JPH1099097A - 酵素活性測定方法 - Google Patents

酵素活性測定方法

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JPH1099097A
JPH1099097A JP25446996A JP25446996A JPH1099097A JP H1099097 A JPH1099097 A JP H1099097A JP 25446996 A JP25446996 A JP 25446996A JP 25446996 A JP25446996 A JP 25446996A JP H1099097 A JPH1099097 A JP H1099097A
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enzyme
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measuring
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Shigehiro Fukuda
滋弘 福田
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  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 天然の基質と同じ部分構造を有する合成基質
を用いて、より特異性の高い酵素活性測定方法を提供す
る。 【解決手段】 測定対象とする酵素による切断が可能な
化学構造を有し、さらに前記酵素が切断しない状態にお
いても蛍光を発する基質成分を固相と結合し、酵素によ
る切断の前後における蛍光偏光解消度を測定することに
よって前記酵素の活性を測定することを特徴とする酵素
活性測定方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酵素活性の測定方
法に関する。さらに詳しくは酵素による切断によって遊
離する蛍光色素の蛍光偏光解消度を測定することでその
酵素の活性を定性あるいは定量することに関する。
【0002】
【従来の技術】生体成分の多くは何らかの生理活性を有
しており、その多くは化学反応の触媒とその阻害活性で
ある。生体成分が関与する化学反応には加水分解が多
く、その代表的な例が酵素とその阻害剤である。生体内
の反応は酵素がその多くを受け持っており、阻害剤との
拮抗作用によって生体は維持されている。この図式の典
型的なものとして、血液の凝固、線溶系が挙げられる。
血液の凝固反応には数多くのプロテアーゼとその阻害剤
が関係しており、これらの因子を測定することは臨床上
非常に重要である。
【0003】従来、凝固反応全体は血漿を使用した凝固
時間測定法を用いて測定されてきたが、個々の因子に関
しては合成基質を用いる測定法や免疫的測定が行われて
いる。このうち合成基質法では凝固因子のプロテアーゼ
活性を利用して、因子が作用することによって遊離して
くる色素や蛍光物質を検出する。すなわち、活性型因子
は、酵素として天然基質と同様に合成基質を作用特異的
に加水分解し、合成基質から色素や蛍光物質を遊離させ
る。これを検出、定量することにより因子の酵素活性を
測定することができる。
【0004】従来利用されている合成基質には1954
年S.Sherry等の合成したTAMe(J.B.C., 20
8:95-105, 1954)に始まり、Blombackらによっ
て合成された数個のアミノ酸に色素を結合させたものが
挙げられる。例えば、Bz−Phe−Val−Arg−
pNA(Thromb. Research, 1:267-278, 1972)やTo
s−G1y−Pro−Arg−pNA(特開昭52−3
492号)、H−D−Phe−Pip−Arg‐pNA
(特開昭52−24590号)等が報告されている。こ
れらはトロンビンの測定に使用され、酵素反応を受けて
パラニトロアニリン(pNA)を遊離して黄色の発色が
得られるので、これを405nmで比色することにより
凝固線溶能力を酵素活性で表すことができる。
【0005】また岩永等は遊離すると蛍光を発するアミ
ノメチルクマリン(AMS)を結合した蛍光性ペプチド
基質を開発した(J. Biochem., 82:1495-1498, 197
7)。
【0006】このようにして凝固因子の活性は合成基質
によって測定が可能となってはきたが、現在でも全てが
満足いく試薬とはなっていない。まず第1に、これらの
合成基質は基質状態では発色も蛍光もなく、測定対象で
ある酵素によって加水分解されて、色素や蛍光色素が遊
離して初めて発色したり蛍光を生じる点である。この現
象はどのような場合にでも生じるものではなく、ある特
定の物質を色素や蛍光色素のある特定の部位に結合する
ことによって生じる現象である。このことが新規な合成
基質の開発を困難にしている原因の1つである。どのよ
うな物質にでも結合することができれば合成基質の利用
範囲はもっと広がるのではあるが、それは容易なことで
はない。
【0007】また発色を利用するということは、検体の
着色や濁りにも影響されるということを示しているし、
蛍光に関しても検体の影響を全く受けないわけではな
い。
【0008】また新規な合成基質の開発が困難なのは、
酵素の切断部分がペプチドと色素や蛍光色素との間でな
ければならない点にある。前述したようにこれらの合成
基質は色素がペプチドと結合している場合は発色しない
構造になっている。そのことはすなわち酵素が色素自体
を遊離するように働かなければならないということを示
している。酵素の本来の基質はタンパク質、あるいはペ
プチドであるので、その切断部分はペプチドとペプチド
の間である。しかしながらこれら合成基質で切断される
のはペプチドと色素の間である。
【0009】このことは合成基質では天然とは異なる場
所を酵素が切るようにしむける必要があるということで
あり、このことが合成基質を作る上での困難となってお
り、またできた合成基質の特異性が低い原因ともなって
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題を解決す
べく、本発明者等は鋭意研究を行った結果、天然の基質
と全く同じ構造を有する合成基質でありながら、そこに
酵素が働くことにより大きなシグナルの変化が得られ、
これによって酵素活性を測定できるような測定原理を見
いだし、本発明を完成した。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、測
定対象とする酵素による切断が可能な化学構造を有し、
さらに前記酵素が切断しない状態においても蛍光を発す
る基質成分を固相と結合し、酵素による切断の前後にお
ける蛍光偏光解消度を測定することによって前記酵素の
活性を測定することを特徴とする酵素活性測定方法を提
供する。
【0012】本発明では、前記基質成分が、酵素により
切断されると、蛍光を発する第1の断片と、前記固相を
含む第2の断片とに分かれる。
【0013】本発明の測定原理をペプチドと蛍光色素か
らなる基質成分を用いて行う方法において説明する。
【0014】測定対象とする酵素が認識し切断しうるア
ミノ酸配列を含むペプチドと、その先端に結合した蛍光
色素からなる基質成分を固相上に構築する。そこに検体
を反応させる。すると検体中の測定対象とする酵素が固
相上の基質成分に働き、特定認識部位においてペプチド
を切断し、蛍光を発する第1の断片と、固相を含む第2
の断片とに分かれる。このとき切断された蛍光を発する
第1の断片は遊離状態となる。固相に結合していたとき
には蛍光色素の運動性は小さく、遊離した後の運動性は
大きい。この両者はその蛍光色素の蛍光偏光解消度を測
定することによって容易に鑑別可能である。したがって
検体を添加する前の蛍光色素の蛍光偏光解消度と、検体
を一定時間反応させた後の蛍光偏光解消度とを測定する
ことによって、検体中の測定対象とする酵素の活性を知
ることができる。
【0015】蛍光偏光解消度測定法は、切断後の蛍光を
発する第1の断片は溶液中で遊離状態であるので、溶液
中に送られかつ蛍光色素を励起する偏光が、入射と発光
との間に起こる断片の旋回によって発光時には偏光解消
されることに基づく。この場合、偏光解消度は断片の旋
回率に逆比例する。蛍光色素を先端にもつ基質成分が固
相に結合されている状態では、全体の運動は極めて限定
されており、偏光が蛍光色素に入射する時点から発光さ
れる時点まで偏光解消されずに溶液から出ていく。
【0016】この方法の利点は蛍光偏光解消度という検
体の影響をほとんど受けない検出法を利用するというこ
とと、蛍光色素は固相上でも遊離状態でも蛍光を発して
いることが必要なので、酵素の切断部位を蛍光色素から
離した部分に置くことができる。このことにより、基質
成分の構造は天然基質と切断部分が全く同じになるよう
に作ることができるので、従来の合成基質よりも高い基
質特異性を有することができる。また、従来の方法では
つくれなかった酵素に対する基質成分をも作ることがで
きるようになった。
【0017】固相としては蛍光色素の蛍光偏光解消度が
遊離のものと大きく異なるものであればどのようなもの
を使用してもかまわない。一般的に使用されているマイ
クロプレートや試験管、ラテックスなどの粒子や赤血球
などの細胞も使用できる。
【0018】また固相として水溶性高分子を用いること
もできる。この場合には、水溶性高分子に結合した状態
と遊離状態における蛍光色素の蛍光偏光解消度に大きな
差のあることが必要である。すなわち、基質成分が酵素
によって切断されて、蛍光を発する第1の断片と、水溶
性高分子を含む第2の断片に分かれるが、第2の断片が
第1の断片よりも分子量が100倍以上大きなものであ
ることが好ましい。水溶性高分子としては例えばデキス
トランやポリエチレングリコールなどが挙げられる。ま
た遊離状態との分子量差が十分あるならば、蛋白質など
も固相として利用可能である。
【0019】本発明で使用する基質成分は測定対象とす
る酵素によって異なる。測定対象とする酵素がタンパク
質あるいはペプチドの分解酵素かその阻害剤であれば、
基質成分としては切断部位を含むペプチドと蛍光色素か
らなる。測定対象とする酵素が糖鎖を切断する酵素であ
れば、合成基質は切断部位を含む糖鎖と蛍光色素からな
る。
【0020】本発明で使用できる酵素としては、基質特
異性が厳密であるタンパク質分解酵素であればどのよう
なものでもよい。特に臨床的に測定意義の高い酵素とし
ては、凝固、線溶系の各因子およびその阻害剤を挙げる
ことができる。凝固因子の多くはプロテアーゼまたはそ
の阻害剤であるので、本発明の方法を各因子の測定に使
用可能である。現在合成基質法によって測定されている
因子には、トロンビン、第Xa因子、血漿カリクレイ
ン、プラスミン、ウロキナーゼ、組織カリクレイン等が
あり、これらは全てプロテアーゼであり、本発明の方法
を用いてこれらの酵素およびその阻害剤の活性を測定す
ることができる。
【0021】蛍光色素の選択は、その蛍光寿命が蛍光偏
光解消度に大きく影響を与えるので重要である。例えば
FITC(フルオレセインイソオチオシアネート)やR
ITC(テトラメチルローダミンイソチオシアネート)
等を使用することにより、大きな量子収率で大きなシグ
ナルを得ることができる。また、これらの蛍光色素には
ペプチドに容易に標識しうる誘導体が存在しており、そ
の誘導体で標識しても蛍光特性に大きな変化のないこと
から良好な測定が可能である。特にFITCが好まし
い。
【0022】もし使用する固相によってFITCでは良
好な蛍光偏光解消度の差が得られない場合には、他の蛍
光寿命の異なる蛍光色素を使用する必要がでてくる。蛍
光寿命がFITCより長い物質としては、希土類錯体を
挙げることができ、例えば、Eu3+−(BCPDA)n
(式中、nは2または3;BCPDAは4,7-ビス(クロ
ロスルフォニル)-1,10-フェナントロリン-2,9-ジカルボ
ン酸)、あるいは特開平2−88969号、特開平1−
127957号、特開昭64−47952号、特表平6
−510296号等に記載のものを使用できる。
【0023】このような基質成分は、当業者に公知の方
法を用いて調製ができる。例えば、合成基質がペプチド
と蛍光色素からなる場合には、ペプチド鎖は例えば固相
合成法(Merrifield, J. Am. Chem. Soc. 85:2149, 196
3)、フラグメント縮合または溶液合成法等によって合
成できる。最も簡便には固相法による全自動合成機によ
って合成できる。固相法としては例えばFmoc法を用
いることができ、この方法ではFmocで保護したアミ
ノ酸を樹脂に結合させ、その後Fmoc基の脱保護と洗
浄を行い、次のFmoc保護アミノ酸の縮合と脱保護、
洗浄という操作を繰り返してペプチド鎖を逐次合成す
る。
【0024】このときペプチド鎖中に測定対象とする酵
素の切断部位を含むように設計する。ペプチドの長さに
限定はないが、特定の測定対象とする酵素に十分な特異
性を示す長さが必要である。短すぎると、良く似た構造
を認識する他の酵素によっても分解される可能性が生じ
る。例えば、測定対象とする酵素がトロンビンである場
合について説明する。トロンビンはフィブリノーゲンを
分解してフィブリンとフィブリノペプチドA、Bにす
る。よって天然基質であるフィブリノーゲンの切断部位
のアミノ酸構造を模した合成基質を作る必要がある。フ
ィブリノーゲンのアミノ酸構造および切断部位は以下の
通りである。
【0025】
【化1】 すなわち矢印で示した2カ所の切断部位が存在する。今
回本発明者はこの天然基質に近い以下の構造: FITC−G1y−Pro−Arg−Val−Val− の基質を合成した。これはArgとValの間で分解さ
れるフィブリノーゲンと同じ構造を有する。
【0026】ペプチド鎖と蛍光色素との結合は公知の方
法を用いて行うことができる。結合は両成分を直接結合
してもよいし、あるいはスペーサを介してもよい。ただ
し、蛍光色素がペプチド中の酵素による認識機能を妨害
しないように結合することが必要であり、従ってペプチ
ド鎖の両端の一方に結合することが好ましい。
【0027】固相表面への基質成分の結合方法には既知
の方法が使用可能である。固相表面の基と基質成分の基
を結合すればよい。基質成分がペプチドを含む場合はそ
のアミノ基、あるいはカルボキシル基が使用可能であ
る。
【0028】水溶性高分子と基質成分との結合も同様に
行うことができる。水溶性高分子としてはアミノ基やカ
ルボキシル基等の官能基を有する必要があるが、その官
能基と合成ペプチドのC末端、あるいはN末端をカルボ
ジイミドやグルタルアルデヒドを使用して結合すること
ができる。あるいは、各種の2価性の試薬を利用して、
アミノ基とチオール基、カルボキシル基とチオール基、
水酸基とアミノ基等を結合することが可能であるが、カ
ルボジイミドを使用する方法が最も一般的であると考え
られる。
【0029】蛍光解消度の測定は公知の装置を用いて行
うことができ、例えばJIMCOMAC−II、IBF−
129等の装置を使用することができる。蛍光偏光解消
度の測定装置の概略を図1に示す。FITCを蛍光色素
として用いる場合には、蛍光励起波長485nm、偏光
の受光波長525nm、装置の励起側、受光側の波長フ
ィルターの分光バンド幅はともに半値幅10nm、反応
用セルは37℃に加温、保持して測定を行うことが好ま
しい。本発明の方法を用いて酵素反応を測定するには、
測定する酵素反応に適した溶液を使用する。例えばトロ
ンビンの測定をする場合には、15mMイミダゾール、
0.135M NaCl、9mM HCl、pH7.4
やヘパリン緩衝液等を用いることができる。酵素活性は
経時的な蛍光偏光度(P)値の減少として定量できる。
なお、以下の実施例では蛍光偏光解消度を1/Pとして
表示している。
【0030】蛍光偏光解消度による測定の利点として以
下の点が挙げられる:1)沈殿や遠心分離操作を要せず
に反応混合物をそのまま測定できるので操作が簡単であ
る、2)ラジオイムノアッセイや酵素抗体法に比べて測
定が迅速であり、秒単位〜数分以内で測定可能である、
3)ラジオアイソトープに匹敵する感度で測定が可能で
ある、4)基質成分の安定性が高く、保存後の再現性も
高い、5)放射能を使用しないので安全である、6)短
時間にデータが得られるので、同一試料の経時的測定が
できる。
【0031】さらに本発明の方法では、蛍光色素は固相
上でも遊離状態でも蛍光を発していることが必要なの
で、酵素の切断部位を蛍光色素から離した部分に置くこ
とができる。このことにより、基質成分の構造は天然基
質と切断部分が全く同じになるように作ることができる
ので、従来の合成基質よりも高い基質特異性を有するこ
とができる。また、従来の方法ではつくれなかった酵素
に対する基質成分をも作ることができるようになった。
【0032】
【実施例】 実施例1:トロンビンの活性測定法基質成分の作製 以下の構造: FITC−G1y−Pro−Arg−Val−Val− の基質成分を作製した。基質はアミノ酸合成で作製し、
合成は外部の機関に委託した。固相に結合させるため、
立体障害ができる恐れがあったので、C末側にはポリL
ysを5残基つけて合成を行った。
【0033】固相への基質成分の結合 固相には粒径0.75μmのラテックス粒子を使用し
た。ラテックスとしては表面にアミノ基を有するポリス
チレンラテツクス(ポリサイエンス社のポリビーズアミ
ノミクロスフェアー)を使用した。
【0034】ラテックスへの合成基質の結合は水溶性カ
ルボジイミド(EDC)を使用して行った。方法は定法
に準じた。
【0035】2.5%(w/v)のラテックス粒子1m
lに対してEDCを100μg添加する。このとき溶液
には50mMリン酸緩衝液が含まれpHは7になってい
る。溶液を撹拌しながら室温で3時間反応させた後、1
2000rpmの遠心処理を行い、上清を除去した後、
10μg/mlの基質成分溶液lmlを加える。室温で
3時間反応後同様の遠心処理を行い上清を除去する。沈
殿の粒子を0.1Mトリス緩衝液(pH 7)に分散
し、4℃で1日保存した後もう1度遠心し、1%のBS
Aを含む50mMトリス緩衝液に分散させて基質成分結
合ラテツクスとした。
【0036】上記のように調製した基質成分結合ラテツ
クスは蛍光強度を測定し、測定に都合の良い濃度になる
まで希釈をした。
【0037】トロンビン活性の側定 トロンビンの活性測定には以下の成分を含む第一化学薬
品のテストチームATIIIオートTMのキットを使用し
た: ・トロンビン剤:トロンビン(ウシ由来)(分量:70nk
at/50ml用バイアル) ・トロンビン溶解液:ヘパリンナトリウム(分量:100I
U/50ml用バイアル) ・基質剤:H−D−フェニルアラニル−L−ピペコリル
−L−アルギニル−p−ニトロアニリド・二塩酸塩(S
−2238)(M.W.=625.6)(分量:20mg/1
4ml用バイアル) ・基質溶解液:界面活性剤 基質剤は基質溶解液で溶解し、蛍光基質結合ラテックス
は基質溶解液で100倍に希釈した。
【0038】上記のキットのトロンビン試薬を使用して
今回調製した基質成分の評価を行うことにした。対照と
してこのキット付属の合成基質を使用して比較を行っ
た。
【0039】トロンビン液140μlと基質溶液40μ
lを混合し、37℃で5分間反応させた後、キットの基
質の場合は415nmの吸光度(エンドポイント法によ
る)を測定し、蛍光基質結合ラテックスの方は5分間の
反応時間における蛍光偏光解消度の変化を測定した。
【0040】蛍光偏光解消度の変化は自作の蛍光偏光解
消度測定機で測定を行った。トロンビン液はキットに含
まれるトロンビン剤をトロンビン溶解液で10倍の濃度
に溶解し、同じ溶解液で倍々に希釈したときの吸光度の
変化と蛍光偏光解消度を測定した。
【0041】得られた結果を以下の表1に示す。表1 トロンビン濃度(nkat/ml) 吸光度(415nm) 蛍光偏光解消度 0 0.045 0.012 1.37 x 10-2 0.095 0.230 2.73 x 10-2 0.153 0.478 5.47 x 10-2 0.272 0.952 1.09 x 10-1 0.525 1.430 2.19 x 10-1 0.964 1.583 4.38 x 10-1 1.899 1.604 8.75 x 10-1 3.046 1.611
【0042】いずれの方法においても添加したトロンビ
ンの量に応じてシグナルの変化が見られることから、ト
ロンビンが測定できていることが確認された。また、ト
ロンビン活性と吸光度の関係、およびトロンビン活性と
相対蛍光偏光解消度の関係を図2に示す。従来の合成基
質よりもトロンビンを高感度で検出できることが示され
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する蛍光偏光解消度測定装置の概
略図である。
【図2】(A)は、対照合成基質を用いた場合のトロン
ビンと吸光度の関係を示し、(B)は、本発明の基質成
分を用いた場合のトロンビンと相対蛍光偏光解消度の関
係を示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象とする酵素による切断が可能な
    化学構造を有し、さらに前記酵素が切断しない状態にお
    いても蛍光を発する基質成分を固相と結合し、酵素によ
    る切断の前後における蛍光偏光解消度を測定することに
    よって前記酵素の活性を測定することを特徴とする酵素
    活性測定方法。
  2. 【請求項2】 前記基質成分が、酵素により切断される
    と、蛍光を発する第1の断片と、前記固相を含む第2の
    断片とに分かれるものである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記基質成分がペプチドと蛍光色素から
    なる請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記固相が水溶性高分子であり、前記基
    質成分が酵素により切断されると、蛍光を発する第1の
    断片と、前記水溶性高分子を含む第2の断片とに分か
    れ、第2の断片は、第1の断片よりも分子量が100倍
    以上大きなものである請求項1記載の方法。
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