JPH11121040A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JPH11121040A
JPH11121040A JP9280808A JP28080897A JPH11121040A JP H11121040 A JPH11121040 A JP H11121040A JP 9280808 A JP9280808 A JP 9280808A JP 28080897 A JP28080897 A JP 28080897A JP H11121040 A JPH11121040 A JP H11121040A
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heat
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Hiroshi Nemoto
宏 根本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池に加わる振動や回転等の外力に起因する
充放電不良や故障の発生を防止した内部抵抗が小さく、
また、充放電効率が高くサイクル劣化の少ないリチウム
二次電池を提供する。 【解決手段】 正極板11と負極板12とをセパレータ
フィルム13を介して捲回して構成される内部電極体2
0を金属製の電池ケース14に収容し、非水系電解液を
用いたリチウム二次電池である。内部電極体20を耐電
解液性の熱収縮チューブ15等の弾性体で覆い、内部電
極体20の緊密性を確保した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電池の内部抵抗
が小さく、また、充放電効率が高く、サイクル劣化の少
ないリチウム二次電池に関するものであり、さらに、移
動体に搭載された場合にも、移動体の運搬や運転による
振動や回転等の外力に起因する充放電不良や故障の発生
を防止したリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】 近年、通信機器やパーソナルコンピュ
ータ等の電子機器が急速に小型化されるに伴い、これら
の機器の電源を担う、小型でエネルギー密度の大きな充
放電が可能な二次電池としてリチウム二次電池が注目を
集めている。また、リチウム二次電池は、電気自動車用
のモータ駆動用バッテリーや、電力保存用電源としても
注目されており、大容量のリチウム二次電池の早期実用
化が期待されている。
【0003】 リチウム二次電池の電池電圧をはじめと
する基本的な特性は、正極活物質に大きく依存し、その
特性として、電極電位が高いこと、電気容量が大きいこ
と、電気化学的に高活性であること、電解液に不溶で化
学的に安定であること、および電子伝導性であることが
望まれる。そして、このような特性を示す物質として、
主にLiCoO2やLiMn2O4が検討されている。
【0004】 一方、負極活物質には、電気容量(リチ
ウムイオン容量)が大きいこと、充放電サイクル性が良
好であること、放電電圧が卑(電池電圧が高い)でフラ
ットなこと、充填密度が大きいことが要求され、このよ
うな特性を示す実用材料として、主に炭素質材料が検討
されている。
【0005】 また、電解液は、電極活物質および特に
リチウムと反応しない非プロトン性溶媒であること、高
イオン伝導性溶液となるために高誘電率・低粘度である
ことが要求される。ここで、負極活物質に黒鉛化度の高
い炭素質材料を使用した場合、リチウム一次電池で広範
に使用されているプロピレンカーボネイトは、充電時に
プロピレンカーボネイトと炭素質材料とが反応してガス
を発生するために使用できず、エチレンカーボネイトを
基材とした溶液が用いられる。一方、黒鉛化度の低い材
料に対しては、エチレンカーボネイト、プロピレンカー
ボネイトをはじめ、ジエチルカーボネイトやγ−ブチロ
ラクトンあるいはジメトキシエタンといった有機溶媒を
添加した混合溶液を使用される。
【0006】 さらに、選択された電解液有機溶媒に添
加する電解質としては、イオン伝導性を高めるために電
解液への溶解度が大きく、解離してイオンとして存在す
ることと、電極活物質などと化学反応しない安定な電解
溶液を作る性質が要求され、主にLiPF6やLiBF4
あるいはLiAsF6などのルイス酸塩が好適に使用さ
れる。
【0007】 上述した各部材を用いたリチウム二次電
池の内部電極体の構造としては、一般的に図2に示す捲
回型が採用される。これは、リチウム二次電池に使用さ
れる非水系電解液のイオン伝導率が、従来の二次電池に
使用されている水溶液系電解液のイオン伝導率よりも比
べて約2桁も小さいことから、水溶液系電解質を用いた
電池と同等の充放電性能を得るために、電極を薄くして
電極対向面積を大きくする必要があるためである。
【0008】 内部電極体1は、正極板2と負極板3と
をセパレータ4を介して捲回し、大面積の正極板2等を
金属製の筒状容器に収納できるようにしたものである。
このような内部電極体1の場合には、各電極板2、3か
らのリード線5の数は最低1本あればよく、また、各電
極板2、3からの集電抵抗を小さくしたい場合でもリー
ド線の数を増加させればよいので、電池内部の構造が複
雑にならず、電池の組立が容易である利点もある。
【0009】 この内部電極体1は、電池の作製にあた
って各電極板とリード線とがお互いに接触しないように
して、金属製の電池ケースに収納される。このとき、一
方の電極リード線を電池ケースに接続し、電池ケースを
導電路として外部出力端子と導通させることがあるが、
内部電極体1が電池ケースと直接には接触しないよう
に、内部電極体1と電池ケースの内面との間には、絶縁
シートが嵌挿される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】 上述したリチウム二
次電池においては、長期間の充放電の繰り返しにおける
リチウムの吸蔵放出にともない、例えば、正極のLiC
oO2粒子および負極のカーボン粒子がともに膨張・収
縮することにより、粒子どうしの接触が悪くなり、内部
電極体の内部抵抗が増大する問題がある。また、充放電
中の内部抵抗に起因する発熱により各電極板の金属箔が
膨張することにより、各電極板に塗布されたLiCoO
2粒子あるいはカーボン粒子どうしの接触が悪くなり、
内部抵抗が上昇する問題がある。
【0011】 このような問題に対し、繊維状の炭素材
料をこれらの粒子に添加して電極板の集電能力を向上さ
せることが行われているが、このような炭素材料の添加
は同時に多くの粘結剤を必要とすることから、電極板が
嵩高くなり、電池の絶対容量の低下をまねくという欠点
がある。
【0012】 また、特開平7−73899号公報に
は、正極板と負極板とをセパレータを介して交互に積層
した内部電極体を、ガスを内部に封入した熱膨張性樹脂
あるいは吸液膨張性の樹脂で挟持して電池ケースに収容
し、これらの樹脂の膨張により内部電極体に圧縮応力を
かける構造を有するリチウム二次電池が開示されてい
る。このような熱膨張性の樹脂を用いた場合には電池温
度が高い状態では、電極板等は圧縮されるが電池を使用
しない状態では電極板間の密着性が低下するため、必ず
しも充放電を行う全期間で良好な特性が得られる訳では
ないと推測される。さらに、吸液膨張性の樹脂を使用し
た場合には、一般的に樹脂の硬度が膨張後は低下するた
めに内部電極体に十分な圧力を加えることができず、ま
た、樹脂の膨張に伴って内部電極体から受ける圧縮力と
吸液性との関係において、十分な樹脂の膨張特性が得ら
れない場合があるという問題がある。
【0013】 また、電気自動車用の大容量リチウム二
次電池においては、電池そのものが自動車の運転の際に
振動や回転といった外力を受けるために、内部電極体が
電池ケース内に十分に固定されていないと、内部電極体
が電池ケース内で移動したり、あるいは、ずれたりする
こと等により電池内部での短絡や断線といった充放電不
良や過放電事故が起こる可能性がある。したがって、電
池構造はこのような事態を回避するものでなければなら
ない。
【0014】
【課題を解決するための手段】 本発明は、上述した大
容量のリチウム二次電池の充放電特性、サイクル劣化お
よび使用安全性の問題に鑑みてなされたものである。す
なわち、本発明によれば、正極板と負極板とを、セパレ
ーターフィルムを介して当該正極板と当該負極板とが直
接に接触しないように捲回して構成される内部電極体を
金属製の電池ケースに収容し、非水系電解液を用いたリ
チウム二次電池であって、当該内部電極体が耐電解液性
の弾性体で覆われていることを特徴とするリチウム二次
電池、が提供される。
【0015】 ここで、本発明のリチウム二次電池にお
いては、弾性体として熱収縮チューブあるいは非水系電
解液を吸収して膨張する性質を有するポリマーが好適に
用いられる。そしてこのような熱収縮チューブとして
は、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ニト
リルブタジエンゴム、塩化ビニル樹脂、架橋ポリエチレ
ンのいずれかからなるものが好適に使用される。また、
電池ケースの胴体部に絞り加工が施されて、電池ケース
内での内部電極体の移動が起こりにくい構造とすること
が好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】 本発明によるリチウム二次電池
においては、熱収縮チューブ等により、内部電極体は常
に外部より圧縮応力を受けるために、電極板に塗布され
た電極活物質粒子の接触が密に保たれ、また、電極活物
質粒子の剥離が回避されることから、電池の内部抵抗が
小さく、サイクル劣化が抑制される。さらに、内部電極
体は電池ケースに設けられる絞り加工部により、安定に
電池ケース内に保持されるために、電気自動車用電源と
して自動車運転時の振動や回転といった外力に対して良
好な耐性を示す。以下、本発明の実施形態について図面
を参照しながら説明するが、本発明はこれらの実施形態
に限定されるものではない。
【0017】 本発明のリチウム二次電池に使用される
内部電極体は、先に説明した図2と同等の捲回型構造を
有するものであり、図1に捲回軸を含む平面における内
部電極体および電池ケース近傍の断面図を示した。正極
板11としては、電解液との電気化学的耐腐食性に優れ
るアルミニウム箔に正極活物質であるコバルト酸リチウ
ム(LiCoO2)とカーボン粉末を塗布したものが好
適に用いられる。
【0018】 しかしながら、コバルトは一般に高価で
あることから、正極活物質としてLiCoO2よりも起
電力等の電池特性は劣るが、安価なマンガン酸リチウム
(LiMn2O4)等を使用することも可能であり、どの
正極活物質を使用するかは、電池の用途、使用条件、コ
スト等によって決定される。また、カーボン粉末は、正
極活物質に導電性を付与するために添加されるものであ
り、アセチレンブラックやグラファイト粉末等を用いる
ことができる。また、正極板11を構成するアルミニウ
ム箔は、電池の電気化学反応による腐食による電池性能
の低下を防止するために、高純度の素材を使用すること
が好ましい。
【0019】 一方、負極板12としては、負極活物質
としてソフトカーボンやハードカーボンといったアモル
ファス系炭素質材料や天然黒鉛等の炭素質粉末を銅箔に
塗布したものが好適に使用される。ここで負極板12と
して使用される銅箔は、正極に使用されるアルミニウム
部材と同様に、電気化学反応による腐食に耐えるために
高純度の材料を使用することが好ましい。
【0020】 セパレータフィルム13の材料として
は、マイクロポアを有するリチウムイオン透過性のポリ
エチレンフィルムを、多孔性のリチウムイオン透過性の
ポリプロピレンフィルムで挟んだ三層構造としたものが
好適に用いられる。これは、電池の温度が上昇した場合
に、ポリエチレンフィルムが約130℃で軟化してマイ
クロポアが潰れてリチウムイオンの移動、すなわち電池
反応を抑制する安全機構を兼ねたものであるが、ポリエ
チレンフィルムをポリエチレンよりも軟化温度の高いポ
リプロピレンで挾持することによって、セパレータフィ
ルム13と正負両電極板との接触・溶着を防止すること
ができる。
【0021】 こうして正極板11と負極板12をセパ
レータフィルム13を介して、正極板11と負極板12
とが互いに接触することのないように捲回した内部電極
体20は、アルミニウム製の電池ケース14に挿入され
るが、このとき、内部電極体20と電池ケース14との
直接の接触を避けるために、内部電極体20と電池ケー
ス14との間に絶縁シートが挿入される。
【0022】 この絶縁シートとして、本発明において
は、耐電解液性を有する弾性体が用いられ、特に、電池
の作製が容易であり、また、内部電極体20に常に圧縮
応力のかかる状態とするために、熱収縮チューブ15が
好適に使用される。つまり、捲回された内部電極体20
を熱収縮チューブ15に挿入して適度に加熱処理するこ
とで熱収縮チューブ15を十分に収縮させて内部電極体
20に圧縮応力が働くようにする。こうして、内部電極
体20の密度を上げ、電池の絶対容量を大きくすること
が可能となるとともに、電極活物質粒子の膨張・収縮に
よる接触不良の発生を回避でき、電池の内部抵抗を小さ
い状態に維持することができる。
【0023】 このような熱収縮チューブ15として、
エチレンプロピレンゴムやクロロプレンゴム、ニトリル
ブタジエンゴム、塩化ビニル樹脂、架橋ポリエチレンか
らなるものが好適に使用される。これらの熱収縮チュー
ブ15においては、その収縮率は温度により制御するこ
とができ、収縮後も加とう性および弾力性を有するた
め、電池ケース14への挿入も容易に行うことができ
る。
【0024】 こうして、内部電極体20を熱収縮チュ
ーブ15で締め付けた状態にある捲回体30を電池ケー
ス14に挿入するが、このとき、捲回体30の外径と電
池ケース14の内径との間には隙間のない状態とするこ
とが好ましい。したがって、熱収縮チューブ15の外表
面部が適度に圧縮されるようにして、捲回体30を電池
ケース14に挿入することが好ましい。しかしながら、
作製した捲回体30の大きさのばらつきによって、電池
ケース14と捲回体30との間の密着性が不足すること
が生じ得、その場合には捲回体30は電池ケース14内
での固定が不十分な状態に置かれることとなる。
【0025】 そこで、例えば、エチレンプロピレンゴ
ムといった材料からなる熱収縮チューブ15は電解液を
少量吸収して膨張する性質があることから、電池ケース
14に捲回体30を挿入後に電解液を注入して電池を作
製すると、やがて熱収縮チューブ15が電解液を吸収し
て膨張し、電池ケース14内面との密着性が高められて
捲回体30が電池ケース14内に確実に固定されるとと
もに、その反作用で内部電極体20を締め付けるように
なる。こうして、捲回体30は電池ケース14に圧縮さ
れるようにして電池ケース14内に固定されるため、捲
回体30の電池ケース14内での移動が防止される。
【0026】 このとき内部電極体20に供給される電
解液は、正極活物質および負極活物質の特性を考慮し
て、適宜、好適な組成が選択されるが、一般的には、エ
チレンカーボネイトにプロピレンカーボネイトをはじ
め、ジエチルカーボネイトを添加した混合溶液に、Li
PF6やLiBF4を溶解したものが用いられる。なお、
電解液吸液性を有する熱収縮チューブ15を用いる場合
には、その吸液量を考慮して電解液の電解質濃度を調製
しておくことが好ましい。
【0027】 上述の通りに捲回体30が電池ケース1
4内に圧縮されて挿入されている状態において、さら
に、電池ケース14外側から内側へ絞り加工を行うこと
により、捲回体30の電池ケース14内固定を確実なも
のとすることができる。この形成された絞り加工部16
においては、熱収縮チューブ15が圧縮変形する形で電
池ケース14内面に凹凸の噛み合わせ部が形成されるた
め、より安定に捲回体30が電池ケース14内に保持さ
れるようになる。
【0028】 このような絞り加工部16は、電池ケー
ス14の外周に沿って円環状に形成してもよいし、突起
状のものを点在するようにして形成してもよいが、少な
くとも複数箇所ほど形成することが捲回体30の安定な
保持の観点から好ましい。また、このような絞り加工部
16を設けることにより、上述したエチレンプロピレン
ゴムや、エチレンプロピレンゴムよりも電解液による膨
張性の小さいクロロプレンゴム等でも問題なく使用する
ことができ、さらに、電解液による膨張性のない材料か
らなる熱収縮チューブ15も使用することが可能とな
る。
【0029】
【実施例】 以下、本発明の実施例について説明する。
正極活物質としてのLiMn2O4に導電性を向上させる
ためのアセチレンブラックを混合したものをアルミニウ
ム箔に塗布して正極板を作製し、一方、負極板として
は、負極活物質であるソフトカーボンを銅箔に塗布した
ものを作製した。セパレータとしてポリプロピレン製の
不織布を使用し、作製した正極板と負極板との間がセパ
レータによって隔離されるようにして、図2に示す構造
の捲回体を作製した。次に、この捲回体をエチレンプロ
ピレンゴムからなる熱収縮チューブに挿入して電池ケー
スに挿入した後、LiPF6をプロピレンカーボネート
(PC)に1mol%溶解して作製した電解液を注入
し、電池ケースを密封して電池を作製した。
【0030】 これに対し、比較例として、上述の実施
例と同様の構造を有するが、熱収縮チューブの代わり
に、電池ケースと捲回体との電気的絶縁を確保する材料
として、電解液に対する吸液膨張性を示さず、また、弾
性の小さいポリプロピレンセパレータを用いた電池を作
製した。
【0031】 作製したいずれの電池も、初期満充電時
の電池容量は、約100Wh(満充電電圧4Vのときの
定格容量25Ah)であった。これらの電池を放電レー
ト0.2Cで放電深度(DOD)90%まで放電し、再
び満充電するというサイクルを繰り返し、各サイクルに
おける放電容量を計測した。
【0032】 測定結果を図3に示す。本発明における
熱収縮チューブを用いて捲回体を保持した実施例の電池
における放電容量の低下率は、従来のポリプロピレンセ
パレータを使用した比較例の電池のものよりも小さく、
良好な充放電特性が得られた。また、いずれの電池にお
いても、放電容量の低下はサイクル数が40回未満の試
験初期における低下が大きく、サイクル数40回以降は
特性低下の勾配が小さくなっているが、実施例の電池に
おいて特に、特性低下勾配が小さく、また、サイクル数
の増加とともに特性低下勾配が小さくなっているいこと
が特徴的である。このことは、さらに試験回数を多くし
ても放電容量の大きな低下は起こらないことを示唆して
おり、本発明のリチウム二次電池が、従来の構造のリチ
ウム二次電池よりも優れた耐久性と電池特性を有するこ
とを示している。
【0033】 次に、サイクル数100回を終了した時
点で、電池を分解して内部構造を点検した結果、ポリプ
ロピレンセパレータを用いた比較例の電池においては、
部分的に正極板と負極板との間が開いた部分が観察さ
れ、また、捲回体を解いて電極板表面を観察すると、一
部の電極活物質等が電極板の基板である金属箔から剥離
もしくは盛り上がっている部分が観察された。これに対
し、熱収縮チューブを用いた実施例の電池においては、
捲回体の形状に異常は観察されず、また、捲回体の内部
には電極活物質等の剥離部分はなく、電極活物質が盛り
上がっている部分は認められたが、発生箇所は比較例の
電池に比べて少なく、かつ、その面積も大変小さなもの
であった。
【0034】 したがって、本発明のリチウム二次電池
においては、充放電試験によるこのような電池反応に関
与しない電極活物質の剥離領域および電気的接触状態の
不良領域の形成が抑制されたことで、電池の容量低下お
よび内部抵抗の上昇が抑えられ、電池特性の低下が抑制
されたものと考えられる。
【0035】
【発明の効果】 上述の通り、本発明によるリチウム二
次電池によれば、内部電極体は常に熱収縮チューブから
圧縮応力を受けることとなり、電極板に塗布された電極
活物質粒子の接触が密に保たれ、また、電極活物質粒子
の剥離が回避されることから、内部電極体の内部抵抗が
小さく、サイクル劣化が抑制される顕著な効果を奏す
る。また、捲回体(内部電極体)が安定に電池ケースに
保持されるために、電気自動車用のバッテリーとして使
用した場合に、自動車運転中に電池にはたらく振動や回
転といった外力によっても、内部電極体が電池ケース内
部で移動することにより生ずる電池内部での電極短絡に
よる過放電や、電池内部での断線といった故障や事故が
防止されるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のリチウム二次電池の内部電極体及び
電池ケース近傍の構造を示す断面図である。
【図2】 従来のリチウム二次電池の内部電極体の構造
を示す斜視図である。
【図3】 本発明のリチウム二次電池および従来のリチ
ウム二次電池の放電容量の変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1…内部電極体、2…正極板、3…負極板、4…セパレ
ータ、5…リード線、11…正極板、12…負極板、1
3…セパレータフィルム、14…電池ケース、15…熱
収縮チューブ、16…絞り加工部、20…内部電極体、
30…捲回体。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極板と負極板とを、セパレーターフィ
    ルムを介して当該正極板と当該負極板とが直接に接触し
    ないように捲回して構成される内部電極体を金属製の電
    池ケースに収容し、非水系電解液を用いたリチウム二次
    電池であって、 当該内部電極体が耐電解液性の弾性体で覆われているこ
    とを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 当該弾性体が、熱収縮チューブであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のリチウム二次電池。
  3. 【請求項3】 当該弾性体が、非水系電解液を吸収して
    膨張する性質を有するポリマーであることを特徴とする
    請求項1または2記載のリチウム二次電池。
  4. 【請求項4】 当該熱収縮チューブが、エチレンプロピ
    レンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルブタジエンゴ
    ム、塩化ビニル樹脂、架橋ポリエチレンのいずれか一つ
    からなることを特徴とする請求項2記載のリチウム二次
    電池。
  5. 【請求項5】 当該電池ケースの胴体部に絞り加工が施
    されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一
    項に記載のリチウム二次電池。
JP9280808A 1997-10-14 1997-10-14 リチウム二次電池 Abandoned JPH11121040A (ja)

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