JPH1076990A - 小型船舶 - Google Patents

小型船舶

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JPH1076990A
JPH1076990A JP8266144A JP26614496A JPH1076990A JP H1076990 A JPH1076990 A JP H1076990A JP 8266144 A JP8266144 A JP 8266144A JP 26614496 A JP26614496 A JP 26614496A JP H1076990 A JPH1076990 A JP H1076990A
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hull
screw
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sponsons
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リクター ブルース
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聖志 谷
Toshiaki Ibata
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Pivots And Pivotal Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水上艇の敏感さ, 安定性を、乗り手の大き
さ, 人数や操縦スタイルに応じて、容易にすぐに調整で
きるスポンソンを備えた小型船舶を提供する。 【解決手段】 左右両船体側板48にスポンソン12を
取り付けた小型船舶において、上記船側板48にネジ部
を有し上下方向に延在する回転軸106を回転自在に支
持するとともに上記回転軸106が上下方向に移動する
のを規制する規制手段を有したブラケット(取付ブラケ
ット)96を固定し、上記スポンソン12に、上記ネジ
部に螺合する移動部材(追随ブラケット)118を固定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、概して小型船舶
(水上艇)に関し、特に、水上艇用スポンソンの取付け
構造の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】個人用の水上艇は、近年非常に人気があ
る。この人気にともなって競争が激しくなっており、結
果として、個人用水上艇は次第に速くなって来ている。
今日の個人用水上艇は、毎時約60マイルのスピードで
航走できるものが大部分である。しかしながら、そのよ
うな高性能の個人用水上艇は、多くの乗り手が望むよう
には応答しない傾向がある。
【0003】高速時の水上艇の安定性と操縦特性を改善
するために、個人用水上艇はスポンソンを付けているも
のが多い。スポンソンとは、個人用水上艇の船腹に取り
付けた細長いリブのことである。個人用水上艇は、概
ね、水上艇の両側で同じ位置に、そして水上艇の船体の
外側のチャインに対して同じ角度を付けて取り付けられ
た1対のスポンソンを持っている。スポンソンの中には
水上艇の船体が成形されるときに船体と一体的に形成さ
れるものもある。また、船体の外側チャインに対して所
定の取り付け位置および取り付け角度にねじ等の通常の
締結具によって固定されるものもある。
【0004】スポンソンは、個人用水上艇が滑走してい
るとき、船体表面積を大きくして個人用水上艇により大
きな安定性を与える機能を有する。船体の有効表面積の
増加によって高速時の安定性が増し、乗り手にこの個人
用水上艇が実際の艇幅よりも広いと感じさせる。
【0005】スポンソンは、また、個人用水上艇の操縦
特性も改善する。船体の向きを変えるとき、スポンソン
は、乗り手の体重移動に対抗して働き、乗り手が旋回す
る方へ傾斜することができるようにするのである。水上
艇が向きを変えるとき、喫水線よりも下になるような艇
船腹の位置にスポンソンを付けると、水上艇の旋回特性
あるいは操縦特性は、更に攻撃的になるが、艇の両船腹
のスポンソンを低い位置に付けるということは、水上艇
の操縦特性をより一層敏感にするのである。
【0006】個人用水上艇へのスポンソンの最適な取付
位置は、乗り手の大きさ、乗り手の操縦スタイル、乗り
手の人数および乗り回す条件(例えば、水面の荒れ方)
によって変わる。総ての乗り手、総ての乗り回す条件に
対して水上艇の安定性と操縦特性を最高にするスポンソ
ンの水上艇への完璧な取付位置というものは存在しな
い。従来のスポンソンの取付位置は特定の操縦スタイル
を生み出すように選択されており、総ての水上艇の乗り
手に適合したものでは勿論なかった。
【0007】この問題は、1人,複数人数の両方におい
て水上艇を使う場合に複雑になっていく。乗り手の人数
が変わると、水上艇の荷重が前後方向に変わり、理想的
なスポンソンの位置は乗り手の人数によって変わるので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、乗り手の大き
さや操縦スタイルによって、また、乗り手の人数によっ
て水上艇の敏感さと安定性を変えるための、容易に短時
間で調整できる調整可能なスポンソンを求めるニーズが
存在する。
【0009】本発明は、上記要望に鑑みてなされたもの
で、水上艇の敏感さ, 安定性を、乗り手の大きさ, 人数
や操縦スタイルに応じて、容易に短時間で調整できるス
ポンソンを備えた小型船舶を提供することを課題として
いる。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、左右
の船体側板に航走特性を変化させるスポンソンを取り付
けた小型船舶において、上記船体側板とスポンソンの何
れか一方にブラケットを固定し、該ブラケットにネジ部
を有し上下方向に延在する回転軸を回転自在にかつ軸方
向移動を規制して支持し、上記船体側板とスポンソンの
何れか他方に上記ネジ部に螺合する移動部材を固定し、
上記回転軸を回転することによりスポンソンの上下方向
位置が変化することを特徴としている。
【0011】本発明において、スポンソンを上下方向に
移動させるとは、その全体を上下方向に移動させて高さ
位置を変化させる場合、及びその一部を上下方向に移動
させて取付け角度を変化させる場合の両方を含む。
【0012】請求項2の発明は、請求項1において、ス
ポンソンの上壁および側壁と、上記船体側板とでキャビ
ティを形成し、上記ネジ部の少なくとも一部をこのキャ
ビティ内に位置させたことを特徴としている。
【0013】請求項3の発明は、請求項1において、上
記回転軸をスポンソンの上壁を貫通突出させ、該突出端
部に調整つまみを設けたことを特徴としている。
【0014】請求項4の発明は、請求項1において、ス
ポンソンの後部に上記ブラケットもしくは移動部材の一
方を固定し、スポンソンの前部を船体幅方向に延びるピ
ボット軸を介して船体側板に回転自在に支持したことを
特徴としている。
【0015】請求項5の発明は、請求項2において、ス
ポンソンに、上記ネジ部の下方を覆う下壁を形成し、該
下壁,上記上壁及び側壁と上記船体側板とで上記キャビ
ティを形成したことを特徴としている。
【0016】請求項6の発明は、左右の船体側板に航走
特性を変化させるスポンソンを取り付けた小型船舶にお
いて、該スポンソンを船体側板に上下方向に移動可能に
かつ該スポンソンの内側壁を該船体側板に当接させて取
り付ける取付け手段を設け、該船体側板の、スポンソン
の移動範囲に対応する部分を略平坦に形成したことを特
徴としている。
【0017】請求項7の発明は、請求項6において、上
記小型船舶は、船体中央に位置しデッキから上方に立ち
上がるシート台と、該シート台上に着脱自在に載置され
たシートとを有する一方、上記取付け手段は、上下方向
に延びると共に船体幅方向に貫通するようにスポンソン
に形成した長孔と取り付けボルトとを有しており、該取
り付けボルトは、船体側板と上記長孔とを貫通して上記
長孔の外側に突出するよう配置されており、上記シート
台の上面の上記ボルトの上方部分に開口部を形成したこ
とを特徴としている。
【0018】なお、上記取付ボルトは、その頭部又はナ
ットの一方が船体内側に、他方が船体外側に位置するこ
ととなる。
【0019】請求項8の発明は、請求項6において、船
底は略V字形をしており、上記スポンソンを最も上方に
位置させた場合,及び最も下方に位置させた場合の何れ
においても該スポンソンの下端縁が上記船底の側方への
延長線よりも下方に位置していることを特徴としてい
る。
【0020】請求項9の発明は、請求項6において、船
底は略V字形をしており、上記スポンソンを最も上方に
位置させた場合には該スポンソンの下端縁が上記船底の
側方への延長線よりも上方に位置しているかもしくは一
致しており、上記スポンソンを最も下方に位置させた場
合には該スポンソンの下端縁が上記船底の側方への延長
線よりも下方に位置していることを特徴としている。
【0021】
【実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基づいて
説明する。図1ないし図8は本発明の第1実施形態によ
る小型船舶を説明するための図であり、図1は上記実施
形態による調節可能なスポンソンを有する例示的水上艇
の左舷から見た側面図、図2は上記水上艇の後側から見
た背面図、図3は上記調節可能なスポンソンの側面図、
図4は上記図3の線4−4に沿ってスポンソンの前部の
結合機構を切って見た断面図、図5は上記図3の線5−
5に沿ってスポンソンの中間の結合機構を切って見た断
面図、図6は上記図3の線6−6に沿ってスポンソンの
後部の結合機構を切って見た断面図、図7は上記図6
(a)の後部の結合機構のねじとノブの組立体を分解し
た斜視図、図8は上記図7のノブの1部分の底面図であ
る。
【0022】図1および図2に、本発明の好適実施形態
による1対の調節可能なスポンソンを有する個人用水上
艇10を示している。本実施形態では、調節可能なスポ
ンソン12を個人用水上艇に使用した場合を示すが、こ
の調節可能なスポンソン12は他の種類の水上艇、例え
ば、これに限ったことではないが小型ジェット・ボート
などにも使用することができる。
【0023】調節可能なスポンソン12を説明する前
に、先ず、例示している個人用水上艇10を概ね詳細に
説明して、調節可能なスポンソン12が使用され作動す
る環境を読者に理解して貰う助けにする。水上艇10
は、下部船体部16と上部デッキ部18とによって形成
される船体14を有する。船体の部分16、18は、例
えば成形したガラス繊維強化樹脂など適切な材料で形成
されている。下部船体部16と上部デッキ部18は、適
切な方法で周囲エッジ(ガンネル)20で相互に水密に
固定されている。
【0024】座席22が船体14の船尾の近くに設けら
れている。座席22は、水上艇10の中心線に沿って前
後方向に取り付けられている。実施形態の図で座席22
は、1人の操縦者と少なくとも1人または2人の乗客が
着座できる跨座式の形状大きさをなしている。座席22
の前端部24は、概ね水上艇10の前後方向のほぼ中心
に配置され、水上艇10の操縦装置26の近くに位置し
ている。操縦者が上記前端部24付近に1人で乗ったと
きに水上艇の船首、船尾方向の均衡が取れるようになっ
ている。座席22の後部28は、1人または2人の乗客
が操縦者の後ろに快適に座れるようになっている。座席
22は、操縦者と乗客の快適さを高めるように移動可能
なシート・クッションを有することが望ましい。
【0025】船体14の上部デッキ部18には足置き領
域30が設けられている。この足置き領域30は、前後
方向に長い座席22の側部に概ね前後方向に平行に延び
ており、座席22に座っている操縦者や乗客が彼らの足
をこの足置き領域30に置けるようになっている。この
足置き領域30には滑り止め面(図示していない)が形
成されており、操縦者や乗客が乗船姿勢を良好に保持で
きるようになっている。
【0026】個人用水上艇10の下部船体部16は、前
部区画32と後部区画34を有する。図1に例示してい
る水上艇10では、燃料タンクと浮力ブロック(図示せ
ず)が前部区画32内に配置されている。浮力ブロック
は水上艇に付加的に浮力を与えるものである。水上艇1
0の動力となるエンジン(図示せず)は、座席22の前
端24の下の後部区画34内に位置している。該エンジ
ンの近くにはバッテリが配置されており、水上艇10の
付属品やエンジン始動の電力源となる。座席22のクッ
ションは、エンジンやバッテリが点検できるように取り
外せるのが望ましい。また、上記座席22の下部に開口
部103を設けることで、上記点検等を容易に行うこと
ができる。
【0027】上記エンジンは、水上艇10を推進するジ
ェット噴射ユニット(図示せず)を駆動する。ジェット
噴射ユニットは、下部船体部16の後部中央のトンネル
36(図2)に配置されている。エンジン出力軸が噴射
ユニットのプロペラを駆動するのである。エンジン出力
軸が垂直方向に配置されている場合には、上記プロペラ
は、傘歯車伝達機構あるいは同様の伝達機構を介して駆
動される。
【0028】トンネル内部でプロペラによって加圧され
た水は、操舵ノズル38を通って放出される。操舵ノズ
ル38は、ジェット噴射ユニットの後ろに回転するよう
に枢支され、操舵のために水上艇に対して噴出角度を変
えられるようになっている。
【0029】操舵ノズル38は操舵ハンドル40に連結
されており、この操舵ハンドル40は、前記のように前
端部24の前方に取り付けられている操縦装置26の一
部を成している。操縦ハンドル40は、また、エンジン
の回転速度を制御するスロットル制御装置を有してもよ
い。
【0030】図2から最もよく判るように、一般に、下
部船体部16は、幅方向中心から外側に延びる1対の角
度を付けられた底部表面42で形成されるV字型の船底
を有している。この底部表面42は、下部船体部16の
後部のトンネル部36の1部を形成している中央凹み部
44から外側へ延びている。下部船体部16のそれぞれ
角度を付けられた底部表面42は、公知技術のように1
つまたはそれ以上のストライプ46を有してもよい。
【0031】中央凹み部44の前端部には、ジェット噴
射ユニットのための水取り入れ口(図示せず)が形成さ
れている。この下向きの水取り入れ口は、水上艇10の
後部の近傍に位置している。ジェット噴射ユニットは、
この水取り入れ口を経てトンネル36へ水を引き込むの
である。
【0032】角度を付けられた底部表面42は、縦方向
に延びる船腹(船体側板)48まで達している。船腹4
8は、角度を付けられた底部表面42よりも更に急勾配
になっている。一般的には、船腹48は、水上艇の船体
14の船尾の近くでは平らで真っ直ぐな面になってお
り、また水上艇10の船首側に向かって滑らかに曲がっ
ている。角度を付けて取り付けられている底部表面42
とこれに対応する船腹48との交わる線は、下部船体部
16の前後方向に延びる外側チャイン50となってい
る。
【0033】上記船腹48の、スポンソンの最上方位置
から最下方位置に亘る範囲に対応する部分を平らで真っ
直ぐな面にしたので、上記スポンソン12の取り付け位
置に拘わらず船側板とスポンソンの内側壁との密着性が
向上することとなり、これにより両者の間に水が浸入す
るのを常に防止でき、その結果常にスポンソンの効果を
十分に発揮することができる。
【0034】これまで述べてきた個人用水上艇はありき
たりのものであって、本発明の調節可能なスポンソン1
2を使用できる水上艇の1つの例に過ぎない。以下に調
節可能なスポンソン12について詳細に説明する。
【0035】図1と図2において、個人用水上艇10
は、1対の調節可能なスポンソン12を有しているが、
特定の応用分野や荷重の条件に合わせるために水上艇1
0はこの調節可能なスポンソン12を複数対備えること
もできる。図1と図2から理解できるように右舷側のス
ポンソン12は、下部船体部16の右舷側船腹48から
延びており、左舷側のスポンソン12には下部船体部1
6の左舷側船腹48から延びている。それぞれのスポン
ソン12には、水上艇10の下部船体部16のそれぞれ
の船腹の外側チャイン50の上側に取り付けるのが望ま
しい。スポンソン12は、水上艇10の船尾の近くの位
置にあり、浮力と安定性を増すために外側に延びてい
る。スポンソン12の外側チャイン50に対する角度
は、両側のスポンソンで同じが望ましいが、スポンソン
12を異なる角度に設定して水上艇10に転回する方向
によって異なる操縦特性を与えてもよい。
【0036】左舷側と右舷側の調節可能なスポンソン1
2の構造は全く同じで、スポンソン12同士が相互に離
れて鏡像になっていると考えることができる。従って、
ここでの調節可能なスポンソン12についての説明は、
断らない限りは左, 右同様に適用されるものとして理解
されたい。
【0037】図1〜図3で最もよく判るように、スポン
ソン12は、実質的に船体14の長さより短く、細長い
リブ様のスポンソン体52と、その前, 後端に位置する
前端部56, 後端部54を有している。本実施形態の図
では、スポンソン12は水上艇10の長さのおよそ1/
6の長さである。しかしながら、もっと重い水上艇や複
数の乗客を載せるように設計された水上艇ではもっと長
いスポンソンを使用してもよい。
【0038】スポンソン体52の形状は、概ね丸形の後
端部54から前端部に位置する概ね丸形の前端部56ま
で徐々に細くなるテーパ状をなしており、スポンソン1
2を通る水流の方向に対してスポンソン体52が実質的
に流線形になるようにしてある。言い換えると、スポン
ソン体52の横断方向の幅(図示高さ寸法)は上記丸形
の前端部56から後端部54にいくほど徐々に広くなっ
ている。
【0039】図2で最もよく判るように、スポンソン体
52の後端部54の外側部54aは下方へ突き出し、ス
ポンソン12を概ねフィンのような形状にしている。ス
ポンソン12は、また、スポンソン体52の下側に形成
されている弧状の下側内表面58aを有する。この下側
内表面58aは、下部船体部16のチャイン50から下
方に弧状に延びている。
【0040】スポンソン体52の外側部52bもまた大
きさ(図示高さ寸法)が先端側にいくほど小さくなって
おり、以て、外側部52bが前方に向かってスポンソン
12の鈍くなった前端部56へと滑らかに変化して行く
ようにしてある。即ち、スポンソン体52が下方へ突き
出しているその角度が、その前端部56に向かってしだ
いに少なくなって行き、前端部56に滑らかに融合して
いるのである。スポンソン体52の前端部56は、あっ
たとしても顕著には下方に突き出していない。またスポ
ンソン体52の下側内表面58は斜め下方に直線的に延
びている。
【0041】スポンソン体52の寸法と形状は、特定の
乗り手の好みおよび乗り手の人数に従って選定すること
が望ましい。別の形状、寸法のスポンソン体52を使用
してもよい。
【0042】図2において、スポンソン体52は、組み
立てられたときに下部船体部16の船腹48に接する概
ね平坦な内側取付表面60を有している。調節可能なス
ポンソン12の結合機構がスポンソン体52を下部船体
部16に結合し、下記のようにして、船体下部16の対
応する外部チャイン50に対するスポンソン体52の角
度が調整できるようになっている。
【0043】図3において、上記結合機構は、前部結合
機構62、中間結合機構64、および後部結合機構66
を有する。該結合機構62、64、66によって、スポ
ンソン体52を水上艇の船腹48に対して移動させるこ
とができ、スポンソン体52の取付角度を調整できるの
である。なお、上記結合機構は、取付角度を調整できる
ものであればもっと少なくてもよいし、もっと多く有し
てもよい。
【0044】図3と図4において、前部結合機構62
は、平らな基台部70を有する丸棒にねじを形成してな
る植え込みボルト(ピボット軸)68を有する。この植
え込みボルト68は、船体下部16の船腹48に形成さ
れた開口を通って外に向かって延びている。植え込みボ
ルト68は、また、取付板72に形成された開口を通っ
ても延びている。取付板72は、船体16船腹48の内
面に配置されて該船腹48を部分的に強化している。こ
の取付板72は、植え込みボルト68の基台部70と下
部船体部16の船腹48との間に挟持されている。図示
していないが、植え込みボルト68の基台部70は、取
付板72と一体に形成することもできるし、溶接または
同様の方法によって取付板72に固定することができ、
以て、取付板72と植え込みボルト68とを単一の部品
として下部船体16の内部に取り付けるようにすること
もできる。取付板72の開口直径は、植え込みボルト6
8の直径よりやや大きく、植え込みボルト68が取付板
72に接触しないようになっている。船腹48に形成さ
れた開口の直径は、船腹48を通って延びている植え込
みボルト68の部分の直径に概ね等しくすることが望ま
しい。植え込みボルト68と船腹の開口との間の寸法関
係を締まりばめとすることによって、この開口を通って
下部船体16内に水が浸入するのを防ぐことができる。
図示していないが、グロメットやOリングを開口の回り
あるいは開口内に配置して、植え込みボルト68と船腹
48との間の水密性を高めてもよい。
【0045】植え込みボルト68の外側の端は、スポン
ソン体52の前端に形成されている孔74を通って延び
ている。孔74は、スポンソン体52の概ね平坦な内部
取付表面60からスポンソン体52の船幅方向概ね中心
まで延び、穴ぐりの凹み76に通じている。凹み76
は、スポンソン体52の外表面から内部に延びている。
【0046】孔74内には植え込みボルト68が挿通す
るスペーサ78が配置されている。スペーサ78は、ス
ポンソン体52の前端部56が、そのまわりを回転でき
る支承表面を有している。スペーサ78の内側端は船体
16の船腹48に接し、外側端は凹み76の底面から少
し突出している。そしてナット80が凹み76の内部に
あって植え込みボルト68の外部端にねじ結合してお
り、以て、ナット80の内側面がスペーサ78の外側端
に接している。ナット80の直径は凹み76の直径より
も小さいが、旋回支軸となる植え込みボルト68や孔7
4の直径よりも大きい。従って、上述の旋回支軸機構の
構成により、スポンソン12は、植え込みボルト68の
軸回りに回転することができ、この場合、ナット80を
植え込みボルト68に螺合させ、ナット80の内側面を
スペーサ78の外側端に接触させた状態において、つま
りナット80をゆるめることなくスポンソン体52の孔
74の内面がスペーサ78の外表面のまわりを転動させ
ることができる。一方、概ね平坦な内側取付表面60
は、ナット80によって船体下部16の船腹48にぴっ
たりと保持されるのである。
【0047】図示していないが、前部結合機構62は、
スポンソン体52の前端の位置を固定するロック機構を
有してもよい。このようなロック機構は、即応開放機構
を有し手で操作できるのが望ましい。
【0048】図3と図5において、中間結合機構64
は、平坦な基台部84を有する丸棒にねじ加工してなる
植え込みボルト82を有している。植え込みボルト82
は、船体下部16の船腹48に形成された開口を通って
外に向かって延びている。植え込みボルト82は、ま
た、取付板72に形成された開口を通っても延びている
が、取付板72と一体的に形成されていてもよい。ま
た、上記の取付板72は、前部, 中間部とも単一の取付
板として述べられているが、前部結合機構62および中
間結合機構64は専用の取付板を使用してもよい。
【0049】取付板72の開口直径は、植え込みボルト
82の直径よりやや大きく、植え込みボルト82が取付
板72に接触しないようになっている。船腹48に形成
された開口の直径は、船腹48を通って延びている植え
込みボルト82の該開口部分の直径に概ね等しくするこ
とが望ましい。植え込みボルト82と船腹の開口との間
の寸法関係を締まりばめにすることによって、この開口
を通って船体16に水が浸入するのを防ぐことができ
る。図示していないが、グロメットやOリングを開口の
周縁あるい内部に配設して、植え込みボルト82と船腹
48との間の水密性を高めてもよい。
【0050】また、植え込みボルト82は、スポンソン
体52の概ね平坦な内部取付表面60の中間部に形成さ
れているスロット88の外方まで延びている。図示して
いる実施形態では、スロット88は、概して細長で図示
上下に真っ直ぐな形をしており、スポンソン体52の長
手方向の軸に対して概ね横向きで図示上下方向に延びて
いる。なお、特定の応用に適合するように、スロット形
状を例えば、弧状とし、あるいは他の向きに形成しても
よい。
【0051】上記スロット88は、内側取付表面60か
らスポンソン体52の中側に延び、凹み90底面まで達
している。凹み90は、スポンソン体52の外表面から
スロット88の外端まで延びている。
【0052】スロット88の幅は、植え込みボルト82
の直径よりも大きく、スポンソン体52がピボット軸
(植え込みボルト)68の軸を中心にして旋回できるよ
うになっている。図示している実施形態では、スロット
88の長さ(図示上下方向)は、植え込みボルト82の
直径のおよそ4ないし5倍の長さである。これによっ
て、スポンソン体52の中央部の垂直方向の位置が植え
込みボルト82に対して上下に動くことができるのであ
る。
【0053】植え込みボルト82の頭部を船体内に位置
させ、船体外に突出する突出端にナット94を螺合させ
たので、船体外側方から上記ナットを緩めて上記ボルト
に沿ってスポンソンを上下に移動させた後、上記ナット
を締めることによってスポンソンの取付角度を容易に調
整することができる。
【0054】また、上記ナット94を船体外側方に位置
させると共に、ナット94が螺合された上記植え込みボ
ルト82の頭部たる基台部84の上方に位置するよう上
記シート台上面に上記開口部103を設けたので、上記
スポンソンの着脱をより容易に行うことができる。
【0055】上記植え込みボルト82の垂直方向に延び
る上記スロット88内にスペーサ92が装着されてい
る。このスペーサ92は、スポンソン体52の中間部が
スライドすることのできる支承表面を有している。スペ
ーサ92の内側端は船腹48に接し、外側端は凹み90
の内部表面から少し突出している。ナット94が凹み9
0の内部に配置され植え込みボルト82の外部端にねじ
結合しており、以て、該ナット94の内側面がスペーサ
92の外端面に接している。ナット94の直径は凹み9
0の幅よりも小さいが、植え込みボルト82、スペーサ
92の直径、および垂直の向きのスロット88の最も狭
い幅よりも著しく大きい。
【0056】中間結合機構64を上述のように構成した
ので、スポンソン体52の前端部56が植え込みボルト
68の軸心回りに回転するときに、スポンソン体52の
中間部が概ね弧状の経路を通って動くことができる。こ
の中間結合機構64は、また、スポンソン体52の中間
部を下部船体部16に圧接させ、スポンソン12が船体
14に対して動くことのないよう固定する。
【0057】図示していないが、中間結合機構64は、
また、植え込みボルト82に対してスポンソン体52の
位置を固定する開放可能のロック機構を有してもよい。
このようなロック機構は、即応開放装置を有し手で操作
できることが望ましい。
【0058】なお、図5において、Aは、上記スポンソ
ン体52の外側部52bの前後方向に延びる下縁線であ
り、本実施形態では、この下縁線Aは、上記スポンソン
52を最も上方に位置させた場合及び最も下方に位置さ
せた場合の何れにおいても、上船底の側方への延長線B
よりも下方に位置している。
【0059】図3、図6、図7および図8において、後
部結合機構66は、前端部56が植え込みボルト68の
軸心回りに回転するとき、スポンソン体52の後端部5
4を移動経路に沿って案内する案内機構と、スポンソン
体52の後端部54を移動経路に沿って移動させる駆動
機構と、スポンソン体52の後端部54が移動経路に沿
って動くのを選択的に禁止するロック機構とを有する。
図示している実施形態において、案内機構、駆動機構お
よびロック機構は単一の装置に一体化されて上記後部結
合機構66を構成しているが、これらの機構は、それぞ
れ独立して船体14とスポンソン体52の間で作動させ
ることができるのである。案内機構、駆動機構およびロ
ック機構のそれぞれの部品について以下に詳細に述べ
る。
【0060】後部結合機構66は、下部船体部16の船
腹48の外側チャイン50より上側に1対のボルト98
によって固定される取付ブラケット(規制手段)96を
有する。ボルト98は、下部船体部16のビルジ領域の
中に向かって、取付ブラケット96および下部船体部1
6の船腹48に形成されているそれぞれに対応した開口
を通って延びている。ボルト98は、また、下部船体部
16の船腹48内に位置している取付板99に形成され
ている開口も通って延びている。なお、取付板99を上
記取付板72と別の取付板であるとして説明している
が、上記取付板72を後部結合機構66の取付板99と
一体のものとして、又は関連して使用することもでき
る。
【0061】船体下部16の内部にあるナット100
は、それぞれのボルト98とねじ結合し、取付板99に
当接している。それぞれのナット100とボルト98
は、取付ブラケット96と取付板99を下部船体16の
船腹48に対して押し付けている。このようにして、取
付ブラケット96は、下部船体部16にしっかりと取り
付けられるのである。
【0062】取付ブラケット96は、上部端と下部端に
位置し外側に向かって延在する腕102を備えている。
この腕102は追随ねじ組立体104を支持している。
この目的のために、腕102は、追随ねじ組立体104
が腕102の中でその縦軸の回りを回転することができ
るように、追随ねじ組立体104の環状溝113部分を
受け入れる開口を有している。
【0063】図示した実施形態において、上部腕102
は、細長の概ねU字形をしたスロット105を有し、こ
のスロット105は上記腕102の後縁から中央まで延
びている。従って、スロット105の後端は開口してお
り、下記のように追随ねじ組立体104の環状溝113
部分を受け入れるのである。スロット105の幅は、ス
ナップばめでねじ組立体104の上端部を受け入れるた
めにその長さ方向に変化している。下部腕102は、ス
ロット105の下方に位置する穴107を有する。穴1
07は、また、追随ねじ組立体104の肩部115部分
を受け入れる寸法になっている。
【0064】図7と図8において、追随ねじ組立体10
4は、四角形の頭部108を有するねじ(回転軸)10
6を有する。ねじ106はノブ110を通って延び、図
8に示すように、このノブ110はその底面に形成さ
れ、ねじ106の頭部108を受け入れる矩形の凹み1
12を有している。上部腕102のスロット105の後
方に面した開口は、ねじ端111をスナップばめで受け
入れ、上部腕102のスロット105の両側の部分がね
じ106の環状の溝113の中に嵌まるのである。この
ようにして図6(a)に示すように、取付ブラケット9
6はねじを切った追随組立体104を船腹48に固定
し、かつねじ106がその縦方向軸の回りを回転できる
ように支持している。
【0065】上記回転軸106の回転を阻止する複数の
回り止め(突起)114がノブ110の上表面に配置さ
れており、該回り止め114は、追随ねじ組立体104
が組み立てられたとき、取付ブラケット96の下部腕1
02の下部表面に形成されている凹み(リセス)117
と係合する。付勢用ばね116が回り止め114を対応
する凹み117に係合させるのである。図示している実
施形態では、ばね116は螺旋圧縮ばねであり、該ばね
116は、ノブ110の凹み112内に位置するねじ1
06の肩部115に装着されている。ばね116は、ね
じの頭部108とノブの凹み112の底面との間に位置
し、ノブ110を取付ブラケット96の下部腕102に
対して押し付けるのである。
【0066】図示している実施形態において、回り止め
114、対応する凹み117およびばね116がロック
機構を形成している。上記の追随ねじ組立体104が取
付ブラケット96の腕102にスナップ嵌めされると、
ねじ106はそれ自身の縦軸の回りには回転できなくな
るが、それは、ノブ110が取付ブラケット96の下部
腕102に対して押し付けられて、回り止め114と対
応する凹み117とが係合するからである。そのため案
内機構と駆動機構の部分をなすねじ106は、下記に述
べるように回転できなくなるのである。
【0067】図6(a)と図6(b)に示すように、追
随ブラケット(移動部材)118が追随ねじ組立体10
4に関連付けて付加的に設けられている。追随ブラケッ
ト118は、概ねU字形をしており、その腕部分120
が取付ブラケット96の上部, 下部腕102, 102の
間に延びている。この腕120には開口122が、上記
ねじ106のねじを切った部分が挿通するよう形成され
ている。下側の開口122にはねじが切ってあり、ねじ
106のねじ部とねじ係合する。上側の開口122には
ねじは切っておらず、ねじ106のねじ部に被さってい
る。
【0068】追随ブラケット118の上部および下部の
開口122, 122とねじ106との間には、少量の遊
び(即ち、がた)があるということに注意すべきであ
る。これによって、追随ブラケット118は、ねじ10
6によって概ね垂直方向にねじの長さ方向の部分に沿っ
て直線方向に駆動されると、旋回半径(植え込みボルト
68からねじ106までの前後方向の長さ)約440m
mで上記植え込みボルト68の回りを最小限の角度(例
えば3〜5゜)だけ弧状に回転できるのである。追随ブ
ラケット118の移動経路は、取付ブラケット96の腕
102の間の長さによって少なくとも部分的に制限され
る。図示している実施形態においては、画成された経路
の長さは約25.4mmである。上記直線状の経路と上
記弧状の経路との間のこの経路長の差は、ねじ106の
ねじを切られた部分と追随ブラケット下部腕120のね
じ切りされた開口122との間のねじの隙間、即ち遊び
によって吸収され、これによって追随ブラケット118
が前部結合機構62によって決まる弧状経路を追随する
ことができるのである。
【0069】上記の追随システムによってスポンソン5
2が3〜5゜の弧だけ回転できるのであるが、旋回半径
経路長、あるいはブラケット96の両腕102の間の距
離を変えれば回転の範囲を変えられるということに注意
しなければならない。このことによって、もしも必要な
ら、回転弧は容易に10〜20゜に増やすことができる
のである。
【0070】追随ブラケット118の基台部119は、
スポンソン体52の後端部54に埋設固定されている。
図示している実施形態では、追随ブラケット118の基
台部119は、製造の段階で繊維強化樹脂製のスポンソ
ン体52の中に埋め込まれている。
【0071】図示している実施形態では、追随ブラケッ
ト118とねじ106との協働によって、案内機構が形
成されている。追随ブラケット118が動く垂直方向の
移動経路をねじ106が決める。また、追随ブラケット
118とねじ106との間の相互結合によって、駆動機
構も形成されている。ある方向へねじ106が回転する
と、追随ブラケット118がねじの長さ方向に動く。あ
る方向へねじ106が回転すると、ねじの長さ方向の1
つの方向に追随ブラケット118を動かし、反対方向へ
ねじ106が回転すると、ねじの長さ方向の反対の方向
に追随ブラケット118を動かすのである。回り止め1
14と凹み117の協働によって作られるロック機構に
よってねじの回転は阻止されている。ねじ106は軸方
向の移動が阻止されているので、追随ブラケット118
をねじの長さ方向に移動させることができるのである。
前記の後部結合機構66が、船体14の船腹48とスポ
ンソン体52の壁とによって囲まれている空間の中に配
置されたロック機構、駆動機構および案内機構を構成す
るのである。
【0072】図6(a)と図6(b)とから判るよう
に、後部結合機構66は全体が船腹48、スポンソン体
52の頂部およびスポンソン体52の外側により形成さ
れる空間(キャビティ)107内に内蔵されている。こ
れは、スポンソン12を図6(a)に示す最下端に下ろ
した位置から図6(b)に示す最上端に上げた位置まで
の全範囲で同じである。これにより後部結合機構66を
スポンソン体52の中に位置させて保護でき、該結合機
構66がスポンソン体52から船体16の外方向に突き
出すことを回避することができる。なお、後部結合機構
の一部、例えばノブ110をキャビティ107から下方
に突出させてもよい。
【0073】また、上記キャビティ107内に位置させ
たので、上記ねじ106のねじ部の少なくとも一部がス
ポンソン12および船側板48によって覆われることに
なるので、上記ねじ部に海水がかかりにくくなり、スポ
ンソン12の上下動を常にスムーズに行うことができ
る。
【0074】前述の後部結合機構66の動作について以
下に詳しく述べる。図6(a)において、追随ブラケッ
ト118は取り付けブラケット96の下部腕102の近
くにあり、スポンソン12は概ね下向きに回動した位置
にある。追随ねじ組立体104のノブ110を取り付け
ブラケットの腕102から下方に引っ張ると、回り止め
114が腕102の対応している凹み117から外れ、
追随ねじ組立体104が回転できるようになる。言い換
えると、ノブ110を引っ張ると駆動機構のロックを外
すことになるのである。
【0075】図6(a)からわかるように、ノブ110
は、船腹48とスポンソン体52によって囲まれた空間
領域内にあるのだが、容易に手をかけることができる。
スポンソン12が最も低い位置にあったとしても、ノブ
110に手を容易に到達させることができる。従って、
駆動機構のロック及びロック解除は、スポンソン体52
の角度に拘らず容易に行うことができる。
【0076】上記ノブ110をスポンソン12の位置に
拘わらずキャビティ107内に位置させたので、上記ノ
ブ110に海水が掛かり難くなり、ノブが滑ったり、塩
でべたついたりすることを防止できる。
【0077】図示している実施例では、追随ねじ組立体
104を反時計方向に回すと、ねじ106のねじ切りを
した部分の上を向いているねじ側が、追随ブラケットの
腕120の開口122のねじ切りされた端の下向きのね
じ切りされた側に対して突き当たる。これによって、図
6(b)に示しているように、追随ブラケット118、
従って、スポンソン体52の後端部54を上方に押しや
り、スポンソン体52を旋回支軸の植え込みボルト68
の軸心の回りに回動させるのである。同様に、追随ネジ
組立体104を時計方向に回すと、ねじ106のねじ切
り部が追随ブラケット118を変位させ、スポンソン体
52の後端部54を下向きに動かすのである。この場
合、ナット80および94をゆるめることなく追随ネジ
組立体104を回すことができ、スポンソン体52を上
下方向に回動させることができる。
【0078】図3に略図的に示すように、このようにし
て、図示している実施形態の結合機構によって、スポン
ソン体52の後端部54が前端部56に対して上がった
り下がったりすることができる。このようにしてスポン
ソン体52は、その前端部56の近くの点を中心に回転
して、水上艇10のスポンソン体52の角度を変えるこ
とができ、また、スポンソン12の迎え角、即ち、水上
艇10が走行する水の表面に対するスポンソン12の角
度を変えることができるのである。
【0079】本実施形態の結合機構は、水上艇10の乗
り手が道具なしで操作でき、植え込みボルト68の軸を
中心にして、船体下部16の外側チャイン50に対する
スポンソン12の角度を調整できる。スポンソン体52
の角度が調節できることによって、乗り手は水上艇10
の操縦特性をうまく調整して、操縦条件を適合させ、速
度、敏感さ、および乗り心地を最適にすることができる
のである。
【0080】外側チャイン50に対するスポンソン12
の角度によって、水上艇10の安定性、操縦特性に影響
を与える。明白な正の角度(図3中“L”の状態即ち、
後端部54よりも前端部56が上側に位置している)に
なっていると、このスポンソン12は滑走中に水上艇1
0の船首が水面より下側に向けようとする。そのため、
船首がが激しく上下動するいわゆる「ポーポイジング」
を防ぎ、艇の速度を最高にしてくれる。しかしながら、
正の角度を付け過ぎると船首を下へ押さえ付け過ぎる傾
向になり、波の中に突っ込んだり水面を叩いたりして乗
り心地が悪くなる。最適な角度は、乗り手の大きさ(即
ち、個人用水上艇10への負荷荷重)や水面の状況によ
って変わる。また、これは個人用水上艇10の旋回特性
や機敏さをより攻撃的にする。
【0081】図3に示すように、スポンソン12の入射
角(即ち、迎え角)は、線分Uによって決まり入射線I
に対して測定される最大の上向き角と、線分Lによって
決まり、また入射線Iに対して測定される最大下向き角
との間で無限に変えることができる。入射線Iは、スポ
ンソン12に対して水が流入してくる方向と一致し、下
部船体部16の前後方向で上部チャイン50の後ろ向き
部分に平行に延びる。スポンソン12が入射線Iよりも
かなり下に向けられていると、スポンソン12の実質的
な部分は、乗り手が少しでも傾くと水中に切れ込む。ス
ポンソン12がそれぞれ水をかき分ける付加的な外部チ
ャインとして働くので、水上艇10は旋回する傾向にな
るか、比較的短いスポンソン12を付けている傾向とな
る。外部チャイン50に対してスポンソン12を低い方
へ回動させればさせるほど、水上艇は小さく転回し、水
上艇10の操縦特性は攻撃的になる。
【0082】スポンソン12の角度を少し負の角度、即
ち、後端部54を前端部56より上にするのを好む乗り
手もいる。スポンソン12を少しだけ負の角度にする
と、水上艇10が滑走しているときに水上艇10の船首
を上向きにする。こうすると、速度を犠牲にすることな
くより安定した快適な乗り心地が得られ、水上艇10が
高速で波に突っ込む傾向を少なくする。滑走速度では、
スポンソン12の下部内表面58は、真っ直ぐ進んでい
るとき、通常は水面よりも上に出ている。船体の水中部
分の大きさが小さくなるので、個人用水上艇10への抵
抗が減り最高速度が増えるのである。乗り手が高速で個
人用水上艇10の向きを変えようとすると、乗り手は、
スポンソン12が水に触れるか切り込む(即ち、引っ掛
ける)ところまで水上艇10を側方に傾けねばならな
い。船体14は傾き、あるいは倒れて転回する向きの側
のスポンソン12が水に接触する。スポンソン12の下
部表面58は、船体14を実質的な幅を広くする働きを
し(即ち、船体面積を広くし)、個人用水上艇10の安
定性を増し、転回時の乗り手の体重移動の反作用とな
る。結果として、スポンソン12は、水上艇10が転回
時に一方へ傾くことで安定性を付加的に与えるのであ
る。勿論、スポンソンの角度の変化が水上艇10の安定
性と操縦特性に影響する度合いは、水上艇10の大きさ
と形状によって異なってくる。
【0083】従って、スポンソン12の角度を変えるこ
とができるということは、それぞれの乗り手が水上艇の
操縦特性を変えることができるということである。スポ
ンソン12を正の角度に調節することは容易にでき、乗
り手その人の特定の大きさあった水上艇10の操縦特性
になる。スポンソン12は、また、やや負の角度に設定
することも容易で、滑走時の水上艇10の最高特性をよ
りよくする。
【0084】このように、スポンソン12の前端部56
をピボット軸68を介して船側板48に回転自在に支持
するとともに、後端部54を上下方向に移動可能に船側
板48に固定したので、水面に対するスポンソンの迎え
角(アタックアングル)を調整することが可能であり、
波の状態や乗船者の数が変化した場合でもポーポイズを
防止して常に安定した航走を行うことができる。
【0085】また、スポンソン12を最上方位置(図3
中U), 最下方位置(図3中L)に移動した場合でもそ
の下縁線Aが上記延長線Bよりも下方に位置するように
構成したので、旋回時に船体を倒した際にスポンソン1
2の位置に拘わらずスポンソン12が水中に没すること
になり、常に急旋回が可能になる。これは、急旋回など
の運動性能を楽しむ小型船舶にとって好ましい。
【0086】次に、図9ないし図14に基づいて、本発
明の第2実施形態による調節可能なスポンソンを説明す
る。図9は個人用水上艇の船腹に取り付けられた本実施
形態による調節可能なスポンソンの斜視図、図10は図
9の線10−10に沿ってスポンソンの前部の結合機構
を切って見た断面図、図11は図9の線11−11に沿
ってスポンソンの中間の結合機構を切って見た断面図、
図12は図9の線12−12に沿ってスポンソンの後部
の結合機構を切って見た断面図、図13は図9の調節可
能なスポンソンの後端部の拡大斜視図、図14は図12
(a)の後部の結合機構のロック機構を拡大した部分断
面斜視図である。
【0087】本実施形態の調節可能なスポンソンは、前
記の調節可能なスポンソンと多くの点で類似している。
相違点は、主に後部結合機構の構成にある。この実施形
態の後部結合機構ではロック機構が省略されており、駆
動機構の操作用ノブがスポンソンよりも上方に延びてい
ることである。また、後部結合機構がスポンソンよりも
上に出て延びているために、スポンソン体の下側は完全
に閉じてある。この実施例の調節可能なスポンソンの部
品の大部分は、図1〜6のものと同じか実質的に同様な
ので、同様の部品には参照番号に「a」の添え字を付け
て示すことにする。
【0088】図9において、結合機構がスポンソン体5
2aを下部船体部16aに結合している。結合機構は、
また、スポンソン体52aをこれと対応する船体下部1
6aの外部チャイン50aに対して下記のように調節で
きるようにしている。結合機構は、前部結合機構62
a、中間結合機構64a、および後部結合機構66aを
有し、スポンソン体52aの角度を調節するために水上
艇の船体の船腹48aに対してスポンソン体52aが動
かせるようにしている。
【0089】図10に示すように、前部結合機構62a
は、取付板72aと一体的に形成されたねじを切られた
植え込みボルト68aを有している。植え込みボルト6
8aは、船体下部16aの船腹48aに形成された開口
を通って外に延びている。取付板72aは、船腹48a
の近傍の船体16aの内部にあって、この位置の船腹4
8aの強度を補強している。船腹48aに形成されてい
る開口の直径は、船腹48aを通って延びている植え込
みボルト68aの直径とほぼ同じ寸法はある。植え込み
ボルト68aと船腹の開口との締まりばめによって、こ
の開口を通って船体16a内部に水が流れ込むのを防い
でいる。図示していないが、Oリングまたは同様のシー
ルを船腹の開口の回りあるいは中に付けて、取付板72
aと植え込みボルト68aとの水密性を高めることもで
きる。
【0090】植え込みボルト68aは、下部船体16a
の船腹48aを取付板72aとワッシャ200, ロック
・ナット202で挟持することにより固定されている。
ワッシャ200によって植え込みボルト68aと船腹4
8aとの間の水密性がよくなる。ロック・ナット202
は、植え込みボルト68aとねじ係合し、取付板72a
と下部船体16aの内面とを圧接させている。
【0091】図示している実施形態では、ワッシャ20
0とロック・ナット202はスポンソン体52aの前部
の内部空洞203の中に設けられている。この内部空洞
203は、スポンソン体52aの概ね平らな内側取付表
面60aからスポンソン体52aの中へ延びている。空
洞203は、ワッシャ200とロック・ナット202よ
りも大きく形成され、取付表面60aが船腹48aに容
易に当接できるようになっている。
【0092】植え込みボルト68aの外側の端部はスポ
ンソン体52aの孔74aを通って延びている。孔74
aは空洞203と座ぐりの凹み76aとの間を延びてい
る。凹み76aは、スポンソン体52aの外側面からス
ポンソン体52aの内部に延びている。
【0093】スペーサ78aが孔74aに挿入され植え
込みボルト68aに装着されている。このスペーサ78
aによって、スポンソン体52aの前端部56aがその
回りを回転できるようになっている。この場合、ナット
80を植え込みボルト68に螺合させ、ナット80の内
側面をスペーサ78の外側端に接触した状態において、
つまりナット80をゆるめることなくスポンソン体52
の孔74の内面がスペーサ78の外表面のまわりを転動
できる。スペーサ78aの内側端は孔74aから内側方
に突出してロック・ナット202に当たり、その外側端
は凹み76aの内部表面から少し出る位まで延びてい
る。ナット80aが凹み76a内に配置され、植え込み
ボルト68aの外部の端にねじ込まれている。ロック・
ナット80aの内端面は、スペーサ78aの外端面とナ
ット80aとの間に挿入されているワッシャ204を圧
縮する。ワッシャ204の直径は、凹み76aの直径よ
り小さく、旋回支軸をなす植え込みボルト68aや開口
74aの直径よりも大きい。この前部結合機構62aに
よって、スポンソン12aが植え込みボルト68aの軸
心を中心に回転することができ、植え込みボルトの概ね
平らな内側取付表面60aが下部船体部16aの船腹4
8aの上をスライドできるのである。ナット80aとワ
ッシャ204は、また、スポンソン体52aの前端を船
腹48aに対して押し付けるのである。
【0094】図11において、図示している実施形態の
中間結合機構64aは、取付板72aと一体的に形成さ
れ、かつねじ加工された植え込みボルト82aを有して
いる。植え込みボルト82aは、下部船体部16aの船
腹48aに形成された開口を通って外へ延びている。上
記の取付板72aを単一の取付板として述べたが、前部
および後部結合機構62aと64aのそれぞれに関して
専用の取付板を使うこともできる。
【0095】船腹48aに形成された開口の直径は、船
腹48aを通って延びている植え込みボルト82aの該
開口部分の直径と概ね等しくすることが望ましい。植え
込みボルト82aと船腹の開口とを締まり嵌めにするこ
とによって、開口を通って船体16aに水が流れ込まな
いようすることができる。図示していないが、Oリング
または同様なシールを船腹48aの開口の周縁又は開口
内に配設して、取付板72aと植え込みボルト82aを
用いたシールを更に強めることもできる。
【0096】植え込みボルト82aは、下部船体部16
aの船腹48aを取付板72aとワッシャ206, ロッ
ク・ナット208で挟持することによって締め付け固定
されている。ワッシャ206によって、植え込みボルト
82aと船腹48aとの間の水密性を高めている。ロッ
ク・ナット208は植え込みボルト82aとねじ係合
し、取付板72aの後部と下部船体部16aの内面とを
圧接させている。
【0097】図示している実施形態において、ワッシャ
206とロック・ナット208は、スポンソン体52a
の中間の内部空洞209に設けられている。この内部空
洞209は、スポンソン体52aの概ね平らな内部取付
表面60aからスポンソン体52aの中に延びている。
空洞209は、ワッシャ206, ロック・ナット208
よりも大きく形成され、取付表面60aが船体船腹48
aに容易に当接できるようになっている。
【0098】植え付けボルト82aは、また、スポンソ
ン体52aの中間部に形成されているスロット88aを
通って延びている。図示している実施形態では、スロッ
ト88aは、概ね細長の上下方向に真っ直ぐな形状をし
ており、その上下方向軸がスポンソン体52aの前後方
向軸にほぼ直角になっている。しかしながら、特定の応
用に適合させるために、スロット88aを別の形(例え
ば、弧状)や他の向きにしてもよい。
【0099】図11において、スロット88aは空洞2
09と凹み90aの底面との間に配置されている。凹み
90aは、スポンソン体52aの外表面から内部に延び
ている。
【0100】スロット88aの幅は植え込みボルト82
aの直径よりも大きく、スポンソン体52aが旋回軸6
8aの縦軸を中心に旋回できるようにしてある。図示し
ている実施形態では、スロット88aの上下方向長さ
は、植え込みボルト82aの直径のおよそ4ないし5倍
の長さである。これによって、スポンソン体52aの中
央部の垂直方向の位置が植え込みボルト82aに対して
上下に動くことができるのである。
【0101】植え込みボルト82aのスロット88a内
部分にスペーサ92aが装着されている。スペーサ92
aは、スポンソン体52aの中間部がスライドすること
のできる支承表面を与えている。スペーサ92aの内端
面はロック・ナット208に接し、外端面は凹み90a
の底面から少し出ている。ナット94aが凹み90aの
内部にあって植え込みボルト82aの外部端にねじ係合
している。ナット94aの内端面は、スペーサ92aの
外端面とナット94aとの間に介在するワッシャ210
を押し付けている。ワッシャ210の直径は凹み98の
幅よりも小さく、植え込みボルト82a、スペーサ92
aの直径よりも大きい。ワッシャ210の外径もまた、
垂直方向のスロット88aの最小幅よりも大きい。
【0102】上記の中間結合機構64aを上述の構成と
したので、スポンソン体52aの前端部56aが植え込
みボルト68aの軸線を中心にして回転するときに、ス
ポンソン体52aの中間部が概ね弧状の経路を通って動
くことができるのである。中間結合機構64aは、ま
た、スポンソン体52aの中間部を下部船体部16aに
押圧し、スポンソン12aと下部船体部16aとの間の
ガタを減らすのである。
【0103】図12(a)および図12(b)におい
て、後部結合機構66aは、前端部56aが前部結合機
構62aの回りに回転するとき、スポンソン体52aの
後部端54aが動く移動経路を画成する案内機構と、ス
ポンソン体52aの後端54aを移動経路に沿って移動
させる駆動機構とを備える。本実施形態において、案内
機構と駆動機構は単一の装置に一体化され後部結合機構
66aを形成している。しかし、これらの機構は、それ
ぞれ独立して船体14とスポンソン体52aの間に作動
することができるのである。案内機構と駆動機構のそれ
ぞれの部品について以下に詳細に述べる。
【0104】後部結合機構66aは、下部船体部16a
の船腹48aの外側チャイン50aより上側に1対のボ
ルト98aによって固定される取付ブラケット(規制手
段)96aを有する。ボルト98aは、下部船体部16
aのビルジ領域の中に向かって、取付ブラケット96a
および下部船体部16aの船腹48aに形成されている
それぞれに対応した開口を通って延びている。ボルト9
8aは、また、ロック・ナット100aによって船腹4
8aの内側に押し付けられて保持されている取付板21
2に形成されている開口も通って延びている。なお、取
付板212を前部, 中間結合機構62a, 64aと一緒
に使用される取付板72aとは別のものとして説明して
いるが、単一の取付板を3つの結合機構62a、64
a、66aの総てに使ってもよい。
【0105】船体下部16aの内部にあるロック・ナッ
ト100aは、それぞれのボルト98aとねじ結合し、
取付板212に当接している。それぞれのナット100
aとボルト98aは、取付ブラケット96aと取付板2
12を下部船体16の船腹48aに対して押し付けてい
る。このようにして、取付ブラケット96aは下部船体
部16aにしっかりと取り付けられるのである。
【0106】取付ブラケット96aは、上部端と下部端
に位置し外側に向かって延在する腕102aを備えた形
状に形成されている。この腕102aは追随ねじ組立体
214を支持している。この目的のために、腕102a
は、追随ねじ組立体214が腕102aの中でその縦軸
の回りを回転することができるように、追随ねじ組立体
214の環状溝220部分を受け入れるスロット215
を有している。
【0107】図示した実施形態において、下部腕102
aは、細長の概ねU字形をしたスロット215を有し、
このスロットは下部腕102aの後縁から中央まで延び
ている。従って、スロット215の後端は開口してお
り、下記のように追随ねじ組立体214の部分を受け入
れるのである。スロット215の幅は、スナップ嵌めで
ねじ組立体214の環状溝220部分を受け入れるため
にその長さ方向に変化していっている。上部腕102a
は、追随ねじ組立体214の肩部222部分を受け入れ
られる大きさの孔213を有している。
【0108】追随ねじ組立体214は、スポンソン体5
2aの開口217を通って上に延びているねじ216
と、上部端に固着されているノブ219を有する把っ手
218とを有する。ねじ216は、環状溝220が形成
されかつねじ加工が施されていない端部221を有す
る。環状溝220は、取付ブラケット96aの下部腕1
02aにある後ろ向きのスロット215と協働する寸法
になっている。ねじ216は、ねじ加工部とノブ219
との間に位置する肩部222を有している。
【0109】図示している実施形態において、後ろ向き
のスロット215は、ねじ216の環状溝220部分を
スナップ嵌めにより受け入れる。ねじ216の肩部22
2は上部腕102aの開口213内を摺動する。該肩部
222の直径は、開口213の直径よりもやや小さいの
が望ましい。図12(a)と図12(b)に示すよう
に、取付ブラケット96aは、ねじ216がその縦軸を
中心に回転できるようにする一方で、該追随組立体21
4を船体の船腹48aに固定するのである。
【0110】追随ブラケット224が追随ねじ組立体2
14と協働するのである。追随ブラケット224は、垂
直の脚部226と水平に突き出した突起部228とによ
って形成される概ねT字型をなしている。突起部228
は、取付ブラケット96aの上部および下部腕102a
の間を延びている。突起部228に形成された開口23
0がねじ216のねじの部分を受け入れており、該開口
230にはねじが切ってあり、ねじ216のねじ部分に
係合するのである。
【0111】追随ブラケット224の開口230とねじ
216との間には、少量の遊び(即ち、がた)があると
いうことに注意すべきである。これによって、追随ブラ
ケット224は、ねじ216によって概ね垂直方向にね
じの長さ方向に沿って直線方向に駆動されると、旋回半
径(植え込みボルト68aからねじ216までの長さ)
約440mmで上記植え込みボルト68aの回りを最小
限の角度(例えば3〜5゜)だけ弧状に回転できるので
ある。追随ブラケット224の移動経路は、取付ブラケ
ット96aの腕102aの間の長さによって少なくとも
部分的に制限される。図示している実施形態において
は、画成された経路の長さは約25.4mmである。上
記直線状の経路と弧状の経路との間のこの経路長の差
は、ねじ216のねじを切られた部分と追随ブラケット
下部腕228のねじ切りされた開口230との間のねじ
の隙間、即ち遊びによって吸収されるが、これによって
追随ブラケット224が旋回機構62aによって決まる
弧状経路を追随することができるのである。
【0112】上記の追随システムによってスポンソン5
2aが3〜5゜の弧だけ回転できるのであるが、旋回半
径経路長、あるいはブラケット96aの両腕102aの
間の距離を変えれば回転の範囲を変えられるということ
に注意しなければならない。このことによって、もしも
必要なら、回転弧は容易に10〜20゜に増やすことが
できるのである。
【0113】追随ブラケット224の基台部(スタビラ
イザ脚部)226は内部に延びており、スポンソン体5
2aの後端54aの側壁に固着されている。図示してい
る実施形態では、追随ブラケット224の基台部226
は、製造の段階で繊維強化樹脂製のスポンソン体52a
の中に埋め込まれている。
【0114】図示している実施形態では、追随ブラケッ
ト224とねじ216との協働によって、案内機構が形
成されている。追随ブラケット224が動く垂直方向の
移動経路をねじ216が決める。また、追随ブラケット
224とねじ216との間の相互結合によって、駆動機
構も形成されている。ある方向へねじ216が回転する
と、追随ブラケット224がねじ216の長さ方向に動
く。ある方向へねじ216が回転すると、ねじの長さ方
向の1つの方向に追随ブラケット224を動かし、反対
方向へ回転すると、ねじの長さ方向の反対の方向に追随
ブラケット224を動かすのである。
【0115】図13から判るように、孔232は、結合
機構66aのすぐ近くのスポンソン体52aの上部後端
を通って延びている。孔232は、結合機構66aに潤
滑油を供給する手段として機能するのである。孔232
はねじ216のすぐ横にあることが望ましく、取付ブラ
ケット102aの上部腕102aの上の位置で、ねじ2
16が通る孔213の近くで、スポンソン体52a内部
の空洞の中に開口してているのが望ましい。この位置に
おいて、潤滑油が孔232から腕102aに掛かり、ね
じ216のねじ部に流れて行くのである。
【0116】図12(a)と図12(b)とから判るよ
うに、後部結合機構66aは全体が船腹48a、スポン
ソン体52aの頂部及びスポンソン体52aの外側によ
り画成される空間(キャブティ)内に内蔵されている。
操作ノブ218だけがスポンソン体52aの上に延びて
いる。スポンソン体52aの下部234は、この空間内
にある後部結合機構66aを囲んでいる。後部結合機構
66aの駆動機構および案内機構は、スポンソン12a
の後部端54aを一杯に上げ下げした場合でも、スポン
ソン体52の中にあって保護されている。また、これに
より、結合機構は、スポンソン体52aから水上艇の船
体16aの外の方向へ突き出すということを回避するこ
とができる。
【0117】また、上記スポンソン体52aの下部23
4により、上記ねじ部の下方を覆うようにしたので、上
記ねじ部に海水がかかりにくくなり、上記スポンソンの
上下動をよりスムーズに行うことができる。
【0118】図示している実施形態においては、追随ね
じ組立体214を反時計方向に回すと、ねじ216のね
じ切りをした部分の上を向いているねじ側が、追随ブラ
ケットの腕224の開口230のねじ切りされた端の下
向きのねじ切りされた側に対して突き当たる。これによ
って、図12(a)に示しているように、追随ブラケッ
ト224、従って、スポンソン体52aの後ろ側の端5
4aを上方に押し上げ、スポンソン体52aを旋回支軸
の植え込みボルト68aの軸心を中心に回転させるので
ある。同様に、追随ネジ組立体214を時計方向に回す
と、ねじ216のねじ切り部が追随ブラケット224を
押し付け、スポンソン体52aの後部端54aを図12
(b)に示している一杯に下げた位置に動かすのであ
る。
【0119】このように、上記ノブ219を有する把っ
手218をスポンソンの上壁を貫通して突出させたの
で、上記スポンソンの位置調整を容易に行うことができ
る。
【0120】図13で最もよく判るように、ねじ216
の肩部222には、水平に対する後端部54aの位置を
示す印(目盛り)236を有することが望ましい。図示
している実施形態では、肩部222は印236を有して
いる。印236は、水上艇10の下部船体16aに対す
るスポンソン体52aの角度を決めるための手段として
機能する。上記ねじ216に目盛り236を設けたので
左右のスポンソンの高さを正確に合わせることができ
る。
【0121】図示している実施形態の結合機構によっ
て、スポンソン体52aの後端部54aが正確に測定さ
れ制御された方法で、前端部56aに対して上げたり下
げたりできるのである。このようにして、スポンソン体
52aは前端部56aの近くの点を中心にして回動し、
水上艇10に付けてあるスポンソン体52aの角度を変
え、スポンソン12aの迎え角、即ち、水上艇10が走
行する水面に対するスポンソン12aの角度を変化させ
ることができるのである。
【0122】後部結合機構66a内の摩擦が、概ね、下
部船体部16a上のスポンソン体52aの設定された位
置を維持するのであるが、後部結合機構66aにロック
機構238を備えてもよい。図示している実施形態で
は、ロック機構238は、スポンソン体52aと駆動機
構のねじ216との間で作動する。しかし代わりに、ロ
ック機構238は水上艇の下部船体16とねじ216と
の間で作動するように配置してもよい。上記ロック機構
238を設けた場合、上記スポンソンの高さが変化する
ことを防止できる。
【0123】図14に示している実施形態では、ロック
機構238はコレット組立体240を有する。コレット
組立体240は、スポンソン体52aの上側開口217
に嵌合装着されたグロメット242を有する。図示して
いる実施形態では、グロメット242はスポンソン体5
2aの中に埋め込まれているが、代わりに、グロメット
242をスポンソン体52aにスナップばめするか一体
的に形成することもできる。
【0124】グロメット242は、これの上端と下端に
位置する1対の環状カラー244、246を有し、該カ
ラー244,246により該グロメット242をスポン
ソン体52aに固定している。
【0125】ねじ216がグロメット242の内径を通
って延び、スポンソン体52aの上のノブ218を支持
する。グロメット242の内径は、ねじの肩部222の
直径よりも少しだけ大きいのが望ましい。この直径の差
によって、グロメット242とねじ216との間の遊
び、即ちがたが少しだけできるのである。この遊びによ
って、ねじ216と干渉しないで上記の移動経路を通っ
てスポンソン体52aが回動できる。
【0126】コレット組立体240のコレット248
は、グロメット242の上部カラー244の上に延びて
いる。コレット248は、円錐状で、ねじの肩部222
の直径よりもやや大きい内径を持つ中空のスリーブであ
る。また、コレット248は少なくともその外側の部分
の回りにねじ250が切ってある。
【0127】少なくとも1つのスリット252、好適に
は複数のスリット252がコレット248の上端254
からグロメットの上部カラー244に向かって延びてい
る。スリット252は、コレット248の上のねじ21
6の縦軸上の1つの点で互いに交差する軸に沿って延び
ている。コレット252の寸法は、コレット248の上
端254が内向き半径方向に変位することができるよう
にしている。
【0128】ロック・ナット256がコレット248と
協働して、スポンソン体52aに対してねじ216の位
置を解除可能に固定するのである。ナット256は、コ
レット248上の外側のねじ250のねじと合うような
ねじ寸法の、内部にねじを切った孔258を有する。孔
258の内径は、ねじ216やコレット248の上端2
54の直径よりも大きいが、孔の内径はコレット248
の基台の直径よりも小さい。
【0129】ローレット面260がナット256の円筒
の外周全体に付けてある。ナット256の外側の円筒形
は、指でコレット248のナット256を締め込んだ
り、ナット256を緩めたりするのが容易にできる寸法
になっている。
【0130】組み立てられたとき、ロック・ナット25
6はねじ216、コレット248上にあり、該ロックナ
ット256が緩められた状態のとき、ねじ216はコレ
ット組立体240の中で自由に回転する。ロック・ナッ
ト256がコレット248に締め込まれたとき、ロック
・ナット256はコレット248の上端254を半径方
向内側にねじ216に向けて押し付ける。コレット・ス
リーブ248の内面とねじの肩部222との間の摩擦接
触によって、これらの部品が動かないようになっている
ためねじ216はスポンソン体52aに対して回ること
はできない。駆動機構のねじ216、そして、ひいては
スポンソン体52aは、設定された位置にロックされ
る。ロック・ナット256は、駆動機構を操作する水上
艇の乗り手が緩めることが可能となっている。
【0131】ロック・ナット256とコレット組立体2
40は、電解腐食を防ぐために同じ材料で作るのが望ま
しい。これらの材料は、例えば、黄銅、アルミニウム、
ステンレス鋼、ポリ塩化ビニルなど、多くの種類の耐久
性のある船舶用材料の何れかで作った方がよい。
【0132】ロック機構としては、前部および後部結合
機構62a、64aに付加的に、あるいは後部結合機構
66aのロック機構238の代わりに使用して、下部船
体部16aに対してスポンソン体52aが不要な動きを
しないようにしてもよい。例えば、スペーサ78a、9
2aの内の1つあるいは両方の長さを減らし、以て、ワ
ッシャ204、210をこれに対応するスポンソンの凹
み76a、90aの内面に押し付け、スポンソン体52
aを特定の向きにロックするようにするのである。従っ
て、公知技術における各種のロック機構の中のどんなも
のでも本発明の結合機構に使ってよいことが容易に認識
される。
【0133】これまでの説明は本発明の好適実施形態の
説明であり、本発明の主旨と範囲から離れなければいろ
いろな変更や修正を行うことができる。例えば、結合機
構にはロック機構は含まれる必要はない。結合機構は、
結合に使われている部品間の不可避な摩擦に依存するこ
とにして、スポンソンの設定位置を維持するようにして
もよい。
【0134】前述の実施形態の駆動機構も、また、人手
で動かさないでモーターで駆動してもよい。水上艇の操
作者は、操縦装置26の操舵ハンドル40の近くにある
制御装置を使って、電気、液圧等のモーターを作動させ
れば、水上艇10のスポンソン12の位置を調節するこ
とができるのである。
【0135】ここで、上記実施形態におけるスポンソン
の揺動範囲は、図5に示すように、上記スポンソン体5
2を最も上方に位置させた場合及び最も下方に位置させ
た場合の両方においてスポンソンの下端縁Aが上船底の
側方への延長線Bよりも下方に位置するように設定され
ていたが、この揺動範囲は図15に示すように設定して
も良い。
【0136】図15は、図5と同様の中間結合機構64
の断面図であり、図5と同一符号は同一または相当部分
を示している。この例では、スポンソン12の後端部を
最も上方に位置させた場合には該スポンソン12の下端
縁A′が上記船底の側方への延長線Bよりも上方に位置
しているかもしくは一致しており、スポンソンを最も下
方に位置させた場合には下端縁Aが上記船底の側方への
延長線Bよりも下方に位置している。
【0137】このように、スポンソンを最も下方に位置
させた場合においてはスポンソンの下端縁Aを上記船底
の側方への延長線Bよりも下方に位置させたので、旋回
時に船体を倒した際にスポンソンが水中に没することに
なって急旋回を行うことが可能になる。
【0138】また、スポンソンを最も上方に位置させた
場合においてはスポンソンの下端縁A′を上記船底の側
方への延長線Bよりも上方に位置させたので、旋回時に
船体を倒した際にスポンソンは水面上に位置することに
なり、艇体が急旋回することを防止することができる。
【0139】従って、運転者の好みに応じて、急旋回が
可能な状態と急旋回が行なわれない状態とに切り替える
ことができる。これは、急旋回に見合った技量が伴なわ
ない初心者が運転する機会のある小型船舶にとって好ま
しい。
【0140】なお、上記実施形態では、スポンソンの前
部を船体幅方向に延びるピボット軸を介して船体側板に
支持し、スポンソンの後部がこのピボット軸を中心にし
て揺動するように構成したが、スポンソンの前部にも前
部を上下方向に案内する案内機構を設け、スポンソン全
体を上下方向に移動できるように構成してもよい。
【0141】また、上記では、本発明をある好適な実施
形態の条件の下で説明したが、同業者にとって自明な別
の実施形態も本発明の範囲に入るものでり、また本発明
及びその応用例を以下の如く表現することも可能であ
る。
【0142】1.上記スポンソン体52, 52aを船体
16, 16aに調整可能に取り付ける結合機構は、船体
表面上を少なくともスポンソン体の部分が通る移動経路
を主に画成する案内機構と、船体とスポンソン体との間
で作動し、スポンソン体の少なくとも1部分がその移動
経路を動く駆動機構と、上記船体16, 16aに対して
スポンソン体52, 52aの少なくとも1部分が動くこ
とを選択的に禁止するロック機構とを備えている。
【0143】2.上記ロック機構は、上記駆動機構と協
働し、上記案内機構によって主に画成されている移動経
路に沿ってスポンソン体52, 52aの少なくとも1部
が動くのを禁止する。
【0144】3.上記ロック機構は、上記駆動機構の回
転可能な部品と船体に固定されて動かない部材との間で
作動して、上記回転可能な部品が上記船体に固定された
部材に対して動かないようにしている。
【0145】4.上記ロック機構は、上記駆動機構の回
転可能な部品と上記スポンソン体52, 52aとの間で
作動して、上記回転可能な部品が上記スポンソン体5
2, 52aに対して回転しないようにしている。
【0146】5.上記案内機構は、該案内機構によって
画成された移動経路が船体に対して上方を向くように配
置されている。
【0147】6.上記案内機構は、船体に結合されたト
ラックとスポンソン体52, 52aに結合された突起と
を有し、この突起とトラックとが、トラックに対して動
ける突起と相互に結合している。
【0148】7.上記トラックが船体から離れて支持さ
れた案内軸を備えており、上記突起がこの案内軸上を動
くとともに少なくとも1つの開口を備えており、上記案
内軸と突起とが相互に結合されている。
【0149】8.上記突起は、スポンソン体52, 52
aに結合されたブラケットである。
【0150】9.上記突起は、スポンソン体52, 52
aと一体的に形成されている。
【0151】10. 上記駆動機構は、案内軸に沿って形
成された外側のねじ部と、突起の開口の中に形成された
内側ねじとを備えている。
【0152】11.上記案内軸は、船体に取り付けられ
ており、上記突起はスポンソン体52, 52aに取り付
けられている。
【0153】12. 上記駆動機構は、案内軸に取り付け
られた回転可能なノブを備えている。
【0154】13.上記ノブは、スポンソン体52, 5
2aの上に位置している。
【0155】14.上記駆動機構は、案内軸上に、移動
経路上のいろいろな位置におけるスポンソン体52, 5
2aの位置を示す印(目盛り)236を備えている。
【0156】15.上記結合機構は、上記ノブと船体に
取り付けられている固体部材との間で作動するロック機
構を備えている。
【0157】16.上記ロック機構は、上記ノブと、上
記固体部材の相対する表面に形成された相協働する回り
止めと、凹みと、上記回り止め, 凹みを偏向させ互いに
係合させて上記ノブが回らないようにするばね部材とを
備えている。
【0158】17.上記結合機構は、上記ノブとスポン
ソン体52, 52aとの間で作動するロック機構を備え
ている。
【0159】18.上記ロック機構は、上記スポンソン
体52, 52aに結合されたコレットと協働するロック
・ナットを備え、上記案内軸が上記コレットを通るよう
に配置されており、以て、上記ロック・ナットを上記コ
レットの上で締め込んだ状態にしてコレットが案内軸を
挟み付けたようにして、上記案内軸がスポンソン体に対
して動かないように構成されている。
【0160】19.上記案内軸と上記突起のねじを切っ
た部分とが、船体と、スポンソン体52, 52aの上部
と、スポンソン体52, 52aの外側との間に形成され
たキャビティの中に配置されている。
【0161】20.上記キャビティの下端が上記スポン
ソン体52, 52aの底面で閉じられている。
【0162】21.上記スポンソンが駆動機構の部分を
スポンソン体52, 52aの下側から露出させるよう
に、上記キャビティの下端が開放されている。
【0163】22.上記スポンソンの駆動機構は、上記
案内軸に取り付けられた回転可能なノブを備えており、
上記ノブは上記キャビティの中に設けられて、上記スポ
ンソン体52, 52aが上記移動経路のどの位置にあっ
ても人手による操作が可能なように構成されている。
【0164】23.上記ポンソンの駆動機構は、回転で
きるねじが切られた軸と、これに対応する上記ねじ付き
の軸の上に乗るねじを切られた突起とを備えている。
【0165】24.上記突起はスポンソン体52, 52
aに取り付けられている。
【0166】25.上記スポンソンの回転軸は船体に取
り付けられている。
【0167】26.上記スポンソンのロック機構は、ね
じが切られている回転軸と、船体に取り付けられている
支持物との間で作動する。
【0168】27.上記スポンソン体は、該スポンソン
体の外側から案内軸の近傍にある孔まで延びる開口を備
えている。
【0169】28.上記スポンソン体の後端と船体の表
面との間で作動できる上記後部結合の上記案内機構, 駆
動機構, ロック機構が一体的に形成されている。
【0170】29.上記結合機構は、スポンソン体の前
端を船体に回転可能に結合する前部結合を備えている。
【0171】30.上記前部結合機構62, 62aは、
スポンソン体の前端の開口を通して挿入された締結具
(スペーサ)78を備え、この締結具が上記前端が回転
する支承表面を備えている。
【0172】31.上記結合機構は、スポンソン体の中
間部を船体に固着する中間結合を備えている。
【0173】32.上記中間結合64は、スポンソン体
の縦方向のほぼ中間点に形成され、縦軸がスポンソン体
の前後方向軸に直角となるスロット88と、このスロッ
トと協働し船体に取り付けられた締結具(スペーサ)9
2とを備えている。
【0174】33.上記スポンソンは、前端, 後端を備
える細長い形状であって、該前端に位置しこの前端を船
体に回転可能に結合する前部結合機構と、上記後端を船
体に結合して前端に対して上げたり下げたりする手段と
を備えている。
【0175】34.上記スポンソンは、上記後端を前端
に対して開放可能にロックする手段を備えている。
【0176】35.上記前部結合機構は、スポンソン体
の前端の開口を通って挿入された締結具(スペーサ)7
8を備え、該締結具はスポンソン体の前端が回転する支
承表面を備えている。
【0177】36.上記スポンソンは、スポンソン体の
中間部を船体に結合する中間結合機構を備えている。
【0178】37.上記中間結合機構は、スポンソン体
の前後方向の中間点の近くに形成されその軸が上記前後
方向軸に直角になるように位置付けられたスロット88
と、該スロット88と協働し船体に取り付けられる締結
具(スペーサ)92とを備えている。
【0179】38.スポンソンの後端を前端に対して開
放可能にロックする手段が、スポンソン体の内部空間
(キャビティ)の中に取り付けられている。
【0180】39.上記空洞(キャビティ)がスポンソ
ン体の下部に位置する孔を備え、この孔の寸法を、人手
の操作によってスポンソン体の後端を上げたり下げたり
する手段の操作器を露出させるのに十分な寸法に設定す
る。
【0181】40.上記スポンソンは、スポンソン体の
後端を船体に結合する手段を備えている。
【0182】
【発明の作用効果】以上のように請求項1の発明に係る
小型船舶によれば、船体側板, スポンソンの何れか一方
にブラケットを固定し、該ブラケットにネジ部を有する
回転軸を回転自在にかつ軸方向移動を規制して支持し、
上記何れか他方に、上記ネジ部に螺合する移動部材を固
定したので、上記回転軸を回転することにより上記スポ
ンソンを船体側板に対して上下方向に移動させることが
でき、スポンソンの取付け位置,角度を、波の状態,乗
員数,あるは運転者の好み,技量に応じた状態に短時間
で調整でき、スポンソンの効果を十分に発揮できる効果
がある。
【0183】請求項2の発明によれば、スポンソンの上
壁および側壁と、上記船体側板とでキャビティを形成
し、上記ネジ部の少なくとも一部をこのキャビティ内に
位置させたので、上記ネジ部の少なくとも一部がスポン
ソン及び船体側板によって覆われることとなり、該ネジ
部に海水がかかりにくくなり、スポンソンの上下動を常
にスムーズに行うことができる効果がある。
【0184】請求項3の発明によれば、上記回転軸をス
ポンソンの上壁を貫通突出させ、該突出部に調整つまみ
を設けたので、該つまみにより上記スポンソンの高さ調
整を容易に行うことができる効果がある。
【0185】請求項4の発明によれば、スポンソンの後
部にブラケットもしくは移動部材の一方を固定し、スポ
ンソンの前部を船体幅方向に延びるピボット軸を介して
船体側板に回転自在に支持したので、回転軸を回転する
ことにより、上記スポンソンの前部のピボット軸を中心
に後部を上下に移動させることができ、水面に対するス
ポンソンの抑え角(アタックアングル)を調整すること
ができ、波の状態や乗員数にかかわらずポーポイズを防
止して常に安定した航走を行うことができる効果があ
る。
【0186】請求項5の発明によれば、スポンソンに、
ネジ部の下方を覆う下壁を形成したので、キャビティが
略密閉状態となり、該キャビティ内に位置する上記ネジ
部に海水がかかるのをより確実に防止でき、スポンソン
の上下動をより一層スムーズに行うことができる効果が
ある。
【0187】請求項6の発明によれば、スポンソンをそ
の内側壁を船側板に当接させかつ上下方向に移動可能に
船体側板に取り付ける取り付ける一方、船体側板のスポ
ンソン移動範囲に対応する部分を略平坦に形成したの
で、上記スポンソンの移動をスムーズにでき、かつスポ
ンソンの位置にかかわらずスポンソンと船体側板との密
着性を確保でき、両者間に水が進入するのを回避でき、
スポンソンの効果を十分に発揮できる効果がある。
【0188】請求項7の発明によれば、スポンソンを上
下移動可能に船体側板に取り付ける取付け手段として、
スポンソンに上下方向に延びると共に船体幅方向に貫通
するよう長孔を形成し、該長孔に取付けボルトを頭部が
船体内に位置し外側に突出するように挿入し、突出端に
ナットを螺合した構造としたので、船体側方からナット
を緩めて取付けボルトに沿ってスポンソンを上下に移動
させた後、ナットを締めつけることによりスポンソンの
位置調整を容易にかつ短時間でできる効果がある。
【0189】また、シート台上にシートを着脱自在に載
置するとともに、該シート台の上記取付けボルトの上方
部分に開口部を形成したので、該開口部を介して上記取
り付けボルトの頭部又はナットに容易に手が届くことか
ら上記スポンソンの着脱を容易に行うことができ、点検
整備性を向上できる効果がある。
【0190】請求項8の発明によれば、スポンソンを最
も上方に位置させた場合及び最も下方に位置させた場合
の何れにおいてもスポンソンの下端縁が、船底の側方へ
の延長線よりも下方に位置するようにしたので、スポン
ソンの上下方向位置にかかわらず、旋回時に船体を倒し
た際にスポンソンが水中に没することとなり、常に急旋
回が可能となり、急旋回等の運動性能を楽しむ小型船舶
にとって好ましい。
【0191】請求項9の発明では、スポンソンを最も下
方に位置させた場合にはスポンソンの下端縁が上記船底
の側方への延長線よりも下方に位置するようにしたの
で、旋回時に船体を倒した際にスポンソンが水中に没す
ることになって急旋回が可能である。一方、スポンソン
を最も上方に位置させた場合にはスポンソンの下端縁が
上記延長線よりも上方に位置しているかもしくは一致す
るようにしたので、旋回時に船体を倒した場合でもスポ
ンソンは水面上に位置しており、船体が急旋回すること
はない。従って、運転者の好み,技量に応じて急旋回が
可能な状態と、急旋回が行なわれない状態とを切り替え
ることができる効果があり、これは急旋回に見合った技
量が伴わない初心者が運転する機会のある小型船舶にと
って好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による調節可能なスポン
ソンを有する例示的水上艇の左舷の正面図である。
【図2】上記水上艇の背面図である。
【図3】上記調節可能なスポンソンの取付け角度が可変
であることを示すの側面図である。
【図4】図3の線4−4に沿ってスポンソンの前部の結
合機構を切って見た断面図である。
【図5】図3の線5−5に沿ってスポンソンの中間の結
合機構を切って見た断面図である。
【図6】図3の線6−6に沿ってスポンソンの後部の結
合機構を切って見た断面図である。
【図7】図4(a)の後部の結合機構のねじと把っ手の
組立体を分解した斜視図である。
【図8】図7の把っ手の底面図である。
【図9】本発明の第2実施形態による調節可能なスポン
ソンの斜視図である。
【図10】図9の線10−10に沿ってスポンソンの前
部の結合機構を切って見た断面図である。
【図11】図9の線11−11に沿ってスポンソンの中
間の結合機構を切って見た断面図である。
【図12】図9の線12−12に沿ってスポンソンの後
部の結合機構を切って見た断面図である。
【図13】図9の調節可能なスポンソンの後端部の拡大
斜視図である。
【図14】図12(a)の後部の結合機構のロック機構
を拡大した部分断面斜視図である。
【図15】スポンソンの上下動範囲の変形例を説明する
ための断面図である。
【符号の説明】
10 小型船舶(個人用水上艇) 12 スポンソン 48 船体側板(船腹) 96 取付ブラケット(規制手段) 106 ねじ(回転軸) 118 移動部材(追随ブラケット)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井端 俊彰 アメリカ合衆国、ジョージア30269 ピー チトゥリーシティー ロングウッドレーン 519

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の船体側板に航走特性を変化させる
    スポンソンを取り付けた小型船舶において、上記船体側
    板とスポンソンの何れか一方にブラケットを固定し、該
    ブラケットにネジ部を有し上下方向に延在する回転軸を
    回転自在にかつ軸方向移動を規制して支持し、上記船体
    側板とスポンソンの何れか他方に上記ネジ部に螺合する
    移動部材を固定し、上記回転軸を回転することによりス
    ポンソンの上下方向位置が変化することを特徴とする小
    型船舶。
  2. 【請求項2】 請求項1において、スポンソンの上壁お
    よび側壁と、上記船体側板とでキャビティを形成し、上
    記ネジ部の少なくとも一部をこのキャビティ内に位置さ
    せたことを特徴とする小型船舶。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記回転軸をスポン
    ソンの上壁を貫通突出させ、該突出端部に調整つまみを
    設けたことを特徴とする小型船舶。
  4. 【請求項4】 請求項1において、スポンソンの後部に
    上記ブラケットもしくは移動部材の一方を固定し、スポ
    ンソンの前部を船体幅方向に延びるピボット軸を介して
    船体側板に回転自在に支持したことを特徴とする小型船
    舶。
  5. 【請求項5】 請求項2において、スポンソンに、上記
    ネジ部の下方を覆う下壁を形成し、該下壁,上記上壁及
    び側壁と上記船体側板とで上記キャビティを形成したこ
    とを特徴とする小型船舶。
  6. 【請求項6】 左右の船体側板に航走特性を変化させる
    スポンソンを取り付けた小型船舶において、該スポンソ
    ンを船体側板に上下方向に移動可能にかつ該スポンソン
    の内側壁を該船体側板に当接させて取り付ける取付け手
    段を設け、該船体側板の、スポンソンの移動範囲に対応
    する部分を略平坦に形成したことを特徴とする小型船
    舶。
  7. 【請求項7】 請求項6において、上記小型船舶は、船
    体中央に位置しデッキから上方に立ち上がるシート台
    と、該シート台上に着脱自在に載置されたシートとを有
    する一方、上記取付け手段は、上下方向に延びると共に
    船体幅方向に貫通するようにスポンソンに形成した長孔
    と取り付けボルトとを有しており、該取り付けボルト
    は、船体側板と上記長孔とを貫通して上記長孔の外側に
    突出するよう配置されており、上記シート台の上面の上
    記ボルトの上方部分に開口部を形成したことを特徴とす
    る小型船舶。
  8. 【請求項8】 請求項6において、船底は略V字形をし
    ており、上記スポンソンを最も上方に位置させた場合,
    及び最も下方に位置させた場合の何れにおいても該スポ
    ンソンの下端縁が上記船底の側方への延長線よりも下方
    に位置していることを特徴とする小型船舶。
  9. 【請求項9】 請求項6において、船底は略V字形をし
    ており、上記スポンソンを最も上方に位置させた場合に
    は該スポンソンの下端縁が上記船底の側方への延長線よ
    りも上方に位置しているかもしくは一致しており、上記
    スポンソンを最も下方に位置させた場合には該スポンソ
    ンの下端縁が上記船底の側方への延長線よりも下方に位
    置していることを特徴とする小型船舶。
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