JPH11106541A - 液晶強化発泡体及びその製造方法 - Google Patents

液晶強化発泡体及びその製造方法

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JPH11106541A
JPH11106541A JP26707097A JP26707097A JPH11106541A JP H11106541 A JPH11106541 A JP H11106541A JP 26707097 A JP26707097 A JP 26707097A JP 26707097 A JP26707097 A JP 26707097A JP H11106541 A JPH11106541 A JP H11106541A
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JP
Japan
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liquid crystal
foam
resin
thermoplastic resin
weight
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Application number
JP26707097A
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English (en)
Inventor
Kenji Miyazaki
健次 宮崎
Yasushi Kawabata
康史 川端
Kouichi Karikaya
孝一 刈茅
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量性及び断熱性に優れているだけでなく、
より一層高い圧縮強度を有する発泡体の提供。 【解決手段】 フィブリル状とされた液晶樹脂を0.1
〜50重量%と、熱可塑性樹脂を50〜99.9重量%
の範囲で含む樹脂組成物からなる高発泡体6及び低発泡
体7により形成されており、低発泡体ではフィブリル状
液晶樹脂が実質的に厚み方向に配向されており、液晶強
化発泡体5の面方向に高発泡体6が分散されており、か
つ低発泡体7を介して高発泡体6が連結されて一体化さ
れている、液晶強化発泡体5。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶樹脂を用いる
ことにより熱可塑性樹脂発泡体を強化してなる液晶強化
発泡体及びその製造方法に関し、より詳細には、発泡体
としての性能を損なうことなく圧縮強度を高め得る液晶
強化発泡体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂系発泡体は、軽量性
及び断熱性に優れているため、屋上断熱材、床用断熱材
などの断熱材、自動車用天井材などの各種用途に幅広く
用いられているが、圧縮強度に欠けるという問題があっ
た。
【0003】熱可塑性樹脂系発泡体において圧縮強度を
高めるために、従来、発泡体の厚み方向に高密度の柱構
造を配置してなる発泡体が提案されている。例えば、特
開平8−112873号公報には、水平方向に発泡倍率
10〜50倍の熱可塑性樹脂高発泡体が分散されてお
り、該高発泡体が、相対的に低倍率の低発泡体により連
結されて一体化されている発泡体が開示されている。こ
こでは、上記低倍率の発泡体が厚み方向に延びているた
め、発泡体の厚み方向における圧縮強度が高められると
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平8−11287
3号公報に記載の発泡体では、上記低発泡体が厚み方向
に延びているため、発泡体の圧縮強度は一応高められる
ものの、用途によっては、より一層高い圧縮強度を有す
ることが求められている。
【0005】本発明の目的は、軽量性及び断熱性等に優
れているだけでなく、より一層高い圧縮強度を有する発
泡体及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、液晶樹脂を用いて強化された液晶強化発泡体であっ
て、フィブリル状とされた液晶樹脂を0.1〜50重量
%と、熱可塑性樹脂を50〜99.9重量%とを含む樹
脂組成物からなる高発泡体及び低発泡体により形成され
ており、前記低発泡体では、フィブリル状液晶樹脂が実
質的に厚み方向に配向されており、液晶強化発泡体の面
方向に高発泡体が分散されており、かつ低発泡体を介し
て高発泡体が連結されて一体化されていることを特徴と
する。
【0007】請求項1に記載の発明に係る液晶強化発泡
体では、好ましくは、請求項2に記載のように、高発泡
体及び低発泡体は、架橋された熱可塑性樹脂を用いて構
成される。
【0008】また、好ましくは、請求項3に記載のよう
に、上記高発泡体及び低発泡体は、互いにほとんど相溶
性を有しない2種以上の熱可塑性樹脂からなり、かつ熱
可塑性樹脂のうち1つの熱可塑性樹脂が優先的に架橋さ
れている。
【0009】請求項4に記載の発明は、フィブリル状の
液晶樹脂を0.1〜50重量%、熱可塑性樹脂を50〜
99.9重量%の割合で含む熱可塑性樹脂組成100重
量部に対し、熱分解型発泡剤20重量部以下を含む発泡
性熱可塑性樹脂組成物を得、該発泡性熱可塑性樹脂組成
物をペレット化してペレットを得、得られたペレットを
均一に分散配置し、前記液晶樹脂の転移点以下の温度で
加熱発泡させることを特徴とする請求項1に記載の液晶
強化発泡体の製造方法である。
【0010】以下、本発明の詳細を説明する。 (熱可塑性樹脂)本発明においては、上記熱可塑性樹脂
と液晶樹脂とからなる樹脂組成が用いられるが、熱可塑
性樹脂としては、発泡可能な熱可塑性樹脂であれば特に
限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ホモポリプロピ
レン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレ
ンなどのオレフィン系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリ塩化ビニル;ポリスチレンなどを挙げること
ができる。なかでも、最終的に高い圧縮強度が得られる
こと、並びに圧縮永久歪みが小さくなるため、高密度ポ
リエチレン及びホモポリプロピレンを用いることが好ま
しい。
【0011】(液晶樹脂)本発明において用いられる液
晶樹脂としては、上記熱可塑性樹脂の融点よりも、液晶
転移点温度が高いものであれば、特に限定されるもでは
ないが、全芳香族ポリエチレン、半芳香族ポリエステル
などの熱可塑性液晶ポリエステルや熱可塑性液晶ポリエ
ステルアミドを用いることが好ましく、具体的には、ポ
リプラスチック社製、商品名:ベクトラ、住友化学社
製、商品名:住化スーパー、日本精油化学社製、商品
名:ザイダー、ユニチカ社製、商品名:ロッドランなど
の市販の全芳香族ポリエステル液晶樹脂や半芳香族ポリ
エステル液晶樹脂を挙げることができる。
【0012】(熱可塑性樹脂と液晶樹脂との混合割合)
本発明においては、熱可塑性樹脂と液晶樹脂との混合割
合については、目的とする液晶強化発泡体の圧縮強度を
十分高めるには、液晶樹脂を熱可塑性樹脂及び液晶樹脂
の合計量100重量%に対し、0.1〜50重量%の範
囲とすることが必要であり、好ましくは1〜30重量
%、より好ましくは3〜20重量%の範囲とされる。液
晶樹脂の混合割合が0.1重量%未満の場合には、十分
な圧縮強度を得ることができず、50重量%を超える
と、樹脂組成物の流動性が高くなりすぎ、成形加工性が
低下することになる。
【0013】(相溶化剤)本発明においては、液晶樹脂
と上記熱可塑性樹脂との混合組成に、液晶樹脂及び熱可
塑性樹脂の組成に応じて、互いの相溶性を改善するため
に、必要に応じて相溶化剤を添加してもよい。相溶化剤
の添加は、成形前に行ってもよく、成形時に行ってもよ
い。
【0014】上記相溶化剤としては、例えば、熱可塑性
樹脂としてオレフィン系樹脂を用いる場合、オレフィン
成分とスチレン成分や芳香族ポリエステル成分とを共重
合したもの;マレイン酸成分やアクリル酸成分を有する
オレフィン樹脂;グリシジルメタクリレート成分を有す
るオレフィン系共重合体などを挙げることができる。相
溶化剤の添加割合については、液晶樹脂及び熱可塑性樹
脂の組成に応じて適宜選択すればよい。
【0015】(フィブリル状)上記液晶樹脂は、液晶樹
脂と熱可塑性樹脂との樹脂組成物中においてフィブリル
状の形状となって分散されていることが必要である。フ
ィブリル状となっているため、従来のガラス強化複合材
料におけるガラス繊維と同様に、最終的に得られる液晶
強化発泡体における寸法安定性を高めることができ、か
つ線膨張率を低めることが可能となる。
【0016】この場合、フィブリル状とは、熱可塑性樹
脂中に分散している液晶樹脂が少なくともアスペクト比
(分散長/分散径)が1を上回る形状にある状態を示
す。上記フィブリル状液晶樹脂のアスペクト比について
は、1を上回る値であればよいが、10以上であること
が好ましい。
【0017】また、フィブリル状液晶樹脂のフィブリル
径は、機械的強度及び寸法安定性をさらに高める上で
は、0.1〜100μmとすることが好ましく、1〜1
0μmであることがより好ましい。
【0018】なお、熱可塑性樹脂と液晶樹脂とを含む樹
脂組成物を液晶樹脂の液晶転移点以上の温度で溶融混合
するに際し、剪断応力や伸長応力等の外部応力を加える
ことにより、液晶樹脂をフィブリル状として分散させる
ことができる。例えば上記熱可塑性樹脂と液晶樹脂とを
押出機内もしくは金型内などで溶融混合するに際して剪
断応力を加えればよく、それによって液晶樹脂を容易に
フィブリル状とすることができる。
【0019】液晶樹脂が熱可塑性樹脂マトリクス状でフ
ィブリル状とするのに必要な見かけの剪断速度は、1×
102 〜1×105 sec-1、好ましくは3×102
1×104 sec-1とすることが望ましい。剪断速度を
上記範囲とすることにより、押出された粘性物中の液晶
樹脂がフィブリル状となり易くなり、通常、フィブリル
径10μm以下、フィブリル長0.1mm以上のフィブ
リル形状とすることが容易となる。
【0020】(混合方法)上記熱可塑性樹脂と液晶樹脂
との混合方法については特に限定されず、例えば、熱可
塑性樹脂と液晶樹脂とをタンブラーなどのミキサーでド
ライブレンドした後、二軸押出機で溶融混練する方法、
2本の対向するロールで溶融混練する方法などを挙げる
ことができる。
【0021】二軸押出機で溶融混練した場合には、樹脂
組成物をストランドダイから押出し、ペレタイザーでペ
レット化することにより、次工程で用いる、フィブリル
化液晶樹脂複合ペレットを得ることができる。
【0022】図1に、上記のようにして得られた熱可塑
性樹脂と液晶樹脂を複合してなるフィブリル化液晶樹脂
複合ペレットの構成を略図点に示す。液晶樹脂複合ペレ
ット1では、熱可塑性樹脂2内にフィブリル化した液晶
樹脂3が所定の方向に配向された状態で分散されてい
る。
【0023】この場合、ペレットに含有されているフィ
ブリル化液晶樹脂のフィブリル長はペレット長で決定さ
れることになる。すなわち、ストランドダイから押し出
されたストランドの状態では、実質的にフィブリル化液
晶樹脂のフィブリル長が無限大であるため、ペレタイザ
ーによりペレット化することにより、ペレット内のフィ
ブリル長がペレット長さと同等になることになる。
【0024】ペレットの長さについては、目的とする液
晶強化発泡体における補強効果との兼ね合いで決定すれ
ばよく、一義的に定められるものではないが、2〜20
mmの長さのペレットを用いることにより十分な補強効
果を得ることができる。ペレット長が2mm以下では、
圧縮強度が低くなることがあり、20mmを超えると、
熱分解型発泡剤を溶融混練することが困難となることが
ある。
【0025】(熱分解型発泡剤及びその混合)請求項4
に記載の発明で用いられる上記熱分解型発泡剤として
は、用いられる熱可塑性樹脂の溶融温度より高い分解温
度を有するものであれば特に限定されない。熱分解性発
泡剤の例としては、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウ
ム、重炭酸アンモニウム、アジド化合物、ほう水素化ナ
トリウムなどの無機系熱分解型発泡剤;アゾジカルボン
アミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N´−ジニ
トロソペンタメチレンテトラミン、p,p´−ジニトロ
ソペンタメチレンテトラミン、p,p´−オキシビスベ
ンゼンスルホニルヒドラジド、アゾジカルボン酸バリウ
ム、トリヒドラジノトリアジンなどを挙げることがで
き、分解温度や分解速度の調整が容易であり、ガス発生
量が多く、環境衛生上優れているアゾジカルボンアミド
を用いることが好ましい。
【0026】上記熱分解型発泡剤の添加量は、目的とす
る発泡体の発泡倍率により決定されている。すなわち、
上記混合樹脂組成100重量部に対し、1重量部の熱分
解型発泡剤を添加すると、2.3倍の発泡倍率の発泡体
を得ることができる。従って、発泡倍率23倍の発泡体
を得るには、混合樹脂組成100重量部に対し、10重
量部の熱分解型発泡剤を添加すればよい。
【0027】好ましくは、請求項4に記載のように、上
記混合樹脂組成物100重量部に対し、20重量部以下
の熱分解型発泡剤が用いられ、それによって断熱性及び
軽量性などの発泡体の特性を損なうことなく、低発泡体
における圧縮強度向上効果に優れた液晶強化発泡体を確
実に得ることができる。なお、熱分解型発泡剤は、上記
液晶樹脂複合ペレットを得る前に、液晶樹脂及び熱可塑
性樹脂を混合する際に添加してもよい。
【0028】(ペレット化)請求項4に記載の発明の製
造方法では、液晶樹脂と熱可塑性樹脂と上記熱分解型発
泡剤とを含む樹脂組成物を溶融混練し、発泡性樹脂組成
物を得、該発泡性樹脂組成物をペレット化する。この発
泡性樹脂組成物を得る方法の具体的な工程について、特
に限定されるものではないが、例えば、二軸押出機を用
い上述した液晶樹脂複合ペレットに、熱分解型発泡剤を
溶融混練し、Tダイからシート状に押し出された発泡性
樹脂組成物を得る方法、あるいは液晶樹脂、熱可塑性樹
脂及び熱分解型発泡剤を一度に溶融混合する方法を用い
得る。また、発泡性樹脂組成物のペレット化の具体的な
工程についても、特に限定されるものではないが、例え
ば、Tダイからシート状に押し出された発泡性樹脂組成
物をペレタイザーによりペレット状に裁断することによ
り得ることができる。
【0029】上記のようにして得られた発泡性樹脂組成
物からなるペレットの一例を図2に示す。図2に示す発
泡性樹脂組成物からなるペレット4では、熱可塑性樹脂
を主体とするマトリクス内にフィブリル液晶樹脂3がラ
ンダム配向されている。
【0030】上記発泡性樹脂組成物からなるペレットの
大きさが大きすぎると、得られる発泡体の強度が低下す
る。従って、発泡性樹脂組成物からなるペレットについ
ては、直方体状のペレットでは、最長辺の長さを15m
m以下とすることが望ましい。
【0031】(加熱発泡)請求項4に記載の発明では、
上記発泡性樹脂組成物からなるペレットを、ほぼ均一に
分散配置し、熱分解型発泡剤の分解温度以上、液晶樹脂
の液晶転移点以下の温度に加熱することにより発泡す
る。この場合、液晶樹脂の液晶転移点を超える温度で発
泡させると、フィブリル化した液晶樹脂が再度粒子化
し、フィブリル化した液晶樹脂による圧縮強度向上効果
が得られなくなる。
【0032】加熱方法については、具体的には、一定温
度に保たれた加熱オーブンを用いる方法や遠赤外線ヒー
ターを用いる方法などを挙げることができる。加熱発泡
においては、発泡の進行に伴って、ペレットが隣のペレ
ットと融着し、続いて発泡体の厚み方向に発泡すること
になる。この場合、ペレット中のフィブリル化液晶樹脂
は、ペレット間の融着界面に沿って平行に、すなわち発
泡体の厚み方向に配向することになる。従って、最終的
に得られる液晶強化発泡体において、上記融着界面に沿
って平行に配向されたフィブリル化液晶樹脂により圧縮
強度が効果的に高められる。
【0033】また、ペレット同士の融着界面では、ペレ
ット同士が発泡力により押し合うことなるため、ペレッ
トの中心部に比べて発泡倍率が低くなる。そのため、融
着界面近傍が低発泡体を構成し、液晶強化発泡体の面方
向に分散された高発泡体が該低発泡体により連結されて
一体化された液晶強化発泡体を得ることができる。
【0034】上記のようにして得られる液晶強化発泡体
の構造を、図3及び図4に、それぞれ、部分切欠平面図
及び断面図で示す。液晶強化発泡体5では、高発泡体6
が面方向に分散されており、高発泡体6が低発泡体7で
連結されて一体化されている。
【0035】言い換えれば、上記高発泡体6が低発泡体
7を介して二次元的に多数積層された液晶強化発泡体が
得られる。この場合、低発泡体7では、発泡倍率が低
く、しかもフィブリル化液晶樹脂3が厚み方向に配向さ
れているため、液晶強化発泡体5の圧縮強度は飛躍的に
高められる。
【0036】上記高発泡体の発泡倍率は30倍以下であ
ることが好ましい。高発泡体の発泡倍率が30倍を超え
ると、低発泡体における圧縮強度向上効果を利用したと
しても、液晶強化発泡体の全体としての圧縮強度が低く
なるすぎることがある。
【0037】また、上記高発泡体と低発泡体の液晶強化
発泡体の面方向に沿う寸法については、低発泡体の寸法
が大きくなると液晶強化発泡体の軽量性が損なわれ、小
さすぎると液晶強化発泡体の圧縮強度が低下する。従っ
て、上記低発泡体の液晶強化発泡体の面方向に沿う寸法
は、0.05〜5mmの範囲とすることが好ましく、
0.1〜2mmとすることがより好ましい。同様の理由
により、高発泡体の液晶強化発泡体の面方向に沿う寸法
は3〜50mmが好ましく、5〜30mmとすることが
より好ましい。
【0038】なお、低発泡体及び高発泡体のそれぞれの
液晶強化発泡体の面方向に沿う寸法は、均一である必要
はなく、不均一であってもよい。また、高発泡体におけ
る平面形状についても、特に限定されず、矩形、円形な
どの様々な形状とすることができ、高発泡体が面方向に
分散されている状態についても、格子状あるいはハニカ
ム状など任意である。
【0039】低発泡体が液晶強化発泡体の全体に占める
割合が大きすぎると、発泡体の軽量化を図ることは困難
となり、小さすぎると、液晶強化発泡体の圧縮強度が低
下することがある。従って、低発泡体の液晶強化発泡体
全体に占める割合は、3〜30重量%とすることが好ま
しく、5〜25重量%とすることが特に好ましい。
【0040】本発明においては、低発泡体部分におい
て、フィブリル化した液晶樹脂は、得られた液晶強化発
泡体の面方向に対して交差する方向、好ましくは直交す
る方向(すなわち、厚み方向)に配向している必要があ
る。フィブリル化した液晶樹脂が、垂直方向に全く配向
していない場合には、圧縮強度向上効果を得ることがで
きない。従って、フィブリル化液晶樹脂のうち、70重
量%以上が液晶強化発泡体の厚み方向に配向しているこ
とが望ましく、90重量%以上が厚み方向に配向してい
ることがより好ましい。
【0041】請求項4に記載の発明では、上記熱発泡に
より液晶強化発泡体が得られるが、発泡後の冷却方法に
ついては、特に限定されない。例えば、加熱発泡後の液
晶強化発泡体を水槽に浸漬して水冷する方法、冷風発生
器により空冷する方法、温度調節機により熱可塑性樹脂
の溶融温度以下に保たれた一対の冷却ロール間を通過さ
せる方法などを挙げることができる。この場合、液晶強
化発泡体の厚みを容易に均一とし得るため、一対の冷却
ロール間を通過させる方法が特に好ましい。
【0042】フィブリル化液晶樹脂を液晶強化発泡体の
厚み方向に高い割合で配向させるには、上下一対の金属
板、金網、またはポリテトラフルオロエチレンなどから
なるベルト間において加熱発泡させることが望ましい。
特に、得られた液晶強化発泡体を剥離することが容易で
あるため、ポリテトメフルオロエチレン製ベルトを用い
ることが望ましい。これら上下一対の板状体間で加熱発
泡させることにより、発泡時において水平方向への発泡
が抑制され、厚み方向に効率的に発泡させることがで
き、それによってフィブリル化液晶樹脂が液晶強化発泡
体の厚み方向により確実に配向された液晶強化発泡体を
得ることができる。
【0043】(請求項2に記載の発明)請求項2に記載
の発明では、上記高発泡体及び低発泡体が、架橋された
熱可塑性樹脂からなる。熱可塑性樹脂が架橋されている
ため、高発泡可能となり、得られる液晶強化発泡体の熱
安定性を高めることができる。
【0044】架橋方法については、特に限定されず、例
えば、(イ)シラングラフト重合体を熱可塑性樹脂に溶
融混練後、水処理を行って架橋する方法、(ロ)過酸化
物を熱可塑性樹脂に過酸化物の分解温度より低い温度で
溶融混練後、過酸化物の分解温度以上に加熱して架橋す
る方法及び(ハ)熱可塑性樹脂に放射線を照射して架橋
する方法などを挙げることができる。
【0045】水架橋による方法(イ)は、熱可塑性樹脂
としてシラン架橋性ポリオレフィン樹脂を用い、液晶強
化発泡体の成形後に、水や水蒸気と接触させることによ
り架橋させる方法を言う。接触に際しての温度及び時間
については、適宜選択すればよい。
【0046】なお、シラン架橋ポリオレフィン樹脂と
は、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂
に不飽和基を有するシラン化合物をグラフト変性したも
の、またはその共重合体を示す。また、不飽和基を有す
るシラン化合物としては、ビニルトリメトキシシランや
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどを
挙げることができる。
【0047】上記シラン架橋性ポリオレフィン樹脂は、
アルコキシ基(例えばメトキシ基)を有し、このアルコ
キシ基と水とが接触し、加水分解し、シラノール基(水
酸基)となる。この水酸基と他の分子の水酸基とが反応
し、Si−O−Si結合を形成することにより、架橋さ
れた熱可塑性樹脂が得られる。
【0048】上記シラン架橋に際しての架橋を促進する
には、シラノール縮合触媒を併用してもよい。シラノー
ル縮合触媒としては、例えば、ジブチル錫ジフタレー
ト、ジブチル錫ジラウレート、オクタン酸コバルト、ス
テアリン酸亜鉛などを挙げることができる。シラノール
縮合触媒の添加量は、シラン架橋性ポリオレフィン樹脂
に対し0.001〜10重量%とすることが望ましい。
【0049】(ロ)過酸化物により熱可塑性樹脂を架橋
する方法においては、用いられる過酸化物は特に限定さ
れず、例えば、過酸化ベンゾイル、ジブチルパーオキサ
イド、ジクメルパーオキサイドなどを用いることができ
る。上記過酸化物を、熱可塑性樹脂に対し、単独で、も
しくはビニル基を有するモノマー(例えばスチレンモノ
マー)やポリマー(例えばブタジエンポリマー)などと
共に配合し、過酸化物の分解温度以上に加熱することに
より架橋させることができる。本発明では、予め過酸化
物が配合された熱可塑性樹脂を用い、成形し、成形時の
熱履歴もしくは成形後熱処理により架橋させることがで
きる。
【0050】(ハ)放射線を照射して架橋する方法は、
電子線やγ線などの放射線を成形品に照射することによ
り架橋する方法である。放射線の照射量は1〜20Mr
adの範囲が好ましく、3〜15Mradが特に好まし
い。放射線を照射する具体的な方法については特に限定
されず、2台の電子線発生装置を用い、その間に熱可塑
性樹脂を通過させ、熱可塑性樹脂に電子線を照射する方
法などを挙げることができる。この場合、過酸化物やビ
ニル基を有するモノマーなどを併用し、架橋してもよ
い。
【0051】また、その他の方法として、紫外線を用い
て架橋する方法や可視光線を用いて架橋する方法も挙げ
ることができる。紫外線や可視光線により分解し、ラジ
カルを発生させる開始剤を熱可塑性樹脂に添加しておく
ことにより、紫外線や可視光線の照射により熱可塑性樹
脂を架橋することができる。
【0052】上述した架橋方法は、単独で用いてもよ
く、併用してもよい。熱可塑性樹脂の架橋後のゲル分率
は1〜40重量%の範囲であることが好ましく、より好
ましくは3〜30重量%、さらに好ましくは5〜25重
量%である。架橋後のゲル分率が低すぎると、発泡時の
発泡安定性が悪くなり、均一な発泡体を得ることができ
ないことがあり、高すぎると、樹脂の伸長性が悪くな
り、高発泡体が得られないことがある。
【0053】上記ゲル分率は、120℃で24時間、サ
ンプルをキシレンに浸漬し、浸漬前後の重量を測定し、
残存重量の当初のサンプル重量に対する百分率で表した
ものである。
【0054】(請求項3に記載の発明)請求項3に記載
の発明では、上記高発泡体及び低発泡体が、互いにほと
んど相溶性を有しない2種以上の熱可塑性樹脂を用いて
構成されており、かつ熱可塑性樹脂のうちの1つの熱可
塑性樹脂が優先的に架橋されている。
【0055】ほとんど相溶性を有しないとは、2種以上
の熱可塑性樹脂の溶解性パラメータの差で規定すること
ができる。すなわち、上記2種以上の熱可塑性樹脂の相
溶性が低いと、この溶解性パラメータの差が大きくな
り、相溶性が高いと溶解性パラメータの差が小さくなる
ので、溶解性パラメータの差が0.1〜2.0が好まし
く、0.2〜1.0がより好ましい。
【0056】上記溶解性パラメータは、σ=ρΣFi/
Mにより求めた値をいうものとする。上記式において、
σは熱可塑性樹脂の密度、Mは熱可塑性樹脂を構成する
モノマー分子量、Fiはモノマーの構成グループのモル
吸引定数である。
【0057】上記熱可塑性樹脂としては、前述した各種
熱可塑性樹脂を挙げることができ、特に限定されるもの
ではないが、任意の2種の熱可塑性樹脂を選択し、混合
して用いることができる。2種類の熱可塑性樹脂を用い
る場合、その混合割合は、2:8〜8:2(重量比)の
範囲とすることが好ましく、この範囲外では、一方の熱
可塑性樹脂に優先的に架橋を施すことが困難となり、ほ
ぼ全体に架橋が施されることがある。また、熱可塑性樹
脂組成物の流動性が低下し、ペレット界面における液晶
樹脂の配向性が低下することがある。
【0058】使用する熱可塑性樹脂のメルトインデック
スは、0.5〜30g/10分の範囲のものが好まし
い。メルトインデックスが、上記範囲よりも小さいと、
2種以上の熱可塑性樹脂を混合した際に、分散性が悪く
なり、所望とする海島構造を発現しないことがある。海
島構造が発現しないと、2種以上の熱可塑性樹脂を混合
して1種の熱可塑性樹脂を優先的に架橋した場合、剪断
流動性を確保することが困難となり、フィブリル化液晶
樹脂が厚み方向に配向しないことがある。
【0059】メルトインデックスが30g/10分より
大きくなると、熱可塑性樹脂の粘度が発泡時に、発泡圧
に耐えられないほど低くなり、発泡倍率を高くすること
ができなくなる。従って、好ましくは、メルトインデッ
クス0.8〜20g/10分、より好ましくは1.0〜
15g/10分の熱可塑性樹脂が用いられる。
【0060】2種以上の熱可塑性樹脂の混合方法につい
ても特に限定されず、例えば、二軸押出機を用いる方
法、ロールを用いて混練する方法などを挙げることがで
きる。2種の熱可塑性樹脂のうち、一方に優先的に架橋
を施す方法としては、2種類の熱可塑性樹脂と、一方の
熱可塑性樹脂にのみ優先的に溶け込む架橋性樹脂をブレ
ンドし、しかる後、架橋する方法を用いることができ
る。例えば、上記シラン架橋性ポリオレフィンを用いる
方法では、熱可塑性樹脂と同種類のシラン架橋性樹脂を
用いることにより行い得る。
【0061】すなわち、熱可塑性樹脂(A)と同種類の
シラン架橋性樹脂と、熱可塑性樹脂(A)と別種の熱可
塑性樹脂(B)とをブレンドすることにより、シラン架
橋性樹脂を一方的に熱可塑性樹脂(A)に分散させるこ
とができ、その後熱水処理により架橋させると、一方の
熱可塑性樹脂(A)に優先的に架橋が施された熱可塑性
樹脂組成物を得ることができる。
【0062】上記熱可塑性樹脂組成物を発泡させると、
2種以上の熱可塑性樹脂のうち1種の熱可塑性樹脂が優
先的に架橋された液晶強化発泡体を得ることができる。
2種の熱可塑性樹脂のうち、一方の熱可塑性樹脂が優先
的に架橋されると、発泡時の剪断流動性が確保され、発
泡時にペレット同士の界面における剪断流動性が増大す
る。その結果、ペレット内のフィブリル化液晶樹脂が、
発泡方向である厚み方向に容易に配向することが可能と
なる。
【0063】(作用)請求項1に記載の発明では、フィ
ブリル状とされた液晶樹脂を0.1〜50重量%と、熱
可塑性樹脂を50〜99.9重量%の範囲で含む樹脂組
成物からなる高発泡体及び低発泡体により形成されてお
り、低発泡体ではフィブリル状液晶樹脂が実質的に厚み
方向に配向されており、液晶強化発泡体の面方向に高発
泡体が分散されており、かつ低発泡体を介して高発泡体
が連結されて一体化されているので、高発泡体及び低発
泡体により軽量性及び断熱性等の発泡体に必要な十分な
性能が発揮されると共に、上記低発泡体により圧縮強度
が高められる。
【0064】請求項2に記載の発明では、高発泡体及び
低発泡体が、架橋された熱可塑性樹脂を用いて構成され
ているため、高倍率発泡の液晶強化発泡体を得ることが
でき、かつ液晶強化発泡体の熱安定性が高められる。
【0065】請求項3に記載の発明では、高発泡体及び
低発泡体が、ほとんど相溶性を有しない2種以上の熱可
塑性樹脂からなり、1つの熱可塑性樹脂が優先的に架橋
されているため、上述した通り、発泡時の発泡性樹脂組
成物の剪断流動性が確保される。そのため、ペレット同
士の界面における剪断流動性が増大するので、ペレット
内のフィブリル液晶樹脂が、液晶強化発泡体の厚み方向
に確実に配向される。
【0066】請求項4に記載の発明では、フィブリル状
液晶樹脂う0.1〜50重量%、熱可塑性樹脂を50〜
99.9重量%の割合で含む熱可塑性樹脂組成100重
量部に対し、熱分解型発泡剤20重量部以下を含む発泡
性熱可塑性樹脂組成物をペレット化してペレットを得、
得られたペレットを均一に分散配置して液晶樹脂の転移
点以下の温度で加熱発泡させるため、発泡に際し、ペレ
ット同士の界面が融着し、融着界面近傍においては、ペ
レット同士が押し合うことになるため、融着界面近傍に
低発泡体が構成される。また、ペレット中心部分は高発
泡体となる。加えて、低発泡体においては、フィブリル
化した液晶樹脂が厚み方向に確実に配向されることにな
る。従って、請求項1に記載の発明に係る液晶強化発泡
体を確実に得ることができる。
【0067】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより、本発明を説明する。 (実施例1)ポリプロピレン(三菱化学社製、商品名:
EA9A、メットインデックスMF=0.3g/10
分、密度=0.9g/cm3 )と、液晶樹脂(ユニチカ
社製、商品名:ロッドランLC5000、液晶転移温度
=280℃)とを表1に示す割合で混合し、二軸混練押
出機(池貝機工社製、商品名:PCM−30)で溶融混
練し、直径3mmのストランドダイから押し出し、水冷
し、ペレタイザーでペレット化することにより、液晶樹
脂/熱可塑性樹脂複合ペレットを得た。このとき、バレ
ル温度及び金型温度の何れも290℃に設定した。
【0068】次に、液晶樹脂/熱可塑性樹脂複合ペレッ
トと、シラン架橋性ポリプロピレン(三菱化学社製、商
品名:リンクロンXPM800HM)と、シラン架橋触
媒マスターバッチ(三菱化学社製、商品名:PZ−10
S)と、熱分解型発泡剤(アゾジカルボンアミド、大塚
化学社製、商品名:ユニホームAZ SO−20、分解
温度=201℃)とを表2に示す割合で混合し、二軸混
練押出機(池貝機工社製、商品名:PCM−30)で溶
融混練し、リップクリアランス2mm、及び巾200m
mのシートダイから押し出し、上下一対の水冷式ロール
でサイジングすることにより、厚み2mm×巾180m
mの発泡性シートを得た。このとき、バレル温度及び金
型温度は、何れも180℃に設定した。
【0069】次に、上記発泡性シートをペレタイザーで
ペレット化することにより、5mm×5mm×厚み2m
mの矩形板状の発泡性ペレットを得た。この発泡性ペレ
ットを100℃の熱水に2時間浸漬し、架橋させた。
【0070】架橋後、発泡性ペレットをテトラフルオロ
エチレンからなる厚み0.5mmのシート上において、
300mm×300mmの矩形領域上に500g/m2
の密度でほぼ均一に載置した後、上方に上記テトラフル
オロエチレンからなる同じ寸法の第2のシートを被せ、
230℃に温度調節された加熱用オーブンに入れ、8分
間放置し、加熱発泡させた。
【0071】加熱発泡後、加熱用オーブンから取り出
し、発泡体を固化させた。固化させた後、上下2枚のテ
トラフルオロエチレンシートを剥離し、液晶強化発泡体
を得た。得られた液晶強化発泡体の厚みは10mmであ
り、平面形状は、300mm×300mmの矩形であっ
た。
【0072】次に、上記液晶強化発泡体から、50mm
×50mm×厚さ10mmの発泡体を5枚切り出し、J
IS K 7220に準じて25%圧縮強度を測定し
た。結果を表3に示す。
【0073】また、液晶強化発泡体の高発泡体部分と低
発泡体部分とをそれぞれ取り出し、それぞれの発泡倍率
及び厚みを測定した。発泡倍率については、液晶強化発
泡体の密度を測定し、発泡前の発泡性シートの密度で除
算し、その逆数をとることにより求めた。また、高発泡
体部及び低発泡体部のそれぞれの厚みはノギスにより測
定した。これらの結果を表3に合わせて示す。
【0074】得られた液晶強化発泡体中のゲル分率を測
定した。ゲル分率は、得られた液晶強化発泡体を120
℃の熱キシレン溶液に24時間浸漬し、残存物の重量の
浸漬前の液晶強化発泡体の重量に対する百分率をいうも
のとする。
【0075】次に、液晶強化発泡体を液体窒素で冷却
し、厚み方向に破断し、その破断面を走査型電子顕微鏡
で観察し、液晶強化発泡体中のフィブリル化した液晶樹
脂が厚み方向にどれだけ配向しているかを見積もった。
すなわち、破断面の走査型電子顕微鏡像から20のフィ
ブリル化した液晶繊維をピックアップし、フィブリル化
した液晶繊維が厚み方向に対してどの程度の角度ずれて
いるかを評価した。完全に厚み方向に配向した状態で
は、0°であり、完全に巾方向や長手方向に配向した状
態では90°と評価するため、配向角は0〜90°の値
で与えられる。結果を表4に示す。
【0076】(実施例2〜4)用いた樹脂及び発泡剤の
種類及び使用割合を、表1及び表2に示すように変更し
たことを除いては、実施例1と同様にして液晶強化発泡
体を得、実施例1と同様にして評価した。結果を表3及
び表4に示す。
【0077】(比較例1〜2)用いた樹脂及び発泡剤の
種類及び使用割合を、表1及び表2に示すように変更し
たことを除いては、実施例1と同様にして液晶強化発泡
体を得、実施例1と同様にして評価した。結果を表3及
び表4に示す。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】比較例1では、液晶樹脂を用いなかったた
め、ポリプロピレンを架橋したものの、圧縮強度は0.
10MPaと低かった。また、比較例2では、液晶樹脂
の配合割合が高すぎたためか、樹脂の流動性が高くなり
すぎ、シート状に成形することができなかった。
【0083】これに対して、実施例1〜4では、フィブ
リル状とされた液晶樹脂と熱可塑性樹脂としてのポリプ
ロピレンが本発明の範囲内で含まれており、フィブリル
状エポキシ樹脂が実質的に厚み方向に配向されており
(配向角が4.5°以下)、低発泡体を介して高発泡体
が連結されて一体化されているためか、圧縮強度が0.
14MPa以上と高い液晶強化発泡体が得られた。
【0084】
【発明の効果】請求項1に記載の発泡に係る液晶強化発
泡体では、フィブリル状液晶樹脂が0.1〜50重量%
と、熱可塑性樹脂50〜99.9重量%とを含む樹脂組
成物からなる高発泡体及び低発泡体により形成されてお
り、低発泡体ではフィブリル状及び液晶樹脂が実質的に
厚み方向に配向されており、液晶強化発泡体の面方向に
高発泡体が分散されており、かつ低発泡体を介して高発
泡体が連結されて一体化されているため、該低発泡体中
において、フィブリル状液晶樹脂が実質的に厚み方向に
配向していることにより、圧縮強度が飛躍的に高められ
る。
【0085】従って、高発泡体部分において、軽量性や
断熱性などの発泡体の性質を発揮し得るだけでなく、上
記低発泡体の作用により圧縮強度が高められるため、軽
量性及び断熱性に優れているだけでなく、圧縮強度が高
められた発泡体を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶強化発泡体の製造方法で用いられ
るフィブリル液晶樹脂が複合された熱可塑性樹脂ペレッ
トを示す斜視図。
【図2】本発明に係る液晶強化発泡体の製造方法におい
て、中間材料として容易に得られる発泡性熱可塑性樹脂
組成物ペレットを示す斜視図。
【図3】本発明に係る液晶強化発泡体の構造を説明する
ための部分切欠平面図。
【図4】本発明の液晶強化発泡体の構造を説明するため
の断面図。
【符号の説明】
1…フィブリル化液晶樹脂複合樹脂ペレット 2…熱可塑性樹脂 3…フィブリル化液晶樹脂 4…発泡性ペレット 5…液晶強化発泡体 6…高発泡体 7…低発泡体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶樹脂を用いて強化された液晶強化発
    泡体であって、フィブリル状とされた液晶樹脂を0.1
    〜50重量%と、熱可塑性樹脂を50〜99.9重量%
    とを含む樹脂組成物からなる高発泡体及び低発泡体によ
    り形成されており、前記低発泡体では、フィブリル状液
    晶樹脂が実質的に厚み方向に配向されており、液晶強化
    発泡体の面方向に高発泡体が分散されており、かつ低発
    泡体を介して高発泡体が連結されて一体化されているこ
    とを特徴とする液晶強化発泡体。
  2. 【請求項2】 前記高発泡体及び低発泡体が架橋された
    熱可塑性樹脂を用いて構成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の液晶強化発泡体。
  3. 【請求項3】 前記高発泡体及び低発泡体が、互いにほ
    とんど相溶性を有しない2種以上の熱可塑性樹脂からな
    り、かつ熱可塑性樹脂のうち1つの熱可塑性樹脂が優先
    的に架橋されている、請求項1に記載の液晶強化発泡
    体。
  4. 【請求項4】 フィブリル状の液晶樹脂を0.1〜50
    重量%、熱可塑性樹脂を50〜99.9重量%の割合で
    含む熱可塑性樹脂組成100重量部に対し、熱分解型発
    泡剤20重量部以下を含む発泡性熱可塑性樹脂組成物を
    得、該発泡性熱可塑性樹脂組成物をペレット化してペレ
    ットを得、得られたペレットを均一に分散配置し、前記
    液晶樹脂の転移点以下の温度で加熱発泡させることを特
    徴とする請求項1に記載の液晶強化発泡体の製造方法。
JP26707097A 1997-09-30 1997-09-30 液晶強化発泡体及びその製造方法 Pending JPH11106541A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001139714A (ja) * 1999-09-02 2001-05-22 Toray Ind Inc 発泡成形体用樹脂組成物の製造法および発泡成形体
JP2003056710A (ja) * 2001-08-10 2003-02-26 Nhk Spring Co Ltd ガスケット

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