JPH1077281A - ハロゲン化環状フェノール硫化物の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化環状フェノール硫化物の製造方法

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JPH1077281A
JPH1077281A JP25223996A JP25223996A JPH1077281A JP H1077281 A JPH1077281 A JP H1077281A JP 25223996 A JP25223996 A JP 25223996A JP 25223996 A JP25223996 A JP 25223996A JP H1077281 A JPH1077281 A JP H1077281A
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phenol sulfide
cyclic phenol
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group
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JP25223996A
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English (en)
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Saneji Hasegawa
実治 長谷川
Yoshihiro Sugawa
能裕 栖川
Hitoshi Kumagai
仁志 熊谷
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COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Cosmo Research Institute
Original Assignee
COSMO SOGO KENKYUSHO KK
Cosmo Oil Co Ltd
Cosmo Research Institute
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Publication date
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】効率的なハロゲン化環状フェノール硫化物の製
造方法を提供する。 【解決手段】一般式(1) (式中、Rは水素原子、炭化水素基またはアシル基であ
り、mは1〜7の整数であり、複数のmおよびRはそれ
ぞれ同一であってもよいし、異なってもよい。nは3〜
12の整数である。)で表される環状フェノール硫化物
と、ハロゲン化剤とを反応させ、一般式(1)のOR基
に対してベンゼン環の3〜5位に少なくとも一つのハロ
ゲン原子を有するハロゲン化環状フェノール硫化物を製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状フェノール硫
化物類とハロゲン化剤とを反応させることによって新規
のハロゲン化環状フェノール硫化物類を製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルキルフェノール類の硫化物
は、酸化防止剤(例えば、米国特許公報第2,239,
534号や米国特許公報第3、337、334号)、ゴ
ム硫化剤(例えば、米国特許公報第3、468、961
号や米国特許公報第3、647、885号)、ポリマー
安定化剤(例えば、米国特許公報第3、882、082
号、米国特許公報第3、845、013号、米国特許公
報第3、843、600号など)、あるいは防食剤(例
えば米国特許公報第3、684、587号)、さらに潤
滑油添加剤であるフェネートの原料(堀ら、石油学会
誌、1991,34、446)などとして知られている
が、これらは2,2’−チオビス(4−アルキルフェノ
ール)(2量体)、2−[3−(2−ヒドロキシ−5−
アルキルフェニルチオ)−2−ヒドロキシ−5−アルキ
ルフェニルチオ]−4−アルキルフェノール(3量
体)、あるいは2−[3−[3−(2−ヒドロキシ−5
−アルキルフェニルチオ)−2−ヒドロキシ−5−アル
キルフェニルチオ]−2−ヒドロキシ−5−アルキルフ
ェニルチオ]−4−アルキルフェノール(4量体)など
を含むオリゴマー単独、もしくはそれらを含む組成物で
あって、全て非環状のアルキルフェノール硫化物であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】我々は、先に基本骨格
にフェノール骨格を3以上含む環状フェノール硫化物群
を見い出し(特願平8−70902)、さらに、これら
の環状フェノール硫化物群が、金属捕捉剤、イオンセン
サー、基質特異性センサー、分離膜材料、高分子材料、
酸化触媒、相間移動触媒、人工酵素、光エネルギー変換
材料、あるいはその他イオンや分子の認識を利用した機
能性分子の中間体などとして有用であることも見い出し
た。これらの環状フェノール硫化物群には、水酸基また
はその誘導体基に対してベンゼン環の4位にハロゲン原
子を有するものが含まれているが、本発明者等は、上記
環状フェノール硫化物群の周辺化合物についてもさらに
検討した結果、水酸基またはその誘導体基に対してベン
ゼン環の3〜5位にハロゲン原子を有する環状フェノー
ル硫化物が、上記の環状フェノール硫化物群と同様の用
途に有用であることを見い出した。そこで、本発明は、
水酸基またはその誘導体基に対してベンゼン環の3〜5
位に少なくとも一つのハロゲン原子を有する環状フェノ
ール硫化物を効率的で、しかも容易に製造できる方法を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記目的
を達成するために鋭意検討を重ねた結果、水酸基または
その誘導体基に対してベンゼン環の3〜5位に置換基を
持たないフェノール類をその構成単位の一部として有す
る環状フェノール硫化物を原料として用い、この環状フ
ェノール硫化物とハロゲン化剤を反応させることによ
り、上記の少なくとも一つのハロゲン原子を含むハロゲ
ン化環状フェノール硫化物を効率的に製造する方法を見
い出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明
は、一般式(1)
【0005】
【化3】
【0006】(式中、Rは水素原子、炭化水素基または
アシル基であり、mは1〜7の整数であり、複数のmお
よびRはそれぞれ同一であってもよいし、異なってもよ
い。nは3〜12の整数である。)で表される環状フェ
ノール硫化物と、ハロゲン化剤とを反応させ、一般式
(2)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、Rは水素原子、炭化水素基または
アシル基であり、X、Y、Zは水素原子またはハロゲン
原子であり、3n個のX、Y、Zの内、少なくとも一つ
はハロゲン原子である。mは1〜7の整数であり、複数
のR、X、Y、Zおよびmはそれぞれ同一であってもよ
いし、異なってもよい。nは3〜12の整数である。)
で表されるハロゲン化環状フェノール硫化物を製造する
ことを特徴とするハロゲン化環状フェノール硫化物の製
造方法を提供するものである。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0009】本発明において使用する原料は、上記一般
式(1)の環状フェノール硫化物である。一般式(1)
中のRは水素原子、炭化水素基またはアシル基である。
炭化水素基の炭素数は、1以上であれば特に制限されな
いが、好ましくは1〜50である。これらの炭化水素基
としては、例えば飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族
炭化水素基、脂環式炭化水素基、脂環式−脂肪族炭化水
素基、芳香族炭化水素基、芳香族−脂肪族炭化水素基な
どが挙げられる。飽和脂肪族炭化水素基の例としては、
例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、
n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペン
チル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチ
ル、2−メチルブチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、
3−メチルペンチル、エチルブチル、n−ヘプチル、2
−メチルヘキシル、n−オクチル、イソオクチル、te
rt−オクチル、2−エチルヘキシル、3−メチルヘプ
チル、n−ノニル、イソノニル、1−メチルオクチル、
エチルヘプチル、n−デシル、1−メチルノニル、n−
ウンデシル、1,1−ジメチルノニル、n−ドデシル、
n−テトラデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシ
ル、及びエチレンやプロピレン、ブチレンの重合物ある
いはそれらの共重合物より成る基などの炭化水素基が挙
げられる。
【0010】不飽和脂肪族炭化水素基の適当な具体例と
しては、例えばビニル、アリル、イソプロペニル、2−
ブテニル、2−メチルアリル、1,1−ジメチルアリ
ル、3−メチル−2−ブテニル、3−メチル−3−ブテ
ニル、4−ペンテニル、ヘキセニル、オクテニル、ノネ
ニル、デセニル基、及びアセチレンやブタジエン、イソ
プロピレンの重合物あるいはそれらの共重合物より成る
基などが挙げられる。脂環式炭化水素基の適当な具体例
としては、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロ
オクチル、3−メチルシクロヘキシル、4−メチルシク
ロヘキシル、4−エチルシクロヘキシル、2−メチルシ
クロオクチル、シクロプロペニル、シクロブテニル、シ
クロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロペンテニ
ル、シクロオクテニル、4−メチルシクロヘキセニル、
4−エチルシクロヘキセニル基などが挙げられる。
【0011】脂環式−脂肪族炭化水素基の適当な具体例
としては、例えばシクロプロピルエチル、シクロブチル
エチル、シクロペンチルエチル、シクロヘキシルメチ
ル、シクロヘキシルエチル、シクロヘプチルメチル、シ
クロオクチルエチル、3−メチルシクロヘキシルプロピ
ル、4−メチルシクロヘキシルエチル、4−エチルシク
ロヘキシルエチル、2−メチルシクロオクチルエチル、
シクロプロペニルブチル、シクロブテニルエチル、シク
ロペンテニルエチル、シクロヘキセニルメチル、シクロ
ヘプテニルメチル、シクロオクテニルエチル、4−メチ
ルシクロヘキセニルプロピル、4−エチルシクロヘキセ
ニルペンチル基などが挙げられる。芳香族炭化水素基の
適当な具体例としては、例えばフェニル、ナフチルなど
のアリール基;4−メチルフェニル、3,4−ジメチル
フェニル、3,4,5−トリメチルフェニル、2−エチ
ルフェニル、n−ブチルフェニル、tert−ブチルフ
ェニル、アミルフェニル、ヘキシルフェニル、ノニルフ
ェニル、2−tert−ブチル−5−メチルフェニル、
シクロヘキシルフェニル、クレジル、オキシエチルクレ
ジル、2−メトキシ−4−tert−ブチルフェニル、
ドデシルフェニルなどのアリール基などが挙げられる。
【0011】芳香族−脂肪族炭化水素基の具体的な例と
しては、例えばベンジル、1−フェニルエチル、2−フ
ェニルエチル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプ
ロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチル、
6−フェニルヘキシル、1−(4−メチルフェニル)エ
チル、2−(4−メチルフェニル)エチル、2−メチル
ベンジル、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル基な
どが挙げられる。また、アシル基の炭素数は、1以上で
あれば特に制限されないが、好ましくは1〜40であ
る。アシル基の適当な例としては、ホルミル、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル、オキサリル、サクシニル、ピバロイ
ル、ステアロイル、ベンゾイル、フェニルプロピオニ
ル、トルオイル、ナフトイル、フタロイル、インダンカ
ルボニル、p−メチルベンゾイル、シクロヘキシルカル
ボニル基などが挙げられる。一般式(1)において、R
は1分子中に3〜12個存在するが、それらのRはそれ
ぞれ同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0012】次に、原料である一般式(1)の環状フェ
ノール硫化物の製造方法について説明する。一般式
(1)の環状フェノール硫化物の製造例は、特願平8−
70902号明細書に記載されている。適当な製造例と
しては、先ず一般式(3)
【0013】
【化5】
【0014】(式中、Yはアルキル基である。)で表さ
れる4位にアルキル基を有するアルキルフェノール類
と、適当量の単体硫黄を、適当量のアルカリ金属試薬お
よびアルカリ土類金属試薬から選ばれる少なくとも1種
の金属試薬の存在下反応させ、環状アルキルフェノール
硫化物を製造し、得られた環状アルキルフェノール硫化
物を酸触媒の存在下、脱アルキル化する方法である。ア
ルキルフェノール類と単体硫黄の原料仕込比は、アルキ
ルフェノール類1グラム当量に対し、単体硫黄が0.1
グラム当量以上であり、好ましくは0.35グラム当量
以上である。単体硫黄の原料仕込比の上限は、特に限定
されないが、アルキルフェノール類1グラム当量に対
し、20グラム当量以下が好ましく、特に10グラム当
量以下が好ましい。アルカリ金属試薬としては、例えば
アルカリ金属単体、水素化アルカリ金属、水酸化アルカ
リ金属、炭酸アルカリ金属、アルカリ金属アルコキシ
ド、ハロゲン化アルカリ金属などが挙げられる。また、
アルカリ土類金属試薬としては、例えばアルカリ土類金
属単体、水素化アルカリ土類金属、水酸化アルカリ土類
金属、酸化アルカリ土類金属、炭酸アルカリ土類金属、
アルカリ土類金属アルコキシド、ハロゲン化アルカリ土
類金属などが挙げられる。アルカリ金属試薬またはアル
カリ土類金属試薬の使用量は、アルキルフェノール類1
グラム当量に対し0.005グラム当量以上であり、好
ましくは0.01グラム当量以上である。アルカリ金属
試薬またはアルカリ土類金属試薬の使用量の上限は特に
制限ないが、好ましくは10グラム当量以下であり、特
に好ましくは5グラム当量以下である。脱アルキル化に
用いる酸触媒としては、フリーデル−クラフツ触媒が使
用できる。適当な触媒の例としては、ルイス酸、プロト
ン酸あるいは固体酸などが挙げられる。これらのうち、
ルイス酸の適当な具体例としては、AlCl3、AlB
3、BeCl2、CdCl2、ZnCl2、BF3、BC
3、BBr3、GaCl3、GaBr3、TiCl4、T
iBr4、ZrCl4、SnCl4、SnBr4、SbCl
5、SbCl3、BiCl3、FeCl3などが挙げられ
る。プロトン酸の適当な具体例としては、硫酸、フッ化
水素、過塩素酸、クロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、リン
酸、ポリリン酸、あるいはp−トルエンスルホン酸など
の芳香族スルホン酸などが挙げられる。超強酸も、好適
な触媒として使用できる。超強酸の適当な具体例として
は、H2SO4/SO3、HF/BF3、ClSO3H、
FSO3H、FSO3H/SbF5、CF3SO3H、HF
/SbF5などが挙げられる。固体超強酸も、好適な触
媒として使用できる。固体超強酸の適当な具体例として
は、BF3、TaF5あるいはSbF5などを担持したA
23、SiO2/Al23、SiO2/TiO2、Si
2/ZrO2あるいはグラファイトなど、フッ素化スル
ホン酸樹脂などが挙げられる。これらの触媒は、1種単
独で用いてもよく、また、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。この環状フェノール硫化物の水酸基はこのま
までもよいし、エーテル化あるいはアシル化などによ
り、水酸基の水素原子を炭化水素基またはアシル基に置
換にしてもよい。
【0015】このようにして得られた一般式(1)で表
される環状フェノール硫化物をハロゲン化させることに
より、一般式(2)で表されるハロゲン化環状フェノー
ル硫化物を合成することができる。この反応に用いられ
るハロゲン化剤としては、フッ素化剤、塩素化剤、臭素
化剤およびヨウ素化剤等が挙げられ、好ましくは塩素化
剤、臭素化剤およびヨウ素化剤が挙げられる。塩素化剤
あるいは臭素化剤としては、例えば、Cl2、Br2、C
2の水溶液、Br2の水溶液、HOCl、HOBr、N
−クロロアミド類、N−ブロモアミド類、BrCl、I
Br、t−BuOClおよびPhSO2NBr2などが挙
げられ、好ましくはCl2の水溶液、Br2の水溶液、N
−クロロアミド類、N−ブロモアミド類、HOCl、H
OBr、IBrなどが挙げられる。ヨウ素化剤として
は、例えば、I2、N−ヨードアミド類などが挙げら
れ、また、フッ素化剤としては、AgFなどが挙げられ
る。ヒドロキシル基またはその誘導体基に対して4位の
みのハロゲン化を選択的に行いたい場合は、塩素化剤と
してはN−クロロスクシンイミド(NCS)が、また、
臭素化剤としてはN−ブロモスクシンイミド(NBS)
が好ましい。これらのハロゲン化剤は、1種または2種
以上を組合せて用いることができる。反応におけるハロ
ゲン化剤の使用量は特に制限はないが、目的とするハロ
ゲン化環状フェノール硫化物を合成するのに理論的に必
要な量を用いるのが好ましい。
【0016】本発明の反応には必要に応じて、触媒を使
用してもよい。塩素化および臭素化における触媒として
は、例えば、金属ハロゲン化物などのルイス酸触媒が挙
げられ、好ましくは塩化鉄(III)、四塩化チタン、塩
化アルミニウムなどが挙げられる。また、鉄粉、スズ粉
などの単体金属あるいは単体ヨウ素を触媒として用いる
ことができる。ヨウ素化における触媒としては、例え
ば、SbCl5、塩化アルミニウム、塩化銅などが挙げ
られる。触媒の使用量は、特に制限はないが、好適な触
媒量は、ルイス酸を触媒とする場合には環状フェノール
硫化物のフェノール骨格1個に対し、0.05当量以上
10当量以下であり、特に好ましくは1当量以上5当量
以下である。また、単体金属、単体ヨウ素を触媒とする
場合には環状フェノール硫化物のフェノール骨格1個に
対し、0.001当量以上10当量以下が好ましく、特
に好ましくは0.01当量以上1当量以下である。
【0017】本発明の反応は、不活性ガス雰囲気下で行
うことが好ましい。不活性ガスとしては、例えば窒素、
アルゴン、ヘリウムなどの不活性ガスが挙げられる。ま
た、本発明の反応には、必要に応じて溶媒を使用するこ
とが望ましい。溶媒としては特に制限はないが、好適な
溶媒としては例えばベンゼン、トルエンなどの芳香族炭
化水素、四塩化炭素、クロロホルムなどのハロゲン化炭
化水素、ピリジン、テトラヒドロフラン、ジオキサンな
どの複素環系の溶媒、またはそれらの混合溶媒が挙げら
れる。さらに、その他の溶媒でも、反応時および製品の
用途面で無害であれば用いることができる。溶媒は、1
種または2種以上を組合せて用いることができる。この
反応の反応温度は特に制限はないが、好適な反応温度と
しては、−80℃以上250℃以下であり、特に好まし
くは、触媒を使用しない場合には、室温以上使用溶媒の
沸点以下、また、触媒を使用する場合には、0℃以上6
0℃以下が好ましい。また、光照射条件下においては、
アルキル側鎖のハロゲン化が進行するので、本発明の反
応は光を遮断して行うのが好ましい。
【0018】上記反応の反応混合物を水、アルカリ性水
溶液などで処理することにより、本発明の反応生成物が
得られる。アルカリ性水溶液は特に制限はされないが、
NaHSO3水溶液などの弱アルカリ性水溶液が好まし
い。また、その使用量においても、特に制限はないが、
用いたハロゲン化剤に対し当量以上用いるのが好まし
い。反応生成物が2種以上のハロゲン化環状フェノール
硫化物の混合物である場合は通常の分離手段によって、
例えばカラムクロマトグラフィー、再結晶法など、また
はこれらの組み合わせなどにより分離精製できる。本発
明の生成物は、一般式(2)で表される環状フェノール
硫化物である。一般式(2)中、R、mおよびnは、前
記一般式(1)と同様である。また、一般式(2)にお
いて、X、Y、Zは水素原子またはハロゲン原子であ
り、3n個のX、Y、Zの内、少なくとも一つはハロゲ
ン原子である。複数のX、YおよびZはそれぞれ同一で
あってもよいし、異なってもよい。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらによってなんら制限されるもので
はない。 製造例1 4−tert−ブチルフェノール64.5gに、単体硫
黄27.5g及び水酸化ナトリウム17.2gを加え、
テトラエチレングリコールジメチルエーテル19mLの
溶媒中、窒素気流中、攪拌しながら、4時間かけて徐々
に230℃に加熱し、2時間さらに攪拌を続けた。この
間、反応で生成する水及び硫化水素を除去した。この反
応混合物を室温にまで冷却し、エーテル500mLを加
え、1規定の硫酸で充分加水分解した。エーテル抽出の
後、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホル
ム)とクロロホルム/アセトンからの再結晶を組み合わ
せて分離操作を行ったところ、無色透明の結晶である
5,11,17,23−テトラ−tert−ブチル−2
5,26,27,28−テトラヒドロキシ−2,8,1
4,20−テトラチア[19.3.1.13,79,13
15,19]オクタコサ−1(25),3,5,7(2
8),9,11,13(27),15,17,19(2
6),21,23−ドデカエン37.9gが得られた。
この生成物は一般式(2)においてn=4、m=1、
X、Z、R=H、Y=tert−ブチルである環状アル
キルフェノール硫化物である。
【0020】製造例2 製造例1で得られた環状アルキルフェノール硫化物、す
なわち、5,11,17,23−テトラ−tert−ブ
チル−25,26,27,28−テトラヒドロキシ−
2,8,14,20−テトラチア[19.3.1.1
3,79,1315,19]オクタコサ−1(25),3,5,
7(28),9,11,13(27),15,17,1
9(26),21,23−ドデカエン37.9gと塩化
アルミニウム10.0gとをトルエン2000mlに加
えた。この溶液を55℃で24時間反応させた。これは
FD−MSスペクトルの測定から、一般式(2)におい
て、n=4、m=1、R=H、X、Z=H、および4つ
のYのうち、それぞれ1、2、3および4個が脱離した
化合物の混合物であることを確認した。この溶液を多量
のエーテルにて晶析させ、得られた結晶をろ別し、トル
エンから再結晶させ、溶媒を減圧条件下除去することに
より、25,26,27,28−テトラヒドロキシ−
2,8,14,20−テトラチア[19.3.1.1
3,79,1315,19]オクタコサ−1(25),3,5,
7(28),9,11,13(27),15,17,1
9(26),21,23−ドデカエン0.50gを得
た。この生成物は一般式(1)においてn=4、m=
1、R=Hである環状フェノール硫化物である。この生
成物の物性を以下に示す。白色結晶、MS m/z:4
96(M+)、 1H NMR:(δ,ppm,CDCl
3)9.45(s,4H,OH),7.61(d,8
H,ArH),6.75(t,4H,ArH)、 13
NMR:(δ,ppm,CDCl3)157.9,1
39.3,121.7,120.9(Ar)、元素分析
値 % 理論値 for C241644:C,58.
04;H,3.25;S,25.83、測定値:C,5
8.60;H,3.40;S,24.97
【0021】実施例1 製造例2で得られた環状フェノール硫化物、すなわち、
25,26,27,28−テトラヒドロキシ−2,8,
14,20−テトラチア[19.3.1.13,79,13
15,19]オクタコサ−1(25),3,5,7(2
8),9,11,13(27),15,17,19(2
6),21,23−ドデカエン0.49gをクロロホル
ム75mlに溶解した。この溶液に、0.80gの単体
臭素の2mlのクロロホルム溶液を20分かけて滴下し
た。その後、室温条件下のまま、20時間攪拌した。こ
れを蒸留水で処理し、得られた析出物を濾過することに
より、反応混合物0.53gを得た。この生成物は、F
D−MSスペクトルの分析により、一般式(4)および
一般式(5)
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】(式(4)中、n=1〜4であり、式
(5)中、p=1〜4である。)で表される8種類の化
合物からなる混合物であることが確認された。
【0025】実施例2 25,26,27,28−テトラヒドロキシ−2,8,
14,20−テトラチア[19.3.1.13,79,13
15,19]オクタコサ−1(25),3,5,7(2
8),9,11,13(27),15,17,19(2
6),21,23−ドデカエン0.49gをクロロホル
ム75mlに溶解した。このクロロホルム溶液に、N−
ブロモスクシンイミド(NBS)2.30gを加え、室
温で14時間攪拌した後、これを5質量%NaHSO3
水で処理し、得られた析出物を濾過することにより、
5,11,17,23−テトラブロモ−25,26,2
7,28−テトラヒドロキシ−2,8,14,20−テ
トラチア[19.3.1.13,79,1315,19]オクタ
コサ−1(25),3,5,7(28),9,11,1
3(27),15,17,19(26),21,23−
ドデカエン0.60gを得た。この生成物は、一般式
(2)において、R,X,Z=H及びY=Br、m=
1、n=4のブロモ環状フェノール硫化物である。橙色
結晶、MS m/z:808(M+)、810(M+
2)、812(M++4)、814(M++6)、816
(M++8)、 1H−NMR:(δ,ppm,CDCl
3)7.77(s,8H,ArH)、元素分析値 %
理論値 for C2412Br444:C、35.4
9;H、1.49;Br、39.35;S、15.7
9、測定値:C、35.29;H、1.51;Br、3
9.40;S、15.72
【0026】実施例3 25,26,27,28−テトラヒドロキシ−2,8,
14,20−テトラチア[19.3.1.13,79,13
15,19]オクタコサ−1(25),3,5,7(2
8),9,11,13(27),15,17,19(2
6),21,23−ドデカエン0.17gをクロロホル
ム25mlに溶解した。このクロロホルム溶液に、N−
クロロスクシンイミド(NCS)0.35gを加え、室
温で4時間攪拌した後、これを5質量%NaHSO3
で処理し、得られた析出物を濾過することにより、反応
混合物0.15gを得た。この生成物は、FD−MSス
ペクトルの分析により、一般式(6)
【0027】
【化8】
【0028】(式(6)中、n=1〜4である。)で表
されるn=3の化合物を主生成物として含有する4種類
の化合物からなる混合物であることが確認された。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法によると、効率的にしかも
容易にハロゲン化環状フェノール硫化物を製造できる。
フロントページの続き (72)発明者 熊谷 仁志 埼玉県幸手市権現堂1134−2 株式会社コ スモ総合研究所研究開発センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Rは水素原子、炭化水素基またはアシル基であ
    り、mは1〜7の整数であり、複数のmおよびRはそれ
    ぞれ同一であってもよいし、異なってもよい。nは3〜
    12の整数である。)で表される環状フェノール硫化物
    と、ハロゲン化剤とを反応させ、一般式(2) 【化2】 (式中、Rは水素原子、炭化水素基またはアシル基であ
    り、X、Y、Zは水素原子またはハロゲン原子であり、
    3n個のX、Y、Zの内、少なくとも一つはハロゲン原
    子である。mは1〜7の整数であり、複数のR、X、
    Y、Zおよびmはそれぞれ同一であってもよいし、異な
    ってもよい。nは3〜12の整数である。)で表される
    ハロゲン化環状フェノール硫化物を製造することを特徴
    とするハロゲン化環状フェノール硫化物の製造方法。
  2. 【請求項2】ハロゲン化剤が、塩素化剤、臭素化剤およ
    びヨウ素化剤から選ばれる少なくとも1種である請求項
    1に記載のハロゲン化環状フェノール硫化物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】ハロゲン化剤が、N−クロロスクシンイミ
    ド、Cl2およびHOClから選ばれる少なくとも1種
    である請求項1に記載の塩素化環状フェノール硫化物の
    製造方法。
  4. 【請求項4】ハロゲン化剤が、N−ブロモスクシンイミ
    ド、Br2.HOBrおよびIBrから選ばれる少なく
    とも1種である請求項1に記載の臭素化環状フェノール
    硫化物の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000023435A1 (en) * 1998-10-22 2000-04-27 Cosmo Research Institute sYCLIC PHENOL SULFIDE-METAL COMPLEXES, CATALYSTS COMPRISING THE SAME AND ANALYTICAL METHODS FOR HYDROGEN PEROXIDE
FR2821357A1 (fr) * 2001-02-23 2002-08-30 Univ Claude Bernard Lyon Nouveaux thiacalix[4]arenes et leurs complexes metalliques

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US6936721B2 (en) 2001-02-23 2005-08-30 Universite Claude Bernard Lyon 1 Metallic thiacalix[4]arene complexes

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