、受光素子(25)にて、受信される。また、残りの信号
は、幹線導波路(11)の反対端で幹線の光ファイバー(13)
に導かれ、他のスレーブ装置へ伝送される。
【0022】受光素子(25)にて受信された光信号は、電
気回路(2) の光/電気変換部により所定の電気信号に変
換され、電気信号入出力部(6) を介して、スレーブ装置
へ伝わる。スレーブ装置から発信された電気信号は、電
気信号入出力部(6) を介して該光伝送装置に導かれる。
この電気信号は、電気回路(2) の電気/光変換部によ
り、発光素子駆動信号へ変換され、更に、発光素子(26)
により、光信号に変換され、分岐導波路(22)に送出さ
れ、幹線導波路(11)へ導入され、幹線の光ファイバー(1
3)へと導かれる。
【0023】図5は、発信用と受信用とがペアとなった
2本の光ファイバー(13,14) を用いる場合の本発明の幹
線導波路を有する光導波路モジュールを一つの筐体(3)
内に収納してなる伝送装置内の配置を示す一例である。
この幹線導波路を有する光導波路モジュールは、図1と
比べると、分岐部分が1個所のために、分岐による減衰
が少なく、より多くの伝送装置を設置することができ
る。
【0024】図6は、該伝送装置を配置したマスター・
スレーブ型の伝送システムの一例を示したものである。
図6のシステムは、図4のシステムと同様の通信手順に
より通信を行うことが出来る。この方式では、2本の光
ファイバーを光伝送路として使用し、光の伝搬方向を厳
密に分けることにより、マスター装置(28)では、光分
岐、合流器が不要となり、光ファイバーの終了端の反射
防止用のターミネータは不要となる利点が有る。
【0025】図7は、双方向への送受信を1本の光ファ
イバー伝送路を用いる場合の本発明の幹線導波路を有す
る光導波路モジュールを一つの筐体(3) 内に収納してな
る伝送装置内の配置を示す一例である。図8は、該伝送
装置を配置したピアー・ツー・ピアー型の伝送システム
の一例を示したもので、1本の光ファイバーからなる光
伝送路(13)に、相互に信号を送受信する端末(29-34) を
配置し、光ファイバーの両方の終了端は、光の反射を防
止するターミネータ(35)を設置している。各端末(29-3
4) は自局の送信信号を光伝送路(13)の双方向に送信
し、他の端末からの送信信号を光伝送路(13)より受信す
る。このシステムにおいて、各端末(29-34) 間で ISO/I
EC 8802-3 等の LAN用の通信手順による通信を行うこと
が出来る。
【0026】図9は、図7において、2本の光ファイバ
ーを用いる場合の本発明の幹線導波路を有する光導波路
モジュールを一つの筐体内に収納してなる伝送装置内の
配置を示す一例である。この幹線導波路を有する光導波
路モジュールは、図7と比べると、分岐部分が2個所の
ために、分岐による減衰が少なく、より多くの伝送装置
を設置することができる。
【0027】図10は、該伝送装置を配置したピアー・ツ
ー・ピアー型の伝送システムの一例を示したもので、2
本の光ファイバーからなる光伝送路(13,14) に、相互に
信号を送受信する端末(29-34) を配置し、光ファイバー
の両方の終了端は、光の反射を防止するターミネータ(3
5)を設置している。各端末(29-34) は自局の送信信号を
光伝送路 (13及び14) の双方向に送信し、他の端末から
の送信信号を光伝送路 (13又は14) より受信する。この
システムにおいて、各端末(29-34) 間で ISO/IEC 8802-
3 等の LAN用の通信手順による通信を行うことが出来
る。
【0028】図11および図12は、それぞれ図3、図9に
示した幹線導波路を有する光導波路モジュールの平面導
波路の詳細を示したもので、実施例1、2において、そ
の性能を試験したものである。上記に説明したように、
本発明においては、光ファイバ伝送路(13,14) の光信号
を全て光幹線導波路を有する光導波路モジュール(1) の
幹線導波路(11,12) に導き、再び光ファイバ伝送路(13,
14) に導く、そして、幹線導波路(11,12) に設けた分岐
導波路(21,22,23,24) により、該光信号の一部は分岐導
波路に伝播させられる。そして、この幹線導波路(11,1
2) と分岐導波路(21,22,23,24) とは単一の平面フィル
ム内に作製されたものである。
【0029】前記のように、光ファイバ伝送路からの光
信号が、伝送装置に入り幹線導波路を通過してさらに先
方の光伝送路に出る際には、分岐導波路への信号分岐に
よるロス(α)、および分岐以外によるロス(δ)を生
じる。これらのうち、分岐によるロスαは、概略、幹線
導波路幅に対する分岐導波路幅の比と考えればよい。ま
た、分岐以外によるロスδは、光ファイバと光導波路と
の断面形状の違いによる結合損失と導波路の材質に依存
する導波損失が主なものであり、その他、コネクタを使
用した場合には僅かながらコネクタロスも生じる。
【0030】αおよびδは伝送ロスを低減する点から共
に小さい方が好ましいが、δは導波路形状と導波路材質
により大方決まってしまうため限界があるのに対し、α
は必要最低限の光信号強度は確保しなければならない
が、比較的自由度は大きい。従って、導波路パターン設
計に当たっては、接続しようとする伝送装置の数、およ
び受光回路のダイナミックレンジに応じて、αの値をど
のように設定するかが重要となる。さらに、システム全
体としては、光伝送路に用いる光ファイバ自体による伝
送ロスも考慮する必要がある。
【0031】具体的には、図11に示したマスター・スレ
ーブ型の伝送システムの場合には、50/125GI光ファイバ
を伝送路として 500m 、分岐以外によるロスを 1.9 dB
、伝送装置台数10〜15程度を想定して、光回路パター
ンを設計したものである。また、図12に示したピアー・
ツー・ピアー型の伝送システムでは、100/140GI光ファ
イバを伝送路として 500m 、分岐以外によるロスを 2 d
B 、伝送装置台数10〜15程度を想定して、光回路パター
ンを設計したものである。
【0032】本発明の幹線導波路を有する光導波路モジ
ュールは、単一の平面フィルム内に作製されたものであ
る。この構造は、重要な特性である分岐光学特性を自由
に設計でき、その分岐特性精度が製造安定性に優れた光
伝送装置を実現することができる。例えば、導波路の線
幅を調整することで分岐比を所望の値とし、かつ、再現
性にも優れたものである。また、小さな平面光導波路で
作製されることで、全体の小型化が可能となるという特
徴も有する。
【0033】さらに、自局の発光素子(26)からの光信号
が、直接自局の受光素子(25)に受光されることがないた
め、受光強度は極めて微弱であり、電気による伝送の際
に問題となるクロストークによる自局信号を無効化する
電子回路が不要、あるいは極めて簡単な分離回路により
実現することが可能である。更に、発光素子(26)と受光
素子(25)が、2枚のガラス基板(38)で挟んだ構造を有す
る平面光導波路の同一端面に接続され、更に、この端面
と対向する端面が切断又は研磨により斜めに加工された
形状を有する構造を採用することにより、平面光導波路
から漏れ出した自局の光信号の回り込みを抑えることが
でき、自局信号をより受信しにくくなる。これにより自
局信号を無効化する電子回路を不要とすることができ
る。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明の光伝送装置につ
いてさらに詳しく説明する。なお、以下の例は、具体的
に説明するためのものであって、本発明の実施形態や発
明範囲を限定するものではない。
【0035】実施例1 図11は、図4で示したマスター・スレーブ型の伝送シ
ステムにおいて、用いる幹線導波路を有する光導波路モ
ジュールの平面光導波路の詳細な例である。平面光導波
路は、選択光重合法(特公昭56-3522 号公報)による方
法で作製した。具体的には、PCZ樹脂を塩化メチレン
中に溶解させ、その中に、アクリルモノマー及び光重合
開始剤を適量混合し、キャスト法によって溶媒を蒸発乾
固してフィルムを作製した後、フォトマスクを用いて紫
外線照射し、モノマーを重合させクラッド部分を作製し
た。その後、重合反応しなかったモノマーを乾燥により
取り除き、コア部分を作製した。このようにして得られ
たフィルム(37)を2枚のガラス基板(38)の間に挟み
込み、平面光導波路を作製した。この平面光導波路は、
コア径50μm、クラッド径 125μmのマルチモード石英
ファイバに接続するための設計となっている。この光導
波路の幹線部分の線幅は40μm、分岐部の線幅は 3μm
となっている。フィルムの厚さは40μmである。
【0036】この平面光導波路の幹線部の両端にはファ
イバを光透過性の高いエポキシ系の接着剤により接続
し、分岐部分の端面には、SiPIN フォトダイオードと波
長 780nmのレーザダイオードを同様に接着剤で接続し
た。SiPIN フォトダイオードとレーザダイオードは、送
受信回路に接続し、光伝送装置を作製した。この伝送装
置の光学特性を測定したところ、幹線部からの分岐比が
1:0.08 、伝送装置内を通過する際の損失が 2dBであっ
た。SiPIN フォトダイオードの受光信号をダイナミック
レンジが 30dB 増幅回路を用いた。分岐部分が2個所あ
るために、通信が可能な伝送装置台数の最大値は12台
であった。
【0037】実施例2 図12は、図10で示したピアー・ツー・ピアー型の伝
送システムにおいて用いた伝送装置の伝送装置の平面光
導波路の詳細な例である。平面光導波路は、実施例6と
同様の方法で作製した。光伝送路の光ファイバーはコア
径 100μm、クラッド径 150μmのマルチモードファイ
バとして、設計を行った導波路を用いた。幹線部の線幅
は80μm、分岐部の線幅は最大70μmとした。この光フ
ァイバーを、平面光導波路の幹線部の両端に接続し、Si
PIN フォトダイオードと波長 780nmのレーザダイオード
を接続した。
【0038】伝送装置の光学特性を測定したところ、幹
線部からの分岐比が 1:0.3、伝送装置内を通過する際の
損失が 2dBであった。印加電圧 110Vで動作するアバラ
ンシェフォトダイオードを受光素子としてダイナミック
レンジが 35dB の増幅回路を用いたため、実際に接続し
て、通信が可能な伝送装置台数の最大値は12台であっ
た。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の幹線導波路を有する光導波路モジュール及びそれを用
いた光伝送装置は、平面光導波路を用いることで、容易
に分岐特性を設計でき、分岐特性に再現性があり、小型
化を容易にすることができる。さらに、このような特性
により敷設が容易で安価な光伝送システムを提供するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1本の幹線導波路を有する光導波路モジュール
の平面図の一例である。
【図2】1本の幹線導波路を有する光導波路モジュール
の側面図の一例である。
【図3】1本の幹線導波路を有する光導波路モジュール
を用いた光伝送装置の概念図である。
【図4】図3の光伝送装置を使用し、1本の光ファイバ
ーによるマスター・スレーブ方式の光通信網における伝
送システムの一例である。
【図5】2本の幹線導波路を有する光導波路モジュール
を用いた光伝送装置の概念図である。
【図6】図5の光伝送装置を使用し、2本の光ファイバ
ーによるマスター・スレーブ方式の光通信網における伝
送システムの一例である。
【図7】両方向の送受信を行う方式に用いられる1本の
幹線導波路を有する光導波路モジュールを用いた光伝送
装置の概念図である。
【図8】図7の光伝送装置を使用し、1本の光ファイバ
ーによるピア・ツー・ピア方式の光通信網における伝送
システムの一例である。
【図9】両方向の送受信を行う方式に用いられる2本の
幹線導波路を有する光導波路モジュールを用いた光伝送
装置の概念図である。
【図10】図9の光伝送装置を使用し、2本の光ファイ
バーによるピア・ツー・ピア方式の光通信網における伝
送システムの一例である。
【図11】図1に示した1本の幹線導波路を有する光導
波路モジュールに用いる高分子平面光導波路の導波路形
状の詳細図の一例である。
【図12】図9に示した2本の幹線導波路を有する光導
波路モジュールに用いる高分子平面光導波路の導波路形
状の詳細図の一例である。
【符号の説明】
1:幹線導波路を有する光導波路モジュール 2:光/電気、電気/光変換部用の電気回路部 3:光伝送装置 (筐体) 4,5:光伝送装置の光信号入出力部 6:電気信号入出力部 7,8:光ファイバ伝送路との接合部分 11,12:幹線導波路 13,14:光ファイバ伝送路 21,23:受光側分岐導波路 22,24:発信側分岐導波路 25:受光素子 26:発光素子 28:バスをコントロールするマスター装置 29〜34:端末 35:光ファイバーの反射を防ぐターミネータ 37:高分子フィルム導波路 38:ガラス基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川端 康成 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱瓦 斯化学株式会社東京研究所内 (72)発明者 橋本 浜穂 東京都葛飾区新宿6丁目1番1号 三菱瓦 斯化学株式会社東京研究所内 (72)発明者 陳内 邦昭 東京都千代田区丸の内二丁目5番2号 三 菱瓦斯化学株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光伝送路と接続して、光信号の受発光を
    行うために用いる分岐用の光導波路モジュールであっ
    て、光伝送路と接続されて該光伝送路の一部分となる幹
    線導波路(11)と、該幹線導波路(11)から一方の方向に分
    岐した少なくとも一対の分岐導波路(21,22) とを高分子
    平板透光体に屈折率分布を形成して作製してなり、該一
    対の分岐導波路の片方(21)に受光素子(25)が、他方(22)
    に発光素子(26)が接続されてなる幹線導波路を有する光
    導波路モジュール。
  2. 【請求項2】 該幹線導波路が1本(11)であり、該一対
    の分岐導波路が一組(21,22) である請求項1記載の幹線
    導波路を有する光導波路モジュール。
  3. 【請求項3】 該幹線導波路が2本(11,12) であり、該
    一対の分岐導波路が一組(21,22) であって、片方が一つ
    の該幹線導波路から分岐し、他方が残りの該幹線導波路
    から分岐したものである請求項1記載の幹線導波路を有
    する光導波路モジュール。
  4. 【請求項4】 該幹線導波路が1本(11)であり、該一対
    の分岐導波路が互いに逆方向から分岐する二組(21,22,2
    3,24) であって、異なる組の片方が一つの受光素子に、
    異なる組の他方が発光素子に接続されてなる請求項1記
    載の幹線導波路を有する光導波路モジュール。
  5. 【請求項5】 該幹線導波路が2本(11,12) であり、該
    一対の分岐導波路が互いに逆方向から分岐する二組(21,
    22,23,24) であって、それぞれの片方が一つの該幹線導
    波路から分岐し、他方が残りの該幹線導波路から分岐
    し、かつ、異なる組の片方が一つの受光素子に、異なる
    組の他方が発光素子に接続されてなる請求項1記載の幹
    線導波路を有する光導波路モジュール。
  6. 【請求項6】 該受光素子(25)と該発光素子(26)とが同
    一端面に接続され、この端面と対向する端面が斜めに加
    工された形状を有する請求項1、2、3、4または5記
    載の幹線導波路を有する光導波路モジュール。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4または5に記載の
    幹線導波路を有する光導波路モジュール(1) に、該受光
    素子(25)および該発光素子(26)を制御する電気回路(2)
    、該電気回路(2) の電気信号入出部(6) とを接続し、
    これらを一つの筐体(3) 内に収納してなる光伝送装置。
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