JPH11130618A - 粗木酢液の有効成分を含有する化粧品原料の製造方法 - Google Patents

粗木酢液の有効成分を含有する化粧品原料の製造方法

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JPH11130618A
JPH11130618A JP9292211A JP29221197A JPH11130618A JP H11130618 A JPH11130618 A JP H11130618A JP 9292211 A JP9292211 A JP 9292211A JP 29221197 A JP29221197 A JP 29221197A JP H11130618 A JPH11130618 A JP H11130618A
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cosmetic
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Tomio Miyagawa
富三雄 宮川
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KAIHATSU KOJI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粗木酢液中に含まれる生体有害物質を除去し
粗木酢液中の有効成分を含有する化粧品原料を提供する
こと。 【解決手段】 粗木酢液と炭化水素、油脂、ロウ類およ
び高級脂肪酸から選ばれた化粧品原料とを加温下に混合
することにより、粗木酢液中に含まれる生体有害成分で
あるホルムアルデヒド、メタノール、皮膚易刺激性物質
の強酸成分を除去すると共に粗木酢液中の有効成分を化
粧品原料中に移行せしめ、必要により更に酸性塩水溶液
と接触処理することにより、より安全な化粧品原料とし
たものであり、洗浄用、頭髪、基礎、メークアップ、芳
香、日焼け・日焼け止め、爪、アイライナー、口唇、口
腔、入浴用化粧品に利用しうるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粗木酢液中に存在
する生体有害成分を除去し、フラバノ−ル、フェノール
などの有効成分を含有する化粧品(洗浄用、頭髪、基
礎、メークアップ、芳香、日焼け・日焼け止め、爪、ア
イライナー、口唇、口腔、入浴)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明に使用される粗木酢液とは、樹
木、樹皮を炭化する時に発生する煙を冷却して出来た水
溶液であり、その化学成分は炭化する原木の種類によっ
て多少の違いはあるが、代表的なものは、メタノール、
アセトン、ホルムアルデヒド、アセトイン、2−メチル
−4−オキソ−ベンタン−2−オール、3−オクチル−
プロピオネート、4−メチルグアヤコール、フルフラー
ル、ヘキサン−2,5−オライド、テトラヒドロフルフ
リルアルコール、o−クレゾール、p−クレゾール、m
−クレゾール、プロピオン酸、5−メチルフルフラー
ル、シクロテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−4−ピ
ロン、グアヤコール、5−ヒドロキシメチル−2−フル
フラール、4−アセチル−2−メトキシフェノール、4
−アリル−2,6−ジメトキシフェノール、酢酸などで
ある。この粗木酢液は、上記化学成分にも示したように
生体有害成分としてメタノール、ホルムアルデヒドを含
有しているため、これら有害成分を除去しない限り、化
粧品、食品、医薬品としては使用できない。
【0003】従来、木酢液を利用した種々な研究開発が
なされてきたが、フェノールなどの有効成分を取り出
し、かつ、生体有害成分(メタノール、ホルムアルデヒ
ドなど)を除去する方法がなく、化粧品研究の領域にお
いても木酢液は現在の所、厚生省の許認可された製品は
市販されていない。
【0004】最近では非公式(厚生省の製造販売の許認
可を受けていないもの)に木酢液を使用した化粧品や石
鹸などが市販されているが、通常の製法で製品化された
化粧品素材に、ホルムアルデヒド、メタノールを含んだ
ままの木酢液を配合しているにすぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】木酢液中には古くから
肌の傷や潤いを増すタンニン(フェノール成分など)が
含有されていることは周知の事実であるが、同時に生体
有害成分であるホルムアルデヒド、メタノールが数百p
pm含まれており、それを化粧品として使用するために
は大きな障害となっていた。
【0006】また、粗木酢液にはタールや発癌性物質で
あるベンチピレンなども含まれており、木酢液に関する
これまでの研究開発をみると、これらタールやベンチピ
レンの除去、脱臭、脱色についてのものが多い。
【0007】さらに木酢液には、酢酸などの強酸物質が
数十パーセントも含まれており、これが木酢液を肌に塗
布した時にヒリヒリする痛みの原因となっている。
【0008】本発明は木酢液中に含まれる生体有害物質
を除去し、有効成分を含有する“からだにやさしい”木
酢液化粧品製品原料を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、粗木酢液を炭
化水素、油脂、ロウ類および高級脂肪酸からなる群から
選ばれた1種または2種以上の化粧品原料と加温下に混
合して、木酢液中の有効成分を化粧品原料相に移行させ
ると共にその他の成分を水相に移行せしめ、次いで化粧
品原料相と水相とを分離することを特徴とする粗木酢液
を有効成分として含有する化粧品原料の製造方法であ
る。
【0010】上記した本発明において、化粧品原料相と
水相とを分離した後、更に酸性塩水溶液と加温下に接触
させ分離することが好ましい。また、一水素塩を含む弱
酸性乃至は中性の水溶液(以下単に一水素塩水溶液と略
称する)が亜硫酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム
および亜リン酸ナトリウムからなる群から選ばれたもの
であることが好ましい。なお、用いられる一水素塩水溶
液の弱酸性度は、一般にpH4.5〜11,好ましくは
7〜8の範囲である。
【0011】上記した化粧品原料において、炭化水素は
流動パラフィン、パラフィン、セレシン、マイクロクロ
スタリンワックス、ワセリンおよびスクワランからなる
群から、油脂はオリーブ油、ツバキ油、マカデミナおよ
びヒマシ油からなる群から、ロウ類はカルナウバロウ、
キャンデリラロウ、ラノリン、ミツロウおよびホホバ油
からなる群から、高級脂肪酸はラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびイソステアリン
酸からなる群から選ばれたものが好ましい。
【0012】本発明はまた上記した製造方法によって得
られる化粧品原料を0.1〜50重量%の範囲で含有す
ることを特徴とする化粧品をも提供するものであり、化
粧品としては、カカトのヒビ割れ防止用クリーム、日焼
け防止用クリームおよびバニッシングクリームが挙げら
れる。
【0013】本発明は、上記した製造方法によって得ら
れる粗木酢液の有効成分を含有させたことを特徴とする
医薬外用抗菌剤をも提供するものであり、このような例
として表在性皮膚・粘膜黄色ブドウ球菌MRSA感染症
用、表在性皮膚・粘膜白癬菌症用、および表在性皮膚・
粘膜緑膿菌感染症用が挙げられる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の化粧品原料の製造に用い
られる粗木酢液は、樹木、樹皮を炭化する過程で得られ
る乾留液であり、通常採用されるどの様な製法による粗
木酢液も利用可能である。このような木酢液(以下、粗
木酢液という)は、通常、前記した化学成分を含有し、
一般的には固型物成分と揮発性成分との合計量として2
0重量%程度の化学成分を含有する水溶液である。
【0015】本発明において化粧品原料となる炭化水
素、油脂、ロウ類および高級脂肪酸と粗木酢液との混合
割合は、化粧品原料100重量部に対して粗木酢液5〜
30重量部、好ましくは5〜15重量部の範囲である。
粗木酢液の使用量が5重量部に満たない場合は、化粧品
原料からの好ましくない物質の水相への移行が充分でな
く、また化粧品原料相と水相との分離上問題を生じ易
い。一方、30重量部を越える場合は、装置規模が増大
し好ましくない。
【0016】化粧品原料と粗木酢液との混合時の加温条
件は、用いられる化粧品原料によって大きく相違する
が、通常40〜90℃、好ましくは65〜85℃の範囲
である。混合時の温度条件が40℃に満たない場合は、
混合液の粘度が高過ぎ、均一混合が不充分となり、従っ
て粗木酢液中の有効成分の化粧品原料相への移行が充分
でなく、好ましくない成分の水相への移行も充分でな
い。また、90℃を越える場合は、混合装置の付帯設備
が必要となる。
【0017】木酢液中の有効成分を化粧品原料相に移行
せしめ、その他の成分を水相に移行せしめた後、冷却静
置して両相を分離するには、用いる化粧品原料によって
相違するが、通常、25〜40°程度の冷却温度で充分
である。
【0018】前記した化粧品原料と粗木酢液との混合時
の混合時間および化粧品原料相と水相との分離に要する
時間は、用いる化粧品原料によって相違するが、前者の
場合時間は通常30〜1時間程度で充分であり、後者の
冷却静置時間は通常1時間程度で充分である。
【0019】本発明において、水相と分離された化粧品
原料相は、一水素塩を含む弱酸性乃至は中性の水溶液と
接触させて、例えばかゆみ成分などの好ましくない成分
をより完全に除去することができる。好ましい一水素塩
を含む弱酸性乃至は中性の水溶液としては、アルカリ金
属および/またはアルカリ土類金属なかでもNa、K、
Caである一水素塩、特に亜硫酸水素ナトリウム、亜リ
ン酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カルシウム、炭酸水素
ナトリウム等を挙げることができる。この場合の弱酸性
度の下限としてはpH4.5、好ましくはpH7〜8の
範囲である。この場合のpHが4.5に満たない場合
は、粗木酢液中の強酸性物質の除去が不十分となり易
い。
【0020】これらの一水素塩水溶液の濃度としては通
常2〜10重量%、好ましくは3〜7重量%の範囲であ
り、化粧品原料100重量部に対する一水素塩水溶液の
使用量は通常5〜40重量部である。また、化粧品原料
と一水素塩水溶液との接触条件は、粗木酢液との接触条
件とほぼ同様に行なうことができる。すなわち、接触温
度は40〜100℃、好ましくは80〜100℃であ
り、接触時間もほぼ同様である。この様にして化粧品原
料に含まれている、例えば酢酸等の成分が除去される。
【0021】上記した本発明の化粧品原料の製造方法に
より、粗木酢液中の有効成分の少なくとも70%以上を
化粧品原料中に移行せしめることができる。なお、化粧
品原料中の有効成分量の含有濃度を高めるためには、化
粧品原料と新たな粗木酢液との接触を繰り返すことによ
り、また化粧品原料中の好ましくない不純物を除くため
に一水素塩水溶液との接触を繰り返し行なうことが可能
であることは言う迄もない。
【0022】この様にして得られる化粧品原料中の粗木
酢液中の有効成分の含有量は、化粧品原料100重量%
中0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%の範
囲であり、前記した化粧品の例えば洗浄用、頭髪用等の
使用目的に応じて適宜変更し特定の化粧品とすることが
できる。
【0023】なお、この際、使用目的に応じて他の有効
成分を配合することも可能であり、例えばカカトのヒビ
割れの防止やそれによる肌の損傷の修復のためには、粗
木酢液と白色ワセリンとを接触分離して得られる粗木酢
液中の有効成分を含有する白色ワセリンをそのまま使用
してもよいが、例えば軟らかさを増すために、好みに応
じて適当量のスクワラン、ホホバ油、グリセリンを配合
してもよい。この場合、白色ワセリンと他配合剤の混合
を良くするために界面活性剤を添加することも可能であ
る。
【0024】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に説明し、
同時に本発明の製造方法によって得られる化粧品の有用
性について説明する。
【0025】実施例1 カカトのヒビ割れの防止用およびヒビ割れ肌の修復のた
めの化粧品として製造する場合:粗木酢液は、福島県小
戸沢の流木木酢液を使用した。この流木木酢液は、伏窯
を用い常法に従って流木の炭化の際得られたものであっ
て、表1に示す有害物質を含むものである。
【0026】白色ワセリン500gを、80〜100℃
に加温しながら溶解する。この溶解液に上記の粗木酢液
25ml(揮発分および固形分の合計量としては0.6
重量%)を加え、80〜100℃に加温しながら40分
間程度攪拌する。白色ワセリン、粗木酢液混合液を30
℃に冷却し、1時間放置したのち粗木酢液層を捨てる。
次に残った白色ワセリンを80〜100℃に加温し、溶
融し、これに5%亜硫酸水素ナトリウム水溶液50ml
を加え、80〜100℃に加温しながら30分間程度攪
拌する。この時の水溶液pHは7.2であった。これを
前記と同様に冷却し、40%亜硫酸水素ナトリウム水溶
液を捨て、白色ワセリン中に粗木酢液有効成分0.12
重量%を含有する化粧品原料490gを得た。
【0027】この化粧品原料中の有害物質除去状況を表
1に示した。
【0028】
【表1】 *)粗木酢液と白色ワセリンを加温攪拌した後の白色ワセリン中の濃度。 **)*の白色ワセリンを40%亜硫酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後 の白色ワセリン中の濃度。
【0029】実施例2 日焼け、日焼け防止用エッセンスとして製造する場合:
実施例1の白色ワセリンに代えてオリーブ油を用い、実
施例1とほぼ同様にして化粧品原料を製造した。なお、
この場合の混合および亜硫酸水素ナトリウム水溶液との
接触温度は70〜90℃の温度範囲とした。得られた化
粧品原料中の有害物質濃度を表2に示した。
【0030】実施例3 皮膚の保湿・柔軟性を高めるためのクリームとして製造
する場合:実施例1の白色ワセリンに代えてミツロウを
用い、また、亜硫酸水素ナトリウムに代えて亜燐酸水素
ナトリウムを用い、実施例1とほぼ同様にして化粧品原
料を製造した。なお、この場合の混合および亜燐酸水素
ナトリウム水溶液との接触温度は80〜100℃の温度
範囲とした。得られた化粧品原料中の有害物質濃度を表
2に示した。
【0031】実施例4 バニッシングクリーム用として製造する場合:実施例1
の白色ワセリンに代えてステアリン酸を用い、次のよう
に実施した。ジエチルエーテルに溶解したステアリン酸
と粗木酢液を混合する。室温に静置後、水相を捨てる。
再度、ジエチルエーテル相に亜硫酸水素ナトリウム水溶
液を加えて混合し、室温に静置後、水相を捨て、ジエチ
ルエーテルを蒸発乾燥させて化粧品原料を製造した。な
お、この場合の混合および亜硫酸水素ナトリウム水溶液
との接触温度は25〜40℃の温度範囲とした。得られ
た化粧品原料中の有害物質濃度を表2に示した。
【0032】
【表2】 応用参考例1 地上には、250〜400nmの幅広い領域の紫外線が
到達している。この紫外線の有害作用として皮膚の紅
斑、日焼け、黒化、皮膚の老化などが知られている。粗
木酢液をエタノールで希釈し、波長200〜400nm
の吸光度を測定し、粗木酢液の紫外線吸収能を調査した
結果を図1に示す。粗木酢液中には波長270〜280
nmに最大吸光度を示す成分が含まれており、この物質
はUV−Bの紫外線を吸収する能力を有するものであ
り、標準物質を用いての吸収曲線の特徴からフェノール
系の物資と同定される。
【0033】なお、粗木酢液有効成分を含有する化粧品
製剤原料にさらに幅広い紫外線吸収能を持たせるために
は、バルソールAなどの320〜380nmに最大吸光
度を持つ紫外線吸収剤を添加することもできる。
【0034】応用参考例2 表在性皮膚・粘膜感染症の予防や感染症による肌の損傷
修復のための化粧品の製造に当たり、表在性皮膚・粘膜
感染症の原因となるカンジタ・アルビカンス、黄色ブド
ウ球菌、MRSA(メシチリン耐性黄色ブドウ球菌)、
緑膿菌、白癬菌(Trichophyton menagrophytes)に対す
る抗菌作用を検査し、結果を表3に示した。粗木酢液は
黄色ブドウ球菌に対して0.39%、緑膿菌に対して
1.56%、カンジタ・アルビカンスに対して6.25
%、白癬菌に対して0.049%以上の濃度でそれぞれ
抗菌作用を認めた。
【0035】
【表3】 註.nは希釈倍数、例えばn=8は、1/28、すなわち1/256となる。
【0036】このような結果からそれぞれの病原菌に対
する抗菌剤クリームを作る場合、白色ワセリンに対して
粗木酢液の添加量を調整する必要がある。
【0037】例えば、黄色ブドウ球菌の抗菌剤クリーム
の製造に当っては、白色ワセリン100gに対して粗木
酢液を0.4mlを加えて実施例1と同様に製造し、緑
膿菌の抗菌剤クリームの製造においては黄色ブドウ球菌
用の4倍量である1.6mlを使用することになる。
【0038】応用参考例3 本発明で使用する粗木酢液についてFenton試薬に
より発生するヒドロキシ(・OH)ラジカル、ヒポキサ
ンチン−キサンチンオキシダーゼ系により発生するスー
パーオキシラジカルの消去作用を測定した、測定機器
は、日本電子社製電子スピン共鳴装置(ESR;JE
S,FILXG)を使用し、結果を図2に示した。粗木
酢液は、100倍希釈液(1%溶液)でヒドロキシラジ
カルに対して45.4%、スーパーオキシラジカルに対
して72.4%の消去率を示した。
【0039】この結果は、種々な細胞の老化を促進させ
るフリーラジカルを消去せしめる作用を有するものであ
る。
【0040】この結果は、種々な細胞の老化を促進させ
るフリーラジカルを消去せしめる作用を有するものであ
る。
【0041】応用例1 実施例1で製造した粗木酢液有効成分を含有する白色ワ
セリンの安全性を確認するため皮膚刺激試験を実施し
た。被検者は男性42名、女性56名であり、対象年齢
は男性2〜76歳、女性4〜72歳であった。被検者も
しくは、その両親にあらかじめ研究目的を説明し、了解
の得られた被検者について試験を実施した。試験部位は
左右の上背部に3枚折りにした滅菌ガーゼに被検試料を
塗布し、上からサジカルテープで固定した。固定後、2
4時間目に上背部のガーゼを取り外し試験部位の紅斑、
浮腫などの皮膚の変化について肉眼的に観察を行った。
粗木酢液の被検試料は粗木酢液を10%濃度になるよう
に生理食塩水で希釈したものを用いた。98名全員に紅
斑や浮腫などの皮膚症状の変化は認められなかった。結
果の一部であるNo.19〜90は記載を省略して表4
に示した。
【0042】
【表4】 パッチテスト実施方法:上背部に直径1.5cmに被検
物質を、その上に滅菌ガーゼ(2.0×2.0cm)で
覆い、サジカルテープで固定する。
【0043】判定:被検物質塗布後24時間目にテープ
をはがし、皮膚の反応を観察する。 1):紅斑発疹の有無[−:紅斑なし +:紅斑あ
り] 2):浮腫の有無[(−):浮腫なし (+):浮腫あ
り] 応用例2 粗木酢液が種々な病原性微生物に対して抗菌作用を持つ
ことから、微生物同定試験でTrichophyton mentagrophy
tesによると診断された足指間白癬菌症、男性39例、
女性6例に対し、実施例1で製造された粗木酢液有効成
分を含有する白色ワセリンを1日2回(朝、夕)2週間
患部に塗布させた。効果の判定は2週間目に肉眼で観察
して行った。男性、女性ともに皮膚症状の悪化は認めら
れず、粗木酢液有効成分含有化粧品製材原料(白色ワセ
リン)により、45例全例の足指間白癬菌による皮膚症
状は、完治した。
【0044】
【表5】
【0045】
【発明の効果】本発明の製造方法により製造される化粧
品原料は、粗木酢液中の有効成分を有効に含有しその他
の成分としての有害成分を含まないものであることか
ら、単に化粧品(洗浄用、頭髪、基礎、メイクアップ、
芳香、日焼け・日焼け止め、爪、アイライナー、口唇、
口腔、入浴)の領域にとどまらず、これまでの研究成果
から種々な病原性微生物による表在性皮膚・粘膜感染症
の予防(医薬品外品)としても安全な製品を提供できる
ものと期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】粗木酢液の製造事業所別吸収スペクトルの1例
である。
【図2】流木木酢液の希釈倍率とラジカル消去作用を示
す図の1例である。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗木酢液を炭化水素、油脂、ロウ類およ
    び高級脂肪酸からなる群から選ばれた1種または2種以
    上の化粧品原料と加温下に混合して、木酢液中の有効成
    分を化粧品原料相に移行させると共にその他の成分を水
    相に移行せしめ、次いで化粧品原料相と水相とを分離す
    ることを特徴とする粗木酢液の有効成分を含有する化粧
    品原料の製造方法。
  2. 【請求項2】 化粧品原料相と水相とを分離した後、更
    に一水素塩を含む弱酸性乃至は中性の水溶液と加温下に
    接触させ水相を分離することを特徴とする化粧品原料の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 一水素塩を含む弱酸性乃至は中性の水溶
    液が亜硫酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムおよび
    亜リン酸水素ナトリウムからなる群から選ばれたもので
    あることを特徴とする化粧品原料の製造方法。
  4. 【請求項4】 炭化水素が流動パラフィン、パラフィ
    ン、セレシン、マイクロクロスタリンワックス、ワセリ
    ンおよびスクワランからなる群から選ばれたものである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の化粧品原料
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 油脂がオリーブ油、ツバキ油、マカデミ
    ナおよびヒマシ油からなる群から選ばれたものであるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載の化粧品原料の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 ロウ類がカルナウバロウ、キャンデリラ
    ロウ、ラノリン、ミツロウおよびホホバ油からなる群か
    ら選ばれたものであることを特徴とする請求項1または
    2に記載の化粧品原料の製造方法。
  7. 【請求項7】 高級脂肪酸がラウリン酸、ミリスチン
    酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびイソステアリン
    酸からなる群から選ばれたものであることを特徴とする
    請求項1または2に記載の化粧品原料の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方
    法によって得られる化粧品原料を0.1〜50重量%の
    範囲で含有することを特徴とする化粧品。
  9. 【請求項9】 カカトのヒビ割れ防止用クリームである
    請求項8に記載の化粧品。
  10. 【請求項10】 日焼け防止用クリームである請求項8
    に記載の化粧品。
  11. 【請求項11】 バニッシングクリームである請求項8
    に記載の化粧品。
  12. 【請求項12】 請求項1〜7のいずれかに記載の製造
    方法によって得られる粗木酢液の有効成分を含有させた
    ことを特徴とする医薬外用抗菌剤。
  13. 【請求項13】 表在性皮膚、粘膜黄色ブドウ球菌MR
    SA感染症用である請求項12に記載の医薬外用抗菌
    剤。
  14. 【請求項14】 表在性皮膚、粘膜白癬菌症用である請
    求項12に記載の医薬外用抗菌剤。
  15. 【請求項15】 表在性皮膚、粘膜緑膿菌感染症用であ
    る請求項12に記載の医薬外用抗菌剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003105384A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Keiji Tsuchiya 備長炭木酢液入り洗浄組成物
JP2015211967A (ja) * 2015-06-29 2015-11-26 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 還元性有機物を原料とするフェントン反応触媒

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JP2003105384A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Keiji Tsuchiya 備長炭木酢液入り洗浄組成物
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