JPH11131348A - 炭素繊維の製造方法及び製造装置 - Google Patents
炭素繊維の製造方法及び製造装置Info
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- JPH11131348A JPH11131348A JP9311106A JP31110697A JPH11131348A JP H11131348 A JPH11131348 A JP H11131348A JP 9311106 A JP9311106 A JP 9311106A JP 31110697 A JP31110697 A JP 31110697A JP H11131348 A JPH11131348 A JP H11131348A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 太い前駆体繊維束を使用する際にも、耐炎化
処理に伴う問題を解消し、安定して低コストで炭素繊維
を製造する。 【解決手段】 フィラメント数が30,000本以上の
前駆体繊維束の末端部同士を、耐炎化温度において非発
熱性である接続媒体を介して、ニードルパンチによる絡
合により接続し、次いで焼成することを特徴とする、炭
素繊維の製造方法および製造装置。
処理に伴う問題を解消し、安定して低コストで炭素繊維
を製造する。 【解決手段】 フィラメント数が30,000本以上の
前駆体繊維束の末端部同士を、耐炎化温度において非発
熱性である接続媒体を介して、ニードルパンチによる絡
合により接続し、次いで焼成することを特徴とする、炭
素繊維の製造方法および製造装置。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭素繊維の製造方
法及び製造装置に関し、とくに、炭素繊維の原糸である
前駆体繊維の接続技術に関する。
法及び製造装置に関し、とくに、炭素繊維の原糸である
前駆体繊維の接続技術に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維は、従来の航空機、スポーツ用
途に加え、建築・土木、エネルギー関係の産業用途も立
ち上がり始め、需要が急速に伸びている。この伸びをさ
らに加速するために、より低コストの炭素繊維が望まれ
ている。低コスト化の手段の一つとして、多フィラメン
トの原糸を高密度で焼成し、炭素繊維の生産性を向上さ
せる方法があるが、糸条密度を高くすると、耐炎化工程
での糸自身の発熱により酸化反応が暴走しやすいという
問題がある。そのため、糸条密度を高くする場合には、
暴走反応による糸切れを防止するため、耐炎化工程での
耐炎化温度を通常の温度よりも低い温度に設定し、長時
間をかけて耐炎化する必要がある。しかし、この耐炎化
温度の低下幅が大きいと、耐炎化時間が長くなりすぎ
て、せっかく高糸条密度焼成を行っても生産性向上には
結び付かない。
途に加え、建築・土木、エネルギー関係の産業用途も立
ち上がり始め、需要が急速に伸びている。この伸びをさ
らに加速するために、より低コストの炭素繊維が望まれ
ている。低コスト化の手段の一つとして、多フィラメン
トの原糸を高密度で焼成し、炭素繊維の生産性を向上さ
せる方法があるが、糸条密度を高くすると、耐炎化工程
での糸自身の発熱により酸化反応が暴走しやすいという
問題がある。そのため、糸条密度を高くする場合には、
暴走反応による糸切れを防止するため、耐炎化工程での
耐炎化温度を通常の温度よりも低い温度に設定し、長時
間をかけて耐炎化する必要がある。しかし、この耐炎化
温度の低下幅が大きいと、耐炎化時間が長くなりすぎ
て、せっかく高糸条密度焼成を行っても生産性向上には
結び付かない。
【0003】高糸条密度焼成でのもう一つの問題は、繊
維束自身の糸条密度よりも繊維束端部同士の接続部の糸
条密度の方が高いので、暴走反応が起きやすいというこ
とである。焼成工程の原糸である前駆体繊維束は、通常
ボビンやスプールなどに巻き上げられたり、箱体内に収
容された状態で供給されるので、これらの前駆体繊維を
連続的に焼成し炭素繊維に転換するためには、上記の巻
き上げられたり箱体内に収容されている前駆体繊維の繊
維束末端部を何らかの手段でその前の前駆体繊維束の末
端部に接続する必要がある。
維束自身の糸条密度よりも繊維束端部同士の接続部の糸
条密度の方が高いので、暴走反応が起きやすいというこ
とである。焼成工程の原糸である前駆体繊維束は、通常
ボビンやスプールなどに巻き上げられたり、箱体内に収
容された状態で供給されるので、これらの前駆体繊維を
連続的に焼成し炭素繊維に転換するためには、上記の巻
き上げられたり箱体内に収容されている前駆体繊維の繊
維束末端部を何らかの手段でその前の前駆体繊維束の末
端部に接続する必要がある。
【0004】接続方法としては、特公昭53−2341
1号公報に記載されているように、前駆体繊維束を結び
合わせて耐炎化した後結び目を切断除去し、改めて結び
直して炭化する方法、特開昭54−50624号公報に
記載の接続部にシリコングリース等の耐炎性化合物を付
与する方法、特開昭56−37315号公報に記載の前
駆耐繊維束の両末端部を予め熱処理し、特殊な結び方で
接続して焼成する方法や、特開昭58−208420号
公報に記載の高速流体処理により絡合する方法などがあ
る。しかし、これらいずれの方法においても、結合部で
糸条密度が繊維自身の糸条密度よりも相当高くなるた
め、耐炎化処理時に蓄熱による焼損、糸切れなどが発生
しやすい。
1号公報に記載されているように、前駆体繊維束を結び
合わせて耐炎化した後結び目を切断除去し、改めて結び
直して炭化する方法、特開昭54−50624号公報に
記載の接続部にシリコングリース等の耐炎性化合物を付
与する方法、特開昭56−37315号公報に記載の前
駆耐繊維束の両末端部を予め熱処理し、特殊な結び方で
接続して焼成する方法や、特開昭58−208420号
公報に記載の高速流体処理により絡合する方法などがあ
る。しかし、これらいずれの方法においても、結合部で
糸条密度が繊維自身の糸条密度よりも相当高くなるた
め、耐炎化処理時に蓄熱による焼損、糸切れなどが発生
しやすい。
【0005】また、特公昭60−2407号公報では、
蓄熱を抑制するために、耐炎化糸または炭素繊維を介在
させているが、接続方法がこぶ結びであるため、結び目
が引き締められて糸条密度が高くなり蓄熱抑制効果が小
さい。
蓄熱を抑制するために、耐炎化糸または炭素繊維を介在
させているが、接続方法がこぶ結びであるため、結び目
が引き締められて糸条密度が高くなり蓄熱抑制効果が小
さい。
【0006】これらを改善する方法として、特公平1−
12850号公報では、前駆耐繊維束同士または前駆体
繊維束と耐炎化糸を高速流体処理により絡合する方法が
挙げられている。図1は、その実施例を示す図である。
これは、結合する繊維束同士の末端部2aを単に束状の
まま重ねてノズル1の処理室4内に配置し、約5〜60
%弛緩させた後、高速流体処理を施す方法である。ま
た、耐炎化糸を介在させる接続方法では、耐炎化糸が耐
炎化工程においてほとんど発熱しないので、前駆体繊維
束同士の接続に比べて、接続部での蓄熱が少ないという
効果がある。
12850号公報では、前駆耐繊維束同士または前駆体
繊維束と耐炎化糸を高速流体処理により絡合する方法が
挙げられている。図1は、その実施例を示す図である。
これは、結合する繊維束同士の末端部2aを単に束状の
まま重ねてノズル1の処理室4内に配置し、約5〜60
%弛緩させた後、高速流体処理を施す方法である。ま
た、耐炎化糸を介在させる接続方法では、耐炎化糸が耐
炎化工程においてほとんど発熱しないので、前駆体繊維
束同士の接続に比べて、接続部での蓄熱が少ないという
効果がある。
【0007】この方法に使用されるノズルは、図1に示
すように小さな絡合処理室4に設けられた2つのノズル
孔3から噴射される高速噴射流体が絡合処理室内でぶつ
かって乱流が発生し、繊維束を開繊、絡合させる構造で
あるため、フィラメント数の少ない繊維束に対しては十
分に開繊、絡合させることができる。
すように小さな絡合処理室4に設けられた2つのノズル
孔3から噴射される高速噴射流体が絡合処理室内でぶつ
かって乱流が発生し、繊維束を開繊、絡合させる構造で
あるため、フィラメント数の少ない繊維束に対しては十
分に開繊、絡合させることができる。
【0008】しかし、絡合させる繊維束のフィラメント
数が多くなると、ノズルから噴射された噴射流体が、繊
維束全体に当たらなくなり、繊維束が単糸レベルで混繊
せず、幾つかの小束に分かれて絡まるようになる。この
ような小束の絡まりが結合部に不均一に生じると、局部
的に繊維束の糸条密度の高い部分ができて蓄熱しやすく
なる。また、絡まりも弱いため、接合強度も弱くなる。
上記公報に記載されている各実施例においても、フィラ
メント数12,000本までの繊維束でしか実施されて
おらず、本方法を用いて、フィラメント数30,000
本以上の前駆体繊維束の末端部同士を直接接続または耐
炎化糸を介在させて接続しても、上述した理由により耐
炎化工程で破断するか蓄熱による焼き切れが発生する。
数が多くなると、ノズルから噴射された噴射流体が、繊
維束全体に当たらなくなり、繊維束が単糸レベルで混繊
せず、幾つかの小束に分かれて絡まるようになる。この
ような小束の絡まりが結合部に不均一に生じると、局部
的に繊維束の糸条密度の高い部分ができて蓄熱しやすく
なる。また、絡まりも弱いため、接合強度も弱くなる。
上記公報に記載されている各実施例においても、フィラ
メント数12,000本までの繊維束でしか実施されて
おらず、本方法を用いて、フィラメント数30,000
本以上の前駆体繊維束の末端部同士を直接接続または耐
炎化糸を介在させて接続しても、上述した理由により耐
炎化工程で破断するか蓄熱による焼き切れが発生する。
【0009】それに加えて、多フィラメント糸の場合、
収容状態から解舒するときの取り扱い性向上のために、
繊維束に捲縮をかけて集束性を持たせる場合があるが、
捲縮のかかった繊維束は嵩高で、各単糸が少しずつ絡ま
り合っているため、捲縮のかかったトウ状前駆体繊維束
の末端部同士の接続を上記特公平1−12850号公報
の方法を用いて実施することはさらに困難である。この
場合、捲縮により集束した繊維束同士を重ねて高速流体
処理を施しても、繊維束同士が捲縮のため単糸レベルで
開繊せず、また、嵩高で綿状であるため、繊維の単糸レ
ベルでの動きが抑制されて、繊維束同士が十分に混繊せ
ず、従って、絡合が不均一で接合強度も非常に低い。
収容状態から解舒するときの取り扱い性向上のために、
繊維束に捲縮をかけて集束性を持たせる場合があるが、
捲縮のかかった繊維束は嵩高で、各単糸が少しずつ絡ま
り合っているため、捲縮のかかったトウ状前駆体繊維束
の末端部同士の接続を上記特公平1−12850号公報
の方法を用いて実施することはさらに困難である。この
場合、捲縮により集束した繊維束同士を重ねて高速流体
処理を施しても、繊維束同士が捲縮のため単糸レベルで
開繊せず、また、嵩高で綿状であるため、繊維の単糸レ
ベルでの動きが抑制されて、繊維束同士が十分に混繊せ
ず、従って、絡合が不均一で接合強度も非常に低い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上述
した問題点に鑑み、フィラメント数30,000本以上
の太い前駆体繊維束を接続する場合に、接合部の結束強
度向上と接合される繊維束同士の均一な混繊及び絡合、
蓄熱の抑制を実現し、耐炎化工程において接続部が破断
したり、焼き切れたりすることなく工程通過可能で、か
つ前駆体繊維束の耐炎化処理温度に対する前駆体繊維束
接続部の耐炎化処理温度の低下幅を小さくできる炭素繊
維の製造方法及び製造装置を提供することにある。
した問題点に鑑み、フィラメント数30,000本以上
の太い前駆体繊維束を接続する場合に、接合部の結束強
度向上と接合される繊維束同士の均一な混繊及び絡合、
蓄熱の抑制を実現し、耐炎化工程において接続部が破断
したり、焼き切れたりすることなく工程通過可能で、か
つ前駆体繊維束の耐炎化処理温度に対する前駆体繊維束
接続部の耐炎化処理温度の低下幅を小さくできる炭素繊
維の製造方法及び製造装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る炭素繊維の製造方法は、フィラメント
数が30,000本以上の前駆体繊維束の末端部同士
を、耐炎化温度において、非発熱性である接続媒体を介
して、ニードルパンチによる絡合により接続し、次いで
焼成することを特徴とする方法からなる。
に、本発明に係る炭素繊維の製造方法は、フィラメント
数が30,000本以上の前駆体繊維束の末端部同士
を、耐炎化温度において、非発熱性である接続媒体を介
して、ニードルパンチによる絡合により接続し、次いで
焼成することを特徴とする方法からなる。
【0012】ここで耐炎化温度において非発熱性である
とは、耐炎化温度においてDSC(示差走査熱量計)法
で求めた量が500cal/g以下であることをいい、
詳細については後述する。
とは、耐炎化温度においてDSC(示差走査熱量計)法
で求めた量が500cal/g以下であることをいい、
詳細については後述する。
【0013】耐炎化温度において非発熱性である接続媒
体としては、例えば、耐炎化糸を用いることができる。
体としては、例えば、耐炎化糸を用いることができる。
【0014】前駆体繊維束の末端部と接続媒体との接続
には、例えば、上記前駆体繊維束の各末端部を扁平状に
なるように開繊するとともに、接続媒体の一例である耐
炎化糸の末端部を開繊した後(例えば、各々4,000
本/mm以下となるように扁平状に開繊した後)、開繊
された耐炎化糸と前駆体繊維束を重ね合わせた状態で、
ニードルパンチによる絡合により接続する方法を用いる
ことができる。
には、例えば、上記前駆体繊維束の各末端部を扁平状に
なるように開繊するとともに、接続媒体の一例である耐
炎化糸の末端部を開繊した後(例えば、各々4,000
本/mm以下となるように扁平状に開繊した後)、開繊
された耐炎化糸と前駆体繊維束を重ね合わせた状態で、
ニードルパンチによる絡合により接続する方法を用いる
ことができる。
【0015】また、本発明に係る炭素繊維の製造方法
は、フィラメント数が30,000本以上の太い前駆体
繊維束の末端部同士を、前記の非発熱性である接続媒体
を介さずに、ニードルパンチによる絡合により直接接続
し、次いで焼成することを特徴とする方法からなる。
は、フィラメント数が30,000本以上の太い前駆体
繊維束の末端部同士を、前記の非発熱性である接続媒体
を介さずに、ニードルパンチによる絡合により直接接続
し、次いで焼成することを特徴とする方法からなる。
【0016】この場合、前駆体繊維束の末端部同士の接
続には、前駆体繊維束の各末端部を扁平状に開繊した後
(例えば、各々4,000本/mm以下となるように扁
平状に開繊した後)、開繊された前駆体繊維束の末端部
同士を重ね合わせた状態で、ニードルパンチによる絡合
により接続する方法を用いることができる。
続には、前駆体繊維束の各末端部を扁平状に開繊した後
(例えば、各々4,000本/mm以下となるように扁
平状に開繊した後)、開繊された前駆体繊維束の末端部
同士を重ね合わせた状態で、ニードルパンチによる絡合
により接続する方法を用いることができる。
【0017】さらに、前駆体繊維束の末端部同士を直接
接続する場合には、糸繋ぎ部の蓄熱により焼損、焼き切
れを防止するため、耐炎化反応抑制効果のある薬液(耐
炎化反応抑制剤)を糸繋ぎ部に付与する方法を用いるこ
とができる。このような製造方法に用いる耐炎化反応抑
制剤として、ほう酸水を使用できる。
接続する場合には、糸繋ぎ部の蓄熱により焼損、焼き切
れを防止するため、耐炎化反応抑制効果のある薬液(耐
炎化反応抑制剤)を糸繋ぎ部に付与する方法を用いるこ
とができる。このような製造方法に用いる耐炎化反応抑
制剤として、ほう酸水を使用できる。
【0018】また、本発明に用いる前駆体繊維束として
は、捲縮のかかった(捲縮加工された)繊維束と、捲縮
のかかっていない繊維束の両方を用いることができる。
は、捲縮のかかった(捲縮加工された)繊維束と、捲縮
のかかっていない繊維束の両方を用いることができる。
【0019】また、本発明に用いる前駆体繊維束とし
て、捲縮のかかった繊維束であって、繊維束の末端部の
接続部分のみを捲縮除去した前駆体繊維束を用いること
ができる。例えば、前記ニードルパンチによる絡合を施
す前に、絡合処理される前駆体繊維束末端部を熱処理に
より捲縮除去する方法を用いることができる。
て、捲縮のかかった繊維束であって、繊維束の末端部の
接続部分のみを捲縮除去した前駆体繊維束を用いること
ができる。例えば、前記ニードルパンチによる絡合を施
す前に、絡合処理される前駆体繊維束末端部を熱処理に
より捲縮除去する方法を用いることができる。
【0020】さらに、本発明に係る繊維束接続部に非発
熱性の接続媒体を介する炭素繊維の製造装置は、前駆体
繊維束の末端部同士を各々開繊した状態で保持する前駆
体繊維束保持手段と、接続媒体を開繊した状態で保持す
る接続媒体保持手段と、両手段にそれぞれ保持された前
駆体繊維束の末端部と接続媒体の末端部を重ね合わせた
後、前駆体繊維束と接続媒体が重ね合わされた部分にニ
ードルパンチによる絡合処理を施す絡合処理手段とを有
することを特徴とするものからなる。
熱性の接続媒体を介する炭素繊維の製造装置は、前駆体
繊維束の末端部同士を各々開繊した状態で保持する前駆
体繊維束保持手段と、接続媒体を開繊した状態で保持す
る接続媒体保持手段と、両手段にそれぞれ保持された前
駆体繊維束の末端部と接続媒体の末端部を重ね合わせた
後、前駆体繊維束と接続媒体が重ね合わされた部分にニ
ードルパンチによる絡合処理を施す絡合処理手段とを有
することを特徴とするものからなる。
【0021】また、本発明に係る繊維束接続部に上記接
続媒体を介さない炭素繊維の製造装置は、前駆体繊維束
の末端部同士を直接接続する装置であって、前駆体繊維
束の末端部同士を各々開繊した状態で保持する前駆体繊
維束保持手段と、前駆体繊維束の末端部同士が重ね合わ
された部分にニードルパンチによる絡合処理を施す絡合
処理手段とを有することを特徴とするものからなる。
続媒体を介さない炭素繊維の製造装置は、前駆体繊維束
の末端部同士を直接接続する装置であって、前駆体繊維
束の末端部同士を各々開繊した状態で保持する前駆体繊
維束保持手段と、前駆体繊維束の末端部同士が重ね合わ
された部分にニードルパンチによる絡合処理を施す絡合
処理手段とを有することを特徴とするものからなる。
【0022】上記の炭素繊維の製造装置においては、接
続すべき前駆体繊維束の各末端部の保持手段と、ニード
ルパンチを用いた絡合処理手段の他に、さらに、接続す
る前駆体繊維束の絡合処理を施す部分に事前に熱処理に
よる捲縮除去処理を施す捲縮除去手段が設けられていて
もよい。
続すべき前駆体繊維束の各末端部の保持手段と、ニード
ルパンチを用いた絡合処理手段の他に、さらに、接続す
る前駆体繊維束の絡合処理を施す部分に事前に熱処理に
よる捲縮除去処理を施す捲縮除去手段が設けられていて
もよい。
【0023】このような装置を用いることにより、上述
した炭素繊維の製造方法が可能となる。
した炭素繊維の製造方法が可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施の
形態を、図面を参照しながら、説明する。まず、本発明
にかかる(連続的)炭素繊維の製造方法及び製造装置を
好適に用い得る炭素繊維製造工程の一実施形態について
説明する。炭素繊維製造用原糸である前駆体繊維を製造
する工程の速度と焼成工程の速度とは大幅に異なるた
め、前駆体繊維は通常、繊維束としてボビンに巻き上げ
られた状態あるいは箱体(キャン)内に折りたたみ積層
されて収容された状態にて、焼成工程に供給される。以
下に、前駆体繊維がキャンに収容された状態で供給され
る場合について説明する。
形態を、図面を参照しながら、説明する。まず、本発明
にかかる(連続的)炭素繊維の製造方法及び製造装置を
好適に用い得る炭素繊維製造工程の一実施形態について
説明する。炭素繊維製造用原糸である前駆体繊維を製造
する工程の速度と焼成工程の速度とは大幅に異なるた
め、前駆体繊維は通常、繊維束としてボビンに巻き上げ
られた状態あるいは箱体(キャン)内に折りたたみ積層
されて収容された状態にて、焼成工程に供給される。以
下に、前駆体繊維がキャンに収容された状態で供給され
る場合について説明する。
【0025】キャンに収容されていた原糸としての前駆
体繊維束は、キャンから引き出された後、耐炎化炉内で
耐炎化処理される。この耐炎化処理においては、糸条が
酸化性雰囲気化に200〜500℃で加熱処理され、耐
炎化糸とされる。耐炎化糸は、炭化炉内で炭化処理さ
れ、炭素繊維とされる。炭素繊維には、表面処理工程で
必要に応じてサイジング剤付与等の表面処理が施され、
巻取工程で巻き取られて炭素繊維の製品とされる。キャ
ンに収容されていた前駆体繊維束が終端部にくると、次
のキャンに収容されている前駆体繊維束の始端部が接続
される。つまり、前駆体繊維束の末端部同士が接続され
る。接続された前駆体繊維束が続けて焼成され、連続的
に炭素繊維が製造される。本発明は、とくにフィラメン
ト数の多い原糸を用いる炭素繊維の製造方法において、
耐炎化工程前での原糸同士接続方法を、耐炎化処理にお
ける不都合の発生を防止しつつ、改良するものである。
体繊維束は、キャンから引き出された後、耐炎化炉内で
耐炎化処理される。この耐炎化処理においては、糸条が
酸化性雰囲気化に200〜500℃で加熱処理され、耐
炎化糸とされる。耐炎化糸は、炭化炉内で炭化処理さ
れ、炭素繊維とされる。炭素繊維には、表面処理工程で
必要に応じてサイジング剤付与等の表面処理が施され、
巻取工程で巻き取られて炭素繊維の製品とされる。キャ
ンに収容されていた前駆体繊維束が終端部にくると、次
のキャンに収容されている前駆体繊維束の始端部が接続
される。つまり、前駆体繊維束の末端部同士が接続され
る。接続された前駆体繊維束が続けて焼成され、連続的
に炭素繊維が製造される。本発明は、とくにフィラメン
ト数の多い原糸を用いる炭素繊維の製造方法において、
耐炎化工程前での原糸同士接続方法を、耐炎化処理にお
ける不都合の発生を防止しつつ、改良するものである。
【0026】とくにフィラメント数が30,000本以
上の前駆体繊維束が対象となり、キャンから繰り出され
る前駆体繊維束が終端にくると、次のキャンが準備され
て、前駆体繊維束の末端部同士が接続される。
上の前駆体繊維束が対象となり、キャンから繰り出され
る前駆体繊維束が終端にくると、次のキャンが準備され
て、前駆体繊維束の末端部同士が接続される。
【0027】本発明の接続方法には、各末端部に耐炎化
温度において非発熱性の接続媒体を介する方法と、各末
端部を接続媒体を介さないで直接接続する方法とがあ
る。
温度において非発熱性の接続媒体を介する方法と、各末
端部を接続媒体を介さないで直接接続する方法とがあ
る。
【0028】まず、前駆体繊維束の各末端部を、接続媒
体を介して接続する方法について説明する。
体を介して接続する方法について説明する。
【0029】図2は、前駆体繊維束2の各末端部を接続
媒体を介して単糸レベルの絡合により接続する方法の一
例を示す概略側面図である。前駆体繊維束2の各末端部
2a同士は、図2に示すように、接続媒体10を介して
接続される。12は、後述のニードルパンチによる絡合
処理を施した絡合部を示している。この接続媒体10
は、耐炎化温度において非発熱性のものであり、そのよ
うな接続媒体10として例えば耐炎化糸を用いることが
できる。
媒体を介して単糸レベルの絡合により接続する方法の一
例を示す概略側面図である。前駆体繊維束2の各末端部
2a同士は、図2に示すように、接続媒体10を介して
接続される。12は、後述のニードルパンチによる絡合
処理を施した絡合部を示している。この接続媒体10
は、耐炎化温度において非発熱性のものであり、そのよ
うな接続媒体10として例えば耐炎化糸を用いることが
できる。
【0030】ここで、「耐炎化温度において非発熱性で
ある」とは、DSC(示差走査熱量計)法により求めた
発熱量が500cal/g以下であることをいう。
ある」とは、DSC(示差走査熱量計)法により求めた
発熱量が500cal/g以下であることをいう。
【0031】測定方法は以下の通りである。 (1)測定装置 : 示差走査熱量計(DSC)を使用する。 (2)サンプルの調整: 耐炎化糸等2mgを3mm程度に粉砕してアルミパン に挿入する。 (3)測定条件 : 測定雰囲気;空気(大気)中。 温度 ;10℃/分の昇温速度で室温から400 ℃まで昇温する。 (4)発熱量の求め方 図3に示すように、得られた発熱曲線の200℃におけ
る点と400℃における点との間に直線を引き、該直線
と発熱曲線とで囲まれた面積を発熱量(cal/g)と
する。図3には、前駆体原糸と耐炎化糸の特性例を示し
てある。
る点と400℃における点との間に直線を引き、該直線
と発熱曲線とで囲まれた面積を発熱量(cal/g)と
する。図3には、前駆体原糸と耐炎化糸の特性例を示し
てある。
【0032】上記のような非発熱性の接続媒体を介し
て、前駆体繊維束の末端部同士が次のように接続され
る。望ましい接続方法として、前駆体繊維束と耐炎化糸
の末端部を各々扁平状に開繊した後、開繊された前駆体
繊維束の各末端部に接続媒体の両端部を重ね合わせた状
態で、ニードルパンチによる絡合により接続する方法が
適用できる。
て、前駆体繊維束の末端部同士が次のように接続され
る。望ましい接続方法として、前駆体繊維束と耐炎化糸
の末端部を各々扁平状に開繊した後、開繊された前駆体
繊維束の各末端部に接続媒体の両端部を重ね合わせた状
態で、ニードルパンチによる絡合により接続する方法が
適用できる。
【0033】ニードルパンチによる絡合処理を施す部分
の繊維束を、予め扁平状に開繊して重ね合わせておくこ
とにより、ニードルパンチによる絡合処理部で、前駆体
繊維束と接続媒体とを単糸レベルで均一に混繊し、かつ
十分に絡合させることができる。このとき、繊維束が十
分に開繊されていないと、繊維束が束状のまま絡合した
り、前駆体繊維束と接続媒体との混繊が不均一となる場
合がある。そのため、各繊維束の末端部の開繊は、予め
十分に開繊されていることが望ましく、とくにフィラメ
ント数を4,000本/mm以下とすることが望まし
い。
の繊維束を、予め扁平状に開繊して重ね合わせておくこ
とにより、ニードルパンチによる絡合処理部で、前駆体
繊維束と接続媒体とを単糸レベルで均一に混繊し、かつ
十分に絡合させることができる。このとき、繊維束が十
分に開繊されていないと、繊維束が束状のまま絡合した
り、前駆体繊維束と接続媒体との混繊が不均一となる場
合がある。そのため、各繊維束の末端部の開繊は、予め
十分に開繊されていることが望ましく、とくにフィラメ
ント数を4,000本/mm以下とすることが望まし
い。
【0034】また、接続媒体として耐炎化糸を使用する
場合、前駆体繊維束の性状、フィラメント数、形態、破
断強度等に応じて、介在させる耐炎化糸のフィラメント
数を適正な範囲に選ぶことが望ましい。前駆体繊維束の
フィラメント数をGとした場合、接続媒体として使用す
る耐炎化糸のフィラメント数Fが、前駆体繊維束のフィ
ラメント数Gに対して少なくなるにつれて、結束力も低
下するので、耐炎化工程での付与張力に対して接続部が
耐えられなくなる場合があり、耐炎化工程通過率が低下
する要因となる。逆に耐炎化糸のフィラメント数Fが前
駆体繊維束のフィラメント数Gに対して多くなるにつれ
て、接続部の前駆体繊維束を接続媒体が覆う形態とな
り、前駆体繊維束の耐炎化反応熱を除熱し難くなる。こ
の結果として、接続部の蓄熱を抑制する効果が低下する
方向になる。このため、本発明において、接続媒体とし
て介在させる耐炎化糸のフィラメント数は、接続する前
駆体繊維束の性状、フィラメント数、形態、破断強度等
に応じて適正な範囲を選ぶことが望ましく、特に接続媒
体として介在させる耐炎化糸のフィラメント数Fは、前
駆体繊維束のフィラメント数Gに対して、 0.4×G≦F≦1.5×G の関係にあることが望ましい。これは、後述する実施例
から導き出されたものである。
場合、前駆体繊維束の性状、フィラメント数、形態、破
断強度等に応じて、介在させる耐炎化糸のフィラメント
数を適正な範囲に選ぶことが望ましい。前駆体繊維束の
フィラメント数をGとした場合、接続媒体として使用す
る耐炎化糸のフィラメント数Fが、前駆体繊維束のフィ
ラメント数Gに対して少なくなるにつれて、結束力も低
下するので、耐炎化工程での付与張力に対して接続部が
耐えられなくなる場合があり、耐炎化工程通過率が低下
する要因となる。逆に耐炎化糸のフィラメント数Fが前
駆体繊維束のフィラメント数Gに対して多くなるにつれ
て、接続部の前駆体繊維束を接続媒体が覆う形態とな
り、前駆体繊維束の耐炎化反応熱を除熱し難くなる。こ
の結果として、接続部の蓄熱を抑制する効果が低下する
方向になる。このため、本発明において、接続媒体とし
て介在させる耐炎化糸のフィラメント数は、接続する前
駆体繊維束の性状、フィラメント数、形態、破断強度等
に応じて適正な範囲を選ぶことが望ましく、特に接続媒
体として介在させる耐炎化糸のフィラメント数Fは、前
駆体繊維束のフィラメント数Gに対して、 0.4×G≦F≦1.5×G の関係にあることが望ましい。これは、後述する実施例
から導き出されたものである。
【0035】図4は、上述の接続方法の一実施例であ
り、前駆体繊維束11の扁平形状に開繊された末端部1
1aと接続媒体10の両端部との接続方法を示してい
る。この例では、扁平形状に開繊された前駆体繊維束1
1の末端部11aと接続媒体10の重ね合わせ部分が1
2に示すようにニードルパンチによる絡合により接続さ
れている。図4の例では、接続媒体10が片面のみに配
置されているが、それ以外に、接続媒体が、前駆体繊維
束の末端部を両面から挟むようにしてもかまわない。
り、前駆体繊維束11の扁平形状に開繊された末端部1
1aと接続媒体10の両端部との接続方法を示してい
る。この例では、扁平形状に開繊された前駆体繊維束1
1の末端部11aと接続媒体10の重ね合わせ部分が1
2に示すようにニードルパンチによる絡合により接続さ
れている。図4の例では、接続媒体10が片面のみに配
置されているが、それ以外に、接続媒体が、前駆体繊維
束の末端部を両面から挟むようにしてもかまわない。
【0036】ニードルパンチは、一般的には繊維束に対
して垂直な方向に棘を持った針が上下運動して、針の先
端あるいは、棘に引っかかった繊維束が押し込められて
立体的な絡み合いが生じるものであり、本発明の接続用
途においては、ニードルパンチの回数、密度、針の形を
最適化して、所望の結束力を得ることができる。
して垂直な方向に棘を持った針が上下運動して、針の先
端あるいは、棘に引っかかった繊維束が押し込められて
立体的な絡み合いが生じるものであり、本発明の接続用
途においては、ニードルパンチの回数、密度、針の形を
最適化して、所望の結束力を得ることができる。
【0037】また、ニードルパンチ以外の針状手段であ
っても、ニードルパンチと同様に接続する繊維束同士を
絡合させることが可能であればそれを用いることができ
る。
っても、ニードルパンチと同様に接続する繊維束同士を
絡合させることが可能であればそれを用いることができ
る。
【0038】本発明では、予め扁平状に開繊した繊維束
同士を重ね合わせた上で、ニードルパンチにより絡合処
理を施すので、フィラメント数が多い繊維束でも、単糸
レベルで均一に混繊、絡合させることができる。
同士を重ね合わせた上で、ニードルパンチにより絡合処
理を施すので、フィラメント数が多い繊維束でも、単糸
レベルで均一に混繊、絡合させることができる。
【0039】上述した図4のような接続媒体を介しての
接続は、例えば、図5、図6に示すような方法、装置を
用いて行われる。図5に示すように、一対の繊維束保持
部21を2組有する前駆体繊維束保持手段22a,22
bが間隔を持たせて直列に配置され、前駆体繊維束保持
手段22a,22bに、各前駆体繊維束11の末端部1
1a,11a(終端部と始端部)がそれぞれ保持され
る。一対の繊維束保持部23を2組有する接続媒体保持
手段24に例えば耐炎化糸からなる接続媒体10が保持
され、保持された接続媒体10の両端部が前駆体繊維束
11の各末端部11a,11a上に重ね合わされるよう
に掛け合わされる。
接続は、例えば、図5、図6に示すような方法、装置を
用いて行われる。図5に示すように、一対の繊維束保持
部21を2組有する前駆体繊維束保持手段22a,22
bが間隔を持たせて直列に配置され、前駆体繊維束保持
手段22a,22bに、各前駆体繊維束11の末端部1
1a,11a(終端部と始端部)がそれぞれ保持され
る。一対の繊維束保持部23を2組有する接続媒体保持
手段24に例えば耐炎化糸からなる接続媒体10が保持
され、保持された接続媒体10の両端部が前駆体繊維束
11の各末端部11a,11a上に重ね合わされるよう
に掛け合わされる。
【0040】このとき、ニードルパンチによる絡合処理
の結束力強化と混繊の均一化のため、前駆体繊維束の末
端部11a及び接続媒体10を前記前駆体繊維束保持手
段22a,22bと前記接続媒体保持手段24に保持さ
せる際に、各繊維束と接続媒体を捻れなく扁平状に開繊
させた状態で保持させることが望ましい。とくに各繊維
束と接続媒体は、4,000本/mm以下に開繊されて
いることが望ましい。こうすることにより、前駆体繊維
束と接続媒体が、単糸レベルが均一に混繊でき、かつ結
束力も向上する。
の結束力強化と混繊の均一化のため、前駆体繊維束の末
端部11a及び接続媒体10を前記前駆体繊維束保持手
段22a,22bと前記接続媒体保持手段24に保持さ
せる際に、各繊維束と接続媒体を捻れなく扁平状に開繊
させた状態で保持させることが望ましい。とくに各繊維
束と接続媒体は、4,000本/mm以下に開繊されて
いることが望ましい。こうすることにより、前駆体繊維
束と接続媒体が、単糸レベルが均一に混繊でき、かつ結
束力も向上する。
【0041】この状態で、図6に示すように、ニードル
パンチの処理室内に、上記重ね合わせた各末端部11a
と接続媒体10とが配置されるようにニードルパンチ2
5を設置し、ニードルパンチにより重ね合わせた繊維束
を絡め合わせて所望の接続状態を得る。この概略構成図
では、ニードルパンチの構造はストリッパープレート2
7とベッドプレート28で重ね合わせた繊維束を挟ん
で、ニードルビーム26を上下方向に動かして、繊維束
を絡める構造としているが、その他の構造としても構わ
ない。
パンチの処理室内に、上記重ね合わせた各末端部11a
と接続媒体10とが配置されるようにニードルパンチ2
5を設置し、ニードルパンチにより重ね合わせた繊維束
を絡め合わせて所望の接続状態を得る。この概略構成図
では、ニードルパンチの構造はストリッパープレート2
7とベッドプレート28で重ね合わせた繊維束を挟ん
で、ニードルビーム26を上下方向に動かして、繊維束
を絡める構造としているが、その他の構造としても構わ
ない。
【0042】上記のような接続方法においては、接続媒
体として、耐炎化温度において非発熱性である接続媒体
が用いられるので、接続部が多少太くなっても、耐炎化
炉内における耐炎化処理時の発熱量が小さく抑えられ、
過大加熱による糸切れ等の不都合の発生が回避される。
その結果、フィラメント数30,000本以上の太い前
駆体繊維束の末端部同士の接続部を耐炎化処理する際
に、耐炎化温度を実質的に大きく低下させることなく耐
炎化可能となる。したがって、最終的に太い炭素繊維束
を連続的に製造することが可能となり、炭素繊維を低コ
ストで製造することが可能となる。
体として、耐炎化温度において非発熱性である接続媒体
が用いられるので、接続部が多少太くなっても、耐炎化
炉内における耐炎化処理時の発熱量が小さく抑えられ、
過大加熱による糸切れ等の不都合の発生が回避される。
その結果、フィラメント数30,000本以上の太い前
駆体繊維束の末端部同士の接続部を耐炎化処理する際
に、耐炎化温度を実質的に大きく低下させることなく耐
炎化可能となる。したがって、最終的に太い炭素繊維束
を連続的に製造することが可能となり、炭素繊維を低コ
ストで製造することが可能となる。
【0043】とくに、前駆体繊維束の末端部を開繊して
接続媒体とニードルパンチによる絡合により接続する方
法は、繊維束を結んだり、従来技術による高速流体処理
により接続する場合のように、こぶや捻れた部分ができ
て結束部が締まるようなことがない。このため、原糸が
比較的太い繊維束であっても、接続部においては、単位
面積当たりあるいは単位体積当たり、発熱量の少ない形
態に保持できるので、非発熱性の接続媒体を使用するこ
とと相まって過大発熱や蓄熱をより確実に抑制すること
ができる。その結果、接続部が炉内を通過することを考
慮したとしても、耐炎化の温度をそれほど低く設定しな
くて済み、太い前駆体繊維束を効率よくかつ安定して所
定の状態まで耐炎化処理でき、工業的に高い生産性をも
って低コストで炭素繊維を製造することができる。
接続媒体とニードルパンチによる絡合により接続する方
法は、繊維束を結んだり、従来技術による高速流体処理
により接続する場合のように、こぶや捻れた部分ができ
て結束部が締まるようなことがない。このため、原糸が
比較的太い繊維束であっても、接続部においては、単位
面積当たりあるいは単位体積当たり、発熱量の少ない形
態に保持できるので、非発熱性の接続媒体を使用するこ
とと相まって過大発熱や蓄熱をより確実に抑制すること
ができる。その結果、接続部が炉内を通過することを考
慮したとしても、耐炎化の温度をそれほど低く設定しな
くて済み、太い前駆体繊維束を効率よくかつ安定して所
定の状態まで耐炎化処理でき、工業的に高い生産性をも
って低コストで炭素繊維を製造することができる。
【0044】さらに上述した前駆体繊維束の末端部を開
繊して接続媒体とニードルパンチによる絡合により接続
する方法は、前駆体繊維束の末端部同士を、接続媒体を
介さずに、直接接続する方法にも適用できる。
繊して接続媒体とニードルパンチによる絡合により接続
する方法は、前駆体繊維束の末端部同士を、接続媒体を
介さずに、直接接続する方法にも適用できる。
【0045】従来技術により太い前駆体繊維束の末端部
を接続しようとすると、フィラメント数が多すぎて、例
えば流体処理を施しても絡合が弱く糸条密度が不均一と
なって、結束力不足、局所的な高糸条密度による蓄熱・
焼損が発生する。
を接続しようとすると、フィラメント数が多すぎて、例
えば流体処理を施しても絡合が弱く糸条密度が不均一と
なって、結束力不足、局所的な高糸条密度による蓄熱・
焼損が発生する。
【0046】しかし、本発明による繊維束を開繊させた
状態で重ね合わせてニードルパンチによる絡合により接
続する方法にとれば、太い前駆体繊維束の末端部同士を
直接接続しても、従来技術に比較して結束力が大幅に向
上し、また、接続部においては、単位面積当たりあるい
は単位体積当たり、発熱量の少ない形態の接続が均一に
行え、過大発熱や蓄熱を抑制できる。
状態で重ね合わせてニードルパンチによる絡合により接
続する方法にとれば、太い前駆体繊維束の末端部同士を
直接接続しても、従来技術に比較して結束力が大幅に向
上し、また、接続部においては、単位面積当たりあるい
は単位体積当たり、発熱量の少ない形態の接続が均一に
行え、過大発熱や蓄熱を抑制できる。
【0047】太い前駆体繊維束同士の末端部を開繊させ
て直接接続する方法は、上述した接続媒体を間に介する
方法と基本的に同様な方法で実施できる。
て直接接続する方法は、上述した接続媒体を間に介する
方法と基本的に同様な方法で実施できる。
【0048】具体的には、前駆体繊維束の末端部同士を
開繊した状態で重ね合わせ、ニードルパンチによる絡合
により接続する方法である。
開繊した状態で重ね合わせ、ニードルパンチによる絡合
により接続する方法である。
【0049】接続形態の具体的な一実施例としては、図
4に示した前駆体繊維束11の末端部11a(終端部)
に接続された接続媒体の代わりに、次の前駆体繊維束の
末端部11a(始端部)が接続された形態とすることが
できる。
4に示した前駆体繊維束11の末端部11a(終端部)
に接続された接続媒体の代わりに、次の前駆体繊維束の
末端部11a(始端部)が接続された形態とすることが
できる。
【0050】また、その際の接続には、例えば図5、図
6に示した接続媒体を介しての接続方法及び装置と同様
なもので容易に実施できる。具体的には、図5、図6の
前駆体繊維束保持手段22aに前駆体繊維束の末端部
(終端部)11aを保持させ、接続媒体保持手段24
に、接続媒体10の代わりに、次の前駆体繊維束の末端
部(始端部)11aを保持させる。この場合、もう一つ
の前駆体繊維束保持手段22bは必要ない。次に図6に
示すように、前記前駆体繊維束(終端部)11aと前記
前駆体繊維束(始端部:接続媒体10の代わり)を重ね
合わせて、ニードルパンチ25により絡合処理を施すも
のである。
6に示した接続媒体を介しての接続方法及び装置と同様
なもので容易に実施できる。具体的には、図5、図6の
前駆体繊維束保持手段22aに前駆体繊維束の末端部
(終端部)11aを保持させ、接続媒体保持手段24
に、接続媒体10の代わりに、次の前駆体繊維束の末端
部(始端部)11aを保持させる。この場合、もう一つ
の前駆体繊維束保持手段22bは必要ない。次に図6に
示すように、前記前駆体繊維束(終端部)11aと前記
前駆体繊維束(始端部:接続媒体10の代わり)を重ね
合わせて、ニードルパンチ25により絡合処理を施すも
のである。
【0051】このとき、ニードルパンチによる絡合処理
の絡合強化と混繊の均一化のため、前駆体繊維束末端部
(終端部及び始端部)を捻れなく扁平状に開繊させた状
態で保持させることが望ましい。とくに各繊維束は、
4,000本/mm以下に開繊されていることが望まし
い。
の絡合強化と混繊の均一化のため、前駆体繊維束末端部
(終端部及び始端部)を捻れなく扁平状に開繊させた状
態で保持させることが望ましい。とくに各繊維束は、
4,000本/mm以下に開繊されていることが望まし
い。
【0052】さらに、上述した前駆体繊維束の末端部を
接続媒体を介して接続する方法、及び前駆体繊維束の末
端部同士を直接接続する方法においては、繊維束を予め
開繊した状態で配置した後にニードルパンチによる絡合
処理を施すため、接続する前駆体繊維束が捲縮加工され
たものであっても、ある程度の結束強度で接続可能であ
る。
接続媒体を介して接続する方法、及び前駆体繊維束の末
端部同士を直接接続する方法においては、繊維束を予め
開繊した状態で配置した後にニードルパンチによる絡合
処理を施すため、接続する前駆体繊維束が捲縮加工され
たものであっても、ある程度の結束強度で接続可能であ
る。
【0053】ただし、捲縮加工された前駆体繊維束は、
綿状で単糸が絡まり合っているため、接続する繊維束同
士の混繊が不充分となりやすい。
綿状で単糸が絡まり合っているため、接続する繊維束同
士の混繊が不充分となりやすい。
【0054】これを解決する手段として、本発明による
接続方法では、捲縮のかかった前駆体繊維束の末端の接
続部分のみに捲縮除去処理を施すことができる。
接続方法では、捲縮のかかった前駆体繊維束の末端の接
続部分のみに捲縮除去処理を施すことができる。
【0055】ここでいう捲縮除去処理とは、ニードルパ
ンチによる絡合の強化が目的であるため、捲縮がかかり
単糸が絡み合った綿状の繊維束に張力を付加して、真っ
直ぐにした状態で保持し、短時間の熱処理を施して、各
単糸が真っ直で、かつ単糸の絡み合いが無くなれば充分
である。
ンチによる絡合の強化が目的であるため、捲縮がかかり
単糸が絡み合った綿状の繊維束に張力を付加して、真っ
直ぐにした状態で保持し、短時間の熱処理を施して、各
単糸が真っ直で、かつ単糸の絡み合いが無くなれば充分
である。
【0056】そのため、熱処理の手段は、ホットエア、
スチーム、面状ヒーターによるプレスなど様々な手段が
適用可能である。
スチーム、面状ヒーターによるプレスなど様々な手段が
適用可能である。
【0057】図7は、繊維束の末端部のみを、短時間で
捲縮除去する方法および装置の具体例を示す概略側面図
である。捲縮のかかった前駆体繊維束11の末端部11
aは、繊維束保持手段30a、30bで保持され、次に
前駆体繊維束保持手段30a、30bが離れる方法に移
動して、捲縮のかかった繊維束の繊維束保持手段30
a,30bに挟まれた前駆体繊維束の末端部11aの捲
縮を引き延ばして真っ直ぐにする。このとき、繊維束保
持手段30a,30bの移動は、所定の間隔となるよう
にしてもよいし、繊維束に負荷される張力が所定の荷重
となるようにしてもよい。
捲縮除去する方法および装置の具体例を示す概略側面図
である。捲縮のかかった前駆体繊維束11の末端部11
aは、繊維束保持手段30a、30bで保持され、次に
前駆体繊維束保持手段30a、30bが離れる方法に移
動して、捲縮のかかった繊維束の繊維束保持手段30
a,30bに挟まれた前駆体繊維束の末端部11aの捲
縮を引き延ばして真っ直ぐにする。このとき、繊維束保
持手段30a,30bの移動は、所定の間隔となるよう
にしてもよいし、繊維束に負荷される張力が所定の荷重
となるようにしてもよい。
【0058】その後、繊維束の上下両面から面状ヒータ
ー31で挟むことにより、短時間で捲縮が除去できる。
具体的には、例えば、面状ヒーター31の温度は80〜
180℃、さらに好ましくは100℃〜150℃程度
で、3〜10秒間程度プレスすれば充分である。
ー31で挟むことにより、短時間で捲縮が除去できる。
具体的には、例えば、面状ヒーター31の温度は80〜
180℃、さらに好ましくは100℃〜150℃程度
で、3〜10秒間程度プレスすれば充分である。
【0059】図7に示した捲縮除去手段は、非常に簡単
であるため、前述した図5,図6の接続方法及び接続装
置に容易に組み込むことが可能である。
であるため、前述した図5,図6の接続方法及び接続装
置に容易に組み込むことが可能である。
【0060】ところで、上述した前駆体繊維束同士を直
接接続する方法では、耐炎化温度において、非発熱性の
接続媒体を介して接続する方法に比べ、接続部の前駆体
繊維密度が2倍となるため、接続媒体を介在させる場合
に比べ、蓄熱しやすい。
接接続する方法では、耐炎化温度において、非発熱性の
接続媒体を介して接続する方法に比べ、接続部の前駆体
繊維密度が2倍となるため、接続媒体を介在させる場合
に比べ、蓄熱しやすい。
【0061】これを緩和する手段として、本発明では、
太い前駆体繊維束同士を直接接続した部分に、耐炎化反
応抑制剤を付与する方法を採ることができる。
太い前駆体繊維束同士を直接接続した部分に、耐炎化反
応抑制剤を付与する方法を採ることができる。
【0062】耐炎化反応抑制剤を付与することにより、
発熱反応が抑制されるため、接続部の蓄熱を抑えること
が可能となり、耐炎化工程での焼損、糸切れ等の不都合
を回避できる。耐炎化反応抑制剤としては、とくにほう
酸水が望ましい。
発熱反応が抑制されるため、接続部の蓄熱を抑えること
が可能となり、耐炎化工程での焼損、糸切れ等の不都合
を回避できる。耐炎化反応抑制剤としては、とくにほう
酸水が望ましい。
【0063】
【実施例】以下、実施例を挙げて、本発明の内容をより
具体的に説明する。本発明による効果を確認するため、
先に炭素繊維の製造工程の一実施形態として説明した製
造工程中の耐炎化炉を用いて以下のような耐炎化炉走行
テストを実施した。キャンに収容された前駆体繊維束
は、耐炎化炉に導かれて所定の温度で、一定時間耐炎化
される。キャンの置いてある場所に次の前駆体繊維束の
入ったキャンを用意し、後に詳述する糸繋ぎ方法によ
り、キャンに収容された前駆体繊維束の末端部と次の前
駆体繊維束の始端部を接続した。接続部は、ガイドバー
や、ドライブステーションを通過して、熱風循環式の耐
炎化炉に入る。耐炎化時間は60分とし、各水準につい
て耐炎化炉温度を変化させて、通糸可能な上限温度を測
定し、その温度における耐炎化工程通過率を測定した。
炉内温度制御の変動幅があるため、測定温度は5℃きざ
みとした。
具体的に説明する。本発明による効果を確認するため、
先に炭素繊維の製造工程の一実施形態として説明した製
造工程中の耐炎化炉を用いて以下のような耐炎化炉走行
テストを実施した。キャンに収容された前駆体繊維束
は、耐炎化炉に導かれて所定の温度で、一定時間耐炎化
される。キャンの置いてある場所に次の前駆体繊維束の
入ったキャンを用意し、後に詳述する糸繋ぎ方法によ
り、キャンに収容された前駆体繊維束の末端部と次の前
駆体繊維束の始端部を接続した。接続部は、ガイドバー
や、ドライブステーションを通過して、熱風循環式の耐
炎化炉に入る。耐炎化時間は60分とし、各水準につい
て耐炎化炉温度を変化させて、通糸可能な上限温度を測
定し、その温度における耐炎化工程通過率を測定した。
炉内温度制御の変動幅があるため、測定温度は5℃きざ
みとした。
【0064】耐炎化炉を通過した接続部は、続いて窒素
雰囲気1500℃にて炭化処理され、炭化炉通過後、ワ
インダーを用いてボビンに巻き上げられた。耐炎化炉内
で前駆体繊維束にかかる張力は、初期には約6kgf/
st、後期には繊維束が収縮して約9kgf/st程度
であった。
雰囲気1500℃にて炭化処理され、炭化炉通過後、ワ
インダーを用いてボビンに巻き上げられた。耐炎化炉内
で前駆体繊維束にかかる張力は、初期には約6kgf/
st、後期には繊維束が収縮して約9kgf/st程度
であった。
【0065】また、耐炎化する前駆体繊維束は、単糸デ
ニール1.5d、フィラメント数70,000本のポリ
アクリル系前駆体繊維束である。この繊維束は、キャン
からの立ち上げ、糸道通過を容易にするため、捲縮がか
かっている。各実施例、比較例を表1にまとめた。
ニール1.5d、フィラメント数70,000本のポリ
アクリル系前駆体繊維束である。この繊維束は、キャン
からの立ち上げ、糸道通過を容易にするため、捲縮がか
かっている。各実施例、比較例を表1にまとめた。
【0066】<ブランク>ブランクとして、フィラメン
ト数70,000本(70K)の前駆体繊維束自体(接
続部なし)について、耐炎化炉を通糸可能な上限温度
と、工程通過率を測定した。結果は、耐炎化可能な上限
温度が235℃であり、耐炎化温度は240℃に設定す
ると前駆体繊維束が焼き切れた。また、耐炎化温度23
5℃では、耐炎化工程、炭化工程の工程通過率は、とも
に100%であった。
ト数70,000本(70K)の前駆体繊維束自体(接
続部なし)について、耐炎化炉を通糸可能な上限温度
と、工程通過率を測定した。結果は、耐炎化可能な上限
温度が235℃であり、耐炎化温度は240℃に設定す
ると前駆体繊維束が焼き切れた。また、耐炎化温度23
5℃では、耐炎化工程、炭化工程の工程通過率は、とも
に100%であった。
【0067】<実施例1>フィラメント数70,000
本の前駆体繊維束の末端部同士を、耐炎化糸を介在させ
て接続した。このとき、介在させる耐炎化糸のフィラメ
ント数を、36,000本、48,000本、60,0
00本、100,000本として、4種類の接続サンプ
ルを作製した。
本の前駆体繊維束の末端部同士を、耐炎化糸を介在させ
て接続した。このとき、介在させる耐炎化糸のフィラメ
ント数を、36,000本、48,000本、60,0
00本、100,000本として、4種類の接続サンプ
ルを作製した。
【0068】接続手段は、図7の捲縮除去手段と、図
5,図6の繊維束の接続装置を使用し、図4に示す形態
となるように接続を実施した。絡合部の長さは約30c
mとした。以下に手順を示す。
5,図6の繊維束の接続装置を使用し、図4に示す形態
となるように接続を実施した。絡合部の長さは約30c
mとした。以下に手順を示す。
【0069】(1)図7の捲縮除去手段を用いて、前駆
体繊維束の末端部を捲縮除去する。(表面温度100℃
〜130℃の面状ヒーターで、引き延ばした状態の繊維
束を両面から挟んで5秒間プレスする。) (2)図5に示すように、捲縮除去した前駆体繊維束と
接続媒体である耐炎化糸を、それぞれ幅25mmに扁平
状に開繊(拡幅)した後、重ね合わせて保持させる。 (3)図6に示すように、重ね合わせ部分をニードルパ
ンチで絡合させる。 (4)接続された前駆体繊維束と耐炎化糸の各末端部の
余った邪魔な部分を切断除去して、接続部が図4に示す
形態となるようにする。
体繊維束の末端部を捲縮除去する。(表面温度100℃
〜130℃の面状ヒーターで、引き延ばした状態の繊維
束を両面から挟んで5秒間プレスする。) (2)図5に示すように、捲縮除去した前駆体繊維束と
接続媒体である耐炎化糸を、それぞれ幅25mmに扁平
状に開繊(拡幅)した後、重ね合わせて保持させる。 (3)図6に示すように、重ね合わせ部分をニードルパ
ンチで絡合させる。 (4)接続された前駆体繊維束と耐炎化糸の各末端部の
余った邪魔な部分を切断除去して、接続部が図4に示す
形態となるようにする。
【0070】上記の手段で作製した接続部は、ニードル
パンチによる絡合部で繊維束が単糸レベルで充分均一に
混繊・絡合しており、小束で捻れるような形態の絡合は
発生しなかった。
パンチによる絡合部で繊維束が単糸レベルで充分均一に
混繊・絡合しており、小束で捻れるような形態の絡合は
発生しなかった。
【0071】こうして、接続した前駆体繊維束の接続部
を耐炎化炉に通過させ、通過可能な上限温度を測定し
た。また、同一条件による前駆体繊維束の接続部を作製
し、耐炎化炉を通過可能な上限温度に設定した状態での
接続部の耐炎化工程通過率、及び次の炭化工程の通過率
を測定した。
を耐炎化炉に通過させ、通過可能な上限温度を測定し
た。また、同一条件による前駆体繊維束の接続部を作製
し、耐炎化炉を通過可能な上限温度に設定した状態での
接続部の耐炎化工程通過率、及び次の炭化工程の通過率
を測定した。
【0072】その結果、表1に示す通り、ブランクと比
較して、耐炎化炉を通過可能な上限温度が、同等あるい
は、5℃程度低下する程度で、低下幅を非常に小さくで
きた。また、耐炎化炉の温度を通過可能な上限温度に設
定して、からの接続部を走行させたところ、耐炎化
工程、炭化工程を通過し、ワインダーによりボビンに巻
き上げられた。特に、ニードルパンチによる絡合部の形
態が、扁平状で均一に絡合しているため、溝付きローラ
ーに収まり易かった。
較して、耐炎化炉を通過可能な上限温度が、同等あるい
は、5℃程度低下する程度で、低下幅を非常に小さくで
きた。また、耐炎化炉の温度を通過可能な上限温度に設
定して、からの接続部を走行させたところ、耐炎化
工程、炭化工程を通過し、ワインダーによりボビンに巻
き上げられた。特に、ニードルパンチによる絡合部の形
態が、扁平状で均一に絡合しているため、溝付きローラ
ーに収まり易かった。
【0073】<比較例1>フィラメント数70,000
本の前駆体繊維束の末端部同士を、特公平1−1285
0号公報に記載の従来技術であるエア交絡方法により接
続した。エア交絡ノズルは、図1に示す構造のノズル
で、フィラメント数の多い繊維束用に、絡合処理室とノ
ズル孔径を大きくしたものを使用した。交絡点数は、接
続する繊維束同士の重ね合わせ部を4点でエア交絡処理
した。接続する束状の繊維束同士を重ねた状態で上記ノ
ズルの絡合処理室内に配置し、ノズルに供給する圧空圧
を0.5MPaとして、エア交絡処理を実施した。上記
方法によるエア交絡では、フィラメント数の多い繊維束
が、幾つかの小束に分かれて、捻れるような絡合形態と
なった。
本の前駆体繊維束の末端部同士を、特公平1−1285
0号公報に記載の従来技術であるエア交絡方法により接
続した。エア交絡ノズルは、図1に示す構造のノズル
で、フィラメント数の多い繊維束用に、絡合処理室とノ
ズル孔径を大きくしたものを使用した。交絡点数は、接
続する繊維束同士の重ね合わせ部を4点でエア交絡処理
した。接続する束状の繊維束同士を重ねた状態で上記ノ
ズルの絡合処理室内に配置し、ノズルに供給する圧空圧
を0.5MPaとして、エア交絡処理を実施した。上記
方法によるエア交絡では、フィラメント数の多い繊維束
が、幾つかの小束に分かれて、捻れるような絡合形態と
なった。
【0074】作製された接続部について、実施例1と同
様な方法で、耐炎化炉を通過可能な上限温度及び工程通
過率を測定した。その結果、耐炎化炉内で、捻れるよう
に絡合したエア交絡部が蓄熱・焼損しやすく、耐炎化炉
通過可能な上限温度が220℃となり、ブランクに比べ
て大きく低下した。また、結束力が実施例1に比べて大
幅に低く、またばらつきが大きいため、220℃におけ
る耐炎化工程通過テストは、接続部の素抜けや破断が多
発した。
様な方法で、耐炎化炉を通過可能な上限温度及び工程通
過率を測定した。その結果、耐炎化炉内で、捻れるよう
に絡合したエア交絡部が蓄熱・焼損しやすく、耐炎化炉
通過可能な上限温度が220℃となり、ブランクに比べ
て大きく低下した。また、結束力が実施例1に比べて大
幅に低く、またばらつきが大きいため、220℃におけ
る耐炎化工程通過テストは、接続部の素抜けや破断が多
発した。
【0075】<比較例2>フィラメント数70,000
本の前駆体繊維束の末端部同士を特公平1−12850
号公報に記載の従来技術であるエア交絡方法により、フ
ィラメント数60,000本の耐炎化糸を介在させて接
続した。接続方法は、比較例1と同一方法とした。上記
方法によるエア交絡では、比較例1と同様に前駆体繊維
束と耐炎化糸がそれぞれ幾つかの小束に分かれて捻れる
ような絡合形態となった。
本の前駆体繊維束の末端部同士を特公平1−12850
号公報に記載の従来技術であるエア交絡方法により、フ
ィラメント数60,000本の耐炎化糸を介在させて接
続した。接続方法は、比較例1と同一方法とした。上記
方法によるエア交絡では、比較例1と同様に前駆体繊維
束と耐炎化糸がそれぞれ幾つかの小束に分かれて捻れる
ような絡合形態となった。
【0076】作製された接続部について、実施例1と同
様な方法で、耐炎化炉を通過可能な上限温度及び工程通
過率を測定した。その結果、耐炎化炉内で、比較例1に
比べると耐炎化糸を介在させたことによる蓄熱抑制効果
があり、耐炎化炉通過可能な上限温度が225℃となっ
たが、ブランクと比べて大きく低下した。また、比較例
1と同様に、結束力が実施例1に比べて大幅に弱く、ま
たばらつきが大きいため、225℃における耐炎化工程
通過テストでは接続部の素抜けや破断が多発した。
様な方法で、耐炎化炉を通過可能な上限温度及び工程通
過率を測定した。その結果、耐炎化炉内で、比較例1に
比べると耐炎化糸を介在させたことによる蓄熱抑制効果
があり、耐炎化炉通過可能な上限温度が225℃となっ
たが、ブランクと比べて大きく低下した。また、比較例
1と同様に、結束力が実施例1に比べて大幅に弱く、ま
たばらつきが大きいため、225℃における耐炎化工程
通過テストでは接続部の素抜けや破断が多発した。
【0077】上述した実施例1と比較例1,2から、本
発明の接続方法では、従来技術に比べて、接合部の結束
強度向上と接合される繊維束同士の均一な混繊及び絡
合、蓄熱の抑制効果を達成していることが判る。とく
に、実施例1の〜の結果から、介在させる耐炎化糸
のフィラメント数Fは、前駆体繊維束のフィラメント数
Gに対して、0.4×G≦F≦1.5×Gの範囲にある
ことが好ましく、特に0.6×G≦F≦1.0×Gの範
囲にあることが望ましい。
発明の接続方法では、従来技術に比べて、接合部の結束
強度向上と接合される繊維束同士の均一な混繊及び絡
合、蓄熱の抑制効果を達成していることが判る。とく
に、実施例1の〜の結果から、介在させる耐炎化糸
のフィラメント数Fは、前駆体繊維束のフィラメント数
Gに対して、0.4×G≦F≦1.5×Gの範囲にある
ことが好ましく、特に0.6×G≦F≦1.0×Gの範
囲にあることが望ましい。
【0078】<実施例2>フィラメント数60,000
本(60K)の耐炎化糸を介在させて、フィラメント数
70,000本(70K)の前駆体繊維束の末端部同士
を接続した。接続手段は、実施例1と同じで前記の
(1)〜(4)の手順で実施したが、(2)の各繊維束
を開繊させる幅を25mmではなく14mmとした。こ
の接続方法で作製した接続部は、実施例1のに比べる
と、ニードルパンチによる絡合部の混繊・絡合にばらつ
きがあった。結果は、実施例1のに比べると、耐炎化
炉通過可能な上限温度、工程通過率とも少し低いが、比
較例2に比べると、大幅に改善されている。
本(60K)の耐炎化糸を介在させて、フィラメント数
70,000本(70K)の前駆体繊維束の末端部同士
を接続した。接続手段は、実施例1と同じで前記の
(1)〜(4)の手順で実施したが、(2)の各繊維束
を開繊させる幅を25mmではなく14mmとした。こ
の接続方法で作製した接続部は、実施例1のに比べる
と、ニードルパンチによる絡合部の混繊・絡合にばらつ
きがあった。結果は、実施例1のに比べると、耐炎化
炉通過可能な上限温度、工程通過率とも少し低いが、比
較例2に比べると、大幅に改善されている。
【0079】実施例2では、表1に示すように、ニード
ルパンチによる絡合処理前の各繊維束の末端部の開繊幅
が、4,000本/mmより大であるのに対して、実施
例1、3,4では4,000本/mm以下となってお
り、各繊維束を充分に開繊した上でニードルパンチによ
る絡合処理を実施している。このことから、本発明の接
続方法をより好ましい方法で実施するためには、接続す
る各繊維束の末端部の開繊幅を各々4,000本/mm
以下となるように予め扁平状に開繊した後、重ね合わせ
てニードルパンチによる絡合処理を実施することが望ま
しい。
ルパンチによる絡合処理前の各繊維束の末端部の開繊幅
が、4,000本/mmより大であるのに対して、実施
例1、3,4では4,000本/mm以下となってお
り、各繊維束を充分に開繊した上でニードルパンチによ
る絡合処理を実施している。このことから、本発明の接
続方法をより好ましい方法で実施するためには、接続す
る各繊維束の末端部の開繊幅を各々4,000本/mm
以下となるように予め扁平状に開繊した後、重ね合わせ
てニードルパンチによる絡合処理を実施することが望ま
しい。
【0080】<実施例3>フィラメント数70,000
本の前駆体繊維束の末端部同士を、耐炎化糸を介在させ
ずに直接接続した。接続手段は、実施例1と同様である
が、前駆体繊維束と耐炎化糸を重ね合わせる代わりに、
前駆体繊維束の末端部同士を重ね合わせて接続してい
る。ニードルパンチによる絡合部の長さは約30cmと
した。上記の手段で製作した接続部は、ニードルパンチ
による絡合部が充分均一に混繊・絡合しており、小束で
捻れるような形態の絡合は発生しなかった。
本の前駆体繊維束の末端部同士を、耐炎化糸を介在させ
ずに直接接続した。接続手段は、実施例1と同様である
が、前駆体繊維束と耐炎化糸を重ね合わせる代わりに、
前駆体繊維束の末端部同士を重ね合わせて接続してい
る。ニードルパンチによる絡合部の長さは約30cmと
した。上記の手段で製作した接続部は、ニードルパンチ
による絡合部が充分均一に混繊・絡合しており、小束で
捻れるような形態の絡合は発生しなかった。
【0081】こうして接続した接続部を、耐炎化炉に通
過させ、通過可能な上限温度を測定した。結果は、接続
部での前駆体繊維束の高密度化のため、接続部が蓄熱し
やすく、耐炎化炉通過可能な上限温度が225℃となっ
た。ブランクに比べて低下したが、比較例1に比べて高
く、改善されている。また、225℃で接続部を走行さ
せたところ、耐炎化工程、炭化工程を通過し、ワインダ
ーによりボビンに巻き上げられた。とくに、ニードルパ
ンチによる絡合部の形態が、扁平状で均一に絡合してい
るため、溝付きローラーに収まり易かった。
過させ、通過可能な上限温度を測定した。結果は、接続
部での前駆体繊維束の高密度化のため、接続部が蓄熱し
やすく、耐炎化炉通過可能な上限温度が225℃となっ
た。ブランクに比べて低下したが、比較例1に比べて高
く、改善されている。また、225℃で接続部を走行さ
せたところ、耐炎化工程、炭化工程を通過し、ワインダ
ーによりボビンに巻き上げられた。とくに、ニードルパ
ンチによる絡合部の形態が、扁平状で均一に絡合してい
るため、溝付きローラーに収まり易かった。
【0082】この方法は、耐炎化糸を介在させる方法よ
りも、生産性が低下するが、実施例1に比べて簡便な方
法であるので、耐炎化炉内温度を下げてもよい条件下に
おいては充分生産に適用できる。
りも、生産性が低下するが、実施例1に比べて簡便な方
法であるので、耐炎化炉内温度を下げてもよい条件下に
おいては充分生産に適用できる。
【0083】<実施例4>実施例3と同一の方法でフィ
ラメント数70,000本の前駆体繊維束の末端部同士
を直接接続した後、耐炎化反応抑制剤として、接続部に
ほう酸水を付与した。結果は、耐炎化炉を通過可能な上
限温度が235℃となり、ブランクと同等の条件で、耐
炎化炉を通過させることができた。但し、ほう酸水を付
与した部分は反応が抑制されて耐炎化が遅れているた
め、このまま炭化処理しても焼き切れる。そのため、接
続部にほう酸処理を施す場合には、接続部が耐炎化炉を
通過した後で、ほう酸水の付いた部分を切断・除去し、
再接続することが望ましい。
ラメント数70,000本の前駆体繊維束の末端部同士
を直接接続した後、耐炎化反応抑制剤として、接続部に
ほう酸水を付与した。結果は、耐炎化炉を通過可能な上
限温度が235℃となり、ブランクと同等の条件で、耐
炎化炉を通過させることができた。但し、ほう酸水を付
与した部分は反応が抑制されて耐炎化が遅れているた
め、このまま炭化処理しても焼き切れる。そのため、接
続部にほう酸処理を施す場合には、接続部が耐炎化炉を
通過した後で、ほう酸水の付いた部分を切断・除去し、
再接続することが望ましい。
【0084】上記の実施例及び比較例から、本発明にか
かる前駆体繊維束の接続形態は、連続的炭素繊維を工業
的に製造するに際し、特にその耐炎化処理に対して、極
めて有効であることが判る。
かる前駆体繊維束の接続形態は、連続的炭素繊維を工業
的に製造するに際し、特にその耐炎化処理に対して、極
めて有効であることが判る。
【0085】
【表1】
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特にフィラメント数30,000本以上の太い前駆体繊
維束をニードルパンチによる絡合により接続する場合
に、接続部の結束強度向上と接続される繊維束同士の均
一な混繊及び絡合、蓄熱の抑制を実現し、耐炎化工程に
おいて、接続部が破断したり、焼き切れたりすることな
く工程通過可能で、かつ前駆体繊維束の耐炎化処理温度
に対する前駆体繊維束接続部の耐炎化処理温度の低下幅
を小さくすることができ、高品質の炭素繊維を低コスト
で製造することができる。
特にフィラメント数30,000本以上の太い前駆体繊
維束をニードルパンチによる絡合により接続する場合
に、接続部の結束強度向上と接続される繊維束同士の均
一な混繊及び絡合、蓄熱の抑制を実現し、耐炎化工程に
おいて、接続部が破断したり、焼き切れたりすることな
く工程通過可能で、かつ前駆体繊維束の耐炎化処理温度
に対する前駆体繊維束接続部の耐炎化処理温度の低下幅
を小さくすることができ、高品質の炭素繊維を低コスト
で製造することができる。
【図1】従来技術である接続方法の一実施形態に係るエ
ア交絡ノズルの斜視図である。
ア交絡ノズルの斜視図である。
【図2】本発明に係る前駆体繊維束同士の接続部の概略
側面図である。
側面図である。
【図3】接続媒体の発熱量の求め方を示す特性図であ
る。
る。
【図4】接続部の一例を示す概略構成図である。
【図5】接続方法及び接続装置の一例を示す概略斜視図
である。
である。
【図6】図5の方法及装置を用いた接続方法を示す概略
側面図である。
側面図である。
【図7】捲縮除去手段の一例を示す概略側面図である。
1 従来の交絡ノズル装置 2 前駆体繊維束からなる糸条 2a 前駆体繊維束の末端部 3 ノズル孔 4 処理室 10 接続媒体 11 前駆体繊維束 11a 前駆体繊維束の末端部 12 ニードルパンチまたは針状手段による絡合部 21、23、30a、30b 繊維束保持部 22a、22b 前駆体繊維束保持手段 24 接続媒体保持手段 25 ニードルパンチまたは針状手段 26 ニードルビーム 27 ストリッパープレート 28 ベッドプレート 31 面状ヒーター
Claims (13)
- 【請求項1】 フィラメント数が30,000本以上の
前駆体繊維束の末端部同士を、耐炎化温度において非発
熱性である接続媒体を介して、ニードルパンチによる絡
合により接続し、次いで焼成することを特徴とする、炭
素繊維の製造方法。 - 【請求項2】 前記接続媒体が耐炎化糸である、請求項
1の炭素繊維の製造方法。 - 【請求項3】 耐炎化糸と前駆体繊維束の末端部を各々
4,000本/mm以下となるように扁平状に開繊した
後、開繊された耐炎化糸と前駆体繊維束を重ね合わせた
状態で、ニードルパンチによる絡合により接続すること
を特徴とする、請求項2の炭素繊維の製造方法。 - 【請求項4】 前記前駆体繊維束が捲縮加工された繊維
束であって、前記ニードルパンチによる絡合を施す前
に、絡合処理される繊維束末端部を熱処理により捲縮除
去することを特徴とする、請求項3の炭素繊維の製造方
法。 - 【請求項5】 前記前駆体繊維束の末端部の接続に介在
する耐炎化糸のフィラメント数Fが、接続される前駆体
繊維束のフィラメント数Gに対して、0.4×G≦F≦
1.5×Gの範囲にある、請求項2ないし4のいずれか
に記載の炭素繊維の製造方法。 - 【請求項6】 フィラメント数が30,000本以上の
前駆体繊維束の末端部同士を、ニードルパンチによる絡
合により接続し、次いで焼成することを特徴とする、炭
素繊維の製造方法。 - 【請求項7】 前駆体繊維束の各末端部同士を各々4,
000本/mm以下となるように扁平状に開繊した後、
開繊された前駆体繊維束の末端部同士を重ね合わせた状
態で、ニードルパンチによる絡合により接続することを
特徴とする、請求項6の炭素繊維の製造方法。 - 【請求項8】 前記前駆体繊維束が捲縮加工された繊維
束であって、前記ニードルパンチによる絡合を施す前
に、絡合処理される繊維束末端部を熱処理により捲縮除
去することを特徴とする、請求項6または7の炭素繊維
の製造方法。 - 【請求項9】 前記ニードルパンチによる絡合を施した
後、絡合処理部に耐炎化反応抑制剤を付与することを特
徴とする、請求項6ないし8のいずれかに記載の炭素繊
維の製造方法。 - 【請求項10】 前記耐炎化反応抑制剤がほう酸水であ
る、請求項9の炭素繊維の製造方法。 - 【請求項11】 前駆体繊維束の末端部同士を接続媒体
を介在させて接続する装置であって、前駆体繊維束の末
端部同士を各々開繊した状態に保持する前駆体繊維束保
持手段と、接続媒体を開繊した状態で保持する接続媒体
保持手段と、両手段にそれぞれ保持された前駆体繊維束
の末端部同士と接続媒体の末端部を重ね合わせた後、前
駆体繊維束と接続媒体が重ね合わされた部分にニードル
パンチを用いて絡合処理を施す絡合処理手段とを有する
ことを特徴とする、炭素繊維の製造装置。 - 【請求項12】 前駆体繊維束の末端部同士を直接接続
する装置であって、前駆体繊維束の末端部同士を各々開
繊した状態で保持する前駆体繊維束保持手段と、前駆体
繊維束の末端部同士が重ね合わされた部分にニードルパ
ンチを用いて絡合処理を施す絡合処理手段とを有するこ
とを特徴とする、炭素繊維の製造方法。 - 【請求項13】 さらに、接続する前駆体繊維束の、ニ
ードルパンチを用いて絡合処理を施す部分に、事前に熱
処理による捲縮除去処理を施す捲縮除去手段が設けられ
ている、請求項11または12の炭素繊維の製造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9311106A JPH11131348A (ja) | 1997-10-28 | 1997-10-28 | 炭素繊維の製造方法及び製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9311106A JPH11131348A (ja) | 1997-10-28 | 1997-10-28 | 炭素繊維の製造方法及び製造装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11131348A true JPH11131348A (ja) | 1999-05-18 |
Family
ID=18013222
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9311106A Pending JPH11131348A (ja) | 1997-10-28 | 1997-10-28 | 炭素繊維の製造方法及び製造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11131348A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009128541A1 (ja) * | 2008-04-18 | 2009-10-22 | 三菱レイヨン株式会社 | 炭素繊維糸条の製造装置および製造方法 |
| WO2017135265A1 (ja) * | 2016-02-03 | 2017-08-10 | 東邦テナックス株式会社 | 炭素繊維の製造方法及び接続方法 |
-
1997
- 1997-10-28 JP JP9311106A patent/JPH11131348A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009128541A1 (ja) * | 2008-04-18 | 2009-10-22 | 三菱レイヨン株式会社 | 炭素繊維糸条の製造装置および製造方法 |
| US8603429B2 (en) | 2008-04-18 | 2013-12-10 | Mitsubishi Rayon Co., Ltd. | Production system and production method for carbon fiber thread |
| WO2017135265A1 (ja) * | 2016-02-03 | 2017-08-10 | 東邦テナックス株式会社 | 炭素繊維の製造方法及び接続方法 |
| JP2017137590A (ja) * | 2016-02-03 | 2017-08-10 | 東邦テナックス株式会社 | 炭素繊維の製造方法 |
| CN108603309A (zh) * | 2016-02-03 | 2018-09-28 | 东邦泰纳克丝株式会社 | 碳纤维的制造方法及连接方法 |
| US10988862B2 (en) | 2016-02-03 | 2021-04-27 | Toho Tenax Co., Ltd. | Method for manufacturing carbon fibers and fiber joining method |
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