JPH11107539A - 防水層の露出方法 - Google Patents

防水層の露出方法

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JPH11107539A
JPH11107539A JP28121397A JP28121397A JPH11107539A JP H11107539 A JPH11107539 A JP H11107539A JP 28121397 A JP28121397 A JP 28121397A JP 28121397 A JP28121397 A JP 28121397A JP H11107539 A JPH11107539 A JP H11107539A
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Shiro Funyu
志郎 船生
Hironori Kitayama
広典 北山
Shigehide Sakurai
重英 櫻井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低騒音で、好ましくはさらに低振動で、押え
コンクリートの一部を除去し、これにより防水層を露出
する方法を提供すること。 【解決手段】 既設建築物における防水層(14)の一部の
露出は、防水層を保護する押えコンクリート(16)にその
表面に開放する少なくとも2つの開口(20)を設け、次
に、少なくとも一方の開口に膨張剤(22)を充填し、膨張
剤の体積膨張による押えコンクリートの破砕を生じさ
せ、その破砕片を取り除くことにより行う。好ましく
は、開口は超音波切削加工により形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既存のまたは既設
の建築物における押えコンクリートで覆われた防水層の
補修のために該防水層の一部を露出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】既設建築物の屋上や、厨房の床、食品工
場の床等では、スラブがアスファルト防水層のような防
水層で覆われ、防水層はさらにこれを保護する押えコン
クリートで覆われている。
【0003】前記防水層は、その経年劣化、気温の変化
等に伴うその伸縮等のため、雨漏り、水漏れ等の原因と
なる亀裂を生じることがあり、その補修には、押えコン
クリートの一部を除去して前記防水層の亀裂箇所(補修
箇所)を露出する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、前記防水層の補
修のための押えコンクリートの一部除去は、削岩機のよ
うな破砕装置を用いて前記押えコンクリートの一部を破
砕することにより行っていた。しかし、この作業には大
きな騒音および振動の発生を伴う。このため、供用中の
建物の居住者や利用者は肉体的および精神的苦痛を強い
られ、特に、ホテル、病院等の建物では顕著である。こ
のことが、防水層の補修作業を時間的に制約し、あるい
は、これを行うことを実質的に不可能にしていた。
【0005】本発明の目的は、低騒音で、好ましくはさ
らに低振動で、押えコンクリートの一部を除去し、これ
により防水層を露出する方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】既設の建築物における防
水層の一部露出は、前記防水層を保護する押えコンクリ
ートにその表面に開放する少なくとも2つの開口を設
け、次に、少なくとも一方の開口に膨張剤を充填し、前
記膨張剤の体積膨張による前記押えコンクリートの破砕
を生じさせ、その破砕片を取り除くことにより行う。
【0007】
【作用および効果】本発明によれば、前記押えコンクリ
ートへの少なくとも2つの開口の形成と、少なくとも一
方の開口への膨張剤の充填とにより、前記押えコンクリ
ートの一部破砕を行う。各開口は両開口間のコンクリー
ト部分の自由面を規定し、また、前記押えコンクリート
の構造上の弱点をなす。このことから、前記開口内の膨
張剤の経時的な体積膨張によりその膨張圧が前記開口の
周壁面に対し直角な方向に及ぶとき、前記開口相互間の
コンクリート部分にクラックが生じ、前記コンクリート
部分が破砕される。この破砕現象は、静かにゆっくり
と、また、ほとんど振動を生じることなしに進行する。
このことから、騒音および振動をほとんど生じさせるこ
となく前記防水層の一部露出のための前記押えコンクリ
ートの一部破砕を行うことができる。したがって、本発
明によれば、時間に拘束されることなく、また、建物の
種類を問わず、例えば静謐を特に求められる病院、ホテ
ル、図書館等における防水層の補修工事を行うことがで
きる。また、前記開口の形成を超音波切削加工により行
うときは、前記開口の形成についても、これを低騒音お
よび低振動下で行うことができるため、防水層の補修工
事をより一層静粛に行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1を参照すると、本発明が適用
される既存のまたは既設のコンクリート造建築物10の
屋上における防水構造が示されている。本発明は、屋上
の防水構造のほか、例えば、既設の建築物(但し、コン
クリート造であるか否かを問わない。)内の厨房の床、
食品工場の床等における、前記屋上の防水構造と実質的
に同じである防水構造に適用することができる。
【0009】前記防水構造は、コンクリート製のスラブ
12と、スラブ12の表面(上面)を覆う防水層14
(例えばアスファルトと、アスファルトフェルト、アス
ファルトルーフィング、特殊アスファルトルーフィング
等とを数層重ねてなるもの)と、防水層14を保護する
ために該防水層上に打たれた押えコンクリート16とか
らなる。
【0010】防水層14は、時間の経過と共に進行する
その劣化、気温の変化に伴うその伸縮等のために裂ける
ことがあり、これが雨漏りの原因となることがある。こ
のため、防水層14に生じた亀裂18を塞ぐための補修
がなされる。
【0011】防水層14の補修は、まず前記亀裂の発生
箇所すなわち補修箇所の上方の押えコンクリート16の
一部を除去することにより行われる。押えコンクリート
16の一部除去は、本発明に従って行う。
【0012】図2に示すように、押えコンクリート16
の一部を除去するため、押えコンクリート16に、その
表面に開放する穴や溝のような複数の開口(図示の例で
は丸穴)20を設ける。開口20は、該開口を形成する
際に防水層14を傷付けないように、また、後述する押
えコンクリート16の破砕作用が防水層14に及ぶこと
による該防水層の損傷を回避するため、押えコンクリー
ト16を貫通しないものであることが望ましい。好まし
くは、開口20の深さは、押えコンクリート16の厚さ
の約2/3 とする。
【0013】このような開口20を設けるため、該開口
の形成に先立ち、例えば超音波厚さ計を用いて押えコン
クリート16の厚さ寸法を予め測定する。
【0014】開口20は、押えコンクリート16に超音
波切削加工を施すことにより形成することができる。す
なわち、砥石が設けられた先端部を有するスピンドルや
砥石が設けられた周面を有するホイールをそれぞれの軸
線の周りに回転させて前記砥石の切削力を押えコンクリ
ート16に及ぼし、かつ、この間に前記スピンドルおよ
び前記ホイールをそれぞれ超音波振動させることによ
り、形成することができる。
【0015】前記超音波の振動付与方向は、前記スピン
ドルについてはその軸方向であり、また、前記ホイール
についてはその放射方向である。このときの超音波の周
波数および振幅は、それぞれ、例えば20kHz および55
μmに設定する。前記超音波振動の付与により、前記砥
石の切削抵抗が大幅に低減される。このため、前記開口
の形成時に生じる騒音レベルおよび振動を著しく低減す
ること、より詳細には、数メートル離れると切削音また
は研削音が聞き取れない程度およびほぼ無振動のものと
することができる。
【0016】開口20を形成するための具体的な装置と
して、例えば、実用新案登録第3019063 号公報に記載さ
れた「手持ち形回転工具」を利用することができる。こ
の工具にあっては、外装ケース内に回転駆動可能に支持
された超音波振動子の先端部にホーンが取り付けられ、
さらに、前記ホーンの先端部に砥石が取り付けられてい
る。前記超音波振動子をその軸線の周りに回転駆動する
と、前記ホーンおよび砥石がこれらの軸線の周りに回転
する。また、前記超音波振動子を作動させることによ
り、前記ホーンの軸線方向に超音波振動を生じさせるこ
とができる。前記砥石を押えコンクリート16の表面に
押し当てて前記砥石を回転させかつ該砥石に超音波振動
を与えることにより、騒音および振動をほとんど生じさ
せることなく、前記開口を形成することができる。
【0017】開口20については、後記膨張剤22の膨
張圧が有効に及ぶ範囲または距離的限界、すなわち、後
記クラック24が生じ得る範囲または距離的限界を考慮
して、これらの開口20の形状、方向、相互間隔、大き
さ、深さ等を定めることができる。
【0018】したがって、複数の開口20の並び方は、
規則的であると不規則的であるとを問わない。また、異
なる形または種類の開口が混在すること、すなわち前記
穴および溝が混在し、あるいは、直径の異なる穴が混在
していてもよい。さらに、前記穴および溝は、それぞ
れ、その深さ方向に関する伸長方向を問わない。すなわ
ち、これらの深さ方向が鉛直および非鉛直のいずれでも
よい。
【0019】開口20は、超音波振動が重畳されない例
えばドリルによる切削加工により形成することができ
る。但し、前記ドリルによる切削加工による場合、前記
超音波切削加工による場合と比べて、発生する騒音およ
び振動のレベルは高い。
【0020】次に、形成された各開口20に膨張剤22
を充填する。前記膨張剤は、好ましくは、生石灰および
珪酸塩を主体とする無機化合物を主成分とする薬剤(例
えば、株式会社小野田製の「ブライスター」)に水を混
ぜて練ったものからなり、前記薬剤が水と反応(水和反
応)することにより、その体積が経時的に膨張する性質
を有する。
【0021】前記膨張剤の他の例として、仮焼ドロマイ
ト系、マグネシア系、普通ポルトランドセメント−高炉
スラグ−ボーキサイト−石膏系、アルミナセメント−石
灰−石膏系等がある。
【0022】各開口20内での膨張剤22の体積膨張に
より、開口20の周壁面が放射方向(押えコンクリート
16の面内方向)に膨張圧を受ける。前記「ブライスタ
ー」は、約3倍の体積膨張能力を有する。前記膨張剤の
体積変化により、押えコンクリート16は、その面内に
おいて圧縮力を受ける。
【0023】このとき、押えコンクリート16はその周
縁において前記屋上の周囲を規定する壁(図示せず)
(前記厨房の床、食品工場の床等の場合は、これらの周
囲の壁、梁等である。)に連なっていることから、押え
コンクリート16の周縁と開口20との間のコンクリー
ト部分は前記圧縮力に耐える。これに対し、開口20相
互間のコンクリート部分は、押えコンクリート16の構
造上の弱点をなす開口20に連なるものであるため、前
記圧縮力を受けるとき、該圧縮力に対抗することができ
ず、このコンクリート部分に多数のクラック24すなわ
ち破砕が生じる。
【0024】クラック24が発生した開口20相互間部
分は多数の破砕片からなり、これらの破砕片は容易に取
り除くことができる。図示の例では、開口20が押えコ
ンクリート16を貫通しておらず、防水層14に達して
いない。このことから、膨張剤22の膨張圧は、開口2
0の底部と防水層14との間のコンクリート部分26に
対してはわずかに及ぶに止まり、コンクリート部分26
には少数のクラックが生じる。したがって、コンクリー
ト部分26は、その表面に例えばハンマーで小さい衝撃
を与えて割り、除去する。このときに生じる騒音および
振動は比較的小さい。コンクリート部分26の除去によ
り、防水層14の亀裂18の発生箇所を露出することが
できる。
【0025】押えコンクリート16の一部破砕は、膨張
剤22の経時的な静的膨張によるため、騒音および振動
の発生をほとんど伴わない。このことから、開口20の
形成からコンクリート部分26の除去まで、きわめて静
かな環境を保ったまま行うことができる。したがって、
オフィスビル、集合住宅、静粛性を特に求められる病院
やホテル、公共図書館等の施設からなる建物10におけ
る防水層14の補修および該補修のための押えコンクリ
ート16の破砕を時間に拘束されることなく、また、確
実に行うことができる。
【0026】なお、必要な開口20の数量は、クラック
24を生じさせるための前記開口間部分を現出させるた
めに必要な少なくとも2つである。また、膨張剤22
は、全開口20に充填する図示の例に代えて、互いに相
対する2つの開口20の一方に充填してもよい。開口2
0の数量、膨張剤22を充填すべき開口20等は、押え
コンクリート16の破砕部分の面積、開口の大きさ等を
考慮して定める。
【0027】防水層14の露出後、例えば前記防水層と
同じ構成のシート材料28で亀裂18を覆いあるいは亀
裂18に防水性を有する充填材を満たす(図4)。
【0028】その後、押えコンクリート16の一部破砕
により生じた穴にコンクリート30を投入し、該コンク
リートで防水層14を覆い、その補修を完了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンクリート造建築物における屋上の防水構造
の部分縦断面図である。
【図2】押えコンクリートに開口を設け、該開口に膨張
剤を充填した状態を示す、防水構造の部分縦断面図であ
る。
【図3】押えコンクリートの一部を除去した後におけ
る、防水構造の部分縦断面図である。
【図4】防水層の補修状態を示す、防水構造の部分縦断
面図である。
【図5】補修後、押えコンクリートにあけた穴にコンク
リートを打設した状態を示す、防水構造の部分縦断面図
である。
【符号の説明】
10 コンクリート造の建築物 12 スラブ 14 防水層 16 押えコンクリート 18 防水層の亀裂 20 開口 22 膨張剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設建築物における押えコンクリートで
    保護された防水層の補修のために該防水層の一部を露出
    する方法であって、前記押えコンクリートにその表面に
    開放する少なくとも2つの開口を形成すること、少なく
    とも一方の開口に膨張剤を充填し、前記膨張剤の体積膨
    張による前記押えコンクリートの破砕を生じさせるこ
    と、前記押えコンクリートの破砕片を取り除くことを含
    む、防水層の露出方法。
  2. 【請求項2】 前記押えコンクリートに超音波切削加工
    を施すことにより前記開口を形成する、請求項1に記載
    の方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102528936A (zh) * 2010-12-10 2012-07-04 上海康尔家具材料有限公司 一种厨房石台面的加工流程
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CN114541807A (zh) * 2022-03-23 2022-05-27 中建八局第三建设有限公司 一种钢筋混凝土结构静态破除施工方法

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