JPH107975A - 水分散性被覆組成物 - Google Patents

水分散性被覆組成物

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JPH107975A
JPH107975A JP16961696A JP16961696A JPH107975A JP H107975 A JPH107975 A JP H107975A JP 16961696 A JP16961696 A JP 16961696A JP 16961696 A JP16961696 A JP 16961696A JP H107975 A JPH107975 A JP H107975A
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JP
Japan
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acrylate
methacrylate
water
monomer
coating composition
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JP16961696A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Nijitsuken
年彦 二十軒
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱水へ浸漬した際、あるいは乾燥時における
白化防止性に優れ、かつ密着性、耐久性、保存安定性に
優れた塗膜を形成する、水分散性被覆組成物を提供す
る。 【解決手段】 樹脂に対して0.05〜5重量%の乳化剤
を、ラジカル重合開始剤の存在下、水系媒質中にて、70
〜99.9重量%のエチレン性不飽和モノマー、 0.1〜20重
量%のイミダゾリン基を有するエチレン性不飽和モノマ
ー、および前記二つのモノマーと共重合可能な0〜10重
量%の親水性エチレン性不飽和モノマーを含むモノマー
混合物と乳化共重合して得られる、 200,000〜 400,000
の平均分子量を有し、および粒子径50〜 100nmの分散体
粒子を含む水分散性被覆組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密着性、耐久性、
耐熱水白化性および保存安定性に優れた塗膜を形成し、
塗料、接着剤、紙加工剤での使用、特に、塗料用として
有用な水分散性被覆組成物に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、ポリマーを分散質とする水性エマルジョンは、アニ
オン、ノニオン、カチオンもしくは両性界面活性剤など
の分散剤、または、ポリビニルアルコール、セルロース
エーテル、ポリビニルピロリドンなどの保護コロイドを
使用した乳化重合法によって製造されていた。
【0003】しかしながら、これら従来の水性エマルジ
ョンを造膜して得られた塗膜では、その耐水性、耐熱水
性の低さが問題とされていた。
【0004】これに対して、有機溶剤を用いた溶液系で
造膜して得られた塗膜の耐水性は良好であるものの、有
機溶剤の環境ならびに生体(人体)への悪影響および火
災に対する危険性などの理由から、水性エマルジョンへ
の転換が進められている。
【0005】ところが、前述したように、水性エマルジ
ョンを造膜して得られた塗膜は、溶液系のそれと比較し
て耐水性、特に耐熱水性が劣ることが知られており、こ
れを改善する方法として、分散剤を使用しないソープフ
リー乳化重合法、反応性乳化剤を用いた乳化重合法、あ
るいは、樹脂にオルガノポリシロキサンを共重合する方
法などが種々検討されている。
【0006】「耐水性」は、60℃以下の温水に1時間浸
漬する程度の、比較的緩慢な条件で評価されており、ま
た、それ以上の厳しい条件(85℃以上)での皮膜の白化
に関する有機ポリマーを用いた研究では、耐水性の改善
において限界が認められ、そのため、水ガラスやコロイ
ダルシリカといった無機ポリマーと有機ポリマーとの併
用による耐水白化性、耐熱水白化性の評価のための改良
研究もまた、数多くなされている。
【0007】実際のところ、コロイダルシリカと有機ポ
リマー・エマルジョンとのブレンド物から得られる塗
膜、またはコロイダルシリカを重合時に使用したエマル
ジョンを主成分とする塗料から得られる塗膜は、硬度も
高く、かつ耐熱水白化性も良好であるが、無機ポリマー
とエマルジョンとの相互の結合作用が弱く、その結果と
して、塗膜の長期的耐久性の面に問題を残す結果となっ
ている。 そのため、無機ポリマーと有機ポリマー・エ
マルジョンとの結び付きを強固にすべく、これら両ポリ
マーのブレンド物にアルコキシシラン類を添加する方法
や、アルコキシシラン基を持った重合性モノマーを使用
する方法も提案されている。 ところが、これら方法で
得られる水分散性被覆組成物は、それ自体の安定性が悪
く、従って、長期的な保存貯蔵に耐えられないなど、未
だ満足できる性質が得られていないのが実情である。
【0008】また、「耐熱水白化性」は、「耐水性」の
評価条件に熱的条件がさらに加わるため、樹脂のTg値
(ポリマーのガラス転移点)も影響因子の一つになる。
つまり、Tg値が低いと水に浸漬した時に白化現象が起
こり、また、樹脂が柔らかいため、乾燥すると吸収した
水が蒸発して白化現象は消失する。 一方、Tg値が高い
と、水に浸漬した時には、ある程度白化現象は抑えら
れ、また、乾燥後は樹脂が硬いため、その白化現象は消
失しにくい。
【0009】上記した状況に鑑み、本発明はこれら問題
点を解消すべく、熱水へ浸漬した際あるいは乾燥時にお
ける白化防止性に優れ、かつ密着性、耐久性、保存安定
性に優れた塗膜を形成する、水分散性被覆組成物を提供
することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の水性
エマルジョンが有する種々の長所・特徴を損なわずに、
その耐熱水白化性を改善する方法について鋭意検討した
結果、熱水に対する優れた白化防止性に加え、密着性、
耐久性、保存安定性などの特徴をも備えた塗膜を形成す
る水分散性被覆組成物を見い出し、本発明を完成するに
至ったものである。
【0011】そして、本発明の要旨とするところは;樹
脂に対して0.05〜5重量%の乳化剤を、ラジカル重合開
始剤の存在下、水系媒質中にて、モノマー混合物と乳化
共重合して得られる水分散性被覆組成物であって、前記
モノマー混合物が、(a) 70〜99.9重量%のエチレン性不
飽和モノマー、(b) 0.1〜20重量%のイミダゾリン基を
有するエチレン性不飽和モノマー、および前記モノマー
(a) および(b) と共重合可能な(c) 0〜10重量%の親水
性エチレン性不飽和モノマーを含み、および前記水分散
性被覆組成物が、 200,000〜 400,000の平均分子量、お
よび粒子径50〜 100nmの分散体粒子を含む、ことを特徴
とした水分散性被覆組成物にある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の水分散性被覆組成物で
は、水を主成分とする分散媒にポリマー系分散質が分散
したものを使用する。
【0013】分散質の平均粒子径は、50〜 100nmの範囲
とする。 これはすなわち、粒子径が50nm以下のものを
得ようとすると、粘度などの関係上、低固形分になる傾
向があり、塗料ベースとしては実用的でないこと、ま
た、粒子径が 100nmより大きくなると、耐熱水白化性の
低下をきたすことによる。 また、水分散性被覆組成物
の平均分子量 200,000〜 400,000の分子量は、分子量 2
00,000以下であると、耐熱水白化性、耐候性の低下が認
められ、また、分子量 400,000以上になると密着性、凍
結融解密着性が低下することを考慮して決定した。
【0014】次に、乳化重合方法については特に限定さ
れた方法はなく、例えば、水、乳化剤、開始剤の存在下
でラジカル重合可能な、(a) エチレン性不飽和モノマー
および(b) イミダゾリン基を有するエチレン性不飽和モ
ノマーの混合物を滴下するモノマー滴下法;ラジカル重
合可能な、(a) エチレン性不飽和モノマーおよび(b)イ
ミダゾリン基を有するエチレン性不飽和モノマーの混合
物を、水、乳化剤の存在下で乳化し、それを滴下しなが
ら重合を行うプレエマルジョン法;あるいは、水、乳化
剤、開始剤、(a) エチレン性不飽和モノマーおよび(b)
イミダゾリン基を有するエチレン性不飽和モノマーの混
合物すべての存在下でラジカル重合を行う一浴重合法な
どが、本発明において使用できる。 また、モノマー滴
下法、プレエマルジョン法では、総滴下量の1〜50重量
%、好ましくは、3〜30重量%を重合開始時に予め添加
できる。 安全性の面からすれば、モノマー滴下法、プ
レエマルジョン法が好ましく、プレエマルジョン法の方
が特に好ましい。
【0015】本発明に適用可能な上記(a) エチレン性不
飽和モノマーとしては、例えば、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、
アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、ア
クリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、メタクリル酸2-エチルヘキシル、メタクリル酸ラウ
リル、メタクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル
酸のC1〜C24のアルキルまたはシクロアルキルエステ
ル;ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチル
メタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒ
ドロキシプロピルメタクリレートなどの(メタ)アクリ
ル酸のC2〜C8のヒドロキシアルキルエステル;スチ
レン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、N−ビニ
ルピロリドン、ビニルピリジンなどの芳香族不飽和モノ
マー;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ートなどのエポキシ基含有の(メタ)アクリル酸エステ
ル;アクリル酸1-メチル2-ピロリドン、アクリル酸1-エ
チル2-ピロリドン、メタクリル酸1-メチル2-ピロリド
ン、メタクリル酸1-エチル2-ピロリドンなどの(メタ)
アクリル酸のピロール環含有のC1〜C24のアルキルエ
ステル;アクリル酸1-メチル2-オキサゾリドン、アクリ
ル酸1-エチル2-オキサゾリドン、メタクリル酸1-メチル
2-オキサゾリドン、メタクリル酸1-エチル2-オキサゾリ
ドンなどの(メタ)アクリル酸のオキサゾール環含有の
C1〜C24のアルキルエステル;または前述した化合物
の一種以上の組み合わせなどがある。
【0016】そして、本発明に適用可能な上記(b) イミ
ダゾリン基を有するエチレン性不飽和モノマーとして
は、例えば、アクリル酸1-メチル2-イミダゾリドン、ア
クリル酸1-エチル2-イミダゾリドン、メタクリル酸1-メ
チル2-イミダゾリドン、メタクリル酸1-エチル2-イミダ
ゾリドンなどの(メタ)アクリル酸のイミダゾール環含
有のC1〜C24のアルキルエステル;または前述した化
合物の一種以上の組み合わせなどがある。
【0017】さらに、本発明に適用可能な上記(c) 親水
性エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、ポリオ
キシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;アクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−ブトキ
シメチルアクリルアミド;または前述した化合物の一種
以上の組み合わせなどがある。
【0018】次に、上記モノマー (a)、(b) および(c)
の使用量としては、全樹脂量に対して下記の範囲の量を
選択する。 すなわち、 (a) エチレン性不飽和モノマー:70〜99.9重量%、好ま
しくは80〜99重量%、 (b) イミダゾリン基を有するエチレン性不飽和モノマ
ー:0.1 〜20重量%、好ましくは 0.5〜5重量%、およ
び (c) 親水性エチレン性不飽和モノマー:0〜10重量%、
好ましくは 0.5〜5重量%、とする。
【0019】上記(a) エチレン性不飽和モノマーの使用
量が少なくなると、耐久性、密着性が低下するため、使
用量は90重量%以上が最も好ましい。 また、(b) イミ
ダゾリン基を有するエチレン性不飽和モノマーの使用量
が多くなると、重合安定性の低下が見られるため、使用
量は5重量%以下とするのが好ましい。 さらに、(c)
親水性エチレン性不飽和モノマーの使用量が多くなる
と、得られるエマルジョンの親水性が強くなり、それに
従って塗膜の耐熱水性が低下する傾向が認められるた
め、使用量は10重量%以下が好ましい。
【0020】本発明で使用される乳化剤としては、アニ
オン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活
性剤などが挙げられる。 具体的には、アニオン系界面
活性剤として、例えば、高級アルコールの脂肪酸エステ
ル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホン
酸塩などが、また、ノニオン系界面活性剤として、ポリ
エチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルエ
ーテル型、アルキルフェニルエーテル型などが、さら
に、両性界面活性剤として、アニオン部分をカルボン酸
塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、そしてカチオン部
分をアミン塩、第4級アンモニウム塩とした界面活性剤
が挙げられる。 また、上記界面活性剤に重合性官能基
を導入した反応性乳化剤なども使用できる。 これらの
使用割合としては、樹脂に対して 0.5〜5重量%、好ま
しくは1〜3重量%とすることが、良好な耐熱水性を得
る上で好ましい。
【0021】本発明で使用されるラジカル重合開始剤と
しては、熱または還元性物質などによりラジカル分解し
てモノマーへの付加重合を開始せしめる、水溶性または
油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾ化合物などが使用で
きる。 例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、
過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロ
パーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、
2,2-アゾビスイソブチロニトリル、2,2-アゾビス(2-ジ
アミノプロパン)ハイドロクロライドなどがあり、取扱
いの容易性からして、水溶性のものが特に好ましく、樹
脂に対して0.05〜2重量%、好ましくは 0.1〜 0.5重量
%の量が添加される。 なお、重合速度の促進、低温で
の重合を行う時は、重亜硫酸ナトリウム、塩化第一鉄、
アスコルビン酸塩、ロンガリットなどの還元剤を、ラジ
カル重合開始剤と組み合わせて使用することもできる。
また、分子量の調節のため、ドデシルメルカプタンな
どの連鎖移動剤を添加することも可能である。 本発明
で重合される水性エマルジョンは、水性エマルジョン中
のカルボキシル基を中和しなくても安定な分散性を示す
が、長期にわたって分散性を保つために、例えば、アン
モニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アミン類
を用いてpHを6〜10の範囲に調節できる。
【0022】また、本発明の水性エマルジョンは、通常
水系塗料などに添加される成分、例えば、増粘剤、消泡
剤、顔料、分散剤、染料、防腐剤なども添加できる。
【0023】
【実施例】次に、実施例と比較例を示して本発明を具体
的に説明するが、本願発明がこれら開示によって限定的
に解釈されるべきでないことは勿論である。 なお、以
下の実施例と比較例での部および%の単位は、特に断り
の無い限り、すべて重量表示による。
【0024】A.試料の調製 実施例1 第一段階として、全モノマー量に対して2%の界面活性
剤を含む水溶液に、メタクリル酸メチル25部、スチレン
12部、アクリル酸ブチル7部、メタクリル酸1-エチル2-
イミダゾリン1部、アクリル酸 0.6部を攪拌機を用い
て、約 900〜1500回転(rpm) させながら添加し、均一な
エマルジョンを得た。
【0025】次に、第二段階として、攪拌機、還流冷却
器、滴下濾斗、温度計を備えた2lの4つ口フラスコに
水、全モノマー量に対して 0.4%の界面活性剤、第一段
階で得たプレエマルジョンの一部を仕込んで窒素ガス気
流下で75℃まで加熱し、そこへ重合開始剤を添加し、残
りのプレエマルジョン/開始剤水溶液を4時間かけて滴
下した。 この時の重合温度は80〜85℃の範囲を維持
し、滴下終了後の同温度範囲に1時間維持した後、室温
まで冷却し、25%アンモニア水溶液でpHを8〜9に調整
し、 200メッシュの濾布で濾過した。 濾過された凝集
物の乾燥重量は、全モノマーに対して 0.002%と非常に
僅かであった。 得られた水性エマルジョンの不揮発分
は45%、平均粒子径は91nm、重量平均分子量は 240,000
であった。なお、不揮発分は、水性エマルジョンを 100
℃で3時間乾燥して得られた固形分の重量に基づき;ま
た、平均粒子径は、 Pacific Scientific 社製の NICOM
P Model 370 を用いた光散乱法で;そして、重量平均分
子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)[移動相:TH
F(テトラヒドロフラン) 、カラム:ウルトラスタイラジ
ェル (Waters社製)103×104 ×105 Å(ポリスチレン換
算)]に従って、それぞれ測定した。
【0026】実施例2 第一段階で添加するモノマーを、メタクリル酸メチル20
部、スチレン12部、アクリル酸エチル11部、アクリル酸
0.6部とした以外は、実施例1と同様の操作で試料を調
製した。 濾過された凝集物の乾燥重量は全モノマーに
対して 0.003%と非常に僅かであった。 得られた水性
エマルジョンの不揮発分は45%、平均粒子径は90nm、重
量平均分子量は 280,000であった。
【0027】実施例3 第一段階での界面活性剤の使用量を全モノマーに対して
1.2%、第二段階での界面活性剤の使用量を全モノマー
に対して 1.2%とした以外は、実施例1と同様の操作で
試料を調製した。 濾過された凝集物の乾燥重量は全モ
ノマーに対して0.003%と非常に僅かであった。 得ら
れた水性エマルジョンの不揮発分は45%、平均粒子径は
60nm、重量平均分子量は 240,000であった。
【0028】比較例1 プレエマルジョン開始剤水溶液の滴下時間を2時間にし
た以外は、実施例1と同様の操作で試料を調製した。
濾過された凝集物の乾燥重量は全モノマーに対して 0.0
03%と非常に僅かであった。 得られた水性エマルジョ
ンの不揮発分は45.0%、平均粒子径は 120nm、重量平均
分子量は 220,000であった。
【0029】比較例2 第二段階で使用するモノマーにt−ドデシルメルカプタ
ンを 0.1部を追加した以外は、実施例1と同様の操作で
試料を調製した。 濾過された凝集物の乾燥重量は全モ
ノマーに対して 0.005%と非常に僅かであった。 得ら
れた水性エマルジョンの不揮発分は45.0%、平均粒子径
は90nm、重量平均分子量は 150,000であった。
【0030】実施例1−3および比較例1−2で得られ
た水性樹脂分散体の詳細を、下記表1にまとめた。
【0031】
【表1】
【0032】B.水分散性被覆組成物の諸特性の検定 次に、実施例1−3および比較例1−2で得られた水性
樹脂分散体に、造膜助剤などをさらに配合して調製した
水分散性被覆組成物に関して、樹脂皮膜の耐熱水白化
性、および基材への密着性、耐久性試験を行った。
【0033】1.組成物試料の作成 下記表2に記載の処方を用いて配合を行い、組成物試料
を作成した。
【0034】
【表2】
【0035】2.皮膜の作成 耐熱水白化性試験用皮膜試料の作成 前記組成物試料を、バーコーター No. 14 (R.D. Speci
alities 社製、米国)を用いてアクリル板へ塗布し、 1
05℃の乾燥機で3分間乾燥させた後、試験に供した。
【0036】密着性、耐久性試験用皮膜試料の作成 スレート板に塗布量が 150g/m2(wet) となるように前記
組成物試料をスプレー塗装し、 105℃の乾燥機で3分間
乾燥させた後、試験に供した。
【0037】3.耐水白化性試験方法 上記2.で得られたアクリル板を、40℃の温水に24時間
浸漬した。 温水からアクリル板を取り出した後、急冷
し、付着している水を取り除き、白化の程度を目視判定
した。 また、皮膜試料を室温で24時間乾燥し、乾燥後
の皮膜の白化の程度を目視判定した。
【0038】4.耐熱水白化性試験方法 上記2.で得られたアクリル板を95℃の熱水に2時間浸
漬した。 温水から取り出した後、急冷し、付着してい
る水を取り除き、白化の程度を目視判定した。また、皮
膜試料を室温で24時間乾燥し、乾燥後の皮膜の白化の程
度を目視判定した。
【0039】5.密着性試験方法 上記2.で得られたスレート板について JIS K5400に規
定される碁盤目テープ法試験を実施した。 すなわち、
前記スレート板上の塗膜を貫通して、素地面に達する切
り傷を碁盤目状に付け、この碁盤目の上に粘着テープを
貼り、はがした後の塗膜の付着状態を目視によって観察
する。 この際の判定は、 JIS K5400に準じて、以下の
表3に記載の10点満点基準で評価した。
【0040】
【表3】
【0041】6.耐久性試験方法 6-1: 凍結融解密着性試験 上記2.で得られたスレート板について ASTM-C666A に
規定される凍結融解密着性試験を実施した。 すなわ
ち、水槽の底に置かれた高さ3mmの支持台上に前記スレ
ート板を置いて、このスレート板が水で完全に取り囲ま
れる(水没する)ようにした。 そして、スレート板の
温度を、 4.4〜−17.8℃に低下する凍結工程と、−17.8
〜 4.4℃に上昇する融解工程を40サイクル(1サイクル
の所要時間を4時間とし、融解工程のために25%以上の
時間を充てた)繰り返した。 そして、所定の40サイク
ルの工程を終えたスレート板の皮膜の状態を、目視判定
した。
【0042】6-2: 促進耐候性試験 上記2.で得られたスレート板について、スーパー UV
テスター(大日本プラスチック社製)を用いて 400時
間、促進試験を行い、皮膜の光沢保持率を測定した。
【0043】7.保存安定性試験方法 上記1.で作成した前記組成物試料を、60℃の乾燥機内
に10日間放置し、得られた皮膜の粘度、外観を確認し
た。
【0044】以上の試験3.〜7.の試験結果を、下記
表4にまとめた。
【0045】
【表4】
【0046】
【発明の効果】上記した各種試験結果から明らかな通
り、本発明により、熱水へ浸漬した際、あるいは乾燥時
における白化防止性に優れ、かつ密着性、耐久性、保存
安定性に優れた塗膜の形成が実現され、所期の目的であ
った特徴を備えた水分散性被覆組成物が得られたのであ
る。
【0047】また、本発明の水分散性被覆組成物は、従
来の水分散型の被覆組成物の場合と同様の製造装置、製
造条件によって容易かつ安価に工業的規模で製造できる
ので、安定して大量供給することも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C09D 139/04 PGL C09D 139/04 PGL

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂に対して0.05〜5重量%の乳化剤
    を、ラジカル重合開始剤の存在下、水系媒質中にて、モ
    ノマー混合物と乳化共重合して得られる水分散性被覆組
    成物であって、 前記モノマー混合物が、(a) 70〜99.9重量%のエチレン
    性不飽和モノマー、(b) 0.1〜20重量%のイミダゾリン
    基を有するエチレン性不飽和モノマー、および前記モノ
    マー(a) および(b) と共重合可能な(c) 0〜10重量%の
    親水性エチレン性不飽和モノマーを含み、および前記水
    分散性被覆組成物が、 200,000〜 400,000の平均分子
    量、および粒子径50〜 100nmの分散体粒子を含む、 ことを特徴とする水分散性被覆組成物。
  2. 【請求項2】 前記(a) エチレン性不飽和モノマーが、 アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
    ピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ヘキシル、アクリ
    ル酸シクロヘキシル、アクリル酸2-エチルヘキシル、ア
    クリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル
    酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
    ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタ
    クリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2-エチルヘキシ
    ル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリルな
    どの(メタ)アクリル酸のC1〜C24のアルキルまたは
    シクロアルキルエステル、 ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタ
    クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロ
    キシプロピルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸
    のC2〜C8のヒドロキシアルキルエステル、 スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、N−
    ビニルピロリドン、ビニルピリジンなどの芳香族不飽和
    モノマー、 グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートな
    どのエポキシ基含有の(メタ)アクリル酸エステル、 アクリル酸1-メチル2-ピロリドン、アクリル酸1-エチル
    2-ピロリドン、メタクリル酸1-メチル2-ピロリドン、メ
    タクリル酸1-エチル2-ピロリドンなどの(メタ)アクリ
    ル酸のピロール環含有のC1〜C24のアルキルエステ
    ル、 アクリル酸1-メチル2-オキサゾリドン、アクリル酸1-エ
    チル2-オキサゾリドン、メタクリル酸1-メチル2-オキサ
    ゾリドン、メタクリル酸1-エチル2-オキサゾリドンなど
    の(メタ)アクリル酸のオキサゾール環含有のC1〜C
    24のアルキルエステル、および前掲した化合物の一種以
    上の組み合わせ、 からなるグループから選択されたモノマーである、請求
    項1に記載の水分散性被覆組成物。
  3. 【請求項3】 前記(b) イミダゾリン基を有するエチレ
    ン性不飽和モノマーが、 アクリル酸1-メチル2-イミダゾリドン、アクリル酸1-エ
    チル2-イミダゾリドン、メタクリル酸1-メチル2-イミダ
    ゾリドン、メタクリル酸1-エチル2-イミダゾリドンなど
    の(メタ)アクリル酸のイミダゾール環含有のC1〜C
    24のアルキルエステル、および前掲した化合物の一種以
    上の組み合わせ、 からなるグループから選択されたモノマーである、請求
    項1もしくは2に記載の水分散性被覆組成物。
  4. 【請求項4】 前記(c) 親水性エチレン性不飽和モノマ
    ーが、 アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、
    ポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;
    アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−
    ブトキシメチルアクリルアミド、および前掲した化合物
    の一種以上の組み合わせ、 からなるグループから選択されたモノマーである、請求
    項1乃至3のいずれかに記載の水分散性被覆組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5519995A (en) * 1991-11-12 1996-05-28 Elektro-Mechanik Gmbh Electrohydraulic device
JP2016138223A (ja) * 2015-01-29 2016-08-04 旭硝子株式会社 水性塗料組成物および塗装物品

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US5519995A (en) * 1991-11-12 1996-05-28 Elektro-Mechanik Gmbh Electrohydraulic device
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