JPH109139A - 密閉形コンプレッサおよびこのコンプレッサを用いた冷凍サイクル - Google Patents

密閉形コンプレッサおよびこのコンプレッサを用いた冷凍サイクル

Info

Publication number
JPH109139A
JPH109139A JP16214796A JP16214796A JPH109139A JP H109139 A JPH109139 A JP H109139A JP 16214796 A JP16214796 A JP 16214796A JP 16214796 A JP16214796 A JP 16214796A JP H109139 A JPH109139 A JP H109139A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
oil
compressor
oligomer
polyethylene terephthalate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16214796A
Other languages
English (en)
Inventor
Akemi Tsujimura
朱美 辻村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP16214796A priority Critical patent/JPH109139A/ja
Publication of JPH109139A publication Critical patent/JPH109139A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compressor (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】低オリゴマタイプのポリエチレンテレフタレー
トを使用することなく、冷媒へのオリゴマ抽出量を低減
させることができるとともに、抽出されたオリゴマの冷
凍機油への溶解量を増大させて析出を阻止できるように
して、コストの低減を図り、しかも冷凍機器や空気調和
機におけるオゾン層破壊対策としても優れた機能が発揮
できるようにする。 【解決手段】密閉ケース30内に固定子33と回転子3
5とからなる電動機31と、この電動機に回転軸34を
介して連結される圧縮機構とを収容した密閉形コンプレ
ッサ11において、コンプレッサ用冷媒をHFC冷媒と
するとともに、コンプレッサ摺動部を潤滑する冷凍機油
をエステル系油またはエーテル系油の合成油とし、かつ
電動機31に使用される絶縁材料として、オリゴマ含有
率が1wt%を超え2wt%以下のポリエチレンテレフ
タレートを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷蔵庫やショーケー
ス等の冷凍機械や室内の冷暖房等の空気調和を行なう空
気調和機等に備えられる密閉形コンプレッサおよびこの
コンプレッサを用いた冷凍サイクルに関する。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫やショーケース等の冷凍機械や室
内の冷暖房等の空気調和を行なう空気調和機には、コン
プレッサ、凝縮器、キャピラリチューブ等の減圧装置、
および蒸発器を備えた冷凍サイクルが組み込まれてい
る。
【0003】冷凍サイクルに組み込まれる密閉形コンプ
レッサでは、密閉ケース内に固定子と回転子からなる電
動機と、この電動機に回転軸を介して連結される圧縮機
械が収容され、密閉ケース内には潤滑油である冷凍機油
が貯溜されてコンプレッサ摺動部の潤滑が行われてい
る。この冷凍機油として従来では、主に鉱油が用いられ
ている。
【0004】また、密閉形圧縮機の密閉ケース内に収容
される電動機では、絶縁シート、口出線および縛り糸等
が高分子樹脂材料等からなる絶縁材料によって周囲から
電気的に絶縁されている。このモータ絶縁材料には従
来、ポリエチレンテレフタレート(PET)が適用され
ている。
【0005】ところで、上述した冷凍機械や空気調和機
等の冷凍サイクルには、従来からR12,R502等の
CFC(クロロフルオロカーボン)冷媒が使用されてい
る。しかしながら、近年では、地球環境保護の問題から
大気圏で超安定でオゾン層を破壊するおそれのある塩素
系フロンが使用規制の対象となっており、塩素系フロン
であるCFC冷媒の使用は禁止されることになってい
る。そして最近では、CFC冷媒に代ってオゾン層破壊
係数の低いHCFC(ハイドロクロロフルオロカーボ
ン)冷媒や、オゾン層を破壊しないHFC(ハイドロフ
ルオロカーボン)冷媒の使用が検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した密閉型コンプ
レッサの電動機の絶縁材料として適用されるポリエチレ
ンテレフタレートには、特に低オリゴマ処理をしない通
常タイプの場合、2wt%以下のオリゴマが含有されて
いる。このオリゴマはHCFC冷媒やHFC冷媒に溶出
する性質があり、冷媒とともにコンプレッサから流出し
て凝縮器、蒸発器に至る冷媒配管やキャピラリチューブ
に付着あるいは堆積し、冷凍サイクルの通路面積を減少
させて冷媒の流動を妨げ、冷凍サイクルの冷凍能力低下
を招いたり、サイクル運転に支障を生じさせる可能性の
あるものである。
【0007】一方、オリゴマを抽出した冷媒は、圧縮機
内で潤滑に用いられる冷凍機油と混合されるが、この冷
凍機油として適用されている鉱油は抽出されたオリゴマ
を溶解する能力が低いものである。そのため、オリゴマ
は冷凍機油に溶解状態で保持される量が少なく、冷媒と
ともに冷媒配管に持ち運ばれて析出する割合が高くな
り、前記の付着、堆積等に至り易いものである。
【0008】そこで従来ではオリゴマの抽出自体を低下
する方策が採られており、その手段として特別の加工に
よってオリゴマの含有率を低下させた低オリゴマタイプ
のポリエチレンテレフタレートによって絶縁材料を構成
するようにしているが、この低オリゴマタイプのポリエ
チレンテレフタレートは高価であって、それだけ冷凍機
械や空気調和機の製品コストを高める原因となってい
る。
【0009】なお、HCFC冷媒はHFC冷媒に比して
オリゴマ抽出性が高いものであり、またオゾン層破壊の
原因物質であることに変わりがなく、これも将来的には
使用が禁止されることになっているものである。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、低オリゴマタイプのポリエチレンテレフタ
レートを使用することなく、冷媒へのオリゴマ抽出量を
低減させることができるとともに、抽出されたオリゴマ
の冷凍機油への溶解量を増大させて析出を阻止できるよ
うにして、コストの低減を図り、しかも冷凍機器や空気
調和機におけるオゾン層破壊対策としても優れた機能が
発揮できる密閉型コンプレッサおよびこのコンプレッサ
を用いた冷凍サイクルを提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明における着眼点
は、絶縁材としてのポリエチレンテレフタレートから冷
媒に抽出されるオリゴマ量の抑制を推進しつつ、その抽
出量の抑制については特に拘泥することなく多少抽出量
が多くても冷凍機油への溶解量を高めて密閉型コンプレ
ッサからの持ち出し量ひいては析出を低減させ、これに
よって冷媒配管への付着や堆積の防止を図ることにあ
る。
【0012】発明者の検討によると、前述したようにH
FC冷媒はHCFC冷媒に比してオリゴマ抽出性が低い
ので、HFC冷媒のみを採用し、これによりオリゴマの
抽出量抑制を推進する。また、従来冷凍機油として適用
されている鉱油に比して、エステル系油またはエーテル
系油の合成油はオリゴマの溶解能力が高いため、冷凍機
油としてエステル系油またはエーテル系油の合成油を適
用し、これによりオリゴマの冷凍機油に対する溶解量を
高めて、抽出されたオリゴマを密閉型コンプレッサ内で
溶液の状態として保持する量を増大させる。この結果、
オリゴマ含有率が1wt%以下の低オリゴマタイプのポ
リエチレンテレフタレートを特に使用しないでオリゴマ
の析出、堆積を防止することが可能となる。
【0013】そこで、請求項1の発明では、密閉ケース
内に固定子と回転子とからなる電動機と、この電動機に
回転軸を介して連結される圧縮機構とを収容した密閉形
コンプレッサにおいて、コンプレッサ用冷媒をHFC冷
媒とするとともに、コンプレッサ摺動部を潤滑する冷凍
機油をエステル系油またはエーテル系油の合成油とし、
かつ前記電動機に使用される絶縁材料として、オリゴマ
含有率が1wt%を超え2wt%以下のポリエチレンテ
レフタレート(PET)を用いたことを特徴とする密閉
型コンプレッサを提供する。
【0014】請求項2の発明では、請求項1記載の密閉
型コンプレッサにおいて、電動機のモータ絶縁材料であ
る絶縁シート、口出線および縛り糸の少なくとも1つ
を、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた絶
縁材料で構成したことを特徴とする密閉形コンプレッサ
を提供する。
【0015】請求項3の発明では、請求項1または2記
載の密閉型コンプレッサにおいて、冷媒の冷凍機油に対
する重量比が、0.5以下であることを特徴とする密閉
型コンプレッサを適用する。すなわち、冷凍機油量を冷
媒量よりも多くすることにより、冷凍機油へのオリゴマ
保持量を多くし、冷媒へのオリゴマ持ち出し量を低減さ
せる。
【0016】請求項4の発明では、少なくともコンプレ
ッサ、凝縮器、減圧装置および蒸発器を備えた冷凍サイ
クルにおいて、冷媒をHFC冷媒とするとともに、コン
プレッサ摺動部を潤滑する冷凍機油をエステル系油また
はエーテル系油の合成油とし、かつ前記コンプレッサの
電動機に使用される絶縁材料として、オリゴマ含有率が
1wt%を超え2wt%以下のポリエチレンテレフタレ
ート(PET)を用いたことを特徴とする冷凍サイクル
を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る密閉形コンプ
レッサおよび冷凍サイクルの実施形態について図面を参
照して説明する。
【0018】図1〜図3は本発明を冷凍機械である冷蔵
庫の低温用冷凍サイクルに適用した例を示す。この冷凍
サイクル10は、基本的には密閉形コンプレッサ11,
コンデンサ(凝縮器)12,減圧装置13およびエバポ
レータ(蒸発器)14を順次冷媒配管15で接続して閉
じた冷媒循環回路を構成している。
【0019】具体的には、この冷凍サイクル10は図2
および図3に示すように、冷媒配管15によって密閉形
コンプレッサ11,蒸発パイプ16,サブコンデンサ1
7,オイルクーラ18,メインコンデンサ12を構成す
るコンデンサ19,クリーンパイプ20を順次に接続し
た後、ドライヤ21からキャピラリチューブ22等の減
圧装置13を経てエバポレータ14を接続している。こ
のエバポレータ14は続いてアキュムレータ23および
マフラ24を経てサクションパイプ25により密閉形コ
ンプレッサ11の吸込側に接続され、閉じた冷凍サイク
ル循環回路が構成される。
【0020】密閉形コンプレッサ11は図4に示すよう
に構成される。すなわち、密閉形コンプレッサ11は例
えば横置型ロータリコンプレッサであり、密閉ケース3
0内に電動機31と、この電動機31により駆動される
ロータリ式圧縮機械32とを収容してある。密閉ケース
30は3分割可能なケース本体30aと、カバーケース
30b,30cを密閉構造に組み立てて構成される。密
閉ケース30は、ケース本体とカバーケースとから2分
割可能な密閉ケース構造としてもよい。
【0021】電動機31は密閉ケース30に圧入される
固定子(ステータ)33と、回転軸34を軸装した回転
子(ロータ)35とを有する。固定子31に巻装される
固定子巻線36はモータ絶縁材料である絶縁フィルム3
7で覆われて固定子収納溝に納められる一方、上記固定
子巻線36のコイルエンド部38は縛り糸39でリング
状に束ねられ、口出線40を介して電源端子41に接続
される。この電源端子41は密閉ケース30に取り付け
られる。電動機31のモータ絶縁材料は絶縁フィルム3
7や縛り糸39,口出線40等で構成される。
【0022】また、回転子35に回転一体に軸装された
回転軸34は圧縮機械32のメインベアリング44およ
びサブベアリング45により回転自在に支持される。メ
インベアリング44は密閉ケース30に固定支持される
支持枠46に取り付けられる一方、このメインベアリン
グ44とシリンダブロック47およびサブベアリング4
5により内部にシリンダ室48が形成され、このシリン
ダ室48にピストンローラ49が収容される。
【0023】ピストンローラ49は回転軸34のクラン
ク部34aに装着され、回転軸34の回転に伴ってシリ
ンダ室48内で偏心回転される。このピストンローラ4
9にはスプリング50で押圧されたブレード51が押圧
接触し、シリンダ室48内を吸込側と吐出側に区画して
おり、ピストンローラ49の回転に伴い、サクションパ
イプ25を通ってシリンダ室48内に吸い込まれた冷媒
が圧縮されて高温高圧化され、吐出側から吐出ポート5
3を経て吐出室54に吐出される。
【0024】吐出室54に吐出された冷媒は続いて密閉
ケース30内に案内された後、冷媒配管である吐出パイ
プ55を経てコンデンサ12側に送られる。
【0025】また、密閉ケース30内には、圧縮機械3
2の摺動部を潤滑する冷凍機油57が貯溜されており、
この冷凍機油57はオイルポンプ58によりオイル供給
管59を経て回転軸34の軸受部等の摺動部に供給さ
れ、摺動部をオイル潤滑している。オイルポンプ58は
ブレード51の進退作用に共同して貯溜された冷凍機油
57をオイル供給管59に吸い込んで潤滑部に供給する
ようになっている。
【0026】密閉ケース30内に貯溜される冷凍機油5
7はオイルクーラ18により冷却され、冷凍機油57の
潤滑性能を維持するようになっている。オイルクーラ1
8は冷凍機油を冷却する熱交換パイプ60が密閉ケース
30内のデッドスペースを利用して配設されている。
【0027】次に、密閉形コンプレッサおよび冷凍サイ
クルの作用を説明する。
【0028】密閉形コンプレッサ11の電動機31に通
電することにより、電動機31が駆動され、回転子35
が回転駆動される。この回転子35の回転に伴って回転
軸34が一体に回転し、回転軸34のクランク部34a
に装着されたピストンローラ49がシリンダ室48内を
偏心回転される。これにより、ロータリ式圧縮機械32
が駆動される。
【0029】ピストンローラ49の偏心回転により、サ
クションパイプ25を通ってシリンダ室48の吸込側に
案内された冷媒はシリンダ室48内で圧縮され、高温高
圧となってその吐出側から吐出室54を経て密閉ケース
30内に吐出される。密閉ケース30内に吐出された冷
媒は続いて吐出パイプ55を経て冷凍サイクル10の蒸
発パイプ16に送られ、この蒸発パイプ16で蒸発皿に
貯溜されたドレン水を蒸発させる。
【0030】蒸発パイプ16でドレン水を蒸発させた吐
出冷媒は続いてサブコンデンサ17に案内されて放熱
し、冷却された後、オイルクーラ18に案内され、ここ
で密閉ケース30内に貯溜された冷凍機油57を冷却
し、この劣化を防止し、潤滑性能を維持する。
【0031】オイルクーラ18を出た吐出冷媒は、続い
てメインコンデンサ12に送られ、コンデンサ19やク
リーンパイプ20で放熱される。クリーンパイプ20は
コンデンサ19に直列接続されてコンデンサ機能を有
し、庫内と室温の温度差に起因して生じる本体前面への
結露を防止するものである。
【0032】クリーンパイプ20を経た冷媒はドライヤ
21で乾燥された後、減圧装置13であるキャピラリチ
ューブ22に案内されて減圧され、断熱膨脹される。減
圧装置13はキャピラリチューブ22に代えて膨脹弁で
あってもよい。
【0033】キャピラリチューブ22で減圧された冷媒
は、続いてエバポレータ14に案内され、このエバポレ
ータ14で周囲から熱を奪って蒸発される。エバポレー
タ14で蒸発した冷媒は、アキュムレータ23にて気液
分離され、ガス成分がサクションパイプ25に案内され
る。冷媒の液成分はこのアキュムレータ23内に貯えら
れる。
【0034】サクションパイプ25に案内されたガス冷
媒は必要に応じて設けたマフラ24により消音された
後、密閉形コンプレッサ11の吸込側に吸引されて次の
コンプレッサ11で再び圧縮され、次の冷凍サイクル1
0に備えられる。
【0035】以上の構成を有する本実施形態の密閉型コ
ンプレッサ11および冷凍サイクルにおいて、冷媒はH
FC冷媒とされている。HFC冷媒は単冷媒として、ジ
フルオロメタン(R32),ペンタフルオロエタン(R
125),1,1,2,2−テトラフルオロエタン(R
134),R22冷媒に近い冷媒特性の1,1,1,2
−テトラフルオロエタン(R134a),1,1,2−
トリフルオロエタン(R143),1,1,1−トリフ
ルオロエタン(R143a),1,1−ジフルオロエタ
ン(R152a),モノフルオロエタン(R161)が
挙げられる。
【0036】これらの中では、R134,R134a,
R143,R143aが従来のCFC12(R12)に
近い沸点を有し、代替冷媒として好ましい。
【0037】また、HFC冷媒は単冷媒として用いるだ
けでなく、HFC冷媒を2種以上混合させた混合物であ
ってもよい。HFC混合冷媒としては、R125/R1
43a/R134aの混合冷媒(R404A),R32
/R134aの混合冷媒,R32/R125の混合冷媒
(R410A),R32/R125/R134aの混合
冷媒(R407C)が考えられる。
【0038】また、本実施形態においては、密閉型ロー
タリコンプレッサ11のコンプレッサ摺動部を潤滑する
冷凍機油57として、エーテル系油またはエステル系油
の合成油を適用してい。そして、HFC冷媒の冷凍機油
に対する重量比は、0.5以下としてある。
【0039】さらに、電動機31のモータ絶縁材料であ
る絶縁シート37,口出線40,縛り糸39には、オリ
ゴマ含有率が1wt%を超え2wt%以下の、いわゆる
一般タイプのポリエチレンテレフタレート(PET)が
用いられている。
【0040】次に、以上の本実施形態による作用を下記
の表1の分析結果に基づいて説明する。一般タイプのポ
リエチレンテレフタレートにおいて、オリゴマが最大限
抽出したと考えて、2wt%である。実機の場合、絶縁
シート37,口出線40,縛り糸39に使用するポリエ
チレンテレフタレートの重量は、約30gである。した
がって、この場合の最大オリゴマ抽出量(max)は、
【数1】30(g)×0.02=600(mg) である。一方実機で使用する冷凍機油の油量は500g
である そこで、この冷凍機油として適用するエーテル油および
エステル油と、比較例としての鉱油500gに対し、オ
リゴマ600mgを溶かし、−20℃および100℃の
状態での溶解および析出を調べた結果が下記の表1であ
る。この表1において、○は溶解を示し、×は析出を示
す。
【0041】
【表1】
【0042】上記の表1に示したように、エステル油お
よびエーテル油500gに対しては、オリゴマ600m
gが、−20℃および100℃の状態で完全に溶解し
た。これに対し、鉱油500gに対しては、オリゴマ6
00mgが、−20℃および100℃の状態で溶解しき
れず、析出があった。
【0043】この結果より、一般タイプのポリエチレン
テレフタレートで絶縁材を構成した場合において、オリ
ゴマが冷凍機油に抽出するとしても、冷凍機油をエステ
ルあるいはエーテル油を用いた場合には析出がないの
で、何等オリゴマが問題となることなく使用することが
可能となる。これに対し、冷凍機油を鉱油とした場合に
は、オリゴマの析出が懸念され、使用を避けるべきこと
が明らかとなった。
【0044】したがって、これらの結果より、鉱油では
懸念されていた一般グレード(オリゴマ含有率2%以
下)のポリエチレンテレフタレートを絶縁材として使用
してもオリゴマの抽出から析出に至るサイクル詰まり等
の問題が生じることのない良好なサイクルを実現できる
ことが確認できた。しかも、冷凍機油を鉱油として用い
る場合には、低オリゴマグレードのポリエチレンテレフ
タレートを使用する必要があったところ、本発明によれ
ば、一般グレードのポリエチレンテレフタレートを使用
することが可能となるので、材料コストが大幅に低下で
きるようになる。
【0045】次に、冷媒をHFC混合冷媒(R410
A,R407C)とし、冷凍機油をエステル油とした本
実施形態によるオリゴマ抽出性と、冷媒をHCFC冷媒
(R22)とし、冷凍機油を鉱油とした比較例によるオ
リゴマ抽出性との比較結果について、下記の表2によっ
て説明する。なお、絶縁材としては、低オリゴマタイプ
のポリエチレンテレフタレート(オリゴマの初期含有量
0.530wt%のフィルム)を適用した。
【0046】
【表2】
【0047】この表2に示す試験結果より、(1)HF
C冷媒およびエステル油適用の本実施形態の方が、HC
FC冷媒および鉱油適用の従来例よりもオリゴマ抽出性
が低いことが認められた。
【0048】なお、冷媒リッチになると、オリゴマ析出
が懸念されることから、本実施形態においては、(2)
油リッチの状態(冷媒重量/冷凍機油重量≦0.5以
下)とすることが望ましい。
【0049】すなわち、上記の(1),(2)より、使
用する冷媒がHFC冷媒であり、なおかつ冷媒重量/冷
凍機油重量を0.5以下(油リッチ)とすることによ
り、さらに良好なサイクルを実現することができるもの
である。
【0050】以上の本実施形態によれば、ポリエチレン
テレフタレート材から抽出されたオリゴマの溶解性は鉱
油より優れていることより、鉱油では懸念されていた一
般グレード(オリゴマ含有率2wt以下)のポリエチレ
ンテレフタレート材を使用してもオリゴマ抽出の析出に
よるサイクル詰まり等の問題が生じることのない良好な
サイクルを実現できる。しかも、鉱油で用いていた低オ
リゴマグレードから一般グレードになるので、コストも
安価になる。
【0051】また、HFC冷媒はオリゴマ抽出性がHC
FC冷媒より低く、HFC系/エステルあるいはエーテ
ル油を使用することよりさらに良好なサイクルを実現で
きる。
【0052】また、冷媒重量/冷凍機油重量が0.5以
下で油リッチな状態にすることで、オリゴマ溶解量の安
定性を図り、良好なサイクルを実現することができる。
【0053】本実施形態によれば上記のように、冷凍サ
イクル10に吐出されるオリゴマ量が減少することによ
り、冷凍サイクル10中、特にサイクル低温域で析出す
るオリゴマ量も大幅に減少する。したがって、析出した
オリゴマが堆積して冷凍サイクル10の通路面積を減少
させることも少なく、冷凍サイクル10の機能低下を有
効的に防止でき、信頼性の高いものとなる。冷凍サイク
ル10に吐出されたり、析出されるオリゴマ量を大幅に
軽減できるので、低温用冷凍サイクル10にR22冷媒
を使用しても、充分に適用でき、室内を冷暖房する空気
調和機のような高温用冷凍サイクルのみならず、低温用
冷凍サイクル10まで幅広い冷凍サイクルに適用でき
る。
【0054】なお、前記実施形態では、密閉形コンプレ
ッサとして横置型ロータリコンプレッサを採用した例を
示したが、この横置型ロータリコンプレッサに限定され
ず、縦置型ロータリコンプレッサでもよい。また、ロー
タリコンプレッサに代えて、スクロールやレシプロタイ
プのコンプレッサでもよく、ロータリコンプレッサやレ
シプロコンプレッサは多段式コンプレッサであってもよ
い。
【0055】また、前記実施形態では、冷凍庫に採用さ
れる低温用冷凍サイクルの例を示したが、ショーケース
等の他の冷凍機械に採用される冷凍サイクルにも適用で
き、また、空気調和機等の高温用冷凍サイクルにも適用
することができる。
【0056】さらに、電動機のモータ絶縁材料である絶
縁フィルムや口出線,縛り糸を全てポリエチレンテレフ
タレートで形成した例を示したが、少なくとも1つ以上
をポリエチレンテレフタレートで形成してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、低オリゴマタイプのポリエチレンテレフタレートを
使用することなく、冷媒へのオリゴマ抽出量を低減させ
ることができるとともに、抽出されたオリゴマの冷凍機
油への溶解量を増大させて析出を阻止することができ、
これによりコストの低減が図れ、しかも冷凍機器や空気
調和機におけるオゾン層破壊対策としても優れた機能が
発揮できるという優れた効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷凍サイクルを冷蔵庫用に適用し
た一実施例を示す図。
【図2】図1に示した冷蔵庫用冷凍サイクルの斜視図。
【図3】図1に示す冷蔵庫用冷凍サイクルの冷媒流れを
示す図。
【図4】本発明に係る密閉型コンプレッサの一実施例を
示す図。
【符号の説明】
10 冷凍サイクル 11 密閉形コンプレッサ 12 コンデンサ(メインコンデンサ) 13 減圧装置 14 エバポレータ 15 冷媒配管 16 蒸発パイプ 17 サブコンデンサ 18 オイルクーラ 19 コンデンサ 20 クリーンパイプ 22 キャビラリチューブ 23 アキュムレータ 25 サクションパイプ 30 密閉ケース 31 電動機 32 ロータリ式圧縮機械 33 固定子 34 回転軸 35 回転子 36 固定子巻線 37 絶縁フィルム 38 コイルエンド部 39 縛り糸 40 口出線 44 メインベアリング 45 サブベアリング 47 シリンダブロック 48 シリンダ室 49 ピストンローラ 51 ブレード 54 吐出室 57 冷凍機油 58 オイルポンプ 60 熱交換パイプ 62 芯線 63 下層 64 上層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉ケース内に固定子と回転子とからな
    る電動機と、この電動機に回転軸を介して連結される圧
    縮機構とを収容した密閉形コンプレッサにおいて、コン
    プレッサ用冷媒をHFC冷媒とするとともに、コンプレ
    ッサ摺動部を潤滑する冷凍機油をエステル系油またはエ
    ーテル系油の合成油とし、かつ前記電動機に使用される
    絶縁材料として、オリゴマ含有率が1wt%を超え2w
    t%以下のポリエチレンテレフタレート(PET)を用
    いたことを特徴とする密閉型コンプレッサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の密閉型コンプレッサにお
    いて、電動機のモータ絶縁材料である絶縁シート、口出
    線および縛り糸の少なくとも1つを、ポリエチレンテレ
    フタレート(PET)を用いた絶縁材料で構成したこと
    を特徴とする密閉形コンプレッサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の密閉型コンプレ
    ッサにおいて、冷媒の冷凍機油に対する重量比が、0.
    5以下であることを特徴とする密閉型コンプレッサ。
  4. 【請求項4】 少なくともコンプレッサ、凝縮器、減圧
    装置および蒸発器を備えた冷凍サイクルにおいて、冷媒
    をHFC冷媒とするとともに、コンプレッサ摺動部を潤
    滑する冷凍機油をエステル系油またはエーテル系油の合
    成油とし、かつ前記コンプレッサの電動機に使用される
    絶縁材料として、オリゴマ含有率が1wt%を超え2w
    t%以下のポリエチレンテレフタレート(PET)を用
    いたことを特徴とする冷凍サイクル。
JP16214796A 1996-06-21 1996-06-21 密閉形コンプレッサおよびこのコンプレッサを用いた冷凍サイクル Pending JPH109139A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16214796A JPH109139A (ja) 1996-06-21 1996-06-21 密閉形コンプレッサおよびこのコンプレッサを用いた冷凍サイクル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16214796A JPH109139A (ja) 1996-06-21 1996-06-21 密閉形コンプレッサおよびこのコンプレッサを用いた冷凍サイクル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH109139A true JPH109139A (ja) 1998-01-13

Family

ID=15748939

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16214796A Pending JPH109139A (ja) 1996-06-21 1996-06-21 密閉形コンプレッサおよびこのコンプレッサを用いた冷凍サイクル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH109139A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001061255A1 (fr) 2000-02-16 2001-08-23 Daikin Industries, Ltd. Congelateur
WO2001079766A1 (fr) * 2000-04-19 2001-10-25 Daikin Industries, Ltd. Refrigerateur
JP2002115655A (ja) * 2000-10-12 2002-04-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動機、全密閉型冷凍圧縮機および冷凍サイクル
JP2013253734A (ja) * 2012-06-07 2013-12-19 Hitachi Appliances Inc 冷凍サイクル装置
JP2019146406A (ja) * 2018-02-22 2019-08-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 圧縮機用モータ、圧縮機、および、圧縮機用モータの製造方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU756502B2 (en) * 2000-02-16 2003-01-16 Daikin Industries, Ltd. Freezer
JP2001227827A (ja) * 2000-02-16 2001-08-24 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
US6666036B2 (en) 2000-02-16 2003-12-23 Daikin Industries, Ltd. Freezer
WO2001061255A1 (fr) 2000-02-16 2001-08-23 Daikin Industries, Ltd. Congelateur
JP2001304116A (ja) * 2000-04-19 2001-10-31 Daikin Ind Ltd 冷凍装置
WO2001079766A1 (fr) * 2000-04-19 2001-10-25 Daikin Industries, Ltd. Refrigerateur
AU780335B2 (en) * 2000-04-19 2005-03-17 Daikin Industries, Ltd. Refrigerator
US7021080B2 (en) 2000-04-19 2006-04-04 Daikin Industries, Ltd. Refrigerator
EP1275912A4 (en) * 2000-04-19 2008-05-21 Daikin Ind Ltd COOLING SYSTEM
EP2051025A1 (en) * 2000-04-19 2009-04-22 Daikin Industries, Ltd. Refrigeration System
JP2002115655A (ja) * 2000-10-12 2002-04-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電動機、全密閉型冷凍圧縮機および冷凍サイクル
JP2013253734A (ja) * 2012-06-07 2013-12-19 Hitachi Appliances Inc 冷凍サイクル装置
JP2019146406A (ja) * 2018-02-22 2019-08-29 パナソニックIpマネジメント株式会社 圧縮機用モータ、圧縮機、および、圧縮機用モータの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0496937B2 (en) Lubricant for refrigeration compressors
WO2011155175A1 (ja) 密閉型圧縮機
JP4836305B2 (ja) 冷凍装置
CN101749891A (zh) 制冷剂压缩机及冷冻循环装置
JPH109139A (ja) 密閉形コンプレッサおよびこのコンプレッサを用いた冷凍サイクル
JP2003336916A (ja) 冷凍サイクル及びヒートポンプ式給湯機
JP6012878B2 (ja) 圧縮機および冷凍サイクル装置
JP3654702B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP2002139261A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2018123975A (ja) 冷凍装置
JPH05125374A (ja) 冷凍機油組成物
JPH10281064A (ja) 密閉型電動圧縮機
JPH08231972A (ja) 冷凍装置
CN110926050A (zh) 制冷空调装置及用于该制冷空调装置的密闭型电动压缩机
JPH09221693A (ja) Hfc系冷媒用冷凍機油
JPH0525468A (ja) 冷媒組成物
JP2000297967A (ja) 冷凍サイクル装置
JP2962675B2 (ja) 冷凍装置
KR20020068383A (ko) 냉동장치
JP3414091B2 (ja) 冷凍装置
JPH07208338A (ja) 密閉形コンプレッサおよびこのコンプレッサを用いた冷凍サイクル
JPH10204458A (ja) 冷凍機油
JP3208335B2 (ja) 密閉型圧縮機およびそれを用いた冷凍装置
JP2002194375A (ja) 冷凍・空調用作動媒体組成物及び該組成物を用いた冷凍・空調装置
JP2000044938A (ja) 空気調和機用作動媒体組成物及び該組成物を用いた空気調和機