JPH1097741A - 保護層の形成方法及び装置 - Google Patents

保護層の形成方法及び装置

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JPH1097741A
JPH1097741A JP8249995A JP24999596A JPH1097741A JP H1097741 A JPH1097741 A JP H1097741A JP 8249995 A JP8249995 A JP 8249995A JP 24999596 A JP24999596 A JP 24999596A JP H1097741 A JPH1097741 A JP H1097741A
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ultraviolet
curable composition
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forming
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JP8249995A
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Katsuhide Ebisawa
勝英 蛯沢
Toshio Yokota
利夫 横田
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DIC Corp
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Original Assignee
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱や硬化収縮による変形を最小限に抑え、か
つ電力容量を増大させない短時間で、多量の保護層を形
成できる、CDの金属記録膜や貼り合わせ前のDVDの
金属記録膜等に保護層を形成する方法と装置を提供す
る。 【解決手段】 情報記録層を有するディスク又はディス
ク基板の保護層を形成する方法であって、前記情報記録
層表面に紫外線硬化性組成物を一様に塗布し、前記紫外
線硬化性組成物塗布面に紫外線照射することによって、
前記情報記録層の前記紫外線硬化性組成物による保護膜
を形成する、前記ディスク又はディスク基板の保護層形
成方法において、前記紫外線硬化性組成物を塗布した面
の側から、前記紫外線照射を閃光的に1回又は繰り返し
行うことによって、前記紫外線硬化性組成物からなる塗
布層を硬化させ、前記紫外線組成物による硬化保護層を
形成することを、特徴とする前記ディスク又はディスク
基板の保護層形成方法、及び、前記方法を実施するため
の装置であって、前記照射手段として、繰り返し発光可
能な紫外線の閃光照射手段を有する保護層形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は可視光反射性の情
報記録層を有するディスク又はディスク基板の情報記録
層表面に、紫外線硬化性組成物による保護層を形成する
ための方法に関し、更に詳しくは、CD(コンパクトデ
ィスク)、MO(光磁気ディスク)、PD(相変化光デ
ィスク)などの各種光ディスク(以下、単にCD等と称
す)の基板、及び、貼り合わせによって製造するDVD
(デジタル・ビデオ・ディスク又はバーサタイル・ビデ
オ・ディスク)用の0.6mm厚さの基板(以下、単に
DVD基板と称す)の情報記録面上に、保護層を形成す
るための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線硬化型樹脂を保護層剤として用
い、紫外線硬化性組成物を、既存技術であるスピンコー
ト法によって、ディスク又はディスク基板の可視光反射
性情報記録層の表面に一様に塗布して、しかる後に連続
的に発光する紫外線を照射し、前記塗布層を硬化させる
というものであった。通常、このための紫外線照射装置
としては、電力容量3kW程度のメタルハライドランプ
装置や高圧水銀ランプ装置が用いられる。以上の保護層
形成過程を図を用いて詳しく説明する。
【0003】図1はCD等の基板又はDVD基板の情報
記録層上に、紫外線硬化性組成物から成る保護層を形成
する過程を説明するための断面図である。図1の数字1
は、CD等の基板又はDVD基板、数字2は可視光反射
性の情報記録層、数字3は紫外線硬化性組成物を塗布す
るためのディスペンサー、数字4はCD等の基板又はD
VD基板の回転中心軸、数字5は数字3のディスペンサ
ーを用い、数字4の回転中心軸に沿って、数字1のCD
等の基板又はDVD基板を回すことによって、塗布され
た紫外線硬化性組成物を表す。
【0004】図1の数字5の紫外線硬化性組成物の粘度
は300〜600cP程度であり、このような設定で、
数字4の回転中心軸に沿って数字1のCD等の基板又は
DVD基板を、1分間当たり3000〜4000回の速
度で1秒前後回転させると、塗布された数字5の紫外線
硬化性組成物は、回転の遠心力によって外周方向に引き
延ばされて、厚さが6〜10μm程度の一様な塗布層と
なる。この際、塗布層の厚さの分布は、内周側から外周
側にかけて単調に増加する傾向を持つ。
【0005】図2は塗布物が引き延ばされた後の断面図
を表し、図2の数字6は前記紫外線硬化性組成物の未硬
化の塗布層を表す。
【0006】続いて、前記過程で得られた紫外性硬化性
組成物から成る未硬化の塗布層に、紫外線を照射するこ
とによって、前記未硬化塗布層を硬化せしめ、これによ
って数字2の情報記録層を、高温多湿環境や物理的障害
から十分保護するのに適した保護層を形成する。
【0007】図3は、前記紫外線照射を行う過程を説明
するための断面図であり、図3の数字8は紫外線を時間
連続的に照射するための直管型の光源ランプ、数字9は
ランプから発光した紫外線を下方に集光するための反射
板、数字7は紫外線硬化性組成物の未硬化塗布層を有す
るCD等の基板又はDVD基板、数字10は数字7のC
D等の基板又はDVD基板を移動させて、紫外線が照射
される領域を通過させるための移動テーブル又はコンベ
アを表す。
【0008】かかる方法では、前記ランプの発光が連続
的であるために熱を生じやすく、この熱は前記ディスク
の反りや機械的特性に悪影響を及ぼす問題がある。
【0009】厚さ0.6mmのディスク基板2枚を貼り
合わせて製造するDVDでは、2枚の基板の内、何れも
が情報記録層を有する場合と、一方のみが情報記録層を
有する場合とがある。又、DVDを製造する工程では、
貼り合わせる工程の前工程において、前記情報記録層に
保護層を設ける場合と設けない場合とがある。前記貼り
合わせる工程で使用する接着剤が、接着剤としての作用
の他に、保護層としても優れた作用を持つ場合は、とり
わけ保護層を設ける必要がない。しかしながら本発明者
らの知見によれば、保護層を設けた場合の方が保護層を
設けない場合に比べて情報記録の信頼性に優れ、かつ、
例えば85℃−95%RHの高温多湿下に長時間保存し
たとしても劣化が少ないことが分かっている。従って、
より信頼性の高いDVDを提供しようとすれば、前記2
枚の基板同士の貼り合わせを行う前に、情報記録層にあ
らかじめ保護層を設けるべきである。
【0010】0.6mm厚さのディスク基板に保護層を
設ける場合では、耐熱性の優れた公知慣用の材料である
ポリカーボネート、アクリル、アモルファスポリオレフ
ィンなどの合成樹脂を用いたにせよ、基板そのものの剛
性が通常の1.2mm厚さのCD等の基板に比べてかな
り小さくなるため、紫外線照射時のランプからの熱によ
る悪影響を受けやすくなる。又、前記紫外線硬化性組成
物が、紫外線照射によって硬化する際には、必ず体積収
縮が伴う。この現象は硬化収縮と呼ばれる。基板厚さが
薄いディスク基板では、そうした硬化収縮による変形も
受けやすい。
【0011】前記紫外線照射の際の熱や硬化収縮によっ
て変形が残留したディスク基板同士を貼り合わせると、
貼り合わせて一枚となったディスクも又、当初基板が有
していた変形の影響を受けて反り品質が劣る傾向を持っ
てくる。従って、貼り合わせる前のそれぞれのディスク
基板は、なるべく平坦であることが望まれる。
【0012】又、CD等の基板又はDVD基板がコンベ
アによって、ランプ光源の下を物理的に相対移動しなが
ら、前記紫外線硬化性組成物からなる塗布層を硬化する
という方式では、コンベア等の移動手段に載せられたC
D等の基板又はDVD基板は、コンベア通過方向の先端
から徐々に紫外線照射されることになるため、光重合反
応による硬化も又、同様の順序で、進行方向先端の方か
ら進行する。即ち、かかる移動手段が伴った照射方式で
は、ディスク基板上に塗布した面の全体を、一斉に硬化
を同時進行させるのが原理的に不可能である。この事情
はランプの形状として、直管型のものを用いたにせよ、
渦巻き型のものを用いたにせよ、全く変わらない。
【0013】その結果として、ランプ光源の下を通過
し、前記塗布層が硬化終了したディスク基板は、通過方
向に沿って弓なりの形状を持つ歪みを有するようにな
る。歪み度合いは、勿論のことながら、前記紫外線硬化
性組成物の硬化収縮率(通常6〜15%)や、基板の剛
性或いは厚さによっても異なる。
【0014】図4は一例として0.6mm厚のDVD基
板に、硬化収縮率8%の紫外線硬化性組成物を6〜9μ
mの厚さに塗布し、メタルハライドランプを用いた電力
容量3kW程度の紫外線照射装置によって、ランプ〜デ
ィスク間距離を130mmに保ち、コンベアの速度を4
m/分で通過させることによって、前記塗布層を硬化さ
せた時のディスク基板の歪み形状を表す。本図面は次の
方法により作成したものである。
【0015】光反射性を有する円形デスク(A)の反り
形状を測定する方法であって、前記デスク(A)の表面
に対して垂直な方向から、レーザービームを連続的に照
射する照射手段(B)と、前記デスク(A)の半径方向
の反りに基づく、前記反射ビームの正反射位置からの振
れを検出する位置検出手段(C)を有し、かつ、前記照
射手段(B)と前記反射ビーム位置検出手段(C)の相
対位置が固定されていて、一体化構造のもの(以下検出
ヘッド(D)と称す)であって、前記検出ヘッド(D)
が前記デスク(A)の半径方向に相対的に平行移動する
か、又はデスク(A)が検出ヘッド(D)の相対位置を
保ったままその半径方向に平行移動する、いずれか一方
の手段(E)と、前記デスク(A)を回転する手段
(F)と、前記デスク(A)の回転位置を読み取る手段
(G)と、前記反射ビームの位置検出手段(C)及び前
記回転位置読み取り手段(G)からの信号を、一定の時
間間隔で抽出し、前記抽出したものを記録する手段
(H)と、前記記録した信号を演算処理する手段(I)
とを有し、前記デスク(A)を前記回転手段(F)で回
転しながら、前記検出ヘッド(D)から前記デスク
(A)の表面に照射したスポットを、前記平行移動手段
(E)により、前記デスク(A)の光反射面内で半径方
向に相対移動させた時の、前記デスク(A)の半径方向
の反りに起因する前記反射ビームの位置の変化を、前記
デスク(A)の回転角度に対応させて、前記信号記録手
段(H)に保存し、前記演算処理手段(I)により演算
し、それによって得た出力情報を、可視的に表示するデ
スク反り形状表示方法であって、前記信号記録手段
(H)で記録を開始した、前記デスク(A)の内周側の
所定位置を含み、前記入射ビームと垂直に交差する面を
基準面とし、前記基準面と前記デスク回転軸とが交差す
る点を座標原点とし、前記デスク(A)の内周側第1周
めにおける走査位置での反りの値は便宜上無視し、前記
出力信号記録手段(I)の第1周目に対応する情報に基
づいて、第2周め走査位置における変位量を求め、以下
同様に、n周めに対応する情報に基づいて、第n+1周
め走査位置における変位量を求め、かかる順序によって
次々に求めた各走査位置での変位量を、同一半径上で加
え合わせることによって、前記デスク(A)の半径位置
及び角度位置における前記基準面からの距離Tを求め、
前記デスク(A)の反り形状を概略立体的に表示するた
めに、前記レーザービームが前記基準面上に描く軌跡を
略楕円状に表示し、この際に、略楕円の式のy成分に、
各走査位置における前記基準面からの距離Tを加え合わ
せることによって、前記デスク(A)の反り形状を、2
次元座標平面上に3次元的に可視化して表示することを
特徴とする前記デスク(A)の歪み形状表示方法。図4
の数字11は基準面を表す。図4よりディスク基板が通
過方法に沿って弓なりに歪んでいるのが分かる。
【0016】更に又、近年におけるディスク製造技術の
進歩には目覚ましいものがあり、ディスク1枚当たりの
生産に要する時間、即ち、サイクルタイムは年々短縮の
一途を辿っており、従来3秒程度であったのが、最近で
は1.5秒以下の性能まで要求されるようになってきて
いる。しかしながら、従来の連続発光方式の紫外線照射
装置を搭載したディスクの保護層形成装置では、前記紫
外線硬化性組成物から成る塗布層を硬化させるだけで、
既に、2秒前後の時間がかかってしまうため、これがサ
イクルタイム短縮上の大きな障害となっていた。
【0017】この障害を無くすために、紫外線照射時間
を短縮すべく装置容量の大きなものを使おうとすれば、
ランプからの熱の影響によるディスク歪みの問題が、い
よいよ大きな問題となり、その問題解決のためには、大
掛かりな冷却用の付帯設備が必要となる。それは、装置
全体の大型化や高価格化の原因となり、製品コストに見
合う装置の実現が難しくなる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】情報記録層を有するデ
ィスク又はディスク基板の情報記録層表面に、紫外線硬
化性組成物による保護層を形成する場合、更に詳しく
は、CD(コンパクト・ディスク)、MO(光磁気ディ
スク)、PD(相変化光ディスク)などの各種光ディス
ク又は貼り合わせによって製造するDVD(デジタル・
ビデオ・ディスク又はバーサタイル・ビデオ・ディス
ク)用の0.6mm厚さの基板に保護層を形成する場合
に、紫外線照射時のランプ光源からの熱の影響を最小限
に抑えることによって反り品質を良好に保ち、又、前記
紫外線硬化性組成物の硬化収縮に伴う変形を最小限に抑
えることによって反り品質の悪化を防ぎ、かつ、さほど
の設備電力容量の増大をまねくことなく、サイクルタイ
ム1秒以下が得られる前記CD等の基板又はDVD基板
の保護層形成方法及び装置を提供することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討したところ、情報記録層を有す
るCD等の基板やDVD基板に紫外線硬化性組成物から
なる保護層を形成する場合に、前記情報記録層表面に紫
外線硬化性組成物を一様に塗布し、前記塗布面に紫外線
照射をすることによって保護膜を形成する方法におい
て、通常の連続的発光する紫外線照射装置を用い、該装
置の光源ランプと基板を相対移動させて紫外線照射する
ことによって、紫外線硬化性組成物の塗布層を硬化させ
るのではなく、紫外線照射を、閃光式に前記基板の面全
体に対して一斉に(同時期に)1回以上繰り返し閃光的
に照射することによって、ランプ光源からの熱の影響を
最小限に抑えれること、及び紫外線硬化性組成物の硬化
収縮に伴う変形を最小限に抑えられること、更に又、さ
ほどの設備電力容量の増大をまねくことなくサイクルタ
イム0.6秒の照射時間で前記塗布層の硬化形成が可能
となることを見いだし、本発明に至った。
【0020】即ち本発明は、情報記録層を有するCD等
の基板又はDVD基板に保護層を形成する方法であっ
て、前記情報記録層表面に紫外線硬化性組成物を一様に
塗布し、前記紫外線硬化性組成物塗布面に紫外線照射す
ることによって、前記情報記録層の前記紫外線硬化性組
成物による保護膜を形成する前記基板の保護層形成方法
において、前記紫外線硬化性組成物を塗布した面の側か
ら、前記紫外線照射を閃光的に1回又は繰り返し行うこ
とによって、前記紫外線硬化性組成物からなる塗布層を
硬化させ、前記紫外線硬化性組成物による硬化保護層を
形成することを、特徴とする前記基板の保護層形成方法
と(以下、第1発明)、及び、情報記録層を有する前記
基板の保護層形成装置であって、前記情報記録層表面に
紫外線硬化性組成物を一様に塗布する塗布手段と、前記
紫外線硬化性組成物の塗布面に紫外線を照射する紫外線
照射手段とを有する、前記基板の保護層形成装置におい
て、繰り返し発光可能な紫外線の閃光照射手段を有する
ことを特徴とする、前記基板の保護層形成装置(以下、
第2発明という)を提供するものである。
【0021】CD等の基板又はDVD基板としては、公
知慣用の素材がいずれも使用できるが、例えばアクリ
ル、ポリカーボネート、アモルファスポリオレフィンな
どの耐熱性熱可塑性合成樹脂が挙げられる。情報記録層
は、前記基板の片面に記録情報に対応する凹凸を設け、
そこに可視光反射性の薄膜を積層したものである。
【0022】可視光反射性の薄膜としては、記録情報の
読み取りに採用される可視光線を高反射率で反射して的
確に前記凹凸を確認できるものが好ましい。可視光反射
性の薄膜としては、例えばアルミニウム、ニッケル、金
或いは合金等が挙げられる。この薄膜の可視光反射率は
80〜100%、厚さは300〜600オングストロー
ムである。
【0023】本発明で用いるディスク基板は、所定の大
きさ・形状・厚みとなる、例えば音・映像等の再生情報
に対応する溝が彫刻されたスタンパに、前記基板となる
素材を注型してから、そこに紫外線透過性かつ可視光反
射性の薄膜を積層することにより得ることができる。こ
の積層は、一般的には、溝が設けられた前記基板の溝面
に、前記金属を所定厚みとなる様に蒸着させ金属薄膜を
形成することにより行うことが出来る。この様にして前
記溝と薄膜とが一体化した情報記録層が形成される。
【0024】紫外線硬化性組成物としては公知慣用のも
のを用いることができる。この紫外線硬化性組成物は、
当業界では、紫外線硬化性樹脂とも呼ばれる場合があ
る。この紫外線硬化性組成物としては、紫外線硬化性を
より良好なものとするために、光重合開始剤を含む紫外
線硬化性組成物が望ましい。光開始剤としては、その吸
収波長と後述する照射紫外線の波長とが少なくとも重複
する様にして、高効率に確実に硬化させることが好まし
い。
【0025】紫外線硬化性組成物を調製するに際して
は、単官能(メタ)アクリレートと、多官能(メタ)ア
クリレートとが、重合性モノマー成分として用いること
が出来る。これらは各々、単独又は2種以上併用して使
用することができる。硬化収縮や接着性を考慮すると、
単官能(メタ)アクリレートを主体として、多官能(メ
タ)アクリレートを併用する様にするのが好ましい。
【0026】光重合開始剤は、光によりラジカルを発生
し、そのラジカルが組成物を構成する前記(メタ)アク
リレートと効率的に反応するものであれば良い。分子が
開裂してラジカルを発生するタイプや芳香族ケトンと水
素供与体の組合せのように複合して用いられるものがあ
る。
【0027】前者に属する例としては、例えば、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、
ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−フェニル−プロパン−1−オン、2、4、6−トリメ
チルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン及び2−メチル−1−(4−
メチルチオフェニル)−2−モルホリノ−プロパノン−
1−オン等を挙げることができる。
【0028】後者の例の芳香族ケトンとしては、例え
ば、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イ
ソフタロフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジ
フェニルスルフイド、2、4−ジエチルチオキサント
ン、2−イソプロピルチオキサントン及び2−クロロチ
オキサントン等が挙げられ、これと組合せる水素供与体
としては、例えば、メルカプト化合物及びアミン化合物
等が挙げられるが、一般にアミン系化合物が好ましい。
【0029】アミン系化合物としては、例えば、トリエ
チルアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ジメチル
アミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イ
ソアミル、N、N−ジメチルベンジルアミン及び4、
4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げ
られる。
【0030】紫外線硬化性組成物としては、常温〜40
℃において、液状であるものを用いるのが好ましい。溶
媒は用いないのが好ましく、用いたとしても極力少量に
止めるのが好ましい。また、前記組成物の塗布をスピン
コーターで行う場合には、粘度を300〜600センチ
ポイズとなる様に調製するのが、一様な膜厚が得られや
すいという点で好ましい。
【0031】本発明に使用する紫外線光源は、閃光式に
かつ繰り返し発光をさせる機構を有するものである。ラ
ンプとしては、例えばキセノンフラッシュランプのよう
な、繰り返し発光に耐え得る耐久性に優れたものを用い
るのが好ましい。
【0032】前記ランプを閃光的に発光させるための閃
光式放電機構としては図5に示すようなものがある。図
5の数字51は電荷を蓄積するためのコンデンサ、数字
52は放電時の電流波形を制御するための空芯コイル、
数字53は閃光放電灯(キセノンフラッシュランプ)、
数字54は閃光放電灯にワイヤーを数回巻き付けた補助
電極、数字55は高圧パルス発生回路、数字56はトリ
ガー信号を入力する端子を示す。
【0033】数字51のコンデンサに電荷を充電する手
段としては、例えば直流電圧電源と充電電流制御用抵抗
を直列に接続した要素(図示せず)を、数字51のコン
デンサに対して並列に接続した回路によって行うことが
できる。数字51のコンデンサに蓄積した電荷を、数字
53のキセノンフラッシュランプに放電させるには、数
字54の補助電極と数字53のキセノンフラッシュラン
プの一方の電極との間に、数字55の高圧パルス発生回
路から放電開始のための高圧パルスを印加することによ
って行わせることができる。数字55の高圧パルス発生
回路は、数字56の制御信号入力端子から、例えば電圧
が5Vの制御信号を一瞬加えることで数字54の補助電
極に、波高値数キロ〜数十キロボルトの高圧パルスが印
加される機構を有するものである。
【0034】この様にしておけば、図5の数字56の制
御信号入力端子から制御信号を加えられることで、数字
54のキセノンフラッシュランプ外壁に設けられた補助
電極54と数字53のキセノンフラッシュランプ電極間
に高圧パルスが加わり、キセノンフラッシュランプ内部
に封入された気体が、一瞬、絶縁破壊を起こし、これが
引き金となって数字51のコンデンサに蓄積された電荷
が、極めて短い時間tの間に数字53のキセノンフラッ
シュランプ内に一挙に放出され、この時に強烈な閃光を
放つ。
【0035】より短い時間の間に、より多くの紫外線を
照射したい場合には、図5に示したような閃光式放電機
構を、例えば4〜5組設け、紫外線照射強度がディスク
に対してほぼ一様となるように一定間隔でランプを配置
させ、各閃光式放電機構の図5の数字56に対応する端
子から、全ての閃光式放電機構に対し同時に制御信号を
与えれば、ディスク全面にわたって一様な光強度の閃光
照射を行うことができる。
【0036】前記電気エネルギは、μsec〜msec
オーダの極めて短い時間の間に放出されてしまうため、
前記ランプの両電極間の電圧は放電開始と共に急激に低
下し、放電そのものは一瞬にして終了する。
【0037】又、図5の数字53のキセノンフラッシュ
ランプを閃光式に繰り返し発光させるための機構として
は、例えば次の様なものが挙げられる。閃光を伴う前記
放電において、放電の終了とほぼ同時に、前記直流電圧
電源側から数字51のコンデンサに対して充電が開始さ
れるようにする。充電に要する時間は、数字51のコン
デンサの容量(ファラッド)と前記充電電流制御用抵抗
(オーム,図示せず)との積によって求まる時定数τに
関係する。前記時定数τと前記放電時間tの関係は一般
にτ≫tである。
【0038】そして数字51のコンデンサへの電荷蓄積
がある程度飽和を来し、再び放電が可能なレベルに到達
した時に、数字56の制御信号入力端子から再び制御信
号を印加すると、2度目の閃光が発せられることにな
る。閃光式の繰り返し発光は、以上のような動作の繰り
返しによって行うことが出来る。
【0039】閃光的に紫外線照射を行うに当たって、光
源からの光に赤外線が含まれる場合には、その赤外線を
遮断して、紫外線のみを照射する様にするのが好まし
い。この様にすれば、赤外線がディスクの基板面に照射
されるのを防止でき、その熱でディスク自体のソリや変
形も起こり難く、記録情報の変質もより起こり難くな
る。
【0040】赤外線を含む紫外線を発する光源ランプか
らの発光光線から、赤外線を選択的に遮断するに当たっ
ては、例えば、赤外線遮断フィルタを用いることができ
る。
【0041】本発明者らの知見によれば、1回あたりの
放電エネルギが同じであっても、放電電流のピーク値や
時間幅を変えると、ランプから放出される光の強度やス
ペクトル分布が変わり、同一組成の紫外線硬化性組成物
の硬化性も変化することがわかった。
【0042】紫外線を閃光照射する装置において、特性
の異なった紫外線硬化性組成物による塗布層を、同様な
工程条件で硬化できる様にするためには、放電回路への
充電電圧、コンデンサ容量、及びインダクタンスなどの
回路定数を変えることが可能な可変機構をも有する前記
装置とするのが好ましい。この様にすれば、各種の紫外
線硬化性組成物について、一台の発光装置で、放電電流
のピーク値や時間幅を適宜調節し、効率の良い紫外線照
射による前記塗布層の硬化が実現できるからである。
【0043】閃光照射においては、閃光照射時の大部分
の光エネルギーは、ディスクに設けられている可視光反
射性薄膜の表面で反射してランプ側に戻される。この際
に、閃光のピークパワーが強過ぎたり、ランプとディス
ク間距離が短すぎる場合には、前記アルミ層がダメージ
を受けて変色したりすることがある。従って閃光照射に
おいては、照射により情報記録層のピットに刻まれた情
報の信頼性が損なわれることのないよう、放電電流波形
やランプとディスクの間の距離を適宜調節して用いるの
が望ましい。ピークパワーはコンデンサに対する充電電
圧をより低くするほど、或いはインダクタンスをより大
きくするほど、小さくすることができる。
【0044】
【作用】
(1)閃光式紫外線照射は、連続式に紫外線照射する場
合に比べて、照射時にCD等の基板又はDVD基板が吸
収する熱量が少なく、基板の温度上昇を抑制し基板の変
形を少なくする。
【0045】(2)閃光式紫外線照射では、従来の連続
式紫外線照射方式では不可能であった、ディスク面の全
体に対して一斉に(同時期に)紫外線照射することを可
能ならしめる。従来方式の紫外線照射装置では、一旦消
灯すると安定光量に到達するのに一般に数分以上のも時
間を要するので、ランプのON/OFFを繰り返しなが
ら使用するのは実用的でない。これに対して、閃光照射
方式では、ランプのON/OFFが極めて容易に行うこ
とができるので、ランプが消灯している間に、被紫外線
照射物であるディスクをランプの下に移動できる。そし
てディスクが均一照射量領域に位置した後に、閃光照射
するので、全面に一様に紫外線照射できる。その結果と
して、光重合反応による塗布層の硬化をディスク全面に
わたって一様に進行させることが可能となり、基板の機
械的歪みや反りを小さくする。
【0046】(3)紫外線光源として閃光式照射装置を
用いると、光源装置の電力容量をさほど増大させること
なく、僅か0.6秒の時間内に硬化終了する。この事実
は後に本発明の実施例にて示す。
【0047】(4)紫外線硬化性組成物が光重合開始剤
を含み、前記光重合開始剤の吸収波長領域と照射する紫
外線の波長領域とが、なるべく広い範囲で重複するよう
にするように両者を選択することにより、より少ない消
費エネルギーで硬化が完了するようになる。
【0048】
【発明の実施形態】本発明は、次の実施形態を包含す
る。 1.情報記録層を有するディスク又はディスク基板の保
護層を形成する方法であって、前記情報記録層表面に紫
外線硬化性組成物を一様に塗布し、前記紫外線硬化性組
成物塗布面に紫外線照射することによって、前記情報記
録層の前記紫外線硬化性組成物による保護膜を形成す
る、前記ディスク又はディスク基板の保護層形成方法に
おいて、前記紫外線硬化性組成物を塗布した面から、前
記紫外線照射を閃光的に1回又は繰り返し行うことによ
って、前記紫外線硬化性組成物からなる塗布層を硬化さ
せ、前記紫外線硬化性組成物による硬化保護層を形成す
ることを特徴とする前記ディスク又はディスク基板の保
護層形成方法。
【0049】2.情報記録層を有するコンパクトディス
クの保護層を形成する方法であって、前記情報記録層表
面に紫外線硬化性組成物を一様に塗布し、前記紫外線硬
化性組成物塗布面に紫外線照射することによって、前記
情報記録層の前記紫外線硬化性組成物による保護膜を形
成する、前記コンパクトディスクの保護層形成方法にお
いて、前記紫外線硬化性組成物を塗布した面から、前記
紫外線照射を閃光的に1回又は繰り返し行うことによっ
て、前記紫外線硬化性組成物からなる塗布層を硬化さ
せ、前記紫外線硬化性組成物による硬化保護層を形成す
ることを特徴とする前記コンパクトディスクの保護層形
成方法。
【0050】3.貼り合わせ前の、情報記録層を有する
デジタルビデオディスク基板の保護層を形成する方法で
あって、前記情報記録層表面に紫外線硬化性組成物を一
様に塗布し、前記紫外線硬化性組成物塗布面に紫外線照
射することによって、前記情報記録層の前記紫外線硬化
性組成物による保護膜を形成する、前記デジタルビデオ
ディスク基板の保護層形成方法において、前記紫外線硬
化性組成物を塗布した面から、前記紫外線照射を閃光的
に1回又は繰り返し行うことによって、前記紫外線硬化
性組成物からなる塗布層を硬化させ、前記紫外線硬化性
組成物による硬化保護層を形成することを特徴とする前
記デジタルビデオディスク基板の保護層形成方法。
【0051】4.複数のランプによって紫外線を同期的
に閃光照射する上述1、上述2、又は、上述3、何れか
に記載の方法。
【0052】5.紫外線硬化性組成物が光重合開始剤を
含み、前記光重合開始剤の吸収波長領域と、照射する紫
外線の波長領域とが、出来るだけ広範囲に重複するよう
にする上述1、上述2、上述3、又は、上述4、何れか
に記載の方法。
【0053】6.ランプ光源とディスクの間の光路上に
赤外線を遮断するフィルタを設ける上述1、上述2、上
述3、上述4、又は、上述5、何れかに記載の方法。
【0054】7.情報記録層を有するディスク又はディ
スク基板の保護層形成装置であって、前記情報記録層表
面に紫外線硬化性組成物を一様に塗布する塗布手段と、
前記紫外線硬化性組成物の塗布面に紫外線を照射する紫
外線照射手段とを有する、前記ディスク又はディスク基
板の保護層形成装置において、繰り返し発光可能な紫外
線の閃光照射手段を有することを特徴とする、前記ディ
スク又はディスク基板の保護層形成装置。
【0055】8.情報記録層を有するコンパクトディス
クの保護層形成装置であって、前記情報記録層表面に紫
外線硬化性組成物を一様に塗布する塗布手段と、前記紫
外線硬化性組成物の塗布面に紫外線を照射する紫外線照
射手段とを有する、前記コンパクトディスクの保護層形
成装置において、繰り返し発光可能な紫外線の閃光照射
手段を有することを特徴とする、前記コンパクトディス
クの保護層形成装置。
【0056】9.貼り合わせ前の、情報記録層を有する
デジタルビデオディスク基板の保護層形成装置であっ
て、前記情報記録層表面に紫外線硬化性組成物を一様に
塗布する塗布手段と、前記紫外線硬化性組成物の塗布面
に紫外線を照射する紫外線照射手段とを有する、前記デ
ジタルビデオディスク基板の保護層形成装置において、
繰り返し発光可能な紫外線の閃光照射手段を有すること
を特徴とする、前記デジタルビデオディスク基板の保護
層形成装置。
【0057】10.複数のランプによって紫外線を同期
的に閃光照射する機構を設けた上述7、上述8、又は、
上述9、何れかに記載の装置。
【0058】11.紫外線硬化性組成物が光重合開始剤
を含み、前記光重合開始剤の吸収波長領域と、照射する
紫外線の波長領域とが重複するようにした上述7、上述
8、上述9、又は、上述10、何れかに記載の装置。
【0059】12.ランプ光源とディスクの間の光路上
に赤外線を遮断するフィルタを設ける上述7、上述8、
上述9、上述10、又は、上述11、何れかに記載の装
置。
【0060】次に本発明の好ましい実施の態様を述べ
る。まず、耐熱性に優れた熱可塑性樹脂を溶融し、記録
情報に対応する溝が円周方向に彫刻されたスタンパに注
型し冷却して、溝が刻まれた円盤状の情報記録ディスク
基板を得る。
【0061】次いで、前記情報記録ディスク基板の溝が
刻まれた面に、金属を所定膜厚となる様にスパッタリン
グし、再生のための可視光線を高率で反射する薄膜を設
ける。この金属薄膜上に、前記溝等に起因する薄膜上の
凹凸も含めて、平滑な表面となる様に、当該金属との密
着性に優れた保護膜を形成しうる、後記する閃光的に照
射される紫外線の波長と重複する様な吸収波長を有する
光重合開始剤を含む、液状の紫外線硬化性組成物をリン
グ状に2〜2.5グラム塗布し、所定膜厚となるように
スピンコートする。このようなディスク基板を複数枚数
準備する。
【0062】そして、ガス封入された紫外線光源用フラ
ッシュランプを、図5に示す回路に基づいて得られる閃
光式放電機構に接続し、数字55の高圧パルス発生回路
に接続された数字54の補助電極を、前記数字53のフ
ラッシュランプの周辺に設ける。尚、直流電源は電圧が
可変式のもの、数字51のコンデンサや数字52の空芯
コイルは、他の容量のものと適宜交換出来る脱着式の構
造にしておけば、必要に応じてそれらの回路素子を交換
して動作させることにより、放電電流波形のピーク値や
1/3時間幅(電流値がゼロから立ち上がってピーク値
の1/3となり、しかる後、再び1/3に減衰するまで
の時間幅)、及び、ランプ発光の繰り返し速度等の硬化
条件を、装置の面から最適化することができる。
【0063】前記数字53のフラッシュランプの閃光の
発光スペクトルが、紫外線硬化性組成物に含める光重合
開始剤が鋭敏に反応するように、前記紫外線と光重合開
始剤の吸収波長ができるだけ広い波長領域で重複するよ
うに、前記数字53のフラッシュランプの放電電流のピ
ーク値や1/3時間幅を制御する。
【0064】一般に、同一形状のランプを使用した場合
であっても、数字51のコンデンサの充電電圧を高くし
て放電させると、放電時の電流ピーク値が上がり、結果
として波長400nm以下の、紫外線波長領域のスペク
トル強度が相対的に増大するようになる。又、数字51
のコンデンサの充電電圧を一定とした場合であっても、
数字52の空芯コイルのインダクタンスを小さくする
程、前記1/3時間幅は減少され、前記放電電流波形の
ピーク値が増大し、結果として波長400nm以下の紫
外線波長領域のスペクトル強度が相対的に増大するよう
になる。このようにして数字53のフラッシュランプの
発光スペクトルは、発光時の放電電流ピーク値や1/3
時間幅を変化させることである程度制御することが可能
である。一方、前記紫外線硬化性組成物に含める光重合
開始剤には、分子が開裂してラジカルを発生するタイプ
と、芳香族ケトンと水素供与体の組み合わせタイプの2
種類あることは前述したとおりであるが、紫外線の吸収
スペクトルは、それらの材料の選択や組み合わせ方によ
ってもかなり異なるものとなる。従って、必要最小のラ
ンプ入力エネルギーにより、前記紫外線硬化性組成物の
紫外線硬化を完了させるためには(即ち、最大の硬化効
率を得るためには)、前記閃光式紫外線照射装置の側
と、前記紫外線硬化性組成物の材料の側とから、両者の
波長領域が出来るだけ広範囲に重複するような、最適条
件を見いだして用いるのが望ましい。
【0065】閃光照射時のランプからの熱の影響を、よ
り一層抑制したい場合には、フラッシュランプ光源とデ
ィスクの間の光路上に赤外線を遮断するフィルタを設け
るようにする。
【0066】以上のように紫外線照射装置や紫外線硬化
性組成物を準備し、所望のディスク基板上に前記紫外線
組成物を一様に塗布したものを、フラッシュランプ光源
に対置させ、高圧パルス発生回路に接続された補助電極
からの誘導によって、紫外線を閃光的に照射する。
【0067】
【実施例】本発明の実施例を詳細に説明する。 [実施例1]先ず、本実施例において用いた情報記録層
を有するディスク基板は、ポリカーボネート樹脂製の厚
さ0.6mmの基板であり、該ディスク基板の情報記録
層に積層された金属薄膜はアルミニウム製で厚さが45
0オングストロームのものである。図6はランプ部の構
造を示す断面図である。図6の数字53はウシオ電機株
式会社製のキセノンフラッシュランプ(内径10.5m
m、アーク長200mm)、数字62は赤外線を遮断し
紫外線を良く透過するコールドフィルタ、数字63はデ
ィスクを保持するためのトレー、数字7は図2に示した
保護層が未硬化のディスク基板、数字61は紫外線を高
効率に反射するミラーである。保護層用の紫外線硬化性
組成物としては、大日本インキ化学工業株式会社製SD
−318を用いた。SD−318の塗布は、粘度を31
0cPに調節したものを約2グラム、情報記録層が上向
きになるように置いたディスク基板の内周側に、リング
状に塗布した後、3600回転/分の回転速度で、1秒
間スピンさせて行った。
【0068】図6において、隣り合うランプ同士のラン
プ中心軸間隔は36mmに、ランプ中心軸から数字62
の赤外線遮断フィルタまでの距離は25mmに、数字6
3のトレーと数字62の赤外線遮断フィルタ間の距離は
10mmに、それぞれ設置した。
【0069】本実施例の閃光照射装置は2つの電源系統
を有し、1つの電源系統について前記キセノンフラッシ
ュランプを2本ずつ直列に接続して、合計4本のランプ
を用いた。
【0070】主な回路定数はコンデンサ容量が250μ
F、空芯コイルのインダクタンスが330μH、又、充
電電圧は1800Vである。この場合、ランプ1本あた
り1発光あたりの入力エネルギーは約200Jとなる。
前記パルスの繰り返し速度は5回/秒であり、ランプの
発光は4本のランプが同期的に発光するように制御信号
を与えた。かかる条件における電力容量は200J/本
×4本×5回/秒=4000J/秒(4kW)である。
【0071】上記条件において、繰り返し数3回の閃光
照射で、前記塗布層は鉛筆硬度HB以上の硬さにまで硬
化していることが分かった。又、閃光式紫外線照射に要
した時間は、僅か0.6秒であった。
【0072】比較のために、本発明の閃光式紫外線照射
で保護層を硬化したディスク基板について、公知慣用技
術である光反射法によって、前記ディスク基板の最外周
位置にて、前記ディスク基板の径方向の傾斜(以下、反
り角度と称す。単位は[度])を1周全体にわたって測
定した時の最大値をとったものを図8に示す。又、同様
の方法で反り角度を、従来の連続式紫外線照射で保護層
を硬化したディスク基板について、測定したものを図7
に示す。
【0073】実験用ディスク基板は、閃光式紫外線照射
する場合にせよ、連続式紫外線照射する場合にせよ、そ
れぞれの基板を同じ製造ロットから無作為に抽出して、
両者に全く平等となるように選定したものを用いた。
【0074】図8によれば閃光式紫外線照射により保護
層を硬化したものではn=20の反り平均値が0.6°
であるのに対し、図7の連続照射により保護層硬化した
ものではn=20の反り平均値が0.9°と、閃光式照
射の時より50%も高い値を示している。即ち、閃光式
照射の方が反り角度が小さくなることが分かった。
【0075】又、本実施例において、照射時にはキセノ
ンフラッシュランプから極めて強烈な閃光が発せられた
が、かかる閃光照射により、ディスク基板に設けられた
アルミニウム製スパッタ層がダメージを受けて変色する
ようなことはなかった。
【0076】[実施例2]本実施例2において用いた情
報記録層を有するディスク基板は、ポリカーボネート樹
脂製の厚さ1.2mmのCD基板であり、前記情報記録
層に積層された金属薄膜は、アルミニウム製で厚さが6
00オングストロームのものである。前記ディスク基板
以外のランプ部の構造、使用したキセノンフラッシュラ
ンプ、コールドフィルタ、トレー、反射ミラー等の装置
構成及び保護層用の紫外線硬化性組成物、前記紫外線硬
化性組成物の塗布条件は、実施例1と同じである。
【0077】上記条件において、繰り返し数3回の閃光
照射で、前記塗布層は鉛筆硬度HB以上の硬さにまで硬
化していることが分かった。又、閃光式紫外線照射に要
した時間は0.6秒であった。
【0078】上記方法で作成したディスクの反り角度も
また、枚数n=20の平均値が0.45°と良好であっ
た。閃光照射による情報記録層ダメージも見受けられな
かった。
【0079】
【発明の効果】以上説明した来たように本発明において
は、以下の効果を得ることができる。 (1)ディスク等の保護層形成方法において、紫外線硬
化性組成物を一様に塗布した後、紫外線を閃光式に少な
くとも1回以上照射する方法を用いることにより、従来
の連続式に紫外線照射する場合に比べて、照射時に基板
が吸収する熱量を相対的に少なくすることができるた
め、基板の温度上昇が抑制され、熱による基板の変形を
少なくすることができる。
【0080】(2)又、紫外線を閃光式に1回以上照射
する方法においては、従来の連続式紫外線照射方式では
不可能であったディスク面の全体を一斉に(同時期に)
紫外線照射することが可能となるため、光重合反応によ
る塗布層の硬化をディスク全面にわたって一様に進行さ
せることができるようになるため、その作用によっても
基板の機械的歪みや反りを小さくすることができる。
【0081】(3)紫外線光源として閃光式照射装置を
用いると、光源装置の電力容量をさほど増大させること
なく0.6秒の時間内に硬化を終了させることができ
る。
【0082】(4)紫外線硬化性組成物に含める光重合
開始剤が鋭敏に反応するように、閃光紫外線の発光スペ
クトルと前記紫外線と光重合開始剤の吸収波長ができる
だけ広い波長領域で重複するように両者を組み合わせる
ことで、より少ない消費エネルギーで塗布層を硬化させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紫外線硬化型組成物による保護層を形成する過
程を表す断面図である。
【図2】紫外線硬化型組成物をスピン方式により塗布し
た後の断面図である。
【図3】従来の方式で紫外線照射する過程を表す断面図
である。
【図4】剛性の小さい0.6mm厚さのDVD基板に保
護層を設け、従来の方式で紫外線照射した場合のディス
ク歪みの一般的傾向を表す3D表示の図である。
【図5】閃光式に紫外線照射するための機構を示す基本
電気回路図である。
【図6】本発明の実施例で用いた閃光照射装置のランプ
部の構造を示す断面図である。
【図7】従来の方式で紫外線照射し保護層を硬化させた
時のディスク反り角度のばらつきを示すグラフである。
【図8】本発明の閃光方式で紫外線照射し保護層を硬化
させた時のディスク反り角度のばらつきを示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 情報記録層 3 ディスペンサー 4 ディスク中心軸 5 紫外線硬化性組成物 6 未硬化の保護層 7 未硬化の保護層を有する基板(全体) 8 光源ランプ 9 反射板 10 移動手段 11 基準面 51 コンデンサ 52 空芯コイル 53 キセノンフラッシュランプ 54 補助電極 55 高圧パルス発生回路 56 制御信号入力端子 61 反射ミラー 62 赤外線遮断フィルタ 63 トレー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報記録層を有するディスク又はディスク
    基板の保護層を形成する方法であって、前記情報記録層
    表面に紫外線硬化性組成物を一様に塗布し、前記紫外線
    硬化性組成物塗布面に紫外線照射することによって、前
    記情報記録層の前記紫外線硬化性組成物による保護膜を
    形成する、前記ディスク又はディスク基板の保護層形成
    方法において、前記紫外線硬化性組成物を塗布した面の
    側から、前記紫外線照射を閃光的に1回又は繰り返し行
    うことによって、前記紫外線硬化性組成物からなる塗布
    層を硬化させ、前記紫外線硬化性組成物による硬化保護
    層を形成することを、特徴とする前記ディスク又はディ
    スク基板の保護層形成方法。
  2. 【請求項2】情報記録層を有するコンパクトディスクの
    保護層を形成する方法であって、前記情報記録層表面に
    紫外線硬化性組成物を一様に塗布し、前記紫外線硬化性
    組成物塗布面に紫外線照射することによって、前記情報
    記録層の前記紫外線硬化性組成物による保護膜を形成す
    る、前記コンパクトディスクの保護層形成方法におい
    て、前記紫外線硬化性組成物を塗布した面の側から、前
    記紫外線照射を閃光的に1回又は繰り返し行うことによ
    って、前記紫外線硬化性組成物からなる塗布層を硬化さ
    せ、前記紫外線硬化性組成物による硬化保護層を形成す
    ることを、特徴とする前記コンパクトディスクの保護層
    形成方法。
  3. 【請求項3】貼り合わせ前の情報記録層を有するデジタ
    ルビデオディスク基板の保護層を形成する方法であっ
    て、前記情報記録層表面に紫外線硬化性組成物を一様に
    塗布し、前記紫外線硬化性組成物塗布面に紫外線照射す
    ることによって、前記情報記録層の前記紫外線硬化性組
    成物による保護膜を形成する、前記デジタルビデオディ
    スク基板の保護層形成方法において、前記紫外線硬化性
    組成物を塗布した面の側から、前記紫外線照射を閃光的
    に1回又は繰り返し行うことによって、前記紫外線硬化
    性組成物からなる塗布層を硬化させ、前記紫外線硬化性
    組成物による硬化保護層を形成することを、特徴とする
    前記デジタルビデオディスク基板の保護層形成方法。
  4. 【請求項4】複数のランプにより紫外線を同期照射する
    請求項1、請求項2、又は、請求項3、何れかに記載の
    方法。
  5. 【請求項5】紫外線硬化性組成物が光重合開始剤を含
    み、前記光重合開始剤の吸収波長領域と、照射する紫外
    線の波長領域とが、出来るだけ広い範囲に重複するよう
    にする請求項1、請求項2、請求項3、又は、請求項
    4、何れかに記載の方法。
  6. 【請求項6】情報記録層を有するディスク又はディスク
    基板の保護層形成装置であって、前記情報記録層表面に
    紫外線硬化性組成物を一様に塗布する塗布手段と、前記
    紫外線硬化性組成物の塗布面に紫外線を照射する紫外線
    照射手段とを有する、前記ディスク又はディスク基板の
    保護層形成装置において、繰り返し発光可能な紫外線の
    閃光照射手段を有することを特徴とする、前記ディスク
    又はディスク基板の保護層形成装置。
  7. 【請求項7】情報記録層を有するコンパクトディスク基
    板の保護層形成装置であって、前記情報記録層表面に紫
    外線硬化性組成物を一様に塗布する塗布手段と、前記紫
    外線硬化性組成物の塗布面に紫外線を照射する紫外線照
    射手段とを有する、前記コンパクトディスク基板の保護
    層形成装置において、繰り返し発光可能な紫外線の閃光
    照射手段を有することを特徴とする、前記コンパクトデ
    ィスク基板の保護層形成装置。
  8. 【請求項8】貼り合わせ前の、情報記録層を有するデジ
    タルビデオディスク基板の保護層形成装置であって、前
    記情報記録層表面に紫外線硬化性組成物を一様に塗布す
    る塗布手段と、前記紫外線硬化性組成物の塗布面に紫外
    線を照射する紫外線照射手段とを有する、前記デジタル
    ビデオディスク基板の保護層形成装置において、繰り返
    し発光可能な紫外線の閃光照射手段を有することを特徴
    とする、前記デジタルビデオディスク基板の保護層形成
    装置。
  9. 【請求項9】前記繰り返し発光可能な紫外線の閃光照射
    手段が複数のランプにより紫外線を同期照射する機構で
    あることを特徴とする請求項6、請求項7、又は請求項
    8、何れかに記載の装置。
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