JPH1083887A - 薄膜el素子の製造方法 - Google Patents
薄膜el素子の製造方法Info
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- JPH1083887A JPH1083887A JP8236485A JP23648596A JPH1083887A JP H1083887 A JPH1083887 A JP H1083887A JP 8236485 A JP8236485 A JP 8236485A JP 23648596 A JP23648596 A JP 23648596A JP H1083887 A JPH1083887 A JP H1083887A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】絶縁基板上に少なくとも第一の電極、第一の絶
縁層、発光層、第二の絶縁層および第二の電極を積層し
た薄膜電場発光素子において、発光層上の第二絶縁層の
隙間に起因するプロセス上のトラブルや、第二絶縁層の
絶縁破壊を防止する。 【解決手段】発光層の成膜後、シリコンをターゲットと
し、ArとN2 との混合ガス中で、ターゲット11側に
100W、EL素子1側に500Wのパワーを印加し
て、120分間バイアススパッタ法をおこない、厚さ2
00nmのSi 3 N4 膜を堆積する。このバイアススパ
ッタにより、形成された第二絶縁層は発光層表面の凹凸
をほぼ完全に被覆するようになり、ウェットプロセス時
の発光層への浸水のトラブルや、電圧印加時の絶縁破壊
が無くなる。複数のターゲットを用いて、多元同時スパ
ッタにより複合膜を形成することもできる。
縁層、発光層、第二の絶縁層および第二の電極を積層し
た薄膜電場発光素子において、発光層上の第二絶縁層の
隙間に起因するプロセス上のトラブルや、第二絶縁層の
絶縁破壊を防止する。 【解決手段】発光層の成膜後、シリコンをターゲットと
し、ArとN2 との混合ガス中で、ターゲット11側に
100W、EL素子1側に500Wのパワーを印加し
て、120分間バイアススパッタ法をおこない、厚さ2
00nmのSi 3 N4 膜を堆積する。このバイアススパ
ッタにより、形成された第二絶縁層は発光層表面の凹凸
をほぼ完全に被覆するようになり、ウェットプロセス時
の発光層への浸水のトラブルや、電圧印加時の絶縁破壊
が無くなる。複数のターゲットを用いて、多元同時スパ
ッタにより複合膜を形成することもできる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電圧印加により、
エレクトロルミネッセンスを呈し、表示等に用いられる
薄膜エレクトロルミネッセンス素子(以下薄膜EL素子
と記す)の製造方法に関し、特に絶縁層の形成方法に関
する。
エレクトロルミネッセンスを呈し、表示等に用いられる
薄膜エレクトロルミネッセンス素子(以下薄膜EL素子
と記す)の製造方法に関し、特に絶縁層の形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】電圧印加により、エレクトロルミネッセ
ンスを呈する薄膜EL素子は、高輝度発光、高速応答、
広視野角、高解像度など多くの優れた特長を有すること
から、薄型表示装置として注目されている。図4(a)
に薄膜EL素子1の断面図を示す。ガラス等の透光性基
板2上に第一電極3、第一絶縁層4、発光層5、第二絶
縁層6および第二電極7が順次積層されている。
ンスを呈する薄膜EL素子は、高輝度発光、高速応答、
広視野角、高解像度など多くの優れた特長を有すること
から、薄型表示装置として注目されている。図4(a)
に薄膜EL素子1の断面図を示す。ガラス等の透光性基
板2上に第一電極3、第一絶縁層4、発光層5、第二絶
縁層6および第二電極7が順次積層されている。
【0003】第一電極3は例えば、酸化インジウム錫
(ITO)の透明電極であり、第一第二の絶縁層4、6
としては、酸化シリコン膜(以下SiO2 膜と記す)
や、窒化シリコン膜(以下Si3 N4 膜と記す)が代表
的な例として知られている。発光層5としては、例えば
マンガン(Mn)を活性物質としてドーピングした硫化
亜鉛(ZnS:Mn)や、セリウム(Ce)を添加した
硫化ストロンチウム(SrS:Ce)またはそれらの積
層膜等が用いられ、第二電極7は、モリブデン(Mo)
等の金属電極である。第一電極3と第二電極7との間
に、電源8から交流電圧を印加することにより、電場発
光が得られる。
(ITO)の透明電極であり、第一第二の絶縁層4、6
としては、酸化シリコン膜(以下SiO2 膜と記す)
や、窒化シリコン膜(以下Si3 N4 膜と記す)が代表
的な例として知られている。発光層5としては、例えば
マンガン(Mn)を活性物質としてドーピングした硫化
亜鉛(ZnS:Mn)や、セリウム(Ce)を添加した
硫化ストロンチウム(SrS:Ce)またはそれらの積
層膜等が用いられ、第二電極7は、モリブデン(Mo)
等の金属電極である。第一電極3と第二電極7との間
に、電源8から交流電圧を印加することにより、電場発
光が得られる。
【0004】このような薄膜電場発光素子は通常、次の
ようにして作製される。ガラス基板2上にスパッタ法に
よりITO膜を成膜し、フォトリソグラフィによりパタ
ーニングしてストライプ状の第一電極3とする。次に、
スパッタ法により第一絶縁層4を成膜する。その上に、
電子ビーム蒸着によりSrS:CeおよびZnS:Mn
の発光層5を成膜する。更に、スパッタ法により第二絶
縁層6を成膜した後、第二電極7をスパッタ法により成
膜し、フォトリソグラフィによりストライプ状にパター
ニングする。
ようにして作製される。ガラス基板2上にスパッタ法に
よりITO膜を成膜し、フォトリソグラフィによりパタ
ーニングしてストライプ状の第一電極3とする。次に、
スパッタ法により第一絶縁層4を成膜する。その上に、
電子ビーム蒸着によりSrS:CeおよびZnS:Mn
の発光層5を成膜する。更に、スパッタ法により第二絶
縁層6を成膜した後、第二電極7をスパッタ法により成
膜し、フォトリソグラフィによりストライプ状にパター
ニングする。
【0005】ここで、上記の製造工程のうち、第二電極
となる金属膜のパターニング工程の詳細を説明するた
め、主な工程の断面図を図5(a)ないし(d)に示
す。まず、第二電極となるMo膜7aの成膜後、レジス
ト9aを塗布する[図5(a)]。その後、ベーキング
して、レジストとMo膜との密着性を向上させ、マスク
を用いて紫外線(UV)露光をし、現像液にて現像して
レジストパターン9を形成する[同図(b)]。
となる金属膜のパターニング工程の詳細を説明するた
め、主な工程の断面図を図5(a)ないし(d)に示
す。まず、第二電極となるMo膜7aの成膜後、レジス
ト9aを塗布する[図5(a)]。その後、ベーキング
して、レジストとMo膜との密着性を向上させ、マスク
を用いて紫外線(UV)露光をし、現像液にて現像して
レジストパターン9を形成する[同図(b)]。
【0006】さらに、再度ベーキングした後、レジスト
が除去された部分のMo膜7aをエッチングする[同図
(c)]。最後に、レジストを全て剥離して第二電極7
のパターニング工程は終了する[同図(d)]。この
間、現像後、エッチング後、レジスト除去後にはそれぞ
れ純水で10〜20分間洗浄した後、乾燥するというプ
ロセスが入る。
が除去された部分のMo膜7aをエッチングする[同図
(c)]。最後に、レジストを全て剥離して第二電極7
のパターニング工程は終了する[同図(d)]。この
間、現像後、エッチング後、レジスト除去後にはそれぞ
れ純水で10〜20分間洗浄した後、乾燥するというプ
ロセスが入る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図4(b)は、発光層
5および第二絶縁層6部の拡大断面図である。発光層5
は、ガラス基板上2にスパッタ法でITOの第一電極
3、酸化窒化シリコン膜(以下SiONと記す)膜の第
一絶縁層4を堆積した上に、電子ビーム蒸着法によりS
rS:Ceを約1μm、ZnS:Mnを0.1μm積層
したものである。更にその上に第二絶縁層6としてSi
3 N4 膜が0.2μm堆積されている。
5および第二絶縁層6部の拡大断面図である。発光層5
は、ガラス基板上2にスパッタ法でITOの第一電極
3、酸化窒化シリコン膜(以下SiONと記す)膜の第
一絶縁層4を堆積した上に、電子ビーム蒸着法によりS
rS:Ceを約1μm、ZnS:Mnを0.1μm積層
したものである。更にその上に第二絶縁層6としてSi
3 N4 膜が0.2μm堆積されている。
【0008】図に見られるように、上記のプロセスで成
膜した発光層5のSrSは、直径40〜80nmの柱状
結晶が並んで成長している。そしてその上にZnSが成
膜されているが、凸部には優先的に堆積して半球状に盛
り上がった形のマウンドができ、表面には100nm程
度の凹凸がある。そして更にその凸部に優先的に第二絶
縁層が堆積したマウンド10ができ、他の部分との境界
に隙間11を生じている。すなわち、発光層5の凹凸を
被覆するように第二絶縁層6の成膜条件を最適化しては
いるが、発光層5表面に大きな凹凸が存在すると、その
上に成膜される第二絶縁層6が完全には被覆しきれない
ことがある。
膜した発光層5のSrSは、直径40〜80nmの柱状
結晶が並んで成長している。そしてその上にZnSが成
膜されているが、凸部には優先的に堆積して半球状に盛
り上がった形のマウンドができ、表面には100nm程
度の凹凸がある。そして更にその凸部に優先的に第二絶
縁層が堆積したマウンド10ができ、他の部分との境界
に隙間11を生じている。すなわち、発光層5の凹凸を
被覆するように第二絶縁層6の成膜条件を最適化しては
いるが、発光層5表面に大きな凹凸が存在すると、その
上に成膜される第二絶縁層6が完全には被覆しきれない
ことがある。
【0009】先に述べたように第二電極7のパターン形
成プロセスにおいて、現像後、エッチング後、レジスト
除去後にはそれぞれ純水洗浄、乾燥というプロセスが入
るが、その洗浄の際や、或いは長期間の環境中からの水
分の侵入が、その第二絶縁層6の隙間11を通じて起き
る。薄膜EL素子のカラー化に必要なSrSは、極めて
敏感な材料であり、もし第二絶縁層6に隙間11があれ
ば、水洗の際に発光層が加水分解してしまうという問題
があった。加水分解は、程度の差はあれ、ZnS等でも
起きる。
成プロセスにおいて、現像後、エッチング後、レジスト
除去後にはそれぞれ純水洗浄、乾燥というプロセスが入
るが、その洗浄の際や、或いは長期間の環境中からの水
分の侵入が、その第二絶縁層6の隙間11を通じて起き
る。薄膜EL素子のカラー化に必要なSrSは、極めて
敏感な材料であり、もし第二絶縁層6に隙間11があれ
ば、水洗の際に発光層が加水分解してしまうという問題
があった。加水分解は、程度の差はあれ、ZnS等でも
起きる。
【0010】第二電極6のパターニング方法としてドラ
イエッチング等のドライプロセスを施せば、加水分解の
問題は回避できるが、一方、装置が高価なためコスト高
を招いてしまうので、量産には適さない。また、第二絶
縁層6の被覆性が低下すると、その部分に電界が集中し
て絶縁破壊を生ずるという問題もあった。これらの問題
のため、特にSrSを母材とした発光層を有する薄膜E
L素子は、実現が困難であつた。
イエッチング等のドライプロセスを施せば、加水分解の
問題は回避できるが、一方、装置が高価なためコスト高
を招いてしまうので、量産には適さない。また、第二絶
縁層6の被覆性が低下すると、その部分に電界が集中し
て絶縁破壊を生ずるという問題もあった。これらの問題
のため、特にSrSを母材とした発光層を有する薄膜E
L素子は、実現が困難であつた。
【0011】この発明は、上記の点に鑑みてなされその
目的は、発光層への浸水や電界集中の原因となる第二絶
縁層の隙間をなくし、それらの不具合が起きず、耐圧の
高い薄膜EL素子の製造方法を提供することにある。
目的は、発光層への浸水や電界集中の原因となる第二絶
縁層の隙間をなくし、それらの不具合が起きず、耐圧の
高い薄膜EL素子の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的達成のため本
発明は、絶縁基板上に少なくとも第一の電極、第一の絶
縁層、II族金属のカルコゲナイドである発光層、第二
の絶縁層および第二の電極を積層した薄膜EL素子の製
造方法において、第二絶縁層をバイアススパッタ法で形
成するものとする。
発明は、絶縁基板上に少なくとも第一の電極、第一の絶
縁層、II族金属のカルコゲナイドである発光層、第二
の絶縁層および第二の電極を積層した薄膜EL素子の製
造方法において、第二絶縁層をバイアススパッタ法で形
成するものとする。
【0013】バイアススパッタ法によれば、Arイオン
等によりターゲットからエッチングされ基板上に堆積し
た被着物質が、再度Arイオン等によりエッチングさ
れ、微小穴の埋め込みや堆積膜の平坦化等が行われるこ
とが、半導体の微細加工技術として知られている(例え
ば、徳山、橋本著MOSLSI製造技術、135頁、日
経マグロウヒル社、1985年参照)。本発明において
も、発光層表面の凹凸を覆う第二絶縁層の被覆性の改善
に利用出来ることを確認した。
等によりターゲットからエッチングされ基板上に堆積し
た被着物質が、再度Arイオン等によりエッチングさ
れ、微小穴の埋め込みや堆積膜の平坦化等が行われるこ
とが、半導体の微細加工技術として知られている(例え
ば、徳山、橋本著MOSLSI製造技術、135頁、日
経マグロウヒル社、1985年参照)。本発明において
も、発光層表面の凹凸を覆う第二絶縁層の被覆性の改善
に利用出来ることを確認した。
【0014】特に、第二絶縁層をSi3 N4 膜、酸化シ
リコン膜(以下SiO2 膜と記す)、SiON膜、酸化
アルミニウム膜(以下Al2 O3 膜と記す)のいずれか
とするものとする。シリコンまたはアルミニウムの化合
物であるこれらの膜は、半導体装置において多用されて
いる安定な絶縁膜であり、しかも材料の入手し易いシリ
コンまたはアルミニウムをターゲツトとした反応性スパ
ッタ法により成膜できる。
リコン膜(以下SiO2 膜と記す)、SiON膜、酸化
アルミニウム膜(以下Al2 O3 膜と記す)のいずれか
とするものとする。シリコンまたはアルミニウムの化合
物であるこれらの膜は、半導体装置において多用されて
いる安定な絶縁膜であり、しかも材料の入手し易いシリ
コンまたはアルミニウムをターゲツトとした反応性スパ
ッタ法により成膜できる。
【0015】また、複数のターゲットを用い、バイアス
スパッタ法を多元同時におこなうことにより、複合膜を
形成することもできる。そのような方法をとれば、異な
る特性の膜を複合することにより、膜特性の制御が可能
になる。例えば、Al2 O3 膜と酸化チタン膜(以下T
iO2 膜と記す)とを交互に積層して酸化アルミニウム
チタン膜(以下ATO膜と記す)とするのがよい。
スパッタ法を多元同時におこなうことにより、複合膜を
形成することもできる。そのような方法をとれば、異な
る特性の膜を複合することにより、膜特性の制御が可能
になる。例えば、Al2 O3 膜と酸化チタン膜(以下T
iO2 膜と記す)とを交互に積層して酸化アルミニウム
チタン膜(以下ATO膜と記す)とするのがよい。
【0016】ATO膜は、誘電率の大きなTiO2 膜と
絶縁耐圧の大きなAl2 O3 膜との比率を変えることに
より、誘電率と絶縁耐圧との制御が可能になる。
絶縁耐圧の大きなAl2 O3 膜との比率を変えることに
より、誘電率と絶縁耐圧との制御が可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図を引用して本発明の実施
例について説明する。図2は、本発明にかかる薄膜EL
素子の発光層と第二絶縁層部分を拡大した断面図であ
る。この実施例の薄膜EL素子においては、ガラス基板
2上に第一電極3、第一絶縁層4、発光層4、第二絶縁
層5および第二電極6が順次積層されていることは図4
の従来例と同じである。しかし、この拡大図では、柱状
結晶となっている発光層5の表面には、約100nmの
半球状のマウンドがあるが、発光層4表面の凹凸を被覆
する、第二絶縁層5の表面は、かなり平滑になってお
り、図4の例にあったような第二絶縁層6に隙間が見ら
れない。
例について説明する。図2は、本発明にかかる薄膜EL
素子の発光層と第二絶縁層部分を拡大した断面図であ
る。この実施例の薄膜EL素子においては、ガラス基板
2上に第一電極3、第一絶縁層4、発光層4、第二絶縁
層5および第二電極6が順次積層されていることは図4
の従来例と同じである。しかし、この拡大図では、柱状
結晶となっている発光層5の表面には、約100nmの
半球状のマウンドがあるが、発光層4表面の凹凸を被覆
する、第二絶縁層5の表面は、かなり平滑になってお
り、図4の例にあったような第二絶縁層6に隙間が見ら
れない。
【0018】このような薄膜電場発光素子は、次のよう
にして作製される。ガラス基板1上にスパッタ法により
厚さ180nmのITO膜を成膜し、フォトリソグラフ
ィによりパターニングしてストライプ状の透明電極2と
する。次に、スパッタ法により厚さ200nmのSiO
2 膜とSiON膜との複合膜の第一絶縁層3を成膜す
る。その上に、電子ビーム蒸着法により厚さ1μmのS
rS:Ceおよび100nmのZnS:Mnの発光層5
をマスクを用いて選択的に成膜する。
にして作製される。ガラス基板1上にスパッタ法により
厚さ180nmのITO膜を成膜し、フォトリソグラフ
ィによりパターニングしてストライプ状の透明電極2と
する。次に、スパッタ法により厚さ200nmのSiO
2 膜とSiON膜との複合膜の第一絶縁層3を成膜す
る。その上に、電子ビーム蒸着法により厚さ1μmのS
rS:Ceおよび100nmのZnS:Mnの発光層5
をマスクを用いて選択的に成膜する。
【0019】次に第二絶縁膜6となる窒化膜を成膜す
る。まず、図1は、本発明の製造方法に用いたバイアス
スパッタ装置の概念図である。基板ホルダ13およびタ
ーゲット14は、各々独立に高周波電源15が接続され
ている。高周波電源15は、同じ周波数では個々にマッ
チングできないので、どちらかの周波数を少しずらすこ
とが必要である。本発明では、ターゲット14に接続さ
れている高周波電源15aを13.54MHzに変調し
て使用した。16は基板加熱用の赤外線ランプ、17は
スパッタガス、18は真空ポンプである。この実施例の
ように絶縁膜を堆積するには、DCスパッタより、高周
波スパッタの方がよい。
る。まず、図1は、本発明の製造方法に用いたバイアス
スパッタ装置の概念図である。基板ホルダ13およびタ
ーゲット14は、各々独立に高周波電源15が接続され
ている。高周波電源15は、同じ周波数では個々にマッ
チングできないので、どちらかの周波数を少しずらすこ
とが必要である。本発明では、ターゲット14に接続さ
れている高周波電源15aを13.54MHzに変調し
て使用した。16は基板加熱用の赤外線ランプ、17は
スパッタガス、18は真空ポンプである。この実施例の
ように絶縁膜を堆積するには、DCスパッタより、高周
波スパッタの方がよい。
【0020】第一電極3、第一絶縁層4、EL発光層5
が形成されたガラス基板2を基板ホルダ13上にセット
する。ターゲット14には、シリコン(以下Siと記
す)を用いた。真空室12中を真空ポンプ18で真空に
した後、アルゴン(以下Arと記す)と窒素(以下N2
と記す)との1対1の混合気体のスパッタガス17を導
入し、圧力約1Paとした。スパッタは、ターゲット1
4側に100W、ガラス基板2側に500Wの電力を印
加して、120分間おこなった。ターゲット側、基板側
に印加する電力は、所望の膜厚との兼ね合いで決定され
る。スパッタ中はヒータ16で300℃に保持成膜時の
温度調節は、膜の被覆性に影響を及ぼすので、温度があ
まり変動しないようにする必要がある。スパッタガス1
7とターゲット14との反応性スパッタ法で、第二絶縁
層となる厚さ約200nmのSi3N4 膜を得た。この
膜厚は、絶縁層の耐圧と容量とを勘案して決められ、絶
縁耐圧のある膜であれば、例えば膜厚50nmの膜でも
よい。
が形成されたガラス基板2を基板ホルダ13上にセット
する。ターゲット14には、シリコン(以下Siと記
す)を用いた。真空室12中を真空ポンプ18で真空に
した後、アルゴン(以下Arと記す)と窒素(以下N2
と記す)との1対1の混合気体のスパッタガス17を導
入し、圧力約1Paとした。スパッタは、ターゲット1
4側に100W、ガラス基板2側に500Wの電力を印
加して、120分間おこなった。ターゲット側、基板側
に印加する電力は、所望の膜厚との兼ね合いで決定され
る。スパッタ中はヒータ16で300℃に保持成膜時の
温度調節は、膜の被覆性に影響を及ぼすので、温度があ
まり変動しないようにする必要がある。スパッタガス1
7とターゲット14との反応性スパッタ法で、第二絶縁
層となる厚さ約200nmのSi3N4 膜を得た。この
膜厚は、絶縁層の耐圧と容量とを勘案して決められ、絶
縁耐圧のある膜であれば、例えば膜厚50nmの膜でも
よい。
【0021】第二絶縁層をフォトリソグラフィによりパ
ターニングした後、スパッタ法により厚さ180nmの
Mo膜を成膜し、フォトリソグラフィによりストライプ
状にパターニングして第二電極とする。このような製造
方法をとることによって、図2に断面を示したように第
二絶縁層6で発光層5が完全に被覆された薄膜EL素子
が得られる。
ターニングした後、スパッタ法により厚さ180nmの
Mo膜を成膜し、フォトリソグラフィによりストライプ
状にパターニングして第二電極とする。このような製造
方法をとることによって、図2に断面を示したように第
二絶縁層6で発光層5が完全に被覆された薄膜EL素子
が得られる。
【0022】10mm角の試験素子を試作し、浸漬試験
をおこなっところ、バイアススパッタをおこなわない比
較例の不良率が1%であったのに対し、本発明の製造方
法にかかる試験素子は、0.05%であった。また、第
一、第二電極間の絶縁耐圧においても、本発明の製造方
法にかかる試験素子は、比較例より平均で約40V向上
した。
をおこなっところ、バイアススパッタをおこなわない比
較例の不良率が1%であったのに対し、本発明の製造方
法にかかる試験素子は、0.05%であった。また、第
一、第二電極間の絶縁耐圧においても、本発明の製造方
法にかかる試験素子は、比較例より平均で約40V向上
した。
【0023】これらはいずれも、バイアススパッタ法に
より、第二絶縁層6が発光層5上をほぼ完全に被覆した
ことによる。ターゲットとして上述のように金属を用い
れば、ガスによって形成する絶縁膜を変えることができ
る。例えば、SiO2 膜を必要とするならスパッタガス
17にArと酸素(以下O2 と記す)との混合気体を用
いればよい。また、スパッタガス17にAr、N2 、O
2 の混合気体を用いれば、SiON膜も形成可能であ
る。勿論、Si3 N4 のターゲットやSiO2 ターゲッ
トを用いてもよい。
より、第二絶縁層6が発光層5上をほぼ完全に被覆した
ことによる。ターゲットとして上述のように金属を用い
れば、ガスによって形成する絶縁膜を変えることができ
る。例えば、SiO2 膜を必要とするならスパッタガス
17にArと酸素(以下O2 と記す)との混合気体を用
いればよい。また、スパッタガス17にAr、N2 、O
2 の混合気体を用いれば、SiON膜も形成可能であ
る。勿論、Si3 N4 のターゲットやSiO2 ターゲッ
トを用いてもよい。
【0024】また、Al2 O3 膜が必要であれば、ター
ゲットにアルミニウムを用いてスパッタガスをArとO
2 との混合気体とすればよい。或いはAl2 O3 のター
ゲットを用いてもよい。図3は、本発明の製造方法に用
いた別のバイアススパッタ装置の概念図である。この装
置では、二つのターゲットを持っている。ターゲット1
4にアルミニウム或いはAl2 O3 、ターゲット19に
チタン或いはTiO2 を各々用い、スパッタガス17に
ArとO2 との混合気体を使用する。スパッタ中に基板
ホルダ13を回転させることによって、薄膜EL素子1
の発光層5の表面に、Al2 O3膜とTiO2 膜とが交
互に積層され、Al2 O3 膜とTiO2 膜との複合膜で
あるATO膜が形成される。二つのターゲット14、1
9に接続される高周波電源15に印加する電力を変える
ことによって、膜中のAlやTiの存在比や膜圧の制御
も簡単におこなえる。
ゲットにアルミニウムを用いてスパッタガスをArとO
2 との混合気体とすればよい。或いはAl2 O3 のター
ゲットを用いてもよい。図3は、本発明の製造方法に用
いた別のバイアススパッタ装置の概念図である。この装
置では、二つのターゲットを持っている。ターゲット1
4にアルミニウム或いはAl2 O3 、ターゲット19に
チタン或いはTiO2 を各々用い、スパッタガス17に
ArとO2 との混合気体を使用する。スパッタ中に基板
ホルダ13を回転させることによって、薄膜EL素子1
の発光層5の表面に、Al2 O3膜とTiO2 膜とが交
互に積層され、Al2 O3 膜とTiO2 膜との複合膜で
あるATO膜が形成される。二つのターゲット14、1
9に接続される高周波電源15に印加する電力を変える
ことによって、膜中のAlやTiの存在比や膜圧の制御
も簡単におこなえる。
【0025】このように、複数のターゲットをもつ装置
で、多元同時バイアススパッタを行うことにより、複雑
な組成、或いは膜厚の第二絶縁層を成膜することができ
る。しかもバイアススパツタ法であるので、発光層の被
覆は十分におこなわれる。上の実施例においては、ガラ
ス基板側の第一電極にITOの透明電極を設けた例を示
したが、ガラス基板側の第一電極を金属電極としてもよ
い。
で、多元同時バイアススパッタを行うことにより、複雑
な組成、或いは膜厚の第二絶縁層を成膜することができ
る。しかもバイアススパツタ法であるので、発光層の被
覆は十分におこなわれる。上の実施例においては、ガラ
ス基板側の第一電極にITOの透明電極を設けた例を示
したが、ガラス基板側の第一電極を金属電極としてもよ
い。
【0026】また、発光層を形成する蛍光体としては、
上記ZnS、SrSの他にカルシウムおよびバリウムの
硫化物、亜鉛、カルシウム、ストロンチウムおよびバリ
ウムのセレン化物、テルル化物あるいはこれらの混晶を
使用することもできる。発光中心としては、上記マンガ
ン、セリウム(Ce)の他に、希土類のユーロピウム
(Eu)、プラセオジム(Pr)、テルビウム(Tb)
のいずれか一種或いは複数種類が用いられ、発光層の成
膜方法としては、電子ビーム蒸着法の他に、抵抗加熱蒸
着法、スパッタ蒸着法、有機金属CVD(MOCVD)
法或いは、原子層エピタキシー(ALE)法などが用い
られる。
上記ZnS、SrSの他にカルシウムおよびバリウムの
硫化物、亜鉛、カルシウム、ストロンチウムおよびバリ
ウムのセレン化物、テルル化物あるいはこれらの混晶を
使用することもできる。発光中心としては、上記マンガ
ン、セリウム(Ce)の他に、希土類のユーロピウム
(Eu)、プラセオジム(Pr)、テルビウム(Tb)
のいずれか一種或いは複数種類が用いられ、発光層の成
膜方法としては、電子ビーム蒸着法の他に、抵抗加熱蒸
着法、スパッタ蒸着法、有機金属CVD(MOCVD)
法或いは、原子層エピタキシー(ALE)法などが用い
られる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明により、発光
層成膜後、その上にバイアススパッタ法により第二絶縁
層を形成することによって、その第二絶縁層が発光層を
完全に被覆するようになり、後のパターニングプロセス
時の浸水のトラブルや、電圧印加時の素子の絶縁破壊が
殆ど無くなった。
層成膜後、その上にバイアススパッタ法により第二絶縁
層を形成することによって、その第二絶縁層が発光層を
完全に被覆するようになり、後のパターニングプロセス
時の浸水のトラブルや、電圧印加時の素子の絶縁破壊が
殆ど無くなった。
【0028】その結果、実施例の光で述べた絶縁耐圧の
向上だけでなく、顕著な歩留り向上がみられた。すなわ
ち本発明は、薄膜EL素子の品質向上およびコスト低減
に大きく貢献する。
向上だけでなく、顕著な歩留り向上がみられた。すなわ
ち本発明は、薄膜EL素子の品質向上およびコスト低減
に大きく貢献する。
【図1】本発明を実施するバイアススパッタ装置の構造
図
図
【図2】薄膜EL素子の断面図
【図3】本発明を実施する別のバイアススパッタ装置の
構造図
構造図
【図4】従来の薄膜EL素子の断面図
【図5】従来の薄膜EL素子の主な工程における断面図
1 薄膜EL素子 2 ガラス基板 3 第一電極 4 第一絶縁層 5 発光層 6 第二絶縁層 7 第二電極 7a Mo膜 8 交流電源 9 フォトレジストパターン 9a フォトレジスト膜 10 マウンド 11 隙間 12 真空室 13 基板ホルダ 14 ターゲット 15 高周波電源 16 ヒーター 17 スパッタガス 18 真空ポンプ 19 ターゲット
Claims (4)
- 【請求項1】絶縁基板上に少なくとも第一の電極、第一
の絶縁層、II族金属のカルコゲナイドである発光層、
第二の絶縁層および第二の電極を積層した薄膜EL素子
の製造方法において、第二絶縁層をバイアススパッタ法
で形成することを特徴とする薄膜EL素子の製造方法。 - 【請求項2】第二絶縁層を窒化シリコン膜、酸化シリコ
ン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜のいず
れかとすることを特徴とする請求項1記載の薄膜EL素
子の製造方法。 - 【請求項3】複数のターゲットを用い、バイアススパッ
タ法を多元同時におこなうことにより、第二の絶縁層で
ある複合酸化膜を形成することを特徴とする請求項1記
載の薄膜EL素子の製造方法。 - 【請求項4】酸化アルミニウム膜と酸化チタン膜とを交
互に積層して酸化アルミニウムチタン膜とすることを特
徴とする請求項3記載の薄膜EL素子の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8236485A JPH1083887A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 薄膜el素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8236485A JPH1083887A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 薄膜el素子の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1083887A true JPH1083887A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=17001436
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8236485A Pending JPH1083887A (ja) | 1996-09-06 | 1996-09-06 | 薄膜el素子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1083887A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002527569A (ja) * | 1998-10-13 | 2002-08-27 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | 酸窒化物カプセル化エレクトロルミネセント蛍光体粒子 |
| KR100647579B1 (ko) * | 2002-11-20 | 2006-11-17 | 삼성에스디아이 주식회사 | 전자빔 증착 장치와, 이를 이용한 증착 방법 |
| US7443097B2 (en) | 2001-02-21 | 2008-10-28 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Light emitting device and electronic equipment |
| CN102269174A (zh) * | 2011-07-26 | 2011-12-07 | 美的集团有限公司 | 一种用于风扇的升降机构 |
-
1996
- 1996-09-06 JP JP8236485A patent/JPH1083887A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002527569A (ja) * | 1998-10-13 | 2002-08-27 | ミネソタ マイニング アンド マニュファクチャリング カンパニー | 酸窒化物カプセル化エレクトロルミネセント蛍光体粒子 |
| US7443097B2 (en) | 2001-02-21 | 2008-10-28 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Light emitting device and electronic equipment |
| KR100647579B1 (ko) * | 2002-11-20 | 2006-11-17 | 삼성에스디아이 주식회사 | 전자빔 증착 장치와, 이를 이용한 증착 방법 |
| CN102269174A (zh) * | 2011-07-26 | 2011-12-07 | 美的集团有限公司 | 一种用于风扇的升降机构 |
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