JPH1096729A - 解離反応測定方法、会合反応測定方法および解離会合反応測定装置 - Google Patents

解離反応測定方法、会合反応測定方法および解離会合反応測定装置

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JPH1096729A
JPH1096729A JP8253499A JP25349996A JPH1096729A JP H1096729 A JPH1096729 A JP H1096729A JP 8253499 A JP8253499 A JP 8253499A JP 25349996 A JP25349996 A JP 25349996A JP H1096729 A JPH1096729 A JP H1096729A
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JP
Japan
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substance
dissociation
fluorescence
complex
rate constant
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Pending
Application number
JP8253499A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyohito Shimura
清仁 志村
Kenichi Kasai
献一 笠井
Hiroyuki Matsumoto
浩幸 松本
Hisanobu Takamoto
尚宜 高本
Tsuyoshi Makino
強 牧野
Shinji Osuga
慎二 大須賀
Takako Tsugata
貴子 津賀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bunshi Biophotonics Kenkyusho KK
Original Assignee
Bunshi Biophotonics Kenkyusho KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量の試料を用いるだけで簡便・短時間・高
感度・高精度に解離反応速度定数および会合反応速度定
数を測定する。 【解決手段】 励起光源10から出力された励起光は、
スタビライザ11、ビームエクスパンダ12、二分の一
波長板13、絞り14、反射鏡15、集光レンズ16、
ビームスプリッタ17、反射鏡18および19それぞれ
を経て、キャピラリー管20の2つの励起光照射位置2
0aおよび20bそれぞれに照射される。キャピラリー
管20内には、解離反応速度定数を求めるときには複合
体が導入されており、この複合体が電気泳動すると複合
体ゾーンにおいては解離反応のみが進行する。この複合
体に励起光が照射された発生した蛍光は、光検出器36
および37それぞれで検出され、それぞれの蛍光光量と
蛍光検出時刻とに基づいて演算部45により解離反応速
度定数が算出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、解離会合反応を行
う2つの物質とその複合体との間の解離反応および会合
反応それぞれの速度定数を求めるのに好適な解離反応測
定方法および会合反応測定方法、ならびに、解離会合反
応測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】2つの物質間の相互作用すなわち解離会
合反応の解析は、2つの物質間の動的理解を深める上
で、或いは、静的結合学を知る上で不可欠な課題であ
る。例えば、抗原抗体反応は、抗原とその抗体との間の
特異的な反応であり、ある種の抗原に対して産生された
抗体は、特別な場合を除きその抗原とのみ結合する。こ
のような免疫反応を利用した、いわゆる免疫測定法は、
複雑な組成の混合物の中から測定対象物を特異的に選別
できるので、物質の分離や検出に広く用いられており、
測定系を最適化するためには、抗体と抗原との解離会合
反応の反応速度定数および平衡定数を知ることが望まし
い。
【0003】そこで、従来より物質間相互作用を測定す
る方法が多数提案されている。例えば、平衡透析法、連
続平衡透析法、超遠心法、ゲル濾過法、限界濾過法、蛍
光法、吸収スペクトル法、硫安沈殿法、ポリエチレング
リコール法、二次抗体法および固相RIA法などが知ら
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】平衡透析法、連続平衡
透析法、超遠心法、ゲル濾過法および限界濾過法は、熱
力学的理論に裏付けられたものである。中でも特に、平
衡透析法は信頼性が高いとされている。しかし、測定に
際して比較的多量の試料を必要とするため、少量試料を
解析することができない。また、平衡状態に達するまで
20〜48時間も要し、解析に長時間必要であるという
問題点がある。さらに、試料を放射能標識する必要があ
り、この点でも問題がある。超遠心法は、これらの欠点
を補うよう工夫されたものであって、迅速な測定が可能
であり、試料を放射能標識する必要はないが、高価な装
置が必要であるという問題点がある。また、ゲル濾過法
は、簡便であるが、精度が劣るという問題点がある。ま
た、これらは、相互作用の平衡を乱すことなく測定でき
るものであるが、測定が簡便でないという問題点があ
る。
【0005】蛍光法および吸収スペクトル法は、抗体あ
るいは抗原の分光学的な性質を利用するものである。蛍
光法は、少量の試料で測定が可能であるが、全ての抗体
と抗原との相互作用によって蛍光変化を示すとは限ら
ず、また、複合体の形成量に比例するシグナルで直接に
抗原の濃度を測定するものではないので、測定精度が悪
いという問題点がある。また、これらも、相互作用の平
衡を乱すことなく測定できるものであるが、測定が簡便
でないという問題点がある。
【0006】硫安沈殿法、ポリエチレングリコール法、
二次抗体法および固相RIA法は、免疫学の分野では広
く用いられてはいるが、理論的裏付けがなく測定結果に
信頼性が低く、また、沈殿または洗浄という操作が必要
であり平衡が乱されるため、真の解離会合反応の平衡定
数を測定することができるか否か疑問視されているもの
である。
【0007】以上のように、これら何れの方法も、解離
会合反応の速度定数および平衡定数の測定に際して、そ
れぞれ難点を有している。
【0008】本発明は、上記問題点を解消する為になさ
れたものであり、少量の試料を用いるだけで簡便・短時
間・高感度・高精度に解離反応速度定数および会合反応
速度定数を測定することができ、したがって平衡定数を
も求めることができる解離反応測定方法、会合反応測定
方法および解離会合反応測定装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る解離反応測
定方法は、複合体から第1および第2の物質への解離反
応における解離反応速度定数を測定する解離反応測定方
法であって、(1) 第1および第2の物質ならびに複合体
を一次元的に電気泳動させる電気泳動槽にバッファ液を
充填し、電気泳動槽の一端に複合体を導入する第1のス
テップと、(2)電気泳動槽内のバッファ液に電界を印加
して複合体を電気泳動させるとともに、複合体の電気泳
動の経路上の電気泳動槽の2箇所に設けられた第1およ
び第2の窓それぞれから電気泳動槽内部に励起光を照射
する第2のステップと、(3) 第1および第2の窓それぞ
れから励起光が照射されて複合体から発生して出力され
た第1および第2の蛍光それぞれの光量を測定する第3
のステップと、(4) 第1の蛍光の光量とそれが検出され
た第1の時刻とを求めるとともに、第2の蛍光の光量と
それが検出された第2の時刻とを求める第4のステップ
と、(5) 第1および第2の蛍光の光量の比の対数値を、
第1および第2の時刻の間の時間差で除算して、解離反
応速度定数を算出する第5のステップと、を備えること
を特徴とする。
【0010】この解離反応測定方法によれば、電気泳動
槽内で複合体ならびに第1および第2の物質は互いに異
なる移動度で一次元的に電気泳動を行うので、複合体ゾ
ーンにのみに着目すれば解離反応のみが進行しているこ
とになる。第3のステップで、この複合体の電気泳動の
経路上の第1および第2の窓それぞれに励起光が照射さ
れてその複合体から発生した第1および第2の蛍光それ
ぞれの光量が測定され、その測定に基づいて第4のステ
ップで、第1の蛍光の光量とその第1の時刻ならびに第
2の蛍光の光量とその第2の時刻が求められる。そし
て、第5のステップで、これらの値に基づいて解離反応
の一次方程式が解かれて解離反応速度定数が算出され
る。
【0011】本発明に係る会合反応測定方法は、第1お
よび第2の物質から複合体への会合反応における会合反
応速度定数を測定する会合反応測定方法であって、(1)
第1および第2の物質ならびに複合体を一次元的に電気
泳動させる電気泳動槽にバッファ液を充填するとともに
バッファ液中に一様に第1の物質を混入し、電気泳動槽
の一端に第2の物質を導入する第1のステップと、(2)
電気泳動槽内のバッファ液に電界を印加して第2の物質
を電気泳動させるとともに、第2の物質の電気泳動の経
路上の電気泳動槽の2箇所に設けられた第1および第2
の窓それぞれから電気泳動槽内部に励起光を照射する第
2のステップと、(3) 第1および第2の窓それぞれから
励起光が照射されて第2の物質から発生して出力された
第1および第2の蛍光それぞれの光量を測定する第3の
ステップと、(4) 第1の蛍光の光量とそれが検出された
第1の時刻とを求めるとともに、第2の蛍光の光量とそ
れが検出された第2の時刻とを求める第4のステップ
と、(5) 第1および第2の蛍光の光量の比の対数値を、
第1および第2の時刻の間の時間差ならびに第1の物質
の濃度で除算して、会合反応速度定数を算出する第5の
ステップと、を備えることを特徴とする。
【0012】この会合反応測定方法によれば、電気泳動
槽内で複合体ならびに第1および第2の物質は互いに異
なる移動度で一次元的に電気泳動を行うので、第1の物
質を一様濃度にすることにより、第2の物質に着目すれ
ば擬一次反応に従って会合反応のみが進行していること
になる。第3のステップで、この第2の物質の電気泳動
の経路上の第1および第2の窓それぞれに励起光が照射
されてその複合体から発生した第1および第2の蛍光そ
れぞれの光量が測定され、その測定に基づいて第4のス
テップで、第1の蛍光の光量とその第1の時刻ならびに
第2の蛍光の光量とその第2の時刻が求められる。そし
て、第5のステップで、これらの値に基づいて会合反応
の一次方程式が解かれて会合反応速度定数が算出され
る。
【0013】本発明に係る解離会合反応測定装置は、第
1および第2の物質と複合体との間の解離会合反応にお
ける解離反応速度定数および会合反応速度定数を測定す
る解離会合反応測定装置であって、(1) 第1および第2
の物質ならびに複合体を一次元的に電気泳動させるとと
もに、それぞれ励起光を入射させて内部から発生した蛍
光を出射する第1および第2の窓を備える電気泳動槽
と、(2) 励起光を出力する励起光源と、(3) 励起光源か
ら出力された励起光を電気泳動槽の第1および第2の窓
それぞれに入射させる照射光学系と、(4) 第1の窓から
出射された第1の蛍光を検出し、第1の蛍光の光量に応
じた第1の蛍光検出信号を出力する第1の光検出器と、
(5) 第2の窓から出射された第2の蛍光を検出し、第2
の蛍光の光量に応じた第2の蛍光検出信号を出力する第
2の光検出器と、(6) 第1および第2の蛍光検出信号に
基づいて、解離反応速度定数および会合反応速度定数を
算出する演算手段と、を備えることを特徴とする。
【0014】この解離会合反応測定装置によれば、励起
光源から出力された励起光は、励起光学系を経て、電気
泳動槽の第1および第2の窓それぞれに入射する。ま
た、電気泳動槽の第1および第2の窓それぞれから出射
された第1および第2の蛍光それぞれは、第1および第
2の光検出器それぞれで検出されて第1および第2の蛍
光検出信号それぞれが出力される。そして、この第1お
よび第2の蛍光検出信号それぞれに基づいて演算部によ
り解離反応速度定数および会合反応速度定数が算出され
る。
【0015】この解離会合反応測定装置において、電気
泳動槽は、バッファ液が充填され、一端に複合体が導入
されて、バッファ液に電圧が印加されて複合体を一次元
的に電気泳動させるとともに、第1および第2の光検出
器それぞれは、複合体から発生する第1および第2の蛍
光それぞれを検出し、演算手段は、第1および第2の蛍
光検出信号それぞれに基づいて、第1および第2の蛍光
の光量の比の対数値を、第1の光検出器が第1の蛍光を
検出した時刻と第2の光検出器が第2の蛍光を検出した
時刻との間の時間差で除算することにより、解離反応速
度定数を算出する。
【0016】また、電気泳動槽は、バッファ液が充填さ
れ、バッファ液中に一様に第1の物質が混入され、一端
に第2の物質が導入されて、バッファ液に電圧が印加さ
れて第2の物質を一次元的に電気泳動させるとともに、
第1および第2の光検出器それぞれは、第2の物質から
発生する第1および第2の蛍光それぞれを検出し、演算
手段は、第1および第2の蛍光検出信号それぞれに基づ
いて、第1および第2の蛍光の光量の比の対数値を、第
1の光検出器が第1の蛍光を検出した時刻と第2の光検
出器が第2の蛍光を検出した時刻との間の時間差および
第1の物質の濃度で除算することにより、会合反応速度
定数を算出する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態を詳細に説明する。尚、図面の説明におい
て同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省
略する。
【0018】まず、実施形態の説明に先だって、解離会
合反応の速度論について説明するとともに、本発明に至
った経緯について説明する。物質Aと物質Bとが、これ
らの複合体ABとの間で、
【数1】 なる解離会合反応する場合を考える。ここで、k1 は会
合反応の2次速度定数であり、k-1は解離反応の1次速
度定数である。
【0019】解離反応速度定数k-1は、(1)式の反応
のうち解離反応のみが進む条件の下において、すなわ
ち、複合体ABから物質Aと物質Bへ解離した後には解
離した物質Aと物質Bとが再び会合して複合体ABにな
る反応が生じない条件の下において、複合体ABの濃度
[AB]についての微分式
【数2】 における定数値として表される。そして、この(2)式
を時刻t1 から時刻t2まで積分すると、
【数3】 となる。ここで、[AB]t1および[AB]t2それぞれ
は、時刻t1 およびt2それぞれにおける複合体ABの
濃度を表す。そこで、このような条件の下で複合体AB
の濃度[AB]の時間変化を観察することができれば、
解離反応速度定数k-1は、(3)式に基づいて求められ
る。
【0020】また、会合反応速度定数k1 は、(1)式
の反応のうち会合反応のみが進む条件の下において、す
なわち、物質Aと物質Bとが会合して複合体ABとなっ
た後は複合体ABが再び解離して物質Aと物質Bになる
反応が生じないような条件の下において、更に、例えば
物質Bの濃度を時刻に依らず一定濃度[B]0 である条
件の下において、物質Aの濃度[A]についての微分式
【数4】 における定数値として表される。この式は、濃度[A]
に関する擬一次反応である。そして、この(4)式を時
刻t1 から時刻t2 まで積分すると、
【数5】 となる。ここで、[A]t1および[A]t2それぞれは、
時刻t1 およびt2 それぞれにおける物質Aの濃度を表
す。そこで、このような条件の下で物質Aの濃度[A]
の時間変化を観察することができれば、会合反応速度定
数k1 は、(5)式に基づいて求められる。
【0021】しかし、通常は、(1)式の反応は双方向
に同時に進んでおり、物質A、物質Bおよび複合体AB
はバッファ液中に混在していて、長時間が経過した後に
平衡状態に達する。平衡状態においては、複合体ABの
解離平衡定数Kd は、
【数6】 で表される。したがって、上述の(2)式および(4)
式それぞれの前提条件である解離反応のみが進行する環
境および会合反応のが進行する環境それぞれは、通常あ
り得ない。
【0022】ところで、物質A、物質Bおよび複合体A
Bそれぞれの電気泳動移動度は、一般には互いに異なる
値を有する。すなわち、物質Aの電気泳動移動度をμA
とし、物質Bの電気泳動移動度をμB とし、複合体AB
の電気泳動移動度をμABとすると、μA とμB とが互い
に異なる場合、例えば、
【数7】 である場合には、これらの間に、
【数8】 なる関係式がある。この電気泳動移動度の違いを利用す
ることにより、解離反応のみが進行する環境および会合
反応のみを観察し得る環境それぞれを実現することがで
きる。
【0023】すなわち、物質A、物質Bおよび複合体A
Bをバッファ液に含ませ、このバッファ液に電界を印加
すると、物質A、物質Bおよび複合体ABそれぞれは、
それぞれの電気泳動移動度の値に応じて、互いに異なる
速度で移動する。このことを利用すれば、物質A、物質
Bおよび複合体ABそれぞれが存在するゾーンを分離す
ることができる。
【0024】解離反応のみが進行する環境は、以下のよ
うにして実現することができる。複合体ABをバッファ
液中の限られた領域内に導入し、そのバッファ液に電界
を印加する。複合体ABならびに解離反応により生成さ
れた物質Aおよび物質Bそれぞれは、この電界に従って
バッファ液中を互いに異なる速度で電気泳動するので、
物質Aおよび物質Bは、複合体ABが存在するゾーンか
ら抜け出す。すなわち、複合体ゾーンにおいては解離反
応のみが進行することになる。
【0025】ところで、複合体ABの濃度[AB]を互
いに異なる時刻t1 およびt2 それぞれで測定すること
は、複合体ABが電気泳動しているので、互いに異なる
位置それぞれで濃度[AB]を測定することを意味す
る。したがって、複合体ABの電気泳動の経路上の異な
る2点で濃度[AB]を検出し、その2点における濃度
[AB]の比と、その2点において複合体ABを検出し
た時刻の差とから、解離反応の速度定数k-1を求めるこ
とができる。
【0026】また、会合反応のみを観察し得る環境は、
以下のようにして実現することができる。一方の物質、
例えば物質Bをバッファ液中に一様に混入して一定濃度
[B]0 とし、他方の物質Aをゾーンとしてバッファ液
中を電気泳動させる。物質Aと物質Bとは会合反応を行
って複合体ABとなるが、生じた複合体ABは、電気泳
動移動度の差異に因り物質Aのゾーンとは分離するの
で、複合体ABの解離が起きたとしても、解離して生じ
た物質Aは元のゾーンとは別の位置に存在することにな
り、物質Aのゾーンに着目する限りはこの解離反応を観
察することはない。また、物質Aと物質Bそれぞれの電
気泳動移動度は互いに異なるので、物質Aのゾーンは、
常に物質Bの一様な濃度[B]0 中に存在することにな
る。
【0027】したがって、物質Aの電気泳動の経路上の
異なる2点で濃度[A]を検出し、その2点における濃
度[A]の比と、その2点において物質Aを検出した時
刻の差と、物質Bの濃度[B]0 とから、会合反応の速
度定数k1 を求めることができる。
【0028】ここで更に重要なことは、複合体AB、物
質Aおよび物質Bそれぞれを比較的速やかに電気泳動さ
せ、2点の観測地点を順次通過させることである。一般
には、試料をバッファ液中で電気泳動させると、ブラウ
ン運動により、当初は一固まりであった試料であって
も、次第に拡散していく。したがって、このような場合
には、2点の観測地点においてそれぞれの濃度を正確に
測定することができない。このような問題を解決する為
には、複合体AB、物質Aおよび物質Bそれぞれを一次
元的に電気泳動させることが可能な電気泳動槽を用いる
ことが必要である。ここで、「一次元的に電気泳動させ
る」とは、実質的に或るラインに沿って電気泳動させる
ことを意味し、そのラインに沿った一方向の電気泳動だ
けでなく、その逆方向の電気泳動をも含む。
【0029】このような電気泳動槽として、例えば、キ
ャピラリー管が最も好適に用いられる。また、基板上に
リソグラフィ技術を用いて形成された細溝中で電気泳動
させることができるマイクロチップも好適に用いられ
る。これらを用いれば、高電場で電気泳動を行うことが
できるので、短時間の分離によって試料ゾーンの幅が狭
くなり、試料の拡散が最小限に抑えられる。また、微量
な試料で測定できる上、比較的速い反応まで追跡するこ
とが可能となり、さらに定量的な測定が可能となる。
【0030】本発明は、発明者による以上のような考察
・研究に基づいてなされたものである。なお、以下で
は、複合体AB、物質Aおよび物質Bそれぞれを一次元
的に電気泳動させることが可能な電気泳動槽としてキャ
ピラリー管を用いた装置について説明するが、マイクロ
チップを用いた場合も同様である。
【0031】次に、本発明に係る解離会合反応測定装置
について説明する。図1は、本発明に係る解離会合反応
測定装置のシステム構成図である。
【0032】励起光源10は、測定しようとする物質を
励起して蛍光を発生させるための励起光を出力するもの
であり、例えば、レーザダイオード励起Nd:YAGレ
ーザ光源(波長532nm、出力100mW)がノイズ
の少ない光源として好適に用いられる。スタビライザ1
1は、この励起光源10から出力された励起光のDCド
リフトを低減して安定化するとともに、その光量を調整
する。ビームエクスパンダ12は、励起光の光束径を拡
大し、二分の一波長板13は、後述するビームスプリッ
タ17に入射する偏光方位を制御することによって、キ
ャピラリー管20の励起光照射位置20aおよび20b
それぞれに照射される励起光それぞれの光量が等しくな
るように調整する。
【0033】この励起光は、更に絞り14および反射鏡
15を経た後、集光レンズ16により集光され、ビーム
スプリッタ17で一部反射され残部が透過して2光束に
分岐され、その2光束それぞれは、反射鏡18および1
9それぞれで反射されて、キャピラリー管20の励起光
照射位置20aおよび20bそれぞれに照射される。こ
こで、絞り14は、ビームエクスパンダ12から出射さ
れた平行光束の光量を制限するために用いられ、集光レ
ンズ16は、この絞り14を通過した光束をキャピラリ
ー管20の励起光照射位置20aおよび20bそれぞれ
に集光させるためものであり、例えば焦点距離700m
mのアクロマティックレンズが用いられる。
【0034】励起光が集光照射されるキャピラリー管2
0は、例えば、内径50μm、外径375μm、全長3
5cmであって、溶融シリカからなる細管であって、そ
の内部にバッファ液が充填されるとともに、測定しよう
とする試料が導入される。このキャピラリー管20は、
両端部および2つの励起光照射位置20a,20bを除
いてウォータージャケット21の内部に納められてい
て、ウォータージャケット21内には温度調整の為に恒
温水が循環される。また、このキャピラリー管20は、
略全体がポリイミド膜で被覆されているが、2つの励起
光照射位置20a,20bそれぞれでは、励起光を入射
するとともに励起光照射に伴って発生する蛍光を検出す
る為の窓の部分のポリイミド膜が除去されている。
【0035】このキャピラリー管20の両端部それぞれ
には、バッファ槽22および23それぞれが接続され、
そのバッファ槽22および23それぞれには、電極24
および25それぞれが差し込まれている。その電極24
および25の間に高電圧が印加されることにより、キャ
ピラリー管20ならびにバッファ槽22および23内の
バッファ液に電圧が印加され、試料が電気泳動する。
【0036】キャピラリー管20の励起光照射位置20
aおよび20bそれぞれに励起光が照射されてキャピラ
リー管20内にある試料から発生した蛍光は、対物レン
ズ30,31、ピンホール32,33、干渉フィルタ3
4,35を経て、光検出器36,37で検出される。対
物レンズ30および31それぞれは、キャピラリー管2
0の励起光照射位置20aおよび20bそれぞれから出
射した蛍光それぞれを検出するものであり、例えば、N
Aが0.65で、倍率が40倍のものが用いられる。ピ
ンホール32および33それぞれは、対物レンズ30お
よび31それぞれに対して励起光照射位置に共役な面す
なわち結像面付近に配置され、例えば、開口径が1mm
あるいは2mm程度のもので、対物レンズ30および3
1それぞれから出た蛍光それぞれを、その開口を通過さ
せる。また、干渉フィルタ34および35それぞれは、
励起光成分を遮断するとともに、蛍光の波長成分を透過
させるものであり、ホログラフィックスーパーノッチフ
ィルタ(例えば、Kaiser Optical Systems社製HSPF
−532−1)とバンドパスフィルタとの組み合わせが
好適に用いられる。
【0037】光検出器36および37それぞれは、干渉
フィルタ34および35それぞれを透過した蛍光それぞ
れを検出するものであり、例えば、マルチアルカリ光電
面を有し、波長帯域300〜850nmに感度を有し感
度ピーク波長が420nmである浜松ホトニクス社製光
電子増倍管R1617が好適に用いられる。光検出器3
6および37それそれは、高電圧電源38により高電圧
が印加されており、光電面に蛍光が入射すると、その光
子を光電変換して光電子を発生し、更に、その光電子を
増倍して2次電子を多数発生して、光電面に入射した蛍
光の光量に応じた電流信号を出力する。
【0038】プリアンプ40および41それぞれは、こ
の光検出器36および37それぞれから出力された電流
信号それぞれを入力して、電圧信号に変換するものであ
り、例えば周波数帯域がDC〜10kHzのものであ
る。ローパスフィルタ42および43それぞれは、プリ
アンプ40および41それぞれから出力された電圧信号
を入力して、これらの電圧信号に含まれる高周波ノイズ
成分を除去するものであり、例えば、遮断周波数が5H
zである。
【0039】A/Dコンバータ44は、このローパスフ
ィルタ42および43それぞれから出力された電圧信号
それぞれを入力して、デジタル信号に変換して出力する
ものであり、例えば、2チャンネルのシングルエンドで
あって最大入力電圧が1.25V、サンプリング周波数
が10Hz、分解能16bitのものが用いられる。演
算部45は、A/Dコンバータ44から出力されたデジ
タル信号を入力して、後述する所定の演算を行うもので
あり、例えばコンピュータが用いられる。
【0040】なお、蛍光の光量が少ない場合には、光子
計数法により蛍光光量を測定してもよい。この光子計数
法による場合には、入射した蛍光の個々の光子が光検出
器に入射すると、それぞれの光検出器で光電子が生成さ
れ増倍されてパルス電流信号が出力される。このパルス
電流信号は、プリアンプによりパルス電圧信号に変換さ
れる。このプリアンプは、少なくとも光検出器の立ち上
がり時間と同程度の立ち上がり時間を有し、且つ、単一
光電子による出力電流パルスを後続のディスクリミネー
タの動作に適切な波高にするのに必要な増幅率を有する
ものであり、例えば、1ナノ秒以下の立ち上がり時間と
200倍の増幅率を有するEG&GORTEC社製のV
T120Aが好適に用いられる。プリアンプから出力さ
れたパルス電圧信号は、ディスクリミネータに入力され
る。ディスクリミネータでは、所定の波高よりも小さな
ノイズパルス、例えば、検出器ダークノイズや回路系ノ
イズの低波高成分と、主に入射蛍光光子により所定の波
高よりも大きなパルスとに弁別され、所定の波高よりも
大きなパルスが入力された場合にパルス信号が出力され
る。ディスクリミネータから出力されたパルス信号は、
カウンタにより計数され、単位時間当たりのパルス数の
値がデジタル信号として出力される。演算部45は、こ
のカウンタから出力されたデジタル信号を入力して、同
様に後述する所定の演算を行う。
【0041】図2は、キャピラリー管20中心軸方向か
ら見た光学系の一部分の構成図である。この図に示すよ
うに、キャピラリー管20中心軸と励起光照射方向と蛍
光検出方向の3方向は互いにほぼ直交している。すなわ
ち、反射鏡18で反射された励起光は、キャピラリー管
20の中心軸に略直角に励起光照射位置20aに入射す
る。また、励起光照射位置20aで発生した蛍光は、キ
ャピラリー管20の中心軸に略直角で且つ励起光照射方
向とも略直角な方向に出射したものが対物レンズ30で
検出される。励起光照射位置20bについても同様であ
る。このようにすることにより、励起光照射位置20a
に入射して励起光は、対物レンズ30に直接に入射する
ことはない。
【0042】次に、この解離会合反応測定装置を用いた
解離反応速度定数k-1の測定方法とともに演算部45に
おける演算内容について説明する。図3は、本発明に係
る解離反応速度定数の測定のフローチャート図である。
【0043】最初に、ステップS11で、キャピラリー
管20にバッファ液を充填する。バッファ液として、例
えば、0.02%のアジ化ナトリウムを含む 0.1M
Tris−酢緩衝液(pH7.9)が用いられる。この
キャピラリー管20の一端に、複合体ABを導入する。
また、バッファ槽22および23にもバッファ液を充填
する。そして、キャピラリー管20の両端それぞれにバ
ッファ槽22および23それぞれを接続し、さらに、キ
ャピラリー管20をウォータージャケット21内に入れ
て、ウオータージャケット21内に恒温水を循環させ
る。
【0044】続いて、ステップS12で、電極24およ
び25の間に高電圧を印加することにより、キャピラリ
ー管20内のバッファ液内に電界を形成し、複合体AB
ならびに解離反応により生成された物質Aおよび物質B
それぞれを互いに異なる移動度で電気泳動させる。ま
た、励起光源10から励起光が出力され、その励起光
は、スタビライザ11で安定化され、ビームエクスパン
ダ12で光束径が拡げられ、二分の一波長板13および
絞り14を経て、反射鏡15で反射され、集光レンズ1
6で集光され、ビームスプリッタ17に光束が2分岐さ
れ、反射鏡18および19それぞれで反射されて、キャ
ピラリー管20の励起光照射位置20aおよび20bそ
れぞれに照射する。
【0045】そして、ステップS13で、キャピラリー
管20内で電気泳動している複合体ABに励起光が照射
されて発生し励起光照射位置20aおよび20bそれぞ
れから出射した蛍光のうち対物レンズ30および31そ
れぞれに入射した蛍光は、ピンホール32および33な
らびに干渉フィルタ34および35を経た後、光検出器
36および37それぞれで検出されて、蛍光光量に応じ
た電流信号が出力される。光検出器36および37それ
ぞれから出力された電流信号は、プリアンプ40および
41それぞれで電圧信号に変換され、ローパスフィルタ
42および43で雑音成分が除去され、A/Dコンバー
タ44でデジタル信号に変換される。このデジタル信号
は演算部45に入力され、励起光照射位置20aおよび
20bそれぞれから出射した蛍光それぞれの光量の時間
変化が記憶される。
【0046】ステップS14では、複合体ABが励起光
照射位置20aおよび20bの双方を通過し終えた後
に、演算部45により以下の処理を行う。すなわち、一
方の励起光照射位置20aから出射した蛍光の光量の時
間変化に基づいて、その光量が最大となる時刻t1 およ
び濃度[AB]t1を求める。同様に、他方の励起光照射
位置20bから出射した蛍光の光量の時間変化に基づい
て、その光量が最大となる時刻t2 および濃度[AB]
t2を求める。なお、濃度[AB]t1および[AB]t2
れぞれを求めるに際して、時刻t1 およびt2 それぞれ
における蛍光強度をもって濃度[AB]としてもよい
し、あるいは、蛍光強度の時間積分値をもって濃度[A
B]としてもよい。
【0047】以上のようにして求められた時刻t1 およ
びt2 ならびに濃度[AB]t1および[AB]t2は、解
離反応のみが進行している複合体ゾーンから発生した蛍
光の光量に基づいて得られたものであるので、前述の
(2)式および(3)式の前提条件を満たす。そこで、
ステップS15で、これらの値を用いて(3)式に基づ
いて解離反応速度定数k-1を算出することができる。
【0048】次に、この解離会合反応測定装置を用いた
会合反応速度定数k1 の測定方法とともに演算部45に
おける演算内容について説明する。図4は、本発明に係
る会合反応速度定数の測定のフローチャート図である。
【0049】最初に、ステップS21で、キャピラリー
管20にバッファ液を充填するとともに、会合反応を起
こす一方の物質Bを一様に導入する。また、このキャピ
ラリー管20の一端に、物質Bと会合反応する物質Aを
導入する。バッファ槽22および23にもバッファ液お
よび物質Bを充填する。そして、キャピラリー管20の
両端それぞれにバッファ槽22および23それぞれを接
続し、さらに、キャピラリー管20をウォータージャケ
ット21内に入れて、ウオータージャケット21内に恒
温水を循環させる。
【0050】続いて、ステップS22で、電極24およ
び25の間に高電圧を印加することにより、キャピラリ
ー管20内のバッファ液内に電界を形成し、物質Aおよ
び会合反応により生成された複合体ABそれぞれを互い
に異なる移動度で電気泳動させる。なお、物質Bも電気
泳動するが、バッファ液中に一様に存在するので、見か
け上の泳動はない。また、励起光源10から励起光が出
力され、その励起光は、スタビライザ11、ビームエク
スパンダ12、二分の一波長板13、絞り14、反射鏡
15、集光レンズ16、ビームスプリッタ17、反射鏡
18および19それぞれを経て、キャピラリー管20の
励起光照射位置20aおよび20bそれぞれに照射す
る。
【0051】そして、ステップS23で、キャピラリー
管20内で電気泳動している物質Aに励起光が照射され
て発生し励起光照射位置20aおよび20bそれぞれか
ら出射した蛍光のうち対物レンズ30および31それぞ
れに入射した蛍光は、ピンホール32,33、干渉フィ
ルタ34,35を経て、光検出器36および37それぞ
れで検出されて、蛍光光量に応じた電流信号が出力され
る。光検出器36および37それぞれから出力された電
流信号は、プリアンプ40,41、ローパスフィルタ4
2,43を経て、A/Dコンバータ44によりデジタル
信号とされ、このデジタル信号は演算部45に入力さ
れ、励起光照射位置20aおよび20bそれぞれから出
射した蛍光それぞれの光量の時間変化が記憶される。
【0052】ステップS24では、物質Aが励起光照射
位置20aおよび20bの双方を通過し終えた後に、演
算部45により以下の処理を行う。すなわち、一方の励
起光照射位置20aから出射した蛍光の光量の時間変化
に基づいて、その光量が最大となる時刻t1 および濃度
[A]t1を求める。同様に、他方の励起光照射位置20
bから出射した蛍光の光量の時間変化に基づいて、その
光量が最大となる時刻t2 および濃度[A]t2を求め
る。この場合も、濃度[A]t1および[A]t2それぞれ
を求めるに際して、時刻t1 およびt2 それぞれにおけ
る濃度[A]の値を採用してもよいし、あるいは、濃度
[A]の時間積分値を採用してもよい。
【0053】以上のようにして求められた時刻t1 およ
びt2 ならびに濃度[A]t1および[A]t2は、会合反
応のみが進行している物質Aゾーンから発生した蛍光の
光量に基づいて得られたものであるので、前述の(4)
式および(5)式の前提条件を満たす。そこで、ステッ
プS25で、これらの値を用いて(5)式に基づいて会
合反応速度定数k1 を算出することができる。
【0054】上記説明においては、(3)式および
(5)式に基づいて解離反応速度定数k-1および会合反
応速度定数k1 それぞれが算出されることを示したが、
時刻t1およびt2 それぞれにおいて計測した蛍光の光
量を校正したい場合も生じる。この場合には、計測時間
内に、励起光照射位置20aおよび20bそれぞれから
出射した蛍光の総量が同一であるので、演算部45に入
力するそれぞれの蛍光光量の時間変化を積算することに
よって校正データを作ることができ、この校正データに
より蛍光光量を校正することができる。
【0055】なお、本発明に係る解離反応測定方法、会
合反応測定方法および解離会合反応測定装置における測
定対象すなわち物質Aおよび物質Bとしては、例えば、
タンパク質とタンパク質、タンパク質とリガンド(タン
パク質と医薬品、抗原と抗体、神経伝達系における刺激
伝達物質と受容体、等)、DNAやRNA等の核酸にお
けるプライマとポリメラーゼ、核酸と色素、核酸と医薬
品、等が挙げられ、これらの間の解離反応速度定数およ
び会合反応速度定数それぞれが容易に測定され得る。
【0056】また、解離反応測定に際して、複合体が蛍
光発色しない物質であれば、複合体を形成する2物質の
何れかに結合基を介して蛍光発色団を結合させてもよ
い。また、会合反応測定に際して、物質Aおよび物質B
が蛍光発色しない物質であれば、一方の物質をバッファ
液中に一様に混入させておいて、他方の物質に結合基を
介して蛍光発色団を結合させてこれを電気泳動させても
よい。
【0057】また、内部標準を用いて光検出器36およ
び37の感度補正を行ってもよい。
【0058】
【発明の効果】以上、詳細に説明したとおり本発明によ
れば、キャピラリー管内で複合体ならびに第1および第
2の物質が互いに異なる移動度で電気泳動を行うことに
着目して、キャピラリー管の電気泳動の経路上の2箇所
それぞれに励起光を照射し、その2箇所それぞれから出
射された蛍光それぞれの光量と検出時刻とから解離反応
速度定数および会合反応速度定数を算出することとした
ので、所定のゾーンにおいては解離反応および会合反応
の何れか一方のみの反応が進行することとなり、高い測
定精度と測定感度が得られる。
【0059】また、キャピラリー管内で試料を電気泳動
させて測定することにより、測定に際しては極めて少量
の試料で十分であり、加えて短時間に測定が行えるた
め、試料の拡散が最小限に抑えられるのでこの点でも高
い測定精度が得られ、測定を簡便に行うことができる。
また、解離会合反応が平衡状態に達するまで待つ必要は
ないので、短時間に測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る解離会合反応測定装置のシステム
構成図である。
【図2】本発明に係る解離会合反応測定装置のキャピラ
リー管中心軸方向から見た光学系の一部分の構成図であ
る。
【図3】本発明に係る解離反応速度定数の測定のフロー
チャート図である。
【図4】本発明に係る会合反応速度定数の測定のフロー
チャート図である。
【符号の説明】
10…励起光源、11…スラビライザ、12…ビームエ
クスパンダ、13…二分の一波長板、14…絞り、15
…反射鏡、16…集光レンズ、17…ビームスプリッ
タ、18,19…反射鏡、20…キャピラリー管、21
…ウォータージャッケット、22,23…バッファ槽、
24,25…電極、30,31…対物レンズ、32,3
3…ピンホール、34,35…干渉フィルタ、36,3
7…光検出器、38…高電圧電源、40,41…プリア
ンプ、42,43…ローパスフィルタ、44…A/Dコ
ンバータ、45…演算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高本 尚宜 静岡県浜北市平口5000番地 株式会社分子 バイオホトニクス研究所内 (72)発明者 牧野 強 静岡県浜北市平口5000番地 株式会社分子 バイオホトニクス研究所内 (72)発明者 大須賀 慎二 静岡県浜北市平口5000番地 株式会社分子 バイオホトニクス研究所内 (72)発明者 津賀田 貴子 静岡県浜北市平口5000番地 株式会社分子 バイオホトニクス研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合体から第1および第2の物質への解
    離反応における解離反応速度定数を測定する解離反応測
    定方法であって、 前記第1および前記第2の物質ならびに前記複合体を一
    次元的に電気泳動させる電気泳動槽にバッファ液を充填
    し、前記電気泳動槽の一端に前記複合体を導入する第1
    のステップと、 前記電気泳動槽内の前記バッファ液に電界を印加して前
    記複合体を電気泳動させるとともに、前記複合体の電気
    泳動の経路上の前記電気泳動槽の2箇所に設けられた第
    1および第2の窓それぞれから前記電気泳動槽内部に励
    起光を照射する第2のステップと、 前記第1および前記第2の窓それぞれから前記励起光が
    照射されて前記複合体から発生して出力された第1およ
    び第2の蛍光それぞれの光量を測定する第3のステップ
    と、 前記第1の蛍光の光量とそれが検出された第1の時刻と
    を求めるとともに、前記第2の蛍光の光量とそれが検出
    された第2の時刻とを求める第4のステップと、 前記第1および第2の蛍光の光量の比の対数値を、前記
    第1および前記第2の時刻の間の時間差で除算して、前
    記解離反応速度定数を算出する第5のステップと、 を備えることを特徴とする解離反応測定方法。
  2. 【請求項2】 第1および第2の物質から複合体への会
    合反応における会合反応速度定数を測定する会合反応測
    定方法であって、 前記第1および前記第2の物質ならびに前記複合体を一
    次元的に電気泳動させる電気泳動槽にバッファ液を充填
    するとともに前記バッファ液中に一様に前記第1の物質
    を混入し、前記電気泳動槽の一端に前記第2の物質を導
    入する第1のステップと、 前記電気泳動槽内の前記バッファ液に電界を印加して前
    記第2の物質を電気泳動させるとともに、前記第2の物
    質の電気泳動の経路上の前記電気泳動槽の2箇所に設け
    られた第1および第2の窓それぞれから電気泳動槽内部
    に励起光を照射する第2のステップと、 前記第1および前記第2の窓それぞれから前記励起光が
    照射されて前記第2の物質から発生して出力された第1
    および第2の蛍光それぞれの光量を測定する第3のステ
    ップと、 前記第1の蛍光の光量とそれが検出された第1の時刻と
    を求めるとともに、前記第2の蛍光の光量とそれが検出
    された第2の時刻とを求める第4のステップと、 前記第1および第2の蛍光の光量の比の対数値を、前記
    第1および前記第2の時刻の間の時間差ならびに前記第
    1の物質の濃度で除算して、前記会合反応速度定数を算
    出する第5のステップと、 を備えることを特徴とする会合反応測定方法。
  3. 【請求項3】 第1および第2の物質と複合体との間の
    解離会合反応における解離反応速度定数および会合反応
    速度定数を測定する解離会合反応測定装置であって、 前記第1および前記第2の物質ならびに前記複合体を一
    次元的に電気泳動させるとともに、それぞれ励起光を入
    射させて内部から発生した蛍光を出射する第1および第
    2の窓を備える電気泳動槽と、 前記励起光を出力する励起光源と、 前記励起光源から出力された前記励起光を前記電気泳動
    槽の前記第1および前記第2の窓それぞれに入射させる
    照射光学系と、 前記第1の窓から出射された第1の蛍光を検出し、前記
    第1の蛍光の光量に応じた第1の蛍光検出信号を出力す
    る第1の光検出器と、 前記第2の窓から出射された第2の蛍光を検出し、前記
    第2の蛍光の光量に応じた第2の蛍光検出信号を出力す
    る第2の光検出器と、 前記第1および前記第2の蛍光検出信号に基づいて、前
    記解離反応速度定数および前記会合反応速度定数を算出
    する演算手段と、 を備えることを特徴とする解離会合反応測定装置。
  4. 【請求項4】 前記電気泳動槽は、バッファ液が充填さ
    れ、一端に前記複合体が導入されて、前記バッファ液に
    電圧が印加されて前記複合体を電気泳動させるととも
    に、 前記第1および前記第2の光検出器それぞれは、前記複
    合体から発生する前記第1および前記第2の蛍光それぞ
    れを検出し、 前記演算手段は、前記第1および前記第2の蛍光検出信
    号それぞれに基づいて、前記第1および前記第2の蛍光
    の光量の比の対数値を、前記第1の光検出器が前記第1
    の蛍光を検出した時刻と前記第2の光検出器が前記第2
    の蛍光を検出した時刻との間の時間差で除算することに
    より、前記解離反応速度定数を算出する、 ことを特徴とする請求項3記載の解離会合反応測定装
    置。
  5. 【請求項5】 前記電気泳動槽は、バッファ液が充填さ
    れ、前記バッファ液中に一様に前記第1の物質が混入さ
    れ、一端に前記第2の物質が導入されて、前記バッファ
    液に電圧が印加されて前記第2の物質を電気泳動させる
    とともに、 前記第1および前記第2の光検出器それぞれは、前記第
    2の物質から発生する前記第1および前記第2の蛍光そ
    れぞれを検出し、 前記演算手段は、前記第1および前記第2の蛍光検出信
    号それぞれに基づいて、前記第1および前記第2の蛍光
    の光量の比の対数値を、前記第1の光検出器が前記第1
    の蛍光を検出した時刻と前記第2の光検出器が前記第2
    の蛍光を検出した時刻との間の時間差および前記第1の
    物質の濃度で除算することにより、前記会合反応速度定
    数を算出する、 ことを特徴とする請求項3記載の解離会合反応測定装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009265032A (ja) * 2008-04-28 2009-11-12 Shimadzu Corp 双方向電気泳動装置、マイクロチップ及び双方向電気泳動方法
CN114705744A (zh) * 2022-04-02 2022-07-05 中国林业科学研究院高原林业研究所 一种测定没食子酸与金属离子结合常数方法

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