JPH107484A - 緩効性肥料 - Google Patents

緩効性肥料

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JPH107484A
JPH107484A JP8164102A JP16410296A JPH107484A JP H107484 A JPH107484 A JP H107484A JP 8164102 A JP8164102 A JP 8164102A JP 16410296 A JP16410296 A JP 16410296A JP H107484 A JPH107484 A JP H107484A
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fertilizer
polymer
lactide
acid
weight
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JP8164102A
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English (en)
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Minako Yuuchi
美奈子 有地
Takeshi Ito
武 伊藤
Tomohiro Aoyama
知裕 青山
Keiichi Uno
敬一 宇野
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐加水分解性および自然環境下での安全性に
優れたポリ乳酸系樹脂を含む緩効性肥料を提供する。 【解決手段】 Tg以上でかつ90℃以下の温度範囲に
おいてpH7.0 のリン酸緩衝液中に浸漬したときに以下
の式(I)および式(II)を満足することを特徴とする
ポリ乳酸系樹脂組成物を含む緩効性肥料。 (3.28−lnk)×(3Tg+168)≧4500
(I) kt=log(A/(A−b))
(II) A:初期のポリマー中のエステル結合の mol数 x:ポリマー1molと反応した水の mol数 t:浸漬時間[hr] Tg:ポリマーのガラス転移温度[℃] k:加水分解反応速度定数[hr-1]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、徐放性を有し、特
にその生分解性に優れ、肥料放出制御が可能である緩効
性肥料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化学肥料は速効性であるが、本質的に水
溶性であるため流亡や脱窒等による損失が大きく、長期
にわたってその肥効を持続させることは困難である。一
方、化学肥料を一度に大量に施肥すると農作物に濃度障
害を及ぼしたり、また肥料の溶脱による河川等の汚染な
どのおそれがある。以上の点を改良する手段として、従
来から種々の樹脂を肥料に被覆あるいは混合して肥料の
徐放効果を利用して肥料に緩効性を付与する方法が各種
提案されている。高分子新素材便覧(高分子学会編、丸
善株式会社発行、平成元年9月20日)第335 頁によれ
ば、現在使用されている肥料被覆用素材としてはフェ
ノール樹脂及びタルク、硫黄またはパラフィンワック
ス及びけいそう土またはタルク、オレフィン樹脂、ま
たはオレフィン樹脂および界面活性剤またはタルク、
松やに、パラフィンワックス、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、タルク、大豆油とシクロペンタンジエンの5
種類がある。以上の他、特公昭60-21952号公報によると
ポリオレフィンとエチレン−酢酸ビニル共重合体の混合
物が、また特開昭62-21698号公報にはポリオレフィンと
ジエン系重合体の混合物、特開昭63-17286号公報にはポ
リオレフィン系樹脂、エチレン/酢酸ビニル/一酸化炭
素共重合体と水難溶性の無機粉体との混合物、特開平2-
30690 号公報には塩化ビニル・エチレン系共重合体が、
特開平4-16584号公報には−5℃〜50℃の範囲のガラス
転移温度を有するスチレンとブタジエンを主成分とする
高分子ラテックスが、特開平3-16984 号公報にはポリイ
ミド、スチレンブロックコポリマーまたはn-ポリブチル
メタクリレート等、水不溶性高分子を肥料の被覆材とし
て使用する提案がなされている。しかしながら、これら
の緩効性肥料は比較的堅固な被膜中の不完全な被覆、ピ
ンホール、亀裂から水が侵入して肥料成分が徐々に溶出
する仕組みになっているため、製造工程においてこれら
の仕組みを制御することは困難である。従って、例えば
肥料を散布した直後に肥料成分が急激に溶出したり、逆
に溶出量が少量で期待する溶出挙動を再現性よく得るこ
とができないという欠点がある。さらに、用いる皮膜用
高分子物質の性質上、肥効が終了した後もこれら皮膜用
高分子が土壌中に残存し、形状が保持されるため外観か
ら肥料の寿命を判断できないという欠点があり、さらに
土壌を汚染し、環境破壊にもつながると考えられる。
【0003】上述の水不溶性高分子を用いた肥料被覆材
における欠点を解決すべく、ポリビニルアルコール等の
水溶性高分子とポリエチレングリコールを用いた水中植
物用の肥料成型物が提案されているが、これは消失まで
の時間がきわめて短く、緩効性肥料として満足すべき性
質のものではない。
【0004】また、特公平2-23517 号公報においては、
ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)を被覆材として用
いた肥料組成物の記載がある。この樹脂は水不溶性であ
り、しかも土壌中で微生物により分解されるものであ
り、上記問題を解決するものであるが、溶融、成形状態
での流動性が悪いため、成形性が悪く肥料の自由な成形
が難しい。さらに、溶剤への溶解性が悪く、緩効性肥料
の製造に際して肥料粒への溶媒溶液を噴霧するような成
形は困難であり、高温下で溶解し噴霧成形する方法に限
られる。特開平7-309689号公報においては乳酸系樹脂組
成物を肥料の被覆材として用いているが、乳酸系樹脂は
一般に水中あるいは湿度下での安定性が充分ではなく、
緩効性肥料の被覆材として用いた場合、保存中に肥料粒
子同士が癒着したり、肥料成分が溶出してくる場合があ
る。また実施例中で用いられている乳酸系樹脂はテレフ
タル酸等の芳香族系化合物が用いられており、目に見え
ない形で土壌中に芳香族系化合物が残存してしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
の肥料被覆材の欠点を改良するものであって、肥料成分
の溶出速度や溶出パターンを制御しつつ、溶出が終了し
た後には肥料の被覆材が土壌中に残留することなく消失
するといういわゆる生分解性を有し、しかも容易に緩効
性肥料として成形でき、さらに保存安定性の良好な肥料
の被覆材料を提供することをその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本研究者等は、以
上の問題点に鑑み、完全生分解性を有し、肥料成分の溶
出制御可能であり、さらに保存安定性の良好な緩効性肥
料材料を得るべく鋭意研究を重ねた結果、乳酸系ポリマ
ーの加水分解反応速度定数とガラス転移温度で示される
特定の関係式を満足することにより上記目的を達成する
ポリマーが得られることを見いだし、遂に本発明を完成
するに到った。
【0007】即ち本発明は、Tg以上でかつ90℃以下
の温度範囲においてpH7.0のリン酸緩衝液中に浸漬
したときに以下の式(I)および式(II)を満足するこ
とを特徴とするポリ乳酸系樹脂組成物を含む緩効性肥料
である。
【0008】 (3.28−lnk)×(3Tg+168)≧4500 (I) kt=log(A/(A−b)) (II) A:初期のポリマー1mol中のエステル結合の mol数 b:ポリマー1molと反応した水の mol数 t:浸漬時間[hr] Tg:ポリマーのガラス転移温度[℃] k:加水分解反応速度定数[hr-1]
【0009】本発明において、ポリ乳酸系樹脂の保存安
定性を向上させる方法のひとつにポリマー中の未反応モ
ノマーや副反応により生成する不純物、鎖状、環状のオ
リゴマー等の低分子量化合物量を低減する方法が挙げら
れる。通常ポリ乳酸系樹脂は環状ジエステルであるラク
チド及び対応するラクトン類の開環重合により製造され
る。この場合、開環重合反応と熱閉環(解重合)反応は
平衡関係にあり、ポリマー中にラクチドやラクトン類ま
たは乳酸あるいはオリゴマーといった低分子量化合物が
残存してしまう。これらの低分子量化合物は親水性が非
常に強く、且つそれ自体あるいはその加水分解物が強い
酸性を示し、ポリマーの加水分解を著しく促進させるの
で、これら低分子量化合物が緩効性肥料の組成物として
含まれる場合、肥料成分が施肥直後に大量に溶出してし
まったり(バースト現象)、保存安定性を低下させてし
まう。
【0010】ラクチド法以外の例えば乳酸の直接脱水縮
合法やホルマリンと炭酸ガスの重縮合法等により重合反
応を行うことができるが、これらの方法から得られたポ
リマーについても全く同様に低分子量化合物が加水分解
を引き起こし、緩効性肥料としての特性を低下させる主
原因のひとつである。よって、ポリマー中の低分子量化
合物を減少させることが必要である。
【0011】ポリマー中の低分子量化合物を減少させる
方法は、一般に用いられる以下の方法を用いることがで
き、例えば、ポリマーを溶媒に溶かし、ポリマーに対し
て貧溶媒中に投入してポリマーを析出させる再沈殿法や
低分子量化合物や残留モノマーのみが溶解する溶媒で抽
出する方法等である。また、ポリマーの重合後期もしく
は重合終了後、ポリマーの溶融状態で減圧する方法によ
り効率よく低分子量化合物を除去することができる。例
えば、ポリ乳酸の場合ではポリマーの融点から融点+5
0℃もしくはガラス転移点からガラス転移点+200度
の範囲で減圧処理を行えばよい。さらにポリマーの固相
熱処理によっても低分子量化合物の低減は可能である。
例えば、ポリ乳酸の場合では、ポリマーのガラス転移温
度以上150℃以下の温度で絶乾状態のもとで熱処理を
行えばよい。この場合、不活性ガス等の気流下、減圧
下、加圧下の何れでも問題はない。ポリマーの溶融減圧
処理と固相熱処理の両方を用いるとさらに効果的に低分
子量化合物を除去することができる。低分子量化合物を
低減させる方法として以上のようなものを挙げることが
できるがこれらに限定されるものではない。
【0012】ポリ乳酸のようなα−オキシ酸エステルポ
リエステルの加水分解性は、その分子鎖の末端カルボキ
シル基数と相関があり、ポリマー中のカルボキシル基数
が増大するにしたがって耐加水分解性は低下する傾向に
ある。よって、ポリ乳酸系樹脂の耐加水分解性を向上さ
せる方法としてポリマー分子鎖末端カルボキシル基を封
鎖する方法が挙げられる。
【0013】ポリマー分子鎖末端カルボキシル基を封鎖
する方法としては、ポリ乳酸系樹脂をラクチド法で製造
する場合、ラクチドおよび他のラクトン類と脂肪族アル
コールを共存させて開環重合反応を行なえばよい。
【0014】用いる脂肪族アルコールはモノ、ジ、また
は多価アルコールのいずれでもよく、また飽和、もしく
は不飽和であってもかまわない。具体的にはメタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノ
ール、ヘキサノール、ヘプタノール、ノナノール、デカ
ノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、
セチルアルコール、ステアリルアルコール等のモノアル
コール、エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサ
ンジオール、ノナンジオール、テトラメチレングリコー
ル等の、ジアルコール、グリセロール、ソルビトール、
キシリトール、リビトール、エリスリトール等の多価ア
ルコールおよび乳酸メチル、乳酸エチル等を用いること
ができるがこれらに限定されるものではない。特に好ま
しくはデカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルア
ルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール等
の長鎖の脂肪族アルコールを用いる。これらのアルコー
ルは1種または複数併用することも可能である。用いる
アルコールの沸点が重合温度より低い場合には加圧下で
反応を行う必要がある。
【0015】アルコールの量は、目的により異なるが、
多すぎると分子量が上がりにくく低分子量化合物が多量
になるので好ましくない。全モノマー量に対して0.01〜
1モル%の割合で用いられる。
【0016】また、脂肪族アルコールの代わりに分子鎖
中にヒドロキシル基を持った樹脂を用いることができ
る。ここでいう樹脂とは、例えばポリ−(β−ブチロラ
クトン)、ポリ−(γ−ブチロラクトン)、ポリ−(ε
−カプロラクトン)、ポリプロピオラクトン、ポリ−
(δ−バレロラクトン)、ポリ−(4−バレロラクト
ン)、ポリ−(β−メチル−δ−バレロラクトン)、ポ
リグリコール酸および脂肪族カルボン酸と脂肪族アルコ
ールを重縮合して得られたタイプのポリエステル等の脂
肪族ポリエステル等を挙げることができる。
【0017】これらをラクチドに添加する場合、そのま
まの状態(液体、固体)でもよく、適当な溶媒に溶解し
ておいても構わない。ただし溶媒を用いた場合は、反応
前もしくは反応中に溶媒を容易に留去できるのが望まし
い。
【0018】さらに、ポリ乳酸系樹脂の保存安定性を向
上させるために可塑剤を添加することができる。使用す
る可塑剤は、例えばジ−n−オクチルフタレート、ジ−
2−エチルヘキシルフタレート、ジベンジルフタレート
等のフタル酸誘導体、ジイソオクチルフタレート等のイ
ソフタル酸誘導体、ジ−n−ブチルアジペート、ジオク
チルアジペート等のアジピン酸誘導体、ジオクチルセバ
ケート等のセバシン酸誘導体、ジ−n−ブチルマレエー
ト等のマレイン酸誘導体、トリ−n−ブチルシトレート
等のクエン酸誘導体、ブチルオレエート等のオレイン酸
誘導体、モノブイルイタコネート等のイタコン酸誘導
体、グリセリンモノリシリエート等のリシノール酸誘導
体、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフ
ェート等のリン酸エステル系可塑剤等が挙げられる。こ
れらの可塑剤は単独でもよいし2種以上を混合して用い
てもよい。上記可塑剤を乳酸系樹脂に添加することによ
りポリマーの疎水性が高くなり保存安定性が向上すると
同時に、乳酸系樹脂は効果的に可塑化され、得られる樹
脂組成は柔軟性を帯び、成形性が良好になる。
【0019】本発明における保存安定性性の優れたポリ
乳酸系樹脂は、以上に述べた低分子量化合物量を低減す
る方法とその他の方法を複数で用いることにより実現さ
れるものである。これらの方法を各々単独で用いた場合
大きな効果を得ることはできない。
【0020】またポリ乳酸系樹脂の重合には一般に触媒
が用いられるが、これらには公知の触媒が用いられる。
ラクチド法で製造される場合には、具体的には錫、アン
チモン、亜鉛、チタン、鉄、アルミニウム化合物等を例
示することができるが、これらに限定されるものではな
い。この中では特に錫系触媒、アルミニウム系触媒が好
ましく、オクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトナ
ートが特に好適である。
【0021】本発明において分子鎖末端のヒドロキシル
基を脂肪族カルボン酸により封鎖してもよい。使用する
炭素数2〜51の脂肪族カルボン酸はモノ、ジ、多価カ
ルボン酸のいずれでもよく、また飽和もしくは不飽和で
あってもかまわない。具体的には酢酸、プロピオン酸、
酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ペラルゴン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リノール酸、オレイ
ン酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ダイ
マー酸、フマル酸等が使用できる。また、これらの酸無
水物を加えても一向に構わない。これらのカルボン酸は
1種または複数を併用してもよい。ただし、重合温度よ
り沸点の低い酸を用いる場合には加圧下で反応を行う必
要がある。特にステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチ
ン酸、リノール酸、オレイン酸は着香料、乳化剤、ビタ
ミン強化剤、またフマル酸、コハク酸、アジピン酸は調
味料、酸味量もしくはそれらの原料として食品添加物に
も挙げられており、安全性が確認されているので好まし
いカルボン酸である。さらに好ましくは、製パン用助剤
として用いられるステアリル乳酸カルシウムの原料であ
るステアリン酸が挙げられる。このようにしてヒドロキ
シル基末端を封鎖することにより、ポリマーの親水性が
低下し、更に耐加水分解性が向上すると同時に、ポリマ
ーの溶融安定性が向上する。
【0022】本発明において用いられるラクチドは、L
−ラクチド、D−ラクチド、DL−ラクチド、メソラク
チドのいずれでもよい。これらは通常の精製操作、すな
わち再結晶、精留、昇華などによって、十分に精製され
た物を用いるのが望ましい。反応は窒素、アルゴン等の
不活性雰囲気、あるいは減圧、もしくは加圧下で行って
もよく、その際に逐次、触媒やカルボン酸、アルコール
等を添加してもかまわない。
【0023】なお、本発明において、肥料の溶出挙動や
分解性等を種々変化させるためにポリ乳酸系樹脂に第二
成分を混合および/あるいは共重合してもよく、なかで
も生分解性を有する成分が好ましい。混合成分としては
例えば炭素数1以上20以下のアルキレン基からなるオ
キシ酸エステルポリマー等の脂肪族ポリエステルが挙げ
られる。具体的にはポリ−(β−ブチロラクトン)、ポ
リ−(γ−ブチロラクトン)、ポリ−(ε−カプロラク
トン)、ポリ−(プロピオラクトン)、ポリ−(δ−バ
レロラクトン)、ポリ−(4−バレロラクトン)、ポリ
−(β−メチル−δ−バレロラクトン)等のポリラクト
ン類やポリグリコール酸、および脂肪族カルボン酸と脂
肪族アルコールを重縮合して得られたタイプのポリエス
テル、微生物によって産生されるポリ−(3−ヒドロキ
シブチレート)、ポリ−(ヒドロキシバリレート)、ポ
リ−(3−ヒドロキシブチレート)−co−(3−ヒド
ロキシバリレート)、ポリ−(3−ヒドロキシブチレー
ト)−co−(4−ヒドロキシブチレート)等ポリ−ヒ
ドロキシアルカノエート類、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール等ポリエーテル類、ポリビニ
ルアルコール、ポリアミノ酸、タンパク質、糖類、セル
ロース類、でんぷん等を挙げることができるがこれらに
限定されるものではない。非分解性成分を混合および/
あるいは共重合する場合は、環境中に放置された場合に
土壌や水質を汚染、改質する事のない化学的に安定なも
のが好ましい。混合成分としては例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン等が挙げられる。
【0024】このようにして得られたポリ乳酸系樹脂は
用途に応じた任意の分子量を有している。また必要に応
じて顔料、酸化防止剤、劣化防止剤、可塑剤、紫外線吸
収剤、滑材などの添化剤を加えても一向に差し支えな
い。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の緩効性肥料は一般に用い
られる方法により製造される。例えば、乳酸系樹脂を有
機溶剤に溶解してこの有機溶剤溶液中に肥料を浸漬ある
いは肥料に噴霧、乾燥して粒状肥料の外周に樹脂膜を形
成する方法、樹脂を溶融してこの溶融物と粒状肥料を混
合し、粒状肥料の外周に樹脂膜を形成するあるいは混合
して塊状になったものを粉砕する方法、乳酸系樹脂の水
性エマルジョンにより粒状肥料を被覆する方法、乳酸系
樹脂をカプセル状あるいはチューブ状にしたものの中に
肥料を入れ、接着、融着する方法、乳酸系樹脂のマイク
ロスフェア中に肥料成分を含有させる方法、さらにはポ
リ乳酸系樹脂中に肥料を混練しシート状、ペレット状、
棒状に成形する方法等が挙げられるが、これらの方法に
限定されるものではない。
【0026】本発明における緩効性肥料を製造する際の
熱や溶剤による可塑化による肥料粒子同士のブロッキン
グを防ぐ目的で肥料の表面もしくは内部に無機粒子、有
機粒子、オイル等を付着あるいは混合することができ
る。使用される無機粒子としては例えばコロイダルシリ
カ、酸化チタン、タルク、クレー、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、炭化ケイ素等が挙げられる。有機粒子
としてはポリエチレンラテックス、ポリスチレンラテッ
クス、でんぷん等が、オイルとしては動物性オイル、植
物性オイル、鉱物オイル等が挙げられる。これらを添加
することにより、肥料粒子同士の融着を防止するのみで
なく、肥料の溶出速度をコントロールすることもでき
る。
【0027】本発明における緩効性肥料の肥料成分につ
いては特に限定するものではない。また、化学肥料のみ
ならず天然肥料もその対象となる。使用される肥料成分
は1種類以上で、複数の種類を併用することも可能であ
る。さらに、肥料とポリマーを数層に重ねて被覆するこ
とにより、必要な時期に必要な肥料成分を土壌中に溶出
させることができるため施肥回数が減り労力の低減が可
能になる。本発明の緩効性肥料には、必要に応じて目的
植物の生育に悪影響を及ぼさない範囲で農薬類を加える
ことができる。農薬類については特に種類は問わない
が、具体的には殺菌剤、殺虫剤、除草剤、植物成長調節
剤等、また目的植物の成長を促す目的で土壌改良剤等を
加えてもよい。
【0028】本発明における緩効性肥料は、加水分解速
度定数によって規定される数式の範囲内に入るポリ乳酸
系樹脂を用いることにより、一般に必要とされる肥料の
溶出速度および保存安定性が実現されるものであり、こ
の範囲に入る樹脂を用いることが必須の条件である。
【0029】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するために以下
に実施例を述べるが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。なお実施例における特性値は以下の方法によ
って測定した。
【0030】(1)加水分解性評価 35mm×17.5mm,厚み0.5mmのシートを各
ポリマーのTg〜90℃の温度範囲において、pH7.
0のリン酸 緩衝液中に24時間浸漬し、下記式のXを
求めた。
【0031】 X=(3.28−lnk)×(3Tg+168) (I) kt=log(A/(A−b)) (II) A:初期のポリマー中のエステル結合の mol数 b:ポリマー1molと反応した水の mol数 t:浸漬時間[hr] Tg:ポリマーのガラス転移温度[℃] k:加水分解反応速度定数[hr-1]
【0032】(2)溶出率測定 肥料粒子10gを200ml水中に浸漬して密封下25
℃に静置する。所定時間後サンプルと水を分けて水中に
溶出した肥料成分の量(窒素量)を定量分析により求
め、供試サンプル中の全窒素量と溶出窒素量の百分率を
求めて溶出率とする。
【数1】
【0033】(3)ブロッキング性テスト 肥料粒子を30℃、90%RHの恒温恒湿漕内に1ヶ月
間放置した後のブロッキングの有無を目視で判断する。
【0034】製造例1 L−ラクチド100重量部、ステアリルアルコール0.
3重量部、アルミニウムアセチルアセトネート0.1重
量部のトルエン溶液を撹拌装置、窒素導入管を備えた重
合管に装入し、2時間真空乾燥、窒素置換を行った後、
窒素雰囲気下に190℃に加熱し、開環重合反応を2時
間行いポリマーを得た。このポリマーをさらに0.1m
mHgの減圧下100℃で12時間処理した後、窒素気
流下120℃で24時間固相処理下した。得られたポリ
マーの加水分解性評価を90℃で行った際のA、b、T
g、k、X各値を表1に示した。
【0035】製造例2 L−ラクチド100重量部、ラウリルリルアルコール
0.2重量部、ステアリン酸0.3重量部、オクチル酸
第一スズ0.03重量部のトルエン溶液を撹拌装置、窒
素導入管を備えた重合管に装入し、2時間真空乾燥、窒
素置換を行った後、窒素雰囲気下に190℃に加熱し、
開環重合反応を2時間行った。反応を終了して得られた
ポリマーをクロロホルム60mlに溶解し、メタノール
400mlに注いで再沈澱させた。得られた白色粉末は
メタノール、エーテルで順次洗浄した後、60℃で真空
乾燥した。得られたポリマーの加水分解性評価を90℃
で行った際のA、b、Tg、k、X各値を表1に示し
た。
【0036】製造例3 L−ラクチド50重量部、DLラクチドを50重量部、
ステアリルアルコール0.5重量部、アルミニウムアセ
チルアセトネート0.1重量部のトルエン溶液を撹拌装
置、窒素導入管を備えた重合管に装入し、2時間真空乾
燥、窒素置換を行った後、窒素雰囲気下に190℃に加
熱し、開環重合反応を2時間行った。反応を終了して得
られたポリマーをクロロホルム60mlに溶解し、メタ
ノール400mlに注いで再沈澱させた。得られた白色
粉末はメタノール、エーテルで順次洗浄した後、60℃
で真空乾燥した。得られたポリマーの加水分解性評価を
75℃で行った際のA、b、Tg、k、X各値を表1に
示した。
【0037】製造例4 L−ラクチドの代わりにDL−ラクチド100重量部を
用いた他は製造例1と同様の方法で重合反応を行った
後、反応系内の温度を保持した状態で真空ポンプにより
脱気して5mmHgまで減圧し、1時間継続した後に反
応器内を窒素置換しポリマーを取り出した。得られたポ
リマーの加水分解性評価を60℃で行った際のA、b、
Tg、k、X各値を表1に示した。
【0038】製造例5 ステアリルアルコールの代わりにポリカプロラクトン
(PLACCEL220、ダイセル化学社製)10重量
部を用いた他は製造例4と同様の方法で重合、溶融減圧
処理を行った。得られたポリマーの加水分解性評価を6
0℃で行った際のA、b、Tg、k、X各値を表1に示
した。
【0039】製造例6 製造例1と同様の方法で重合反応を行い、2時間で反応
を終了した。得られたポリマーの加水分解性評価を90
℃で行った際のA、b、Tg、k、X各値を表1に示し
た。
【0040】製造例7 L−ラクチド100重量部、アルミニウムアセチルアセ
トネート0.1重量部のトルエン溶液を撹拌装置、窒素
導入管を備えた重合管に装入し、2時間真空乾燥、窒素
置換を行った後、窒素雰囲気下に190℃に加熱し、開
環重合反応を2時間行った。反応系内の温度を保持した
状態で真空ポンプにより脱気して5mmHgまで減圧
し、1時間継続した後に反応器内を窒素置換しポリマー
を取り出した。得られたポリマーの加水分解性評価を9
0℃で行った際のA、b、Tg、k、X各値を表1に示
した。
【0041】製造例8 製造例3と同様の方法で重合反応を行い、2時間で反応
を終了した。得られたポリマーの加水分解性評価を75
℃で行った際のA、b、Tg、k、X各値を表1に示し
た。
【0042】製造例9 DL−ラクチド100重量部、ステアリン酸0.3重量
部、オクチル酸第1スズ0.03重量部のトルエン溶液
を撹拌装置、窒素導入管を備えた重合管に装入し、2時
間真空乾燥、窒素置換を行った後、窒素雰囲気下に19
0℃に加熱し、開環重合反応を2時間行った。反応系内
の温度を保持した状態で真空ポンプにより脱気して5m
mHgまで減圧し、1時間継続した後に反応器内を窒素
置換しポリマーを取り出した。得られたポリマーの加水
分解性評価を60℃で行った際のA、b、Tg、k、X
各値を表1に示した。
【0043】製造例10 DL−ラクチド100重量部、ポリカプロラクトン(P
LACCEL220、ダイセル化学社製)10重量部、
アルミニウムアセチルアセトネート0.1重量部のトル
エン溶液を撹拌装置、窒素導入管を備えた重合管に装入
し、2時間真空乾燥、窒素置換を行った後、窒素雰囲気
下に190℃に加熱し、開環重合反応を3時間行った。
得られたポリマーの加水分解性評価を60℃で行った際
のA、b、Tg、k、X各値を表1に示した。
【0044】実施例1 製造例1で得られたポリマー5重量部をトリクロロエタ
ン100重量部に溶解した溶液を、平均粒径約4mmの窒
素系粒状肥料に噴流被覆装置を用いて噴霧し、乾燥して
被覆粒状肥料を作製した。肥料の溶出率は図1に、ブロ
ッキングの試験を行った結果は表2に示した。
【0045】実施例2 製造例1で得られたポリマー7重量部をクロロホルム1
00重量部に溶解した液に、平均粒径約3μmのコーン
スターチ2重量部を分散させた。得られた液を実施例1
と同様の方法で窒素系粒状肥料に被覆し、乾燥して被覆
粒状肥料を作製した。肥料の溶出率は図1に、ブロッキ
ングの試験を行った結果は表2に示した。
【0046】実施例3 製造例2で得られたポリマー60重量部をフレーク状に
破砕し、窒素系肥料40重量部、ヤシ油5重量部とブレ
ンドした後、190℃でニーダーによって混練した。取
り出したストランドを破砕機により破砕し、粒径約4mm
のフレーク状の肥料を得た。肥料の溶出率は図1に、ブ
ロッキングの試験を行った結果は表2に示した。
【0047】実施例4 製造例3で得られたポリマー5重量部をトリクロロエタ
ン100重量部に溶解した。実施例1と同様の方法でポ
リマー溶液を噴霧する際、同時にコロイダルシリカ10
重量部を噴霧し、乾燥して被覆粒状肥料を作製した。肥
料の溶出率は図1に、ブロッキングの試験を行った結果
は表2に示した。
【0048】実施例5 製造例4で得られたポリマー30重量部をメチルエチル
ケトン100重量部に溶解し、縦型噴流式の流動床で直
径約3mmの窒素系粒状肥料に被覆し、被覆粒状肥料を作
製した。肥料の溶出率は図2に、およびブロッキングの
試験を行った結果は表2に示した。
【0049】実施例6 製造例4で得られたポリマー60重量部、窒素系肥料4
0重量部、タルク5重量部を実施例3と同様の方法で混
練、破砕し、粒径約4mmのフレーク状の肥料を得た。肥
料の溶出率は図2に、ブロッキングの試験を行った結果
は表2に示した。
【0050】実施例7 製造例5で得られたポリマーを使用する他は実施例1と
同様の方法で被覆粒状肥料を作製した。肥料の溶出率は
図2に、ブロッキングの試験を行った結果は表2に示し
た。
【0051】比較例1 製造例6で得られたポリマーを使用する他は実施例1と
同様の方法で被覆粒状肥料を作製した。肥料の溶出率は
図3に、ブロッキングの試験を行った結果は表2に示し
た。
【0052】比較例2 製造例7で得られたポリマーを使用する他は実施例3と
同様の方法でフレーク状の肥料を得た。肥料の溶出率は
図3に、ブロッキングの試験を行った結果は表2に示し
た。
【0053】比較例3 製造例8で得られたポリマーを使用する他は実施例4と
同様の方法で被覆粒状肥料を得た。肥料の溶出率は図3
に、ブロッキングの試験を行った結果は表2に示した。
【0054】比較例4 製造例9で得られたポリマーを使用する他は実施例5と
同様の方法で被覆粒状肥料を得た。肥料の溶出率は図4
に、ブロッキングの試験を行った結果は表2に示した。
【0055】比較例5 製造例10で得られたポリマーを使用する他は実施例1
と同様の方法で被覆粒状肥料を作製した。肥料の溶出率
は図4に、ブロッキングの試験を行った結果は表2に示
した。
【0056】
【表1】
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明におけるポリ乳酸系樹脂を用いた緩効性肥料は、従
来の肥料と比較して肥料成分の溶出速度が制御可能であ
り、しかも保存安定性に優れている。また、本発明の緩
効性肥料は本質的に完全分解性であるため従来からの問
題であった環境安全性も著しく改良されている。よって
本発明のポリ乳酸系樹脂を用いた緩効性肥料は、産業界
または環境問題の解決にも寄与するところが非常に大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例(実施例1〜4)の被覆粒状肥
料の25℃水中浸漬時間と溶出率の関係を示す図であ
る。
【図2】 本発明実施例(実施例5〜7)の被覆粒状肥
料の25℃水中浸漬時間と溶出率の関係を示す図であ
る。
【図3】 比較例(比較例1〜3)の被覆粒状肥料の2
5℃水中浸漬時間と溶出率の関係を示す図である。
【図4】 比較例(比較例4〜5)の被覆粒状肥料の2
5℃水中浸漬時間と溶出率の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 敬一 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Tg以上でかつ90℃以下の温度範囲に
    おいてpH7.0のリン酸緩衝液中に浸漬したときに以
    下の式(I)および式(II)を満足することを特徴とす
    るポリ乳酸系樹脂組成物を含む緩効性肥料。 (3.28−lnk)×(3Tg+168)≧4500 (I) kt=log(A/(A−b)) (II) A:初期のポリマー中のエステル結合の mol数 b:ポリマー1molと反応した水の mol数 t:浸漬時間[hr] Tg:ポリマーのガラス転移温度[℃] k:加水分解反応速度定数[hr-1]
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1048683A4 (en) * 1998-11-13 2002-09-25 Daicel Chem ALIPHATIC COPOLYMER, PRODUCTION METHOD, ALIPHATIC POLYESTER RESIN COMPOSITION, VARIOUS USES, COATING COMPOSITION, AND HORTICULTURAL OR AGRICULTURAL PARTICULATE COMPOSITION COMPRISING THE DEGRADABLE COATING FILM
US7220469B2 (en) 1998-11-13 2007-05-22 Daicel Chemical Industries, Ltd. Aliphatic copolyester resin, a preparation method, an aliphatic polyester resin composition, uses thereof, a coating composition, a particle-state composition for agriculture and gardening coated by degradable layer
US20120090366A1 (en) * 2010-04-16 2012-04-19 Taylor Pursell Controlled release fertilizer with biopolymer coating and process for making same

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US7371444B2 (en) 1998-11-13 2008-05-13 Daicel Chemical Industries, Inc. Aliphatic copolyester resin, a preparation method, an aliphatic polyester resin composition, uses thereof, a coating composition, a particle-state composition for agriculture and gardening coated by degradable layer
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