JPH107889A - エポキシ樹脂組成物及び半導体封止材料 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及び半導体封止材料

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JPH107889A
JPH107889A JP16168096A JP16168096A JPH107889A JP H107889 A JPH107889 A JP H107889A JP 16168096 A JP16168096 A JP 16168096A JP 16168096 A JP16168096 A JP 16168096A JP H107889 A JPH107889 A JP H107889A
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JP16168096A
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Ichiro Ogura
一郎 小椋
Seiichi Kitazawa
清一 北沢
Norio Kobayashi
紀男 小林
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化性、成形性や封止硬化後の耐熱性に優れ
たエポキシ樹脂組成物、及び、これらの性能に加え、耐
ハンダクラック性に著しく優れる半導体封止材料を提供
する。 【解決手段】 α−グリコール基含有量が0.10me
q/g以下のジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂を使
用。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な特に硬化剤配
合物の保存安定性、成形時の流動性、硬化性、硬化物の
耐熱性、耐水性、耐湿信頼性のバランスに優れるため、
半導体封止材料、積層部品材料、電気絶縁材料、繊維強
化複合材料、塗装材料、成型材料、接着材料などに極め
て有用なエポキシ樹脂組成物、並びにそれらの諸特性に
加え表面実装時の耐ハンダクラック性に優れ、さらには
耐湿信頼性にも優れた半導体封止材料に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、種々の硬化剤で硬化さ
せることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品
性、耐熱性、電気的性質などの優れた硬化物となり、接
着剤、塗料、積層板、成型材料、注型材料等、幅広い分
野に使用されている。
【0003】また特に半導体封止材料用途においては、
近年従来のピン挿入方式から表面実装方式に実装方法が
急速に移行しつつあり、優れた耐ハンダクラック性を有
する半導体封止材料が求められている。さらには高実装
密度化に対応するため半導体のパッケージが薄型化する
傾向にあり、厚さが1mm以下のTSOP型パッケージ
も使用される様になった。さらには集積度が一層高ま
り、チップ配線幅も64MDRAMでは0.4μm以下
に微細化する傾向にある。従って不純物塩素が原因とな
る耐湿信頼性不良改善の要求も益々強まっている。また
半導体の生産性向上のため、成形サイクルを短縮する傾
向にあり、硬化性が高い半導体封止材料が要求されてい
る。また成形前に常温に戻した後の保存安定性が高く、
作業性に優れる半導体封止材料への要求も高い。従って
これらに対応するため、高保存安定性、耐ハンダクラッ
ク性、低溶融粘度、低不純物塩素高含有量、高速硬化性
材料への要求が非常に強まっている。
【0004】従来より、半導体封止材料用途には、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(以下「EC
N」という)が広く使用されているが、当該樹脂は耐熱
性には優れるものの、流動性と耐ハンダクラック性に劣
るという欠陥を有していた。
【0005】そこで高性能半導体封止材料としてジシク
ロペンタジエン型エポキシ樹脂を用いた封止材が、例え
ば特開昭61−293219号公報、特開昭61−29
1615号公報、特開昭61−168618号公報、特
開平4−199855号公報、USP4,701,48
1に記載されている。
【0006】
【解決しようとする課題】しかし、上記のジシクロペン
タジエン型エポキシ樹脂を用いたエポキシ樹脂組成物は
何れも、硬化性、成形性や封止硬化後の耐熱性に於いて
充分な性能が得られず、また、半導体封止材料として使
用した場合の耐ハンダクラック性において満足される性
能を有していないものであった。
【0007】本発明が解決しようとする課題は、硬化
性、成形性や封止硬化後の耐熱性に優れたエポキシ樹脂
組成物、及び、これらの性能に加え、耐ハンダクラック
性に著しく優れる半導体封止材料を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意検討し
た結果、エポキシ樹脂として不飽和脂環式化合物とフェ
ノール類との重付加反応物とエピハロヒドリンを反応さ
せて得らるエポキシ樹脂であって、その反応物中のα−
グリコール基含有量が0.10meq/g以下であるエ
ポキシ樹脂を含有してなるエポキシ樹脂を用いることに
より上記課題が解決できることを見いだし本発明を完成
するに至った。
【0009】即ち、本発明は、エポキシ樹脂(A)と硬
化剤(B)を必須成分とするエポキシ樹脂組成物におい
て、エポキシ樹脂(A)として、フェノール類と不飽和
脂環式化合物との重付加反応物とエピハロヒドリンとの
反応物であって、その反応物中のα−グリコール基含有
量が0.10meq/g以下であることを特徴とするエ
ポキシ樹脂組成物、及び、エポキシ樹脂(A)と硬化剤
(B)と無機充填材(C)を必須成分とする半導体封止
材料において、エポキシ樹脂(A)として、フェノール
類と不飽和脂環式化合物との重付加反応物とエピハロヒ
ドリンとの反応物であって、その反応物中のα−グリコ
ール基含有量が0.10meq/g以下であることを特
徴とする半導体封止材料に関する。
【0010】さらに本発明で用いるエポキシ樹脂(A)
を詳述すると、フェノール類と不飽和脂環式化合物との
重付加反応物とエピハロヒドリンとの反応物は、前述の
ECNと比較すると、同耐熱性、同軟化点で比較した場
合、分子量が低く、溶融粘度が低くなる。従って、吸湿
率及び線膨張係数の低下を図るために無機充填材の配合
量を高めても、成形時に優れた流動性を発現する。従っ
て無機充填材の高充填化に伴う表面実装時の耐ハンダク
ラック性を著しく改善することができる。
【0011】しかし、ECNと比較すると、官能基濃度
及び平均官能基数が低いため、硬化性及び耐熱性が劣
る。ところが、上記のα−グリコール基含有量の条件を
満足するエポキシ樹脂(A)は、α−グリコール基の含
有量が少なく、官能基であるエポキシ基の濃度が高くな
る。そのため成形時の硬化性が高まり、硬化性、成形性
が良好になる他、硬化物の耐熱性も優れたものとなる。
【0012】また、α−グリコール基の含有量が少ない
ため、成形前に0℃以下から常温に戻した後の、保存安
定性も優れる。この際の保存安定性とは、保存前と保存
後で成形流動性の保持率を示し、この保持率が高い方
が、作業時の取扱が優れる。
【0013】また、本発明で用いるエポキシ樹脂(A)
は、前記のα−グリコール基含有量の条件を満足し、更
に、全塩素含有量が1000ppm以下のものであるこ
とが好ましい。即ち、全塩素含有量を1000ppm以
下にすることにより、硬化物の耐湿信頼性、特に半導体
封止材料用途における半導体作動時の耐湿信頼性が著し
く優れたものとなる。つまり含有塩素量が少ないため、
吸湿時に乖離した塩素イオンの影響で生じるチップ配線
腐食不良の発生が極めて少ない。特に本発明において
は、α−グリコール基含有量が低いことからエポキシ樹
脂中の塩素原子が加水分解し難く、吸湿時の乖離をより
低く押さえることができることから、全塩素含有量低減
化による耐湿信頼性の効果がより顕著なものとなる。従
って0.5μm以下の超微細配線チップからなる超高集
積度DRAMやMPU等の封止材量にも適合可能であ
る。
【0014】更に、エポキシ樹脂(A)は、2核体成分
の含有量が、40〜75重量%の範囲のものであること
が流動性の点から好ましい。また、本発明においては前
述した通り、αーグリコール含有量が低い為、エポキシ
基濃度が高くなる。よって、本発明においては耐熱性、
硬化性、成形性を低下させることなく、2核体成分の含
有量を高めることができる。ここで2核体成分とは、エ
ポキシ樹脂(A)において、1分子あたりフェノール類
化合物2個から構成される樹脂成分をいい、具体的に
は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GP
C)によって分析された重量割合で表される値である。
【0015】更に、エポキシ樹脂(A)は、150℃の
溶融粘度が3.0ポイズ以下及びエポキシ当量が220
〜280g/eqの範囲内にあるエポキシ樹脂が、成形
性に優れ、更に半導体封止材料用途における無機充填材
(C)の高充填化が可能で耐熱性が一層良好になる点か
ら好ましい。
【0016】以上詳述した点から、保存安定性、成形時
の流動性、硬化性、硬化物の耐熱性、耐水性、耐湿信頼
性のバランスに優れる点、更に半導体封止材料として耐
ハンダクラック性、耐湿信頼性に優れる点から、エポキ
シ樹脂(A)として、フェノール類と不飽和脂環式化合
物との重付加反応物とエピハロヒドリンとの反応物であ
って、その反応物中のα−グリコール基含有量が0.0
5meq/g以下であって、かつ、全塩素含有量が80
0ppm以下であり、かつ2核体の含有量が45〜70
重量%の範囲であり、かつ、150℃の溶融粘度が0.
1〜1.0ポイズの範囲であり、かつ、エポキシ当量が
230〜265g/eqの範囲のものであることが好ま
しい。
【0017】本発明で使用されるエポキシ樹脂(A)を
誘導するフェノール類としては、フェノール、及びアル
キル基、アルケニル基、アリル基、アリール基、アラル
キル基或いはハロゲン基等が結合した置換フェノール類
が挙げられる。具体的に例示すると、クレゾール、キシ
レノール、エチルフェノール、イソプロピルフェノー
ル、ブチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフ
ェノール、ビニルフェノール、イソプロペニルフェノー
ル、アリルフェノール、フェニルフェノール、ベンジル
フェノール、クロルフェノール、ブロムフェノール(各
々o、m、p−異性体を含む)、ビスフェノールA、ナ
フトール、ジヒドロキシナフタレン等が例示されるが、
これらに限定されるものではない。またこれらの混合物
を用いても構わない。これらの中でも流動性および硬化
性が優れる点からフェノール、クレゾールが特に好まし
い。
【0018】また不飽和脂環式化合物としては、1分子
中に不飽和二重結合を2つ以上有する脂肪族環状炭化水
素化合物であれば、特に限定されないが、例示するなら
ばジシクロペンタジエン、テトラヒドロインデン、4−
ビニルシクロヘキセン、5−ビニルノルボナ−2−エ
ン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン等が挙げられ
る。これらの中でも特性バランス、特に耐熱性、吸湿性
の点からジシクロペンタジエンが好ましい。またジシク
ロペンタジエンは石油留分中に含まれることから、工業
用ジシクロペンタジエンには他の脂肪族或いは芳香族性
ジエン類等が不純物として含有されることがあるが、耐
熱性、硬化性、成形性等を考慮すると、ジシクロペンタ
ジエンの純度90重量%以上の製品を用いることが望ま
しい。
【0019】本発明で用いるエポキシ樹脂(A)を得る
には、特にその製造方法が限定されるものでなく、上述
したフェノール類と不飽和脂環式化合物との重付加反応
体である中間体とエピハロヒドヒンを反応させればよ
い。
【0020】ここで、中間体である上記重付加反応物
は、特にその製造条件が限定されるものではないが、エ
ポキシ樹脂(A)の150℃での溶融粘度を3.0ポイ
ズ以下にし、かつ2核体成分の含有量を40〜75重量
%の範囲に設定するためには、反応時のフェノール類と
不飽和脂環式化合物のモル比率を調整することが好まし
く、不飽和脂環式化合物1モルに対してフェノール類を
4モル以上使用することが好ましい。なかでもフェノー
ル類/不飽和脂環式化合物=2.5/1〜15/1(モ
ル比率)の範囲内で合成すると、目的のエポキシ樹脂を
得るに好ましい中間体が得られる。
【0021】ここで上記中間体の製造法を詳述すれば、
溶融或いは溶液にしたフェノール類に、重付加触媒を添
加し、これに不飽和脂環式化合物を適下後、加熱攪拌し
重付加反応を進行させ、その後に未反応フェノール類を
蒸留回収し、重付加反応物を得る。ここで、反応温度は
特に制限されないが、40〜150℃であることが好ま
しく、重付加触媒としては、塩酸、硫酸などの無機酸或
いはパラトルエンスルホン酸等の有機酸或いはAlCl
3、BF3等のルイス酸等が挙げられる。
【0022】次いで、この様にして得られた重付加反応
物とエピハロヒドリンとを反応させることによって、目
的とするエポキシ樹脂(A)とすることができるが、こ
の反応は公知の方法に従って良く、例えば次の反応が挙
げられる。
【0023】先ず、中間体の水酸基に対して2〜15当
量、中でもの溶融粘度の低減効果に優れる点から好まし
くは3〜10当量のエピハロヒドリンを添加して溶解
し、その後、重付加反応物中の水酸基に対して0.8〜
1.2当量の10〜50%NaOH水溶液を50〜80
℃の温度で3〜5時間要して適下する。適下後その温度
で0.5〜2時間程度攪拌を続けて、静置後下層の食塩
水を棄却する。次いで過剰のエピハロヒドリンを蒸留回
収し祖樹脂を得る。これにトルエン、MIBK等の有機
溶媒を加え、水洗−脱水−濾過−脱溶媒工程を経て、目
的の樹脂を得ることができる。また不純物塩素量の低減
等を目的に、反応の際ジオキサン、DMSO等の溶媒を
併用しても良い。
【0024】ここで用いるエピハロヒドリンとしては、
エピクロルヒドリンが最も一般的であるが、他にエピヨ
ードヒドリン、エピブロムヒドリン、β−メチルエピク
ロルヒドリン等も用いることができる。
【0025】また、本発明に用いられる硬化剤(B)と
しては、通常エポキシ樹脂の硬化剤として常用されてい
る化合物はすべて使用することができ、特に限定される
ものではないが、例えばフェノールノボラック樹脂、オ
ルソクレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボ
ラック樹脂、ビスフェノールFノボラック樹脂、フェノ
ール類−ジシクロペンタジエン重付加型樹脂、ジヒドロ
キシナフタレンノボラック樹脂、キシリデン基を結接基
とした多価フェノール類、フェノール−アラルキル樹
脂、ナフトール類樹脂ジエチレントリアミン、トリエチ
レンテトラミンなどの脂肪族アミン類、メタフェニレン
ジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェ
ニルスルホンなどの芳香族アミン類、ポリアミド樹脂お
よびこれらの変性物、無水マレイン酸、無水フタル酸、
無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ピロメリット酸などの
酸無水物系硬化剤、ジシアンジアミド、イミダゾール、
BF3 −アミン錯体、グアニジン誘導体等の潜在性硬化
剤等が挙げられる。中でも半導体封止材用としては、上
記フェノールノボラック樹脂等の芳香族炭化水素−ホル
ムアルデヒド樹脂が硬化性、成形性、耐熱性に優れるこ
と、またフェノール−アラルキル樹脂が硬化性、成形
性、低吸水率に優れる点から好ましい。
【0026】これらの硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂
を硬化せしめる量であれば何れでもよく、特に限定され
ないが、好ましくは用いるエポキシ樹脂の一分子中に含
まれるエポキシ基の数と、硬化剤中の活性水素の数が当
量付近となる量である。
【0027】上掲された如き各化合物を硬化剤として用
いる際は、硬化促進剤を適宜使用することができる。
【0028】硬化促進剤としては公知慣用のものがいず
れも使用できるが、例えば、リン系化合物、第3級アミ
ン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯
塩、等が挙げられ、これらは単独のみならず2種以上の
併用も可能である。
【0029】また本発明のエポキシ樹脂組成物は、必須
成分である上述したエポキシ樹脂(A)に加え、さらに
その他のエポキシ樹脂(D)を併用しても構わない。こ
の際に用いられるエポキシ樹脂(D)としては、公知慣
用のものが何れも使用でき、例えばビスフェノールAジ
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹
脂、ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、臭素
化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノ
ボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型2官能エポキシ
樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0030】また上述した各成分の他にテトラブロモビ
スフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノ
ボラック型エポキシ樹脂等の臭素化エポキシ樹脂、三酸
化アンチモン、ヘキサブロモベンゼン等の難燃剤、カ−
ボンブラック、ベンガラ等の着色剤、天然ワックス、合
成ワックス等の離型剤及びシリコンオイル、合成ゴム、
シリコーンゴム等の低応力添加剤等の種々の添加剤を適
宜配合してもよい。
【0031】また必要に応じて、着色剤、難燃剤、離型
剤、またはカップリング剤などの公知慣用の各種の添加
剤成分も適宜配合せしめることができる。また、本発明
のエポキシ樹脂組成物から成型材料を調製するには、エ
ポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、その他の添加剤をミ
キサー等によって十分に均一に混合した後、更に熱ロー
ルまたはニーダ−等で溶融混練し、射出あるいは冷却後
粉砕するなどして得ることができる。
【0032】この様にして得られる本発明のエポキシ樹
脂組成物は、特にその用途が限定されるものではなく、
例えば、半導体封止材料や、エポキシ樹脂の溶剤溶解性
に優れるために電気積層板用途でのワニス等が挙げられ
る。
【0033】これらの用途の中でも、特に耐ハンダクラ
ック性に著しく優れる等の利点から半導体封止材料用途
が極めて有用である。
【0034】以下に本発明の半導体封止材料について詳
述する。本発明の半導体封止材料は、上述したエポキシ
樹脂組成物において使用されるエポキシ樹脂(A)及び
硬化剤(B)に加え、更に、無機充填剤(C)を必須成
分として含有するものである。この様な本発明の半導体
封止材料は、半導体を封止する際の成形時の流動性、硬
化性、成形性や封止硬化後の耐熱性、さらにはプリント
基板へ実装する際の耐ハンダクラック性等の全ての要求
特性を満足している。
【0035】本発明で用いる無機充填剤(C)は、硬化
物の機械強度、硬度を高めることのみならず、低吸水
率、低線膨張係数を達成し、耐ハンダクラック性を高め
るための必須成分である。
【0036】無機充填剤(C)の配合量は、特に限定さ
れるものではないが、組成物中75〜95重量%の範囲
の場合、特にそれらの特性が際立つものとなり、特に半
導体封止材量用途において耐ハンダクラック性が非常に
優れる点から好ましい。また、ここで特筆すべき点は、
本発明において75重量%以上無機充填剤を添加しても
流動性、成形性を全く損なうことがないことである。。
【0037】この様な無機充填剤(C)の種類として
は、特に限定されないが破砕シリカ、球状シリカ、アル
ミナ、タルク、クレー、ガラス繊維等が挙げられる。こ
れらの中でも、特に半導体封止材料用途においては破砕
シリカ、球状シリカ等のシリカが一般的に用いられてお
り、その中でも特に流動性に優れる点から球状シリカを
配合することが好ましい。特に平均粒径が10〜50μ
mの範囲のものを用いると、より優れた流動性が得られ
る。
【0038】また、本発明の半導体封止材料において
は、前記エポキシ樹脂組成物の場合と同様に、硬化剤
(B)と共に硬化促進剤を併用することができる。硬化
促進剤としては前述したものが何れも使用できる。
【0039】また本発明の半導体封止材料は、必須成分
である上述したエポキシ樹脂(A)に加え、さらにその
他のエポキシ樹脂(D)を併用しても構わない。この際
に用いられるエポキシ樹脂(D)としては、公知慣用の
ものが何れも使用でき、例えばビスフェノールAジグリ
シジルエーテル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、
ビスフェノールFノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フ
ェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラ
ック型エポキシ樹脂、ビフェニル型2官能エポキシ樹脂
等が挙げられるが、これに限定されるものではない。こ
れらの中でも、特に耐熱性に優れる点からオルソクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂が、また流動性に優れる
点からビフェニル型2官能エポキシ樹脂が好ましい。
【0040】また必要に応じて、着色剤、難燃剤、離型
剤、またはカップリング剤などの公知慣用の各種の添加
剤成分も適宜配合せしめることができる。
【0041】次に、上述した各成分から半導体封止材料
を調製するには、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、
無機充填材(C)、更に、硬化促進剤、その他の添加剤
をミキサー等によって十分に均一に混合した後、更に熱
ロールまたはニーダ−等で溶融混練し、冷却後粉砕し、
タブレット化するなどして得ることができる。
【0042】
【実施例】次に本発明を製造例、実施例およびその比較
例により具体的に説明する。尚、例中において部は特に
断りのない限りすべて重量部である。
【0043】尚、全塩素含有量は試料0.2gをn−ブ
タノール20mlに溶解し、金属ナトリウム1gを添加
した後、120℃で2時間加熱処理した溶液を硝酸銀を
用いて電位差滴定することによって測定した。またα−
グリコール基含有量は、試料0.5gをクロロホルム2
5mlに溶解し、氷冷下トリメチルベンジル過ヨウ素酸
アンモニウム5ml加え、その後さらに氷冷を90分間
行い、次いで10%硫酸5ml及び20%ヨウ化カリウ
ム15mlを添加した溶液を、0.1Nチオ硫酸ナトリ
ウムで滴定する方法によって測定した。
【0044】尚、溶融粘度は50HzのもとにおいてR
eseach equipmentLTD.製「ICI
CONE & PLATE VISCOMETER」で
測定した。また2核体成分含有量は、東ソー(株)製
「ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GP
C)」(測定条件:流速=1.0ml/分間,圧力=92
Kg/cm2,カラム=G4,3,2,2HXL,検出
器=RI 32×10−6RIUFS)で測定した。軟
化点は明峰社製作所(株)製「軟化点測定器」(加熱器:
HU−MK,検出器ASP−M2)測定した。
【0045】製造例1 攪拌機、温度計、コンデンサーが装着された2リットル
の4つ口フラスコにフェノール1222g(13モル)
を、BF3・フェノール錯体17gを添加し充分混合し
た。その後ジシクロペンタジエン177g(純度94
%、1.2モル)を系内温度を110〜120℃に保ち
ながら4時間要して添加した。その後、系内温度を12
0℃に保ち、3時間加熱攪拌し、得られた反応生成物溶
液にマグネシウム化合物「KW-1000」(商品名;協和化
学工業(株)社製)52gを添加し、1時間攪拌して触媒
を失活させた後、反応溶液を濾過した。得られた透明溶
液を未反応フェノールを蒸留回収しながら230℃に昇
温し、1Torrの減圧下で4時間ホールドした。その
結果褐色の固形樹脂379gを得た。この樹脂の軟化点
は92℃、水酸基当量は171g/eqであった。
【0046】攪拌機、温度計、ディーンスタークトラッ
プ、コンデンサーが装着された2リットルの4つ口フラ
スコに、この樹脂342g、エピクロルヒドリン740
g(8モル)及びDMSO250gを加え溶解する。そ
れを55℃に加熱し、減圧下それに49%NaOH16
3gを8時間要して滴下した。その際共沸して留出され
た液体をディーンスタークトラップで水とエピクロルヒ
ドリンに分離し、エピクロルヒドリンのみを反応系内に
戻しながら反応を行った。滴下後さらに1時間その温度
で攪拌した後、120℃まで加熱し、未反応のエピクロ
ルヒドリンを蒸留回収した。次いで得られた粗樹脂溶液
にMIBK600g、水200gを加えて、無機塩及び
DMSOを水洗にて除去した。さらに同量の水を用い、
5回洗浄し、DMSOを除去した。この溶液に5%Na
OH100gを添加し、85℃で3時間攪拌した。その
後静置分液して、下層を除去し、さらに水洗を2回繰り
返した。次いで共沸脱水、濾過を経て、MIBKを15
0℃で脱溶剤して目的のエポキシ樹脂(I)410gを
得た。この樹脂は黒色固体で、α−グリコール基含有量
0.009meq/g、全塩素含有量810ppm、1
50℃での溶融粘度0.4ポイズ、2核体成分含有量5
6重量%、エポキシ当量は250g/eqであった。
【0047】製造例2 製造例1で得られた中間体を使用し、エピクロルヒドリ
ンを1110g(12モル)に変更した以外は実施例1
と同様にして、エポキシ樹脂(II)398gを得た。こ
の樹脂は黒色固体で、α−グリコール基含有量0.00
6meq/g、全塩素含有量790ppm、150℃で
の溶融粘度0.3ポイズ、2核体成分含有量59重量
%、エポキシ当量は242g/eqであった。
【0048】製造例3 NaOHの滴下時間を1時間に短縮した以外は、製造例
1と同様にして、エポキシ樹脂(III)379gを得
た。この樹脂は黒色固体で、α−グリコール基含有量
0.026meq/g、全塩素含有量690ppm、1
50℃での溶融粘度0.6ポイズ、2核体成分含有量5
4重量%、エポキシ当量は259g/eqであった。
【0049】製造例4 中間体を製造する際のフェノール量を752g(8モ
ル)に変更した以外は、製造例1と同様にしてエポキシ
樹脂(IV)399gを得た。この樹脂は黒色固体で、α
−グリコール基含有量0.007meq/g、全塩素含
有量780ppm、150℃での溶融粘度2.8ポイ
ズ、2核体成分含有量49重量%、エポキシ当量は26
3g/eqであった。
【0050】製造比較例1 エポキシ樹脂製造工程において、反応を常圧で行い、さ
らにエピクロルヒドリン回収前に、静置分液して、下層
を除去する工程を加える以外は製造例1と同様にして、
エポキシ樹脂(V)376gを得た。この樹脂は黒色固
体で、α−グリコール基含有量0.12meq/g、全
塩素含有量970ppm、150℃での溶融粘度0.6
ポイズ、2核体成分含有量54重量%、エポキシ当量は
259g/eqであった。
【0051】製造比較例2 エポキシ樹脂製造工程において、反応温度を80℃にし
て、さらに反応を常圧で行い、エピクロルヒドリンと水
を共沸留出させない系において、加えるNaOHを同モ
ルの10%水溶液に変え、さらにエピクロルヒドリン回
収前に、静置分液して、下層を除去する工程を加える以
外は製造例1と同様にして、エポキシ樹脂(〓)386
gを得た。この樹脂は黒色固体で、α−グリコール基含
有量0.18meq/g、全塩素含有量1290pp
m、150℃での溶融粘度0.9ポイズ、2核体成分含
有量53重量%、エポキシ当量は260g/eqであっ
た。
【0052】実施例1〜8及び比較例1〜4 第1表で表される配合に従って調製した混合物を熱ロー
ルにて100℃・8分間混練りしてエポキシ樹脂組成物
を得た。これを粉砕したものを1200〜1400Kg
/cm2の圧力にてタブレットを作製し、それを用いて
トランスファー成形機にてプランジャー圧力80kg/
cm2、金型温度175℃、成形時間100秒の条件下
にて封止し、厚さ2mmの20pinのフラットパッケ
ージを評価用試験片として作成した。その後175℃で
8時間の後硬化を施した。その際の硬化性の指標として
175℃でのゲルタイムを、また流動性の指標として、
試験用金型を用い175℃/70kg/cm2、120
秒の条件でスパイラルフロー値を測定した。また保存安
定性の評価として、その際のスパイラルフロー値と、こ
の組成物を30℃で72時間保存した後の同じ方法にお
けるスパイラルフロー値を比較し、その値の保持率を比
較した。またこれで得られた評価用試験片を用い、85
℃・85%RH,300時間条件下での吸湿率、DMA
によるガラス転移温度、及び20個の試験片を85℃・
85%RHの雰囲気下中168時間放置し、吸湿処理を
行った後、これを260℃のハンダ浴に10秒浸せきた
際のクラック発生率を耐ハンダクラック性の指標とし
た。また耐湿信頼性の指標として、このハンダ浴浸漬後
のパッケージ(不良なし品)を用い、130℃で100
%RHの条件でPCTを行い、累積故障率50%になる
時間を求めた。またN−665はオルソクレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製
商品名:EPICLON N−665、軟化点68
℃、エポキシ当量208g/eq、150℃の溶融粘度3.
0ポイズ)、153はテトラブロモビスフェノールA型
エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、商品
名:EPICLON 153、軟化点70℃、エポキシ
当量401g/eq)、TD−2131はフェノールノボラ
ック樹脂(大日本インキ化学工業(株)製 商品名:フ
ェノライトTD−2131、軟化点80℃、水酸基当量
104g/eq)を示す。シリカ粉末は、平均粒径が25μ
mの球状シリカを用いた。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、硬化性、成形性や封止
硬化後の耐熱性に優れたエポキシ樹脂組成物、及び、こ
れらの性能に加え、耐ハンダクラック性に著しく優れる
半導体封止材料を提供できる。
【0056】更に、本発明の組成物は、上記の効果の
他、α−グリコール基の含有量が少ないため、保存安定
性も著しく良好なものとなる。また、エポキシ樹脂
(A)中の全塩素含有量が1000ppm以下のものを
用いた場合には、硬化物の耐湿信頼性、特に半導体封止
材料用途における半導体作動時の耐湿信頼性が著しく優
れたものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)を必
    須成分とするエポキシ樹脂組成物において、エポキシ樹
    脂(A)として、フェノール類と不飽和脂環式化合物と
    の重付加反応物とエピハロヒドリンとの反応物であっ
    て、その反応物中のα−グリコール基含有量が0.10
    meq/g以下であることを特徴とするエポキシ樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ樹脂(A)が、全塩素含有量が
    1000ppm以下のものである請求項1記載のエポキ
    シ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 エポキシ樹脂(A)が、2核体の含有量
    が、40〜75重量%の範囲のものである請求項1又は
    2記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 エポキシ樹脂(A)が、150℃におけ
    る溶融粘度が3.0ポイズ以下のものである請求項1、
    2又は3記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 エポキシ樹脂(A)が、エポキシ当量が
    220〜280g/eqの範囲のものである請求項1〜
    4の何れか1つに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 エポキシ樹脂(A)における、フェノー
    ル類がフェノールであり、不飽和脂環式化合物がジシク
    ロペンタジエンである請求項1〜5の何れか1つに記載
    のエポキシ樹脂を必須成分とするエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 エポキシ樹脂(A)が、フェノール類と
    不飽和脂環式化合物との重付加反応物とエピハロヒドリ
    ンとの反応物であって、その反応物中のα−グリコール
    基含有量が0.05meq/g以下であって、かつ、全
    塩素含有量が800ppm以下であり、かつ2核体の含
    有量が45〜70重量%の範囲であり、かつ、150℃
    の溶融粘度が0.1〜1.0ポイズの範囲であり、か
    つ、エポキシ当量が230〜265g/eqの範囲のも
    のある請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)と無
    機充填材(C)を必須成分とする半導体封止材料におい
    て、エポキシ樹脂(A)として、フェノール類と不飽和
    脂環式化合物との重付加反応物とエピハロヒドリンとの
    反応物であって、その反応物中のα−グリコール基含有
    量が0.10meq/g以下であることを特徴とする半
    導体封止材料。
  9. 【請求項9】 エポキシ樹脂(A)が、全塩素含有量が
    1000ppm以下のものである請求項8記載の半導体
    封止材料。
  10. 【請求項10】 エポキシ樹脂(A)が、芳香核の核体
    数における2核体の含有量が、40〜75重量%の範囲
    のものである請求項8又は9記載の半導体封止材料。
  11. 【請求項11】 エポキシ樹脂(A)が、150℃にお
    ける溶融粘度が3.0ポイズ以下のものである請求項
    8、9又は10記載の半導体封止材料。
  12. 【請求項12】 エポキシ樹脂(A)が、エポキシ当量
    が220〜280g/eqの範囲のものである請求項8
    〜11の何れか1つに記載の半導体封止材料。
  13. 【請求項13】 エポキシ樹脂(A)における、フェノ
    ール類がフェノールであり、不飽和脂環式化合物がジシ
    クロペンタジエンである請求項8〜12の何れか1つに
    記載のエポキシ樹脂を必須成分とする半導体封止材料。
  14. 【請求項14】 エポキシ樹脂(A)が、フェノール類
    と不飽和脂環式化合物との重付加反応物とエピハロヒド
    リンとの反応物であって、その反応物中のα−グリコー
    ル基含有量が0.05meq/g以下であって、かつ、
    全塩素含有量が800ppm以下であり、かつ2核体の
    含有量が45〜70重量%の範囲であり、かつ、150
    ℃の溶融粘度が0.1〜1.0ポイズの範囲であり、か
    つ、エポキシ当量が230〜265g/eqの範囲のも
    のある請求項8記載の半導体封止材料。
  15. 【請求項15】 無機充填材(C)が、シリカであっ
    て、かつその含有量が、70〜95重量%であることを
    特徴とする請求項8〜14の何れか1つに記載の半導体
    封止材料。
  16. 【請求項16】 シリカが、平均粒径10〜50μmの
    球状シリカである請求項15記載の半導体封止材料。
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