JPH1082898A - 分光素子位置決め装置 - Google Patents

分光素子位置決め装置

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JPH1082898A
JPH1082898A JP23806196A JP23806196A JPH1082898A JP H1082898 A JPH1082898 A JP H1082898A JP 23806196 A JP23806196 A JP 23806196A JP 23806196 A JP23806196 A JP 23806196A JP H1082898 A JPH1082898 A JP H1082898A
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tilting
substrate
plate
elastic hinge
micro
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JP23806196A
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English (en)
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Motoharu Marushita
元治 丸下
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IHI Corp
Original Assignee
Ishikawajima Harima Heavy Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分光素子の分解能の向上を図る。 【解決手段】 基板18,28の一端部に固着された支
持ブロック19,29に弾性ヒンジ20,30を介して
一端部が連なる傾動板21,31と、傾動板21,31
を基板18,28に対して傾動させるアクチュエータ2
2,32とを備えた複数の傾動機構17,27を備え、
傾動機構17,27のそれぞれにおける弾性ヒンジ2
0,30から微小移動アクチュエータ22,32までの
距離W1,W2を異なる値に設定して、傾動板21,31
の最小設定角を相違させ、また、隣接する傾動機構1
7,27の一方における弾性ヒンジ20が他方における
弾性ヒンジ30の反対側に位置するように傾動機構1
7,27を縦列配置して、傾動板21,31の最小設定
角の一部を相殺し、最端部に位置する傾動機構17の傾
動板21に支持させた分光素子37の分解能の向上を図
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分光素子位置決め装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光速に近い速度で移動する電子がその進
行方向を磁場や電場で曲げられると、電子の軌道の接線
方向に放射光とよばれる電磁波(光)放出する。
【0003】図3は放射光発生手段の一例を示すもの
で、1は線形加速装置であり、該線形加速装置1は、電
子(荷電粒子)eを射出する電子発生装置2と、一端が
電子発生装置2に接続された直管状の加速ダクト3と、
該加速ダクト3の内部を移動する電子eに高周波を付与
して該電子eを加速する高周波加速装置4とを有してい
る。
【0004】加速ダクト3の他端には、湾曲管状の偏向
ダクト5の一端が接続されており、偏向ダクト5には、
その内部を移動する電子eの軌道を曲げるための偏向電
磁石6が設けられている。
【0005】7はシンクロトロン(電子蓄積リング)で
あり、該シンクロトロン7は、電子eに周回軌道を形成
させるための無端状ダクト8を有しており、該無端状ダ
クト8の所要箇所には、前記の偏向ダクト5の他端が接
続されている。
【0006】この無端状ダクト8の湾曲部分には、その
内部を移動する電子eの軌道を曲げるための偏向電磁石
9が設けられ、無端状ダクト8の所要箇所には、該無端
状ダクト8の内部を移動する電子eに高周波を付与して
該電子eを加速する高周波加速装置10が設けられてい
る。
【0007】また、無端状ダクト8の所要箇所の湾曲部
には、該湾曲部において光速に近い速度で移動する電子
eの進行方向が曲げられることにより放出される放射光
ビームSを、無端状ダクト8の外部へ導くためのビーム
ライン11の一端が接続され、ビームライン11の他端
には、放射光ビームSを照射光源とする実験を行う実験
装置12が設けられている。
【0008】更に、ビームライン11の他端には、ビー
ムライン11の内部を真空状態に保持するためのベリリ
ウム窓(図示せず)が設けられている。
【0009】図3に示す放射光発生手段によって放射光
ビームSを放出させる際には、加速ダクト3、偏向ダク
ト5、無端状ダクト8、ビームライン11の内部を超高
真空状態に減圧して、電子eが光速に近い速度で移動で
きる状態とした後、電子発生装置2から電子eを射出さ
せる。
【0010】電子発生装置2より射出される電子eは、
高周波加速装置4によって加速され、更に、偏向電磁石
6により軌道を曲げられることにより無端状ダクト8に
入射する。
【0011】無端状ダクト8に入射する電子eは、高周
波加速装置10により加速されるとともに、偏向電磁石
9により各湾曲部において軌道を曲げられ、これによ
り、電子eから該電子eの軌道の接線方向へ放射光ビー
ムSが放出される。
【0012】無端状ダクト8の所定箇所の湾曲部におい
て放出される放射光ビームSは、ビームライン11を経
て実験装置12に入射する。
【0013】この放射光ビームSは、無端状ダクト8を
集会する電子eの軌道上を発光点として進行方向に広が
る発散光であり、また、可視領域からX線領域にわたる
波長の電磁波を含んでいる。
【0014】一方、放射光ビームSに含まれているX線
領域等の特定波長の電磁波を実験装置12における照射
光源とする場合には、ビームライン11に分光器を組み
込むようにしている。
【0015】図4は分光器(二結晶分光器)の一例を示
すもので、この分光器は、放射光ビームSに含まれてい
るX線領域の電磁波を、シリコンあるいはゲルマニウム
の結晶を平板状に加工した2箇の分光素子13,14に
よりブラッグ反射させ、X線領域の電磁波を単色光ビー
ムXとして分光するものである。
【0016】分光素子13,14は、それぞれ冷却媒体
が外部から連続的に供給されるホルダ(図示せず)に装
着されている。
【0017】一方の分光素子13は、分光面に放射光ビ
ームSが入射し得るように配置され、ホルダとともにX
線領域の電磁波を分光すべき放射光ビームSに対して直
交する方向に延びる回転軸15を中心に傾動し得るよう
に支持されている。
【0018】この一方の分光素子13を傾動させて、該
分光素子13の分光面に対する放射光ビームSの入射
角、すなわち、ブラッグ角を所定値に設定すると、分光
素子13に入射する放射光ビームSに含まれているX線
領域の電磁波が、単色光ビームXとして分光素子13か
ら出射される。
【0019】他方の分光素子14は、分光面に前記の一
方の分光素子13から出射される単色光ビームXが入射
し得るように配置され、ホルダとともに一方の分光素子
13の回動中心である回転軸15と平行な回転軸16を
中心に傾動し得られ且つ該回転軸16が回転軸15に対
して放射光ビームSの光軸方向に近接離反し得るように
支持されている。
【0020】この他方の分光素子14の傾動中心である
回転軸16と一方の分光素子13の傾動中心である回転
軸15との間隔を調整したうえ、分光素子14を傾動さ
せて、該分光素子14の分光面に対する単色光ビームX
の入射角、すなわち、ブラッグ角を所定値に設定する
と、分光素子13に入射する放射光ビームSと平行に単
色光ビームXが分光素子14から出射される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】一方、ビームの拡がり
が小さい高輝度の放射光ビームSから単色光ビームXを
分光する場合には、分光素子13,14の分解能(分光
素子がほとんど等しい波長の2つのスペクトルを分離す
ることができる能力の尺度)を5/10000秒以下に
する必要がある。
【0022】本発明は上述した実情に鑑みてなしたもの
で、分光素子の分解能の向上を図り得る分光素子位置決
め装置を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の分光素子位置決め装置で
は、基板18,28の一側面に所定の間隔を隔てて対向
し且つ該基板18,28の一端部に固着された支持ブロ
ック19,29に弾性ヒンジ20,30を介して一端部
が連なる傾動板21,31と、基板18,28の他端部
と傾動板21,31の他端部との間に介在し且つ基板1
8,28に対して傾動板21,31を近接離反させる微
小移動アクチュエータ22,32とをそれぞれ有する複
数の傾動機構17,27を備え、該傾動機構17,27
のそれぞれにおける弾性ヒンジ20,30から微小移動
アクチュエータ22,32までの距離W1,W2を異なる
値に設定し、隣接する傾動機構17,27の一方におけ
る基板18が他方における傾動板31に当接し且つ隣接
する傾動機構17,27の一方における弾性ヒンジ20
が他方における弾性ヒンジ30の反対側に位置するよう
に複数の傾動機構17,27を縦列配置し、最端部に位
置する傾動機構17の傾動板21に分光素子37を支持
させている。
【0024】また、本発明の請求項2に記載の分光素子
位置決め装置では、本発明の請求項1に記載の分光素子
位置決め装置における微小移動アクチュエータ22,3
2に圧電駆動素子を適用している。
【0025】更に、本発明の請求項3に記載の分光素子
位置決め装置では、本発明の請求項1あるいは請求項2
に記載の分光素子位置決め装置の各傾動機構17,27
に、基板18,28の他端部と傾動板21,31との間
隔を計測する位置検出センサ26,36を設けている。
【0026】本発明の請求項1から請求項3に記載の分
光素子位置決め装置のいずれにおいても、傾動機構1
7,27のそれぞれにおける弾性ヒンジ20,30から
微小移動アクチュエータ22,32までの距離W1,W2
を異なる値に設定して、各傾動機構17,27における
傾動板21,31の最小設定角を相違させ、また、隣接
する傾動機構17,27の一方における弾性ヒンジ20
が他方における弾性ヒンジ30の反対側に位置するよう
に複数の傾動機構17,27を縦列配置して、上記の傾
動板21,31の最小設定角の一部を相殺し、最端部に
位置する傾動機構17の傾動板21に支持させた分光素
子37の分解能の向上を図る。
【0027】また、本発明の請求項2に記載の分光素子
の位置決め装置では、微小移動アクチュエータ22,3
2に圧電駆動素子を適用することにより、傾動機構1
7,27における基板18,28と傾動板21,31と
の最小設定角を小さくし分光素子37の分解能の向上を
効果的に図る。
【0028】更に、本発明の請求項3に記載の分光素子
位置決め装置では、位置検出センサ26,36によって
傾動機構17,27における基板18,28の他端部と
傾動板21,31との間隔を計測し、分光素子37の傾
動角度が適切な状態になっているか否かを容易に検知す
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。
【0030】図1及び図2は本発明の分光素子位置決め
装置の実施の形態の一例を示すものであり、この分光素
子位置決め装置は、第1の傾動機構17と第2の傾動機
構27とを備えている。
【0031】第1の傾動機構17は、略平板状の第1の
基板18と、該第1の基板18の一端部上面にボルト締
結により固着された第1の支持ブロック19と、一端部
が弾性ヒンジ20を介して第1の支持ブロック19に連
なり且つ第1の基板18の上面に所定の間隔を隔てて対
向する略平板状の第1の傾動板21と、第1の基板18
の他端部と第1の傾動板21の他端部との間に介在し且
つ第1の基板18の他端部に対して第1の傾動板21の
他端部を近接離反させる微小移動アクチュエータ22と
を有している。
【0032】第1の支持ブロック19、弾性ヒンジ2
0、第1の傾動板21は、金属素材から一体的に切削加
工されたもので、弾性ヒンジ20は、第1の支持ブロッ
ク19と第1の傾動板21との取合い部分の両側面を溝
状に欠き取ることにより形成され、この弾性ヒンジ20
によって第1の傾動板21が第1の支持ブロック19に
片持ち支持されている。
【0033】第1の傾動板21の他端近傍部分に上下に
貫通するように穿設したボルト孔23には、第1の基板
18の上面に先端部が当接するように支持ボルト24が
螺合されており、該支持ボルト24が第1の基板18の
上面に当接している状態においては、第1の傾動板21
が第1の基板18に対して平行に位置するようになって
いる。
【0034】微小移動アクチュエータ22は、第1の基
板18の他端部にボルト締結した取付座25に基端部が
取り付けられて、第1の傾動板21の他端部下面に先端
部が当接するようになっている。
【0035】上記の微小移動アクチュエータ22には、
電流を通電すると電圧値に応じて5nm±1nmの精度
(ただし±1nmは外乱によるドリフトの見込み分)で
伸張し且つ電流の通電を中断すると初期状態まで縮小す
るピエゾ素子(圧電駆動素子)が適用されている。
【0036】すなわち、微小移動アクチュエータ22に
電流が通電された場合には、微小移動アクチュエータ2
2の伸張量に比例して弾性ヒンジ20を中心とする第1
の傾動板21の傾動角が大きくなり、微小移動アクチュ
エータ22に電流が通電されていない場合には、第1の
傾動板21が第1の基板18に対して平行に位置するこ
とになる。
【0037】また、第1の傾動板21の他端部には、前
記の取付座25のまで間隔の増減を検出する非接触式の
位置検出センサ26が取り付けられている。
【0038】第2の傾動機構27は、先に述べた第1の
傾動機構17における第1の基板18よりもやや大きい
略平板状の第2の基板28と、該第2の基板28の一端
部上面にボルト締結により固着された第2の支持ブロッ
ク29と、一端部が弾性ヒンジ30を介して第2の支持
ブロック29に連なり且つ第2の基板28の上面に所定
の間隔を隔てて対向する略平板状の第2の傾動板31
と、第2の基板28の他端部と第2の傾動板31の他端
部との間に介在し且つ第2の基板28の他端部に対して
第2の傾動板31の他端部を近接離反させる微小移動ア
クチュエータ32とを有している。
【0039】第2の支持ブロック29、弾性ヒンジ3
0、第2の傾動板31は、金属素材から一体的に切削加
工されたもので、弾性ヒンジ30は、第2の支持ブロッ
ク29と第2の傾動板31との取合い部分の両側面を溝
状に欠き取ることにより形成され、この弾性ヒンジ30
によって第2の傾動板31が第2の支持ブロック29に
片持ち支持されている。
【0040】また、第2の傾動板31は、上面が第2の
支持ブロック29よりも上方へ突出するように形成され
ている。
【0041】第2の傾動板31の他端近傍部分に上下に
貫通するように穿設したボルト孔33には、第2の基板
28の上面に先端部が当接するように支持ボルト34が
螺合されており、該支持ボルト34が第2の基板28の
上面に当接している状態においては、第2の傾動板31
が第2の基板28に対して平行に位置するようになって
いる。
【0042】微小移動アクチュエータ32は、第2の基
板28の他端部にボルト締結した取付座35に基端部が
取り付けられて、第2の傾動板31の他端部下面に先端
部が当接するようになっている。
【0043】第2の傾動機構27における弾性ヒンジ3
0の中心から微小移動アクチュエータ32の中心までの
距離W1は、先に述べた第1の傾動機構17における弾
性ヒンジ20の中心から微小移動アクチュエータ22の
中心までの距離W2よりも長く設定されている。
【0044】上記の微小移動アクチュエータ32には、
電流を通電すると電圧値に応じて5nm±1nmの精度
(ただし±1nmは外乱によるドリフトの見込み分)で
伸張し且つ電流の通電を中断すると初期状態まで縮小す
るピエゾ素子(圧電駆動素子)が適用されている。
【0045】すなわち、微小移動アクチュエータ32に
電流が通電された場合には、微小移動アクチュエータ3
2の伸張量に比例して弾性ヒンジ30を中心とする第2
の傾動板31の傾動角が大きくなり、微小移動アクチュ
エータ32に電流が通電されていない場合には、第2の
傾動板31が第2の基板28に対して平行に位置するこ
とになる。
【0046】また、第2の傾動板31の他端部には、前
記の取付座35のまで間隔の増減を検出する非接触式の
位置検出センサ36が取り付けられている。
【0047】この第2の傾動機構27及び先に述べた第
1の傾動機構17は、第1の傾動機構17における第1
の基板18の下面が第2の傾動機構27における第2の
傾動板31の上面に当接し且つ第1の傾動機構17の弾
性ヒンジ20が第2の傾動機構27の弾性ヒンジ30の
反対側に位置するように縦列配置され、第1の基板18
と第2の傾動板31とがボルト締結によって相互に固着
されている。
【0048】第2の傾動機構27における第2の基板2
8は、X−Y移動機構のテーブル(図示せず)あるいは
架台(図示せず)にボルト締結によって固着されてい
る。
【0049】第1の傾動機構17における第1の傾動板
21の上面には、シリコンあるいはゲルマニウムの結晶
を平板状に加工した分光素子37を装着し且つ冷却媒体
が外部から連続的に供給され得るホルダ38が取り付け
られている。
【0050】更に、図2に示すように、分光素子37の
分解能Δθを2/10000秒以下にするために、第1
の傾動機構17の弾性ヒンジ20の中心P1から微小移
動アクチュエータ22の中心Q1までの距離W1、第1の
基板18の他端部上面に対する第1の傾動板21の他端
部下面の最小変位量ΔL1、第2の基板28の他端部上
面に対する第2の傾動板31の他端部下面の最小変位量
ΔL2に基づき、第2の傾動機構27の弾性ヒンジ30
の中心P2から微小移動アクチュエータ32の中心Q2
での距離W2を設定している。
【0051】第1の傾動機構17の弾性ヒンジ20の中
心P1から微小移動アクチュエータ22の中心Q1までの
距離W1が0.207mに設定されているとすると、第
1の基板18の他端部上面に対する第1の傾動板21の
他端部下面の最小変位量ΔL1、すなわち、微小移動ア
クチュエータ22の精度が5nm±1nmであるので、
第1の基板18と第1の傾動板21とがなす最小設定角
Δθ1は、下記の式1により求められる。
【0052】
【数1】Δθ1=ΔL1/W1 (ΔL1=5×10-9m±1×10-9m、W1=0.20
7m)
【0053】従って、第1の傾動機構17における第1
の基板18と第1の傾動板21とがなす最小設定角Δθ
1は、下記の式2の範囲に含まれることになる。
【0054】
【数2】1.93×10-8rad<Δθ1<2.9×1
-8rad
【0055】第2の傾動機構27の弾性ヒンジ30の中
心P2から微小移動アクチュエータ32の中心Q2までの
距離W2、第2の基板28の他端部上面に対する第2の
傾動板31の他端部下面の最小変位量ΔL2、第2の基
板28と第2の傾動板21とがなす最小設定角Δθ2
関係は、下記の式3のようになる。
【0056】
【数3】Δθ2=ΔL2/W2
【0057】すなわち、第2の傾動機構27の弾性ヒン
ジ30の中心P2から微小移動アクチュエータ32の中
心Q2までの距離W2は、下記の式4のように表される。
【0058】
【数4】W2=ΔL2/Δθ2
【0059】また、分解能Δθ、第1の傾動機構17に
おける最小設定角Δθ1、第2の傾動機構27における
最小設定角Δθ2の関係は、下記の式5のようになる。
【0060】
【数5】Δθ=Δθ1−Δθ2
【0061】すなわち、第2の傾動機構27における最
小設定角Δθ2は、下記の式6のように表される。
【0062】
【数6】Δθ2=Δθ1−Δθ
【0063】従って、第2の傾動機構27における第2
の基板28と第2の傾動板31とがなす最小設定角Δθ
2は、式2の条件によって下記の式7に含まれることに
なる。
【0064】
【数7】1.84×10-8rad<Δθ2<2.8×1
-8rad
【0065】更に、第2の基板28の他端部上面に対す
る第2の傾動板31の他端部下面の最小変位量ΔL2
すなわち、微小移動アクチュエータ32の精度が5nm
±1nmであり、分解能Δθの目標値である2/100
00秒を弧度法に換算すると、9.7×10-10rad
になるので、第2の傾動機構27の弾性ヒンジ30の中
心P2から微小移動アクチュエータ32の中心Q2までの
距離W2は、式4と式6とを組み合わせた下記の式8、
及び式7の条件により求められる。
【0066】
【数8】W2=ΔL2/Δθ2 (ΔL2=5×10-9m±1×10-9m)
【0067】従って、計算上の距離W2は、下記の式9
の範囲に含まれることになる。
【0068】
【数9】0.134m<W2<0.326m
【0069】一方、先に述べたように、第2の傾動機構
27の弾性ヒンジ30の中心P2から微小移動アクチュ
エータ32の中心Q2までの距離W2を、第1の傾動機構
17の弾性ヒンジ20の中心P1から微小移動アクチュ
エータ22の中心Q1までの距離W1よりも長くすること
が、図1に示す分光素子位置決め装置の設計条件である
ので、距離W2は下記の式10に示す範囲に設定される
ことになる。
【0070】
【数10】0.207m<W2<0.326m
【0071】図1に示す分光素子位置決め装置におい
て、分光素子37のブラッグ角を調整する際には、所定
の電圧値の電流をピエゾ素子である微小移動アクチュエ
ータ22,32のそれぞれに通電し、該微小移動アクチ
ュエータ22,32を5nm±1nmの精度で伸張させ
る。
【0072】微小移動アクチュエータ22が伸張する
と、第1の傾動機構17における第1の基板18の他端
部に対して第1の傾動板21の他端部が離反することに
より、該第1の傾動板21が弾性ヒンジ20を中心に傾
動し、第1の基板18と第1の傾動板21とがなす角度
が増大し、前記の第1の基板18の他端部に対する第1
の傾動板21の他端部の離反に伴い、位置検出センサ2
6から出力される信号が変化する。
【0073】また、微小移動アクチュエータ32が伸張
すると、第2の傾動機構27における第2の基板28の
他端部に対して第2の傾動板31の他端部が離反するこ
とにより、該第2の傾動板31が弾性ヒンジ30を中心
に傾動し、第2の基板28と第2の傾動板31とがなす
角度が増大し、前記の第2の基板28の他端部に対する
第2の傾動板31の他端部の離反に伴い、位置検出セン
サ36から出力される信号が変化する。
【0074】このとき、微小移動アクチュエータ22,
32の伸張量が同一であると、第2の傾動機構27の弾
性ヒンジ30の中心P2から微小移動アクチュエータ3
2の中心Q2までの距離W2が0.207m以上且つ0.
326m未満に設定され、第1の傾動機構17の弾性ヒ
ンジ20の中心P1から微小移動アクチュエータ22の
中心Q1までの距離W1が0.207mに設定されている
ことに起因して、第1の傾動機構17における第1の基
板18と第1の傾動板21とがなす角度のほうが、第2
の傾動機構27における第2の基板28と第2の傾動板
31とがなす角度よりも大きくなる。
【0075】また、第1の傾動機構17と第2の傾動機
構27とは、第1の傾動機構17の弾性ヒンジ20が第
2の傾動機構27の弾性ヒンジ30の反対側に位置する
ように縦列配置されているので、第1の傾動機構17の
第1の傾動板21と第2の傾動機構27の第2の基板2
8とがなす角度は、上述した第1の基板18、第1の傾
動板21がなす角度と第2の基板28、第2の傾動板3
1がなす角度との差に等しくなり、よって、第1の傾動
機構17の弾性ヒンジ20の中心P1から微小移動アク
チュエータ22の中心Q1までの距離W1及び第2の傾動
機構27の弾性ヒンジ30の中心P2から微小移動アク
チュエータ32の中心Q2までの距離W2の双方を長大化
することなく、第1の傾動板21にホルダ38を介して
支持されている分光素子37の分解能Δθを2/100
00秒以下に保持することができる。
【0076】このように、図1に示す分光素子位置決め
装置においては、分光素子の分解能の向上図れるので、
ビームの拡がりが小さい高輝度の放射光ビームSから単
色光ビームX(図4参照)を効率よく分光することが可
能になる。
【0077】なお、本発明の分光素子位置決め装置は上
述した実施の形態のみに限定されるものではなく、2基
以上の傾動機構を隣接するものの弾性ヒンジが反対側に
位置するように縦列配置した構成とすること、その他、
本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え
得ることは勿論である。
【0078】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の分光素子位
置決め装置においては、下記のような種々の優れた効果
を奏し得る。
【0079】(1)本発明の請求項1から請求項3に記
載の分光素子位置決め装置のいずれにおいても、傾動機
構17,27のそれぞれにおける弾性ヒンジ20,30
から微小移動アクチュエータ22,32までの距離
1,W2を異なる値に設定して、各傾動機構17,27
における傾動板21,31の最小設定角を相違させ、ま
た、隣接する傾動機構17,27の一方における弾性ヒ
ンジ20が他方における弾性ヒンジ30の反対側に位置
するように複数の傾動機構17,27を縦列配置して、
上記の傾動板21,31の最小設定角の一部を相殺する
ので、最端部に位置する傾動機構17の傾動板21に支
持させた分光素子37の分解能の向上を図ることがで
き、よって、ビームの拡がりが小さい高輝度の放射光ビ
ームから単色光ビームを効率よく分光することが可能に
なる。
【0080】(2)本発明の請求項2に記載の分光素子
の位置決め装置では、圧電駆動素子を微小移動アクチュ
エータ22,32に適用しているので、傾動機構17,
27における基板18,28と傾動板21,31との最
小設定角を小さくすることができ、分光素子37の分解
能を効果的に向上させることができる。
【0081】(3)本発明の請求項3に記載の分光素子
位置決め装置では、傾動機構17,27における基板1
8,28の他端部と傾動板21,31との間隔を計測す
る位置検出センサ26,36を設けているので、分光素
子37の傾動角度が適切な状態になっているか否かを容
易に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分光素子位置決め装置の実施の形態の
一例を示す側面図である。
【図2】図1に示す分光素子位置決め装置を構成する傾
動機構のそれぞれにおける弾性ヒンジから微小移動アク
チュエータまでの距離、及び基板の他端部に対する傾動
板の他端部下面の最小変位量の関係を示す概念図であ
る。
【図3】放射光発生手段の一例を示す概念図である。
【図4】二結晶分光器における分光素子の配置を示す斜
視図である。
【符号の説明】
17 第1の傾動機構 18 第1の基板 19 第1の支持ブロック 20 弾性ヒンジ 21 第1の傾動板 22 微小移動アクチュエータ 26 位置検出センサ 27 第2の傾動機構 28 第2の基板 29 第2の支持ブロック 30 弾性ヒンジ 31 第2の傾動板 32 微小移動アクチュエータ 36 位置検出センサ 37 分光素子 W1 距離 W2 距離

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(18)(28)の一側面に所定の
    間隔を隔てて対向し且つ該基板(18)(28)の一端
    部に固着された支持ブロック(19)(29)に弾性ヒ
    ンジ(20)(30)を介して一端部が連なる傾動板
    (21)(31)と、基板(18)(28)の他端部と
    傾動板(21)(31)の他端部との間に介在し且つ基
    板(18)(28)に対して傾動板(21)(31)を
    近接離反させる微小移動アクチュエータ(22)(3
    2)とをそれぞれ有する複数の傾動機構(17)(2
    7)を備え、該傾動機構(17)(27)のそれぞれに
    おける弾性ヒンジ(20)(30)から微小移動アクチ
    ュエータ(22)(32)までの距離(W1)(W2)を
    異なる値に設定し、隣接する傾動機構(17)(27)
    の一方における基板(18)が他方における傾動板(3
    1)に当接し且つ隣接する傾動機構(17)(27)の
    一方における弾性ヒンジ(20)が他方における弾性ヒ
    ンジ(30)の反対側に位置するように複数の傾動機構
    (17)(27)を縦列配置し、最端部に位置する傾動
    機構(17)の傾動板(21)に分光素子(37)を支
    持させたことを特徴とする分光素子位置決め装置。
  2. 【請求項2】 微小移動アクチュエータ(22)(3
    2)に圧電駆動素子を適用した請求項1に記載の分光素
    子位置決め装置。
  3. 【請求項3】 各傾動機構(17)(27)に、基板
    (18)(28)の他端部と傾動板(21)(31)と
    の間隔を計測する位置検出センサ(26)(36)を設
    けた請求項1あるいは請求項2に記載の分光素子位置決
    め装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002168997A (ja) * 2000-11-30 2002-06-14 New Industry Research Organization X線マイクロビーム生成装置
US8441474B2 (en) 2008-06-25 2013-05-14 Aristocrat Technologies Australia Pty Limited Method and system for setting display resolution

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JP2002168997A (ja) * 2000-11-30 2002-06-14 New Industry Research Organization X線マイクロビーム生成装置
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