JPH1080813A - 切削工具 - Google Patents

切削工具

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JPH1080813A
JPH1080813A JP25755396A JP25755396A JPH1080813A JP H1080813 A JPH1080813 A JP H1080813A JP 25755396 A JP25755396 A JP 25755396A JP 25755396 A JP25755396 A JP 25755396A JP H1080813 A JPH1080813 A JP H1080813A
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JP
Japan
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slider
concave groove
spacer
wall surface
plate
Prior art date
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Application number
JP25755396A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shimomura
博 下村
Masaharu Takiguchi
正治 滝口
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具本体1に形成された凹溝6にスライダー
7が摺動可能に装着されて切刃チップ5Aがスライド可
能とされた切削工具において、スライダー7に凹溝6の
底面6c側に向かう押付力を生じさせることがなく、ス
ライダー7と凹溝6との摩耗やスライダー7のガタつき
を抑え、さらに経済性の向上を図る。 【解決手段】 凹溝6の一方の壁面6aとスライダー7
との間にスペーサー8を介装する一方、他方の壁面6b
とスライダー7との間にはプレート21を付勢手段22
により一方の壁面6a側に付勢して介装し、これらスペ
ーサー8およびプレート21の側面とスライダー7の両
側面とに、互いに密着可能な断面V字型の凹部23,2
4と凸部25,26とを形成してそれぞれ係合せしめ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にエンジンのシ
リンダーヘッドにおけるバルブ穴の加工等に用いて最適
な切削工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の切削工具として、本発明の発明
者等は、特開平7−241710号公報において、図2
ないし図5に示すようなものを提案している。これらの
図において工具本体1は略円錐状をなし、アダプタ2を
介して図示しない工作機械の主軸端等に装着され、その
軸線O回りに回転されて切削加工に供される。また、こ
の工具本体1の先端には上記軸線Oに沿ってブッシュ3
が装着されており、このブッシュ3には、ガンリーマ等
の穴加工工具(図示略)が嵌挿されて、軸4により工具
本体1に対して進退可能とされる。さらに、上記工具本
体1の先端部外周には3つの切刃チップ5A,5B,5
Cが設けられており、これらの切刃チップ5A,5B,
5Cのうち、二つの切刃チップ5B,5Cは工具本体1
に直接的に固定される一方、残りの一の切刃チップ5A
は、工具本体1がなす円錐の母線方向に沿ってスライド
可能に取り付けられている。
【0003】すなわち、工具本体1にはその円錐形状の
母線の方向に沿って、つまり軸線Oに斜交する方向に、
図2に示すように凹溝6が形成されており、この凹溝6
にはスライダー7が該凹溝6に沿って摺動可能に装着さ
れていて、上記切刃チップ5Aはこのスライダー7に着
脱自在に固定されているのである。ここで、この凹溝6
は、互いに平行な一対の対向する壁面6a,6bと、こ
れらの壁面6a,6bに直交する底面6cとにより画成
されてなるものであって、この凹溝6内には、工具回転
方向Tを向く壁面6a側にスペーサー8が、また工具回
転方向Tの後方側を向く壁面6b側にはクサビ部材9
が、それぞれクランプボルト10…,11…により着脱
自在に取り付けられており、上記スライダー7はこれら
スペーサー8とクサビ部材9との間に介装されている。
【0004】上記スペーサー8は、工具本体1への装着
状態において凹溝6の略全長に亙って延びるように形成
された板状の部材であって、凹溝6の上記壁面6aおよ
び底面6cに密着するように取り付けられているととも
に、このスペーサー8の凹溝6の内側を向く側面、すな
わち工具回転方向Tを向く側面には、上記母線方向に沿
って延びるように断面波型のセレーション溝8aが係合
部として形成されている。また、クサビ部材9もスペー
サー8と同様、工具本体1への装着状態において凹溝6
の全長に亙って延びるように形成されており、その工具
回転方向T側を向く側面9aが上記壁面6bに密着する
ようにして取り付けられるとともに、凹溝6の内側、す
なわち工具回転方向Tの後方側を向く側面9bは、凹溝
6の底面6c側に向かうに従い上記側面9a側に向かう
傾斜面とされている。
【0005】さらに上記スライダー7は、図2に示すよ
うに「く」字状に曲折する角柱状部材であって、その基
端側が凹溝6内に配置されるとともに、先端部には上記
切刃チップ5Aが着脱自在に取り付けられている。そし
て、このスライダー7の基端部には、上記壁面6a側を
向く一方の側面に、スペーサー8のセレーション溝8a
と密着する断面波型のセレーション溝7aが被係合部と
して形成される一方、反対側の壁面6b側を向く他方の
側面7bは、クサビ部材9の側面9bがなす傾斜に合わ
せて、凹溝6の底面6c側に向かうに従い上記一方の側
面側から離間する傾斜面とされている。なお、クサビ部
材9に挿通されたクランプボルト11には皿バネ12が
圧縮された状態で緩挿されており、この皿バネ12がク
サビ部材9を凹溝6の底面6c側に付勢することによ
り、スライダー7が常にスペーサー8側に押し付けられ
て両セレーション溝7a,8aが合致した状態が維持さ
れるようになされている。
【0006】一方、工具本体1およびアダプタ2の内部
には、それぞれ軸線Oに沿って取付穴1a,2aが形成
されており、これらの穴1a,2aにはスライド軸13
およびカップリング部材14が挿通されている。このカ
ップリング部材14はキー14aを介して上記取付穴1
aに嵌着されており、これによってカップリング部材1
4は、工具本体1と上記軸線O回りに一体的に回転可
能、かつスライド軸13を進退させることによって上記
取付穴1a内を進退可能とされている。さらに、工具本
体1の上記凹溝6と取付穴1aとは貫通穴6dを介して
連通している一方、スライダー7にはこの貫通穴6aを
通って取付穴1aに突出する連結ピン15が取り付けら
れており、この連結ピン15の先端がカップリング部材
14の斜孔14bに嵌挿されることによってスライダー
7はカップリング部材14に連結されていて、スライド
軸13によって上述のようにカップリング部材14を進
退させることにより、スライダー7が凹溝6内を摺動し
て切刃チップ5Aを軸線Oに斜交する方向にスライドさ
せるようになされている。
【0007】このような構成の切削工具によって上述し
たようなバルブ穴の加工を行うには、上記ブッシュ3に
穴加工工具を装着して軸4により工具本体1の基端側に
引き込んだ上で、工具本体1を軸線O回りに回転しつつ
該軸線O方向に送りを与え、まず固定された上記二つの
切刃チップ5B,5Cによって図5に示すように穴の開
口部に面取りC,Cを形成する。そして、このように面
取りC,Cが形成されたなら、工具本体1を回転させた
まま一旦工具本体1を僅かに後退させ、次いで上記スラ
イド軸13を突き出してカップリング部材14を前進さ
せることにより、上述のように連結ピン15を介してス
ライダー7をスライドさせ、切刃チップ5Aを上記移動
軌跡Rに沿って移動させて穴の開口部にテーパ面Pを形
成する。しかる後、なお工具本体1を回転させたまま、
軸4により上記穴加工工具を前進させてバルブ穴の内部
に挿入し、このバルブ穴自体の仕上げ加工を行う。
【0008】なお、上記図5は、切刃チップ5A,5
B,5Cの軸線O回りの回転軌跡を示すものであり、こ
の図5に示されるように上記二つの切刃チップ5B,5
Cは、その切削に供される切刃部分5b,5cが回転軌
跡において互いに鈍角に交差するように配置されてい
る。一方、切刃チップ5Aの切刃部分5aがスライダー
7を摺動させることにより移動する移動軌跡Rは、切刃
チップ5B,5Cの上記切刃部分5b,5cの間におい
て、両切刃部分5b,5cに鈍角に交差する方向に延び
るように配置されている。さらに図中符号Sで示すの
は、バルブ穴等の開口部周縁に嵌装される焼結合金等の
硬質部材である。
【0009】しかるに、このように構成された切削工具
では、切刃チップ5Aに作用する切削負荷は、スライダ
ー7を介して主にスペーサー8により受けとめられるこ
ととなり、またこのスライダー7の摺動による摩耗も専
らスペーサー8やクサビ部材9に生じるため、かかる切
削負荷やスライダー7の摺動によって工具本体1が損傷
したりすることがなく経済的であり、またスペーサー8
やクサビ部材9は交換可能であるので、これらに摩耗や
変形が生じた場合でも、容易かつ速やかに加工精度の回
復を図ることができる。さらに、上記切削工具では、皿
バネ12によってクサビ部材9が凹溝6の底面6c側に
付勢されるのに伴い、スライダー7も常にスペーサー8
側に押し付けられているため、スペーサー8とスライダ
ー7との両セレーション溝7a,8aに多少の摩耗が生
じても、スライダー7のガタつきをある程度は抑えるこ
とができるという効果も奏されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記切削工
具では、このように皿バネ12によってクサビ部材9が
底面6c側に付勢されることにより、凹溝6の底面6c
側に向かうに従い壁面6b側に向かって傾斜したクサビ
部材9の側面9bがスライダー7の他方の側面7bを押
圧して、スライダー7をスペーサー8側に押し付けるた
め、スライダー7に、スペーサー8側に向かう押付力と
ともに凹溝6の底面6c側に向かう押付力が作用するこ
とは避けられない。そして、この後者の押付力により、
スライダー7の下面7cが凹溝6の底面6cに押し付け
られて両面が摩耗してしまうおそれが生じるとともに、
互いに係合する上記セレーション溝7a,8aにおいて
も、セレーション溝7aの底面6c側を向く部分と、こ
れに接触するセレーション溝8aの工具外周側(図3に
おいて上側)を向く部分との間で、他の部分よりも偏っ
て摩耗が促進されてしまうおそれもあった。特に、これ
らのセレーション溝7a,8aには、スライダー7をガ
タつきなく円滑に摺動させるためにある程度の高い成形
精度が要求されることになるが、そのようなセレーショ
ン溝7a,8aに上述のような偏摩耗が生じてスライダ
ー7やスペーサー8の交換を余儀なくされると、折角の
経済性が損なわれてしまうおそれもある。
【0011】本発明は、このような背景の下になされた
もので、上述のような切刃チップがスライド可能とされ
た切削工具において、スライダーに凹溝の底面側に向か
う押付力を生じさせることがなく、スライダー下面と凹
溝底面との摩耗やスペーサーの係合部とスライダーの被
係合部との偏摩耗を防ぐことが可能であるとともに、こ
れら係合部と被係合部をそれほど高い成形精度を要する
ことなく形成可能として、一層確実にスライダーのガタ
つきを抑えることが可能であり、かつさらに経済性に優
れた切削工具を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、か
かる目的を達成するために、本発明は、工具本体の母線
方向に延びる凹溝の互いに対向する一対の壁面のうち、
一方の壁面とスライダーとの間に、上記母線方向に延び
る第1の係合部を備えたスペーサーを着脱自在に介装す
るとともに、他方の壁面とスライダーとの間には、上記
母線方向に延びる第2の係合部を備えたプレートを上記
凹溝の一方の壁面側に付勢して介装する一方、これらス
ペーサーおよびプレートに当接せしめられる上記スライ
ダーの両側面には、上記第1、第2の係合部に係合する
第1、第2の被係合部をそれぞれ形成し、これら第1、
第2の係合部と第1、第2の被係合部とを、互いに密着
可能な断面V字型の凸部と凹部により形成したことを特
徴とする。
【0013】従って、上記プレートが凹溝の一方の壁面
側に付勢されることにより、スライダーは、その両側面
に形成された第1、第2の被係合部がスペーサーとプレ
ートの第1、第2の係合部に係合して、これらスペーサ
ーとプレートとの間に挟まれるようにして保持される。
そして、これら第1、第2の係合部と第1、第2の被係
合部とは、互いに密着可能な断面V字型の凸部と凹部に
より形成されているため、プレートからスライダーに与
えられる押付力のうち、上記凸部および凹部がなすV字
型の一対の傾斜面の二等分線に垂直な方向に作用する押
付力、すなわち凹溝の底面に垂直な方向の押付力は、互
いに反対向きとなって相殺されることとなり、これによ
り凹溝の底面側に作用する押付力を低減することができ
る。しかも、スペーサーの第1の係合部とスライダーの
第1の被係合部も、このように断面V字型の凸部と凹部
により形成されているため、従来のセレーション溝に比
べて、さほど高い成形精度を要さずともスペーサーやス
ライダーを成形することが可能である。
【0014】ここで、上記プレートを凹溝の一方の壁面
側に付勢するには、例えば上記凹溝の他方の壁面に、上
記工具本体の外周から貫通孔を穿設して開口せしめ、こ
の貫通孔に、先端が上記プレートに当接して該プレート
を上記凹溝の一方の壁面側に付勢する付勢部材を挿入す
るとともに、この付勢部材の後端には、上記貫通孔にク
ランプネジをねじ込んで当接せしめるようにすればよ
く、このような構成を採った場合、上記クランプネジの
ねじ込み深さによって付勢部材がプレートを付勢する力
を調整することができる。また、この場合、上記貫通孔
に、上記クランプネジの先端に当接してそのねじ込み深
さを調節する調節部材を装着すれば、クランプネジが必
要以上にねじ込まれてスライダーが過大な押付力を受け
るような事態を防止することができる。
【0015】さらに、上記第1、第2の係合部および第
1、第2の被係合部における凸部および凹部のV字状を
なす一対の傾斜面は、その断面においてこれら一対の傾
斜面の二等分線に垂直な線に対する傾斜角が1°〜45
°の範囲となるように設定するのが望ましい。これは、
この傾斜角が上記範囲を下回るほど小さいと、プレート
の付勢力に対するスライダーの押付力が小さくなるた
め、より大きな付勢力が必要とされることとなる一方、
逆に上記傾斜角が上記範囲を上回るほど大きいと、上記
凸部の高さおよび凹部の深さが大きくなり、これに伴い
スライダーやプレートの幅も大きくしなければならなく
なってしまうからである。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態を示
すものであるが、本実施形態は、基本的構成については
図2ないし図5に示した従来の切削工具と同様であるの
で、共通する部分については同一の符号を配して説明を
簡略化する。すなわち、本実施形態では、凹溝6の底面
6cに直交する断面図である上記図1に示す通り、凹溝
6の工具回転方向T側を向く一方の壁面6aとスライダ
ー7との間にスペーサー8が介装されるとともに、凹溝
6の工具回転方向Tの後方側を向く他方の壁面6bとス
ライダー7との間には、プレート21が付勢手段22に
より凹溝6の一方の壁面6a側に付勢されて介装されて
いる。そして、スペーサー8の工具回転方向T側を向く
側面には、上記一方の壁面6a側に向けて凹む断面V字
型の凹部23が第1の係合部として形成されるととも
に、プレート21の工具回転方向Tの後方側を向く側面
には、上記他方の壁面6b側に向けて凹む断面V字型の
凹部24が第2の係合部として形成される一方、スライ
ダー7の工具回転方向T後方側および工具回転方向T側
を向く両側面には、それぞれ該スライダー7の外側に凸
となる、すなわち上記一方の壁面6a側および他方の壁
面6b側にそれぞれ凸となる断面V字型の凸部25,2
6が第1、第2の被係合部として形成され、各々上記凹
部23および凹部24に係合せしめられている。
【0017】ここで、上記凸部25,26は、スライダ
ー7の両側面が、それぞれ該スライダー7の厚さ方向
(図1において上下方向)の両端から中央部に向かうに
従い、反対側の側面から離間する方向、すなわちスライ
ダー7の外側方に向けて互いに接近して交差する一対の
傾斜面25a,25aおよび傾斜面26a,26aによ
って形成されることにより、上述のように断面V字状の
山型に画成されてなるものであり、これらの傾斜面25
a,25aおよび傾斜面26a,26aの断面がなすV
字の二等分線は、凹溝6の底面6cに密着するスライダ
ー7の下面7cに平行となるように、かつスライダー7
の厚さの1/2の位置を通るように設定されている。ま
た、この断面において上記二等分線に垂直な直線L、す
なわちスライダー7の下面7cに直交する線に対し、上
記凸部25の傾斜面25a,25aがなす傾斜角θ1お
よび凸部26の傾斜面26a,26aがなす傾斜角θ2
は、本実施形態ではそれぞれ1°〜45°の範囲に設定
され、かつ互いに等しく設定されている。従って、傾斜
面25a,25a同士がなす交差角および傾斜面26
a,26a同士がなす交差角は本実施形態では178°
〜90°の範囲に設定されることとなる。
【0018】また、上記スペーサー8およびプレート2
1は、工具本体1への装着状態において凹溝6の略全長
に亙って延びるように配設された板状部材であって、そ
れぞれの上記凹部23,24とは反対側の側面および下
面は、それぞれ凹溝6の壁面6a,6bおよび底面6c
に密着可能とされている。そして、これらスペーサー8
およびプレート21に形成される上記凹部23,24
は、それぞれの側面がスペーサー8およびプレート21
の厚さ方向(図1において上下方向)の両端から中央部
に向かうに従い、それぞれの上記反対側の側面側に向け
て互いに接近して交差する一対の傾斜面23a,23a
および傾斜面24a,24aにより、上述のような断面
V字状の谷型に画成されてなるものであり、これらの傾
斜面23a,23aおよび傾斜面24a,24aの断面
がなすV字の二等分線は、工具本体1への装着状態にお
いて上記凸部25,26の傾斜面25a,25aおよび
傾斜面26a,26aの二等分線と一致するように設定
されるとともに、この二等分線に垂直な直線Lに対して
上記傾斜面23a,23aおよび傾斜面24a,24a
がなす傾斜角θ1,θ2も、上記傾斜面25a,25aお
よび傾斜面26a,26aの傾斜角θ1,θ2と一致させ
られ、かつ互いに等しく設定されている。
【0019】一方、上記プレート21を付勢する上記付
勢手段22は、凹溝6の他方の壁面6bから工具本体1
の外周面に向けて該壁面6bに垂直に貫通孔27が穿設
され、この貫通孔27の工具本体1外周面側に形成され
た雌ねじ部27aに、該貫通孔27を閉塞するように円
板状のクランプネジ28がねじ込まれるとともに、この
クランプネジ28とプレート21の上記壁面6bに密着
する側面との間に、付勢部材としての皿バネ29…が圧
縮された状態で介装されてなるものであり、圧縮された
この皿バネ29…の先端がプレート21の上記側面に当
接することにより、プレート21が凹溝6の上記一方の
壁面6a側に常に一定の付勢力で付勢されるようになさ
れている。また、上記貫通孔27の上記雌ねじ部27a
よりも凹溝6側は、雌ねじ部27aから一段縮径する多
段状に形成されるとともに、この縮径した部分には円筒
状の調節部材30が取り付けられており、上記皿バネ2
9…はこの調節部材30の内周に緩挿されるとともに、
上記クランプネジ28は、その先端がこの調節部材30
に当接することにより、雌ねじ部27aへの最大ねじ込
み深さが決定されるようになされている。
【0020】しかるに、このように構成された切削工具
では、上記プレート21が付勢手段22によって付勢さ
れることによりスライダー7に作用する押付力のうち、
このスライダー7を凹溝6の上記一方の壁面6a側に押
し付ける方向の成分に直交する方向の成分、すなわち上
記直線L方向に作用する成分は、スライダー7とプレー
ト21とが断面V字型の凸部26と凹部24とによって
密着して係合していることにより、それぞれの傾斜面2
6a,26aと傾斜面24a,24aとで大きさが等し
く方向が逆となるため互いに相殺されることとなり、ス
ライダー7にこれを凹溝6の底面6c側に押し付けよう
とする力が作用することはない。このため、上記構成の
切削工具によれば、上記一方の壁面6a側への押付力に
よってスライダー7のガタつきが防止されるのは勿論の
こと、上記底面6c側への押付力によってスライダー7
の下面7cと上記底面6cとの間の摩耗が促進されたり
するのを防いで、このような摩耗によるスライダー7の
ガタつきをも防止することができ、従って各部材の寿命
を延長せしめて当該切削工具のメインテナンスフリー化
を促しつつも、高精度の切削加工を図ることができる。
【0021】また、本実施形態では、スライダー7とス
ペーサー8も、スライダー7の側面に形成された断面V
字型の凸部25とスペーサー8の側面に形成された断面
V字型の凹部23とが密着して係合しているため、上記
付勢手段22によってスライダー7がプレート21を介
して押し付けられることにより、スライダー7からスペ
ーサー8に押付力が作用しても、この押付力の上記直線
L方向の成分は互いに相殺されるため、やはりスライダ
ー7やスペーサー8に凹溝6の底面6c側への押付力が
作用することはない。しかも、このようにスライダー7
とスペーサー8とを断面V字型の凸部25と凹部23と
で係合せしめることにより、例えば上記従来の切削工具
のようなセレーション溝7a,8aによる係合の場合と
比べ、スライダー7やスペーサー8の成形にそれほどの
高い精度を要さずとも、傾斜面23a,23aと傾斜面
25a,25aとを密着させて凹部23と凸部25とを
確実に係合させることができるので、本実施形態によれ
ばこれらの部材の低廉化を図って一層の経済性の向上を
促すことが可能となる。
【0022】一方、本実施形態では、上記プレート21
を付勢する付勢手段22が、凹溝6の上記他方の側面6
bに穿設された貫通孔27に、先端がプレート21に当
接する付勢部材としての皿バネ29…が挿入されるとと
もに、この皿バネ29…の後端に、上記貫通孔27の雌
ねじ部27aにねじ込まれるクランプネジ28が当接せ
しめられた構成とされており、このクランプネジ28の
ねじ込み量を調整することによって皿バネ29…による
プレート21の付勢力を容易に調整することができる。
従って、この付勢力によるスライダー7のスペーサー8
への押付力も容易かつ適正に設定することが可能となる
ので、押付力が強すぎてスライダー7の円滑な摺動が阻
害されたり、逆に押付力が弱すぎてスライダー7にガタ
つきが生じたりする事態をも未然に防止することができ
る。
【0023】加えて本実施形態では、上記貫通孔27
に、クランプネジ28の先端に当接してそのねじ込み深
さを調節する調節部材30が装着されているので、特に
プレート21に過大な付勢力が作用するのを確実に防止
することができる。このため、上述のように過大な付勢
力によってスライダー7がスペーサー8に強く押し付け
られてその円滑な摺動が阻害されたり、あるいはこのよ
うな過大な付勢力の下でスライダー7が摺動されること
により上記凹部23,24と凸部25,26との摩耗が
促進されたりするような事態をも防ぐことができる。し
かも、この調節部材30によるクランプネジ28の最大
ねじ込み深さは、該調節部材30を長さの異なるものに
交換することにより、容易に適当な深さに変更可能であ
るため、本実施形態によれば、皿バネ29…の付勢力等
に応じた適正なねじ込み深さを、簡単にクランプネジ2
8に与えることが可能であるという利点も得られる。
【0024】さらにまた、本実施形態ではスライダー7
やスペーサー8、あるいはプレート21を交換する際で
も、スペーサー8を固定するクランプボルト10…のみ
を取り外せば良く、交換作業を容易とすることができる
という利点も得られる。そして、これにも拘わらず、ス
ライダー7はその凸部25が凹部23に係合することに
よって工具本体1の径方向にスペーサー8に係止され、
またスライダー7とプレート21も、スライダー7の凸
部26にプレート21の凹部24が密着することにより
互いに係止された状態となっているので、本実施形態で
はスライダー7やプレート21を工具本体1の軸線Oに
対する径方向に係止する係止部材等を特に設けずとも、
これらスライダー7やプレート21が切削加工時等に工
具本体1の径方向にガタついたり、凹溝6から脱落した
りすることがなく、従って安定した切削を促すことがで
きる。
【0025】さらに本実施形態では、上記凸部25,2
6および凹部23,24を画成する傾斜面25a,26
aおよび傾斜面23a,24aがその二等分線に直交す
る直線Lに対してなす傾斜角θ1,θ2が1°〜45°の
範囲に設定されている。これにより、例えば凸部25,
26の突出高さや凹部23,24の深さが深くなり過ぎ
て、スライダー7やスペーサー8、あるいはプレート2
1の幅(図1における左右方向の幅)が大きくなってし
まうのを防ぐことができる一方、逆にこの傾斜角θ1,
θ2が小さくなり過ぎて凸部25,26と凹部23,2
4とが平面に近くなり、両者の傾斜面25a,26aと
傾斜面23a,24aとの接触面積が減少してスライダ
ー7の保持が不安定となったりするような事態をも未然
に防止することができる。
【0026】なお、本実施形態では、上述のようにスラ
イダー7の両側面に凸部25,26を形成するとともに
スペーサー8およびプレート21の側面に凹部23,2
4を形成したが、これら凸部25,26と凹部23,2
4とは逆に形成されていてもよく、またスライダー7の
一方の側面に凸部を形成するとともに他方の側面に凹部
を形成し、これに応じてスペーサーおよびプレートの側
面に凹部と凸部とを形成するようにしてもよい。また、
本実施形態では付勢手段22における付勢部材として皿
バネ29…を用いているが、所望の付勢力が得られるの
であれば付勢部材としてコイルスプリングなどを用いる
こともできる。さらに、プレート21を安定的に付勢し
てスライダー7を全長に亙って均一な押付力でスペーサ
ー8側に押し付けるには、複数の付勢手段22を凹溝6
が延びる方向、すなわち工具本体1がなす円錐の母線の
方向に間隔をおいて設けるようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
凹溝の両壁面側に介装されるスペーサーおよびプレート
の側面と、これに対向するスライダーの両側面とに断面
V字型の凸部と凹部とを形成し、プレートを付勢してス
ライダーをスペーサー側に常に押し付けることにより、
上記凸部と凹部とを互いに密着させて確実に係合させる
ことができる一方、このスライダーを凹溝の底面側に押
し付ける押付力が作用するのを抑えることができ、従っ
てスライダー下面と凹溝底面との摩耗等を防いで各部材
の寿命の延長を図ることができるとともに、かかる摩耗
によるスライダー等のガタつきをも防止して高精度の切
削加工を促すことが可能となる。また、スライダーとス
ペーサーおよびプレートとが断面V字型の上記凸部と凹
部とにより係合しているので、各部材の成形にそれほど
高い精度を要することがなく、従って一層の経済性の向
上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を示す、図2におけるZ
Z断面に相当する断面図である。
【図2】 従来の切削工具を示す断面図である。
【図3】 図2に示す切削工具の正面図である。
【図4】 図2に示す切削工具のZZ断面図である。
【図5】 図2に示す切削工具の切刃チップ5A,5
B,5Cの軸線O回りの回転軌跡を示す図である。
【符号の説明】
1 工具本体 5A,5B,5C 切刃チップ 6 凹溝 6a 凹溝6の工具回転方向Tを向く一方の壁面 6b 凹溝6の工具回転方向T後方側を向く他方の壁面 6c 凹溝6の底面 7 スライダー 8 スペーサー 21 プレート 22 付勢手段 23 スペーサー8の凹部(第1の係合部) 23a 凹部23の傾斜面 24 プレート21の凹部(第2の係合部) 24a 凹部24の傾斜面 25 スライダー7の凸部(第1の被係合部) 25a 凸部25の傾斜面 26 スライダー7の凸部(第2の被係合部) 26a 凸部26の傾斜面 27 貫通孔 28 クランプネジ 29 皿バネ(付勢部材) 30 調節部材 T 工具回転方向 L 傾斜面23a〜26aの二等分線に垂直な直線 θ1,θ2 直線Lに対する傾斜面23a〜26aの傾斜
角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転される略円錐状の工具本
    体に、この円錐の母線方向に沿って凹溝が形成され、こ
    の凹溝内に、切刃チップを備えたスライダーが該凹溝に
    沿って摺動可能に装着されてなる切削工具において、 上記凹溝の互いに対向する一対の壁面のうち、一方の壁
    面と上記スライダーとの間に、上記母線方向に延びる第
    1の係合部を備えたスペーサーが着脱自在に介装される
    とともに、他方の壁面と上記スライダーとの間には、上
    記母線方向に延びる第2の係合部を備えたプレートが上
    記凹溝の一方の壁面側に付勢されて介装される一方、こ
    れらスペーサーおよびプレートに当接せしめられる上記
    スライダーの両側面には、上記第1、第2の係合部に係
    合する第1、第2の被係合部がそれぞれ形成されてお
    り、これら第1、第2の係合部と第1、第2の被係合部
    とが、互いに密着可能な断面V字型の凸部と凹部により
    形成されていることを特徴とする切削工具。
  2. 【請求項2】 上記凹溝の他方の壁面には、上記工具本
    体の外周から穿設された貫通孔が開口しており、この貫
    通孔には、先端が上記プレートに当接して該プレートを
    上記凹溝の一方の壁面側に付勢する付勢部材が挿入され
    るとともに、この付勢部材の後端には、上記貫通孔にね
    じ込まれるクランプネジが当接せしめられることを特徴
    とする請求項1に記載の切削工具。
  3. 【請求項3】 上記貫通孔には、上記クランプネジの先
    端に当接してそのねじ込み深さを調節する調節部材が装
    着されていることを特徴とする請求項2に記載の切削工
    具。
  4. 【請求項4】 上記凸部および凹部のV字状をなす一対
    の傾斜面は、その断面においてこれら一対の傾斜面の二
    等分線に垂直な線に対する傾斜角が1°〜45°の範囲
    となるように設定されていることを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のいずれかに記載の切削工具。
JP25755396A 1996-09-06 1996-09-06 切削工具 Withdrawn JPH1080813A (ja)

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