JPH11118310A - 蓄冷剤、蓄冷剤を含む蓄冷体、蓄冷体を使用した蓄冷装置、蓄冷方法及びbogの再液化方法 - Google Patents

蓄冷剤、蓄冷剤を含む蓄冷体、蓄冷体を使用した蓄冷装置、蓄冷方法及びbogの再液化方法

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JPH11118310A
JPH11118310A JP9294825A JP29482597A JPH11118310A JP H11118310 A JPH11118310 A JP H11118310A JP 9294825 A JP9294825 A JP 9294825A JP 29482597 A JP29482597 A JP 29482597A JP H11118310 A JPH11118310 A JP H11118310A
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cold
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洋 牧原
Keiji Fujikawa
圭司 藤川
Masaki Iijima
正樹 飯島
Haruma Asakawa
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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 −100℃以下極低温の物質の冷熱を蓄える
ために使用できる、単位質量あたりの蓄冷量の大きい、
伝熱性能の高い蓄冷剤、それを使用した蓄冷体、蓄冷体
を充填使用できる蓄冷装置、並びに、その蓄冷方法を提
供すること。 【解決手段】 円柱状耐圧容器の内部空間の約70%に
HFC−134a/プロパンの混合液(モル分率0.3
/0.7)を封入してペレット状蓄冷体を作り、蓄冷体
を充填槽し、液化天然ガスを流通させ蓄冷体に蓄冷し
た。蓄冷した蓄冷体に液化天然ガスのボイル・オフガス
(BOG)を流通させ、BOGを液化することで冷熱を
回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化天然ガス(L
NGと略称)等の極低温の物質の冷熱を蓄えるために使
用する蓄冷剤、蓄冷剤を圧力容器に封入した蓄冷体、蓄
冷体を蓄冷槽内に充填し、蓄冷槽内に流体を流通させる
蓄冷装置、蓄冷方法、並びに、それを利用したボイルオ
フガス(BOGと略称)の再液化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LNG等の冷熱を貯蔵し、必要時にそれ
を利用する技術が知られている。特開昭60−9830
0号公報や特開昭63−203997号公報には、凝固
点が低く沸点の高いイソペンタン、イソブタン又はイソ
ブタンを蓄冷剤に使用し、蓄冷剤を熱交換器に流通させ
て使用する技術が開示されている。しかしこれらの蓄冷
剤では、LNGと熱交換させても蓄冷剤は凝固しないの
で蓄冷剤は顕熱しか利用できず、大量のLNGの冷熱を
蓄冷するには大型の蓄冷設備が必要である。また、n−
ペンタンのように、凝固して顕熱及び潜熱を利用できる
ものもあるが、冷却パイプと凝固したn−ペンタンの伝
熱が悪く、初期には凝固したn−ペンタンの層が薄いの
で問題ないが、固相が成長するに伴い伝熱が悪くなると
いう問題がある。特開平3−236588号公報には、
エタノール/水の共晶混合物を蓄冷剤に使用し、内部に
この蓄冷剤を満たした蓄冷槽中にパイプを通過させるよ
うに設け、パイプ内に蒸発した天然ガスを流すことによ
り、天然ガスを再液化する方法が開示されている。蓄冷
剤に共晶混合物を使用することにより、蓄冷剤は顕熱に
加えて、共晶混合物の結晶化時の潜熱も蓄冷に利用する
ことができる。しかしながらエタノール/水系混合物の
凝固点は高く(純エタノールで−114.2℃)、−1
20℃以下の極低温の物質の冷熱を蓄えるために使用す
る蓄冷剤としては不向きである。さらに、上記の蓄冷剤
は冷却パイプの表面に水分が氷として付着すると伝熱効
率が非常に悪くなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、−1
00℃以下、好ましくは−120℃以下の極低温の物質
の冷熱を蓄えるために使用できる、単位質量あたりの蓄
冷量の大きい、伝熱性能の高い蓄冷剤、それを使用した
蓄冷体、蓄冷体を充填使用する蓄冷装置、並びに、その
蓄冷方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、HFC−134aとHFC−23、HFC−
32、エタン等の混合物が、−100℃以下で、凝固・
融解の相変化により、効率よく、大量に蓄冷することが
可能で且つ伝熱効率も大きく低下することがないこと、
また、蓄冷剤が金属に対して腐蝕性がほとんどなく、金
属製の耐圧容器に封入して長期間使用することが可能で
あり、耐圧容器をペレット状にすることで槽に充填して
利用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明の第1は、HFC−134
a及びHFC−23の混合物からなり、HFC−134
a/HFC−23のモル分率が0.8〜0.4/0.2
〜0.6であり、混合物が共晶をなし、−100℃以下
で相変化により蓄冷可能な蓄冷剤に関するものである。
本発明の第2は、HFC−134a及びHFC−32の
混合物からなり、HFC−134a/HFC−32のモ
ル分率が0.8〜0.5/0.2〜0.5であり、混合
物が共晶をなし、−100℃以下で相変化により蓄冷可
能な蓄冷剤に関するものである。本発明の第3は、HF
C−134a、HFC−23及びHFC−32の混合物
からなり、混合物が共晶をなし、−100℃以下で相変
化により蓄冷可能な蓄冷剤に関するものである。これら
により−100℃以下で使用可能で、液体−固体間の相
変化を利用するので単位質量あたりの蓄冷量が大きく且
つ伝熱性能の高い蓄冷剤が与えられる。
【0006】本発明の第4は、冷熱を顕熱および凝固潜
熱として蓄えることができ、凝固点が−100℃以下で
あって、かつ−100℃より高い一定の温度領域で液体
状態である蓄冷剤を、耐圧容器に封入したことを特徴と
する蓄冷体に関するものである。本発明の第5は、HF
C−134a、HFC−23、HFC−32、エタン、
プロパン、ブタン及びペンタンからなる群から少なくと
も2種選ばれた混合物からなる蓄冷剤、または本発明の
第1〜3に記載のいずれかの蓄冷剤を、耐圧容器に封入
したことを特徴とする蓄冷体に関するものである。これ
らにより、蓄冷剤をペレットに相当する形状にして利用
することができるので、ペレットを充填して利用するこ
とができる。
【0007】本発明の第6は、本発明の第5に記載の蓄
冷体が充填され、流体を流通させる口を有する蓄冷槽か
らなる蓄冷装置に関するものである。本発明の第7は、
HFC−134a、HFC−23、HFC−32、エタ
ン、プロパン、ブタン及びペンタンからなる群から少な
くとも2種選ばれた混合物からなる蓄冷剤、または本発
明の1〜3に記載のいずれかの蓄冷剤、又は本発明の5
記載の蓄冷体を充填すると共に流体を流通させるための
流通口を有する蓄冷槽に、該蓄冷剤又は蓄冷体と流体と
が隔壁を介して熱交換することを特徴とする蓄冷装置に
関するものである。これにより、蓄冷槽に蓄冷体又は蓄
冷剤を充填した形で、使用することができる。
【0008】本発明の第8は、本発明の第6または7に
記載の蓄冷槽に、該蓄冷槽に充填された蓄冷剤の凝固点
より低温の流体を流通させることにより、該蓄冷剤に蓄
冷することを特徴とする蓄冷方法に関するものである。
本発明の第9は、本発明の第8に記載の蓄冷方法によ
り、低温の流体にLNGを使用して蓄冷された蓄冷槽
に、BOGを流通させることによりBOGを再液化する
ことを特徴とするBOGの再液化方法に関するものであ
る。これにより、蓄冷槽にLNGのような低温に冷却さ
れた流体を流通させることにより、蓄冷槽内に多量の冷
熱を蓄冷でき、また、外部よりBOGのような高温の流
体を流通させてそれを冷却することができる。なお、本
発明において流体とは液体及び気体を含む。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の蓄冷剤は、−100℃以
下で蓄冷可能な、好ましくは、−120℃以下の使用に
適した蓄冷剤である。蓄冷剤の凝固点は−100℃以下
であり、冷熱を蓄冷剤の顕熱及び凝固潜熱として蓄えら
れる媒体であり、圧力容器の内部に封入して使用した時
に、−100℃を越えて常温までの温度で液体状態のも
のであり、しかも凝固時にも伝熱性能の高いものであ
る。冷熱を蓄冷するときに、液体または固体の顕熱のみ
を利用するよりも、凝固点での融解熱として潜熱の形で
蓄冷することにより、蓄冷剤単位重量当たりの蓄冷量を
大きくすることができる。したがって、例えば、−16
0℃での蓄冷量を最大にしたい場合には、凝固点が−1
60℃となるような蓄冷剤を選定し、したがって、−1
60℃を超える温度領域では蓄冷剤は液体状態で蓄冷
し、−160℃で凝固して潜熱として蓄冷し、−160
℃より低温で固体状態の顕熱で蓄冷する。
【0010】このような低温の蓄冷剤として、HFC−
134a(CH2FCF3)、HFC−23(CH
3)、HFC−32(CH22)、エタン、プロパ
ン、ブタン及びペンタンの1種以上の混合物が必要な条
件を満たすことを見いだした。特に、HFC−134a
/HFC−23の混合物で各成分のモル分率が0.8〜
0.4/0.2〜0.6である混合物は、共晶点を含む
ので融点降下を示し、蓄冷剤の大部分が−160℃程度
まで液体状態を保つことができる。HFC−134a/
HFC−32の混合物で各成分のモル分率が0.8〜
0.5/0.2〜0.5である混合物もまた同様であ
り、蓄冷剤の大部分が−160℃程度まで液体状態を保
つことができる。同様にHFC−134aにHFC−2
3及びHFC−32を添加したものも共晶点を含み、融
点降下を示し、蓄冷剤として使用することができる。エ
タン、プロパン、ブタン、ペンタン及びこれらの混合物
はHFC−134aに対する溶解度が高く−100℃を
越えて常温までの温度で液体状態であり、−102℃〜
−180℃の固溶体を形成する。従って、本発明の蓄冷
剤は−100℃以下、好ましくは−120℃から−20
0℃程度で使用することができる。
【0011】本発明の蓄冷剤は単独成分、好ましくは混
合物であり、混合物の場合は、各成分が純物質である場
合よりも蒸気圧を低下させたり、引火性を低下させるこ
とができ、場合によっては非引火性にすることが可能で
ある。また、本発明の蓄冷剤は、金属に対する腐蝕性が
ほとんどなく、金属製の耐圧容器に封入して長期間使用
することができる。また、本発明の蓄冷剤は、オゾン破
壊性が低く、外部に漏れた場合でも安全性が高い。
【0012】本発明の蓄冷体は、上記蓄冷剤を耐圧容器
の内部に含む蓄冷体である。耐圧は、40℃で、例え
ば、10kgf/cm2以上、30kgf/cm2以上、50kgf/cm2
以上等各種のものを作ることが可能であり、これに見合
う組成の蓄冷剤が選択される。耐圧容器の形状は、円盤
状、球状、円柱状、環状、円管状、立方体又は直方体
状、板状等の形状のものであり、蓄冷槽内にペレットと
して充填し、使用することができる。耐圧容器の大きさ
は、使用状態によって選ぶことができる。例えば、円盤
状、球状、円柱状、円管状であっては、直径が1〜10
cmのものが、円盤状、薄い円環状、立方体又は直方体
状、板状であっては、厚みが0.5〜10cmのもの
が、円柱状、長い円管状、板状であっては、長さが1〜
200cmのものが挙げられる。本発明の蓄冷体は、球
状のものでは充填操作が容易であり、円盤状のようなも
のでは空隙率を大きく取りやすく、また蓄冷体の周囲を
流体が流れやすく、直方体のものでは充填密度が高く、
円管状のものでは非表面積が大きく流通抵抗が少ない等
の特徴を出すことができる。
【0013】耐圧容器の材質及び肉厚は、使用状態に合
わせて選択される。しかしながら、−100℃以下のよ
うな低温と常温の間で繰り返し冷却、昇温が行われ、長
期間、好ましくは数年間以上使用に耐えるものである。
また、蓄冷及び蓄冷された冷熱の再利用の点から熱伝導
率のよいものが好ましい。材質としては、例えば、アル
ミニウム、アルミニウム合金、銅、銅−ニッケル合金、
クロム−ニッケル合金、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、
オーステナイト系ステンレス鋼、チタン、チタン合金が
挙げられる。耐圧容器の表面は、耐腐蝕性を増すため
に、ガラス、セラミック、黒鉛等でコーティングされて
いてもよい。又、耐圧容器は、必要により、表面に凹凸
等の模様を有していたり、磁化されていたりあるいは酸
化皮膜を設けられていてもよい。蓄冷剤は、上記の耐圧
容器に封入される。蓄冷剤は、冷却して液体状態にして
封入しても、気体で耐圧容器を冷却して封入してもよ
い。耐圧容器に封入される蓄冷剤の量は蓄冷剤の膨張率
を基にして決められる。凝固時の膨張率の大きいもので
は、容器の容量の80%とかの安全率を見込む場合があ
る。蓄冷剤を耐圧容器に封入した際の口は溶接、シール
機構付きのねじ止め等により閉じることができる。この
ような構造のものとすることによって、本発明の蓄冷体
は、小型のものから大型のものまで作製することができ
る。また、本発明の蓄冷体は、他の充填物等と併用する
こともできる。
【0014】次に、本発明で使用する蓄冷槽は、蓄冷体
を蓄冷槽内に充填して使用するために特に限定はない
が、例えば、箱状、塔状、パイプ状、球状等種々の形式
のものが使用できる。蓄冷体の充填の仕方にも特に限定
はないが、整列して充填しても、単に投入して使用して
もよい。さらに、蓄冷体は棚等で仕切られて何段かに分
けて使用してもよい。蓄冷槽の流体の入り口又は途中に
押さえ板、分散板、整流板等を設けることもできるし、
蓄冷槽の底部には蓄冷体の落下を防ぐための支持板等を
設けてもよい。蓄冷槽の大きさ、形状に特に制限はな
い。蓄冷体は種々の形、大きさ、蓄冷剤の異なるものを
組み合わせて使用することができる。例えば、蓄冷槽の
流体の入り口には凝固点の低いもの、あるいは凝固点の
高いものを充填してもよい。又さらには、充填部は固定
床であっても、移動床であってもよい。
【0015】また、蓄冷槽は耐圧容器であってもよい。
耐圧容器として使用するときの圧力は、蓄冷剤を封入し
た蓄冷体が耐圧強度を有する限りは、減圧、常圧、数十
kgf/cm2の加圧で使用できるものであってもよい。蓄冷
槽は攪拌操作ができるものであってもよい。蓄冷槽は断
熱構造であったり、冷却、加熱ができるようになってい
てもよい。
【0016】また、蓄冷槽が耐圧容器であって、蓄冷槽
に蓄冷剤を封入して使用することができる。蓄冷槽が、
例えば、シェル・アンド・チューブ型熱交換器で、シェ
ル側に蓄冷剤を充填し、チューブ側にLNGのような冷
熱源を流通させて蓄冷した後、BOGのような高熱源を
流通させてBOGを液化させるようにすることもでき
る。
【0017】本発明で、隔壁を介して熱交換させると
は、蓄冷剤又は蓄冷体と、流体であるLNGもしくはN
G、又はBOGとが、隔壁を隔てて熱伝導により熱交換
が行われることを意味する。
【0018】蓄冷槽はLNG等の冷熱源やBOG等の高
熱源を通過させるために、それらの流通口を有するが、
必要なら、蓄冷体の充填、排出に必要な口をさらに設け
てもよい。
【0019】本発明の蓄冷装置は、上記の蓄冷槽内に蓄
冷体を充填して、蓄冷槽内の蓄冷体以外の空間に、蓄冷
体と熱交換させる流体を流通させるものである。蓄冷槽
内に蓄冷体を充填して、蓄冷槽内の一端に供給口を他端
に排出口を設け、供給口から蓄冷体と熱交換させる流体
を供給し、熱交換した流体を槽から排出できるようにし
たもの、あるいは、蓄冷槽内を通過する蛇管状又はスパ
イラル状パイプを設け、パイプ内を蓄冷体と熱交換させ
る流体を流通させ、パイプ外の蓄冷槽内の空間に蓄冷体
を充填するようにしてもよい。あるいは、パイプ内に蓄
冷体を充填し、パイプ外を熱交換させるを流体を流通さ
せてもよい。熱交換させる流体を通過させる方向等には
特に制限はないが、上方向に流通させる場合には、上部
に抑え板等を置いてもよい。
【0020】また、本発明の蓄冷装置は蓄冷槽内の一端
に供給口を、他端に排出口を設け、供給口から蓄冷体と
熱交換させる流体を供給し、熱交換した流体を槽から排
出できるようにしたものであり、単位容積あたりの蓄冷
量が大きくとれ、蓄冷操作が容易である等の特徴が挙げ
られる。
【0021】本発明において、蓄冷槽内に流通させる流
体は、気体であっても、液体であっても、スラリーであ
っても、粉体のような固体であってもよいが、例えばL
NG、LPGのような液化ガス、もしくは液化空気、液
化窒素のような低温液体又はそれらの気化した低温ガ
ス、あるいはフロン等の他の冷媒が挙げられる。蓄冷槽
内に流通させる流体は冷熱源そのものであっても、冷熱
源と熱交換した作動流体であってもよい。蓄冷槽内に流
通させる流体又は作動流体は、通常、蓄冷剤よりも凝固
点の低い液体であることが好ましい。
【0022】蓄冷した蓄冷槽内に、高熱源としてBOG
を流通させることにより、BOGを再液化してLNGに
戻すことができる。このように、LNGの払い出し時の
冷熱を蓄冷して、LNGの非払い出し時に溜まったBO
Gを液化するのに利用することができる。
【0023】作動流体としては、エタン(凝固点−18
3℃)、プロパン(凝固点−188℃)のような炭素数
1ないし5の炭化水素やHCFC−124(凝固点−1
99℃)、HCFC−22(凝固点−160℃)のよう
なフロン等を使用することもできる。しかし、緊急時等
には、温水や外気等を流通させることもできる。
【0024】本発明の蓄冷剤において、混合系の蓄冷剤
の凝固点は図3〜6に示すようであり、−100℃以下
の蓄冷に対して、顕熱及び凝固時の潜熱を有効利用する
ことができる。また、一般に、一定温度で進行する凝固
点での相変化を利用する方が、ある温度範囲における顕
熱で蓄冷するよりも、系が安定しており、且つ冷媒単位
重量当たりの蓄冷量が大きいことから、コンパクトな装
置で済むという利点がある。
【0025】以下に本発明の一例として図1及び2に基
づいて蓄冷を行う方法を説明する。図1は、本発明の上
記蓄冷剤1を種々の形の耐圧容器10に封入した各種蓄
冷体を示す。(A)は円盤状蓄冷体である。(B)は球状蓄冷
体である。(C)は円柱状蓄冷体である。(D)は円管状蓄冷
体である。(E)は板状蓄冷体である。
【0026】図2は本発明の蓄冷装置を示す。蓄冷体2
は、予め蓄冷槽3に充填される。冷熱を持つ流体が流体
供給口4から供給され、蓄冷体2と熱交換して流体排出
口5から排出される。蓄冷槽3に充填された蓄冷体2
は、必要により蓄冷体取り出し口9から取り出すことが
できる。蓄冷槽3には所望により、押さえ板6、流体分
散板7、支持板8等を設けることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)耐圧容器に図1の例(C)のものを使用
し、内部にHFC−134a/プロパンの混合液(モル
分率0.3/0.7)を封入して円柱状の蓄冷体を作っ
た。寸法は、外径50mmΦ×長さ200mmL、肉厚
4mmtの耐圧容器で、材質はSUS−316であり、
内部空間の約70%に蓄冷剤の混合液を充填密閉した。
蓄冷体は、蓄冷槽に充填し、−80℃から数十度低温の
凝固点に至る範囲で、特に、−100℃から凝固点の範
囲で効率よく使用することができた。また、蓄冷体は3
0℃と凝固点(約−140℃)の間で温度の降下、上昇
サイクルを1日1回行って、約半年間使用しても、蓄冷
量の減少、蓄冷剤の漏れ、蓄冷体表面の腐食、亀裂等は
おこらなかった。
【0028】(実施例2)図2の蓄冷装置を使用し、実
施例1で得た蓄冷体を直径400mmΦ、有効高さ20
00mmL、容積0.25m3の蓄冷槽に充填し、液化
天然ガス(LNG)を流通させ蓄冷体に蓄冷した。結果
を表1に示す。液化ガスから蓄冷体への熱の移動は良好
であった。
【0029】
【表1】
【0030】(実施例3)実施例2で得られた蓄冷した
蓄冷体に液化天然ガスのボイル・オフガス(BOG)を
流通させ、BOGを液化することで冷熱を回収した。す
なわち、液化天然ガスから蓄冷体へ冷熱移動して冷熱を
貯蔵している状態から、圧力30kgf/cm2で温度が−1
00℃レベルであるBOGを25kg/hrで連続約3
時間蓄冷槽に供給して、蓄冷体の層を通過させることに
より、蓄冷体より冷熱をもらってBOGの全量を液化さ
せることができた。本発明により、液化天然ガスの冷熱
を蓄冷体に貯蔵し、当該蓄冷熱を利用して液化天然ガス
のBOGを再液化することができた。
【0031】
【発明の効果】本発明により、−100℃以下、好まし
くは−120℃以下の極低温の物質の冷熱を、顕熱およ
び潜熱として蓄えることができる、単位質量あたりの蓄
冷量の大きい、伝熱性能の高い蓄冷剤、それを使用した
蓄冷体、蓄冷体を充填使用できる蓄冷装置、並びに、そ
の蓄冷方法が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の種々の形の蓄冷体を示す。 (A):円盤状蓄冷体。 (B):球状蓄冷体。 (C):円柱状蓄冷体。 (D):管状蓄冷体。 (E):板状蓄冷体。
【図2】 本発明の蓄冷装置を示す。
【図3】 本発明の蓄冷剤HFC−134a/HFC−
23の凝固点図を示す。
【図4】 本発明の蓄冷剤HFC−134a/HFC−
32の凝固点図を示す。
【図5】 本発明の蓄冷剤HFC−134a/エタンの
凝固点図を示す。
【図6】 本発明の蓄冷剤HFC−134a/プロパン
の凝固点図を示す。
【符号の説明】
1:蓄冷剤 2:蓄冷体 3:蓄冷槽 4:流体供給口 5:流体排出口 6:押さえ板 7:流体分散板 8:支持板 9:蓄冷体取り出し口 10:耐圧容器
フロントページの続き (72)発明者 朝川 春馬 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 HFC−134a及びHFC−23の混
    合物からなり、HFC−134a/HFC−23のモル
    分率が0.8〜0.4/0.2〜0.6であり、混合物
    が共晶をなし、−100℃以下で相変化により蓄冷可能
    な蓄冷剤。
  2. 【請求項2】 HFC−134a及びHFC−32の混
    合物からなり、HFC−134a/HFC−32のモル
    分率が0.8〜0.5/0.2〜0.5であり、混合物
    が共晶をなし、−100℃以下で相変化により蓄冷可能
    な蓄冷剤。
  3. 【請求項3】 HFC−134a、HFC−23及びH
    FC−32の混合物からなり、混合物が共晶をなし、−
    100℃以下で相変化により蓄冷可能な蓄冷剤。
  4. 【請求項4】 冷熱を顕熱および凝固潜熱として蓄える
    ことができ、凝固点が−100℃以下であって、かつ−
    100℃より高い一定の温度領域で液体状態である蓄冷
    剤を、耐圧容器に封入したことを特徴とする蓄冷体。
  5. 【請求項5】 HFC−134a、HFC−23、HF
    C−32、エタン、プロパン、ブタン及びペンタンから
    なる群から少なくとも2種選ばれた混合物からなる蓄冷
    剤、または請求項1〜3に記載のいずれかの蓄冷剤を、
    耐圧容器に封入したことを特徴とする蓄冷体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の蓄冷体が充填され、流
    体を流通させる口を有する蓄冷槽からなる蓄冷装置。
  7. 【請求項7】 HFC−134a、HFC−23、HF
    C−32、エタン、プロパン、ブタン及びペンタンから
    なる群から少なくとも2種選ばれた混合物からなる蓄冷
    剤、もしくは請求項1〜3に記載のいずれかの蓄冷剤、
    又は請求項5記載の蓄冷体を内部に充填すると共に流体
    を流通させるための流通口を有する蓄冷槽に、該蓄冷剤
    又は蓄冷体とが、隔壁を介して流体と熱交換することを
    特徴とする蓄冷装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または7に記載の蓄冷槽に、該
    蓄冷槽に充填された蓄冷剤の凝固点より低温の流体を流
    通させることにより、該蓄冷剤に蓄冷することを特徴と
    する蓄冷方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の蓄冷方法により、低温
    の流体にLNGを使用して蓄冷された蓄冷槽に、BOG
    を流通させることによりBOGを液化することを特徴と
    するBOGの再液化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003515717A (ja) * 1999-12-03 2003-05-07 アイジーシー ポリコールド システムズ インコーポレイテッド 超低温冷凍に使用するためのr−22を含まない冷媒ブレンド
JP2020075991A (ja) * 2018-11-07 2020-05-21 下田 一喜 保冷剤、保冷具、貨物、輸送機器、輸送方法及び保冷方法

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