JPH11108169A - 車両用自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の油圧制御装置

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JPH11108169A
JPH11108169A JP10011494A JP1149498A JPH11108169A JP H11108169 A JPH11108169 A JP H11108169A JP 10011494 A JP10011494 A JP 10011494A JP 1149498 A JP1149498 A JP 1149498A JP H11108169 A JPH11108169 A JP H11108169A
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hydraulic
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accumulator
automatic transmission
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幹雄 森
Noriyuki Takahashi
徳行 高橋
Masafumi Kinoshita
雅文 木下
Ryoji Hanebuchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両走行状態によらず自動変速機のダウン変
速が滑らかに行なわれる車両用自動変速機の油圧制御装
置を得る。 【解決手段】 4−3ダウン変速指令時において、車両
走行状態検出手段306により入力軸回転数NINが変速
後の回転数まで上昇するのに時間を要する高車速高負荷
走行が検出されている場合は、ライン油圧減圧手段31
6により、その4−3ダウン変速時に、ライン油圧PL
が所定値ΔPL だけ減圧されるので、クラッチC1の係
合開始時期を遅らせることができる。従って、一般に上
記車両走行状態が高車速且つ高スロットル開度である場
合に他の場合に比較して遅れる傾向となる前記回転数の
同期時期に、クラッチC1の係合開始時期を近づけるこ
とができるので、滑らかなダウン変速が行なわれるよう
にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の変速
段を切り換える複数の油圧式摩擦係合装置のうちダウン
変速時に摩擦係合させられるものに供給される作動油の
流量を、オリフィスの切換制御によって変更する作動油
流量変更手段を備えた車両用自動変速機の油圧制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、複数の油圧式摩擦係合装置の
うちの所定の係合側油圧式摩擦係合装置が係合させられ
ることによりダウン変速が実現される形式の自動変速機
において、所定以上の車速で高速走行中にその所定のギ
ヤ段からそれよりも低車速側のギヤ段へのダウン変速が
行なわれる場合に、上記係合側油圧式摩擦係合装置への
の摩擦係合の開始時期を制御することにより、滑らかな
ダウン変速が行なわれるようにした車両が知られてい
る。たとえば、特開平2−296063号公報に記載さ
れたオリフィス制御装置を備えた車両がそれである。こ
のオリフィス制御装置では、上記係合側油圧式摩擦係合
装置へ作動油を供給するための油路に備えられた作動油
の流量を抑制するために直列に設けられた複数個のオリ
フィスと、それらのオリフィスのうちの一部をバイパス
させるためのバイパス油路と、そのバイパス油路を開閉
する開閉弁とが備えられ、高速走行中のダウン変速期間
においては、上記バイパス油路が開閉弁により閉じられ
ることにより上記係合側油圧式摩擦係合装置への作動油
の供給が上記全てのオリフィスを通して行なわれる側へ
切り換えられるので、その係合側油圧式摩擦係合装置へ
供給される作動油の流量が緩やかとされて滑らかな変速
が行われるようになっていた。特に、油圧式摩擦係合装
置のうち解放側油圧式摩擦係合装置の解放と係合側油圧
式摩擦係合装置の係合とが行なわれることにより実現さ
れる所謂クラッチツウクラッチダウン変速については、
上記解放側油圧式摩擦係合装置の解放圧や係合側油圧式
摩擦係合装置の係合圧をたとえばリニヤソレノイド弁を
用いて直接的に制御してダウン変速を滑らかに実行させ
る直接圧制御に比較して、油圧の微妙な制御が不要とな
って作動油中の異物に影響されにくくなると共に油圧回
路の構成が簡単となる利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動変速機
のダウン変速が滑らかに行なわれるためには、摩擦係合
させられる上記係合側油圧式摩擦係合装置の摩擦係合の
開始時期と、自動変速機の入力側のタービン回転数と自
動変速機の出力軸回転数との比が上記自動変速機の変速
後のギヤ比に等しくなる時期すなわち係合側油圧式摩擦
係合装置の入出力側部材の各回転数の同期時期(同期
点)とが略一致することが望まれる。しかしながら、ダ
ウン変速期間内における上記回転数の同期時期はエンジ
ンの負荷状態や車速などの車両の走行状態に対応して変
動するため、上記のようなオリフィスの切換制御だけで
は自動変速機の変速を滑らかに行い得ない場合があっ
た。
【0004】たとえば、高車速且つ高スロットル開度で
ある車両走行状態すなわち高車速高負荷走行におけるパ
ワーオンダウン変速時には、エンジン回転数が比較的高
い状態で低速側のギヤ段への変速が行なわれるため、自
動変速機の入力軸であるタービン回転数と自動変速機の
出力軸回転数との比がダウン変速後の上記自動変速機の
ギヤ比に等しくなるまでに、エンジン回転数が比較的大
きく増加する必要がある。この場合、エンジン回転数は
すでに比較的高い状態にあることから、エンジン回転数
をさらに高くするためには相当の時間を要するので、前
記の回転数の同期時期はダウン変速開始時点から比較的
遅れることになる。(なお、上記パワーオンダウン変速
とは、スロットル開度が全閉となっていない状態すなわ
ち車両に負荷がかかっている状態でのダウン変速を意味
する。)また、たとえば、低車速且つ低スロットル開度
である車両走行状態すなわち低車速低負荷走行における
パワーオンダウン変速時には、エンジン回転数が比較的
低い状態で低速側のギヤ段への変速が行なわれるため、
自動変速機の入力軸であるタービン回転数と自動変速機
の出力軸回転数との比が変速後の上記自動変速機のギヤ
比に等しくなるためのエンジン回転数の増加幅が比較的
小さいので、上記回転数の同期時期が上記高車速高負荷
走行に比較してかなり早期になる。また、たとえば、上
記パワーオンダウン変速時には、変速指令時に上記回転
数の同期時期を推定してオリフィス切換のタイミングを
決定しても、変速指令の後にスロットル開度の変化等に
よりタービン回転数の増加率が変化すると上記回転数の
同期時期が前後する。このように、車両走行状態に対応
して変化する上記回転数の同期時期と上記係合側油圧式
摩擦係合装置の摩擦係合の開始時期とを、車両走行状態
に係わらず略一致させ、自動変速機の変速が滑らかに行
なわれるようにすることは、前記オリフィスの切換制御
だけでは困難であったのである。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、車両の走行状態
に係わらず自動変速機のダウン変速が滑らかに行なわれ
るようにすることができる車両用自動変速機の油圧制御
装置を得ることである。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための第1発明の要旨とするところは、自動変速機
の変速段を切り換える複数の油圧式摩擦係合装置と、そ
の複数の油圧式摩擦係合装置のうちその自動変速機のダ
ウン変速のために摩擦係合させられるものに供給される
作動油の流量をそのダウン変速時にオリフィスの切換制
御によって変更する作動油流量変更手段とを備えた車両
用自動変速機の油圧制御装置であって、(a) 前記ダウン
変速のために摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置の
入出力側部材の回転数同期時期に影響する車両の走行状
態を検出する車両走行状態検出手段と、(b) その車両走
行状態検出手段により検出された車両走行状態に基づい
て前記複数の油圧式摩擦係合装置に供給される作動油の
元圧であるライン油圧を、前記ダウン変速時に変更する
ライン油圧変更手段とを含むことにある。
【0007】
【第1発明の効果】このようにすれば、ダウン変速時に
おいて、車両走行状態検出手段により、そのダウン変速
のために摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置の入出
力側部材の回転数同期時期に影響する車両走行状態が検
出され、ライン油圧変更手段において、上記車両走行状
態に基づいて、上記油圧式摩擦係合装置に供給される作
動油の元圧であるライン油圧がそのダウン変速時に変更
される。従って、上記複数の油圧式摩擦係合装置のうち
ダウン変速時に摩擦係合を開始させられる係合側油圧式
摩擦係合装置の摩擦係合の開始時期が変更させられるの
で、車両走行状態に拘らず上記自動変速機のダウン変速
が滑らかに行なわれる。
【0008】ここで、好適には、前記ライン油圧変更手
段は、前記車両走行状態検出手段により車両走行状態が
所定値以上の高車速且つ高スロットル開度である高負荷
高速走行が検出されているときの前記自動変速機のダウ
ン変速時に、前記ライン油圧を減圧するライン油圧減圧
手段を含む。このようにすれば、ダウン変速指令時にお
いて、車両走行状態検出手段により上記高車速高負荷走
行が検出されている場合は、ライン油圧減圧手段によ
り、そのダウン変速時にライン油圧が減圧されるので、
上記複数の油圧式摩擦係合装置のうち摩擦係合を開始さ
せられる係合側油圧式摩擦係合装置の係合開始時期を遅
らせることができる。従って、一般に上記車両走行状態
が高車速且つ高スロットル開度である場合に他の場合に
比較して遅れる傾向となる前記回転数の同期時期に、上
記係合側油圧式摩擦係合装置の係合開始時期を近づける
ことができるので、滑らかなダウン変速が行なわれるよ
うにすることができる。
【0009】また、好適には、前記ライン油圧変更手段
は、前記車両走行状態検出手段により車両走行状態が所
定値より低い低車速且つ低スロットル開度である低負荷
低速走行が検出されているときの前記自動変速機のダウ
ン変速時に、前記ライン油圧を増圧するライン油圧増圧
手段を含む。このようにすれば、ダウン変速指令時にお
いて、車両走行状態検出手段により上記低負荷低速走行
が検出されている場合は、ライン油圧増圧手段により、
そのダウン変速時にライン油圧が増圧されるので、上記
複数の油圧式摩擦係合装置のうち摩擦係合を開始させら
れる係合側油圧式摩擦係合装置の係合開始時期を早める
ことができる。従って、一般に上記車両走行状態が低車
速且つ低スロットル開度である場合に他の場合に比較し
て早期傾向となる前記回転数の同期時期に、上記係合側
油圧式摩擦係合装置の係合開始時期を近づけることがで
きるので、滑らかな変速が行なわれるようにすることが
できる。
【0010】
【課題を解決するための第2の手段】かかる目的を達成
するための第2発明の要旨とするところは、自動変速機
の変速段を切り換える複数の油圧式摩擦係合装置と、そ
の複数の油圧式摩擦係合装置のうちその自動変速機のダ
ウン変速のために摩擦係合させられるものに供給される
作動油の流量をそのダウン変速時にオリフィスの切換制
御によって変更する作動油流量変更手段とを備えた車両
用自動変速機の油圧制御装置であって、前記複数の油圧
式摩擦係合装置のうち前記自動変速機のダウン変速のた
めに摩擦係合させられるものにアキュムレータが接続さ
れ、前記作動油流量変更手段による作動油流量の増加と
同時にまたはその作動油流量の増加時期よりも所定時間
前に、前記ライン油圧を低減するライン油圧低減手段を
含むものである。
【0011】
【第2発明の効果】このようにすれば、上記作動油流量
変更手段による作動油流量の増加と同時にまたは増加時
期以前に、上記ライン油圧低減手段によってライン油圧
が低減されることから、係合側油圧式摩擦係合装置へ供
給される作動油流量の増加にともなって増加する上記係
合側油圧式摩擦係合装置と上記アキュムレータとを接続
する油路の管路抵抗に起因して、上記係合側油圧式摩擦
係合装置の作動油の油圧が増加させられることを抑制で
きる。従って、上記アキュムレータが作動を開始する時
点における係合側油圧式摩擦係合装置の作動油圧の増加
が抑制され、上記係合側油圧式摩擦係合装置の摩擦係合
の完了を上記アキュムレータ作動期間内とすることがで
きるので、滑らかなダウン変速が行なわれるようにする
ことができる。
【0012】また、好適には、前記車両用自動変速機の
油圧制御装置は、前記自動変速機の変速開始から所定時
間経過時または変速完了以後に、前記ライン油圧をスロ
ットル開度によって決定される通常の油圧値に復帰させ
るライン油圧復帰手段を含む。このようにすれば、上記
自動変速機の変速開始時から所定時間経過時または変速
完了以後において上記ライン油圧の変更を速やかに解除
できる利点がある。
【0013】また、好適には、前記車両用自動変速機の
油圧制御装置は、前記複数の油圧式摩擦係合装置に接続
されたアキュムレータのうち、ダウン変速時に摩擦係合
させられる係合側油圧式摩擦係合装置に接続されたアキ
ュムレータのアキュムレータ特性を、前記車両走行状態
検出手段により検出された車両走行状態に基づいて変更
する係合側アキュムレータ特性変更手段を含む。このよ
うにすれば、上記アキュムレータ特性を前記車両走行状
態に基づいて変更することによって、上記複数の油圧式
摩擦係合装置のうちのダウン変速時に摩擦係合させられ
る油圧式摩擦係合装置に供給される作動油の供給状態を
変更できる、すなわち、上記複数の油圧式摩擦係合装置
のうちダウン変速時に摩擦係合させられる係合側油圧式
摩擦係合装置の係合開始時期を前記車両走行状態に基づ
いて変更できるので、その係合開始時期を前記回転数の
同期時期に一致させることができ、車両の走行状態に係
わらず自動変速機のダウン変速を滑らかに行なうことが
できる。
【0014】また、好適には、前記係合側アキュムレー
タ特性変更手段は、前記車両走行状態検出手段により高
負荷高速走行が検出されているときの前記自動変速機の
ダウン変速時に、係合側油圧式摩擦係合装置に接続され
たアキュムレータのアキュムレータ背圧を減圧する係合
側アキュムレータ背圧減圧手段を含む。このようにすれ
ば、上記アキュムレータ背圧が減圧されない場合に比較
して、上記係合側油圧式摩擦係合装置に供給される作動
油が上記係合側油圧式摩擦係合装置が摩擦係合する以前
に上記アキュムレータ内により多く蓄積されるようにな
る。その結果、上記高負荷高速走行でのダウン変速にお
ける上記係合側油圧式摩擦係合装置の摩擦係合の開始時
期を遅らせることができるので、その係合開始時期を前
記回転数の同期時期に一致させることができ、滑らかな
変速が行なわれる利点がある。なお、上記高負荷高速走
行におけるダウン変速の場合は、前述したように、前記
回転数の同期時期までの時間が長く、その回転数の同期
時期よりも上記係合側油圧式摩擦係合装置の係合開始時
期が早いため、その係合側油圧式摩擦係合装置の係合に
伴う変速ショックが発生していたのである。
【0015】また、好適には、前記係合側アキュムレー
タ特性変更手段は、前記車両走行状態検出手段により低
負荷低速走行が検出されているときの前記自動変速機の
ダウン変速時に、係合側油圧式摩擦係合装置に接続され
たアキュムレータのアキュムレータ背圧を増圧する係合
側アキュムレータ背圧増圧手段を含む。このようにすれ
ば、上記アキュムレータ背圧が増圧されない場合に比較
して、上記係合側油圧式摩擦係合装置の係合中におい
て、上記アキュムレータ内の作動油の蓄積量が少なくさ
れるので、上記係合側油圧式摩擦係合装置に供給される
作動油の供給速度が速くなる。その結果、上記低負荷低
速走行でのダウン変速における上記係合側油圧式摩擦係
合装置の摩擦係合の開始時期を早めることができるの
で、その係合開始時期を前記回転数の同期時期に一致さ
せることができ、滑らかな変速が行なわれる利点があ
る。なお、上記低負荷低速走行におけるダウン変速の場
合は、前述したように、前記回転数の同期時期までの時
間が短いので、その回転数の同期時期に上記係合側油圧
式摩擦係合装置の係合開始が間に合わず、その係合側油
圧式摩擦係合装置の係合に伴う変速ショックが発生して
いたのである。
【0016】また、好適には、前記油圧制御装置は、前
記複数の油圧式摩擦係合装置のうちダウン変速に際して
解放される解放側油圧式摩擦係合装置に接続されたアキ
ュムレータ内に蓄積された作動油のそのアキュムレータ
からの流出流量を制限する作動油流出流量制限装置を含
む。このようにすれば、上記アキュムレータ内に蓄積さ
れた作動油の流出が制限されることから、上記解放側油
圧式摩擦係合装置内に蓄積された作動油を、上記アキュ
ムレータ内に蓄積された作動油よりも早期に流出させる
ことができるので、上記解放側油圧式摩擦係合装置の摩
擦係合が早期に解除される。その結果、前記自動変速機
の変速を早期に完了させることができる利点がある。
【0017】
【課題を解決するための第3の手段】また、前記の目的
を達成するための第3発明の要旨とするところは、自動
変速機の変速段を切り換える複数の油圧式摩擦係合装置
と、その複数の油圧式摩擦係合装置のうちその自動変速
機のダウン変速のために摩擦係合させられるものに供給
される作動油の流量をそのダウン変速時にオリフィスの
切換制御によって変更する作動油流量変更手段とを備え
た車両用自動変速機の油圧制御装置であって、(a) 前記
自動変速機のダウン変速のために解放させられる解放側
油圧式摩擦係合装置に接続されたアキュムレータと、
(b) 前記ダウン変速のために摩擦係合させられる油圧式
摩擦係合装置の入出力側部材の回転数同期時期に影響す
る車両の走行状態を検出する車両走行状態検出手段と、
(c) 前記自動変速機のダウン変速が判定された場合に、
そのダウン変速の指令と略同時に前記解放側油圧式摩擦
係合装置に接続されたアキュムレータの背圧を、前記車
両走行状態検出手段により検出された車両走行状態に基
づいて変更する解放側アキュムレータ背圧変更手段と
を、含むことにある。
【0018】
【第3発明の効果】このようにすれば、前記自動変速機
のダウン変速が判定された場合に、解放側アキュムレー
タ背圧変更手段により、上記解放側油圧式摩擦係合装置
に接続されているアキュムレータの背圧がそのダウン変
速指令と略同時に車両の走行状態に基づいて変更させら
れる。上記アキュムレータの背圧が変更させられること
により、上記解放側油圧式摩擦係合装置の摩擦係合の解
除時期が制御されるため、解放側油圧式摩擦係合装置の
解放に伴うタービン回転数の上昇時期を制御できる。従
って、前記回転数の同期時期を前記係合側油圧式摩擦係
合装置の係合開始時期に一致させることができるので、
滑らかな変速が行なわれるようにすることができる。
【0019】ここで、好適には、前記解放側アキュムレ
ータ背圧変更手段は、前記車両走行状態検出手段により
低負荷低速走行等の前記回転数の同期時期が早期傾向と
なる車両走行状態が検出されている場合に、その車両走
行状態に基づいて前記アキュムレータ背圧を上昇させる
解放側アキュムレータ背圧上昇手段を含むものである。
このようにすれば、前記自動変速機のダウン変速が判定
された時点で、車両走行状態検出手段において低負荷低
速走行等の前記回転数同期時期が早期傾向となる車両走
行状態が検出されている場合は、解放側アキュムレータ
背圧上昇手段により、上記アキュムレータの背圧がその
車両走行状態に基づいて上昇させられることから、上記
解放側油圧式摩擦係合装置の係合解除が遅らせられて、
前記回転数同期時期を遅らせることができるので、前記
回転数同期時期と係合側油圧式摩擦係合装置の係合開始
時期とを一致させることができ、自動変速機のダウン変
速が滑らかに行なわれてそのダウン変速時の変速ショッ
クが好適に抑制される。因みに、車両の低負荷低速走行
でのダウン変速では、変速前後の自動変速機の入力軸回
転速度の差が小さいことから、上記ダウン変速指令が出
力されてからできるだけ早い時点で係合側摩擦係合装置
に供給される作動油流量をオリフィス切替えにより多く
しても、その係合側摩擦係合装置の係合が自動変速機の
前記回転数同期時期に間に合わないため、自動変速機の
入力軸回転速度の吹き上がりが発生し、係合側摩擦係合
装置の係合によりその吹き上がった入力軸回転速度が低
下させられることに起因する変速ショックが発生してい
たのである。
【0020】また、好適には、前記解放側アキュムレー
タ背圧変更手段は、前記車両走行状態検出手段により高
負荷高速走行等の前記回転数同期時期が遅くなる車両走
行状態が検出されている場合に、その車両走行状態に基
づいて前記アキュムレータ背圧を下降させる解放側アキ
ュムレータ背圧下降手段を含むものである。このように
すれば、前記自動変速機のダウン変速が判定された時点
で、車両走行状態検出手段において高負荷高速走行等の
前記回転数同期時期が遅くなる車両走行状態が検出され
ている場合は、解放側アキュムレータ背圧下降手段によ
り、上記アキュムレータの背圧がその車両走行状態に基
づいて下降させられることから、上記解放側油圧式摩擦
係合装置の係合解除が早められて、前記回転数同期時期
を早めることができるため、前記回転数同期時期と係合
側油圧式摩擦係合装置の係合開始時期とを一致させるこ
とができ、自動変速機のダウン変速が滑らかに行なわれ
てそのダウン変速時の変速ショックが好適に抑制され
る。
【0021】
【課題を解決するための第4の手段】また、前記の目的
を達成するための第4発明の要旨とするところは、自動
変速機の変速段を切り換える複数の油圧式摩擦係合装置
と、その複数の油圧式摩擦係合装置のうちその自動変速
機のダウン変速時に摩擦係合させられるものに供給され
る作動油の流量をその変速時にオリフィスの切換制御に
よって変更する作動油流量変更手段とを備えた車両用自
動変速機の油圧制御装置であって、(a) ダウン変速期間
内に変速機入力側パラメータの変化率を逐次算出する変
速機入力側パラメータ変化率算出手段と、(b) 前記自動
変速機のダウン変速が判定されて変速が開始された変速
初期において、その変速機入力側パラメータ変化率算出
手段により算出される変速機入力側パラメータを変速動
作中の変速機入力側パラメータの変化率の基準値として
決定する基準変化率決定手段と、(c) その基準変化率決
定手段により決定された変速機入力側パラメータの変化
率の基準値と前記変速機入力側パラメータ変化率算出手
段により逐次算出される変速機入力側パラメータの変化
率から、変速動作中の変速機入力側パラメータの変動を
判定する変速機入力側パラメータ変動判定手段と、(d)
その変速機入力側パラメータ変動判定手段により変速機
入力側パラメータの変動が判定された場合に、前記複数
の油圧式摩擦係合装置に供給される作動油の元圧である
ライン油圧を修正するライン油圧修正手段とを、含むこ
とにある。
【0022】
【第4発明の効果】このようにすれば、上記自動変速機
の変速中に変速機入力側パラメータが変化する場合であ
っても、変速中の変速機入力側パラメータの変化率が変
速機入力側パラメータ変化率算出手段により算出され、
変速機入力側パラメータ変動判定手段により、変速機入
力側パラメータ変化率算出手段により逐次算出される変
速動作中の変速機入力側パラメータの変化率と基準変化
率決定手段において決定された変速初期の変速機入力側
パラメータの変化率の基準値とに基づいて、変速動作中
の変速機の入力パラメータの変動が判定され、変動が判
定された場合には、ライン油圧修正手段により前記複数
の油圧式摩擦係合装置に供給される作動油の元圧である
ライン油圧が修正されることにより、係合側油圧式摩擦
係合装置の係合開始時期が修正される。従って、前記回
転数の同期時期に係合側油圧式摩擦係合装置の係合開始
時期を近づけることができ、変速動作中の変速機入力側
パラメータの変動による変速ショックが好適に緩和され
る。
【0023】
【発明の実施の態様】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0024】図1には、車両のエンジン10に連結され
るトルクコンバータ12、自動変速機14、差動歯車装
置16、上記自動変速機14の変速段を制御する油圧制
御装置すなわち油圧制御回路18、その油圧制御回路1
8を制御する変速用電子制御装置20等が示されてい
る。上記エンジン10から出力された動力は、上記トル
クコンバータ12、上記自動変速機14、上記作動歯車
装置16、左右の車軸22および24等を経て図示しな
い駆動輪へ伝達される。
【0025】上記トルクコンバータ12は、上記エンジ
ン10のクランク軸26に連結されたポンプ翼車28
と、上記自動変速機14の入力軸30に連結され且つ流
体を介してポンプ翼車28から動力が伝達されるタービ
ン翼車32と、一方向クラッチ34を介して位置固定の
ハウジング36に固定された固定翼車38と、ポンプ翼
車28およびタービン翼車32を図示しないダンパを介
して直結するロックアップクラッチ40とを備えてい
る。
【0026】上記自動変速機14は、前進4速、後進1
速のギヤ段が達成される多段変速機であり、上記入力軸
30と、一組のラビニヨ式遊星歯車装置44と、そのラ
ビニヨ式遊星歯車装置44のリングギヤ46とともに回
転するカウンタドライブギヤ48と、前記差動歯車装置
16との間で動力を伝達する出力軸すなわちカウンタ軸
50とを備えている。
【0027】上記ラビニヨ式遊星歯車装置44は、1組
のシングルピニオン遊星歯車装置52と1組のダブルピ
ニオン遊星歯車装置54とが、キャリヤ56と上記リン
グギヤ46とを共用して成るものである。上記シングル
ピニオン遊星歯車装置52は、サンギヤ58と上記キャ
リヤ56に取り付けられたピニオンギヤ60と上記リン
グギヤ46とにより構成されている。また、上記ダブル
ピニオン遊星歯車54は、サンギヤ62と、上記キャリ
ヤ56に回転可能な状態で取り付けられた第1ピニオン
ギヤ64および第2ピニオンギヤ66とにより構成され
ている。
【0028】上記シングルピニオン遊星歯車装置52お
よび上記ダブルピニオン遊星歯車装置54の構成要素の
一部は互いに一体的に連結されるだけでなく、3つのク
ラッチC1,C2,C3によって互いに選択的に連結さ
れている。また、上記シングルピニオン遊星歯車装置5
2および上記ダブルピニオン遊星歯車装置54の構成要
素の一部は、3つのブレーキB1,B2,B3によって
前記ハウジング36に選択的に連結され、さらに、それ
らの構成要素の一部は2つの一方向クラッチF1,F2
によってその回転方向により上記ハウジング36と係合
させられる。
【0029】上記クラッチC1,C2,C3、ブレーキ
B1,B2,B3は、例えば多板式のクラッチや1本ま
たは巻付け方向が反対の2本のバンドを備えたバンドブ
レーキ等にて構成され、前記変速用電子制御装置20か
らの指令に従って作動する前記油圧制御回路18により
それ等の摩擦係合および係合解除がそれぞれ制御される
ことにより、図2に示すように変速比γ(=入力軸30
の回転数/カウンタ軸50の回転数)がそれぞれ異なる
前進4段・後進1段の変速段が得られる。図2におい
て、「1ST」,「2ND」,「3RD」,「4TH」は、それ
ぞれ前進側の第1速ギヤ段,第2速ギヤ段,第3速ギヤ
段,第4速ギヤ段を表しており、上記変速比は第1速ギ
ヤ段から第4速ギヤ段に向かうに従って順次小さくな
る。なお、前記トルクコンバータ12および前記自動変
速機14の上記カウンタ軸50以外の部分は、上記入力
軸30等の軸心に対して対称的に構成されているため、
図1においてはその軸心の下側を省略して示してある。
【0030】上記油圧制御回路18は、上記自動変速機
14のギヤ段を自動的に切り換える変速制御等に使用さ
れる四つのソレノイド弁SV1ないしSV4、後述のス
ロットル開度センサ76により検出されたスロットル開
度TAに対応した大きさの制御油圧PS を発生するリニ
アソレノイド弁SLT、たとえば後述のアキュムレータ
背圧として利用される制御油圧PSLN を発生するリニヤ
ソレノイド弁SLN、前記ロックアップクラッチ40の
摩擦係合、その摩擦係合の解除およびそのスリップ量等
の制御のための油圧を発生するリニヤソレノイド弁SL
U等を備えている。
【0031】前記変速用電子制御装置20は、CPU7
0、RAM72、ROM74、図示しない入出力インタ
ーフェースなどを含む所謂マイクロコンピュータであっ
て、それには、前記エンジン10の図示しない吸気配管
に設けられたスロットル弁の開度TAを検出するスロッ
トル開度センサ76、上記エンジン10の回転数を検出
するエンジン回転数センサ78、前記入力軸30の回転
数を検出する入力軸回転数センサ80、前記カウンタ軸
50の回転数NC すなわち車速Vを検出する車速センサ
82、変速レバー84の操作位置すなわちL、S、D、
N、R、Pレンジのいずれかを検出する操作位置センサ
86から、スロットル開度TAを表す信号、エンジン回
転数NE (r.p.m.)を表す信号、入力軸回転数NIN(r.p.
m.)を表す信号、出力軸回転数NC (r.p.m.)すなわち車
速Vを表す信号、変速レバー操作位置PSTを表す信号が
それぞれ供給される。上記変速用電子制御装置20のC
PU70は、予めROM74に記憶されたプログラムに
従ってRAM72を用いつつ上記入力信号を処理し、そ
の処理結果に基づいて、たとえば、車両の走行状態の検
出、上記ソレノイド弁SV1ないしSV4、リニアソレ
ノイド弁SLT、SLNおよびSLUの制御等を実行す
る。
【0032】図3は、前記油圧制御回路18の要部すな
わち前記自動変速機14の3−4変速に関連する部分を
説明するための図である。図3には、前記クラッチC1
や前記ブレーキB1等に供給される作動油の元圧である
ライン油圧PL を調圧する調圧弁90および上記リニア
ソレノイド弁SLTと、上記ライン油圧PL を一定圧P
SOL に減圧し、その一定圧PSOL を上記リニアソレノイ
ド弁SLTに供給する減圧弁92と、作動油の油圧の発
生源であるポンプ94と、ストレーナ124とが示され
ている。
【0033】上記減圧弁92は、入力ポートaと出力ポ
ートbとの間を開閉するスプール弁子96と、そのスプ
ール弁子96を開弁方向に付勢するスプリング98とを
備え、その入力ポートaに供給される上記ライン油圧P
L を、上記一定圧PSOL に減圧してその出力ポートbに
発生させる。上記減圧弁92の入力ポートcには、上記
出力ポートbの油圧がフィードバック油圧として供給さ
れている。上記一定圧PSOL は、上記スプール弁子96
の上記入力ポートcに連通する受圧面積をAMO D 、上記
スプリング98の付勢力をWMOD とすれば、次式で表さ
れる一定圧となる。 PSOL =WMOD /AMOD ・・・(1)
【0034】前記リニアソレノイド弁SLTは、その入
力ポートaと出力ポートbとの間を開閉するスプール弁
子100と、そのスプール弁子100を開弁方向に付勢
するスプリング102とを備えている。上記入力ポート
aには、上記一定圧PSOL が供給され、その一定圧P
SOL がリニアソレノイドSSLT の励磁電流に対応して調
圧された油圧として前記制御油圧PS が出力ポートbに
おいて発生させられる。上記リニアソレノイドSSLT
励磁電流に応じて上記スプール弁子100を上記出力ポ
ートbの閉弁方向へ付勢する付勢力をFI 、上記スプリ
ング102の付勢力をWSLT 、スプール弁子100のラ
ンド104の環状の受圧面の面積をASLTとすれば、上
記制御油圧PS は次式で表される。なお、上記ランド1
04とランド106との間の空間108と上記出力ポー
トbとは油路110によって連通させられているので、
上記環状の受圧面に作用する油圧は上記制御油圧PS
なっている。 PS =FI /ASLT −WSLT /ASLT ・・・(2)
【0035】前記調圧弁90は、入力ポートbと出力ポ
ートdとの間を開閉するスプール弁子112と、そのス
プール弁子112を係合板114を介して閉弁方向に付
勢するスプリング116とを備えており、その入力ポー
トbに供給される前記ポンプ94からの作動油の油圧
を、その入力ポートaに供給される上記制御油圧PS
対応させて前記ライン油圧PL に調圧する。上記調圧弁
90の入力ポートcには、上記入力ポートbの油圧がフ
ィードバック油圧として供給されている。上記スプリン
グ116の付勢力をWREG 、上記スプール弁子112の
ランド118の環状の受圧面の面積をAREG1、上記スプ
ール弁子112を出力ポートdの閉弁方向に付勢する付
勢部材122の受圧面の面積をAREG2とすれば、上記ラ
イン油圧P L は次式で表される。 PL =(AREG2/AREG1)・PS +WREG /AREG1 ・・・(3) (3)式は、上記ライン油圧PL が上記制御油圧PS
比例して発生させられることを示している。上記ライン
油圧PL が(3)式により算出される油圧よりも大きく
なった場合は、上記調圧弁90の出力ポートdから前記
ストレーナ124に作動油が戻される。
【0036】図4は、前記油圧制御回路18のうち、前
記自動変速機14の第4速と第3速との切換えを行なう
ための一部を示している。図4には、常閉(ノーマルク
ローズ)構造の前記ソレノイド弁SV1およびSV2、
3−4シフト弁150、シフトタイミング弁152、オ
リフィス切換弁154、オリフィス156、そのオリフ
ィス156より内径が小さくされたオリフィス158、
クラッチC1用アキュムレータ160、ブレーキB1用
アキュムレータ162、アキュムレータ前オリフィス1
64等が示されている。
【0037】上記ソレノイド弁SV1は、オリフィス1
68を通して前記一定圧PSOL が供給されるポートa
と、ドレンポートbとを備えており、そのポートaは上
記3−4シフト弁150の入力ポートaに接続されてい
る。このソレノイド弁SV1は、OFF状態すなわちソ
レノイドSSV1 の非励磁状態では上記二つのポート間で
の作動油の流れを遮断し、ON状態すなわち上記ソレノ
イドSSV1 の励磁状態では上記ポートaに供給された作
動油を上記ドレインポートbから大気圧に放出させるこ
とにより、ポートaに接続された上記3−4シフト弁1
50の入力ポートaの油圧を上記一定圧PSOL と大気圧
とのいずれかに切り換える。
【0038】前記ソレノイド弁SV2は、オリフィス1
70を通して前記一定圧PSOL が供給されるポートa
と、ドレンポートbとを備えており、そのポートaは前
記オリフィス切換弁154の入力ポートaに接続されて
いる。このソレノイド弁SV2は、OFF状態すなわち
ソレノイドSSV2 の非励磁状態では上記二つのポート間
での作動油の流れを遮断し、ON状態すなわち上記ソレ
ノイドSSV2 の励磁状態では上記ポートaに供給された
作動油を上記ドレインポートbから大気圧に放出させる
ことにより、ポートaに接続された上記オリフィス切換
弁154の入力ポートaの油圧を上記一定圧PSOL と大
気圧とのいずれかに切り換える。
【0039】前記3−4シフト弁150は、入力ポート
a、bおよびcと、入出力ポートdおよびeと、出力ポ
ートfと、ドレインポートgと、上記入出力ポートdを
上記入力ポートbおよび上記ドレインポートgのいずれ
か一方と択一的に連通させるとともに、上記入出力ポー
トeを上記入力ポートcおよび出力ポートfのいずれか
一方と択一的に連通させるスプール弁子172と、その
スプール弁子172を、上記入出力ポートdが上記ドレ
インポートgと連通し且つ上記入出力ポートeが上記入
力ポートcと連通する方向に付勢するスプリング174
とを備えている。上記入力ポートaは前述のように前記
ソレノイド弁SV1のポートaに接続されており、上記
入力ポートbおよびcには、油路176を通して前記ラ
イン油圧PL が供給されている。また、上記入出力ポー
トdは、油路177を通してブレーキB1に接続されて
いる。
【0040】上記スプリング174の付勢力WV1および
上記スプール弁子172の上記入力ポートaに連通する
ランド178の端面の面積AV1a は、AV1a ・PSOL
V1となるようにされている。したがって、上記ソレノ
イド弁SV1がOFF状態である場合には、上記入力ポ
ートaに前記一定圧PSOL の作動油が供給されるので、
上記スプール弁子172は上記スプリング174の付勢
力WV1に抗して図4の左側に示すように上記入力ポート
bおよび上記入出力ポートdが連通し且つ上記入出力ポ
ートeおよび上記出力ポートfが連通する向きに移動
し、上記ソレノイド弁SV1がON状態である場合に
は、上記入力ポートaの油圧は大気圧とされるので、上
記スプール弁子172は上記スプリング174の付勢力
V1によって図4の右側に示すように上記入力ポートc
および上記入出力ポートeが連通し且つ上記入出力ポー
トdおよび上記ドレインポートgが連通する向きに移動
する。
【0041】前記シフトタイミング弁152は、入力ポ
ートa、bおよびcと、ドレインポートdと、上記入力
ポートbと上記ドレインポートdとの間を開閉するスプ
ール弁子180と、そのスプール弁子180を開弁方向
に付勢するスプリング182とを備えている。上記入力
ポートaおよびcは、それぞれ油路183および油路1
85を通して、ブレーキB1および前記3−4シフト弁
150の出力ポートfに接続されている。また、上記入
力ポートbには、前記リニアソレノイド弁SLNにより
発生された制御油圧PSLN が供給されている。
【0042】上記制御油圧PSLN は、上記スプール弁子
180の上記入力ポートaに連通するランド184の環
状の受圧面の面積をAV2a 、上記スプール弁子180の
上記入力ポートbに連通するランド186の環状の受圧
面の面積をAV2b 、上記スプリング182の付勢力をW
V2とすれば、AV2a ・PL >AV2b ・PSLN +WV2とな
るようにされている。したがって、上記ソレノイド弁S
V1がOFFの状態では上記入力ポートaに上記ライン
油圧PL の作動油が供給されるので、上記スプール弁子
180は上記スプリング182の付勢力WV2に抗して図
4の右側に示すように上記入力ポートcおよび上記ドレ
インポートdが連通する向きに移動する。一方、上記ソ
レノイド弁SV1がONの状態では上記入力ポートaの
油圧は大気圧とされるので、上記スプール弁子180は
上記スプリング182の付勢力W V2によって図4の左側
に示すように上記入力ポートcおよび上記ドレインポー
トdが連通しない向きに移動する。
【0043】前記オリフィス切換弁154は、入力ポー
トa、bおよびcと、その入力ポートbと連通する出力
ポートdと、上記入力ポートcと上記出力ポートdとを
開閉するスプール弁子188と、そのスプール弁子18
8を開弁方向に付勢するスプリング190とを備えてい
る。上記入力ポートaは、前述のように前記ソレノイド
弁SV2のポートaに接続され、上記入力ポートbは油
路192により前記3−4シフト弁150の入出力ポー
トeに接続されている。その油路192の途中には、前
記オリフィス156が設けられており、そのオリフィス
156よりもオリフィス切換弁154側の位置には前記
オリフィス158が設けられている。上記入力ポートc
は上記油路192の上記オリフィス156と上記オリフ
ィス158との間の部分に接続されている。また、上記
ポートdは、油路194によってクラッチC1に接続さ
れている。
【0044】前記一定圧PSOL は、上記スプール弁子1
88の上記入力ポートaに連通するランド195の受圧
面の面積をAV3a 、上記スプリング190の付勢力をW
V3とすれば、AV3a ・PSOL >WV3となるようにされて
いる。上記ソレノイド弁SV2がOFF状態とされる
と、上記オリフィス切換弁154のポートaには、前記
一定圧PSOL が供給されるので、図4の左側に示すよう
に上記オリフィス切換弁154のポートcは、ランド1
95により遮断される。その結果、上記油路192およ
び油路194を通してクラッチC1へ作動油が供給され
る際には、供給される作動油は上記二つのオリフィス1
56および158を直列的に通ることになる。この流通
抵抗の大きい状態を小オリフィス状態と称する。一方、
ソレノイド弁SV2がON状態とされると、上記オリフ
ィス切換弁154のポートaの油圧は大気圧とされるの
で、図4の右側に示すように上記オリフィス切換弁15
4のポートcおよびポートdは連通させられる。その結
果、上記油路192および油路194を通してクラッチ
C1へ作動油が供給される際には、供給される作動油は
上記オリフィス158よりも内径が大きい上記オリフィ
ス156を主として通ることになる。この流通抵抗の小
さい状態を大オリフィス状態と称する。上記小オリフィ
ス状態と上記大オリフィス状態との切換制御を、オリフ
ィス切換制御と称する。
【0045】上記油路192の上記オリフィス156よ
りも上記3−4シフト弁150の入出力ポートe側の部
分および上記油路194は、油路196により接続され
ている。また、その油路196には、上記油路194側
から上記油路192側へ向かう作動油の流れは許容する
が、その反対向きの流れは禁止する一方向弁198が設
けられている。この一方向弁198により、上記油路1
96を通してクラッチC1に作動油が供給されることは
禁止されている。
【0046】前記クラッチC1用アキュムレータ160
は、ハウジング200と、そのハウジング200に設け
られたポートaおよび入力ポートbと、上記ハウジング
200内に摺動可能に収容された段付きの円筒状のピス
トン202と、そのピストン202を上記ポートaに向
かって付勢するスプリング204とを備えている。上記
ピストン202は、大径部206と小径部208とから
成っており、その大径部206の小径部208とは反対
側の端面210は上記ポートaに連通させられている。
また、上記大径部206と上記小径部208との境界に
形成された円環状の端面212は上記入力ポートbに連
通させられている。上記ポートaは油路214により前
記油路194の接続点215において接続され、上記入
力ポートbには、アキュムレータ背圧として前記ライン
油圧PL が供給される。尚、上記アキュムレータ背圧は
ライン圧PL を減圧弁92と同様なバルブで調圧した圧
とする場合もある。
【0047】前記ソレノイド弁SV1がOFF状態であ
って上記クラッチC1用アキュムレータ160のポート
aの油圧が大気圧であれば、上記ピストン202は図4
の右側に示すように上記スプリング204の付勢力によ
ってクラッチC1用アキュムレータ160のポートaに
向かって移動し、クラッチC1用アキュムレータ160
の内部に収容される作動油量は最少となる。一方、上記
ソレノイド弁SV1がON状態とされて上記クラッチC
1用アキュムレータ160のポートaおよび入力ポート
bに前記ライン油圧PL が供給されれば、上記ピストン
202はそのライン油圧力PL の大きさに対応した移動
距離で上記ハウジング200内を移動させられる。上記
ピストン202の端面210の面積AA1a と上記円環状
の端面212の面積AA1b との差(AA1a −AA1b )を
面積差ΔAA1、環状ピストン202の移動距離xにおけ
る上記スプリング204による付勢力をWA1(x)とす
れば、次式で表される関係が成り立つ。 PL =WA1(x)/ΔAA1 ・・・(4)
【0048】上記スプリング204の付勢力WA1(x)
は、上記移動距離xがゼロの場合のスプリング204の
付勢力をWA1(0)=WA10 、スプリング204のばね
定数をk1 とすれば、次式で表される。 WA1(x)=WA10 +k1 ・x ・・・(5) (4)式および(5)式から上記付勢力WA1(x)を消
去すれば、上記ライン油圧PL と上記移動距離xとの関
係式が得られる。 x=(ΔAA1/k1 )・PL −(WA10 /k1 ) ・・・(6) (6)式の右辺がゼロより大きくならなければ、すなわ
ち上記ライン油圧PL が、所定のしきい油圧PLA1TH
A10 /ΔAA1より大きくならなければ、上記クラッチ
C1用アキュムレータ160は作動油の収容を開始しな
い。このしきい油圧PLA1TH は、上記クラッチC1の摩
擦係合が開始される時点での上記ライン油圧PL よりも
わずかに大きくされている。よって、上記クラッチC1
用アキュムレータ160は、クラッチC1が摩擦係合を
開始した直後から作動油の収容を開始する。上記ライン
油圧PL が上記しきい油圧PLA1TH を越えて上昇すれ
ば、上記クラッチC1用アキュムレータ160はその最
大の容量まで作動油を収容し続ける。したがって、クラ
ッチC1用アキュムレータ160が作動油を収容しない
場合に比較してクラッチC1に供給される作動油が減少
するので、クラッチC1の摩擦係合が緩やかに行なわれ
る。
【0049】なお、本実施例においては、上記クラッチ
C1用アキュムレータ160の入力ポートbには、上記
ライン油圧PL が供給されているが、たとえば、このポ
ートbが大気圧に解放されている場合には、上記(6)
式は次式に置き換えられる。 x=(AA1a /k1 )・PL −(WA10 /k1 ) ・・・(7) 上記(6)式と(7)式との右辺第1項を比較すれば、
A1a >ΔAA1であるので、上記クラッチC1用アキュ
ムレータ160の入力ポートbに上記ライン油圧PL
供給されない場合に比較して、ライン油圧PL が供給さ
れる場合の方がライン油圧PL の増加に対する上記移動
距離xの増加を抑制できることになる。したがって、た
とえば上記ライン油圧PL が増圧される場合には、上記
クラッチC1用アキュムレータ160内に収容される作
動油量は減少傾向となり、クラッチC1に供給される作
動油の流量を一層増加させることができる。また、上記
ライン油圧PL が減圧される場合には、上記クラッチC
1用アキュムレータ160内に収容される作動油量は増
加傾向となるので、クラッチC1に供給される作動油の
流量を一層減少させることができる。
【0050】前記ブレーキB1用アキュムレータ162
は、上記クラッチC1用アキュムレータ160と同様の
ものであって、そのポートaは、油路216により前記
油路177に接続され、入力ポートbには背圧として上
記ライン油圧PL が供給されている。尚、上記背圧はラ
イン圧PL を減圧弁92と同様なバルブで調圧した圧と
する場合もある。このブレーキB1用アキュムレータ1
62は、ブレーキB1が摩擦係合させられる際に、上記
クラッチC1用アキュムレータ160と同様に作動す
る。
【0051】作動油流出流量制限装置として機能する前
記アキュムレータ前オリフィス164は、上記油路21
6に設けられたオリフィス218と、そのオリフィス2
18をバイパスするバイパス通路220と、そのバイパ
ス通路220に設けられ、バイパス通路220内を上記
油路177側から上記ブレーキB1用アキュムレータ1
62側へ流れる作動油の流れは許容するがその反対向き
の流れは禁止する一方向弁222とを備えている。した
がって、上記アキュムレータ前オリフィス164は、上
記油路177から上記油路216を通して上記ブレーキ
B1用アキュムレータ162内に供給される作動油の流
量は抑制しないが、4−3ダウン変速に際してブレーキ
B1が解放されるときそのブレーキB1用アキュムレー
タ162から上記油路216を通して上記油路177へ
向かう作動油の流量は抑制する。その結果、ブレーキB
1の油圧PB1が大気圧に向かって減少させられる際に
は、ブレーキB1内から油路177を通して行なわれる
作動油の流出を早めることができるので、ブレーキB1
の摩擦係合の解除が一層迅速に行なえるのである。
【0052】本実施例のクラッチC1は、たとえば図5
に示すような多板式とすることができる。図5におい
て、本実施例のクラッチC1は、前記入力軸30に一体
的に形成された環状のシリンダ部230と、そのシリン
ダ部230内に軸方向に摺動可能に収容された環状ピス
トン232と、それらシリンダ部230および環状ピス
トン232により形成される環状の油圧室234の容積
が減少する向きに上記環状ピストン232を付勢するリ
ターンスプリング236と、上記入力軸30と共に回転
する複数のプレッシャプレート238と、一端部に前記
ダブルピニオン遊星歯車装置54のサンギヤ62が備え
られた中間軸240の他端部に上記プレッシャプレート
238と交互に重なり合う状態で設けられ、その中間軸
240と共に回転する複数のクラッチプレート242と
を備えている。
【0053】上記油圧室234の内部の作動油の油圧が
大気圧である場合は、上記リターンスプリング236の
付勢力により、上記環状ピストン232は、図5に示し
た初期位置すなわち環状ピストン232と上記プレッシ
ャプレート238との距離がDである位置とされる。こ
の状態から、上記入力軸30の内部に設けられた前記油
路194を通して前記ライン油圧PL が上記油圧室23
4内に供給されると、上記環状ピストン232は上記リ
ターンスプリング236の付勢力に抗して上記プレッシ
ャプレート238に向かって移動させられる。そして、
その移動距離が上記距離Dとなった時点で、上記環状ピ
ストン232と上記プレッシャプレート238とが係合
を開始し、さらにそのプレッシャプレート238と上記
クラッチプレート242とが摩擦係合し始めることによ
り、クラッチC1が摩擦係合を開始する。
【0054】上記環状ピストン232の移動距離が上記
距離Dに到達するまでの期間は、前記プレッシャープレ
ート236と前記クラッチプレート242とが相互に密
着するまで上記リターンスプリング236が弾性収縮を
継続する期間であり、この期間をリターンスプリング期
間と称する。クラッチC1の摩擦係合は、上記油路19
4を通して供給される作動油の油圧が高圧であるほど強
固に行なわれる。また、上記油路194を通して供給さ
れる作動油の油圧の増加率が大きい場合は小さい場合に
比較して急激に摩擦係合が行なわれる。なお、本実施例
においては、ブレーキB1、クラッチC2等もクラッチ
C1と同様の構成とされている。
【0055】図6は、前記変速用電子制御装置20の制
御機能の要部を説明するための機能ブロック線図であ
る。図6において、変速制御手段300は、予め記憶さ
れた変速線図から実際の車速Vおよびスロットル開度T
Aに基づいて変速判断を行ない、その判断された変速段
を実現するための油圧式摩擦係合装置を選択的に作動さ
せることにより、前記自動変速機14の変速段を切り換
える。この変速制御手段300は、たとえばブレーキB
1を解放させ且つ略同時期にクラッチC1を係合させる
所謂クラッチツウクラッチの4−3ダウン変速を実行す
る。上記4−3ダウン変速の場合は、ブレーキB1が解
放側摩擦係合装置となり、クラッチC1が係合側摩擦係
合装置である。オリフィス切換手段302は、たとえば
パワーオン(加速中)4→3ダウン変速中において係合
側のクラッチC1へ供給される作動油流量を抑制して係
合油圧の上昇を緩やかにして変速ショックを低減するた
めに、ダウン変速指令からの所定の小オリフィス区間T
TH1 内は小オリフィス状態となるように前記オリフィス
切換弁154の開閉状態を制御する。
【0056】オリフィス切換解除時期決定手段304
は、ダウン変速指令時からの経過時間を計時し、上記小
オリフィス区間TTH1 が経過した時点を上記オリフィス
切換手段302による小オリフィスから大オリフィスへ
の切換の解除時期TREとして決定する。上記小オリフィ
ス区間TTH1 は、クラッチC1の係合開始に先立ってオ
リフィス状態を小オリフィス状態から大オリフィス状態
へ切り換えるために、たとえば予め実験的に求められた
関係に基づいて変速指令時のスロットル開度の変化率Δ
TAおよび車速Vから前記回転数同期時期を推定し、前
記解除時期TREがその回転数同期時期の少し前からその
回転数同期時期の少し後までのいずれかの時期となるよ
うに決定される。
【0057】車両走行状態検出手段306は、前記クラ
ッチC1の入力側部材である入力軸30と出力側部材で
ある中間軸240との回転数が同期する時期に影響を与
える車両の走行状態を検出する。たとえば、スロットル
開度TA、エンジン回転数N E 等に基づいて所定値たと
えば第1車速判断基準値VTH1 および第1スロットル開
度判断基準値TATH1 以上の高スロットル開度および高
速走行である高車速高負荷走行や、所定値たとえば第2
車速判断基準値VTH2 より低車速であり第2スロットル
開度判断基準値TATH2 より低スロットル開度かつスロ
ットル全閉までには至らない低車速低負荷走行などの車
両の走行状態を検出する。
【0058】ライン油圧変更手段308は、変速制御手
段300において4→3ダウン変速等のクラッチツウク
ラッチのダウン変速が判断された時に、上記車両走行状
態検出手段306により検出された車両走行状態に基づ
いて、クラッチC1等の前記係合側油圧式摩擦係合装置
の係合開始時期と前記回転数の同期時期が略一致するよ
うに、ダウン変速指令から実質的に変速完了以後となる
まで、油圧式摩擦係合装置の元圧となる前記ライン油圧
L を変更する。なお、上記実質的に変速が完了すると
は、ダウン変速時に係合させられる係合側油圧式摩擦係
合装置の係合が完了する時点を指し、その係合側油圧式
摩擦係合装置の係合完了とは、係合側油圧式摩擦係合装
置の入力側部材がその出力側部材と完全に摩擦係合させ
られることにより、上記係合側油圧式摩擦係合装置の係
合に伴う出力軸トルクの変動が終了した時点である。
【0059】係合側アキュムレータ特性変更手段310
は、変速制御手段300においてクラッチツウクラッチ
のダウン変速が判断された時に、そのダウン変速時に摩
擦係合させられる係合側油圧式摩擦係合装置に接続され
たアキュムレータの特性を、上記車両走行状態検出手段
306により検出された車両走行状態に基づいて変更す
る。たとえば、変速制御手段300において4→3ダウ
ン変速が判断された時に、クラッチC1に接続されたア
キュムレータ160の背圧を変更することにより、前記
クラッチC1用アキュムレータ160の特性を変更さ
せ、係合側のクラッチC1の摩擦係合がより滑らかに行
なわれるように変更する。
【0060】復帰手段312は、上記ライン油圧変更手
段308により変更されたライン油圧PL および上記係
合側アキュムレータ特性変更手段310により変更され
たアキュムレータ160の背圧を、次回のダウン変速が
行なわれる前に元の状態に戻しておくために、前記変速
制御手段300によりクラッチツウクラッチダウン変速
の指令が出力されてから所定時間経過後または係合側油
圧式摩擦係合装置の係合完了以後に、スロットル開度T
A等によって決定される通常のライン油圧PLおよびア
キュムレータ160の背圧に復帰させる。上記所定時間
経過後または係合側油圧式摩擦係合装置の係合完了以後
とは、上記ダウン変速が充分滑らかに行われた後の時間
とされるので、上記所定時間とは、車両走行状態の変動
によりダウン変速に長時間を要したとしても十分に実質
的な変速が完了する時間として予め設定されるものであ
り、上記係合側油圧式摩擦係合装置の係合完了以後と
は、上記係合側油圧式摩擦係合装置の係合完了時点或い
はその係合完了時点から所定の余裕時間経過後である。
【0061】復帰時期決定手段314は、ライン油圧変
更手段308によりライン油圧PLが変更された時点ま
たは係合側アキュムレータ特性変更手段310により係
合側油圧式摩擦係合装置に接続されたアキュムレータの
特性が変更された時点からの時間を計時し、上記所定時
間が経過した時点または上記係合側油圧式摩擦係合装置
の係合完了から前記余裕時間が経過した時点で上記復帰
手段312によるライン油圧PL および係合側油圧式摩
擦係合装置(クラッチC1等)に接続されたアキュムレ
ータの背圧をスロットル開度TA等によって決定される
通常の圧力に復帰させる。
【0062】上記ライン油圧変更手段308は、上記車
両走行状態検出手段306により車両走行状態が所定値
以上の高車速且つ高スロットル開度である高車速高負荷
走行が検出されているときの前記自動変速機14のクラ
ッチツウクラッチダウン変速時に、上記ライン油圧PL
を減圧するライン油圧減圧手段316と、上記車両走行
状態検出手段306により車両走行状態が所定値以下の
低車速且つ低スロットル開度である低車速低負荷走行が
検出されているときの前記自動変速機14のクラッチツ
ウクラッチダウン変速時に、上記ライン油圧PL を増圧
するライン油圧増圧手段318とを備えている。
【0063】上記係合側アキュムレータ特性変更手段3
10は、上記車両走行状態検出手段306により検出さ
れた車両走行状態が前記高車速高負荷走行であるときの
ダウン変速に際して、そのダウン変速時に係合される係
合側摩擦係合装置に接続されたアキュムレータのアキュ
ムレータ背圧を減圧する係合側アキュムレータ背圧減圧
手段320と、上記車両走行状態検出手段306により
検出された車両走行状態が前記低車速低負荷走行である
ときのダウン変速に際して上記アキュムレータ背圧を増
圧する係合側アキュムレータ背圧増圧手段322とを含
んでいる。たとえば、前記変速制御手段300により4
−3ダウン変速が判断された場合に、上記係合側アキュ
ムレータ背圧減圧手段320によりアキュムレータ16
0の背圧が減圧されると、その減圧量に応じて、クラッ
チC1の係合が開始されるより早期にアキュムレータ1
60の作動が開始されるので、クラッチC1の係合開始
を遅らせることができ、また、上記係合側アキュムレー
タ背圧増圧手段322によりアキュムレータ160の背
圧が増圧されると、クラッチC1の係合が開始された後
も、その増圧量に応じて、アキュムレータ160の作動
開始が抑制されるので、クラッチC1の係合開始を早め
ることができる。
【0064】図7は、前記変速用電子制御装置20の制
御作動の要部、すなわち前記自動変速機14の変速段が
第4段である場合に実行される処理の一例を示すフロー
チャートである。まず、ステップSA1(以下、ステッ
プを省略する)では、パワーオン状態においてクラッチ
ツウクラッチダウン変速である4−3ダウンの変速判断
が成立したか否かが、たとえば変速線図内の4−3ダウ
ン変速線を車両状態(TA、V)を示す点が低車速側ま
たは高スロットル開度側へ横切ったか否かに基づいて判
定される。この判断ステップは、ブレーキB1の解放と
クラッチC1の係合とによって達成される前記クラッチ
ツウクラッチダウン変速を判断している。当初はこの判
断は否定されてSA1の判断が繰り返し実行される。こ
の状態では、前記ソレノイド弁SV1はOFF状態とさ
れているので、前記3−4シフト弁150のスプール弁
子172は図4の左側に示した状態となり、3−4シフ
ト弁150の入力ポートbおよび入出力ポートdが連通
し、且つ、入出力ポートeおよび出力ポートfが連通す
る状態となる。
【0065】その結果、ブレーキB1には、前記油路1
76、上記3−4シフト弁150の入力ポートb、入出
力ポートd、前記油路177を通して前記ライン油圧P
L が供給さる。一方、クラッチC1は、前記油路19
4、196、192、上記3−4シフト弁150の入出
力ポートeおよび出力ポートf、前記油路185を通し
て、前記シフトタイミング弁152の入力ポートcに接
続されるが、上記ソレノイド弁SV1がOFFの状態で
は、前述のように上記シフトタイミング弁152の入力
ポートcとドレインポートdとは連通しているので、ク
ラッチC1の油圧PC1は大気圧とされる。このように、
ブレーキB1が摩擦係合させられ且つクラッチC1の摩
擦係合が解除された状態では、図2にも示したように、
前記自動変速機14の変速段が第4速ギヤ段に保持され
ている。
【0066】つぎに、たとえば、図8、図9等に▼で示
すT1 時点において4−3ダウン変速判断が行なわれる
と、上記SA1の判断が肯定され、続くSA2において
上記ソレノイド弁SV1がON状態とされる。なお、図
8は、車両走行状態が高車速且つ高スロットル開度であ
って4−3ダウン変速が行われた場合の、また、図9
は、車両走行状態が低車速且つ低スロットル開度であっ
て4−3ダウン変速が行われた場合の、ブレーキB1
の油圧PB1、クラッチC1の油圧PC1、エンジン回
転数NE 、入力軸回転数NIN、カウンタ軸出力トル
クTC 等の変化の一例をそれぞれ示す図である。なお、
図9はスロットル開度TAが低開度の場合、所謂遅踏み
変速の場合であるので、変速指令以前のライン油圧PL
の上昇は比較的少ない。そのため、図9においては、変
速指令以前のライン油圧PL の上昇は省略して示してあ
る。
【0067】上記SA2においてソレノイド弁SV1が
ON状態とされると、前記3−4シフト弁150の入出
力ポートdおよびドレインポートgは連通させられ、入
力ポートcおよび入出力ポートeも連通させられる。し
たがって、ブレーキB1は、前記油路177、上記3−
4シフト弁150の入出力ポートdを通してドレインポ
ートgに接続されるので、図8、図9のT1 時点後に示
されるように、ブレーキB1の油圧PB1は急激に減少す
る。また、クラッチC1には、前記油路176、入力ポ
ートc、入出力ポートe、前記油路192、前記オリフ
ィス切換弁154、油路194を通して前記ライン油圧
L が供給されるので、クラッチC1の油圧PC1は、図
8、図9のT1 時点以降に示すように増加を開始する。
前記SA1および上記SA2の処理は、前記変速制御手
段300に相当する。
【0068】次いで、前記オリフィス切換手段302に
相当するSA3では、前記ソレノイド弁SV2がOFF
状態とされることにより、図8、図9のT1 時点から変
速指令時にスロットル開度の変化率ΔTAおよび車速V
に基づいて決定された第1経過時間TTH1 だけ経過する
までの期間において前記小オリフィス状態が実現され、
係合側摩擦係合装置であるクラッチC1へ供給される作
動油の流量が抑制される。次いで、前記車両走行状態検
出手段306に相当するSA4、SA5、SA7および
SA8が実行されることにより、前記ライン油圧変更手
段308および前記係合側アキュムレータ特性変更手段
310に相当するSA6またはSA9が行なわれるか否
かが判断される。
【0069】すなわち、SA4においては、車速Vが第
1車速判断基準値VTH1 よりも高いか否かが判断され
る。この判断が肯定された場合は、SA5でスロットル
弁開度TAが第1スロットル開度判断基準値TATH1
りも高いか否かが判断される。これら第1車速判断基準
値VTH1 および第1スロットル開度判断基準値TATH1
は、クラッチC1の係合開始時期を遅らせて回転数の同
期時期にクラッチC1の係合開始時期を一致させるため
に、クラッチC1の油圧PC1の上昇抑制を必要とする程
度、あるいはクラッチC1用アキュムレータ160の作
動開始を早めることを必要とする程度の高車速および高
負荷走行を判断するために予め設定された値である。こ
こで、上記回転数の同期時期は、入力軸回転数NINとカ
ウンタ軸回転数NC との比が、前記自動変速機14の変
速後のギヤ比に等しくなる時期であり、図8、図9等に
おいて▲で示されている時期である。また、回転数の同
期時期は、入力軸回転数NINとダブルピニオン遊星歯車
装置54のサンギヤ62の回転数とが一致する時期でも
ある。4−3ダウン変速が滑らかに行なわれるために
は、この回転数の同期時期とクラッチC1の摩擦係合の
開始時期とが略一致することが望ましいので、SA4お
よびSA5の判断が共に肯定された場合は、SA6にて
クラッチC1の油圧PC1の上昇を抑制するための第1処
理ルーチンが実行される。
【0070】図10は、高車速高負荷走行時に上記SA
6において実行される第1処理ルーチンの一例を示すフ
ローチャートである。まず、前記ライン油圧減圧手段3
16に相当するステップSB1で、前記ライン油圧PL
の減圧処理が行なわれる。このライン油圧減圧処理は、
図8に示すように、T1 時点の直後から図3に示した前
記リニアソレノイド弁SLTのリニアソレノイドSSLT
の励磁電流を減少させることによってライン油圧PL
減圧する処理である。ライン油圧PL の減圧量は、本実
施例においては、オリフィス切換手段302によるオリ
フィス切換を前提とする状態下で、前記回転数の同期時
期とクラッチC1の摩擦係合開始時期とが一致するよう
に、予め求められた関係から車速Vとスロットル開度T
Aに基づいて決定される。たとえば、車速Vあるいはス
ロットル開度TAの値が大きい程ライン油圧PL の減圧
量が段階的に或いは連続的に大きくなるように決定され
る。
【0071】ここで、上記ライン油圧減圧処理が行なわ
れる理由を説明する。たとえば、図8に示す例のよう
に、車速Vが高いためにエンジン回転数NE が比較的高
い状態で4−3ダウン変速が行なわれる場合には、前記
自動変速機14の入力軸30とカウンタ軸50との回転
数の比(NIN/NC )が4−3ダウン変速後の自動変速
機14のギヤ比γに等しくなるまでに、上記エンジン回
転数NE が比較的大きく増加する必要があり、また、エ
ンジン回転数NE はすでに比較的高い状態にあるので、
エンジン回転数NE を増加させるためには相当の時間を
要する。つまり、図8に▲で示す前記回転数の同期時期
は比較的遅れることになる。したがって、4−3ダウン
変速が滑らかに行われるためには、クラッチC1の摩擦
係合の開始時期も遅らせる必要がある。そのため、本実
施例においては、上記ライン油圧減圧処理によってクラ
ッチC1の油圧PC1の増圧を抑制し、クラッチC1の摩
擦係合の開始時期を遅らせているのである。その結果、
図8に示す例では、▲で示す前記回転数の同期時期と、
クラッチC1が摩擦係合を開始する時点すなわちT2
点とが略一致し、前記カウンタ軸出力トルクTC の変動
が好適に抑制されて、第4速から第3速への変速が滑ら
かに行われている。なお、本実施例においては、前記オ
リフィス切換制御により小オリフィス状態が実現される
ことによって、クラッチC1の摩擦係合の開始時期がす
でに段階的に遅らされているが、このオリフィス切換制
御だけではクラッチC1の摩擦係合の開始時期の遅れ幅
を好適に制御できないので、上記ライン油圧減圧処理が
行なわれているのである。
【0072】前記SB1におけるライン油圧減圧処理に
続いて、前記係合側アキュムレータ背圧減圧手段320
に相当するSB2において、クラッチC1用アキュムレ
ータ160のアキュムレータ背圧の減圧処理が行なわれ
た後、第1処理ルーチンが終了する。このアキュムレー
タ背圧減圧処理は、図4に示したようにクラッチC1用
アキュムレータ160の入力ポートbに上記ライン油圧
L が供給されている場合には実行されない処理である
が、上記クラッチC1用アキュムレータ160の入力ポ
ートbに前記リニアソレノイド弁SLNにより発生させ
られた前記制御油圧PSLN 等が別途供給される場合に
は、その制御油圧PSLN 等を減圧する処理である。この
処理によれば、上記ライン油圧PL の減圧量とは独立の
減圧量でクラッチC1用アキュムレータ160の背圧の
減圧制御が可能となるので、クラッチC1の摩擦係合の
開始時期を一層好適に遅らせることができる利点があ
る。なお、この係合側アキュムレータ背圧減圧制御にお
けるアキュムレータ背圧の減圧量も、オリフィス切換手
段302によるオリフィス切換を前提とする状態下で、
回転数の同期時期とクラッチC1の摩擦係合開始時期と
が一致するように、予め求められた関係から、車速Vと
スロットル開度TAとに基づいて決定される。たとえ
ば、車速Vとスロットル開度TAとの値が大きい程アキ
ュムレータ背圧の減圧量が段階的に或いは連続的に大き
くなるように決定される。尚、上記SB1におけるライ
ン油圧減圧処理と上記SB2におけるアキュムレータ1
60のアキュムレータ背圧の減圧処理とは、必ずしも共
に実行されなくてもよく、いずれか一方の処理が実行さ
れてもよい。
【0073】図7に戻って、前記SA4の判断が否定さ
れた場合は、SA7において車速Vが上記第1車速判断
基準値VTH1 よりも小さい値に設定された第2車速判断
基準値VTH2 よりも低いか否かが判断される。この判断
が肯定された場合は、SA8でスロットル弁開度TAが
上記第1スロットル開度判断基準値TATH1 よりも小さ
い値とされる第2スロットル開度判断基準値TATH2
りも低いか否かが判断される。これら第2車速判断基準
値VTH2 および第2スロットル開度判断基準値TATH2
は、クラッチC1の係合開始時期を早めて前記回転数の
同期時期に一致させるために、クラッチC1の油圧PC1
の上昇促進を必要とする程度、あるいはクラッチC1用
アキュムレータ160の作動開始を遅らせることを必要
とする程度の低車速および低負荷走行を判断するために
予め設定された値である。SA7およびSA8の判断が
共に肯定された場合は、SA9にてサブルーチンである
後述の第2処理ルーチンが実行される。
【0074】図11は、低車速低負荷走行時において、
上記SA9において実行される第2処理ルーチンの内容
の一例を示すフローチャートである。まず、前記ライン
油圧増圧手段318に相当するステップSC1で、前記
ライン油圧PL の増圧処理が行なわれる。ライン油圧P
L の増圧量は、オリフィス切換手段302によるオリフ
ィス切換を前提とする状態下で、4−3ダウン変速時の
回転数の同期時期とクラッチC1の摩擦係合の開始時期
とが一致するように、予め求められた関係から、車速V
とスロットル開度TAとが小さくなる程段階的或いは連
続的に増加する値に決定される。
【0075】ここで、上記ライン油圧増圧処理が行なわ
れる理由を説明する。たとえば、図9に示す例のよう
に、低車速低負荷走行状態であってエンジン回転数NE
が比較的低い状態で4−3ダウン変速が行なわれる場合
には、入力軸回転数NINとカウンタ軸50の回転数NC
との比が4−3ダウン変速後の自動変速機14のギヤ比
γに等しくなるためのエンジン回転数NE の増加幅は、
図8に示した例の場合に比較して小さくなるので、図9
に▲で示す前記回転数の同期時期も、図8に例示した場
合に比較して早期になる。したがって、4−3ダウン変
速が滑らかに行われるためには、クラッチC1の摩擦係
合の開始時期も早期にする必要がある。そのため、本実
施例においては、ライン油圧PL を増圧することによっ
てクラッチC1の摩擦係合の開始時期を早めるのであ
る。その結果、図9に示す例では、▲で示す回転数の同
期時期と、クラッチC1が摩擦係合を開始する時点すな
わちT 2 時点とが略一致し、前記カウンタ軸出力トルク
C の変動が好適に抑制されて、第4速から第3速への
変速が滑らかに行われている。なお、前述のように、本
実施例においては、前記オリフィス切換制御によって小
オリフィス状態が実現されることにより、クラッチC1
の摩擦係合の開始時期が段階的に遅らされている。そこ
で、このオリフィス切換制御によってオリフィスの状態
を小オリフィス状態から大オリフィス状態へ戻すことに
よってもクラッチC1の摩擦係合の開始時期を段階的に
早めることができるが、この大オリフィス状態への切換
えだけでは、クラッチC1の摩擦係合の開始時期の進み
幅を好適に制御できないので、本実施例においては上記
ライン油圧増圧処理が行なわれているのである。
【0076】前記SC1におけるライン油圧処理に続い
て、前記係合側アキュムレータ背圧増圧手段322に相
当するSC2においてクラッチC1用アキュムレータ1
60のアキュムレータ背圧増圧処理が行なわれた後、第
2処理ルーチンが終了する。このアキュムレータ背圧増
圧処理は、上記アキュムレータ背圧減圧処理(図10の
SB2)と同様に、上記クラッチC1用アキュムレータ
160の入力ポートbに上記ライン油圧PL が供給され
ている場合には実行されない処理であるが、上記クラッ
チC1用アキュムレータ160の入力ポートbに前記リ
ニアソレノイド弁SLNにより発生させられた前記制御
油圧PSLN 等が別途供給される場合には、その制御油圧
SLN 等を減圧する処理である。この処理によれば、上
記ライン油圧PL の増圧量とは独立の増圧量でクラッチ
C1用アキュムレータ160の背圧の増圧制御が可能と
なるので、クラッチC1の摩擦係合の開始時期を一層好
適に早めることができる利点がある。なお、本実施例に
おいては、このアキュムレータ背圧の増圧量も、オリフ
ィス切換手段302によるオリフィス切換を前提とする
状態下で、回転数の同期時期とクラッチC1の摩擦係合
の開始時期とが一致するように、予め求められた関係か
ら、車速Vとスロットル開度TAとが小さくなる程、段
階的に或いは連続的に増加する値に決定される。尚、上
記SC1におけるライン油圧増圧処理と上記SC2にお
けるアキュムレータ160のアキュムレータ背圧の増圧
処理とは、必ずしも共に実行されなくてもよく、いずれ
か一方の処理が実行されてもよい。
【0077】図7に戻って、前記SA5、SA7若しく
はSA8の判断が否定された場合または上記SA6の第
1処理ルーチン若しくはSA9の第2処理ルーチンが終
了した場合、SA10においてオリフィス切換状態を変
速前の状態に戻し、ライン油圧PL をスロットル開度T
Aによって決定される通常のライン油圧PL に復帰させ
るために、たとえば図12に示す復帰処理ルーチンが実
行された後、メインルーチンが終了する。
【0078】図12の復帰処理ルーチンでは、まず、ス
テップSD1において、初期処理が行なわれる。この初
期処理においては、本復帰処理ルーチンが実行されてか
らの経過時間を表す経過時間tがゼロに初期化される。
次に、前記オリフィス切換解除時期決定手段304に相
当するSD2およびSD3の処理が行なわれる。SD2
においては、変速指令時に決定される小オリフィス区間
すなわち第1経過時間TTH1 より上記経過時間tが大き
いか否かが判断される。この第1経過時間TTH 1 は、た
とえば前記小オリフィス状態およびライン油圧PL の減
圧或いは増圧状態下においてクラッチC1の係合開始よ
りも前となるようにして予め実験的に求められた関係に
基づいて、スロットル開度の変化率ΔTAおよび車速V
から決定される。当初はこの判断は否定されるので、S
D3において上記経過時間tの内容がインクリメントさ
れた後、SD2からの処理が繰り返し行なわれる。SD
2の判断が肯定された場合は、前記オリフィス切換手段
302に相当するSD4において、図7のメインルーチ
ンのSA3で切り換えられたオリフィスの状態が、小オ
リフィス状態から大オリフィス状態に復帰させられる。
このオリフィスの状態が大オリフィス状態に復帰させら
れる時点は、クラッチC1の前記リターンスプリング期
間の終了前、すなわちクラッチC1が係合を開始する前
の時点となるようにされている。なお、図8および図9
のT2 時点に示されるように、上記リターンスプリング
期間が終了するとクラッチC1の油圧PC1は一旦急激に
上昇するが、図8および図9に示すT2 ′時点において
前記クラッチC1用アキュムレータ160内に作動油が
収容され始めるようにされているので、T2 ′時点以降
は緩やかに上昇する。
【0079】続くSD5では、車両走行状態が、車速V
が前記第1車速判断基準値VTH1 よりも高く且つスロッ
トル開度TAが前記第1スロットル開度判断基準値TA
TH1よりも高い高負荷高速走行状態、または車速Vが前
記第2車速判断基準値VTH2よりも低く且つスロットル
弁開度TAが前記第2スロットル開度判断基準値TA
TH2 よりも低い低負荷低速走行状態であったか否かが判
断される。つまり、図10に示した第1処理ルーチンと
図11に示した第2処理ルーチンとのいずれかが、図7
のメインルーチンにより実行されたか否かが判断され
る。この判断が否定されれば本復帰処理ルーチンは終了
するが、肯定された場合は、前記復帰時期決定手段31
4に相当するSD6およびSD7の処理が行なわれる。
【0080】SD6においては、上記経過時間tが予め
設定された一定の第2経過時間TTH 2 よりも大きいか否
かが判断される。この第2経過時間TTH2 はクラッチC
1の入力側部材の回転数がその係合される出力側部材の
回転数と一致する時点よりも十分後となるように、且
つ、クラッチC1の係合完了時点(T2 ”時点)とクラ
ッチC1用アキュムレータ160の作動終了時点(T3
時点)との間の時点となるように設定されている。当初
はこの判断は否定されるので、SD7において上記経過
時間tの内容がインクリメントされた後、SD6からの
処理が繰り返し行なわれる。上記SD6の判断が肯定さ
れた場合すなわち変速指令出力時点(T1時点)から第
2経過時間TTH2 だけ経過した時点で、SD8において
前記復帰手段312に相当する復帰処理が行なわれた
後、本復帰処理ルーチンが終了する。この復帰処理は、
図8に示されているように図10のSB1で減圧される
ライン油圧PL 、または、図9に示されているように図
11のSC1で増圧されるライン油圧PL をスロットル
開度TAによって決定される通常のライン油圧PL に復
帰させ、また、アキュムレータ160の背圧が変更され
ている場合、すなわち、図10のSB2または図11の
SC2の処理が実行されている場合には、その変更され
たアキュムレータ背圧を通常の背圧に復帰させる処理で
ある。
【0081】上述のように、4−3ダウン変速時におい
て、車両走行状態検出手段306(SA4、SA5、S
A7、SA8)により、クラッチC1の入出力側部材の
回転数同期時期に影響する車両走行状態(車速Vとスロ
ットル開度TA)が検出され、ライン油圧変更手段30
8(SB1、SC1)において、上記車両走行状態に基
づいて、上記油圧式摩擦係合装置に供給される作動油の
元圧であるライン油圧PL がその4−3ダウン変速時に
変更される。従って、クラッチC1の摩擦係合の開始時
期が変更されるので、車両走行状態に拘らず上記自動変
速機のダウン変速が滑らかに行なわれる。
【0082】また、本実施例によれば、4−3ダウン変
速指令時において、車両走行状態検出手段306(SA
4、SA5、SA7、SA8)により上記高車速高負荷
走行が検出されている場合は、ライン油圧減圧手段31
6(SB1)により、その4−3ダウン変速時にライン
油圧PL が所定値ΔPL だけ減圧されるので、クラッチ
C1の係合開始時期を遅らせることができる。従って、
一般に上記車両走行状態が高車速且つ高スロットル開度
である場合に他の場合に比較して遅れる傾向となる前記
回転数の同期時期に、クラッチC1の係合開始時期を近
づけることができるので、滑らかなダウン変速が行なわ
れるようにすることができる。
【0083】因みに、図13は、図8に示した例と同様
の高車速高負荷走行状態において、前記ライン油圧減圧
手段316が実行されていない場合の、ライン油圧P
L 、クラッチC1の油圧PC1、エンジン回転数
E 、入力軸回転数NINおよびカウンタ軸出力トル
クTC の変化の一例を示している。図13に示す場合に
おいても、オリフィス状態が小オリフィス状態から大オ
リフィス状態に切り換えられる時期は、クラッチC1が
摩擦係合を開始する時点すなわちT2 時点より前となる
ように設定されている。この例では、上記ライン油圧減
圧手段316が実行されていないので、クラッチC1の
油圧PC1の増加速度が図8のライン油圧減圧手段316
が実行されている例に比較して速くなることから、クラ
ッチC1の前記リターンスプリング期間が短くなるの
で、クラッチC1が摩擦係合を開始する時点すなわちT
2 時点が、▲で示す前記回転数の同期時期よりも早期に
なる。そのため、上記入力軸回転数NINが十分に増加し
ていない状態でクラッチC1の摩擦係合が開始され、T
2 時点の直後において上記カウンタ軸出力トルクTC
大きな負のピークが生じている。このような出力トルク
C の急激な減少およびそれに続く急激な増加により、
運転者はアクセルペダルを踏み込んで加速しようとする
意図に反した車両の減速感すなわち所謂引込み感とその
直後の急激な加速感とを変速ショックとして感じること
になる。
【0084】また、本実施例では、4−3ダウン変速指
令時において、車両走行状態検出手段306(SA4、
SA5、SA7、SA8)により上記低負荷低速走行が
検出されている場合は、ライン油圧増圧手段318(S
C1)により、その4−3ダウン変速時にライン油圧P
L が所定値ΔPL だけ増圧されるので、クラッチC1の
係合開始時期を早めることができる。従って、一般に上
記車両走行状態が低車速且つ低スロットル開度である場
合に他の場合に比較して早期傾向となる前記回転数の同
期時期に、クラッチC1の係合開始時期を近づけること
ができるので、滑らかな変速が行なわれるようにするこ
とができる。
【0085】因みに、図14は、図9に示した例と同様
の低車速低負荷走行状態において、上記ライン油圧増圧
手段318が実行されていない場合の、ライン油圧P
L 、クラッチC1の油圧PC1、エンジン回転数
E 、入力軸回転数NINおよびカウンタ軸出力トル
クTC の変化の一例を示している。この例では、上記ラ
イン油圧PL が増圧されていないので、クラッチC1の
油圧PC1の増加速度が図9のライン油圧増圧手段318
が実行された例に比較して遅くなり、T1 時点からT2
時点までの期間すなわち前記リターンスプリング期間は
長くなっている。したがって、クラッチC1が摩擦係合
を開始する時点すなわちT2 時点が、▲で示す前記回転
数の同期時期よりも遅れている。そのため、クラッチC
1が摩擦係合を開始させられるT2 時点においては、前
記クラッチC1の出力側部材である中間軸240の回転
数が上記入力軸回転数NINよりも低くなり、T2 時点の
直後において上記カウンタ軸出力トルクTC に大きな正
のピークが生じている。このような出力トルクTC の急
激な増加およびそれに続く急激な減少により、運転者は
変速ショックを感じることになる。
【0086】また、本実施例では、上記自動変速機14
の4−3ダウン変速開始時から第2経過時間TTH2 経過
時に、上記ライン油圧PL をスロットル開度TAに基づ
いて決定される通常のライン油圧PL に復帰させるライ
ン油圧復帰手段すなわち復帰手段312に相当する図1
2のSD8を含んでいるので、上記自動変速機14の変
速開始時から第2経過時間TTH2 経過時において上記ラ
イン油圧PL の変更を速やかに解除できる利点がある。
【0087】また、本実施例では実行されない処理であ
るが、前記クラッチC1用アキュムレータ160の入力
ポートbに、ライン油圧PL ではなく前記リニヤソレノ
イド弁SLNにより発生させられる制御油圧PSLN 等が
アキュムレータ背圧として供給される場合には、上記ク
ラッチC1に接続されたクラッチC1用アキュムレータ
160のアキュムレータ特性を前記車両走行状態検出手
段306により検出された車両走行状態に基づいて変更
する係合側アキュムレータ特性変更手段310に相当す
る図7のSA6およびSA9を実行することができる。
この場合は、上記アキュムレータ特性を車両走行状態に
基づいて変更することによって上記クラッチC1に供給
される作動油の供給状態を変更できる、すなわちクラッ
チC1の係合開始時期を車両走行状態に基づいて変更で
きるので、クラッチC1の係合開始時期を前記回転数の
同期時期に一致させることができ、車両の走行状態に係
わらず自動変速機の4−3ダウン変速を滑らかに行なう
ことができる。
【0088】また、上記係合側アキュムレータ特性変更
手段310は、前記車両走行状態が高車速且つ高スロッ
トル開度である上記自動変速機14の4−3ダウン変速
時に、クラッチC1に接続された上記クラッチC1用ア
キュムレータ160のアキュムレータ背圧を減圧する係
合側アキュムレータ背圧減圧手段320に相当する図1
0のSB2を含むことができる。この場合には、上記ア
キュムレータ背圧が減圧されない場合に比較して、クラ
ッチC1が摩擦係合する以前に、クラッチC1に供給さ
れる作動油がクラッチC1用アキュムレータ160内に
より多く蓄積されるようになる。その結果、前記高負荷
高車速走行での上記自動変速機14の4−3ダウン変速
時におけるクラッチC1の摩擦係合の開始時期を遅らせ
ることができるので、クラッチC1の係合開始時期を前
記回転数の同期時期に一致させることができ、滑らかな
変速が行なわれる利点がある。
【0089】また、前記係合側アキュムレータ特性変更
手段310は、上記車両走行状態が低車速且つ低スロッ
トル開度である上記自動変速機14の4−3ダウン変速
時に、クラッチC1に接続された上記クラッチC1用ア
キュムレータ160のアキュムレータ背圧を増圧する係
合側アキュムレータ背圧増圧手段322に相当する図1
1のSC2を含むことができる。この場合には、上記ア
キュムレータ背圧が増圧されない場合に比較して、クラ
ッチC1の係合中において、上記クラッチC1用アキュ
ムレータ160内の作動油の蓄積量が少なくされるの
で、クラッチC1に供給される作動油の供給速度が速く
なる。その結果、上記低負荷低速走行での4−3ダウン
変速におけるクラッチC1の摩擦係合の開始時期を早め
ることができるので、クラッチC1の係合開始時期を前
記回転数の同期時期に一致させることができ、滑らかな
変速が行なわれる利点がある。
【0090】また、本実施例では、ブレーキB1に接続
されたブレーキB1用アキュムレータ162内に蓄積さ
れた作動油のそのブレーキB1用アキュムレータ162
からの流出流量を制限する作動油流出流量制限装置に相
当する前記アキュムレータ前オリフィス164を含む。
したがって、そのアキュムレータ前オリフィス164の
オリフィス218の内径が、前記油路177、216等
の内径に比較して小さい場合には、上記ブレーキB1用
アキュムレータ162内に蓄積された作動油の流出が制
限されることから、上記ブレーキB1内に蓄積された作
動油を、上記ブレーキB1用アキュムレータ162内に
蓄積された作動油よりも早期に流出させることができる
ので、上記ブレーキB1の摩擦係合が早期に解除され
る。その結果、上記自動変速機14の変速を早期に完了
させることができる利点がある。
【0091】たとえば、図15は、前記オリフィス21
8の内径を3段階に変化させた場合のブレーキB1の油
圧PB1と、前記エンジン回転数NE との変化を示すもの
である。図15において、は、上記オリフィス218
の内径が最も大きく、上記油路177の内径と同程度で
ある場合すなわちオリフィス218がないに等しい場合
の変化を示している。また、は上記オリフィス218
の内径が比較的小さい場合の変化であり、はオリフィ
ス218の内径が上記およびの場合の中間の場合の
変化を示している。これらないしに示したように、
上記オリフィス218の内径が小さくなるほど、ブレー
キB1の油圧PB1の減少速度が速く、より早期に大気圧
に近づいている。その結果、ブレーキB1の摩擦係合の
解除も早期に行なわれ、上記エンジン回転数NE の吹き
上がりが抑制されている。なお、図8および図9の例に
おけるブレーキB1の油圧PB1は、上記オリフィス21
8の内径が最も大きい場合すなわち上記の場合が示さ
れている。
【0092】次に、第2発明が適用された実施例につい
て図面に基づいて詳細に説明する。尚、前述の第1発明
が適用された実施例と同一の構成を有する部分には同一
の符号を付して説明を省略する。
【0093】図16は、第2発明が適用された場合の前
記変速用電子制御装置20の制御機能の要部を説明する
ための機能ブロック線図である。図16において、変速
制御手段300、オリフィス切換手段302およびオリ
フィス切換解除時期決定手段304は、前述の実施例の
図6の場合と同様の機能であり、変速制御手段300
は、変速判断および変速を実現するための油圧式摩擦係
合装置の選択的作動を行ない、オリフィス切換手段30
2は、クラッチC1へ供給される作動油流量を抑制して
変速ショックを低減するために前記オリフィス切換弁1
54の開閉状態を制御し、オリフィス切換解除時期決定
手段304は、上記オリフィス切換手段302によるオ
リフィス切換の解除時期TRE(小オリフィス状態から大
オリフィス状態へ切り換える時期)を決定する。
【0094】ライン油圧低減手段324は、オリフィス
切換手段302による作動油流量の増加と同時にまたは
その作動油流量の増加時期よりも所定時間前に、ライン
油圧PL を所定値ΔPL だけ低減する。オリフィス切換
手段302によりオリフィス状態が大オリフィス状態と
されると、油路194の作動油流量が増大するので、そ
の管路抵抗が増加する。従って、オリフィス状態が大オ
リフィス状態とされると、クラッチC1の油圧PC1がそ
の管路抵抗の増加分だけ増加するため、クラッチC1用
アキュムレータ160が作動を開始する前にクラッチC
1の係合が完了してしまい、大きな変速ショックを生じ
ることがある。しかし、上記ライン油圧低減手段324
において、オリフィス状態が大オリフィス状態となると
同時またはそれよりも所定時間前にライン油圧PL が所
定値ΔPL だけ低減されると、クラッチC1用アキュム
レータ160が作動を開始する時点でのクラッチC1の
油圧PC1が低減されるので、クラッチC1の係合の完了
をアキュムレータ160の作動期間内とすることができ
る。さらに、ライン油圧PL が低減されることでクラッ
チC1の係合開始および係合完了時点が遅らせられるの
で、クラッチC1の係合完了をクラッチC1用アキュム
レータ160の作動期間内とすることができる効果もあ
る。
【0095】ライン油圧低減期間決定手段326は、前
記オリフィス切換解除時期決定手段304により決定さ
れるオリフィス切換の解除時期TREすなわちオリフィス
状態が大オリフィス状態に切り換えられる時期と同時ま
たはそれよりも所定時間前から上記オリフィス切換の解
除時期TREを含む所定の時間までのライン油圧低減期間
を決定する。より好ましくは、上記ライン油圧低減期間
決定手段326は、上記オリフィス切換の解除時期TRE
よりも、前記ライン油圧低減手段324において所定値
ΔPL 低減されるのに要する時間だけ前またはその所定
時間前から、クラッチC1用アキュムレータ160の作
動が開始されるまで、またはその所定時間後までをライ
ン油圧低減期間として決定する。
【0096】図17は、第2発明が適用された場合の前
記変速用電子制御装置20の制御機能の要部、たとえば
前記自動変速機14の変速段が第4段である場合に実行
される処理の一例を示すフローチャートである。
【0097】まず、図示しない変速制御手段300に相
当するステップにおいて、パワーオン状態において4−
3ダウン変速指令が出力されたか否かが判断され、上記
4−3ダウン変速指令が出力されると、ソレノイド弁S
V1がON状態とされて4−3ダウン変速が開始され、
続いてSE1以下が実行される。図18のT1 時点は、
この状態を示している。なお、図18は、図16に示さ
れた上記ライン油圧低減手段324によるライン油圧P
L の低減処理が行われている場合と、その比較としてラ
イン油圧低減手段324が実行されていない場合との、
ライン油圧P L 、クラッチC1の油圧PC1、エン
ジン回転数NE 、入力軸回転数NINおよびカウンタ
軸出力トルクTC 等の変化の一例を比較して示す図であ
り、実線はライン油圧低減手段324が実行されている
場合であり、破線はライン油圧低減手段324が実行さ
れていない場合を示したものである。
【0098】まず、SE1では、経過時間tの内容が
「0」とされることにより初期化されるとともに、車速
Vおよびスロットル開度TAが読み込まれる。続くオリ
フィス切換手段302に相当するSE2では、前記ソレ
ノイド弁SV2がOFF状態とされることにより、小オ
リフィス状態が実現され、係合側摩擦係合装置であるク
ラッチC1へ供給される作動油の流量が抑制される。
【0099】続くSE3では、SE1において読み込ま
れた車速Vおよびスロットル開度TAに基づいてオリフ
ィス状態を大オリフィス状態へ切り換えるオリフィス切
換タイマー(第1経過時間)TTH1 が決定され、また、
そのオリフィス切換タイマーTTH1 よりも所定時間短い
期間がライン油圧PL の低減が開始されるライン油圧低
減開始タイマーTTH2 として設定され、そのライン油圧
低減開始タイマーTTH 2 よりも所定時間長い(少なくと
もオリフィス切換タイマーTTH1 よりも長い)期間がラ
イン油圧復帰タイマーTTH3 として設定される。
【0100】続くSE4では、4−3ダウン変速指令時
からの経過時間tの内容がインクリメントされた後、S
E5において、上記経過時間tがSE3において設定さ
れたライン油圧低減開始タイマーTTH2 よりも小さいか
否かが判断される。当初は、このSE5の判断が肯定さ
れるので、上記SE4以下が繰り返し実行されるが、こ
のSE5の判断が否定されると、続くライン油圧低減手
段324に相当するSE6において、ライン油圧PL
所定値ΔPL だけ減圧される。この低減油圧値ΔP
L は、クラッチC1とアキュムレータ160とを接続す
る油路214の管路抵抗に起因するクラッチC1の油圧
C1の上昇を抑制するために予め実験的に求められた値
であり、一定値であってもよいし、車速Vとスロットル
開度の変化率ΔTAに基づいて決定されるものであって
もよい。
【0101】続くSE7において、上記SE4と同様に
経過時間tの内容がインクリメントされた後、続くSE
8では、上記経過時間tがSE3において設定されたオ
リフィス切換タイマーTTH1 よりも小さいか否かが判断
される。当初は、このSE8の判断が肯定されるので、
上記SE7以下が繰り返し実行されるが、このSE8の
判断が否定されると、続くオリフィス切換手段302に
相当するSE9において、SE2において小オリフィス
状態とされたオリフィス状態が大オリフィス状態に復帰
させられる。
【0102】続いて、SE10ないしSE12におい
て、上記SE6で行われたライン油圧低減処理の解除処
理が行なわれる。まず、SE10において上記経過時間
tの内容がインクリメントされた後、SE11におい
て、上記経過時間tが上記予め設定されたライン油圧低
減復帰タイマーTTH3 よりも小さいか否かが判断され
る。当初はこのSE11の判断は肯定されるので、SE
10からの処理が繰り返し行なわれる。しかし、SE1
1の判断が肯定された場合は、SE12において、ライ
ン油圧低減解除処理が行なわれる。この処理において
は、図18にも示すように、上記SE6において低減さ
せられたライン油圧PL が低減前の油圧まで復帰させら
れる。従って、上記ライン油圧低減復帰タイマーTTH3
と上記ライン油圧低減開始タイマーTTH2 との差(T
TH3 −TTH2 )がライン油圧低減期間であり、上記SE
4ないしSE5およびSE10ないしSE11がライン
油圧低減期間決定手段326に相当する。
【0103】図18の破線で示すライン油圧低減手段3
24が実行されていない場合においては、油路194の
管路抵抗が大きいため、クラッチC1用アキュムレータ
160が作動する時点でのクラッチC1の油圧PC1が大
きくなり、そのクラッチC1用アキュムレータ160が
作動する前にクラッチC1の係合が完了している。その
ため、吹き上がった入力軸回転数NINが急激に減少させ
られ、それに起因するカウンタ軸出力トルクTC の急激
な上昇とそれに続く急激な減少が生じてしまう。しか
し、ライン油圧低減手段324が実行されることによっ
て、クラッチC1用アキュムレータ160が作動を開始
する図18のT2 ’時点におけるクラッチC1の油圧P
C1が減少し、見かけ上のクラッチC1用アキュムレータ
160の作動開始圧が低くなるので、クラッチC1の係
合完了がクラッチC1用アキュムレータ160の作動期
間内となる。その結果、吹き上がった入力軸回転数NIN
がクラッチC1用アキュムレータ160の作動により緩
やかに減少させられるので、カウンタ軸出力トルクTC
も緩やかに上昇させられる。従って、滑らかに変速が完
了している。さらに、ライン油圧PL の低減手段324
が実行されることにより、実線で示されるように、ライ
ン油圧低減手段324が実行されていない破線で示す場
合に比較してクラッチC1の係合開始時期を遅らせるこ
とができる。このことによっても、クラッチC1の摩擦
係合がクラッチC1用アキュムレータ160の作動期間
内において終了させられるようにすることがより確実に
行えるようになるのである。
【0104】上述のように、本実施例によれば、オリフ
ィス切換手段302(SE9)による作動油流量の増加
よりも所定時間前に、ライン油圧低減手段324(SE
6)によってライン油圧PL が低減されることから、ク
ラッチC1へ供給される作動油流量の増加にともなって
増加するクラッチC1とクラッチC1用アキュムレータ
160とを接続する油路194の管路抵抗の増大に起因
して、クラッチC1へ供給される作動油の油圧PC1の増
加が抑制される。従って、クラッチC1用アキュムレー
タ160が作動を開始する時点におけるクラッチC1の
油圧PC1の増加が抑制され、クラッチC1の摩擦係合の
完了をクラッチ用アキュムレータ160の作動期間内と
することができるので、滑らかなダウン変速が行なわれ
るようにすることができる。
【0105】図19は、図26のライン油圧低減期間決
定手段326において、ライン油圧PL の低減が開始さ
れる時期が、オリフィス切換手段302によりオリフィ
ス状態が小オリフィス状態とされるのと同時、すなわ
ち、上記ライン油圧低減タイマーTTH2 が「0」とされ
た場合のライン油圧低減手段324の効果を説明する図
であり、比較としてライン油圧低減手段324が実行さ
れていない場合が示されている。図19において、ライ
ン油圧PLdecおよびクラッチC1油圧PC1dec は、それ
ぞれライン油圧低減手段324が実行された場合のライ
ン油圧およびクラッチC1の油圧を示しており、ライン
油圧PLnondec およびクラッチC1油圧P C1nondecは、
それぞれライン油圧低減手段324が実行されない場合
のライン油圧およびクラッチC1の油圧を示している。
【0106】図19に示されている油圧はPACC は、ク
ラッチC1用アキュムレータ160の作動が開始される
時点におけるクラッチC1用アキュムレータ160の入
力ポートaの油圧であるが、ライン油圧低減手段324
が実行されている場合も、実行されていない場合も、ク
ラッチC1用アキュムレータ160の作動が開始される
時点のクラッチC1の油圧PC1は、上記アキュムレータ
160の作動が開始される油圧PACC よりも高くなって
いる。このアキュムレータ160が作動を開始する時点
でのクラッチC1の油圧PC1と上記アキュムレータ16
0が作動を開始する油圧PACC との差が管路抵抗による
ものである。ライン油圧低減手段324が実行された場
合、クラッチC1用アキュムレータ160の作動が開始
される時点T2 dec における上記管路抵抗によるクラ
ッチC1の油圧の増圧分は、PC1(T2 dec )−P
ACC であり、ライン油圧低減手段324が実行されない
場合のクラッチC1用アキュムレータ160の作動が開
始される時点T2 nondecにおける上記管路抵抗による
クラッチC1の油圧の増圧分〔PC1(T2 nondec)−
ACC 〕よりも小さくなっている。すなわち、ライン油
圧低減手段324が実行された場合は、管路抵抗による
クラッチC1の油圧PC1の増加が抑制されて、見かけ上
のクラッチC1用アキュムレータ160の作動が開始さ
れる圧力を低くすることができるため、クラッチC1の
係合の完了をクラッチC1用アキュムレータ160の作
動期間内とすることができるのである。
【0107】次に、第3発明が適用された実施例につい
て図面に基づいて詳細に説明する。尚、前述の第1発明
および第2発明が適用された実施例と同一の構成を有す
る部分には同一の符号を付して説明を省略する。図20
は、第3発明が適用された一実施例である車両用自動変
速機の油圧制御回路400の一部であって、クラッチC
1およびブレーキB1などに作動油を供給する部分の構
成を示す図であり前述の実施例の図4に相当する。図2
0に示された油圧制御回路400の一部は、図4に示し
た油圧制御回路18の一部と、ブレーキB1用アキュム
レータ162の前記入力ポートbに入力される油圧の供
給元のみが異なる。前記ブレーキB1用アキュムレータ
162の前記入力ポートbには、背圧として前記ライン
油圧PLの代わりに、前記リニアソレノイド弁SLNに
より発生された制御油圧PSLN が供給されている。これ
により、前記クラッチC1用アキュムレータ160に供
給される背圧に影響を与えることなくブレーキB1用ア
キュムレータ162に供給される背圧を制御できる。
【0108】図21は、第3発明が適用された場合の前
記変速用電子制御装置20の制御機能の要部を説明する
ための機能ブロック線図である。図21において、変速
制御手段300、オリフィス切換手段302およびオリ
フィス切換解除時期決定手段304は、前述の実施例の
図6、図16の場合と同様の機能である。すなわち、変
速制御手段300は、変速判断および変速を実現するた
めの油圧式摩擦係合装置の選択的作動を行ない、オリフ
ィス切換手段302は、クラッチC1へ供給される作動
油流量を抑制して変速ショックを低減するために前記オ
リフィス切換弁154の開閉状態を制御し、オリフィス
切換解除時期決定手段304は、ダウン変速指令時から
の経過時間を計時し、前記小オリフィス区間TTH1 が経
過した時点をオリフィス切換解除時期TREとして決定す
る。
【0109】ここで、上記小オリフィス区間TTH1 の決
定について説明する。スロットル開度の変化率ΔTAが
大きくなるほどタービン回転数NT の立ち上がりが遅く
なるため、回転数の同期時期が遅くなる。また、車速V
が大きくなるほど変速完了後のタービン回転数NT は大
きくなるため回転数の同期時期は遅くなる。このため、
この関係により決定される小オリフィス区間TTH1 は、
スロットル開度の変化率ΔTAが大きくなるほど、ま
た、車速Vが大きくなるほど遅くなるように設定され
る。図22は、小オリフィス区間TTH1 の決定において
用いられる予め決定された関係(車速V、スロットル開
度変化率ΔTA−小オリフィス区間TTH1 マップ)の一
例を示している。また、上記図22に示した関係の代わ
りに、たとえば次式(8)式で示されるような関数によ
り小オリフィス区間TTH1 が決定されてもよい。 TRE=α(ΔTA)a +β(V)b +c ・・・(8) ここでα、β、a、b、cは任意の定数である。なお、
この小オリフィス区間T TH1 は最も長い場合であって
も、クラッチC1の前記リタ−ンスプリング期間の終了
前の時点となるようにされている。
【0110】車両走行状態検出手段306も前述の実施
例の図6の場合と同様の機能であり、クラッチC1の入
出力側部材の回転数の同期時期に影響する車両の走行状
態を、スロットル開度TA、エンジン回転数NE 等に基
づいて検出する。
【0111】解放側アキュムレータ背圧変更手段401
は、変速制御手段300により、パワーオン状態におい
てクラッチツウクラッチのダウン変速が判定された場合
に、そのダウン変速の指令と略同時に解放側油圧式摩擦
係合装置に接続されたアキュムレータの背圧を、車両走
行状態検出手段306により検出された車両走行状態に
基づいて変更するものであり、解放側アキュムレータ背
圧上昇手段402および解放側アキュムレータ背圧下降
手段403とから構成される。
【0112】解放側アキュムレータ背圧上昇手段402
は、前記変速制御手段300においてパワーオン状態で
の4−3ダウン変速等のクラッチツウクラッチダウン変
速が判断され、且つ前記車両走行状態検出手段306に
おいて低車速低負荷走行等の前記回転数同期時期が早期
傾向となる車両走行状態が検出されている場合に、前記
リニアソレノイド弁SLNを制御することにより、前記
ブレーキB1用アキュムレータ162の背圧を所定値だ
け上昇させる。前記ブレーキB1用アキュムレータ16
2は、油路216、アキュムレータ前オリフィス164
および油路177を介してブレーキB1に接続されてい
るので、ブレーキB1が前記油路177、前記3−4シ
フト弁150の入出力ポートdを通してドレインポート
gに接続された場合でも、前記ブレーキB1用アキュム
レータ162の背圧が所定値上昇させられると、ブレー
キB1の油圧PB1の減少が抑制される。このため、ブレ
ーキB1の摩擦係合の解除時期が遅らせられ、回転数の
同期時期を遅らせることができる。このブレーキB1用
アキュムレータ162の背圧の上昇量は、ダウン変速時
の回転数の同期時期とクラッチC1の摩擦係合の開始時
期とが一致するように、予め求められた関係から、車速
Vまたはスロットル開度TAが小さくなる程、段階的に
或いは連続的に増加する値に決定される。
【0113】解放側アキュムレータ背圧下降手段403
は、前記変速制御手段300においてパワーオン状態で
の4−3ダウン変速等のクラッチツウクラッチダウン変
速が判断され、且つ前記車両走行状態検出手段306に
おいて高車速高負荷走行等の前記回転数同期時期が遅く
なる車両走行状態が検出されている場合に、前記ブレー
キB1用アキュムレータ162の背圧を所定値だけ下降
させる。前記ブレーキB1用アキュムレータ162の背
圧が所定値下降させられると、ブレーキB1の油圧PB1
の減少が早められる。このため、ブレーキB1の摩擦係
合の解除時期が早められ、回転数の同期時期を早めるこ
とができる。このブレーキB1用アキュムレータ162
の背圧の下降量は、ダウン変速時の回転数の同期時期と
クラッチC1の摩擦係合の開始時期とが一致するよう
に、予め求められた関係から、車速Vまたはスロットル
開度TAが大きくなる程、段階的に或いは連続的に増加
する値に決定される。
【0114】解放側アキュムレータ背圧復帰手段404
は、後述する解放側アキュムレータ背圧復帰時期決定手
段406において決定された復帰時期に、前記リニアソ
レノイド弁SLNを制御することことにより、前記ブレ
ーキB1用アキュムレータ162の入力ポートbに入力
されていた制御油圧PSLN を通常圧たとえばライン油圧
L と同等の圧力とする。解放側アキュムレータ背圧復
帰時期決定手段406は、次式で表されるカウンタ軸回
転数NC とギヤ比γとの積と、入力軸回転数N INとの差
の絶対値が所定値以下であるかを判断することにより、
すなわち回転数の同期時期であるか否かを判断すること
により、上記解放側アキュムレータ背圧復帰手段404
による前記ブレーキB1用アキュムレータ162の背圧
の通常圧への復帰時期を決定する。 |NC ×γ−NIN|<Δn ・・・(9) なお、(9)式のΔnはカウンタ軸回転数NC とギヤ比
γとの積と、入力軸回転数NINが略一致したとすること
ができる微小値として予め設定されている。
【0115】図23は、第3発明が適用された場合の前
記変速用電子制御装置20の制御機能の要部、たとえば
前記自動変速機14の変速段が第4段である場合に実行
される処理の一例を示すフローチャートである。なお、
図23に示されたフローチャトにおいては、前記解放側
アキュムレータ背圧変更手段401のうち、解放側アキ
ュムレータ背圧上昇手段402のみが実行され、解放側
アキュムレータ背圧下降手段403は実行されていない
場合が示されている。まず、SG1では、前述の実施例
のSA1と同様にパワーオン状態において4−3ダウン
の変速判断が成立したか否かが判断される。この判断が
否定された場合はSG1の判断が繰り返し実行される
が、肯定された場合には、続くSG2において、前記ソ
レノイド弁SV1がON状態とされる。上記SG1およ
び上記SG2の処理は前記変速制御手段300に相当す
る。
【0116】上記SG2において、ソレノイド弁SV1
がON状態とされると、図24のT 1 時以降に示すよう
に、ブレーキB1の油圧PB1は急激に減少する。また、
クラッチC1 の油圧PC1は増加を開始する。なお、図2
4は、車両走行状態が低車速低負荷状態であって4−3
ダウン変速等のクラッチツウクラッチダウン変速が行わ
れた場合の、ブレーキB1用アキュムレータ162の
背圧、入力軸回転数NIN、ブレーキB1の油圧
B1、クラッチC1の油圧PC1、カウンタ軸出力ト
ルクTC の変化をそれぞれ模式的に示す図である。
【0117】次いで、SG3において、経過時間tの初
期化および車速V、スロットル開度TAおよびスロット
ル開度の変化率ΔTAが読み込まれる。続くオリフィス
切換手段302に相当するSG4では、前記ソレノイド
弁SV2がOFF状態とされることにより、小オリフィ
ス状態が実現され、係合側摩擦係合装置であるクラッチ
C1へ供給される作動油の流量が抑制される。
【0118】次いで、前記車両走行状態検出手段306
に相当するSG5、SG6により、車両の走行状態が低
車速低負荷走行であるか否かが判断される。すなわち、
SG5においては、車速Vが第3車速判断基準値VTH3
よりも低いか否かが判断される。この判断が否定された
場合には、SG8以下が直接実行されるが、肯定された
場合には、SG6において、スロットル開度TAが第3
スロットル開度判断基準値TATH3 よりも低いか否かが
判断され、この判断が否定された場合には、SG8以下
が直接実行される。これら第3車速判断基準値VTH3
よび第3スロットル開度判断基準値TATH3 は、解放側
摩擦係合装置であるブレーキB1の係合解除を遅らせる
ことにより、回転数の同期時期を遅らせ、それによって
クラッチC1の係合開始時期と回転数の同期時期を一致
させるためにブレーキB1の油圧PB1の減少抑制を必要
とする程度の低車速および低負荷走行を判断するために
予め設定された値である。
【0119】4−3ダウン変速等のクラッチツウクラッ
チダウン変速が滑らかに行なわれるためには、前記回転
数の同期時期とクラッチC1の摩擦係合の開始時期とが
略一致することが望ましいので、SG5およびSG6の
判断が共に肯定された場合には、解放側アキュムレータ
背圧上昇手段402に相当するSG7において、ブレー
キB1の油圧PB1の減少を遅らせるために、前記ブレー
キB1用アキュムレータ162の入力ポートbに供給さ
れている制御油圧PSLN が所定値だけ増圧される。前記
ブレーキB1用アキュムレータ162は入力ポートbに
背圧として供給される制御油圧PSLN が所定値だけ高め
られることにより、その作動開始が遅らせられるので、
油路216、アキュムレータ前オリフィス164、油路
177を介して連通されているブレーキB1の油圧PB1
の減少が遅らせられる。
【0120】従って、図24に実線で示されるように、
ブレーキB1の油圧PB1がブレーキB1が滑りだす圧力
B1slipにまで減少する時間がT4'となり、破線で示さ
れるブレーキB1用アキュムレータ162の背圧として
ライン油圧PL が供給されている場合にブレーキB1の
油圧PB1が圧力PB1slipにまで減少する時間T4 よりも
遅くなる。すなわち、ブレーキB1の摩擦係合の解除が
遅らせられるので、入力軸回転速度の立ち上がりが遅く
なる。
【0121】続くSG8では、図22に示された予め設
定された関係に基づいて、SG3において読み込まれた
車速Vおよびスロットル開度の変化率ΔTAから小オリ
フィス区間TTH1 が設定される。この小オリフィス区間
TH1 は、低車速低負荷走行の場合には回転数同期時期
までの時間が短いので、比較的短い期間とされる。次い
で、オリフィス切換解除時期決定手段304に相当する
SG9、SG10が実行される。まずSG9において
は、SG3において初期化された前記経過時間tが前記
小オリフィス区間TTH1 よりも大きいか否かが判断され
る。当初はこの判断は否定されるので、SG10におい
て、上記経過時間tの内容がインクリメントされた後、
SG9からの処理が繰り返し行なわれる。
【0122】しかし、このSG10の判断が肯定された
場合は、続くオリフィス切換手段302に相当するSG
11において、SG4において切り換えられたオリフィ
ス状態が、小オリフィス状態から大オリフィス状態に復
帰させられる。本実施例では、ブレーキB1の用アキュ
ムレータ162の背圧が上昇させられている場合は、入
力軸回転数NINの立ち上がりが遅らせることにより、回
転数同期時期を遅らせている。従って、低速度低負荷走
行状態におけるクラッチツウクラッチダウン変速のよう
に変速前後の自動変速機の入力軸回転速度の差が小さ
く、回転数の同期時期が早期となる場合であっても、ク
ラッチC1の係合開始と回転数の同期時期を合わせるこ
とができる。この結果、クラッチC1の摩擦係合開始時
にカウンタ軸出力トルクTC に大きな正の出力トルクの
ピークが生じることがなく、滑らかな変速が行なわれ
る。図24のT2 時点における実線はこの状態を示して
いる。
【0123】しかし、上記低車速低負荷走行の場合にも
ブレーキB1用アキュムレータ162の背圧が増圧され
ない場合、すなわち図24の破線で示された場合は、ブ
レーキB1の油圧PB1の減少が早く、入力軸回転数NIN
の立ち上がりが早すぎるので(図24のT4 時点)、ク
ラッチC1が係合を開始するT2 時点では、入力軸回転
数NINが前記同期回転数よりも吹き上がってしまい、ク
ラッチC1が係合することにより、その吹き上がった入
力軸回転数NINが引き下げられることに起因するカウン
タ軸出力トルクTC の急激な上昇とそれに続く急減な減
少により、変速ショックが発生してしまう。
【0124】続くSG12では、ブレーキB1用アキュ
ムレータ162の背圧が上昇させられているか否か、す
なわちSG7が実行されたか否かが判断される。このS
G12の判断が否定された場合は、本ル−チンは終了さ
せられるが、肯定された場合には、続く解放側アキュム
レータ背圧復帰時期決定手段406に相当するSG13
においてアキュムレータの復帰時期が判断される。この
復帰時期の判断は前記式(9)により、カウンタ軸回転
数NC とギヤ比γとの積と、入力軸回転数NINが略一致
したか否かを判断する。
【0125】上記SG13の判断が否定された場合は、
SG13が繰り返し実行されるが、肯定された場合に
は、続く解放側アキュムレータ背圧復帰手段404に相
当するSG14において、前記リニアソレノイド弁SL
Nを制御することにより、前記ブレーキB1用アキュム
レータ162の入力ポートbに入力されている制御油圧
SLN が通常の値たとえばライン油圧PL と同等の値に
復帰させられる。
【0126】上述のように本実施例では、車両の低負荷
低速走行が検出されている状態で前記自動変速機14の
4−3ダウン変速が判定された場合には、解放側油圧式
摩擦係合装置であるブレーキB1に接続されたアキュム
レータ162の背圧が、解放側アキュムレータ背圧上昇
手段402により、そのダウン変速の指令と略同時に所
定値上昇させられることから、上記ブレーキB1の係合
解除が遅らせられるため、自動変速機14の入力軸回転
速度の立ち上がりすなわちダウン変速に伴う急上昇が遅
くなるので、オリフィス切換制御だけでは困難な低負荷
低速走行時における自動変速機のダウン変速が滑らかに
行なわれてそのダウン変速時の変速ショックが好適に抑
制される。
【0127】次に、第4発明が適用された実施例につい
て図面に基づいて詳細に説明する。尚、前述の実施例と
同一の構成を有する部分には同一の符号を付して説明を
省略する。図25は、第4発明が適用された場合の前記
変速用電子制御装置20の制御機能の要部を説明するた
めの機能ブロック線図である。なお、本実施例において
は上記変速用電子制御装置20の制御機能が異なる以外
は、前記第1発明および第2発明が適用された実施例と
同一の構成を有する。図25において、変速制御手段3
00、オリフィス切換手段302およびオリフィス切換
解除時期決定手段304は前述の実施例と同様の機能で
ある。
【0128】変速機入力側パラメータ変化率算出手段4
10は、ダウン変速期間内に自動変速機14の入力側パ
ラメータの変化率を逐次算出する。たとえば前記入力軸
回転数センサ80から出力される入力軸回転数NINすな
わちタービン回転数NT から、そのタービン回転数NT
の変化率ΔNT を自動変速機14の入力側パラメータ変
化率として所定時間毎に算出する。上記自動変速機14
の入力側パラメータは自動変速機14の入力軸回転数N
INに影響を与えるものである。基準変化率決定手段41
2は、前記自動変速機14のクラッチツウクラッチダウ
ン変速が判定されて変速が開始された変速初期におい
て、上記変速機入力側パラメータ変化率算出手段410
により算出される自動変速機14の入力側パラメータを
変速動作中の自動変速機14の入力側パラメータの変化
率の基準値として決定する。たとえば、変速制御手段3
00により4−3ダウン変速が判定された時点のタービ
ン回転数の変化率ΔNT と、それ以降に逐次算出される
タービン回転数の変化率ΔN T との差が変速開始判定の
ために設定された判断基準値ΔΔNTTH1を越えた時点の
タービン回転数の変化率ΔNT を変化率の基準値ΔN
Tst として決定する。上記判断基準値ΔΔNTTH1は、変
速指令が出る前のタービン回転数の変動よりも十分大き
い値として予め実験的に決定されるものであり、基準値
ΔNTst は、変速初期において、ブレーキB1が滑りだ
すことによりタービン回転数が上昇を始めた時点でのタ
ービン回転数の変化率ΔNT を意味する。
【0129】変速機入力側パラメータ変動判定手段41
4は、上記基準変化率決定手段412により決定された
自動変速機14の入力側パラメータの変化率の基準値と
上記変速機入力側パラメータ変化率算出手段410によ
り算出される自動変速機14の入力側パラメータの変化
率から、変速動作中の自動変速機14の入力側パラメー
タの変動を判定する。たとえば、逐次算出されるタービ
ン回転数の変化率ΔN T と上記基準値ΔNTst との差
(ΔNT −ΔNTst )が一定値ΔΔNTTH2よりも大きい
とき、あるいは上記基準値ΔNTst とタービン回転数の
変化率ΔNT との差(ΔNTst −ΔNT )が一定値ΔΔ
TTH3より大きいときに自動変速機14の入力側パラメ
ータが変動したと判定する。なお、上記一定値ΔΔN
TTH2および一定値ΔΔNTTH3は、予め実験的に決定され
る。
【0130】ライン油圧修正手段416は、変速機入力
側パラメータ変動判定手段414により自動変速機14
の入力側パラメータの変動が判定された場合に、前記複
数の油圧式摩擦係合装置に供給される作動油の元圧であ
るライン油圧PL を、前記回転数の同期時期とクラッチ
C1の係合開始点とが一致するように修正する。このラ
イン油圧修正手段416は、変速機入力側パラメータ変
動判定手段414により上記基準値ΔNTst よりもター
ビン回転数の変化率ΔNT が大きい側に変動したと判定
された場合に、ライン油圧PL を一定量増圧させるライ
ン油圧増圧手段418と、変速機入力側パラメータ変動
判定手段414により上記基準値ΔNTs t よりもタービ
ン回転数の変化率ΔNT が小さい側に変動したと判定さ
れた場合に、ライン油圧PL を一定量減圧させるライン
油圧減圧手段420とを含んでいる。また、後述する復
帰時期決定手段422により復帰時期と判断された場合
には、ライン油圧増圧手段418はライン油圧減圧手段
420により減圧されたライン油圧PL を通常値まで増
圧させ、ライン油圧減圧手段420はライン油圧増圧手
段418により増圧されたライン油圧PL を通常値まで
減圧させる。
【0131】ここで、ライン油圧PL を修正する理由を
説明する。変速機入力側パラメータ変動判定手段414
において、上記基準値ΔNTst よりもタービン回転数の
変化率ΔNT が大きい側に変動したと判定された場合、
変速指令時に前記オリフィス切換時期決定手段304に
おいて小オリフィス区間TTH1 を決定するために推定さ
れた回転数の同期時期よりも、実際の回転数の同期時期
が早くなってしまう。そこで、ライン油圧増圧手段41
8によりライン油圧PL を一定量増圧する。ライン油圧
L はクラッチC1に供給されているのでラッチC1の
係合タイミングを早めることができるため、タービン回
転数NT の必要以上の増加が抑制でき、変速ショックが
軽減される。また、変速機入力側パラメータ変動判定手
段414により上記基準値ΔNTst よりもタービン回転
数の変化率ΔNT が小さい側に変動したと判定された場
合、変速指令時に前記オリフィス切換時期決定手段30
4において小オリフィス区間TTH1 を決定するために推
定された回転数の同期時期よりも、実際の回転数の同期
時期が遅くなってしまう。そこで、ライン油圧減圧手段
420によりライン油圧PL を一定量減圧してクラッチ
C1の係合タイミングを遅らせることにより、クラッチ
C1の係合タイミングを回転数の同期時期に近づけるこ
とができ、変速ショックが軽減される。このライン油圧
増圧手段418によるライン油圧PL の増圧量あるいは
ライン油圧減圧手段420によるライン油圧PL の減圧
量は、前記回転数の同期時期とクラッチC1の摩擦係合
の開始時期とが一致するように、変速機入力側パラメー
タ変動判定手段414により判定される自動変速機14
の入力側パラメータの変動が大きいほど、段階的にある
いは連続的に増加する値に決定される。
【0132】復帰時期決定手段422は、変速機入力側
パラメータ変動判定手段414において自動変速機14
の入力側パラメータの変動が判定されたことにより修正
されたライン油圧PL を通常のスロットル開度TAに基
づいて決定されるライン油圧PL に復帰させる時期を決
定する。上記ライン油圧増圧手段418によりライン油
圧が増圧されている場合には、前記式(9)により判断
されるカウンタ軸回転数NC とギヤ比γとの積と、入力
軸回転数NINが略一致する時期、すなわち回転数の同期
時期から第5判断基準時間TTH5 後を復帰時期として決
定する。上記第5判断基準時間TTH5 は、回転数の同期
が判断された後もライン油圧PL を一定時間保持するこ
とによりクラッチC1の油圧PC1を高い状態で維持し、
係合を完全にするために予め実験的に決定される。上記
ライン油圧減圧手段420によりライン油圧が減圧され
ている場合には、前記式(9)により判断される回転数
の同期時期を復帰時期として決定する。ライン油圧PL
が減圧されている場合には、クラッチC1の係合をより
完全にするために早期にライン油圧PL を通常値まで増
圧させることが望ましいので、回転数の同期時期と判断
された時点でライン油圧PL を復帰させるのである。
【0133】図26は、第4発明が適用された場合の前
記変速用電子制御装置20の制御機能の要部、たとえば
前記自動変速機14の変速段が第4段である場合に実行
される処理の一例を示すフローチャートである。まず、
SH1では、パワーオン状態において4−3ダウンの変
速判断が成立したか否かが判断される。この判断が否定
された場合はSH1の判断が繰り返し実行されるが、肯
定された場合には、続くSH2において前記ソレノイド
弁SV1がON状態とされる。上記SH1乃至SH2の
処理は前記変速制御手段300に相当する。
【0134】上記SH2において、ソレノイド弁SV1
がON状態とされると、図27のT 1 時以降に示すよう
に、ブレーキB1の油圧PB1は急激に減少し、クラッチ
1の油圧PC1は増加を開始する。なお、図26は、パ
ワーオン状態での4−3ダウン変速等のクラッチツウク
ラッチダウン変速が行われた場合の、エンジントル
ク、入力軸回転数NIN、ブレーキB1の油圧PB1
クラッチC1の油圧P C1、ライン油圧PL 、カウ
ンタ軸出力トルクTC の変化をそれぞれ模式的に示す図
であり、実線は本発明を実施していない場合であり、破
線は本発明の制御が適用された場合である。
【0135】次いで、SH3では、経過時間tの初期化
が行なわれ、続くオリフィス切換手段302に相当する
SH4では、前記ソレノイド弁SV2がOFFとされる
ことにより、小オリフィス状態が実現され、係合側摩擦
係合装置であるクラッチC1へ供給される作動油の流量
が抑制される。続くオリフィス切換解除時期決定手段3
04に相当するSH5では、たとえば図22で示された
予め実験的に決定された関係に基づいて、連続的に検出
されているスロットル開度から算出されるスロットル開
度の変化率ΔTAおよび連続的に検出されている車速V
から小オリフィス区間TTH1 が設定される。
【0136】続くSH6では、変速中の車両走行状態の
基準となるタービン回転数の変化率ΔNTst が決定され
たか否かが判断される。このSH6の判断が肯定された
場合にはSH10以降が直接的に実行されるが、否定さ
れた場合には、変速機入力側パラメータ変化率算出手段
410に相当するSH7において連続的に読み込まれて
いるタービン回転数NT からタービン回転数の変化率Δ
T が算出された後に、基準変化率決定手段412に相
当するSH8乃至SH9が実行される。すなわち、SH
8において、SH7で算出されタービン回転数の変化率
ΔNT が予め設定された判断基準値ΔΔNTTTH1を越え
たか否かが判断される。図27にも示されているよう
に、変速指令の直後は解放側摩擦係合装置であるブレー
キB1の係合が解除されていないため、入力軸回転数N
INすなわちタービン回転数NT は増加を開始しない。そ
のため当初はSH8の判断は否定され、SH7以降が繰
り返される。しかし、ブレーキB1へ供給される油圧が
圧力PB1slipまで減少し、ブレーキB1が滑りだすと、
タービン回転数NT は上昇し始めるので、SH8の判断
が肯定される。続くSH9では、SH8の判断が肯定さ
れた時点のタービン回転数の変化率がタービン回転数の
変化率の基準値ΔNTst として決定される。
【0137】続く変速機入力側パラメータ変化率算出手
段410に相当するSH10では、SH7と同様にター
ビン回転数の変化率ΔNT が算出され、次に変速機入力
側パラメータ変動判定手段414に相当するSH11お
よびSH12が実行されることにより、ダウン変速中の
自動変速機14の入力側パラメータの変動が判断され
る。すなわち、SH11において、SH10で算出され
たタービン回転数の変化率ΔNT とSH9において決定
されたタービン回転数の変化率の基準値ΔNTstとの差
(ΔNT −ΔNTst )が一定値ΔΔNTTH2よりも大きい
か否かが判断され、この判断が否定された場合には、続
くSH12においてタービン回転数の変化率の基準値Δ
Tst とタービン回転数の変化率ΔNT との差(ΔN
Tst −ΔNT)が一定値ΔΔNTTH3よりも大きいか否か
が判断される。上記SH12の判断が否定された場合に
は、続くSH13において、変速指令時からの経過時間
が前記小オリフィス区間TTH1 以上となったか否か、す
なわちオリフィス切換の解除時期TREであるか否かが判
断される。当初はこのSH13の判断は否定されるので
SH10以降が繰り返される。
【0138】前記SH11の判断が肯定された場合は、
クラッチC1の係合開始が前記回転数の同期時期よりも
遅くなること防ぐために、ライン油圧増圧手段418に
相当するSH14においてライン油圧PL を一定量増圧
させる。前記SH12の判断が肯定された場合には、ク
ラッチC1の係合開始が前記回転数の同期時期よりも早
くなることを防ぐために、ライン油圧減圧手段420に
相当するSH15においてライン油圧PL を一定値減圧
させる。SH14あるいはSH15が実行された場合
は、次にSH16においてオリフィス切換の解除時期T
REであるか否かが前記SH13と同様にして判断され、
このSH16の判断が否定された場合には、SH16が
繰り返し実行される。
【0139】図27には、アクセルペダルの踏み込み等
により、変速中のタービン回転数の変化率ΔNT が変速
初期のタービン回転数の変化率ΔNT より一定値ΔΔN
TTH2以上増加し、変速中の自動自動変速機14の入力パ
ラメータの変動が判定された場合が示してある。図27
のT5 時点において、変速中のタービン回転数NT の変
動が判定されると、その直後にライン油圧PL が一定量
増圧されている。その結果、破線で示すように、クラッ
チC1の油圧PC1の増加が早まるので、クラッチC1の
摩擦係合の開始時期がT2aとなり、ライン油圧PL を修
正してしない場合の摩擦係合時期T2bに比べ早まるの
で、タービン回転数NT の吹き上がりが抑制され、摩擦
係合時に発生するカウンタ軸出力トルクTC の正のピー
クが軽減されるため、変速ショックが緩和される。
【0140】上記SH13が肯定された場合または上記
SH16が肯定された場合は、続くSH17において、
オリフィス切換状態およびライン油圧PL を定常状態の
値に復帰させるために、たとえば図28に示す復帰処理
ルーチンが実行された後、メインルーチンが終了する。
【0141】図28の復帰処理ルーチンでは、まず、オ
リフィス切換手段302に相当するSI1において、図
26のメインルーチンのSH4で切り換えられたオリフ
ィス状態が、小オリフィス状態から大オリフィス状態に
復帰させられる。続くSI2では、ライン油圧PL が増
圧されているか否か、すなわちSH14が実行されたか
否かが判断される。このSI2の判断が肯定された場合
には、続くSI3において、カウンタ軸回転数NC とギ
ヤ比γとの積と、入力軸回転数NINが略一致したか否
か、すなわち、回転数の同期時期か否かがたとえば前記
式(9)により判断される。このSI3の判断が否定さ
れた場合にはSI3の判断が繰り返し実行され、肯定さ
れた場合には、肯定された時点でライン油圧PL が定常
状態の値に復帰させられてもよいのであるが、クラッチ
C1の係合をより完全にするために続くSI4乃至SI
6が実行される。
【0142】続くSI4では、前記経過時間tの内容が
クリアされ、続くSI5において経過時間tが第5判断
基準時間TTH5 以上となった否かが判断される。上記第
5判断基準時間TTH5 は、回転数の同期が判断された後
もライン油圧PL を一定時間保持することによりクラッ
チC1の油圧PC1を高い状態で維持し、係合を完全にす
るために予め実験的に決定される。このSI5の判断が
否定された場合には、SI6において経過時間tの内容
がインクリメントされた後、SI5以下が繰り返され
る。しかし、肯定された場合には、ライン油圧減圧手段
420に相当するSI7において、ライン油圧PL が定
常状態の値まで減圧させられ、本ルーチンが終了させら
れる。
【0143】前記SI2の判断が否定された場合には、
続くSI8においてライン油圧PLが減圧されている
か、すなわちSH15が実行されたか否かが判断され
る。このSI8の判断が否定された場合には、ライン油
圧PL は修正されていないので本ルーチンは終了する
が、肯定された場合には続くSI9において、SI3と
同様に回転数の同期時期か否かが判断される。このSI
9の判断が否定された場合にはSI9の判断が繰り返し
実行され、肯定された場合にはライン油圧PL の復帰時
期であるので、続くライン油圧PL 増圧手段418に相
当するSI10において、ライン油圧PL が定常状態の
値まで増圧させられ、本ルーチンが終了する。従って、
上記SI2乃至SI6およびSI8乃至SI9が前記復
帰時期決定手段422に相当する。
【0144】上述のように、自動変速機14の変速中に
入力側パラメータが変化する場合であっても、変速中の
タービン回転数の変化率ΔNT が変速機入力側パラメー
タ変化率算出手段410により算出され、変速機入力側
パラメータ変動判定手段414により、変速機入力側パ
ラメータ変化率算出手段410により逐次算出される変
速動作中のタービン回転数の変化率ΔNT と基準変化率
決定手段412において決定された変速初期のタービン
回転数の変化率の基準値ΔNTst とに基づいて、変速動
作中の自動変速機の入力側パラメータの変動が判定さ
れ、変動が判定された場合には、ライン油圧修正手段4
16により前記複数の油圧式摩擦係合装置に供給される
作動油の元圧であるライン油圧PL が修正されることに
より、クラッチC1の係合開始時期が修正される。従っ
て、前記回転数の同期時期にクラッチC1の係合開始時
期を近づけることができ、変速動作中の入力側パラメー
タのの変動による変速ショックが好適に緩和される。
【0145】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明は、以上に説明した実施例とは別の
態様としても実施できる。
【0146】たとえば、前述の実施例においては、上記
自動変速機14の変速段のダウン変速が、第4速から第
3速へのダウン変速時におけるクラッチC1およびブレ
ーキB1に供給されるライン油圧PL に着目して説明し
たが、上記第4速から第3速へのダウン変速以外のダウ
ン変速、たとえば第3速から第2速へのダウン変速や、
第2速から第1速へのダウン変速が行なわれる場合に適
応してもよい。また、自動変速機14が前進5速である
場合には第5速から第4速へのダウン変速に適用されて
もよい。
【0147】また、前述の実施例では、小オリフィス区
間TTH1 は、図22に示される車速V、スロットル開度
変化率ΔTA−小オリフィス区間TTH1 マップにより決
定されていたが、車速Vに代えてタービン回転数NT
出力軸回転数NC が用いられてもよい。
【0148】また、前述の実施例では、オリフィス切換
解除時期決定手段304によるオリフィス切換の解除す
なわち小オリフィス状態から大オリフィス状態へのオリ
フィス状態の切り換えは、変速指令からの経過時間tが
前記小オリフィス区間TTH1を越えたか否かにより判断
されるものであったが、車速V、スロットル開度TA等
から変速後のタービン回転数NT を推定し、変速中のタ
ービン回転数NT を連続的に検出し、その検出されるタ
ービン回転数NT が推定された変速後のタービン回転数
T となった時点、あるいはその推定された変速後のタ
ービン回転数N T よりも所定値小さい値となったとき
に、オリフィスの切換を解除するものであってもよい。
【0149】また、前記ライン油圧復帰手段すなわち復
帰手段312による上記ライン油圧PL の復帰は、前記
自動変速機14の変速開始時であるT2 時点から前記第
2経過時間TTH2 経過時に行われていたが、変速完了
時、たとえばクラッチC1の摩擦係合が完了した前記T
2 ”時点等で行なわれるようにしてもよい。
【0150】また、前述の実施例では、図4に示されて
いるように、作動油流出流量制限装置としてブレーキB
1とブレーキB1用アキュムレータ162とを接続する
油路216にアキュムレータ前オリフィス164が設け
られ、ブレーキB1の油圧P B1が大気圧に向かって減少
させられる際に、ブレーキB1用アキュムレータ162
からの作動油の流出流量を制限し、ブレーキB1の摩擦
係合の解除を早めていたが、上記アキュムレータ前オリ
フィス164の代わりに、油路164にオリフィス15
6、オリフィス158と同様のオリフィスが設けられ、
さらにその2つのオリイフィスを直列的に通る流通抵抗
の大きい小オリフィス状態と一つのオリフィスのみを通
る流通抵抗の小さい大オリフィス状態とに切り換えるこ
とのできるオリフィス切換弁154と同様のオリフィス
切換弁が備えられ、そのオリフィス状態を切り換えるこ
とによりブレーキB1用アキュムレータ162からの作
動油の流出を制限するものであってもよい。このように
すれば、図8に示される場合のように、車両の走行状態
が高車速高負荷走行であるためにブレーキB1の摩擦係
合の解除を早く完了させたい場合は、オリフィス状態を
小オリフィス状態とすることによりブレーキB1の摩擦
係合の解除を早めるができる等、車両の走行状態に応じ
たオリフィス制御が可能となる利点がある。また、この
ようにアキュムレータ前オリフィス164の代わりに備
えられた上記2つのオリフィスおよびオリフィス切換弁
は、前記オリフィス切換弁154と同じソレノイド弁S
V2により、その切換制御を行なうことによりコストの
低減を図ることができる。
【0151】また、前記ライン油圧低減手段324で
は、前記作動油流量変更手段すなわちオリフィス切換手
段302による作動油流量の変更よりも前の時点でライ
ン油圧PL の低減が開始されるようになっていたが、オ
リフィス切換手段302による作動油流量の変更と同時
に開始されるようにしてもよい。このようにすれば、ラ
イン油圧低減手段324の制御内容を簡略化できる利点
がある。
【0152】また、前述の第2発明が適用された図17
のフローチャトにおいては、SE6において、ライン油
圧PL が所定値ΔPL だけ低減させられ、SE11にお
いて、経過時間tがSE3において設定されたライン油
圧復帰タイマーTTH4 を越えたと判断されるまでは、ラ
イン油圧PL は一定値とされていたが、低減されたライ
ン油圧PL は一定値を保つ必要はない。たとえば、SE
6において低減されたライン油圧PL が、段階的あるい
は連続的に通常のライン油圧PL に向かって復帰させら
れるように設定されていてもよい。このようにすれば、
ライン油圧PLを通常のライン油圧PL に復帰させる時
期を判断するステップが省略できる利点がある。
【0153】また、前述の第3発明が適用された図23
のフローチャートでは、解放側アキュムレータ背圧変更
手段401のうち、解放側アキュムレータ背圧上昇手段
402のみが実行され、解放側アキュムレータ背圧下降
手段403は実行されていなかったが、解放側アキュム
レータ背圧上昇手段402および解放側アキュムレータ
背圧下降手段403が両方とも実行されてもよい。ある
いは、解放側アキュムレータ背圧下降手段403のみが
実行されてもよい。解放側アキュムレータ背圧下降手段
403が実行される場合は、図23のSG5のステップ
が否定された場合には、それに続くステップにおいて、
車両の走行状態がブレーキB1用アキュムレータ162
の背圧を下降させることにより、ブレーキB1の係合解
除を早める必要がある程の高車速高負荷走行であるか否
かが判断され、その判断が肯定された場合は、ブレーキ
B1用アキュムレータ162の背圧を一定値或いは車両
の走行状態に基づいて下降させる。このようにすれば、
ブレーキB1の係合解除が早められて、前記回転数同期
時期を早めることができるため、前記回転数同期時期と
クラッチC1の係合開始時期とを一致させることがで
き、自動変速機のダウン変速が滑らかに行なわれてその
ダウン変速時の変速ショックが好適に抑制される。
【0154】また、前述の第3発明が適用された実施例
において、ブレーキB1用アキュムレータ162の背圧
の通常値への復帰は回転数の同期時期により判断されて
いたが、ブレーキB1の摩擦係合が完全に解除された後
は、ブレーキB1用アキュムレータ162の背圧の上昇
によるブレーキB1の係合解除の抑制の効果は消滅する
ので、たとえば、入力軸回転数NINの増加時期T4 、T
4'を判定し、その入力軸回転数NINの増加時期T4 、T
4'あるいはその所定時間後にブレーキB1用アキュムレ
ータ162の背圧が復帰されてもよい。
【0155】また、前述の第4発明が適用された実施例
において、変速機入力側パラメータ変動判定手段414
では、自動変速機14の入力側パラメータの変動がター
ビン回転数の変化率ΔNT により判定されていたが、タ
ービン回転数の変化率ΔNTはスロットル開度の変化率
ΔTAあるいはエンジントルクの変化率TE により変化
するので、スロットル開度の変化率ΔTAあるいはエン
ジントルクの変化率ΔTE により自動変速機14の入力
側パラメータの変動が判定されてもよい。この場合、ス
ロットル開度TAあるいはエンジントルクTE は変速指
令時には変化を開始しているので、基準変化率決定手段
412では、変速指令時のスロットル開度の変化率ΔT
Aあるいはエンジントルクの変化率ΔTE が変化率の基
準値ΔTAst、ΔTEst として決定される。
【0156】なお、エンジントルクTE の検出方法とし
ては、たとえば、前記クランク軸26や前記入力軸30
に取り付けられるトルクセンサによりそれらの軸を介し
て伝達されるエンジントルクTE を直接検出する方法
や、前記エンジン10の図示しない吸入管に設けられる
吸入空気圧センサにより検出された吸気管負圧すなわち
PM値と、上記吸気管に設けられる流入空気センサによ
り検出される流入空気量すなわちGN値とのいずれか一
方に基づいて推定する方法が知られている。上記吸入空
気圧センサおよび上記流入空気量センサは、通常はエン
ジンにいずれか一方のみが取り付けられているので、エ
ンジントルクの推定は、上記PM値と上記GN値とのい
ずれか一方に基づいて行なわれる。従って、エンジント
ルクTE の推定は、そのエンジンに取り付けられている
センサに応じて異なる方法で推定される。しかし、上記
PM値または上記GN値に基づいて次式(10)で算出
されるエンジン負荷率すなわちKL値を用いれば、エン
ジンに取り付けられているセンサの種類にかかわらず、
自動変速機の制御ロジックを変更する必要がない。 KL=重点効率×PM値[kPa] /101.325[kPa] ×100=GN[g/rev] /{(排気量/2)[1/rev] ×1.2 ・・・(10)
【0157】また、上記のようにスロットル開度の変化
率ΔTAあるいはエンジントルクの変化率ΔTE により
自動変速機14の入力側パラメータの変動が判定される
場合には、変速時のスロットル開度の変化率ΔTAある
いはエンジントルクの変化率ΔTE が基準値ΔTAst
ΔTEst として決定されるので、変速直後から自動変速
機14の入力側パラメータの変動が判定される。第4発
明が適用された実施例のように構成された装置では、ラ
イン油圧PL がブレーキB1に接続されているアキュム
レータ162の入力ポートbに供給されているので、ブ
レーキB1の摩擦係合が解除されていないような変速初
期において、アクセルペダルの再踏み込み等によりスロ
ットル開度の変化率ΔTAあるいはエンジントルクの変
化率ΔT E が前記基準値ΔTAst、ΔTEst よりも大き
い側に変動したと変速機入力側パラメータ変動判定手段
414により判断された場合には、ライン油圧PL が増
圧されることによりアキュムレータ162の背圧が増加
させられるので、タービン回転数NT の増加を抑制する
ことができる。すなわち、実際の回転数の同期時期を変
速指令時に推定された回転数の同期時期に近づけること
ができる。そのため、変速動作中の自動変速機14の入
力側パラメータの変動による変速ショックが好適に抑制
される利点がある。
【0158】また、前記自動変速機14の変速段の第4
段から第3段への切換えが行なわれる変速期間中に、前
記エンジン出力トルクTE を抑制するエンジン出力トル
ク抑制制御が、前記変速用電子制御装置20により行な
われるようにしてもよい。たとえば、クラッチC1が摩
擦係合を開始する時点(図8等のT2 時点)を少なくと
も含む短い期間、図示しないスロットルアクチュエータ
を用いて前記スロットル開度TAを抑制することによ
り、一時的にエンジンの吹き上がり速度を抑制してもよ
い。このようにすれば、クラッチC1の摩擦係合の開始
時点における変速ショックを一層抑制することができ
る。
【0159】以上に説明したものはあくまでも本発明の
一実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲に
おいて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の自動変速機の油圧制御装置
を備えた車両の構成図である。
【図2】図1の車両の自動変速機におけるギヤ段とそれ
を成立させるための摩擦係合装置の作動状態とを示す図
表である。
【図3】図1の油圧制御回路の一部であってライン油圧
を生成する部分の構成を示す油圧回路図である。
【図4】図1の油圧制御回路の一部であってクラッチC
1およびブレーキB1等に作動油を供給する部分の構成
を示す油圧回路図である。
【図5】クラッチC1の構成の一例を示す断面図であ
る。
【図6】第1発明が適用された実施例の変速用電子制御
装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図であ
る。
【図7】第1発明が適用された実施例の変速用電子制御
装置により図6の機能ブロック線図に基づいて行なわれ
るメインルーチンの内容の一例を示すフローチャートで
ある。
【図8】高車速且つ高スロットル開度の車両走行状態に
おいて、図7のメインルーチンに基づいて行われた処理
によるクラッチC1の油圧等の変化を示す図である。
【図9】低車速且つ低スロットル開度の車両走行状態に
おいて、図7のメインルーチンに基づいて行われた処理
によるクラッチC1の油圧等の変化を示す図である。
【図10】図7のメインルーチンのSA6において実行
される第1処理ルーチンの内容の一例を示すフローチャ
ートである。
【図11】図7のメインルーチンのSA9において実行
される第2処理ルーチンの内容の一例を示すフローチャ
ートである。
【図12】図7のメインルーチンのSA10において実
行される復帰処理ルーチンの内容の一例を示すフローチ
ャートである。
【図13】図8の比較として高車速且つ高スロットル開
度の車両走行状態において、ライン油圧減圧手段が実行
されていない場合のクラッチC1の油圧等の変化を示す
図である。
【図14】図9の比較として低車速且つ低スロットル開
度の車両走行状態において、ライン油圧増圧手段が実行
されていない場合のクラッチC1の油圧等の変化を示す
図である。
【図15】図4のアキュムレータ前オリフィスの作動を
説明する図である。
【図16】第2発明が適用された実施例の変速用電子制
御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図で
ある。
【図17】第2発明が適用された実施例の変速用電子制
御装置により図16の機能ブロック線図に基づいて行な
われるメインルーチンの内容の一例を示すフローチャー
トである。
【図18】図17のメインルーチに基づいてライン油圧
低減処理が行われた場合と、行われなかった場合のクラ
ッチC1の油圧PC1等の変化の一例を示す図である。
【図19】図17のメインルーチンに基づいてライン油
圧低減処理が行われた場合であって、オリフィス切換と
同時にライン油圧低減処理が実行された場合と、実行さ
れなかった場合のクラッチC1の油圧PC1等の変化の一
例を示す図である。
【図20】第3発明が適用された実施例の油圧制御回路
の一部であってクラッチC1およびブレーキB1等に作
動油を供給する部分の構成を示す油圧回路図である。
【図21】第3発明が適用された変速用電子制御装置2
0の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図であ
る。
【図22】小オリフィス区間TTH1 を決定する際に用い
られる関係の一例を示す車速V、スロットル開度変化率
ΔTA−小オリフィス区間TTH1 マップである。
【図23】第3発明が適用された実施例の変速用電子制
御装置により行なわれるメインルーチンの内容の一例を
示すフローチャートである。
【図24】ブレーキB1側アキュムレータ背圧の油圧制
御が行われた場合と、行われなかった場合のブレーキB
1の油圧等の変化を示す図である。
【図25】第4発明が適用された変速用電子制御装置2
0の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図であ
る。
【図26】第4発明が適用された実施例の変速用電子制
御装置により行なわれるメインルーチンの内容の一例を
示すフローチャートである。
【図27】変速中の車両走行状態の変動に対応して、ラ
イン油圧が修正された場合と、修正されなかった場合の
クラッチC1の油圧等の変化を示す図である。
【図28】図25のメインルーチンのSH17において
実行される復帰処理ルーチンの内容の一例を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
14:自動変速機 18:油圧制御装置 302:オリフィス切換手段(作動油流量変更手段) 306:車両走行状態検出手段 308:ライン油圧変更手段 324:ライン油圧低減手段 401:解放側アキュムレ−タ背圧変更手段 414:変速機入力側パラメータ変動判定手段 416:ライン油圧修正手段 B1:ブレーキ(解放側の油圧式摩擦係合装置) C1:クラッチ(係合側の油圧式摩擦係合装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽渕 良司 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動変速機の変速段を切り換える複数の
    油圧式摩擦係合装置と、該複数の油圧式摩擦係合装置の
    うち該自動変速機のダウン変速のために摩擦係合させら
    れるものに供給される作動油の流量を該ダウン変速時に
    オリフィスの切換制御によって変更する作動油流量変更
    手段とを備えた車両用自動変速機の油圧制御装置であっ
    て、 前記ダウン変速のために摩擦係合させられる油圧式摩擦
    係合装置の入出力側部材の回転数同期時期に影響する車
    両の走行状態を検出する車両走行状態検出手段と、 該車両走行状態検出手段により検出された車両走行状態
    に基づいて前記複数の油圧式摩擦係合装置に供給される
    作動油の元圧であるライン油圧を、前記ダウン変速時に
    変更するライン油圧変更手段とを、含むことを特徴とす
    る車両用自動変速機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 自動変速機の変速段を切り換える複数の
    油圧式摩擦係合装置と、該複数の油圧式摩擦係合装置の
    うち該自動変速機のダウン変速のために摩擦係合させら
    れるものに供給される作動油の流量を該ダウン変速時に
    オリフィスの切換制御によって変更する作動油流量変更
    手段とを備えた車両用自動変速機の油圧制御装置であっ
    て、 前記複数の油圧式摩擦係合装置のうち前記自動変速機の
    ダウン変速のために摩擦係合させられるものにアキュム
    レータが接続され、前記作動油流量変更手段による作動
    油流量の増加と同時にまたは該作動油流量の増加時期よ
    りも所定時間前に、前記ライン油圧を低減するライン油
    圧低減手段を含む車両用自動変速機の油圧制御装置。
  3. 【請求項3】 自動変速機の変速段を切り換える複数の
    油圧式摩擦係合装置と、該複数の油圧式摩擦係合装置の
    うち該自動変速機のダウン変速のために摩擦係合させら
    れるものに供給される作動油の流量を該ダウン変速時に
    オリフィスの切換制御によって変更する作動油流量変更
    手段とを備えた車両用自動変速機の油圧制御装置であっ
    て、 前記自動変速機のダウン変速のために解放させられる解
    放側油圧式摩擦係合装置に接続されたアキュムレータ
    と、 前記ダウン変速のために摩擦係合させられる油圧式摩擦
    係合装置の入出力側部材の回転数同期時期に影響する車
    両の走行状態を検出する車両走行状態検出手段と、 前記自動変速機のダウン変速が判定された場合に、該ダ
    ウン変速の指令と略同時に前記解放側油圧式摩擦係合装
    置に接続されたアキュムレータの背圧を、前記車両走行
    状態検出手段により検出された車両走行状態に基づいて
    変更する解放側アキュムレータ背圧変更手段とを、含む
    ことを特徴とする車両用自動変速機の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 自動変速機の変速段を切り換える複数の
    油圧式摩擦係合装置と、該複数の油圧式摩擦係合装置の
    うち該自動変速機のダウン変速時に摩擦係合させられる
    ものに供給される作動油の流量を該変速時にオリフィス
    の切換制御によって変更する作動油流量変更手段とを備
    えた車両用自動変速機の油圧制御装置であって、 ダウン変速期間内に変速機入力側パラメータの変化率を
    逐次算出する変速機入力側パラメータ変化率算出手段
    と、 前記自動変速機のダウン変速が判定されて変速が開始さ
    れた変速初期において、該変速機入力側パラメータ変化
    率算出手段により算出される変速機入力側パラメータを
    変速動作中の変速機入力側パラメータの変化率の基準値
    として決定する基準変化率決定手段と、 該基準変化率決定手段により決定された変速機入力側パ
    ラメータの変化率の基準値と前記変速機入力側パラメー
    タ変化率算出手段により逐次算出される変速機入力側パ
    ラメータの変化率から、変速動作中の変速機入力側パラ
    メータの変動を判定する変速機入力側パラメータ変動判
    定手段と、 該変速機入力側パラメータ変動判定手段により変速機入
    力側パラメータの変動が判定された場合に、前記複数の
    油圧式摩擦係合装置に供給される作動油の元圧であるラ
    イン油圧を修正するライン油圧修正手段とを、含むこと
    を特徴とする車両用自動変速機の油圧制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1184604A2 (en) 2000-08-31 2002-03-06 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Control system for vehicular automatic transmission
EP1184606A2 (en) 2000-08-31 2002-03-06 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Control system for vehicular automatic transmission

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EP1184604A2 (en) 2000-08-31 2002-03-06 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Control system for vehicular automatic transmission
EP1184606A2 (en) 2000-08-31 2002-03-06 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Control system for vehicular automatic transmission
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