JPH11121041A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JPH11121041A
JPH11121041A JP9280809A JP28080997A JPH11121041A JP H11121041 A JPH11121041 A JP H11121041A JP 9280809 A JP9280809 A JP 9280809A JP 28080997 A JP28080997 A JP 28080997A JP H11121041 A JPH11121041 A JP H11121041A
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JP
Japan
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battery
battery case
cylindrical wall
electrode body
lithium secondary
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JP9280809A
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Teruhisa Kurokawa
輝久 黒川
Hiroshi Nemoto
宏 根本
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NGK Insulators Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱性に優れ、電池全体にわたって均一な充
放電が行われる出力密度を向上させたリチウム二次電池
を提供する。 【解決手段】 内側円筒壁15および外側円筒壁16を
有する断面略リング状の電池ケース14を使用したリチ
ウム二次電池10である。内側円筒壁15と外側円筒壁
16との間に、正極板11と負極板12がセパレータフ
ィルム13を介して互いに接触しないように渦巻状に捲
回された内部電極体30を嵌挿した構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、放熱性に優れた
出力密度の大きなリチウム二次電池に関するものであ
り、特に、電気自動車用として好適に用いられる高出力
リチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】 近年、地球環境保護問題が世界的に関
心を集める中、二酸化炭素による地球温暖化現象に歯止
めをかけるため、化石燃料の使用抑制が切に求められて
おり、ガソリンや軽油を燃料とする自動車についても、
電気自動車あるいはガソリン等と電気との両方のエネル
ギーを使い分けるハイブリッドカーの開発、市場導入に
よるガソリン消費量の低減が検討されている。
【0003】 従来から、自動車には電装系機器の電源
として鉛蓄電池が使用されてきているが、鉛蓄電池は電
池自体の重量が重いにもかかわらず出力が小さい、すな
わち、出力密度が小さいために十分な加速性能を得るこ
とができず、また、起電力電圧が低く、単位重量当たり
の放電持続時間も短いことから、電気自動車のモータ駆
動用電源としては適していなかった。しかしながら、そ
れでも過去においては、他に適当な二次電池がなかった
ことから、電気自動車の開発当初には鉛蓄電池が使用さ
れていた。
【0004】 近年に至り、鉛蓄電池よりも出力密度の
優れたニッケル水素電池が開発、実用化され、電気自動
車にも応用されるようになり、実用化試験においても優
れた性能を実証している。そしてさらに、ニッケル水素
電池よりも出力密度に優れるリチウム二次電池の性能の
改善が急速に達成される中、リチウム二次電池は、電気
自動車のモータ駆動用電源としての本命と位置づけられ
るようになり、その開発と実用化に注目が集まってい
る。
【0005】 リチウム二次電池の電池電圧をはじめと
する基本的な特性は、正極活物質に大きく依存し、電極
電位が高くて電気容量が大きく、また、電気化学的に高
活性であって化学的に安定である材料が好ましく、主に
LiCoO2やLiMn24といったリチウム複合酸化
物が検討されている。
【0006】 一方、負極活物質としては、電気容量
(リチウムイオン容量)が大きく、充放電サイクル性が
良好であり、電池電圧が高く、充放電特性がフラットな
こと、および充填密度が大きいことが要求され、主に炭
素質材料が用いられている。
【0007】 また、電解液には電極活物質および特に
リチウムと反応しない非プロトン性溶媒であり、高イオ
ン伝導性溶液となるために高誘電率・低粘度であること
が要求され、エチレンカーボネイトを基材とし、各種の
有機溶媒を添加した混合溶液が用いられている。
【0008】 さらに、選択された電解液に添加する電
解質としては、イオン伝導性を高めるために電解液への
溶解度が大きく、解離してイオンとして存在すること
と、電極活物質等と化学反応しない安定な電解溶液を作
る性質が要求され、主にLiPF6やLiBF4あるいは
LiAsF6などのルイス酸塩が好適に使用されてい
る。
【0009】 上述した各部材を用いたリチウム二次電
池の内部電極体の構造としては、一般的に図2に示す捲
回型が採用される。これは、リチウム二次電池に使用さ
れる非水系電解液のイオン伝導率が、従来の二次電池に
使用されている水溶液系電解液のイオン伝導率よりも比
べて約2桁も小さいことから、水溶液系電解質を用いた
電池と同等の充放電性能を得るために、電極を薄くして
電極対向面積を大きくする必要があるためである。
【0010】 内部電極体1は、正極板2と負極板3と
をセパレータ4を介して捲回し、大面積の正極板2等を
金属製の筒状容器に収納できるようにしたものである。
このような内部電極体1の場合には、各電極板2、3か
らのリード線5の数は最低1本あればよく、各電極板
2、3からの集電抵抗を小さくしたい場合でも、数本の
リード線で足りるために、電池内部の構造が複雑になら
ず、電池の組立が容易である利点もある。
【0011】 この内部電極体1は、電池の作製にあた
って各電極板とリード線とがお互いに接触しないよう
に、金属製の円筒型電池ケースに収納される。このと
き、一方の電極リード線を電池ケースに接続し、電池ケ
ースを導電路として外部出力端子と導通させることがあ
るが、内部電極体1は電池ケースと直接には接触しない
ように、内部電極体1と電池ケースの内面との間には、
絶縁シートが嵌挿される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】 電気自動車用のリチ
ウム二次電池は、通常、100〜300Wh程度の容量
の単電池を直並列に多数接続し、全体として10〜30
kWhの大きさのユニットとして使用される。ここで、
前述の通り、電気自動車用のリチウム二次電池には、加
速性能の確保等のために出力密度の大きいことが要求さ
れるが、例えば、自動車加速時の大容量放電や運転時の
連続放電によって電池の内部温度が上昇することによ
り、電極板自体の抵抗値の上昇や電極板の膨張による電
極活物質粒子間の接触不良の発生、あるいは、電解液の
部分的な蒸発によるリチウムイオンの移動阻害等が生ず
るために、内部電極体の抵抗値が大きくなり、出力密度
が低下することとなる。したがって、出力密度を大きく
するためには、使用する材料部材が同じ場合、内部抵抗
を低減し、さらに優れた放熱性を確保することで電池温
度の上昇を抑制し、内部抵抗の上昇の抑制することが重
要となってくる。
【0013】 しかしながら、上述したリチウム二次電
池においては、円柱状に形成された内部電極体1を有底
円筒型の電池ケースに収容するため、電池使用時の放熱
は、電池ケースの外表面からのみ行われることとなる。
このため、電池中心部に熱がこもることで同一電池内に
おける中心部と外周部とで充放電性能に差が生じ、電極
板の単位面積当たりの出力を比較すると、中心部におい
ては外周部ほどの出力密度が得られない状態となってい
た。
【0014】
【課題を解決するための手段】 本発明は、上述した電
気自動車用リチウム二次電池の出力密度を改善するため
になされたものである。すなわち、本発明によれば、内
側円筒壁および外側円筒壁を有する断面略リング状の電
池ケースの当該内側円筒壁および当該外側円筒壁との間
に、正極板と負極板とがセパレータフィルムを介して互
いに接触しないように渦巻状に捲回された内部電極体を
嵌挿した構造とすることを特徴とするリチウム二次電
池、が提供される。ここで、本発明のリチウム二次電池
に使用される電池ケースとしては、アルミニウム製であ
ってインパクト成形により成形されているものが好適に
用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】 本発明によるリチウム二次電池
においては、電池全体にわたって十分な放熱特性が確保
されるため、電池使用時において、電池内での温度分布
の差が小さくなり、内部電極板全体にわたって良好な充
放電特性が得られ、電池全体として大きな出力が得られ
る利点がある。以下、本発明の実施形態について図面を
参照しながら説明するが、本発明はこれらの実施形態に
限定されるものではない。
【0016】 図1は、本発明のリチウム二次電池の一
実施形態を示す断面図である。リチウム二次電池10に
使用される電池ケース14は、内側円筒壁15および外
側円筒壁16を有する二重円筒構造、すなわち断面略リ
ング状の形状を有しており、内側円筒壁15および外側
円筒壁16の間の一端には底板18が一体的に形成され
ており、他端は開口した状態となっている。したがっ
て、電池ケース14中央部には貫通孔17が形成されて
いる。
【0017】 後述するように、正極板11の基板とし
ては耐電解液性と耐電気化学反応性に優れるアルミニウ
ム箔が使用されるが、これと同様の理由および成形が容
易で安価である利点から、電池ケース14としてもアル
ミニウムが好適に用いられる。また、このアルミニウム
製電池ケース14はインパクト成形により作製されてい
ることが好ましい。これは、直径の異なる2本のアルミ
ニウムパイプから図1に示す二重円筒構造のものを作製
すると、端部のシールが複雑となるため、部分的なシー
ル不良が発生する等の信頼性に欠けること、また、イン
パクト成形により筒底を筒壁と同時に成形した方が生産
性がよく、安価に製造できること等の理由による。
【0018】 この電池ケース14の内側円筒壁15お
よび外側円筒壁16との間に、正極板11と負極板12
とがセパレータフィルム13を介して互いに接触しない
ように渦巻状に捲回収納される。したがって、正極板1
1と負極板12およびセパレータフィルム13から構成
される内部電極体30のみを電池ケース14から取り出
した場合には、内部電極体30は、中心部に円柱状の空
洞部が形成されるように捲回された断面略リング状の内
部電極体30となる。
【0019】 正極板11としては、電解液との耐電気
化学的腐食性に優れるアルミニウム箔に正極活物質であ
るコバルト酸リチウム(LiCoO2)とカーボン粉末
を塗布したものが好適に用いられるが、コバルトは一般
に高価であることから、LiCoO2よりも起電力等の
電池特性は劣るが、安価なマンガン酸リチウム(LiM
24)等を使用することも可能である。最終的に、ど
の正極活物質を使用するかは、電池の用途、使用条件、
コスト等によって決定される。
【0020】 なお、カーボン粉末は、正極活物質に導
電性を付与するために添加されるものであり、アセチレ
ンブラックやグラファイト粉末等を用いることができ
る。また、正極板11を構成するアルミニウム箔は、電
池の電気化学反応による腐食による電池性能の低下を防
止するために、高純度の素材を使用することが好まし
い。
【0021】 負極板12としては、負極活物質として
ソフトカーボンやハードカーボンといったアモルファス
系炭素質材料や天然黒鉛等の炭素質粉末を銅箔に塗布し
たものが好適に使用される。ここで、負極板12の基板
として使用される銅箔についても正極に使用されるアル
ミニウム部材と同様に、電気化学反応による腐食に耐え
るために高純度の材料を使用することが好ましい。
【0022】 セパレータフィルム13の材料として
は、マイクロポアを有するリチウムイオン透過性のポリ
エチレンフィルムを、多孔性のリチウムイオン透過性の
ポリプロピレンフィルムで挟んだ三層構造としたものが
好適に用いられる。これは、電池の温度が上昇した場合
に、ポリエチレンフィルムが約130℃で軟化してマイ
クロポアが潰れてリチウムイオンの移動、すなわち電池
反応を抑制する安全機構を兼ねたものであるが、ポリエ
チレンフィルムをポリエチレンよりも軟化温度の高いポ
リプロピレンで挾持することによって、セパレータフィ
ルム13と正負両電極板との接触・溶着を防止すること
ができる。
【0023】 こうして正極板11と負極板12をセパ
レータフィルム13を介して、正極板11と負極板12
とが互いに接触することのないように、しかも中心部が
円柱状の空洞を形成するように断面略リング状に捲回さ
れた内部電極体30は、アルミニウム製の電池ケース1
4の内側円筒壁15と外側円筒壁16との間に嵌挿され
る。
【0024】 このとき、内部電極体30と電池ケース
14の内側円筒壁15および外側円筒壁16との直接の
接触を避けるために、正極板11等と共に捲回されるセ
パレータフィルム13が内部電極体30の表面を包むよ
うにしておくことが好ましい。あるいは、内部電極体3
0と電池ケース14との間に絶縁シート19を挿入して
もよい。絶縁シート19を用いる場合、セパレータフィ
ルム13と同等の耐熱性、耐電解液性を有することが好
ましいので、一般的にポリプロピレンを主成分とするポ
リマーが好適に用いられる。
【0025】 内部電極体30を電池ケース14に挿入
した状態においては、内部電極体30と電池ケース14
との間には隙間のない状態とすることが好ましく、さら
に、内部電極体30には、電池ケース14から適度な圧
縮応力のかかる状態となっていることが好ましい。こう
することで、電池温度が上昇した場合においても、電極
活物質粒子の膨張・収縮による接触不良の発生を回避で
き、電池の内部抵抗を小さい状態に維持することができ
るようになる。
【0026】 こうして、内部電極体30が電池ケース
14に嵌挿された状態において、電解液が内部電極体3
0に供給され、次いで、開口している電池ケース14の
他端が外部出力端子を形成するようにして気密封止さ
れ、本発明の電池が作製される。ここで、電解液として
は、正負両電極活物質の特性を考慮して、その都度好適
な組成が選択されるが、一般的には、エチレンカーボネ
イトにプロピレンカーボネイトをはじめ、ジエチルカー
ボネイトを添加した混合溶液に、LiPF6やLiBF4
を溶解したものが用いられる。
【0027】 電池ケース14の気密封止については、
図1に示されるように、開口部の一部において、正極板
11あるいは負極板12のそれぞれに接続された集電リ
ード線21を正負各極の出力端子22・23に接続し、
各出力端子22・23をリング状のベークライト板20
に貫通させ、さらに、ベークライト板20と電池ケース
14との間にポリプロピレンゴム等の絶縁体24を介し
て絞り加工することで容易に行うことができる。なお、
電池ケース14の密閉に使用したベークライト板20に
は、電池内部の圧力が異常に上昇したときに電池内圧を
解放する放圧溝(放圧弁)25が設けられている。
【0028】 リチウム二次電池10を上述した構造と
することで、電池ケース14の貫通孔17に外気が通過
して放熱が行われるようになり、一つの電池内における
高温温度領域の発生が抑制される。また、貫通孔17に
ファン等による送風を行うと貫通孔17からの放熱をよ
り効果的に行うことができる。
【0029】 これにより内部電極体30全体にわたっ
て均一な充放電が行われるようになるため、従来、電池
内部に熱がこもって電池内で大きな温度分布が生じ、温
度の高い部分で出力密度が低下し、本来得られるべき出
力密度が得られなかった問題や、電解液の蒸発により内
圧が上昇して放圧弁25が解放され電池が使用不能とな
るといった問題が解消され、出力密度の向上が達成され
る。具体的には、後述する実施例に示すように、電極板
面積が0.8m2(幅20cm、長さ4m)の場合に、
従来構造の電池において出力密度が300W/kg程度
であったものが、本発明の電池構造とすることで、2倍
の600W/kgの出力密度が得られることが明らかと
なった。
【0030】 ところで、リチウム二次電池は、従来の
鉛蓄電池等よりも高い電圧と大きな出力密度および放電
容量を有することから、誤って過放電や過充電が起こっ
て電池温度が急速に上昇して電池内部の電解液が蒸発
し、電池が破裂爆発するような場合には、電池のみなら
ず、周囲にも大きな損傷が生ずる危険性がある。そこ
で、リチウム二次電池には、限流素子の装着や圧力接点
の形成による電流遮断装置や、上述の通り、電池内圧が
所定圧力に到達した際に破裂して電池内圧を大気圧に解
放する放圧溝等の安全機構が備えられる。
【0031】 本発明のリチウム二次電池においても、
上述の安全機構を装着することが好ましいことはいうま
でもない。さらに、発明者らは、先に特願平9−317
75号および特願平9−202963号において、低融
点金属部材や金属箔等を用いた放圧機構について種々提
案しており、これらの安全機構は、本発明のリチウム二
次電池10にも装着可能なものである。このような安全
機構を装着することで、本発明のリチウム二次電池10
は、電池性能の向上のみならず、安全性確保の観点から
も優れた電池とすることが可能となる。
【0032】
【実施例】 以下、本発明の実施例について説明する。
正極活物質としてのLiMn24に導電性を向上させる
ためのアセチレンブラックを混合したものをアルミニウ
ム箔に塗布して正極板を作製し、一方、負極板として
は、負極活物質であるソフトカーボンを銅箔に塗布した
ものを作製した。ここで、各電極板の面積は、0.8m
2(20cm×4m)とした。セパレータとしてポリプ
ロピレン製の不織布を使用し、作製した正極板と負極板
との間がセパレータによって隔離されるようにして、図
1に示した電池ケース14の内側円筒壁15と外側円筒
壁16との間に嵌挿できる形状の筒状捲回体を作製し
た。次に、この筒状捲回体を電池ケース14と直接接触
しないようにポリプロピレンシートを介して電池ケース
内に挿入した後、LiPF6をプロピレンカーボネート
(PC)に1mol%溶解して作製した電解液を注入
し、電池ケースを密封して図1に示す構造を有する電池
を作製した。なお、この電池には、図1に示されるよう
な放圧弁15を形成し、その解放圧力は4kg/cm2
に設定した。
【0033】 こうして作製した電池の内側円筒壁14
の貫通孔17側表面および外側円筒壁15の外表面にそ
れぞれ電池温度を測定するための熱電対を接着剤で固定
して配設した。なお、これらの熱電対の固定位置は、電
池の長さ方向の中央部とした。また、以下、内側円筒壁
14に設けられた熱電対を熱電対Dとし、外側円筒壁1
5に設けられた熱電対を熱電対Cとする。
【0034】 上述した本発明の実施例に係る電池に対
し、比較例として従来構造の電池を作製した。この従来
構造の電池は、まず、図2に示した従来構造の円柱型捲
回体を、実施例と同じ材料を用いて、円柱型捲回体の巻
き芯中央部にテフロンで被覆した熱電対(以下、「熱電
対B」とする)を配設した状態で作製し、次に円柱型捲
回体を円筒型の電池ケースにポリプロピレンシートを介
して挿入し、一端を密封した後に電解液を注入して、最
後に電池ケースの他端を密封することで作製した。な
お、実施例の電池と同様に、比較例の電池においても、
4kg/cm2の圧力で解放される放圧弁を電池ケース
の一端に設け、熱電対B線は放圧弁を形成していない電
池ケースの他端から取り出し、その取り出し口から放圧
弁の作動圧力以下での内部圧力の解放が起こらないよう
に取り出し口を樹脂封止した。さらに、電池ケース外表
面の長さ方向の中央部に熱電対(以下、「熱電対A」と
する)を接着剤で固定した。
【0035】 こうして作製した実施例および比較例に
係る電池の外形は、ともに50mmφ×250mmであ
るが、実施例の電池においては、電池中央部に直径8m
mφの貫通孔を有する。充放電試験は、放電レートを
0.2Cから7Cの間で変えたときの平均電圧を測定
し、放電中の各熱電対A〜Dの温度上昇変化を測定する
ことで行った。なお、実施例に係る電池の放電試験にお
いては、電池に形成された貫通孔にファンで送風冷却を
行い、このとき、電池外壁にはファンの送風が当たらな
いように防風壁を設けた。
【0036】 図3は放電レートを種々に変えたときの
各熱電対A〜Dの測定温度変化を示したグラフである。
本発明の実施例に係る電池においては、熱電対C・Dに
より測定される電池外表面および電池内側表面の温度変
化がほぼ同じであり、放電レートが7Cという大容量の
放電を行っても電池温度の上昇は40℃以下に抑えられ
た。
【0037】 これに対し、比較例の電池においては、
特に熱電対Bで測定される電池内部の温度上昇が放電レ
ートを大きくするにしたがって大きくなり、放電レート
3Cにおいて50℃という実施例では測定されなかった
大きな温度変化を示し、この内部温度の上昇が大きくな
るにしたがって熱電対Aで計測される電池外側の温度変
化も大きくなっていることがわかる。さらに、比較例の
電池においては、放電レートを3.2Cとした時点で、
放圧弁が破裂し、電池が使用不可能となった。このこと
は電池の内部温度の上昇により電解液が気化して電池内
圧が上昇したことが主な原因と考えられる。
【0038】 図4は、放電レートと出力密度との関係
を示したグラフである。放電レートが3C以下の場合の
出力密度は、実施例と比較例のそれぞれの電池でほぼ同
等の特性が得られているが、比較例の電池においては、
放電レートが3.2Cのときに放圧弁が破裂して電池が
使用不能となったことから、得られた最高出力密度は2
96W/kgにとどまった。これに対し、本発明の実施
例の電池においては、放電レートが7Cのときに出力密
度が627W/kgとなり、比較例の電池に対して約2
倍の出力密度を得ることができた。
【0039】
【発明の効果】 上述の通り、本発明によるリチウム二
次電池によれば、電池内での温度変化が均一に保たれ、
部分的に高温となることがないので、電解液の部分的な
蒸発が抑制されて電池内圧の上昇が抑えられ、電池全体
にわたって均一な充放電が行われるようになる。これに
より、高い放電レートによる放電が可能となり、また、
従来得ることのできなかった高い出力密度が得られると
いう優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のリチウム二次電池の一実施形態の構
造を示す断面図である。
【図2】 従来のリチウム二次電池の内部電極体の構造
を示す斜視図である。
【図3】 本発明および従来技術に係る電池の放電レー
トと電池温度変化の関係を示すグラフである。
【図4】 本発明および従来技術に係る電池の放電レー
トと出力密度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…内部電極体、2…正極板、3…負極板、4…セパレ
ータ、5…リード線、10…リチウム二次電池、11…
正極板、12…負極板、13…セパレータフィルム、1
4…電池ケース、15…内側円筒壁、16…外側円筒
壁、17…貫通孔、18…底板、19…絶縁シート、2
0…ベークライト板、21…集電リード線、22…正極
出力端子、23…負極出力端子、24…絶縁体、25…
放圧溝(放圧弁)、30…内部電極体。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側円筒壁および外側円筒壁を有する断
    面略リング状の電池ケースの当該内側円筒壁および当該
    外側円筒壁との間に、正極板と負極板とがセパレータフ
    ィルムを介して互いに接触しないように渦巻状に捲回さ
    れた内部電極体を嵌挿した構造とすることを特徴とする
    リチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 当該電池ケースがアルミニウム製であ
    り、インパクト形成により成形されていることを特徴と
    する請求項1記載のリチウム二次電池。
JP9280809A 1997-10-14 1997-10-14 リチウム二次電池 Abandoned JPH11121041A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9280809A JPH11121041A (ja) 1997-10-14 1997-10-14 リチウム二次電池

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