JPH1075767A - 泡盛の冷却熟成方法およびその冷却分離装置 - Google Patents

泡盛の冷却熟成方法およびその冷却分離装置

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JPH1075767A
JPH1075767A JP23095096A JP23095096A JPH1075767A JP H1075767 A JPH1075767 A JP H1075767A JP 23095096 A JP23095096 A JP 23095096A JP 23095096 A JP23095096 A JP 23095096A JP H1075767 A JPH1075767 A JP H1075767A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 泡盛の熟成方法に関し、特に蒸留工程中ある
いは蒸留工程後に凝縮液を極低温に冷却することを特徴
とする冷却熟成方法において、アルコール蒸気または、
凝縮液中の油性成分やコゲ臭などを適度に除去すること
ができ、しかも、泡盛独特の芳醇な香味を効果的に引き
出すことができる泡盛の冷却熟成方法およびその冷却分
離装置を実現すること。 【解決手段】 泡盛製造における蒸留工程を経た凝縮液
を−5℃〜−30℃に冷却保持し、一定期間保存するこ
とにより熟成させる、または、蒸留工程を経た凝縮液を
−5℃〜−30℃に冷却し、析出物を除去する冷却分離
工程により冷却分離した凝縮液を一定期間保持して熟成
する。該冷却分離工程は、凝縮液の流路に冷却管路が設
けられ、該冷却管路内に金属メッシュが複数枚内設され
ており、該金属メッシュに凝縮液中の不純物を析出させ
るようにした冷却分離装置が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、泡盛の熟成方法に
関し、特に蒸留工程中あるいは蒸留工程後に凝縮液を極
低温に冷却する冷却熟成方法およびその冷却分離装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、泡盛は、本格焼酎のなかでも、独
特の香味を有する焼酎として、急速に人気を高めてい
る。特にクースと呼ばれる3年以上熟成された古酒の味
わいは格別のものであり、まろやかな味わいと芳醇な香
りで注目されている。
【0003】この泡盛は、蒸留酒であり、酒税法上は、
乙種焼酎に分類され、単式蒸留法により製造され、アル
コール度が45゜以下のものとされている。単式蒸留法
のため、蒸留中にアルコール以外の微量成分がアルコー
ル蒸気とともに凝縮し、本格焼酎独特の香りと味が生ま
れるのである。
【0004】アルコール以外の成分とは、アルデヒド、
高級アルコール、エステル、有機酸、フルフラール等で
あり、各々沸点の違いにより凝縮される時期が異なる。
【0005】通常、アルコール濃度が10%程度まで蒸
留を行なう。蒸留初期の凝縮液は、初留と呼ばれ、アル
コール濃度が60〜70%程度と高濃度であるが、不快
な油臭を伴うフーゼル油(エステル)や香味成分となる
アルデヒド、高級アルコールなどが多く含まれる。蒸留
後期の凝縮液は、後留と呼ばれ、アルコール濃度が30
%程度以下で、コゲ臭を伴うフルフラールが多く含まれ
る。
【0006】このため、蒸留中期の凝縮液のみを使用す
るようにし、香味を損なう成分が多い初留と後留を分別
採取し、次回のモロミといっしょに蒸留したり、別途再
蒸留したりしていることも多い。
【0007】フーゼル油などの油性成分は、泡盛独特の
香味成分の一つであるため、適度に溶け込んでいる必要
があるが、多量に存在すると、白濁し、酸化して表面に
浮いてその油臭が焼酎に移ってしまうのである。
【0008】上記の香味を損なう成分を効果的に除去す
るための蒸留方法については、各種の研究・開発がなさ
れている。
【0009】後留中の香味を損なう成分を除去できるよ
うにしたものでは、例えば、特公昭62−16635号
は、蒸留ライン中に活性炭やイオン交換樹脂などによる
吸着濾過ラインを組込んだもので、後留のみを選択的に
吸着濾過できるようにしている。特公昭63−6099
4号は、蒸留過程中に精留、還流、濃縮の度合いを調整
できる装置を設け、後留過程で度合いを高くするように
している。特開平3−22969号は、減圧下で低温蒸
留させ、後留部のコゲ臭を抑えるようにしている。
【0010】その他に、特公昭59−16758号は、
中・後留中の油性成分を冷却分離、初・中留に溶解し、
さらに初留を加えてエステル化し、蒸留して分割採取
し、各種の古酒香味を作り出し、油性成分を分離した後
留に調合するようにし、香味を任意に調整できるように
している。また、特公昭61−50588号、特公昭6
3−62192号、特公平1−16475号は、蒸留工
程中でフーゼル油、高級脂肪酸を分離させるため、アル
コール蒸気を低温水中にバブリングさせるようにしてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、泡盛製造
における蒸留工程は、非常に重要であり、良質の醗酵モ
ロミができても、油性成分などをアルコールとともに多
量に蒸留してしまっては芳醇な香味を損なってしまう。
また、これらの油性成分も、香味成分のひとつであり、
完全に除去してしまっては、泡盛独特の香味も失われて
しまうことになる。
【0012】上記の各種蒸留方法においては、初留のフ
ーゼル油などの油性成分や、後留のフルフラールなどを
除去することができるが、吸着濾過、還流、減圧蒸留、
バブリングのいずれの場合においても、除去し過ぎてし
まい、良好な香味成分までも除去されてしまうことにな
る。また、特公昭59−16758号のように、冷却分
離した油性成分を初留に溶解させ、蒸留中に分割採取し
て種々の香味を回収し、中留に調合することにより、様
々な香味の泡盛を作り出すこともできるが、工程が複雑
になり、設備コストが高くなってしまう。また、この場
合には、後留のフルフラールなどコゲ臭の問題は解消さ
れない。
【0013】本発明の技術的課題は、このような従来の
問題点に鑑みてなされたものであり、アルコール蒸気ま
たは、凝縮液中の油性成分やコゲ臭などを適度に除去す
ることができ、しかも、泡盛独特の芳醇な香味を効果的
に引き出すことができる泡盛の冷却熟成方法およびその
冷却分離装置を実現することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1は、蒸留工程を
経た凝縮液が0℃以下でも凍結しないことを利用して、
氷点下の温度(−5℃〜−30℃)に冷却保持し、通常
の酸化熟成と異なる低温熟成を行なわせるようにしたも
のである。
【0015】泡盛の熟成は、泡盛の成分が酸化される化
学変化と、アルコールと水の分子が会合してクラスター
(分子塊)化する物理変化からなっている。酸化反応
は、原料中の油脂分が麹の酵素によって有機酸に分解さ
れ、さらにアルコールと結合してエステルとなり、これ
が油性成分(フーゼル油)と呼ばれ、香気を作る主成分
のひとつである。しかし、多量になると表面に浮いて、
空気中の酸素と反応して油臭を放つため、熟成期間中に
適時除去される。
【0016】クラスター化については、水およびアルコ
ールの分子がさらに細分化した後に会合してクラスター
化する。かめ貯蔵などセラミックス材などによる遠赤外
線による分子の細分化もクラスター化を促進する。ま
た、かめの金属成分が泡盛中に溶け込んで触媒効果が発
揮され、細分化した水分子がアルコールと会合しやすく
なる。
【0017】本考案では、低温に保持されるため、酸化
反応は遅くなり、余分に発生する油性成分は凝固する。
このため、油臭物質が発生しにくく、香味成分である油
性成分が適度に溶け込んだ状態が保持される。また、ア
ルコールの酸化も少なく、水との会合が増え、クラスタ
ー化が促進される。このため、蒸留直後の刺激的雑臭が
強く、荒々しい味であったものが、短期間で、油臭が少
なく、香味を損なうことがなく、クラスター化が増進さ
れ、特にまろやかな口当たりの泡盛となるのである。
【0018】請求項2は、蒸留工程を経た凝縮液が0℃
以下でも凍結しないことを利用して、氷点下の温度(−
5℃〜−30℃)に冷却させ、不純物を析出させて分離
する冷却分離工程を設け、さらにこの低温を保持し、低
温熟成を行なわせるようにしたものである。
【0019】冷却分離により、油性成分や不純物を凝縮
液中で析出させるため、必要以上に除去されることがな
く、凝縮液中の香味成分が不足すると、溶け出し、平衡
状態の濃度に保持される。
【0020】このため、適度な香味成分が保持され、油
臭などの香味を損なう物質の発生がなくなり、アルコー
ルの酸化が抑制され、クラスター化が促進され、まろや
かな口当たりとなる。
【0021】請求項3は、前記の冷却分離工程におい
て、冷却部に不純物が析出しやすい手段を設けたもので
あり、冷却管路の内部に熱伝導の良い金属メッシュを設
け、該金属メッシュに不純物を析出させるようにした冷
却分離装置である。
【0022】凝縮液をすべて−30℃程度まで冷却して
油性成分を沈殿させるには、時間がかかるが、金属メッ
シュは熱伝導が良いので、短時間で−30℃にすること
ができ、メッシュ状のため、接触面積が大きく、析出量
を十分に確保でき、簡単に取り付けられる。
【0023】請求項4は、蒸留工程に冷却分離装置とし
て、析出物のトラップ手段を設けたものであり、蒸気流
路中に冷却管路を設け、該管路内に熱伝導の良い金属メ
ッシュを設けたコールドトラップ手段である。
【0024】蒸気流あるいは、高温の凝縮液が冷却管路
を通流する時に、冷却された金属メッシュを透過する
と、不純物がこの金属メッシュに析出しトラップされ
る。透過時に急速に熱を奪われるため、アルコール蒸気
のほとんどがこの金属メッシュ部で液化されるため、凝
縮器ともなる。従来の凝縮器は、蛇管内を蒸気が通流
し、該蛇管の外周を冷水などで冷却するようにしたもの
であり、蛇管内面のみが熱交換面となっている。本発明
のように、金属メッシュを内設すると、熱交換面積を大
幅に大きくすることができ、短い距離で、確実に蒸気を
液化することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】請求項1は、泡盛製造における蒸
留工程を経た凝縮液を−5℃〜−30℃に冷却保持し、
一定期間保存して泡盛を熟成させるものである。冷却
は、凝縮液を分別して容器に充填し、大型冷凍庫で冷却
しても良く、凝縮液を貯蔵タンクに充填し、該タンク内
の凝縮液をタンク外部の冷却装置に導いて循環させて冷
却するようにしても良い。
【0026】冷却温度は、凍結しなければ低い方が良い
が、冷却材や冷却設備を考慮すると、−5℃〜−30℃
程度が良く、−5℃より高い温度では、酸化反応の抑制
効果が低く、また、水の比重が高いため、不純物が沈殿
しにくい。−30℃より低い温度の場合には、冷却材や
冷却設備などのコストが高くなる。また、−40〜50
℃付近では凍結が始まる。
【0027】このように、冷却熟成した泡盛は、冷却し
た状態で容器底部の沈殿物を残して瓶詰めし、飲用され
る。瓶詰め後は、必ずしも冷却する必要はないが、冷酒
として飲用しても良い。
【0028】冷却熟成により、従来よりもクラスター化
の進行が早いので、短期間で古酒と同様のまろやかな口
当たりの熟成泡盛となる。また、酸化反応が抑制されて
いるため、香味成分が十分に溶存しており、香味が薄れ
ることがなく、香り高き芳醇な香味となる。
【0029】図1に本発明による冷却熟成方法による実
施例を示す。蒸留工程を経た凝縮液1を貯留する貯留タ
ンク2と、該凝縮液1を貯留タンク2の外部に設置され
た冷却装置3に移送して冷却し、冷却後の凝縮液を貯留
タンク2に戻すための冷却循環ライン4が設けられてい
る。
【0030】該貯留タンク2は、タンクの外面に保冷材
5が装着されており、内部の凝縮液1の温度を計測する
ための温度計6が設けられており、貯留タンク2の上部
側面に戻りノズル7と、下部側面に移送ノズル8が設け
られ、底部にはドレンノズル9が設けられている。2a
は保冷構造を有する蓋体である。
【0031】該冷却循環ライン4は、冷却装置3と循環
ポンプ10が設けられており、貯留タンク2の移送ノズ
ル8より移送された凝縮液1を冷却装置3で、−35℃
程度に冷却し、循環ポンプ10でタンク内に戻すライン
であり、循環させて、貯留タンク2内の凝縮液1の温度
を低下させ、−30℃に保持することができるようにし
たものである。
【0032】該冷却装置3は、凝縮液1を−35℃程度
まで冷却できるものならばいずれでも良い。例えば、冷
却材としてブライン(不凍液)を用いて、凝縮液を通し
た蛇管を冷却するようにしたものでも良い。なお、タン
ク2内の凝縮液1の温度計6と循環ポンプ10と冷却装
置3を制御して自動的に一定温度に制御できるようにす
ると良い。
【0033】このように構成された冷却熟成装置に蒸留
工程を経た凝縮液1を充填し、冷却装置3で順次冷却
し、循環ポンプ10で循環させることにより、貯留タン
ク2内の凝縮液1は、次第に冷却され、所定の温度、例
えば、−30℃に達する。貯留タンク2は保冷構造とな
っているので、一旦冷却された凝縮液1は、ほとんど放
熱しないため、冷却循環ライン4を常時運転させる必要
はなく、経済的である。この状態で、ほぼ3ケ月間熟成
させると、クラスター化が進み、まろやかな口当たりと
なり、香りの高い芳醇な泡盛となる。
【0034】請求項2は、蒸留工程を経た凝縮液を−5
℃〜−30℃に冷却し、析出物を除去する冷却分離工程
が設けられた泡盛の冷却熟成方法である。該冷却分離工
程は、蒸留後の凝縮液を極低温に冷却することにより、
該凝縮液中に溶け込んでいる不純物を析出させ、沈殿さ
せて分離するための工程であり、蒸留初期に多量に凝縮
して液化するフーゼル油やエステルなどの油性成分や蒸
留末期に凝縮するコゲ臭の成分であるフルフラールなど
を適度に分離することができる。
【0035】これらの油性成分やフルフラールは、多量
に溶け込んでいると、酸化反応が過剰となり、悪性の成
分が発生して香味を損ねることになってしまうが、本
来、香気成分の一つであるため、完全に除去しては、泡
盛独特の香味が失われてしまう。このため、酸化反応を
穏やかに進行させるために、適度の除去が肝心である。
また、酸化反応が緩慢になると、アルコールと反応する
有機酸の生成が少ないので、アルコールと水の会合によ
る物理変化であるクラスター化が促進され、まろやかな
味わいの泡盛となる。
【0036】図2に本発明による冷却分離工程の実施例
を示す。この冷却分離工程は、蒸発工程を経た凝縮液1
1を一旦、冷却タンク12に回収し、該冷却タンク12
で凝縮液11中の不純物を析出、沈殿させて分離し、貯
留タンク13に貯留して熟成させるようにしたものであ
る。
【0037】該冷却タンク12は、タンクの外周側面と
底面に冷却管14が巻付けられており、その外面を覆っ
て保冷材15が装着されており、図示しない蒸発装置か
らの凝縮液を冷却タンク12へ導き注入するための注入
ノズル16と、冷却分離された凝縮液を貯留タンク13
に移送するための移送ノズル17が設けられている。移
送ノズル17の吸入口にはフィルター18が設けられて
いる。また、冷却タンク12内部の凝縮液1の温度を計
測するための温度計19が設けられている。
【0038】該冷却タンク12で不純物が除去された凝
縮液21は、移送ポンプ20により貯留タンク13に移
送され、貯留されて熟成される。冷却による析出、沈殿
であるため、必要以上の不純物の除去にはならず、適度
に溶け込んでいるため、穏やかに酸化反応が進行し、香
味を逃がさない。さらに悪性成分は生成しにくくなる。
【0039】請求項3は、前記の冷却分離工程におい
て、凝縮液の流路に冷却管路が設けられ、該冷却管路内
に金属メッシュが複数枚内設されている冷却分離装置で
ある。
【0040】該冷却管路は、凝縮液の流路に、冷却手段
により冷却された金属メッシュを配置し、この金属メッ
シュに、通流する凝縮液中の不純物を析出させて分離で
きるようにしたものである。該冷却手段は、凝縮液流路
を極低温に冷却できるものならばいずれでも良く、ブラ
イン(不凍液)を循環させた冷却ラインで極低温に冷却
できるようにしたものでも良い。該金属メッシュの網目
は、細か過ぎない方が良く、2mm程度が良い。
【0041】図3は、金属メッシュを用いた冷却分離装
置の実施例を示し、(1)は全体図であり、(2)はA
−A断面図である。この冷却分離装置は、円筒状の冷却
容器30の蓋体であるフランジ部31に、該フランジ3
1の中心軸部に2重パイプの極低温配管32が貫通して
挿設されており、図3(2)に示すように、該極低温配
管32の外周部にフィン状に複数の金属メッシュ33が
固着されている。また、冷却容器30の上部側面には、
凝縮液の流入ノズル34が設けられ、底部には、流出ノ
ズル35が設けられている。該2重パイプの極低温配管
32は、内管部32aをブライン(不凍液)が流下し、
下端部で外管部32bに流出し、外管部32bを上方へ
流動するようになっており、図示しない冷却装置によっ
て極低温に冷却されたブラインが循環するようになって
いる。なお、冷却容器30の外部は保冷材で断熱しても
良い。
【0042】このように構成された冷却分離装置は、流
入ノズル34から凝縮液が冷却容器30内に流入し、金
属メッシュ部33を透過して流下し、底部の流出ノズル
35より流出し、図示しない貯留タンクに移送される。
該金属メッシュ33は、極低温配管32により冷却され
るため、凝縮液中の不純物が金属メッシュ33に析出す
る。また、極低温配管32は2重パイプとなっており、
金属メッシュ33の温度は、上部側より下部側が順次低
くなるように構成されており、不純物が全体に分散して
析出するようになっており、一部に析出が偏り、目詰り
してしまうことはない。
【0043】請求項4は、蒸留工程の蒸気を凝縮させる
管路に、冷却管路が設けられており、該冷却管路内に金
属メッシュが複数枚内設されている冷却分離装置であ
る。
【0044】該冷却管路は、金属メッシュを極低温に冷
却できるものならばいずれでも良く、冷却手段として、
極低温配管を管内に通したものでも良く、冷却管路の外
部を極低温に冷却できるようにしたものでも良い。
【0045】図4は金属メッシュを用いた蒸気用の冷却
分離装置の実施例である。円筒状の冷却管路40内に、
任意の間隔に複数枚の金属メッシュ41が内設されてお
り、該金属メッシュ41を貫通するように、極低温配管
42が挿設されており、該極低温配管42は、冷却管路
40の側面を貫通して図示しない冷却装置に接続され、
ブラインを循環させて金属メッシュ41を冷却するよう
になっている。金属メッシュ41の網目は、2mm程度
のものを使用する。金属メッシュ41の配置は、50m
m間隔で、40枚設けられている。
【0046】このように構成された冷却分離装置は、蒸
留装置で蒸発したアルコール蒸気が流入ノズル43より
流入する。流入した蒸気は、金属メッシュ41を透過し
て凝縮し、下部の流出ノズル44より流出して、図示し
ない回収タンクに回収される。該金属メッシュ41は、
極低温配管42により、極低温に冷却されているため、
透過時に急激に熱が奪われ、液化する。この時、蒸気中
の不純物は、金属メッシュ41に析出して分離され、残
りの凝縮液が流出ノズル44より流出する。
【0047】なお、析出した不純物は、極低温配管42
による冷却を停止させ、水洗いするだけで簡単に溶け出
すので、メンテナンスも容易である。
【0048】
【発明の効果】請求項1のように、泡盛製造における蒸
留工程を経た凝縮液を−5℃〜−30℃に冷却保持し、
一定期間保存することにより、泡盛を冷却熟成すること
ができる。すなわち、極低温により、過度な酸化反応を
抑え、悪性成分の生成をなくし、香気成分を保持し、ク
ラスター化を促進させることにより、熟成期間を大幅に
短縮し、古酒と同様の味わいを有するマイルドで口当た
りが良く、香り高き芳醇な香味の泡盛とすることができ
る。
【0049】請求項2のように、泡盛製造における蒸留
工程を経た凝縮液を−5℃〜−30℃に冷却し、析出物
を除去する冷却分離工程が設けられていることにより、
蒸留初期の油性成分および蒸留末期のコゲ臭を有するフ
ルフラールなどを適度に除去することができるため、泡
盛の熟成による香味を改善することができる。
【0050】請求項3のように、前記の冷却分離工程に
おいて、凝縮液の流路に冷却管路が設けられ、該冷却管
路内に金属メッシュが複数枚内設されていることによ
り、凝縮液中に溶け込んでいる油性成分などの不純物を
適度に析出分離することができる。また、冷却面積が大
きいので、トラップ能力が大きく、小型化できる。
【0051】請求項4のように、泡盛製造における蒸留
工程の蒸気を凝縮させる管路に、冷却管路が設けられて
おり、該冷却管路内に金属メッシュが複数枚内設されて
いることにより、アルコール蒸気中に含まれている油性
成分などの不純物を適度に析出分離することができる。
また、冷却面積が大きいので、確実に蒸気を液化するこ
とができる。
【0052】以上のように本発明によると、極低温冷却
により、蒸気および凝縮液中の不純物を除去し過ぎるこ
となく、適度に除去することができ、かつ酸化反応が穏
やかに進行するため、悪性物質が生成されず、香味成分
が効果的に熟成され、しかも、アルコールの酸化が抑制
され、クラスター化が促進されるため、短期間で熟成が
進行し、香り高く芳香な香味を持ち、マイルドな口当た
りの良い泡盛の冷却熟成を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による冷却熟成装置の実施例を示す図で
ある。
【図2】本発明による冷却分離装置の実施例を示す図で
ある。
【図3】本発明による金属メッシュを用いた冷却分離装
置の実施例を示す図である。
【図4】本発明による蒸気トラップ用の冷却分離装置の
実施例を示す図である。
【符号の説明】
1、11、21 凝縮液 2、13 貯留タンク 2a 蓋体 3 冷却装置 4 冷却循環ライン 5、15 保冷材 6、19 温度計 7 戻りノズル 8、17 移送ノズル 9 ドレンノズル 10 循環ポンプ 12 冷却タンク 14 冷却管 16 注入ノズル 18 フィルター 20 移送ポンプ 30 冷却容器 31 フランジ 32、42 極低温配管 33、41 金属メッシュ 34、43 流入ノズル 35、44 流出ノズル 40 冷却管路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 泡盛製造における蒸留工程を経た凝縮液
    を−5℃〜−30℃に冷却保持し、一定期間保存するこ
    とを特徴とする泡盛の冷却熟成方法。
  2. 【請求項2】 泡盛製造における蒸留工程を経た凝縮液
    を−5℃〜−30℃に冷却し、析出物を除去する冷却分
    離工程が設けられていることを特徴とする泡盛の冷却熟
    成方法。
  3. 【請求項3】 前記の冷却分離工程において、凝縮液の
    流路に冷却管路が設けられ、該冷却管路内に金属メッシ
    ュが複数枚内設されていることを特徴とする請求項2に
    記載の冷却分離工程に用いられる冷却分離装置。
  4. 【請求項4】 泡盛製造における蒸留工程の蒸気を凝縮
    させる管路に、冷却管路が設けられており、該冷却管路
    内に金属メッシュが複数枚内設されていることを特徴と
    する冷却分離装置。
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