JPH1112751A - ニッケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法 - Google Patents
ニッケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法Info
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- JPH1112751A JPH1112751A JP17134797A JP17134797A JPH1112751A JP H1112751 A JPH1112751 A JP H1112751A JP 17134797 A JP17134797 A JP 17134797A JP 17134797 A JP17134797 A JP 17134797A JP H1112751 A JPH1112751 A JP H1112751A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 還元剤を積極的に使用することなく、低コス
トで、環境にやさしく、短時間でめっきが可能なニッケ
ル及び/又はコバルトの無電解めっき方法を提供するこ
と。 【解決手段】 易酸化素材にニッケル及び/又はコバル
トを無電解めっきするに際して、めっき浴中にハロゲン
化合物を含有せしめ、該浴浸漬前に該素材表面に形成し
た酸化膜をめっき浴中で除去しつつ無電解めっきを施
す。めっき浴としては、ニッケル、コバルトの1種また
は2種を各金属イオン濃度で0.01mol/1〜1m
ol/1、1種または2種以上のハロゲン化合物を総ハ
ロゲン濃度として0.05mol/1〜1mol/1含
有せしめる。
トで、環境にやさしく、短時間でめっきが可能なニッケ
ル及び/又はコバルトの無電解めっき方法を提供するこ
と。 【解決手段】 易酸化素材にニッケル及び/又はコバル
トを無電解めっきするに際して、めっき浴中にハロゲン
化合物を含有せしめ、該浴浸漬前に該素材表面に形成し
た酸化膜をめっき浴中で除去しつつ無電解めっきを施
す。めっき浴としては、ニッケル、コバルトの1種また
は2種を各金属イオン濃度で0.01mol/1〜1m
ol/1、1種または2種以上のハロゲン化合物を総ハ
ロゲン濃度として0.05mol/1〜1mol/1含
有せしめる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気めっき皮膜や
溶融めっき皮膜等の、密着性向上等の機能向上を目的と
してなされるニッケルやコバルトのプレめっきに好適な
無電解めっき方法に関するものである。
溶融めっき皮膜等の、密着性向上等の機能向上を目的と
してなされるニッケルやコバルトのプレめっきに好適な
無電解めっき方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から電気めっき皮膜や溶融めっき皮
膜等の機能向上を目的として、ニッケルやコバルトのプ
レめっきが用いられている。例えば特開昭59−200
789号公報では、電気めっき鋼板を施す前にあらかじ
めNiやCoを付着させて、密着性を向上させている。
また、特許第1330553号公報では、溶融めっきを
施す前にあらかじめニッケルやコバルトのプレめっきを
施すことで密着性を向上させている。さらに、特開平4
−221097号公報ではステンレス鋼へNiやCoを
プレめっきすることでステンレス鋼とめっき金属層との
密着性を向上させている。いずれも、ニッケルやコバル
トの付着量は数mg/m2 から数g/m2と、非常に少
量で効果を発現している。
膜等の機能向上を目的として、ニッケルやコバルトのプ
レめっきが用いられている。例えば特開昭59−200
789号公報では、電気めっき鋼板を施す前にあらかじ
めNiやCoを付着させて、密着性を向上させている。
また、特許第1330553号公報では、溶融めっきを
施す前にあらかじめニッケルやコバルトのプレめっきを
施すことで密着性を向上させている。さらに、特開平4
−221097号公報ではステンレス鋼へNiやCoを
プレめっきすることでステンレス鋼とめっき金属層との
密着性を向上させている。いずれも、ニッケルやコバル
トの付着量は数mg/m2 から数g/m2と、非常に少
量で効果を発現している。
【0003】ニッケルやコバルトのプレめっき方法とし
ては、電気めっき法が主流である。この理由として、電
気めっき法では付着時間の短時間化(数秒以内)が容
易である、付着量の制御が容易である、めっき浴の
管理や分析方法が容易である等があげられる。特に、鋼
板を通板させる生産ラインにおいては、付着時間の短時
間化は、通板速度の増加、すなわち、生産性の向上を可
能とするため、電気めっき法は付着方法として優れてい
る。しかし一方で、電気めっき法はその設備コストが大
きいという課題がある。ニッケルやコバルトの電気めっ
き法以外での付着方法としては、無電解めっき法が一般
的である。
ては、電気めっき法が主流である。この理由として、電
気めっき法では付着時間の短時間化(数秒以内)が容
易である、付着量の制御が容易である、めっき浴の
管理や分析方法が容易である等があげられる。特に、鋼
板を通板させる生産ラインにおいては、付着時間の短時
間化は、通板速度の増加、すなわち、生産性の向上を可
能とするため、電気めっき法は付着方法として優れてい
る。しかし一方で、電気めっき法はその設備コストが大
きいという課題がある。ニッケルやコバルトの電気めっ
き法以外での付着方法としては、無電解めっき法が一般
的である。
【0004】無電解めっき方法の例として、例えば特開
昭62−35477号公報、特開昭63−241187
号公報、特開平1−225777号公報等が公知であ
り、いずれも該金属イオンに還元剤を配合することでめ
っき浴中での酸化皮膜の生成を抑制し、無電解めっきを
行うものである。還元剤は、該金属の還元補助剤であ
り、本発明者らの検討結果では、還元剤を有しないめっ
き浴では、無電解めっきの速度は著しく遅くなり、数m
g/m2 のめっき量を得るために数分以上の時間を要し
た。したがって、還元剤は無電解めっきの速度を向上さ
せる効果を有している。
昭62−35477号公報、特開昭63−241187
号公報、特開平1−225777号公報等が公知であ
り、いずれも該金属イオンに還元剤を配合することでめ
っき浴中での酸化皮膜の生成を抑制し、無電解めっきを
行うものである。還元剤は、該金属の還元補助剤であ
り、本発明者らの検討結果では、還元剤を有しないめっ
き浴では、無電解めっきの速度は著しく遅くなり、数m
g/m2 のめっき量を得るために数分以上の時間を要し
た。したがって、還元剤は無電解めっきの速度を向上さ
せる効果を有している。
【0005】しかし、還元剤(例えば、次亜りん酸塩
等)は該金属イオンを還元した後、自身は酸化され、酸
化反応物となり(例えば、亜りん酸塩等)、その後は無
電解めっきの速度向上に何ら寄与しない。還元剤が消費
された後は、還元剤を再添加する必要があり、コスト的
な負担を来す。また、無電解めっき液中に還元剤の酸化
反応物(例えば、亜りん酸塩等)が増大してめっきの品
質へ悪影響を与える可能性があるため、めっき液を一部
あるいは全量を廃液して再度、所定濃度のめっき浴を作
製しなければならず、コストの増加を招くだけでなく廃
液処理が必要になるので、環境への負荷をも招き、環境
上好ましくない。また酸化還元反応工程で、還元剤の濃
度を把握するための分析工程をも必要となるため、操業
の管理が複雑化する問題もある。さらには還元剤中の元
素(例えば、Ni無電解めっきの添加剤である次亜りん
酸ナトリウム中のP等)が該金属(Ni、Co等)を還
元する過程で無電解めっき皮膜に混入及び/又は付着し
て、目的の機能を有する皮膜が得られない可能性もあ
る。
等)は該金属イオンを還元した後、自身は酸化され、酸
化反応物となり(例えば、亜りん酸塩等)、その後は無
電解めっきの速度向上に何ら寄与しない。還元剤が消費
された後は、還元剤を再添加する必要があり、コスト的
な負担を来す。また、無電解めっき液中に還元剤の酸化
反応物(例えば、亜りん酸塩等)が増大してめっきの品
質へ悪影響を与える可能性があるため、めっき液を一部
あるいは全量を廃液して再度、所定濃度のめっき浴を作
製しなければならず、コストの増加を招くだけでなく廃
液処理が必要になるので、環境への負荷をも招き、環境
上好ましくない。また酸化還元反応工程で、還元剤の濃
度を把握するための分析工程をも必要となるため、操業
の管理が複雑化する問題もある。さらには還元剤中の元
素(例えば、Ni無電解めっきの添加剤である次亜りん
酸ナトリウム中のP等)が該金属(Ni、Co等)を還
元する過程で無電解めっき皮膜に混入及び/又は付着し
て、目的の機能を有する皮膜が得られない可能性もあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
に鑑み、還元剤を積極的に使用することなく、低コスト
で、環境にやさしく、短時間でめっきが可能なニッケル
及び/又はコバルトの無電解めっき方法及びそのめっき
浴を提供することを目的としている。
に鑑み、還元剤を積極的に使用することなく、低コスト
で、環境にやさしく、短時間でめっきが可能なニッケル
及び/又はコバルトの無電解めっき方法及びそのめっき
浴を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、還元剤を
実質的に含まない該金属イオンだけからなる無電解めっ
きのめっき速度が小さいのは、鋼板表面に存在する酸化
皮膜が無電解めっきの障害となっているためであること
を見出した。そこで、鋼板を酸洗して酸化皮膜を除去し
て無電解めっきしたところ、酸洗後、鋼板が大気に触れ
ると、直ちに酸化皮膜が形成し、無電解めっきの速度は
向上しなかった。次に、めっき液を強酸性(pH≦1)
に保ち無電解めっきしたところ、水素発生が優先的に起
こり、めっきは生成しなかった。そこで、酸化皮膜を除
去する方法として強酸を用いない手段を種々検討した結
果、めっき液中にハロゲン化合物を添加することで、無
電解めっきのめっき速度(析出速度)が著しく向上する
ことを見出した。
実質的に含まない該金属イオンだけからなる無電解めっ
きのめっき速度が小さいのは、鋼板表面に存在する酸化
皮膜が無電解めっきの障害となっているためであること
を見出した。そこで、鋼板を酸洗して酸化皮膜を除去し
て無電解めっきしたところ、酸洗後、鋼板が大気に触れ
ると、直ちに酸化皮膜が形成し、無電解めっきの速度は
向上しなかった。次に、めっき液を強酸性(pH≦1)
に保ち無電解めっきしたところ、水素発生が優先的に起
こり、めっきは生成しなかった。そこで、酸化皮膜を除
去する方法として強酸を用いない手段を種々検討した結
果、めっき液中にハロゲン化合物を添加することで、無
電解めっきのめっき速度(析出速度)が著しく向上する
ことを見出した。
【0008】本発明は、これらの知見に基づいてなされ
たもので、本発明の要旨とするところは、(1)易酸化
素材にニッケル及び/又はコバルトを無電解めっきする
に際して、めっき浴中にハロゲン化合物を含有せしめ、
該浴浸漬前に該素材表面に形成した酸化膜をめっき浴中
で除去しつつ無電解めっきを施すことを特徴とするニッ
ケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法、(2)易
酸化素材が鋼材であることを特徴とする前記(1)に記
載のニッケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法、
(3)無電解めっきがニッケル塩及び/又はコバルト塩
を溶解しためっき浴中に易酸化素材を浸漬してなされる
ことを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載の
ニッケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法、
(4)めっき浴中にニッケル、コバルトの1種または2
種を各金属イオン濃度で0.01mol/1〜1mol
/1、1種または2種以上のハロゲン化物を総ハロゲン
濃度として0.05mol/1〜1mol/1含有せし
めたことを特徴とする前記(1)または前記(2)また
は前記(3)に記載のニッケル及び/又はコバルトの無
電解めっき方法、
たもので、本発明の要旨とするところは、(1)易酸化
素材にニッケル及び/又はコバルトを無電解めっきする
に際して、めっき浴中にハロゲン化合物を含有せしめ、
該浴浸漬前に該素材表面に形成した酸化膜をめっき浴中
で除去しつつ無電解めっきを施すことを特徴とするニッ
ケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法、(2)易
酸化素材が鋼材であることを特徴とする前記(1)に記
載のニッケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法、
(3)無電解めっきがニッケル塩及び/又はコバルト塩
を溶解しためっき浴中に易酸化素材を浸漬してなされる
ことを特徴とする前記(1)または前記(2)に記載の
ニッケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法、
(4)めっき浴中にニッケル、コバルトの1種または2
種を各金属イオン濃度で0.01mol/1〜1mol
/1、1種または2種以上のハロゲン化物を総ハロゲン
濃度として0.05mol/1〜1mol/1含有せし
めたことを特徴とする前記(1)または前記(2)また
は前記(3)に記載のニッケル及び/又はコバルトの無
電解めっき方法、
【0009】(5)めっき浴温を60℃以上とすること
を特徴とする前記(1)または前記(2)または前記
(3)または前記(4)に記載のニッケル及び/又はコ
バルトの無電解めっき方法、(6)ハロゲン化合物がフ
ッ化物であることを特徴とする前記(1)または前記
(2)または前記(3)または前記(4)または前記
(5)に記載のニッケル及び/又はコバルトの無電解め
っき方法、(7)フッ化物が、NH4 F、NaF、K
F、NiF2 、CoF2 のいづれかであることを特徴と
する前記(6)に記載のニッケルまたはコバルトの無電
解めっき方法である。
を特徴とする前記(1)または前記(2)または前記
(3)または前記(4)に記載のニッケル及び/又はコ
バルトの無電解めっき方法、(6)ハロゲン化合物がフ
ッ化物であることを特徴とする前記(1)または前記
(2)または前記(3)または前記(4)または前記
(5)に記載のニッケル及び/又はコバルトの無電解め
っき方法、(7)フッ化物が、NH4 F、NaF、K
F、NiF2 、CoF2 のいづれかであることを特徴と
する前記(6)に記載のニッケルまたはコバルトの無電
解めっき方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。易酸化素材としては例えば、鋼、Al、Ti等が
あげられる。これらの易酸化素材には通常大気下で、数
nm〜数μm程度の酸化膜厚さを有している。ニッケル
やコバルトの無電解めっきを短時間でかつ均一に施すた
めには、1s以内での除去が好ましく、ハロゲン化合物
を添加することで、これを可能とする。ハロゲン化合物
を添加することで無電解めっきのめっき速度が向上する
理由は明らかではないが、ハロゲン化物イオン(F- 、
Cl- 等)が易酸化素材(例えば鋼中の鉄など)上の酸
化膜を溶解させて、該素材の新生面を露出させること
で、新生面での易酸化素材とニッケルイオンあるいはコ
バルトイオンの置換反応が生じやすくなったためと本発
明者らは推察している。
する。易酸化素材としては例えば、鋼、Al、Ti等が
あげられる。これらの易酸化素材には通常大気下で、数
nm〜数μm程度の酸化膜厚さを有している。ニッケル
やコバルトの無電解めっきを短時間でかつ均一に施すた
めには、1s以内での除去が好ましく、ハロゲン化合物
を添加することで、これを可能とする。ハロゲン化合物
を添加することで無電解めっきのめっき速度が向上する
理由は明らかではないが、ハロゲン化物イオン(F- 、
Cl- 等)が易酸化素材(例えば鋼中の鉄など)上の酸
化膜を溶解させて、該素材の新生面を露出させること
で、新生面での易酸化素材とニッケルイオンあるいはコ
バルトイオンの置換反応が生じやすくなったためと本発
明者らは推察している。
【0011】ニッケルまたはコバルトの濃度は0.01
mol/l未満では、付着時間が遅くなるため好ましく
ない。また、1mol/lを超えると、付着時間の短時
間化効果が飽和するため、それを超える添加はコスト上
得策でない。ハロゲン化合物は総ハロゲン濃度として
0.05mol/l未満では、付着時間の短時間化に対
する効果が乏しい。また、1mol/lを超えると、付
着時間の短時間化効果が飽和するため、それを超える添
加はコスト上得策でない。めっき液の浴温は、20℃以
上でハロゲン化合物の効果が発揮でき、60℃以上で効
果が顕著である。ただし、90℃超では、めっき液の沸
騰の始まりにより該金属の析出が妨げられる可能性があ
るため、90℃以下が好ましい。
mol/l未満では、付着時間が遅くなるため好ましく
ない。また、1mol/lを超えると、付着時間の短時
間化効果が飽和するため、それを超える添加はコスト上
得策でない。ハロゲン化合物は総ハロゲン濃度として
0.05mol/l未満では、付着時間の短時間化に対
する効果が乏しい。また、1mol/lを超えると、付
着時間の短時間化効果が飽和するため、それを超える添
加はコスト上得策でない。めっき液の浴温は、20℃以
上でハロゲン化合物の効果が発揮でき、60℃以上で効
果が顕著である。ただし、90℃超では、めっき液の沸
騰の始まりにより該金属の析出が妨げられる可能性があ
るため、90℃以下が好ましい。
【0012】ハロゲンの種類としては、フッ素、塩素、
臭素、よう素など、いずれのハロゲンにおいても効果が
見られるが、とりわけフッ素の効果が著しく、フッ素の
化合物がさらに好ましい。ハロゲン化合物の種類として
は、水溶液中で化合物が解離して、ハロゲン化物イオン
(F- 、Cl- 、Br- 、I- )が生成するものであれ
ばいずれでもかまわないが、ハロゲン化アンモニウム、
無電解めっきする金属(ニッケル、コバルト)のハロゲ
ン化物、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)のハ
ロゲン化合物、ハロゲンガスが水への溶解のしやすさを
考慮すると好ましい。
臭素、よう素など、いずれのハロゲンにおいても効果が
見られるが、とりわけフッ素の効果が著しく、フッ素の
化合物がさらに好ましい。ハロゲン化合物の種類として
は、水溶液中で化合物が解離して、ハロゲン化物イオン
(F- 、Cl- 、Br- 、I- )が生成するものであれ
ばいずれでもかまわないが、ハロゲン化アンモニウム、
無電解めっきする金属(ニッケル、コバルト)のハロゲ
ン化物、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)のハ
ロゲン化合物、ハロゲンガスが水への溶解のしやすさを
考慮すると好ましい。
【0013】ニッケル塩、コバルト塩は水溶液に溶解し
たときに、解離して該金属のイオンが生成するなら、ど
のような化合物で添加しても本発明には何ら影響なく、
例えば、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物等が使用でき
る。なお、めっき液は該金属が主体のめっき液であれ
ば、不可避的にPb、Sn、Cu、Zn、Fe、Al、
Cr、Cd等を含んでいても本発明の発現に何ら影響は
ない。無電解めっき浴のpHは特に定めないが、強酸性
(pH≦1)では水素発生が起きやすいので、水素発生
が優先的に起こらない範囲pH≧2、さらにはpH≧3
が好ましい。また、めっき液が中性に近づくと、水に難
溶性のコバルトまたはニッケルの水酸化物が生成して沈
殿が発生しやすくなるため、pH≦6が好ましい。
たときに、解離して該金属のイオンが生成するなら、ど
のような化合物で添加しても本発明には何ら影響なく、
例えば、硫酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物等が使用でき
る。なお、めっき液は該金属が主体のめっき液であれ
ば、不可避的にPb、Sn、Cu、Zn、Fe、Al、
Cr、Cd等を含んでいても本発明の発現に何ら影響は
ない。無電解めっき浴のpHは特に定めないが、強酸性
(pH≦1)では水素発生が起きやすいので、水素発生
が優先的に起こらない範囲pH≧2、さらにはpH≧3
が好ましい。また、めっき液が中性に近づくと、水に難
溶性のコバルトまたはニッケルの水酸化物が生成して沈
殿が発生しやすくなるため、pH≦6が好ましい。
【0014】めっきに用いる設備については、易酸化素
材を流動のないめっき液に浸漬させる液静止型、めっき
液を循環させながら、易酸化素材を浸漬する液循環型、
静止しためっき液中に連続的に易酸化素材を浸漬させる
あるいは循環しているめっき液に連続的に易酸化素材を
浸漬させる通板型など、いずれの設備を用いても本発明
の効果発現に直接の影響はなく、従来からの無電解めっ
き設備に応じた方式を用いることができる。めっきに用
いる易酸化素材が鋼材の場合には、低炭素鋼、極低炭素
鋼、低合金鋼、高合金鋼、ステンレス鋼等各種組成の鋼
材で本発明の無電解めっき方法は効果があり、また、加
工形態では熱延鋼帯、冷延鋼帯、各種形状鋼板(例えば
鋼管など)、線材等に適用できる。
材を流動のないめっき液に浸漬させる液静止型、めっき
液を循環させながら、易酸化素材を浸漬する液循環型、
静止しためっき液中に連続的に易酸化素材を浸漬させる
あるいは循環しているめっき液に連続的に易酸化素材を
浸漬させる通板型など、いずれの設備を用いても本発明
の効果発現に直接の影響はなく、従来からの無電解めっ
き設備に応じた方式を用いることができる。めっきに用
いる易酸化素材が鋼材の場合には、低炭素鋼、極低炭素
鋼、低合金鋼、高合金鋼、ステンレス鋼等各種組成の鋼
材で本発明の無電解めっき方法は効果があり、また、加
工形態では熱延鋼帯、冷延鋼帯、各種形状鋼板(例えば
鋼管など)、線材等に適用できる。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例とともにあげ
る。無電解めっきは静止浴に鋼板を浸漬して施した。め
っき条件は表1に示す金属化合物、金属イオン濃度、浴
温度にて、0.7mm厚の冷延鋼板にめっきを施した。
また、評価はめっき速度の絶対評価(めっき速度)と相
対効果(めっき速度改善度)、めっき外観、ハロゲン化
合物ありなしで作製したプレめっき性の比較(めっき後
の密着性変化)にて行い、これらの結果を表2に示し
た。絶対評価(めっき速度)は、めっき時間とめっき厚
さの関係から調べた。また、めっき浴温度によってめっ
き速度も変化するため、同一浴温度でハロゲン化合物を
含まない場合のめっき速度の相対比較(めっき速度改善
度)をし、ハロゲン化合物の添加によりめっき速度が5
00%以上向上したものを〇、それ未満を×とした。
る。無電解めっきは静止浴に鋼板を浸漬して施した。め
っき条件は表1に示す金属化合物、金属イオン濃度、浴
温度にて、0.7mm厚の冷延鋼板にめっきを施した。
また、評価はめっき速度の絶対評価(めっき速度)と相
対効果(めっき速度改善度)、めっき外観、ハロゲン化
合物ありなしで作製したプレめっき性の比較(めっき後
の密着性変化)にて行い、これらの結果を表2に示し
た。絶対評価(めっき速度)は、めっき時間とめっき厚
さの関係から調べた。また、めっき浴温度によってめっ
き速度も変化するため、同一浴温度でハロゲン化合物を
含まない場合のめっき速度の相対比較(めっき速度改善
度)をし、ハロゲン化合物の添加によりめっき速度が5
00%以上向上したものを〇、それ未満を×とした。
【0016】めっき外観は、無電解めっき量を1g/m
2 としたサンプルを作製し、目視にて、外観にむら等が
なく均一外観であるものを〇、外観にむら等が生じ実用
不可のものを×で評価した。プレめっき性の比較(めっ
き後の密着性変化)は、ニッケルまたはコバルトを1g
/m2 以下、本発明の方法にてプレめっきした後に、電
気めっき(電気Znめっき)を20g/m2 施し、密着
曲げ後の密着曲げ部分のめっき剥離状況から評価し、ハ
ロゲン化合物を使用せずに同一量のニッケルまたはコバ
ルトをプレめっきした場合の剥離状況と比較して、改善
されたあるいはほぼ同等のものを〇、悪化したものを×
とした。
2 としたサンプルを作製し、目視にて、外観にむら等が
なく均一外観であるものを〇、外観にむら等が生じ実用
不可のものを×で評価した。プレめっき性の比較(めっ
き後の密着性変化)は、ニッケルまたはコバルトを1g
/m2 以下、本発明の方法にてプレめっきした後に、電
気めっき(電気Znめっき)を20g/m2 施し、密着
曲げ後の密着曲げ部分のめっき剥離状況から評価し、ハ
ロゲン化合物を使用せずに同一量のニッケルまたはコバ
ルトをプレめっきした場合の剥離状況と比較して、改善
されたあるいはほぼ同等のものを〇、悪化したものを×
とした。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】実施例1〜16は、本発明であるが、いず
れもめっき速度向上の効果が著しく、あるいはめっき速
度の改善が見られ、外観も良好であるとともに、ハロゲ
ン化合物を添加したことによるプレめっき性の悪化は見
られなかった。一方、比較例において、ハロゲン化合物
が存在しないまたは添加量が少なすぎた比較例17、1
8、21、23ではめっき速度は非常に遅く、ハロゲン
化合物が存在する場合と比べ、約1/10程度であっ
た。無電解金属種が少なすぎた比較例19、22でも同
様にめっき速度は遅かった。また、浴温度が98℃の比
較例20では、めっき液のフェライトが始まり、水蒸気
の発生によって無電解めっきが抑制されるだけでなく、
めっき外観やめっき後の密着性も悪化した。
れもめっき速度向上の効果が著しく、あるいはめっき速
度の改善が見られ、外観も良好であるとともに、ハロゲ
ン化合物を添加したことによるプレめっき性の悪化は見
られなかった。一方、比較例において、ハロゲン化合物
が存在しないまたは添加量が少なすぎた比較例17、1
8、21、23ではめっき速度は非常に遅く、ハロゲン
化合物が存在する場合と比べ、約1/10程度であっ
た。無電解金属種が少なすぎた比較例19、22でも同
様にめっき速度は遅かった。また、浴温度が98℃の比
較例20では、めっき液のフェライトが始まり、水蒸気
の発生によって無電解めっきが抑制されるだけでなく、
めっき外観やめっき後の密着性も悪化した。
【0020】
【発明の効果】本発明により、無電解めっき法でも短時
間でニッケルやコバルトの付着が可能となり、設備コス
トの大きな電気めっき法を用いずに低コストでの製造を
可能とすることを提供する。さらには、これまで無電解
めっきに一般的に使用されてきた還元剤を用いないこと
で、めっき廃液を少なくし、環境への影響を極力低減し
たものである。したがって、本発明の産業に貢献するこ
とは極めて大きい。
間でニッケルやコバルトの付着が可能となり、設備コス
トの大きな電気めっき法を用いずに低コストでの製造を
可能とすることを提供する。さらには、これまで無電解
めっきに一般的に使用されてきた還元剤を用いないこと
で、めっき廃液を少なくし、環境への影響を極力低減し
たものである。したがって、本発明の産業に貢献するこ
とは極めて大きい。
Claims (7)
- 【請求項1】 易酸化素材にニッケル及び/又はコバル
トを無電解めっきするに際して、めっき浴中にハロゲン
化合物を含有せしめ、該浴浸漬前に該素材表面に形成し
た酸化膜をめっき浴中で除去しつつ無電解めっきを施す
ことを特徴とするニッケル及び/又はコバルトの無電解
めっき方法。 - 【請求項2】 易酸化素材が鋼材であることを特徴とす
る請求項1に記載のニッケル及び/又はコバルトの無電
解めっき方法。 - 【請求項3】 無電解めっきがニッケル塩及び/又はコ
バルト塩を溶解しためっき浴中に易酸化素材を浸漬して
なされることを特徴とする請求項1または請求項2に記
載のニッケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法。 - 【請求項4】 めっき浴中にニッケル、コバルトの1種
または2種を各金属イオン濃度で0.01mol/l〜
1mol/1、1種または2種以上のハロゲン化合物を
総ハロゲン濃度として0.05mol/l〜1mol/
l含有せしめたことを特徴とする請求項1または請求項
2または請求項3に記載のニッケル及び/又はコバルト
の無電解めっき方法。 - 【請求項5】 めっき浴温を60℃以上とすることを特
徴とする請求項1または請求項2または請求項3または
請求項4に記載のニッケル及び/又はコバルトの無電解
めっき方法。 - 【請求項6】 ハロゲン化合物がフッ化物であることを
特徴とする請求項1または請求項2または請求項3また
は請求項4または請求項5に記載のニッケル及び/又は
コバルトの無電解めっき方法。 - 【請求項7】 フッ化物が、NH4 F、NaF、KF、
NiF2 、CoF2のいづれか1種または2種以上であ
ることを特徴とする請求項6に記載のニッケルまたはコ
バルトの無電解めっき方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17134797A JPH1112751A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | ニッケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17134797A JPH1112751A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | ニッケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1112751A true JPH1112751A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15921530
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17134797A Withdrawn JPH1112751A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | ニッケル及び/又はコバルトの無電解めっき方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1112751A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007266324A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Matsushita Electric Works Ltd | ステンレス転写基材、メッキ回路層付きステンレス転写基材、回路基板、部品内蔵モジュール |
| JP2007270298A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Tdk Corp | 無電解めっき液及びセラミック電子部品の製造方法 |
| JP2011099161A (ja) * | 2009-10-09 | 2011-05-19 | Tosoh Corp | ニッケルメッキ液 |
| CN103882492A (zh) * | 2014-02-24 | 2014-06-25 | 哈尔滨工程大学 | 金属基体化学镀前处理方法 |
| CN105297085A (zh) * | 2015-08-27 | 2016-02-03 | 中国科学院兰州化学物理研究所 | 一种镀镍液及使用其制备镍基镀层的方法 |
-
1997
- 1997-06-27 JP JP17134797A patent/JPH1112751A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007266324A (ja) * | 2006-03-28 | 2007-10-11 | Matsushita Electric Works Ltd | ステンレス転写基材、メッキ回路層付きステンレス転写基材、回路基板、部品内蔵モジュール |
| JP2007270298A (ja) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Tdk Corp | 無電解めっき液及びセラミック電子部品の製造方法 |
| JP2011099161A (ja) * | 2009-10-09 | 2011-05-19 | Tosoh Corp | ニッケルメッキ液 |
| CN103882492A (zh) * | 2014-02-24 | 2014-06-25 | 哈尔滨工程大学 | 金属基体化学镀前处理方法 |
| CN105297085A (zh) * | 2015-08-27 | 2016-02-03 | 中国科学院兰州化学物理研究所 | 一种镀镍液及使用其制备镍基镀层的方法 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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