JPH1096061A - 耐溶融亜鉛メッキ割れ性に優れた高張力鋼 - Google Patents

耐溶融亜鉛メッキ割れ性に優れた高張力鋼

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JPH1096061A
JPH1096061A JP25206896A JP25206896A JPH1096061A JP H1096061 A JPH1096061 A JP H1096061A JP 25206896 A JP25206896 A JP 25206896A JP 25206896 A JP25206896 A JP 25206896A JP H1096061 A JPH1096061 A JP H1096061A
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JP
Japan
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less
steel
dip galvanizing
test
strength
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JP25206896A
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English (en)
Inventor
Noriki Wada
典己 和田
Toshifumi Kojima
敏文 小嶋
Takekazu Arakawa
武和 荒川
Sadahiro Yamamoto
定弘 山本
Hiroyasu Yokoyama
泰康 横山
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高強度でかつ溶接部で耐亜鉛メッキ割れ性が発
生しない高張力鋼を提供する 【解決手段】圧延後、再加熱焼き入れを前提とする鋼
で、その組成が重量%で、C:0.04%以上0.08
%以下、Si:0.1%以上0.6%以下、Mn:0.
8%以上1.6%以下、P:0.02%以下、S:0.
002%以下、Cu:0.8%以上1.8%以下、N
i:0.4%以上1.0%以下、V:0.01%以上
0.20%以下、Ti:0.01%以上0.05%以
下、N:0.006%以上0.010%以下、Al:
0.005%以上0.1%以下、B:0.0002%以
下、O:0.005%以下、さらに、Cr:0.5%以
下、Mo:0.4%以下、Nb:0.03%以下を1種
または2種以上が添加され、残部が鉄および不純物から
なる耐溶融亜鉛メッキ割れ性に優れた高張力鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄塔、橋梁、建築
物などの防錆のために、溶接後、溶融亜鉛メッキを施さ
れる低合金高張力鋼に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄塔、橋梁、建築物の防錆のため、それ
らに用いられる鋼材を構造部材に溶接した後、溶融亜鉛
メッキするという方法が広く使用されてきた。その際、
溶接熱影響部に割れが発生する場合がある。いわゆる、
液体金属脆化によるものである。
【0003】この割れを防止するために、精力的な研究
がなされてきた。それらの成果が鉄と鋼vol.79
(1993)p.1108−p.1114にまとめられ
ている。この文献はファブリケーターと鉄鋼4社で共同
執筆されたものであり、現在のところ公表された技術の
中で信頼がおける最先端のものと位置づけられている。
この論文では、鋼中の混入ボロンの影響について詳細に
述べており、Bは2ppm以下で、かつCEZmod=
C+Si/17+Mn/7.5+Cu/13+Ni/1
7+Cr/4.5+Mo/3+V/1.5+Nb/2+
Ti/4.5+420B≦0.44%を満たせば引張強
度(TS)590MPa級の鋼では、溶接後の溶融亜鉛
メッキ割れが発生しないということを明らかにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】高張力鋼の成分設計で
は、一般に焼入性を高める元素や析出強化する元素が添
加されている。しかし、CEZmodの式でもわかるよ
うに、添加元素のほとんどすべては耐溶融亜鉛メッキ割
れ性を劣化させてしまうので、TS780MPa以上の
強度を確保し、且つ溶接部で亜鉛メッキ割れが発生しな
い鋼を開発するのは不可能視されてきた。
【0005】本発明の課題は、高強度でかつ溶接部で耐
亜鉛メッキ割れ性が発生しない高張力鋼を提供するもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の状況
を鑑み、耐溶融亜鉛メッキ割れ性を上昇させる添加元素
は無いか、また、高強度と耐亜鉛メッキ割れ性を両立す
る成分設計はいかなるものかと鋭意研究した。その結
果、0.8%以上のCuを添加しε−Cuの析出強化を
利用することで焼き入れ性をあげるC等の元素を極力低
減し、さらにTi添加−60ppm以上のNを含有する
ことで耐溶融亜鉛メッキ割れ性が著しく改善され、高強
度と耐亜鉛メッキ割れ性を両立できることを発見した。
【0007】本発明は、圧延後、再加熱焼き入れを前提
とする鋼で、その組成が重量%で、C:0.04%以上
0.08%以下、Si:0.1%以上0.6%以下、M
n:0.8%以上1.6%以下、P:0.02%以下、
S:0.002%以下、Cu:0.8%以上1.8%以
下、Ni:0.4%以上1.0%以下、V:0.01%
以上0.20%以下、Ti:0.01%以上0.05%
以下、N:0.006%以上0.010%以下、Al:
0.005%以上0.1%以下、B:0.0002%以
下、O:0.005%以下、さらに、Cr:0.5%以
下、Mo:0.4%以下、Nb:0.03%以下を1種
または2種以上が添加され、残部が鉄および不純物から
なることを特徴とする耐溶融亜鉛メッキ割れ性に優れた
高張力鋼である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明の詳細を示す。ま
ず、成分範囲限定理由について述べる。
【0009】Cu:0.8%以上1.8%以下 溶接部熱影響部の組織が明瞭な旧オーステナイト粒界を
持つ硬化組織ほど、亜鉛メッキ割れが発生しやすい。母
材の引張強度を確保するには、従来、C,Mn,Cr,
Moなどの焼き入れ性を高める元素の多量の添加が必要
なため、溶接部熱影響部の組織が明瞭な旧オーステナイ
ト粒界を持つ硬化組織になり、亜鉛メッキ割れが発生し
てしまう。
【0010】本発明では、ε−Cuの析出強化を利用す
ることで焼き入れ性をあげる元素を低減する。0.8%
未満のCu添加では母材の引張強度を確保するだけのε
−Cuの析出強化が得られず、1.8%を超えるCu添
加は母材の靱性劣化、Cu割れの危険性が高まる。した
がって、Cu量を0.8%以上1.8%以下に限定し
た。
【0011】Ti:0.01%以上0.05%以下 N:0.006%以上0.010%以下 本発明の第2特徴は、Ti−高N添加である。溶接部の
亜鉛メッキ割れを防止するには、溶接加熱時の熱影響部
のオーステナイト粒径を細くし、溶接後の冷却時、オー
ステナイト粒径にフェライトを析出させることが重要で
ある。Tiを添加しかつ加窒し高N成分とすることで、
TiNが著しく多くなり、溶接加熱時の溶接熱影響部の
オーステナイト粒の成長抑制し、溶接後の冷却時には、
フェライトの核生成サイトとして作用し、溶接熱影響部
の組織は粒界フェライトが析出した細い組織が得られる
ことが判明した。Tiが0.01%未満では上記のよう
な溶接熱影響部の組織が得るだけの十分な数のTiNが
えられず、また、0.05%を超える添加をしてもTi
Nの数の増加にはつながらずTiNの粗大化を招き、粒
界フェライトが析出した細い組織を有する熱影響部が得
られない。よって、Ti量を0.01%以上0.05%
以下に限定した。また、0.006%未満のN量では上
記TiNの数が十分でなく粒界フェライトが析出した細
い組織を有する熱影響部が得られない。0.010%を
超えるNを含有すると鋼の靱性劣化を招く。よって、N
は0.006%以上0.010%以下に限定した。
【0012】Cu且つTi−Ca添加の効果を図1にま
とめる。縦軸のSLM400(後述する)は耐亜鉛メッ
キ割れ指数であり、高い程、優れた耐亜鉛メッキ性を有
することを意味する。従来の焼き入れ性をあげる元素で
あるCやMnやCrやMoを多量に含有した鋼に比較
し、Cu添加によりC等の元素の添加を極力抑えた鋼は
SLM400とTSのバランスが向上している。さらに
Ti−高N成分にした鋼は、一層のSLMの向上が確認
された。
【0013】C:0.04%以上0.08%以下 Cは、強度を高めるのに必須の元素であるが、著しく溶
接熱影響部を硬化させる。本発明では、ε−Cuの析出
強化を利用するので、高強度を確保するのに0.08%
を超えるCの添加は不要である。また、0.04%未満
のC量では高強度を確保するのが困難である。0.04
%以上0.08%以下の添加で高強度が得られ、溶接熱
影響部の硬さも亜鉛メッキ割れを引き起こすまでには硬
化しない。
【0014】Si:0.1%以上0.6%以下 Siは、メッキ後の外観状況と関係しており、0.1%
未満0.6%超えではメッキ焼けが発生し易くなる。よ
って、0.1%以上0.6%以下に限定した。
【0015】Mn:0.8%以上1.6%以下 Mnは強度、靱性の面から必須の元素であるが、0.8
%未満では高強度を得るのが困難で、1.6%を超える
と溶接熱影響部を著しく硬化させるため、Mn:0.8
%以上1.6%以下に限定した。
【0016】P:0.02%以下 Pは溶接高温割れの発生を助長する元素であり、0.0
2%を超えて含有するとその危険性が著しく高まるので
0.02%以下に限定した。
【0017】S:0.002%以下 SはMnSを生成し、溶接部においてラメラテアを発生
しやすい。0.002%を超えて含有すると十字溶接部
などの拘束条件が厳しい個所では、ラメラテアを発生す
る場合がある。したがって、Sは0.002%以下に限
定した。
【0018】Ni:0.4%以上1.0%以下 Niは、Cu割れを防止させるのに有効で、本発明では
必須の元素である。そのためにはCu添加量の半分程度
の添加が必要なため、下限を0.4%に限定した。上限
は、経済性の観点から、1.0%に限定した。
【0019】V:0.01%以上0.20%以下 Vは、再加熱焼き入れを前提とした本発明においては、
必須の元素である。少量添加で著しく強度上昇させ得
る。しかし、0.01%未満の添加では、高強度を得る
のが困難で、0.20%を超える添加は鋼の脆化を招く
ので、0.01%以上0.20%以下に限定した。
【0020】Al:0.005%以上0.1%以下 Alは脱酸のため必須の元素である。0.005%未満
では脱酸が不十分であり、0.1%を超えると多量のア
ルミナが発生し、鋼の清浄性を著しく劣化させる。した
がって、0.005%以上0.1%以下に限定した。
【0021】B:0.0002%以下 Bは鋼の焼入性を著しく向上させる。0.0002%を
超えると耐溶融亜鉛メッキ割れ性が著しく劣化させるの
で、Bを0.0002%以下に限定した。
【0022】O:0.005%以下 Oは鋼の清浄度を劣化させる。0.005%を超えるO
を含有すると鋼の延性・靱性劣化を招くので、0.00
5%以下に限定した。
【0023】Cr:0.5%以下 Crは鋼の強度を高めるのに有効な元素であるが、0.
5%を超えて添加すると溶接熱影響部を著しく硬化させ
るため、0.5%以下に限定した。
【0024】Mo:0.4%以下 Moは鋼の強度を高めるのに有効な元素であるが、0.
4%を超えて添加すると溶接熱影響部を著しく硬化させ
るため、0.4%以下に限定した。
【0025】Nb:0.03%以下 Nbは微量の添加で析出強化により鋼の強度を高めるの
に有効な元素であるが、再加熱QTの場合、0.03%
を超えて添加しても強度が飽和するため、0.03%以
下に限定した。
【0026】なお、先に述べたSLM400はNBT試
験と呼ばれる耐溶融亜鉛メッキ割れ性評価する試験から
得られる。上述した鉄と鋼vol.79(1993)
p.1108−p.1114にその方法等が記載されて
いる。各鋼板から採取された直径10mm、長さ170
mmの丸棒サンプルに、1400℃まで急速加熱後80
0℃−500℃間を8秒で冷却するという溶接HAZシ
ミュレーション熱サイクルを与える。上記の熱サイクル
を与えた丸棒に深さ2mm、角度60°の円周切り欠き
(切り欠き底の曲率半径0.25mm、切り欠き肩部の
曲率半径2mm)を設けた後、切り欠き部に亜鉛を電着
させ、第3図に示す熱加工サイクルを与える。そして、
破断応力と破断時間のデータを採取する。縦軸には上記
試験の破断応力そのものではなく亜鉛を電着しない時の
破断応力で除した値をとり、横軸には破断時間をとり、
図4の例のようにデータをプロットする。それらのプロ
ットを曲線回帰し、破断時間400秒と交差するところ
の値がSLM400と呼ばれる耐溶融亜鉛メッキ割れ性
の指標である。因みに、上述文献では、SLM400が
42%以上あれば、TS590MPa級の鋼の場合、溶
接継手に用いても溶融亜鉛メッキ割れは生じないとされ
ている。しかし、TS780MPa級では、溶接部の残
留応力が上昇するため、SLM400≧42%以上で
も、実溶接部では割れの発生が予想される。
【0027】
【実施例】表1に示す化学組成の鋼を溶解、鋳造し、熱
間圧延にて12−40mm厚の鋼材にした。熱間圧延後
再加熱水焼き入れし、時効処理を行った。
【0028】これらの鋼材に対し、引張試験、拘束継手
亜鉛メッキ割れ試験、ボルト用穴開け加工部亜鉛メッキ
割れ試験を実施した。
【0029】拘束継手亜鉛メッキ割れ試験は、図2に示
す十字継手を作成後、470℃の亜鉛浴中に浸漬、メッ
キ後、試験ビード1のトウ部における割れの有無を調べ
る試験である。拘束ビード2のパス数は18パスであ
り、この拘束ビードにより、試験ビード1のトウ部に母
材の降伏応力相当の非常に高い残留応力が作用している
ことを確認している。したがって、この試験体で割れの
発生しない場合、実構造溶接部材の溶融亜鉛メッキにお
いても割れは発生しないと判断できる。
【0030】表中のボルト用穴開け加工部のメッキ割れ
の有無の項は、圧延した鋼に実際の施工と同様に、接合
用ボルトの穴開け加工をNCマシンを用いて実施した後
に溶融亜鉛メッキ浴中に浸漬し、穴開け加工部から割れ
が発生するかどうかを確認した結果である。
【0031】供試鋼の各試験結果を表2に示す。0.8
%以上のCuを添加し焼き入れ性をあげるC等の元素を
極力低減し、さらにTi−高N添加を行った鋼DP−N
Pの本発明鋼は、780MPa以上のTSを示し、且つ
拘束継手亜鉛メッキ割れ試験、穴開け加工部メッキ割れ
試験でも割れは発生しなかった。
【0032】一方、焼き入れ性をあげる元素であるCや
MnやCrやMoを多量に含有した従来鋼A〜Cでは、
鋼Aは強度不足、鋼B〜Cで割れが発生している。Cu
添加によりC等の元素の添加を極力抑えてはいるがTi
−高Nが添加されていない従来鋼D〜FではNb添加の
鋼Fのみ780MPa以上の引張強度が得られている
が、拘束試験、穴開け加工部の試験で亜鉛鍍金割れが発
生している。これらの結果は、上述の図1に整理したと
おりである。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従い成分設計しQ−Tを施すと780MPa以上の引
張強度を有する鋼が得られ、鉄塔、橋梁、建築物などの
溶接構造物に使用され溶融亜鉛メッキが施されても、割
れを防止することができる産業上、極めて大きな効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】Q−T処理された鋼板(表1の鋼A〜FP)の
引張強度とSLM400の関係を示す図。
【図2】拘束割れ試験体の大きさ、構成について示した
図。
【図3】NBT試験における熱加工サイクルを示した
図。
【図4】NBT試験のデータ整理の例を示した図。
【符号の説明】
1…試験ビード、2…拘束ビード(18パス/1サイ
ド)、3…試験板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 定弘 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 横山 泰康 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延後、再加熱焼き入れを前提とする鋼
    で、その組成が重量%で、C:0.04%以上0.08
    %以下、Si:0.1%以上0.6%以下、Mn:0.
    8%以上1.6%以下、P:0.02%以下、S:0.
    002%以下、Cu:0.8%以上1.8%以下、N
    i:0.4%以上1.0%以下、V:0.01%以上
    0.20%以下、Ti:0.01%以上0.05%以
    下、N:0.006%以上0.010%以下、Al:
    0.005%以上0.1%以下、B:0.0002%以
    下、O:0.005%以下、さらに、Cr:0.5%以
    下、Mo:0.4%以下、Nb:0.03%以下を1種
    または2種以上が添加され、残部が鉄および不純物から
    なることを特徴とする耐溶融亜鉛メッキ割れ性に優れた
    高張力鋼。
JP25206896A 1996-09-24 1996-09-24 耐溶融亜鉛メッキ割れ性に優れた高張力鋼 Pending JPH1096061A (ja)

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