JPH107460A - 圧電磁器組成物 - Google Patents
圧電磁器組成物Info
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- JPH107460A JPH107460A JP8160193A JP16019396A JPH107460A JP H107460 A JPH107460 A JP H107460A JP 8160193 A JP8160193 A JP 8160193A JP 16019396 A JP16019396 A JP 16019396A JP H107460 A JPH107460 A JP H107460A
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】エネルギー変換効率および変位量が大きく、ま
た広温度範囲での温度変化に対する変位量の変化が小さ
な温度安定性に優れ、かつ高電界下で長時間駆動しても
特性変化の小さな耐久性の高い圧電磁器組成物を提供す
る。 【解決手段】本発明の圧電磁器組成物は、チタン酸ジル
コン酸鉛(PZT)のPbサイトの一部にLaを置換
し、Ti・ZrサイトにNb、Ta、Sbのうちの少な
くとも一種を置換し、かつ酸化クロムを添加したことを
特徴とする。この圧電磁器組成物は、エネルギー変換効
率および変位量が大きく、−30〜150℃の広温度範
囲で温度安定性に優れ、また耐久性の高いため、自動車
等に使用されるアクチュエータ等の圧電素子に利用する
ことができる。
た広温度範囲での温度変化に対する変位量の変化が小さ
な温度安定性に優れ、かつ高電界下で長時間駆動しても
特性変化の小さな耐久性の高い圧電磁器組成物を提供す
る。 【解決手段】本発明の圧電磁器組成物は、チタン酸ジル
コン酸鉛(PZT)のPbサイトの一部にLaを置換
し、Ti・ZrサイトにNb、Ta、Sbのうちの少な
くとも一種を置換し、かつ酸化クロムを添加したことを
特徴とする。この圧電磁器組成物は、エネルギー変換効
率および変位量が大きく、−30〜150℃の広温度範
囲で温度安定性に優れ、また耐久性の高いため、自動車
等に使用されるアクチュエータ等の圧電素子に利用する
ことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクチュエータ等
の圧電素子に利用することができる、チタン酸ジルコン
酸鉛(PZT)を主体とする圧電磁器組成物に関し、特
に自動車等に使用される圧電素子に利用可能な広温度範
囲での高変位性能と高耐久性とを有する圧電磁器組成物
に関する。
の圧電素子に利用することができる、チタン酸ジルコン
酸鉛(PZT)を主体とする圧電磁器組成物に関し、特
に自動車等に使用される圧電素子に利用可能な広温度範
囲での高変位性能と高耐久性とを有する圧電磁器組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アクチュエータ等に利用される圧
電材料として、PZTを主体とする圧電磁器組成物が多
く提案されている。特にPZTにドナー元素を置換し
た、いわゆるソフト圧電材料は、電界誘起変位量(以
下、変位量と略する)が大きく変位性能に優れ、アクチ
ュエータ等への応用に適した材料として注目されてお
り、こうしたソフト圧電材料に種々の元素を添加するな
どしてさらに種々の特性を付与する試みがなされてい
る。
電材料として、PZTを主体とする圧電磁器組成物が多
く提案されている。特にPZTにドナー元素を置換し
た、いわゆるソフト圧電材料は、電界誘起変位量(以
下、変位量と略する)が大きく変位性能に優れ、アクチ
ュエータ等への応用に適した材料として注目されてお
り、こうしたソフト圧電材料に種々の元素を添加するな
どしてさらに種々の特性を付与する試みがなされてい
る。
【0003】このような圧電磁器組成物として、例え
ば、特開平5−845号公報、特開平5−846号公報
では、PZTのPbサイト(Aサイト)をLaで置換
し、SbもしくはNbを添加したものが開示されてい
る。これらの圧電磁器組成物では、SbもしくはNbの
添加によりd定数が高くなり、主に線形変位(印加電界
に比例した変位)を利用するバイモルフ用の高変位量を
もつ圧電材料となることが知られている。
ば、特開平5−845号公報、特開平5−846号公報
では、PZTのPbサイト(Aサイト)をLaで置換
し、SbもしくはNbを添加したものが開示されてい
る。これらの圧電磁器組成物では、SbもしくはNbの
添加によりd定数が高くなり、主に線形変位(印加電界
に比例した変位)を利用するバイモルフ用の高変位量を
もつ圧電材料となることが知られている。
【0004】一方、さらなる高変位量、高出力を得るた
めには、抗電界を超える高い電界を印加し、90°ドメ
イン反転に伴う非線形変位を利用することが必要とな
る。しかし、ドメイン反転が起きるほどの高電界下で長
時間にわたって駆動させると、変位量およびエネルギー
変換効率の低下が生じてしまう。しかし、従来のソフト
圧電材料は、抗電界が低く、またドメイン反転が起こり
やすいため、高電界下での駆動によって変位量やエネル
ギー変換効率の低下が生じていた。このため、高電界下
での長時間の駆動がなされるような用途においては、従
来のソフト圧電材料を圧電アクチュエータに利用するこ
とは難しかった。
めには、抗電界を超える高い電界を印加し、90°ドメ
イン反転に伴う非線形変位を利用することが必要とな
る。しかし、ドメイン反転が起きるほどの高電界下で長
時間にわたって駆動させると、変位量およびエネルギー
変換効率の低下が生じてしまう。しかし、従来のソフト
圧電材料は、抗電界が低く、またドメイン反転が起こり
やすいため、高電界下での駆動によって変位量やエネル
ギー変換効率の低下が生じていた。このため、高電界下
での長時間の駆動がなされるような用途においては、従
来のソフト圧電材料を圧電アクチュエータに利用するこ
とは難しかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、エネルギー変換効率および変
位量が大きく、また広温度範囲での温度変化に対する変
位量の変化が小さく温度安定性に優れ、かつ高電界下で
長時間駆動しても特性変化の小さな耐久性の高い圧電磁
器組成物を提供することを目的とする。
みてなされたものであり、エネルギー変換効率および変
位量が大きく、また広温度範囲での温度変化に対する変
位量の変化が小さく温度安定性に優れ、かつ高電界下で
長時間駆動しても特性変化の小さな耐久性の高い圧電磁
器組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、PZTのA
サイトにLaを置換し、またTiおよびZrサイト(B
サイト)にSb、Nb、Taの少なくとも一種を置換
し、かつこのPZTに酸化クロムを添加することによ
り、エネルギー変換効率および変位量が大きくなり、広
温度範囲での温度安定性に優れ、かつ耐久性の高い圧電
磁器組成物が得られることを見出し、本発明に至ったも
のである。
サイトにLaを置換し、またTiおよびZrサイト(B
サイト)にSb、Nb、Taの少なくとも一種を置換
し、かつこのPZTに酸化クロムを添加することによ
り、エネルギー変換効率および変位量が大きくなり、広
温度範囲での温度安定性に優れ、かつ耐久性の高い圧電
磁器組成物が得られることを見出し、本発明に至ったも
のである。
【0007】即ち、本発明の圧電磁器組成物は、チタン
酸ジルコン酸鉛(PZT)のPbサイトの一部にLaを
置換し、Ti・ZrサイトにNb、Ta、Sbのうちの
少なくとも一種を置換し、かつ酸化クロムを添加したこ
とを特徴とする。一方、PZTの一部をドナー元素で置
換し、Crを添加した圧電磁器組成物は、特開平5−1
48016号公報でPZTのAサイトにSr、Ca、B
aを置換し、Sb、Nb、TaおよびCr等を添加した
ものが開示されているように従来からあった。しかし、
この公報の圧電磁器組成物は、主にセラミックフィルタ
等に利用される比較的ハードな圧電材料であり、変位量
が小さい。またCrはPZTをハード化する目的で添加
されており、Crの添加による耐久性の向上については
示唆していない。
酸ジルコン酸鉛(PZT)のPbサイトの一部にLaを
置換し、Ti・ZrサイトにNb、Ta、Sbのうちの
少なくとも一種を置換し、かつ酸化クロムを添加したこ
とを特徴とする。一方、PZTの一部をドナー元素で置
換し、Crを添加した圧電磁器組成物は、特開平5−1
48016号公報でPZTのAサイトにSr、Ca、B
aを置換し、Sb、Nb、TaおよびCr等を添加した
ものが開示されているように従来からあった。しかし、
この公報の圧電磁器組成物は、主にセラミックフィルタ
等に利用される比較的ハードな圧電材料であり、変位量
が小さい。またCrはPZTをハード化する目的で添加
されており、Crの添加による耐久性の向上については
示唆していない。
【0008】本発明の圧電磁器組成物は、PZTの一部
をLaおよびSb、Nb、Taの少なくとも一種により
置換してPZTをソフト化してエネルギー変換効率およ
び変位量を大きくし、−30℃〜150℃の広温度範囲
での温度安定性を向上させ、またCrの添加によって耐
久性を向上させたものである。この圧電磁器組成物によ
り、こうした広温度範囲で安定して動作し、高電界下で
長時間の駆動にも特性が劣化しない圧電素子の圧電材料
とすることができる。
をLaおよびSb、Nb、Taの少なくとも一種により
置換してPZTをソフト化してエネルギー変換効率およ
び変位量を大きくし、−30℃〜150℃の広温度範囲
での温度安定性を向上させ、またCrの添加によって耐
久性を向上させたものである。この圧電磁器組成物によ
り、こうした広温度範囲で安定して動作し、高電界下で
長時間の駆動にも特性が劣化しない圧電素子の圧電材料
とすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明では、PZTのドナー元素
として、LaおよびNb、Ta、Sbを用い、Aサイト
の一部をLaで置換し、Bサイトの一部をNb、Ta、
Sbの少なくとも一種で置換する。これらの元素で置換
することにより、PZTの変位性能を向上させることが
できる。特に、Laは変位量についての温度安定性に著
しい効果を示し、Nb、Ta、Sbは変位量の向上に著
しい効果を示す。
として、LaおよびNb、Ta、Sbを用い、Aサイト
の一部をLaで置換し、Bサイトの一部をNb、Ta、
Sbの少なくとも一種で置換する。これらの元素で置換
することにより、PZTの変位性能を向上させることが
できる。特に、Laは変位量についての温度安定性に著
しい効果を示し、Nb、Ta、Sbは変位量の向上に著
しい効果を示す。
【0010】このとき、一般式:Pb1-(3/2)xLa
x ((Zry Ti1-y )1-z Mz )O3において、La
の置換量(x)とNb、Ta、Sbの少なくとも一種の
置換量(z)の組成で表される圧電磁器組成物とするこ
とにより、エネルギー変換効率および変位量が大きく、
変位量についての温度安定性に優れるものとすることが
できる。
x ((Zry Ti1-y )1-z Mz )O3において、La
の置換量(x)とNb、Ta、Sbの少なくとも一種の
置換量(z)の組成で表される圧電磁器組成物とするこ
とにより、エネルギー変換効率および変位量が大きく、
変位量についての温度安定性に優れるものとすることが
できる。
【0011】この一般式において、特にLaの置換量と
Nb、Ta、Sbの少なくとも一種の置換量との合計置
換量(x+z)を0.03以上とすることにより、従来
から圧電素子として利用されている圧電磁器組成物の歪
量(1.5×10-3(%)(±2kV/mm印加時))
を上回る歪量が得られ、変位量が向上するため望まし
い。
Nb、Ta、Sbの少なくとも一種の置換量との合計置
換量(x+z)を0.03以上とすることにより、従来
から圧電素子として利用されている圧電磁器組成物の歪
量(1.5×10-3(%)(±2kV/mm印加時))
を上回る歪量が得られ、変位量が向上するため望まし
い。
【0012】また、安定した特性を得るためには、キュ
リー温度(Tc)の1/2程度以下の温度範囲で圧電素
子を使用することが必要である。これはTcの1/2の
温度より高温で使用すると、圧電素子の脱分極が起こり
やすくなり、エネルギー変換効率および変位量の低下が
生じるなど素子性能が劣化してしまうためである。従っ
て、高温で安定した特性を得るためにはTcが大きいこ
とが条件となる。特に、自動車用の圧電アクチュエータ
として利用するためには、−30℃〜150℃の広温度
範囲で安定に動作することが必要となるため、250℃
以上のTcが要求される。本発明の圧電磁器組成物にお
いては、(x+z)が0.06より小さいときに250
℃以上のTcを得ることができる。一方、(x+z)が
0.06以上となるとTcは250℃を下回り好ましく
ない。
リー温度(Tc)の1/2程度以下の温度範囲で圧電素
子を使用することが必要である。これはTcの1/2の
温度より高温で使用すると、圧電素子の脱分極が起こり
やすくなり、エネルギー変換効率および変位量の低下が
生じるなど素子性能が劣化してしまうためである。従っ
て、高温で安定した特性を得るためにはTcが大きいこ
とが条件となる。特に、自動車用の圧電アクチュエータ
として利用するためには、−30℃〜150℃の広温度
範囲で安定に動作することが必要となるため、250℃
以上のTcが要求される。本発明の圧電磁器組成物にお
いては、(x+z)が0.06より小さいときに250
℃以上のTcを得ることができる。一方、(x+z)が
0.06以上となるとTcは250℃を下回り好ましく
ない。
【0013】従って、変位量を大きくし、かつ広温度範
囲で安定した変位量を得るためには、xおよびzが0.
03≦x+z≦0.06を満たすことが望ましい。ま
た、0.03≦x+z≦0.06の範囲内で、xとzの
範囲をそれぞれ0.01≦x≦0.05、0.01≦z
≦0.03となる様にLaとNb、Ta、Sbの少なく
とも一種との双方をバランスよく置換すると、変位量の
温度変化をさらに小さくすることができる。Laの置換
量が上記範囲外となると変位特性が不十分となり、ま
た、Nb、Ta、Sbの置換量が上記範囲外となると変
位量の温度安定性が失われ、好ましくない。
囲で安定した変位量を得るためには、xおよびzが0.
03≦x+z≦0.06を満たすことが望ましい。ま
た、0.03≦x+z≦0.06の範囲内で、xとzの
範囲をそれぞれ0.01≦x≦0.05、0.01≦z
≦0.03となる様にLaとNb、Ta、Sbの少なく
とも一種との双方をバランスよく置換すると、変位量の
温度変化をさらに小さくすることができる。Laの置換
量が上記範囲外となると変位特性が不十分となり、ま
た、Nb、Ta、Sbの置換量が上記範囲外となると変
位量の温度安定性が失われ、好ましくない。
【0014】ZrとTiの比(y)を適当にとり、モル
フォトロピック相境界(MPB)近傍の組成とすること
により、変位量を大きくすることができる。しかし、組
成がMPBの組成からずれると、変位量およびエネルギ
ー変換効率が急激に低下してしまう。本発明では、La
の置換によりこのMPBがシフトするため、Laの置換
量に応じてyを適当に変えて、MPB近傍の組成となる
ようにする必要がある。本発明における上記Laの置換
量では、yを0.5〜0.6の範囲内とすることによ
り、MPB近傍組成とすることができるため好ましい。
フォトロピック相境界(MPB)近傍の組成とすること
により、変位量を大きくすることができる。しかし、組
成がMPBの組成からずれると、変位量およびエネルギ
ー変換効率が急激に低下してしまう。本発明では、La
の置換によりこのMPBがシフトするため、Laの置換
量に応じてyを適当に変えて、MPB近傍の組成となる
ようにする必要がある。本発明における上記Laの置換
量では、yを0.5〜0.6の範囲内とすることによ
り、MPB近傍組成とすることができるため好ましい。
【0015】さらに、LaおよびNb、Ta、Sbを置
換したPZTに酸化クロムを微量添加することにより、
高電界を印加した状態での繰り返し駆動による変位性能
の低下を少なくすることができ、耐久性を向上させるこ
とができる。この効果の発現機構の詳細は不明である
が、少なくともドナー元素とクロム元素が共存すること
により発現するものと考えられる。LaおよびNb、T
a、Sbの少なくとも一種のドナー元素によるPZTの
置換の有無で酸化クロム添加効果を比較すると、ドナー
元素で置換してある場合は、機械的品質係数(Qm)の
低下、内部電界の低下が生じ、一方でドナー元素が少な
い、もしくは添加されていない場合には、Qmの増加、
損失の低下が生じ(例えば、特開昭58−96787号
公報)、ドナー元素の有無で酸化クロム添加効果が著し
く異なる。このことから、ドナー元素で置換されていな
い場合や、ドナー元素で置換されていてもその置換量が
小さい場合には、酸化クロム添加による耐久性の改善効
果は得られない。
換したPZTに酸化クロムを微量添加することにより、
高電界を印加した状態での繰り返し駆動による変位性能
の低下を少なくすることができ、耐久性を向上させるこ
とができる。この効果の発現機構の詳細は不明である
が、少なくともドナー元素とクロム元素が共存すること
により発現するものと考えられる。LaおよびNb、T
a、Sbの少なくとも一種のドナー元素によるPZTの
置換の有無で酸化クロム添加効果を比較すると、ドナー
元素で置換してある場合は、機械的品質係数(Qm)の
低下、内部電界の低下が生じ、一方でドナー元素が少な
い、もしくは添加されていない場合には、Qmの増加、
損失の低下が生じ(例えば、特開昭58−96787号
公報)、ドナー元素の有無で酸化クロム添加効果が著し
く異なる。このことから、ドナー元素で置換されていな
い場合や、ドナー元素で置換されていてもその置換量が
小さい場合には、酸化クロム添加による耐久性の改善効
果は得られない。
【0016】このとき、例えば、酸化クロムとしてCr
2 O3 を添加する場合、Cr2 O3を添加した圧電磁器
組成物の全体の量を100重量%とすると、Cr2 O3
の添加量は0.01重量%以上0.3重量%以下である
ことが望ましい。これにより、エネルギー変換効率、変
位量、変位量の温度安定性、Tc等の特性にほとんど影
響を与えずに、耐久性を向上させることができる。Cr
2 O3 添加量が0.3重量%を超える場合、抗電界の低
下が生じ、高電界を印加した繰り返し駆動により脱分極
されやすくなるため、変位量等の特性の低下を招き好ま
しくない。
2 O3 を添加する場合、Cr2 O3を添加した圧電磁器
組成物の全体の量を100重量%とすると、Cr2 O3
の添加量は0.01重量%以上0.3重量%以下である
ことが望ましい。これにより、エネルギー変換効率、変
位量、変位量の温度安定性、Tc等の特性にほとんど影
響を与えずに、耐久性を向上させることができる。Cr
2 O3 添加量が0.3重量%を超える場合、抗電界の低
下が生じ、高電界を印加した繰り返し駆動により脱分極
されやすくなるため、変位量等の特性の低下を招き好ま
しくない。
【0017】このとき、添加されたCrは、Nb、T
a、Sbと同様にPZTのBサイトに置換していると考
えられる。その理由としては、CrイオンのサイズがB
サイトイオンのサイズに近いこと、X線回折等の構造解
析によりCrの粒界析出が観察されていないことが挙げ
られる。(こうしたCrとは異なり、V、Mo等を少量
添加した場合には、Pb2 V3 O8 、Pb2 MoO5 と
いった形態で粒界析出が観察される。) 本発明の圧電磁器組成物の製造方法としては特に限定さ
れないが、PbO、ZrO2 、TiO2 、La2 O3 あ
るいはLa2 (CO3 )3 、Nb2 O5 、Ta 2 O5 、
Sb2 O3 、Cr2 O3 等の酸化物粉末あるいは炭酸塩
を用い、一般式:Pb1-(3/2)xLax ((Zry Ti
1-y )1-z Mz )O3 の組成となる様にこれらの原料粉
末を秤量、混合して圧電磁器組成物の原料粉末を調製
し、この原料粉末を一旦仮焼して仮焼粉末を得た後、ボ
ールミル、媒体攪拌ミル等の粉砕装置により粉砕し粉末
状の圧電磁器組成物を得ることができる。
a、Sbと同様にPZTのBサイトに置換していると考
えられる。その理由としては、CrイオンのサイズがB
サイトイオンのサイズに近いこと、X線回折等の構造解
析によりCrの粒界析出が観察されていないことが挙げ
られる。(こうしたCrとは異なり、V、Mo等を少量
添加した場合には、Pb2 V3 O8 、Pb2 MoO5 と
いった形態で粒界析出が観察される。) 本発明の圧電磁器組成物の製造方法としては特に限定さ
れないが、PbO、ZrO2 、TiO2 、La2 O3 あ
るいはLa2 (CO3 )3 、Nb2 O5 、Ta 2 O5 、
Sb2 O3 、Cr2 O3 等の酸化物粉末あるいは炭酸塩
を用い、一般式:Pb1-(3/2)xLax ((Zry Ti
1-y )1-z Mz )O3 の組成となる様にこれらの原料粉
末を秤量、混合して圧電磁器組成物の原料粉末を調製
し、この原料粉末を一旦仮焼して仮焼粉末を得た後、ボ
ールミル、媒体攪拌ミル等の粉砕装置により粉砕し粉末
状の圧電磁器組成物を得ることができる。
【0018】これをそのまま、あるいは造粒して、一軸
プレスあるいはCIP(冷間静水圧プレス)により成形
し、所望の試料形状の成形体を得た後、造粒したものに
関しては脱脂を施して、その後、密閉容器を用い、鉛の
揮散を防ぐために調整した雰囲気下で焼成することによ
り圧電体を製造することができる。あるいはまた、粉砕
後の仮焼粉末をバインダー、分散材、可塑剤と混合し、
スラリー状にした後、テープ形成あるいは押し出し成形
等により成形を行い、これを脱脂、焼成して圧電体を得
ることも可能である。
プレスあるいはCIP(冷間静水圧プレス)により成形
し、所望の試料形状の成形体を得た後、造粒したものに
関しては脱脂を施して、その後、密閉容器を用い、鉛の
揮散を防ぐために調整した雰囲気下で焼成することによ
り圧電体を製造することができる。あるいはまた、粉砕
後の仮焼粉末をバインダー、分散材、可塑剤と混合し、
スラリー状にした後、テープ形成あるいは押し出し成形
等により成形を行い、これを脱脂、焼成して圧電体を得
ることも可能である。
【0019】
【作用】本発明の圧電磁器組成物により、エネルギー変
換効率および変位量が大きく、また広温度範囲で特性の
温度安定性に優れ、かつ、高電界下で長時間駆動しても
特性変化の小さな耐久性の高い圧電磁器組成物とするこ
とができる。特に、一般式:Pb1-(3/2)xLax ((Z
ry Ti1-y )1-z Mz )O3 (但し、Mは、Nb、T
a、Sbのうちの少なくとも一種である。)の組成で表
されるPZTに、酸化クロムを添加した圧電磁器組成物
において、前記式中のx、y、zが、0.03≦x+z
≦0.06、および0.5≦x+z≦0.6を満たし、
かつCr2 O3 の添加量が、Cr2 O3 を添加した圧電
磁器組成物の全体の量を100重量%とすると、0.0
1重量%以上0.3重量%以下である圧電磁器組成物
は、さらにエネルギー変換効率および変位量が大きく、
かつ−30℃〜150℃の広温度範囲で特性の温度安定
性に優れ、耐久性の高い圧電磁器組成物とすることがで
きる。
換効率および変位量が大きく、また広温度範囲で特性の
温度安定性に優れ、かつ、高電界下で長時間駆動しても
特性変化の小さな耐久性の高い圧電磁器組成物とするこ
とができる。特に、一般式:Pb1-(3/2)xLax ((Z
ry Ti1-y )1-z Mz )O3 (但し、Mは、Nb、T
a、Sbのうちの少なくとも一種である。)の組成で表
されるPZTに、酸化クロムを添加した圧電磁器組成物
において、前記式中のx、y、zが、0.03≦x+z
≦0.06、および0.5≦x+z≦0.6を満たし、
かつCr2 O3 の添加量が、Cr2 O3 を添加した圧電
磁器組成物の全体の量を100重量%とすると、0.0
1重量%以上0.3重量%以下である圧電磁器組成物
は、さらにエネルギー変換効率および変位量が大きく、
かつ−30℃〜150℃の広温度範囲で特性の温度安定
性に優れ、耐久性の高い圧電磁器組成物とすることがで
きる。
【0020】さらに、前記xおよびzは、0.03≦x
+z<0.06の範囲において、0.01≦x≦0.0
5かつ0.01≦z≦0.03を満たす圧電磁器組成物
とすることにより、広温度範囲で変位量の温度安定性が
さらに優れる圧電磁器組成物とすることができる。
+z<0.06の範囲において、0.01≦x≦0.0
5かつ0.01≦z≦0.03を満たす圧電磁器組成物
とすることにより、広温度範囲で変位量の温度安定性が
さらに優れる圧電磁器組成物とすることができる。
【0021】
【実施例】PbO、ZrO2 、TiO2 、La2 O3 、
Nb2 O5 、Ta2 O5 、Sb2O3 、Cr2 O3 の各
原料粉末を用い、一般式:Pb1-(3/2)xLax ((Zr
yTi1-y )1-z Mz )O3 (但し、Mは、Nb、T
a、Sbのうちの少なくとも一種である。)において、
それぞれx、y、z、M、およびCr2 O3 の添加量を
変えて原料粉末を秤量して乾式で混合し、組成およびC
r2 O3 の添加量の異なる21種類の原料粉末を得た。
これらの原料粉末を800℃で5時間仮焼した後、得ら
れた仮焼粉末をボールミルにより24時間湿式混合およ
び粉砕して粉末とし、これを乾燥して21種類の圧電磁
器組成物(試料1〜試料21)を得た。また、原料粉末
としてLa2 O3 の代わりにSrもしくはBaを用いる
以外は、試料1〜試料21と同様にして試料22および
試料23を作製した。
Nb2 O5 、Ta2 O5 、Sb2O3 、Cr2 O3 の各
原料粉末を用い、一般式:Pb1-(3/2)xLax ((Zr
yTi1-y )1-z Mz )O3 (但し、Mは、Nb、T
a、Sbのうちの少なくとも一種である。)において、
それぞれx、y、z、M、およびCr2 O3 の添加量を
変えて原料粉末を秤量して乾式で混合し、組成およびC
r2 O3 の添加量の異なる21種類の原料粉末を得た。
これらの原料粉末を800℃で5時間仮焼した後、得ら
れた仮焼粉末をボールミルにより24時間湿式混合およ
び粉砕して粉末とし、これを乾燥して21種類の圧電磁
器組成物(試料1〜試料21)を得た。また、原料粉末
としてLa2 O3 の代わりにSrもしくはBaを用いる
以外は、試料1〜試料21と同様にして試料22および
試料23を作製した。
【0022】こうして表1に示される23種類の組成を
もつ圧電磁器組成物(試料1〜試料23)を得た。試料
2〜試料5、試料7〜試料10、試料12、試料16は
実施例であり、試料1、試料6、試料11、試料13〜
15、試料17〜23は比較例である。なお、表1では
比較例の試料番号に*の記号を付した。また、表1中の
Cr2 O3 の欄の値はCr2 O3 の添加量を表し、Cr
2 O3 を添加した圧電磁器組成物の全体の量を100重
量%としたときのCr2 O3 の添加量(重量%)を示
す。
もつ圧電磁器組成物(試料1〜試料23)を得た。試料
2〜試料5、試料7〜試料10、試料12、試料16は
実施例であり、試料1、試料6、試料11、試料13〜
15、試料17〜23は比較例である。なお、表1では
比較例の試料番号に*の記号を付した。また、表1中の
Cr2 O3 の欄の値はCr2 O3 の添加量を表し、Cr
2 O3 を添加した圧電磁器組成物の全体の量を100重
量%としたときのCr2 O3 の添加量(重量%)を示
す。
【0023】
【表1】
【0024】得られた圧電磁器組成物(試料1〜試料2
3)にそれぞれPVA(ポリビニルアルコール)を1重
量%加え、40MPaで、直径18mm、厚さ2mmの
円板に成形し、さらにCIP(冷間静水圧プレス)によ
り300MPaで成形し、脱脂を行った後、1250℃
で2時間、鉛の揮散を防ぐために調整した雰囲気下で焼
結した。
3)にそれぞれPVA(ポリビニルアルコール)を1重
量%加え、40MPaで、直径18mm、厚さ2mmの
円板に成形し、さらにCIP(冷間静水圧プレス)によ
り300MPaで成形し、脱脂を行った後、1250℃
で2時間、鉛の揮散を防ぐために調整した雰囲気下で焼
結した。
【0025】得られた焼結体を直径11mm、厚さ0.
5mmに加工した後、両平面に金電極を蒸着し、100
℃のシリコンオイル中で2kV/mmの直流電界を10
分印加し分極処理を行って圧電体ペレットを形成した。
そして、この圧電体ペレットを測定試料とした。得られ
た圧電体ペレットの測定試料についてエネルギー変換効
率を評価するため、ベクトルインピーダンスアナライザ
(HP 4194A)と恒温恒湿槽(タバイエスペック
PL−1F)とを組み合わせたシステムを用い、−3
0℃〜150℃におけるKpを測定した。
5mmに加工した後、両平面に金電極を蒸着し、100
℃のシリコンオイル中で2kV/mmの直流電界を10
分印加し分極処理を行って圧電体ペレットを形成した。
そして、この圧電体ペレットを測定試料とした。得られ
た圧電体ペレットの測定試料についてエネルギー変換効
率を評価するため、ベクトルインピーダンスアナライザ
(HP 4194A)と恒温恒湿槽(タバイエスペック
PL−1F)とを組み合わせたシステムを用い、−3
0℃〜150℃におけるKpを測定した。
【0026】また、高圧縮応力下でペレット単体の変位
量(1μm以下)を精度良く測定できる微小変位測定装
置を用い、室温中で厚み方向の圧縮荷重20MPaの条
件下で、厚み方向に−0.4〜1.2kV/mm、0.
1Hzの三角波電界を印加した時の試料の厚み方向(電
界方向)の変位量(μm)を測定した。変位量について
の温度安定性については、上記の変位量測定において温
度のみを−30〜150℃の範囲で変えて変位量を測定
し、次の式に従って温度変化率(%)を求めた。
量(1μm以下)を精度良く測定できる微小変位測定装
置を用い、室温中で厚み方向の圧縮荷重20MPaの条
件下で、厚み方向に−0.4〜1.2kV/mm、0.
1Hzの三角波電界を印加した時の試料の厚み方向(電
界方向)の変位量(μm)を測定した。変位量について
の温度安定性については、上記の変位量測定において温
度のみを−30〜150℃の範囲で変えて変位量を測定
し、次の式に従って温度変化率(%)を求めた。
【0027】 Tcは、比誘電率が極大となる温度とし、上記のベクト
ルインピーダンスアナライザと恒温恒湿槽とを組み合わ
せたシステムを用いて測定した。
ルインピーダンスアナライザと恒温恒湿槽とを組み合わ
せたシステムを用いて測定した。
【0028】得られた測定試料(試料1〜試料23)の
Kp、室温での変位量の値、変位量の温度変化率(−3
0〜150℃の温度範囲での値、小さい方が望まし
い)、Tcをそれぞれ表1に併せて示す。表1より、得
られた測定試料(試料1〜23)はいずれもKpが0.
6とほぼ同じであるか、もしくは0.6を超え、その値
が大きいことがわかる。
Kp、室温での変位量の値、変位量の温度変化率(−3
0〜150℃の温度範囲での値、小さい方が望まし
い)、Tcをそれぞれ表1に併せて示す。表1より、得
られた測定試料(試料1〜23)はいずれもKpが0.
6とほぼ同じであるか、もしくは0.6を超え、その値
が大きいことがわかる。
【0029】また、PZTのAサイトの一部をLaで置
換した測定試料(試料1〜試料20)は、変位量および
Tcが大きく、また温度変化率は小さいことがわかる。
一方、Laで置換していない測定試料(試料21)は、
変位量およびTcが小さいことがわかる。また、Laの
代わりにSrで置換した測定試料(試料22)、および
Baで置換した測定試料(試料23)についても、変位
量およびTcが小さいことがわかる。この結果より、L
aの置換は温度変化率を変えずに変位量を大きくするこ
とがわかる。
換した測定試料(試料1〜試料20)は、変位量および
Tcが大きく、また温度変化率は小さいことがわかる。
一方、Laで置換していない測定試料(試料21)は、
変位量およびTcが小さいことがわかる。また、Laの
代わりにSrで置換した測定試料(試料22)、および
Baで置換した測定試料(試料23)についても、変位
量およびTcが小さいことがわかる。この結果より、L
aの置換は温度変化率を変えずに変位量を大きくするこ
とがわかる。
【0030】また、Nb、Ta、Sbで置換された測定
試料(試料1〜試料14、試料15〜試料23)は、い
ずれも置換量によって変位量が大きくなり、かつ、その
置換量の増加に対する変位量の増加量はそれぞれ同程度
であることがわかる。一方、Nb、Ta、Sbで置換さ
れていない測定試料(試料15)は、変位量が小さいこ
とがわかる。この結果より、Nb、Ta、Sbの置換に
より変位量が大きくなることがわかる。
試料(試料1〜試料14、試料15〜試料23)は、い
ずれも置換量によって変位量が大きくなり、かつ、その
置換量の増加に対する変位量の増加量はそれぞれ同程度
であることがわかる。一方、Nb、Ta、Sbで置換さ
れていない測定試料(試料15)は、変位量が小さいこ
とがわかる。この結果より、Nb、Ta、Sbの置換に
より変位量が大きくなることがわかる。
【0031】一方、試料11の温度変化率が35%であ
るように、その置換量(z)が0.03より大きい測定
試料では温度変化率が大きいことがわかる。この結果よ
り、zが0.03より大きいNb、Ta、Sbの置換は
温度変化率を大きくすることがわかる。また、LaとN
b、Ta、Sbの少なくとも一種との合計置換量(x+
z)が0.03以上の範囲の測定試料(試料14)で
は、0.35〜0.38μmと変位量が大きいことがわ
かり、この置換量が0.03より小さい測定試料(試料
14)では0.26μmと変位量が小さいことがわか
る。この結果より、x+zが0.03以上であるときは
変位量が大きく、0.03より小さいとき変位量が小さ
いことがわかる。
るように、その置換量(z)が0.03より大きい測定
試料では温度変化率が大きいことがわかる。この結果よ
り、zが0.03より大きいNb、Ta、Sbの置換は
温度変化率を大きくすることがわかる。また、LaとN
b、Ta、Sbの少なくとも一種との合計置換量(x+
z)が0.03以上の範囲の測定試料(試料14)で
は、0.35〜0.38μmと変位量が大きいことがわ
かり、この置換量が0.03より小さい測定試料(試料
14)では0.26μmと変位量が小さいことがわか
る。この結果より、x+zが0.03以上であるときは
変位量が大きく、0.03より小さいとき変位量が小さ
いことがわかる。
【0032】また、置換量(x+z)が0.06より大
きい測定試料(試料11、試料13)では、250℃以
下とTcが小さいことがわかる。この結果より、置換量
(x+z)が0.06より大きいとき、Tcが著しく低
下することがわかる。また、0.3重量%以下のCr2
O3 が添加された測定試料(試料2、試料3、試料7〜
試料10、試料12、試料16)は、Cr2 O3 が添加
されていない測定試料(試料1、試料6、試料11、試
料13〜試料15、試料17〜試料23)に比べても、
変位量、Tcについてはほぼ同じ大きさである。しか
し、その添加量が0.3重量%を超える測定試料(試料
4、試料5)は、0.3重量%以下のCr2 O3 が添加
された測定試料に比べると、変位量が小さいことがわか
る。
きい測定試料(試料11、試料13)では、250℃以
下とTcが小さいことがわかる。この結果より、置換量
(x+z)が0.06より大きいとき、Tcが著しく低
下することがわかる。また、0.3重量%以下のCr2
O3 が添加された測定試料(試料2、試料3、試料7〜
試料10、試料12、試料16)は、Cr2 O3 が添加
されていない測定試料(試料1、試料6、試料11、試
料13〜試料15、試料17〜試料23)に比べても、
変位量、Tcについてはほぼ同じ大きさである。しか
し、その添加量が0.3重量%を超える測定試料(試料
4、試料5)は、0.3重量%以下のCr2 O3 が添加
された測定試料に比べると、変位量が小さいことがわか
る。
【0033】従って、実施例となる測定試料(試料2〜
5、試料7〜10、試料12、試料16)は、Kpおよ
び変位量が大きく、かつ温度変化率が小さいことがわか
る。中でも、xおよびzが、0.03≦x+z<0.0
6を満たし、かつCr2 O3の添加量が、0.01重量
%以上0.3重量%以下であり、また、xおよびzが、
0.01≦x≦0.05かつ0.01≦z≦0.03を
満たしている測定試料(試料2、試料3、試料7〜1
0、試料12、試料16)は、特に温度変化率が小さい
ことがわかる。 (耐久試験による耐久性の評価)実施例である測定試料
(試料2〜5、試料7〜10、試料12、試料16)の
うち、Cr2 O3 添加量が0.15重量%、0.3重量
%、0.4重量%添加された3種類の粉末(試料2〜試
料4)を用い、温度150℃、荷重20MPa、−0.
4〜1.2kV/mmの駆動条件において耐久試験をそ
れぞれおこなった。また、Cr2 O3 が無添加の比較例
である測定試料(試料1)を用い、同じ駆動条件におい
て耐久試験をおこなった。
5、試料7〜10、試料12、試料16)は、Kpおよ
び変位量が大きく、かつ温度変化率が小さいことがわか
る。中でも、xおよびzが、0.03≦x+z<0.0
6を満たし、かつCr2 O3の添加量が、0.01重量
%以上0.3重量%以下であり、また、xおよびzが、
0.01≦x≦0.05かつ0.01≦z≦0.03を
満たしている測定試料(試料2、試料3、試料7〜1
0、試料12、試料16)は、特に温度変化率が小さい
ことがわかる。 (耐久試験による耐久性の評価)実施例である測定試料
(試料2〜5、試料7〜10、試料12、試料16)の
うち、Cr2 O3 添加量が0.15重量%、0.3重量
%、0.4重量%添加された3種類の粉末(試料2〜試
料4)を用い、温度150℃、荷重20MPa、−0.
4〜1.2kV/mmの駆動条件において耐久試験をそ
れぞれおこなった。また、Cr2 O3 が無添加の比較例
である測定試料(試料1)を用い、同じ駆動条件におい
て耐久試験をおこなった。
【0034】このとき、それぞれの測定試料について、
0.1Hz三角波で得られる変位を測定し、初回、10
6 回、8×106 回、3.3×107 回の駆動回数にお
ける変位量を測定した。試料1〜試料4について、高電
界駆動による変位量の変化を図1に示す。なお、試料4
については、変位量が試料1〜試料3に比べ初期から小
さかったため、本耐久試験を行っていない。
0.1Hz三角波で得られる変位を測定し、初回、10
6 回、8×106 回、3.3×107 回の駆動回数にお
ける変位量を測定した。試料1〜試料4について、高電
界駆動による変位量の変化を図1に示す。なお、試料4
については、変位量が試料1〜試料3に比べ初期から小
さかったため、本耐久試験を行っていない。
【0035】図1より、試料2および試料3の変位量の
低下量は、初期の変位量の5%以下であり、試料1の低
下量は初期の変位量の約15%であることがわかる。こ
の結果から、Cr2 O3 の添加は、高電界駆動による変
位量低下の抑制に効果的であり、特に、Cr2 O3 添加
量が0.01重量%以上0.3重量%以下の範囲内の圧
電磁器組成物では変位量の低下を5%以下とすることが
でき、Cr2 O3 の無添加の圧電磁器組成物に比べ変位
量の低下を1/3程度に小さくできることがわかる。
低下量は、初期の変位量の5%以下であり、試料1の低
下量は初期の変位量の約15%であることがわかる。こ
の結果から、Cr2 O3 の添加は、高電界駆動による変
位量低下の抑制に効果的であり、特に、Cr2 O3 添加
量が0.01重量%以上0.3重量%以下の範囲内の圧
電磁器組成物では変位量の低下を5%以下とすることが
でき、Cr2 O3 の無添加の圧電磁器組成物に比べ変位
量の低下を1/3程度に小さくできることがわかる。
【0036】以上の結果より、チタン酸ジルコン酸鉛
(PZT)のPbサイトの一部にLaを置換し、Ti・
ZrサイトにNb、Ta、Sbのうちの少なくとも一種
を置換し、かつCr2 O3 を添加した圧電磁器組成物
は、エネルギー変換効率および変位量が大きく、かつ広
温度範囲で特性の温度安定性に優れることがわかる。ま
た、高電界下で長時間駆動しても変位量の低下が小さ
く、耐久性が高いことがわかる。
(PZT)のPbサイトの一部にLaを置換し、Ti・
ZrサイトにNb、Ta、Sbのうちの少なくとも一種
を置換し、かつCr2 O3 を添加した圧電磁器組成物
は、エネルギー変換効率および変位量が大きく、かつ広
温度範囲で特性の温度安定性に優れることがわかる。ま
た、高電界下で長時間駆動しても変位量の低下が小さ
く、耐久性が高いことがわかる。
【0037】
【効果】本発明の圧電磁器組成物は、エネルギー変換効
率および変位量が大きく、温度安定性に優れるため、ア
クチュエータ等の圧電素子に利用できる。特に、本発明
の圧電磁器組成物は、広温度範囲での温度安定性に優
れ、また耐久性が高いため自動車用の圧電アクチュエー
タとして利用することができる。
率および変位量が大きく、温度安定性に優れるため、ア
クチュエータ等の圧電素子に利用できる。特に、本発明
の圧電磁器組成物は、広温度範囲での温度安定性に優
れ、また耐久性が高いため自動車用の圧電アクチュエー
タとして利用することができる。
【図1】この図は、本実施例において作製した試料1〜
試料4についての高電界駆動による変位量の変化を示す
図である。
試料4についての高電界駆動による変位量の変化を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧野 浩明 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 神谷 信雄 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のPbサ
イトの一部にLaを置換し、Ti・ZrサイトにNb、
Ta、Sbのうちの少なくとも一種を置換し、かつ酸化
クロムを添加したことを特徴とする圧電磁器組成物。 - 【請求項2】一般式:Pb1-(3/2)xLax ((Zry T
i1-y )1-z Mz )O3 (但し、Mは、Nb、Ta、S
bのうちの少なくとも一種である。)の組成で表される
PZTに、酸化クロムとしてCr2 O3 を添加したもの
であり、式中のx、y、zは、0.03≦x+z≦0.
06、および0.5≦y≦0.6を満たし、かつ該Cr
2 O3 の添加量は、該Cr2 O3 を添加した圧電磁器組
成物の全体の量を100重量%とすると、0.01重量
%以上0.3重量%以下である請求項1に記載の圧電磁
器組成物。 - 【請求項3】前記xおよびzは、0.01≦x≦0.0
5、および0.01≦z≦0.03を満たす請求項2に
記載の圧電磁器組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8160193A JPH107460A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 圧電磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8160193A JPH107460A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 圧電磁器組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH107460A true JPH107460A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15709834
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8160193A Pending JPH107460A (ja) | 1996-06-20 | 1996-06-20 | 圧電磁器組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH107460A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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1996
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