JPH11116942A - 研磨用組成物 - Google Patents

研磨用組成物

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JPH11116942A
JPH11116942A JP28059297A JP28059297A JPH11116942A JP H11116942 A JPH11116942 A JP H11116942A JP 28059297 A JP28059297 A JP 28059297A JP 28059297 A JP28059297 A JP 28059297A JP H11116942 A JPH11116942 A JP H11116942A
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上 穣 井
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野 裕 庭
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン半導体ウェーハの鏡面研磨におい
て、Hazeレベルおよび表面粗さ改善特性を低下させ
ることなく、ウェーハ表面に付着するパーティクルを低
減させることができる、シリコン半導体ウェーハ用の研
磨用組成物の提供。 【解決手段】 下記の(a)〜(e)、または(a)〜
(c)および(d’)、を含んでなることを特徴とする
シリコン半導体ウェーハの研磨用組成物。 (a)二酸化ケイ素 (b)水 (c)水溶性高分子化合物 (d)塩基性化合物 (e)アルコール性水酸基を1〜10個有する化合物 (d’)アルコール性水酸基を1〜10個有する含窒素
塩基性化合物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェーハの
表面加工に好適な研磨用組成物に関するものである。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、シリコン半導
体ウェーハの鏡面研磨において、ウェーハ表面に付着す
るパーティクルを低減させることができると同時に、優
れた研磨表面を形成することが可能な研磨用組成物に関
するものである。
【0003】
【従来の技術】近年のコンピュータ−を始めとする所謂
ハイテク製品の進歩は目覚ましく、これに使用される部
品、例えばULSI、は年々高集積化・高速化の一途を
たどっている。これに伴い、半導体装置のデザインルー
ルは年々微細化が進み、デバイス製造プロセスでの焦点
深度は浅くなり、デバイス形成前のウェーハに要求され
る無傷性および平滑性は厳しくなってきている。無傷
性、平滑性のパラメータとしては、各種表面欠陥、すな
わちスクラッチ、LPD(Light Point Defect、詳細後
記)、表面粗さ、Hazeレベル、SSS(Sub-Surfac
e Scratch、潜傷とも呼ばれる微細なスクラッチの一
種)などが挙げられる。
【0004】LPDとは、ウェーハの表面欠陥を表すも
ので、COP(Crystal OriginatedParticle)に起因す
るものと、ウェーハ表面に付着した異物(以下、「パー
ティクル」という)に起因するものとがある。
【0005】COPは、シリコンインゴット引き上げ時
に発生するシリコン結晶構造上の欠陥であるため除去す
ることは困難である。一方、パ−ティクルは、ウェーハ
の工程においてウェーハ表面に付着した砥粒、水溶性高
分子化合物等の添加剤、研磨パッド屑、研磨により除去
されたシリコンの切り粉、空気中の塵およびその他の異
物である。
【0006】一方、Hazeとは、暗室内で鏡面状態の
ウェーハ表面に強い光束を照射したときに目視で観察で
きる、光の乱反射により乳白色に見える曇りをいう。ま
た、測定器では、ウェーハに対しレーザ光を出射したと
きの散乱光を集光し電気信号に変換することで測定され
るもので、ウェーハ表面に存在する、表面粗さ計では測
定困難な微細な凹凸の代用特性として用いられている。
【0007】代表的な半導体基盤であるシリコンウェー
ハは、シリコン単結晶インゴットを切断(スライス)し
てウェーハとしたものを、ラッピングと呼ばれる粗研磨
を行い外形成形する。そして、スライスやラッピングに
よりウェーハ表層部に生じたダメージ層をエッチングお
よび一次ポリシングにて除去した後、二次ポリシングを
行う。そして、一般に二酸化ケイ素、水、塩基性化合
物、および水溶性高分子化合物を含む研磨用組成物を使
用して最終的な鏡面仕上げであるファイナルポリシング
を行った後、洗浄、乾燥することにより製造される。プ
ロセスによっては、二次ポリシングが省略されること
や、二次ポリシングとファイナルポリシングの間にさら
に研磨工程が追加されることもある。
【0008】上記に代表されるプロセスにより製造され
たウェーハ表面に、表面欠陥であるLPDが存在する
と、後のデバイス形成工程においてパターン欠陥、絶縁
物耐圧不良、イオン打ち込み不良およびその他のデバイ
ス特性の劣化を招来し、歩留まり低下の要因となるた
め、LPDの少ないウェーハまたはウェーハの製造法が
検討されているが、従来の方法では十分ではなく、より
LPDの少ないウェーハを得る方法が検討されている。
【0009】このような観点から、従来から、LPDの
原因となるパーティクルをウェーハから除去する方法が
検討されている。このようなパーティクルを除去する方
法については、例えば特開平8−17775号公報に
は、鏡面研磨後の洗浄工程において使用される水酸化ア
ンモニウム、過酸化水素水および水からなる洗浄液と、
それを用いて65〜75℃にてウェーハを洗浄する方法
が開示されている。また、特開平9−92636号公報
には、鏡面研磨後の洗浄工程において使用されるフッ
酸、アンモニア水、過酸化水素水および水からなる洗浄
液と、それを用いた洗浄方法が開示されている。これら
以外にも、パーティクル除去の目的で、洗浄液の組成
や、超音波およびその他による洗浄方法、およびこれら
を組み合わせたものが種々検討されている。
【0010】しかし、前記したパーティクルを除去する
方法は、いずれも鏡面研磨後の洗浄工程において、鏡面
研磨後にウエーハ表面に付着したパーティクルを除去し
ようとするものであり、LPDの発生原因のひとつであ
るパーティクルの付着を防止しようとするものではなか
った。
【0011】また、前記の洗浄によるパーティクルの除
去は、洗浄工程に負荷が掛かり、洗浄工程の複雑化、洗
浄装置の大型化、洗浄工程のコストアップのみならず、
被洗浄物であるウェーハのHazeおよびマイクロラフ
ネスを悪化させたり、COPを拡大、増加させることが
あり、生産性低下の要因となるという間題点があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためになされたもので、シリコン半導体ウェー
ハの鏡面研磨において、Hazeレベルおよび表面粗さ
改善特性を低下させることなく、ウェーハ表面に付着す
るパーティクルを低減させることができると同時に、優
れた研磨表面を形成させることが可能な研磨用組成物を
提供することを目的とするものである。
【00013】
【課題を解決するための手段】
<発明の概要> <要旨>本発明のシリコン半導体ウェーハの研磨用組成
物は、下記の(a)〜(e)を含んでなること、を特徴
とするものである。 (a)二酸化ケイ素、(b)水、(c)水溶性高分子化
合物、(d)塩基性化合物、および(e)アルコール性
水酸基を1〜10個有する化合物。
【0014】また、本発明のもうひとつのシリコン半導
体ウェーハの研磨用組成物は、下記の(a)〜(d)を
含んでなること、を特徴とするものである。 (a)二酸化ケイ素、(b)水、(c)水溶性高分子化
合物、および(d)アルコール性水酸基を1〜10個有
する含窒素塩基性化合物。
【0015】<効果>本発明の研磨用組成物は、シリコ
ン半導体ウェーハの鏡面研磨において、Hazeレベル
および表面粗さ改善特性を低下させることなく、ウェー
ハ表面に付着するパーティクルを低減させることができ
る。
【0016】
【発明の具体的説明】
<研磨材>本発明の研磨用組成物の成分の中で主研磨材
として用いるのに適当な研磨材は、二酸化ケイ素であ
り、コロイダルシリカ、フュームドシリカ、沈澱法シリ
カ、およびその他の、製造法や性状の異なるものが多種
存在する。これらのうち、本発明の研磨用組成物に用い
る二酸化ケイ素はコロイダルシリカ、フュームドシリ
カ、または沈澱法シリカであることが好ましい。
【0017】このうち、コロイダルシリカは、ケイ酸ナ
トリウムをイオン交換して得られた超微粒子コロイダル
シリカを粒子成長させるか、アルコキシシランを酸また
はアルカリで加水分解することにより製造されるのが一
般的である。このような湿式法により製造されるコロイ
ダルシリカは、通常、一次粒子または二次粒子の状態で
水中に分散したスラリーとして得られる。
【0018】本発明において、コロイダルシリカを用い
る場合、一般的には前記の方法で製造されたものを用い
ることもできるが、半導体基盤の研磨加工などを意図し
た場合には金属不純物が敬遠されることが多いので、高
純度コロイダルシリカを用いることが好ましい。この高
純度コロイダルシリカは、有機ケイ素化合物を湿式で加
水分解することにより製造され、金属不純物が極めて少
なく、中性領域でも比較的安定であるという特徴を有す
る。
【0019】また、本発明の研磨用組成物に用いること
のできるフュ−ムドシリカは、四塩化ケイ素と酸水素を
燃焼させることにより製造されるものである。気相法に
より製造される、このフュームドシリカは、一次粒子が
数個〜数十個集まった鎖構造の二次粒子を形成してお
り、金属不純物の含有量が比較的少ない。このようなフ
ュームドシリカは、例えば、日本アエロジル社より、A
erosilの商品名で市販されている。
【0020】一方、本発明の研磨用組成物に用いること
のできる沈澱法シリカは、ケイ酸ナトリウムと酸を反応
させることにより製造される含水無晶形二酸化ケイ素で
ある。湿式法により製造される、この沈澱法シリカは、
球状一次粒子が、二次、三次にブドウ状に凝集して一つ
の粒子を形成しており、比表面積および細孔容積が比較
的大きい。このような沈澱法シリカは、例えば、シオノ
ギ製薬より、カープレックスの商品名で市販されてい
る。
【0021】二酸化ケイ素は、砥粒としてメカニカルな
作用により被研磨面を研磨するものである。その粒径
は、BET法により測定した比表面積から求められる平
均的な一次粒子径で一般に0.001〜0.5μm、好
ましくは0.005〜0.2μm、より好ましくは0.
01〜0.1μm、である。
【0022】二酸化ケイ素の平均粒子経がここに示した
範囲を超えて大きいと、研磨された表面の表面粗さが大
きかったり、スクラッチが発生したりするなどの問題が
ある。逆に、ここに示した範囲よりも小さいと、研磨速
度が極端に小さく表面粗さ改善特性が悪化してしまい実
用的でない。
【0023】研磨用組成物中の研磨材の含有量は、通
常、組成物全量に対して一般に0.005〜50重量
%、好ましくは0.01〜30重量%、より好ましくは
0.05〜10重量%、である。研磨材の含有量が余り
に少ないと研磨速度が小さく、表面粗さ改善特性が悪化
してしまい、逆に余りに多いと均一分散が保てなくな
り、かつ組成物の粘度が過大となって取扱いが困難とな
ることがある。
【0024】<水溶性高分子化合物>本発明の研磨用組
成物は、水溶性高分子化合物を含んでなる。研磨直後の
ウェーハ表面は撥水性を有しており、この状態のウェー
ハ表面に研磨用組成物、空気中の塵およびその他の異物
が付着した場合、組成物中の研磨材や異物が乾燥固化し
てウェーハ表面に固着し、ウェーハ表面にパーティクル
を付着させる原因となる。このため、本発明の研磨用組
成物において、水溶性高分子化合物は研磨終了から次工
程である洗浄までのわずかな時間にウェーハ表面が乾燥
しないようウェ−ハ表面に親水性を持たせるものであ
る。使用する水溶性高分子化合物は、組成物中に溶存し
ていることが必要である。
【0025】用いる水溶性高分子化合物は、本発明の効
果を損なわないものであれば特に限定されないが、一般
に、分子量が100,000以上、好ましくは1,00
0,000以上、の水溶性基を有する高分子化合物であ
る。ここでいう水溶性基としては、例えば水酸基、カル
ボキシル基、カルボン酸エステル基、スルホン酸基、お
よびその他が挙げられる。このような水溶性高分子化合
物は、具体的には、セルロース誘導体およびポリビニル
アルコールの少なくとも1種類であることが好ましい。
また、セルロース誘導体は、カルボキシメチルセルロ−
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、
エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロー
ス、およびカルボキシメチルエチルセルロースからなる
群より選ばれる化合物の少なくとも1種類であることが
好ましい。一方、ポリビニルアルコールは、平均重合度
が200〜3,000、けん化度70〜100%、の水
溶性高分子化合物であることが好ましい。これらの水溶
性高分子化合物は任意の割合で併用することもできる。
【0026】本発明の研磨用組成物の水溶性高分子化合
物の含有量は、用いる水溶性高分子化合物の種類により
異なるが、研磨用組成物の全量に対して、好ましくは
0.001〜10重量%、さらに好ましくは0.003
〜3重量%、より好ましくは0.005〜0.3重量
%、である。水溶性高分子化合物の添加量が前記範囲を
超えて過度に多いと、組成物の粘度が過大となり、研磨
パッドから組成物の廃液の排出性が悪化することがあ
る。逆に余りに少ないと、研磨後のウェーハの親水性が
悪くなり、パ一ティクルが付着しやすくなる傾向にあ
る。
【0027】<塩基性化合物>本発明の研磨用組成物
は、塩基性化合物を合んでなる。本発明の研磨用組成物
において、塩基性化合物は研磨促進剤として、ケミカル
な作用により研磨作用を促進するものである。使用する
塩基性化合物は、組成物中に溶存していることが必要で
ある。
【0028】用いる塩基性化合物は、本発明の効果を損
なわないものであれば特に限定されないが、(1)含窒
素塩基性化合物から選ばれる化合物の少なくとも1種
類、あるいは(2)アルカリ金属およびアルカリ土類金
属の、水酸化物、炭酸塩、および炭酸水素塩からなる群
から選ばれる化合物の少なくとも1種類、のいずれかで
あることが好ましい。具体的には、(1)アンモニア、
水酸化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アン
モニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチル
アミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピ
ペラジン・六水和物、無水ピペラジン、1−(2−アミ
ノエチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、ジエチ
レントリアミン、および水酸化テトラメチルアンモニウ
ム、(2)水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カ
リウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウムおよび炭酸
水素ナトリウムが挙げられる。これらの塩基性化合物は
任意の割合で併用することもできる。また、上記の塩基
性化合物については、不純物金属イオンが極めて少ない
高純度のものを使用することにより、さらに研磨用組成
物中に不純物金属イオンを減少させることができるので
好ましい。
【0029】本発明の研磨用組成物の塩基性化合物の含
有量は、用いる塩基性化合物の種類により異なるが、通
常、組成物全量に対して、好ましくは0.001〜30
重量%、さらに好ましくは0.005〜10重量%、よ
り好ましくは0.01〜5重量%、である。塩基性化合
物の添加量を増量することで研磨速度が大きくなり、表
面粗さ改善特性が向上する傾向があるが、過度に多いと
研磨用組成物としてのケミカル作用が強くなりすぎて、
強いエッチング作用によりウェーハ表面にピット等の表
面欠陥が生じたり、研磨材である砥粒の分散安定性が失
われて沈殿物が生じることがある。逆に余りに少ない
と、研磨速度が小さく、表面粗さ改善特性が悪化した
り、研磨用組成物にゲル化が生じたり、均一分散が保て
なくなり、かつ組成物の粘度が過大となって取扱いが困
難となることがある。
【0030】<アルコール性水酸基を有する化合物>本
発明の研磨用組成物は、アルコール性水酸基を1〜10
個有する化合物を含んでなる。このような化合物の研磨
機構に対する作用のメカニズムは不明であるが、このよ
うな化合物を用いることにより、シリコン半導体ウェー
ハの研磨時におけるパーティクルの付着が飛躍的に改良
される。ここで使用する化合物は、組成物中に溶存して
いることが必要である。
【0031】本発明の研磨用組成物に用いる、アルコー
ル性水酸基を1〜10個有する化合物は、本発明の効果
を損なわないものであれば特に限定されないが、アルコ
ール性水酸基を1〜7個有するものが好ましく、アルコ
ール性水酸基を1〜4個有するものがより好ましい。ま
た、そのような化合物の分子量は、一般に1,000以
下、好ましくは600以下、さらに好ましくは300以
下、である。このような化合物は、具体的には、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコ
ール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、グリセリン、およびジグリセリ
ンからなる群より選ばれる化合物の少なくとも1種類で
あることが特に好ましい。これらの化合物は任意の割合
で併用することもできる。なお、アルコール性水酸基を
有する化合物として、例えば、アミノアルコールを用い
ることもできる。このような化合物は、前記の塩基性化
合物としても作用することのできるものであり、本発明
の研磨用組成物においては、アルコール性水酸基を有す
る化合物として用いることも、塩基性化合物として用い
ることもできる。このアミノアルコールは後述するアル
コール性水酸基を有する含窒素塩基性化合物であり、本
発明の第2の態様において、第1の態様における塩基性
化合物およびアルコール性水酸基を1〜10個有する化
合物の代わりに用いることのできるものでもある。
【0032】本発明の研磨用組成物のアルコール性水酸
基を有する化合物の含有量は、用いる化合物の種類によ
り異なるが、研磨用組成物の全量に対して、好ましくは
0.001〜30重量%、さらに好ましくは0.003
〜3重量%、より好ましくは0.005〜1重量%、で
ある。アルコール性水酸基を有する化合物の添加量が前
記範囲を超えて過度に多いと、ウェーハと組成物を含ん
だ研磨パッド間の研磨抵抗が小さくなることですべりが
生じ、研磨速度が小さくなり粗さ改善特性が悪化してし
まう。逆に余りに少ないと、研磨後のウェーハにパーテ
ィクルが付着しやすくなる傾向にある。
【0033】<アルコール性水酸基を有する含窒素塩基
性化合物>本発明の研磨用組成物は、第2の態様におい
て、前記の塩基性化合物と前記のアルコール性水酸基を
有する化合物の2種類の化合物のかわりに、双方の性質
を合わせ持った化合物、すなわちアルコール性水酸基を
有する含窒素塩基性化合物、を含んでなる。
【0034】そのような塩基性化合物としては、モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、N一メチルエタノールアミン、N−メチル−
N,N一ジエタノ−ルアミン、N,N−ジメヂルエタノ
ールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,
N−ジブチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチ
ル)エタノ−ルアミン、モノイソプロパノールアミン、
ジイソブロパノールアミン、およびトリイソプロパノー
ルアミンが挙げられる。これらの化合物は任意の割合で
併用することが可能である。このようなアルコール性水
酸基を有する含窒素塩基性化合物は、前記の塩基性化合
物と前記のアルコール性水酸基を有する化合物との、2
種類の化合物の双方の性質を合わせ持っているが、さら
に前記の塩基性化合物、および(または)前記のアルコ
ール性水酸基を有する化合物を必要に応じて併用するこ
ともできる。
【0035】<研磨用組成物>本発明の研磨用組成物
は、前記の各添加剤を水に溶解または分散させることに
より調製する。例えば、まず、二酸化ケイ素を所望の含
有率で水に混合し、分散させ、そこへ塩基性化合物を添
加する。そして、予め水等で溶解または膨潤させた水溶
性高分子化合物とアルコール性水酸基を有する化合物を
添加することにより調製する。二酸化ケイ素はこの組成
物中に均一に分散して懸濁液となり、研磨用組成物が形
成される。これらの成分を水中に分散または溶解させる
方法は任意であり、例えば、翼式撹拌機で撹拌したり、
超音波分散により分散させる。
【0036】また、これらの各成分の混合順序は任意で
あり、二酸化ケイ素の分散と、塩基性化合物、水溶性高
分子化合物またはアルコール性水酸基を有する化合物の
溶解のいずれを先に行ってもよく、またこれら全部を同
時に行ってもよい。なお、研磨材としてフュームドシリ
カを用いた場合は、水溶性高分子化合物としてセルロー
ス誘導体を用いると組成物がゲル化する場合があるので
注意が必要である。
【0037】上記の研磨用組成物の調製に際しては、製
品の品質保持や安定化を図る目的や、被加工物の種類、
加工条件およびその他の研磨加工上の必要に応して、各
種の公知の添加剤をさらに加えてもよい。
【0038】すなわち、さらに加える添加剤の好適な例
としては、下記のものが挙げられる。 (イ)界面活性剤、例えばアルキルベンゼンスルホン酸
ソーダ、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、お
よびその他、(ロ)有機ポリアニオン系物質、例えばリ
グニンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、およびその
他、(ハ)キレート剤、例えばジメチルグリオキシム、
ジチゾン、オキシン、アセチルアセトン、グリシン、E
DTA、NTA、およびその他。
【0039】また、本発明の研磨用組成物に対して、そ
こに含まれる二酸化ケイ素、塩基性化合物、水溶性高分
子化合物およびアルコール性水酸基を有する化合物を、
前記した用途以外の目的で、例えば研磨材の沈降防止の
ために、さらなる添加剤として用いることも可能であ
る。
【0040】本発明の研磨用組成物は、比較的高濃度の
原料として調製して貯蔵または輸送などをし、実際の研
磨加工時に希釈して使用することもできる。前述の好ま
しい濃度範囲は、実際の研磨加工時のものとして記述し
たものであり、このような使用方法をとる場合、貯蔵ま
たは輸送などをされる状態においてはより高濃慶の溶液
となることは言うまでもない。また、取り扱い性の観点
から、そのような濃縮された形態で製造されることが好
ましい。なお、研磨用組成物について前述した濃度など
は、このような製造時の濃度ではなく、使用時の濃度を
記載したものである。
【0041】以下は、本発明の研磨用組成物を例を用い
て具体的に説明するものである。なお、本発明は、その
要旨を超えない限り、以下に説明する諸例の構成に限定
されるものではない。
【0042】
【発明の実施の形態】
<研磨用組成物の内容および調製>まず、研磨材として
高純度コロイダルシリカ(一次粒子径0.035μm、
二次粒子径0.07μm)を撹拌機を用いて水に分散さ
せて、研磨材濃度5重量%の研磨材分散液を調製した。
次いで、予め水で膨潤させておいた、前記研磨材分散液
の重量を基準にして0.5重量%のヒドロキシエチルセ
ル口一スを添加し、スラリーを調製した。そして、前記
スラリーに、表1に記載した量の塩基性化合物および/
またはアルコール性水酸基を1〜10個有する化合物を
添加して、実施例1〜10および比較例1〜3の試料を
調製した。
【0043】 表1 アルコール性水酸基を 例 塩基性化合物 添加量 1〜10個有する化合物 添加量 実施例1 アンモニア(29%溶液) 30cc エタノール 20cc 実施例2 N−(β−アミノエチル) 2cc エタノール 20cc エタノールアミン 実施例3 N−(β−アミノエチル) 2cc −−− −− エタノールアミン 実施例4 アンモニア(29%溶液) 30cc メタノール 20cc 実施例5 アンモニア(29%溶液) 30cc プロピレングリコール 20cc 実施例6 アンモニア(29%溶液) 30cc グリセリン 20cc 実施例7 ピペラジン・六水和物 4g エタノール 20cc 実施例8 水酸化カリウム 4g エタノール 20cc 実施例9 炭酸アンモニウム 4g エタノール 20cc実施例10 エチレンジアミン 4g エタノール 20cc 比較例1 アンモニア(29%溶液) 30cc −−− −− 比較例2 ピペラジン・六水和物 4g −−− −−比較例3 水酸化カリウム 4g −−− −−
【0044】<試験用ウェーハの作成>外径約300m
mのセラミックプレートに、エッチング上がりのP型5
インチ・シリコンウエ−ハ(結晶方位<100>)3枚
をほぼ均等に貼り付け、下記条件にて研磨することで試
験用のウェーハを作成した。条件 研磨機 片面研磨機(定盤径810mm)、4ヘッド 荷重 350g/cm2 定盤回転数 87rpm 研磨パッド BELLATRIX K0013(鐘紡(株)製) 研磨用組成物 Compol 50AD ((株)フジミインコーポレーテッド製) 希釈率 1:19純水 組成物の供給量 6,000cc/分(リサイクル) 研磨時間 30分
【0045】<研磨試験>次に、前記試験用ウェーハを
使用して、実施例1〜10および比較例1〜3の試料に
よる研磨試験を行った。条件は以下の通りである。条件 研磨機 片面研磨機(定盤径810mm)、4ヘッド 荷重 100g/cm2 定盤回転数 60rpm 研磨パッド Surfin000 ((株)フジミインコーポレ一テッド製) 希釈率 1:39純水 組成物の供給量 100cc/分 研磨時間 8分
【0046】研磨開始後、2分経過した時点で一旦研磨
を中断し、ウェーハをプレートより取り外し、SC−1
洗浄、乾燥を行った後、ウェーハの表面粗さを測定し
た。表面粗さ(Ra)は、測定器TOPO−3D(WY
KO社(米国)製)を使用し、ヘツド40倍にて測定し
た。表面粗さを測定した後、再度ウェーハをプレートに
貼り付け、さらに2分間、計4分間研磨し、再度SC−
1洗浄を行い、乾燥後、上記と同様にしてウェーハの表
面粗さを測定した。そして、再度ウェーハをプレートに
貼り付け、さらに4分間、計8分間研磨し、ウェーハを
プレートより取り外し、SC−1洗浄を行った後、乾燥
させた。そして、上記と同様にしてウェーハの表面粗さ
を測定した。
【0047】上記のようにして測定された、研磨開始後
2分、4分および8分後のウェーハの表面粗さを、試験
用に作成したウェーハの表面粗さで除することにより、
表面粗さ改善特性を求めた。
【0048】半導体ウェーハの研磨において、研磨速度
の代用値として表面粗さの改善特性がある。これは、研
磨前のウェーハの表面粗さ(一般的にはRa値)が、目
的の表面粗さに違するまでにどれくらいの時間を要する
かを表すものであり、研磨時間の経過とともに表面粗さ
の推移を求めることで、研磨速度の代用値とすることも
ある。半導体ウェーハの研磨量は極めて少ないため、こ
のような代用値が用いられる。
【0049】次に、LS−6000((株)日立電子エ
ンジニアリング製)を使用し、光電子倍増管電圧700
Vにて、0.13μm以上のパーティクル個数を測定
し、その数値を測定したウェーハの枚数で除することに
より、ウェーハ一枚あたりの平均パーティクル個数を求
めた。
【0050】同様に、LS−6000((株)日立電子
エンジニアリング製)を使用し、光電子倍増管電圧90
0VにてHazeレベルを測定した。測定された数値が
小さいほどHazeレベルは良好である。
【0051】得られた結果は表2に示すとおりである。
【0052】 表2 パーティクル Haze 表面粗さ改善特性(%) 例 (個) レベル 2分 4分 8分 実施例1 39 41 95 87 78 実施例2 34 38 95 88 79 実施例3 41 42 94 85 77 実施例4 38 41 94 86 78 実施例5 37 39 94 85 77 実施例6 40 40 96 90 80 実施例7 41 41 95 87 77 実施例8 47 41 95 88 79 実施例9 50 39 96 89 80実施例10 42 40 94 86 77 比較例1 124 40 95 89 78 比較例2 131 43 97 90 80比較例3 141 42 96 89 79
【0053】表2に示した結果より、本発明の研磨用組
成物は、従来のアルコール性水酸基を有する化合物を使
用しない研磨用組成物に比べて、パーティクルが低減さ
れていることがわかる。
【0054】なお、上記の表2において記載しなかった
が、これらの試験で用いたウェーハの研磨済加工面の親
水性については、実施例、比較例ともに良好であった。
【0055】
【発明の効果】本発明の研磨用組成物は、シリコン半導
体ウェーハの鏡面研磨において、Hazeレベルおよび
表面粗さ改善特性を低下させることなく、ウェーハ表面
に付着するパーティクルを低減させることができること
は、[発明の概要]の項に前記したとおりである。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の(a)〜(e)を含んでなることを
    特徴とするシリコン半導体ウェーハの研磨用組成物。 (a)二酸化ケイ素、(b)水、(c)水溶性高分子化
    合物、(d)塩基性化合物、および(e)アルコール性
    水酸基を1〜10個有する化合物。
  2. 【請求項2】二酸化ケイ素が、コロイダルシリカ、フュ
    ームドシリカ、および沈澱法シリカからなる群から選ば
    れるものの少なくとも1種類である、請求項1に記載の
    研磨用組成物。
  3. 【請求項3】塩基性化合物が、含窒素塩基性化合物から
    選ばれる化合物の少なくとも1種類である、請求項1〜
    2のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  4. 【請求項4】含窒素塩基性化合物が、アンモニア、水酸
    化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニ
    ウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミ
    ン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
    ン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ピペ
    ラジン・六水和物、無水ピペラジン、1−(2−アミノ
    エチル)ピペラジン、N−メチルピペラジン、ジエチレ
    ントリアミン、および水酸化テトラメチルアンモニウム
    からなる群より選ばれる化合物の少なくとも1種類であ
    る、請求項3に記載の研磨用組成物
  5. 【請求項5】塩基性化合物が、アルカリ金属およびアル
    カリ土類金属の、水酸化物、炭酸塩、および炭酸水素塩
    からなる群から選ばれる化合物の少なくとも1種類であ
    る、請求項1〜2のいずれか1項に記載の研磨用組成
    物。
  6. 【請求項6】塩基性化合物が、水酸化カリウム、水酸化
    ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナ
    トリウムおよび炭酸水素ナトリウムからなる群から選ば
    れる化合物の少なくとも1種類である、請求項5に記載
    の研磨用組成物
  7. 【請求項7】水溶性高分子化合物が、セルロース誘導体
    およびポリビニルアルコールからなる群から選ばれる化
    合物の少なくとも1種類である、請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の研磨用組成物。
  8. 【請求項8】セルロース誘導体が、カルボキシメチルセ
    ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエ
    チルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
    ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセル
    ロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセ
    ルロース、およびカルボキシメチルエチルセルロースか
    らなる群より選ばれる化合物の少なくとも1種類であ
    る、請求項7に記載の研磨用組成物。
  9. 【請求項9】アルコール性水酸基を1〜10個有する化
    合物が、メタノ−ル、エタノール、プロパノール、イソ
    プロピルアルコール、プロピレングリコール、エチレン
    グリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、お
    よびジグリセリンからなる群より選ばれる化合物の少な
    くとも1種類である、諸求項1〜8のいずれか1項に記
    載の研磨用組成物。
  10. 【請求項10】アルコール性水酸基を1〜10個有する
    化合物の含有量が、研磨用組成物の重量を基準にして
    0.001〜30重量%である、請求項1〜9のいずれ
    か1項に記載の研磨用組成物。
  11. 【請求項11】下記の(a)〜(d)を含んでなること
    を特徴とするシリコン半導体ウェーハの研磨用組成物。 (a)二酸化ケイ素、(b)水、(c)水溶性高分子化
    合物、および(d)アルコール性水酸基を1〜10個有
    する含窒素塩基性化合物。
  12. 【請求項12】二酸化ケイ素が、コロイダルシリカ、フ
    ュームドシリカ、および沈澱法シリカからなる群から選
    ばれるものの少なくとも1種類である、請求項11に記
    載の研磨用組成物。
  13. 【請求項13】アルコール性水酸基を1〜10個有する
    含窒素塩基性化合物が、モノエタノールアミン、ジエタ
    ノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルエタ
    ノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミ
    ン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエ
    チルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノ−ルア
    ミン、N−(β−アミノエチル)エタノールアミン、モ
    ノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミ
    ン、およびトリイソプロパノールアミンからなる群から
    選ばれる化合物の少なくとも1種類である、請求項11
    〜12のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  14. 【請求項14】水溶性高分子化合物が、セルロース誘導
    体およびポリビニルアルコールからなる群から選ばれる
    化合物の少なくとも1種類である、請求項11〜13の
    いずれか1項に記載の研磨用組成物。
  15. 【請求項15】セルロース誘導体が、カルボキシメチル
    セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
    エチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
    ス、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセル
    ロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセ
    ルロース、およびカルボキシメチルエチルセルロースか
    らなる群より選ばれる化合物の少なくとも1種類であ
    る、請求項14に記載の研磨用組成物。
  16. 【請求項16】アルコール性水酸基を1〜10個有する
    含窒素塩基性化合物の含有量が、研磨用組成物の重量を
    基準にして0.001〜30重量%である、請求項11
    〜15のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
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