JPH1111911A - オゾン発生方法およびオゾン発生装置 - Google Patents

オゾン発生方法およびオゾン発生装置

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JPH1111911A
JPH1111911A JP9168689A JP16868997A JPH1111911A JP H1111911 A JPH1111911 A JP H1111911A JP 9168689 A JP9168689 A JP 9168689A JP 16868997 A JP16868997 A JP 16868997A JP H1111911 A JPH1111911 A JP H1111911A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応ガスとして主に空気を使用するオゾン発
生装置の効率化を図り、高濃度オゾンを高効率で生成で
きる高性能オゾン発生方法およびオゾン発生装置を提供
する。 【解決手段】 供給された酸素ガスを大気圧以下の所定
の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生
成する酸素原子生成工程と、上記酸素原子生成工程で生
成された酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2の
ガスをよく混合した後に、上記酸素原子生成工程より高
い圧力下で反応させてオゾンを生成するオゾン生成工程
とからなる構成とした。さらに、低濃度の酸素原子を複
数回に分けて反応ガスと混合し、累積的に生成されるオ
ゾンの濃度を高めることによって、高濃度域においても
高効率でオゾン発生が出来るように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は放電を利用したオゾ
ン発生方法およびオゾン発生装置に関し、特に効率よく
オゾンを発生させるものに関する。
【0002】
【従来の技術】24図は例えば特公昭59−48761
号公報に示された従来の無声放電式オゾン発生装置の概
略構成を示す断面図である。図において、41は内部に
冷却水入口49と冷却水出口50を有する接地金属管4
2を形成し、所定位置に空気または酸素などの原料空気
入口51とオゾン気体出等の誘電体からなる高電圧電極
管で、これの内周面には導電被膜45が形成されてい
る。46は給電線47からブッシング48を経て上記導
電被膜45に交流高電圧を印加する給電子である。な
お、このような従来のオゾン発生装置においては、上記
接地金属管42と高電圧電極管44は、オゾン発生容量
によって多数組のものが缶体41に形成されることは言
うまでもない。
【0003】次に動作について説明する。従来のオゾン
発生装置は上記のように構成されおり、上記高電圧電極
管44に交流高電圧を印加すると、放電間隙43に無声
放電と呼ばれる穏やかなグロー放電が生じ流入した原料
空気がオゾン化され、このオゾンを含むガスはオゾン気
体出口52から取り出される。前記放電空隙43では、
放電による発熱があるため有効に冷却してやらないと放
電空隙43のガス温度が上昇し、オゾン発生量が減少す
る。このため接地金属管42が冷却水により冷却され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】酸素原子(O)とオゾ
ン(O3 )を放電空間内で同時に発生させる従来の無声
放電式オゾン発生装置では、放電空間をオゾン生成に必
要な高圧力、低温に維持することが必要とされる。従来
の無声放電式オゾン発生装置は放電空間を低温に保つた
め、放電空間のギャップを短くして、接地、高圧両電極
の一方もしくは両方を水冷するような構造であった。放
電空間の短ギャップ化に関しては、円筒形の電極で短ギ
ャップを一様に形成するためには放電管および金属電極
管の加工精度が重要となり、装置の初期コストが高くな
るという問題があった。また、電極を冷却するために電
極構造が制限されるなどにより装置が複雑であった。さ
らに電極が冷却されていても、オゾンの生成効率を考慮
すれば放電空間の温度は少なくとも350K以下に抑え
る必要があるため、高電力密度(放電電力/放電面積)
を投入することが困難であり、装置のコンパクト化を実
現することが不可能であった。
【0005】無声放電式オゾン発生装置では放電場内で
オゾンを生成するので、生成されたオゾンは放電空間に
存在する電子と衝突し、以下に示す反応式からわかるよ
うに再び分解される。 O3 +e →O+O2 +e 上記の反応の速度は電子エネルギーの関数であり、放電
場での電子衝突による酸素分子の解離速度、すなわち酸
素原子の生成速度よりも数倍〜数十倍程度速いとされて
いる。従って酸素原子とオゾンを放電により同時に発生
させる無声放電式オゾン発生装置では、せっかく生成さ
れたオゾンが酸素原子および分子に戻ってしまい、オゾ
ン生成のエネルギー効率が低下する。
【0006】さらに、無声放電式オゾン発生装置で空気
を原料ガスとして使用した場合には、窒素分子(N2
と電子との衝突により励起種や窒素原子(N)が生成さ
れて、これらが酸素原子および酸素分子と反応して窒素
酸化物(NOx )が生成され、NOx はオゾンと反応し
その結果、オゾンは分解され前述と同様にオゾン生成効
率の低下を招く。
【0007】上記の酸素原子とオゾンを放電により同時
に発生させる無声放電式オゾン発生装置における問題点
を列挙すると、 ・冷却が必要なため、電極系をはじめとして装置構造が
複雑になる。 ・高電力密度を投入できないので、装置のコンパクト化
が困難である。 ・生成されたオゾンが放電場での電子衝突により分解さ
れ、生成効率が低い。 ・空気原料では放電によりNOx が発生し、オゾンが分
解されるためさらに生成効率が低下する。 ことが挙げられる。
【0008】本発明は上記のような従来の無声放電式オ
ゾン発生装置の問題点を解決するためになされたもの
で、酸素原子とオゾンの生成を分離して行うことによ
り、オゾン発生効率の高いオゾン発生方法、あるいは装
置構造が簡単でオゾン生成効率が高く、コンパクトで安
価なオゾン発生装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成によ
るオゾン発生方法は、供給された酸素ガスを大気圧以下
の所定の低圧下で解離させて酸素原子を含む第1のガス
を生成する酸素原子生成工程と、この酸素原子生成工程
で生成された酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第
2のガスとをよく混合した後に、酸素原子生成工程より
高い圧力下で反応させてオゾンを生成するオゾン生成工
程とからなるものである。
【0010】本発明の第2の構成によるオゾン発生方法
は、第1の構成の発明の酸素原子生成工程とオゾン生成
工程を繰り返し行うことにより、連続的にオゾンを生成
できるようにしたものである。
【0011】本発明の第3の構成によるオゾン発生方法
は、第1の構成または第2の構成の発明の第2のガスと
して空気を用いたものである。
【0012】本発明の第4の構成によるオゾン発生方法
は、第2の構成の発明の2回目以降のオゾン生成工程に
おいて、第2のガスとして前のオゾン生成工程で生成さ
れたオゾンおよび酸素を含むガスを用い、累積的にオゾ
ン濃度を高めるようにしたものである。
【0013】本発明の第5の構成によるオゾン発生方法
は、第1の構成乃至第4の構成のいずれかの発明の酸素
原子生成工程において、酸素ガスを解離させる手段とし
て非平衡放電を用いたものである。
【0014】本発明の第6の構成によるオゾン発生方法
は、第1の構成乃至第4の構成のいずれかの発明の酸素
原子生成工程において、酸素ガスを解離させる手段とし
て熱プラズマを用いたものである。
【0015】本発明の第7の構成によるオゾン発生装置
は、供給された酸素ガスを吸入するための吸引手段を有
し、この酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離
させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子生
成部と、この酸素原子生成部で生成された酸素原子を含
む第1のガスと酸素を含む第2のガスを吸引、混合する
ための吸引手段を有し、上記酸素原子生成部より高い圧
力下で反応させてオゾンを生成するオゾン生成部とを備
えたものである。
【0016】本発明の第8の構成によるオゾン発生装置
は、第7の構成の発明における酸素原子生成とオゾン生
成を繰り返し行う機構を設けたものである。
【0017】本発明の第9の構成によるオゾン発生装置
は、第7の構成または第8の構成の発明における第2の
ガスとして、空気を用いたものである。
【0018】本発明の第10の構成によるオゾン発生装
置は、第8の構成の発明の酸素を含む第2のガスの取入
口にガス貯留用の容器を備え、2回目以降のオゾン生成
工程では第2のガスとしてこの容器に貯留される前のオ
ゾン生成工程で生成されたオゾンおよび酸素を含むガス
を用い、累積的にオゾン濃度を高めるようにしたもので
ある。
【0019】本発明の第11の構成によるオゾン発生装
置は、供給された酸素ガスを吸入するための吸引手段を
有し、この酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解
離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子
生成部と、この酸素原子生成部で生成された酸素原子を
含む第1のガスと酸素を含む第2のガスを吸引、混合す
るための吸引手段を有し、上記酸素原子生成部より高い
圧力下で反応させてオゾンを生成する複数のオゾン生成
部を備え、これら複数のオゾン生成部を直列に配設し、
前段のオゾン生成部で生成されたオゾンを含有する上記
第2のガスを後段のオゾン生成部に順次送給し、それぞ
れのオゾン生成部で生成されたオゾンが累積されるよう
に構成したものである。
【0020】本発明の第12の構成によるオゾン発生装
置は、第11の構成のオゾン発生装置において、複数の
オゾン生成部には個別の酸素原子生成部がそれぞれ近接
して設けられたものである。
【0021】本発明の第13の構成によるオゾン発生装
置は、第12の構成のオゾン発生装置において、複数の
オゾン生成部は、それぞれに対応する各酸素原子生成部
とともに一体化された構成としたものである。
【0022】本発明の第14の構成によるオゾン発生装
置は、第6の構成乃至第13の構成のいずれかの発明に
おいて、酸素原子生成部における酸素ガスを解離させる
手段として非平衡放電を用いたものである。
【0023】本発明の第15の構成によるオゾン発生装
置は、第6の構成乃至第13の構成のいずれかの発明に
おいて、酸素原子生成部における酸素ガスを解離させる
手段として熱プラズマを用いたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は上述した従来のオゾン発生
装置の問題点を解決するために本願発明者が先に出願し
た特願平7ー251018号(平成7年9月28日付け
出願)にて提案した本発明に関連するオゾン発生装置の
概略構成を示す断面図である。この例は、図24に示し
た従来装置のように酸素原子とオゾンの生成を放電場で
同時に行うのではなく、酸素原子生成室とオゾンの生成
室を分離し、酸素原子およびオゾンの生成に対して最適
な条件を独立に制御できるように構成したものである。
【0025】図1において、1は酸素を含有する反応ガ
スの入口、6は放電室7を備えた酸素原子生成室、8は
原料ガス入口、71は酸素原子を含有したガスと反応ガ
スとを混合する混合室、72は反応ガスを混合室71に
導入するための反応ガス導入室、73は混合ガスを加圧し
てオゾン生成室74に導入するコンプレッサやブロア等
の加圧機である。加圧機73は、酸素原子含有ガスを低
圧力を維持したままでオゾン生成室74に導く減圧送給
手段でもある。
【0026】次に動作について説明する。コンプレッサ
やブロア等の加圧機73によって混合室からのガスが圧
搾される。その結果、混合室71および酸素原子生成室
6内部の放電室7は大気圧以下、具体的には数Torr
〜数百Torr程度に減圧される。このような低圧力下
で、原料気体入口8より酸素含有ガスが供給されている
放電室7内部では、 O2+e→O+O+e ・・・(1) の反応が起こり、酸素原子Oが発生する。上式で、eは
電子を表す。(1)式で生成された酸素原子Oは、 O+O2+M→O3+M ・・・(2) の反応によりオゾンに変換されるか、あるいは、 O+O+M→O2+M ・・・(3) の反応により、酸素分子に戻るため、消滅する。ここ
で、Mは第3物体を表す。ここで、(2),(3)式は
いわゆる三体衝突反応であり、圧力の2乗に比例して反
応が進むため、低圧力放電場では(2),(3)式の反
応はきわめて遅いことになる。ここで、O濃度に対して
2 濃度が充分に高いと(2)式で表されたオゾン生成
反応が大部分を占め、(3)式の反応は無視できる。
【0027】従って、図1で例示した装置のように、オ
ゾン生成室と分離した酸素原子生成室において低圧力下
で放電させると、(1)式の反応で生じる酸素原子が
(2)、(3)式の反応によって殆ど消失しないため、
高い電気効率(酸素原子発生個数/放電電力)で酸素原
子を得ることができる。このようにして生成された酸素
原子は、低圧力に保持されたまま混合室71に導入され
る。そして、混合室71で酸素を含む反応ガスと混合さ
れる。混合ガスは、加圧機73によって加圧され、オゾ
ン生成室74において酸素原子と反応ガス中の酸素は
(2)式に示された反応により、大気圧程度あるいはそ
れ以上の高圧力下において効率よくオゾンに変換され
る。
【0028】図2は計算機シミュレーションの結果から
図1のオゾン発生装置と従来の無声放電式オゾン発生装
置のオゾン生成効率を比較した図である。従来装置のオ
ゾン生成効率については、空気および純酸素を原料ガス
とした近年の円筒型無声放電式オゾン発生装置の標準的
な運転条件での実験値を示す。この結果より、酸素原子
とオゾンの生成を放電場で同時に行う従来装置に比べ
て、酸素原子生成室とオゾン生成室とを分離し、酸素原
子およびオゾンの生成をそれぞれ最適な条件に独立して
制御できる構造を採用することにより、特に低オゾン濃
度域において高いオゾン生成効率を達成できることがわ
かった。しかし、図1のようなオゾン発生装置の構成で
は、生成するオゾンの濃度を高くしようとするとオゾン
生成効率が低下してくることを図2は示している。
【0029】図3は反応ガスに添加される酸素原子の濃
度とオゾン変換効率の関係を示す図であり、詳しくは、
図1に示した装置において、放電により生成された酸素
原子が大気圧、350Kの空気と混合されてオゾンに変
換されていく過程について、最終的にオゾンに変換され
た酸素原子の割合(生成オゾン分子数/初期酸素原子
数、即ち、オゾン生成効率)を縦軸に、オゾン生成室に
注入され、反応ガスと混合された時の酸素原子の濃度を
横軸にとって示したものである。図3より、最終的にオ
ゾンに変換された酸素原子の割合は、酸素原子の注入濃
度が0.01%、O.1%、1%、10%、20%であ
る場合に、それぞれ99%、95%、64%、20%、
13%と求められ、この結果からも酸素原子からオゾン
への変換効率は、注入される酸素原子濃度の増加に伴い
急激に減少していくことがわかる。
【0030】これは、酸素原子濃度が上昇することによ
り、前記(3)式で示された酸素原子の再結合反応の速
度が増加し、放電により生成された酸素原子が酸素分子
に戻ってしまうことが原因である。すなわち、生成され
た酸素原子を効率よくオゾンに変換するためには、混合
する反応ガスに対して、添加する酸素原子の濃度を小さ
く抑える必要があることがわかる。
【0031】以上のように、図24に示した従来装置の
問題点を酸素原子生成室とオゾン生成室を分離すること
により改善した図1に示したようなオゾン発生装置にお
いては、放電場にオゾンやNOxは存在しないので、電
子衝突やNOxとの反応によるオゾンの分解が起こら
ず、高効率でオゾンを生成できる。しかし、これはオゾ
ン生成室において、空気などの反応ガスと混合された時
の酸素原子の濃度が低い場合に限られている。すなわ
ち、反応ガスと混合時の酸素原子濃度が高くなると、上
記(3)式に示した酸素原子の再結合反応が支配的にな
ってオゾン変換効率が急激に減少し、その結果、生成す
るオゾン濃度の高い領域では、オゾン生成に対するエネ
ルギー効率が低下するという問題を抱えていた。このよ
うな問題点を解決するために、本願発明者は、酸素原子
とオゾンの生成室を分離すると共に、酸素原子生成室で
生成した酸素原子を所定の低濃度で複数回に分けて混合
室の反応ガス中に添加することにより、高濃度のオゾン
を高効率で発生することのできるオゾン発生方法および
オゾン発生装置を提案した。(特願平7−330344
号、平成7年12月19日付け出願)
【0032】放電により生成された酸素原子がオゾンに
変換される場合の主反応と、その競合反応は前記
(2),(3)式に示したとおりである。ここで、それ
ぞれの反応の反応速度定数をkn4,kn5とすると、
放電により生成された酸素原子がオゾンに変換される際
の効率ηは、次式により表される。 η=Kn4×[O2 ]/(Kn4×[O2 ]+2×Kn5×[O] =1/{1+2×Kn5/Kn4×([O]/[O2 ]}・・・(4) ここで、 Kn4=Kn4(O2 )×[O2 ]+Kn4(O)×[O] +Kn4(O3 )×[O3 ]+Kn4(N2 )×[N2 ] ・・・(5) Kn5=Kn5(O2 )×[O2 ]+Kn5(O)×[O] +Kn5(O3 )×[O3 ]+Kn5(N2 )×[N2 ] ・・・(6)
【0033】(4)式から、オゾン変換効率は酸素原子
と酸素分子の濃度比の関数であり、酸素原子濃度が増加
すると、オゾン変換効率ηは減少する。これより、比較
的高濃度のオゾンを得るために、高濃度の酸素原子を一
度に酸素分子を含んだ反応ガス中に添加した場合には、
オゾン変換効率が低下することにより高効率でオゾンを
生成することが不可能であることがわかる。酸素原子か
らオゾンへの変換効率は、(4)式のように酸素原子濃
度の増加とともに低下するため、比較的高濃度のオゾン
をできる限り効率よく生成する方法としては、オゾン変
換効率の高い低濃度酸素原子を複数回に分けて、順次反
応ガス中に添加する方法が考えられる。
【0034】なお、酸素原子を発生する放電室とは別に
設けられたオゾン生成室内では、前記(2),(3)式
で示したオゾン生成、分解反応に加えて、 O+O3 →O2 +O2 ・・・・(7) で表される反応が起こる。前記(3)式の反応は、低濃
度の酸素原子を添加する場合には無視できるので、生成
された酸素原子は効率よくオゾンに変換され、また、
(7)式の反応の速度は極めて遅いため、オゾン生成室
で生成されたオゾンはほとんど分解されない。
【0035】したがって、オゾン生成室内で反応ガス中
に低濃度で酸素原子を添加し、効率よくオゾンに変換し
てオゾン含有ガスを生成し、この生成されたオゾンを含
有する反応ガス中に、さらに低濃度で酸素原子を添加す
る操作を繰り返せば、生成されたオゾンは短時間ではほ
とんど分解されないので、酸素原子からオゾンへの変換
は高効率を維持したままで、最終的に生成されるオゾン
の濃度はオゾン含有ガス中に酸素原子を添加する回数に
応じて累積されて増加することになる。即ち、高濃度の
オゾンを得る場合にも、生成効率の低下を抑制すること
が可能となる。
【0036】図4は反応ガスに対して添加される酸素原
子の総添加濃度をパラメータとして、酸素原子の分割注
入回数とオゾン変換効率の関係を示す図である。酸素原
子の総添加濃度が、0.1%、1.0%、10%、20
%の場合に対応するものであり、それぞれの1回あたり
の添加濃度は総添加濃度を添加回数で割った値に相当す
る。例えば、Aのグラフは反応ガスに対して酸素原子の
総添加濃度が1.0%の場合について、1.0%の濃度
の酸素原子を1度に添加した場合と、2回(0.5%×
2)、10回(0.1%×10)、20回(0.05%
×20)と複数回に分けて添加した場合のオゾン変換効
率ηを添加回数を横軸にとって示したものである。
【0037】この図より、反応ガスに対する酸素原子の
総添加濃度を一定にした場合、1回当たりの添加濃度を
減らし、添加回数を増加させることによりオゾン変換効
率ηを改善することが可能であることがわかる。
【0038】図5は図4のデータを生成されるオゾン濃
度を横軸(対数目盛り)にとって示した図である。図に
おいて、A群は酸素原子の総濃度が0.1%の場合、B
群は酸素原子の総濃度が1.0の場合、C群は酸素原子
の総濃度が10%の場合、また、D群は酸素原子の総濃
度が20%の場合の結果を示している。また,図6は図
5の縦軸および横軸を線形目盛り(Linear Sc
ale)で書き換えた図である。
【0039】図5または図6より、例えば、反応ガスへ
の酸素原子の総添加濃度を1.0%としてオゾンを生成
する場合(B群のデータ)を例にとると、1度の添加回
数で反応させると生成されるオゾン濃度は約11g/N
3 であり、この時のオゾン変換効率は65%程度であ
るが、1回当たりの酸素原子の添加濃度を0.05%と
し、これを20回に分けて添加すると生成されるオゾン
の濃度は約14g/Nm3 に増加し、この時のオゾン変
換効率は80%程度にまで改善されることがわかる。以
上のことより、オゾン生成室内で反応ガスに対して数%
以下の低濃度で酸素原子を添加して効率よくオゾンに変
換してオゾン含有ガスを生成し、この生成されたオゾン
を含有する反応ガス中に、さらに低濃度の酸素原子を添
加する操作を複数回繰り返すことによって、酸素原子か
らオゾンへの変換効率の低下を抑制し、かつ、最終的に
一度に酸素原子を反応ガス中に添加する場合よりも高濃
度のオゾンの生成が可能であることが裏付けられた。
【0040】以上の知見に基づき、本願発明者は先の出
願(特願平7ー330344号、平成7年12月19日
付け出願)において、低濃度の酸素原子を複数回に分け
て反応ガス中に添加できる装置を提案した。
【0041】本発明は、上記2件の発明に引き続いたも
のであり、酸素原子とオゾンの生成を分離させたオゾン
発生装置において、低圧力下解離により生成された酸素
原子含有ガスを酸素分子を含んだ反応ガスに1度あるい
は複数回に分けて添加することにより、高効率でオゾン
を生成する新たな装置構成を提案したものである。
【0042】実施の形態1.以下、本発明の実施の形態
1について具体的に説明する。図7は本発明の実施の形
態1によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図であ
る。なお、図1と同一符号のものは、図1のものと同一
または相当のものであることを表す。本実施の形態1で
は、酸素原子生成室で生成された酸素原子を含有した第
1のガスと酸素を含む第2のガスを充分に混合するため
の減圧送給手段として、ピストンシリンダー方式を用い
た装置構成としている。同図において、1は酸素を含有
する反応ガスの入口、5はオゾン含有ガスの出口であ
る。6は内部に放電室7を備えた酸素原子生成部である
酸素原子生成室であり、原料気体入口8より供給された
酸素を含有する第1の原料ガスから酸素原子を発生させ
るための装置である。放電室7における放電の方法は、
非平行放電を用いたものでも、熱プラズマを用いたもの
でもよい。なお、この放電室は酸素原子を高効率で発生
させるため、そこでの圧力は大気圧以下、具体的には数
Torr〜数百Torr程度に維持される。74は酸素
原子生成室6で生成された酸素原子含有ガスと反応ガス
入口1より供給された酸素分子含有ガスとを混合した
後、オゾンを生成するためのオゾン生成部であるオゾン
生成室、75はピストンである。
【0043】次に動作について説明する。図8は本発明
の実施の形態1によるオゾン発生装置の動作を説明する
図であり、図7に示したオゾン発生装置におけるオゾン
生成の過程を示している。図8(a)〜(d)におい
て、それぞれのガスの出入口を開閉する状態は、白抜き
箇所が開、黒塗り箇所が閉を表している。本装置では、
ピストン75がオゾン生成室内部を一往復する過程でオ
ゾンが生成される。同図(a)はサイクルの初期状態を
表したものである。原料ガス入口8より供給された酸素
ガスを導入し、大気圧以下の所定の低圧力に減圧された
放電室7内では、前記(1)式の反応により酸素原子O
が発生する。(1)式で生成された酸素原子Oは、前記
(2)式の反応によりオゾンに変換されるか、あるい
は、前記(3)式の反応により酸素分子に戻るため消滅
する。
【0044】ここで、(2),(3)式はいわゆる三体
衝突反応であり、圧力の2乗に比例して反応が進むた
め、低圧力放電場では(2),(3)式の反応はきわめ
て遅いことになる。ここで、O濃度に対してO2 濃度が
充分に高いと(2)式で表されたオゾン生成反応が大部
分を占め、(3)式の反応は無視できる。
【0045】従って、本発明によるオゾン発生装置のよ
うにオゾン生成室と分離した酸素原子生成室において低
圧力下で放電させると、(1)式の反応で生じる酸素原
子が(2),(3)式の反応によって殆ど消失しないた
め、高い電気効率(酸素原子発生個数/放電電力)で酸
素原子を得ることができる。このようして得られた酸素
原子は、図8(b)に示すように、酸素原子含有ガス導
入口76より酸素分子を含んだ反応ガスとともに、ピス
トン75によりオゾン生成室74内部へ吸引される。吸
引された酸素原子含有ガスはオゾン生成室74の内部で
酸素を含む反応ガスと混合されて、図8(c)に示した
ピストン75の圧縮により、反応ガス中の酸素と(2)
式に示された反応によって、大気圧前後あるいはそれ以
上の高圧力下で効率よくオゾンに変換される。以上の過
程により生成されたオゾンを含有するガスは、オゾン含
有ガス出口5より排出される(図8(d))。
【0046】以上のように構成されたオゾン発生装置で
は、酸素原子生成室6とオゾン生成室74を分離したの
で、酸素原子生成室6は低圧力(数Torr〜数百To
rr)で高温に、また、オゾン生成室は高圧力(大気圧
程度もしくはそれ以上)で低温(350K程度以下)
に、というように、それぞれの生成に最適な条件を独立
に設定することができるため、高効率で酸素原子および
オゾンを発生させることができる。また、酸素原子生成
室は高温にしても何ら問題は生じないため、冷却機構は
不要となり高電力密度を投入することが可能となるの
で、簡素でコンパクトな装置を実現することができる。
さらに、オゾン生成室では放電を発生させないので、放
電場での電子衝突によるオゾンの分解、あるいは従来装
置における空気を原料ガスにした場合のNOx によるオ
ゾンの分解も生じない。従って、反応ガス(第2のガ
ス)として空気を用いて、NOx を生成せず、オゾン生
成効率の非常に高い装置を実現することができる。
【0047】実施の形態2.図9は本発明の実施の形態
2によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図であ
り、基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装
置と同一である。同図において、図7で説明したものと
同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細
な説明は省略する。本実施の形態2では、実施の形態1
で示したオゾン発生装置におけるオゾン生成過程を繰り
返し行える機構を設け、連続的にオゾンを発生できるよ
う構成したことを特徴とする。77はオゾン生成室74
への反応ガスの吸入と混合されたガスを圧縮して大気圧
前後あるいはそれ以上の高圧力下で効率よくオゾンに変
換するためのピストン75を連続して往復動させるため
の回転機である。回転機77によってピストン75の往
復動を繰り返し行い、実施の形態1で示された装置にお
けるオゾン生成過程(図8(a)〜(d))を繰り返し
行うことにより、高効率で連続的にオゾンを発生でき
る。
【0048】本実施の形態で述べたオゾン発生装置で
は、その基本構成を前述の実施の形態1で述べたオゾン
発生装置と同様の構成としたので、前記実施の形態1と
同等の効果を得ることができる。また、オゾン生成を繰
り返し行えるように構成したので、高効率で連続的にオ
ゾンを得ることができる。
【0049】実施の形態3.図10は本発明の実施の形
態3によるオゾン発生装置の概略構成を示す断面図であ
り、基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装
置と同一である。同図において、前図で説明したものと
同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細
な説明は省略する。本実施の形態3では、反応ガス入口
1の前段にガス貯留用の容器を設けたことを特徴とす
る。以下に図11〜図13を用いて、動作について説明
する。以下に示す図において、黒塗りで示された各種ガ
スの出入口はその工程で閉じていることを表し、白抜き
で示された出入口は開いていることを表している。図1
1は本発明の実施の形態3によるオゾン発生装置の第1
ステージにおけるオゾン発生工程を示す図である。図1
1(a)〜(c)で示された過程は前記実施の形態1お
よび2で示された過程と全く同様であり、ピストン75
により酸素原子生成室6で生成された酸素原子含有ガス
と反応ガス入口1より供給された酸素を含む反応ガスを
オゾン生成室74へと吸引、混合した後に圧縮し、大気
圧程度もしくはそれ以上の高圧力下で酸素原子を効率よ
くオゾンに変換する。生成されたオゾンを含有ガスはオ
ゾン含有ガス出口5からは排出されず、同図(d)に示
されるように反応ガス入口1の前段に設置されたガス貯
留用容器78へと送給され、第1ステージ終了後、この
容器に蓄えられる。
【0050】図12は本発明の実施の形態3によるオゾ
ン発生装置の第2ステージ以降のオゾン発生工程を示す
図であり、同図(a)に示されるように、このステージ
の初期状態はガス貯留用容器78に第1ステージで生成
されたオゾン含有ガスが封入されており、第2ステージ
では反応ガス入口1より供給される反応ガスとして第1
ステージで生成されたオゾン含有ガスが用いられる。オ
ゾン生成過程は第1ステージと同様であり、ピストン7
5により酸素原子生成室6で生成された酸素原子含有ガ
スと反応ガス入口1より供給される第1ステージで生成
されたオゾン含有ガスはオゾン生成室74へと吸引、混
合された後に圧縮され、大気圧程度もしくはそれ以上の
高圧力下で酸素原子は効率よくオゾンに変換される。
【0051】なお、ガス貯留容器78に貯留される第1
ステージで生成されたオゾンは、ほとんど分解されずに
第2ステージの反応ガスとしてオゾン生成室内に吸引さ
れるため、第2ステージでのオゾン生成室74において
は、第1ステージで生成されたオゾンと第2ステージで
生成されたオゾンとが累積され、第1ステージに比べて
生成されたオゾン濃度が増加することになる。なお、第
2ステージ以降のオゾン生成過程では、上記の動作を繰
り返すことにより、ステージ数の増加に伴って生成され
るオゾンの濃度が増加していくことは言うまでもない。
【0052】図13は本発明の実施の形態3によるオゾ
ン発生装置の最終ステージのオゾン発生工程を示す図で
あり、いわば、上記の動作を繰り返して生成されるオゾ
ンの濃度を所定の値にまで高め、オゾン化ガスとして装
置外へ排出する最終ステージ(第Nステージ)の動作を
示したものである。図13(a)に示されるように、こ
のステージの初期状態はガス貯留用容器78に前ステー
ジ(第(N−1)ステージ)で生成されたオゾン含有ガ
スが封入されており、これが第Nステージの反応ガスと
して用いられる。オゾン生成過程は前ステージと同様で
あり、ピストン75により酸素原子生成室6で生成され
た酸素原子含有ガスと反応ガス入口1より供給される第
(N−1)ステージで生成されたオゾン含有ガスはオゾ
ン生成室74へと吸引、混合された後に圧縮され、大気
圧程度もしくはそれ以上の高圧力下で酸素原子は効率よ
くオゾンに変換される。最終ステージで所定の濃度にま
で高められたオゾン含有ガスは、図13(d)に示され
るように前ステージのようにガス貯留容器78に送給さ
れず、オゾン含有ガス出口5より装置外へ排出される。
【0053】即ち、本実施の形態3で述べたオゾン発生
装置においては、前述の実施の形態1、2で述べたオゾ
ン発生装置と基本的には同様の構成としたので、前記実
施の形態1、2と同等の効果を得ることができる。さら
に、オゾンの生成を複数回のステージ(Nステージ)に
分割し、前ステージで生成されたオゾン含有ガスを次ス
テージの反応ガスとして用い、この反応ガス中に所定の
低濃度で酸素原子を添加することにより効率よくオゾン
に変換してオゾン含有ガスを生成し、この生成されたオ
ゾン含有ガスに対して、さらに次ステージで所定の低濃
度で酸素原子を添加してオゾンを発生させる操作を繰り
返すことによって、生成されるオゾンは累積されていく
ので、酸素原子からオゾンへの変換は高効率を維持した
ままで、高濃度のオゾンを得ることができる。
【0054】実施の形態4.図14は本発明の実施の形
態4によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、
基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装置と
同一である。同図において、前図で説明したものと同一
もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説
明は省略する。本実施の形態4では、前述の実施の形態
1で示したオゾン発生装置を直列に複数段設けたことを
特徴とする。図14において、79は前段のオゾン発生
装置で生成されたオゾン含有ガスを次段のオゾン発生装
置のオゾン生成室へと送給するためのオゾン含有ガス送
給管である。以下に、図15を用いて動作について説明
する。図15は本発明の実施の形態4によるオゾン発生
装置の動作を示す図であり、詳しくは、直列に配置され
たそれぞれのオゾン発生装置の、ある瞬間における動作
状況を示したものであり、この図においては、第1段目
を始めとする奇数段目に配置されたオゾン発生装置は、
前述の実施の形態1などで示されたオゾン発生装置と同
様の酸素原子含有ガスと酸素分子を含む反応ガスの吸入
・混合過程にある。但し、第1段目以外のオゾン発生装
置では、反応ガスとして前段のオゾン発生装置で生成さ
れたオゾン含有ガスが用いられている。 以下に示す図
において、黒塗りで示された各種ガスの出入口はその工
程で閉じていることを表し、白抜きで示された出入口は
開いていることを表している。また、第2段目を始めと
する偶数段目に配置されたオゾン発生装置は、オゾン生
成室74内に吸入、混合された酸素原子含有ガスと前段
のオゾン発生装置で生成されたオゾン含有ガスが圧縮さ
れ、大気圧程度もしくはそれ以上の高圧力下で効率よく
オゾンに変換されるオゾン生成過程にある。それぞれの
オゾン発生装置のピストン75は同期して往復動を繰り
返し、酸素原子含有ガスと反応ガスの吸入・混合過程と
オゾン生成過程が繰り返され、生成されたオゾン含有ガ
スはその都度次段のオゾン発生装置へと送給される。ピ
ストン75がオゾン生成室74内を一往復して、酸素原
子含有ガスと反応ガスが吸入・混合された後、オゾンが
生成され、生成されたオゾン含有ガスが次段のオゾン発
生装置に送給されるまでを1サイクルとすれば、隣り合
う奇数番目と偶数番目のオゾン発生装置における一連の
工程が半サイクルずれていることは言うまでもない。
【0055】本実施の形態4で述べたオゾン発生装置に
おいては、前述の実施の形態2で述べたオゾン発生装置
と同様の装置を直列に複数段配置し、前記実施の形態3
で述べたオゾン発生装置と同様に、2段目以降のオゾン
発生装置において酸素分子を含む反応ガスとして前段で
生成されたオゾン含有ガスを用い、この生成されたオゾ
ン含有ガスに対して、さらに次段のオゾン発生装置で、
所定の低濃度で酸素原子を添加してオゾンを発生させる
操作を繰り返すことによって生成されるオゾンは累積さ
れていくので、前記実施の形態3で述べたオゾン発生装
置と同様に、酸素原子からオゾンへの変換は高効率を維
持したままで、高濃度のオゾンを得ることができる。
【0056】実施の形態5.前記実施の形態4では、直
列に配置された複数個のオゾン発生装置を、それぞれ分
離した構成としているが、図16に示すように、直列に
複数個配置された個々のオゾン生成室74を一体にして
形成し、さらに酸素原子生成室6は直列に配置されたそ
れぞれのオゾン生成室74に対して共通化して、よりコ
ンパクトな装置を構成することもできる。図16は本発
明の本実施の形態5によるオゾン発生装置の概略構成を
示す断面図で、図17は斜視図であり、基本的な構成は
実施の形態4に記載のオゾン発生装置と同一である。図
16および図17において、前図で説明したものと同一
もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説
明は省略する。図16および図17において、6は各オ
ゾン生成室74に対して共通化された酸素原子生成室で
あり、76はそれぞれのオゾン発生室の上部に設けられ
た酸素原子含有ガス導入口である。隣り合うオゾン生成
室はそれぞれオゾン含有ガス送給管79により、直列に
連結されている。なお、この図では、ピストン75の往
復動を容易にするためにオゾン生成室は円筒形に形成さ
れているが、実際の装置においては特にこれに限定され
るものではない。
【0057】直列に配置された複数ののオゾン発生装置
が一体化して構成されただけであるので、動作原理につ
いては前記実施の形態4におけるオゾン発生装置の場合
と全く同様であり、2段目以降のオゾン発生装置におい
て酸素分子を含む反応ガスとして前段で生成されたオゾ
ン含有ガスを用い、この生成されたオゾン含有ガスに対
して、さらに次段のオゾン発生装置で、所定の低濃度で
酸素原子を添加してオゾンを発生させる操作を繰り返す
ことによって生成されるオゾンは累積されていくので、
前記実施の形態3で述べたオゾン発生装置と同様に、酸
素原子からオゾンへの変換は高効率を維持したままで、
高濃度のオゾンを得ることができる。また、酸素原子生
成室を共通化し、直列に配置された個々のオゾン生成室
を一体に形成したので、よりコンパクトな装置を実現す
ることができる。
【0058】実施の形態6.前記実施の形態5では、直
列に複数個配置された個々のオゾン生成室を一体にして
形成し、さらに酸素原子生成室は直列に配置されたそれ
ぞれのオゾン生成室に対して共通化するように装置を構
成したが、図18に示すように個々のオゾン生成室74
に対して別個の酸素原子生成室6を設けた装置構成とし
てもよい。図18(a)は本実施の形態のオゾン発生装
置の縦断面構成図で、同図(b)は横断面構成図であ
り、基本的な構成は実施の形態5に記載のオゾン発生装
置と同一である。同図において、前図で説明したものと
同一もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細
な説明は省略する。同図において、6は複数のオゾン生
成室74に対してそれぞれ別個に設置された酸素原子生
成室であり、この酸素原子生成室6内部には、外部から
供給される酸素ガスを吸入して酸素原子含有ガスを生成
し、生成された酸素原子含有ガスをオゾン生成室へ送給
するために、オゾン生成室内と同様にピストン75を備
えている。酸素ガスの吸入に関しては、同図(b)の
(1)に示したようにピストン部分に原料ガス導入口8
を設けて、酸素原子生成室6の上部から吸入してもよい
し、あるいは、(2)に示すように酸素原子生成室6の
近接した位置に酸素ガス供給室80を設け、酸素原子生
成室6とオゾン生成室74との境界壁内部に形成された
酸素ガス供給管81を介して、酸素原子生成室下部より
吸入してもよい。76はそれぞれのオゾン生成室の上部
に設けられた酸素原子含有ガス導入口であり、前記実施
の形態5で示したオゾン発生装置と同様、隣り合うオゾ
ン生成室はそれぞれオゾン含有ガス送給管79により、
直列に連結されている。
【0059】直列に配列された複数のオゾン生成室のそ
れぞれに対して別個の酸素原子生成室を設け、これらの
構成要素が一体して構成されただけであり、動作原理に
ついては前記実施の形態5におけるオゾン発生装置の場
合と全く同様であるので、前記実施の形態5と同等の効
果を得ることができる。
【0060】実施の形態7.図19は本発明の実施の形
態7によるオゾン発生装置の概略構成を示す図であり、
基本的な構成は実施の形態1に記載のオゾン発生装置と
同一である。同図において、前図で説明したものと同一
もしくは同等部材については同一符号を付し、詳細な説
明は省略する。本実施の形態7では、酸素原子生成室6
においては原料酸素ガスの吸入と解離による酸素原子の
生成ならびに生成された酸素原子含有ガスのオゾン生成
室74への送給が同時に行え、さらにオゾン生成室74
においても、酸素原子含有ガスと酸素を含む反応ガスの
吸入および混合とオゾンの生成を同時に行えるよう構成
したことを特徴とする。図19において、81は酸素原
子生成室6の両側壁から酸素ガスを供給できるように配
置された酸素ガス供給管、8は供給された酸素ガスを導
入するための原料ガス入口、82は酸素原子生成室で生
成された酸素原子含有ガスの排気口である。また、76
はオゾン生成室の両側壁に設けられた酸素原子含有ガス
導入口、5はオゾン含有ガス出口である。さらに本実施
の形態によるオゾン発生装置では、オゾン生成室の両側
壁にオゾン含有ガスのバイパス管83が設けられる。
【0061】次に図19〜図21を用いて、動作につい
て説明する。図19は本実施の形態によるオゾン発生装
置の動作の初期状態を表しており、この時点で酸素原子
生成室6内部には酸素ガスが供給されており、供給され
た酸素ガスは所定の低圧力下(具体的には数Torr〜
数百Torr程度)で効率よく解離される。さらに、オ
ゾン生成室74内には、酸素原子含有ガス導入口76よ
り酸素原子生成室6で生成された酸素原子含有ガス、お
よび原料ガス入口8より酸素分子を含む反応ガスが吸引
されている。以下に示す図において、黒塗りで示された
各種ガスの出入口はその工程で閉じていることを表し、
白抜きで示された出入口は開いていることを表してい
る。図20(a)では、図19に示した初期状態から、
酸素原子生成室6のピストンが同図の右方向へ、またオ
ゾン生成室74のピストンが左方向へと移動した状態を
示している。この状態で、酸素原子生成室6のピストン
で仕切られた左側の部屋85(酸素原子生成室aとす
る)では、酸素ガス供給管81より供給される酸素ガス
が、左側の原料ガス入口8より導入され、所定の低圧力
状態に維持される。また、同酸素原子生成室の右側の部
屋86(酸素原子生成室bとする)では、図19の初期
状態において生成された酸素原子含有ガスが右側の酸素
原子含有ガス排気口82より排出される。この排出され
た酸素原子含有ガスは酸素原子含有ガス供給管84を通
り、オゾン生成室74の右側に設置された酸素原子含有
ガス導入口76より、オゾン生成室のピストン75で仕
切られた右側の部屋88(オゾン生成室bとする)へ送
給される。一方、オゾン生成室の左側の部屋87(オゾ
ン生成室aとする)では、吸入された酸素原子含有ガス
と酸素分子を含む反応ガスの混合気体がピストン75に
より圧縮されて、大気圧程度もしくはそれ以上の圧力に
まで高められて、前記(2)式に示された反応により、
酸素原子は効率よくオゾンに変換される。図20(b)
においても、同図(a)に示した工程が引き続き行われ
るが、オゾン生成室a内の酸素原子が充分にオゾンに変
換された時点で、生成されたオゾン含有ガスはオゾン含
有ガスバイパス管83を経由して、オゾン生成室aから
オゾン生成室bへと送給され、次に控えたオゾン生成室
bにおけるオゾン生成過程での酸素分子を含む反応ガス
として、酸素原子生成室bより送給される酸素原子含有
ガスとともにオゾン生成室bへ吸入、混合される。図2
0(c)は、ちょうど半サイクルを終えた状態を表して
おり、酸素原子生成室bには酸素ガスが供給されてお
り、供給された酸素ガスは所定の低圧力下(具体的には
数Torr〜数百Torr程度)で効率よく解離され
る。また、オゾン生成室b内には、前記図19(b)に
示した工程においてオゾン生成室aで生成されたオゾン
含有ガスと、酸素原子生成室bで生成された酸素原子含
有ガスが吸引されている。
【0062】図21(a)以降の過程は、後半の半サイ
クルを示すものである。図20(a)〜(c)に示した
前半の半サイクルでは、酸素原子およびオゾンの生成は
それぞれ酸素原子生成室b、オゾン生成室aで行われて
いたが、後半の半サイクルではそれぞれ酸素原子生成室
a、オゾン生成室bで行われる。図21(a)は、前半
のサイクルでは図20(a)に対応するものであり、酸
素原子およびオゾンを生成する部屋が代わった以外は全
く同様の過程である。図21(b)は、前半の半サイク
ルでは図20(b)に対応しているが、ここでは、オゾ
ン含有ガスバイパス管は閉じており生成されたオゾンは
再びオゾン生成室aに送給されない。その代わりにオゾ
ン含有ガス出口5が開き、生成されたオゾン含有ガスは
ここから装置外に排出される。またこの時、オゾン生成
室aには次のオゾン発生工程で使用する反応ガスとし
て、反応ガス入口1より新たな酸素分子含有ガスが吸入
される。
【0063】以上の過程を経て、本実施の形態に示され
たオゾン発生装置は1サイクルを終了し、図21(c)
のように初期状態に戻る。この場合、生成したオゾンを
装置外へ排出するまでに、反応ガス中に酸素原子を2回
添加しており、前記実施の形態4〜6で述べたオゾン発
生装置において、2個のオゾン発生装置を直列に配置し
た場合と同様の動作を行っているものと解釈できる。な
お、連続的にオゾンを生成する場合には、以上の過程を
繰り返して行うことは言うまでもない。
【0064】以上のように構成された本実施の形態7に
よるオゾン発生装置では、酸素原子発生室においては原
料酸素ガスの吸入と解離による酸素原子の生成ならびに
生成された酸素原子含有ガスのオゾン生成室への送給が
同時に行え、さらにオゾン生成室においても、酸素原子
含有ガスと酸素を含む反応ガスの吸入および混合とオゾ
ンの生成を同時に行えるよう構成したので、1サイクル
で反応ガス中への酸素原子の添加とオゾンの生成を2回
行え、1組の酸素原子生成室とオゾン生成室で、前記実
施の形態4〜6による2個のオゾン発生装置を直列に配
列した場合と同等の効果が得られ、さらにコンパクトな
装置を実現できる。
【0065】実施の形態8.前記実施の形態7における
オゾン発生装置では、1サイクル(2回の酸素原子添
加)でオゾン含有ガスを装置外へ排出する工程とした
が、本実施の形態8のように1サイクルでオゾン含有ガ
スを排出せず、次のサイクルでオゾン含有ガスバイパス
管83を経由して再びオゾン生成室aへと送給し、オゾ
ン生成室aにおける第2サイクルでの反応ガスとして使
用してもよい。即ち、本実施の形態では前記実施の形態
7による図20および図21で示したオゾン発生装置に
おける動作の過程において、図20(a〜c),図21
(a)までは全く同様の動作を行うが、図21(b)に
対応する過程でオゾン含有ガス出口5は閉じており、そ
の代わりにオゾン含有ガスバイパス管83が開く。従っ
て、オゾン生成室bで生成されたオゾン含有ガスはオゾ
ン含有ガスは、ここを経由して第2サイクルにおける反
応ガスとしてオゾン生成室aに送給される。
【0066】以上のような工程により、反応ガス中に酸
素原子を4回添加してオゾンを生成したことになるの
で、より高濃度のオゾンを生成することができる。さら
に、2回以上の複数回のサイクルに対して上記の工程を
繰り返すことにより、一層の高濃度オゾンを生成できる
ことは言うまでもない。
【0067】実施の形態9.前記実施の形態7および8
では、一組の酸素原子生成室とオゾン生成室により装置
を構成したが、図22および図23に示した本実施の形
態のオゾン発生装置のように、二組のオゾン発生装置を
直列に配置した構成としてもよい。このように構成され
たオゾン発生装置では、一段目(図22および図23左
側)のオゾン発生装置で生成されたオゾン含有ガスは、
二段目(図22および図23右側)のオゾン発生装置に
おいて、酸素を含有する反応ガスとして用いられるよう
に構成されているので、より高濃度のオゾン生成が期待
できる。図22および図23を用いて、動作について簡
単に説明する。直列に配列されたそれぞれのオゾン発生
装置の動作手順については、前記実施の形態7および8
で述べたオゾン発生装置の動作と全く同様であるので、
それぞれのオゾン発生装置の間におけるガスの出入りに
ついてのみ詳述する。図22(a)は動作の初期状態を
示しており、図22(b)では一段目、二段目のオゾン
発生装置ともに左側のオゾン生成室(オゾン生成室a)
では、オゾン生成工程、右側のオゾン生成室(オゾン生
成室b)では、酸素原子原子含有ガスと反応ガスの吸引
工程にある。この時、それぞれのオゾン発生装置を接続
しているオゾン含有ガス送給管79の出入口は閉じてい
る。図22(c)では、双方のオゾン発生装置のオゾン
含有ガスバイパス管83の出入口が開き、オゾン生成室
aで生成されたオゾン含有ガスが、オゾン生成室bでの
オゾン生成工程における反応ガスとしてオゾン生成室b
内部に吸引される。図23(a)はオゾン生成室aでの
オゾン生成工程を終え、オゾン生成室bでの生成工程を
控えた状態であり、この時双方のオゾン生成室b内に
は、オゾン生成室aで生成されたオゾン含有ガスと酸素
原子生成室6からの酸素原子含有ガスが吸引されてい
る。図23(b)はオゾン生成室bでのオゾン生成工程
を示したものであり、図23(c)において一段目のオ
ゾン発生装置のオゾン生成室bで生成されたオゾン含有
ガスは、両者を接続するオゾン含有ガス供給管79を介
して次のオゾン生成工程における反応ガスとして、二段
目のオゾン発生装置のオゾン生成室aへ吸引される。一
方、二段目のオゾン発生装置のオゾン生成室bにおいて
累積的に所定の濃度にまで高められたオゾン含有ガス
は、装置外へと排出される。本実施の形態のオゾン発生
装置では、酸素原子生成室においては原料酸素ガスの吸
入と解離による酸素原子の生成ならびに生成された酸素
原子含有ガスのオゾン生成室への送給が同時に行え、さ
らにオゾン生成室においても、酸素原子含有ガスと酸素
を含む反応ガスの吸入および混合とオゾンの生成を同時
に行えるよう構成し、さらにこのような装置を2段直列
に配置したので、1サイクルで反応ガス中への酸素原子
の添加とオゾンの生成を4回行うことができ、累積的に
高濃度のオゾンを高効率で生成することができる。
【0068】本実施の形態9のオゾン発生装置におい
て、1サイクルで一段目のオゾン発生装置のオゾン含有
ガスを二段目のオゾン発生装置へ送給した場合には、実
施の形態8のオゾン発生装置と同様に反応ガス中に酸素
原子を4回添加してオゾンを生成したことになり、累積
的に生成されるオゾンの濃度が高められるので、高濃度
のオゾンを生成することができる。さらに、1サイクル
で生成されたオゾンを次段のオゾン発生装置へ送給せ
ず、複数回のサイクルを経た後に送給する工程をとるこ
とにより、一層の高濃度オゾンを生成できることは言う
までもない。また、本実施例では直列配置するオゾン発
生装置を2個としているが、3個以上のオゾン発生装置
を直列配置しても良い。この場合には、1サイクルあた
りの酸素原子添加回数が配置されたオゾン発生装置の個
数に比例して増加するので、さらに高濃度のオゾンを生
成できることが期待される。
【0069】実施の形態10.前記実施の形態1乃至9
では、酸素原子生成室6とオゾン生成室74のそれぞれ
にピストンを備えた2シリンダー方式のオゾン発生装置
と、酸素原子生成室にはピストンを備えない1シリンダ
ー方式のオゾン発生装置を記したが、これらを特に使い
分ける必要はなく、前記の全ての実施の形態において1
シリンダー方式および2シリンダー方式のいづれのオゾ
ン発生装置を使用してもよい。1シリンダー方式と2シ
リンダー方式のいずれを用いるかによって装置の構成が
若干変わるだけなので、実施の形態1乃至9と同等の効
果を得ることができる。
【0070】実施の形態11.前記実施の形態1乃至1
0のオゾン発生装置では、酸素原子生成室6で生成され
た酸素原子含有ガスと酸素を含む反応ガスを混合する
際、両者を同時にオゾン生成室内部に吸引するように構
成したが、本実施の形態11では、酸素原子の再結合反
応による消失を抑えるために酸素原子生成室よりも低圧
力を維持しながら酸素原子含有ガスをオゾン生成室内部
に吸引する手段として、酸素原子含有ガスを反応ガスよ
り先にオゾン生成室内部に吸引するように構成する。す
なわち、実施の形態4で示したオゾン発生装置を例にと
ってその動作を説明すると、酸素原子生成室6で生成さ
れた酸素原子含有ガスの、酸素原子含有ガス導入口76
からオゾン生成室74内部への吸引が開始された時点で
は、第1段目のオゾン生成室の反応ガス入口1および第
2段目以降のオゾン生成室のオゾンガス供給管79は閉
じた状態にあり、酸素原子含有ガス吸入の開始以降に、
時間的な遅れをおいてこれらの反応ガスの入口を開き酸
素原子含有ガスと反応ガスの混合を行うというものであ
る。
【0071】本実施の形態のように構成されたオゾン発
生装置では、酸素原子の再結合反応による消失を抑制し
ながら、酸素原子含有ガスと反応ガスとのより均一な混
合を行うことができるため、より一層高効率でオゾンを
発生できる。
【0072】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0073】本発明の第1の構成によれば、供給された
酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸
素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子生成工程
と、酸素原子生成工程で生成された酸素原子を含む第1
のガスと酸素を含む第2のガスを充分に混合した後に、
上記酸素原子生成工程より高い圧力下で反応させてオゾ
ンを生成するようにしたので、酸素原子からオゾンへの
変換を高効率に行えるオゾン発生方法を提供できる。
【0074】本発明の第2の構成によれば、第1の構成
で示したオゾン生成工程を繰り返し行えるようにしたの
で、連続的に高効率でオゾンを生成するオゾン発生方法
を提供できる。
【0075】本発明の第3の構成によれば、オゾン生成
工程は非放電でオゾンを生成するので、第2のガスとし
て空気を用いてもNOx によるオゾンの分解も生じない
ので、空気を反応ガスとした安価で、かつ非常に高効率
なオゾン発生方法を提供できる。
【0076】本発明の第4の構成によれば、2回目以降
のオゾン生成工程において、第2のガスとして前のオゾ
ン生成工程で生成されたオゾンおよび酸素を含むガスを
用い、それぞれの工程で生成されたオゾンを累積するよ
うにしたので、酸素原子からオゾンへの変換は高効率を
維持したままで、高濃度のオゾンを得ることができるオ
ゾン発生方法を提供できる。
【0077】本発明の第5の構成によれば、酸素原子生
成工程において、酸素ガスを解離させる手段として非平
衡放電を用いたので、ガス温度が低い状態で酸素分子を
解離でき、オゾン生成工程において、第2のガスと混合
した後のガス温度も低く抑えられるので、非常に高効率
なオゾン発生方法を提供できる。
【0078】本発明の第6の構成によれば、酸素原子生
成工程は酸素ガスを解離させる手段として熱プラズマを
用い、オゾン生成工程は第1のガスと第2のガスの混合
過程においてこの混合ガスを冷却するようにしたので、
非平衡放電による酸素原子生成による方法と同等の効率
を有したオゾン発生方法を提供できる。
【0079】本発明の第7の構成によれば、供給された
酸素ガスを吸入するための吸引手段を有し、吸引した酸
素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸素
原子を含む第1のガスを生成する酸素原子生成部と、こ
の酸素原子生成部で生成された酸素原子を含む第1のガ
スと酸素を含む第2のガスを吸引した後に充分に混合す
るための吸引手段を有し、酸素原子生成部より高い圧力
下で反応させてオゾンを生成するオゾン生成部によりオ
ゾンを生成するように構成したので、酸素原子からオゾ
ンへの変換を高効率に行えるオゾン発生装置を提供でき
る。
【0080】本発明の第8の構成によれば、請求項7で
示したオゾン発生装置においてオゾンの生成を繰り返し
行えるよう構成したので、連続的に高効率でオゾンを生
成するオゾン発生装置を提供できる。
【0081】本発明の第9の構成によれば、オゾン生成
部は非放電でオゾンを発生するので、第2のガスとして
空気を用いてもNOx によるオゾンの分解も生じないの
で、空気を反応ガスとした安価で、かつ非常に高効率な
オゾン発生装置を提供できる。
【0082】本発明の第10の構成によれば、オゾン生
成部の第2のガスの取入口にガス貯留用の容器を備え、
2回目以降のオゾン生成工程では、第2のガスとして前
のオゾン生成工程で生成されたオゾンおよび酸素を含む
ガスを用い、それぞれの工程で生成されたオゾンを累積
するように構成したので、酸素原子からオゾンへの変換
は高効率を維持したままで、高濃度のオゾンを得ること
ができるオゾン発生装置を提供できる。
【0083】本発明の第11の構成によれば、供給され
た酸素ガスを吸入するための吸引手段を有し、吸引した
酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧力下で解離させて酸
素原子を含む第1のガスを生成する酸素原子生成部と、
この酸素原子生成部で生成された酸素原子を含む第1の
ガスと酸素を含む第2のガスを吸引した後に、充分混合
するための吸引手段を有し、酸素原子生成部より高い圧
力下で反応させてオゾンを生成する複数のオゾン生成部
を直列に配設し、前段のオゾン生成部で生成されたオゾ
ンを含有する上記第2のガスを後段のオゾン生成部に順
次送給し、それぞれのオゾン生成部で生成されたオゾン
が累積されるように構成したので、酸素原子からオゾン
への変換は高効率を維持したままで高濃度のオゾンを得
ることができるオゾン発生装置を提供できる。
【0084】本発明の第12の構成によれば、複数のオ
ゾン生成部は個別の酸素原子生成部がそれぞれ近接して
設けられ、生成された酸素原子は短時間で反応ガスと混
合されるので、寿命の短い酸素原子が反応ガスと混合さ
れる以前に再結合等で消失する確率が小さくなり、生成
された酸素原子は効率よく反応ガスと混合されるので、
より高効率でオゾンを生成できる。
【0085】本発明の第13の構成によれば、第12の
構成の発明において、直列に配置された個々のオゾン生
成室を一体化して構成しているので、高濃度のオゾンを
高効率で得ることができるとともに、よりコンパクトな
オゾン発生装置を提供できる。
【0086】本発明の第14の構成によれば、酸素原子
生成部において、酸素ガスを解離させる手段として非平
衡放電を用いたので、ガス温度が低い状態で酸素分子を
効率よく解離でき、また、オゾン生成部において第2の
ガスと混合された後のガス温度も低く抑えられ、かつオ
ゾン生成部は放電に晒されないので生成されたオゾンの
分解もなく、非常に高効率な オゾン発生装置を提供で
きる。
【0087】本発明の第15の構成によれば、酸素原子
生成部は酸素ガスを解離させる手段として熱プラズマを
用い、オゾン生成部において第1のガスと第2のガスの
混合過程で、この混合ガスは冷却されるので、熱プラズ
マを用いて酸素原子を生成しても非平衡放電による酸素
原子の生成による方法と同等の効率を有したオゾン発生
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連するオゾン発生装置の概略構成
を示す断面図である。
【図2】 計算機シミュレーションの結果から図1のオ
ゾン発生装置と従来の無声放電式オゾン発生装置のオゾ
ン生成効率を比較した図である。
【図3】 反応ガスに添加される酸素原子の濃度とオゾ
ン変換効率の関係を示す図である。
【図4】 反応ガスに対して添加される酸素原子の総濃
度をパラメータとして、酸素原子の分割注入回数とオゾ
ン変換効率の関係を示す図である。
【図5】 図4のデータを生成されるオゾン濃度を横軸
(対数目盛り)にとって示した図である。
【図6】 図5の縦軸および横軸を線形目盛りで書き換
えた図である。
【図7】 本発明の実施の形態1によるオゾン発生装置
の概略構成を示す断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態1によるオゾン発生装置
の動作を説明する図である。
【図9】 本発明の実施の形態2によるオゾン発生装置
の概略構成を示す断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態3によるオゾン発生装
置の概略構成を示す断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態3によるオゾン発生装
置の第1ステージにおけるオゾン生成工程を示す図であ
る。
【図12】 本発明の実施の形態3によるオゾン発生装
置の第2ステージ以降のオゾン生成工程を示す図であ
る。
【図13】 本発明の実施の形態3によるオゾン発生装
置の最終ステージのオゾン生成工程を示す図である。
【図14】 本発明の実施の形態4によるオゾン発生装
置の概略構成を示す断面図である。
【図15】 本発明の実施の形態4によるオゾン発生装
置の動作を示す図である。
【図16】 本発明の実施の形態5によるオゾン発生装
置の概略構成を示す断面図である。
【図17】 本発明の実施の形態5によるオゾン発生装
置の概略構成を示す斜視図である。
【図18】 本発明の実施の形態6によるオゾン発生装
置の概略構成を示す断面図である。
【図19】 本発明の実施の形態7によるオゾン発生装
置の概略構成を示す断面図である。
【図20】 本発明の実施の形態7によるオゾン発生装
置の動作を示す図である。
【図21】 本発明の実施の形態7によるオゾン発生装
置の動作を示す図である。
【図22】 本発明の実施の形態9の概略構成を示す断
面図と、そのオゾン生成工程を示す図である。
【図23】 本発明の実施の形態9の概略構成を示す断
面図と、そのオゾン生成工程を示す図である。
【図24】 従来の無声放電式オゾン発生装置の概略構
成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 反応ガス入口、5 オゾン含有ガス出口、6 酸素
原子発生器、7 放電室、8 原料気体入口、74 オ
ゾン生成室、75 ピストン、77 回転機、78 ガ
ス貯留用容器、79 オゾン含有ガス送給管、80 酸
素ガス供給室、81 酸素ガス供給管、82 酸素原子
含有ガス排気口、83 オゾン含有ガスバイパス管、8
4 酸素原子含有ガス供給管。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 供給された酸素ガスを大気圧以下の所定
    の低圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生
    成する酸素原子生成工程と、上記酸素原子生成工程で生
    成された酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2の
    ガスをよく混合した後に、上記酸素原子生成工程より高
    い圧力下で反応させてオゾンを生成するオゾン生成工程
    とからなることを特徴とするオゾン発生方法。
  2. 【請求項2】 上記酸素原子生成工程と、上記オゾン生
    成工程とを繰り返すことにより、連続的にオゾンを生成
    することを特徴とする請求項1記載のオゾン発生方法。
  3. 【請求項3】 第2のガスとして空気を用いたことを特
    徴とする請求項1または請求項2記載のオゾン発生方
    法。
  4. 【請求項4】 2回目以降のオゾン生成工程において、
    第2のガスとして前のオゾン生成工程で生成されたオゾ
    ンおよび酸素を含むガスを用い、累積的にオゾン濃度を
    高めることを特徴とする請求項2記載のオゾン発生方
    法。
  5. 【請求項5】 酸素原子生成工程は酸素ガスを解離させ
    る手段として非平衡放電を用いたことを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれかに記載のオゾン発生方法。
  6. 【請求項6】 酸素原子生成工程は酸素ガスを解離させ
    る手段として熱プラズマを用いたことを特徴とする請求
    項1乃至請求項5のいずれかに記載のオゾン発生方法。
  7. 【請求項7】 供給された酸素ガスを吸入するための吸
    引手段を有し、上記酸素ガスを大気圧以下の所定の低圧
    力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成する
    酸素原子生成部と、上記酸素原子生成部で生成された酸
    素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2のガスを吸
    引、混合するための吸引手段を有し、上記酸素原子生成
    部より高い圧力下で反応させてオゾンを生成するオゾン
    生成部とを備えたことを特徴とするオゾン発生装置。
  8. 【請求項8】 上記酸素原子生成と、上記オゾン生成と
    を繰り返し行う機構を備えたことを特徴とする請求項7
    記載のオゾン発生装置。
  9. 【請求項9】 第2のガスとして空気を用いたことを特
    徴とする請求項7または請求項8記載のオゾン発生装
    置。
  10. 【請求項10】 酸素を含む第2のガスの取入口にガス
    貯留用の容器を備え、2回目以降のオゾン生成工程では
    第2のガスとして前のオゾン生成工程で生成されたオゾ
    ンおよび酸素を含むガスを用い、累積的にオゾン濃度を
    高めることを特徴とする請求項8記載のオゾン発生装
    置。
  11. 【請求項11】 供給された酸素ガスを吸入するための
    吸引手段を有し、上記酸素ガスを大気圧以下の所定の低
    圧力下で解離させて酸素原子を含む第1のガスを生成す
    る酸素原子生成部と、上記酸素原子生成部で生成された
    酸素原子を含む第1のガスと酸素を含む第2のガスを吸
    引、混合するための吸引手段を有し、上記酸素原子生成
    部より高い圧力下で反応させてオゾンを生成する複数の
    オゾン生成部を備え、上記複数のオゾン生成部を直列に
    配設し、前段のオゾン生成部で生成されたオゾンを含有
    する上記第2のガスを後段のオゾン生成部に順次送給
    し、それぞれのオゾン生成部で生成されたオゾンが累積
    されるようにしたことを特徴とするオゾン発生装置。
  12. 【請求項12】 複数のオゾン生成部は、個別の酸素原
    子生成部がそれぞれ近接して設けられていることを特徴
    とする請求項11記載のオゾン発生装置。
  13. 【請求項13】 酸素原子生成部およびオゾン生成部が
    一体化されたことを特徴とする請求項12記載のオゾン
    発生装置。
  14. 【請求項14】 酸素原子生成部における酸素ガスを解
    離させる手段として、非平衡放電を用いたことを特徴と
    する請求項7乃至請求項13のいずれかに記載のオゾン
    発生装置。
  15. 【請求項15】 酸素原子生成部における酸素ガスを解
    離させる手段として、熱プラズマを用いたことを特徴と
    する請求項7乃至請求項13のいずれかに記載のオゾン
    発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0986904A (ja) * 1995-09-28 1997-03-31 Mitsubishi Electric Corp オゾン発生方法およびオゾン発生装置
JPH09165206A (ja) * 1995-12-19 1997-06-24 Mitsubishi Electric Corp オゾン発生方法およびオゾン発生装置

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