JPH1110130A - 地下汚染物質の除去方法および除去装置 - Google Patents

地下汚染物質の除去方法および除去装置

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JPH1110130A
JPH1110130A JP9163747A JP16374797A JPH1110130A JP H1110130 A JPH1110130 A JP H1110130A JP 9163747 A JP9163747 A JP 9163747A JP 16374797 A JP16374797 A JP 16374797A JP H1110130 A JPH1110130 A JP H1110130A
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underground
vertical well
pipe
soil
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JP9163747A
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English (en)
Inventor
Fumihiro Miyoshi
史洋 三好
Hisashi Kogo
久 向後
Yoshinori Yoshimoto
嘉規 吉本
Shiyouichi Uesuna
正一 上砂
Hisahiro Sato
尚弘 佐藤
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MEIJI CONSULTANT KK
JFE Steel Corp
Original Assignee
MEIJI CONSULTANT KK
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造物直下の地層または土壌の間隙中に含ま
れる汚染物質および地下水、地下空気に含まれる汚染物
質の両者を効果的かつ迅速に除去可能な地下汚染物質の
除去方法および除去装置の提供。 【解決手段】 直下の地中に汚染物質が存在する構造物
の周辺部に設けた開口部の円相当直径D0 が2000mm以上
の縦井戸を用いた地下汚染物質の除去方法、および、前
記地中に縦井戸3を穿設する工程と、該縦井戸の側壁内
横方向に開孔管を1本以上配設する工程と、該開孔管5
から地層または土壌の間隙中の地下水および/または地
下空気を前記縦井戸3に吸引、導入し、次いで、汚染物
質処理装置11に送給し、処理する工程とを含む地下汚染
物質の除去方法、および、該地下汚染物質の除去に用い
る除去装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下汚染物質の除
去方法および除去装置に関し、特に、地上に建物などの
構造物が構築され、その地下に汚染物質が存在し除去装
置の設置が困難な場所においても、構造物に制限を受け
ることなく前記した汚染物質を効果的に除去することが
可能な地下汚染物質の除去方法および除去装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の地下汚染物質の除去におけ
る問題点を、(1) 汚染物質の除去における共通的な問題
点、および(2) 揮発性汚染物質の除去における特有な問
題点に分けて述べる。 (1) 汚染物質の除去における共通的な問題点:従来、工
場、廃棄物処理場、廃棄物埋め立て地などにおいて、使
用する油、有機溶剤、重金属または廃棄物中の油、有機
溶剤、重金属に起因する土壌、地下水の汚染が生じるこ
とがあり、地層、土壌、地下水の汚染対策が急務の課題
となっている。
【0003】この場合、特に汚染物質の除去が困難な対
象は工場における地下汚染物質である。これは、工場の
場合、建物など構造物の直下に汚染源が存在することが
多く、その場合、建物内に汚染物質除去用の縦井戸を穿
設する場所が無いか、縦井戸を穿設した場合工場の操業
に影響が生じるなど様々な課題があるためである。
【0004】このため、工場の建物など構造物の直下の
汚染物質の効果的かつ迅速な除去方法の開発が急務の課
題となっていた。 (2) 揮発性汚染物質の除去における特有な問題点:ま
た、揮発性汚染物質である有機溶剤に関しては、有機塩
素系溶剤として使用されてきたトリクロロエチレン、テ
トラクロロエチレン、1,2 ジクロロエタン、1,1,1 トリ
クロロエタン、1,1,2 −トリクロロエタンなどは、揮発
性有機溶剤とも呼ばれ、溶剤として優れた性質を有する
反面、発ガン性などの有害な性質も有し、これらの揮発
性有機溶剤が地層または土壌中に廃棄されたり、漏出し
た場合には、地層または土壌さらには地下水に深刻な汚
染を生じさせる。
【0005】これらの有機溶剤は、一般的に水に難溶
解性である、比重が水より大きい、揮発性を有す
る、液体状態においては、表面張力が小さく、動粘性
係数が小さいため、微小な間隙をも通過可能であるとい
う特性を有している。このため、これらの有機溶剤が地
層または土壌中に廃棄されたり、漏出した場合には、こ
れらの地層または土壌中の汚染物質は地中深部まで浸透
すると共に、液状のまま、あるいは気化して地層または
土壌中に有害物質として滞留し、さらに深部まで浸透し
た汚染物質は地下水面に至る。
【0006】また、一般に、これらの汚染物質が水より
比重の大きいものである場合は、主に帯水層の底部すな
わち難透水層の上部付近に滞留することが知られてい
る。地下水は飲料水として用いられることも多く、上記
有機溶剤など発ガン性を有する物質の地層または土壌中
への混入は厳格に規制されなければならず、混入した場
合は、地中の地層、土壌、地下水中の汚染物質を除去す
る必要がある。
【0007】従来、地層または土壌の間隙中または地下
水中の汚染物質を抽出除去する方法としては、例えば、
特開平4−225887号公報、特開平5−212366号公報、特
開平5−231086号公報に開示されているように、汚染領
域に井戸を穿設し、汚染土壌中に多数の開孔を有した汚
染ガス抽出用の管を設置し、減圧吸引し、土壌中で蒸発
気化した汚染物質を除去処理する方法が開示されてお
り、また、地下水の汚染については揚水井戸を穿設し、
ポンプで揚水して汚染物質の除去処理が行われている。
【0008】一方、地層または土壌中で気化した揮発性
汚染物質と地下水に含まれる汚染物質の双方を抽出する
技術が特開平3−202586号公報、特開平4−309626号公
報、特開平7−284753号公報に開示されている。特開平
3−202586号公報に開示されている方法は、汚染領域に
井戸を穿設し、地下水面下に複数の開孔を有する汲み上
げ用パイプを挿入すると共に、このパイプ内を減圧ポン
プで吸引して地下水および土壌中に含まれるガスの両者
を混合流体として吸引・抽出するものである。
【0009】また、特開平4−309626号公報に開示され
ている方法は、汚染領域に穿設した井戸に、多数の開孔
を有する立ち上がり管を設置し、この立ち上がり管内の
地下水面付近またはそれ以下に吸引孔を有する真空抽出
管を挿着して、地下水と土壌ガスとを混合流体として吸
引・抽出するものである。また、特開平7−284753号公
報に開示されている方法は、自然地下水面の上方から下
方にかけて周面に開孔を有する多孔管を、井戸内に挿入
して、多孔管内を減圧吸引して土壌ガスを吸引し、さら
に、地下水面下に揚水ポンプを設置し、それぞれの汚染
物質を処理するものである。
【0010】以上、従来技術の地下揮発性汚染物質の除
去方法としては、土壌中で蒸発気化した汚染物質を減
圧吸引除去する方法、地下水を揚水して汚染物質を除
去する方法、土壌ガスおよび地下水の両者を混合流体
として吸引し、汚染物質を除去する方法、土壌ガスお
よび地下水の両者を別個に吸引、揚水し、汚染物質を除
去する方法が提案されている。
【0011】しかし、上記した従来技術は、いずれも地
平面(地表面)に開口部の直径が60〜300mm の垂直方向
の井戸を多数穿設することにより浄化を行う方法であ
る。この場合、垂直方向の井戸は、一本の井戸の影響範
囲、すなわち、一本の井戸が有効に汚染物質を浄化可能
な範囲が、一般的に、井戸を中心とした半径が数m〜十
数mの円の範囲内であることから、汚染した地域に対し
て有効な浄化を行うためには例えば格子状の配列で数m
間隔で井戸を穿設する必要がある。
【0012】このため、従来技術の方法は、地上または
地表面に建物や機械類などの各種構造物がある場合に
は、工事が工場の休日に限定されたり、工場の操業を停
止しなければならない、或いは井戸の穿設が困難で、有
効な効果が得られる浄化方法とは言えない。すなわち、
地上に建物などの構造物があり、垂直方向の井戸を複数
穿設することが困難な場合、構造物を避けて穿設し易い
場所に井戸を穿設せざるを得ないことから、従来の方法
では、浄化に対して適切な井戸の配置ができず、問題を
解決することはできない。
【0013】さらに、従来技術の地下空気吸引用の井戸
の構造は、地層または土壌から一様に地下空気を吸引す
る構造となっている。このため、空気の通り易い地層ま
たは土壌の区間のみが浄化され、通りにくい区間は浄化
されずに汚染物質が残留してしまうという問題点があ
る。また、従来の井戸の構造では、どの区間の地層、土
壌が浄化されているのか、または浄化されずに汚染物質
が残留しているのかが不明である。
【0014】これは、吸引出口(吐出口)で汚染物質の
濃度を観測しているため、汚染濃度に無関係に、常に、
空気の通り易い特定の地層または土壌の空気が優先的に
吸引され、この結果吸引する地下空気中の汚染物質の濃
度は経時的に低下し、あたかも井戸の中の側壁に対応す
る全ての層が浄化されたように観測されてしまうためで
ある。
【0015】以上述べたように、従来技術の場合、直接
汚染された地中に井戸を穿設する方式のため、休日工事
となるか、或いは工場の操業を停止する必要があるなど
の問題があった。また、土壌の複数の地層に汚染物質が
存在する場合には、汚染地下水の抽出だけでは、土壌の
浄化は完全にはできず、この場合、土壌ガスを減圧吸引
することが必要となってくる。
【0016】しかし、従来技術の場合、地下水位が高
い、すなわち、地下水面が地表面に近い場合、あるいは
宙水が存在する場合には、地層または土壌から地下空気
を吸引しようとしても、地下水を汲み上げてしまい、地
下空気を吸引できないことがある。また、地下水の水位
は日々変動するため、この変動によって垂直の井戸で
は、地下空気の吸引効率が大きく変化する。
【0017】すなわち、地下水位が高く、地下水面が地
表面に近くなる程、地下の空気を吸引できる多孔管区間
が短くなる。この結果、地中に対する吸引圧力が日々変
化し、有効に浄化可能な範囲、すなわち前記した井戸の
影響範囲も変化してしまい、安定した浄化効果が得られ
ない。
【0018】また、上記した地下水の水位の変動によ
り、地層または土壌中の空隙内の圧力を常時負圧に保つ
ことまでも困難となる。これらのことから、地下空気を
効果的に広範囲に渡って吸引するためには、地下水を下
げた後、吸引することが必要になってくる。しかしなが
ら、従来、効果的かつ迅速に地下水を下げ、地下空気を
減圧吸引する方法は見出されていなかった。
【0019】一方、地下揮発性汚染物質の除去に際して
重要となる土壌汚染観測方法に関しては、従来の方法に
よれば、地平面(地表面)に対し垂直な井戸を、汚染領
域の全域に渡り多数設置する必要がある。この主な理由
としては、垂直の観測井は平面的にみれば点であるこ
と、特に縁辺部の観測を密に行う必要があることが挙
げられる。
【0020】このため、地上または地表面に機械類や建
物などの構造物がある場合には、適切な位置に観測井を
設置することが困難となり、従来の方法では、汚染状況
の的確な観測結果および浄化効果の的確な判定結果を得
ることができないという問題があった。以上述べたよう
に、従来技術の場合、工場の建物など構造物の直下の汚
染物質の効果的かつ迅速な除去が困難であり、また、地
層または土壌中に含まれる揮発性汚染物質および地下水
に含まれる揮発性汚染物質の両者を効果的かつ迅速に除
去することができなかった。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記した従
来技術の問題点を解決し、構造物直下の地層または土壌
の間隙中に含まれる汚染物質、地下水、地下空気中に含
まれる汚染物質を、効果的かつ迅速に除去することが可
能な地下汚染物質の除去方法および除去装置を提供する
ことを目的とする。
【0022】また、本発明は、地層または土壌の間隙中
に含まれる揮発性汚染物質および地下水に含まれる揮発
性汚染物質の両者を効果的かつ迅速に除去することが可
能な地下揮発性汚染物質の除去方法および除去装置を提
供することを目的とする。また、本発明は、さらには、
地表面の構造物や地下水に左右されずに、汚染浄化のた
めの的確な装置設計条件を得ることができ、しかも安全
で経済的に上記汚染物質、揮発性汚染物質の除去が可能
な地下汚染物質の除去方法および除去装置を提供するこ
とを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、構造物の
直下の地層または土壌の間隙中、地下水および地下空気
中に汚染物質が存在する際の地下汚染物質の除去方法で
あって、前記構造物の周辺部に、開口部の水平断面にお
ける円相当直径D0 が2000mm以上の縦井戸を穿設する工
程と、該縦井戸内に集水された地下水を汚染物質処理装
置に送給し、処理する工程とを含むことを特徴とする地
下汚染物質の除去方法である。
【0024】なお、本発明における前記した縦井戸の開
口部の水平断面における円相当直径D0 とは、縦井戸の
開口部の水平断面における開口部の断面積と等しい面積
を有する円の直径を示し、縦井戸の開口部の水平断面に
おける開口部の周縁が円であるときは当該円の直径Dを
示す。第2の発明は、構造物の直下の地層または土壌の
間隙中、地下水および地下空気中に汚染物質が存在する
際の地下汚染物質の除去方法であって、前記構造物の周
辺部に、開口部の水平断面における円相当直径D0 が20
00mm以上の縦井戸を穿設する工程と、該縦井戸の側壁内
横方向に開孔管を配設する工程と、該縦井戸に集水され
た地下水を汚染物質処理装置に送給し、処理する工程と
を含むことを特徴とする地下汚染物質の除去方法であ
る。
【0025】第3の発明は、構造物の直下の地層または
土壌の間隙中、地下水および地下空気中に汚染物質が存
在する際の地下汚染物質の除去方法であって、前記構造
物の周辺部に縦井戸を穿設する工程と、該縦井戸の側壁
内横方向に開孔管を1本以上配設する工程と、該開孔管
から地層または土壌の間隙中の地下水および/または地
下空気を前記縦井戸に吸引、導入し、次いで、汚染物質
処理装置に送給し、処理する工程とを含むことを特徴と
する地下汚染物質の除去方法である。
【0026】また、本第3の発明のより好適な態様は、
構造物の直下の地層または土壌の間隙中、地下水および
地下空気中に汚染物質が存在する際の地下汚染物質の除
去方法であって、前記構造物の周辺部に縦井戸を穿設す
る工程と、該縦井戸の側壁内横方向に開孔管を複数本配
設する工程と、少なくとも1本の該開孔管から、地層ま
たは土壌の間隙中の地下水および/または地下空気を前
記縦井戸に吸引、導入し、次いで、前記汚染物質処理装
置に送給、処理し、地下水面を下げるともに、少なくと
も1本の他の前記開孔管から、地層または土壌の間隙中
の地下空気を前記縦井戸に吸引、導入し、次いで、前記
汚染物質処理装置に送給、処理する工程とを含むことを
特徴とする地下汚染物質の除去方法である。
【0027】なお、上記した第3の発明のより好適な態
様においては、上記した地下水面の低下工程と地層また
は土壌の間隙中の地下空気の縦井戸への吸引、導入工程
は同時に並行して行うか、または地下水面の低下工程開
始後、地層または土壌の間隙中の地下空気の縦井戸への
吸引、導入工程を行うことが好ましいが、当該工程順序
は制限されるものではない。
【0028】第4の発明は、構造物の直下の地層または
土壌の間隙中、地下水および地下空気中に汚染物質が存
在する際の地下汚染物質の除去方法であって、前記構造
物の周辺部に縦井戸を穿設する工程と、該縦井戸の側壁
内横方向に開孔管を1本以上配設する工程と、該開孔管
内に該開孔管の中心軸方向の任意の領域を減圧し、当該
領域の周囲の地層または土壌の間隙中の地下水および/
または地下空気を吸引可能な吸引領域可変な開孔管を挿
入、配設する工程と、該吸引領域可変な開孔管にて前記
開孔管の中心軸方向における吸引領域を変更しつつ、該
領域の周囲の地層または土壌の間隙中の地下水および/
または地下空気を前記縦井戸に吸引、導入し、次いで、
汚染物質処理装置に送給し、処理する工程とを含むこと
を特徴とする地下汚染物質の除去方法である。
【0029】また、本第4の発明のより好適な態様は、
構造物の直下の地層または土壌の間隙中、地下水および
地下空気中に汚染物質が存在する際の地下汚染物質の除
去方法であって、前記構造物の周辺部に縦井戸を穿設す
る工程と、該縦井戸の側壁内横方向に開孔管を1本以上
配設する工程と、該開孔管内に該開孔管の中心軸方向の
任意の領域を減圧し、当該領域の周囲の地層または土壌
の間隙中の地下空気を吸引可能な吸引領域可変なガス濃
度測定用開孔管を挿入、配設する工程と、該吸引領域可
変なガス濃度測定用開孔管にて前記開孔管の中心軸方向
における吸引領域を変更しつつ、該領域毎に周囲の地層
または土壌の間隙中の地下空気中の汚染物質濃度を測定
する工程と、前記ガス濃度測定用開孔管に代えて、前記
開孔管内に該開孔管の中心軸方向の任意の領域を減圧
し、当該領域の周囲の地層または土壌の間隙中の地下空
気を吸引可能な吸引領域可変な開孔管を挿入、配設する
工程と、該吸引領域可変な開孔管を用いて、前記測定結
果に基づき、前記開孔管の中心軸方向の所定の領域を減
圧し、該領域の地下空気を前記縦井戸に吸引、導入し、
次いで、汚染物質処理装置に送給し、処理する工程とを
含むことを特徴とする地下汚染物質の除去方法である。
【0030】第5の発明は、構造物の直下の地層または
土壌の間隙中、地下水および地下空気中に汚染物質が存
在する際の地下汚染物質の除去方法であって、前記構造
物の周辺部に縦井戸を穿設する工程と、該縦井戸の側壁
内横方向に、開孔管を複数本配設する工程と、少なくと
も1本の前記開孔管内に加圧ガスを送気しつつ、少なく
とも1本の他の前記開孔管によって、地層または土壌の
間隙中の地下水および/または地下空気を吸引し、汚染
物質処理装置に送給し、処理する工程とを含むことを特
徴とする地下汚染物質の除去方法である。
【0031】前記した第3の発明〜第5の発明において
は、前記縦井戸に吸引、導入した地下水および地下空気
を該縦井戸内で分離し、分離後の地下水を縦井戸内に貯
留し、貯留した地下水を前記汚染物質処理装置に送給、
処理することが好ましい。第6の発明は、構造物の直下
の地層または土壌の間隙中、地下水および地下空気中に
汚染物質が存在する際の地下汚染物質の除去装置であっ
て、前記構造物の周辺部に穿設された縦井戸3と、該縦
井戸3の側壁内横方向に配設された1本以上の開孔管5
と、該開孔管5から地層または土壌の間隙中の地下水お
よび/または地下空気を前記縦井戸に吸引、導入する減
圧吸引装置7と、縦井戸に吸引、導入した地下水と地下
空気とを分離する気液分離装置10と、分離した地下水を
揚水する揚水装置6と、前記減圧吸引装置7および揚水
装置6から供給される地下水および地下空気の各々に含
まれる汚染物質を処理する汚染物質処理装置11とを有す
ることを特徴とする地下汚染物質の除去装置である。
【0032】また、本第6の発明のより好適な態様は、
構造物の直下の地層または土壌の間隙中、地下水および
地下空気中に汚染物質が存在する際の地下汚染物質の除
去装置であって、前記構造物の周辺部に穿設された縦井
戸3と、該縦井戸3の側壁内横方向に配設された複数本
の開孔管4,5 と、少なくとも1本の前記開孔管5から地
層または土壌の間隙中の地下空気を前記縦井戸に吸引、
導入する減圧吸引装置7と、少なくとも1本の他の前記
開孔管4から前記縦井戸へ導入された地下水と地下空気
とを分離する気液分離装置10と、分離した地下水を揚水
する揚水装置6と、前記減圧吸引装置7および揚水装置
6から供給される地下水および地下空気の各々に含まれ
る汚染物質を処理する汚染物質処理装置11とを有するこ
とを特徴とする地下汚染物質の除去装置である。
【0033】さらに、前記第6の発明のより好適な態様
は、地下水に流れがある場合により好ましく適用され、
その場合、前記開孔管4は、平面的に見て、該開孔管4
の中心軸が、地下水の流れ方向において、最高汚染領域
よりも上流側に配設され、前記開孔管5は、平面的に見
て、該開孔管5の中心軸が、地下水の流れ方向におい
て、前記開孔管4の中心軸よりも下流側に配設されるこ
とが好ましい。
【0034】第7の発明は、構造物の直下の地層または
土壌の間隙中、地下水および地下空気中に汚染物質が存
在する際の地下汚染物質の除去装置であって、前記構造
物の周辺部に穿設された縦井戸3と、該縦井戸3の側壁
内横方向に配設された複数本の開孔管5,5Pと、少なくと
も1本の前記開孔管5Pから地層または土壌の間隙中へ加
圧ガスを送給する送気装置60と、少なくとも1本の他の
前記開孔管5から地層または土壌の間隙中の地下水およ
び/または地下空気を前記縦井戸に吸引、導入する減圧
吸引装置7と、前記縦井戸に吸引、導入した地下水と地
下空気とを分離する気液分離装置10と、分離した地下水
を揚水する揚水装置6と、前記減圧吸引装置7および揚
水装置6から供給された地下水および地下空気の各々に
含まれる汚染物質を処理する汚染物質処理装置11とを有
することを特徴とする地下汚染物質の除去装置である。
【0035】第8の発明は、前記した第6の発明または
第7の発明において、前記開孔管5から地層または土壌
の間隙中の地下水および/または地下空気を前記縦井戸
に吸引、導入する手段が、少なくとも1本の前記開孔管
5内に挿入、配設され、該開孔管5中心軸方向の任意の
領域から、該領域の周囲の地層または土壌の間隙中の地
下水および/または地下空気を前記縦井戸に吸引、導入
せしめることが可能な構成とした吸引領域可変な開孔管
40であることを特徴とする地下汚染物質の除去装置であ
る。
【0036】第9の発明は、前記した第8の発明におい
て、前記吸引領域可変な開孔管40として、該開孔管40の
中心軸方向の所定の領域に開孔部41LHを備えると共に、
該開孔部41LHを備えた領域と非開孔部の領域を区画する
シール部材を該管体外壁部に有し、該シール部材が開孔
管40の径方向に拡縮自在であり、かつ、前記開孔管5内
を縦井戸の側壁内横方向に移動可能な開孔管を配設した
ことを特徴とする地下汚染物質の除去装置である。
【0037】第10の発明は、前記した第8の発明におい
て、前記吸引領域可変な開孔管40として、該開孔管40の
中心軸方向の所定の領域に開孔部41LHを備えると共に、
該開孔部41LHを備えた領域の片側外側の非開孔部あるい
は両外側の非開孔部の管体外壁部に、ガス収納用の膨張
・収縮自在な袋(42rあるいは42r,42l の両者) を有し、
該袋(42rあるいは42r,42l の両者) にガス導入・排出管
43が取付けられ、かつ、前記開孔管5内を縦井戸の側壁
内横方向に移動可能な開孔管を配設したことを特徴とす
る地下汚染物質の除去装置である。
【0038】なお、前記した第3の発明〜第10の発明に
おいて、地下水および/または地下空気を前記縦井戸に
吸引、導入するための開孔管を複数本配設するに際して
は、少なくとも2本の開孔管において開孔管の中心軸の
高さが相互に異なるように配設することが好ましい。こ
れは、地下水位が上方の開孔管より下がった時点で、上
方の開孔管による地下揮発性汚染物質の吸引、除去と下
方の開孔管による地下水中の汚染物質の除去を同時に並
行して行うことが可能なためである。
【0039】また、地下水に流れがある場合には、少な
くとも1本の開孔管の中心軸は、平面的に見て、地下水
の流れ方向において、最高汚染領域よりも上流側に配置
し、少なくとも1本の他の開孔管の中心軸は、平面的に
見て、地下水の流れ方向において、前記上流側に配置し
た開孔管の中心軸よりも下流側に配置することが好まし
い。
【0040】これは、上流側に配設した開孔管により下
流側の水位が低下し、下流側に配設した開孔管が地下水
が実質的に存在しない状態で、地層または土壌の間隙中
に存在する地下揮発性汚染物質の除去が可能なためであ
る。地下水の移動が顕著でない場合は、平面的に見て、
汚染濃度の高い領域を挟んで両側に開孔管を少なくとも
2本配設すると共に、平面的に見て、これらの開孔管の
間に少なくとも1本の他の開孔管を配設することが好ま
しい。
【0041】これは、前者の少なくとも2本の開孔管に
より、汚染濃度の高い領域の地下水面を下げる一方、後
者の少なくとも1本の他の開孔管により地下水が実質的
に存在しない状態で、地層または土壌の間隙中に存在す
る地下揮発性汚染物質の除去が可能なためである。すな
わち、地下水の移動が顕著でない場合は、集水のための
開孔管を汚染領域の両側に配設することにより、汚染領
域の地下水面を下げることが容易となり、この結果、こ
れらの開孔管の間に配設された開孔管により、汚染領域
の地下空気の吸引が効果的に行われる。
【0042】さらに、前記した第2の発明〜第12の発明
においては、前記した縦井戸の側壁内横方向に配設する
前記開孔管は、地層の構成状況、地層の厚さ、地下水位
などの条件に応じて、水平面に対して適切な角度で配設
することが好ましい。前記した第2の発明〜第12の発明
においては、前記開孔管は、通常は、垂直方向の角度と
して、前記開孔管の中心軸と水平面との成す角度θ1
水平面に対して±45°の範囲内、より好ましくは前記角
度θ1 が水平面に対して0°〜+5°の範囲内となるよ
うに配設することが好ましく、さらには水平方向に配設
することがより好ましい。
【0043】なお、前記した本発明において、構造物と
は、建物、建屋、機械、設備、配管、搬送設備、道路、
ピットなど人工的に構築された構造物、構築物、造成物
全てを含み、また、構造物の直下とは、構造物の下方を
意味し、構造物の下方の距離は制限されるものではな
い。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。地下汚染物質の形態としては、土粒子に付着な
いし吸着している汚染物質、地中水ないし地中の水滴
に溶解している汚染物質、地下空気中のガス状の汚染
物質が挙げられる。
【0045】本発明者らは、地下汚染物質の除去方法お
よび除去装置に関して鋭意検討した結果、下記本発明に
よって、上記した地下汚染物質のいずれをも、効果的か
つ迅速に除去可能であることを見い出した。 (1) 第1の発明:本発明は、地下水を迅速に集めるため
に、想到したものであり、本発明によれば、直下の地中
に汚染物質が存在する構造物の周辺部に、開口部の水平
断面における円相当直径D0 が2000mm以上、より好まし
くは3000mm以上である開口部断面積が大な縦井戸を穿設
することにより、地下水を迅速に縦井戸内に集水する。
【0046】すなわち、縦井戸の側壁の面積を大きくす
ることによって、地下水の縦井戸内への流入流路断面積
が増加し、その結果、広範囲の領域から地下水が迅速に
縦井戸内に集水される。この結果、地下水中の汚染物質
が迅速に地下水と共に縦井戸に流入し汚染物質の除去が
広範囲の領域にわたって迅速に行われると共に、地層ま
たは土壌の間隙中の油、有機溶剤などの汚染物質が迅速
に地下水に補集され、地下水に随伴して迅速に縦井戸に
流入し、その結果汚染物質の除去を極めて効果的かつ迅
速に行うことができる。
【0047】本発明によれば、縦井戸の集水効果が広範
囲に及ぶため、地上の構造物の制約を受けずに地下汚染
物質が除去可能となった。また、この結果、工場の設備
の移動およびこれに伴う操業停止を伴うことなく、地下
汚染物質が除去可能となった。なお、従来の縦井戸は、
前記した特開平3−202586号公報に開示された直径4イ
ンチ(10cm)のPVC 製の汲上げパイプ、特開平7−284753
号公報に開示された径が100 〜150mm 程度の塩化ビニー
ル管に例示されるように、通常のボーリング孔である。
【0048】すなわち、従来の縦井戸の径は60〜300mm
であり、開口部の水平断面における円相当直径D0 が20
00mm以上である本発明に係わる縦井戸の開口部の大きさ
に対して極めて小さく、縦井戸内への集水速度は本発明
に対して極めて小さく、地下汚染物質の除去のために
は、前記したように多数のボーリング孔を穿孔する必要
があった。
【0049】(2) 第2の発明:直下の地中に汚染物質が
存在する構造物の周辺部に、縦井戸を穿設し、該縦井戸
の側壁内横方向に開孔管を配設し、縦井戸内に集水す
る。本発明によれば、地中における地下水の通水抵抗が
小さくなり、その結果、地下水が迅速に縦井戸内に集水
され、地下水中の汚染物質および地層または土壌の間隙
中の汚染物質の除去を効果的かつ迅速に行うことができ
る。
【0050】この結果、本発明によれば、地上の構造物
の制約を受けずに地下汚染物質が効果的かつ迅速に除去
可能となった。 (3) 第3の発明、第6の発明:直下の地中に汚染物質が
存在する構造物の周辺部に、縦井戸を穿設し、縦井戸の
側壁内横方向に開孔管を配設し、開孔管内を減圧し、地
層または土壌の間隙中の地下水および/または地下空気
を縦井戸内に吸引、導入する。
【0051】本発明によれば、地中における地下水の通
水抵抗の低下および減圧効果の両者により、地下水がさ
らに迅速に縦井戸内に集水され、地下水および地下空気
中の汚染物質および地層または土壌の間隙中の汚染物質
の除去を効果的かつ迅速に行うことができる。また、本
発明によれば、地下水位を迅速に低下させることが可能
となったため、地層または土壌の間隙中の揮発性汚染物
質を効果的かつ迅速に吸引、除去可能となった。
【0052】さらには、上記した開孔管を2本以上配設
することにより、地層または土壌の間隙中に含まれる揮
発性汚染物質などの汚染物質および地下水および地下空
気に含まれる揮発性汚染物質などの汚染物質の両者のい
ずれをも効果的かつ迅速に除去できる。この結果、本発
明によれば、地上の構造物の制約を受けずに地下汚染物
質が効果的かつ迅速に除去可能となった。
【0053】(4) 第4の発明、第8の発明、第9の発明
および第10の発明:直下の地中に汚染物質が存在する構
造物の周辺部に、縦井戸を穿設し、縦井戸の側壁内横方
向に開孔管を1本以上配設し、該開孔管内に、該開孔管
の中心軸方向の任意の領域を減圧・吸引可能な開孔管を
挿入し、減圧・吸引領域を変更し、各領域の周囲の地層
または土壌の間隙中の地下水および/または地下空気を
縦井戸内に吸引、導入する。
【0054】本発明によれば、揮発性汚染物質など汚染
物質の濃度が高い地中の領域について優先的に減圧、吸
引し、汚染物質を除去することにより,汚染物質を効果
的かつ迅速に除去できる。 (5) 第5の発明、第7の発明:直下の地中に汚染物質が
存在する構造物の周辺部に、縦井戸を穿設し、縦井戸の
側壁内横方向に開孔管を複数本配設し、少なくとも1本
の開孔管内に加圧ガスを送気しつつ、少なくとも1本の
他の開孔管内を減圧し、地層または土壌の間隙中の地下
水および/または地下空気を縦井戸に吸引、導入する。
【0055】本発明によれば、汚染領域の地層または土
壌の間隙中のガスの移動速度が速くなり、縦井戸の側壁
内横方向に配設した開孔管との相乗効果により、地下揮
発性汚染物質など汚染物質の除去速度が大きくなる。な
お、前記第3の発明〜第10の発明において、前記開孔管
としては、径方向の周面に開孔を有する開孔管が用いら
れ、例えば、径方向の周面に開孔されかつ軸方向に複数
個の開孔を有する多孔管、または、径方向の周面に開孔
されかつ軸方向にスリット状の開孔を有する開孔管など
が例示され、その開孔状況は特に制限されるものではな
いが、開孔管の孔部の閉塞による開孔管内への地下水、
地下空気の流入、吸引停止の防止など施工性の面から、
前者の多孔管を用いることがより好ましい。
【0056】また、前記開孔管としては、管の全長にわ
たって開孔部を有する開孔管に限定されることはなく、
管の長さ方向の一部に開孔部を有する開孔管を用いるこ
とも好ましい。さらに、前記第2の発明〜第10の発明に
おいては、前記第1の発明と同様に、縦井戸の開口部の
水平断面における円相当直径D0 が2000mm以上であるこ
とが好ましく、さらには3000mm以上であることがより好
ましい。
【0057】これは、縦井戸の穿設工程において、縦井
戸内において、人間の目視により縦井戸側壁の地下水の
流出状況などの観測を正確に行うことが容易となり、適
切な位置に横井戸、開孔管を穿孔、配設できるためであ
り、さらには、縦井戸の底部における地下水の貯留可能
量が多くなり、揚水装置の故障時においても集水が継続
的に行われるためである。
【0058】なお、従来のボーリングコアによる土質の
調査の場合、縦井戸内側壁の地下水の流出状況などの正
確な把握が困難であった。以下、本発明を、第1の発明
〜第10の発明の順に説明する。 〔第1の発明:〕図1および図2に、第1の発明に係わ
る地下汚染物質の除去方法における工法の一例を示す。
【0059】図1、図2は、それぞれ、地下汚染物質の
除去装置の一例を示す断面図および平面図である。図1
および図2において、1は建物、2は建物1の直下に存
在する最高汚染領域、3は建物1の周辺部に穿設された
縦井戸、3Wは縦井戸3内の側壁、3Bは縦井戸の底部、6
は揚水ポンプなどの揚水装置、8は揚水管、12は水処理
用の汚染物質処理装置、20は浄化前の地下水面、21は浄
化中の地下水面、22は集水した地下水、23は表層、24は
ローム層、25は砂層、26は粘土層(難透水層)、D0
縦井戸3の開口部の水平断面における円相当直径、f1
地下水の流れ方向を示す。
【0060】なお、上記した縦井戸3の開口部の水平断
面における円相当直径(以下円相当直径と記す)D0
は、前記したように、縦井戸3の開口部の水平断面にお
ける開口部の断面積と等しい面積を有する円の直径を示
し、縦井戸の開口部の水平断面における開口部の周縁が
円であるときは当該円の直径Dを示す。第1の発明にお
いては、縦井戸の直径が60〜300mm である従来の縦井戸
に対して、縦井戸の円相当直径D0 を2000mm以上とし
た。
【0061】本発明によれば、縦井戸側壁の面積、すな
わち地下水の縦井戸内への流入流路断面積が増加し、そ
の結果、広範囲の領域から地下水が迅速に縦井戸内に集
水される。地下水中の汚染物質が迅速に地下水と共に縦
井戸に流入し、汚染物質の除去が広範囲の領域にわたっ
て迅速に行われるとともに、地層または土壌の間隙中の
油、有機溶剤などの汚染物質が迅速に地下水に補集さ
れ、地下水に随伴して縦井戸に流入し、汚染物質の除去
を迅速に行うことができる。
【0062】〔第2の発明:〕図3および図4に、第2
の発明に係わる地下汚染物質の除去方法における工法の
一例を示す。図3、図4は、それぞれ、地下汚染物質の
除去装置の一例を示す断面図および平面図である。
【0063】図3および図4において、4は減圧・送給
用の開孔管、14は縦井戸の側壁に横方向に穿孔された井
戸(:横井戸)を示し、その他の符号は図1、図2と同
様の内容を示す。第2の発明においては、直下の地中に
汚染物質が存在する構造物の周辺部に、縦井戸3を穿設
し、縦井戸の側壁内横方向に開孔管4を配設し、縦井戸
に集水する。
【0064】本発明によれば、地中における地下水の通
水抵抗が小さくなり、その結果地下水が迅速に縦井戸内
に集水され、地下水中の汚染物質および地層または土壌
の間隙中の汚染物質の除去を効果的かつ迅速に行うこと
ができる。この結果、本発明によれば、地上の構造物の
制約を受けずに地下汚染物質が、効果的かつ迅速に除去
可能となった。
【0065】〔第3の発明、第6の発明:〕図5、図6
および図7に、第3の発明および第6の発明に係わる地
下揮発性汚染物質の除去方法における工法の一例を示
す。図5、図6は、それぞれ、地下汚染物質の除去装置
の一例を示す断面図および平面図であり、図7は図5の
A部、部分拡大断面図である。
【0066】図5、図6および図7において、1は建
物、2は建物1の直下に存在する最高汚染領域、3は建
物1の周辺部に穿設された縦井戸、3Wは縦井戸3内の側
壁、3Bは縦井戸の底部、4a、4b、5は減圧・送給用の開
孔管、6は揚水ポンプなどの揚水装置、7は減圧吸引装
置、8は揚水管、9は地下空気吸引管、10は気液分離装
置、11は汚染物質処理装置、12は水処理用の汚染物質処
理装置、13は地下空気処理用の汚染物質処理装置、14a
、14b 、15は縦井戸の側壁に横方向に穿孔された井戸
(:横井戸)、20は浄化前の地下水面、21は浄化中の地
下水面、22は集水された地下水、23は表層、24はローム
層、25は砂層、26は粘土層(難透水層)、f1は地下水の
流れ方向、f2は地下空気の流れ方向を示す。
【0067】また、図7において、θ1 は横井戸14a 、
14b 、15各々の中心軸Lc1と水平面L0 との成す角度を
示し、θ2 は開孔管4a、4b、5各々の中心軸Lc2と水平
面L 0 との成す角度を示す。本発明例においては、減圧
・送給用の開孔管4a、4bは、主として地下水の集水用に
用いる開孔管であり、以下、地下水集水用の開孔管とも
記し、また、減圧・送給用の開孔管5は、主として地層
または土壌の間隙中の地下空気を吸引するために用いる
開孔管であり、以下、地下空気吸引用の開孔管とも記
す。
【0068】なお、前記したように、地下水の水位は日
々変動し、また地下水の存在領域も変動することから、
開孔管4a、4b、5それぞれの減圧・送給対象流体は上記
したそれぞれの流体に特には限定はされず、施工中、開
孔管4a、4b、5は、地下水、地下水と地下空気の混合流
体および地下空気のいずれかの流体を汚染物質処理装置
11に送給する。
【0069】汚染物質処理装置11は水処理用の汚染物質
処理装置12および地下空気処理用の汚染物質処理装置13
から構成されるが、その構成は特に制限されるものでは
ない。また、汚染物質の処理方法としては、活性炭など
による吸着法が例示されるが、地下揮発性汚染物質など
地下汚染物質の除去が可能な方法であれば、その処理方
法は特に制限されるものではない。
【0070】図5〜図7に示されるように、本発明例に
おいては、地盤に地平面に対して垂直方向に穿設した縦
井戸3の側壁3W外側の土壌中かつ横方向に穿孔した3本
の横井戸14a 、14b 、15のそれぞれに、径方向の周面に
開孔されかつ軸方向に複数個の開孔を有する多孔管であ
る開孔管4a、4b、5を挿入、配設する。図5〜図7の本
発明例においては、地下水集水用の開孔管4a、4bの中心
軸が、地下空気吸引用の開孔管5の中心軸より下のレベ
ルに配置されている。
【0071】また、平面的に見て、最高汚染領域2を挟
んで両側に地下水集水用の開孔管4a、4bの中心軸が配置
されると共に、地下空気吸引用の開孔管5の中心軸が、
平面的に見て、前記地下水集水用の開孔管4a、4bの2本
の中心軸の間に配置され、開孔管4a、4bにより最高汚染
領域2の地下水面を下げる一方、開孔管5により地下空
気を吸引する。
【0072】すなわち、図5に示される地下汚染物質の
除去方法、装置によれば、先ず、砂層25中の地下水およ
び地下空気の両者が開孔管5、4a、4bを経由して気液分
離装置10に移動し、気液分離され、縦井戸の底部3Bに貯
留された地下水22は、揚水装置6により揚水管8を経由
して汚染物質処理装置12に送液され水処理が行われ、地
下空気は、減圧吸引装置7により地下空気吸引管9を経
由して汚染物質処理装置13に送気され無害化処理され
る。
【0073】上記した処理が経過するに伴い、地下水面
は浄化前の地下水面20から浄化中の地下水面21迄低下す
る。地下水面が、地下空気吸引用の開孔管5より下方に
低下した段階で、地層または土壌粒子の間隙中に存在す
る水へ難溶解性の液状の汚染物質が、減圧吸引装置7に
より減圧、気化し、地下空気吸引管9を経由して汚染物
質処理装置13に送気され無害化処理される。
【0074】すなわち、前記した有機塩素系溶剤などの
揮発性汚染物質は、水へ難溶解性であるため、これらの
汚染物質を除去するためには、これらの汚染物質の一
部が溶解した地下水、ガス化して地層または土壌の間
隙中に滞留している汚染物質および地層または土壌粒
子の間隙中に液状の状態で滞留している汚染物質の3者
を処理する必要があるが、上記した本発明例によれば、
地下水に溶解した汚染物質およびガス化して地層または
土壌の間隙中に滞留している汚染物質を迅速に処理し、
地下水の水位を下げると共に、地下水の存在しない状態
で、地層または土壌粒子の間隙中に滞留している液状の
汚染物質を減圧、気化、吸引、処理することにより、前
記した〜の状態の揮発性汚染物質のいずれをも効果
的に、迅速に除去できる。
【0075】次に、図8および図9に、第3の発明のよ
り好適な態様および第6の発明のより好適な態様に係わ
る地下揮発性汚染物質の除去方法における工法の一例を
示す。本好適態様は、直下の地中に汚染物質が存在する
構造物の周辺部に、縦井戸を穿設し、該縦井戸の側壁内
横方向に開孔管を複数本配設し、少なくとも1本の開孔
管により地下水を集水し、地下水面を下げる一方、少な
くとも1本の他の開孔管により地層または土壌の間隙中
の地下空気を吸引し、地下水および地下空気中の汚染物
質を除去する地下汚染物質の除去方法、除去装置であ
る。
【0076】図8、図9は、それぞれ、地下汚染物質の
除去装置の一例を示す断面図および平面図である。図
8、図9において、4は主として地下水の集水に用いる
減圧・送給用の開孔管(:地下水集水用の開孔管)、14
は横方向に穿孔された井戸(:横井戸)、f3は地下水の
水平面における流れ方向を示し、その他の符号は図1〜
図7と同様の内容を示す。
【0077】なお、開孔管4、5は、図5〜図7に示す
開孔管4a、4b、5と同様に、径方向の周面に開孔されか
つ軸方向に複数個の開孔を有する多孔管である。図8、
図9に示される地下汚染物質の除去方法は、地下水に流
れ方向f3の流れがある汚染箇所を対象とした地下汚染物
質の除去方法であり、地下水面を下げるための集水用の
開孔管4の中心軸は、平面的に見て、地下水の流れ方向
f3において、最高汚染領域2よりも上流側に配置され、
地下空気吸引用の開孔管5の中心軸は、平面的に見て、
地下水の流れ方向f3において、集水用の開孔管4の中心
軸よりも下流側に配置されている。
【0078】図8、図9に示される本発明例によれば、
前記した図5〜図7と同様の過程を経て、汚染物質を含
む地下水、ガス状汚染物質および地層または土壌粒子の
間隙中に存在する水へ難溶解性の液状の汚染物質が無害
化処理される。また、本発明例によれば、地下水面を下
げるための地下水集水用の開孔管4を、上記したように
最高汚染領域2よりも上流側に設置することにより、最
高汚染領域2の地下水面が迅速に低下し、地下水が実質
的に存在しない状態で、開孔管5により、地層または土
壌粒子の間隙中に存在する水へ難溶解性の液状の汚染物
質の減圧、気化、吸引、無害化処理を迅速に行うことが
できる。
【0079】この結果、前記した3種類の形態として存
在する地下揮発性汚染物質のいずれをも効果的かつ迅速
に除去でき、さらには、地層または土壌粒子の間隙中に
存在する液状の汚染物質の地下水への溶解、地下水の流
れ方向f3の下流側への流出を防止することができる。次
に、図10、図11および図12に、第3の発明および第6の
発明に係わる地下汚染物質の除去方法、除去装置におけ
る工法の他の一例を示す。
【0080】なお、本発明例は、前記発明例と同様に、
地下水に流れがある場合の地下汚染物質の除去方法であ
る。図10、図11は、それぞれ、地下汚染物質の除去装置
の一例を示す断面図および平面図であり、図12は、図11
におけるX1〜X2方向の地下水の水位を示すグラフであ
る。
【0081】図10、図11および図12において、m1、m2
m3、m4は地下水の水位測定箇所を示し、その他の符号は
図1〜図9と同様の内容を示す。図10、図11および図12
に示す本発明例においては、主として地下水の集水に用
いる減圧・送給用の開孔管(:地下水集水用の開孔管)
4が図8、図9の方法と同様に最高汚染領域2の上流側
に設置され、また、主として地層または土壌の間隙中の
地下空気吸引に用いる減圧・送給用の開孔管(:地下空
気吸引用の開孔管)5に対して垂直方向下方のレベルに
設置されている。
【0082】なお、開孔管4、開孔管5は、図5〜図7
に示す開孔管4a、4b、5と同様に、径方向の周面に開孔
されかつ軸方向に複数個の開孔を有する多孔管である。
本発明例の場合、図12に示されるように、最高汚染領域
2の上流側のm4において地下水の水位が高い状態でも、
地下水集水用の開孔管4による集水により、下流側の
m1、m2の地下水の水位が下がり、前記した本発明例と同
様に、地下水が実質的に存在しない状態で、地層または
土壌粒子の間隙中に存在する水へ難溶解性の液状の汚染
物質を、地下空気吸引用の開孔管5、減圧吸引装置7お
よび汚染物質処理装置13により、減圧、気化、吸引、無
害化処理を迅速に行うことができる。
【0083】また、本発明例によれば、地下水集水用の
開孔管4を挿入する横井戸14を、地下空気吸引用の開孔
管5を挿入する横井戸15と同一のレベルに穿孔した場合
においても、地層または土壌粒子の間隙中に存在する水
へ難溶解性の液状の汚染物質の減圧、気化、吸引、無害
化処理を迅速に行うことができ、縦井戸3の穿設深さを
それほど深くする必要がなくなり、工事が容易となる。
【0084】〔第5の発明、第7の発明:〕次に、図13
および図14に、第5の発明および第7の発明に係わる地
下汚染物質の除去方法における工法の一例を示す。本発
明例は、縦井戸の側壁内横方向に配設した開孔管に挿入
した加圧用の開孔管内に地層または土壌の間隙を加圧す
るための加圧ガスを送気しつつ、前記縦井戸の側壁内横
方向に配設した他の開孔管に挿入した減圧・送給用の開
孔管内を減圧、吸引する地下汚染物質の除去方法、除去
装置である。
【0085】図13、図14は、それぞれ、地下汚染物質の
除去装置の一例を示す断面図および平面図である。図1
3、図14において、5Pは加圧ガス送給用の開孔管、15P
は横方向に穿孔された井戸(:横井戸)、60はガス圧縮
機など加圧ガスを送気する送気装置、Fは加圧ガスの流
れ方向を示し、その他の符号は図1〜図12と同様の内容
を示す。
【0086】本発明例の場合、横井戸15P に挿入された
加圧ガス送給用の開孔管5P内に送気装置60から空気など
の加圧ガスを送気しつつ、他の横井戸15に挿入された減
圧・送給用の開孔管5内を減圧し、地層または土壌の間
隙中の地下水および/または地下空気を縦井戸3に吸
引、導入し、汚染物質処理装置11において処理する。本
発明例によれば、汚染領域での地層または土壌の間隙中
のガスの移動線速度が速くなり、縦井戸の側壁内横方向
に配設した開孔管との相乗効果により、地下揮発性汚染
物質など地下汚染物質の除去速度が大きくなるという効
果が得られる。
【0087】〔第4の発明、第8の発明、第9の発明、
第10の発明:〕次に、図15〜図19に、第4の発明、第8
の発明、第9の発明および第10の発明に係わる地下汚染
物質の除去方法における工法の一例を示す。本発明例
は、前記した減圧・送給用の開孔管として、縦井戸の側
壁内横方向に配設した開孔管内に、該開孔管の中心軸方
向での減圧、吸引領域が任意に変更可能な開孔管を挿
入、配設し、該吸引領域可変な開孔管を用いる地下汚染
物質の除去方法、除去装置である。
【0088】さらに、本発明においては、縦井戸の側壁
内横方向に配設した開孔管内に、該開孔管の中心軸方向
での減圧、吸引領域が任意に変更可能なガス濃度測定用
開孔管を挿入、配設し、該吸引領域可変なガス濃度測定
用開孔管を用いて地下空気の成分を観測し、その観測結
果に基づき、地下汚染物質の除去を行うことが、より好
ましい。
【0089】また、本発明は、地下汚染物質が地下揮発
性汚染物質である地下汚染物質の除去により好ましく適
用される。図15、図16に、本発明に係わる、横井戸の中
心軸方向の任意の領域から当該領域の周囲の地層または
土壌の間隙中の地下空気を吸引可能な開孔管である減圧
・吸引領域可変な開孔管(以下吸引領域可変な開孔管と
記す)の一例を示す。
【0090】図15(a) は、吸引地下空気中の汚染物質の
濃度を減圧、吸引領域別に測定する吸引領域可変な開孔
管の横井戸内への取付け状況を示す側面図、図15(b)
は、図15(a) のB−B部断面図であり、図16は上記測定
結果に基づき地下汚染物質を除去する際に用いる吸引領
域可変な開孔管を示す側面図である。図15、図16におい
て、5は主として地層または土壌の間隙中の地下空気吸
引に用いる減圧・送給用の開孔管(:地下空気吸引用の
開孔管)、5Hは開孔管5の開孔(口)、15は横方向に穿
孔された井戸(:横井戸)、30、40は吸引領域可変な開
孔管、31、41は吸引領域可変な開孔管の開孔部31LH、41
LH部の管、31H 、41Hは吸引領域可変な開孔管30、40の
開孔(口)、32l 、32r 、42l 、42r はガス収納用の膨
張・収縮自在な袋、33、43は袋32l 、32r 、42l 、42r
へのガス導入・排出管、34、44は吸引領域可変な開孔管
30、40の吸引管、f2は地下空気の流れ方向、f4は袋32l
、32r 、42l 、42r へのガス導入・排出方向、f5は吸
引領域可変な開孔管30の移動方向、f6は袋32l 、32r 、
42l 、42r の膨張、収縮方向を示し、その他の符号は図
1〜図14と同様の内容を示す。
【0091】なお、吸引領域可変な開孔管30、40は、管
31、41、袋32l 、32r 、42l 、42r、ガス導入・排出管3
3、43および吸引管34、44から構成され、図5〜図7に
示す開孔管4a、4b、5と同様に、径方向の周面に開孔さ
れかつ軸方向に複数個の開孔を有する多孔管である。ま
た、開孔管30、40は、図15(a) 、図16に示す31LH部、41
LH部のみに開孔を有する多孔管である。
【0092】本発明例においては、図15、図16に示すよ
うに、吸引領域可変な開孔管30、40として、横井戸15内
かつ当該横井戸15の中心軸方向に任意に移動可能な開孔
管30、40を配設する。なお、この場合、図15に示すよう
に、横井戸15に開口管5を挿入し、その内管として開孔
管30、40を配設することがより好ましい。
【0093】吸引領域可変な開孔管30、40は、開孔管の
開孔(口)部31LH、41LHの両外側の非開孔部に膨張・収
縮自在な袋32l 、32r 、42l 、42r など解除可能なエア
ーパッカーなどによるシール部を有し、減圧、吸引領域
を変更する場合には、エアーパッカー内のガスを抜き、
吸引領域可変な開孔管30、40の位置を変更後、エアーパ
ッカーにガスを注入して開孔管の開口(孔)部31LH、41
LHの開孔管軸方向両外側部をシールする。
【0094】また、吸引領域可変な開孔管30、40は、基
本的には同様の構成でよいが、吸引領域可変な開孔管30
は、前記したように、吸引地下空気中の汚染物質の濃度
を減圧・吸引領域別に測定するために用いる汚染物質濃
度測定用の開孔管であり、開孔管の開孔(口)部31LHの
開孔管軸方向の長さを短くし、横井戸15の中心軸方向に
おける減圧・吸引領域別のガス濃度を測定可能とした。
【0095】一方、吸引領域可変な開孔管40は、前記し
たように、上記測定結果に基づき地下汚染物質を除去す
る際に用いる汚染物質除去用の開孔管であり、開孔管の
開孔(口)部41LHの開孔管軸方向の長さは、汚染物質濃
度測定用の開孔管である吸引領域可変な開孔管30よりも
長くすることが好ましい。また、開孔管の開孔(口)部
31LH、41LHの開孔管軸方向の長さは、シール部である袋
32l 、32r 、42l 、42r を開孔管30、40の管体に対して
取り外し自在な構成とすることにより調整することがで
き、また、当該長さを変えた複数本の吸引領域可変な開
孔管30、40を用意することにより調整することもでき
る。
【0096】なお、地下揮発性汚染物質など地下汚染物
質を除去する際に用いる汚染物質除去用の開孔管である
吸引領域可変な開孔管40は、図16において開孔部41LHの
両外側の非開孔部の管体外壁部にシール部材である袋42
l 、42r を取り付けた構成としたが、例えば図16におけ
る袋42r のみを取付ける、すなわち、開孔部41LHの片側
外側のみの非開孔部の管体外壁部にシール部材を取り付
ける構成としても良い。
【0097】これは、図15の横井戸15の入り口から見て
奥側全体または手前側全体を選択的に減圧・吸引する場
合も生じるためである。次に、上記した吸引領域可変な
開孔管30、40を用いた地下揮発性汚染物質など地下汚染
物質の除去方法を図17、図18および図19により説明す
る。図17、図18は、それぞれ、地下汚染物質の除去装置
の一例を示す断面図および平面図であり、図19は図17の
C部、部分拡大断面図である。
【0098】図17、図18および図19において、5a、5b、
5c、5dは主として地下空気吸引に用いる減圧・送給用の
開孔管(:地下空気吸引用の開孔管)、15a 、15b 、15
c 、15d は横方向に穿孔された井戸(:横井戸)、42
r1、42l1、42r2、42l2、52r1、52l1、52r2、52l2、62
r1、62l1、62r2、62l2、72r1、72l1、72r2、72l2はシー
ル部であるガス収納用の膨張・収縮自在な袋の配置箇
所、27は液面計、28は自動弁、29は制御装置、29a は液
面計27からの信号、29b は自動弁28への信号、Sはシー
ル部を示し、その他の符号は図1〜図16と同様の内容を
示す。
【0099】なお、横井戸15b 、15d は、横井戸14a 、
14b の直上、すなわち平面的に見て横井戸14a 、14b と
同一の箇所に穿孔した。図19において、θ1 は集水井戸
の側壁かつ横方向に穿孔した横井戸14a 、14b、15a 、1
5b 、15c 、15d 各々の中心軸Lc1と水平面L0 との成
す角度を示し、θ2 は開孔管4a、4b、5a、5b、5c、5d各
々の中心軸Lc2と水平面L0 との成す角度を示す。
【0100】また、図17、図18および図19においては、
地下汚染物質除去用の減圧・吸引領域可変な減圧・送給
用の開孔管40および当該開孔管40と同一の目的、構成の
開孔管50、60、70の横井戸内における配置状況は、図15
に示す開孔管30の配置状況と同様であり、主として、開
孔管40、50、60、70のガス収納用の膨張・収縮自在な袋
の配置箇所のみを記載した。
【0101】図19に示されるように、本発明例において
は、開孔管4a、4b、5a、5b、5c、5dから縦井戸3へ導入
される地下水および地下空気の気液分離装置10として
は、液面計27、自動弁28、制御装置29から構成される気
液分離装置を使用し、図5〜図7に示した装置と同様
に、自動的に気液分離が行われる。本地下汚染物質の除
去方法においては、前記した図15に示す地下空気中汚染
物質濃度測定用の4本の吸引領域可変な開孔管30を、地
下空気吸引用の開孔管5a、5b、5c、5d各々の管内に挿入
し、開孔管5a、5b、5c、5d内の地下空気を減圧、吸引
し、開孔管5a、5b、5c、5d内の開孔管5a、5b、5c、5d中
心軸方向位置別の汚染ガス濃度を測定する。
【0102】この場合、前記したように、開孔管30の開
孔管5a、5b、5c、5d内での移動に際しては、ガス収納用
の膨張・収縮自在な袋32l 、32r 内のガスを抜いた状態
で移動し、所定の測定箇所に到達した段階で袋32l 、32
r にガスを注入し、袋32l 、32r に対して開孔管30の中
心軸方向の両外側部をシールした状態で開孔管5a、5b、
5c、5d内のガスを吸引し、開孔管5a、5b、5c、5d内の中
心軸方向領域別の汚染ガス濃度を測定する。
【0103】なお、本汚染ガス濃度の測定は、図17に示
すように、浄化前の地下水面が20の位置にある場合は、
地下水面が浄化中の地下水面21迄低下した時点で行うこ
とが可能であり、浄化前の地下水面が横井戸15a 、15b
、15c 、15d の下部に存在する場合は、浄化に先立ち
本汚染ガス濃度の測定を行うことが可能である。次に、
上記した測定結果に基づき、地下空気中汚染物質濃度測
定用の開孔管30に代えて、地下汚染物質除去用の4本の
減圧・吸引領域可変な減圧・送給用の開孔管40、50、6
0、70を、地下空気吸引用の開孔管5a、5b、5c、5dの各
々の管内に挿入し、開孔管5a、5b、5c、5d内の地下空気
を減圧、吸引し、吸引した地下空気を汚染物質処理装置
13に送気し無害化処理する。
【0104】この場合、上記した測定結果に基づき、地
下汚染物質除去用の開孔管40、50、60、70の挿入深さ、
当該開孔管40、50、60、70の開孔(口)部41LH、51LH、
61LH、71LHの開孔管40、50、60、70中心軸方向の長さを
前記した方法で調整することにより、地層または土壌の
間隙中の揮発性汚染物質など汚染物質の効果的かつ効率
的な除去を達成することができる。
【0105】なお、上記した本発明例を示す図15〜図19
は、本第4の発明、第8の発明、第9の発明および第10
の発明の方法、装置を限定するものではない。すなわ
ち、例えば、図15、図16に示す管体外壁部のシール部材
として、袋32l、32r 、42l 、42r に代えて、開孔管
の中心軸を中心として周縁の径が可変な傘に準じた構成
を有するシール部材、シール部材の周縁にガス収納用
の膨張・収縮自在なリング状の袋を取り付けたシール部
材など、横井戸の径方向(断面)における開孔管30、4
0、50、60、70の軸芯とシール部材外周全縁部との距離
が可変なシール部材などを用いることも可能である。
【0106】また、本発明例における減圧・吸引領域可
変な開孔管である移動可能な開孔管30、40、50、60、70
としては、好ましくは、例えば、開孔管5a、5b、5c、5d
の内管である吸引領域可変な開孔管30、40、50、60、70
をフレキシブルホースで構成し、地上から当該ホースを
遠隔操作で移動可能とした開孔管が例示されるが、その
具体的構成は制限されるものではない。
【0107】以上、本発明に係わる地下揮発性汚染物質
など地下汚染物質の観測方法、装置およびそれに基づく
地下揮発性汚染物質など地下汚染物質の除去方法、装置
について述べたが、従来のように垂直な観測井を複数設
置し、土壌ガス濃度を測定する方法の場合、地上に建物
などの構造物がある場合、土壌の汚染状況を的確に把握
できなかったが、本発明の方法、装置によれば、縦井戸
の側壁内横方向の井戸に減圧・吸引領域を変更可能な開
孔管を挿入し、それぞれの領域で地下空気を吸引し、汚
染ガス濃度を測定することによって、地上の構造物など
により制約を受ける垂直の観測井を複数設置しなくと
も、地下の汚染濃度分布を的確に測定することができ
る。
【0108】また、本発明に係わる方法、装置によって
得られた地下の汚染濃度分布測定結果により、効果的か
つ効率的な土壌環境浄化の計画立案、実施が可能とな
る。さらに、土壌環境浄化時に、地下空気中の汚染物質
濃度が低下した領域については吸引せず、地下空気中の
汚染物質濃度が高い領域について優先的に減圧、吸引
し、汚染物質を除去することにより、同じ吸引ガス量で
汚染物質の除去量を多くすることが可能となり、効果的
かつ効率的な土壌環境浄化が可能となる。
【0109】以上、本発明について述べたが、本発明に
よれば、下記の優れた効果が得られる。 (1) :直下の地中に汚染物質が存在する構造物の周辺部
に、開口部の断面積が大な縦井戸を穿設し、縦井戸の側
壁の面積を大きくすることによって、地中における地下
水の流路断面積が拡大し、その結果、地下水が迅速に縦
井戸内に集水される。
【0110】このため、地下水中の汚染物質のみなら
ず、地層または土壌の間隙中の油、有機溶剤などの汚染
物質が地下水に迅速に補集され、迅速に縦井戸に流入
し、汚染物質の除去を効果的かつ迅速に行うことができ
る。この結果、本発明によれば、地上の構造物の制約を
受けずに地中の汚染物質が効果的かつ迅速に除去可能と
なった。
【0111】(2) :直下の地中に汚染物質が存在する構
造物の周辺部に、縦井戸を穿設し、縦井戸の側壁内横方
向に開孔管を配設し、縦井戸に集水することによって、
地中における地下水の通水抵抗を小さくし、その結果、
地下水が迅速に縦井戸内に集水される。このため、地下
水中の汚染物質および地層または土壌の間隙中の汚染物
質の除去を効果的かつ迅速に行うことができる。
【0112】この結果、本発明によれば、地上の構造物
の制約を受けずに地中の汚染物質が効果的かつ迅速に除
去可能となった。 (3) :縦井戸または縦井戸と縦井戸の側壁内横方向に配
設した開孔管の併用により、地下水位を人為的に浄化効
果の高い位置に制御できる。 (4) :縦井戸の側壁内横方向に配設した開孔管による地
下空気の吸引は、汚染領域に対して効果的に浄化が行え
る範囲、すなわち縦井戸の影響範囲を大きくすることが
できる。
【0113】(5) :縦井戸の側壁内横方向に配設した開
孔管は、地上の建物などの構造物に左右されずに、しか
も、浄化効果の高い位置に任意に配置が可能であり、従
来の方法では解決できなかった問題点を新たに解決で
き、この結果、地下揮発性汚染物質など地下汚染物質を
効果的かつ迅速に除去することができる。 (6) :短期間で地下水面を下げ、地下水が実質的に存在
しない状態で地下空気を吸引することが可能なため、下
記の効果が得られる。
【0114】;揮発性汚染物質が、地層または土壌粒
子の間隙中に液体として地下水面下に存在する場合は、
通常、汚染物質が地下水に溶解した後、汚染物質を浄化
することになるが、本発明によれば、液状汚染物質を容
易に、直接、減圧、気化、除去できる。 ;縦井戸の側壁内横方向に配設した開孔管により集水
し、地下水面を下げるため、該開孔管を前記したように
適切な位置に配置することにより、縦井戸の側壁内横方
向に配設した地下空気吸引用の他の開孔管においては、
地下水の揚水による負荷がかからず、土壌間隙中の圧力
を広範囲に渡って負圧に保つことができ、広範囲の地下
空気を吸引できる。
【0115】この結果、地層または土壌の間隙中に含ま
れる揮発性汚染物質および地下水に含まれる揮発性汚染
物質のいずれをも効果的に除去することができる。 (7) :広範囲に地下水面が低下し、地下水の流れが減少
するため、地下水の流れによる汚染物質の拡散が防止で
きる。 (8) :縦井戸の構造上、その底部に地下水が貯留し、こ
れを揚水装置で揚水することにより、地下の深度に関係
なく地層または土壌の間隙中の地下水、地下空気の浄化
処理に対応できる。
【0116】(9) :縦井戸内に汚染物質処理装置を設置
することにより、土地の有効利用を計ることも可能とな
る。さらに、本発明に係わる地下汚染物質の観測方法、
装置および本発明の除去方法、装置によって、 (10):浄化方法と同様に、縦井戸の側壁内横方向に配設
する開孔管は、地上の構造物の有無に関係無く目的とす
る観測地点への配設が可能であり、従来観測が不可能と
されていた箇所の観測が可能となった。
【0117】(11):地下水の水位が迅速に低下すること
によって、地層または土壌の間隙中の地下空気の汚染物
質の濃度の的確な観測ができる。 (12):縦井戸の側壁内横方向に配設する開孔管内におけ
る吸引地下空気中の汚染物質の濃度を、開孔管中心軸方
向における吸引領域別に測定し、その測定結果に基づ
き、前記開孔管の中心軸方向の吸引箇所を所定の箇所に
設定することにより、地下の汚染状況の的確な観測およ
び地層または土壌の間隙中の揮発性汚染物質の効果的か
つ効率的な除去を達成することができる。
【0118】(13):観測井、浄化処理用の井戸の必要数
が少なく、穿設工事が少ないため、施工の安全性が高
い。以上述べたように、本発明の新たな浄化方法、浄化
装置および本発明に係わる新たな観測方法、観測装置に
よれば、地下揮発性汚染物質などの地下汚染物質の除去
において、従来技術よりもさらに適切で安全かつ経済的
な浄化設計、浄化工事を行うことが可能となった。
【0119】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。なお、本発明は、下記実施例の具体的方法、装
置に制限されるものではない。 (比較例)図20および図21に示す工法で、地下水を揚水
して汚染物質を除去する試験を行った。
【0120】図20、図21は、それぞれ、地下汚染物質の
除去装置を示す断面図および平面図である。図20、図21
において、70は開口部の水平断面における直径Dが200m
m の縦井戸、70B は縦井戸70の底部を示し、他の符号は
図1、図2と同一の内容を示す。図20および図21に示す
ように、最高汚染領域2の上部に建物1があり、最高汚
染領域2近辺には縦井戸は穿設できなかった。
【0121】汚染物質を除去するに際して、地表面下0.
8 m地点の土壌間隙中の地下空気汚染物質濃度およびボ
ーリングによる地層汚染物質濃度を測定し、地下の汚染
状況を測定した。土壌の間隙中の汚染濃度分布の測定結
果を平面図により図23に示す。なお、図23において、SP
(×印)は測定箇所を示し、X1、X2、X3は各々曲線lで
囲まれた領域、曲線mおよび曲線lで囲まれた領域、お
よびmの外側領域の地下空気中の汚染物質の濃度を示
し、X1≧300ppm、300ppm>X2≧100ppm、100ppm>X3であ
った。
【0122】次に、最高汚染領域2より水平距離で約10
mの位置に垂直方向の縦井戸70を穿設し、地下水を揚水
した。その結果、地下水中のトリクロロエチレンの平均
濃度は0.1mg/l 、揚水量は0.03m3/hであり、一日当たり
のトリクロロエチレンの地中からの回収量は約0.072g
であった。
【0123】(実施例1)前記した図1および図2に示
す工法で、地下水を揚水して汚染物質を除去する試験を
行った。すなわち、最高汚染領域2より水平距離で約10
mの位置に垂直方向に円形の縦井戸3を穿設し、地下水
を揚水した。
【0124】図1、図2における縦井戸3の開口部の水
平断面における直径Dすなわち縦井戸の円相当直径D0
は、3000mmとした。その結果、地下水中のトリクロロエ
チレンの平均濃度は0.1mg/l 、揚水量は1.0 m3/hであ
り、一日当たりのトリクロロエチレンの地中からの回収
量は約2gであった。
【0125】(実施例2)前記した図3および図4に示
す工法で、地下水を揚水して汚染物質を除去する試験を
行った。本実施例においては、先ず、比較例と同じ最高
汚染領域2より水平距離で約10mの位置に、垂直方向
に、開口部の水平断面における直径Dが3000mmの円形の
縦井戸3を穿設した。
【0126】次に、縦井戸3の井戸内側壁に最高汚染領
域2に向けて横井戸14を穿孔し、該横井戸14内に開孔管
4を挿入、配設した。貯留した地下水22は、揚水ポンプ
である揚水装置6により揚水し、汚染物質処理装置12に
送給し、水処理を行った。この結果、地下水中のトリク
ロロエチレンの平均濃度は0.1mg/l 、揚水量は2m3/hで
あり、一日当たり、約4gのトリクロロエチレンの地中
からの回収が可能であった。
【0127】(実施例3)前記した図5〜図7に示す工
法で、地下水を揚水、水処理し汚染物質を除去すると共
に土壌の間隙中に存在する地下空気を吸引、処理し汚染
物質を除去する試験を行った。本実施例においては、先
ず、比較例と同じ最高汚染領域2より水平距離で約10m
の位置に、垂直方向に、開口部の水平断面における直径
Dが3000mmの円形の縦井戸3を穿設した。
【0128】次に、最高汚染領域2を挟んで、地下水を
抜き出すための2本の井戸を縦井戸3の側壁3W横方向に
穿孔し、当該横井戸14a 、14b に、径方向の周面に開口
されかつ軸方向に複数個の開孔を有する多孔管である開
孔管4a、4bを挿入することにより、減圧・送給用の開孔
管4a、4bを設置した。また、地下空気を吸引するための
井戸を縦井戸3の側壁3W横方向に穿孔し、当該横井戸15
に、上記開孔管4a、4bと同じ形式の多孔管である開孔管
5を挿入することにより、減圧・送給用の開孔管5を設
置した。
【0129】なお、図7に示す横井戸14a 、14b 、15各
々の中心軸Lc1と水平面L0 との成す角度θ1 、およ
び、開孔管4a、4b、5各々の中心軸Lc2と水平面L0
の成す角度θ2 はいずれも2°とした。これは、開孔管
4a、4b、5から縦井戸3への地下水の導入をより容易に
するためである。
【0130】また、開孔管4a、4b、5は、ねじ込み式の
開孔管を複数本、縦井戸3内で順次接続、施工すること
により各横井戸14a 、14b 、15内に挿入、設置した。な
お、一般的な縦井戸は、井戸の壁自体が透水性の良いラ
イナープレートなどによって構築されることが多く、そ
の構造自体で地下水位の低下が期待できる。しかし、本
実施例の場合、地下水位が高く、縦井戸の穿孔が困難で
あったことから遮水構造とした。
【0131】このため、本実施例においては、図6の平
面図における外側の2本の開孔管4a、4bを、主に地下水
を抜き出し、地下水位を低下させるための配管(:地下
水集水用の開孔管)とし、内側の開孔管5を主に地下空
気を吸引するための地下空気吸引用の配管とした。次
に、地下水を開孔管4a、4b、5より抜き出し、気液分離
装置10で気液分離し、地下水を縦井戸3の底部3Bに貯留
した。
【0132】貯留した地下水22は、揚水ポンプである揚
水装置6により揚水し、汚染物質処理装置12により水処
理を行った。この結果、地下水中のトリクロロエチレン
の平均濃度は0.1mg/l 、揚水量は2m3/hであった。一
方、地下空気吸引用の開孔管5から、減圧吸引装置7に
よりトリクロロエチレンを含む土壌の間隙中の地下空気
を吸引し、吸引した地下空気は汚染物質処理装置13で処
理した。
【0133】減圧吸引装置7で吸引した地下空気の流量
は3m3/min、吸引した地下空気中のトリクロロエチレン
の平均濃度は600ppmであり、一日当たり、約14kgのトリ
クロロエチレンの地中からの回収が可能であった。 (実施例4)前記した図8、図9に示す工法で、地下水
を揚水、水処理し汚染物質を除去すると共に土壌の間隙
中に存在する地下空気を吸引、処理し汚染物質を除去す
る試験を行った。
【0134】本実施例は、地下水に流れがある汚染箇所
を対象とし、先ず、最高汚染領域2より水平距離で約10
mの位置に、垂直方向に、開口部の水平断面における直
径Dが3000mmの円形の縦井戸3を穿設した。次に、当該
縦井戸3の側壁3W横方向で、かつ、地下水の流れ方向f3
において、最高汚染領域2の上流側および下流側に向け
て、2本の横井戸14、15を穿孔し、当該横井戸14、15の
それぞれに開孔管4、5を挿入することにより、減圧・
送給用の開孔管4、5を設置した。
【0135】なお、横井戸15は最高汚染領域2に近い位
置に向けて穿孔した。また、開孔管4および開孔管5と
しては、実施例3と同様に、径方向の周面に開口されか
つ軸方向に複数個の開孔を有する多孔管である開孔管を
用いた。次に、地下水を開孔管4、5より抜き出し、気
液分離装置10で気液分離し、地下水を縦井戸3の底部3B
に貯留した。
【0136】貯留した地下水22は、揚水ポンプである揚
水装置6により揚水し、汚染物質処理装置12により水処
理を行った。この結果、地下水中のトリクロロエチレン
の平均濃度は0.1mg/l 、揚水量は1.5m3/h であった。一
方、地下空気吸引用の開孔管5から、減圧吸引装置7に
よりトリクロロエチレンを含む土壌の間隙中の地下空気
を吸引し、吸引した地下空気は汚染物質処理装置13で処
理した。
【0137】減圧吸引装置7で吸引した地下空気の流量
は2m3/min、吸引した地下空気中のトリクロロエチレン
の平均濃度は700ppmであり、一日当たり、約11kgのトリ
クロロエチレンの地中からの回収が可能であった。 (実施例5)前記した図13、図14に示す工法で、地下水
を揚水、水処理し汚染物質を除去すると共に土壌の間隙
中に存在する地下空気を吸引、処理し汚染物質を除去す
る試験を行った。
【0138】本実施例においては、実施例4において、
さらに、最高汚染領域2を挟んで横井戸15と対向する側
に横井戸15P を穿孔し、当該横井戸に加圧ガス送給用の
開孔管5Pを挿入した。なお、開孔管5Pとしては、開孔管
4、5と同じ多孔管を用いた。次に、地下水を開孔管
4、5、5Pより抜き出し、気液分離装置10で気液分離
し、地下水を縦井戸3の底部3Bに貯留した。
【0139】貯留した地下水22は、揚水ポンプである揚
水装置6により揚水し、汚染物質処理装置12により水処
理を行った。この結果、地下水中のトリクロロエチレン
の平均濃度は0.1mg/l 、揚水量は2.0m3/h であった。一
方、地下水面が地下水面21のレベル迄低下した時点で、
開孔管5P内に送気装置60から加圧空気を土壌中に送気し
つつ、地下空気吸引用の開孔管5から、減圧吸引装置7
によりトリクロロエチレンを含む土壌の間隙中の地下空
気を吸引し、吸引した地下空気は汚染物質処理装置13で
処理した。
【0140】減圧吸引装置7で吸引した地下空気の流量
は3m3/min、吸引した地下空気中のトリクロロエチレン
の平均濃度は600ppmであり、一日当たり、約14kgのトリ
クロロエチレンの地中からの回収が可能であった。 (実施例6)前記した図17、図18および図19に示す工法
で、地下水を揚水、水処理し汚染物質を除去すると共
に、土壌間隙中に存在する地下空気を吸引、処理し汚染
物質を除去する試験を行った。
【0141】なお、本実施例は、実施例3で設置した既
設の地下汚染物質の除去装置を、下記に示すようにさら
に改良して試験を行った。すなわち、本実施例において
は、前記した実施例3の図5〜図7において、既設の横
井戸14a 、14b 、15に加えて、地下空気を吸引するため
の井戸を縦井戸3の側壁3W横方向に新たに3本穿孔し、
当該横井戸のそれぞれに、径方向の周面に開口されかつ
軸方向に複数個の開孔を有する多孔管である開孔管を挿
入することにより、減圧・送給用の開孔管を3本追加設
置した。
【0142】また、追加設置した減圧・送給用の開孔管
3本の内2本は既設の開孔管4a、4bの直上、すなわち平
面的に見て同一の箇所に設置した。なお、図17、図18お
よび図19に示すように、図5〜図7における既設の横井
戸15を15a 、新たに穿孔した横井戸を15b 、15c 、15d
、図5〜図7における既設の開孔管5を5a、追加設置
した開孔管を5b、5c、5dと記す。
【0143】また、図19における横井戸15b 、15c 、15
d 各々の中心軸Lc1と水平面L0 との成す角度θ1 およ
び開孔管5b、5c、5d各々の中心軸Lc2と水平面L0 との
成す角度θ2 は、いずれも、既設の横井戸14a 、14b 、
15a 、開孔管4a、4b、5aと同じく2°とした。また、本
実施例においては、図5〜図7の気液分離装置10に代え
て、液面計27、自動弁28、制御装置29から構成される気
液分離装置10を使用した。
【0144】なお、本実施例においては、実施例3と同
様の理由で、図18の平面図における外側の2本の開孔管
4a、4bを、主に地下水を抜き出し、地下水位を低下させ
るための配管(:地下水集水用の開孔管)とし、外側お
よび内側の4本の開孔管5a、5b、5c、5dを、主に地下空
気を吸引するための地下空気吸引用の配管とした。次
に、地下水を開孔管4a、4b、5a、5b、5c、5dより抜き出
し、気液分離し、地下水を縦井戸3の底部3Bに貯留し
た。
【0145】貯留した地下水は、揚水ポンプである揚水
装置6を用いて揚水し、汚染物質処理装置12により水処
理を行った。地下水中のトリクロロエチレンの平均濃度
は、0.1mg/l 、揚水量は2m3/hであった。次に、地下水
位が図17に示す水位20から21迄低下した時点で、開孔管
5a、5b、5c、5dの各々に、図15に示す地下空気中汚染物
質濃度測定用の吸引領域可変な開孔管30を挿入し、当該
開孔管30の開孔管5a、5b、5c、5d内中心軸方向における
位置を変更し、それぞれの位置において、土壌の間隙中
から吸引した地下空気中の汚染物質の濃度を測定した。
【0146】土壌の間隙中の汚染濃度分布の測定結果を
平面図により図22に示す。図22において、SP(×印)は
測定箇所を示し、X1、X2、X3、X4は各々曲線lで囲まれ
た領域、曲線mおよび曲線lで囲まれた領域、曲線nお
よび曲線mで囲まれた領域、および曲線nの外側領域の
地下空気中の汚染物質の濃度を示し、X1≧1000ppm 、10
00ppm >X2≧500ppm、500ppm>X3≧200ppm、200ppm>X4
であった。
【0147】次に、本測定結果に基づき、汚染物質を除
去する試験を行った。すなわち、土壌の間隙中の地下空
気中の汚染物質の濃度分布測定後、開孔管5a、5b、5c、
5dから汚染物質濃度測定用の減圧・吸引領域可変な開孔
管30を抜き出し、開口管5a、5b、5c、5dの各々の管内
に、図16に示す汚染物質除去用の吸引領域可変な開孔管
40および当該開孔管40と同一の目的、構成の開孔管50、
60、70を挿入した。
【0148】なお、図17、図18および図19においては、
開孔管40、50、60、70の横井戸内における配置状況は、
図15に示す開孔管30の配置状況と同様であるため、主と
して、開孔管40、50、60、70のガス収納用の膨張・収縮
自在な袋の配置箇所のみを記載した。次に、開孔管40、
50、60、70によりトリクロロエチレンを含む土壌の間隙
中の地下空気を吸引し、吸引した地下空気は汚染物質処
理装置13で処理した。
【0149】なお、本処理時は、開孔管40、50、60、70
のシール部であるガス収納用の膨張・収縮自在な袋を図
17、図18に示す位置42r1、42l1、52r1、52l1、62r1、62
l1、72r1、72l1に配置し、これらの袋にガスを注入し、
シールし、開孔管5a内の42r1〜42l1間、開孔管5b内の52
r1〜52l1間、開孔管5c内の62r1〜62l1間および開孔管5d
内の72r1〜72l1間の地下空気を吸引した。
【0150】減圧吸引装置7で吸引した地下空気の流量
は4m3/min、吸引した地下空気中のトリクロロエチレン
の平均濃度は600ppmであり、一日当たり、約18kgのトリ
クロロエチレンの地中からの回収が可能であった。90日
後、減圧吸引装置7で吸引した地下空気の流量が4m3/m
inに対して、吸引した地下空気中のトリクロロエチレン
の平均濃度は100ppmに低下し、一日当たりのトリクロロ
エチレンの地中からの回収量は3kgに低下した。
【0151】このため、汚染物質除去用の吸引領域可変
な開孔管40、50、60、70として、前記した袋42r 〜42l
間、袋52r 〜52l 間、袋62r 〜62l 間および袋72r 〜72
l 間の間隔の長い開孔管40、50、60、70に代えて、それ
らの間隔が1/2の開孔管40、50、60、70を、地下空気
吸引用の開孔管5a、5b、5c、5dの管内に挿入し、開孔管
40、50、60、70によりトリクロロエチレンを含む土壌の
間隙中の地下空気を吸引し、吸引した地下空気は汚染物
質処理装置13で処理した。
【0152】すなわち、本処理時は、汚染物質除去用の
減圧・吸引領域可変な開孔管40、50、60、70のシール部
であるガス収納用の膨張・収縮自在な袋を図17、図18に
示す位置42r2、42l2、52r2、52l2、62r2、62l2、72r2
72l2に配置し、これらの袋にガスを注入し、シールし、
開孔管5a内の42r2〜42l2間、および、開孔管5b内の52r2
〜52l2間、開孔管5c内の62r2〜62l2間および開孔管5d内
の72r2〜72l2間の地下空気を吸引した。
【0153】この結果、減圧吸引装置7で吸引した地下
空気の流量4m3/minに対して、吸引した地下空気中のト
リクロロエチレンの平均濃度は300ppmに改善され、一日
当たり約9kgのトリクロロエチレンの地中からの回収が
可能であった。なお、前記した比較例の土壌の間隙中の
汚染濃度分布の測定結果と本実施例の前記測定結果を比
較すると、本実施例の場合の方が汚染濃度が高くまた汚
染範囲が広いことが分かった。
【0154】これは、比較例の場合、建物1の領域内で
の調査点数が少なく、また汚染領域から上昇してくる汚
染物質の蒸発量が少ないため、的確な測定ができなかっ
たと考えられる。これに対して、本発明によれば、上記
した実施例に示すように、地層または土壌の間隙中の汚
染濃度分布を的確に把握でき、より適切な浄化計画が立
案でき、この結果、効果的かつ効率的な浄化が可能とな
った。
【0155】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、地
下水に含まれる地下揮発性汚染物質など地下汚染物質
を、迅速に縦井戸に集水することが可能となり、集水し
た地下水を揚水、処理することにより、効果的かつ迅速
に地下汚染物質を除去することが可能となった。
【0156】また、地下水面を下げた状態で地下水面よ
り上層の地層または土壌の間隙中に含まれる揮発性汚染
物質を減圧、吸引、処理することにより、地層または土
壌の間隙中に含まれるガス状、液状の地下揮発性汚染物
質および地下水に含まれる地下揮発性汚染物質のいずれ
をも効果的かつ効率的に除去することが可能となった。
【0157】また、地下水面を下げることにより、汚染
地下水の拡散を防止することが可能となった。さらに、
本発明によれば、地下の汚染状況の的確な観測およびそ
の測定結果に基づく地層または土壌の間隙中の揮発性汚
染物質の効果的かつ効率的な除去を、安全で経済的に達
成することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示す
断面図である。
【図2】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示す
平面図である。
【図3】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示す
断面図である。
【図4】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示す
平面図である。
【図5】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示す
断面図である。
【図6】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示す
平面図である。
【図7】図5のA部、部分拡大断面図である。
【図8】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示す
断面図である。
【図9】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示す
平面図である。
【図10】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示
す断面図である。
【図11】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示
す平面図である。
【図12】地下水の水位を示すグラフである。
【図13】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示
す断面図である。
【図14】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示
す平面図である。
【図15】本発明に係わる、吸引領域可変な開孔管の一
例を示す側面図(a) 、B−B部断面図(b) である。
【図16】本発明に係わる、吸引領域可変な開孔管の一
例を示す側面図である。
【図17】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示
す断面図である。
【図18】本発明に係わる地下汚染物質の除去装置を示
す平面図である。
【図19】図17のC部、部分拡大断面図である。
【図20】従来の地下汚染物質の除去装置を示す断面図
である。
【図21】従来の地下汚染物質の除去装置を示す平面図
である。
【図22】本発明に係わる、土壌の間隙中の汚染濃度分
布の測定結果を示す平面図である。
【図23】土壌の間隙中の汚染濃度分布の測定結果を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 建物 2 最高汚染領域 3、70 縦井戸 3W 縦井戸内の側壁 3B、70B 縦井戸の底部 4、4a、4b 減圧・送給用の開孔管(地下水集水用の開
孔管) 5、5a、5b、5c、5d 減圧・送給用の開孔管(地下空気
吸引用の開孔管) 5H 開孔管の開孔(口) 5P 加圧ガス送給用の開孔管 6 揚水装置 7 減圧吸引装置 8 揚水管 9 地下空気吸引管 10 気液分離装置 11、12、13 汚染物質処理装置 14、14a 、14b 、15、15a 、15b 、15c 、15d 、15P
横井戸 20 浄化前の地下水面 21 浄化中の地下水面 22 地下水 23 表層 24 ローム層 25 砂層 26 粘土層(難透水層) 27 液面計 28 自動弁 29 制御装置 29a 液面計からの信号 29b 自動弁28への信号 30 吸引領域可変な開孔管(地下空気中汚染物質濃度測
定用の開孔管) 31H 、41H 吸引領域可変な開孔管の開孔(口) 32l 、32r 、42l 、42r ガス収納用の膨張・収縮自在
な袋(シール部材) 33、43 ガス収納用の膨張・収縮自在な袋へのガス導入
・排出管 34、44 吸引領域可変な開孔管の吸引管 40 吸引領域可変な開孔管(減圧・送給用の開孔管) 42r1、42l1、42r2、42l2、52r1、52l1、52r2、52l2、62
r1、62l1、62r2、62l2、72r1、72l1、72r2、72l2 ガス
収納用の膨張・収縮自在な袋の配置箇所 60 送気装置 D0 縦井戸の開口部の水平断面における円相当直径 F 加圧ガスの流れ方向 f1 地下水の流れ方向 f2 地下空気の流れ方向 f3 地下水の水平面における流れ方向 f4 袋へのガス導入・排出方向 f5 吸引領域可変な開孔管の移動方向 f6 袋の膨張収縮方向 m1、m2、m3、m4 地下水の水位測定箇所 S シール部 θ1 横方向に穿孔した井戸の中心軸と水平面との成す
角度 θ2 開孔管の中心軸と水平面との成す角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向後 久 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会社内 (72)発明者 吉本 嘉規 東京都江東区新大橋1−8−11 明治コン サルタント株式会社内 (72)発明者 上砂 正一 東京都江東区新大橋1−8−11 明治コン サルタント株式会社内 (72)発明者 佐藤 尚弘 東京都江東区新大橋1−8−11 明治コン サルタント株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物の直下の地層または土壌の間隙
    中、地下水および地下空気中に汚染物質が存在する際の
    地下汚染物質の除去方法であって、前記構造物の周辺部
    に、開口部の水平断面における円相当直径D0 が2000mm
    以上の縦井戸を穿設する工程と、該縦井戸内に集水され
    た地下水を汚染物質処理装置に送給し、処理する工程と
    を含むことを特徴とする地下汚染物質の除去方法。
  2. 【請求項2】 構造物の直下の地層または土壌の間隙
    中、地下水および地下空気中に汚染物質が存在する際の
    地下汚染物質の除去方法であって、前記構造物の周辺部
    に、開口部の水平断面における円相当直径D0 が2000mm
    以上の縦井戸を穿設する工程と、該縦井戸の側壁内横方
    向に開孔管を配設する工程と、該縦井戸に集水された地
    下水を汚染物質処理装置に送給し、処理する工程とを含
    むことを特徴とする地下汚染物質の除去方法。
  3. 【請求項3】 構造物の直下の地層または土壌の間隙
    中、地下水および地下空気中に汚染物質が存在する際の
    地下汚染物質の除去方法であって、前記構造物の周辺部
    に縦井戸を穿設する工程と、該縦井戸の側壁内横方向に
    開孔管を1本以上配設する工程と、該開孔管から地層ま
    たは土壌の間隙中の地下水および/または地下空気を前
    記縦井戸に吸引、導入し、次いで、汚染物質処理装置に
    送給し、処理する工程とを含むことを特徴とする地下汚
    染物質の除去方法。
  4. 【請求項4】 構造物の直下の地層または土壌の間隙
    中、地下水および地下空気中に汚染物質が存在する際の
    地下汚染物質の除去方法であって、前記構造物の周辺部
    に縦井戸を穿設する工程と、該縦井戸の側壁内横方向に
    開孔管を1本以上配設する工程と、該開孔管内に該開孔
    管の中心軸方向の任意の領域を減圧し、当該領域の周囲
    の地層または土壌の間隙中の地下水および/または地下
    空気を吸引可能な吸引領域可変な開孔管を挿入、配設す
    る工程と、該吸引領域可変な開孔管にて前記開孔管の中
    心軸方向における吸引領域を変更しつつ、該領域の周囲
    の地層または土壌の間隙中の地下水および/または地下
    空気を前記縦井戸に吸引、導入し、次いで、汚染物質処
    理装置に送給し、処理する工程とを含むことを特徴とす
    る地下汚染物質の除去方法。
  5. 【請求項5】 構造物の直下の地層または土壌の間隙
    中、地下水および地下空気中に汚染物質が存在する際の
    地下汚染物質の除去方法であって、前記構造物の周辺部
    に縦井戸を穿設する工程と、該縦井戸の側壁内横方向
    に、開孔管を複数本配設する工程と、少なくとも1本の
    前記開孔管内に加圧ガスを送気しつつ、少なくとも1本
    の他の前記開孔管によって、地層または土壌の間隙中の
    地下水および/または地下空気を吸引し、汚染物質処理
    装置に送給し、処理する工程とを含むことを特徴とする
    地下汚染物質の除去方法。
  6. 【請求項6】 構造物の直下の地層または土壌の間隙
    中、地下水および地下空気中に汚染物質が存在する際の
    地下汚染物質の除去装置であって、前記構造物の周辺部
    に穿設された縦井戸(3) と、該縦井戸(3) の側壁内横方
    向に配設された1本以上の開孔管(5) と、該開孔管(5)
    から地層または土壌の間隙中の地下水および/または地
    下空気を前記縦井戸に吸引、導入する減圧吸引装置(7)
    と、縦井戸に吸引、導入した地下水と地下空気とを分離
    する気液分離装置(10)と、分離した地下水を揚水する揚
    水装置(6) と、前記減圧吸引装置(7) および揚水装置
    (6)から供給される地下水および地下空気の各々に含ま
    れる汚染物質を処理する汚染物質処理装置(11)とを有す
    ることを特徴とする地下汚染物質の除去装置。
  7. 【請求項7】 構造物の直下の地層または土壌の間隙
    中、地下水および地下空気中に汚染物質が存在する際の
    地下汚染物質の除去装置であって、前記構造物の周辺部
    に穿設された縦井戸(3) と、該縦井戸(3) の側壁内横方
    向に配設された複数本の開孔管(5,5P)と、少なくとも1
    本の前記開孔管(5P)から地層または土壌の間隙中へ加圧
    ガスを送給する送気装置(60)と、少なくとも1本の他の
    前記開孔管(5) から地層または土壌の間隙中の地下水お
    よび/または地下空気を前記縦井戸に吸引、導入する減
    圧吸引装置(7) と、前記縦井戸に吸引、導入した地下水
    と地下空気とを分離する気液分離装置(10)と、分離した
    地下水を揚水する揚水装置(6) と、前記減圧吸引装置
    (7) および揚水装置(6) から供給された地下水および地
    下空気の各々に含まれる汚染物質を処理する汚染物質処
    理装置(11)とを有することを特徴とする地下汚染物質の
    除去装置。
  8. 【請求項8】 前記開孔管(5) から地層または土壌の間
    隙中の地下水および/または地下空気を前記縦井戸に吸
    引、導入する手段が、少なくとも1本の前記開孔管(5)
    内に挿入、配設され、該開孔管(5) 中心軸方向の任意の
    領域から、該領域の周囲の地層または土壌の間隙中の地
    下水および/または地下空気を前記縦井戸に吸引、導入
    せしめることが可能な構成とした吸引領域可変な開孔管
    (40)であることを特徴とする請求項6または7記載の地
    下汚染物質の除去装置。
  9. 【請求項9】 前記吸引領域可変な開孔管(40)が、該開
    孔管(40)の中心軸方向の所定の領域に開孔部(41LH)を備
    えると共に、該開孔部(41LH)を備えた領域と非開孔部の
    領域を区画するシール部材を該管体外壁部に有し、該シ
    ール部材が開孔管(40)の径方向に拡縮自在であり、か
    つ、前記開孔管(5) 内を縦井戸の側壁内横方向に移動可
    能な開孔管であることを特徴とする請求項8記載の地下
    汚染物質の除去装置。
  10. 【請求項10】 前記吸引領域可変な開孔管(40)が、該
    開孔管(40)の中心軸方向の所定の領域に開孔部(41LH)を
    備えると共に、該開孔部(41LH)を備えた領域の片側外側
    の非開孔部あるいは両外側の非開孔部の管体外壁部に、
    ガス収納用の膨張・収縮自在な袋(42rあるいは42r,42l
    の両者) を有し、該袋(42rあるいは42r,42l の両者) に
    ガス導入・排出管(43)が取付けられ、かつ、前記開孔管
    (5) 内を縦井戸の側壁内横方向に移動可能な開孔管であ
    ることを特徴とする請求項8記載の地下汚染物質の除去
    装置。
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