JPH11100593A - 洗剤ビルダーおよび洗剤組成物 - Google Patents

洗剤ビルダーおよび洗剤組成物

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JPH11100593A
JPH11100593A JP26037597A JP26037597A JPH11100593A JP H11100593 A JPH11100593 A JP H11100593A JP 26037597 A JP26037597 A JP 26037597A JP 26037597 A JP26037597 A JP 26037597A JP H11100593 A JPH11100593 A JP H11100593A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗浄力助長能力が高く、再汚染や黄ばみを発
生しにくくさせる洗剤ビルダーおよびこれを用いた洗剤
組成物を提供する。 【解決手段】 洗剤ビルダーは、グリオキシル酸構造単
位を分子内に有する重合体(A)と、特定のカルボン酸
系化合物とを含んでなる。別の洗剤ビルダーは、不飽和
カルボン酸構造単位を分子内に有する重合体(B)と、
前記カルボン酸系化合物とを含んでなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄力が高く、再
汚染や黄ばみが生じにくい洗剤組成物およびこのような
洗剤組成物を得させるビルダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、高密度洗剤に配合される洗剤ビル
ダーとして、ゼオライトが主流になっている。しかし、
ゼオライトは、洗浄力が低いという問題があり、しか
も、マグネシウムイオンを除去しにくく、水に不溶でも
あるため、汚れを分散させる能力が低く、これを用いた
洗剤は、再汚染が生じやすい。
【0003】このような問題を解決するものとして、ア
クリル酸−マレイン酸共重合体等の高分子系ビルダーが
用いられている。しかし、この高分子系ビルダーでは、
黄ばみが生じるという別の問題がある。イミノジコハク
酸等の複数のカルボキシル基を含有するカルボン酸系化
合物を洗剤ビルダーとして用いることも知られている
が、このカルボン酸系化合物も、その洗浄力が低く、黄
ばみの発生を十分には避けられない。
【0004】最近、洗浄力がさらに高く、再汚染しにく
い洗剤ビルダーが求められているが、上記従来の洗剤ビ
ルダーはこのような要望に十分には応えていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、洗浄力が高く、再汚染や黄ばみが発生しに
くい洗剤組成物を得させるビルダーおよびこのビルダー
を配合した洗剤組成物を提供することである。本発明が
解決しようとする課題は特に、高密度洗剤に配合するの
に適したビルダーおよび高密度洗剤を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、各種ビルダーの組み合わせが良いの
ではないかと着想し、高密度洗剤等に用いられている洗
剤ビルダーについて種々の組み合わせを鋭意検討した結
果、複数のカルボキシル基を含有する特定構造のカルボ
ン酸系化合物と高分子系ビルダーとを組み合わせること
とすれば、洗浄力が大いに向上させることができるとと
もに、再汚染や黄ばみが生じにくくなることを発見し、
本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明にかかる洗剤ビルダー
は、下記一般式(1)で示されるグリオキシル酸構造単
位を分子内に有する重合体(A)と、下記一般式(2)
で示されるカルボン酸系化合物とを含んでなる。
【0008】
【化7】
【0009】(但し、Xは、水素原子、アルカリ金属原
子およびアンモニウム基から選ばれた少なくとも1種で
ある。)
【0010】
【化8】
【0011】(但し、Xは、水素原子、アルカリ金属原
子およびアンモニウム基から選ばれた少なくとも1種;
Yは水素原子およびOH基から選ばれた少なくとも1
種;Zは酸素原子およびNH基から選ばれた少なくとも
1種である。) 本発明にかかる別の洗剤ビルダーは、下記一般式(3)
で示される不飽和カルボン酸構造単位を分子内に有する
重合体(B)と、下記一般式(2)で示されるカルボン
酸系化合物とを含んでなる。
【0012】
【化9】
【0013】(但し、Xは、水素原子、アルカリ金属原
子およびアンモニウム基から選ばれた少なくとも1種;
1は、水素原子およびCOOX基から選ばれた少なく
とも1種;R2は、水素原子、メチル基およびCH2CO
OX基から選ばれた少なくとも1種である。)
【0014】
【化10】
【0015】(但し、Xは、水素原子、アルカリ金属原
子およびアンモニウム基から選ばれた少なくとも1種;
Yは水素原子およびOH基から選ばれた少なくとも1
種;Zは酸素原子およびNH基から選ばれた少なくとも
1種である。) 本発明にかかる洗剤組成物は、界面活性剤と、上記洗剤
ビルダーとを含んでなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下では、まず、重合体(A)お
よび重合体(B)を説明した後、カルボン酸系化合物に
ついて説明し、最後に、洗剤ビルダーおよび洗剤組成物
の構成について説明する。 〔重合体(A)〕本発明で用いられる重合体(A)は、
上記一般式(1)で示されるグリオキシル酸構造単位を
分子内に有する重合体である。グリオキシル酸構造単位
はグリオキシル酸に由来する構造単位である。重合体
(A)は、上記一般式(1)で示されるグリオキシル酸
構造単位を分子内に有するため、洗剤ビルダーとしての
基本的な特性である、洗剤組成物の洗浄力向上に寄与
し、しかも、それ自体、生分解性に優れる。重合体
(A)は、後述のカルボン酸系化合物との併用により、
洗浄力助長能力が一層高まり、洗剤組成物に対し再汚染
や黄ばみを発生しにくくさせる作用を発揮する。
【0017】上記一般式(1)中、Xは、水素原子、ア
ルカリ金属原子およびアンモニウム基(NH4基)から
選ばれた少なくとも1種である。アルカリ金属原子とし
ては、リチウム、ナトリウム、カリウム等を挙げること
ができ、これらのアルカリ金属原子が1種または2種以
上使用される。グリオキシル酸構造単位の重合体(A)
中での割合については、特に限定はないが、好ましくは
重合体(A)全体の30重量%以上、さらに好ましく
は、50重量%以上である。グリオキシル酸構造単位の
割合が30重量%未満であると、洗剤組成物の洗浄力お
よび生分解性が低下し、黄ばみや再汚染が生じ易くなる
おそれがある。
【0018】重合体(A)の数平均分子量については、
特に限定はなく、好ましくは1,500〜1,000,
000であり、さらに好ましくは2,000〜50,0
00である。重合体(A)の数平均分子量が1,500
未満であると、再汚染および黄ばみが生じ易くなる。他
方、数平均分子量が1,000,000を超えると、粘
度が高くなり、取扱いにくくなるとともに、再汚染が生
じ易くなる。
【0019】重合体(A)は、グリオキシル酸構造単位
のみからなる単独重合体であってもよく、また、グリオ
キシル酸構造単位と他の構造単位とを含む共重合体であ
ってもよい。他の構造単位としては、たとえば、アルキ
レングリコールに由来する構造単位(アルキレングリコ
ール構造単位)等を挙げることができる。アルキレング
リコール構造単位は、相溶性が高く、液体洗剤用として
好適である。
【0020】重合体(A)の末端構造については、特に
限定はないが、たとえば、脂肪族アルコール、芳香族ア
ルコール、脂環族アルコール等に由来するアルコキシ基
等からなる末端構造を挙げることができる。重合体
(A)が共重合体の場合は、ランダム共重合体、交互共
重合体、ブロック共重合体のいずれでもよいが、好まし
いものの一例として、複数のグリオキシル酸構造単位か
らなるポリグリオキシル酸構造単位と、複数のアルキレ
ングリコール構造単位からなるポリアルキレングリコー
ル構造単位を含む、以下に詳しく述べるブロック共重合
体を挙げることができる。
【0021】ここに言うブロック共重合体は、下記一般
式(4)で示されるポリグリオキシル酸構造単位と、下
記一般式(5)で示されるポリアルキレングリコール構
造単位とを含むブロック共重合体である。
【0022】
【化11】
【0023】(但し、Xは、水素原子、アルカリ金属原
子およびアンモニウム基から選ばれた少なくとも1種で
あり、yの平均値は10以上である。)
【0024】
【化12】
【0025】(但し、nは2〜4の整数、xの平均値は
5以上である。) ポリグリオキシル酸構造単位は、グリオキシル酸が重合
したポリグリオキシル酸に由来する構造単位である。一
般式(4)中、yの平均値は10以上であり、好ましく
は、15以上である。yの平均値が10未満であると、
洗浄力および生分解性が低下し、黄ばみや再汚染が生じ
る。Xの具体例や、その好ましいもの等は上記したもの
と同じである。
【0026】ポリアルキレングリコール構造単位は、ポ
リアルキレングリコールに由来する構造単位である。一
般式(5)中、nは2〜4の整数、xの平均値は5以上
である。nは2〜4の整数であれば特に限定はなく、し
たがって、n=2であるポリエチレングリコール構造単
位、n=3であるポリプロピレングリコール構造単位、
n=4であるポリブチレングリコール構造単位のいずれ
でもよいが、水に対する溶解性の点からは、n=2のポ
リエチレングリコール構造単位が好ましい。xの平均値
は5以上であり、好ましくは10以上である。xの平均
値が5未満であると、相溶性が低下する。
【0027】上記ブロック共重合体中のポリグリオキシ
ル酸構造単位の割合と数平均分子量は重合体(A)で説
明したものと同じである。上記ブロック共重合体の各構
造単位の配列は、ポリアルキレングリコール構造単位を
「a」と表し、ポリグリオキシル酸構造単位を「b」と
表すと、下記〜の配列に大別される。
【0028】 ab型ブロック共重合体 bab型ブロック共重合体 aba型ブロック共重合体 前記〜を繰り返したブロック共重合体 重合体(A)は、好適には以下の方法で得られるが、こ
れ以外の製造方法で得られたものであっても良い。
【0029】重合体(A)は、たとえば、グリオキシル
酸アルキルエステルを、アルコールおよび触媒の存在下
で、アルコールを開始点として重合させた後、アルカリ
性物質でケン化反応させることによって得られる。アル
コールとしては特に限定はなく、たとえば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、ヘキサノ
ール、ドデカノール、シクロヘキサノール等の低級一価
アルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジエチレングリコール等の低級二価アルコール
類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、エチレングリコール−プロピレングリコール共重合
体等のポリアルキレングリコール類を挙げることがで
き、1種または2種以上使用される。これらのうち、ポ
リアルキレングリコール類を用いた場合、得られる重合
体は、上記ブロック共重合体となる。
【0030】グリオキシル酸アルキルエステルとして
は、たとえば、グリオキシル酸メチル、グリオキシル酸
エチル、グリオキシル酸n−プロピル、グリオキシル酸
iso−プロピル、グリオキシル酸n−ブチル、グリオ
キシル酸iso−ブチル、グリオキシル酸sec−ブチ
ル、グリオキシル酸tert−ブチル等を挙げることが
でき、1種または2種以上使用される。
【0031】上記重合の触媒としては特に限定はない
が、好ましいものとして、カチオン重合触媒、アニオン
重合触媒等を挙げることができる。カチオン重合触媒と
しては、たとえば、三フッ化ホウ素エーテラート(BF
3 ・Et2 O)、トリフルオロ酢酸、塩酸、硫酸、リン
酸、五酸化リン等を挙げることができる。アニオン重合
触媒としては、たとえば、ジエチル亜鉛、n−ブチルリ
チウム等の有機金属化合物;水酸化カリウム、水酸化ナ
トリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等の
アルカリ金属化合物;トリエチルアミン、N,N−ジメ
チルドデシルアミン等のアミン;ソジオメチルマロネー
トエステル;ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシ
ド等のアルカリ金属アルコキシド等を挙げることができ
る。グリオキシル酸アルキルエステルの重合には、一般
にアニオン重合触媒を用いたほうが、重合体の数平均分
子量の制御が容易であり好ましい。触媒の使用量につい
ては特に限定はなく、触媒の種類により異なるが、たと
えば、アミン触媒では、グリオキシル酸アルキルエステ
ルに対して0.001〜10重量%である。
【0032】上記重合の反応温度は、反応条件によって
異なり、用いられる触媒や溶媒の種類により適宜定めら
れ、特に限定はないが、通常は−50〜50℃の範囲内
で行われる。−50℃より低い温度であれば冷却を行う
のが困難であり、50℃を超える温度では収率が低下す
る。グリオキシル酸アルキルエステルの重合は、溶媒を
使用した溶液重合、無溶媒系の塊状重合のいずれでもよ
い。なお、溶液重合は回分式、連続式のいずれの方式で
も行うことができる。
【0033】溶液重合で使用される溶媒としては、たと
えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香属炭化水
素;シクロヘキサン、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水
素;塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル化合物;アセトン等のケト
ン化合物;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテ
ル化合物等を挙げることができる。これらのうち、トル
エン、酢酸メチル、ジオキサン、アセトンから選ばれる
少なくとも1種が好ましい。
【0034】上記のようにして、グリオキシル酸アルキ
ルエステルを重合させると、エステル基が主鎖にペンダ
ントした構造の重合体が得られる。これを重合体(A)
に変換するため、アルカリ性物質でケン化反応させる。
アルカリ性物質としては、たとえば、水酸化カリウム、
水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物を挙げる
ことができる。これらのアルカリ性物質は1種または2
種以上を使用することができる。アルカリ性物質の使用
量については特に限定はないが、グリオキシル酸アルキ
ルエステルに対して1.0〜2.0(モル比)であると
好ましい。さらに好ましくは1.1〜1.5である。
【0035】ケン化反応は、アルカリ性物質を含む水溶
液中で、反応温度0〜100℃、さらに好ましくは20
〜70℃で行う。ケン化反応によって得られるカルボン
酸のアルカリ金属塩からなる基を、さらにイオン交換法
等によって、必要に応じて、カルボン酸アンモニウム塩
からなる基や、カルボキシル基に容易に変換することが
できる。 〔重合体(B)〕本発明で用いられる重合体(B)は、
上記一般式(3)で示される不飽和カルボン酸構造単位
を必須とする重合体である。不飽和カルボン酸構造単位
は不飽和カルボン酸に由来する構造単位である。重合体
(B)も、後述のカルボン酸系化合物との併用により、
洗浄力助長能力が一層高まり、洗剤組成物に対し再汚染
や黄ばみを発生しにくくさせる作用を発揮する。
【0036】上記一般式(3)中、Xは、水素原子、ア
ルカリ金属原子およびアンモニウム基(NH4基)から
選ばれた少なくとも1種であり、その具体例および好ま
しいもの等は、重合体(A)について説明したのと同じ
である。上記一般式(3)中、R1は、水素原子および
COOX基から選ばれた少なくとも1種あり、R2は、
水素原子、メチル基およびCH2COOX基から選ばれ
た少なくとも1種である。
【0037】不飽和カルボン酸構造単位としては、たと
えば、下記一般式(6)で示されるマレイン酸構造単
位、下記一般式(7)で示されるアクリル酸構造単位、
および、下記一般式(8)で示されるメタクリル酸構造
単位等を挙げることができ、これらの単位が1種のみ存
在するほか、2種以上共存することもできる。
【0038】
【化13】
【0039】
【化14】
【0040】
【化15】
【0041】(但し、上記一般式(6)〜(8)で、X
は、水素原子、アルカリ金属原子およびアンモニウム基
から選ばれた少なくとも1種である。)不飽和カルボン
酸構造単位の重合体(B)中での割合については、特に
限定はないが、好ましくは重合体(B)全体の50重量
%以上、さらに好ましくは80重量%以上、最も好まし
くは100重量%である。不飽和カルボン酸構造単位の
割合が50重量%未満であると、洗剤組成物の洗浄力が
低下し、黄ばみや再汚染が生じるおそれがある。
【0042】重合体(B)の数平均分子量については、
特に限定はなく、好ましくは1,000〜1,000,
000であり、さらに好ましくは2,000〜100,
000である。重合体(B)の数平均分子量が1000
未満であると、カルシウムイオン捕捉能が低下し、洗浄
力が低下することがある。他方、数平均分子量が1,0
00,000を超えると、粘度が高くなり、取扱いにく
くなるとともに、再汚染が生じるおそれがある。
【0043】重合体(B)は、1種類の不飽和カルボン
酸構造単位のみの単独重合体であってもよく、また、2
種類以上の不飽和カルボン酸構造単位を含む共重合体
や、不飽和カルボン酸構造単位と他の単量体構造単位と
を含む共重合体であってもよい。他の単量体構造単位と
しては、たとえば、フェノキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、ナフトキシポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、アリルアルコール、アリル
アルコールのエチレンオキサイド付加物、ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート等の他の単量体に由来する構
造単位を挙げることができ、1種または2種以上使用さ
れる。
【0044】重合体(B)が共重合体の場合は、ランダ
ム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体のいずれ
でもよい。重合体(B)の製造方法については、特に限
定はなく、任意の方法で製造できる。その好ましい一例
として、マレイン酸、アクリル酸およびメタクリル酸か
ら選ばれる少なくとも1種の不飽和カルボン酸を、ラジ
カル重合開始剤の存在下で、必要に応じて上記他の単量
体とともに、重合させる方法がある。さらに必要に応じ
て、得られた重合体のカルボキシル基を、カルボン酸の
アルカリ金属塩からなる基や、イオン交換法等によって
カルボン酸アンモニウム塩からなる基に変換して、重合
体(B)を製造してもよい。 〔カルボン酸系化合物〕本発明で用いられるカルボン酸
系化合物は、上記一般式(2)で示され、カルボキシル
基および/またはカルボキシル基から誘導される基を、
分子内に4つ有する化合物である。このカルボン酸系化
合物は、洗剤ビルダーの構成成分として、上記重合体
(A)および/または重合体(B)に併用すると、洗剤
組成物の洗浄力を一層高めることができ、再汚染や黄ば
みを発生しにくくする作用が強くなる。
【0045】一般式(2)中、Xは、水素原子、アルカ
リ金属原子およびアンモニウム基(NH4基)から選ば
れる1種であり、その具体例および好ましいもの等は、
上記で説明したものと同じである。一般式(2)中、Y
は水素原子およびOH基から選ばれた少なくとも1種で
あり、Zは酸素原子およびNH基から選ばれた少なくと
も1種である。一般式(2)中のYおよびZの組み合わ
せとしては、たとえば、Yが水素原子であり、ZがNH
基であるイミノジコハク酸系化合物;Yが水酸基であ
り、ZがNH基であるヒドロキシイミノジコハク酸系化
合物;Yが水素原子であり、Zが酸素原子であるオキシ
ジコハク酸系化合物;Yが水酸基であり、Zが酸素原子
であるヒドロキシオキシジコハク酸系化合物等を挙げる
ことができる。
【0046】カルボン酸系化合物としては、再汚染や黄
ばみを発生しにくいため、イミノジコハク酸、ヒドロキ
シイミノジコハク酸系化合物、オキシジコハク酸および
ヒドロキシオキシジコハク酸から選ばれた少なくとも1
種の、いずれもXが水素原子であるカルボン酸系化合物
が好ましい。 〔洗剤ビルダー〕本発明にかかる第1の洗剤ビルダー
は、上記重合体(A)と、カルボン酸系化合物とを含
み、必要に応じて、後述のその他成分を含有する。
【0047】本発明にかかる第2の洗剤ビルダーは、上
記重合体(B)と、カルボン酸系化合物とを含み、必要
に応じて、後述のその他成分を含有する。本発明にかか
る第3の洗剤ビルダーは、上記重合体(A)と、上記重
合体(B)と、カルボン酸系化合物とを含み、必要に応
じて、後述のその他成分を含有する。
【0048】第1の洗剤ビルダー中のカルボン酸系化合
物の配合割合は、重合体(A)およびカルボン酸系化合
物の合計量に対して、5〜95重量%が好ましく、20
〜80重量%がさらに好ましい。カルボン酸系化合物の
配合割合が5重量%未満であると、洗浄力助長能力が低
下し、再汚染や黄ばみが発生し易くなる。他方、カルボ
ン酸系化合物の配合割合が95重量%を超えると、再汚
染が発生し易くなる。
【0049】第2の洗剤ビルダー中のカルボン酸系化合
物の配合割合は、重合体(B)およびカルボン酸系化合
物の合計量に対して、5〜95重量%が好ましく、20
〜80重量%がさらに好ましい。カルボン酸系化合物の
配合割合が5重量%未満であると、洗浄力助長能力が低
下し、再汚染や黄ばみが発生し易くなる。他方、カルボ
ン酸系化合物の配合割合が95重量%を超えると、再汚
染が発生し易くなる。
【0050】第3の洗剤ビルダーは、第1の洗剤ビルダ
ーにおいて重合体(B)をさらに含むものである。これ
ら本発明の洗剤ビルダーは、その他成分を含むことがで
きる。その他成分としては、層状ケイ酸塩等のケイ酸
塩、炭酸塩、硫酸塩等のアルカリビルダー;ジグリコー
ル酸、オキシカルボン酸塩、EDTA(エチレンジアミ
ン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン六酢酸)
クエン酸等のキレートビルダー;再付着防止剤;ゼオラ
イト等のその他成分を含有してもよく、これらのその他
成分は1種または2種以上を使用することができる。
【0051】これら本発明の洗剤ビルダーは、界面活性
剤とともに、後述の洗剤組成物に配合される成分であ
り、分散性およびキレート能力に優れ、洗浄力が高い。
この洗剤ビルダーは、洗濯中において、洗剤組成物を含
む水溶液のpHを一定に保ち、水溶液中のカルシウムイ
オン等を捕捉し、被洗濯物から引き剥がした汚れを水溶
液中に分散させ、この汚れが被洗濯物に再付着するのを
防止する働きと、水溶液中の重金属イオン等を捕捉し、
被洗濯物が黄ばむのを防止する働きとを有している。第
1の洗剤ビルダーは優れた生分解性をも有している。 〔洗剤組成物〕本発明にかかる洗剤組成物は、界面活性
剤と、上記洗剤ビルダーとを含んでなる組成物である。
この洗剤組成物は、最終製品である洗剤でもよく、その
中間製品であってもよい。
【0052】この洗剤組成物に用いられる界面活性剤と
しては、たとえば、界面活性剤は、アニオン系界面活性
剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両
性界面活性剤等を挙げることができ、1種または2種以
上使用される。アニオン系界面活性剤としては、たとえ
ば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはア
ルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫
酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸
またはエステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和または
不飽和脂肪酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカ
ルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ
酸型界面活性剤、アルキルまたはアルケニルリン酸エス
テルまたはその塩等を挙げることができる。
【0053】ノニオン系界面活性剤としては、たとえ
ば、ポリオキシアルキレンアルキルまたはアルケニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル、高級脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレ
ンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキル
グリコキシド、脂肪酸グリセリンモノエステル、アルキ
ルアミンオキサイド等を挙げることができる。
【0054】カチオン系界面活性剤としては、たとえ
ば、第4アンモニウム塩等を挙げることができる。両性
界面活性剤としては、たとえば、カルボキシル型または
スルホベタイン型両性界面活性剤等を挙げることができ
る。本発明の洗剤組成物に用いられる界面活性剤の配合
割合については、特に限定はないが、洗剤組成物中10
〜60重量%が好ましく、15〜50重量%がさらに好
ましい。界面活性剤の配合割合が10重量%未満である
と、油汚れ等に対する洗浄力が低下するおそれがある。
他方、60重量%を超えると、経済的に不利になるおそ
れがある。
【0055】洗剤組成物に用いられる界面活性剤の配合
割合については、特に限定はないが、洗剤組成物中、
0.1〜60重量%が好ましく、3〜30重量%がさら
に好ましい。洗剤ビルダーの配合割合が0.1重量%未
満であると、洗浄力が低下し、再汚染や黄ばみが発生す
るおそれがある。他方、60重量%を超えると、経済的
に不利になるおそれがある。
【0056】本発明にかかる洗剤組成物は、界面活性剤
および洗剤ビルダー以外に、必要に応じて、プロテアー
ゼ、(アルカリ)リパーゼ、(アルカリ)セルラーゼ等
の酵素;蛍光剤;漂白剤;香料等のその他成分を含有し
てもよく、これらのその他成分は1種または2種以上を
使用することができる。洗剤組成物が酵素を含む場合、
酵素としては、アルカリ洗浄液中で活性が高い、アルカ
リリパーゼや、アルカリセルラーゼが好ましい。また、
酵素の配合割合は、洗剤組成物中0.01〜5重量%が
好ましい。酵素の配合割合が0.01重量%未満である
と、十分な洗剤性能を発揮できないことがある。他方、
5重量%を超えると、経済的に不利になるおそれがあ
る。
【0057】本発明にかかる洗剤組成物は、液体洗剤、
粉末洗剤のいずれであっても良い。
【0058】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるも
のではない。「部」は「重量部」を示す。 −実施例A1− ポリグリオキシル酸(数平均分子量10,000)10
部、ヒドロキシイミノジコハク酸10部、ゼオライト2
0部、炭酸ナトリウム20部およびケイ酸ナトリウム1
0部を混合して、洗剤ビルダーを調製した。この洗剤ビ
ルダーに、直鎖アルキル(炭素数12〜16)ベンゼン
スルホン酸ナトリウム(LAS)20部および1級アル
コール(炭素数12〜16)硫酸ナトリウム(AS)1
0部を混ぜて、洗剤組成物とした。
【0059】得られた洗剤組成物について、下記に示す
方法で、洗浄性試験、再汚染性試験、生分解性試験およ
び黄ばみ試験を行い、洗浄率、再汚染率、生分解率およ
び黄ばみを測定した。これらの結果を表1に示す。 〔洗浄性試験および再汚染性試験〕ミリスチル酸8.3
部、カレイン酸8.3部、トリステアリン8.3部、ト
リオレイン8.3部、ステアリン酸コレステロール1.
1部、パラフィンワックス(融点48〜50℃)5.5
部、スクワレン5.5部、コレステロール4.4部、カ
ーボンブラック0.6部およびクレイ49.7部からな
る人工汚垢を調製し、この人工汚垢を四塩化炭素に溶解
および分散させてなる汚垢浴に、木綿布(本油化学協会
指定綿布60番)を浸漬した後、この木綿布を乾燥し、
10cm×10cmの布片に裁断した。これらの布片の
うち反射率36〜40%の範囲のものを汚染布とし、木
綿布を汚垢浴に漬けずに10cm×10cmの大きさに
裁断したものを未汚染布とした。未汚染布の反射率も測
定した後、以下の洗浄性試験および再汚染性試験に用い
た。洗浄性試験 洗剤組成物の濃度が0.133%になるように、25
℃、4°DHの水1000mlに洗剤組成物を加えてな
る洗剤液に、試験布(汚染布5枚および未汚染布5枚)
を入れ、Terg−O−Tometerを用いて、10
0rpmの回転数で10分間洗浄した。その後、3分間
すすぎを行い、試験布を脱水し、乾燥させ、その反射率
を測定した。洗浄率は、下式にしたがって算出した。
【0060】洗浄率(%)={(洗浄前の汚染布の反射
率−洗浄後の汚染布の反射率)/(洗浄前の汚染布の反
射率−洗浄前の未汚染布の反射率)}×100再汚染性試験 上記洗浄性試験で、汚染布については新しいものに取り
替え、未汚染布については同じものを使用して、洗浄性
試験を5回行い、5回洗浄後の未汚染布の反射率を測定
した。再汚染率は、下式にしたがって算出した。
【0061】再汚染率(%)={1−(5回洗浄後の未
汚染布の反射率−洗浄前の未汚染布の反射率)}×10
0 〔生分解性試験〕JIS K 0120に従って調製し
た基礎培地に、都市下水場活性汚泥(30ppm)およ
び洗剤組成物(100ppm)を添加し、25℃で28
日間培養して、酸素消費量を測定した。この酸素消費量
と計算で得られる理論酸素消費量とを下式に代入して、
生分解率(%)を測定した。 〔黄ばみ試験〕洗剤組成物の濃度が0.133%になる
ように、25℃、4°DHの水1000mlに洗剤組成
物を加えてなる洗剤液に、試験布(汚染布5枚)を入
れ、Terg−O−Tometerを用いて、100r
pmの回転数で10分間洗浄した。その後、3分間すす
ぎを行い、試験布を脱水し、乾燥させた。乾燥後の試験
布と対照布(未汚染布)とを一対比較して、下記判定基
準により、試験布の黄ばみを評価した。
【0062】◎:対照布と同等の白さ。 ○:対照布よりもわずかに黄ばみがある。 △:対照布より黄ばみがある。 ×:対照布よりもかなり黄ばみがある。 −実施例A2〜A3および比較例A1〜A4− 実施例A1において、用いる成分を表1に示すように変
更する以外は、実施例A1と同様にして、洗剤ビルダー
および洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物を実施例
A1と同様に評価した。その結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】−実施例B1− アクリル酸−マレイン酸共重合体(数平均分子量60,
000、共重合比率(アクリル酸/マレイン酸)=70
/30)10部、ヒドロキシイミノジコハク酸10部、
ゼオライト20部、炭酸ナトリウム20部およびケイ酸
ナトリウム10部を混合して、洗剤ビルダーを調製し
た。この洗剤ビルダーに、直鎖アルキル(炭素数12〜
16)ベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)20部
および1級アルコール(炭素数12〜16)硫酸ナトリ
ウム(AS)10部を混ぜて、洗剤組成物とした。
【0065】得られた洗剤組成物について、実施例A1
と同様の方法で、洗浄性試験、再汚染性試験および黄ば
み試験を行い、洗浄率、再汚染率および黄ばみを測定し
た。これらの結果を表2に示す。 −実施例B2〜B3および比較例B− 実施例B1において、用いる成分を表1に示すように変
更する以外は、実施例B1と同様にして、洗剤ビルダー
および洗剤組成物を得た。得られた洗剤組成物を実施例
B1と同様に評価した。その結果を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】
【発明の効果】本発明にかかる洗剤ビルダーは、洗浄力
助長能力が高く、再汚染や黄ばみを発生しにくくさせ
る。本発明にかかる洗剤組成物は、上記洗剤ビルダーを
含むため、洗浄力が高く、洗濯の際に、再汚染が生じた
り、黄ばみが発生したりすることがない。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1)で示されるグリオキシル
    酸構造単位を分子内に有する重合体(A)と、下記一般
    式(2)で示されるカルボン酸系化合物とを含んでな
    る、洗剤ビルダー。 【化1】 (但し、Xは、水素原子、アルカリ金属原子およびアン
    モニウム基から選ばれた少なくとも1種である。) 【化2】 (但し、Xは、水素原子、アルカリ金属原子およびアン
    モニウム基から選ばれた少なくとも1種;Yは水素原子
    およびOH基から選ばれた少なくとも1種;Zは酸素原
    子およびNH基から選ばれた少なくとも1種である。)
  2. 【請求項2】前記グリオキシル酸構造単位の重合体
    (A)中での割合が30重量%以上である、請求項1に
    記載の洗剤ビルダー。
  3. 【請求項3】前記重合体(A)が、下記一般式(4)で
    示されるポリグリオキシル酸構造単位と、下記一般式
    (5)で示されるポリアルキレングリコール構造単位と
    を含むブロック共重合体である、請求項1または2に記
    載の洗剤ビルダー。 【化3】 (但し、Xは、水素原子、アルカリ金属原子およびアン
    モニウム基から選ばれた少なくとも1種であり、yの平
    均値は10以上である。) 【化4】 (但し、nは2〜4の整数、xの平均値は5以上であ
    る。)
  4. 【請求項4】下記一般式(3)で示される不飽和カルボ
    ン酸構造単位を分子内に有する重合体(B)と、下記一
    般式(2)で示されるカルボン酸系化合物とを含んでな
    る、洗剤ビルダー。 【化5】 (但し、Xは、水素原子、アルカリ金属原子およびアン
    モニウム基から選ばれた少なくとも1種;R1は、水素
    原子およびCOOX基から選ばれた少なくとも1種;R
    2は、水素原子、メチル基およびCH2COOX基から選
    ばれた少なくとも1種である。) 【化6】 (但し、Xは、水素原子、アルカリ金属原子およびアン
    モニウム基から選ばれた少なくとも1種;Yは水素原子
    およびOH基から選ばれた少なくとも1種;Zは酸素原
    子およびNH基から選ばれた少なくとも1種である。)
  5. 【請求項5】前記不飽和カルボン酸構造単位の重合体
    (B)中での割合が50重量%以上である、請求項4に
    記載の洗剤ビルダー。
  6. 【請求項6】界面活性剤と請求項1から5までのいずれ
    かに記載の洗剤ビルダーとを含んでなる、洗剤組成物。
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