JPH11106221A - ガラス素子の成形方法 - Google Patents

ガラス素子の成形方法

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JPH11106221A
JPH11106221A JP26964797A JP26964797A JPH11106221A JP H11106221 A JPH11106221 A JP H11106221A JP 26964797 A JP26964797 A JP 26964797A JP 26964797 A JP26964797 A JP 26964797A JP H11106221 A JPH11106221 A JP H11106221A
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molding
glass material
glass
molded
shape
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JP26964797A
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Isamu Shigyo
勇 執行
Hiroyuki Kubo
裕之 久保
Hiroe Tanaka
弘江 田中
Masayuki Tomita
昌之 冨田
Tamakazu Yogo
瑞和 余語
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B40/00Preventing adhesion between glass and glass or between glass and the means used to shape it, hold it or support it
    • C03B40/04Preventing adhesion between glass and glass or between glass and the means used to shape it, hold it or support it using gas
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/63Pressing between porous dies supplied with gas, i.e. contactless pressing

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟化状態にある成形ガラス素材から、直接に
精度の良い表面形状を有するガラス素子を得られるガラ
ス素子の成形方法を提供する。 【解決手段】 軟化状態の成形ガラス素材を多孔質の成
形型を用いて加圧成形する際に、前記成形型の成形面か
ら流体を噴出させることにより、成形ガラス素材と上記
成形面とを互いに非接触の状態に保ちながら、上記成形
面に倣うように成形ガラス素材の形状を整えるガラス素
子の成形方法において、前記成形型に、前記成形面に連
なるガス抜き用の溝を設けると共に、成形型と成形ガラ
ス素材とを相対的に回転させながら、加圧成形をするこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、カメラや
ビデオカメラに用いられる、レンズなどの光学ガラス素
子を、熱間加工で、加圧成形する成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ガラス素子の加圧成形加工に
は、軟化状態の成形ガラス素材と成形型の成形面とを接
触させて、所要の光学機能面に相当する表面形状を得
る、所謂、熱間プレス成形法が広く用いられており、通
常、この成形法には、胴型とその胴型に組み合わせられ
る複数の上下の成形用型部材よりなる成形型が採用され
る。そして、加熱軟化状態にある成形ガラス素材をプレ
スし、前記型部材の成形面に対応した形状を、前記成形
ガラス素材の表面に転写し、その後、冷却を行い、前記
型部材からガラス素子を取り出すのである。
【0003】また、特公昭48−22977号公報や特
開昭59−195541号公報には、型部材として多孔
質材を用い、また、超音波振動を用いて、成形型の表面
にガス膜を作り、そのガス膜を介して、前記成形型の成
形面と軟化状態の成形ガラス素材とを、非接触の状態
で、前述同様の工程を経て、レンズなどのガラス素子を
得る技術が、開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成形型
の成形面の形状を、成形ガラス素材の表面に接触、転写
させる光学ガラス素子の成形方法(従来例)では、加熱
された成形型と成形ガラス素材が、互いに直接、接触す
るために、両者の間に融着が起こり、また、成形時の両
者の温度差により、成形ガラス素材が、不均一な熱収縮
を起こし、それが原因で、成形面の形状の転写不良が発
生するなどの問題があった。
【0005】特に、素材がガラスでは、その成形温度が
高いために、このような問題が顕著であって、成形温度
を上げて成形時間を短縮したり、高温の溶融ガラスから
直接に、精密な形状のガラス素子を得るには、可成り大
きな困難をともなっていた。また、成形ガラス素材と成
形型の成形面との接触による両者間の反応や、成形型表
面の摩耗などにより、成形型が劣化し易く、融着や反応
防止のための離型剤の使用とも相俟って、精度の良いガ
ラス素子を得る条件が厳しく、従って、使用できる成形
型の素材も可成り限定され、それを成形できるガラスの
種類も大幅に制約されたものとなるという問題があっ
た。
【0006】上記のような問題を避けるために、前述の
ように、特公昭48−22977号公報や特開昭59−
195541号公報に所載には、成形型と成形ガラス素
材とを相互に接触させない技術が開示されている。確か
に、このように、成形型と成形ガラス素材とを非接触の
状態で成形することは、融着防止に対して、充分な効果
を発揮するが、軟化状態にある、温度の高いガラス素材
を、加圧成形し、冷却すると、出来上がった成形品の肉
厚形状が一定でなかったり、成形品への冷却が不均一で
あると、冷却中に成形品の内部の温度分布に差を生じ、
冷却中の熱収縮が均等に起こらず、その収縮が温度の比
較的高い部分に集中するため、冷却後にその部分が窪ん
だ状態に変形してしまう、所謂、ヒケと呼ばれる現象が
生じ、本来の目的とする表面形状と大きくかけ離れた成
形品ができてしまうという問題があった。
【0007】更に、非接触状態を維持するために用いら
れる、成形型からの噴出ガスの圧力分布の違い及び温度
のバラツキにより、転写されるべき成形ガラス素材の表
面の形状が不安定になり、前述のヒケの発生と合せて、
所望の表面形状を得ることが困難となり、まして、精度
の良いガラス素子を作り出すことが、非常に困難である
という問題があった。
【0008】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは、前述のような種々の問
題点を解決し、軟化状態にある成形ガラス素材から、直
接に精度の良い表面形状を有する光学ガラス素子などの
ガラス素子を得られるガラス素子の成形方法を提供する
にある。
【0009】また、本発明の他の目的とするところは、
より安定的に、非接触で加圧成形する際のガラス素子の
成形方法における幾つかの手段を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述のような問題を解決
するためには、冷却完了後の形状が安定するように、成
形ガラス素材にかかる圧力、その分布、成形中及び冷却
中の温度、その分布などを安定させる必要があり、更
に、成形ガラス素材と成形型の成形面との間に存在する
非接触用の流体の厚さを均一にし、成形型と成形ガラス
素材とを、常に、均等な非接触状態に保つ必要がある。
【0011】以上のことを考慮して、前記目的を達成す
るため、本発明では、軟化状態の成形ガラス素材を多孔
質の成形型を用いて加圧成形する際に、前記成形型の成
形面から流体を噴出させることにより、成形ガラス素材
と上記成形面とを互いに非接触の状態に保ちながら、上
記成形面に倣うように成形ガラス素材の形状を整えるガ
ラス素子の成形方法において、前記成形型に、前記成形
面に連なるガス抜き用の溝を設けると共に、成形型と成
形ガラス素材とを相対的に回転させながら、加圧成形を
することを特徴とする。
【0012】なお、上記構成において、多孔質の成形面
の一部にガス抜き用の溝を設けることにより、成形面か
ら成形ガラス素材にかかるガス圧力を制御し易くなり、
特に、中央部が周辺部より高くなる傾向を防ぐことが可
能となる。ここで考慮すべきことは、成形面に対して単
に溝を設けただけでは、被成形ガラス塊の表面に溝の形
状が転写してしまうので、上述のような、成形型と成形
ガラス素材との相対的回転が必要になる。
【0013】その上、上記問題を解決できるだけでな
く、その相対回転は、圧力分布、特に、回転軸周りの実
質的にガラス素材にかかる圧力を均一にでき、同時に、
成形面全体の温度分布も均一にすることが可能となり、
ヒケが発生しにくく、表面の滑らかなガラス素子を得る
ことができる。
【0014】この時の適正な回転速度は、成形ガラス素
材の粘度や形状の大小にも左右されるが、高速の方が温
度、圧力も安定し、良好な結果が得られる。また、溝は
回転の中心部から外周に向かって形成されることが必要
であるが、溝の形状を工夫することで、中央部や外周縁
部における圧力の分布を制御することが可能となる。
【0015】更に、本発明では、前記溝は、成形面の中
央部から半径方向に延びる形状で、1もしくは、複数
個、形成されており、前記成形ガラス素材の表面は、前
記成形型との相対回転で、成形面の形状に倣うように加
圧成形されることで、換言すれば、成形に係わる成形面
を、その回転の法線方向に対する長さを短くして、その
部分を素材に対して非接触で押し当てながら、回転させ
ることにより、軸対称の転写面を成形ガラス素材塊の表
面に形成させるのである。
【0016】前記の方法では、成形型の成形面を実質的
に小さくすることができ、そのことにより、成形面上で
の圧力分布のむらを少なくし、圧力に対する制御も容易
となるため、ガラス素材と成形面との間隔を、安定させ
易くなる。また、成形面積が少ないために、成形面の加
工精度を上げ易く、成形品の精度を上げることが容易に
なる。但し、この時、ガラス素材を成形する面積が、成
形される面積に対して小さくなるため、それを補う意味
で、回転速度を早くする必要があり、また、そうするこ
とで、成形品の形状精度をより向上し、安定させること
が可能となる。
【0017】なお、溝を複数個設けることで、成形型の
成形面全体における圧力バランスが取り易くなり、成形
品の高い形状精度を確保し易くなり、また、圧力バラン
スが良くない成形型に対しても、溝を複数個追加加工す
ることによって、バランスを補正する便宜もある。
【0018】従って、本発明の成形方法によれば、流体
を噴出させる事が可能な多孔質材からなる成形面を持つ
成形型を用いて非接触でガラス素子を得る際に、成形面
に流体を逃がす為の溝を設け、成形面と成形素材とを相
対的に回転させる事により、成形品の形状精度に大きく
影響を及ぼす成形素材と成形面との間に存在する流体の
圧力分布や膜厚や温度分布に対して、均一化、制御性を
大幅に向上させる事が可能となり、高精度な形状を有す
るガラス素子を得る事が出来るようになり、特に回転軸
を中心とした軸対象に膜厚が容易に均一化する事によ
り、レンズ等の機能面が軸対称の形状のガラス素子に対
しては大きな効果がある。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一の実施の形態
を、図面を参照して具体的に説明する。図1、2は、そ
れぞれ、本発明で用いられる成形装置の概略図、およ
び、本発明に用いられる成形型の説明図である。図1に
おいて、符号1は型ユニットであり、下型構成部材2と
上型構成部材3とから成り立っており、更に、構成部材
2、3は、それぞれ、下型部材11と、上型部材21
と、それらを、それぞれ保持する下型ホルダー12と、
上型ホルダー22とで構成されている。
【0020】なお、ホルダー12、22には、これらに
流体(気体)をバランスよく供給・分配するための圧力
室12a、22aが設けられており、更に、ヒーター1
3、23および測温手段(図示せず)が、それぞれ埋め
込まれており、下型部材11、上型部材12並びに流体
の温度を、最終的に調整することができるようになって
いる。
【0021】また、符号11a、21aは、それぞれ、
ガラス素子としての成形品の表面形状を決定する下型部
材11と上型部材21の成形面を示しており、上型部材
21には、図2に示すように、成形面21a上に位置し
て、その一部に流体の抜き出し用の溝21bが設けられ
ている。また、符号31は流体の供給パイプであり、図
示の矢印:Aの部位より供給された流体を、圧力・流量
調節器32a、32bへ供給するように構成され、更
に、圧力・流量調節器32a、32bの先には、それぞ
れ、流体の温度調整を目的として、加熱ヒーター33
a、33bが取り付けられている。
【0022】また、構成部材2、3には、駆動装置(図
示せず)が、それぞれ、備えられていて、図示の矢印:
Ba、Bbのように、構成部材2、3が、それぞれ、独
立に上下・左右方向に移動できようになっており、更
に、矢印:Ca、Cbのように、下型部材11及び上型
部材21の各センターを中心として、任意の回転数で、
互いに、反対方向に回転できるようになっている。この
ため、構成部材2、3は、耐熱性のあるフレキシブルチ
ューブ34a、34bおよびロータリージョイント1
4、24を介して、加熱ヒーター33a、33bに接続
されている。
【0023】また、符号41は、流体の流量圧力や温度
を制御する流体制御器であり、信号線42a、42bお
よび制御線43a、43bにより、圧力・流量調節器3
2a、32bおよび加熱ヒーター33a、33bを、自
由に制御できるようになっている。
【0024】図3は、溶融軟化状態の成形ガラス素材
を、成形素材供給ノズルより型ユニットに供給し、更
に、供給された成形ガラス素材を、ノズルより切断分離
する時の工程説明図であり、同図において、符号101
は溶融・軟化状態の成形ガラス素材102の成形素材供
給ノズルであり、102bは下型部材11の成形面11
aの上に供給された、切断前の成形ガラス素材塊を、ま
た、102cは成形素材供給ノズル101から流下され
た成形ガラス素材102と切断前の成形ガラス素材塊1
02bの間に作られる、切断のためのくびれを、更に、
102aは下型部材11の成形面11a上にて得られた
成形ガラス素材塊を表わす。
【0025】
【実施例】
(第1の実施例)次に、上記の成形装置を使用してガラ
ス素子を成形する工程を、図面を用いて具体的に説明す
る。なお、ここで成形されるガラス素子は、ビデオカメ
ラに用いられる両凸球面レンズのための近似形状ブラン
クであり、例えば、外径が14mmφで、それぞれの面
の曲率がR:20mmとR:35mm、中心肉厚が3m
mである。そして、この近似形状ブランクを更に追加加
工することで、所望の機能を持つレンズにすることがで
きる。該光学ガラス素子についてのガラス素材には、そ
の温度が1300℃の時に101.5 dPa・s、120
0℃の時に101.6dPa・s、1100℃の時に10
1.8 dPa・s、1000℃の時に102.2dPa・
s、890℃の時に102.9 dPa・s、720℃の時
に105 dPa・s、610℃の時に107.6 dPa・
s、498℃の時に1013dPa・sとなるガラス粘度
となる粘性特性を持つ光学ガラスが用いられる。
【0026】また、型部材11、21の材料としては、
気孔率が30%、最大穴径が12ミクロンである多孔質
カーボンが用いられ、流体には、型部材11、21の酸
化を防ぐために、窒素ガスが用いられる。更に、型部材
21には、図2に示すように、ガス抜きをよくするため
に、その外周縁部に近づくにつれて、幅と深さが大きく
なっているガス抜き用の溝21bが、型部材21の成形
面21aの中央部より若干離れた部位より成形面21a
の外周に至る範囲で、放射状に延出させている。
【0027】このように準備された型部材11、21
を、図1に示す成形装置に取り付け、図3に示すような
ガラス流出による切断方法で、軟化状態のままの成形ガ
ラス素材塊102aを得た。ここで、この行程を図3を
用いて、より具体的に説明する。まず、ガラス溶融炉
(図示せず)で、上記ガラス素材を溶融し、その後、脱
泡、均質化の行程を経て、軟化状態の成形ガラス素材で
ある、均質な溶融ガラス素材102を準備する。更に、
それをガラス溶融炉の未端に設けられている成形ガラス
素材供給ノズル101へと導く。
【0028】ここでは、供給ノズル101を1200℃
の温度に調節・設定し、ガラス素材102を流出させる
と共に、下型構成部材2を101の直下に持って行き、
図3の(a)に示すように、成形面11a上に所定の容
量まで受けた後、図3の(b)に示すように、下型構成
部材2を矢印:Dのように、下方へ少し下げ、流下する
成形ガラス素材102と、切断前の成形ガラス素材塊1
02bとの間に、くびれ102cを発生させ、このくび
れ102cがガラスの自重と表面張力により、それ自体
で切断に到るまで待機し(図3の(c)の状態)、軟化
状態の成形ガラス素材塊102aを得た。このように、
くびれ102の切断工程において、下型構成部材2を一
旦停止させることにより、くびれ102cの部分が冷や
されることが少なくなり、自重と表面張力により、自然
に切断することが可能となる。
【0029】このために、成形ガラス素材の切断部位に
は、従来のような、糸状に固化した切断痕や、破断痕が
残らないので、成形ガラス素材塊102aの表面には、
有害な欠陥が生じておらず、下型構成部材2の下降タイ
ミングや、供給ノズル101の温度を任意に調整するこ
とで、常に、目的の重量に成形ガラス素材塊102aを
合わすことが可能となる。
【0030】なお、この時の流体(窒素ガス)の温度
は、ガラス素材を成形面11aに受ける時、ガラスの転
移点以下の温度である200℃に、その直後には、転移
点近くの温度である450℃になるように、加熱ヒータ
ー33a、13の温度を調整し、更に、窒素ガスの流量
も、ガラス素材102を成形面11aに受ける直前まで
に毎分:20リッター、その後は、毎分:5リッターと
なるように、圧力・流量調節器32aで制御した。
【0031】このようにすることで、ガラス素材102
が成形面11aに達する前に、ガラス素材102の先端
が、多少固化し、窒素ガスの流量も増えるため、そのガ
ラス素材102の先端が、全く成形面11aに接触する
ことなく、また、上述または前記の切断方法を用いるこ
とも併せて、表面には、全く欠陥がない成形ガラス素材
塊102aが得られた。
【0032】次に、下型構成部材2を上型構成部材3の
直下に移動し、下型部材11で成形ガラス素材塊102
aを受けている部位で、その成形ガラス素材塊102a
の下面近傍の粘度が106 7.5 dPa・s、その他の
表面近傍の粘度が103 6dPa・sにおいて、中心
付近が十分に柔らかい内に、成形面に対して、非接触状
態で加圧成形するのである。
【0033】この際、成形面11a、21aから噴出す
る窒素ガスの流量を、毎分:2リッターとし、また、ガ
ラス温度を、そのガラスの粘度で1013dPa・sに相
当する500℃となるように、圧力・流量調節器32
a、32bと、加熱ヒーター33a、33bとを、流体
制御器41により設定し、上型部材21のみを、Cbの
方向に、毎分:120回転の速度で回転させながら、冷
間時のレンズの中心肉厚が3mmに相当する部位になる
まで、約20秒かけて、型ユニット1を閉じ、成形ガラ
ス素材塊102aに成形面11a、21aの形状を間接
的に転写させたのである。
【0034】その後、成形された近似形状ブランク(成
形ガラス素材塊)の表面近傍の粘度が1012dPa・s
(温度で約515℃)となった時点で、型ユニットを開
き、下型部材11から窒素ガスを噴出させたままの状態
で、上記近似形状ブランクを吸着ハンド(図示せず)で
取り出した。更に、このようにして得られた近似形状ブ
ランクを、研磨した後、芯取をして、所望の形状のレン
ズを得た。
【0035】その結果は、本発明の製法によれば、近似
形状ブランク(成形品)の上面側に、うねりや欠陥が殆
ど無く、研削加工の必要性が全く無い上、直接の研磨加
工によって、約10μmほど、表層を研磨除去するだけ
で、十分な光学レンズとしての性能が得られることが確
認できた。
【0036】(第2の実施例)次に、図2、図4に示す
形状の型部材を、それぞれ下型部材、上型部材として、
第1の実施例で用いた成形装置を用いて、成形ガラス素
材塊を得る場合を説明する。ここでは、直径が10mm
φ、凸面の曲率をR:20mm、凹面の曲率をR:30
mm、中心部の肉厚が3.3mm、コバ部の厚さが約
3.1mmである凸メニスカス形状のレンズを成形し
た。
【0037】なお、図4において、符号221は上型部
材であり、その中心部から外周縁にかけて、レンズの光
学面を形成する成形面221aが形成されており、その
成形面221aは、図示のように、極く一部を除いて、
逃げ部の溝221bとして、除去されている。更に成形
面221aは、Y2 −Y2 の断面で示すように、頂点の
一部を残して、エッジの無いように加工されていて、成
形型の回転の際に、ガラス素材塊に対して食い込みを生
じないような、滑らかな形状となっている。
【0038】更に、溝221bの部分に対応する上型部
材221の表面の多孔質の孔は、通気を阻止するよう
に、潰されており、その部分から流体が噴出しないよう
に処置してある。また、下型部材には、前述の第1の実
施例の下型部材に用いた型部材と同形状の型部材を用い
ている。更に、上下型部材のどちらの成形面も、冷却時
の収縮を考慮して、完成したレンズの形状が、所望の形
状にするように曲率の補正を加えてあり、成形面での多
孔質の孔を除いて、鏡面となるように仕上げてある。な
お、ガラス素材は、第1の実施例と同じガラス材を用
い、流体としては、窒素ガスを用い、型材としては、気
孔率が20〜25%、最大孔径が5μm程度の多孔質カ
ーボンを用いた。
【0039】而して、このように準備した型部材2を、
第1の実施例と同様に、図1に示すような成形装置に取
り付け、既述した同じ方法で、軟化ガラス素材塊を得
た。この時の窒素ガスの温度は、溶融ガラス素材を成形
面21aに受ける時、ガラスの転移点付近の温度である
500℃に、その直後には、ガラスの粘度で107.3
Pa・sに相当する620℃の温度になるように調整
し、更に、窒素ガスの流量を、溶融ガラス素材102を
成形面21aに受ける直前まで、成形面21aに対し
て、毎分:18リッター、その後は、毎分:5リッター
となるように制御した。
【0040】次に、下型構成部材2を上型構成部材3の
直下に移動して、下型部材11で受けている成形ガラス
素材塊102aの下面近傍の粘度が105.6 7 dPa
・s、その他の表面近傍の粘度が103 5.6 dPa・
sであり、中心付近が十分に柔らかい内に、成形面21
a、221aから噴出する窒素ガスの流量を毎分:2リ
ッターとし、ガラスの粘度で107.6 dPa・sに相当
する温度、610℃となるように設定し、更に、下型構
成部材2と上型構成部材3が、互いに逆回転となるよう
な回転方向で、それぞれの回転数が200rpmとなる
ように、その回転速度を設定し、成形ガラス素材塊10
2aの中心肉厚が3.4mmとなるまで、毎秒:8mm
の速度で、型ユニット1を閉じた。
【0041】次いで、下型構成部材2と上型構成部材3
の回転を保った状態で、窒素ガスの温度を580℃、成
形面21a、221aからの流量がそれぞれ毎分:1リ
ッターとなるように設定し、冷間時のレンズの中心肉厚
が3.3mmに相当する位置になった時に、レンズの表
面近傍の粘度が108.0 dPa・sとなるように、閉じ
る速度を調整しながら、型ユニット1を閉じるのであ
る。これによって、レンズ素材としての成形ガラス塊の
表面に、成形面21a、221aの形状を転写させた。
【0042】上記の形状転写の工程の後、窒素ガスの流
量、および、下型構成部材2と上型構成部材3の回転を
そのままで、温度を150℃に設定し、冷却を開始し
た。冷却開始後、レンズの表面近傍の粘度が1012dP
a・s(約515℃に相当する温度)となった時に、下
型構成部材2と上型構成部材3の回転を停止し、同時
に、型ユニット1を開き、下型部材21から窒素ガスを
噴出させたままの状態で、レンズを吸着ハンド(図示せ
ず)で取り出した。その後、成形の完了した複数のレン
ズの精度を測定したが、全て、アス:0.8本、クセ:
0.5本以下に収まり、このままで、通常の光学レンズ
としての十分な精度を得ることができた。
【0043】(第3の実施例)次に、図5に示すような
下型部材221と上型部材321を用いて、第1の実施
例と同じ成形装置、並びに、ガラス材料を用いて、片面
がR:50mm、もう一方の面がR:40mmを基準と
する非球面形状をなす、コンパクトカメラ用の両凸のガ
ラス非球面レンズを成形した。なお、ここでは、当該レ
ンズの中心肉厚が4.3mm、直径が23mmφであ
る。
【0044】下型部材221は、転写形状を形成する成
形面221aに対して湾曲した放射状の3本の溝221
bを有し、上型部材321は、成形面321aが溝部3
21bに対して、突き出ているような形状を有してい
る。そして、それぞれの溝部では、多孔質の穴を潰し、
ガスが成形面以外から噴出しないように、加工してあ
る。
【0045】更に、成形面221a、321aの形状
は、コンピュータ・シミュレーションと予備テストで得
られたデータにより、予め溝部の形状と共に補正されて
いて、第2の実施例に用いた型の場合と同様に、穴部以
外の成形面は、平滑に仕上げられており、成形したレン
ズ素材が所望の形状になるように加工されている。
【0046】次に、このように加工準備した型部材22
1、321を、図1に示すような成形装置に取り付け
て、第1の実施例と全く同様にして、成形ガラス素材塊
102aを得た。
【0047】なお、加圧成形に先立って、図3に示す工
程で、溶融ガラス素材102bを下型部材11に受けた
後、下型構成部材2を上型構成部材3の直下に移動し、
成形ガラス素材塊102aの下面近傍の粘度が106
7.5 dPa・s、その他の表面近傍の粘度が103 6
dPa・sであり、中心付近が十分に柔らかい内に、成
形面221a、321aから噴出する窒素ガスの流量を
毎分:2.5リッター、その温度をガラスの粘度で10
7.6 dPa・sに相当する610℃となるよう、圧力・
流量調節器32a、32bと、加熱ヒーター33a、3
3bとを、流体制御器41により設定した。
【0048】また、下型部材221と上型部材321の
回転を225rpmとし、成形ガラス素材102aの中
心肉厚が4.4mmとなるまで、毎秒:8mmの速度で
型ユニット1を閉じた。次いで、噴出窒素ガスの温度を
600℃とし、流量を毎分:1.5リッターに設定し、
冷間時のレンズの中心肉厚が4.3mmに相当する位置
になるまで、型ユニット1を閉じ、成形ガラス素材の表
面に、成形面221aおよび成形面321aの形状を、
それぞれ転写させた。
【0049】その後、窒素ガスの流量はそのままで、温
度を150℃に設定して、冷却を開始し、ガラス塊の表
面の温度が498℃(ガラスの粘度1013dPa・sに
相当)で切った所で、型ユニット1を開き、レンズを取
り出した。型ユニット1を開き、下型部材221から窒
素ガスを噴出させたままの状態で、レンズを吸着ハンド
(図示せず)で取り出した。この後で、完成した複数の
レンズを、20℃の温度下において、その光学的な精度
を測定したが、全てアス:0.8本、クセ:0.5本以
下に収まり、良好な結果を得ることができた。
【0050】(第4の実施例)次に第1の実施例と全く
同じものを、予め重量調整されたガラス素材塊より成形
した実施例を述べる。即ち、第1の実施例で用いたのと
同じ材質のガラスブロックから、ガラス塊を切り出し、
それを、更に研削加工により、容積で311mm3 とな
るようなガラス塊に仕上げ、次いで、窒素ガスを毎分:
30リッター、噴出させている成形面11aの上に載置
した後、ヒーター13、33aにより、窒素ガスの温度
を、ガラスの粘度で105.4 dPa・sに相当する70
0℃の温度に上げて、これにより、ガラス素材塊を加熱
した。
【0051】この時、上型構成部材3も下型構成部材2
の真上に移動させ、上型構成部材3を、図1に示すよう
に、Cbの方向に30rpmの回転速度でまわしなが
ら、同様の温度の窒素ガスを流し、ガラス素材塊を上部
からも加熱した。このようにすることで、有害な欠陥が
無く、滑らかな表面を持ち、粘度が106 dPa・sの
軟化ガラス素材塊102aを得た。
【0052】次に、第1の実施例と同様に、成形面11
a、21aから噴出する窒素ガスの流量を毎分:2リッ
ター、温度を、ガラスの粘度で1013dPa・sに相当
する500℃となるように、圧力・流量調節器32a、
32bと加熱ヒーター33a、33bを、流体制御器4
1により設定した。なお、ここでは、上型部材21のみ
を、Cbの方向に毎分:120回転の速度で回転させな
がら、冷間時のブランクの中心肉厚が3mmに相当する
位置になるまで、約20秒かけて、型ユニット1を閉じ
ておき、成形ガラス素材塊102aの表面に、成形面1
1a、21aの形状を転写させた。その後、第1の実施
例と同様にして、近似形状ブランクを取り出し、研磨加
工を行ったが、その成果は、第1の実施例で得られたの
と同様であった。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
流体を噴出させることが可能な成形面を持つ、多孔質材
からなる成形型を用いて、非接触で、成形ガラス素材塊
を得る際に、成形面に、成形面から噴出した流体を逃が
すための溝を設けると共に、成形面と成形ガラス素材塊
とを、相対的に回転させることにより、成形品の形状精
度に大きく影響を及ぼすところの、成形ガラス素材と成
形面との間に存在する流体の圧力分布や膜厚や温度分布
に対して、容易に均一化が図れ、更に、制御性も向上さ
せることが可能で、その結果、形状精度の良いガラス素
子、特に、レンズなどの軸対称の形状を持つガラス素子
が、容易に成形加工でき、更に、従来から行われてきた
研削・研磨加工による、スラッジなどの廃棄物を極端に
削減することが可能となって、レンズなどのガラス素子
を大量に、かつ、安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられる成形装置の概略図である。
【図2】本発明で用いられる型部材の一例の図である。
【図3】本発明で用いられる成形ガラス素材の切断方法
の説明図である。
【図4】本発明の他の事例で用いられる型部材の説明図
である。
【図5】本発明の更に別の事例で用いられる型部材の説
明図である。
【符号の説明】
1 型ユニット 2 下型構成部材 3 上型構成部材 11,12,21,221,321 型部材 21a,221a,321a 成形面 21b,221b,321b 溝部 13,23 ヒーター 31 流体の供給パイプ 32a,32b 圧力・流量調節器 33a,33b 加熱ヒーター 41 流体制御器 101 成形ガラス素材供給ノズル 102 成形ガラス素材 102a 成形ガラス素材塊 102b 切断前の成形ガラス素材塊 102c くびれ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 昌之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 余語 瑞和 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟化状態の成形ガラス素材を多孔質の成
    形型を用いて加圧成形する際に、前記成形型の成形面か
    ら流体を噴出させることにより、成形ガラス素材と上記
    成形面とを互いに非接触の状態に保ちながら、上記成形
    面に倣うように成形ガラス素材の形状を整える光学ガラ
    ス素子の成形方法において、前記成形型に、前記成形面
    に連なるガス抜き用の溝を設けると共に、成形型と成形
    ガラス素材とを相対的に回転させながら、加圧成形をす
    ることを特徴とするガラス素子の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記溝は、成形面の中央部から半径方向
    に延びる形状で形成されており、前記成形ガラス素材の
    表面は、前記成形型との相対回転で、成形面の形状に倣
    うように加圧成形されることを特徴とする請求項1に記
    載のガラス素子の成形方法。
  3. 【請求項3】 前記溝は、成形面の中央部から半径方向
    に延びる形状で、円周方向に対して均等に、複数個形成
    されており、前記成形ガラス素材の表面は、前記成形型
    との相対回転で、成形面の形状に倣うように加圧成形さ
    れることを特徴とする請求項1に記載のガラス素子の成
    形方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009120457A (ja) * 2007-11-19 2009-06-04 Konica Minolta Opto Inc 下型、ガラスゴブの製造方法及びガラス成形体の製造方法

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