JPH11103132A - 2次元ldアレイ素子及びld励起固体レーザ - Google Patents

2次元ldアレイ素子及びld励起固体レーザ

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JPH11103132A
JPH11103132A JP26374997A JP26374997A JPH11103132A JP H11103132 A JPH11103132 A JP H11103132A JP 26374997 A JP26374997 A JP 26374997A JP 26374997 A JP26374997 A JP 26374997A JP H11103132 A JPH11103132 A JP H11103132A
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Osamu Noda
修 野田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発振波長のピークにバラツキがある複数の1
次元LDアレイ素子で構成される2次元LDアレイ素子
において、各1次元LDアレイ素子のピーク波長を固体
レーザ媒質の吸収スペクトル半値全幅内に収めること。 【解決手段】 各1次元LDアレイ素子1−1、1−
2、1−3とマイクロチャネル3との間の接合材5−
1、5−2、5−3で温度制御手段を構成し、これらの
接合材の厚みt11、t12、t13の相対的な変化で接合材
間の熱抵抗を相対的に変化させることにより、各1次元
LDアレイ素子の温度を相対的に変えて、各1次元LD
アレイ素子のピーク波長を固体レーザ媒質の吸収スペク
トル半値全幅内に収める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2次元LDアレイ素
子及びLD励起固体レーザに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体レーザ(以下、LD(Lase
r Diode の略)と呼ぶ。)の高出力化の1つとして、複
数のLDを集積化する手法が挙げられる。集積化手法の
一例を図5に示す。
【0003】図5において、1は複数個のLD素子を1
次元アレイ状に集積化したLD素子(以下、1次元LD
アレイ素子と呼ぶ)を示し、LD素子の個数分だけレー
ザ出力を増加させることができる。更に、この1次元L
Dアレイ素子1を複数枚重ね合わせることにより、2次
元アレイ状に集積化することができる。かくして得られ
るLD素子(以下、2次元LDアレイ素子と呼ぶ)2
は、1次元LDアレイ素子1の枚数分だけレーザ出力を
増加させることができる。図5中、3は除熱用のマイク
ロチャネル、4は絶縁材、6は電流、7はレーザ光、8
は冷媒、9は冷媒通路(開口部)を示す。
【0004】このような2次元LDアレイ素子2を固体
レーザの励起光源として用いたLD励起固体レーザは、
従来のランプを励起光源としたランプ励起固体レーザに
対して高効率なレーザ発振器を構成するこができるた
め、次世代レーザとして期待されている。
【0005】その理由は、ランプ励起固体レーザの場合
は、ランプ光の発光スペクトルが固体レーザ媒質の吸収
スペクトル半値幅に対して広帯域であるため、固体レー
ザの発振に寄与できる励起エネルギが極く僅かである
が、LD励起固体レーザの場合は、2次元LDアレイ素
子2のレーザ光7の発光スペクトルがランプ光に比べて
狭帯域であるため、固体レーザ媒質の吸収スペクトルと
整合させることが可能であり、固体レーザの発振に寄与
できる励起エネルギの割合が多いためである。
【0006】理想的には、全てのレーザ光7の発光スペ
クトルを固体レーザ媒質の吸収スペクトル半値全幅内に
整合させることにより、高効率発振が得られる。
【0007】しかし、従来は、2次元LDアレイ素子の
発振スペクトルが固体レーザ媒質の吸収スペクトルに十
分整合しているとはいえない。以下、図6及び図7によ
り、その理由を説明する。
【0008】図6は従来例の2次元に集積化された2次
元LDアレイ素子20の構造を示し、各1次元LDアレ
イ素子1−1、1−2、1−3に電流を通すことによ
り、各々の1次元LDアレイ素子毎にレーザ光21−
1、21−2、21−3が発振する。この時、各1次元
LDアレイ素子1−1、1−2、1−3が発熱するため
に、除熱が必要である。
【0009】図6の従来例では、各1次元LDアレイ素
子1−1、1−2、1−3をマイクロチャネル3で挟み
込み、各マイクロチャネル3の冷媒通路(開口部)9に
冷媒を通すことにより、除熱を行う。図示のマイクロチ
ャネル3は直接冷却型と呼ばれるものである。なお、マ
イクロチャネル3の部分が単なるヒートシンクのみであ
る間接冷却型のマイクロチャネルも存在しているが、本
発明の原理としては同一であるため、前者(直接冷却
型)で説明する。各マイクロチャネル3と各1次元LD
アレイ素子1−1、1−2、1−3との間には、接触熱
抵抗の低減のため、接合材5例えばインジウム等のシー
トを挿入して接合されている。接合材5は熱伝導率が高
く、かつ、低融点の導電体材料であれば良い。従来例で
は、各接合材5の厚み及び材質は同一であり、また、各
マイクロチャネル3の冷媒通路の断面積も同一である。
【0010】ところで、各1次元LDアレイ素子1−
1、1−2、1−3の素子特性として、図7にλp21
λp22 、λp23 で示すように、例えば発振スペクトルの
ピーク波長が同一のものはなくバラツキが存在している
ため、固体レーザ媒質の吸収スペクトル10に対して完
全には波長同調ができず、固体レーザの発振効率を低下
させる原因となっている。
【0011】例えば、GaAlAs系の近赤外LDで
は、ピーク波長のバラツキにとして−3〜5nmから+
3〜5nm存在する。一方、固体レーザ媒質としてNd
イオンをドープしたYAG結晶の場合、その吸収スペク
トルのピーク波長の半値全幅は約3nmである。従っ
て、このようなバラツキの存在では、2次元近赤外LD
アレイ素子のレーザ光はYAGレーザに対して波長同調
ができない。
【0012】なお、図7中、λaは固体レーザ媒質の吸
収スペクトル10のピーク波長、λp21 は1次元LDア
レイ素子1−1のレーザ光21−1のピーク波長、λp
22 は1次元LDアレイ素子1−2のレーザ光21−2
のピーク波長、λp23 は1次元LDアレイ素子1−3の
レーザ光21−3のピーク波長を示している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の課題
は、上記従来技術の問題点に鑑み、2次元LDアレイ素
子を構成する複数の1次元LDアレイ素子の各発振波長
のピークを所定帯域内、例えば固体レーザ媒質の吸収ス
ペクトル半値全幅内に収めることにある。
【0014】本発明の第2の課題は、上記従来技術の問
題点に鑑み、LD励起固体レーザの発振効率を向上させ
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】第1の課題を解決する2
次元LDアレイ素子は、(1)複数の1次元LDアレイ
素子を集積化してなる2次元LDアレイ素子において、
1次元LDアレイ素子の温度を相対的に異ならせ、各1
次元LDアレイ素子の発振波長のピークを所定の帯域内
に収める温度制御手段を具備することを特徴とし、
(2)あるいは、前記温度制御手段が各1次元LDアレ
イ素子と冷却構造体との間の接合材からなり、該温度制
御手段を構成する複数の接合材の厚みが相対的に異な
り、この厚みの差による接合材間の相対的な熱抵抗の変
化で、各1次元LDアレイ素子の発振波長のピークを固
体レーザ媒質の吸収スペクトル半値全幅内に収めること
を特徴とし、(3)あるいは、前記温度制御手段が各1
次元LDアレイ素子と冷却構造体との間の接合材からな
り、該温度制御手段を構成する複数の接合材の材質が相
対的に異なり、この材質の差による接合材間の相対的な
熱抵抗の変化で、各1次元LDアレイ素子の発振波長の
ピークを固体レーザ媒質の吸収スペクトル半値全幅内に
収めることを特徴とし、(4)あるいは、前記温度制御
手段が各1次元LDアレイ素子を冷却するマイクロチャ
ネルからなり、該温度制御手段を構成する複数のマイク
ロチャネルの冷媒通路断面積と1次元LDアレイ素子と
接合するマイクロチャネル側面の肉厚が相対的に異な
り、これら冷媒通路断面積と肉厚の差によるマイクロチ
ャネル間の相対的な冷却能力の変化で、各1次元LDア
レイ素子の発振波長のピークを固体レーザ媒質の吸収ス
ペクトル半値全幅内に収めることを特徴とする。
【0016】第2の課題を解決するLD励起固体レーザ
は、上記いずれかの2次元LDアレイ素子と、この2次
元LDアレイ素子を励起光源とする固体レーザからなる
こと特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図1、図3及び図5によ
り、本発明の第1の実施の形態を説明する。図1は第1
の実施の形態に係る2次元LDアレイ素子の詳細構成を
示す断面図、図3は固体レーザ媒質の吸収スペクトル分
布と各1次元LDアレイ素子の発振スペクトル分布を示
す図、図5は2次元LDアレイ素子の全体構成を示す鳥
瞰図である。
【0018】図5において、4枚のGaAlAs系の1
次元LDアレイ素子1を積み重ねて2次元LDアレイ素
子2を構成している。各1次元LDアレイ素子1は冷却
構造体としてのマイクロチャネル3で挟まれている。ま
た、各1次元LDアレイ素子1の回りは絶縁材4で囲ま
れている。
【0019】図1に示す例では、2次元LDアレイ素子
2は3枚の1次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−
3からなり、各マイクロチャネル3と各1次元LDアレ
イ素子1−1、1−2、1−3の間には、接合材5−
1、5−2、5−3としてインジウムシートを挿入し、
それぞれで接合を行っている。図1では1次元LDアレ
イ素子の枚数が3つの場合であるが、この限りでない。
【0020】各マイクロチャネル3は導電体であり、図
5の如く電流6を通すことにより、図1に示すように、
各1次元アレイ素子1−1、1−2、1−3からレーザ
光7−1、7−2、7−3を取り出すことができる。各
1次元アレイ素子1−1、1−2、1−3への入力エネ
ルギに対して、レーザ光7として取り出したエネルギの
残りは、各1次元アレイ素子1−1、1−2、1−3の
発熱となる。この発熱を除去するために、マイクロチャ
ネル3の開口部(冷媒通路)9に冷媒8として冷却水を
通す。
【0021】この例で適用したGaAlAs系1次元L
Dアレイ素子1−1、1−2、1−3等では一般に、そ
の材料に応じた発振スペクトルの温度依存性が存在す
る。この1次元LDアレイ素子の利得が最大となる波長
(ピーク波長)の温度変化は、数1に示すように半導体
材料のバンドギャップエネルギEgの温度変化が支配的
となっており、GaAlAs系での各物性値を用いる
と、約0.27nm/deg.である。
【0022】
【数1】dλ/dT=−hc/Eg(dEg/dT) ここで、λ:発振波長、 T:温度、 h:プランク定数、 c:光速、 Eg:半導体材料のバンドギャップ、 dEg/dT:バンドギャップの温度変化係数。
【0023】そこで、2次元LDアレイ素子2に任意の
温度制御手段を設け、1次元LDアレイ素子1−1、1
−2、1−3の温度T11、T12、T13を相対的に増加ま
たは低下させると、上記温度変化係数dλ/dTに従っ
て発振波長を長波長側または短波長側にシフトさせるこ
とができる。
【0024】しかも、その波長シフト量Δλは上記の温
度変化係数dλ/dTで推定できるため、必要な波長シ
フト量Δλに対応した温度の増減を行うことにより、図
3に示すように、全ての1次元LDアレイ素子1−1、
1−2、1−3において、レーザ光7−1、7−2、7
−3の発振スペクトルのピーク波長λp11 、λp12 、λ
p13 を固体レーザ媒質の吸収スペクトル10の半値全幅
内等、所定の帯域内に収めることができる。つまり、2
次元LDアレイ素子2の発振波長が狭帯域化し、固体レ
ーザ媒質の吸収スペクトル10に良く整合する。
【0025】以下、詳細に説明する。各1次元LDアレ
イ素子1−1、1−2、1−3の発振波長にはバラツキ
が存在するので、この例では、1次元LDアレイ素子1
−2の発振スペクトルのピーク波長λp12 が或る温度で
固体レーザ媒質の吸収スペクトルのピーク波長λaと一
致しており、次の1次元LDアレイ素子1−1は同一温
度では1次元LDアレイ素子1−2より長波長側λp11
で発振し、残りの1次元LDアレイ素子1−3は同一温
度では1次元LDアレイ素子1−2より短波長側λp13
で発振するものとする。この時、各々の発振波長差は、
数2で与えられる。
【0026】
【数2】Δλ+ =λp11 −λp12 Δλ- =λp13 −λp12
【0027】この発振波長差Δλ+ 、Δλ- に相当する
分、温度制御手段により1次元LDアレイ素子1−1と
1−3の温度を低下または増加させる。これにより、各
1次元LDアレイ素子1−1と1−3の発振スペクトル
のピーク波長λp11 、λp13は、1次元LDアレイ素子
1−2の発振スペクトルのピーク波長λp12 と一致する
方向に波長シフトし、かつ、全ての1次元LDアレイ素
子1−1、1−2、1−3の発振スペクトルのピーク波
長λp11 、λp12 、λp13 が固体レーザ媒質の吸収スペ
クトル半値全幅内に狭帯域化する。
【0028】この場合、波長シフト量Δλ+ 、Δλ-
前記の温度変化係数dλ/dTで推定できるため、必要
な波長シフト量Δλ+ 、Δλ- に対応した温度の増減を
行うことができる。
【0029】本例では、各1次元LDアレイ素子1−
1、1−2、1−3とこれらを冷却している冷媒との間
の熱抵抗を、必要な波長シフト量Δλ+ 、Δλ- に対応
して相対的に増減することにより、全ての1次元LDア
レイ素子1−1、1−2、1−3の発振スペクトルのピ
ーク波長λp11 、λp12 、λp13 を固体レーザ媒質の吸
収スペクトル10の半値全幅内に狭帯域化するものとし
ている。
【0030】即ち、各1次元LDアレイ素子1−1、1
−2、1−3とこれらを冷却している冷媒との間の熱抵
抗を相対的に変えると、各1次元LDアレイ素子1−
1、1−2、1−3の温度T11、T12、T13が相対的に
増加または低下し、最終的には、各1次元LDアレイ素
子1−1、1−2、1−3の発振スペクトルのピーク波
長λp11 、λp12 、λp13 が相対的に長波長側はまたは
短波長側へシフトする。そして、波長シフト量Δλ+
Δλ- は前記の温度変化係数dλ/dTで推定できるこ
とから、必要な波長シフト量Δλ+ 、Δλ- に対応した
熱抵抗の増減を行うことができ、全ての1次元LDアレ
イ素子1−1、1−2、1−3の発振スペクトルのピー
ク波長λp11 、λp12 、λp13 を固体レーザ媒質の吸収
スペクトル10の半値全幅内に狭帯域化することができ
る。
【0031】具体的には、図1に示す例では、温度制御
手段を接合材(インジウムシート)5−1、5−2、5
−3で構成し、それらの厚みt11、t12、t13の相対的
な変化で、熱抵抗を相対的に変化させて温度制御を行っ
ている。
【0032】ここで、固体レーザ媒質の吸収スペクトル
のピーク波長λa と一致させることができる場合のマイ
クロチャネル3と1次元LDアレイ素子1−2の間の接
合材(例えばインジウムシート)5−2の厚みをt12
する。次に、この1次元LDアレイ素子1−2の発振波
長λp12 より長波長λp11 の1次元LDアレイ素子1−
1とマイクロチャネル3の間の接合材5−1の厚みをt
11とする。残りの短波長λp13 の1次元LDアレイ素子
1−3とマイクロチャネル3の間の接合材5−3の厚み
をt13とする。これら接合材5−1、5−2、5−3の
厚みは、t13<t12<t11となるように設定してある。
【0033】このように、発振波長のバラツキに従って
接合材5−1、5−2、5−3の厚みを相対的に変える
ことにより、各1次元LDアレイ素子1−1、1−2、
1−3とこれらを冷却している冷媒との間の熱抵抗が増
加または低下し、各1次元LDアレイ素子1−1、1−
2、1−3の温度T11、T12、T13が相対的に増加また
は低下し、最終的には、各1次元LDアレイ素子1−
1、1−2、1−3の発振スペクトルのピーク波長λp
11 、λp12 、λp13 が相対的に長波長側はまたは短波
長側へシフトする。しかも、その波長シフト量Δλ+
Δλ- は前記の温度変化係数dλ/dTで推定できるた
め、必要な波長シフト量Δλ+ 、Δλ- に対応した熱抵
抗の増減を接合材5−1、5−2、5−3の厚みの変化
で行うことにより、全ての1次元LDアレイ素子1−
1、1−2、1−3の発振スペクトルのピーク波長λp
11 、λp12 、λp13 が固体レーザ媒質の吸収スペクト
ル10の半値全幅内に狭帯域化する。
【0034】つまり、1次元LDアレイ素子1−1、1
−3とそれを挟むマイクロチャネル3との間のインジウ
ムシート等の接合材5−1、5−3の厚みt11、t13
波長シフト量Δλ+ 、Δλ- に応じて、t11<t12<t
13となるように挿入することにより、バラツキのある1
次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−3の発振スペ
クトルのピーク波長λp11 、λp12 、λp13 を固体レー
ザ媒質の吸収スペクトル10の半値全幅内に波長シフト
させ、波長同調を可能にしている。従って、LD励起固
体レーザ本来の高効率発振が可能となる。
【0035】上記は接合材5−1、5−2、5−3の厚
みt11、t12、t13を適正化することによりバラツキの
ある1次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−3の発
振スペクトルのピーク波長λp11 、λp12 、λp13 を固
体レーザ媒質の吸収スペクトル10の半値全幅内に波長
シフトさせて波長同調を可能にしたが、厚みの代わり
に、接合材5−1、5−2、5−3の材質を変えて適正
化しても同様に目的を達成することができる。
【0036】即ち、接合材5−1、5−2、5−3の材
質を発振波長のバラツキに従って相対的に変えると、各
1次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−3とこれら
を冷却している冷媒との間の熱抵抗が相対的に変わり、
各1次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−3の温度
11、T12、T13が相対的に増加または低下し、各1次
元LDアレイ素子1−1、1−2、1−3の発振スペク
トルのピーク波長λp1 1 、λp12 、λp13 が相対的に長
波長側はまたは短波長側へシフトする。そして、波長シ
フト量Δλ+ 、Δλ- が前記の温度変化係数dλ/dT
で推定できるため、接合材5−1、5−3の材質を必要
な波長シフト量Δλ+ 、Δλ- に対応したものに変える
ことにより、全ての1次元LDアレイ素子1−1、1−
2、1−3の発振スペクトルのピーク波長λp11 、λp
12 、λp13 が固体レーザ媒質の吸収スペクトル10の
半値全幅内に狭帯域化する。
【0037】次に、図2、図3及び図5により、本発明
の第2の実施の形態を説明する。図2は第2の実施の形
態に係る2次元LDアレイ素子の詳細構成を示す断面
図、図3は固体レーザ媒質の吸収スペクトル分布と各1
次元LDアレイ素子の発振スペクトル分布を示す図、図
5は2次元LDアレイ素子の全体構成を示す鳥瞰図であ
る。
【0038】図2に示す2次元LDアレイ素子2は3個
の1次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−3からな
る。各1次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−3の
発振スペクトルのピーク波長λp11 、λp12 、λp13
バラツキは、図1のものと同様に、λp11 >λp12 >λ
p13 であるとする。また、λp12 は固体レーザ媒質の吸
収スペクトル10のピーク波長λa と同じであるとす
る。
【0039】図2に示す2次元LDアレイ素子2では、
各1次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−3とそれ
らを挟むマイクロチャネル3−1、3−2、3−3、3
−4との間の接合材5は、厚み及び材質ともに同一のも
のである。
【0040】そこで、図2の例では、温度制御手段を各
1次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−3を冷却す
るマイクロチャネル3−1、3−2、3−3、3−4で
構成し、各マイクロチャネル3−1、3−2、3−3、
3−4の冷媒通路(開口部)9−1、9−2、9−3、
9−4の断面積、並びに、各1次元LDアレイ素子1−
1、1−2、1−3と接合する側の各マイクロチャネル
3−1、3−2、3−3、3−4の側面の肉厚t212
221 、t222 、t231 、t232 、t241 を、相対的に
変化させることにより冷却能力を相対的に変化させ、結
果的に各1次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−3
の相対的な温度制御を行っている。
【0041】具体的には、固体レーザ媒質の吸収スペク
トルのピーク波長λa より長波長側のλp11 を発振する
1次元LDアレイ素子1−1に接合されるマイクロチャ
ネル3−1、3−2の冷媒通路9−1、9−2の断面積
を相対的に拡大し、1次元LDアレイ素子1−1に接合
する側のマイクロチャネル3−1、3−2の側面の肉厚
212 、t221 を相対的に薄くすることにより、同1次
元LDアレイ素子1−1に対する冷却能力を向上させ、
相対的に温度を低下させている。これにより1次元LD
アレイ素子1−1はより短波長側へシフトするため、固
体レーザ媒質の吸収スペクトルのピーク波長λa に近づ
く。
【0042】一方、固体レーザ媒質の吸収スペクトルの
ピーク波長λa より短波長側のλp1 3 を発振する1次元
LDアレイ素子1−3に接合されるマイクロチャネル3
−3、3−4の冷媒通路9−3、9−4の断面積を相対
的に縮小し、同1次元LDアレイ素子1−3に接合する
側のマイクロチャネル3−3、3−4の側面の肉厚t
232 、t241 を相対的に厚くすることにより、1次元L
Dアレイ素子1−3に対する冷却能力を低下させ、相対
的に温度を上昇させている。これにより1次元LDアレ
イ素子1−3はより長波長側へシフトするため、固体レ
ーザ媒質の吸収スペクトルのピーク波長λa に近づく。
【0043】最後に、固体レーザ媒質の吸収スペクトル
のピーク波長λa に一致した波長λp12 を発振する1次
元LDアレイ素子1−2については、上記の結果、同1
次元LDアレイ素子1−2に接合されるマイクロチャネ
ル3−2の冷媒通路9−2の断面積は相対的に拡大しマ
イクロチャネル3−3の冷媒通路9−3の断面積は相対
的に縮小しているが、同1次元LDアレイ素子1−2に
接合する側のマイクロチャネル3−2の側面の肉厚t
222 を相対的に厚くし、マイクロチャネル3−3の側面
の肉厚t231 を相対的に薄くすることにより、1次元L
Dアレイ素子1−2対する冷却能力が変わらないように
している。従って、1次元LDアレイ素子1−2は固体
レーザ媒質の吸収スペクトルのピーク波長λa と一致し
たピーク波長λp12 のレーザ光7−2を発振する。
【0044】このように、各マイクロチャネル3−1、
3−2、3−3、3−4の冷媒通路9−1、9−2、9
−3、9−4の断面積、並びに、各1次元LDアレイ素
子1−1、1−2、1−3と接合する側の各マイクロチ
ャネル3−1、3−2、3−3、3−4の側面の肉厚t
212 、t221 、t222 、t231 、t232 、t241 を相対
的に変化させることにより、各1次元LDアレイ素子1
−1、1−2、1−3に対する冷却能力が相対的に変化
する。その結果、各1次元LDアレイ素子1−1、1−
2、1−3の温度が相対的に変化し、図3に示すよう
に、全ての1次元LDアレイ素子1−1、1−2、1−
3の発振スペクトルのピーク波長λp11 、λp12 、λp
13 が固体レーザ媒質の吸収スペクトル10の半値全幅
内に狭帯域化する。従って、固体レーザとの波長同調が
可能となり、LD励起固体レーザ本来の高効率発振が可
能である。
【0045】次に、図4により、本発明の第3の実施の
形態を説明する。図4は第3の実施の形態に係るLD励
起固体レーザの概略構成を示す図である。
【0046】図4に示すLD励起固体レーザ11は、固
体レーザ媒質としてNdイオンをドープしたYAG結晶
を用いた固体レーザ12の励起光源として、図1または
図2に示した温度制御手段を有する2次元LDアレイ素
子2を用いたものである。上述したように2次元LDア
レイ素子2はその温度制御手段により固体レーザ媒質の
吸収スペクトル半値全幅内に狭帯域化したレーザ光を発
振するので、本例のLD励起固体レーザ11は本来の高
い効率で発振することができる。
【0047】なお、上記説明は全て2次元LDアレイ素
子に上記温度制御手段を設けて各1次元LDアレイ素子
の温度を相対的に変化させ、各1次元LDアレイ素子の
発振スペクトルのピーク波長を所定の帯域内に狭帯域化
させるものであったが、同様の温度制御手段を1次元L
Dアレイ素子に設け、1次元LDアレイ素子を構成する
各LD素子の各温度を相対的に変化させて、1次元LD
アレイ素子の発振スペクトルのピーク波長を所定の帯域
内に狭帯域化させることも可能である。
【0048】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る2次元LD
アレイ素子によれば、複数の1次元LDアレイ素子を集
積化してなる2次元LDアレイ素子において、1次元L
Dアレイ素子の温度を相対的に異ならせ、各1次元LD
アレイ素子の発振波長のピークを所定の帯域内に収める
温度制御手段を具備することにより、発振スペクトルの
ピーク波長にバラツキがある複数の1次元LDアレイ素
子で2次元LDアレイ素子を構成しても、狭帯域のレー
ザ光を発振することができる。
【0049】請求項2に記載の発明に係る2次元LDア
レイ素子によれば、温度制御手段が各1次元LDアレイ
素子と冷却構造体との間の接合材からなり、該温度制御
手段を構成する複数の接合材の厚みが相対的に異なり、
この厚みの差による接合材間の相対的な熱抵抗の変化
で、各1次元LDアレイ素子の発振波長のピークを固体
レーザ媒質の吸収スペクトル半値全幅内に収めることに
より、発振スペクトルのピーク波長にバラツキがある複
数の1次元LDアレイ素子で2次元LDアレイ素子が構
成されても、固体レーザの励起に適した狭帯域のレーザ
光を発振することができる。
【0050】請求項3に記載の発明に係る2次元LDア
レイ素子によれば、温度制御手段が各1次元LDアレイ
素子と冷却構造体との間の接合材からなり、該温度制御
手段を構成する複数の接合材の材質が相対的に異なり、
この材質の差による接合材間の相対的な熱抵抗の変化
で、各1次元LDアレイ素子の発振波長のピークを固体
レーザ媒質の吸収スペクトル半値全幅内に収めることに
より、発振スペクトルのピーク波長にバラツキがある複
数の1次元LDアレイ素子で2次元LDアレイ素子が構
成されても、固体レーザの励起に適した狭帯域のレーザ
光を発振することができる。
【0051】請求項4に記載の発明に係る2次元LDア
レイ素子によれば、温度制御手段が各1次元LDアレイ
素子を冷却するマイクロチャネルからなり、該温度制御
手段を構成する複数のマイクロチャネルの冷媒通路断面
積と1次元LDアレイ素子と接合するマイクロチャネル
側面の肉厚が相対的に異なり、これら冷媒通路断面積と
肉厚の差によるマイクロチャネル間の相対的な冷却能力
の変化で、各1次元LDアレイ素子の発振波長のピーク
を固体レーザ媒質の吸収スペクトル半値全幅内に収める
ことにより、発振スペクトルのピーク波長にバラツキが
ある複数の1次元LDアレイ素子で2次元LDアレイ素
子が構成されても、固体レーザの励起に適した狭帯域の
レーザ光を発振することができる。
【0052】請求項5に記載の発明に係るLD励起固体
レーザによれば、請求項1から4いずれかに記載の2次
元LDアレイ素子と、この2次元LDアレイ素子を励起
光源とする固体レーザからなることにより、固体レーザ
媒質の吸収スペクトル半値全幅内に狭帯域化した高出力
で狭帯域のレーザ光で励起され、高い効率で発振するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る2次元LDア
レイ素子の詳細構成を示す断面図。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る2次元LDア
レイ素子の詳細構成を示す断面図。
【図3】固体レーザ媒質の吸収スペクトル分布と、図1
または図2の2次元LDアレイ素子を構成する各1次元
LDアレイ素子の発振スペクトル分布を示す図。
【図4】図1または図2の2次元LDアレイ素子を励起
光源とした、本発明の第3の実施の形態に係るLD励起
固体レーザを示す図。
【図5】2次元LDアレイ素子の全体構成を示す鳥瞰図
である。
【図6】従来の2次元LDアレイ素子の断面図。
【図7】固体レーザ媒質の吸収スペクトル分布と、図6
に示す従来の2次元LDアレイ素子を構成する各1次元
LDアレイ素子の発振スペクトル分布を示す図。
【符号の説明】
1 1−1、1−2、1−3 1次元LDアレイ素子 2 2次元LDアレイ素子 3 3−1、3−2、3−3、3−4 マイクロチャネ
ル 4 絶縁材 5 5−1、5−2、5−3 接合材 6 電流 7 7−1、7−2、7−3 レーザ光 8 冷媒 9 9−1、9−2、9−3、9−4 冷媒通路 10 固体レーザ媒質の吸収スペクトル分布 11 LD励起固体レーザ 12 固体レーザ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の1次元LDアレイ素子を集積化し
    てなる2次元LDアレイ素子において、 1次元LDアレイ素子の温度を相対的に異ならせ、各1
    次元LDアレイ素子の発振波長のピークを所定の帯域内
    に収める温度制御手段を具備することを特徴とする2次
    元LDアレイ素子。
  2. 【請求項2】 前記温度制御手段は各1次元LDアレイ
    素子と冷却構造体との間の接合材からなり、該温度制御
    手段を構成する複数の接合材の厚みが相対的に異なり、
    この厚みの差による接合材間の相対的な熱抵抗の変化
    で、各1次元LDアレイ素子の発振波長のピークを固体
    レーザ媒質の吸収スペクトル半値全幅内に収めることを
    特徴とする請求項1に記載の2次元LDアレイ素子。
  3. 【請求項3】 前記温度制御手段は各1次元LDアレイ
    素子と冷却構造体との間の接合材からなり、該温度制御
    手段を構成する複数の接合材の材質が相対的に異なり、
    この材質の差による接合材間の相対的な熱抵抗の変化
    で、各1次元LDアレイ素子の発振波長のピークを固体
    レーザ媒質の吸収スペクトル半値全幅内に収めることを
    特徴とする請求項1に記載の2次元LDアレイ素子。
  4. 【請求項4】 前記温度制御手段は各1次元LDアレイ
    素子を冷却するマイクロチャネルからなり、該温度制御
    手段を構成する複数のマイクロチャネルの冷媒通路断面
    積と1次元LDアレイ素子と接合するマイクロチャネル
    側面の肉厚が相対的に異なり、これら冷媒通路断面積と
    肉厚の差によるマイクロチャネル間の相対的な冷却能力
    の変化で、各1次元LDアレイ素子の発振波長のピーク
    を固体レーザ媒質の吸収スペクトル半値全幅内に収める
    ことを特徴とする請求項1に記載の2次元LDアレイ素
    子。
  5. 【請求項5】 請求項1から4いずれかに記載の2次元
    LDアレイ素子と、この2次元LDアレイ素子を励起光
    源とする固体レーザからなること特徴とするLD励起固
    体レーザ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003531499A (ja) * 2000-04-13 2003-10-21 トルンプ ラーザー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディトゲゼルシャフト 冷却および動作監視を伴うダイオードレーザ装置
JP2005079580A (ja) * 2003-08-29 2005-03-24 Osram Opto Semiconductors Gmbh 複数の発光領域を有するレーザー装置
US7989751B2 (en) 2008-06-06 2011-08-02 Sanyo Electric Co., Ltd. Light combining method, illumination device, and projection display device
US8042955B2 (en) 2007-08-10 2011-10-25 Sanyo Electric Co., Ltd. Laser module, illumination device, and projection display device
WO2014126124A1 (ja) * 2013-02-13 2014-08-21 株式会社フジクラ 半導体レーザ装置
CN107221834A (zh) * 2017-05-16 2017-09-29 西安炬光科技股份有限公司 半导体激光器的封装结构及封装方法

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