JPH11127797A - 伴侶動物用飼料及びその製造方法 - Google Patents

伴侶動物用飼料及びその製造方法

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JPH11127797A
JPH11127797A JP9316588A JP31658897A JPH11127797A JP H11127797 A JPH11127797 A JP H11127797A JP 9316588 A JP9316588 A JP 9316588A JP 31658897 A JP31658897 A JP 31658897A JP H11127797 A JPH11127797 A JP H11127797A
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JP
Japan
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feed
yeast
test
extract
companion
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JP9316588A
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English (en)
Inventor
Isao Nonaka
功 野仲
Yoshihisa Takahata
能久 高畑
Kenzo Nagata
賢三 永田
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NH Foods Ltd
Original Assignee
Nippon Meat Packers Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伴侶動物に対する嗜好性及び栄養バランスに
優れた動物飼料及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明の伴侶動物用飼料は、家畜類の内
臓の加熱処理物及び/又は内臓エキスと、酵母及び/又
は酵母エキスを含有することからなる。本発明によれ
ば、伴侶動物に対する嗜好性の高い家畜類の内臓成分
と、呈味、甘味の増幅作用がある酵母成分との相乗効果
により、伴侶動物に対する嗜好性が著しく向上し、また
両者を組み合わせるにより栄養バランスを補完し栄養価
を高めることが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は伴侶動物用飼料及び
伴侶動物用飼料の製造方法に関する。より詳細には、伴
侶動物の嗜好性に優れ、且つ不足しやすい栄養素の補給
に有用な伴侶動物用飼料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、犬や猫などのコンパニオンアニマ
ル(一般に伴侶動物と称されるので、本明細書におい
て、伴侶動物という)が、家族の一員として飼育される
ようになり、人間の食生活に対する意識が伴侶動物にも
向けられて、伴侶動物用飼料のグルメ化、健康志向が進
んでいる。伴侶動物用飼料は、基本的に伴侶動物が健康
で長生きすることを飼い主から求められているため、一
定期間にできる限り経済的価値を高めることを目的とす
る産業家畜動物用飼料とは異なり、人間の食品と同様
に、食欲の喚起(嗜好性)、グルメ化への対応、取扱い易
さ、安全性、保存性などと共に健康面への配慮(健康志
向)の要件を満足することが期待されている(動薬研
究, 7, 2-21, 1986)。我が国においても市販の伴侶動
物用飼料は、栄養面、簡便性、経済性などを評価され、
犬や猫の摂取カロリーの約50%を占めるに至っている
(食の科学, 206, 30-35, 1995)。そのため、飼い主に
とっても伴侶動物との暮らしに欠かせないものとなって
いる。しかしながら、これらの伴侶動物用飼料の多くは
以下に示した問題点を抱えている。犬や猫などの伴侶動
物では、栄養学的に完全でなくても嗜好性がより良い飼
料を摂取する傾向がある。そのため飼い主は栄養素が過
多又は不足している飼料であっても嗜好性が良好であれ
ば与え続けてしまうため、しばしば栄養素の過多又は不
足などが生じて伴侶動物の健康を害することがあった。
また、市場においても嗜好性の良否が消費者の購買行動
を大きく左右するため、嗜好性の向上のみが目的とさ
れ、塩分や糖分を過剰に配合して味を濃くしたり、主食
用であるにも関わらず、ビタミン類やミネラル類が不足
した伴侶動物用飼料が製造販売されることがあった。そ
こで、飼い主がこのような製品を継続して与えることに
より伴侶動物の健康を害するという問題がクローズアッ
プされてきている。例えば、ビーフジャーキーを主食と
して与え続けたマルチーズ犬が再生不良性貧血となり死
亡したとの報告がある(日本小動物獣医学会抄録, 39-4
0, 1994)。このような嗜好性と健康志向のアンバラン
スによる問題点を解決することが伴侶動物用飼料に強く
求められている。
【0003】また、伴侶動物用飼料は、産業家畜動物用
飼料と異なり、飼い主にとって生臭さ、不快臭などがあ
る飼料は、たとえ伴侶動物に対して嗜好性がよくても、
家庭で与える食餌としては敬遠されるという特徴があ
る。さらに、伴侶動物用飼料は、常温で長期間保存可能
であることが流通、販売上の条件とされているという特
徴がある。以上のことから、今後より一層、伴侶動物用
飼料を市場に定着させていくためには、前記のような嗜
好性と健康志向のアンバランスによる問題点を解決する
ことにより、これらを両立でき、不足しやすい栄養素を
補給することなどにより健康維持に役立つ製品の開発が
不可欠であり、さらに伴侶動物に対して嗜好性に優れる
だけでなく飼い主にも好まれ、且つ保存性が優れた伴侶
動物用飼料が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、伴侶動物
用飼料は、嗜好性と健康志向のアンバランスの問題を解
消するのみならず、保存性の問題などを解決する必要が
あり、さらに飼い主に対して不快感をもたらさないこと
も肝要である。しかしながら、従来、嗜好性と栄養価双
方の向上を図ると共にヒトに対する影響や保存性の向上
を考慮した製品開発は試みられてこなかった。例えば、
嗜好性の向上を目的とした発明としては、特公平4−7
4987号公報に、動物の内臓の凍結乾燥物をコーティ
ングしてなる、特に犬に対して好適なペットフードが開
示されている。また、特開平6−319468号公報に
は、細胞膜を酵素分解した酵母をアルコール発酵させ、
その後、乳酸発酵させた、家畜、魚類の飼料及び植物の
肥料用添加剤が開示されている。前者は動物の内臓を単
に凍結乾燥したものであり、後者は酵母のみを利用し牛
などの反芻動物や魚類の嗜好性及び飼料効率を向上させ
た飼料及び植物の肥料に対する添加剤であった。これら
の発明は、動物の内臓又は酵母を単独で用いたものであ
った。また、特開平7−184558号公報には、酵母
エキスと糖類を混合し、加熱処理することにより、家畜
の摂餌量を増大させ、生育促進効果のある嗜好性飼料用
原料及びその製造方法が開示されている。しかし、この
発明は、糖類を加熱処理する際のメイラード反応で生ず
る褐変物質がフレーバー作用を持つというものであっ
た。これらの発明の飼料は、伴侶動物に対する嗜好性増
強効果が充分ではなく、また、伴侶動物に取って不足し
がちな栄養素を充分に補うことができないおそれがあっ
た。また、特定の栄養素については、過剰に摂取する場
合もあり、伴侶動物の健康維持に問題を生じるおそれも
あった。
【0005】また、特公平6−9479号公報には畜肉
のレバーのみを原料とし、食品用の酵素により分解後、
原料レバーに由来する糖質のみにより醸造用酵母を用い
て発酵させた発酵調味料が開示されている。しかし、こ
の発明にかかる調味料は人間用の調味料であるため、発
酵によりレバー特有の臭いを消去しており、伴侶動物に
対する嗜好性増強効果はなかった。また、この発明品
は、食塩含量が約10〜15%と非常に高いため、伴侶
動物に与えると高血圧症などを引き起こし健康を害する
おそれがあった。また、家畜類の内臓を生のまま伴侶動
物に与えると、伴侶動物は喜んで食べるが、しばしば栄
養素の過不足などが生じて健康を害するおそれがあっ
た。例えば、肝臓のみを多量に与えるとビタミンA過剰
になるおそれがあった。また、生のままの内臓は不快臭
を有し、これらをそのまま配合し、加工した伴侶動物用
飼料の臭いも生臭く飼い主に敬遠される。さらに、生の
ままの家畜類の内臓には細菌数が多く、時により、寄生
虫も感染していることから、伴侶動物に各種の感染症を
生じる可能性もあった。また、生のままの家畜類の内臓
は水分が多いため、それらを配合し、加工した伴侶動物
用飼料は保存性も悪く、多く配合すると製品にしたとき
の物性を大きく変化させてしまうという問題もあった。
また、酵母は単独で用いると、酵母独特の臭みと雑味が
伴侶動物の嗜好性を低下させ、さらに酵母特有の臭みが
飼い主にも不快感を与えていた。さらに、栄養学的に
も、ビタミンA、ミネラル成分(例えば、鉄、銅、亜鉛
等)などが不足するという問題があった。
【0006】本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑み
てなされたものであり、伴侶動物に対する嗜好性と栄養
価の高い飼料を研究した結果、家畜類の内臓成分(好ま
しくは内臓エキス)と酵母成分(好ましくは酵母エキ
ス)を組み合わせた飼料は、両者の相乗効果により伴侶
動物に対する嗜好性が向上し、且つ栄養価及び保存性に
優れ、更に飼い主に対する不快臭の問題も解消し得るこ
とが明らかになった。伴侶動物用飼料として、家畜類の
内臓成分と酵母成分とを組み合わせることは従来全く行
われておらず、伴侶動物に対する嗜好性の高い家畜類の
内臓成分と、呈味、甘味の増幅作用がある酵母成分との
相乗効果により、伴侶動物に対する嗜好性を著しく向上
し、両者を組み合わせることにより双方の栄養バランス
を補完し栄養価を高めることが可能になる。さらに、内
臓成分、酵母成分ともに、今日まで産業上廃棄される経
済的価値の乏しい家畜類の臓器又は酵母を材料としてお
り、本発明により、安価な伴侶動物用飼料を提供するこ
とが可能となる。本発明はかかる知見に基づいてなされ
たもので、本発明は伴侶動物に対する嗜好性及び栄養価
を改善し、また保存性に優れ、且つ飼い主に対して不快
感をもたらさない伴侶動物用飼料を安価に提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明の要旨は、 家畜類の内臓の加熱処理物及び/又は内臓エキスと、
酵母及び/又は酵母エキスを含有する伴侶動物用飼料; 液状、ペースト状、粉末状、粒状又は顆粒状の形態を
有する上記記載の伴侶動物用飼料; 上記記載の飼料を原料として使用して調製された伴
侶動物用飼料;及び 家畜類の内臓の加熱処理物及び/又は内臓エキスと、
酵母及び/又は酵母エキスを混合し、形状化することか
らなる伴侶動物用飼料の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は上記の構成からなり、本
発明の伴侶動物用飼料は、家畜類の内臓の加熱処理物及
び/又は内臓エキスと、酵母及び/又は酵母エキスを含
有するものである。また、本発明の伴侶動物用飼料の製
造方法は、家畜類の内臓の加熱処理物及び/又は内臓エ
キスと、酵母及び/又は酵母エキスを混合し、形状化す
ることからなり、ここで形状化とは伴侶動物用飼料とし
て適した形態に調製することを意味し、係る形態として
は液状、ペースト状、粉末状、粒状、顆粒状などが例示
される。本発明で原料として使用される家畜類として
は、牛、豚、馬、羊、兎、鶏、アヒルなどが使用され
る。家畜類の内臓は、常法により家畜類を屠殺・解体し
て得た肝臓、肺臓、心臓、腎臓、血液などが例示され
る。これら家畜類の内臓は解体直後の新鮮なものを使用
するのが好ましいが、冷凍保存されたものを使用しても
よい。本発明で原料として使用される家畜類の内臓エキ
スは、上記家畜類の内臓を酵素により分解し、抽出され
たエキスである。
【0009】本発明で原料として使用される酵母は、各
種食用酵母が使用できるが、ビール酵母、清酒酵母、ぶ
どう酒酵母、アルコール酵母、パン酵母、醤油酵母、ト
ルラ酵母、飼料酵母などが例示される。本発明で原料と
して使用される酵母エキスは、上記酵母を酵素により分
解し、抽出されたエキスである。
【0010】以下、本発明をより詳細に説明する。本発
明においては、前記の家畜類の内臓は加熱処理に付され
る。この加熱処理は内臓の殺菌を主目的として行われ
る。加熱条件としては原料である内臓を殺菌できる条件
であれば特に限定されないが、一般に、60〜100℃
程度、好ましくは75〜95℃程度の温度条件下で行わ
れる。加熱手段としては、例えば、蒸気加熱、オーブン
加熱、熱水中でのボイル、マイクロ波加熱などが例示さ
れる。上記の方法で加熱処理された家畜類の内臓は冷却
後、チョッパーなどで破砕し、破砕物として飼料に利用
するのが好ましい。なお、家畜類の内臓は予め破砕した
後、加熱処理してもよい。
【0011】本発明の家畜類の内臓エキスは、上記で得
られた内臓破砕物を酵素分解反応に付し、その上清を分
離することにより得ることができる。この酵素分解反応
は、内臓からの各種有用成分を抽出するために行われ
る。酵素としては、酸性プロテアーゼ、中性プロテアー
ゼ、セリンプロテアーゼ、チオールプロテアーゼ、金属
プロテアーゼなどの各種プロテアーゼなどを使用するこ
とができ、例えば、ペプシン、ブロメラインなどが例示
される。酵素分解反応は常法に準じて行うことができ
る。例えば、0.1%のエンド型プロテアーゼを加え、
アルカリ性物質(例えば、水酸化ナトリウム等)により
pH6〜8に調整し、55℃で2〜5時間分解を行う。
次に0.1%エキソ型プロテアーゼを加え、酸性物質
(例えば、塩酸等)によりpH4〜6に調整し、50℃
で10〜16時間分解する。
【0012】酵素分解終了後、再び加熱処理に付され
る。この加熱処理は、酵素の失活を主目的として行われ
る。加熱条件としては、酵素の失活できる条件であれば
特に限定されないが、一般に、65〜100℃程度、好
ましくは80〜95℃程度の温度条件下で行われる。加
熱手段としては、例えばオーブン加熱、熱水中でのボイ
ルなどが例示される。加熱処理後、酵素分解処理液を遠
心分離などの分離手段に付し、その液状部を分離するこ
とにより内臓エキスが得られる。得られた内臓エキス
は、凍結乾燥などの慣用の手段で粉末化してもよい。
【0013】本発明において、酵母は前述の酵母類を常
法に準じて培養したものが使用できる。かかる酵母は、
粉砕し、粉末状としたものを使用するのが好ましい。ま
た、酵母エキスは、酵母を酵素分解反応に付し、生成し
た酵素分解反応液を遠心分離などの分離手段にて、その
液状部を分離することにより得ることができる。酵母の
酵素分解反応は、例えば、酵母を酵素(例えば、セルラ
ーゼ等)分解したり、酵母細胞自身が持っているプロテ
アーゼなどの分解酵素により自己消化反応させることに
より行うことができ、これらの酵素分解反応は酵母細胞
からの各種有用成分を抽出するために行われる。上記の
酵素分解反応は常法に準じて行うことができる。例え
ば、自己消化反応は、酵母を5〜6%濃度に調製し、塩
酸などによりpH6〜7に調整し、45℃〜50℃で5
〜20時間処理することにより行うことができる。酵素
分解反応後、再び加熱処理に付される。この加熱処理は
酵素の失活を主目的として行われる。加熱条件として
は、酵素の失活できる条件であれば特に限定されない
が、一般に、65〜100℃程度、好ましくは80〜9
5℃程度の温度条件下で行われる。加熱手段としては、
例えばオーブン加熱、熱水中でのボイルなどが例示され
る。加熱処理後、酵素分解反応液を遠心分離などの分離
手段に付し、酵母残渣を除去した液状部を分離すること
により酵母エキスが得られる。得られた酵母エキスは、
凍結乾燥などの慣用の手段で粉末化してもよい。
【0014】本発明の伴侶動物用飼料は、上記で得られ
た家畜類の内臓加熱処理物及び/又は内臓エキス(以
下、これらを内臓由来成分という)と、酵母及び/又は
酵母エキス(以下、これらを酵母由来成分という)を混
合することにより調製される。内臓由来成分としては、
消化性に優れ、不快臭が少なく、飼い主に対して不快感
をもたらすことがないなどの点から、内臓エキスを使用
するのが好ましい。また、酵母由来成分としては、消化
性や臭気などの点から酵母エキスを使用するのが好まし
い。当該内臓由来成分と酵母由来成分の混合比は、動物
の嗜好性、栄養価、保存性、臭気などを考慮して適宜の
範囲で設定することができるが、内臓由来成分と酵母由
来成分を、1:4〜4:1(重量比、液体成分の場合に
は固形分換算、以下同様)、好ましくは1:2〜2:
1、より好ましくは1:1の割合で配合される。内臓由
来成分含量が20%未満であると伴侶動物に対する嗜好
性が劣ることがあり、また酵母由来成分含量が20%未
満であると栄養バランス、保存性、臭気などに問題を生
ずるおそれがある。ビール酵母は他の飼料素材に希少な
グルタチオンを特異的に0.2%程度含有しており、ま
たレバーはヘム鉄として鉄分を48.1mg/100g
程度含有するので、両者の混合割合が1:4〜4:1の
とき、本発明の伴侶動物用飼料には、グルタチオンが
0.04〜0.16%、ヘム鉄が9.6〜38.4mg
/100g含有される。
【0015】本発明の飼料は適宜な形態とすることがで
きるが、一般に、液状、ペースト状、粉末状、粒状又は
顆粒状とされる。かかる形態の飼料は慣用の方法に準じ
て調製すればよく、例えば、前述の内臓エキス液に酵母
及び/又は酵母エキスを混合した後、濃縮することによ
り、液状又はペースト状の飼料が得られる。また、内臓
エキス液を、常法に準じて凍結乾燥し、ミキサーなどに
より粉砕し粉末とし、これと酵母粉末及び/又は酵母エ
キス粉末とを混合することにより、粉末状の飼料が得ら
れる。粉末状の伴侶動物用飼料を成形機にて加工するこ
とにより、粒状又は顆粒状の飼料が得られる。さらに、
加熱処理された家畜内臓に酵母及び/又は酵母エキスを
加え、摩砕することによりペースト状の飼料が得られ
る。なお、本発明は、上記の説明に限定されるものでは
なく、適宜変更して実施することができる。例えば、内
臓エキス液に、酵母及び/又は酵母エキスを混合した
後、加熱処理し、その後スプレードライすることによ
り、粉末状の飼料が得られる。
【0016】本発明の伴侶動物用飼料は、内臓由来成分
の伴侶動物に対する嗜好性と酵母由来成分の呈味、甘味
の増幅作用との相乗効果により、それぞれ単独で使用す
る場合と比較し、犬や猫などの伴侶動物の嗜好性を著し
く向上させ得ることができ、さらに双方の栄養価を補い
合う栄養価に優れた伴侶動物用飼料となる。特に、内臓
エキスを使用した本発明の伴侶動物用飼料は、伴侶動物
の嗜好性を向上させるだけでなく、保存性を向上させ、
且つ飼い主の嫌う内臓の生臭さを抑えた、伴侶動物と飼
い主双方に好ましい伴侶動物用飼料となる。このように
本発明の伴侶動物用飼料は、犬や猫などの伴侶動物の嗜
好性及び栄養補給に優れ、且つヒトに対して不快臭がな
いため飼い主にも好まれる保存性に優れた伴侶動物用飼
料を提供することを可能とする。
【0017】本発明の伴侶動物用飼料は、そのまま伴侶
動物の飼料とすることもできるが、他の栄養源、例え
ば、畜肉、動植物性油脂、植物性蛋白質(例えば、大豆
蛋白等)、ミネラル成分(例えば、カルシウム、マグネ
シウム、亜鉛、鉄、銅等)、ビタミン類(例えば、ビタ
ミンA、ビタミンB群、ビタミンE等)、調味料(例え
ば、糖類、塩類等)、品質改善剤(例えば、酸化防止
剤、保存剤、着色剤、保湿剤、結着剤等)、賦形剤など
と混合し、常法に準じてスティック状、板状、粒状、小
片状などに成形して伴侶動物用飼料としてもよく、更に
膨化処理によりパフ状の伴侶動物用飼料としてもよい。
このような使用法において、本発明の伴侶動物用飼料の
使用量は、所望する嗜好性、栄養価などに応じて適宜調
整することができるが、原料混合物全量に対して10重
量%までで嗜好性などを改善でき、一般に1〜5重量%
程度とされる。
【0018】
【発明の効果】本発明の伴侶動物用飼料は下記の効果を
奏する。 本発明の伴侶動物用飼料は、伴侶動物に対する嗜好性
の高い内臓由来成分と、呈味、甘味の増幅作用のある酵
母由来成分とを混合したものであり、その相乗効果によ
り、それぞれ単独で使用する場合と比較し、犬や猫など
の伴侶動物の嗜好性を著しく向上させ得ることができ
る。 本発明の伴侶動物用飼料は、伴侶動物に対する栄養価
の高い内臓由来成分を含有しており、酵母由来成分では
不足しがちな栄養素を補完することができるので、伴侶
動物に欠乏しがちな栄養素の補給に優れた、伴侶動物の
健康維持に有用な伴侶動物用飼料となる。 内臓由来成分、酵母由来成分ともに、今日まで産業上
廃棄される経済的価値の乏しい家畜類の臓器又は酵母を
材料としており、本発明により、安価な伴侶動物用飼料
を提供することが可能となる。 本発明の伴侶動物用飼料において、内臓エキスを使用
したときは、酵素処理により蛋白質がペプチドにまで加
水分解されているため、飼い主が嫌う内臓の生臭さが抑
制され、且つ保存性に優れているため、伴侶動物と飼い
主双方に有用な伴侶動物用飼料となる。 本発明の伴侶動物用飼料は、原料としてのみでなく、
食べむらや夏場、病中、病後などに食欲が落ちたとき、
そのものを単独で伴侶動物に与えることにより食欲を回
復させ、食べむらや夏バテ又は病中、病後の栄養補給に
効果のある伴侶動物用飼料となる。 また、本発明の伴侶動物用飼料の製造方法は、上記の特
性を有する飼料の製造方法であり、本発明の方法によれ
ば、容易且つ確実に上記の伴侶動物用飼料を製造するこ
とができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0020】製造例1 ビール醸造の発酵終了後、副生産される泥状のビール酵
母を採取し、ホップ樹脂その他の混在物をふるい分け、
ピロリン酸ナトリウムを加えた洗浄剤で洗い、さらに反
復水洗し、遠心分離後、沈殿したビール酵母を5〜6%
濃度に調製した。塩酸によりpH6.0に調整し、50
℃で20時間、自己消化反応させた。遠心分離により酵
母残渣を除去した後、上清を90℃、30分間煮沸殺菌
し、凍結乾燥後、粉砕しビール酵母エキス粉末とした。
【0021】実施例1 豚肝臓又は牛心臓を加熱処理した後、粉砕し、0.1%
のブロメラインを加え、水酸化ナトリウムによりpH
8.0に調整し、50℃で2時間酵素分解を行った。次
に0.1%のペプシンを加え、塩酸によりpH4.0に
調整し、37℃で14時間分解した。100℃、5分間
煮沸後、遠心分離し、上清を凍結乾燥後、粉砕し内臓粉
末とした。これを製造例1で得られたビール酵母と1:
1の割合で混合し、本発明の伴侶動物用飼料を得た。
【0022】実施例2 食肉原料(豚肉、鶏肉及び牛肉よりなる群の1種類又は
2種類以上の組み合わせ;練り上がり原料混合物100
重量部当り38.7部)と豚背脂肪(2.5部)を合わ
せ、肉挽き機又はサイレントカッターにより、直径10
mm以下程度の肉塊に細砕し、これに氷(18.7
部)、植物蛋白質(32.3部)、骨粉(2.7部)、
食塩(0.4部)、総合ビタミン剤(0.3部)、重合
リン酸塩(0.2部)及び糖類・調味料など(2.2
部)を加え、さらに実施例1で調製した本発明品又はビ
ール酵母若しくは豚肝臓粉末を以下の割合で配合した練
り肉を調製した。次いで、これを充填成形機によりステ
ィック状に成形し、加熱乾燥後、約3cmにカットし、
動物用飼料を製造した。 コントロール:動物用飼料(酵母と豚肝臓粉末の添加な
し) 供試飼料1:動物用飼料にビール酵母を2.0重量%練
り肉に配合したもの。 供試飼料2:動物用飼料に豚肝臓粉末を2.0重量%練
り肉に配合したもの。 供試飼料3:動物用飼料に本発明品を2.0重量%練り
肉に配合したもの。
【0023】実施例3(比較品) 食肉原料(豚肉、鶏肉及び牛肉よりなる群の1種類又は
2種類以上の組み合わせ;練り上がり原料混合物100
重量部当り26.7部)、豚肝臓(14部)及び豚背脂
肪(2.5部)を合わせ、肉挽き機又はサイレントカッ
ターにより、直径10mm以下程度の肉塊に細砕し、こ
れに氷(18.7部)、植物蛋白質(32.3部)、骨
粉(2.7部)、食塩(0.4部)、総合ビタミン剤
(0.3部)、重合リン酸塩(0.2部)及び糖類・調
味料など(2.2部)を加えた練り肉を調製した。次い
で、これを充填成形機によりスティック状に成形し、加
熱乾燥後、約3cmにカットし、動物用飼料を製造し
た。
【0024】試験例1 (犬を用いた嗜好試験) 下記の方法で実施例2で作製した動物用飼料の嗜好性を
試験した。 A.試験方法 供試動物 ビーグル犬20頭(雌雄同数、体重平均11.5kg、
平均2.7才)を用い、単飼とした。 材料及び観察方法 実施例2で作製した動物用飼料のうち2種類(コントロ
ールと供試飼料1〜3のいずれか)を各供試動物の1日
の必要代謝カロリー量に相当する分量ずつ同時に給餌
し、以下の項目について15分間観察した。嗜好性が悪
く食べない動物用飼料でない限り、通常10分程度で食
べ尽くすことから、観察時間を15分間とした。 1)最初に口をつけた方 2)最初に食べ終えた方 3)非常に食いつきが良かったもの(給餌後5分以内に
食べ終えたもの) 4)採餌比:給餌後15分経過したところで残餌量を測
定し、次式により算出した。なお、図1には、コントロ
ールを100としたときの相対値で表した。 採餌比 (%) = {(給餌量−残餌量) / 給餌量}× 1
00
【0025】B.結 果 試験結果を表1及び図1に示す。表1において、供試飼
料1、2はコントロールに対して有意差がなかったた
め、供試飼料3の結果のみを示した。なお表中の数字は
頭数を示す。図1の結果から下記のことが明らかになっ
た。採餌比は、供試飼料3が特に顕著であり、供試飼料
1、2に比べて有意に採餌比を向上させた。採餌比のデ
ータをもとに有意差検定を行った。その結果は以下の通
りであった。 採餌比:供試飼料1と供試飼料3で有意差あり(p<
0.01) 供試飼料2と供試飼料3で有意差あり(p<0.01)
【0026】
【表1】
【0027】試験例2 (猫を用いた嗜好性試験) 下記の方法で実施例2で作製した動物用飼料の嗜好性を
試験した。 A.試験方法 供試動物 雑種猫20匹(雌雄同数、体重平均2.9kg、平均
2.5才)を用い、単飼とした。 材料及び観察方法 実施例2で作製した動物用飼料のうち2種類(コントロ
ールと供試飼料1〜3のいずれか)を各供試動物の1日
の必要代謝カロリー量に相当する分量ずつ同時に給餌
し、試験例1と同様の項目について検討した。
【0028】B.結 果 試験結果を表2及び図2に示す。表2において、供試飼
料1、2はコントロールに対して有意差がなかったた
め、供試飼料3の結果のみを示した。なお表中の数字は
匹数を示す。図2の結果から下記のことが明らかになっ
た。採餌比は、供試飼料3が特に顕著であり、供試飼料
1、2に比べて有意に採餌比を向上させた。採餌比のデ
ータをもとに有意差検定を行った。その結果は以下の通
りであった。 採餌比:供試飼料1と供試飼料3で有意差あり(p<
0.01) 供試飼料2と供試飼料3で有意差あり(p<0.01)
【0029】
【表2】
【0030】試験例1及び2で嗜好性増強効果があった
理由について考察する。本発明品は、内臓由来成分特有
の伴侶動物に対する嗜好性と、酵母由来成分独特の肉エ
キス風の香気や呈味成分、核酸物質、グルタチオンなど
の旨味成分が関与していると考えられる。特に酵母由来
成分はそれ自体に肉エキス風味があるが、加熱処理を施
すと、共存する他の食品素材の種類により、様々な性質
の風味を発現させることが知られている(フードケミカ
ル、Vol.9, No.9, 50-54, 1993)。本発明の効果は酵母
由来成分中のアミノ酸などの含窒素化合物及び内臓由来
成分の含窒素化合物によるものと考えられる。このよう
な風味増強作用を持つ酵母由来成分と内臓由来成分の併
用により、家畜の内臓単独又は酵母単独では成し得なか
った相乗効果が得られ、伴侶動物に対する嗜好性を著し
く向上させたものと考えられる。また、酵母には、甘
味、旨味の増幅作用、味質改善効果及び、その持続性、
後味の増幅効果があることから(Foods Food Ingredien
ts J. Jpn. No.172, 90-96, 1997)、加熱反応工程なし
でも内臓由来成分と相乗効果を有し、伴侶動物の嗜好性
を向上させ得ると考えられる。
【0031】試験例3 (犬を用いた長期間の嗜好試
験) 下記の方法で実施例2で作製した動物用飼料の長期間の
嗜好性を試験した。 A. 試験方法 試験例1と同様の方法で行った。次いで、5、10、1
5、20、25、30日目に同様の試験を行った。 B.結 果 試験例1と同様に採餌比は、動物飼料3が特に顕著であ
り、動物飼料1、2に対し有意に採餌比が向上した。採
餌比のデータをもとに有意差検定を行った。その結果は
以下の通りであった。 採餌比:供試飼料1と供試飼料3で有意差あり(p<
0.01) 供試飼料2と供試飼料3で有意差あり(p<0.01) なお、5、10、15、20、25、30日目の結果も
同様であった。採餌比のデータをもとに有意差検定を行
った。その結果は上記と同様であった。
【0032】試験例4 (官能試験) 下記の方法で、実施例2で作成した供試飼料3(本発明
品を配合)と、実施例3で作製した動物用飼料(豚肝臓
配合)の官能検査を行った。 A.試験方法 健康な成人20名をパネラーとし、本発明品と豚肝臓配
合品のどちらが好ましい臭いであるかで評価した。 B.結 果 試験結果を表3に示す。なお、表中の数字は人数を示
す。表3に示されるように、パネラー全員が、本発明品
を配合した方が生臭くなく好ましい臭いであると判断し
た。
【0033】
【表3】
【0034】試験例5 (分析試験) 実施例1で調製した本発明品及び豚肝臓粉末並びにビー
ル酵母の栄養分析を農林水産省畜産局長の定める飼料分
析基準に準じて行った。粗蛋白質、タウリン、無機質、
ビタミンの分析結果を表4に示す。犬又は猫にとって欠
乏しがちであり欠乏障害の知られている栄養素として
は、蛋白質、タウリン、マグネシウム、鉄、銅、亜鉛、
セレン、ビタミンA、ビタミンB群などがある。分析の
結果から、ビール酵母は、豚肝臓粉末と比較してマグネ
シウムがわずかに多かったのみで、他の成分すべてにお
いて乏しかった。従って、ビール酵母のみでは、鉄、
銅、亜鉛、ビタミンAが、ペットフード公正取引協議会
により推奨されているNRC(米国科学アカデミー・米
国調査研究審議会)の定める、ドッグフード及びキャッ
トフードの栄養基準を満たすことができず、栄養素の補
給は不十分である。しかし、本発明品は、両者を混合す
ることにより栄養価が向上し、ビール酵母では栄養基準
に満たなかった鉄、銅、亜鉛が、栄養基準を満たし、栄
養素の補給を向上させると考えられた。
【0035】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で作製した動物用飼料を給餌した犬の
採餌比を示す図である。
【図2】実施例2で作製した動物用飼料を給餌した猫の
採餌比を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 家畜類の内臓の加熱処理物及び/又
    は内臓エキスと、酵母及び/又は酵母エキスを含有する
    伴侶動物用飼料。
  2. 【請求項2】 液状、ペースト状、粉末状、粒状又
    は顆粒状の形態を有する請求項1記載の伴侶動物用飼
    料。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の飼料を原料として使
    用して調製された伴侶動物用飼料。
  4. 【請求項4】 家畜類の内臓の加熱処理物及び/又
    は内臓エキスと、酵母及び/又は酵母エキスを混合し、
    形状化することからなる伴侶動物用飼料の製造方法。
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