JPH1090995A - 現像剤担持体およびそれを用いた現像装置 - Google Patents

現像剤担持体およびそれを用いた現像装置

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JPH1090995A
JPH1090995A JP5503197A JP5503197A JPH1090995A JP H1090995 A JPH1090995 A JP H1090995A JP 5503197 A JP5503197 A JP 5503197A JP 5503197 A JP5503197 A JP 5503197A JP H1090995 A JPH1090995 A JP H1090995A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適正な画像濃度および高画質を維持しつつ、
現像剤担持体への現像剤の固着を回避することが可能な
現像剤担持体および同現像剤担持体を用いた現像装置を
提供する。 【解決手段】 本発明の現像剤担持体4は、導電性微粒
子を含有する結着樹脂からなる樹脂層4bが円筒状基体
4aの外周面に被覆されている。樹脂層4b表面には、
トナー粒子径より大きい凹凸とトナー粒子径より小さい
凹凸が形成されている。トナー粒子径より大きい凹凸は
算術平均粗さRaが1.3〜1.8μmの範囲にあり、ト
ナー粒子径より小さい凹凸は有効線長さSRlrが104%
以下である。また、本発明の現像装置3は、現像容器5
内に充填した一成分現像剤6を上記現像剤担持体4上に
担持し、現像剤6を現像剤層厚規制部材7により均一な
厚みに規制し、像保持体1と担持体4の間に電界を作用
させて、像保持体1上の静電潜像2を現像剤6により現
像する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機、
レーザプリンター、ファクシミリ等の電子写真方式を採
用した画像形成装置における現像装置に関する。詳しく
は、現像剤層厚規制部材によって樹脂層表面への付着量
が規制される現像剤を現像領域に搬送する現像剤担持
体、および静電潜像保持体と現像剤担持体の間の電界に
よって静電潜像保持体表面に形成された静電潜像を現像
する現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を採用した画像形成装置に
おいて、静電潜像保持体(感光体)に形成された静電潜
像を現像する方法として、使用する現像剤の種類等に応
じて各種の方法が従来から知られている。それらのう
ち、現像剤担持体表面に粗面化処理を施すことによって
現像剤の搬送性を向上させた現像装置が、例えば特開昭
55−140858公報、同56−1131728公
報、同57−66455公報等に記載されている。一成
分現像剤を使用する現像装置では、現像剤は現像剤担持
体との摩擦帯電により静電潜像を現像するに必要な極性
の電荷が与えられる。上記粗面化処理された現像剤担持
体は、現像剤を適切に摩擦帯電させることにも寄与して
いる。また、一成分現像装置では、摩擦帯電性制御、搬
送性制御の改善および画像欠陥防止のために、表面に導
電性微粒子が分散した樹脂層を形成した現像剤担持体が
用いられている。これらの現像剤担持体では、その表面
粗さは算術平均粗さRa等の指標で規定されている。例
えば、特開平4−6089号公報には、粗面化処理され
た基体を導電性の樹脂でコーティングした後の表面粗さ
を算術平均粗さRaで0.8〜2.5μmの範囲に規定し
ている。
【0003】しかしながら、表面に樹脂層を形成した現
像剤担持体を用いた従来の一成分現像装置では、現像剤
が現像剤担持体表面に接着しやすいことから、画像濃度
低下の原因である現像剤固着(トナーフィルミング)を
発生することがある。また、樹脂層を形成した現像剤担
持体は粒子径がトナー粒子径以下の数nm〜数μmの導
電性微粒子が樹脂層に添加されており、これらの導電性
微粒子が現像剤担持体表面に突起を形成し、現像剤の機
械的な固着の原因となってしまう。このように、現像剤
担持体への現像剤の固着は、現像剤と現像剤担持体との
接着性や現像剤担持体から現像剤への熱エネルギーの移
動、あるいは現像剤が現像剤担持体に機械的に削られて
しまうことに起因して生じるものである。つまり、現像
剤担持体表面におけるトナー粒子径よりも微小な大きさ
の凹凸が関与しているのである。算術平均粗さRa等
は、トナー粒子径以上の凹凸を表す指標としては優れて
いるが、上述の微小な凹凸に対しては、従来のような表
面粗さの測定および指標では測定装置の横方向の感度の
低さから、凹凸を表す指標とはなり得ない。したがっ
て、従来の表面粗さの規定だけでは、現像剤担持体への
現像剤の固着を回避することが困難である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、表面に樹
脂層を被覆した従来の現像剤担持体では、現像剤の固着
を回避することは困難であるという問題があった。そこ
で、本発明は、上述の問題点を解決しようとするもので
あって、適正な画像濃度および高画質を維持しつつ、現
像剤担持体への現像剤の固着を回避することが可能な現
像剤担持体および同現像剤担持体を用いた現像装置を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、導電性樹脂
層を表面層とする現像剤担持体を備えた現像装置におい
て、現像剤担持体への現像剤の固着の問題を解消すべく
鋭意研究・検討を重ねてきたところ、従来の算術平均粗
さRaの他に新たに有効線長さSRlrを表面粗さの指
標として導入すると共に、この有効線長さを従来の値よ
り小さくすることによって、上記目的が達成されること
を見い出し、本発明をなすに到ったものである。すなわ
ち、本発明の現像剤担持体は、導電性微粒子を含有する
結着樹脂からなる樹脂層が円筒状基体の外周面に被覆さ
れ、樹脂層表面にはトナー粒子径より大きい凹凸とトナ
ー粒子径より小さい凹凸が形成され、トナー粒子径より
大きい凹凸が算術平均粗さRaで1.3〜1.8μmの範
囲にあり、かつトナー粒子径より小さい凹凸が有効線長
さSRlrで104%以下であることを特徴とする。ま
た、本発明の現像装置は、上記現像剤担持体を用いるこ
とを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の現像剤担持体は、円筒状基体の外周面に現像剤
を担持する樹脂層が被覆されている。樹脂層は結着樹脂
に少なくとも導電性微粒子を含有した導電性層からな
り、結着樹脂中には導電性微粒子が分散している。円筒
状基体としては、例えばアルミニウム,ステンレス鋼等
の非磁性で導電性の部材が用いられる。上記樹脂層を構
成する結着樹脂としては、フェノール樹脂,メラミン樹
脂,尿素樹脂,アルキド樹脂,エポキシ樹脂,ポリアミ
ド,ポリイミド,ポリエステル,ポリウレタン,ポリカ
ーボネート,ポリフェニレンオキサイド,ポリエーテル
スルホン,アクリル系樹脂,スチレン系樹脂や、離型性
に優れているフッ素系樹脂,シリコーン樹脂等が好まし
く用いられる。
【0007】樹脂層に分散する導電性微粒子としては、
カーボンブラック,これを造粒したカーボンビーズ,カ
ーボンファイバー,グラファイト等の炭素系物質、銅,
銀,アルミニウム,ステンレス鋼等の導電性金属または
合金、酸化錫,酸化インジウム,酸化アンチモン,酸化
チタン,Sn2O−In23 複合酸化物等の導電性金属
酸化物、チタン酸カリウム等の導電性ウィスカーなどの
微粉末が用いられる。本発明においては、樹脂層中にト
ナー粒子径より大きい導電性微粒子を分散させて、樹脂
層表面にトナー粒子径より大きい凹凸を形成し、現像剤
の搬送性の制御を行う。その際、樹脂層表面には、導電
性微粒子の表面形状やその表面分布等に応じて、トナー
粒子径より小さい凹凸も同時に形成される。また、樹脂
層中にトナー粒子径より大きいものと小さいもののサイ
ズの異なる導電性微粒子を分散させることが好ましい。
その場合は、現像剤担持体の抵抗を適正値に制御するこ
とが容易となり、現像剤に適正な帯電量を付与すること
ができる。なお、トナー粒子径とはその体積平均粒子径
を意味し、通常4〜13μmの範囲にあるトナーが使用
される。
【0008】前者の導電性微粒子の一次平均粒子径は、
使用されるトナー粒子径より大きくかつ15μm以下が
好適である。一例として、体積平均粒子径7μmの現像
剤を使用した場合、平均粒子径10μmの導電性微粒子
が用いられる。その具体的な微粒子としては、樹脂層に
潤滑性を付与する作用のあるグラファイトや、カーボン
ビーズ等が好ましく用いられる。また、後者の導電性微
粒子の一次平均粒子径は、トナー粒子径より小さく、か
つ10nm(二次平均粒子径で大凡数百nm程度)以上
が好適である。その具体的な微粒子としては、特に限定
されるものではないが、現像剤の過剰帯電を防止する作
用のあるカーボンブラックが好ましく用いられる。導電
性微粒子の好ましい使用量(含有量)は、微粒子の種類
によっても異なるが、結着樹脂100重量部に対して、
前者のサイズの大きい導電性微粒子が30〜60重量部
の範囲であり、また後者のサイズの小さい導電性微粒子
が30重量部以下までの範囲で前者と併用することがで
きる。
【0009】導電性微粒子が分散した現像剤担持体表面
の凹凸については、算術平均粗さRaが1.3〜1.8μ
mの範囲になければならない。この平均粗さRaは、触
針式表面粗さ測定機(surfcom :東京精密社製)を使用
して樹脂層表面の凹凸を測定し、測定された十点での値
を平均したものである。ここで、平均粗さRaが1.3
μm未満の場合は、樹脂層表面が平滑になりすぎて現像
剤の搬送量が減少するため、適正な画像濃度を維持する
ことが困難となる。一方、平均粗さRaが1.8μmを
越える場合は、現像剤の搬送量が増加するため、画像上
の現像剤層が厚くなり、細線の太り等の画質劣化の原因
となる。更に、現像量が過多になるため、現像剤の使用
量が多くなりランニングコストにも影響する。
【0010】本発明では、トナー粒子径よりも小さい凹
凸を表す指標として有効線長さSRlrを採用した。これ
は、樹脂層表面の断面形状の各周波数成分からトナー粒
子径以上の周波数成分をカットオフし、得られた粗さ曲
線の全長(a)を測定区間長(b)で割って百分率で表示し
たものである。図1は、樹脂層表面の上記カットオフ後
の粗さ曲線を示し、現像剤担持体の周方向に対して半径
方向の長さを強調して図示している。そして、有効線長
さSRlrは次のように定義される。 SRlr(%) = (a/b)×100 現像剤担持体表面への現像剤の固着を回避するために
は、トナー粒子径より小さい凹凸を減少させる必要があ
り、樹脂層表面に形成された凹凸の有効線長さSRlrが1
04%以下でなければならない。現像剤担持体の樹脂層
をコーティング法で形成する場合は、結着樹脂の種類と
その分子量,導電性微粒子の粒子径とその配合量や分散
性,塗布条件等により、有効線長さSRlrを調整すること
ができる。有効線長さSRlrを求めるには、現像剤担持体
表面の非常に微小な凹凸を測定する必要がある。そのた
め、本発明では、前記触針式表面粗さ測定機に代えて、
三次元表面形状解析装置(RD500:電子工学研究所
製)を使用する。この解析装置は、走査型電子顕微鏡
(S4200:日立製作所製)の反射電子信号から試料
表面の形状を解析する装置である。
【0011】前記結着樹脂としては、樹脂層の表面特
性,機械的強度,価格等の面でフェノール樹脂が特に好
適に用いられる。フェノール樹脂は、架橋前の重量平均
分子量Mwが4500以上であるものが好ましい。すな
わち、上記分子量Mwが4500未満であると、トナー
粒子径より小さい導電性微粒子の分散性が悪くなる。分
散性が悪化すると、これらの導電性微粒子の二次凝集体
の粒子径が大きくなり、コーティング後の現像剤担持体
表面にこれら二次凝集体が露出し、トナー粒子径より小
さい凹凸が増加して有効線長さSRlrが104%を越えて
しまう。その結果、現像剤担持体から現像剤への熱エネ
ルギーの移動が促進され、また現像剤が現像剤担持体に
機械的に削られてしまうため、現像剤担持体に現像剤の
固着が生じる。
【0012】前記樹脂層は次のようにして形成すること
ができる。まず、結着樹脂,導電性微粒子,希釈剤(溶
剤)、および必要に応じて各種添加剤等を混合し、更に
サンドミル等で固形分を均一に分散して塗布液を調製す
る。この際、希釈剤の混合割合を調節して塗布液の粘
度,造膜性を調節する。次いで、円筒状基体を回転させ
ながらその表面に塗布液を噴霧するエアスプレー法等に
よりコーティングし、130〜250℃で結着樹脂を硬
化させる。希釈剤としては、ヘキサン,ベンゼン,トル
エン,キシレン等の炭化水素類、メチルエチルケトン,
シクロヘキサノン等のケトン類、エタノール,イソプロ
パノール,ブタノール等のアルコール類、ジブチルエー
テル,テトラヒドロフラン,プロピレングリコールモノ
メチルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル,酢酸ブチ
ル,酪酸エチル等のエステル類などが挙げられる。これ
らの希釈剤や前記結着樹脂および導電性微粒子は、単独
でもあるいは異なる物質を2種以上混合して用いてもよ
い。このようにして形成された樹脂層中には導電性微粒
子が分散した状態にあり、樹脂層表面から少なくとも導
電性微粒子の一部が突出して、前述したように、トナー
粒子径より大きい凹凸と小さい微細な凹凸とが共存した
状態にある。
【0013】ところで、結着樹脂に対する導電性微粒子
の含有量が多くなると体積比率も高くなり、一般に導電
性微粒子が樹脂層表面に露出する割合が高くなる。同時
に、トナー粒子径より小さい導電性微粒子の個々の体積
が大きくなると、これらの微粒子が樹脂層表面に露出す
る割合も高くなる。このトナー粒子径より小さい導電性
微粒子は樹脂中に分散させても再凝集して二次粒子を形
成するため、樹脂層表面に形成される凹凸の程度は二次
粒子径に依存する。この二次粒子径は分散方法や結着樹
脂の架橋前の重量平均分子量によっても変化する。前記
有効線長さSRlrは専らトナー粒子径より小さい導電性微
粒子の樹脂層表面への露出具合によって定まるが、導電
性微粒子の粒子径および結着樹脂中の含有量が下記の式
で表される関係を満たしている場合、有効線長さSRlrを
104%以下に抑えることができる。すなわち、結着樹
脂に対するトナー粒子径より大きい導電性微粒子および
小さい導電性微粒子の含有量と粒子径を調整することに
よって、現像剤担持体表面への現像剤の固着を防止する
ことが可能である。 4.5×103×(R1)31 + (R2)32 < 300 ここで、R1 は樹脂層中のトナー粒子径より小さい導電
性微粒子の二次粒子径(μm)、V1 は結着樹脂1g当た
りのトナー粒子径より小さい導電性微粒子の含有量(g)
であり、R2 は塗布液中に分散した後のトナー粒子径よ
り大きい導電性微粒子の粒子径(μm)、V2 は結着樹脂
1g当たりのトナー粒子径より大きい導電性微粒子の含
有量(g)である。
【0014】本発明の現像装置において使用される現像
剤は、現像剤担持体との摩擦接触により適切な帯電量が
得られるため、磁性一成分現像剤または非磁性一成分現
像剤であることが好ましい。しかし、キャリアを用いる
二成分現像剤も使用することが可能である。現像剤に
は、その流動性や帯電性を向上させる目的で、シリカ,
チタニア等の外添剤を添加することができる。外添剤の
一次粒子径は5〜50nmの範囲にあることが好まし
い。
【0015】本発明の作用は次のとおりである。なお、
本発明の要素には、理解を容易にするために、図2に示
す現像装置の要素と対応する符号を括弧内に付記する。
請求項1発明の現像剤担持体(4)は、樹脂層(4b)表面
におけるトナー粒子径より大きい凹凸が算術平均粗さR
aで1.3〜1.8μmの範囲にあるため、適正な現像剤
の搬送量および画像濃度を維持することができ、画像濃
度の低下や細線の太り等の画質劣化が生じるようなこと
はない。また、微細な表面粗さの指標として有効線長さ
SRlrを導入することにより、樹脂層(4b)表面における
トナー粒子径より小さい凹凸を有効線長さSRlrで104
%以下としたものである。その結果、現像剤(6)の固着
を回避することが可能となり、画像濃度の低下を防止す
ることができる。請求項2発明の現像剤担持体(4)は、
トナー粒子径より大きい導電性微粒子を樹脂層(4b)に
分散させたものである。したがって、適切な粒子径範囲
にある導電性微粒子を用いることにより、算術平均粗さ
Raを上記範囲に容易に調整することができる。
【0016】請求項3発明の現像剤担持体(4)は、トナ
ー粒子径より大きい導電性微粒子と共にトナー粒子径よ
り小さい導電性微粒子を樹脂層(4b)に分散させたもの
である。したがって、適切な粒子径範囲にある大小2種
類の導電性微粒子を用いることにより、現像剤(6)に適
正な帯電量を付与することができる。請求項4発明の現
像剤担持体(4)は、導電性微粒子の粒子径および結着樹
脂中の含有量が次の関係式を満足するものである。な
お、式中のR1 ,V1 ,R2 ,V2 は前述の粒子径また
は含有量を意味する。 4.5×103×(R1)31 + (R2)32 < 300 上記粒子径および含有量相互の関係が上記式を満足する
場合、前記有効線長さSRlrは104%以下となるので、
現像剤が担持体表面に固着することがない。請求項5発
明の現像剤担持体(4)は、樹脂層(4b)を構成する結着
樹脂としてフェノール樹脂を用い、その架橋前の重量平
均分子量Mwを4500以上としたものである。この発
明によれば、前記有効線長さSRlrが104%以下に調整
された樹脂層(4b)が容易に得られるため、現像剤担持
体(4)表面への現像剤(6)の固着による画像濃度の低下
を防止することができる。請求項6発明の現像装置(3)
は、請求項1発明〜請求項5発明のいずれかの現像剤担
持体(4)を用いるものである。したがって、上述の各請
求項発明と同様の作用を奏する。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。図2において、静電潜像保持体1は、負帯電系の有
機感光層を有する光導電性ドラムであって、帯電手段
(図示せず)により一様に帯電させた後、像光を照射す
ることによって生じる電位差により静電潜像2が形成さ
れる。静電潜像2が形成された時の表面電位は、例えば
画像部で−600V、画像形成時に白表示部となる背景
部で−120Vである。現像装置3は、上記像保持体1
に対向して配置された現像剤担持体4を備えている。現
像剤担持体4は、外径18mmおよび肉厚0.7mmの
円筒状アルミニウム製基体4aと、その周面上に導電性
微粒子が分散した樹脂層4bを有する。樹脂層4bは、
結着樹脂および希釈剤中に導電性微粒子を分散させた後
記の塗布液を基体4a上に塗布することによって形成さ
れた膜厚20μm程度の塗膜からなる。
【0018】現像容器5には、体積平均粒子径7μmの
磁性一成分現像剤6が充填される。また、この現像容器
5は、現像剤担持体4を収容すると共に、像保持体1に
対向して開口する部分で一部露出する担持体4表面と像
保持体1とが近接するように配置されている。容器5内
には、現像剤6を担持体4側に寄せるアジテータ(図示
せず)が回転自在に配置されている。現像剤担持体4
は、その回転により、表面に担持した現像剤6を像保持
体1と近接した現像領域に搬送する。現像領域における
担持体4と像保持体1との最小間隙は、200μm程度
となるように設定されている。担持体4の内部には、複
数の磁石が周面に沿って配列され、回転しないように固
定されたマグネットロール4cが設けられている。複数
の磁石はS極とN極とを周面に沿って配列した磁気パタ
ーンを形成しており、この磁気パターンに従って、現像
剤6を担持体4の表面に吸着することができるようにな
っている。
【0019】現像剤層厚規制部材7は、現像剤担持体4
表面に当接する弾性部材7aとこの弾性部材7aを接着
した板バネ7bとからなり、板バネ7bの他端は支持部
材を介して容器5の上壁に固定支持されている。弾性部
材7aは幅15mm、厚さ1.00mm、ゴム硬度65
゜のウレタンゴムからなり、板バネ7bは厚さ0.1m
mのステンレス鋼からなる。現像剤担持体4の基体4a
には、直列に接続した高圧交流電源および直流電源によ
ってバイアス電圧である直流重畳交流電圧が印加され、
像保持体1の導電性基体(図示せず)と基体4aの間で
交番電界が発生するようになっている。
【0020】本実施例の現像装置の作用は次のようなも
のである。容器5内の現像剤6は、現像剤担持体4の回
転によって、トナー粒子径より大きい凹凸と小さい凹凸
を有する樹脂層4b上に担持される。樹脂層4b上の現
像剤6は、現像剤層厚規制部材7を担持体4表面に付勢
する板バネ7bの押圧力により弾性部材7aで摺擦され
る。これにより、静電潜像2を現像するに適正な量の現
像剤6が担持体4上に薄層化されると同時に、現像剤6
に均一かつ充分な摩擦帯電電荷を付与することができ
る。薄層化された現像剤6は、担持体4の回転に伴って
現像領域に搬送され、担持体4と像保持体1との間隙に
発生する交番電界内で、帯電された現像剤6粒子が飛翔
して往復運動する。また、この往復運動によって、現像
剤6の粒子同士が衝突し現像剤6全体がクラウド状とな
る。この現像剤6のクラウドが、バイアス電圧の直流成
分によって、像保持体1の静電潜像2部分に引き寄せら
れて現像が終了する。
【0021】実施例1 樹脂層(4b)の形成法を下記に示す。 結着樹脂 フェノール樹脂(前記Mw:4500) 100重量部 導電性微粒子 カーボンブラック(一次平均粒子径:10nm) 20重量部 グラファイト(体積平均粒子径:7.5〜9.0μm) 50重量部 希釈剤 プロピレングリコールモノメチルエーテル 100重量部 イソプロパノール 150重量部 上記組成からなる樹脂液中の導電性微粒子をサンドミル
で分散し、得られた塗布液をアルミニウム製基体(4a)
上にスプレーして塗布した後、熱乾燥炉において160
℃で30分間加熱硬化して樹脂層(4b)を形成した。こ
の樹脂層(4b)表面の算術平均粗さRaを前記触針式表
面粗さ測定機で測定したところ、1.7μmであった。
また、前記三次元表面形状解析装置により有効線長さSR
lrを求めたところ、103.4%であった。上記樹脂層
(4b)を被覆した基体(4a)の内部に前記マグネットロ
ール(4c)を固定し、このようにして現像剤担持体(4)
を作製した。
【0022】以下実施例1とほぼ同様にして、実施例2
〜6および比較例1〜9の現像剤担持体を作製した。各
実施例および比較例には、実施例1に示した樹脂層の形
成法との相違、上記平均粗さRaおよび有効線長さSRlr
を示す。 実施例2 フェノール樹脂の架橋前の重量平均分子量Mwを480
0とした以外は、実施例1と同様にして樹脂層を形成し
た。この樹脂層表面の平均粗さRaは1.5μmであ
り、有効線長さSRlrは102.9%であった。 実施例3 フェノール樹脂の架橋前の重量平均分子量Mwを500
0とした以外は、実施例1と同様にして樹脂層を形成し
た。この樹脂層表面の平均粗さRaは1.3μmであ
り、有効線長さSRlrは102.5%であった。
【0023】実施例4 実施例1と同様にして樹脂層を形成した。ただし、実施
例1とは、スプレー装置の回転数、吐出量、スプレーガ
ンと基体(4a)との距離を変化させた。形成された樹脂
層表面の平均粗さRaは1.8μmであり、有効線長さ
SRlrは103.5%であった。 実施例5 実施例1と同様にして樹脂層を形成した。ただし、実施
例1,4とは、スプレー装置の回転数、吐出量、スプレ
ーガンと基体との距離を変化させた。形成された樹脂層
表面の平均粗さRaは1.3μmであり、有効線長さSR
lrは103.0%であった。 実施例6 導電性微粒子として体積平均粒子径10μmのカーボン
ビーズ単独を40重量部用いた以外は、実施例1と同様
にして樹脂層を形成した。この樹脂層表面の平均粗さR
aは1.4μmであり、有効線長さSRlrは102.4%
であった。
【0024】比較例1 フェノール樹脂の架橋前の重量平均分子量Mwを400
0とした以外は、実施例1と同様にして樹脂層を形成し
た。この樹脂層表面の平均粗さRaは1.6μmであ
り、有効線長さSRlrは105.2%であった。 比較例2 フェノール樹脂の架橋前の重量平均分子量Mwを410
0とした以外は、実施例1と同様にして樹脂層を形成し
た。この樹脂層表面の平均粗さRaは1.5μmであ
り、有効線長さSRlrは104.8%であった。 比較例3 フェノール樹脂の架橋前の重量平均分子量Mwを430
0とした以外は、実施例1と同様にして樹脂層を形成し
た。この樹脂層表面の平均粗さRaは1.4μmであ
り、有効線長さSRlrは104.2%であった。
【0025】比較例4 フェノール樹脂の架橋前の重量平均分子量Mwを380
0とした以外は、実施例1と同様にして樹脂層を形成し
た。この樹脂層表面の平均粗さRaは1.4μmであ
り、有効線長さSRlrは106.2%であった。 比較例5 フェノール樹脂の架橋前の重量平均分子量Mwを300
0とした以外は、実施例1と同様にして樹脂層を形成し
た。この樹脂層表面の平均粗さRaは1.7μmであ
り、有効線長さSRlrは108.2%であった。 比較例6 実施例1と同様にして樹脂層を形成した。ただし、各実
施例とは、スプレー装置の回転数、吐出量、スプレーガ
ンと基体との距離を変化させた。形成された樹脂層表面
の平均粗さRaは2.0μmであり、有効線長さSRlrは
103.5%であった。
【0026】比較例7 実施例1と同様にして樹脂層を形成した。ただし、各実
施例および比較例6とは、スプレー装置の回転数、吐出
量、スプレーガンと基体との距離を変化させた。形成さ
れた樹脂層表面の平均粗さRaは1.1μmであり、有
効線長さSRlrは103.3%であった。 比較例8 カーボンビーズの使用量を50重量部とした以外は、実
施例6と同様にして樹脂層を形成した。この樹脂層表面
の平均粗さRaは2.1μmであり、有効線長さSRlrは
102.9%であった。 比較例9 カーボンビーズの使用量を20重量部とした以外は、実
施例6と同様にして樹脂層を形成した。この樹脂層表面
の平均粗さRaは1.0μmであり、有効線長さSRlrは
102.7%であった。
【0027】以上の算術平均粗さRaおよび有効線長さ
SRlrを下記の表1にまとめて示す。更に、実施例1〜5
および比較例1〜7において、樹脂層(4b)中のカーボ
ンブラックの二次粒子径R1 (μm)、およびサンドミル
で分散した直後の塗布液中のグラファイトの粒子径R2
(μm)を測定した。得られた粒子径およびフェノール樹
脂1g当たりのトナー粒子径より小さいカーボンブラッ
クの含有量V1(0.2g)とトナー粒子径より大きいグ
ラファイトの含有量V2(0.5g)を前記式に代入し
て、導電性微粒子の粒子径と結着樹脂中の含有量の関係
を表す数値を求めた。それらの結果を表1に示す。表1
に示すように、有効線長さSRlrが104%以下の場合、
前記粒子径と含有量の関係を表す式に従って算出された
数値は全て300未満であった。
【0028】
【表1】
【0029】(コピーテスト)実施例1〜6および比較
例1〜9で作製した現像剤担持体(4)をデジタル複写機
(Able1320:富士ゼロックス社製)に組み込
み、高温高湿(30℃,RH85%)下にコピーテスト
を行った。得られたコピーサンプルにおいて、初期画像
濃度とプリント枚数1000枚後の画像濃度は、濃度計
(Model404A:X−Rite社製)で測定し
た。画像濃度の低下率は、初期画像濃度に対する100
0枚後の濃度低下の割合を百分率で算出した。また、細
線太りは、幅100μmの直線を複写した後に光学顕微
鏡の観察結果から評価し、直線の幅が135μm未満の
ものを良好(○)とし、135μm以上のものを不良
(×)とした。「現像剤固着」は、プリント枚数100
0枚の時点で、現像剤担持体への現像剤の固着の有無を
目視によって評価した。それらの結果を表2に示す。現
像剤固着の評価○ : 固着なし× : 固着あり
【0030】
【表2】
【0031】各実施例の現像剤担持体では、初期画像濃
度、1000枚後の画像濃度の低下率、細線太りおよび
現像剤固着とも、実用上問題のない結果が得られた。一
方、算術平均粗さRaが1.3〜1.8μmの範囲外にあ
るか、あるいは有効線長さSRlrが104%より大きい各
比較例の現像剤担持体では、何らかの画像欠陥が生じ
た。すなわち、平均粗さRaが1.3μm未満の場合
は、現像剤の搬送量不足から現像に必要な現像剤量が足
りず、結果的に初期画像濃度が低下した。平均粗さRa
が1.8μmより大きい場合は、現像剤量過多による細
線の太りが生じた。また、有効線長さSRlrが104%よ
り大きいと、現像剤担持体への現像剤の固着が生じるた
め、1000枚プリント後の画像濃度の低下が大きかっ
た。
【0032】以上の実施例および比較例の結果をグラフ
化したものが図3,4である。図3は現像剤担持体表面
の算術平均粗さRaと有効線長さSRlrのウィンドウを示
したグラフであり、枠で囲んだ部分が本発明の実施例を
示す。図4は現像剤担持体表面の有効線長さSRlrと画像
濃度の低下率の関係を示し、図中の数字は比較例の番号
を示す。図4からも明らかなように、現像剤担持体表面
の有効線長さSRlrが104%以下の場合は、画像濃度が
全くまたはほとんど低下しない。これは、現像剤担持体
への現像剤の固着が回避されていることを意味する。
【0033】
【発明の効果】本発明の現像剤担持体および現像装置に
よれば、樹脂層表面におけるトナー粒子径より大きい凹
凸が算術平均粗さRaで1.3〜1.8μmの範囲にあ
り、かつトナー粒子径より小さい凹凸が有効線長さSRlr
で104%以下であるため、画像濃度が適正であって細
線太りがなく、しかも現像剤担持体への現像剤の固着を
回避することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 現像剤担持体の表面粗さの指標として有効線
長さSRlrを説明するために示した樹脂層表面の微小な凹
凸形状の拡大断面図である。
【図2】 本発明の一実施例として示す一成分現像装置
の説明図である。
【図3】 現像剤担持体表面の算術平均粗さRaと有効
線長さSRlrのウィンドウを示すグラフである。
【図4】 現像剤担持体表面の有効線長さSRlrと画像濃
度の低下率の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…静電潜像保持体,2…静電潜像,3…現像装置,4
…現像剤担持体,4a…円筒状基体,4b…樹脂層,5
…現像容器,6…現像剤,7…現像剤層厚規制部材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性微粒子を含有する結着樹脂からな
    る樹脂層が円筒状基体の外周面に被覆され、樹脂層表面
    にはトナー粒子径より大きい凹凸とトナー粒子径より小
    さい凹凸が形成され、トナー粒子径より大きい凹凸が算
    術平均粗さRaで1.3〜1.8μmの範囲にあり、かつ
    トナー粒子径より小さい凹凸が有効線長さSRlrで1
    04%以下であることを特徴とする現像剤担持体。
  2. 【請求項2】 前記導電性微粒子がトナー粒子径より大
    きい請求項1記載の現像剤担持体。
  3. 【請求項3】 前記樹脂層は、トナー粒子径より大きい
    導電性微粒子とトナー粒子径より小さい導電性微粒子と
    を同時に含有する請求項1記載の現像剤担持体。
  4. 【請求項4】 前記各導電性微粒子の粒子径および結着
    樹脂中の含有量が下記の式で表される関係を満す請求項
    3記載の現像剤担持体。 4.5×103×(R1)31 + (R2)32 < 300 式中、R1 ,V1 ,R2 ,V2 は下記の粒子径または含
    有量を意味する。 R1 :トナー粒子径より小さい導電性微粒子の二次粒子
    径(μm) V1 :トナー粒子径より小さい導電性微粒子の含有量
    (g)/g(結着樹脂) R2 :トナー粒子径より大きい導電性微粒子の分散後の
    粒子径(μm) V2 :トナー粒子径より大きい導電性微粒子の含有量
    (g)/g(結着樹脂)
  5. 【請求項5】 前記結着樹脂がフェノール樹脂であり、
    該フェノール樹脂の架橋前の重量平均分子量が4500
    以上である請求項1〜4のいずれかに記載の現像剤担持
    体。
  6. 【請求項6】 現像容器内に充填した一成分現像剤を現
    像剤担持体上に担持して、現像剤担持体上の現像剤を現
    像剤層厚規制部材により均一な厚みに規制し、静電潜像
    保持体と現像剤担持体の間に電界を作用させて、現像剤
    により静電潜像保持体表面の静電潜像を現像する現像装
    置において、上記現像剤担持体として請求項1〜5に記
    載のいずれか1つを用いることを特徴とする現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6493522B2 (en) * 2000-06-09 2002-12-10 Canon Kabushiki Kaisha Developing device and image forming apparatus
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JP2007121567A (ja) * 2005-10-26 2007-05-17 Fuji Xerox Co Ltd 現像装置及びこれを用いた画像形成装置
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