JPH11140310A - 有機−無機ポリマーハイブリッド及びその製造方法 - Google Patents

有機−無機ポリマーハイブリッド及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11140310A
JPH11140310A JP32203397A JP32203397A JPH11140310A JP H11140310 A JPH11140310 A JP H11140310A JP 32203397 A JP32203397 A JP 32203397A JP 32203397 A JP32203397 A JP 32203397A JP H11140310 A JPH11140310 A JP H11140310A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
block copolymer
group
formula
inorganic polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32203397A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Nakajo
善樹 中條
Kensuke Naka
建介 中
Osamu Hamada
修 濱田
Takaaki Fujiwa
高明 藤輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP32203397A priority Critical patent/JPH11140310A/ja
Publication of JPH11140310A publication Critical patent/JPH11140310A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 疎水性有機ポリマーセグメントが均一に組み
込まれた透明性に優れる有機−無機ポリマーハイブリッ
ド及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリ(2−メチルオキサゾリン)の親水
性セグメントとポリ(2−フェニルオキサゾリン)の疎
水性セグメントとを含む両親媒性ポリオキサゾリンブロ
ック共重合体(7)の存在下、テトラアルコキシシラン
のゾル−ゲル反応を行い、シリカゲルマトリックス中
に、ブロック共重合体(7)が均一に分散された有機−
無機ポリマーハイブリッドを得る。(k、l、m、n
は、繰り返し単位数を表す。) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機−無機ポリマ
ーハイブリッドに関し、より詳しくは、金属酸化物のマ
トリックス中に両親媒性ブロック共重合体が均一に分散
された透明性に優れる有機−無機ポリマーハイブリッド
に関する。また、本発明は、有機−無機ポリマーハイブ
リッドの製造方法にも関する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機ポリマーと無機物との組み合
わせが盛んに研究されているが、これらの複合材料は、
有機物及び無機物としての特性を併せ持っており、高分
子複合材料として注目されている。特に、有機ポリマー
と無機物とが分子レベルで組み合わさった有機−無機ポ
リマーハイブリッドは、工業的にも様々な応用が期待さ
れるものである。
【0003】このような有機−無機ポリマーハイブリッ
ドとして、例えば、特開平3−212451号公報に
は、ポリオキサゾリン系ポリマーなどのアミド結合含有
非反応性ポリマーの存在下に、テトラアルコキシシラン
などの加水分解重合性金属化合物を加水分解重合してゲ
ル化させて、金属酸化物の3次元ネットワーク構造体中
にアミド結合含有非反応性ポリマーが均一分散された有
機−無機複合透明均質体を得ることが記載されている。
【0004】また、特開平5−85860号公報には、
ゾル−ゲル法によるシリカ又はアルミナなどの無機酸化
物マトリックス中に、ウレタン結合又は尿素結合を有す
る非反応性ポリマーが均一に分散された有機−無機複合
透明均質体が記載されている。
【0005】また、特開平5−310413号公報に
は、ゾル−ゲル法によるシリカなどの無機酸化物マトリ
ックス中に、ウレタン結合、尿素結合及び/又はアミド
結合を有する糖質誘導体、例えばスクロースのイソカル
バメートが均一に分散された有機−無機複合透明均質体
が記載されている。
【0006】このように、これら公報に記載の有機−無
機複合体における有機ポリマーはいずれも、ウレタン結
合、尿素結合、アミド結合等の水素結合受容基を含有す
る親水性のポリマーであって、疎水性有機ポリマーが組
み込まれた有機−無機複合体を得ることは困難であっ
た。
【0007】一方、有機−無機複合体における有機ポリ
マーとして疎水性有機ポリマーを組み込むと、上記各公
報に記載のような親水性ポリマーが用いられた有機−無
機複合体にはなかった特性の発現が期待される。しかし
ながら、上記各公報に記載のような通常のゾル−ゲル反
応に有機ポリマーを共存させるという手法では、疎水性
有機ポリマーが均一に組み込まれた有機−無機複合体を
得ることは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、疎水性有機ポリマーセグメントが均一に組み込まれ
た透明性に優れる有機−無機ポリマーハイブリッド(複
合体)を提供することにある。また、本発明の目的は、
疎水性有機ポリマーセグメントが均一に組み込まれた有
機−無機ポリマーハイブリッドの製造方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、親水性有機ポリマーセグメントと疎水性有機ポ
リマーセグメントとを含む両親媒性ポリオキサゾリンブ
ロック共重合体を有機ポリマーとして用いてゾル−ゲル
反応を行うことにより、金属酸化物のマトリックス中
に、疎水性有機ポリマーセグメントが均一に分散された
有機−無機ポリマーハイブリッドが得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明の有機−無機ポリマーハ
イブリッドは、金属酸化物のマトリックス中に、式
(1)
【0011】
【化4】
【0012】(式中、R1 は水素原子又は置換基を有し
ていても良い炭素数1〜3の低級アルキル基を表す。)
で示される構成単位からなる親水性有機ポリマーセグメ
ントと、式(2)
【0013】
【化5】
【0014】(式中、R2 は置換基を有していても良い
アリール基、炭素数4以上の長鎖アルキル基又はパーフ
ルオロアルキル基を表す。)で示される構成単位からな
る疎水性有機ポリマーセグメントとを含む両親媒性ポリ
オキサゾリンブロック共重合体が均一に分散されたもの
である。
【0015】両親媒性ブロック共重合体は、その存在す
る環境によって様々な形の会合体を作ることが知られて
おり、金属酸化物マトリックス中で有機ポリマーが興味
ある疎水性ドメインを形成することが期待される。
【0016】また、本発明の有機−無機ポリマーハイブ
リッドの製造方法は、両親媒性ブロック共重合体の存在
下、加水分解重合性金属化合物を加水分解重合すること
を含む。
【0017】なお、本明細書において、「有機−無機ポ
リマーハイブリッド」とは、ゾル体、湿潤ゲル体、乾燥
ゲル体のいずれをも含む意味で用いる。以下、本発明に
ついて詳しく説明する。
【0018】本発明の有機−無機ポリマーハイブリッド
における金属酸化物のマトリックスは、加水分解重合性
金属化合物のゾル−ゲル反応によって得ることができ
る。加水分解重合性金属化合物とは、加水分解性有機基
を有する金属化合物である。このような金属化合物に含
まれる金属としては、特に制限されるものではなく、2
価以上の金属、例えばアルカリ土類金属、遷移金属、希
土類金属、周期律表III〜V族に属する金属等が挙げら
れる。好ましい金属は、一般に周期律表 IIIb族又はI
V族に属する金属であり、 IIIb族に属する金属として
は、例えばAlなど、IV族に属する金属としては、例
えば、IVa族のTi、Zrなど、IVb族のSiなど
が挙げられる。これらの金属のうち、Al、Siが好ま
しく、金属酸化物のマトリックスが、シリカゲル及び/
又はアルミナゲルである有機−無機ポリマーハイブリッ
ドが得られる。本発明において、Siが特に好ましい。
【0019】加水分解重合性金属化合物が有する加水分
解性有機基としては、特に制限されるものではなく、例
えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、ペンチル
オキシ、ヘキシルオキシなどのアルコキシ基等が挙げら
れる。これらのうち、炭素数1〜4の低級アルコキシ基
が好ましく、特にメトキシ、エトキシ、プロポキシ等が
好ましい。加水分解重合性金属化合物は、加水分解重合
するために少なくとも2つの加水分解性有機基を有す
る。
【0020】Alを含む加水分解重合性金属化合物とし
ては、例えば、トリメトキシアルミニウム、トリエトキ
シアルミニウム、トリプロポキシアルミニウムなどが挙
げられる。Tiを含む加水分解重合性金属化合物として
は、例えば、トリメトキシチタン、テトラメトキシチタ
ン、トリエトキシチタン、テトラエトキシチタン、テト
ラプロポキシチタン、クロロトリメトキシチタン、クロ
ロトリエトキシチタン、エチルトリメトキシチタン、メ
チルトリエトキシチタン、エチルトリエトキシチタン、
ジエチルジエトキシチタン、フェニルトリメトキシチタ
ン、フェニルトリエトキシチタンなどが挙げられる。Z
rを含む加水分解重合性金属化合物としては、上記チタ
ネートにそれぞれ対応するジルコネートが挙げられる。
【0021】Siを含む加水分解重合性金属化合物はケ
イ素化合物であり、本発明において好適に用いることが
できる。このケイ素化合物は、次式(4)で表されるも
のである。 (R11n Si(OR124-n (4) この式において、R11は置換基を有していても良い低級
アルキル基又は置換基を有していても良いアリール基を
表し、R12は低級アルキル基を表し、R11及びR12はn
により異なっていても良い。nは0又は1の整数を表
す。R11及びR12が表す低級アルキル基は通常、炭素数
1〜4程度のアルキル基であり、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル
基等が挙げられる。
【0022】このようなケイ素化合物の具体例として
は、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラ
ン、トリプロポキシシラン、テトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、メチル
トリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロ
ピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラ
ン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロ
ロプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フ
ェニルトリプロポキシシランなどが挙げられる。
【0023】これらのケイ素化合物のうち、好ましいも
のとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルト
リエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリエトキシシランなどが挙げられる。
【0024】また、本発明において、上記ケイ素化合物
に加えて、必要に応じて、ゲル化後のハイブリッド体の
硬さ、柔軟性などの調整のために、上記式(4)のn=
2のケイ素化合物を用いることも可能である。このよう
なものとしては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、
ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラ
ン、ジフェニルジエトキシシランなどが挙げられる。
【0025】これらの加水分解重合性金属化合物は、部
分的に重合されているものであっても良い。また、加水
分解重合性金属化合物として、1種のみを用いてもよい
が、2種以上を併用しても良い。
【0026】本発明において、両親媒性ポリオキサゾリ
ンブロック共重合体は、式(1)で示される構成単位か
らなる親水性有機ポリマーセグメント(親水性ポリオキ
サゾリン)と、式(2)で示される構成単位からなる疎
水性有機ポリマーセグメント(疎水性ポリオキサゾリ
ン)とを含むブロック共重合体である。
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】式(1)において、R1 は水素原子又は置
換基を有していても良い炭素数1〜3の低級アルキル基
を表す。R1 が表す低級アルキル基としては、具体的
に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル基が挙げ
られる。メチル、エチル基が疎水性が弱く好ましい。ア
ルキル基の炭素数が大きくなると、疎水性が強くなって
しまう。R1 が表す低級アルキル基が有することのある
置換基としては、例えば、炭素数1〜3程度の低級アル
コキシ基、低級アルコキシカルボニル基等が挙げられ
る。
【0030】この親水性ポリオキサゾリンは、対応する
オキサゾリンの開環重合により得ることができる。オキ
サゾリンとしては、具体的に、2−オキサゾリン、2−
メチル−2−オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾ
リン、2−プロピル−2−オキサゾリン、2−イソプロ
ピル−2−オキサゾリンが挙げられる。これらのうち、
好ましいものは、2−オキサゾリン、2−メチル−2−
オキサゾリン、2−エチル−2−オキサゾリンである。
【0031】また、式(1)で示される構成単位からな
る親水性ポリオキサゾリンセグメントの他に、ポリ(N
−ビニルピロリドン)、ポリ(N,N−ジメチルアクリ
ルアミド)等の親水性セグメントが、本発明の目的を損
なわない範囲で含まれていてもよい。
【0032】上記式(2)において、R2 は置換基を有
していても良いアリール基、炭素数4以上の長鎖アルキ
ル基又はパーフルオロアルキル基を表す。R2 が表すア
リール基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等が
挙げられる。また、アリール基が有することのある置換
基としては、例えば、フッ素、塩素、臭素などのハロゲ
ン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アルキル
基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基等が挙げら
れる。ヒドロキシル基やカルボキシル基の導入によっ
て、疎水性が弱くなるので注意を要する。
【0033】R2 が表す炭素数4以上の長鎖アルキル基
としては、例えば、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、
t-ブチル、ヘキシル、デシル、ドデシル基等が挙げられ
る。これらのうち、疎水性の観点から、炭素数6〜12
程度のアルキル基が好ましい。また、上記アリール基が
有することのある置換基と同様の置換基を有していても
よい。R2 が表すパーフルオロアルキル基としては、ト
リフルオロメチル、トリフルオロエチル基等が挙げられ
る。
【0034】この疎水性ポリオキサゾリンも、親水性ポ
リオキサゾリンの場合と同様に対応するオキサゾリンの
開環重合により得ることができる。オキサゾリンの具体
例としては、例えば、2−フェニル−2−オキサゾリ
ン、2−p-トルイル−2−オキサゾリン、2−ブチル−
2−オキサゾリン、2−デシル−2−オキサゾリン、2
−トリフルオロメチル−2−オキサゾリン等が挙げられ
る。
【0035】上記親水性ポリオキサゾリンと疎水性ポリ
オキサゾリンとを含むブロック共重合体の特別な場合と
して、式(3)で示される両親媒性ポリオキサゾリンブ
ロック共重合体が挙げられる。
【0036】
【化8】
【0037】式(3)において、R1 は上記(1)にお
けるR1 と同義であり、R2 は上記式(2)におけるR
2 と同義であり、R3 は2価の連結基を表す。k、l、
m、nは、繰り返し単位数を表す。R3 が表す2価の連
結基は、オキサゾリンの開環重合の開始剤に由来するも
のであって、例えば、p−ジブロモキシレンを開始剤と
して用いた場合にはp−キシリレン基となる。同様にし
て、2価の連結基として、m−キシリレン基、o−キシ
リレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、−
CH2 CH=CHCH2 −(1,4−ジブロモ−2−ブ
テンに由来する)等が挙げられる。もちろん、これらの
みに限定されるものではない。
【0038】式(3)で示される両親媒性ポリオキサゾ
リンブロック共重合体は、例えば、次のスキームに従っ
て合成することができる。R3 :p−キシリレン基の場
合を示す。
【0039】
【化9】
【0040】p−ジブロモキシレンを開始剤として、2
位に置換基R2 を有するオキサゾリンを開環重合して、
疎水性有機ポリマーセグメントが導入されたリビングポ
リマー(5)を得る。続いてさらに、2位に置換基R1
を有するオキサゾリンを開環重合して、親水性有機ポリ
マーセグメントが導入されたポリマー(6)を得て、ポ
リマー生長末端を加水分解する。このようにして、両親
媒性ポリオキサゾリンブロック共重合体(3)を合成す
ることができる。
【0041】本発明の有機−無機ポリマーハイブリッド
においては、両親媒性ポリオキサゾリンブロック共重合
体や金属酸化物の種類によっても異なるが、一般に、1
00重量部の両親媒性ポリオキサゾリンブロック共重合
体が、加水分解重合性金属化合物として10〜5000
重量部の金属酸化物マトリックス中に分散されたもので
あることが好ましい。このような重量割合とすることに
より、両親媒性ポリオキサゾリンブロック共重合体が金
属酸化物マトリックス中に均一に分散され、有機−無機
ポリマーハイブリッドの透明性、均質性を確保すること
ができる。より好ましい割合は、100重量部の両親媒
性ブロック共重合体に対して、加水分解重合性金属化合
物として50〜2000重量部の金属酸化物マトリック
スである。
【0042】また、本発明の有機−無機ポリマーハイブ
リッドには、必要に応じて、公知の可塑剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、着色剤、界面
活性剤などの各種添加剤を配合することも可能である。
【0043】次に、本発明の有機−無機ポリマーハイブ
リッドの製造方法について説明する。本発明の有機−無
機ポリマーハイブリッドを製造する方法は、特に限定さ
れるものではないが、通常はゾル−ゲル法を用いて製造
することが望ましい。
【0044】すなわち、本発明の有機−無機ポリマーハ
イブリッドの製造方法は、上述した両親媒性ポリオキサ
ゾリンブロック共重合体の存在下、加水分解重合性金属
化合物を加水分解重合することを含む。このゾル−ゲル
法によって、両親媒性ポリオキサゾリンブロック共重合
体が、加水分解重合性金属化合物の加水分解重合により
生成した金属酸化物マトリックス中に、均一に分散され
た有機−無機ハイブリッドを得ることができる。
【0045】この加水分解重合反応は、従来のゾル−ゲ
ル法におけるのと同様の操作、条件で実施することがで
きる。例えば、両親媒性ポリオキサゾリンブロック共重
合体と加水分解重合性金属化合物とを適当な良溶媒に溶
かして均一溶液として、その溶液に適当な酸触媒を滴下
し溶液を攪拌することにより、反応を行うことができ
る。
【0046】このような溶媒としては、例えば、水;
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ール、ブタノールなどのアルコール類; ジエチルエー
テル、ジオキサン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフ
ランなどのエーテル類; N−メチルピロリドン、アセ
トニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、ベンゼン等が
挙げられる。これらの中から、両親媒性ポリオキサゾリ
ンブロック共重合体の親疎水性を考慮して適宜選択すれ
ばよい。あるいはこれらの混合溶媒とすることもでき
る。
【0047】また、酸触媒としては、例えば、塩酸、硫
酸、硝酸、リン酸などの無機酸;ギ酸、酢酸、トリクロ
ロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、メタンスル
ホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸な
どの有機酸等が挙げられる。
【0048】加水分解重合反応は、加水分解重合性金属
化合物の反応性にもよるが、一般に室温でも行うことが
でき、0〜150℃程度の温度、好ましくは室温〜50
℃程度の温度で行うことができる。反応時間は、反応温
度との関係で適宜定めればよいが、1〜240時間程度
である。また、反応は、窒素ガス等の不活性雰囲気下で
行ってもよく、0.5〜1気圧程度の減圧下で、重合反
応で生成するアルコールを除去しながら行ってもよい。
【0049】このような方法で、本発明の有機−無機ポ
リマーハイブリッドを得ることができる。このゾル−ゲ
ル反応において、ゾル状態、ゲル状態を通じて、両親媒
性ブロック共重合体と金属酸化物とは相分離を起こすこ
とがなく、均一透明な状態を保持している。これは、両
親媒性ポリオキサゾリンブロック共重合体の親水性有機
ポリマーセグメントの水素結合受容基と、加水分解重合
で生成した金属酸化物のヒドロキシル基とが水素結合を
形成するためと考えられる。
【0050】本発明の有機−無機ポリマーハイブリッド
は、均一性、透明性に優れており、有機成分及び無機成
分双方の特性を発現させたい各種用途に適用できる。例
えば、ファイバー、コーティング膜、フィルム、シー
ト、球状体、棒状体等への適用が考えられる。この成形
は、各種目的に応じて公知の成形法に従えばよく、流延
法やコーティング法、押し出し成形法、プレス成形法、
遠心成形法、注型成形法などから適宜選ばれる。
【0051】また、得られた各種成形体から、両親媒性
ブロック共重合体を溶媒抽出や焼成によって除去して、
無機多孔質体に変換することも可能である。無機多孔質
体は、フィルター、触媒担体、吸着剤等として利用する
ことができる。
【0052】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 (両親媒性ポリオキサゾリンブロック共重合体の合成
例)前述したスキームに従って、p−ジブロモキシレン
を開始剤として、親水性有機ポリマーセグメントとして
ポリ(2−メチルオキサゾリン)と疎水性有機ポリマー
セグメントとしてポリ(2−フェニルオキサゾリン)と
を含む両親媒性ブロック共重合体(7)の合成を行っ
た。
【0053】
【化10】
【0054】p−ジブロモキシレン164mg(0.6
21mmol)と、2−フェニルオキサゾリン3.16
g(21.5mmol)とを80℃で48時間攪拌し開
環重合して、リビングポリマーとした。さらに、反応系
に2−メチルオキサゾリン3.38g(39.7mmo
l)を添加して、80℃で24時間攪拌し開環重合し
た。その後、反応系に水0.5ccを添加し、反応を停
止させた。得られたブロック共重合体(7)は、 1H−
NMR分析したところ、ポリ(2−フェニルオキサゾリ
ン)の重合度m+n=18.3であり、ポリ(2−メチ
ルオキサゾリン)の重合度k+l=26.5であった。
【0055】[実施例]窒素ガス雰囲気下で、ブロック
共重合体(7)100重量部を蒸留したエタノールに溶
解し、10分間攪拌した。これにテトラエトキシシラン
(TEOS)1100重量部を加え、10分間攪拌し
た。続いて、0.1NのHCl水溶液を1滴加え、1時
間攪拌し、均一なゾル−ゲル反応溶液とした。この溶液
を、50℃のデシケーター中に7日間保持して、ゾル−
ゲル反応を行わせ、有機−無機ハイブリッドを得た。次
に、ブロック共重合体(7)100重量部に対して、テ
トラエトキシシランをそれぞれ、360重量部、210
重量部、120重量部、50重量部を用いた以外は同様
にして、ゾル−ゲル反応を行わせ、有機−無機ハイブリ
ッドを得た。
【0056】[比較例]重合度=11のポリ(2−メチ
ルオキサゾリン)及び重合度5.6のポリ(2−フェニ
ルオキサゾリン)を、上記ブロック共重合体(7)にお
けるポリ(2−メチルオキサゾリン)とポリ(2−フェ
ニルオキサゾリン)との成分比に等しくなるように混合
した。このホモポリマーブレンド体100重量部に対し
て、テトラエトキシシランをそれぞれ、1100重量
部、400重量部を用いた以外は実施例と同様にして、
ゾル−ゲル反応を行わせ、有機−無機ハイブリッドを得
た。
【0057】得られた各有機−無機ハイブリッドについ
て、外観観察を目視で行った。結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】表1より、ブロック共重合体(7)100
重量部に対して、テトラエトキシシランを50重量部し
か用いなかった場合は、有機−無機ハイブリッドにやや
濁りが観察されたが、テトラエトキシシランを120重
量部用いた場合は、完全に透明均一な有機−無機ハイブ
リッドが得られた。このように、マトリックスとなるべ
きテトラエトキシシランに対して、ほぼ等量のブロック
共重合体を均一に分散させることができた。
【0060】一方、上記ブロック共重合体(7)と同成
分比のホモポリマーブレンド体では、ホモポリマーブレ
ンド体100重量部に対して、テトラエトキシシランを
400重量部を用いても、透明均一なハイブリッドは得
られなかった。
【0061】このことから、ポリフェニルオキサゾリン
をポリメチルオキサゾリンとのブロック共重合体(7)
とすることによって、ポリフェニルオキサゾリンセグメ
ントがシリカゲルマトリックス中にうまく取り込まれ、
透明均一な有機−無機ハイブリッドが得られたことが、
明らかである。
【0062】
【発明の効果】本発明の有機−無機ポリマーハイブリッ
ドによれば、上述のように構成されているので、両親媒
性ポリオキサゾリンブロック共重合体の疎水性有機ポリ
マーセグメントが金属酸化物マトリックス中に均一に組
み込まれたものであり、均質性及び透明性に優れてい
る。本発明の製造方法によれば、加水分解重合という簡
便な操作で、上記の均質性及び透明性に優れる有機−無
機ポリマーハイブリッドを製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱田 修 京都市左京区吉田近衛町官有地京都大学吉 田寮 (72)発明者 藤輪 高明 兵庫県姫路市余部区上余部500 4−412

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物のマトリックス中に、式
    (1) 【化1】 (式中、R1 は水素原子又は置換基を有していても良い
    炭素数1〜3の低級アルキル基を表す。)で示される構
    成単位からなる親水性有機ポリマーセグメントと、式
    (2) 【化2】 (式中、R2 は置換基を有していても良いアリール基、
    炭素数4以上の長鎖アルキル基又はパーフルオロアルキ
    ル基を表す。)で示される構成単位からなる疎水性有機
    ポリマーセグメントとを含む両親媒性ポリオキサゾリン
    ブロック共重合体が均一に分散された有機−無機ポリマ
    ーハイブリッド。
  2. 【請求項2】 金属酸化物のマトリックスが、加水分解
    重合性金属化合物のゾル−ゲル反応によって得られるも
    のである、請求項1に記載の有機−無機ポリマーハイブ
    リッド。
  3. 【請求項3】 金属酸化物のマトリックスが、シリカゲ
    ル及び/又はアルミナゲルである、請求項1又は2項に
    記載の有機−無機ポリマーハイブリッド。
  4. 【請求項4】 両親媒性ポリオキサゾリンブロック共重
    合体が、式(3) 【化3】 (式中、R1 は水素原子又は置換基を有していても良い
    炭素数1〜3の低級アルキル基を表し、R2 は置換基を
    有していても良いアリール基、炭素数4以上の長鎖アル
    キル基又はパーフルオロアルキル基を表し、R3 は2価
    の連結基を表す。k、l、m、nは、繰り返し単位数を
    表す。)で示されるブロック共重合体である、請求項1
    〜3項のうちのいずれか1項に記載の有機−無機ポリマ
    ーハイブリッド。
  5. 【請求項5】 両親媒性ポリオキサゾリンブロック共重
    合体100重量部が、加水分解重合性金属化合物として
    10〜5000重量部の金属酸化物マトリックス中に分
    散された、請求項2〜4項のうちのいずれか1項に記載
    の有機−無機ポリマーハイブリッド。
  6. 【請求項6】 両親媒性ポリオキサゾリンブロック共重
    合体の存在下、加水分解重合性金属化合物を加水分解重
    合することを含む、有機−無機ポリマーハイブリッドの
    製造方法。
JP32203397A 1997-11-07 1997-11-07 有機−無機ポリマーハイブリッド及びその製造方法 Pending JPH11140310A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32203397A JPH11140310A (ja) 1997-11-07 1997-11-07 有機−無機ポリマーハイブリッド及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32203397A JPH11140310A (ja) 1997-11-07 1997-11-07 有機−無機ポリマーハイブリッド及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11140310A true JPH11140310A (ja) 1999-05-25

Family

ID=18139182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32203397A Pending JPH11140310A (ja) 1997-11-07 1997-11-07 有機−無機ポリマーハイブリッド及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11140310A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006213888A (ja) * 2005-02-07 2006-08-17 Kawamura Inst Of Chem Res 有機無機複合材料及びその製造方法
JP2006216930A (ja) * 2005-02-05 2006-08-17 Compal Electronics Inc マイクロ波基板の製造方法
WO2008075650A1 (ja) 2006-12-20 2008-06-26 Nippon Sheet Glass Company, Limited 有機無機複合膜が形成された物品
JP2009227880A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Inax Corp ハイブリッドチタニア粉末の製造方法、ハイブリッドチタニア粉末、機能付与液、製品及び機能付与釉薬
JP2013117036A (ja) * 2013-03-15 2013-06-13 Lixil Corp ハイブリッドチタニア粉末の製造方法
JP2021535229A (ja) * 2018-06-29 2021-12-16 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー ポリ(2−アルキル−2−オキサゾリン)を有するポリオレフィン配合物
CN116236406A (zh) * 2023-03-08 2023-06-09 广东工业大学 一种具有透明杂化壳层的微球及其制备方法和应用

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006216930A (ja) * 2005-02-05 2006-08-17 Compal Electronics Inc マイクロ波基板の製造方法
JP2006213888A (ja) * 2005-02-07 2006-08-17 Kawamura Inst Of Chem Res 有機無機複合材料及びその製造方法
WO2008075650A1 (ja) 2006-12-20 2008-06-26 Nippon Sheet Glass Company, Limited 有機無機複合膜が形成された物品
US8021749B2 (en) 2006-12-20 2011-09-20 Nippon Sheet Glass Company, Limited Article with organic-inorganic composite film
JP2009227880A (ja) * 2008-03-25 2009-10-08 Inax Corp ハイブリッドチタニア粉末の製造方法、ハイブリッドチタニア粉末、機能付与液、製品及び機能付与釉薬
JP2013117036A (ja) * 2013-03-15 2013-06-13 Lixil Corp ハイブリッドチタニア粉末の製造方法
JP2021535229A (ja) * 2018-06-29 2021-12-16 ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー ポリ(2−アルキル−2−オキサゾリン)を有するポリオレフィン配合物
CN116236406A (zh) * 2023-03-08 2023-06-09 广东工业大学 一种具有透明杂化壳层的微球及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2665763B1 (en) Temperature controlled sol-gel co-condensation
EP1054035B1 (en) Organic-inorganic composite material and process for preparing the same
US6933345B1 (en) Reactive grafting and compatibilization of polyhedral oligomeric silsesquioxanes
Du et al. Preparation of biocompatible zwitterionic block copolymer vesicles by direct dissolution in water and subsequent silicification within their membranes
JP2574049B2 (ja) 有機・無機複合透明均質体及びその製法
TW201736516A (zh) 聚矽氧橡膠組成物和彼之固化產物
CN106633078A (zh) 一种巯基纳米二氧化硅和聚醚双改性的有机硅表面活性剂及制备方法
JPH09286920A (ja) シリコーンゴム中空糸及びその製造方法
JPH11140310A (ja) 有機−無機ポリマーハイブリッド及びその製造方法
CN110234726A (zh) 拒水处理剂、拒水结构体及其制造方法
JPH0660240B2 (ja) オルガノポリシロキサンのオルガノゾルおよびその製造方法
CN102439070B (zh) 反应性无机簇
EP0278854B1 (en) A curable and foamable organopolysiloxane composition
WO2003008485A1 (de) Über alkoxygruppen vernetzende rtv-1-siliconkautschuk-mischungen
JPH10298265A (ja) 硬化性複合体組成物の製造方法
JP5875261B2 (ja) 表面が有機修飾された球状シリカ及びその製造方法
JPH06322136A (ja) 有機・無機ポリマー複合体およびその製造方法
JP6110870B2 (ja) 官能化金属含有粒子およびその製造方法
JP4022639B2 (ja) 有機・無機ハイブリッド材料及びその製造方法
JP3528512B2 (ja) 架橋基を有する高分子化合物の製造方法
JPH11140311A (ja) 疎水性低分子化合物を含む有機−無機ポリマーハイブリッド及びその製造方法
JP2006193700A (ja) 有機無機ハイブリッド粒子
JP3772258B2 (ja) オルガノポリシロキサンの製造方法
AU628065B2 (en) Silicone water based elastomers
EP0651008B1 (en) Heat-curing organopolysiloxane composition

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041007

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050318

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050329

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050726

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02