JPH11100412A - 高立体規則性ポリプロピレン - Google Patents

高立体規則性ポリプロピレン

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JPH11100412A
JPH11100412A JP9261400A JP26140097A JPH11100412A JP H11100412 A JPH11100412 A JP H11100412A JP 9261400 A JP9261400 A JP 9261400A JP 26140097 A JP26140097 A JP 26140097A JP H11100412 A JPH11100412 A JP H11100412A
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敏夫 磯崎
Hiroshi Obata
寛 小幡
Takanori Sadashima
孝典 貞嶋
Kiyokazu Katayama
清和 片山
Takeshi Ota
剛 太田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 極めて高い剛性、耐熱性を示す分子量分布の
狭い高立体規則性ポリプロピレンを提供することを目的
とする。 【解決手段】数平均分子量Mnと融解エンタルピーΔH
(J/g)とが、式 ΔH≧131.85(Mn)-0.0715 −2.0 (1) の関係を満たし、かつ昇温分別法での主溶出ピークの半
値幅が3℃以下であり、さらに、重量平均分子量Mwが
10,000〜700,000および重量平均分子量M
wと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが1.0〜3.5
であることを特徴とする高立体規則性ポリプロピレン。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高立体規則性ポリプロピ
レン、さらに詳しくは狭い分子量分布と高立体規則性を
有しており、きわめて高い剛性、耐熱性を発揮する高立
体規則性ポリプロピレンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは結晶性の高分子である
ために剛性、引張り強度、耐熱性、耐薬品性、光学特
性、加工性等に優れており、かつポリスチレン等に比べ
軽比重であることから各種射出成形品、容器、包装材料
等の分野で広く利用されている。しかしながら、このポ
リプロピレンの利用分野をさらに拡大するには、上記性
能のうち、ポリスチレン、ABS樹脂に比べ劣っている
剛性、耐熱性を向上させることが必要である。この剛
性、耐熱性については、ポリマーの立体規則性が高くな
るにしたがい向上することが知られており、立体規則性
のさらなる向上が望まれている。
【0003】ポリプロピレンを製造する触媒は、主に、
チタン、マグネシウム、塩素および電子供与性化合物か
らなる固体触媒成分および有機アルミニウム化合物から
なる触媒系が使用されており、この触媒系へアルコキシ
基を有する有機ケイ素化合物を加えることにより、生成
するポリマーの立体規則性が向上することが知られてい
る。しかしながら、この触媒系によって製造されるポリ
プロピレンにおいても、立体規則性および分子量分布は
十分に満足しうるものではない。
【0004】一方、近年では従来の触媒系とは異なるメ
タロセンとアルミノキサンを組み合わせてなる触媒を用
いてプロピレンを重合して分子量分布の狭い立体規則性
ポリプロピレンが得られることが知られている。例えば
特定の構造からなるケイ素架橋型メタロセンとアルミノ
キサンからなる触媒を用いてプロピレンを重合し、分子
量分布の狭い高立体規則性ポリプロピレンが得られてい
る(特開平3−12406号公報、特開平3−1240
7号公報、“CHEMISTRY LETTERS, 1853 (1989)”)。上
記の方法で得られるポリプロピレンは分子量分布も狭
く、立体規則性も比較的高く従来のメタロセン触媒から
得られるポリプロピレンに比較して、高融点を有してお
り、剛性の高いものであるが、この触媒系によって製造
されるポリプロピレンにおいても、立体規則性は十分に
満足しうるものではない。また、上記の方法では、プロ
ピレンの重合を水素不存在下において実施しているた
め、ポリマーの片末端には二重結合が存在しており、使
用条件によっては化学的安定性を損なう場合もあり、改
良が望まれている。
【0005】また、特開平8−325327号公報には
キラルなケイ素架橋型メタロセンおよびそのメソ体とア
ルミノキサンからなる触媒を用いて、水素存在下、プロ
ピレンを重合し、分子量分布の狭いポリマーの片末端に
二重結合が存在しない高立体規則性ポリプロピレンが得
られている。しかし、この触媒系によって製造されるポ
リプロピレンにおいても、立体規則性および分子量分布
は十分に満足しうるものではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極めて高い
剛性、耐熱性を示す分子量分布の狭い高立体規則性ポリ
プロピレンを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意研究を重ねた結果、狭い分子量分布
でかつ極めて高い立体規則性を有するポリプロピレンを
製造する事に成功し、また該特定構造を有するポリプロ
ピレンは極めて高い剛性、耐熱性とを有していることを
見出し、本発明を完成させた。
【0008】すなわち、本発明は以下に示す高立体規則
性ポリプロピレンを提供するものである。 (1)数平均分子量Mnと融解エンタルピーΔH(J
/g)とが、式 ΔH≧131.85(Mn)-0.0715 −2.0 (1) の関係を満たし、かつ昇温分別法での主溶出ピークの
半値幅が3℃以下であり、さらに重量平均分子量Mw
が10,000〜700,000および重量平均分子
量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが1.0〜
3.5であることを特徴とする高立体規則性ポリプロピ
レン。 (2)重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比M
w/Mnが1.0〜2.5である(1)記載の高立体規
則性ポリプロピレン。 (3)核磁気共鳴スペクトルにより、2,1挿入反応
および1,3挿入反応に起因する異種結合が存在せず、
かつ末端二重結合が存在しないことが確認される
(1)または(2)のいずれかに記載の高立体規則性ポ
リプロピレン。 (4)核磁気共鳴スペクトルにより、アイソタクチッ
クペンタッド分率(mmmm)が99%以上、シンジ
オタクチックペンタッド分率(rrrr)が0.1%以
下である(1)ないし(3)のいずれかに記載の高立体
規則性ポリプロピレン。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の高立体規則性ポリプロピ
レンは、数平均分子量Mnと融解エンタルピーΔH
(J/g)とが、式 ΔH≧131.85(Mn)-0.0715 −2.0 (1) の関係を満たし、かつ昇温分別法での主溶出ピークの
半値幅が3℃以下であり、さらに重量平均分子量Mw
が10,000〜700,000および重量平均分子
量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが1.0〜
3.5であることを特徴とするものである。
【0010】本発明による立体規則性ポリプロピレンの
特性のうち、の融解エンタルピーΔHは次のような方
法に従った測定結果に基づき算出した。即ち、パーキン
・エルマー社製のDSC7型示差走査熱量分析計を用い
てポリプロピレンを室温から500℃/分の昇温条件
下、220℃まで昇温し、同温度にて3分間保持後、−
30℃/分にて50℃まで降温し、同温度にて3分間保
持した後、10℃/分にて190℃まで昇温するという
条件下で100〜175℃の融解エンタルピーを測定し
た。
【0011】本発明による立体規則性ポリプロピレンの
特性である数平均分子量(Mn)と融解エンタルピー
ΔHの関係は、式 ΔH≧131.85(Mn)-0.0715 −2.0 (1) の関係であり、好ましくは、式 ΔH≧131.85(Mn)-0.0715 −1.5 (2) の関係である。ポリマーの剛性は、融解エンタルピーΔ
Hと相関するので、数平均分子量(Mn)と融解エンタ
ルピーΔHとの関係を求めることにより、ポリマーの剛
性を知ることができる。融解エンタルピーΔHが大きい
と剛性が高く、小さいと剛性が低いことになる。
【0012】更に、本発明による立体規則性ポリプロピ
レンの特性のうち、の昇温分別法での主溶出ピークの
半値幅は次のような方法に従った液体クロマトグラフィ
ー(HPLC)の測定結果に基づき、温度と濃度の関係
をグラフ化して、ピーク高さの半分の位置の溶出温度幅
を求める。即ち、ポリマー3.75mgを135℃でo
−ジクロロベンゼン20mlへ溶解したサンプルを用
い、カラム内に試料溶液を135℃の条件下で2ml注
入後、10℃/hrで室温まで徐冷してポリマーを充填
剤へ吸着させ、o−ジクロロベンゼンを2ml/min
にて注入しながらカラム温度を20℃/hrで昇温させ
て、各温度で溶出したポリマー濃度を赤外検出器にて測
定することによって求める。カラムは10.7mmφ×
300mm、充填剤はクロモソルブPを使用し、カラム
温度分布±0.2℃以内にて測定することによって求め
る。検出には波長3.41μmが用いられる。また、室
温でのポリマー溶出量を常温可溶部量とした。
【0013】ポリマーの立体規則性は、溶出温度に依存
するので、昇温分別法によって溶出温度とポリマー濃度
との関係を求めることにより、ポリマーの立体規則性分
布を知ることができる。昇温分別法での主溶出ピークの
半値幅が大きいと立体規則性分布が広く、小さいと立体
規則性分布が狭いことになる。本発明による立体規則性
ポリプロピレンの特性である昇温分別法での主溶出ピ
ークの半値幅は3℃以下であり、好ましくは2.5〜
2.9℃である。
【0014】更に、本発明による立体規則性ポリプロピ
レンの特性のうち、の重量平均分子量(Mw)および
の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の
比(Mw/Mn)は次のような方法に従ったゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(GPC)の測定結果に
基づき算出する。即ち、ポリマー濃度0.1重量/容量
%の1,2,4−トリクロロベンゼン(BHT300p
pmを含む)溶液240μlを用い、カラムは混合ポリ
スチレンゲルカラム(たとえば東ソー(株)社製GMH
6HT)を使用し、145℃、流速1.0ml/min
にて測定することによって求める。検出には赤外検出器
を使用し、波長3.41μmが用いられる。
【0015】本発明による立体規則性ポリプロピレンの
特性である重量平均分子量(Mw)は10,000〜
700,000であり、好ましくは10,000〜50
0,000である。本発明による立体規則性ポリプロピ
レンの特性である重量平均分子量(Mw)と数平均分
子量(Mn)の比(Mw/Mn)は1.0〜3.5であ
り、好ましくは1.0〜2.5である。上記の重量平均
分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/M
n)は分子量分布の尺度であり、その比(Mw/Mn)
が大きいと分子量分布が広く、小さいと分子量分布が狭
いことになる。
【0016】本発明に係る立体規則性ポリプロピレンの
特性のうち、前記、、およびは次のような方法
に従った13C核磁気共鳴スペクトルの測定結果に基づき
算出される。即ち、ポリマー200mgを135℃で
1,2,4−トリクロロベンゼン/重ベンゼン(C6
6 )=9/1重量比の混合溶媒3mlへ溶解したサンプ
ルを用い、500MHz、130℃、積算回数10,0
00回で測定することによって求める。測定装置として
は、たとえば日本電子(株)社製Lambda−500
NMR測定装置が用いられる。
【0017】本発明における「2,1挿入反応および
1,3挿入反応に起因する異種結合」とは筒井(T. Tsu
tsui)等によって“POLYMER, 30, 1350 (1989) ”で提
案された方法に基づき13C核磁気共鳴スペクトルにより
測定されるポリプロピレン分子鎖中の2,1挿入反応お
よび1,3挿入反応に起因する異種結合の存在割合であ
る。
【0018】本発明による立体規則性ポリプロピレンの
特性は、2,1挿入反応および1,3挿入反応に起因
する異種結合の存在が観測されないことである。なお、
プロピレンの重合に既知の通常のチタン系触媒を用いる
場合には1,2挿入反応によって重合が進行するのに対
して、既知のメタロセン触媒を用いる場合には一定程度
の2,1挿入反応と1,3挿入反応が起きており、得ら
れるポリプロピレン中には異種結合が一定量存在するこ
とが知られている。
【0019】また、本発明における末端二重結合は、林
(T. Hayashi)等の“POLYMER, 30,1717 (1989)”に示
された方法に基づき13C核磁気共鳴スペクトルにより測
定されるポリプロピレン分子の末端に存在する二重結合
の割合である。本発明による立体規則性ポリプロピレン
の特性は末端二重結合が存在しないことである。既述
したように、ポリプロピレン分子の末端に二重結合が存
在すると、使用条件によっては二重結合が反応に関与す
ることによって、ポリプロピレンの化学的安定性が損な
われる場合も生じ、その結果、ポリプロピレン本来の特
性が発現しなくなることもある。
【0020】本発明で用いられる「アイソタクチックペ
ンタッド分率(mmmm)」および「シンジオタクチッ
クペンタッド分率(rrrr)」とはエイ・ザンベリ
(A. Zambelli)等の“Macromolecules, , 925 (197
3)”で提案された13C核磁気共鳴スペクトルにより測定
されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位での、
アイソタクチック分率およびシンジオタクチック分率を
意味する。また、本13C核磁気共鳴スペクトルの測定に
おけるピークの帰属決定法はエイ・ザンベリ(A. Zambe
lli)等の“Macromolecules, , 687 (1975)”で提案さ
れた帰属に従った。
【0021】本発明による立体規則性ポリプロピレンの
特性のアイソタクチックペンタッド分率(mmmm)
は上記したように、ポリプロピレン分子中の全プロピレ
ンモノマー単位において存在する5個連続してメソ結合
をしているプロピレンモノマー単位の割合である。従っ
てアイソタクチックペンタッド分率(mmmm)が高い
ほどアイソタクチック性が高いことを示す。本発明のポ
リプロピレンの特性は、アイソタクチックペンタッド
分率(mmmm)が99.0%以上であることであり、
好ましくは99.1%以上、特に好ましくは99.5%
以上である。
【0022】上記の特性、およびを充足する本発
明の立体規則性ポリプロピレンには、異種結合やラセミ
結合連鎖が殆ど存在せず、極めて高度に制御されたメソ
結合連鎖からなる、極めて高いアイソタクチック性を示
すものである。本発明による立体規則性ポリプロピレン
の特性のシンジオタクチックペンタッド分率(rrr
r)は、ポリプロピレン分子中の全プロピレンモノマー
単位に存在する5個連続してラセミ結合をしているプロ
ピレンモノマー単位の割合である。従ってシンジオタク
チックペンタッド分率(rrrr)が低いほどシンジオ
タクチック性が低いことを示す。本発明のポリプロピレ
ンの特性は、シンジオタクチックペンタッド分率(r
rrr)が0.1%以下であることであり、好ましくは
0.08%以下、特に好ましくは0.05%以下であ
る。
【0023】本発明の立体規則性ポリプロピレンは上記
の特性を満足すれば、その製造方法については制限され
るものではないが、高い重合活性および立体規則性を発
現しうる重合用触媒を用いて重合後、得られたポリプロ
ピレンを分取昇温分別することが好ましい。このような
重合用触媒およびその触媒を用いたポリオレフィンの製
造方法としては、例えば、(A) (a)チタン化合物、
(b)マグネシウム化合物、(c)電子供与体および必
要に応じてハロゲン化物から形成される固体状チタン触
媒成分と、(B)有機アルミニウム化合物と、必要に応
じて(C)有機ケイ素化合物とからなる触媒およびその
触媒を用いて重合を行う方法が挙げられる。以下にその
触媒を用いて製造する方法および分取昇温分別の方法に
ついて説明する。 〔I〕各触媒成分 (A) 固体状チタン触媒成分 固体状チタン触媒成分は、チタン、マグネシウム、及び
電子供与体を含有するものであり、以下の(a)チタン
化合物、(b)マグネシウム化合物、(c)電子供与体
及び必要に応じてハロゲン化物から形成されるものであ
る。 (a)チタン化合物 チタン化合物は、一般式(I) TiX1 p (OR1 4-p ……(I) で表されるチタン化合物を用いることができる。
【0024】上記の一般式(I)において、X1 はハロ
ゲン原子を示し、塩素原子が好ましい。R1 は炭素数1
〜10個の炭化水素基を示し、特に直鎖又は分岐鎖のア
ルキル基が好ましく、R1 が複数存在する場合にはそれ
らは互いに同じでも異なってもよい。pは0〜4の整数
を示す。上記の一般式(I)で示されるチタン化合物の
具体例としては、テトラメトキシチタン、テトラエトキ
シチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトライソ
プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テト
ライソブトキシチタン、テトラシクロヘキシロキシチタ
ン、テトラフェノキシチタン等のテトラアルコキシチタ
ン、四塩化チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン等の
テトラハロゲン化チタン、メトキシチタントリクロリ
ド、エトキシチタントリクロリド、プロポキシチタント
リクロリド、n−ブトキシチタントリクロリド、エトキ
シチタントリブロミド等のトリハロゲン化アルコキシチ
タン、ジメトキシチタンジクロリド、ジエトキシチタン
ジクロリド、ジイソプロポキシチタンジクロリド、ジ−
n−プロポキシチタンジクロリド、ジエトキシチタンジ
ブロミド等のジハロゲン化ジアルコキシチタン、トリメ
トキシチタンクロリド、トリエトキシチタンクロリド、
トリイソプロポキシチタンクロリド、トリ−n−プロポ
キシチタンクロリド、トリ−n−ブトキシチタンクロリ
ド等のモノハロゲン化トリアルコキシチタンなどを挙げ
ることができる。これらの中で、高ハロゲン含有チタン
化合物、特に四塩化チタンが好ましい。これらのチタン
化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、また2種以上
を組み合わせて用いてもよい。 (b)マグネシウム化合物 マグネシウム化合物は、一般式(II) MgR2 3 ……(II) で表されるマグネシウム化合物を用いることができる。
【0025】上記の一般式(II)において、R2 及び
3 は、炭化水素基、OR4 基(R 4 は炭化水素基)、
又はハロゲン原子を示す。より詳しくは、炭化水素基と
して、炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アラルキル基等を、OR4 基として
は、R4 が炭素数1〜12個のアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基等を、ハロゲン原子
としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素等を示す。ま
た、R2 及びR3 は、同一でも異なってもよい。
【0026】上記の一般式(II)で示されるマグネシ
ウム化合物の具体例としては、ジメチルマグネシウム、
ジエチルマグネシウム、ジイソプロピルマグネシウム、
ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジオ
クチルマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、ジフ
ェニルマグネシウム、ジシクロヘキシルマグネシウム、
ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシウム、ジ
プロポキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウム、ジ
ヘキシロキシマグネシウム、ジオクトキシマグネシウ
ム、ジフェノキシマグネシウム、ジシクロヘキシロキシ
マグネシウム、エチルマグネシウムクロリド、ブチルマ
グネシウムクロリド、ヘキシルマグネシウムクロリド、
イソプロピルマグネシウムクロリド、イソブチルマグネ
シウムクロリド、t−ブチルマグネシウムクロリド、フ
ェニルマグネシウムブロミド、ベンジルマグネシウムク
ロリド、エチルマグネシウムブロミド、ブチルマグネシ
ウムブロミド、フェニルマグネシウムクロリド、ブチル
マグネシウムイオダイド、ブトキシマグネシウムクロリ
ド、シクロヘキシロキシマグネシウムクロリド、フェノ
キシマグネシウムクロリド、エトキシマグネシウムブロ
ミド、ブトキシマグネシウムブロミド、エトキシマグネ
シウムイオダイド、塩化マグネシウム、臭化マグネシウ
ム、ヨウ化マグネシウム等を挙げることができる。
【0027】上記のマグネシウム化合物は、金属マグネ
シウム又はマグネシウムを含有する化合物から調製する
ことができる。一例としては、金属マグネシウムにハロ
ゲン化物及び一般式X2 m M(OR5) n-m で表されるア
ルコキシ基含有化合物(式中、X2 は水素原子、ハロゲ
ン原子又は炭素数1〜20個の炭化水素基を示し、Mは
ホウ素、炭素、アルミニウム、ケイ素又はリン原子を示
し、またR5 は炭素数1〜20個の炭化水素基を示す。
nはMの原子価、n>m≧0を示す。)を接触させる方
法が挙げられる。
【0028】上記のハロゲン化物としては、四塩化ケイ
素、四臭化ケイ素、四塩化スズ、四臭化スズ、塩化水素
等が挙げられる。これらの中では四塩化ケイ素が好まし
い。上記のX2 及びR5 の炭化水素基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキ
ル基、シクロヘキシル基、アリル基、プロペニル基、ブ
テニル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キ
シリル基等のアリール基、フェネチル、3−フェニルプ
ロピル基等のアラルキル基等が挙げられる。これらの中
では特に炭素数1〜10個のアルキル基が好ましい。ま
た一例として、Mg(OR6)2 で表されるマグネシウム
アルコキシ化合物(式中、R6 は、炭素数1〜20個の
炭化水素基を示す。)にハロゲン化物を接触させる方法
が挙げられる。
【0029】上記のハロゲン化物としては、上記と同じ
である。上記のR6 としては、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、
ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシ
ル基、アリル基、プロペニル基、ブテニル基等のアルケ
ニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリー
ル基、フェネチル、3−フェニルプロピル基等のアラル
キル基等が挙げられる。これらの中では特に炭素数1〜
10個のアルキル基が好ましい。
【0030】以上のマグネシウム化合物は単独で用いて
もよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。更に
は、ハロゲン等との混合物として用いてもよい。また、
アルコール、エーテル等の含酸素化合物等の電子供与体
を含有してもよく、Al,Zn,Si等の他の金属元素
を含有してもよい。また、シリカ、アルミナ、ポリスチ
レン等の支持体を含んでいてもよい。 (c)電子供与体 電子供与体としては、アルコール類、フェノール類、ケ
トン類、アルデヒド類、カルボン酸、マロン酸、有機酸
もしくは無機酸のエステル類、モノエーテル、ジエーテ
ルもしくはポリエーテル等のエーテル類等の含酸素電子
供与体や、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネ
ート等の含窒素電子供与体を挙げることができる。これ
らの中では、多価カルボン酸のエステル類が好ましく、
さらに好ましくは、芳香族多価カルボン酸のエステル類
である。特に芳香族ジカルボン酸のエステル類が好まし
い。また、エステル部の有機基が直鎖、分岐又は環状の
脂肪族炭化水素が好ましい。
【0031】具体的には、フタル酸、ナフタレン−1,
2−ジカルボン酸、ナフタレン−2,3−ジカルボン
酸、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1,2
−ジカルボン酸、5,6,7,8−テトラヒドロナフタ
レン−2,3−ジカルボン酸、インダン−4,5−ジカ
ルボン酸、インダン−5,6−ジカルボン酸等のジカル
ボン酸のメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチ
ル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチル
ブチル、1,1−ジメチルプロピル、1−メチルペンチ
ル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メ
チルペンチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、
n−ヘキシル、シクロヘキシル、n−ヘプチル、n−オ
クチル、n−ノニル、2−メチルヘキシル、3−メチル
ヘキシル、4−メチルヘキシル、2−エチルヘキシル、
3−エチルヘキシル、4−エチルヘキシル、2−メチル
ペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルペンチル、
3−エチルペンチル等のジアルキルエステルが挙げられ
る。これらの中では、フタル酸ジエステル類が好まし
く、また、エステル部の有機基の炭素数が4個以上の直
鎖又は分岐の脂肪族炭化水素が好ましい。
【0032】この具体例としては、フタル酸ジ−n−ブ
チル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ−n−ヘプチ
ル、フタル酸ジエチルなどを好ましく挙げることができ
る。また、これらの芳香族カルボン酸ジエステル化合物
はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。 (B)有機アルミニウム化合物 有機アルミニウム化合物は、アルキル基、ハロゲン原
子、水素原子、アルコキシ基を有するもの、アルミノキ
サン及びそれらの混合物を用いることができる。具体的
には、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウム等のトリアルキ
ルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド、
ジイソプロピルアルミニウムモノクロリド、ジイソブチ
ルアルミニウムモノクロリド、ジオクチルアルミニウム
モノクロリド等のジアルキルアルミニウムモノクロリ
ド、エチルアルミニウムセスキクロリド等のアルキルア
ルミニウムセスキハライド、メチルアルミノキサン等の
鎖状アルミノキサン等を挙げることができる。これらの
有機アルミニウム化合物の中では、炭素数1〜5個の低
級アルキル基を有するトリアルキルアルミニウム、特に
トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、ト
リプロピルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウ
ムが好ましい。また、これらの有機アルミニウム化合物
はそれぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。 (C)有機ケイ素化合物 重合には必要に応じて、有機ケイ素化合物を添加するの
が好ましい。この有機ケイ素化合物としては、Si−O
−C結合を有する有機ケイ素化合物を好ましく挙げるこ
とができる。
【0033】この代表例としては、一般式R7 S Si
(OR8)4-S で表されるケイ酸エステルを挙げることが
できる。式中、R7 は炭化水素基又はハロゲン原子を示
し、炭化水素基として、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、アルケニル基、ハロアルキル基、アミ
ノアルキル基等を、ハロゲン原子としては、塩素原子等
が挙げられる。また、R8 は炭化水素基を示し、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基、
アルコキシアルキル基等が挙げられる。sは0又は1〜
3の整数を示す。R7 又はR8 が複数個ある場合は、そ
れらは同じでも、異なってもよい。
【0034】また、シロキサン類、カルボン酸のシリル
エステル等を挙げることができる。上記の具体例として
は、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシ
ラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシ
シラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニル
ジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジシ
クロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチル
ジメトキシシラン、シクロヘキシル−1,1,2−トリ
メチルプロピルジメトキシシラン、α−ナフチル−1,
1,2−トリメチルプロピルジメトキシシラン、n−テ
トラデカニル−1,1,2−トリメチルプロピルジメト
キシシラン、シクロペンチルメチルジメトキシシラン、
シクロペンチルエチルジメトキシシラン、シクロペンチ
ルプロピルジメトキシシラン、シクロペンチル−t−ブ
チルジメトキシシラン、シクロペンチル−1,1,2−
トリメチルプロピルジメトキシシラン、ジシクロペンチ
ルジメトキシシラン、シクロペンチルシクロヘキシルジ
メトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、
t−ブチルエチルジメトキシシラン、t−ブチルプロピ
ルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラ
ン、ジイソプロピルジメトキシシラン、イソプロピルイ
ソブチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメ
トキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリ
エトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ブチルト
リエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、クロロトリエトキ
シシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルト
リブトキシシラン、メチル−t−ブトキシメトキシシラ
ン、イソプロピル−t−ブトキシメトキシシラン、シク
ロペンチル−t−ブトキシメトキシシラン、1,1,2
−トリメチルプロピルトリメトキシシラン、ケイ酸エチ
ル、ケイ酸ブチル、トリメチルフェノキシシラン、メチ
ルトリアリロキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシ
エトキシ)シラン、ビニルトリスアセトキシシラン、ジ
メチルテトラエトキシジシロキサン等が挙げられる。こ
れらの有機ケイ素化合物はそれぞれ単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0035】また、有機ケイ素化合物としては、Si−
O−C結合を有しないケイ素化合物とO−C結合を有す
る有機化合物を予め反応させるか、α−オレフィンの重
合の際に反応させて、Si−O−C結合を有する有機ケ
イ素化合物とするものも挙げることができる。具体的に
は、四塩化ケイ素とアルコールとを反応させるもの等が
挙げられる。 〔II〕固体状チタン触媒成分の調整 固体状チタン触媒成分の調整は、上記の(a)チタン化
合物、(b)マグネシウム化合物、(c)電子供与体、
及び必要に応じて(d)ハロゲン化物を通常の方法で接
触させればよいが、以下のような使用量、条件及び手順
で接触させるのが好ましい。
【0036】上記のチタン化合物の使用量は、上記のマ
グネシウム化合物のマグネシウム1モルに対して、通
常、0.5〜100モル、好ましくは、1〜50モルの
範囲にするとよい。また、上記の電子供与体の使用量
は、上記のマグネシウム化合物のマグネシウム1モルに
対して、通常、0.01〜10モル、好ましくは、0.
05〜1.0モルの範囲にするとよい。さらに、ハロゲ
ン化物として四塩化ケイ素を添加してもよい。
【0037】この接触温度は、通常、−20〜200
℃、好ましくは、20〜150℃の範囲にするとよく、
接触時間は、通常、1分〜24時間、好ましくは、10
分〜6時間の範囲にするとよい。この接触手順について
は特に問わない。例えば、各成分を炭化水素などの不活
性溶媒の存在下で接触させてもよいし、予め炭化水素な
どの不活性溶媒で各成分を希釈して接触させてもよい。
この不活性溶媒としては、例えば、n−ペンタン、イソ
ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタ
ン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素又はこれらの混
合物を挙げることができる。
【0038】また、チタン化合物の接触を2回以上行
い、触媒担体としての役割をするマグネシウム化合物に
十分担持させるとよい。以上の接触で得られた固体触媒
成分は、炭化水素などの不活性溶媒で洗浄してもよい。
この不活性溶媒は、上記と同じでよい。また、この固体
生成物は、乾燥状態又は炭化水素などの不活性溶媒中で
保存することもできる。 〔III〕重合 触媒の成分の使用量については、(A)成分の固体触媒
成分は、チタン原子に換算して、反応容積1リットル当
たり、通常0.0005〜1ミリモルの範囲になるよう
な量が用いられ、(B)成分の有機アルミニウム化合物
は、アルミニウム/チタン原子比が通常1〜1000、
好ましくは10〜500の範囲になるような量が用いら
れる。この原子比が前記範囲内では触媒活性が高くな
る。また、(C)成分の電子供与性化合物は、(C)電
子供与性化合物/(B)有機アルミニウム化合物モル比
が、通常0〜50、好ましくは0.01〜20の範囲に
なるような量が用いられる。このモル比が前記範囲内で
は十分な触媒活性が得られる。
【0039】本発明におけるオレフィンの重合において
は、所望に応じ、先ずオレフィンの予備重合を行ったの
ち、本重合を行ってもよい。この場合、前記(A)固体
触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物及び(C)電
子供与性化合物を、それぞれ所定の割合で混合してなる
触媒の存在下に、エチレン、プロピレン、1−ブテン、
1−ヘキセン等のオレフィンを通常1〜100℃の範囲
の温度において、常圧ないし50kg/cm2 G程度の
圧力で予備重合させ、次いで(B)および(C)成分と
予備重合生成物との存在下に、オレフィンを本重合させ
る。この本重合における重合形式については特に制限は
なく、溶液重合、スラリー重合、気相重合、バルク重合
等のいずれにも適用可能であり、さらに、回分式重合や
連続重合のどちらにも適用可能であり、異なる条件での
2段階重合や多段重合にも適用可能である。
【0040】さらに、反応条件については、その重合圧
は、特に制限はなく、通常、大気圧〜200kg/cm
2 G、好ましくは2〜80kg/cm2 G、重合温度
は、通常、10〜200℃、好ましくは、40〜100
℃の範囲で適宜選ばれる。重合時間は原料のオレフィン
の種類や重合温度によって左右され一概に定めることが
できないが、通常、5分〜20時間、好ましくは、10
分〜10時間程度である。
【0041】また、溶液重合、スラリー重合を例にすれ
ば、重合に使用できる溶媒としては、例えば、n−ペン
タン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n
−オクタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素又はこ
れらの混合物を挙げることができるが、これらの中で
は、n−ヘプタンが好ましい。
【0042】分子量は、連鎖移動剤の添加、好ましくは
水素の添加を行うことで調節することができる。また、
窒素等の不活性ガスを存在させてもよい。また、本発明
における触媒成分については、(A)成分と(B)成分
と(C)成分とを所定の割合で混合し、接触させたの
ち、ただちにオレフィンを導入して重合をおこなっても
よいし、接触後、0.2〜3時間程度熟成させたのち、
オレフィンを導入して重合を行ってもよい。さらに、こ
の触媒成分は不活性溶媒やオレフィンなどに懸濁して供
給することができる。
【0043】本発明においては、重合後の後処理は常法
により行うことができる。すなわち、気相重合法におい
ては、重合後、重合器から導出されるポリマー粉体に、
その中に含まれるオレフィンなどを除くために、窒素気
流などを通過させてもよい。 〔V〕分取昇温分別 本発明の高立体規則性ポリプロピレンは、通常、上記の
重合にて得られたポリプロピレンを分取昇温分別するこ
とにより製造することができる。
【0044】分取昇温分別は、例えば、図1に示すよう
な分取昇温分別装置にて行うことができる。
【0045】
【図1】使用できる溶媒としては、例えば、o−ジクロ
ロベンゼン、パラキシレン、トリクロロベンゼン、デカ
リンまたはこれらの混合物を挙げることができるが、こ
れらの中では、o−ジクロロベンゼンが好ましい。使用
できるカラム充填剤としては、例えば、クロモソルブ
P、セライト#560、海砂、シラン化シリカゲル等の
多孔質充填剤等を挙げることができるが、これらの中で
は、クロモソルブPがより好ましい。
【0046】この際、分別温度は、通常、0〜135
℃、好ましくは10〜135℃とする。具体的な分取方
法としては、例えば、以下のような方法を挙げることが
できる。上記の重合にて得られたポリプロピレンパウダ
ー20gをo−ジクロロベンゼン(BHT500ppm
を含む。以下同様である。)200mlへ135℃にて
溶解する。この溶液を分取昇温分別装置へ注入後、30
℃まで降温しながらポリマーを充填剤へ吸着させる。o
−ジクロロベンゼン10ml/minで送液しながら1
40℃まで昇温するが、途中、分取する温度にて4時間
以上、好ましくは5時間以上保持する。フラクションコ
レクターにて分取温度毎に溶出液を分取し、各分取液を
2リットルのメタノールへ攪拌しながら加えて再沈し、
濾過後得られたポリマーを風乾し、さらに8時間以上真
空乾燥する。
【0047】
〔実施例1〜4〕
(1)固体触媒成分の調製 内容積0.5リットルの攪拌機付きの三つ口フラスコを
窒素ガスで置換した後、脱水処理したヘプタンを80m
l、ジエトキシマグネシウム4.0g(35ミリモル)
を加えた。80℃まで昇温した後、フタル酸−n−ジブ
チル13.2ミリモルを添加した。この溶液を80℃で
保持し、引き続き四塩化チタンを116ml(1.06
モル)加え、内温110℃で、2時間攪拌して担持操作
を行った。その後、脱水ヘプタンを用いて充分に洗浄し
た。さらに、四塩化チタンを116ml(1.06モ
ル)加え、内温110℃で、2時間攪拌して2回目の担
持操作を行った。その後、脱水ヘプタンを用いて充分に
洗浄を行い、固体触媒成分を得た。(チタン担持量=
1.21重量%) (2)プロピレンスラリー重合 内容積1リットルの攪拌機付きステンレス製オートクレ
ーブを充分乾燥し、窒素置換の後、室温にて脱水処理し
たヘプタン400mlを加えた。トリエチルアルミニウ
ム2.0ミリモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン
0.25ミリモル、上記の固体触媒成分をTi原子換算
で0.005ミリモル加え、回転数400rpmで攪拌
を行いながら、水素を1kg/cm2 G張り込み、続い
てプロピレンを導入しながら80℃、全圧8kg/cm
2 Gまで昇温昇圧し、温度圧力を保持して、60分間重
合を行った。その後、降温、脱圧し、内容物を取り出
し、2リットルのメタノールに投入し、ポリプロピレン
パウダーを沈殿させた。それを濾別し、真空乾燥して、
ポリプロピレン183gを得た。 (3)分取昇温分別 上記の重合にて得られたポリプロピレンパウダー20g
をo−ジクロロベンゼン200mlへ135℃にて溶解
する。この溶液を分取昇温分別装置のシリカゲル充填カ
ラム(100mmφ×300mm)へ注入後、30℃ま
で降温しながらポリマーを充填剤へ吸着させる。o−ジ
クロロベンゼン10ml/minで送液しながら30℃
から100℃まで60分間にて昇温し、1時間保持した
後、さらに105℃まで5分間にて昇温し、4時間保持
した。同様に、110℃、115℃、120℃、122
℃、124℃、126℃、128℃の各温度まで5分間
にて昇温し、4時間保持を繰り返した。122℃、12
4℃、126℃、128℃の各温度においてフラクショ
ンコレクターにより分取したポリプロピレン溶液を2リ
ットルのメタノールへ攪拌しながら加えて再沈し、濾過
後得られたポリマーを風乾し、さらに8時間以上真空乾
燥した。得られた各ポリマーが実施例1〜4であり、そ
の物性を評価した。結果を第1表に示す。 〔実施例5〜7〕 (1)固体触媒成分の調製 〔実施例1〕と同様の触媒調製を行った。 (2)プロピレンスラリー重合 水素張り込み圧を3.0kg/cm2 Gとした以外は
〔実施例1〕と同様の重合を行い、ポリプロピレン73
gを得た。 (3)分取昇温分別 分取温度を115℃、120℃、125℃とした以外は
〔実施例1〕と同様の操作を行った。得られた各ポリマ
ーが実施例5〜7であり、その物性を第1表に示す。 〔比較例1〕〔実施例1〕と同様の触媒調製、重合を行
い、ポリプロピレン183gを得た。得られたポリマー
を分取昇温分別せずに、そのまま物性を評価した。結果
を第1表に示す。 〔比較例2〕プロピレンスラリー重合時に、水素張り込
み圧を0.3kg/cm2 Gとした以外は〔実施例1〕
と同様の触媒調製、重合を行った。ポリプロピレン10
3gを得た。得られたポリマーを分取昇温分別せずに、
そのまま物性を評価した。結果を第1表に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明により、極めて高い剛性、耐熱性
を示す分子量分布の狭い高立体規則性ポリプロピレンを
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は、本発明に使用する分取昇温分別装置
である。
【図2】第2図は、実施例1で製造された本発明の高立
体規則性ポリプロピレンの昇温分別チャートである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量Mnと融解エンタルピー
    ΔH(J/g)とが、式 ΔH≧131.85(Mn)-0.0715 −2.0 (1) の関係を満たし、かつ昇温分別法での主溶出ピークの
    半値幅が3℃以下であり、さらに重量平均分子量Mw
    が10,000〜700,000および重量平均分子
    量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが1.0〜
    3.5であることを特徴とする高立体規則性ポリプロピ
    レン。
  2. 【請求項2】 重量平均分子量Mwと数平均分子量M
    nの比Mw/Mnが1.0〜2.5である請求項1記載
    の高立体規則性ポリプロピレン。
  3. 【請求項3】 核磁気共鳴スペクトルにより、2,1
    挿入反応および1,3挿入反応に起因する異種結合が存
    在せず、かつ末端二重結合が存在しないことが確認さ
    れる請求項1または2に記載の高立体規則性ポリプロピ
    レン。
  4. 【請求項4】 核磁気共鳴スペクトルにより、アイソ
    タクチックペンタッド分率(mmmm)が99%以上、
    シンジオタクチックペンタッド分率(rrrr)が
    0.1%以下である請求項1ないし3のいずれかに記載
    の高立体規則性ポリプロピレン。
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