JPH1088055A - オフセット印刷用インキおよびそれを用いたカラーフィルタの製造方法 - Google Patents

オフセット印刷用インキおよびそれを用いたカラーフィルタの製造方法

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JPH1088055A
JPH1088055A JP24641196A JP24641196A JPH1088055A JP H1088055 A JPH1088055 A JP H1088055A JP 24641196 A JP24641196 A JP 24641196A JP 24641196 A JP24641196 A JP 24641196A JP H1088055 A JPH1088055 A JP H1088055A
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JP
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ink
color filter
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silicone oil
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JP24641196A
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Yasuhiko Kondo
康彦 近藤
Masanori Yoshida
正典 吉田
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷用版からの離型性に優れたオフセット印
刷用インキ、および印刷を繰り返しても、優れたパター
ン形状と高い印刷寸法精度とを維持したパターンを形成
できるカラーフィルタの製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明のオフセット印刷用インキは、バ
インダー樹脂および着色剤のほか、シリコーンオイルを
含むものである。また、本発明のカラーフィルタの製造
方法は、上記インキを凹版の凹部に充填し、この凹部か
らブランケットの表面に転移させ、次いで透明基板の表
面に転移させて、カラーフィルタ層などのインキ層を形
成するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷用
インキ、および液晶ディスプレイ等に用いられるカラー
フィルタの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のブラウン管に代わる表示デバイス
として用いられている液晶ディスプレイは、カラーフィ
ルタを用いてカラー表示を実現している。このカラーフ
ィルタは、例えば、1画素毎にパターン化された赤色
(R) 、緑色(G) および青色(B) のカラーフィルタ層と、
遮光用のブラックマトリックス層とを透明基板上に形成
したものである。
【0003】近年の液晶ディスプレイの高画質化に伴
い、前記カラーフィルタ層やブラックマトリックス層に
は、パターンの線幅が極めて微細であることのほかに、
パターンのエッジがシャープで、直線性や表面の平坦性
に優れていること、すなわちパターン形状が優れている
こと等が要求されている。上記の要求を満たすため、従
来より、カラーフィルタの製造にはフォトリソ法が用い
られている。しかし、フォトリソ法は高価なフォトレジ
ストを多量に使用したり、製造工程が多くかつ複雑であ
るため、製造コストが高くなるという問題があった。そ
こで近年、カラーフィルタの低コスト化に対応すべく、
製造工程が簡単である等の利点を有する印刷法によって
カラーフィルタを製造することが検討されている。
【0004】カラーフィルタの製造に使用可能な印刷法
としては、一般に水無し平板オフセット印刷法、凹版オ
フセット印刷法等があげられるが、なかでも凹版オフセ
ット印刷法は、パターンの直線性やインキ膜厚の均一性
等に優れるという利点を有することから好適に用いられ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記印刷法に
は、従来のフォトリソ法よりもパターン形状の点で劣る
という問題がある。例えば凹版オフセット印刷法では、
印刷用版(凹版)からブランケットへインキを転移する
プロセスとブランケットから透明基板へインキを転移す
るプロセスとにおいて、インキの一部が転移されず、凹
版の凹部やブランケットに残存するいわゆるパイリング
が発生する。その結果、パターンのエッジが丸まった
り、直線性が低下するなどして、パターン形状が劣化し
てしまう。
【0006】カラーフィルタの製造において、カラーフ
ィルタ層やブラックマトリクス層のパターン形状が悪く
なると、液晶ディスプレイの画質に悪影響が生じる。と
りわけブラックマトリックス層においては、パターン形
状の乱れはカラーフィルタの開口率や遮光性に大きな影
響を与える。従って、優れたパターン形状が得られるよ
うにインキを完全に転移させることが重要となる。
【0007】凹版オフセット印刷によるカラーフィルタ
の製造プロセスのうち、ブランケットから透明基板へイ
ンキを転移するプロセスにおいては、ブランケットとし
て、インキの離型性に優れたシリコーンゴムを用いるこ
とによってインキの完全転移を実現できる。しかしなが
ら、凹版からブランケットへインキを転移するプロセス
においては、通常使用される凹版がガラスや金属で構成
されており、ブランケットへのインキの転移性が低いこ
とから、パイリングが生じ、インキの転移が不完全にな
ってしまう。
【0008】そこで、表面をポリテトラフルオロエチレ
ン(テフロン樹脂)で表面処理した凹版を用いたり(特
開平2−135348号公報)、表面をシリコーンゴム
で被覆した凹版を用いたり(特開平5−139065号
公報)など、凹版の表面にシリコーンゴム、フッ素系の
樹脂等で表面処理を施すことによって、凹版からブラン
ケットへの転移プロセスにおけるインキの転移性を向上
させる試みがなされている。とりわけ、凹版の表面処理
にシリコーンゴムを用いたときは、凹版におけるインキ
の離型性が著しく向上し、凹版からブランケットへのイ
ンキの完全転移を実現できる。
【0009】しかし、上記の場合には、連続印刷時にお
いてシリコーンゴム等のインキ離型性が経時的に低下す
るという問題がある。従って、印刷を繰り返したときに
は、印刷の初期にはインキの完全転移を実現できたとし
ても、次第にインキの転移性が低下してパイリングが生
じるようになり、その結果、パターン形状が劣化すると
いう問題が生じる。
【0010】また、特開平8−99476号公報では、
表面に非晶質のフッ素樹脂層を形成した凹版を用いると
ともに、凹版凹部に充填された光硬化型インキに電離放
射線を照射して、該インキの表層部を半硬化状態にする
ことによって、凹版からブランケットへのインキ転移性
の向上を図っている。しかし、この場合には、紫外線、
赤外線などの電離放射線の照射にコストがかかるため、
実用上問題がある。
【0011】そこで本発明の目的は、印刷用版からの離
型性に優れたオフセット印刷用インキを提供することで
ある。本発明の他の目的は、印刷を繰り返しても、優れ
たパターン形状と高い印刷精度とを維持したパターンを
形成できるカラーフィルタの製造方法を提供することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために研究を重ねていくなかで、(a) シリコ
ーンゴムの表面にわずかに存在するシリコーンオイルが
印刷用版からのインキの離型性を高め、インキを転移し
やすくしていることと、(b) 印刷を繰り返すと、前記シ
リコーンオイルがインキ中に溶解する等の理由によって
減少していくということに着目し、さらに研究を重ねた
結果、インキ中にあらかじめシリコーンオイルを配合す
ることによって、印刷を繰り返してもパイリングが生じ
ず、印刷用版からブランケットへのインキの完全転移を
実現できるという新たな事実を見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0013】すなわち、本発明のオフセット印刷用イン
キは、バインダー樹脂、着色剤およびシリコーンオイル
を含むことを特徴とするものである。上記本発明のオフ
セット印刷用インキにおいて、シリコーンオイルの含有
量は、インキの総量に対して100〜50,000pp
mであるのが好ましい。また、本発明のカラーフィルタ
の製造方法は、透明基板の表面にインキ層を形成するも
のであって、前記したオフセット印刷用インキを凹版の
凹部に充填し、この凹部からブランケットの表面に転移
させ、次いで透明基板の表面に転移させてインキ層を形
成することを特徴とする。
【0014】上記本発明のカラーフィルタの製造方法に
よれば、シリコーンオイルを含有したオフセット印刷用
インキ用いることから、凹版凹部からのインキの転移性
が良好であり、かつ印刷を繰り返し行っても、優れたパ
ターン形状と高い印刷寸法精度とを維持でき、従って画
像品質に優れたカラーフィルタを製造することができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】まず、本発明のオフセット印刷用
インキを詳細に説明する。本発明のオフセット印刷用イ
ンキに用いられるシリコーンオイルとしては、例えば一
般式(1) 〜(4) で表されるものがあげられる。
【0016】
【化1】
【0017】上記一般式(1) で表されるジメチルシリコ
ーンオイル(ジメチルポリシロキサン)は、nが0(分
子量162、粘度0.65cP)から2,200(分子
量163,000、粘度1,000,000cP)の範
囲のものである。上記一般式(2) で表されるフェニルシ
リコーンオイル(メチルフェニルポリシロキサン)、一
般式(3) で表されるフェニルシリコーンオイル(ジフェ
ニルポリシロキサン)および一般式(4) で表されるメチ
ルハイドロジェンシリコーンオイル(メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン)は、m+nが1〜2,200の範
囲で、mとnの比率を示すn/(m+n)が0.05〜
0.50の範囲のものである。
【0018】本発明には、上記のシリコーンオイルのほ
かに、変性シリコーンオイルおよび環状シリコーンオイ
ルが使用可能である。上記変性シリコーンオイルとして
は、例えば下記一般式(5) で表される側鎖型変性シリコ
ーンオイル、下記一般式(6) で表される側鎖/両末端型
変性シリコーンオイル、下記一般式(7) で表される両末
端型変性シリコーンオイルおよび下記一般式(8) で表さ
れる片末端型変性シリコーンオイル等があげられる。
【0019】
【化2】
【0020】上記一般式(5) および(6) の変性シリコー
ンオイルにおいて、m+nおよびn/(m+n)の範囲
は、前記ジメチルシリコーンオイルで例示の範囲と同様
である。また、上記一般式(7) および(8) の変性シリコ
ーンオイルにおいて、nの範囲は、前記フェニルシリコ
ーンオイルやハイドロジェンシリコンオイルで例示の範
囲と同様である。
【0021】上記一般式(5) 〜(8) 中、置換基Rとして
は、例えば下記式(i) 〜(ix):
【0022】
【化3】
【0023】で表される基があげられる。すなわち、上
記変性シリコーンオイルは、置換基Rの種類により、ア
ミノ変性(基(i) )、メタクリル変性(基(ii))、エポ
キシ変性(基(iii) )、カルビノール変性(基(iv))、
カルボキシル変性(基(v) )、フェノール変性(基(v
i))、メルカプト変性(基(vii) )、長鎖アルキル変性
(基(viii))、ポリエーテル変性(基(ix))等に分けら
れる。なお、かかる基(i)〜(ix)は、通常単独で用いら
れるが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0024】上記基(i) 〜(ix)において、基R’として
は、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル等の低級
アルキル基などがあげられる。符号xは1〜12程度で
ある。上記環状シリコーンオイルとしては、例えば一般
式(9) :
【0025】
【化4】
【0026】で表される。上記一般式(9) で表される環
状シリコーンオイルにおいて、nは1から2,000の
範囲である。上記一般式(1) で表されるジメチルシリコ
ーンオイルの具体例としては、信越化学工業(株)製の
KF96、東芝シリコーン(株)製のTSF451、東
レ−ダウコーニングシリコーン(株)製のSH200等
があげられる。
【0027】上記一般式(2) および(3) で表されるフェ
ニルシリコーンオイルの具体例としては、信越化学工業
(株)製のKF50、同社製のKF54、東芝シリコー
ン(株)製のTSF431、同社製のTSF433、東
レ−ダウコーニングシリコーン(株)製のSH550、
同社製のSH704等があげられる。上記一般式(4) で
表されるメチルハイドロジェンシリコーンオイルの具体
例としては、信越化学工業(株)製のKF99、東芝シ
リコーン(株)製のTSF484、東レ−ダウコーニン
グシリコーン(株)製のSH1107等があげられる。
【0028】上記一般式(9) で表される環状ジメチルシ
リコーンオイルの具体例としては、信越化学工業(株)
製のKF994、同社製のKF995、東芝シリコーン
(株)製のTSF404、同社製のTSF405等があ
げられる。シリコーンオイルの粘度は、通常、0.3〜
1,000,000センチポアズ(cP)、好ましくは
10〜100,000cPである。シリコーンオイルの
粘度が上記範囲より低いときは、揮発性が高いため、イ
ンキ中に配合させた後においても揮発するおそれがあ
る。一方、粘度が上記範囲よりも高いときは、インキへ
の分散性が低くなったり、粘着性が生じるためにインキ
の離型性が低下するといった問題が生じるおそれがあ
る。
【0029】本発明のオフセット印刷用インキにおい
て、シリコーンオイルの含有量は、インキの総量に対し
て100〜50,000ppm、好ましくは1,000
〜30,000ppm、より好ましくは5,000〜1
5,000ppmの範囲に設定される。なお、ここでい
うppmとは、インキの総重量に対するシリコーンオイ
ルの質量分率(wt ppm)である。
【0030】シリコーンオイルの含有量が50,000
ppmを超えると、インキと透明基板との接着性が低下
するおそれがある。一方、シリコーンオイルの含有量が
100ppmを下回ると、インキの離型性が悪くなるお
それがある。本発明においては、シリコーンオイルの含
有量が100ppm程度と極めて微量であっても、イン
キの転移性を向上させる効果が得られるが、十分な効果
を得るには前記含有量が1,000ppm以上であるの
が好ましい。
【0031】本発明のオフセット印刷用インキに用いら
れるバインダー樹脂としては、耐熱性、耐候性、耐溶剤
性、耐薬品性、透明基板に対する接着性、着色剤の分散
性等の諸特性に優れたものであるのが好ましい。また、
上記インキをカラーフィルタ層用のインキとして用いる
ときは、さらに透明性に優れたバインダー樹脂を用いる
のが好ましい。
【0032】上記バインダー樹脂としては、例えばポリ
エステル−メラミン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂、エポキシ−メラミン樹脂などが使用可能である。こ
れらの樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用さ
れる。また、上記樹脂中に、樹脂の硬化速度を調整する
ことを目的として、酸触媒などの硬化触媒を適宜配合し
てもよい。
【0033】着色剤としては、インキの用途に応じて種
々の顔料や染料が用いられる。例えばカラーフィルタ層
用インキにおける着色剤としては、カラーフィルタ層の
所望の色に応じて、例えばアンスラキノン系レッド顔
料、ハロゲン化フタロシアニン系グリーン顔料、フタロ
シアニン系ブルー顔料等があげられる。また、ブラック
マトリックス層用インキにおける着色剤としては、例え
ばカーボンブラック、酸化鉄(鉄黒)、チタンブラッ
ク、硫酸鉄等があげられる。
【0034】着色剤の含有量は特に限定されないが、ブ
ラックマトリックス層用インキにおけるブラック顔料の
場合、バインダー樹脂100重量部に対して、通常10
〜200重量部程度配合される。また、カラーフィルタ
層用インキにおける着色剤の場合、バインダー樹脂10
0重量部に対して、通常10〜80重量部程度配合され
る。
【0035】本発明のオフセット印刷用インキは、上記
例示のバインダー樹脂、着色剤、シリコーンオイルおよ
び必要に応じて溶剤や体質顔料などを配合し、3本ロー
ル、ニーダー等の混合機にて混合することによって調整
される。かかるインキは低粘度であるのが好ましい。具
体的には、粘度が10〜30,000ポアズ(P)、好
ましくは500〜10,000ポアズであるのが適当で
ある。
【0036】次に、本発明のカラーフィルタの製造方法
について詳細に説明する。本発明のカラーフィルタの製
造方法は、凹版オフセット印刷法によって、透明基板の
表面にインキ層を形成するものである。前記インキ層と
しては、例えば赤色(R) 、緑色(G) および青色(B) の3
色のカラーフィルタ層のほか、必要に応じて遮光用のブ
ラックマトリックス層等が形成される。
【0037】上記の印刷に用いられる凹版の基板として
は、例えばソーダライムガラス、ノンアルカリガラス、
石英ガラス、低アルカリガラス、低膨張ガラス等のガラ
ス;フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル
スルホン樹脂、ポリメタクリル樹脂等の樹脂;ステンレ
ス、銅、低膨張合金アンバー等の金属などが用いられ
る。なかでも、ソーダライムガラス等の軟質ガラスを用
いるのが、微細なパターンを高精度で再現するうえで好
ましい。
【0038】凹版の表面に形成される凹部の深さは特に
限定されないが、インキ層の厚さに応じて、通常1〜1
5μm、好ましくは5〜10μmの範囲で設定される。
凹版からブランケットへのインキの転移性をより一層向
上させるために、少なくとも凹版凹部の底面を、シリコ
ーンゴム等の表面自由エネルギーが低い材料で表面処理
してもよい。
【0039】ブランケットには、従来公知の種々のもの
を使用できるが、特に表面がシリコーンゴムからなるシ
リコーンブランケットを用いるのが、ブランケットから
透明基板への転移プロセスにおいてインキの完全転移を
実現でき、優れたパターン形状が得られるために好まし
い。また、凹版からブランケットへインキを完全転移さ
せるという観点から、ブランケットの表面自由エネルギ
ーは、少なくとも凹版凹部の底面における表面自由エネ
ルギーよりも高いのが好ましい。具体的には、両者の表
面自由エネルギーの差が2dyn/cm以上、好ましく
は4dyn/cm以上あるのが適当である。
【0040】なお、ブランケットの表面自由エネルギー
は、表面ゴム層に使用したゴムから求められる。また、
表面処理を施した凹版の表面自由エネルギーは、表面処
理に用いた材料から求められる。表面処理を施していな
い凹版、すなわちガラスや金属自体の表面自由エネルギ
ーは直接測定できないが、ガラスや金属の表面は、通
常、水に対する濡れ性が良好であるため、水の表面自由
エネルギー(73dyn/cm)よりも大きいと考えら
れる。
【0041】カラーフィルタの透明基板には、波長40
0〜700nmの光に対する透過率が高いものが好まし
く、例えばノンアルカリガラス、ソーダライムガラス、
低アルカリガラス等のガラス基板や、ポリエーテル、ポ
リスルホン、ポリアリレート等のフィルムが好適に用い
られる。本発明のカラーフィルタの製造方法において
は、例えば、透明基板の表面に遮光用のブラックマトリ
ックス層を印刷した後、赤色(R) 、緑色(G) および青色
(B) の3色のカラーフィルタ層を印刷してもよく、ブラ
ックマトリックス層とカラーフィルタ層との印刷の順序
を上記と逆にしてもよい。また、ブラックマトリックス
層は必ずしも形成しなくてよい。
【0042】透明基板の表面にカラーフィルタ層やブラ
ックマトリックス層等のインキ層を形成した後、かかる
インキ層を、透明基板が熱変形しない温度と時間(通
常、180〜250℃で30〜180分間、好ましくは
200〜230℃で50〜80分間)加熱、乾燥して完
全に硬化させることにより、カラーフィルタが得られ
る。
【0043】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
説明する。 実施例1 ポリエステル−メラミン系樹脂(トリメリト酸とネオペ
ンチルグリコールとをエステル化したものに、架橋剤と
してメチル化メラミン樹脂を加えたもの)に、カーボン
ブラックと溶剤(炭素数13〜15程度の高沸点炭化水
素)とを混合し、粘度を500ポアズ(P)に調整し
た。次いで、ジメチルシリコーンオイル(前出の「KF
−96」、粘度1,000cP)を、インキの総量に対
して10,000ppm(1重量%)となるように配合
して、オフセット印刷用インキを作製した。
【0044】凹版には、ソーダライムガラスの表面にシ
リコーンゴム(表面エネルギー18dyn/cm)のコ
ーティング層を形成したものを用いた。この凹版の凹部
は、線幅50μm、深さ5μmのストライプパターンで
あった。ブランケットには、表面ゴム層がシリコーンゴ
ム(表面エネルギー22dyn/cm)からなるものを
使用した。また、透明基板には、ノンアルカリガラス
(コーニング社製の#7059)を使用した。
【0045】上記凹版、ブランケット、透明基板および
インキを使用し、通常の平台オフセット印刷機による凹
版オフセット印刷にて、ストライプパターンを印刷し
た。かかる印刷において、凹版からブランケットへのイ
ンキの転移プロセスにおけるインキの転移速度は30m
m/s、ブランケットから透明基板へのインキの転移速
度は150mm/sであった。
【0046】実施例2 凹版として、表面にシリコーンゴムのコーティング層を
形成していないものを用いたほかは、実施例1と同様に
して、ストライプパターンの印刷を行った。 実施例3 ジメチルシリコーンオイルに代えて、メチルハイドロジ
ェンシリコーンオイル(前出の「KF99」、粘度20
cP)を、インキの総量に対して1,000ppm
(0.1重量%)となるように配合したほかは、実施例
1と同様にしてオフセット印刷用インキを作製した。
【0047】次いで、上記インキを用いたほかは、実施
例1と同様にして、ストライプパターンの印刷を行っ
た。 比較例1 オフセット印刷用インキには、ポリエステル−メラミン
系樹脂(前出)に、カーボンブラックと溶剤(前出)と
を混合し、粘度を500ポアズ(P)に調整したものを
使用した。凹版には、表面にシリコーンゴムのコーティ
ング層を形成していないものを使用した。ブランケット
には、表面ゴムがアクリロニトリル−ブタジエンゴム
(アクリロニトリルの含有量35%)であるもの(表面
自由エネルギー:35dyn/cm)を使用した。
【0048】インキ、凹版およびブランケットとして、
上記例示のものを用いたほかは、実施例1と同様にし
て、ストライプパターンの印刷を行った。 比較例2 オフセット印刷用インキとして、比較例1と同じものを
使用したほかは、実施例2と同様にして、ストライプパ
ターンの印刷を行った。
【0049】比較例3 オフセット印刷用インキとして、比較例1と同じものを
使用したほかは、実施例1と同様にして、ストライプパ
ターンの印刷を行った。 (印刷試験結果)上記の各実施例および比較例につい
て、カラーフィルタを10枚印刷した後と、1,000
枚印刷した後での、ブランケットへの転移プロセスおよ
び透明基板への転移プロセスにおけるパイリングの有無
を目視で確認した。パイリングによって転移されなかっ
たインキの割合(%)を表1に示す。表1において、パ
イリングが0%とあるのは、インキが完全に転移したこ
とを示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1から明らかなように、比較例1〜3で
は、シリコーンオイルを添加していないインキを用いた
ためにパイリングが生じ、インキの完全転移を実現でき
なかった。このうち、比較例3では、シリコーンゴムで
表面処理した凹版と、シリコーンブランケットとを用い
ていることから、印刷初期においてはインキの完全転移
を実現できたが、印刷を繰り返すとパイリングが発生し
た。
【0052】一方、実施例1〜3では、シリコーンオイ
ルを添加したインキを用いたことから、パイリングが発
生せず、インキの完全転移を実現できた。このうち、実
施例2では、シリコーンゴムで表面処理していない凹版
を用いているものの、凹版からブランケットへインキを
完全に転移できた。上記結果より、シリコーンオイルを
含有するオフセット印刷用インキは、凹版凹部からの離
型性に優れており、ブランケットへの転移プロセスにお
いて完全転移を実現できることがわかった。
【0053】また、上記実施例1〜3で印刷したカラー
フィルタ層やブラックマトリックス層は、パターン形状
や印刷寸法精度にも優れていた。
【0054】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のオフセッ
ト印刷用インキはシリコーンオイルを含有しているた
め、凹版凹部からの離型性に優れている。また、本発明
のカラーフィルタの製造方法によれば、繰り返し印刷を
行ったときでも、優れたパターン形状および高い印刷精
度でもって、カラーフィルタ層等のパターンを形成でき
る。従って、高画質化に対応したカラーフィルタの製造
方法として好適に用いられる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バインダー樹脂、着色剤およびシリコーン
    オイルを含むことを特徴とするオフセット印刷用イン
    キ。
  2. 【請求項2】前記シリコーンオイルの含有量が、前記オ
    フセット印刷用インキの総量に対して100〜50,0
    00ppmである請求項1記載のオフセット印刷用イン
    キ。
  3. 【請求項3】透明基板の表面にインキ層を形成するカラ
    ーフィルタの製造方法において、請求項1または2記載
    のオフセット印刷用インキを凹版の凹部に充填し、この
    凹部からブランケットの表面に転移させ、次いで透明基
    板の表面に転移させてインキ層を形成することを特徴と
    するカラーフィルタの製造方法。
  4. 【請求項4】前記凹版のうち、少なくとも凹部の底面が
    シリコーンゴムで被覆されている請求項3記載のカラー
    フィルタの製造方法。
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