JPH1094899A - スローアウェイチップの製造方法及び装置 - Google Patents

スローアウェイチップの製造方法及び装置

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JPH1094899A
JPH1094899A JP25492796A JP25492796A JPH1094899A JP H1094899 A JPH1094899 A JP H1094899A JP 25492796 A JP25492796 A JP 25492796A JP 25492796 A JP25492796 A JP 25492796A JP H1094899 A JPH1094899 A JP H1094899A
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JP
Japan
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cavity
throw
sliders
die
manufacturing
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JP25492796A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Matsumoto
大陸 松元
Toru Narita
徹 成田
Susumu Maruoka
晋 丸岡
Hidetatsu Yamamoto
英達 山本
Hideo Sato
秀雄 佐藤
Masaru Kobayashi
勝 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tamagawa Machinery Co Ltd
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Tamagawa Machinery Co Ltd
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アンダーカット部を持つスローアウェイチッ
プを容易に作製でき、特に、その角部分を精度良く形成
できることを目的とする。 【解決手段】 アンダーカット部を持つ多角形状のスロ
ーアウェイチップ101の製造方法であって、ダイ1
を、チップの辺部分に対応する箇所で複数に分割して進
退可能な主スライダ3及び従スライダ4、5とし、これ
らを互いに突き合わてキャビティ2を構成させ、先ず、
キャビティ2に原料粉末を充填し、次いで、このキャビ
ティ2の両側開口部から上パンチ16及び下パンチ17
によって原料粉末を加圧し、この上下パンチ16、17
の加圧力を減少もしくは除去した後、上下パンチ16、
17で圧粉体を保持しつつ、主スライダ3等のそれぞれ
を後退させて、圧粉体をダイ1から抜き出すようにして
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、逃げ面にアンダー
カット部が形成されるスローアウェイチップの製造方法
及び装置に関し、製造を容易にしてコストの低減を図り
つつ、特に、スローアウェイチップが多角形状の場合
に、切刃となる角部分を精度良く形成できるようにした
ものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンドミルやフライスなどに使
用されるポジティブ型のスローアウェイチップは、すく
い面と逃げ面との稜線を切刃として用いられるものであ
り、この逃げ面の裏面と逃げ面との稜線を切刃として用
いることができない。従って、例えば図11に示すダブ
ルポジティブ型のスローアウェイチップ101のよう
に、逃げ面102を凹入させて表裏両面103、104
と逃げ面102との各稜線に切刃105、106を形成
することにより、使用切刃が二倍となるため、切削作業
等におけるコストの面で有利となる。
【0003】そして、このようなダブルポジティブ型の
スローアウェイチップ101は、逃げ面102の凹入部
分がアンダーカット部となるため、一般的なダイを用い
て一対のパンチによって加圧成形してもその圧粉体をダ
イから抜き出すことが不可能となる。従って、従来で
は、一旦アンダーカット部のない状態、すなわち逃げ面
が点線となる状態にダイを用いて圧粉体を成形し、その
圧粉体を焼結後、逃げ面を凹入させるように研磨等して
図示のような逃げ面102を形成するようにしていた。
なお、107は取付孔であって、各種切削工具への取付
用として用いられ、圧粉体の成形とともに形成される。
【0004】ただし、予めアンダーカット部のない状態
でチップを成形し、その後、研磨等によって凹入する逃
げ面102を形成したのでは、このダブルポジティブ型
のスローアウェイチップ101の作製が面倒となり、製
造コストの増加を招くことになる。すなわち、スローア
ウェイチップ101としては切刃が二倍となるものの、
このスローアウェイチップ101自体が高価なものとな
るため、切削作業等においてコストの面で不利となる。
【0005】従って、これに対応すべく、ダイを複数に
分割してキャビティを開閉自在とし、このキャビティ内
で原料粉末を加圧した後にキャビティを開くことによっ
て、アンダーカット部を持つスローアウェイチップに対
応する圧粉体を容易に形成できるようにしたものが提案
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、多角形
状のスローアウェイチップを製造する場合、ダイを複数
に分割して複数のスライダとし、キャビティを開閉自在
にするといっても、その分割箇所によっては次のような
問題が生じる。すなわち、スライダ同士を互いに突き合
わせることによってキャビティを構成するものである
が、各スライダは可動部材であるため次回の突き合わせ
時に前回と完全同一のキャビティ形状を確保することが
困難である。
【0007】従って、ダイの分割箇所(スライダの突き
合わせ面)が、多角形状のスローアウェイチップの角部
分に設定されると、キャビティの形成ごとに角部分の形
状が僅かに異なることになり、この角部分が切刃として
用いられることに鑑みると、このような角部分の形状が
統一されないスローアウェイチップを用いたのでは切削
作業の支障となって好ましくない。しかも、スライダの
突き合わせ部分によって圧粉体の角部分に筋状の突起が
形成されるため、角部分の表面が滑らかにならないこと
になる。
【0008】また、ダイの分割箇所を、多角形状のスロ
ーアウェイチップの辺部分に設定した場合であっても、
スライダの突き合わせ部分によって圧粉体の表面に筋状
の突起が形成されるため、このスローアウェイチップを
各種切削工具のチップ取付座に取り付けるとき、筋状の
突起がチップ取付座の壁面にあたることによってチップ
のすわりが悪くなるといった問題がある。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、アンダーカット部を持つ多角形状のスローア
ウェイチップを容易に作製できることは勿論、スローア
ウェイチップの角部分を精度良く形成することができ、
また、各種切削工具のチップ取付座に対してすわりを良
くすることができるスローアウェイチップの製造方法及
び装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、か
かる目的を達成するために、本発明に係るスローアウェ
イチップの製造方法は、逃げ面にアンダーカット部が設
けられる多角形状のスローアウェイチップの製造方法で
あって、ダイを、略多角形状のスローアウェイチップの
辺部分に対応する箇所で複数に分割してそれぞれを進退
可能な複数のスライダとし、これらを前進させて互いに
突き合わせたときに前記アンダーカット部に対応したキ
ャビティが形成されるように構成し、先ず、前記キャビ
ティに原料粉末を充填し、次いで、このキャビティの両
側開口部から一対のパンチによって原料粉末を加圧し、
この前記パンチの加圧力を減少もしくは除去した後、当
該パンチで圧粉体を保持しつつ、前記スライダのそれぞ
れを後退させて、当該圧粉体を前記ダイから抜き出すよ
うにしたことを特徴とする。
【0011】なお、前記ダイとして、前記スローアウェ
イチップの辺部分それぞれに対応する箇所で分割され、
複数の前記スライダとしたものが用いられるようにして
もよく、さらに、前記スライダとして、突き合わせ面に
おける前記キャビティ側の縁部分に、このキャビティの
内側に向けて突出部を設けたものが用いられるようにし
てもよい。
【0012】また、本発明に係るスローアウェイチップ
の製造装置は、逃げ面にアンダーカット部が設けられる
多角形状のスローアウェイチップの製造装置であって、
原料粉末が充填されるキャビティを備えたダイと、この
キャビティの両側開口部から原料粉末を加圧するための
一対のパンチとを具備し、前記ダイは、略多角形状のス
ローアウェイチップの辺部分に対応する箇所で複数に分
割されて、それぞれが駆動手段によって進退可能な複数
のスライダで構成され、前記キャビティは、前記スライ
ダを互いに突き合わせることによってアンダーカット部
に対応するように構成されることを特徴とする。
【0013】なお、前記ダイは、前記スローアウェイチ
ップの辺部分それぞれに対応する箇所で分割され、複数
の前記スライダとしてもよく、さらに、前記スライダ
は、突き合わせ面における前記キャビティ側の縁部分
に、このキャビティの内側に向けて突出部が設けられた
ものであってもよい。
【0014】このように、本発明に係るスローアウェイ
チップの製造方法は、ダイを複数のスライダで構成する
とともに、これらスライダを突き合わせてアンダーカッ
ト部に対応するキャビティを形成しているため、パンチ
によって原料粉末を加圧して圧粉体を作製した後、各ス
ライダを後退させることによって圧粉体をダイから抜き
出すことが可能となり、従来のように、作製したチップ
の逃げ面を研磨等をすることなく、アンダーカット部を
持つスローアウェイチップを容易に作製することがで
き、その製造コストを低減させることができるようにし
ている。そして、ダイを多角形状のスローアウェイチッ
プの辺部分に対応する箇所で分割しているため、切刃と
して用いられるスローアウェイチップの角部分を精度良
く形成することが可能となる。
【0015】また、ダイとして、スローアウェイチップ
の辺部分それぞれに対応する箇所で分割され、複数のス
ライダとしたものが用いられた場合には、これらスライ
ダによってキャビティをバランス良く形成させることが
できるとともに、ダイからの圧粉体の取り出しをより一
層確実に行うことができるようにしている。
【0016】さらに、スライダとして、突き合わせ面に
おけるキャビティ側の縁部分に、このキャビティの内側
に向けて突出部を設けたものが用いられる場合には、圧
粉体の辺部分の一部を突出部によって凹入させるととも
に、この凹入部分の中に、スライダ同士の突き合わせ部
分による筋状の突起を形成させるようにしている。従っ
て、この筋状の突起は、辺部分から外方に突出しないた
め、このスローアウェイチップをチップ取付座へ取り付
けるときに、すわりを良くできるようにしている。
【0017】次に、本発明に係るスローアウェイチップ
の製造装置は、ダイを複数のスライダで構成するととも
に、これらスライダを突き合わせてアンダーカット部に
対応するキャビティを形成しているため、パンチによっ
て原料粉末を加圧して圧粉体を作製した後、各スライダ
を後退させることによって圧粉体をダイから抜き出すこ
とが可能となり、従来のように、作製したチップの逃げ
面を研磨等をすることなく、アンダーカット部を持つス
ローアウェイチップを容易に作製することが可能とな
る。そして、ダイを多角形状のスローアウェイチップの
辺部分に対応する箇所で分割しているため、切刃として
用いられるスローアウェイチップの角部分を精度良く形
成することが可能となる。
【0018】また、ダイを、スローアウェイチップの辺
部分それぞれに対応する箇所で分割し、複数のスライダ
としたものでは、これらスライダによってキャビティを
バランス良く形成させることができるとともに、圧粉体
の取り出しをより一層確実に行うことができるようにし
ている。
【0019】さらに、スライダの、突き合わせ面におけ
るキャビティ側の縁部分に、このキャビティの内側に向
けて突出部を設けたものでは、この突出部によって圧粉
体の辺部分の一部を凹入させるとともに、この凹入部分
の中に、スライダ同士の突き合わせ部分による筋状の突
起を形成させるようにしている。従って、この筋状の突
起は、辺部分から外方に突出しないため、このスローア
ウェイチップをチップ取付座へ取り付けるときに、すわ
りを良くできるようにしている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図10を参照して説明する。図1に示すように、この
実施の形態は、図11に示す多角形状のスローアウェイ
チップ101を成形するものである。そして、キャビテ
ィ2が形成されるダイ1は、主スライダ3及び従スライ
ダ4、5の三つのスライダによって構成されている。こ
のとき、ダイ1の分割箇所、すなわち主スライダ3及び
従スライダ4、5の各突き合わせ面3a、4a、5a
は、多角形状のスローアウェイチップの辺部分に対応す
る箇所に設定されている。
【0021】そして、これら主スライダ3及び従スライ
ダ4、5のそれぞれは、図1及び図2に示すように、ダ
イプレート6の中心から三方向に放射状に設けられた溝
部6aにセットされ、さらに、この溝部6a内にボルト
8で固定されたくさび7に案内されて進退可能な状態と
なっている。
【0022】すなわち、図2に示すように、主スライダ
3には傾斜面3bが設けられるとともに、くさび7には
傾斜面3bと面接触する傾斜面7aが設けられている。
従って、この主スライダ3は、溝部6aの壁面とくさび
7の傾斜面7aとの間に挟まれることにより、所定の進
退方向に正確に案内される。なお、傾斜面3b、7aは
垂直方向から約8゜傾斜するように設定されているが、
この傾斜角度は任意に設定できる。
【0023】このように、主スライダ3は、傾斜面3
b、7a同士が摺動することにより、図2上方への浮き
上がりが防止される。ただし、主スライダ3の案内とし
て、図示のようなくさび7を用いることに限定するもの
ではなく、例えば、主スライダ3の断面を凸状に設ける
とともに、ボディプレート6の溝部6aの断面形状を同
様に凸状に設け、この溝部6aに主スライダ3を差し込
むことにより、主スライダ3を進退方向に案内するよう
にしてもよい。なお、従スライダ4、5に関しても上述
と同様の構成によって進退可能となっている。
【0024】また、主スライダ3及び従スライダ4、5
それぞれの前進方向の先端面には、突き合わせ面3a、
4a、5aが設けられており、これらを互いに突き合わ
せることによりキャビティ2が形成されるようにしてい
る。この突き合わせ面3a等は、平面であることに限定
されず、例えば互いにはまり合う凹凸面で構成するよう
にしてもよい。
【0025】このように、主スライダ3及び従スライダ
4、5同士を突き合わせ面3a等で突き合わせることに
より、主スライダ3等に対する前進方向への加圧をかか
る突き合わせ面3a等で受け止めるため、主スライダ3
等の破損を防止することが可能となる。また、主スライ
ダ3及び従スライダ4、5の各進退方向を図示のように
水平に限定するものではなく、例えば水平から多少傾斜
させる方向に設定してもよい。
【0026】なお、主スライダ3等において、キャビテ
ィ2を形成する面部分は、図3に示すように、図11に
示すスローアウェイチップ101の逃げ面(アンダーカ
ット部)102を形成するための突起部3c、5cが設
けられている。
【0027】次に、これら主スライダ3及び従スライダ
4、5のそれぞれには、駆動手段として油圧シリンダ
9、10、11が連結され、進退方向への駆動力が付与
されている。なお、主スライダ3等への駆動力を油圧シ
リンダ9等で付与することに限定するものではなく、例
えば、空気圧を用いたシリンダ装置やモータなどによっ
て駆動力を付与するようにしてもよい。
【0028】このように、主スライダ3等の突き合わせ
を面接合によって行うとともに、パンチ(16、17)
による原料粉末への加圧に先だって、スライダ同士を突
き合わせ方向に加圧することにより、パンチで原料粉末
を加圧したときに、キャビティ2が開くこと、すなわち
主スライダ3等が後退してしまうことを防止でき、圧粉
体の不良品が発生しないようにすることが可能となる。
【0029】また、主スライダ3等と油圧シリンダ9等
との連結部分としては、主スライダ3及び従スライダ
4、5の各後端に設けた鉤状部12、13、14に、各
油圧シリンダ9、10、11のピストンロッド先端に設
けられたT状継手9a、10a、11aを嵌め込むこと
によって構成されている。このとき、T状継手9a等と
鉤状部12内との間には、主スライダ3等の進退方向に
所定のクリアランスが設けられている。
【0030】このように、主スライダ3等と油圧シリン
ダ9等との間を密に連結させないようにしているため、
油圧シリンダ9等は、主スライダ3等への駆動力の付与
のみを行う一方、主スライダ3等における進退方向出し
は、くさび7の傾斜面7aによって行われており、進退
方向への主スライダ3等の移動の直進性を良くすること
が可能となり、主スライダ3等と油圧シリンダ9等との
接続に関して厳密な設定が不要となる。
【0031】また、図1に示すように、主スライダ3の
側面には、その前進方向への移動を所定位置から規制す
るための係止部15が設けられている。すなわち、主ス
ライダ3は、油圧シリンダ9の駆動力によって前進する
ものの、係止部15がダイプレート6の外周に当たるこ
とによって所定位置からの前進が規制され、この位置で
保持されるようにしている。
【0032】なお、ここでいう主スライダ3の所定位置
は、その前方側の端面がキャビティ2を構成しうる位置
である。ただし、主スライダ3の前進を規制できるもの
であればよく、図示のような係止部15を用いることに
代えて、例えば、油圧シリンダ9のピストンロッドにお
いてロッドの伸長を一定範囲で規制して主スライダ3の
前進を規制するようにしてもよい。
【0033】さらに、各油圧シリンダ9、10、11に
おける駆動力として、油圧シリンダ9の駆動力を他より
強く設定するようにしている。なお、これら係止部15
を設ける点や、油圧シリンダ9の駆動力を他より強くす
る点は、次のような理由による。
【0034】すなわち、各スライダの駆動順序として
は、先ず、主スライダ3を係止部15に係止されるまで
前進させた後、従スライダ4、5を前進させ、各突き合
わせ面3a等を突き合わせてキャビティ2を形成するよ
うにしている。従って、主スライダ3を他に先立って前
進させ、その前進位置を基準とすることにより、キャビ
ティ2の中心位置をキャビティ2の形成ごとに確実に設
定できるものとなり、このキャビティ2にパンチ(1
6、17)を突っ込ませるときに、両者が当たって破損
するのを回避することが可能となるからである。
【0035】しかも、主スライダ3の駆動力を他より強
く設定することにより、従スライダ4、5が突き当たっ
たときでも、主スライダ3が前進位置から容易に後退し
ないようにすることができ、これにより、キャビティ2
の中心位置をより一層確実に設定することが可能とな
る。ただし、係止部15を設けるか否か、油圧シリンダ
9の駆動力を他より強くするか否かは任意に設定でき
る。
【0036】次に、図3に示すように、ダイ1の上方に
は上パンチ16が、またダイ1の下方には下パンチ17
がそれぞれ設けられている。これら上パンチ16、下パ
ンチ17は、図示しない油圧シリンダ等の駆動源によっ
てそれぞれ上下方向に移動するように設けられ、主スラ
イダ3等によって形成されるキャビティ2内に差し込む
ことができるように形成されている。
【0037】さらに、上パンチ16及び下パンチ17に
はそれぞれ上下方向の貫通孔6a、7aが設けられてお
り、この貫通孔6a、7aにコアロッド18が挿入され
ている。このコアロッド18は、図11に示すスローア
ウェイチップ101の取付孔107を形成するために用
いられ、その上端は、主スライダ3等の上面(ダイ1の
上面)と一致するように設定されている。なお、このコ
アロッド18を、上下パンチ16、17の動作と同期さ
せて上下方向に移動可能に設けるか否かは任意である。
【0038】このように、主スライダ3等を突き合わせ
ることによってキャビティ2を形成するものであるが、
図4に示すように、このキャビティ2によって形成され
た圧粉体19には、その辺部分20に筋状の突起21が
形成される。これは、主スライダ3等を突き合わせてキ
ャビティ2を形成することを原因とするものであり、ス
ライダ同士を互いに強く突き合わせたときでもこの突き
合わせ面の間には微細な隙間が生じており、上下パンチ
16、17により原料粉末を加圧したときに、原料粉末
がかかる隙間に入り込んで突起21を形成させるからで
ある。
【0039】そして、この圧粉体19を焼結させ、突起
21を持つスローアウェイチップ(完成品)としたので
は、このスローアウェイチップを各種切削工具のチップ
取付座に取り付ける場合、チップ取付座の壁面に筋状の
突起21が当たって、チップのすわりを悪くするもので
ある。その一方、圧粉体19の焼結後、研磨によって突
起21をいちいち取り去ることはコストの面で好ましく
ない。
【0040】また、以上のようにダイ1を複数に分割し
て複数のスライダとし、これらスライダ同士を突き合わ
せることによってキャビティ2を形成した場合には、圧
粉体19のいずれか(例えば辺部分20など)に突起2
1が残ってしまうため、これを許容する必要がある。
【0041】従って、図5に示すように、主スライダ3
の、突き合わせ面3aにおけるキャビティ2a側の縁部
分に、キャビティ2aの内側に向けて突出部22を設け
るとともに、同様に、従スライダ4、5の突き合わせ面
4a、5aの縁部分に突出部23、24をそれぞれ設け
るようにしている。
【0042】これによって、主スライダ3及び従スライ
ダ4、5を互いに突き合わせたときに、突出部22と2
3、(23と24)、(24と22)がそれぞれ当接す
ることにより、突き合わせ面3a部分、4a部分、5a
部分付近のそれぞれがキャビティ2aの内側に向けて突
出した状態となる。その結果、図6に示すように、この
キャビティ2aによって形成された圧粉体25は、各辺
部分26の一部に凹部27が設けられるとともに、この
凹部27の中に筋状の突起28が形成された状態となっ
ている。
【0043】従って、辺部分26から突起28が突出し
ないため、この圧粉体25を焼結したスローアウェイチ
ップをチップ取付座に取り付ける場合、突起28がチッ
プ取付座の壁面に当たることもなく、チップのすわりを
良くすることができる。ただし、突出部22、23、2
4を設けるか否かは任意である。
【0044】なお、図1又は図5に示すものでは、ダイ
1を三つのスライダに分割し、これらを突き合わせてキ
ャビティ2、2aを形成しているが、スライダの個数と
して三つであることに限定されるものではない。すなわ
ち、ダイ1を複数の(二以上の)スライダで分割し、こ
れらを突き合わせたときにキャビティ2、2aが形成さ
れるものであれば、スライダの個数は二以上の任意の個
数に設定することができる。
【0045】また、作製するスローアウェイチップが菱
形(四角形状)である場合には、図7で示すように、ダ
イ1aを二つのスライダ30、31で構成し、これらを
互いの突き合わせ面30a、31aで突き合わせること
によってキャビティ29を形成するようにしている。
【0046】このとき、ダイ1aの分割箇所(突き合わ
せ面30a、31a部分)を、スローアウェイチップの
辺部分に対応させる箇所とする点は上記と同様である。
さらに、突き合わせ面30a、31aにおけるキャビテ
ィ29側の縁部分に、図5に示すような突出部を設ける
か否かは任意である。また、スライダ30、31のいず
れを主従とするか任意に設定できる。
【0047】なお、図8に示すように、ダイ1bをスロ
ーアウェイチップの各辺部分それぞれの対応箇所で分割
し、菱形のスローアウェイチップを作製するためのキャ
ビティ29を、四つのスライダ32、33、34、35
で構成するようにしてもよい。ただし、これらスライダ
32等を突き合わせ面32a、33a、34a、35a
で互いに突き合わせることによりキャビティ29を形成
する点は上述と同様である。
【0048】また、突き合わせ面32a、33a、34
a、35aにおけるキャビティ29側の縁部分に、図5
に示すような突出部を設けるか否かは任意である。ま
た、スライダ32、33、34、35のいずれを主従と
するか任意である。
【0049】続いて、図11に示す多角形状のスローア
ウェイチップ101の製造方法について説明すると、一
サイクルにつき、図9及び図10に示す成形手順によっ
て行われる。
【0050】先ず、原料粉末の充填に先だって、油圧シ
リンダ9、10、11を駆動して主スライダ3及び従ス
ライダ4、5を前進させてそれぞれ突き合わせ、キャビ
ティ2を形成させる。このとき、上述のように、先に主
スライダ3を前進させ、この主スライダ3に従スライダ
4、5を突き合わせるようにする。ただし、三つのスラ
イダを正確に同期させて駆動でき、これらを同時に突き
合わすことができるものであれば、スライダに主従の関
係を設けることに限定されない。
【0051】なお、油圧シリンダ9による主スライダ3
の加圧力を従スライダ4、5より大きく設定することに
より、上述のように、従スライダ4、5が突き当たった
ときでも、主スライダ3の前進位置が後退しないように
することが可能となる。ただし、主スライダ3の加圧力
を他より強くするか否かは任意である。さらに、三つの
スライダでキャビティ2を形成することに限定されず、
二以上の任意の数のスライダを用いてキャビティ2を形
成させるものであればよい。
【0052】次に、図9(A)に示すように、フィーダ
36をキャビティ2上方に移動させるとともに原料粉末
をキャビティ2に供給する(第1充填及び第2充填)。
このとき、キャビティ2には予め下パンチ17が差し込
まれており、原料粉末の供給後、フィーダ36が主スラ
イダ3上を(図9左方に)移動することにより、キャビ
ティ2上端で原料粉末をすり切り、キャビティ2へ一定
量の原料粉末が充填されるようにしている。
【0053】次に、(B)に示すように、ダイ1に対し
て下パンチ17を下方に引くととおもに、ダイ1に向け
て上パンチ16を下方に移動させる。なお、下パンチ1
7及び上パンチ16の駆動は、油圧シリンダ等の駆動源
によって行われる。そして、下パンチ17の移動に伴っ
て、原料粉末はキャビティ2内の下方に移動した状態と
なっている。なお、図示のものでは、ダイ1を固定し下
パンチ17を駆動させるようにしているが、これに代え
て、下パンチ17を固定し、ダイ1を上下に移動させる
ようにしてもよい。
【0054】次に、(C)に示すように、上パンチ16
及び下パンチ17によってキャビティ2の両側開口部か
ら原料粉末を加圧し、圧粉体37を成形する。この加圧
の際、一旦下方に引いた下パンチ17を上方に戻して、
キャビティ2内の突起3a、5aを成形品のアンダーカ
ット部(図11の逃げ面102)の位置に合わせるよう
にしている。なお、下パンチ17を一旦引いてから原料
粉末を加圧するため、キャビティ1内において原料粉末
の密度を上下で均一化させることが可能となり、上下パ
ンチ16、17による加圧後、圧粉体37において部分
的に密度が異なるような不良品が発生するのを防止して
いる。
【0055】次に、(D)に示すように、主スライダ3
等を後退させダイ1を開放する。なお、このダイ1の開
放に先だって、上パンチ16及び下パンチ17の加圧力
を減少もしくは除去する。すなわち、成形された圧粉体
37は強度が低いため、上パンチ16等で加圧したまま
ダイ1を開放したのでは、この圧粉体37をつぶしてし
まうからである。
【0056】さらに、ダイ1の開放の順序としては、先
ず、従スライダ4、5を後退させた後に、主スライダ3
を後退させるようにしている。このように、最も強い加
圧力で保持される主スライダ3を最後に後退させること
により、上下パンチ16、17に保持された圧粉体37
に対して従スライダ4、5から不必要な負荷が与えられ
ないようにすることができ、比較的脆い圧粉体37の破
損を防止している。
【0057】また、主スライダ3等の進退速度は、後退
時が前進時よりも速くなるように設定されている。従っ
て、主スライダ3等を突き合わせてキャビティ2を形成
するときには主スライダ3等の速度を遅くして突き合わ
せ時の衝撃を少なくし、一方、主スライダ3等の後退時
には速度を速くして作業時間の短縮化を図るようにして
いる。ただし、主スライダ3等において、その進退速度
を変えるか否かは任意である。
【0058】次に、(E)に示すように、上下パンチ1
6、17の圧抜きをするとともに、これら両者で圧粉体
37を挟んだまま圧粉体37を持ち上げる。このとき、
ダイ1が開放されること(主スライダ3等が後退するこ
と)によって、突起3a、5aが圧粉体37のアンダー
カット部から離れることになり、圧粉体37の持ち上げ
のじゃまにならないようにしている。また、圧粉体37
は、図示のように、下パンチ17の上端面がダイ1の上
面と合致するまで持ち上げられる。
【0059】次に、(F)に示すように、圧粉体37か
ら上パンチ16を引き離すことにより、ダイ1からの圧
粉体37の抜き出しが完了する。そして、この圧粉体3
7を下パンチ17上から払い出すことにより、圧粉体3
7が取り出される。なお、下パンチ17の上端面がダイ
1の上面に合致させているため、圧粉体37の払い出し
を容易にしている。
【0060】そして、圧粉体37の払い出し後、下パン
チ17を降ろすとともに、主スライダ3及び従スライダ
4、5を再度突き合わすことにより、(G)に示すよう
に、キャビティ2が形成された元の状態に戻り、この状
態から(A)に示すように、フィーダ36によって原料
粉末をキャビティ2に充填可能となる。
【0061】このような一サイクルが繰り返されること
により、連続して圧粉体37が成形される。なお、ダイ
1から取り出された圧粉体37は、その後焼結されると
ともに、寸法精度を高めるために適宜研磨されて図11
に示すようなスローアウェイチップ101の完成品が得
られる。
【0062】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明に係るスロ
ーアウェイチップの製造方法は、ダイを複数のスライダ
で構成するとともに、これらスライダを突き合わせてア
ンダーカット部に対応するキャビティを形成しているた
め、パンチによって原料粉末を加圧して圧粉体を作製し
た後、各スライダを後退させることによって圧粉体をダ
イから抜き出すことができ、従来のように、作製したチ
ップの逃げ面を研磨等をすることなく、アンダーカット
部を持つスローアウェイチップを容易に作製することが
でき、その製造コストを低減させることができる。そし
て、ダイを多角形状のスローアウェイチップの辺部分に
対応する箇所で分割しているため、切刃として用いられ
るスローアウェイチップの角部分を精度良く形成するこ
とができる。
【0063】また、ダイとして、スローアウェイチップ
の辺部分それぞれに対応する箇所で分割され、複数のス
ライダとしたものが用いられた場合には、これらスライ
ダによってキャビティをバランス良く形成させることが
できるとともに、ダイからの圧粉体の取り出しをより一
層確実に行うことができる。
【0064】さらに、スライダとして、突き合わせ面に
おけるキャビティ側の縁部分に、このキャビティの内側
に向けて突出部を設けたものが用いられる場合には、圧
粉体の辺部分を突出部によって凹入させるとともに、こ
の凹入部分に、スライダ同士の突き合わせ部分による筋
状の突起を形成させるため、この筋状の突起が辺部分か
ら外方に突出しないようにすることができ、このスロー
アウェイチップをチップ取付座へ取り付けるときに、す
わりを良くすることができる。
【0065】次に、本発明に係るスローアウェイチップ
の製造装置は、ダイを複数のスライダで構成するととも
に、これらスライダを突き合わせてアンダーカット部に
対応するキャビティを形成しているため、パンチによっ
て原料粉末を加圧して圧粉体を作製した後、各スライダ
を後退させることによって圧粉体をダイから抜き出すこ
とができ、従来のように、作製したチップの逃げ面を研
磨等をすることなく、アンダーカット部を持つスローア
ウェイチップを容易に作製することができる。そして、
ダイを多角形状のスローアウェイチップの辺部分に対応
する箇所で分割しているため、切刃として用いられるス
ローアウェイチップの角部分を精度良く形成することが
できる。
【0066】また、ダイを、スローアウェイチップの辺
部分それぞれに対応する箇所で分割し、複数のスライダ
としたものでは、これらスライダによってキャビティを
バランス良く形成させることができるとともに、圧粉体
の取り出しをより一層確実に行うことができる。
【0067】さらに、スライダの、突き合わせ面におけ
るキャビティ側の縁部分に、このキャビティの内側に向
けて突出部を設けたものでは、この突出部によって圧粉
体の辺部分を凹入させるとともに、この凹入部分に、ス
ライダ同士の突き合わせ部分による筋状の突起を形成さ
せるため、この筋状の突起が辺部分から外方に突出しな
いようにすることができ、このスローアウェイチップを
チップ取付座へ取り付けるときに、すわりを良くするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るスローアウェイチップの製造装
置の、実施の形態を示す平面図である。
【図2】 図1に示す製造装置の、X−X線に沿った断
面図である。
【図3】 図1に示す製造装置の、Y−Y線に沿った構
成を概略する断面図である。
【図4】 圧粉体の平面図である。
【図5】 キャビティの、他の実施の形態を示す平面図
である。
【図6】 図5のキャビティによる圧粉体の平面図であ
る。
【図7】 菱形のキャビティを構成する実施の形態を示
す平面図である。
【図8】 菱形のキャビティを構成する、他の実施の形
態を示す平面図である。
【図9】 本発明に係るスローアウェイチップの製造方
法における手順の説明図である。
【図10】 図9の手順を追った作動線図である。
【図11】 ダブルポジティブ型であって多角形状のス
ローアウェイチップを示す斜視図である。
【符号の説明】 1、1a、1b ダイ 2、2a、29 キャビティ 3 主スライダ 3a 突き合わせ面 4、5 従スライダ 4a、5a 突き合わせ面 6 ダイプレート 7 くさび 7a 傾斜面 9、10、11 油圧シリンダ(駆動手段) 15 係止部 16 上パンチ 17 下パンチ 19、25、37 圧粉体 22、23、24 突出部 30、31、32、33、34、35 スライダ 101 スローアウェイチップ 102 逃げ面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸岡 晋 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 (72)発明者 山本 英達 東京都中央区日本橋大伝馬町6番5号 玉 川マシナリー株式会社東京支社内 (72)発明者 佐藤 秀雄 新潟県長岡市城岡2−4−1 玉川マシナ リー株式会社長岡工場内 (72)発明者 小林 勝 新潟県長岡市城岡2−4−1 玉川マシナ リー株式会社長岡工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 逃げ面にアンダーカット部が設けられる
    多角形状のスローアウェイチップの製造方法であって、 ダイを、略多角形状のスローアウェイチップの辺部分に
    対応する箇所で複数に分割してそれぞれを進退可能な複
    数のスライダとし、これらを前進させて互いに突き合わ
    せたときに前記アンダーカット部に対応したキャビティ
    が形成されるように構成し、 先ず、前記キャビティに原料粉末を充填し、 次いで、このキャビティの両側開口部から一対のパンチ
    によって原料粉末を加圧し、 この前記パンチの加圧力を減少もしくは除去した後、当
    該パンチで圧粉体を保持しつつ、前記スライダのそれぞ
    れを後退させて、当該圧粉体を前記ダイから抜き出すよ
    うにしたことを特徴とするスローアウェイチップの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記ダイとして、前記スローアウェイチ
    ップの辺部分それぞれに対応する箇所で分割され、複数
    の前記スライダとしたものが用いられることを特徴とす
    る請求項1記載のスローアウェイチップの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記スライダとして、突き合わせ面にお
    ける前記キャビティ側の縁部分に、このキャビティの内
    側に向けて突出部を設けたものが用いられることを特徴
    とする請求項1又は2記載のスローアウェイチップの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 逃げ面にアンダーカット部が設けられる
    多角形状のスローアウェイチップの製造装置であって、 原料粉末が充填されるキャビティを備えたダイと、この
    キャビティの両側開口部から原料粉末を加圧するための
    一対のパンチとを具備し、 前記ダイは、略多角形状のスローアウェイチップの辺部
    分に対応する箇所で複数に分割されて、それぞれが駆動
    手段によって進退可能な複数のスライダで構成され、 前記キャビティは、前記スライダを互いに突き合わせる
    ことによってアンダーカット部に対応するように構成さ
    れることを特徴とするスローアウェイチップの製造装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ダイは、前記スローアウェイチップ
    の辺部分それぞれに対応する箇所で分割され、複数の前
    記スライダとしたことを特徴とする請求項4記載のスロ
    ーアウェイチップの製造装置。
  6. 【請求項6】 前記スライダは、突き合わせ面における
    前記キャビティ側の縁部分に、このキャビティの内側に
    向けて突出部が設けられたことを特徴とする請求項4又
    は5記載のスローアウェイチップの製造装置。
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