JPH1081516A - 流動性酸化銀とその製造方法 - Google Patents
流動性酸化銀とその製造方法Info
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- JPH1081516A JPH1081516A JP23604996A JP23604996A JPH1081516A JP H1081516 A JPH1081516 A JP H1081516A JP 23604996 A JP23604996 A JP 23604996A JP 23604996 A JP23604996 A JP 23604996A JP H1081516 A JPH1081516 A JP H1081516A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 流動性が良く、高電圧が得られる電池用とし
て最適な酸化銀の提供 【解決手段】 酸化銀の微粒子をアルカリ液中で加圧養
生して再結晶させることにより一次粒子の平均粒径を5
〜20μm 、嵩密度を1.2〜1.7g/cm3 とした後に、
シリル化剤で表面処理することにより安息角を25°以
下、嵩密度を1.9〜2.6g/cm3にした流動性酸化銀。
て最適な酸化銀の提供 【解決手段】 酸化銀の微粒子をアルカリ液中で加圧養
生して再結晶させることにより一次粒子の平均粒径を5
〜20μm 、嵩密度を1.2〜1.7g/cm3 とした後に、
シリル化剤で表面処理することにより安息角を25°以
下、嵩密度を1.9〜2.6g/cm3にした流動性酸化銀。
Description
【0001】
【発明の属する分野】本発明は、流動性に優れると共に
比表面積および密度が大きく、好ましくはアルカリ含有
量等が少なく、従って電池用酸化銀として好適な酸化第
一銀(Ag2O:酸化銀と略称する場合がある)とその製造
方法に関する。
比表面積および密度が大きく、好ましくはアルカリ含有
量等が少なく、従って電池用酸化銀として好適な酸化第
一銀(Ag2O:酸化銀と略称する場合がある)とその製造
方法に関する。
【0002】
【従来技術】酸化銀電池には正極活性物質として酸化第
一銀が用いられており、この電池用酸化銀は、電池の反
応効率を高めるために表面積ができるだけ大きいことが
必要であり、また電池容量を高めるためには微小空間に
多量の酸化銀粒子を充填できるように嵩密度の大きな粒
子が求められる。ところが、表面積を大きくするには粒
径を小さくしなければならないが、粒径が小さいと嵩密
度も小さくなり、表面積と嵩密度を同時に高めることが
難しい。
一銀が用いられており、この電池用酸化銀は、電池の反
応効率を高めるために表面積ができるだけ大きいことが
必要であり、また電池容量を高めるためには微小空間に
多量の酸化銀粒子を充填できるように嵩密度の大きな粒
子が求められる。ところが、表面積を大きくするには粒
径を小さくしなければならないが、粒径が小さいと嵩密
度も小さくなり、表面積と嵩密度を同時に高めることが
難しい。
【0003】また、電池用酸化銀は電池の容器に詰め込
む際に、一定量の酸化銀が充填される必要があり、この
ため通常、顆粒状にすることにより流動性を高めたもの
が用いられている。流動性が乏しいと充填量が不均一に
なる。ところが、顆粒状の粒子は容器に充填した後のプ
レス加圧時に噛み込みを生じ易い問題がある。
む際に、一定量の酸化銀が充填される必要があり、この
ため通常、顆粒状にすることにより流動性を高めたもの
が用いられている。流動性が乏しいと充填量が不均一に
なる。ところが、顆粒状の粒子は容器に充填した後のプ
レス加圧時に噛み込みを生じ易い問題がある。
【0004】以上の粒子の物理的特性の他に、製造方法
に由来する不純物量ができるだけ少ないことが求められ
る。すなわち、従来の電池用酸化銀は、主に、硝酸銀水
溶液に水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水
溶液を加えて酸化銀を沈殿させるアルカリ沈殿法によっ
て製造されている。このため、酸化銀粉末のアルカリ含
有量が高い問題がある。また、アルカリ沈殿した酸化銀
の一次粒子を成長させるために塩素イオンないし硫酸イ
オンを触媒として溶液中に溶存させており、これらが酸
化銀に残留する問題がある。酸化銀中の塩素やアルカリ
の残留濃度が高いと機器の腐食を招き、また硫酸イオン
は分解して酸素を発生し、電池の性能や寿命を損なう。
に由来する不純物量ができるだけ少ないことが求められ
る。すなわち、従来の電池用酸化銀は、主に、硝酸銀水
溶液に水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水
溶液を加えて酸化銀を沈殿させるアルカリ沈殿法によっ
て製造されている。このため、酸化銀粉末のアルカリ含
有量が高い問題がある。また、アルカリ沈殿した酸化銀
の一次粒子を成長させるために塩素イオンないし硫酸イ
オンを触媒として溶液中に溶存させており、これらが酸
化銀に残留する問題がある。酸化銀中の塩素やアルカリ
の残留濃度が高いと機器の腐食を招き、また硫酸イオン
は分解して酸素を発生し、電池の性能や寿命を損なう。
【0005】
【発明の解決課題】本発明は、従来の上記課題を解決し
たものであって、流動性に優れ、従って顆粒状にする必
要がなく、しかも表面積と嵩密度が共に高く、さらに好
ましくは、アルカリ含有量および塩素、硫黄の含有量が
少ない電池用として最適な酸化銀を提供するものであ
る。
たものであって、流動性に優れ、従って顆粒状にする必
要がなく、しかも表面積と嵩密度が共に高く、さらに好
ましくは、アルカリ含有量および塩素、硫黄の含有量が
少ない電池用として最適な酸化銀を提供するものであ
る。
【0006】
【課題の解決手段】すなわち、本発明によれば以下の流
動性酸化銀が提供される。 (1) 一次粒子の平均粒径5〜20μm、嵩密度1.9
〜2.6g/cm3であり、安息角が25°以下である流動性
酸化銀。 (2) アルカリ含有量が30ppm以下、塩素含有量およ
び硫黄含有量が各々20ppm以下であり、シリル化剤の
表面処理によるケイ素を二酸化ケイ素換算で40ppm〜
1%含有する上記(1)に記載の流動性酸化銀。 (3) 電池用として用いられる上記(1)または(2)に記
載の流動性酸化銀。
動性酸化銀が提供される。 (1) 一次粒子の平均粒径5〜20μm、嵩密度1.9
〜2.6g/cm3であり、安息角が25°以下である流動性
酸化銀。 (2) アルカリ含有量が30ppm以下、塩素含有量およ
び硫黄含有量が各々20ppm以下であり、シリル化剤の
表面処理によるケイ素を二酸化ケイ素換算で40ppm〜
1%含有する上記(1)に記載の流動性酸化銀。 (3) 電池用として用いられる上記(1)または(2)に記
載の流動性酸化銀。
【0007】さらに本発明によれば、上記流動性酸化銀
を製造する以下の製造方法が提供される。 (4)酸化銀の微粒子をアルカリ液中で加圧養生して再
結晶させることにより一次粒子の平均粒径を5〜20μ
m、嵩密度を1.2〜1.7g/cm3とした後に、シリル化剤
で表面処理することにより安息角を25°以下、嵩密度
を1.9〜2.6g/cm3にすることを特徴とする流動性酸
化銀の製造方法。 (5)酸化銀の微粒子をpH10以上、圧力2〜20kg
/cm2、加熱温度80〜250℃で、アルカリ溶液中で加
圧養生して再結晶させることにより、塩素含有量および
硫黄含有量を各々20ppm以下、アルカリ含有量30ppm
以下、一次粒子の平均粒径5〜20μmおよび嵩密度1.
2〜1.7g/cm3の酸化銀粒子とした後に、乾燥した上記
酸化銀粒子をシリル化剤の溶液に接触させて表面処理す
ることにより安息角を25°以下、嵩密度を1.9〜2.
6g/cm3にする上記(4)に記載の製造方法。
を製造する以下の製造方法が提供される。 (4)酸化銀の微粒子をアルカリ液中で加圧養生して再
結晶させることにより一次粒子の平均粒径を5〜20μ
m、嵩密度を1.2〜1.7g/cm3とした後に、シリル化剤
で表面処理することにより安息角を25°以下、嵩密度
を1.9〜2.6g/cm3にすることを特徴とする流動性酸
化銀の製造方法。 (5)酸化銀の微粒子をpH10以上、圧力2〜20kg
/cm2、加熱温度80〜250℃で、アルカリ溶液中で加
圧養生して再結晶させることにより、塩素含有量および
硫黄含有量を各々20ppm以下、アルカリ含有量30ppm
以下、一次粒子の平均粒径5〜20μmおよび嵩密度1.
2〜1.7g/cm3の酸化銀粒子とした後に、乾燥した上記
酸化銀粒子をシリル化剤の溶液に接触させて表面処理す
ることにより安息角を25°以下、嵩密度を1.9〜2.
6g/cm3にする上記(4)に記載の製造方法。
【0008】
【発明の実施形態】以下に本発明を実施例と共に詳細に
説明する。(I) 流動性酸化銀 本発明の酸化銀は、一次粒子の平均粒径5〜20μmで
あって、嵩密度1.9〜2.6g/cm3であり、安息角が2
5°以下である。平均粒径が5μm未満であると嵩密度
が小さくなるので好ましくない。平均粒径が20μmを
越えると比表面積が小さくなるので適当ではない。好ま
しくは比表面積(BET値)0.2〜2m2/gである。一方、嵩
密度が1.9g/cm3より大きければ良好な電池寿命の延長
効果が得られ、嵩密度が2.0g/cm3程度以上であれば電
池寿命の改善効果が高い。シリル化剤を用いた表面処理
によれば概ね2.6g/cm3程度までの嵩密度が得られる。
説明する。(I) 流動性酸化銀 本発明の酸化銀は、一次粒子の平均粒径5〜20μmで
あって、嵩密度1.9〜2.6g/cm3であり、安息角が2
5°以下である。平均粒径が5μm未満であると嵩密度
が小さくなるので好ましくない。平均粒径が20μmを
越えると比表面積が小さくなるので適当ではない。好ま
しくは比表面積(BET値)0.2〜2m2/gである。一方、嵩
密度が1.9g/cm3より大きければ良好な電池寿命の延長
効果が得られ、嵩密度が2.0g/cm3程度以上であれば電
池寿命の改善効果が高い。シリル化剤を用いた表面処理
によれば概ね2.6g/cm3程度までの嵩密度が得られる。
【0009】さらに、本発明の酸化銀は安息角が25°
以下である。再結晶処理前の酸化銀は安息角が45°以
上であるが、再結晶処理することにより安息角が45°
程度まで低下する。これをシリル化剤を用いて表面処理
することにより、さらに安息角を25°以下にする。従
来の電池用酸化銀粒子の流動性は安息角が45°程度で
あり、本発明の酸化銀粒子は従来の酸化銀粒子に比べて
2倍程度の流動性を有する。このため、取り扱い性が良
く、容器に詰め込む際に充填量のバラツキが少なく充填
量も多く、かつ定量性が向上する。また電池の性能が良
く個々の電池の寿命も均一になる。
以下である。再結晶処理前の酸化銀は安息角が45°以
上であるが、再結晶処理することにより安息角が45°
程度まで低下する。これをシリル化剤を用いて表面処理
することにより、さらに安息角を25°以下にする。従
来の電池用酸化銀粒子の流動性は安息角が45°程度で
あり、本発明の酸化銀粒子は従来の酸化銀粒子に比べて
2倍程度の流動性を有する。このため、取り扱い性が良
く、容器に詰め込む際に充填量のバラツキが少なく充填
量も多く、かつ定量性が向上する。また電池の性能が良
く個々の電池の寿命も均一になる。
【0010】また、本発明の流動性酸化銀は、好ましく
はアルカリ含有量が30ppm以下、塩素含有量および硫
黄含有量が各々20ppm以下である。従来のアルカリ沈
殿法によって製造した酸化銀は、大部分のアルカリ含有
量が概ね50ppm以上であり、また塩素や硫黄の濃度が
高いが、本発明の流動性酸化銀は、流動化処理の前に、
アルカリ液下での再結晶処理を行うことにより、アルカ
リ含有量を30ppm以下、好ましくは20ppm以下、塩素
および硫黄の含有量を各々20ppm以下に制限すること
ができる。この結果、本発明の酸化銀によればアルカリ
や塩素、硫黄などによる障害の少ない電池が得られる。
はアルカリ含有量が30ppm以下、塩素含有量および硫
黄含有量が各々20ppm以下である。従来のアルカリ沈
殿法によって製造した酸化銀は、大部分のアルカリ含有
量が概ね50ppm以上であり、また塩素や硫黄の濃度が
高いが、本発明の流動性酸化銀は、流動化処理の前に、
アルカリ液下での再結晶処理を行うことにより、アルカ
リ含有量を30ppm以下、好ましくは20ppm以下、塩素
および硫黄の含有量を各々20ppm以下に制限すること
ができる。この結果、本発明の酸化銀によればアルカリ
や塩素、硫黄などによる障害の少ない電池が得られる。
【0011】(II)流動性酸化銀の製造方法 (A)再結晶化工程 本発明の流動性酸化銀は、酸化銀の微粒子をアルカリ液
中で加圧養生して再結晶させることにより一次粒子の平
均粒径を5〜20μm 、嵩密度を1.2〜1.7g/cm3と
した後に、シリル化剤で表面処理することによって得ら
れる。
中で加圧養生して再結晶させることにより一次粒子の平
均粒径を5〜20μm 、嵩密度を1.2〜1.7g/cm3と
した後に、シリル化剤で表面処理することによって得ら
れる。
【0012】原料の酸化銀は過酸化銀でもよい。本発明
の製造方法において、原料の酸化銀の微粒子とは過酸化
銀の微粒子を含む。原料の酸化銀微粒子を加圧下のアル
カリ液中で加熱することにより、酸化銀粒子の表面が溶
解して再結晶(結晶成長)する。この再結晶は粒子内部
から進行するので、表面に付着するアルカリ残留分が外
部に放出され、アルカリ残量が30ppm以下、好ましく
は20ppm以下に減少する。
の製造方法において、原料の酸化銀の微粒子とは過酸化
銀の微粒子を含む。原料の酸化銀微粒子を加圧下のアル
カリ液中で加熱することにより、酸化銀粒子の表面が溶
解して再結晶(結晶成長)する。この再結晶は粒子内部
から進行するので、表面に付着するアルカリ残留分が外
部に放出され、アルカリ残量が30ppm以下、好ましく
は20ppm以下に減少する。
【0013】アルカリの種類は限定されない。水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウムおよびその他のアルカリ塩を
用いることができる。また、実施例に示すように、水酸
化カルシウムを用いても良い。従って、本発明において
アルカリとはアルカリ土類を含む。アルカリの濃度が高
いほど酸化銀が液中に溶け出して再結晶し易くなり処理
時間が短くて済む。概ね、pH10以上、好ましくはp
H11以上が適当である。
トリウム、水酸化カリウムおよびその他のアルカリ塩を
用いることができる。また、実施例に示すように、水酸
化カルシウムを用いても良い。従って、本発明において
アルカリとはアルカリ土類を含む。アルカリの濃度が高
いほど酸化銀が液中に溶け出して再結晶し易くなり処理
時間が短くて済む。概ね、pH10以上、好ましくはp
H11以上が適当である。
【0014】反応は密閉容器を用いたオートクレーブに
より攪拌して行うと良い。容器内の圧力は2〜20kg/c
m2が適当である。空気加圧を行っても良い。容器の内部
圧力が2kg/cm2未満であると酸化銀の溶解度が低く、再
結晶しない。一方、内部圧力が20kg/cm2より高くても
再結晶速度はあまり変わらず、むしろ装置設計が難し
く、コスト高にもなるので実用的ではない。
より攪拌して行うと良い。容器内の圧力は2〜20kg/c
m2が適当である。空気加圧を行っても良い。容器の内部
圧力が2kg/cm2未満であると酸化銀の溶解度が低く、再
結晶しない。一方、内部圧力が20kg/cm2より高くても
再結晶速度はあまり変わらず、むしろ装置設計が難し
く、コスト高にもなるので実用的ではない。
【0015】加熱温度は80〜250℃が好ましい。8
0℃よりも低いと結晶成長が遅いので好ましくない。加
熱温度が高いほど結晶成長の時間が短くて済み、密度の
大きな結晶が得られるが、250℃を越えても結晶成長
の程度は大差なく実用的ではない。反応時間は上記圧
力、温度の条件下で約10〜30時間が適当である。
0℃よりも低いと結晶成長が遅いので好ましくない。加
熱温度が高いほど結晶成長の時間が短くて済み、密度の
大きな結晶が得られるが、250℃を越えても結晶成長
の程度は大差なく実用的ではない。反応時間は上記圧
力、温度の条件下で約10〜30時間が適当である。
【0016】反応後、室温に冷却して固液分離後、回収
した沈殿物を純水で洗浄する。洗浄後、乾燥する。この
再結晶処理により、一次粒子の平均粒径5〜20μm 、
嵩密度1.2〜1.7g/cm3であって、アルカリ含有量3
0ppm以下の低アルカリ高密度の酸化銀粒子が得られ
る。また、この酸化銀は従来のような塩素イオンや硫黄
イオンを利用して粒子を成長させたものではないので、
塩素や硫黄を殆ど含まず、これらの濃度は何れも20pp
m以下である。
した沈殿物を純水で洗浄する。洗浄後、乾燥する。この
再結晶処理により、一次粒子の平均粒径5〜20μm 、
嵩密度1.2〜1.7g/cm3であって、アルカリ含有量3
0ppm以下の低アルカリ高密度の酸化銀粒子が得られ
る。また、この酸化銀は従来のような塩素イオンや硫黄
イオンを利用して粒子を成長させたものではないので、
塩素や硫黄を殆ど含まず、これらの濃度は何れも20pp
m以下である。
【0017】(B)流動化工程 上記再結晶処理によって得た酸化銀粒子をシリル化剤に
よって表面処理することにより流動性を高める。表面処
理の方法は酸化銀粒子をシリル化剤の溶液に接触させれ
ば良い。具体的には、シリル化剤をベンゼン等の溶媒に
溶解し、この溶液に上記酸化銀粒子を浸した後に該酸化
銀粒子を濾過回収して乾燥する。あるいは、酸化銀粒子
を流動状態に保ち、これにシリル化剤溶液を噴霧した後
に乾燥させる。シリル化剤はベンゼン等の溶媒に溶かし
て使用するのが好ましい。これにより酸化銀粒子の表面
にシリル化剤が均一に付着する。また、余分なシリル化
剤を乾燥時に付着しないように回収時に濾過すると良
い。
よって表面処理することにより流動性を高める。表面処
理の方法は酸化銀粒子をシリル化剤の溶液に接触させれ
ば良い。具体的には、シリル化剤をベンゼン等の溶媒に
溶解し、この溶液に上記酸化銀粒子を浸した後に該酸化
銀粒子を濾過回収して乾燥する。あるいは、酸化銀粒子
を流動状態に保ち、これにシリル化剤溶液を噴霧した後
に乾燥させる。シリル化剤はベンゼン等の溶媒に溶かし
て使用するのが好ましい。これにより酸化銀粒子の表面
にシリル化剤が均一に付着する。また、余分なシリル化
剤を乾燥時に付着しないように回収時に濾過すると良
い。
【0018】シリル化剤としては、一般式Rn SiX
(4-n) (Rはアルキル基、Xはハロゲン、アルコキシ、
アシロキシ、アミノ基など)で表される化合物が用いら
れる。一般に広く用いられるものとしては、トリメチル
シリル基を有するものやアルコキシシランが挙げられ
る。例えば、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロ
ロシラン、トリメチルブロモシラン、ジメチルアミノト
リメチルシラン、ジエチルアミノトリメチルシラン、ヘ
キサメチルジシラザン、およびこれらのアルコール誘導
体、スルフォン酸誘導体、アセトアミド類などが用いら
れる。
(4-n) (Rはアルキル基、Xはハロゲン、アルコキシ、
アシロキシ、アミノ基など)で表される化合物が用いら
れる。一般に広く用いられるものとしては、トリメチル
シリル基を有するものやアルコキシシランが挙げられ
る。例えば、トリメチルクロロシラン、トリエチルクロ
ロシラン、トリメチルブロモシラン、ジメチルアミノト
リメチルシラン、ジエチルアミノトリメチルシラン、ヘ
キサメチルジシラザン、およびこれらのアルコール誘導
体、スルフォン酸誘導体、アセトアミド類などが用いら
れる。
【0019】シリル化剤で表面処理すると酸化銀粒子の
表面が疎水化され、酸化銀粒子相互の粘着性が低下して
流動性が向上し、粒子全体がサラサラの状態になる。シ
リル化剤の使用量に応じて流動性も高くなるが、シリル
化剤の使用量は酸化銀1000gに対して0.5〜1.5
g程度であれば良い。これにより、安息角が25°以下
で嵩密度が1.9〜2.5程度の流動性酸化銀が得られ
る。すなわち、流動性が増すため粉体内のボイド(隙
間)が埋まり、嵩密度が著増する。一方、上記再結晶化
工程で得られた酸化銀の塩素含有量および硫黄含有量各
々20ppm以下、アルカリ含有量30ppm以下、および一
次粒子の平均粒径5〜20μm等の物性値はシリル化剤
による表面処理工程を経ても変動しないため、これらの
物性値を保持したまま流動性と高密度が顕著に改善され
た流動性酸化銀が得られる。
表面が疎水化され、酸化銀粒子相互の粘着性が低下して
流動性が向上し、粒子全体がサラサラの状態になる。シ
リル化剤の使用量に応じて流動性も高くなるが、シリル
化剤の使用量は酸化銀1000gに対して0.5〜1.5
g程度であれば良い。これにより、安息角が25°以下
で嵩密度が1.9〜2.5程度の流動性酸化銀が得られ
る。すなわち、流動性が増すため粉体内のボイド(隙
間)が埋まり、嵩密度が著増する。一方、上記再結晶化
工程で得られた酸化銀の塩素含有量および硫黄含有量各
々20ppm以下、アルカリ含有量30ppm以下、および一
次粒子の平均粒径5〜20μm等の物性値はシリル化剤
による表面処理工程を経ても変動しないため、これらの
物性値を保持したまま流動性と高密度が顕著に改善され
た流動性酸化銀が得られる。
【0020】
【実施例および比較例】実施例1〜6 酸化第一銀粉末( 純度4N以上)1000gを、水酸化
ナトリウム水溶液(濃度100g/l)5リットルと共にオートク
レーブの密閉容器に仕込み、90℃に加熱し、攪拌しな
がら空気加圧下15kg/cm2で10時間反応させた。反応
後、室温に放置して冷却し、沈殿物を瀘別回収した後に
純水5リットルで洗浄を5回繰り返して乾燥した。得られた
酸化第一銀粒子の平均粒径、比表面積および嵩密度を測
定した。この結果を残留アルカリ量と共に表1に示した
(実施例1)。アルカリの種類と濃度、加熱温度、反応
時間および圧力を表1に示すように変えた他は実施例1
と同様にして再結晶酸化銀を製造した。この結果を表1
に纏めて示した(実施例2〜6)。
ナトリウム水溶液(濃度100g/l)5リットルと共にオートク
レーブの密閉容器に仕込み、90℃に加熱し、攪拌しな
がら空気加圧下15kg/cm2で10時間反応させた。反応
後、室温に放置して冷却し、沈殿物を瀘別回収した後に
純水5リットルで洗浄を5回繰り返して乾燥した。得られた
酸化第一銀粒子の平均粒径、比表面積および嵩密度を測
定した。この結果を残留アルカリ量と共に表1に示した
(実施例1)。アルカリの種類と濃度、加熱温度、反応
時間および圧力を表1に示すように変えた他は実施例1
と同様にして再結晶酸化銀を製造した。この結果を表1
に纏めて示した(実施例2〜6)。
【0021】上記再結晶酸化銀について、表1に示すシ
リル化剤を用い、シリル化剤を溶解したベンゼン溶液に
酸化銀粒子を投入し、所定時間浸漬した後に、酸化銀を
濾過回収し、乾燥して、安息角及び嵩密度を測定した。
この結果を処理条件と共に表1に示した。また表面処理
前の値を対比して示した。
リル化剤を用い、シリル化剤を溶解したベンゼン溶液に
酸化銀粒子を投入し、所定時間浸漬した後に、酸化銀を
濾過回収し、乾燥して、安息角及び嵩密度を測定した。
この結果を処理条件と共に表1に示した。また表面処理
前の値を対比して示した。
【0022】比較例1、2 比較試料として、本発明の再結晶化処理を行わない従来
の電池用酸化銀について、そのアルカリ含有量等および
流動性を表1に併せて示した。
の電池用酸化銀について、そのアルカリ含有量等および
流動性を表1に併せて示した。
【0023】表1に示すように、本実施例の酸化銀粒子
は従来の電池用酸化銀に比べて優れた流動性を有する。
さらに、平均粒径に対して表面積および嵩密度が高い。
またアルカリ含有量と共にSiの含有量も増加するが電
池性能には悪影響を及ぼさない。塩素および硫黄の含有
量は何れも20ppm以下であって、従来品より大幅に低
く、電池用酸化銀として最適な性状を有する。
は従来の電池用酸化銀に比べて優れた流動性を有する。
さらに、平均粒径に対して表面積および嵩密度が高い。
またアルカリ含有量と共にSiの含有量も増加するが電
池性能には悪影響を及ぼさない。塩素および硫黄の含有
量は何れも20ppm以下であって、従来品より大幅に低
く、電池用酸化銀として最適な性状を有する。
【0024】
【発明の効果】本発明の酸化銀粒子は流動性が高く、従
って電池容器に充填する際の定量性に優れる。また従来
品よりも表面積が大きく嵩密度が2倍以上高いので高性
能の電池を得ることができる。さらに、アルカリ含有量
が従来の1/2以下であり、塩素および硫黄の含有量も
大幅に少ない。従って、従来品より電圧が高く寿命の長
い電池が得られる。
って電池容器に充填する際の定量性に優れる。また従来
品よりも表面積が大きく嵩密度が2倍以上高いので高性
能の電池を得ることができる。さらに、アルカリ含有量
が従来の1/2以下であり、塩素および硫黄の含有量も
大幅に少ない。従って、従来品より電圧が高く寿命の長
い電池が得られる。
【0025】
【表1】
Claims (5)
- 【請求項1】 一次粒子の平均粒径5〜20μm、嵩密
度1.9〜2.6g/cm3であり、安息角が25°以下であ
る流動性酸化銀。 - 【請求項2】 アルカリ含有量が30ppm以下、塩素含
有量および硫黄含有量が各々20ppm以下であり、シリ
ル化剤の表面処理によるケイ素を二酸化ケイ素換算で4
0ppm〜1%含有する請求項1に記載の流動性酸化銀。 - 【請求項3】 電池用として用いられる請求項1または
2に記載の流動性酸化銀。 - 【請求項4】 酸化銀の微粒子をアルカリ液中で加圧養
生して再結晶させることにより一次粒子の平均粒径を5
〜20μm、嵩密度を1.2〜1.7g/cm3とした後に、シ
リル化剤で表面処理することにより安息角を25°以
下、嵩密度を1.9〜2.6g/cm3にすることを特徴とす
る流動性酸化銀の製造方法。 - 【請求項5】 酸化銀の微粒子をpH10以上、圧力2
〜20kg/cm2、加熱温度80〜250℃で、アルカリ溶
液中で加圧養生して再結晶させることにより、塩素含有
量および硫黄含有量を各々20ppm以下、アルカリ含有
量30ppm以下、一次粒子の平均粒径5〜20μmおよび
嵩密度1.2〜1.7g/cm3の酸化銀粒子とした後に、乾
燥した上記酸化銀粒子をシリル化剤の溶液に接触させて
表面処理することにより安息角を25°以下、嵩密度を
1.9〜2.6g/cm3にする請求項4に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23604996A JPH1081516A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 流動性酸化銀とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23604996A JPH1081516A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 流動性酸化銀とその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1081516A true JPH1081516A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=16995000
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23604996A Withdrawn JPH1081516A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 流動性酸化銀とその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1081516A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001172017A (ja) * | 1999-12-16 | 2001-06-26 | Dowa Mining Co Ltd | 電池用酸化銀粉末とその製造法およびそれを用いた電池 |
| JP5978508B1 (ja) * | 2015-09-16 | 2016-08-24 | 東亞合成株式会社 | 無機微粒子の表面被覆方法 |
| CN114671455A (zh) * | 2022-03-03 | 2022-06-28 | 先导薄膜材料(广东)有限公司 | 一种工业化生产电池用氧化银的方法 |
| CN115252884A (zh) * | 2022-07-11 | 2022-11-01 | 湖北工业大学 | 一种粉剂组合物及在制备宠物伤口粉剂敷料中的应用 |
-
1996
- 1996-09-06 JP JP23604996A patent/JPH1081516A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2001172017A (ja) * | 1999-12-16 | 2001-06-26 | Dowa Mining Co Ltd | 電池用酸化銀粉末とその製造法およびそれを用いた電池 |
| JP5978508B1 (ja) * | 2015-09-16 | 2016-08-24 | 東亞合成株式会社 | 無機微粒子の表面被覆方法 |
| CN114671455A (zh) * | 2022-03-03 | 2022-06-28 | 先导薄膜材料(广东)有限公司 | 一种工业化生产电池用氧化银的方法 |
| CN114671455B (zh) * | 2022-03-03 | 2023-10-17 | 先导薄膜材料(广东)有限公司 | 一种工业化生产电池用氧化银的方法 |
| CN115252884A (zh) * | 2022-07-11 | 2022-11-01 | 湖北工业大学 | 一种粉剂组合物及在制备宠物伤口粉剂敷料中的应用 |
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| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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