JPH11140823A - コンクリート構造物の補強用治具及びこれを用いた補強構造ならびにその補強施工方法 - Google Patents
コンクリート構造物の補強用治具及びこれを用いた補強構造ならびにその補強施工方法Info
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Abstract
物に強度的な劣化を与えないように施工でき、しかも発
生しているクラックについてもその成長が抑制できるよ
うにする。 【解決手段】 格子状の鉄筋網4の交点部分に対応させ
てアンカーピン5を床版1に打設するときに、このアン
カーピン5に形成したテーパ5cによって鉄筋網4にプ
レストレスを付与できるようにし、アンカーピン5に貫
通させた注入孔5dからエポキシ樹脂7を打設孔1bに
送り込むとともに、この打設孔1bからエポキシ樹脂7
を床版1の表面と被覆層6との間及び発生しているクラ
ックC部分にかけても供給可能とする。
Description
コンクリート構造物の補強に係り、特に亀裂を生じた橋
梁床版や壁体の補修のほか既設構造物に対して新たに鉄
筋を追加施工して補強するための補強用治具とこれを用
いた補強構造及びその補強施工方法に関する。
路橋では、車両の通過による動荷重を繰り返し受けるた
め、道路橋の主要部材の中でも橋梁の床版に対する負荷
はかなり大きい。そして、橋梁自身が持つ強度に対し
て、過大な負荷の繰り返しや衝撃荷重が大きかったり耐
用年限を大きく越えたりすると、床版の下面にクラック
が発生し、このクラックは次第に下面を縦横に走るよう
にまでなって細網化し、コンクリートの剥落などを招く
ことになる。
ト中の鉄筋の腐食や破断の原因となるので、通常の場合
はクラックが発生した初期の段階で床版を補強すること
が好ましいとされている。この床版の補修施工として
は、クラック内にエポキシ樹脂などを注入する樹脂注入
法や、床版に発生した空洞部分やコンクリート剥離部分
をセメントモルタルで修復する断面修復工法が従来から
行われている。
の修復を主な目的とするものであって、鉄筋の腐食の進
行等を防くことなどには有効であるものの、構造物自体
の強度を上げるという施工には対応できない。これに対
し、橋梁などを含めて既設のコンクリート構造体に対し
て好適な補修及び補強のための施工及びこのための治具
も既に開発され、たとえば特許第2521644号の特
許公報に記載されたものがその一例として挙げられる。
工対象が橋梁の床版であれば、この床版の下面に沿って
格子状に編んだ網鉄筋を配置し、この網鉄筋の鉄筋どう
しがほぼ直交して交差する部分に沿って床版にアンカー
ピンを打ち込んで網鉄筋を床版の下面に裏打ちするとい
うものである。そして、アンカーピンにはそのヘッド側
にテーパ部を形成しておき、このテーパ部分を鉄筋が交
差する部分に当たるように打設することで、網鉄筋に対
してプレストレスを加えるようにし、更に網鉄筋の全体
を樹脂モルタルで封止する施工が行われる。
れば、床版に網鉄筋を一体に接合する構造体が得られる
ので、床版の補修と同時にプレストレスを付与された網
鉄筋により長期間に及んで安定した補強が維持される。
ンを打設する作業では、網鉄筋の格子配列に対応して床
版にドリル等によって多数の打設孔を予め穿った後に、
これらの打設孔にアンカーピンが打ち込まれることにな
る。そして、従来のアンカーピンは、圧入していくにし
たがってこのピンの先端の外形が膨出変形してこの変形
によって打設孔との間に係止力を持たせるというもので
ある。したがって、クラックが発生していて強度的に劣
化している補修前の床版に対して多数のアンカーピンを
打ち込むと、床版に既に発生しているクラックに打設時
の衝撃力が作用してしまい、施工時にクラックの発生を
助長してしまう結果となる。
の成長を抑えるためには、たとえばアンカーピンの打設
ピッチを長くすることで一応は対応できる。しかしなが
ら、打設ピッチが長いと、床版に対する網状鉄筋の拘束
点が減ることになり、両者の接合強度が低下してしまう
だけでなく、アンカーピンによる網状鉄筋に対するプレ
ストレス負荷も不十分になる可能性がある。
定した後に、樹脂モルタル等を塗布して網状鉄筋を被覆
する施工では、既設の橋梁であればその施工面が下向き
なので、塗布する樹脂モルタルはその塗布面から下に剥
がれやすい。このため、樹脂モルタルと床版の底面との
間に空洞状の隙間が残ったままとなったり、網鉄筋と床
版との間に樹脂モルタルが充填されないままとなること
が多い。このように、床版との間に隙間ができたり樹脂
モルタルの充填が不十分な領域があると、この部分での
補強度が劣化することになる。
にも樹脂モルタルが塗布されることになるが、施工面が
下向きになっていることから、クラックに十分に充填さ
れないままとなりやすい。このため、補修施工後におい
てもクラックが成長していく可能性が残り、再補修が必
要となることにもなる。
施すときに橋梁等の構造体に強度的な劣化を与える恐れ
があるほか、特に施工面が下向きのような場合には樹脂
モルタルを塗布しても施工面との間に空洞が発生して所
期の強度補償までに至らない可能性がある。
び補強しようとするコンクリート構造物に強度的な劣化
を与えないように施工できしかも発生しているクラック
についてもその成長が抑制できるようにすることにあ
る。
造物の補強用治具は、既設のコンクリート構造物の表面
に複数の鉄筋をほぼ格子状に交差させた鉄筋網を固定す
る補強用治具であって、鉄筋網の交差する2本の鉄筋を
固定方向に拘束するヘッドと、このヘッドからその軸線
方向に突き出されてコンクリート構造物に開けた打設孔
に差し込み可能なロッドと、このロッドとヘッドとの間
の周面に形成され且つ差し込み方向側が先細りするテー
パと、ヘッドからロッドの先端まで貫通させた合成樹脂
の注入孔とからなることを特徴とする。
ート構造物の補強構造は、2本の交差する鉄筋からテー
パが受ける拘束力とロッドが打設孔の内周面から受ける
拘束力とによって補強用治具をコンクリート構造物側に
連接し、鉄筋網及び補強用治具を含めて被覆層によって
被覆するとともに、外部から注入孔に供給した合成樹脂
をコンクリート構造部の表面と被覆層との間で充填固化
させてなることを特徴とする。
明の補強施工方法は、2本の交差する鉄筋の両方にテー
パの周面が突き当たる位置に対応してコンクリート構造
物にロッドの外径よりも大きな打設孔を穿設し、ロッド
を打設孔に差し込むとともに2本の交差する鉄筋からテ
ーパが受ける拘束力とロッドが打設孔の内周面から受け
る拘束力とによって補強用治具をコンクリート構造物側
に連接し、鉄筋網及び補強用治具を含めて被覆層によっ
て被覆し、外部から合成樹脂を注入孔に供給してこの合
成樹脂を打設孔からコンクリート構造部の表面と被覆層
との間に注入することを特徴とする。
ト構造物の表面に、少なくとも鉄筋網の鉄筋と交差する
向きに走る溝を予め形成しておき、合成樹脂の注入時に
鉄筋に沿う合成樹脂の流れを溝に導入するようにしても
よい。
橋梁の床版を補強した例を示す概略図、図2は図1のA
−A線矢視であって網状鉄筋及びアンカーピンの配置を
示す底面図である。
それぞれ一体に形成するとともに内部には鉄筋をスラブ
状に配筋した橋梁の床版1が橋桁3によって支持されて
いる。そして、床版1は既設のものであって、通過車両
Vによる動荷重を繰り返し受けてその下面にクラックが
発生していたものを補修するために、図2に示す格子状
に縦及び横の鉄筋4a,4bを予め溶接によって一体化
した鉄筋網4を本実施の形態における補強用治具として
のアンカーピン5によって固定保持している。なお、網
鉄筋4の施工後には、後述するようにアンカーピン5の
ヘッド部分を除いて被覆するモルタル樹脂等による被覆
層を施工するものとし、図1においては被覆層6として
一点鎖線でその概略を示している。
図の(a)は切欠正面図、同図の(b)は同図(a)の
平面図である。
から床版1に打設するときの姿勢として示したもので、
同図の(a)に示すように下端にはその端面を緩やかな
円弧面状としたヘッド5aを形成し、このヘッド5aか
ら上端に向けてロッド5bを形成したものである。ロッ
ド5bはヘッド5aとの間を上端側すなわち打設方向に
外形を先細りさせたテーパ5cを形成するとともに、ヘ
ッド5aに連ねて軸線方向に貫通させた一様な内径の注
入孔5dを設けたものである。そして、テーパ5cより
も先端側のロッド5bの外周面には雄ネジ5eを刻むと
ともに、先端側には注入孔5dの周壁を形成している部
分を半径方向に切開してスリット5fとしている。
及び横配列の鉄筋4a,4bが交差する部分に対応させ
てそれぞれ床版1に打設される。すなわち、図4に示す
ように鉄筋4a,4bが十字状に交差しているコーナ部
であってこれらの鉄筋4a,4bにロッド5bの周面が
同時に接触するような位置にアンカーピン5を打設す
る。そして、アンカーピン5を床版1に打ち込んでいく
と、ロッド5b部分に変わって図5に示すようにテーパ
5cが鉄筋4a,4bの周面に当たるようになり、アン
カーピン5の打設中心から見るとこのテーパ5cによっ
てその外形半径が大きくなる。したがって、アンカーピ
ン5は図2において矢印方向に鉄筋4a,4bを押すよ
うになり、これらの鉄筋4a,4bには引張りが作用し
てプレストレスの負荷が作用する。なお、このようなテ
ーパ5cによるプレストレスの負荷は、従来技術の項で
挙げた特許公報のものと同様である。
設けることによって、図2に示す格子状の鉄筋網4に対
してアンカーピン5の位置を適切にすれば、図中の矢印
で示すように鉄筋網4の中心から格子と45度の角度を
持つ方向への一様な引張りを作用させることができ、鉄
筋網4の全体に均一なプレストレスが付与される。した
がって、図1に示すように床版1に対して施工したとき
には、この床版1が撓み変形しても網鉄筋4がこの撓み
変形に追従し、アンカーピン5と鉄筋4a,4bとの間
に隙間が発生することが防止される。
よる床版1に対する補修施工の要領は次のとおりであ
る。
に溝1aを刻む施工を行う。この溝1aはたとえば幅が
3〜5mm程度で深さが5〜10mm程度として、注入
される樹脂が速やかに流れることができるようにし、格
子状の網鉄筋4の縦,横の鉄筋4a,4bの配列方向だ
けでなく、斜めに走る線も含むランダムな配列とする。
このような溝1aの現場での施工は、たとえばサンダー
等の工具を用いれば比較的容易にしかも一様な深さに形
成することができる。
てその位置を仮決めし、図4で説明したように、鉄筋4
a,4bの両方にアンカーピン5のロッド5bが接触で
きる位置を芯出し棒等を使って床版1の下面に墨出しす
る。なお、このときの芯出し棒はロッド5bと同じ外形
を持つ金属棒等を利用すればよく、アンカーピン5の打
設数は網鉄筋4の大きさに応じて適宜選択すればよい。
は、網鉄筋4を床版1から離すかまたは保持具によって
位置を仮決めしたままとして、墨付けマークを目印にし
て図5に示すように打設孔1bをドリルによって穿孔す
る。この打設孔1bの内径はロッド5bの外径よりも大
きくて注入樹脂の流れの詰まりがない程度とし、アンカ
ーピン5をきっちり打設したときにその先端に開放して
いる注入孔5dが閉塞しない穿ち長さとする。
筋網4の位置を再び正確に位置合わせして鉄筋網4a,
4bが交差する部分と打設孔1bの間の位置関係を調整
して、再度床版1の底面に沿わせて仮固定する。そし
て、アンカーピン5のロッド5bを打設孔1bの中に差
し込んでいくと、テーパ5cが鉄筋4a,4bの周面に
当たるようになり、アンカーピン5はこれらの鉄筋4
a,4bによって保持される。すなわち、アンカーピン
5を打設孔1bの中に打ち込んでいくにつれて、テーパ
5cが鉄筋4a,4bに対して楔のように係合してい
き、テーパ5cはこれらの鉄筋4a,4bによってその
周面の2点が拘束される。
ド5bは、鉄筋4a,4bとの接触点から受ける反作用
方向すなわち図2において示した矢印方向と逆向きの作
用力を受け、この作用力が働く方向に打設孔1bの中で
位置を変える。
aが鉄筋4aに突き当たって打ち込み完了となったとき
には、テーパ5cが鉄筋4a,4bによって2点が拘束
され、ロッド5bは打設孔1bの中で移動して位置を変
えたときにその周面が打設孔1bの内周面にほぼ線接触
する。これにより、アンカーピン5はテーパ5cで2点
及びロッド5bで1点が拘束されてその周面が3点で保
持されることになり、アンカーピン5はこれらの3点に
よる拘束によって図5の状態に保持される。
クリート用打設ピンのようにロッドの先端が膨出変形し
てこれによって係合力を作用させるのではなく、鉄筋4
a,4bによるテーパ5cへの拘束力を利用することで
仮固定することができる。したがって、アンカーピン5
を打設するときに既設の床版1に対して無用な内部応力
を発生させることはなく、アンカーピン5の打設ピッチ
も短くなる。
孔1bの内周面に接触した状態で保持されるが、この部
分だけがほぼ線接触状態になるだけであって、ロッド5
bと打設孔1bとの間には十分な隙間が保たれ、後述す
る樹脂の注入には何ら支障はない。
に打ち込んだ後には、図5に示すように、注入孔5dが
開放している部分をたとえばスポンジを利用した取り外
し可能なシール材5d−1で封止する。そして、吹き付
け装置によって塗布材6aを吹き付けて、床版1の下面
に刻んだ溝1aをこの塗布材6aによって覆う。
のものを用いることができ、吹き付け装置によって床版
1の真下から吹き付けるように作業することで、図5及
び図7に示すように鉄筋4aと床版1の下面との間には
入り込まないように施工し、その層厚は2mm程度とす
る。この塗布材6aによる被覆施工により、図6に示す
ように床版1に刻んだ溝1aは塗布材6aによって閉じ
られる。
性を持つ適切な材料の中塗材6bを図7及び図8に示す
ように塗布する。この中塗材6bはコテを利用して塗っ
ていく作業によって行ない、その厚さはヘッド5aが埋
没しない程度とする。そして、コテ塗りしていくとき、
鉄筋4aの上側にまで十分に充填することが好ましい
が、作業性の面からもこのような充填塗布は困難であ
る。これに対し、本発明の施工では、空洞ができてこれ
が残ったままでも、後述するように注入樹脂が代わって
充填されるので、最終的な施工には何ら影響はない。
うに注入孔5dからシール材5d−1を抜き取り、エポ
キシ樹脂7を外部から注入する。このエポキシ樹脂7の
注入にはアンカーピン5の1個毎に行なうこもできる
が、それほど数が多くない場合にはエポキシ樹脂7の圧
送装置から複数のホースを分岐させてこれらを各アンカ
ーピン5の注入孔5dに接続して同時に注入作業しても
よい。この同時作業であれば、各アンカーピン5からの
エポキシ樹脂7の注入量及び注入圧を一様化できるの
で、施工上では非常に好ましい。
9に示すように中塗材6bの表面に上塗材6cをコテに
よって塗布し、塗布材6a,中塗材6b及び上塗材6c
によって被覆層6が形成される。
は、図7及び図8に示すように注入孔5dの上端から吹
き出して打設孔1bの中に送り出され、打設孔1bの中
では重力と注入圧力とによってエポキシ樹脂7は下向き
に速やかに流れ出ていく。そして、打設孔1bから抜け
たエポキシ樹脂7は、床版1の下面に刻んだ溝1aの中
に流れ込んでクラックに浸透していくほか、塗布材6a
が被覆していない床版1の下面と鉄筋4a,4bとの間
の隙間を充填するように流れていく。
分と床版1の底面との間には、塗布材6a及び中塗材6
bが充填されていないままか充填されていても隙間が多
数できている状態になっている。このため、打設孔1b
の下端から流れ出たエポキシ樹脂7は、図7及び図8に
おいて矢印で示す方向に鉄筋4a,4bに沿う部分を流
路として供給装置からの注入圧によって順次送り込まれ
る。したがって、鉄筋4a,4bと床版1との間の隙間
にはエポキシ樹脂7が充填されていき、下側からの中塗
材6bのコテによる塗布では解消できなかった空洞部の
全てがこのエポキシ樹脂7によって封止充填される。
ダムに形成されているので、図4に示すように鉄筋4
a,4bと交差する部分ができる。このため、鉄筋4
a,4bに沿って流れてきたエポキシ樹脂7はこの交差
部分から溝1aの中に入り込み、図9に示すように塗布
材6aによって囲まれた溝1aの空間はエポキシ樹脂に
よって充填される。そして、溝1aが縦横に走っている
ので、図4に示すように床版1に発生しているクラック
Cに対して交差する関係を持つので、溝1aからクラッ
クCにまでエポキシ樹脂7を浸透させることができる。
て被覆された状態となっているが、溝1aと同様に切開
された断面形状を持つので、溝1aからのエポキシ樹脂
7がその注入圧によって流動すると、塗布材6aを押し
広げるようにしてクラックCの中に浸透させることがで
きる。また、鉄筋4a,4bが直にクラックCと交差し
ている部分では、これらの鉄筋4a,4bに沿って供給
されてくるエポキシ樹脂7は直接クラックCの中に入り
込んでいく。したがって、クラックCの発生の仕方が不
定型であっても、鉄筋4a,4bの配筋及びランダムに
形成した溝1aを利用してエポキシ樹脂7をクラックC
に充填することができる。
ら注入されたエポキシ樹脂7は打設孔1bの中だけに止
まるのではなく、床版1のほぼ全体の広い領域に分布さ
せることができる。したがって、エポキシ樹脂7を適当
な量だけ注入した後に養生期間を置くと、エポキシ樹脂
7の固化によってアンカーピン5のロッド5bは打設孔
1bの中に強固に固定され、これによって鉄筋網4を安
定して床版1に保持することができる。
間にも固化したエポキシ樹脂7がそのまま残るので、床
版1の下面を強固に被覆でき床版1内の既設配筋の腐食
の防止だけでなく、新たに補強用として施工した鉄筋網
4も同様にその腐食が防止される。
7が充填されることから、衝撃荷重等を受けてもその成
長を抑えることができ、その補修だけでなく補強強度も
十分に高くすることができる。
が、これに代えて各種のコンクリート構造体を施工対象
としてもよいことは無論である。
鉄筋が交差する部分に適切に配置してコンクリート構造
体に打設すれば、テーパによって鉄筋網に対してプレス
トレスを負荷して連結することができ、コンクリート構
造体の撓み変形に対しても鉄筋網を倣わせて保持でき、
その補強効果を長く持続させることができる。そして、
合成樹脂の注入孔を備えたことによって、コンクリート
構造物の表面と被覆層との間に合成樹脂を充填すること
ができるので、鉄筋網の錆の発生の防止及びクラックの
補修も十分に行なえる。
固化によってコンクリート構造体に固定するようにすれ
ば、従来のアンカーピン等のように膨出変形による係合
力を得られないでも済むので、補強用治具の配列ピッチ
を短くしてより一層強度を上げることができ、打設時に
コンクリート構造体に無用な負荷を与えないのでその強
度的な劣化も防止できる。
によりプレストレスを付与された鉄筋網によってコンク
リート構造体の補強が確実に得られるほか、合成樹脂を
コンクリート構造物と被覆層との間に注入して固化させ
るので、空隙の発生によるコンクリートの剥落が防止さ
れるほか、鉄筋網の防錆効果も得られるので、構造体の
耐久性の向上が図れる。
の固定を兼ねる補強用治具を兼用して合成樹脂を注入す
るので、この注入のために必要な特別の部材を必要とす
ることがなく、施工も容易に行なえる。
ト構造物の表面に予め溝を設けることで、コンクリート
構造物の表面と被覆層との間に注入した合成樹脂をこの
溝に伝わせてコンクリート構造物の表面の全体に行き渡
らせることができるので、表面に散在しているクラック
にも合成樹脂を分布させることができ、クラックも含め
て補修できる。
た橋梁を示す概略断面図である。
置する補強用の鉄筋網及びこれを固定するためのアンカ
ーピンの配置を示す底面図である。
って、(a)は切欠正面図、(b)は平面図である。
概略を示す底面図である。
束力を利用して固定した後に塗布材を塗布したときの要
部の断面図である。
(a)は床版を斜め下方から見たときの概略図、(b)
は溝の形状を示す断面図である。
らエポキシ樹脂を注入したときの樹脂の流れを示す要部
の断面図である。
が充填されたときの要部の断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 既設のコンクリート構造物の表面に複数
の鉄筋をほぼ格子状に交差させた鉄筋網を固定する補強
用治具であって、鉄筋網の交差する2本の鉄筋を固定方
向に拘束するヘッドと、このヘッドからその軸線方向に
突き出されてコンクリート構造物に開けた打設孔に差し
込み可能なロッドと、このロッドとヘッドとの間の周面
に形成され且つ差し込み方向側が先細りするテーパと、
ヘッドからロッドの先端まで貫通させた合成樹脂の注入
孔とからなるコンクリート構造物用の補強用治具。 - 【請求項2】 既設のコンクリート構造物の表面に複数
の鉄筋をほぼ格子状に交差させた鉄筋網を配置し、この
鉄筋網を請求項1記載の補強用治具でコンクリート構造
物に固定する補強構造であって、2本の交差する鉄筋か
らテーパが受ける拘束力とロッドが打設孔の内周面から
受ける拘束力とによって補強用治具をコンクリート構造
物側に連接し、鉄筋網及び補強用治具を含めて被覆層に
よって被覆するとともに、外部から注入孔に供給した合
成樹脂をコンクリート構造部の表面と被覆層との間で充
填固化させてなるコンクリート構造物の補強構造。 - 【請求項3】 既設のコンクリート構造物の表面に複数
の鉄筋をほぼ格子状に交差させた鉄筋網を配置し、この
鉄筋網を請求項1記載の補強用治具でコンクリート構造
物に固定し、更に鉄筋網及び補強用治具を含めて被覆層
によって被覆する補強施工方法であって、2本の交差す
る鉄筋の両方にテーパの周面が突き当たる位置に対応し
てコンクリート構造物にロッドの外径よりも大きな打設
孔を穿設し、ロッドを打設孔に差し込むとともに2本の
交差する鉄筋からテーパが受ける拘束力とロッドが打設
孔の内周面から受ける拘束力とによって補強用治具をコ
ンクリート構造物側に連接し、鉄筋網及び補強用治具を
含めて被覆層によって被覆し、外部から合成樹脂を注入
孔に供給してこの合成樹脂を打設孔からコンクリート構
造部の表面と被覆層との間に注入するコンクリート構造
物の補強施工方法。 - 【請求項4】 コンクリート構造物の表面に、少なくと
も鉄筋網の鉄筋と交差する向きに走る溝を予め形成して
おき、合成樹脂の注入時に鉄筋に沿う合成樹脂の流れを
溝に導入する請求項3記載のコンクリート構造物の補強
施工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30612397A JP3582971B2 (ja) | 1997-11-07 | 1997-11-07 | コンクリート構造物の補強施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30612397A JP3582971B2 (ja) | 1997-11-07 | 1997-11-07 | コンクリート構造物の補強施工方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11140823A true JPH11140823A (ja) | 1999-05-25 |
| JP3582971B2 JP3582971B2 (ja) | 2004-10-27 |
Family
ID=17953335
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30612397A Expired - Lifetime JP3582971B2 (ja) | 1997-11-07 | 1997-11-07 | コンクリート構造物の補強施工方法 |
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Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| JP2004162321A (ja) * | 2002-11-12 | 2004-06-10 | Konishi Co Ltd | 構築物の補修方法 |
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-
1997
- 1997-11-07 JP JP30612397A patent/JP3582971B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| JP3582971B2 (ja) | 2004-10-27 |
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