JPH1080266A - 生体関連高分子の固定化装置 - Google Patents
生体関連高分子の固定化装置Info
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- JPH1080266A JPH1080266A JP23892296A JP23892296A JPH1080266A JP H1080266 A JPH1080266 A JP H1080266A JP 23892296 A JP23892296 A JP 23892296A JP 23892296 A JP23892296 A JP 23892296A JP H1080266 A JPH1080266 A JP H1080266A
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- silicon
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- polysilicon layer
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- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 DNA等の生体関連高分子を固定化および処
理する装置を、シリコン基板の微細加工技術を用いて提
供する。 【解決手段】 生体関連高分子を固定化および処理する
ための装置は、高抵抗N型シリコン基板20上に酸化シ
リコン膜21を介して高抵抗ポリシリコン層22および
低抵抗ポリシリコン層23が堆積された構造を有する。
生体関連高分子を固定化するための領域24において、
酸化シリコン膜21、ならびにポリシリコン層22およ
び23は除去され、溝25が形成されている。溝25に
おいて露出されたシリコン基板20の表面および高抵抗
ポリシリコン層22の表面は、生体関連高分子を静電的
に吸着および固定するのに適した表面を有する。溝部2
5の中心には固定化される分子を加熱するための電極2
6が形成され、溝25の両側には固定される分子に静電
引力および/または静電斥力を及ぼすための電極27お
よび28が設けられる。
理する装置を、シリコン基板の微細加工技術を用いて提
供する。 【解決手段】 生体関連高分子を固定化および処理する
ための装置は、高抵抗N型シリコン基板20上に酸化シ
リコン膜21を介して高抵抗ポリシリコン層22および
低抵抗ポリシリコン層23が堆積された構造を有する。
生体関連高分子を固定化するための領域24において、
酸化シリコン膜21、ならびにポリシリコン層22およ
び23は除去され、溝25が形成されている。溝25に
おいて露出されたシリコン基板20の表面および高抵抗
ポリシリコン層22の表面は、生体関連高分子を静電的
に吸着および固定するのに適した表面を有する。溝部2
5の中心には固定化される分子を加熱するための電極2
6が形成され、溝25の両側には固定される分子に静電
引力および/または静電斥力を及ぼすための電極27お
よび28が設けられる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロマシン、
ナノマシン、シリコンマイクロシステム等と称されるマ
イクロアセンブリに用いられる生体高分子および/また
は生体組織を保持、固定化、処理するための装置に関
し、特にDNAやRNA等の核酸分子を固定化、処理す
るための装置に関する。
ナノマシン、シリコンマイクロシステム等と称されるマ
イクロアセンブリに用いられる生体高分子および/また
は生体組織を保持、固定化、処理するための装置に関
し、特にDNAやRNA等の核酸分子を固定化、処理す
るための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マイクロマシン、ナノマシン、あ
るいはシリコンマイクロシステム(以下M&Nマシンと
略記)と呼ばれる微小機械により、非常に高感度でかつ
微小な産業用のセンサや、生体組織内で細胞等の除去や
治療作業を行なう医療用の微小ロボットを実現させよう
という研究が盛んに行なわれている。M&Nマシンは、
最近の半導体、特にシリコン集積回路のプロセス技術、
特に微細加工技術の飛躍的な進歩によりその実現性が期
待されているものである。そして、半導体のうちでも、
特にシリコンは微細加工のためのプロセス技術が発達し
ていること、機械的特性に優れていること、集積回路を
内蔵することによってワンチップ化・微細化が可能にな
ること、等の理由によって、シリコンを用いた機械の小
型化・高性能化が特に期待されている。
るいはシリコンマイクロシステム(以下M&Nマシンと
略記)と呼ばれる微小機械により、非常に高感度でかつ
微小な産業用のセンサや、生体組織内で細胞等の除去や
治療作業を行なう医療用の微小ロボットを実現させよう
という研究が盛んに行なわれている。M&Nマシンは、
最近の半導体、特にシリコン集積回路のプロセス技術、
特に微細加工技術の飛躍的な進歩によりその実現性が期
待されているものである。そして、半導体のうちでも、
特にシリコンは微細加工のためのプロセス技術が発達し
ていること、機械的特性に優れていること、集積回路を
内蔵することによってワンチップ化・微細化が可能にな
ること、等の理由によって、シリコンを用いた機械の小
型化・高性能化が特に期待されている。
【0003】M&Nマシンのセンサへの用途としては、
圧力センサ、加速度センサ、温度センサ、流量計、化学
分析用イオンセンサ等が考案されている。このうち、圧
力センサへの適用例を図12に示す[文献;江刺:“半
導体マイクロメカニカルマシーニングとセンサ”センサ
技術、5巻、P.114(昭和60年)]。図18に示
す例では、シリコン基板140の裏面側を異方性エッチ
ングにより薄く加工し、ダイヤフラム141を形成して
いる。さらにシリコンダイヤフラム141の表面にはポ
リシリコンで作製した歪み検出用ゲージ142が設置さ
れている。このもののダイヤフラム141に圧力を印加
すると、圧力の大きさに比例してダイヤフラム141が
撓み、ダイヤフラム141上のポリシリコン歪みゲージ
142の抵抗値が変化する。この変化を電極143を介
してブリッジ回路で検出して圧力値を知る仕組みになっ
ている。図12の例に示したように、M&Nセンサの作
製においては、シリコン基板の微細加工プロセス技術が
重要となることがわかる。
圧力センサ、加速度センサ、温度センサ、流量計、化学
分析用イオンセンサ等が考案されている。このうち、圧
力センサへの適用例を図12に示す[文献;江刺:“半
導体マイクロメカニカルマシーニングとセンサ”センサ
技術、5巻、P.114(昭和60年)]。図18に示
す例では、シリコン基板140の裏面側を異方性エッチ
ングにより薄く加工し、ダイヤフラム141を形成して
いる。さらにシリコンダイヤフラム141の表面にはポ
リシリコンで作製した歪み検出用ゲージ142が設置さ
れている。このもののダイヤフラム141に圧力を印加
すると、圧力の大きさに比例してダイヤフラム141が
撓み、ダイヤフラム141上のポリシリコン歪みゲージ
142の抵抗値が変化する。この変化を電極143を介
してブリッジ回路で検出して圧力値を知る仕組みになっ
ている。図12の例に示したように、M&Nセンサの作
製においては、シリコン基板の微細加工プロセス技術が
重要となることがわかる。
【0004】次に、M&Nマシンによる生体内での作業
ロボットについて説明する。これについては未だ実現さ
れた例はないが、1つの試みとして、自走ロボットの移
動用の脚として適用することを狙ったアレイ型感知レバ
ーアクチュエータについて説明する。図13にその概略
を示す[文献;N.Takeshima and H.Fujita:“Polyimid
e Bimorph Actuators for a Ciliary Motion System ”
1991 ASME Winter Meeting,DSC-Vol32 (Micromechani
cal Sensors, Actuators, and Systems ), PP.203-20
9. ]。図13に示す例は、シリコン基板上に熱膨張係
数の異なる2種類の薄膜を積層し、このものの垂直方向
における変位によって基板を走行させようとするもので
ある。図13において、シリコン基板150上には2種
類の熱膨張係数の異なるポリイミド薄膜151および1
52が、ニクロム配線153(ヒータとして働く)を挟
むようにして積層されており、これがシリコン基板15
0と中空部154を介して隔離されることにより、感知
レバーとして機能する。この感知レバーは、初期状態で
は残留応力のため片方に反っているが、中央のニクロム
配線153に電流を流すことにより発熱し、その結果、
バイメタルのように反対方向に変位する。この運動を連
続的に行なうことによって、生体内を自由に動き回る人
工微小ロボットを実現させようとするものである。
ロボットについて説明する。これについては未だ実現さ
れた例はないが、1つの試みとして、自走ロボットの移
動用の脚として適用することを狙ったアレイ型感知レバ
ーアクチュエータについて説明する。図13にその概略
を示す[文献;N.Takeshima and H.Fujita:“Polyimid
e Bimorph Actuators for a Ciliary Motion System ”
1991 ASME Winter Meeting,DSC-Vol32 (Micromechani
cal Sensors, Actuators, and Systems ), PP.203-20
9. ]。図13に示す例は、シリコン基板上に熱膨張係
数の異なる2種類の薄膜を積層し、このものの垂直方向
における変位によって基板を走行させようとするもので
ある。図13において、シリコン基板150上には2種
類の熱膨張係数の異なるポリイミド薄膜151および1
52が、ニクロム配線153(ヒータとして働く)を挟
むようにして積層されており、これがシリコン基板15
0と中空部154を介して隔離されることにより、感知
レバーとして機能する。この感知レバーは、初期状態で
は残留応力のため片方に反っているが、中央のニクロム
配線153に電流を流すことにより発熱し、その結果、
バイメタルのように反対方向に変位する。この運動を連
続的に行なうことによって、生体内を自由に動き回る人
工微小ロボットを実現させようとするものである。
【0005】以上に示したものはM&Nマシンのほんの
一例であるが、ここで示したもの以外のものについて
も、基本となる技術は、シリコン基板を主として用いた
微細加工プロセスによって微小な人工システムを実現さ
せようとするものである。
一例であるが、ここで示したもの以外のものについて
も、基本となる技術は、シリコン基板を主として用いた
微細加工プロセスによって微小な人工システムを実現さ
せようとするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】医療等の生物学的な分
野への応用を狙ったM&Nマシンでは、生体内または生
体内と類似の環境下において、種々のセンシング、生体
物質の操作・除去、外科的治療等を行なうことを必要と
している。その際に、M&Nマシンに生体関連物質や生
体組織の保持、固定化を容易に行なうことができるよう
な機能を付加することが不可欠となる。
野への応用を狙ったM&Nマシンでは、生体内または生
体内と類似の環境下において、種々のセンシング、生体
物質の操作・除去、外科的治療等を行なうことを必要と
している。その際に、M&Nマシンに生体関連物質や生
体組織の保持、固定化を容易に行なうことができるよう
な機能を付加することが不可欠となる。
【0007】従来の技術において、たとえば特開平6−
238578号公報は、微細な物体をピンセットのよう
に把持し、離脱させる装置を開示する。同公報に開示さ
れる装置は、開閉可能な1対の把持脚を有する本体と、
把持脚を開閉させる静電アクチュエータとを備える。ま
た把持脚の先端部には強誘電体素子が取付けられてお
り、これに電圧を印加することによって分極状態を変化
させるようになっている。この装置において微細物体を
強誘電体素子の設けられた先端に把持した後、電圧の印
加により強誘電体の分極反転を行ない、静電的な反発力
を生じさせて微細物体を離脱させようとしている。この
ような装置においては、微小な先端部分に微細な誘電体
素子を取付けるため、その作製は容易ではない。またこ
のような装置は、生体組織等を所定の場所に保持するた
めの装置としてはその機構が複雑であり、より簡単な機
構のものが望まれる。
238578号公報は、微細な物体をピンセットのよう
に把持し、離脱させる装置を開示する。同公報に開示さ
れる装置は、開閉可能な1対の把持脚を有する本体と、
把持脚を開閉させる静電アクチュエータとを備える。ま
た把持脚の先端部には強誘電体素子が取付けられてお
り、これに電圧を印加することによって分極状態を変化
させるようになっている。この装置において微細物体を
強誘電体素子の設けられた先端に把持した後、電圧の印
加により強誘電体の分極反転を行ない、静電的な反発力
を生じさせて微細物体を離脱させようとしている。この
ような装置においては、微小な先端部分に微細な誘電体
素子を取付けるため、その作製は容易ではない。またこ
のような装置は、生体組織等を所定の場所に保持するた
めの装置としてはその機構が複雑であり、より簡単な機
構のものが望まれる。
【0008】本発明の目的は、より簡単な構造におい
て、生体高分子および/または生体組織等をM&Nマシ
ンの特定領域に保持、固定化、処理することのできる装
置を提供することである。
て、生体高分子および/または生体組織等をM&Nマシ
ンの特定領域に保持、固定化、処理することのできる装
置を提供することである。
【0009】本発明のさらなる目的は、生体高分子およ
び/または生体組織等を保持、固定化、処理することの
できるモノリシックな装置を提供することである。
び/または生体組織等を保持、固定化、処理することの
できるモノリシックな装置を提供することである。
【0010】本発明のさらなる目的は、シリコンを主た
る半導体基板として用いるM&Nマシンにおいて、シリ
コン基板の微細加工技術により生体高分子および/また
は生体組織等を保持、固定化、処理することのできる装
置を提供することである。
る半導体基板として用いるM&Nマシンにおいて、シリ
コン基板の微細加工技術により生体高分子および/また
は生体組織等を保持、固定化、処理することのできる装
置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、生体高分子お
よび/または生体高分子が含有される生体組織を固定化
および処理する装置であって、表面にもたらされる静電
特性により生体高分子および/または生体組織を特定の
領域に吸着固定することができる基材と、該基材上の特
定の領域に設けられた電極とを備える。この装置におい
て、静電特性は、特定の領域において、基材を構成する
材料に含有される不純物の濃度および/または種類によ
り制御されている。また、基材上の特定の領域に設けら
れた電極は、該特定の領域に吸着固定される生体高分子
および/または生体組織に熱エネルギを与えるための第
1電極と、該特定の領域に吸着固定される生体高分子お
よび/または生体組織に静電引力および/または静電斥
力をそれぞれ及ぼすことのできる1対の第2電極とを含
む。
よび/または生体高分子が含有される生体組織を固定化
および処理する装置であって、表面にもたらされる静電
特性により生体高分子および/または生体組織を特定の
領域に吸着固定することができる基材と、該基材上の特
定の領域に設けられた電極とを備える。この装置におい
て、静電特性は、特定の領域において、基材を構成する
材料に含有される不純物の濃度および/または種類によ
り制御されている。また、基材上の特定の領域に設けら
れた電極は、該特定の領域に吸着固定される生体高分子
および/または生体組織に熱エネルギを与えるための第
1電極と、該特定の領域に吸着固定される生体高分子お
よび/または生体組織に静電引力および/または静電斥
力をそれぞれ及ぼすことのできる1対の第2電極とを含
む。
【0012】本発明の装置において、第1電極は、対向
して配置される1対の第2電極の間に設けられることが
好ましい。
して配置される1対の第2電極の間に設けられることが
好ましい。
【0013】生体高分子および/または生体組織を吸着
固定するための基材上における特定の領域は、生体高分
子および/または生体組織の取りやすい形状に応じた所
定のパターンを有することが好ましい。
固定するための基材上における特定の領域は、生体高分
子および/または生体組織の取りやすい形状に応じた所
定のパターンを有することが好ましい。
【0014】本発明の装置において、生体高分子および
/または生体組織を吸着固定するための静電特性は、含
有される不純物の濃度および/または種類が制御された
半導体によりもたらすことができる。
/または生体組織を吸着固定するための静電特性は、含
有される不純物の濃度および/または種類が制御された
半導体によりもたらすことができる。
【0015】本発明の装置は、特に核酸の固定化および
処理に適している。
処理に適している。
【0016】本発明に従う固定化装置は、特に、生物お
よび医学の分野におけるM&Nマシンに適用することが
できる。マイクロマシンは、半導体の微細加工技術(μ
mレベル)を用いて、主としてシリコン基板において作
製された微小機械であり、各種センサ、ロボット等に適
用されるものである。ナノマシンは、マイクロマシンの
微細加工レベルをさらに上げ、ナノメータレベルの領域
まで至らしめたものである。このレベルのマシンでは、
分子レベルでの作業や操作が可能となる。
よび医学の分野におけるM&Nマシンに適用することが
できる。マイクロマシンは、半導体の微細加工技術(μ
mレベル)を用いて、主としてシリコン基板において作
製された微小機械であり、各種センサ、ロボット等に適
用されるものである。ナノマシンは、マイクロマシンの
微細加工レベルをさらに上げ、ナノメータレベルの領域
まで至らしめたものである。このレベルのマシンでは、
分子レベルでの作業や操作が可能となる。
【0017】本発明に従う固定化装置は、不純物元素の
ドーピングされた半導体結晶から構成することができ
る。半導体には、シリコン、ゲルマニウム等の単体のも
の、GaAs、CdS等の化合物のもの等が含まれる。
また本発明に用いられる材料として、不純物元素のドー
ピングによる価電子制御が可能なものであれば、その他
の材料を用いることもでき、たとえば、チタン酸バリウ
ム、チタン酸ストロンチウム等の強誘電材料を用いるこ
ともできる。さらに、マトリックス中にドーパントが添
加された有機導電性化合物、あるいは、固定化されたイ
オンを内蔵した絶縁性有機高分子化合物等も用いること
ができる。
ドーピングされた半導体結晶から構成することができ
る。半導体には、シリコン、ゲルマニウム等の単体のも
の、GaAs、CdS等の化合物のもの等が含まれる。
また本発明に用いられる材料として、不純物元素のドー
ピングによる価電子制御が可能なものであれば、その他
の材料を用いることもでき、たとえば、チタン酸バリウ
ム、チタン酸ストロンチウム等の強誘電材料を用いるこ
ともできる。さらに、マトリックス中にドーパントが添
加された有機導電性化合物、あるいは、固定化されたイ
オンを内蔵した絶縁性有機高分子化合物等も用いること
ができる。
【0018】本発明を構成する材料として、特に好まし
いものはシリコン結晶である。シリコン結晶へ不純物元
素をドーピングしてN型にする場合には、通常、周期律
表第V族の元素を用い、P型にする場合には周期律表第
III族の元素を用いる。シリコン結晶からなる基板の
同一平面上に不純物元素の種類および/または濃度の異
なる領域を形成するためには、たとえばイオン注入法を
用いることができる。後述するように、半導体装置の製
造プロセスに使われる通常の技術を用いて、本発明に従
う所望の固定化装置を得ることができる。
いものはシリコン結晶である。シリコン結晶へ不純物元
素をドーピングしてN型にする場合には、通常、周期律
表第V族の元素を用い、P型にする場合には周期律表第
III族の元素を用いる。シリコン結晶からなる基板の
同一平面上に不純物元素の種類および/または濃度の異
なる領域を形成するためには、たとえばイオン注入法を
用いることができる。後述するように、半導体装置の製
造プロセスに使われる通常の技術を用いて、本発明に従
う所望の固定化装置を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】蛋白質や核酸を始めとする生体高
分子では、生体内および生体内と類似の環境下におい
て、分子間同士の認識は、ほとんど、幾何学的に特異的
な構造および静電的な相互作用(静電斥力・引力、ファ
ンデルワールス力)によって行なわれている。静電的な
エネルギに基づく分子間の相互作用においては、個々の
分子最表面でのわずかな空間的な電荷分布の相違が、分
子間の認識の度合、分子集合体の作りやすさに決定的な
影響を及ぼすと考えられている。
分子では、生体内および生体内と類似の環境下におい
て、分子間同士の認識は、ほとんど、幾何学的に特異的
な構造および静電的な相互作用(静電斥力・引力、ファ
ンデルワールス力)によって行なわれている。静電的な
エネルギに基づく分子間の相互作用においては、個々の
分子最表面でのわずかな空間的な電荷分布の相違が、分
子間の認識の度合、分子集合体の作りやすさに決定的な
影響を及ぼすと考えられている。
【0020】本発明者は、生体内での種々の生体構成分
子のセンシング、生体物質の固定化、捕獲等を行なうこ
とを目的として、シリコンに代表される材料を用いてM
&Nマシンの研究を進めていく中で、シリコン基板と生
体関連高分子(具体的には酵素等に代表される蛋白質分
子および生体内で遺伝情報の処理機能を担う核酸分子)
とが特異的に吸着反応を起こすことを見出した。たとえ
ば、特定の蛋白質を含有する母液とシリコン基板を透析
チューブ内に入れ、これを容器内に満たされた緩衝溶液
中に浸漬すると、シリコン表面に蛋白質の結晶が析出し
てくる一方、その際の結晶化の度合がシリコン基板の種
類によって大きく異なることを見出した。たとえば、水
溶性蛋白質分子としてあるpH条件下で分子表面の実効
表面電荷が負のものを用いると、高抵抗のN型シリコン
表面には多くの蛋白質結晶が析出する一方、低抵抗のN
型シリコン表面ではほとんど蛋白質の結晶化が起こらな
いことを見出した。
子のセンシング、生体物質の固定化、捕獲等を行なうこ
とを目的として、シリコンに代表される材料を用いてM
&Nマシンの研究を進めていく中で、シリコン基板と生
体関連高分子(具体的には酵素等に代表される蛋白質分
子および生体内で遺伝情報の処理機能を担う核酸分子)
とが特異的に吸着反応を起こすことを見出した。たとえ
ば、特定の蛋白質を含有する母液とシリコン基板を透析
チューブ内に入れ、これを容器内に満たされた緩衝溶液
中に浸漬すると、シリコン表面に蛋白質の結晶が析出し
てくる一方、その際の結晶化の度合がシリコン基板の種
類によって大きく異なることを見出した。たとえば、水
溶性蛋白質分子としてあるpH条件下で分子表面の実効
表面電荷が負のものを用いると、高抵抗のN型シリコン
表面には多くの蛋白質結晶が析出する一方、低抵抗のN
型シリコン表面ではほとんど蛋白質の結晶化が起こらな
いことを見出した。
【0021】この現象は以下のように解釈される。以
下、負の実効表面電荷を有する蛋白質分子がシリコン表
面と接している場合を考える。高抵抗N型シリコンと低
抵抗N型シリコンとを比較すると、ドーパント(たとえ
ばリン原子)の濃度は低抵抗N型シリコンの方が高いた
め、シリコンの表面近傍で誘起される空間電荷層の空乏
層幅は低抵抗N型シリコンの方が狭くなる。よって、空
乏層容量は低抵抗N型シリコンの方が高抵抗N型シリコ
ンより大となることから、表面電位は低抵抗N型シリコ
ンの方が高抵抗N型シリコンより小さくなる。
下、負の実効表面電荷を有する蛋白質分子がシリコン表
面と接している場合を考える。高抵抗N型シリコンと低
抵抗N型シリコンとを比較すると、ドーパント(たとえ
ばリン原子)の濃度は低抵抗N型シリコンの方が高いた
め、シリコンの表面近傍で誘起される空間電荷層の空乏
層幅は低抵抗N型シリコンの方が狭くなる。よって、空
乏層容量は低抵抗N型シリコンの方が高抵抗N型シリコ
ンより大となることから、表面電位は低抵抗N型シリコ
ンの方が高抵抗N型シリコンより小さくなる。
【0022】このシリコン表面の表面電位は正の極性を
有することから、負の実効表面電荷、したがって負の表
面電位を有する生体高分子と互いに静電的な引力が働く
ことになる。その際、低抵抗N型シリコンの方が高抵抗
N型シリコンより表面電位が低いため、生体高分子に作
用する静電引力が弱く、低抵抗N型シリコン上では生体
高分子の結晶化が起こりにくくなると考えられる。した
がって、負の実効表面電荷を有する生体高分子および/
または生体組織とN型シリコン基板が接する場合には、
該分子を吸着固定するため、不純物のドーピングにおい
てシリコン基板の表面を高抵抗のN型とすることが有効
である。また、P型シリコン基板の場合にも同様のドー
ピングが有効である。
有することから、負の実効表面電荷、したがって負の表
面電位を有する生体高分子と互いに静電的な引力が働く
ことになる。その際、低抵抗N型シリコンの方が高抵抗
N型シリコンより表面電位が低いため、生体高分子に作
用する静電引力が弱く、低抵抗N型シリコン上では生体
高分子の結晶化が起こりにくくなると考えられる。した
がって、負の実効表面電荷を有する生体高分子および/
または生体組織とN型シリコン基板が接する場合には、
該分子を吸着固定するため、不純物のドーピングにおい
てシリコン基板の表面を高抵抗のN型とすることが有効
である。また、P型シリコン基板の場合にも同様のドー
ピングが有効である。
【0023】一方、正の実効表面電荷を有する生体高分
子および/または生体組織とP型シリコン基板が接する
場合には、分子の固定化のため、シリコン基板の表面が
高抵抗P型となるように不純物をドーピングするのが有
効である。また、N型シリコン基板を用いる場合にも同
様な表面へのドーピングが有効である。
子および/または生体組織とP型シリコン基板が接する
場合には、分子の固定化のため、シリコン基板の表面が
高抵抗P型となるように不純物をドーピングするのが有
効である。また、N型シリコン基板を用いる場合にも同
様な表面へのドーピングが有効である。
【0024】以上のことから、本発明者は基板に添加さ
れる不純物の濃度および/または種類を制御することに
より、生体高分子および/または生体組織を吸着かつ固
定化するためのより好ましい静電特性が得られることを
まず見出した。すなわち本発明では、まず、たとえば図
1に示すように、固定化させるべき分子2に対して、異
なる静電特性を示す領域1aおよび1bを設け、その中
の特定の領域1aにおいて分子2を吸着固定する。基板
1において、このような2以上の領域は、添加される不
純物の種類および/または濃度を変えることによって形
成することができる。図に示すように、領域1aでは生
体高分子および/または生体組織の吸着が促進される一
方、領域1bでは、それらの吸着が抑制される。後述す
るように、このような領域は、所定のパターンで形成す
ることがより好ましい。
れる不純物の濃度および/または種類を制御することに
より、生体高分子および/または生体組織を吸着かつ固
定化するためのより好ましい静電特性が得られることを
まず見出した。すなわち本発明では、まず、たとえば図
1に示すように、固定化させるべき分子2に対して、異
なる静電特性を示す領域1aおよび1bを設け、その中
の特定の領域1aにおいて分子2を吸着固定する。基板
1において、このような2以上の領域は、添加される不
純物の種類および/または濃度を変えることによって形
成することができる。図に示すように、領域1aでは生
体高分子および/または生体組織の吸着が促進される一
方、領域1bでは、それらの吸着が抑制される。後述す
るように、このような領域は、所定のパターンで形成す
ることがより好ましい。
【0025】一般に、電解質溶液内における帯電物質ま
たは分子の凝集性は、それらの間の電気二重層斥力とフ
ァンデルワールス力との和に依存するため、物質または
分子同士を凝集させる場合、電解質溶液中に添加する表
面電位を調整するための塩濃度を人為的にコントロール
することが非常に重要となる。しかしながら、実際の生
体内においてそのような操作はほとんど不可能である。
一方、本発明によれば、基材表面の静電特性は、添加さ
れる不純物の種類および/または濃度を制御することに
より、すなわち価電子制御により予め調整されているた
め、固定化すべき分子を含む溶液の塩濃度の調整が容易
または不要になるというメリットも生じる。このこと
は、本発明の装置が、M&Nマシンとして生体内で適用
するのにより優れていることを意味する。
たは分子の凝集性は、それらの間の電気二重層斥力とフ
ァンデルワールス力との和に依存するため、物質または
分子同士を凝集させる場合、電解質溶液中に添加する表
面電位を調整するための塩濃度を人為的にコントロール
することが非常に重要となる。しかしながら、実際の生
体内においてそのような操作はほとんど不可能である。
一方、本発明によれば、基材表面の静電特性は、添加さ
れる不純物の種類および/または濃度を制御することに
より、すなわち価電子制御により予め調整されているた
め、固定化すべき分子を含む溶液の塩濃度の調整が容易
または不要になるというメリットも生じる。このこと
は、本発明の装置が、M&Nマシンとして生体内で適用
するのにより優れていることを意味する。
【0026】生体高分子および/または生体組織を固定
化する基材上の領域は、固定化すべき分子または組織の
取りやすい形状に応じたパターンにすることがより好ま
しい。たとえば、固定化すべき分子が円形の形状を取り
やすい場合、図2に示すように、基材10上において価
電子制御により特定の静電特性を示す固定化領域11も
それに応じた円形とすることが好ましい。生体高分子お
よび生体組織の取り得る形状に即して基材上に形成する
固定化領域の形状およびサイズを選択することができ
る。以下には、DNAを固定化するための装置を具体例
として挙げながら本発明をより詳細に説明する。
化する基材上の領域は、固定化すべき分子または組織の
取りやすい形状に応じたパターンにすることがより好ま
しい。たとえば、固定化すべき分子が円形の形状を取り
やすい場合、図2に示すように、基材10上において価
電子制御により特定の静電特性を示す固定化領域11も
それに応じた円形とすることが好ましい。生体高分子お
よび生体組織の取り得る形状に即して基材上に形成する
固定化領域の形状およびサイズを選択することができ
る。以下には、DNAを固定化するための装置を具体例
として挙げながら本発明をより詳細に説明する。
【0027】固定化および処理(操作)すべき分子で特
に産業上重要なものとして核酸(DNA等)分子が挙げ
られる。これは、遺伝子工学の分野において、DNAの
組換えおよび遺伝子クローニングの実験を行なう上で核
酸の人為的な操作が不可欠となるからである。DNA
は、通常、糸状あるいは環状の二本鎖構造を有してい
る。生理的条件下では、核酸の骨格を形成するヌクレオ
チド鎖のリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオ
チドの間を結ぶリン酸基は解離しているため、核酸は通
常は負に帯電している。したがって、上述したように、
不純物がドーピングされた表面を有するシリコン基板を
用いることによって、核酸分子を安定に固定化すること
が可能である。
に産業上重要なものとして核酸(DNA等)分子が挙げ
られる。これは、遺伝子工学の分野において、DNAの
組換えおよび遺伝子クローニングの実験を行なう上で核
酸の人為的な操作が不可欠となるからである。DNA
は、通常、糸状あるいは環状の二本鎖構造を有してい
る。生理的条件下では、核酸の骨格を形成するヌクレオ
チド鎖のリボヌクレオチドまたはデオキシリボヌクレオ
チドの間を結ぶリン酸基は解離しているため、核酸は通
常は負に帯電している。したがって、上述したように、
不純物がドーピングされた表面を有するシリコン基板を
用いることによって、核酸分子を安定に固定化すること
が可能である。
【0028】また、特にDNA分子の固定化および操作
のための装置においては、固定化した後、分子に対して
一本鎖への分離や鎖の切断等の処理を施したり、分子を
固定化領域から容易に離脱させたりする機能が重要とな
る。本発明の装置では、固定化した分子に熱エネルギー
を与えるための第1電極と、固定化した分子に静電引力
および/または静電斥力をそれぞれ及ぼすことのできる
1対の第2電極とが設けられている。たとえばDNA分
子を本発明に従う装置の特定の領域に固定化した場合、
第1電極の局所的な加熱により、固定化されたDNA分
子を揺動させ、2つの一本鎖分子に分けることができ
る。本発明の装置において解離した2つの一本鎖分子
は、1対の第2電極の作用によりさらに操作することが
できる。たとえば、1対の第2電極からそれぞれ2つの
一本鎖分子に静電引力を及ぼせば、装置上でこれらの分
子を互いに引き離した状態で保持することができる。ま
た、1対の第2電極から、これらの分子に静電引力およ
び静電斥力をそれぞれ及ぼせば、一方の分子を保持した
状態で、他方の分子を固定化領域から速やかに離脱させ
ることができる。
のための装置においては、固定化した後、分子に対して
一本鎖への分離や鎖の切断等の処理を施したり、分子を
固定化領域から容易に離脱させたりする機能が重要とな
る。本発明の装置では、固定化した分子に熱エネルギー
を与えるための第1電極と、固定化した分子に静電引力
および/または静電斥力をそれぞれ及ぼすことのできる
1対の第2電極とが設けられている。たとえばDNA分
子を本発明に従う装置の特定の領域に固定化した場合、
第1電極の局所的な加熱により、固定化されたDNA分
子を揺動させ、2つの一本鎖分子に分けることができ
る。本発明の装置において解離した2つの一本鎖分子
は、1対の第2電極の作用によりさらに操作することが
できる。たとえば、1対の第2電極からそれぞれ2つの
一本鎖分子に静電引力を及ぼせば、装置上でこれらの分
子を互いに引き離した状態で保持することができる。ま
た、1対の第2電極から、これらの分子に静電引力およ
び静電斥力をそれぞれ及ぼせば、一方の分子を保持した
状態で、他方の分子を固定化領域から速やかに離脱させ
ることができる。
【0029】DNA分子に代表される鎖状あるいは環状
の生体高分子を固定化および処理するための装置の一具
体例を図3〜図5に示す。図3に示す装置の断面構造に
おいて、シリコン基板20上には酸化シリコン(SiO
2 )膜21、第1ポリシリコン層22および第2ポリシ
リコン層23が順に堆積されている。特定の領域におい
て、シリコン基板20上に形成された3つの層は所定の
パターンで除去されており、溝25が形成されている。
溝25内の中央にはポリシリコン層が山状の形状で残さ
れている。図4に示すように、溝25は円環の形状を有
しており、その中央に残されたポリシリコン層の部分も
円環の形状を有している。後述するように、不純物濃度
の異なるシリコンを組合せることにより、溝25内にお
いて負に帯電する分子を吸着固定する一方、溝25の外
において負に帯電する分子の吸着を抑制することができ
る。したがって、溝25は、目的とする分子のための固
定化部24を構成する。一方、溝25内のポリシリコン
層22および23からなる部分は固定化される分子に熱
エネルギを付与するための第1電極26を構成する。ま
た、溝25に囲まれたポリシリコン層22および23か
らなる円形の部分ならびに溝25を取り囲むポリシリコ
ン層22および23からなる部分はそれぞれ、固定化さ
れる分子に静電引力および/または静電斥力を及ぼすた
めの1対の第2電極27および28を構成する。円形の
第2電極27は、中央部に形成された接続用ビア29を
介して基板20上に形成された外部接続用端子31と電
気的に接続される。第1電極26および第2電極28
は、それぞれ、基板20上に形成された外部接続用端子
32および32′、ならびに33および33′に電気的
に接続される。第1電極26には、端子32および3
2′を介して加熱のための電流が流される。電極27お
よび28には、端子31、33および33′を介してそ
れぞれ電圧が印加される。なお、第1電極26は、図5
に拡大して示すように、波状またはジグザグの形状を有
することができる。このような形状は、固定化された分
子の揺動のため、より効果的に熱エネルギを与えること
ができる。
の生体高分子を固定化および処理するための装置の一具
体例を図3〜図5に示す。図3に示す装置の断面構造に
おいて、シリコン基板20上には酸化シリコン(SiO
2 )膜21、第1ポリシリコン層22および第2ポリシ
リコン層23が順に堆積されている。特定の領域におい
て、シリコン基板20上に形成された3つの層は所定の
パターンで除去されており、溝25が形成されている。
溝25内の中央にはポリシリコン層が山状の形状で残さ
れている。図4に示すように、溝25は円環の形状を有
しており、その中央に残されたポリシリコン層の部分も
円環の形状を有している。後述するように、不純物濃度
の異なるシリコンを組合せることにより、溝25内にお
いて負に帯電する分子を吸着固定する一方、溝25の外
において負に帯電する分子の吸着を抑制することができ
る。したがって、溝25は、目的とする分子のための固
定化部24を構成する。一方、溝25内のポリシリコン
層22および23からなる部分は固定化される分子に熱
エネルギを付与するための第1電極26を構成する。ま
た、溝25に囲まれたポリシリコン層22および23か
らなる円形の部分ならびに溝25を取り囲むポリシリコ
ン層22および23からなる部分はそれぞれ、固定化さ
れる分子に静電引力および/または静電斥力を及ぼすた
めの1対の第2電極27および28を構成する。円形の
第2電極27は、中央部に形成された接続用ビア29を
介して基板20上に形成された外部接続用端子31と電
気的に接続される。第1電極26および第2電極28
は、それぞれ、基板20上に形成された外部接続用端子
32および32′、ならびに33および33′に電気的
に接続される。第1電極26には、端子32および3
2′を介して加熱のための電流が流される。電極27お
よび28には、端子31、33および33′を介してそ
れぞれ電圧が印加される。なお、第1電極26は、図5
に拡大して示すように、波状またはジグザグの形状を有
することができる。このような形状は、固定化された分
子の揺動のため、より効果的に熱エネルギを与えること
ができる。
【0030】以上に示す装置の構造において、たとえ
ば、シリコン基板20に低不純物濃度のN型シリコンを
用い、第1ポリシリコン層22および第2ポリシリコン
層23にそれぞれ周期律表第V族の元素が低濃度および
高濃度で添加された半導体層を用いることができる。こ
の場合、高不純物濃度の第2ポリシリコン層23には、
DNA分子のように溶液中で負の実効電荷を有する分子
は付着しにくい。一方、低不純物濃度の第1ポリシリコ
ン層22およびシリコン基板20には、DNA分子のよ
うな溶液中負に帯電する分子は付着しやすい。したがっ
て、DNA分子のような負に帯電する分子は選択的に溝
25内に吸着、固定することができる。なお以上に示し
た装置ではDNA分子を固定化しやすいように溝25を
有する固定化部24を円形としているが、固定化部の形
状はこれに何ら限定されるものではなく、固定化すべき
分子の形状等に応じて種々のパターンとすることができ
る。
ば、シリコン基板20に低不純物濃度のN型シリコンを
用い、第1ポリシリコン層22および第2ポリシリコン
層23にそれぞれ周期律表第V族の元素が低濃度および
高濃度で添加された半導体層を用いることができる。こ
の場合、高不純物濃度の第2ポリシリコン層23には、
DNA分子のように溶液中で負の実効電荷を有する分子
は付着しにくい。一方、低不純物濃度の第1ポリシリコ
ン層22およびシリコン基板20には、DNA分子のよ
うな溶液中負に帯電する分子は付着しやすい。したがっ
て、DNA分子のような負に帯電する分子は選択的に溝
25内に吸着、固定することができる。なお以上に示し
た装置ではDNA分子を固定化しやすいように溝25を
有する固定化部24を円形としているが、固定化部の形
状はこれに何ら限定されるものではなく、固定化すべき
分子の形状等に応じて種々のパターンとすることができ
る。
【0031】上述した装置において、生体関連高分子ま
たは生体組織を固定化および操作する方法について説明
する。生体関連高分子として特にDNA分子を固定化お
よび処理する例を図6〜図9に示す。DNA分子は溶液
中で解離して負に帯電しているため、上述したように、
本発明の装置の表面のうち、高不純物濃度(低抵抗)の
第2ポリシリコン層23の表面には静電的に結合されに
くく、低不純物濃度(高抵抗)の第1ポリシリコン層2
2および溝25において露出しているシリコン基板20
の表面に選択的に固定化される。図6は、溝25内にD
NA分子35が固定化される様子を示している。一般に
環状または線状の構造を有するDNA分子は、二本鎖の
状態で溝25に露出した低不純物濃度のポリシリコン層
およびシリコン基板の表面に吸着される。固定化された
DNA分子が二本鎖の場合には、これを2つの一本鎖に
分ける必要が生じる。その場合、溝25の中央に設けら
れたポリシリコン層からなる凸状の電極26に電流を流
して発熱させることで、DNA分子を局所的に加熱す
る。DNA分子を加熱により揺動させれば、2本鎖の間
に働く水素結合を切り、図7に示すように2つの一本鎖
35aおよび35bを得ることができる。さらに、分離
した一本鎖35aおよび35bが再び相補的に結合する
ことを防ぐため、図8に示すように、溝25の両側に対
向して設けられる電極27および28にそれぞれ分子の
有する電荷と極性が逆である正の電圧を印加する。これ
によって、DNAの各一本鎖は空間的に分離、保持され
る。さらに、一方の一本鎖のみを必要とする場合、図9
に示すように、電極27および28のうちいずれかに負
の電圧を印加することができる。負の電圧を印加された
電極と分子との静電的な反発力により、一方の一本鎖3
5bを装置の表面から排除することができる。
たは生体組織を固定化および操作する方法について説明
する。生体関連高分子として特にDNA分子を固定化お
よび処理する例を図6〜図9に示す。DNA分子は溶液
中で解離して負に帯電しているため、上述したように、
本発明の装置の表面のうち、高不純物濃度(低抵抗)の
第2ポリシリコン層23の表面には静電的に結合されに
くく、低不純物濃度(高抵抗)の第1ポリシリコン層2
2および溝25において露出しているシリコン基板20
の表面に選択的に固定化される。図6は、溝25内にD
NA分子35が固定化される様子を示している。一般に
環状または線状の構造を有するDNA分子は、二本鎖の
状態で溝25に露出した低不純物濃度のポリシリコン層
およびシリコン基板の表面に吸着される。固定化された
DNA分子が二本鎖の場合には、これを2つの一本鎖に
分ける必要が生じる。その場合、溝25の中央に設けら
れたポリシリコン層からなる凸状の電極26に電流を流
して発熱させることで、DNA分子を局所的に加熱す
る。DNA分子を加熱により揺動させれば、2本鎖の間
に働く水素結合を切り、図7に示すように2つの一本鎖
35aおよび35bを得ることができる。さらに、分離
した一本鎖35aおよび35bが再び相補的に結合する
ことを防ぐため、図8に示すように、溝25の両側に対
向して設けられる電極27および28にそれぞれ分子の
有する電荷と極性が逆である正の電圧を印加する。これ
によって、DNAの各一本鎖は空間的に分離、保持され
る。さらに、一方の一本鎖のみを必要とする場合、図9
に示すように、電極27および28のうちいずれかに負
の電圧を印加することができる。負の電圧を印加された
電極と分子との静電的な反発力により、一方の一本鎖3
5bを装置の表面から排除することができる。
【0032】上述したような本発明の装置は、たとえば
図10および図11に示すようなプロセスによって製造
することができる。まず、シリコン基板40上に熱酸化
等によってシリコン酸化膜41を形成する(図10
(a))。次いで、その上にCVD等により第1ポリシ
リコン層42を形成する(図10(b))。さらにポリ
シリコン層42の表面に所定の深さでイオン注入を行な
うことによって第2ポリシリコン層43を形成する(図
10(c))。第2ポリシリコン層43上にCVD等に
よりシリコン酸化膜53を形成した後、その上にレジス
ト層54を形成する(図10(d))。次いで、電子ビ
ーム等による露光工程および現像工程の後、レジストパ
ターン54′を得る(図10(e))。酸化膜53のレ
ジストに覆われていない部分をエッチングした後、表面
のレジストを除去する(図10(f))。次いで、酸化
膜を保護膜として2つのポリシリコン層をドライエッチ
ングする(図11(a))。さらに酸化膜を保護膜とし
てウェットエッチングを行ない、2つのポリシリコン層
を浸食させる(図11(b))。酸化膜をエッチングに
より除去すれば、所定のパターンで溝、電極およびビア
ホールが形成された構造が得られる(図11(c))。
得られた構造物の表面にAl等の金属層55を形成する
(図11(d))。金属層55をフォトリソグラフィ等
を用いてパターニングすれば、接続用端子および接続用
ビアが形成される(図11(e))。
図10および図11に示すようなプロセスによって製造
することができる。まず、シリコン基板40上に熱酸化
等によってシリコン酸化膜41を形成する(図10
(a))。次いで、その上にCVD等により第1ポリシ
リコン層42を形成する(図10(b))。さらにポリ
シリコン層42の表面に所定の深さでイオン注入を行な
うことによって第2ポリシリコン層43を形成する(図
10(c))。第2ポリシリコン層43上にCVD等に
よりシリコン酸化膜53を形成した後、その上にレジス
ト層54を形成する(図10(d))。次いで、電子ビ
ーム等による露光工程および現像工程の後、レジストパ
ターン54′を得る(図10(e))。酸化膜53のレ
ジストに覆われていない部分をエッチングした後、表面
のレジストを除去する(図10(f))。次いで、酸化
膜を保護膜として2つのポリシリコン層をドライエッチ
ングする(図11(a))。さらに酸化膜を保護膜とし
てウェットエッチングを行ない、2つのポリシリコン層
を浸食させる(図11(b))。酸化膜をエッチングに
より除去すれば、所定のパターンで溝、電極およびビア
ホールが形成された構造が得られる(図11(c))。
得られた構造物の表面にAl等の金属層55を形成する
(図11(d))。金属層55をフォトリソグラフィ等
を用いてパターニングすれば、接続用端子および接続用
ビアが形成される(図11(e))。
【0033】本発明の装置に用いられる材料として、上
述したような静電特性を有し、電荷量および極性の制御
が可能な物質で、溶液中において化学的に安定な物質で
あれば種々の物質を用いることができるが、最も好まし
い物質の1つとして、半導体結晶であるシリコンが挙げ
られる。なお、以上において主に負の帯電特性を有する
分子のためのシリコン材料について説明を行なってきた
が、正の帯電特性を有する分子の固定化のためには、上
述の極性を反転させた価電子の制御方法が用いられる。
述したような静電特性を有し、電荷量および極性の制御
が可能な物質で、溶液中において化学的に安定な物質で
あれば種々の物質を用いることができるが、最も好まし
い物質の1つとして、半導体結晶であるシリコンが挙げ
られる。なお、以上において主に負の帯電特性を有する
分子のためのシリコン材料について説明を行なってきた
が、正の帯電特性を有する分子の固定化のためには、上
述の極性を反転させた価電子の制御方法が用いられる。
【0034】本発明に用いられるN型およびP型のシリ
コン結晶は、通常のLSIプロセスに用いられるシリコ
ンウェハと同等の特性を有するものでよい。シリコン結
晶表面の比抵抗は、0.0001〜1000Ωcm程度
の範囲内であることが望ましく、より望ましくは0.0
001〜100Ωcmであり、さらに望ましくは0.0
001〜10Ωcmである。N型およびP型に価電子制
御されたシリコンの調製方法として、種々のものが考え
られ、どのような方式のものでもよいが、最も簡便で不
純物濃度の制御が正確に行なえる方法として、イオン注
入法が挙げられる。この場合、P型およびN型の価電子
制御は、それぞれ周期律表第III族および第V族に属
する元素のイオンをシリコン中に注入、アニールするこ
とによって容易に行なうことができる。P型にするため
のIII族元素としてB、Al、Ga、In、Tl等を
挙げることができる。特にBが一般的である。N型にす
るための第V族元素としてN、P、As、Sb、Bi等
を挙げることができ、特にP、As、Sbが一般的であ
る。ドーピングに用いられる周期律表第III族および
第V族元素の濃度は、1012〜1021/cm3 の範囲が
望ましく、より望ましくは1013〜1021/cm3 であ
り、さらに望ましくは1014〜1021/cm 3 である。
また本発明においてシリコン表面にN型またはP型の不
純物層を形成する場合、その厚みは1〜200μmの範
囲が望ましく、より望ましくは3〜50μmの範囲であ
る。これ以外の範囲では作製が容易でなかったり、効果
がなくなるため望ましくない。なお、シリコン結晶の表
面は、ミラーポリッシュされたものが、余分な結晶核の
生成を抑制する上で好ましい。
コン結晶は、通常のLSIプロセスに用いられるシリコ
ンウェハと同等の特性を有するものでよい。シリコン結
晶表面の比抵抗は、0.0001〜1000Ωcm程度
の範囲内であることが望ましく、より望ましくは0.0
001〜100Ωcmであり、さらに望ましくは0.0
001〜10Ωcmである。N型およびP型に価電子制
御されたシリコンの調製方法として、種々のものが考え
られ、どのような方式のものでもよいが、最も簡便で不
純物濃度の制御が正確に行なえる方法として、イオン注
入法が挙げられる。この場合、P型およびN型の価電子
制御は、それぞれ周期律表第III族および第V族に属
する元素のイオンをシリコン中に注入、アニールするこ
とによって容易に行なうことができる。P型にするため
のIII族元素としてB、Al、Ga、In、Tl等を
挙げることができる。特にBが一般的である。N型にす
るための第V族元素としてN、P、As、Sb、Bi等
を挙げることができ、特にP、As、Sbが一般的であ
る。ドーピングに用いられる周期律表第III族および
第V族元素の濃度は、1012〜1021/cm3 の範囲が
望ましく、より望ましくは1013〜1021/cm3 であ
り、さらに望ましくは1014〜1021/cm 3 である。
また本発明においてシリコン表面にN型またはP型の不
純物層を形成する場合、その厚みは1〜200μmの範
囲が望ましく、より望ましくは3〜50μmの範囲であ
る。これ以外の範囲では作製が容易でなかったり、効果
がなくなるため望ましくない。なお、シリコン結晶の表
面は、ミラーポリッシュされたものが、余分な結晶核の
生成を抑制する上で好ましい。
【0035】また、上述したように目的とする分子の固
定化のためにCVD等によってポリシリコン層を形成す
ることができる。P型およびN型に価電子制御されたポ
リシリコンを得る方法として、種々の方法を用いること
ができるが、最も簡便で不純物濃度の制御が正確に行な
える方法としてイオン注入を挙げることができる。この
方法を用いる場合、周期律表第III族および第V族に
それぞれ属する元素のイオンをポリシリコン中に注入
し、アニールすることによって、P型およびN型への価
電子制御を容易に行なうことができる。N型またはP型
のポリシリコン層を形成する場合、その厚みは0.00
1〜100μmの範囲が好ましく、0.01〜50μm
の範囲がより好ましい。これ以外の範囲では作製が容易
でなかったり、効果が乏しくなる。
定化のためにCVD等によってポリシリコン層を形成す
ることができる。P型およびN型に価電子制御されたポ
リシリコンを得る方法として、種々の方法を用いること
ができるが、最も簡便で不純物濃度の制御が正確に行な
える方法としてイオン注入を挙げることができる。この
方法を用いる場合、周期律表第III族および第V族に
それぞれ属する元素のイオンをポリシリコン中に注入
し、アニールすることによって、P型およびN型への価
電子制御を容易に行なうことができる。N型またはP型
のポリシリコン層を形成する場合、その厚みは0.00
1〜100μmの範囲が好ましく、0.01〜50μm
の範囲がより好ましい。これ以外の範囲では作製が容易
でなかったり、効果が乏しくなる。
【0036】上述した本発明の装置において、次のよう
なサイズの固定化領域を形成することが好ましい。固定
化領域の溝のサイズについては、解離したリン酸基を安
定して固定化するため、その幅が10Åから0.1μm
の範囲であることが望ましい。円形の溝の直径は固定化
すべき分子のサイズに応じて適宜変更することができる
が、通常、数μmから数100μmの範囲とすることが
できる。また、必要に応じて複数の直径の異なる溝、あ
るいは長さの異なる直線状の溝を形成しても差支えな
い。直線状の溝を形成する場合、その幅は10Åから
0.1μmの範囲とすることができる。また直線状の溝
の長さは固定化すべき分子のサイズに応じて変更される
が、通常数μmから数mmの範囲である。
なサイズの固定化領域を形成することが好ましい。固定
化領域の溝のサイズについては、解離したリン酸基を安
定して固定化するため、その幅が10Åから0.1μm
の範囲であることが望ましい。円形の溝の直径は固定化
すべき分子のサイズに応じて適宜変更することができる
が、通常、数μmから数100μmの範囲とすることが
できる。また、必要に応じて複数の直径の異なる溝、あ
るいは長さの異なる直線状の溝を形成しても差支えな
い。直線状の溝を形成する場合、その幅は10Åから
0.1μmの範囲とすることができる。また直線状の溝
の長さは固定化すべき分子のサイズに応じて変更される
が、通常数μmから数mmの範囲である。
【0037】本発明の装置において、シリコン基板の表
面には絶縁性の膜を形成することができる。この膜に
は、酸化物、窒化物等の無機絶縁材料、ポリイミド等の
有機絶縁材料を用いることができる。絶縁膜の厚みは、
絶縁性を確保するため100Åから数μmの範囲であれ
ば十分である。それ以上の厚みを用いても特に差支えは
ない。
面には絶縁性の膜を形成することができる。この膜に
は、酸化物、窒化物等の無機絶縁材料、ポリイミド等の
有機絶縁材料を用いることができる。絶縁膜の厚みは、
絶縁性を確保するため100Åから数μmの範囲であれ
ば十分である。それ以上の厚みを用いても特に差支えは
ない。
【0038】上述した本発明の装置において、基板表面
に形成される外部接続用端子および接続用ビアは金属薄
膜によって形成することができる。金属薄膜の下地金属
として、Ti、Cr等の金属を100Åから1μmの範
囲の厚みで堆積させるのがよい。さらにバリアメタルと
して、Ni、W、Mo等の金属を100Åから1μmの
範囲の厚みで堆積し、その上に上部電極としてAl、C
u、Au等の金属を100Åから10μmの範囲の厚み
で堆積するのがよい。またより簡便な方法として、ポリ
シリコン層上にAlを直接100Åから10μmの範囲
の厚みで堆積させてもよい。
に形成される外部接続用端子および接続用ビアは金属薄
膜によって形成することができる。金属薄膜の下地金属
として、Ti、Cr等の金属を100Åから1μmの範
囲の厚みで堆積させるのがよい。さらにバリアメタルと
して、Ni、W、Mo等の金属を100Åから1μmの
範囲の厚みで堆積し、その上に上部電極としてAl、C
u、Au等の金属を100Åから10μmの範囲の厚み
で堆積するのがよい。またより簡便な方法として、ポリ
シリコン層上にAlを直接100Åから10μmの範囲
の厚みで堆積させてもよい。
【0039】以上、価電子制御が容易な半導体結晶であ
るシリコンを用いた例について説明してきたが、シリコ
ン以外にも、同様の機能を有する物質でかつ固定化すべ
き物質を含む溶液に対して安定な種々の材料を用いるこ
とができる。たとえば、固定化装置を構成するための基
材として、電荷分布の制御された無機化合物、有機化合
物、有機高分子等を候補として挙げることができる。さ
らに、半導体、金属、有機化合物、無機化合物等が組合
された複合化合物でも固定化のための基材を構成するこ
とができる。
るシリコンを用いた例について説明してきたが、シリコ
ン以外にも、同様の機能を有する物質でかつ固定化すべ
き物質を含む溶液に対して安定な種々の材料を用いるこ
とができる。たとえば、固定化装置を構成するための基
材として、電荷分布の制御された無機化合物、有機化合
物、有機高分子等を候補として挙げることができる。さ
らに、半導体、金属、有機化合物、無機化合物等が組合
された複合化合物でも固定化のための基材を構成するこ
とができる。
【0040】上述したように、本発明の装置において、
DNA、RNA等の核酸分子を効果的に固定化すること
ができる。本発明が適用される生体高分子の具体例とし
て、DNA、RNAおよびそれらのポリメラーゼ複合
体、目的とする遺伝子を含むDNA、遺伝子組換えに用
いられるDNA断片、組換えDNA、プラスミド、クロ
ーン化されたプラスミドベクター水溶性蛋白質、水溶性
蛋白質とDNAとの複合体、主に細胞内に埋込まれた疎
水性の膜蛋白質およびその複合体、抗原抗体反応に重要
な受容体蛋白質および酵素類、膜を構成する疎水性蛋白
質、細胞内にあって電子伝達を行なう酵素類、繊維状蛋
白質、糖類およびそれらの縮合体、神経伝達および神経
情報処理を担う神経細胞中の神経伝達物質および受容体
蛋白質等の酵素類、ならびにウィルス類等を挙げること
ができる。一方、本発明が適用される生体組織は、生体
中に存在する各種機関を構成する細胞、筋繊維等を指
す。生体組織の具体例として、たとえば神経細胞、肝細
胞、血液を構成する細胞、筋肉繊維細胞、その他生体組
織を構成する細胞等を挙げることができる。
DNA、RNA等の核酸分子を効果的に固定化すること
ができる。本発明が適用される生体高分子の具体例とし
て、DNA、RNAおよびそれらのポリメラーゼ複合
体、目的とする遺伝子を含むDNA、遺伝子組換えに用
いられるDNA断片、組換えDNA、プラスミド、クロ
ーン化されたプラスミドベクター水溶性蛋白質、水溶性
蛋白質とDNAとの複合体、主に細胞内に埋込まれた疎
水性の膜蛋白質およびその複合体、抗原抗体反応に重要
な受容体蛋白質および酵素類、膜を構成する疎水性蛋白
質、細胞内にあって電子伝達を行なう酵素類、繊維状蛋
白質、糖類およびそれらの縮合体、神経伝達および神経
情報処理を担う神経細胞中の神経伝達物質および受容体
蛋白質等の酵素類、ならびにウィルス類等を挙げること
ができる。一方、本発明が適用される生体組織は、生体
中に存在する各種機関を構成する細胞、筋繊維等を指
す。生体組織の具体例として、たとえば神経細胞、肝細
胞、血液を構成する細胞、筋肉繊維細胞、その他生体組
織を構成する細胞等を挙げることができる。
【0041】
【実施例】DNA分子を固定化するためのシリコンを基
板とする装置を、図10および図11に示すようなプロ
セスを用いて次のように作製した。まず、約100Ωc
mの比抵抗の高抵抗N型シリコンウェハの全面に熱酸化
によって200Åの酸化膜を形成した。次いで、CVD
装置を用いて、リンドープ・ポリシリコン層を2000
Åの厚みで形成した。このポリシリコン層(第1ポリシ
リコン層)の比抵抗は2Ωcmであった。得られた第1
ポリシリコン層の表面に、イオン注入装置によってリン
イオンを約514/cm2 のドーズ量で注入した。その
後、窒素中900℃で10分間のアニールを行なうこと
によって、低抵抗N型ポリシリコン層(第2ポリシリコ
ン層)を得た。その比抵抗は約0.01Ωcmであり、
その接合深さは約1000Åであった。
板とする装置を、図10および図11に示すようなプロ
セスを用いて次のように作製した。まず、約100Ωc
mの比抵抗の高抵抗N型シリコンウェハの全面に熱酸化
によって200Åの酸化膜を形成した。次いで、CVD
装置を用いて、リンドープ・ポリシリコン層を2000
Åの厚みで形成した。このポリシリコン層(第1ポリシ
リコン層)の比抵抗は2Ωcmであった。得られた第1
ポリシリコン層の表面に、イオン注入装置によってリン
イオンを約514/cm2 のドーズ量で注入した。その
後、窒素中900℃で10分間のアニールを行なうこと
によって、低抵抗N型ポリシリコン層(第2ポリシリコ
ン層)を得た。その比抵抗は約0.01Ωcmであり、
その接合深さは約1000Åであった。
【0042】次に、得られた第2ポリシリコン層の全面
にCVDにより酸化膜を1000Åの厚みで形成した。
その上に電子線用のレジスト材料をコーティングした
後、電子ビーム露光装置により溝部および電極部のため
の描画を行なった。描画にあたって、溝部の中に形成さ
れる第1の電極に相当する部分には300Åの線幅を有
する円形状のパターンを描いた。また、第1電極を挟ん
で対向する1対の第2電極のうち一方に相当する部分に
は、直径40μmの円形パターンを描いた。さらに、第
1電極とその両側に設けられる1対の第2電極との間隔
がそれぞれ300Åとなるよう描画を行なった。また、
直径40μmの円形パターンの中央には、5μm角のサ
イズを有する接続用ビアのための描画を行なった。この
ようにして描画されたパターンを有するレジストを現像
液によって現像した後、プラズマエッチング装置内で酸
化膜のエッチングを行なった。表面のレジスト膜を除去
した後、残った酸化膜を保護膜として第1ポリシリコン
層および第2ポリシリコン層のドライエッチングを行な
った。ドライエッチングが完了した後、酸化膜を保護膜
としてアルカリ水溶液中で第1ポリシリコン層および第
2ポリシリコン層をウェットエッチングによりさらに浸
食した。これにより、図11(b)に示すように、凸状
でしかも先端が尖っている構造を有する第1電極の部分
が得られた。
にCVDにより酸化膜を1000Åの厚みで形成した。
その上に電子線用のレジスト材料をコーティングした
後、電子ビーム露光装置により溝部および電極部のため
の描画を行なった。描画にあたって、溝部の中に形成さ
れる第1の電極に相当する部分には300Åの線幅を有
する円形状のパターンを描いた。また、第1電極を挟ん
で対向する1対の第2電極のうち一方に相当する部分に
は、直径40μmの円形パターンを描いた。さらに、第
1電極とその両側に設けられる1対の第2電極との間隔
がそれぞれ300Åとなるよう描画を行なった。また、
直径40μmの円形パターンの中央には、5μm角のサ
イズを有する接続用ビアのための描画を行なった。この
ようにして描画されたパターンを有するレジストを現像
液によって現像した後、プラズマエッチング装置内で酸
化膜のエッチングを行なった。表面のレジスト膜を除去
した後、残った酸化膜を保護膜として第1ポリシリコン
層および第2ポリシリコン層のドライエッチングを行な
った。ドライエッチングが完了した後、酸化膜を保護膜
としてアルカリ水溶液中で第1ポリシリコン層および第
2ポリシリコン層をウェットエッチングによりさらに浸
食した。これにより、図11(b)に示すように、凸状
でしかも先端が尖っている構造を有する第1電極の部分
が得られた。
【0043】ポリシリコン層のエッチングが完了した
後、酸化膜をエッチングにより除去した。これによっ
て、溝、電極および接続用ビアホールが形成された構造
体を得ることができた。その後、スパッタリング装置に
よって、Ti、Ni、Auを順に500Å、5000
Å、5000Åの厚みで堆積した。次いで、フォトリソ
グラフィを用いて金属膜のパターニングを行なった。そ
の後、水素中、400℃で30分間アニール処理を行な
った。これにより、第1電極および1対の第2電極のた
めの外部接続用端子および接続用ビアを形成した。次い
で、ウェハをダイシングし、5mm角のサイズに切出し
た。
後、酸化膜をエッチングにより除去した。これによっ
て、溝、電極および接続用ビアホールが形成された構造
体を得ることができた。その後、スパッタリング装置に
よって、Ti、Ni、Auを順に500Å、5000
Å、5000Åの厚みで堆積した。次いで、フォトリソ
グラフィを用いて金属膜のパターニングを行なった。そ
の後、水素中、400℃で30分間アニール処理を行な
った。これにより、第1電極および1対の第2電極のた
めの外部接続用端子および接続用ビアを形成した。次い
で、ウェハをダイシングし、5mm角のサイズに切出し
た。
【0044】以上のようにして得られた装置のサンプル
とは別に、Ti、Ni、Auを順に堆積しパターニング
した10mm角のシリコン片を準備した。このシリコン
片に、得られた装置のサンプルを接着し一体化させた。
次に、両シリコン片に形成された接続用端子同士をワイ
ヤボンディング装置によって金線で電気的に接続した。
次に、金線の他端が接続された10mm角のシリコン片
に、外部から電圧を印加するためのリード線をはんだに
よって接合した。
とは別に、Ti、Ni、Auを順に堆積しパターニング
した10mm角のシリコン片を準備した。このシリコン
片に、得られた装置のサンプルを接着し一体化させた。
次に、両シリコン片に形成された接続用端子同士をワイ
ヤボンディング装置によって金線で電気的に接続した。
次に、金線の他端が接続された10mm角のシリコン片
に、外部から電圧を印加するためのリード線をはんだに
よって接合した。
【0045】このようにして得られたサンプルを有機溶
剤で十分洗浄した後、透析チューブに入れ、DNA溶液
に浸漬させた。透析チューブの端からリード線を取出し
た後、透析チューブを密閉し、静置、保存した。なお、
この状態のサンプルを2個調製した。
剤で十分洗浄した後、透析チューブに入れ、DNA溶液
に浸漬させた。透析チューブの端からリード線を取出し
た後、透析チューブを密閉し、静置、保存した。なお、
この状態のサンプルを2個調製した。
【0046】DNAとして、トウモロコシ葉緑体のDN
A(ctDNA)(塩基対1.36×105 、リングサ
イズ約43μm)を用いた。このctDNAを10μg
/mlとなるようpH=7.0の緩衝溶液に溶解してD
NA溶液を調製した。透析チューブ外の緩衝溶液のpH
は12.0とした。
A(ctDNA)(塩基対1.36×105 、リングサ
イズ約43μm)を用いた。このctDNAを10μg
/mlとなるようpH=7.0の緩衝溶液に溶解してD
NA溶液を調製した。透析チューブ外の緩衝溶液のpH
は12.0とした。
【0047】ビーカにpH12.0の緩衝溶液を入れ、
そこにDNA溶液および固定化装置のサンプルを封入し
た透析チューブを入れた。試料の入ったビーカを10℃
の冷暗所に5時間保存した後、1つの透析チューブ内か
ら固定化装置のサンプルを注意深く取り出した。取り出
した固定化装置を純水中に3分間浸漬させ、ゆっくり揺
動させて溶液を除去した後、チトクロームCを含むタン
パク質溶液をそこに滴下し、その後、自然乾燥を行なっ
た。得られた試料をサンプル−1とする。
そこにDNA溶液および固定化装置のサンプルを封入し
た透析チューブを入れた。試料の入ったビーカを10℃
の冷暗所に5時間保存した後、1つの透析チューブ内か
ら固定化装置のサンプルを注意深く取り出した。取り出
した固定化装置を純水中に3分間浸漬させ、ゆっくり揺
動させて溶液を除去した後、チトクロームCを含むタン
パク質溶液をそこに滴下し、その後、自然乾燥を行なっ
た。得られた試料をサンプル−1とする。
【0048】一方、もう1つの固定化装置を透析チュー
ブ内においてさらに保持しながら、10℃の冷暗所にお
いてこの装置に第1電極の端子を介して15VのDC電
圧、150mAの電流を3分間印加した。この電圧印加
により、装置の溝部直上にある溶液の温度が3分後には
90℃となったことが別途行なった計測により明らかに
なった。第1電極への電圧の印加を中止した後、1対の
第2電極に+0.1VのDC電圧を3分間印加した。そ
の後、透析チューブ内から装置のサンプルを注意深く取
り出した。固定化装置を純水中に3分間浸漬させ、ゆっ
くり揺動させて溶液を除去した後、チトクロームCを含
むタンパク質溶液をこれに滴下し、乾燥を行なった。こ
の試料をサンプル−2とする。
ブ内においてさらに保持しながら、10℃の冷暗所にお
いてこの装置に第1電極の端子を介して15VのDC電
圧、150mAの電流を3分間印加した。この電圧印加
により、装置の溝部直上にある溶液の温度が3分後には
90℃となったことが別途行なった計測により明らかに
なった。第1電極への電圧の印加を中止した後、1対の
第2電極に+0.1VのDC電圧を3分間印加した。そ
の後、透析チューブ内から装置のサンプルを注意深く取
り出した。固定化装置を純水中に3分間浸漬させ、ゆっ
くり揺動させて溶液を除去した後、チトクロームCを含
むタンパク質溶液をこれに滴下し、乾燥を行なった。こ
の試料をサンプル−2とする。
【0049】サンプル−1およびサンプル−2の表面を
電子顕微鏡によって観察した。観察のため、サンプル表
面をウラニールアセテートにより予め染色した。観察の
結果、サンプル−1では、直径が40μmの円形の溝内
に、ctDNAが環状となって固定化されていることが
確認された。一方、サンプル−2では、溝を構成する1
対の電極の側壁に、一本鎖のDNAがそれぞれ分離して
環状に付着していることが確認された。
電子顕微鏡によって観察した。観察のため、サンプル表
面をウラニールアセテートにより予め染色した。観察の
結果、サンプル−1では、直径が40μmの円形の溝内
に、ctDNAが環状となって固定化されていることが
確認された。一方、サンプル−2では、溝を構成する1
対の電極の側壁に、一本鎖のDNAがそれぞれ分離して
環状に付着していることが確認された。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
所望の生体関連高分子、特に鎖状のDNA分子を固定化
および処理するための装置を、容易に入手できる材料に
ついて単に不純物の添加、微細加工、電極形成を施すこ
とにより容易に作製することができる。特に本発明によ
れば、シリコンを主たる半導体基板として用いるM&N
マシンにおいて、生体関連高分子を固定化および処理す
るための装置を、ドーピング、薄膜形成および微細加工
の技術を用いることによって容易に作製することができ
る。本発明の固定化装置は、固定化すべき分子の形状に
応じた固定化領域を容易に形成することができ、特定の
サイズおよび形状を有する生体関連高分子を選択的かつ
有効に固定化および処理することが可能である。また、
サイズおよび/または形状の異なる種々の固定化領域を
形成することにより、1つの装置においてあらゆる種類
の生体関連高分子の固定化および処理を行なうことが可
能になる。
所望の生体関連高分子、特に鎖状のDNA分子を固定化
および処理するための装置を、容易に入手できる材料に
ついて単に不純物の添加、微細加工、電極形成を施すこ
とにより容易に作製することができる。特に本発明によ
れば、シリコンを主たる半導体基板として用いるM&N
マシンにおいて、生体関連高分子を固定化および処理す
るための装置を、ドーピング、薄膜形成および微細加工
の技術を用いることによって容易に作製することができ
る。本発明の固定化装置は、固定化すべき分子の形状に
応じた固定化領域を容易に形成することができ、特定の
サイズおよび形状を有する生体関連高分子を選択的かつ
有効に固定化および処理することが可能である。また、
サイズおよび/または形状の異なる種々の固定化領域を
形成することにより、1つの装置においてあらゆる種類
の生体関連高分子の固定化および処理を行なうことが可
能になる。
【図1】本発明の装置において生体関連高分子が基材上
に固定化される様子を示す模式図である。
に固定化される様子を示す模式図である。
【図2】本発明の装置において、生体関連高分子を固定
化するための領域の1つのパターンを示す斜視図であ
る。
化するための領域の1つのパターンを示す斜視図であ
る。
【図3】本発明の装置の一具体例を示す概略断面図であ
る。
る。
【図4】図3に示す装置の概略平面図である。
【図5】図3に示す装置の電極部を拡大して示す模式図
である。
である。
【図6】本発明の装置においてDNA分子が特定の領域
に固定化される状態を示す模式図である。
に固定化される状態を示す模式図である。
【図7】本発明の装置において固定化されたDNA分子
が電極の加熱により一本鎖に分離される様子を示す模式
図である。
が電極の加熱により一本鎖に分離される様子を示す模式
図である。
【図8】図7において分離された一本鎖が1対の電極に
引き寄せられて保持される様子を示す模式図である。
引き寄せられて保持される様子を示す模式図である。
【図9】2つの一本鎖のうち一方が電極の作用により排
除される様子を示す模式図である。
除される様子を示す模式図である。
【図10】本発明の装置を製造するためのプロセスを示
す概略断面図である。
す概略断面図である。
【図11】本発明の装置を製造するためのプロセスを示
す概略断面図である。
す概略断面図である。
【図12】従来のM&Nマシンセンサの例を示す斜視図
である。
である。
【図13】従来のM&Nマシンアクチュエータの例を示
す図である。
す図である。
1 基材 2 生体関連高分子 10 基材 11 固定化領域 20 シリコン基板 21 酸化シリコン膜 22 第1ポリシリコン層 23 第2ポリシリコン層 24 固定化部 25 溝 26 第1電極 27、28 1対の第2電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/543 525 9282−4B C12N 15/00 A
Claims (5)
- 【請求項1】 生体高分子および/または生体高分子が
含有される生体組織を固定化および処理する装置であっ
て、 表面にもたらされる静電特性により、前記生体高分子お
よび/または前記生体組織を特定の領域に吸着固定する
ことができる基材と、 前記基材上の前記特定の領域に設けられた電極とを備
え、 前記静電特性は、前記特定の領域において前記基材を構
成する材料に含有される不純物の濃度および/または種
類により制御されており、 前記電極は、前記特定の領域に吸着固定される前記生体
高分子および/または前記生体組織に熱エネルギを与え
るための第1電極と、前記特定の領域に吸着固定される
前記生体高分子および/または前記生体組織に静電引力
および/または静電斥力をそれぞれ及ぼすことのできる
1対の第2電極とを含むことを特徴とする、生体関連高
分子の固定化装置。 - 【請求項2】 前記第1電極は、対向して配置される1
対の前記第2電極の間に設けられていることを特徴とす
る、請求項1記載の装置。 - 【請求項3】 前記特定の領域は、前記生体高分子およ
び/または前記生体組織の取りやすい形状に応じた所定
のパターンを有することを特徴とする、請求項1または
2記載の装置。 - 【請求項4】 前記静電特性は、含有される不純物の濃
度および/または種類が制御された半導体によりもたら
されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項
記載の装置。 - 【請求項5】 核酸の固定化および処理に用いられるこ
とを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23892296A JP3147787B2 (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | 核酸の処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23892296A JP3147787B2 (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | 核酸の処理装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1080266A true JPH1080266A (ja) | 1998-03-31 |
| JP3147787B2 JP3147787B2 (ja) | 2001-03-19 |
Family
ID=17037274
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23892296A Expired - Fee Related JP3147787B2 (ja) | 1996-09-10 | 1996-09-10 | 核酸の処理装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3147787B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100326937B1 (ko) * | 1998-09-23 | 2002-03-13 | 정연보 | 접착성 쉬트로 사람의 표피 dna 샘플을 획득하는 방법 |
| WO2003015636A1 (en) | 2001-08-18 | 2003-02-27 | Psimedica Limited | Body fluid collection and analysis |
| US7235389B2 (en) | 2001-04-23 | 2007-06-26 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Molecular detection device and chip including MOSFET |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TW457736B (en) | 1998-09-17 | 2001-10-01 | Ibm | Self assembled nano-devices using DNA |
-
1996
- 1996-09-10 JP JP23892296A patent/JP3147787B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100326937B1 (ko) * | 1998-09-23 | 2002-03-13 | 정연보 | 접착성 쉬트로 사람의 표피 dna 샘플을 획득하는 방법 |
| US7235389B2 (en) | 2001-04-23 | 2007-06-26 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Molecular detection device and chip including MOSFET |
| US7863140B2 (en) | 2001-04-23 | 2011-01-04 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Methods of making a molecular detection chip having a metal oxide silicon field effect transistor on sidewalls of a micro-fluid channel |
| WO2003015636A1 (en) | 2001-08-18 | 2003-02-27 | Psimedica Limited | Body fluid collection and analysis |
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