JPH11131072A - 通電焼結法により焼結された複合焼結炭 - Google Patents

通電焼結法により焼結された複合焼結炭

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JPH11131072A
JPH11131072A JP9300985A JP30098597A JPH11131072A JP H11131072 A JPH11131072 A JP H11131072A JP 9300985 A JP9300985 A JP 9300985A JP 30098597 A JP30098597 A JP 30098597A JP H11131072 A JPH11131072 A JP H11131072A
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charcoal
composite sintered
sintering
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JP9300985A
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Shigehisa Ishihara
茂久 石原
Kenji Yamane
健司 山根
Takeshi Kozuka
毅士 古塚
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MOKUSHITSU FUKUGOU ZAIRYO GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Original Assignee
MOKUSHITSU FUKUGOU ZAIRYO GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイオマスを出発材料とする焼成炭化物の粉
末と、金属粉末もしくは金属酸化物粉末とから高温度焼
成と所定形状への成形とを同時にかつ短時間に行なうこ
とにより高い導電性能を有する複合焼結炭を提供する。 【解決手段】 杉等の木材、コーヒー豆滓、ビール粕等
のバイオマスをほぼ700℃で焼成した焼成炭化物の粉
末に対し、Fe等の金属粉末もしくはFe2 O3等の金
属酸化物粉末を混合する。この混合粉末を原料として好
ましくは混合粉末の原料のみを型内に充填し、加圧しつ
つ粉末粒子間に通電する通電焼結法により成形と焼結と
を同時に行なって複合焼結炭を得る。この結果、体積固
有抵抗率が極めて低く高い導電性を有する複合焼結体が
得られ、良質な黒鉛化構造を有する黒鉛電極材料,導電
性材料,電磁遮蔽材料としての有効利用や量産化を可能
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物系有機資源で
あるバイオマスと、金属もしくは金属酸化物との混合物
を出発材料として通電焼結法により焼結されて導電性に
優れた炭素材料として用いられる複合焼結炭に関する。
【0002】
【従来の技術】ところで、上記のバイオマスの一種であ
る木質原料を加熱処理することにより焼成炭化物である
木炭を得ることは、一般に知られている。そして、近
年、この木炭をさらに高品位化して炭素素材として有効
利用しようとする試みが行われている。この試みの一つ
として、その炭素素材を原料として所定形状の成形体に
成形して導電性材料もしくは電磁遮蔽材料等の用途に利
用することが考えられている。ここで、木質原料から高
品位の炭素素材を得るには、まず、300℃〜800℃
の低温度域で焼成して木炭を製造し、次に、この木炭を
800℃〜3000℃の高温度域で焼成して高品位の炭
素素材を製造するという低温度域と高温度域との2段焼
成が考えられる。そして、得られた炭素素材の粉末にバ
インダを混合させて加熱しながら所定形状に加圧成形す
ることにより、上記の成形体を得ることが考えられる。
そして、木炭を上記の高温度域で焼成するには外加熱型
の電気炉を用いるのが一般的である。
【0003】なお、従来より炭素材料を得る方法とし
て、例えばカーボンファイバを得る場合には、ポリアク
リルニトリル(PAN)、ピッチ、もしくは、ベンゼ
ン、メタン等を出発材料として、これらの出発材料を高
温処理することにより製造することが知られている。ま
た、電極材料用の炭素材料を得る場合には、コークスを
微粉とし、この微粉末に対しヒッチバインダを加えて高
温下で加圧することにより製造することが知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の成形
体の製造においては、上記電気炉では炉内の昇温に数時
間を必要とする上、炭素素材への焼成処理後、炉内から
その炭素素材を取り出すまでに冷却を待つ必要があり、
炭素素材から成形体の成形までにもかなりの時間と手間
とを要することになる。さらに、上記の成形体の成形に
おいても、炭素素材の粉末をそれ単独で成形することは
できないため、バインダを用いる必要があり、しかも、
その成形に加圧もしくは加熱が必要になる。このように
多大な労力と時間とを要し、製造の能率が極めて低いも
のとなって量産性に欠けるという不都合がある。その
上、1000℃以上の焼成温度で焼成しても得られる成
形体の体積固有抵抗率は10-1Ω・cm程度(材料学会
誌 43,485 156頁1993年)と高く、この
ため、導電性材料や電磁遮蔽材料として用いる材料とし
てより高い導電性能が求められている。
【0005】一方、粉末原料から焼結体を製造する方法
として通電焼結法が知られているが(特公昭56−49
849号公報参照)、この場合も、バインダとしての焼
結助材を必要とすると考えられている。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、高温度焼成と
所定形状への成形とを同時にかつ短時間に行なうことに
より容易に焼結体を得つつ、バイオマスを含む物質を出
発材料として高い導電性能を有し緻密化された炭素材料
としての複合焼結炭を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1〜5記載の発明は、バイオマスを含む物質
を焼成して得られた焼成炭化物の粉末に対し金属の粉末
もしくは金属酸化物の粉末を混合した混合粉末を原料と
し、この原料を型内に充填した状態で加圧しつつ粉末粒
子間に通電することにより焼結して複合焼結炭とするも
のである。
【0008】ここで、上記バイオマスとは生物系有機資
源のことであり、木材,竹,草,コーヒー豆の殻等の植
物性残渣,紙,もしくは,パルプ等のセルロースを含む
物質のことである。また、このようなバイオマスを含む
物質とは例えば上記の紙,バージンパルプもしくは故紙
等と、フェノール系樹脂,オレフィン系樹脂もしくはデ
ンプン系生分解性樹脂等との複合材のことである。これ
らのバイオマスとしては、資源の有効活用の観点から、
例えば間伐材,製材屑,未利用木材,家屋解体材等の廃
木材、刈草、ヤシ殻、パームツリー、もしくは、ビール
粕,ジュースの絞り滓,焼酎粕,コーヒー滓,おから,
モミ殻,キビ殻,フスマ等の植物性残滓等の廃棄物質を
用いることが好ましい。また、バイオマスを含む物質を
焼成した焼成炭化物としてはほぼ300℃からほぼ80
0℃までの温度域で焼成したものが好ましく、また、金
属の粉末もしくは金属酸化物の粉末としては、Cu,A
l,Ag,Ti,Ni,Li,Si,Fe,Pt,V,
Cr,Mn,Co,Zr,Mo,Pd,K,Sn,Au
の内から選択された1種もしくは2種以上の金属の粉末
もしくはその1種もしくは2種以上の金属の各金属酸化
物の粉末とするのが好ましい。さらに、通電焼結法で型
内に充填するのはバインダを用いないで上記の混合粉末
のみを用いるのが好ましい。加えて、上記の複合焼結炭
は減圧状態で通電焼結が行われたものであることが好ま
しい。
【0009】上記の構成の場合、バイオマスを含む物質
を焼成して得られた焼成炭化物は乱雑な結晶配列を有す
る無定形炭素材料であり難黒鉛化炭素材料であるにも拘
らず、上記の如き通電焼結により焼結された複合焼結炭
は緻密化されて良質な黒鉛化構造を有するものとなる。
加えて、この複合焼結炭は上記焼成炭化物の粉末に対し
金属の粉末もしくは金属酸化物の粉末を混合した混合粉
末を原料として焼結形成されたものであるため、焼成炭
化物の粉末のみを単独で原料として焼結形成した焼結炭
よりも大幅に高い導電性を示すものとなる。従って、こ
の複合焼結炭を、導電性材料、電磁遮蔽材、放電加工電
極,リチウム電池やカドミウム電池等の負極,温度差も
しくは濃度差発電における正・負極等の電極、スパッタ
リング用部材,サセプタ,ルツボもしくはボード等の半
導体プロセス用部材等の用途に用いることが可能にな
る。
【0010】また、上記の通電焼結において、焼成炭化
物である木炭の粉末と、金属もしくは金属酸化物の粉末
との混合粉末を型内で加圧しながら直接パルス電圧を加
えることにより粉末粒子間にミクロ放電が生じ、これに
より、粉末粒子の表面にプラズマが発生してその表面が
清浄にされて活性化する。これと同時に、粉末粒子間に
ジュール熱が発生して粉末粒子同士が熱接合して複合さ
れ型に対応する所定形状に成形された状態の複合焼結体
が製造される。つまり、上記通電により上記混合粉末の
原料が内部から加熱され、その加熱された粉末粒子同士
の接触が加圧により促進されて互いに接合、すなわち、
焼結が行われて黒鉛化(結晶化)される。このため、従
来の電気炉を用いて高温度域の焼成を行なう場合と比べ
て、焼結と成形とが同時に行なわれて成形のための特別
な装置が不要となる上、電気炉内に入れたり、電気炉外
に出したりする手間が省略される。しかも、電気炉で昇
温させる場合と比べ、大幅に短時間(数分間)で焼成及
び焼結を完了させることができる上、上記の黒鉛化がよ
り低い温度で生じることになる。これにより、バイオマ
スを含む物質から導電性材料等の用途に用いる複合焼結
体を容易に得ることが可能になる。また、上記型に対し
バインダを混合せずに、上記混合粉末をのみ充填して複
合焼結体とすることにより、バインダ等の焼結助材が不
要となる上、そのバインダとの面倒な均一混合等の作業
も不要となり、より一層容易に複合焼結体を得ることが
可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0012】<第1実施形態>図1は、本発明の複合焼
結体を通電焼結法により製造する装置を示し、1は型、
2,2は電極兼加圧用パンチ、3は原料の混合粉末であ
る。
【0013】上記型1は、内部に上下に開口する円柱状
の孔1aが形成され、この孔1aの内径とほぼ同じ外径
の電極兼加圧用パンチ2,2が上下各側から上下方向に
相対移動可能に内嵌されるようになっている。そして、
上記型1内の両電極兼加圧用パンチ2,2間に混合粉末
3を充填した状態で両電極兼加圧用パンチ2,2が図示
省略のプレス装置により図1矢印方向に押圧され、同時
に図示省略の電源装置から両電極兼加圧用パンチ2,2
間に通電されて両者2,2間の混合粉末3が成形されか
つ焼結されるようになっている。
【0014】上記混合粉末3は、バイオマスを焼成して
得られた焼成炭化物の粉末と、金属の粉末もしくは金属
酸化物の粉末とを混合したものである。上記焼成炭化物
の粉末は、バイオマスとしての伐採木や間伐材等を原料
として図外の炭化炉でほぼ300℃〜ほぼ800℃の低
温度域で加熱処理することにより得た焼成炭化物(木
炭)を所定径の粉末に調整したものである。また、上記
金属の粉末もしくは金属酸化物の粉末は、Cu,Al,
Ag,Ti,Ni,Li,Si,Fe,Pt,V,C
r,Mn,Co,Zr,Mo,Pd,K,Sn,Auの
内から選択された1種もしくは2種以上の金属の粉末、
もしくは、上記1種もしくは2種以上の金属の金属酸化
物の粉末を用いる。焼成炭化物の粉末と、金属粉末もし
くは金属酸化物粉末との混合比率は、重量比で焼成炭化
物粉末100に対し金属粉末もしくは金属酸化物粉末1
〜50とするのが好ましい。もちろん金属粉末もしくは
金属酸化物粉末を重量比で50以上としてもよいが、重
量比で50程度の混合比率で十分に高い導電性能を有す
る複合焼結体にすることができる。一方、金属粉末もし
くは金属酸化物粉末の節約・低減化という観点からはそ
の混合比率を小さくすることが好ましく、重量比で1〜
25,25〜50、細かくは1〜10,11〜25の範
囲の値とするのが好ましい。
【0015】そして、この混合粉末3を上記型1内の両
電極兼加圧用パンチ2,2間に充填し、この充填した混
合粉末3を上記両電極兼加圧用パンチ2,2間に挟み込
んで加圧しながら所定電流を数分間にわたり通電する。
この通電により、まず、混合粉末3の粒子間にミクロ放
電を起こさせてその粒子表面にプラズマを発生させ、こ
れにより、粒子表面を清浄化させて活性化させる。これ
と連続して、上記通電により混合粉末3の粒子間にジュ
ール熱を発生させて、その熱により粒子同士を焼成しな
がら熱接合させる。この結果、上記型1の内周面と両電
極兼加圧パンチ2,2の各先端面とにより所定の円柱形
状に成形された複合焼結体が得られる。
【0016】なお、上記の型1内への充填は上記の混合
粉末3のみを用いて行うのが好ましいが、その混合粉末
3に対し固定炭素50%以上を含有する焼結助材を30
重量%程度以下の範囲で混合するようにしてもよい。ま
た、上記の混合粉末3に対し他の無機質粉末,セラミッ
クス粉末等を混合し、木炭粉末,金属粉末,金属酸化物
粉末,無機質粉末,セラミックス粉末等からなる複合焼
結体を得るにしてもよい。また、得られる焼結体を厚み
方向に濃度分布が変化するようなもの(傾斜機能材料)
にするために、上記の木炭粉末と他の金属粉末等との混
合割合を上記厚み方向に変化させて型1内に充填し、こ
れを加圧しながら通電焼結してもよい。さらに、上記の
通電焼結法を実施する型1や両電極兼加圧パンチ2,2
が設置された空間を所定の負圧もしくは真空状態にして
行なってもよい。また、Ar,N2 ,He等の不活性ガ
ス中或いは空気中で行ってもよい。
【0017】<第2実施形態>図2は、本発明の複合焼
結炭を通電焼結法により製造するための装置を示し、1
1はフレーム、12は型である黒鉛製のダイス、13
a,13bはダイス12内に嵌入される上下の各パン
チ、14a,14bは上下の両パンチ13a,13bを
挟む上下部の各電極、15は上下部電極14a,14b
に接続された電源、16は上部電極14bを押圧する油
圧シリンダ、17は上記ダイス12,上下両パンチ13
a,13b及び上下部電極14a,14bを内部に配設
した真空チャンバ、18は真空チャンバ17内を真空引
きするための真空ポンプ、19は両パンチ13a,13
b間に挟まれたダイス12内の温度を計測する放射温度
計である。
【0018】上記ダイス12は、図3に詳細を示すよう
に、内部に上下方向に開口する円柱状の孔12aが形成
され、この孔12aの内径とほぼ同じ外径の各パンチ1
3a,13bが上下各側から上下方向に相対移動可能に
内嵌されるようになっている。そして、真空ポンプ18
の作動により真空チャンバ17内を所定の真空状態に
し、油圧シリンダ16を作動させて上部電極14aを介
して上側パンチ13aを押圧することにより上下パンチ
13a,13b間の焼結対象の粉末20(図4参照)を
加圧しつつ、上下部電極14a,14bに対し電源15
から通電させて焼結するようになっている。この際の焼
結温度を放射温度計19により計測しながら所定温度に
する。
【0019】次に、前述のバイオマスを含む物質を出発
材料として焼結炭を得るプロセスについて図4に基づい
て説明する。基本的には、第1実施形態の場合と同様の
木質系材料を図示省略の炭化炉でほぼ300℃〜800
℃の低温度域で加熱処理して炭化させることにより焼成
炭化物(木炭)を得る低温焼成と、その木炭を粉砕して
所定径に調整した粉末に第1実施形態と同様の金属粉末
もしくは金属酸化物粉末を第1実施形態と同様に所定量
混合して混合粉末を得る原料調整と、通電焼結(放電焼
結)により800℃〜3000℃の高温度域で焼結して
複合焼結炭を得る高温焼成とを行う。上記低温焼成で
は、炭化炉での加熱処理に伴い発生した煙をアフタバー
ナにより燃焼させて無公害化させた上で排気する。ま
た、上記高温焼成では、上記木炭を粉砕処理して所定径
の粉末にし、その木炭粉末と上記金属粉末もしくは金属
酸化物粉末とをそれぞれ計量して均一に混合しその混合
粉末の所定量をダイス12の上下パンチ13a,13b
間に型詰めし、その後、真空チャンバ17内で所定の真
空状態下で上記の油圧シリンダ16により所定の高圧力
を付与しつつ放電焼結し、これを冷却して複合焼結炭を
得る。
【0020】
【実施例】以下、実施例においてさらに詳細に説明す
る。
【0021】<実施例1>杉材をほぼ700℃の温度で
加熱処理して焼成炭化物を製造し、これを20〜40メ
ッシュの粉末にして木炭粉末とする。一方、金属粉末と
してFeを同様に20〜40メッシュの粉末にしてFe
粉末を用意する。そして、0.3053gの木炭粉末に
対し0.1619gのFe粉末を均一に混合し、木炭/
Feの混合粉末を用意する。この混合粉末の原料のみを
型1内に充填し、型1の保護のために1〜0.1Torr
の真空雰囲気で、加圧力を500Kg/cm2 、電流値
を750A、電圧を3.3Vにして5分間焼結して木炭
/Feの複合焼結体を作成した(表1の試料No.1参
照)。そして、得られた複合焼結体のかさ密度(g/c
m3 )と体積固有抵抗率(Ω・cm)とを測定した。
【0022】なお、本実施例1及び以下の実施例2〜4
では、混合粉末と電極兼加圧用パンチ2,2との間に黒
鉛シートを介在させて炭素が各パンチ2に付着するのを
防止するようにした。
【0023】<実施例2>上記実施例1の木炭粉末0.
3081gに対し、金属粉末として20〜40メッシュ
のAl粉末0.1670gを均一に混合し、木炭/Al
の混合粉末を用意する。この混合粉末の原料のみを型1
内に充填し、1〜0.1Torr の真空雰囲気で、加圧力
を500Kg/cm2 、電流値を500A、電圧を3.
1Vにして5分間焼結して木炭/Alの複合焼結体を作
成した(表1の試料No.2参照)。そして、得られた
複合焼結体のかさ密度(g/cm3 )と体積固有抵抗率
(Ω・cm)とを測定した。
【0024】<実施例3>上記実施例1の木炭粉末0.
3032gに対し、金属酸化物粉末として20〜40メ
ッシュのFe2 O3 粉末0.1618gを均一に混合
し、木炭/Fe2 O3 の混合粉末を用意する。この混合
粉末の原料のみを型1内に充填し、1〜0.1Torr の
真空雰囲気で、加圧力を500Kg/cm2 、電流値を
900A、電圧を4.0Vにして5分間焼結して木炭/
Fe2 O3 の複合焼結体を作成した(表1の試料No.
3参照)。そして、得られた複合焼結体のかさ密度(g
/cm3 )と体積固有抵抗率(Ω・cm)とを測定し
た。
【0025】<実施例4>上記実施例1の木炭粉末0.
3000gに対し、金属粉末として20〜40メッシュ
のCu粉末0.1500gを均一に混合し、木炭/Cu
の混合粉末を用意する。この混合粉末の原料のみを型1
内に充填し、1〜0.1Torr の真空雰囲気で、加圧力
を500Kg/cm2 、電流値を550A、電圧を2.
7Vにして5分間焼結して木炭/Cuの複合焼結体を作
成した(表1の試料No.4参照)。そして、得られた
複合焼結体のかさ密度(g/cm3 )と体積固有抵抗率
(Ω・cm)とを測定した。
【0026】<実施例5>実施例3と同様に木炭粉末
と、Fe2 O3 粉末との組み合わせの場合について、木
炭粉末と、Fe2 O3 粉末との混合割合を木炭粉末10
0に対しFe2 O3粉末50の重量比、木炭粉末100
に対しFe2 O3 粉末25の重量比にそれぞれ設定した
2種類の混合粉末を用いて、焼結温度(内部温度)をほ
ぼ1000℃〜2000℃の間で種々変化させて木炭/
Fe2 O3 の複合焼結体を作成し、それぞれの体積固有
抵抗率(Ω・cm)を測定した。なお、この場合の焼結
条件としては、加圧力を500Kg/cm2 、焼結時間
を5分間とし、電流値及び電圧を変化させて内部温度が
ほぼ1000℃〜2000℃になるようにした。
【0027】<試験結果1>上記の実施例1〜4の配
合,焼結条件及び測定結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】(体積固有抵抗率)表1の試験結果による
と、Fe2 O3 を混合した実施例3及びFeを混合した
実施例1の体積固有抵抗率がそれぞれ3.916×10
-4Ω・cm,4.125×10-4Ω・cmと極めて低い
値を示し、実施例4の体積固有抵抗率が3.980×1
-3Ω・cm、実施例2の体積固有抵抗率が2.468
×10-2Ω・cmとかなり低い値を示した。これらの木
炭粉末に金属粉末もしくは金属酸化物粉末を混合した複
合焼結体においては、もっとも高い体積固有抵抗率を示
した実施例2ですら、木炭を1000℃以上で焼成した
場合の体積固有抵抗率10-1Ω・cm(前掲の材料学会
誌参照)と比較しても大幅に低く、優れた導電性を示す
ものが得られた。従って、導電材料もしくは電磁遮蔽材
料として好適に用いることができるものが得られてい
る。
【0030】(かさ密度)かさ密度についても、上記の
Fe2 O3 を混合した実施例3及びFeを混合した実施
例1がそれぞれ2.45g/cm3 ,2.29g/cm
3 と極めて高い値を示し、実施例2及び実施例4でもそ
れぞれ1.60g/cm3 ,1.75g/cm3 と木炭
粉末のみを焼結した場合よりもかなり高い値を示した。
【0031】(焼結時間及び焼結温度)焼結時間につい
ては、実施例1〜実施例4においてそれぞれ5分間とし
たが、内部温度が1300℃〜1700℃の高温焼成を
行うことができ、そのような高温焼成を電気炉を用いる
場合と比べ極めて短時間で行うことができた。
【0032】<試験結果2>上記の実施例5についての
測定結果を図5に示す。
【0033】図5によれば、木炭/Fe2 O3 の混合比
率が重量比で100/50の場合の体積固有抵抗率(同
図の点線参照)は焼結温度が1000℃〜2000℃の
範囲では4×10-4Ω・cm前後の値を示し、混合比率
が重量比で100/25の場合の体積固有抵抗率(同図
の実線参照)は焼結温度が1000℃〜2000℃の範
囲では5×10-3Ω・cm〜9×10-4Ω・cmと焼結
温度が高い程、値が低くなる傾向を示した。従って、混
合比率が100/25と金属酸化物粉末の混合量を少な
くしていっても、木炭を1000℃以上で焼成した場合
の体積固有抵抗率10-1Ω・cm(前掲の材料学会誌参
照)と比較しても大幅に低く、優れた導電性を示すもの
が得られた。これらの体積固有抵抗率の測定結果の傾向
から見ると、上記のFe2 O3 粉末の混合量を上記の1
00/25の場合よりもさらに少なくして終局的には木
炭/Fe2 O3 の混合比率を重量比で100/1にした
としても、上記の木炭を1000℃以上で焼成した場合
よりも低い体積固有抵抗率を達成し得ると考えられる。
また、Fe2 O3 粉末の混合量を上記の100/50程
度にすれば、黒鉛と同等以上の低体積固有抵抗率を実現
して高導電性能を実現することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜請求項
5のいずれかに記載の通電焼結法により焼結された複合
焼結炭によれば、バイオマスを含む物質を焼成して得ら
れる焼成炭化物は難黒鉛化炭素材料であるにも拘らず、
この焼成炭化物の粉末に対し金属粉末もしくは金属酸化
物粉末を混合した混合粉末を原料として通電焼結により
焼結された複合焼結炭により、緻密化されて良質な黒鉛
化構造を有する炭素材料,黒鉛材料を提供することがで
きる上に、極めて低電気抵抗(高導電性)を有する炭素
材料を提供することができるようになる。さらに、上記
の複合焼結炭は通電焼結法により容易に得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態及び実施例で用いる型及
び電極兼パンチを示す断面説明図である。
【図2】第2実施形態で用いる通電焼結装置の模式図で
ある。
【図3】図2の通電焼結装置で用いる型及びパンチの一
部切欠き斜視図である。
【図4】第2実施形態での製造プロセスを示す工程図で
ある。
【図5】木炭/Fe2 O3 についての焼結温度と体積固
有抵抗率との関係図である。
【符号の説明】
1 型 3 混合粉末(原料) 12 ダイス(型) 20 混合粉末(原料)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイオマスを含む物質を焼成して得られ
    た焼成炭化物の粉末に対し金属の粉末もしくは金属酸化
    物の粉末を混合した混合粉末を原料とし、この原料が型
    内に充填された状態で加圧されつつ粉末粒子間に通電さ
    れて焼結されてなることを特徴とする通電焼結法により
    焼結された複合焼結炭。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 バイオマスを含む物質はセルロースを含む物質であるこ
    とを特徴とする通電焼結法により焼結された複合焼結
    炭。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 金属の粉末もしくは金属酸化物の粉末は、Cu,Al,
    Ag,Ti,Ni,Li,Si,Fe,Pt,V,C
    r,Mn,Co,Zr,Mo,Pd,K,Sn,Auの
    内から選択された1種もしくは2種以上の金属の粉末も
    しくは上記1種もしくは2種以上の金属の金属酸化物の
    粉末であることを特徴とする通電焼結法により焼結され
    た複合焼結炭。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 焼成炭化物は、ほぼ300℃からほぼ800℃までの温
    度域で焼成されたものであることを特徴とする通電焼結
    法により焼結された複合焼結炭。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 型内に充填された粉末原料に対する加圧と通電とが減圧
    状態で行われて焼結されてなることを特徴とする通電焼
    結法により焼結された複合焼結炭。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7198658B2 (en) * 2002-10-09 2007-04-03 Kobe Steel, Ltd. Method for producing feed material for molten metal production and method for producing molten metal
CN113133298A (zh) * 2021-04-21 2021-07-16 赛福纳米科技(徐州)有限公司 纳米碳基电磁屏蔽材料的制备方法
CN115740442A (zh) * 2022-11-24 2023-03-07 北京科技大学 用于烧结的复合电极、制备工艺、烧结装置及烧结方法

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