JPH1089912A - 干渉顕微鏡 - Google Patents

干渉顕微鏡

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JPH1089912A
JPH1089912A JP8244724A JP24472496A JPH1089912A JP H1089912 A JPH1089912 A JP H1089912A JP 8244724 A JP8244724 A JP 8244724A JP 24472496 A JP24472496 A JP 24472496A JP H1089912 A JPH1089912 A JP H1089912A
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JP
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interference
phase
light source
observation object
image
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JP8244724A
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Inventor
Shinichi Hayashi
林  真市
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再現性および精度の良い計測値が得られる干
渉顕微鏡を提供する。 【解決手段】 コヒーレントな照明光を発生する光源手
段21,22,23と、この光源手段からの照明光により観察物
体30と参照物体31との干渉像を生成する干渉装置27と、
干渉装置27によって生成される干渉像の拡大像を所定の
結像面に形成する対物レンズ26と、拡大像を撮像する撮
像装置32と、光源手段から観察物体30を経由して干渉像
までの光路と光源手段から参照物体31を経由して干渉像
までの光路との位相差を変調する位相変調装置36と、位
相変調装置36で位相差を変調することにより、撮像装置
32から得られる複数の干渉像に基づいて観察物体30の表
面近傍での位相分布を算出する位相分布算出手段33と、
この位相分布算出手段33で算出される位相分布の特異点
が明確に現れるように、観察物体30に対する対物レンズ
26の焦点位置を調節する焦点調節装置35とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、微小物体の形状
を測定、検査するための干渉顕微鏡に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】干渉計に顕微鏡を組み合わせて、微小物
体の形状を測定、検査する干渉顕微鏡は、従来種々のも
のが提案されている。特に、位相を測定できる干渉顕微
鏡(位相顕微鏡)を用いて物体の表面近傍における像の
位相分布を測定し、その位相の飛び(特異点)より、従
来の光学顕微鏡の解像よりも小さい構造の観察が可能で
あることが、例えば、V.P.Tychinsky, "ON SUPERRESOLU
TION OF PHASE OBJECTS", Optics Communications,74(1
989),pp41-45、あるいは、D.M.Gale,et.al.,"LINNIK MI
CROSCOPE IMAGING",Applied Optics,35(1996),pp131-14
8 等に示されている。この大きさ無限小の特異点は、通
常、物体の光学物性的不連続点( 異なる2つの物質の境
界または段差位置等)のごく近傍に発生することが多
い。したがって、その特異点の位置を測定すれば、その
発生原因となっている光学物性的不連続点を高い精度で
測定することができる。
【0003】図3は、従来の干渉顕微鏡の一例を示すも
のである。この干渉顕微鏡は、マイケルソンタイプの干
渉計を用いたもので、レーザ等の単色光源からなる光源
1より射出したコヒーレントな照明光は、集光レンズ
2、ハーフミラー3および対物レンズ4を経て観察物体
5に照射される。また、その照明光の一部は、対物レン
ズ4と観察物体5との間に設けられたハーフミラーより
なる干渉装置6によって参照物体7に照射される。これ
ら観察物体5および参照物体7から反射した光は、干渉
装置6で合成されて干渉し、その合成像が対物レンズ4
およびハーフミラー3を経て所定の結像面に配置した、
例えばCCDよりなる撮像装置8上に拡大投影され、そ
の像がコントローラ9を経て画像表示装置10に表示さ
れる。
【0004】ここで、撮像装置8の撮像面(所定の結像
面)には、干渉装置6から観察物体5で反射して再び干
渉装置6まで戻る観察光路11の光路長と、干渉装置6
から参照物体7で反射して再び干渉装置6まで戻る参照
光路12の光路長との局所的な差に応じた干渉縞が発生
している。したがって、コントローラ9により位相変調
器13を駆動して、参照物体7を光軸方向に移動させ、
これにより光路長差を少しずつ変化させて、干渉縞を移
動させながら複数の干渉画像を撮像装置8によって取り
込めば、それらの干渉画像に基づいて観察物体表面近辺
の位相分布を算出することができる。このように複数の
干渉画像より位相分布を算出する方法は、Catherine Cr
eath,"PHASE-MEASUREMENT INTERFEROMETRY TECHNIQUE
S",Progress in Qptics XXVI,Amsterdam 1988,pp350-39
3 、および特開平5−232384号公報に詳しく説明
されている。
【0005】また、従来の他の干渉顕微鏡として、例え
ば、図4に示すように、リニークタイプの干渉計を用い
るものや、図5に示すように、ミロータイプの干渉計を
用いるものがある。なお、図4および図5では、図3に
示したコントローラおよび画像表示装置の図示を省略し
てある。これらの干渉顕微鏡では、光源1としてレーザ
光源を用い、該レーザ光源1から射出される照明光を、
2つの正レンズ15a,15b、およびそれらの間に設
けたピンホール16を経て対物レンズの瞳位置に集光
し、これにより観察物体5上に平面波として照射するよ
うにしている。
【0006】すなわち、図4に示す干渉顕微鏡で用いて
いるリニークタイプの干渉計は、対物レンズの作動距離
が短いために、マイケルソンタイプの干渉計を構成でき
ないときに用いられるひとつの方式で、干渉装置6を構
成するハーフミラーは、観察対物レンズ4aより上方に
位置し、参照光路12側では観察光路11上の観察対物
レンズ4aと共役な位置に、観察対物レンズ4aと光学
的に同一の参照対物レンズ4bが配置される。なお、こ
の場合、照明光を対物レンズ4a,4bに導くためのハ
ーフミラーは、干渉装置6のハーフミラーで代用できる
が、それに限るものではない。
【0007】また、図5に示すMirauタイプの干渉計を
用いる干渉顕微鏡は、レーザ光源1からの照明光を、正
レンズ15a、ピンホール16、正レンズ15b、ハー
フミラー17および対物レンズ4を経て観察物体5に照
射すると共に、対物レンズ4と観察物体5との間の光路
中に、光軸に垂直にハーフミラーである干渉装置6を配
置し、この干渉装置6による観察物体5の共役位置に参
照物体7を配置したものである。この干渉顕微鏡におい
ては、干渉装置6および参照物体7が対物レンズ4に対
して固定されている場合には、対物レンズ4と観察物体
5との距離を変えて、光路長差を変化させることによ
り、位相分布を得る干渉像を算出することができる。
【0008】ところで、観察物体表面近傍における位相
特異性の検出には、以下の問題がある。すなわち、上述
したD.M.Galeの論文にも示されているように、観察され
る位相分布が、観察物体に対する対物レンズの焦点位置
に著しく敏感であることである。例えば、上記文献で
は、開口数NA=0.9の対物レンズに、波長λ=0.
633μmの光源を用いているので、対物レンズの焦点
深度Δは、Δ=λ/2NA2 から、Δ=0.4μmとな
るが、観測される位相分布は、焦点位置を0.1μmず
らしただけでも大きく変化してしまう。
【0009】さらに、本発明者による観察物体表面近傍
における詳細かつ入念な電場解析によれば、特異点は必
ずしも観察物体表面上に焦点が合ったときに現れるわけ
ではないことが判明した。このことを図6および図7を
用いて説明する。
【0010】図6(a)は、本発明者が電場解析に用い
た観察物体のモデルを示すものである。このモデルは、
酸化シリコン(SiO2 )基板18上に、2μmの周期
で、幅1.5μm、間隔0.5μm、厚さ0.2μmの
窒化シリコン(Si3 4 )膜19を形成したものであ
る。SiO2 基板18およびSi3 4 膜19の屈折率
nは、それぞれn=1.5およびn=2とした。この観
察物体に、上方から波長λ=0.63μmで、溝に沿っ
て平行(紙面に垂直)な電場を持つP偏光の平面波を垂
直に入射させる。
【0011】図6(b)は、図6(a)に示した観察物
体を、NA=0.9の対物レンズから見たときに、観察
物体表面近傍にできる見かけの電場の位相分布の等高線
を示すものである。この場合、観察物体の構造に基づく
特異点は、観察物体の表面ではなく、SiO2 基板18
の内側約0.08μmの位置に現れる。
【0012】図7は、図6(a)に示した観察物体に対
し、図6(b)に示した特異点が現れる深さ位置z0
ら、その焦点深度(±0.4μm)の範囲内で、0.1
μm毎に焦点位置を変化させたときに、NA=0.9の
対物レンズによって測定される位相分布の変化を示した
ものである。ここで、z0+は特異点のごく僅か上方の位
置を、z0-はそのごく僅か下方の位置を示す。図7から
明らかなように、対物レンズの焦点位置が、上方からz
0 を経て下方へ通過すると、特異点の位置z0における
位相の飛びが、+180°から−180°へと変化す
る。これは、位相の飛び+180°と−180とが数学
的に等価であることに起因する。ただし、位相軸の原点
は任意にとれるので、z0 における特異点での位相の飛
びの根元を0とした。
【0013】対物レンズの焦点がz0 に合焦している場
合は、特異点において鋭い位相の飛びが見られるととも
に、特異点を境にして位相の飛びの方向が±180°逆
転する。この飛びの横位置は、観察物体の表面段差の横
位置にほぼ一致するので、その段差の横位置xは、この
位相飛び位置の測定精度で求まることになる。
【0014】一方、対物レンズが、z0 −0.4μmま
たはz0 +0.4μmの位置に合焦している場合は、特
異点近傍において急激な位相の変化があるものの、位相
の飛びが見られないため、特異点の位置の特定が難しく
なる。
【0015】以上のように、特異点近傍では、対物レン
ズの焦点深度0.4μmの範囲の焦点位置の変化でも、
位相分布が大きく変化する。したがって、特異点をもと
に観察物体の形状を測定するには、対物レンズの焦点位
置を正確に特異点に合わせることが望ましく、しかも、
その特異点は、観察物体の表面にあるとは限らない、と
いうことが分かる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
干渉顕微鏡では、観察物体の明視野像を見ながら、その
像が鮮鋭に見えるように対物レンズの位置を調整する
か、あるいは自動合焦装置(AF)を用いて対物レンズ
の位置を調整するようにしているため、いずれの場合
も、通常の焦点深度程度の焦点誤差を含むことになる。
このため、観察物体の形状を測定しようとしても、常に
特異点が現れる位置で測定することができず、再現性お
よび精度の良い計測値を求めることが非常に困難である
という問題がある。
【0017】この発明は、このような従来の問題点に着
目してなされたもので、観察物体の形状を測定する場合
でも、再現性および精度の良い計測値が得られるよう適
切に構成した干渉顕微鏡を提供することを目的とするも
のである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る干渉顕微鏡は、コヒーレントな照明
光を発生する光源手段と、この光源手段からの照明光に
より観察物体と参照物体との干渉像を生成する干渉装置
と、前記干渉装置によって生成される干渉像の拡大像を
所定の結像面に形成する対物レンズと、前記拡大像を撮
像する撮像装置と、前記光源手段から前記観察物体を経
由して前記干渉像までの光路と、前記光源手段から前記
参照物体を経由して前記干渉像までの光路との位相差を
変調する位相変調装置と、この位相変調装置で前記位相
差を変調することにより、前記撮像装置から得られる複
数の干渉像に基づいて前記観察物体の表面近傍での位相
分布を算出する位相分布算出手段と、この位相分布算出
手段で算出される前記位相分布の特異点が明確に現れる
ように、前記観察物体に対する前記対物レンズの焦点位
置を調節する焦点調節装置とを有することを特徴とする
ものである。
【0019】前記位相変調装置は、前記光源手段と前記
撮像装置との間の光路中に配置した波長可変フィルタを
有するのが、構成を簡単にする点で好ましい。
【0020】前記光源手段は、波長可変光源をもって構
成し、前記位相変調装置は、前記波長可変光源から射出
される照明光の波長を変化させるよう構成するのが、全
体の構成を簡単にする点で好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明に係る干渉顕微鏡では、
測定した位相分布の特異点が明確に現れるように、焦点
調節手段により観察物体に対する顕微鏡の対物レンズの
焦点位置を調整することにより、観察物体の形状を再現
性および精度良く測定することを可能としている。
【0022】ここで、再び図6および図7を用いて、こ
の発明に係る干渉顕微鏡による特異点の検出方法につい
て説明する。実際の測定に際しては、まず、観察物体の
明視野像を用いて、干渉顕微鏡の対物レンズの焦点位置
を観察物体のほぼ表面に合わせる。その際、例えば、対
物レンズが観察物体の表面に正確に合焦すると、その焦
点位置は、図6(b)より、z0 の位置から対物レンズ
側(上方)に0.28μm離れた位置、すなわちz0
らSiO2 基板15の表面までの距離0.08μmと、
Si3 4 膜16の高さ0.2μmとを加えた位置にあ
るので、観察される位相分布は、図7に、z0 +0.3
μmで示すようなカーブとなる。しかし、この位相分布
は、全体的に滑らかで、急激な位相の飛びの部分が存在
していないため、特異点の位置の特定は困難となる。
【0023】次に、焦点位置を0.1μm上方に移動し
てみると、観察される位相分布は、z0 +0.4μmで
示されるカーブとなる。この場合は、以前よりも位相分
布がより滑らかになり、特異点の特徴が薄れるので、間
違った方向に焦点移動したと判断することができる。
【0024】そこで、次に下方に焦点位置を移動して行
くことにする。0.1μm毎に焦点位置を下方に移動し
ながら位相分布を測定して行くと、図7のz0 +0.2
μmで示されるカーブ、およびz0 +0.1μmで示さ
れるカーブのように、次第に特異点付近での位相の立ち
上がりが急になり、z0 で遂に特異点での180°の位
相の飛びが観測され、これにより特異点の位置を精度良
く容易に特定することができる。
【0025】焦点位置を特異点の下方より始めた場合も
同様である。この場合も、特異点の特徴である位相の飛
びが大きくなるように上方に焦点を合わせ直してゆく
と、遂には、180°の位相の飛びが観測される焦点位
置に到着するので、特異点を精度良く求めることができ
る。
【0026】なお、焦点位置の一回当たりの移動量は、
0.1μmに限らず、特異点から遠い位置においては、
移動量を大きくして早く特異点近傍に到着するように
し、特異点近傍においては、移動量を小さくして特異点
に精密に近づけるようにすることにより、特異点の位置
を効率良く、しかも精度良く特定することができる。
【0027】以上の説明では、180°の位相の飛びが
観測されることを前提にしたが、実際には、光学的ノイ
ズや電気的ノイズ等の外乱要因によって、必ずしも18
0°の位相の飛びを検出できるわけではない。また、観
察物体によっては、特異点における位相の飛びが180
°より小さく、かつその上下において位相が逆転しない
場合もある。そのような場合には、位相の飛びが最大と
なるように焦点位置を調節すれば良い。また、特異点近
傍での位相変化の傾きの微分値を算出し、その微分値が
最大となるように焦点位置を調節しても良い。
【0028】さらに、位相の飛びと所定の閾値とを比較
し、その比較結果に基づいて、焦点位置を調節するよう
にしても良い。例えば、観察物体の材質や形状の見当が
予め付いている場合は、理論的または経験的に特異点近
辺における位相の飛びの量が予想できるので、実用上許
容できる焦点範囲における位相飛びの値に基づいて所定
の閾値を予め設定し、観察される位相飛びの量がその閾
値を越えるように焦点位置を調節しても良い。
【0029】また、特異点の上下では、位相の飛びの方
向が反転するので、その性質を利用して焦点位置を特異
点に近づけるようにしてもよい。この場合は、初めは焦
点移動量を大きく取りながら位相分布を測定し、位相の
飛びの方向が反転したら、焦点移動の方向を逆にすると
共に、その移動量を小さくまたは半分にして、同様の動
作を繰り返せば、特異点に速く到達することができる。
【0030】さらに、特異点に合焦している場合は、2
つの特異点の間で位相分布が平坦になるので、その性質
を利用して、位相分布の差分をとり、その絶対値の最大
が小さくなるように、焦点位置を調節しても良い。
【0031】また、上記の位相分布の差分は、特異点に
おいて絶対値が最大になるので、その性質を利用して焦
点位置を特異点に近づけるようにすることもできるし、
特異点の上下では、位相分布の差分の符号が反転するの
で、それを利用して焦点位置を特異点に近づけるように
することもできる。
【0032】さらに、位相分布そのものではなく、位相
の差分値を用いることもできる。すなわち、位相の差分
値は、特異点近辺で特に大きな絶対値を持つので、上述
した位相の飛びを位相の差分値で置き換えて焦点位置を
特異点に近づけるようにすることもできる。
【0033】なお、この発明に係る干渉顕微鏡において
は、干渉計として、上述したマイケルソンタイプやミロ
ータイプのものを含むシェアリング干渉計、およびリニ
ークタイプを含む二光路干渉計の他、ウォラストンやノ
マルスキの複屈折プリズム等を用いる共通光路干渉計
等、およそ観察物体の形状に応じた干渉画像を生成でき
る種々の干渉計を用いることができる。
【0034】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して説明する。図1は、この発明に係る干渉顕微鏡の第
1実施例を示すものである。この干渉顕微鏡では、白熱
光源21からの光を、集光レンズ22を経て単色フィル
タ23を透過させることによりコヒーレントな照明光を
得、この照明光を明るさ絞り(AS)を含む照明光学系
24、およびハーフミラー25を経て対物レンズ26の
瞳位置に集光した後、ハーフミラーを有するマイケルソ
ンタイプの干渉装置27により観察光路28および参照
光路29に分割して、それぞれ観察物体30および参照
物体31をケーラー照明する。ここで、白熱光源21、
集光レンズ22および単色フィルタ23は、光源手段を
構成する。
【0035】また、観察物体30および参照物体31で
反射される光は、観察光路28および参照光路29を引
き返して、干渉装置27によって再び合成して干渉さ
せ、その合成像を対物レンズ26およびハーフミラー2
5を経て、対物レンズ26の焦平面上に配置した、例え
ばCCDよりなる撮像装置32上に拡大投影して、その
像をコントローラ33に取り込むようにする。
【0036】コントローラ33では、撮像装置32から
取り込んだ干渉像を明視野像として画像表示装置34に
表示したり、あるいは取り込んだ複数の干渉像から位相
分布を演算して画像表示装置34に表示するようにす
る。また、観察物体30は、例えばピエゾ素子からなる
焦点調節装置35上に固定し、参照物体31は、例えば
ピエゾ素子からなる位相変調装置36に固定して、これ
ら焦点調節装置35および位相変調装置36をコントロ
ーラ33により駆動制御するようにする。
【0037】なお、上記構成において、単色フィルタ2
3のバンド幅、および照明光学系24に含まれる明るさ
絞りASの径は、干渉像の明るさと、観察物体30上で
のコヒーレンス度との兼ね合いにより設定する。また、
撮像装置32の1ピクセルの大きさは、例えば、対物レ
ンズ26のエアリーディスクの1/10〜1/100程
度とする。
【0038】この実施例における観察物体30の観察方
法は、次の通りである。まず、画像表示装置34で明視
野像を観察しながら、対物レンズ26の焦点を観察物体
30の表面に合わせる。なお、この焦点合わせは、撮像
装置32からの信号に基づいて、コントローラ33によ
り焦点調節装置35を駆動して自動的に行うAFでもよ
い。次に、コントローラ33により位相変調装置36を
駆動して、いわゆる4バケット方式に代表されるフリン
ジスキャン法などに基づいて、参照物体31を光軸方向
に、例えば1/4波長づつ移動させながら、例えば4〜
5枚の干渉像を取り込み、その複数の画像から観察物体
30上の現在の焦点位置における位相分布を算出する。
【0039】その後、コントローラ33により焦点調節
装置35を駆動して、観察物体30を光軸方向に僅かに
移動し、その状態で、同様の手順により、当該焦点位置
における位相分布を算出する。次に、コントローラ33
において、上記のようにして算出した2つの位相分布か
ら、より特異点の特徴が出ている焦点位置を自動的に選
択して、次の位相分布を測定する焦点位置を設定し、同
様な手順を繰り返す。特異点を明確に特定できる焦点位
置に到達したら、その位置での位相分布により観察物体
24の形状を測定する。
【0040】なお、図1においては、レーザ光源を用い
て光源手段を構成することもできるが、白熱光源21を
用いたほうが、レーザ光特有のスペックルノイズを回避
できるので、精度の良い測定が可能となる。また、位相
変調装置36は、使用する光の周波数を変調する周波数
変調手段をもって構成することもできる。すなわち、観
察光路28と参照光路29との光路長差が物理的に固定
されている場合には、使用する光の波長を変えれば、そ
れに反比例して位相差も変化するので、周波数変調手段
により光の波長を変えれば、上述したと同様の作用を行
わせることができる。
【0041】この場合の周波数変調手段は、例えば、光
源と撮像装置32との間の光路中に波長可変フィルタを
挿入して構成することができ、これにより位相変調装置
の構成を簡単にできる。また、光源として半導体レーザ
等の波長可変光源を用いて、出射される照明光の波長を
変化させるように構成することができる。このようにす
れば、全体の構成をより簡単にできる。
【0042】図2は、この発明に係る干渉顕微鏡の第2
実施例を示すものである。この干渉顕微鏡は、ノマルス
キータイプの微分干渉計を用いたもので、光源手段を構
成するレーザ光源41から平行光として射出されたコヒ
ーレントな照明光は、正レンズ42a、ピンホール4
3、正レンズ42b、位相変調装置44およびハーフミ
ラー45を経てノマルスキープリズム46に入射させ、
ここで偏光方向が直交する2本の光線に分割して、それ
らの光線を対物レンズ47を経て、該対物レンズ47の
分解能程度に離れた平行光として観察物体48に照射す
る。なお、観察物体48は、例えばピエゾ素子からなる
焦点調節装置49上に固定する。
【0043】観察物体48で反射される2本の光線は、
再び対物レンズ47を経てノマルスキープリズム46に
入射させ、ここで1本の光線に合成する。したがって、
この実施例では、観察物体48そのものが対物レンズ4
7の分解能程度ずれて参照物体となる。このノマルスキ
ープリズム46で合成された観察物体48での反射光の
2つの偏光成分は、ハーフミラー45を経て検光子50
に入射させ、ここで所定の方向の偏光成分のみ抽出して
干渉させて、その干渉像を対物レンズ47の焦平面に配
置した撮像装置51上に形成する。なお、図2では、フ
レアを防止するために、ノマルスキープリズム46、検
光子50および撮像装置51を、光軸に対し僅かに傾け
てある。
【0044】位相変調装置44は、1/2波長板44a
および1/4波長板44bと、1/2波長板44aを光
軸を中心に回転駆動するステッピングモータ44cとを
有するセナルモンタイプの偏光補償板を用いて構成し、
これによりノマルスキープリズム46で分離される2つ
の偏光成分の光量比および位相差を制御するようにす
る。なお、1/4波長板44bおよび検光子50のそれ
ぞれの振動方向は、ノマルスキープリズム46で分離さ
れる2つの偏光成分の光量が等しくなるように、その2
つの偏光方向に対して±45°をなす方向に設定する。
このようにして、1/2波長板44aをステッピングモ
ータ44cにより回転駆動すれば、ノマルスキープリズ
ム46で分離される2つの偏光成分の位相差を、1/2
波長板44aの回転角度の4倍で変化させることができ
る。
【0045】位相変調装置44のステッピングモータ4
4c、および焦点調節装置49は、図示しないコントロ
ーラによって駆動制御し、また、撮像装置51で撮像し
た干渉像はコントローラに取り込んで、図示しない画像
表示装置に明視野像として表示したり、複数の干渉像か
ら位相分布を算出して、それを画像表示装置に表示する
ようにする。
【0046】この実施例においても、第1実施例と同様
にして、まず、明視野像を撮像しながら、対物レンズ4
7の焦点を観察物体48の表面に合わせ、その状態で、
位相変調装置44を制御して、直交する偏光成分の位相
差を変調して複数枚の干渉像を取り込み、その複数の画
像から観察物体48上の現在の焦点位置における位相分
布を算出する。
【0047】その後、焦点調節装置49を制御して、観
察物体48を光軸方向に僅かに移動し、その状態で、同
様の手順により、当該焦点位置における位相分布を算出
して、前回算出した位相分布と比較し、その比較からよ
り特異点の特徴が出ている焦点位置を自動的に選択し
て、次の位相分布を測定する焦点位置を設定し、同様な
手順を繰り返す。特異点を明確に特定できる焦点位置に
到達したら、その位置での位相分布により観察物体48
の形状を測定する。
【0048】この実施例によれば、参照物体が観察物体
48そのものであるので、コントラストの極めて高い干
渉縞を得ることができると共に、観察光路と参照光路と
がほぼ共通なので、観察物体48の顕微鏡に対する振動
による影響を受けにくいという利点がある。また、1/
2波長板44aの回転により、直交する偏光成分の位相
差を正確に制御できる利点がある。したがって、観察物
体48の形状をより再現性および精度良く測定すること
ができる。
【0049】さらに、レーザ光源41から射出される照
明光を、一旦ピンホール43で絞るようにしているの
で、観察物体48上に位相測定する領域程度の大きさの
ガウスビームとして結像させることができる。したがっ
て、焦点位置での波面が平面となり、微視的に見れば平
面波照明と同じになるので、単純なケーラー照明よりも
照明範囲を狭くでき、効率良く照明することができる。
【0050】なお、図2では、光源手段をレーザ光源4
1をもって構成したが、第1実施例と同様に白色光源に
代表されるインコヒーレントな光源を用いて構成するこ
ともできる。この場合には、位相変調装置44を構成す
る1/2波長板44aに代えて偏光子を用いる。したが
って、この場合には、位相差は偏光子の回転角度の2倍
だけ変化することになる。
【0051】また、位相変調装置44は、上記のような
セナルモンタイプの偏光補償板を用いる構成に限らず、
コントローラによって位相差を制御できる電気光学素子
を用いて構成することもできるし、微分干渉計を構成す
るノマルスキープリズム46を光軸に対して垂直に移動
させて、位相差を制御するように構成することもでき
る。
【0052】付記項 1.請求項1〜3のいずれか記載の干渉顕微鏡におい
て、前記焦点調節装置は、少なくとも2種類の焦点調節
機能を有し、そのうちの1つが前記干渉像によって観察
される特異点を用いて焦点合わせを行うことを特徴とす
る干渉顕微鏡。 2.付記項1記載の干渉顕微鏡において、前記焦点調節
装置は、前記干渉像の明視野像を用いて焦点合わせを行
う機能を有することを特徴とする干渉顕微鏡。 3.請求項1〜3のいずれか記載の干渉顕微鏡におい
て、前記焦点調節装置は、少なくとも2種類の自動焦点
調節機能を有し、そのうちの1つが前記干渉像によって
観察される特異点を用いて焦点合わせを自動的に行うこ
とを特徴とする干渉顕微鏡。 4.請求項1〜3、付記項1〜3のいずれか記載の干渉
顕微鏡において、前記焦点調節装置は、前記対物レンズ
の焦点位置が前記特異点から離れた位置にあるときは、
焦点合わせの移動量を大きくし、前記焦点位置が前記特
異点の近傍の位置にあるときは、焦点合わせの移動量を
小さくすることを特徴とする干渉顕微鏡。 5.請求項1〜3、付記項1〜4のいずれか記載の干渉
顕微鏡において、前記特異点は、前記観察物体上の位相
分布を測定して検出することを特徴とする干渉顕微鏡。 6.付記項5記載の干渉顕微鏡において、前記焦点調節
装置は、前記特異点における位相の飛びが大きくなるよ
うに焦点合わせを行うことを特徴とする干渉顕微鏡。 7.付記項5記載の干渉顕微鏡において、前記焦点調節
装置は、前記特異点における前記位相の飛びがある閾値
を越えるように焦点合わせを行うことを特徴とする干渉
顕微鏡。 8.付記項5記載の干渉顕微鏡において、前記焦点調節
装置は、前記特異点における前記位相の飛びの符号が逆
転する位置近傍に焦点合わせを行うことを特徴とする干
渉顕微鏡。 9.付記項8記載の干渉顕微鏡において、前記干渉像に
よって観察される特異点を用いて前記焦点調節装置によ
り前記対物レンズの焦点位置を調節する際に、まず1回
あたりの焦点合わせの移動量を比較的大きくとり、前記
特異点における前記位相の飛びの符号が逆転したら、焦
点合わせの移動方向を逆にすると共に、その移動量を小
さくまたは半分にする動作を繰り返し行うことを特徴と
する干渉顕微鏡。 10.付記項5記載の干渉顕微鏡において、前記焦点調
節装置は、2つの特異点間における位相分布が平坦にな
るように焦点合わせを行うことを特徴とする干渉顕微
鏡。 11.付記項5記載の干渉顕微鏡において、前記焦点調
節装置は、2つの特異点間における位相分布の差分の絶
対値の最大値が小さくなるように焦点合わせを行うこと
を特徴とする干渉顕微鏡。
【0053】
【発明の効果】上述のように、この発明の干渉顕微鏡に
よれば、従来の干渉顕微鏡では不可能であった特異点の
位置の再現性および精度の良い測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る干渉顕微鏡の第1実施例を示す
図である。
【図2】同じく、第2実施例を示す図である。
【図3】従来の干渉顕微鏡の一例を示す図である。
【図4】同じく、他の例を示す図である。
【図5】同じく、さらに他の例を示す図である。
【図6】本発明者が行った観察物体表面近傍における電
場解析を説明するための図である。
【図7】同じく、位相分布の変化を示す図である。
【符号の説明】
21 白熱光源 22 集光レンズ 23 単色フィルタ 24 照明光学系 25 ハーフミラー 26 対物レンズ 27 干渉装置 28 観察光路 29 参照光路 30 観察物体 31 参照物体 32 撮像装置 33 コントローラ 34 画像表示装置 35 焦点調節装置 36 位相変調装置 41 レーザ光源 42a,42b 正レンズ 43 ピンホール 44 位相変調装置 44a 1/2波長板 44b 1/4波長板 44c ステッピングモータ 45 ハーフミラー 46 ノマルスキープリズム 47 対物レンズ 48 観察物体 49 焦点調節装置 50 検光子 51 撮像装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレントな照明光を発生する光源手
    段と、 この光源手段からの照明光により観察物体と参照物体と
    の干渉像を生成する干渉装置と、 前記干渉装置によって生成される干渉像の拡大像を所定
    の結像面に形成する対物レンズと、 前記拡大像を撮像する撮像装置と、 前記光源手段から前記観察物体を経由して前記干渉像ま
    での光路と、前記光源手段から前記参照物体を経由して
    前記干渉像までの光路との位相差を変調する位相変調装
    置と、 この位相変調装置で前記位相差を変調することにより、
    前記撮像装置から得られる複数の干渉像に基づいて前記
    観察物体の表面近傍での位相分布を算出する位相分布算
    出手段と、 この位相分布算出手段で算出される前記位相分布の特異
    点が明確に現れるように、前記観察物体に対する前記対
    物レンズの焦点位置を調節する焦点調節装置とを有する
    ことを特徴とする干渉顕微鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の干渉顕微鏡において、 前記位相変調装置は、前記光源手段と前記撮像装置との
    間の光路中に配置した波長可変フィルタを有することを
    特徴とする干渉顕微鏡。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の干渉顕微鏡において、 前記光源手段は、波長可変光源をもって構成し、前記位
    相変調装置は、前記波長可変光源から射出される照明光
    の波長を変化させるよう構成したことを特徴とする干渉
    顕微鏡。
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