JPH11142520A - 測距装置の軸調整方法及び軸ずれ検出方法並びに測距装置 - Google Patents

測距装置の軸調整方法及び軸ずれ検出方法並びに測距装置

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JPH11142520A
JPH11142520A JP9304584A JP30458497A JPH11142520A JP H11142520 A JPH11142520 A JP H11142520A JP 9304584 A JP9304584 A JP 9304584A JP 30458497 A JP30458497 A JP 30458497A JP H11142520 A JPH11142520 A JP H11142520A
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悟 有田
Wataru Ishio
渉 石尾
Hayato Kikuchi
隼人 菊池
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Omron Corp
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Honda Motor Co Ltd
Omron Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に左右方向における軸調整作業が、より短
時間で高精度かつ容易に実現できる測距装置或いはその
軸調整方法を提供する。 【解決手段】 自車両と先行車が同一線状を直進走行し
ている直線走行状況であるときに採取した先行車の検出
データのみを、有効な検出データとして複数抽出し、こ
の検出データを統計処理して得られた先行車の平均的中
心位置に検出エリアの中心位置が一致するように、内部
パラメータを設定変更する自動調整機能を測距装置の制
御回路7に設け、自車両を先行車に追従させて同一直線
上を安定して直進させつつ、制御回路7の前記自動調整
機能を作動させて軸調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両に搭載され、
レーザ光などの波動を利用して先行車等の被検出物まで
の距離などを測定する測距装置において、検出エリアの
位置調整や位置ずれ検出を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両における前方障害物の監
視や追従走行制御のための車載レーダの開発は広く進め
られており、方式としては電波方式、或いはレーザ方式
が知られている。これは、所定のエリア内の検出対象に
対して電波やレーザ光などの波動を送信し、その反射信
号との伝搬遅延時間などから検出対象までの距離などを
求める装置である。
【0003】例えば、レーザ方式の測距装置(いわゆる
レーザレーダ)の場合、一定のスキャンエリアに対して
スキャニングしつつレーザ光を照射し、その反射光との
伝搬遅延時間を求めるために、制御回路により発光タイ
ミングをつくり、そのタイミングでカウンタをスタート
し、同時にそのタイミングに合わせてレーザダイオード
(以下、LDという。)駆動回路によりLDを駆動して
レーザの発光を行い、このレーザ光が検出対象に反射し
て帰ってきた反射光をフォトダイオード(以下、PDと
いう。)で受光し、受光回路の中で設定した受光スレッ
シュレベル以上のレベルの反射光が得られた場合、その
タイミングを制御回路で取込み、カウンタをストップし
て伝搬遅延時間を計測する。また一方では、レーザ発光
のタイミング、或いは反射光受光のタイミングにおける
スキャン角度から、検出対象物が存在する方向を判定す
る。
【0004】そして、こうして計測された対象物までの
距離データと、方向データと、受光量のデータと、車速
センサにより得られた車速のデータをもとに、個々の距
離データをグループ化し、過去のデータとの対応づけを
行い、対象物との相対速度を算出し、その対象物が何か
を判断し(車か、バイクか、人か、看板か、路側のリフ
レクタ(反射体)かなど)、追従すべき対象物の特定や
警報すべき対象物の特定を行うものである。
【0005】この種の装置では、実際に車両などに取付
た場合に、先行車両などの検出対象を検出すべき理想的
な検出エリア(車両の場合には、通常車両の進行方向正
面に左右対象に広がる角度領域)に対して、装置の実際
の検出エリア(反射波を受信して上述の測定を行う角度
領域)がずれていれば、その分測定結果の信頼性が低下
するため、当然このようなずれのない状態が維持される
ように、検出エリアの中心位置を合わせる軸調整(レー
ザレーダの場合には、いわゆる光軸調整と称されている
作業)が、車両等の生産ラインや、修理工場での点検時
などに適宜必要となる。
【0006】この検出エリアの位置調整(以下、軸調整
という場合がある。)の従来の手法としては、まず、水
準器を用いて測距装置の検出ヘッドの取付角度(上下方
向の角度)を調整する方法がある。また、測距装置が搭
載された例えば車両(停止状態)に対して、理想的な検
出エリアの中央位置に特別に用意した基準ターゲット
(基準となる反射体)を配置し、この基準ターゲット以
外の被検出物がなるべく検出されない外乱要因のない良
好な環境を整えた上で、実際に測距装置を作動させて、
検出される基準ターゲットの位置データが装置の検出エ
リアの中央位置に一致するように、例えば測距装置の検
出ヘッドの取付角度や内部のパラメータを変更する手法
がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の軸調整技術では、以下のような問題がある。 (1)まず、水準器を利用して軸調整を行う方法では、
左右方向の調整ができないという問題がある。 (2)また、特別に用意した基準ターゲットを適正位置
に配置して調整する方法では、調整のためにかなりの熟
練が必要であり、また非常に長い時間がかかるという問
題があった。すなわち、基準ターゲットを理想的な位置
に正確に位置決めるのに特別な治具等や熟練が必要であ
り、また、基準ターゲットの位置データを読取って、こ
の位置データが装置の検出エリアの中心位置に一致する
ように、検出ヘッドの取付角度や内部のパラメータを変
更する作業が必要になるため、相当の教育や熟練が必要
である。
【0008】(3)また上記基準ターゲットを用いる方
法は、車両を停止させて車両のボディの中心軸線上に基
準ターゲットを配置した状態で行うものであるため、車
両の実際の進行方向と前記中心軸との差が確実に誤差と
なり、その分調整精度が低下するという問題があった。
すなわち、車両のボディは必ずしも進行方法を向いてい
ない。人間の目で見て認識できるほどの差はないが、こ
の種の測距装置で必要となる数mrad程度の微小な角
度精度から考えると、この差が問題となる。
【0009】(4)また、上記従来の調整技術のみで
は、検出エリアの中心位置を適正位置に保持することは
困難であるという問題もある。すなわち、工場出荷時な
どに停止状態である程度の精度の軸調整ができたとして
も、出荷後の長時間の走行による振動や、軽衝突などに
よる衝撃により検出エリアの位置ずれ(即ち、軸ずれ)
が発生する場合があり、この場合には、定期点検などで
軸調整が再度行われない限り検出エリアがずれたまま測
距装置が使用され続けることになる。したがって、光軸
ずれが容易に検出できる軸ずれ検出技術が要望される。
【0010】なお出願人は、特願平8−114483号
により、上記軸調整が車両走行中において自動的に実現
される技術を提案している。これは、車両走行中の先行
車の検出データが、前記軸調整の基準と成り得る状態に
あるか否かを自動的に認識し、基準と成り得ると判断さ
れた時に、その先行車の検出データに基づいて内部のパ
ラメータ(検出エリアの設定位置データ)を制御処理機
能により自動的に変更するものである。
【0011】この技術によれば、専用の治具や熟練を必
要とすることなく、また外乱要因も気にする必要もな
く、ユーザが特に意識しなくても自動的に調整が可能と
なるが、調整にやはり比較的長時間を要し、さらなる調
整時間の短縮が求められていた。
【0012】というのは、走行中の一般的な先行車の検
出データは、一定ではなく、たとえ直線道路でも若干変
動する。しかも、先行車も自車両も直線路を安定して直
進走行している状態を確実に判定してデータを採取する
ことが困難であるため、調整の精度を高めるためには、
先行車の検出データをかなり長時間(例えば2時間程
度)にわたって多数採取し、この平均値を基準データ
(検出エリアの中心位置の最適位置)とする必要がある
ためである。
【0013】またこのため、工場出荷時や修理作業時の
軸調整方法としは、上記公報の技術をそのまま採用する
ことは好ましくないという欠点もあった。というのは、
このような場合に、長時間をかけて軸調整を行うことは
人件費の増加につながり、製品又は修理費の高コスト化
を招来するためである。したがって、工場出荷時や修理
作業時に専門の作業者が行う調整として、より好ましい
作業(短時間ですむもの)が可能となる調整方法又はそ
のための装置が要望される。
【0014】またなお、上記公報の技術では、内部パラ
メータの変更では調整できない左右方向での大きな軸ず
れがあった場合や、上下方向の軸ずれがあった場合に
は、対応できず、そのような軸ずれをも自動検出できる
技術も要望される。
【0015】そこで本発明は、特に左右方向における軸
調整作業が、より短時間で高精度かつ容易に実現できる
測距装置の軸調整方法或いはそのための測距装置を提供
することを第1の目的としている。また本発明は、作業
条件に応じて必要最小限の作業時間ですむ測距装置の軸
調整方法或いはそのための測距装置を提供することを第
2の目的としている。さらに本発明は、左右方向或いは
上下方向の軸ずれが容易に検出できる軸ずれ検出方法或
いはそのための測距装置を提供することを第3の目的と
している。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の測距装置の軸調整方法は、車両前方
の所定の検出エリアに波動をスキャニングしつつ照射
し、この波動の反射波に基づいて、前記検出エリアにあ
る被検出物の少なくとも位置情報を含む検出データを判
定し出力する車両搭載用の測距装置において、前記検出
エリアの中心位置を適正位置に調整する軸調整方法であ
って、先行車が直進している状態で、前記測距装置を搭
載した自車両を前記先行車に追従させて同一直線上を直
進させ、この走行中において前記測距装置により得られ
る先行車の検出データを複数採取し、この複数採取され
た検出データを統計処理して得られた先行車の平均的中
心位置として前記適正位置を判定し、この適正位置に検
出エリアの中心位置が一致するように、前記測距装置の
検出エリアのパラメータを変更することを特徴とする。
【0017】請求項2記載の測距装置の軸ずれ検出方法
は、車両前方の所定の検出エリアに波動をスキャニング
しつつ照射し、この波動の反射波に基づいて、前記検出
エリアにある被検出物の少なくとも位置情報を含む検出
データを判定し出力する車両搭載用の測距装置におい
て、前記検出エリアの中心位置が適正位置からずれてい
ることを検出する軸ずれ検出方法であって、先行車が直
進している状態で、前記測距装置を搭載した自車両を前
記先行車に追従させて同一直線上を直進させ、この走行
中において前記測距装置により得られる先行車の検出デ
ータを複数採取し、この複数採取された検出データを統
計処理して得られた先行車の平均的中心位置として前記
適正位置を判定し、この適正位置と検出エリアの中心位
置とを比較することにより、前記検出エリアの適正位置
からのずれを検出することを特徴とする。
【0018】請求項3記載の測距装置の軸ずれ検出方法
は、車両前方の所定の検出エリアに波動をスキャニング
しつつ照射し、この波動の反射波に基づいて、前記検出
エリアにある被検出物の少なくとも位置情報を含む検出
データを判定し出力する車両搭載用の測距装置におい
て、前記検出エリアの中心位置が適正位置からずれてい
ることを検出する軸ずれ検出方法であって、路側に反射
体が設けられた直線路において、前記測距装置を搭載し
た自車両を走行させ、この走行中において、前記測距装
置により得られる前記路側の反射体の検出データの経時
変化を所定時間観察し、この観察中における前記反射体
の左右方向移動量が設定値を越えたときに、前記検出エ
リアが適正位置に対して左右方向にずれていると判定す
ることを特徴とする。
【0019】請求項4記載の測距装置の軸ずれ検出方法
は、車両前方の所定の検出エリアに波動をスキャニング
しつつ照射し、この波動の反射波に基づいて、前記検出
エリアにある被検出物の少なくとも位置情報を含む検出
データを判定し出力する車両搭載用の測距装置におい
て、前記検出エリアの中心位置が適正位置からずれてい
ることを検出する軸ずれ検出方法であって、被検出物が
規定時間を越えて連続して検出できないときに、前記検
出エリアの中心位置が適正位置に対して上下方向にずれ
ていると判定することを特徴とする。
【0020】請求項5記載の測距装置は、車両前方の所
定の検出エリアに波動をスキャニングしつつ照射し、こ
の波動の反射波に基づいて、前記検出エリアにある被検
出物の少なくとも位置情報を含む検出データを判定し出
力する車両搭載用の測距装置であって、当該測距装置が
搭載された自車両と自車両の前方を走行する先行車が同
一線状を直進走行している直線走行状況であるときに採
取した前記先行車の検出データのみを、有効な検出デー
タとして所定の採取時間分だけ複数抽出し、この複数抽
出した有効な検出データを統計処理して得られた前記先
行車の平均的中心位置に前記検出エリアの中心位置が一
致するように、前記検出エリアのパラメータを設定変更
する処理手段を備えたことを特徴とする。
【0021】請求項6記載の測距装置は、車両前方の所
定の検出エリアに波動をスキャニングしつつ照射し、こ
の波動の反射波に基づいて、前記検出エリアにある被検
出物の少なくとも位置情報を含む検出データを判定し出
力する車両搭載用の測距装置であって、当該測距装置が
搭載された自車両と自車両の前方を走行する先行車が同
一線状を直進走行している直線走行状況であるときに採
取した前記先行車の検出データのみを、有効な検出デー
タとして所定の採取時間分だけ複数抽出し、この複数抽
出された有効な検出データを統計処理して得られた前記
先行車の平均的中心位置と前記検出エリアの中心位置と
を比較することにより、前記検出エリアの適正位置から
のずれを検出する処理手段を備えたことを特徴とする。
【0022】請求項7記載の測距装置は、前記有効な検
出データの採取時間を少なくとも長短二種類の時間に切
替えるモード切替え操作手段を備えたことを特徴とす
る。
【0023】請求項8記載の測距装置は、前記処理手段
が、少なくとも、検出データの採取時において操舵角セ
ンサ又はヨーレートセンサにより検知される自車両の走
行方向が直進状態であること、及び、検出データの採取
時よりも設定時間経過後に前記センサにより検知される
自車両の走行方向が直進状態であることを条件として、
前記直線走行状況であることの判定を行い、この条件を
満足しない先行車の検出データを無効なものとして排除
することを特徴とする。
【0024】請求項9記載の測距装置は、前記処理手段
が、少なくとも、検出データの採取時において操舵角セ
ンサ又はヨーレートセンサにより検知される自車両の走
行方向が直進状態であること、及び、検出データの採取
時において先行車が位置していたと推定される距離に自
車両が到達した時点で前記センサにより検知される自車
両の走行方向が直進状態であることを条件として、前記
直線走行状況であることの判定を行い、この条件を満足
しない先行車の検出データを無効なものとして排除する
ことを特徴とする。
【0025】請求項10記載の測距装置は、前記処理手
段が、少なくとも、検出データの採取時において操舵角
センサ又はヨーレートセンサにより検知される自車両の
走行方向が直進状態であること、及び、先行車の左右方
向位置が設定時間だけ連続して相互に近傍位置に検出さ
れたことを条件として、前記直線走行状況であることの
判定を行い、この条件を満足しない先行車の検出データ
を無効なものとして排除することを特徴とする。
【0026】請求項11記載の測距装置は、車両前方の
所定の検出エリアに波動をスキャニングしつつ照射し、
この波動の反射波に基づいて、前記検出エリアにある被
検出物の少なくとも位置情報を含む検出データを判定し
出力する車両搭載用の測距装置において、当該測距装置
を搭載した自車両が走行しているときに、走行中の道路
の路側に設けられた反射体の検出データの経時変化を所
定時間観察し、この観察中における前記反射体の左右方
向移動量が設定値を越えたときに、前記検出エリアが適
正位置からずれていると判定する処理手段を備えたこと
を特徴とする。
【0027】請求項12記載の測距装置は、車両前方の
所定の検出エリアに波動をスキャニングしつつ照射し、
この波動の反射波に基づいて、前記検出エリアにある被
検出物の少なくとも位置情報を含む検出データを判定し
出力する車両搭載用の測距装置において、被検出物が設
定時間を越えて連続して検出できないときに、前記検出
エリアの中心位置が適正位置に対して上下方向にずれて
いると判定する処理手段を備えたことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて説明する。図1は、本例の測距装置の
全体構成を示すブロック図である。この図1に示すよう
に、本例の装置は、走査装置1、LD2、LD駆動回路
3、走査位置検出装置4、PD5、受光回路6、制御回
路7(処理手段)、操舵角センサ(又はヨーレートセン
サ)8、及び、モード指定スイッチ9(モード切替え操
作手段)を有する。
【0029】走査装置1は、LD2により出力されたレ
ーザ光を、揺動駆動される反射ミラー等により所定角度
にスキャニングしつつスキャンエリアに照射するもの
で、制御回路7により制御されて所定のタイミング及び
周期で作動する。LD駆動回路3は、制御回路7により
制御されて、制御回路7で作られた発光タイミング毎に
LD2を作動させてレーザ光を出力させる回路である。
【0030】走査位置検出装置4は、走査装置1のスキ
ャン方向を検出してその信号(スキャン方向信号)を制
御回路7に入力する要素である。PD5は、照射された
レーザ光が検出対象に反射して戻ってきた反射光を受光
し、その受光量に応じた電気信号(以下、受光量信号と
いう。)を出力するもので、このPD5から出力された
受光量信号は受光回路6を介して制御回路7に入力され
るよう構成されている。
【0031】制御回路7は、例えばCPU,ROM,R
AM等よりなるマイクロコンピュータ(以下、マイコン
という。)により構成され、装置の通常運転時には、基
本的に以下のような制御処理により測距動作を行う。す
なわち、走査装置1及びLD駆動回路3を上述したよう
に制御するとともに、発光から受光までの伝搬遅延時間
から検出対象までの距離を演算し、その際のスキャン方
向から検出対象の方向を判定し、さらに受光した光の強
度(前記受光量信号の大きさ)により受光量を判定する
とともに、これらデータ(距離、方向、受光量)から、
後述する如く検出対象物の判別や移動状態などを判定
し、検出対象物の種別情報,位置情報,形状や大きさの
情報などを含む検出データを出力するものである。
【0032】操舵角センサ8は、操舵角(即ち、ステア
リングの操作角度)を検出する周知のセンサであり、こ
のセンサの代りに、ヨーレートセンサや車輪速センサを
利用することもできる。なおヨーレートセンサは、車両
のヨーレート(偏走度)を検出する周知のセンサであ
る。いずれにしろ、これらセンサの検出信号により、車
両が直進しているか否かが制御回路7において検知され
る。
【0033】モード指定スイッチ9は、少なくとも専門
の作業者(車両の出荷時の点検や出荷後の修理等を行う
作業者)が操作可能に設けられた操作スイッチであり、
光軸自動調整のモード(後述する一般モード又は短時間
モード)を、制御回路7に対して指令するものである。
【0034】なお、車両の一般のユーザにも容易に操作
できるように、このモード指定スイッチ9を車両の運転
席等に設けてもよい。但し、後述する短時間モードでの
光軸調整は、調整条件が良好な場合に有効なものなの
で、そのような条件設定(又はそのような条件の成立)
が必要であることを認知していないユーザによる誤使用
を避けるという意味では、一般のユーザには容易に操作
できないような態様でこのモード指定スイッチ9設け
て、通常は一般モードに設定しておくのが好ましい。
【0035】なお本例の場合、図5に例示するように、
レーザ光を実際に照射する角度領域(スキャンエリア)
は、反射波を受信して上述の距離データなどの測定を行
う角度領域(検出エリア)よりも大きく設定してあり、
この検出エリアのスキャンエリア内(実際には余裕をみ
て検出許容エリア内)におけるデータ処理上の設定位置
(内部のパラメータ)を変更することにより、装置の光
学ヘッドの取付位置を物理的に変更することなく、検出
エリアの左右方向のある程度の位置調整が可能となって
いる。
【0036】またこの場合制御回路7は、後述する図2
に示す処理(光軸自動調整のための制御処理)や図6に
示す処理(光軸ずれ検出のための制御処理)などを行っ
て、本発明の処理手段として機能する。
【0037】次に、上記測距装置の動作について説明す
る。まず、レーザレーダとしての通常運転時の動作につ
いて説明する。LD2は、制御回路7で作られた発光タ
イミング毎に、LD駆動回路3により制御されて作動し
レーザ光を出力する。そして、このLD2からのレーザ
光は、走査装置1によりスキャニングされつつ、図5に
例示するように検出エリアよりも広いスキャンエリアに
照射される。
【0038】照射されたレーザ光が検出対象に反射して
戻ってくると、この反射光がPD5により受光され、そ
の受光量信号が受光回路6を介して制御回路7に入力さ
れる。制御回路7では、前記受光量信号及び走査位置検
出装置4から入力されるスキャン方向信号から、前述の
データ(距離、方向、受光量)をまず生成する。なお、
このデータ(距離、方向、受光量)は、図5に例示する
ようなスキャンエリアよりも狭い検出エリア内において
発光及び受光が行われる度に生成され、結局、本測距装
置の検出処理は検出エリア内にある被検出物についての
み行われる。
【0039】そして、制御回路7では、上記データ(距
離、方向、受光量)や図示省略した車速センサより入力
される自車両の速度データに基づいて以下の処理が所定
の周期(この場合、レーザ光がスキャンされる周期)で
実行される。すなわち、まず、対象物までの距離と方向
データ(極座標データ)を、X,Y座標(デカルト座標
データ)に変換し、受光量のデータとともに各領域ごと
に図示省略したメモリに格納する。なおここで、各領域
とは、検出エリア内を例えば等分割して区画することに
より予め設定された領域である。
【0040】次に、デカルト座標系に変換され各領域毎
に登録された前記メモリ内の距離データをもとに、デー
タのグループ化を行い対象物を抽出するとともに、グル
ープ化された対象物のレーザ発光部からのX方向(例え
ば左右方向),Y方向(例えば前後方向)の距離とその
幅寸法を算出する。
【0041】ここで、グループ化とは、各領域の個々の
データの中で隣接する距離が接近しているものを集め一
つの対象物とする処理である。具体的には、例えば個々
のデータに対して前後方向及び左右方向にそれぞれ一定
幅のウインドウ(デカルト座標系上の領域)を設け、こ
のウインドウに含まれる他のデータを相互に同一グルー
プとする。なお、こうしてグループ化したデータ(以
下、グループデータ)は、以降の処理では一つの対象物
についてのものとして、ひとまとめに取扱う。
【0042】次に、前回スキャン時に検出した対象物
と、今回スキャン時に検出した対象物を対応付けて、さ
らにその検出対象物の相対速度の算出を行う。すなわ
ち、前回のグループデータの位置とその相対速度から、
今回のスキャン時にそのグループデータが現れると推定
される位置を中心にして一定のウインドウを設定する。
そして、今回のグループデータがこのウインドウ内には
いっているか否かを判別し、この範囲内にはいっていれ
ば、その前回のグループデータと今回のグループデータ
を同一対象物についてのものであるとして対応付け、そ
れらの移動距離から相対速度を算出する。
【0043】次に、対象物の幅寸法及び相対速度に基づ
いて対象物の属性判別を行う。すなわち、例えば予め登
録された幅寸法の基準値と比較することにより、対象物
が車両であるか、バイクであるか、人であるか、看板で
あるか、或いは路側のリフレクタ(反射体)であるか等
の対象物の種類の判別を行う。また、その対象物の相対
速度を自車両の速度と比較することにより、その対象物
が停止しているか移動しているかの判別も行う。
【0044】次いで、上記判別結果に基づいて、前方障
害物の監視システムや追従走行制御システムの対象とな
る先行車等を特定する。そして、この特定された先行車
等に関する情報(位置データや相対速度データ等)は、
前方障害物の監視システムや追従走行制御システムの制
御手段に逐次送信され、それらシステムの運転制御に使
用される。
【0045】次に、上記測距装置の光軸調整のための動
作について説明する。なお本例の光軸調整は測距装置を
搭載した自車両を走行させて行う。例えば、図示省略し
た操作スイッチなどにより光軸調整の作動が指令される
か、或いは、例えば所定周期での割込みタイミングなど
を起因として、制御回路7は、この場合図2のフローチ
ャートに示す制御処理を実行する。
【0046】まずステップS2では、前記操舵角センサ
8などのセンサ出力を読取り、本測距装置を搭載した自
車両の走行状態を判定し、直進状態にあることを確認し
た上で、ステップS4に進む。なお、直進状態にない場
合には、光軸調整の基礎になるデータ採取をすべきでな
いので、直進状態になるまでステップS4に進まない
か、或いは予め設定された一定時間が継続しても直進状
態にならない場合には、調整不能であるとして一連の処
理を終了する。
【0047】次いでステップS4では、前述した通常運
転時と同様の検出処理を開始する。すなわち、レーザ光
の発光と受光を行って前述のデータ(距離、方向、受光
量)を生成し、これらデータをX,Y座標(前後及び左
右方向の座標)に変換して各領域ごとに図示省略したメ
モリに格納する。
【0048】次いでステップS8では、得られたデータ
のうちで無効なデータを排除し、光軸調整に有効なデー
タのみを抽出する。具体的には、例えば距離データが3
0m未満の近距離のデータは、ボディ反射などによるも
ので不安定であり、また対象物の全体が判別し難いなど
の難点があるので、排除する。また、距離データが例え
ば50mを越える遠距離のデータは、他車線を走行する
車両である可能性があるし、左右方向の距離分解能が粗
くなるので、排除する。また、受光量が設定値未満の場
合には、反射体以外のデータである可能性が高いので、
排除する。なお、このステップにおけるデータの排除と
は、以降の処理の対象から除外することを意味し、必ず
しもメモリから消去することを意味しない。
【0049】次にステップS10では、各領域のデータ
を図3に示すように分割して、データのグループ化を行
い被検出物(ターゲット)を抽出するとともに、グルー
プ化された被検出物の中心の前後方向の位置(自車両か
らその被検出物中心までの距離であり、以下、中心距離
という。)と、その被検出物の中心の左右方向の位置
(以下、中心位置という。)と、その被検出物の幅寸法
を算出する。そしてステップS12では、1スキャン
(走査装置1による1周期分の走査)が終了したか否か
判断し、終了していればステップS14に進み、終了し
ていなければ、ステップS2〜S10の処理を所定のサ
ンプリング周期で繰り返す。
【0050】次いでステップS14では、ステップS4
〜S12の処理により得られた有効な被検出物の数が、
例えば11以上の場合、その1スキャン分の全てのデー
タを無効とする。なおこの処理は、メモリの制約上、最
大有効ターゲット数を例えば10個に限定するためのも
ので、メモリに余裕がある場合には必ずしも必要でな
い。
【0051】次にステップS16では、有効ターゲット
の選別を行う。すなわち、1スキャン中にステップS4
〜S12の処理により得られた被検出物のデータのう
ち、次のようなデータを排除する。すなわち、検出エリ
アの開始点の位置から始るデータ、及び、検出エリアの
終了点の位置まで続くデータは、被検出物の全体が検出
されていない可能性が高いので排除する。またここで
は、車両後面に設けられる反射体の一般的な幅寸法に対
して、大きく異なる幅寸法の被検出物のデータを排除す
るようにしてもよい。
【0052】また残ったデータに、さらに以下のような
条件に基づいて優先順位を付けて、例えば上位二つの被
検出物のデータを抽出する。すなわちまず、より自車両
に近い位置にある被検出物を優先し、或いは、より最大
受光量が高い被検出物を優先する。なおここでは、左右
方向においてより中央側に位置する被検出物を優先する
ようにしてもよい。
【0053】なお、1スキャン中にステップS4〜S1
2の処理により得られた有効な被検出物のデータの数
が、1以下の場合には、ステップS16以降の処理は実
行せずにステップS2に戻り、その1スキャンのデータ
は無効とする。
【0054】次いでステップS18では、ステップS1
6で選別された二つの被検出物の中心距離の差が例えば
±0.5m以内の場合には、同一の被検出物(以下、平
均ターゲットという。)であるとして、それらの中心位
置、中心距離、及び最大受光量のデータの平均を求める
とともに、二つの被検出物を一体とした場合の幅寸法
(即ち、上記平均ターゲットの幅寸法)を求める。
【0055】なおこのステップS18の処理により、適
当な距離に先行車がある場合に、先行車全体が上記平均
ターゲットとして、一つの被検出物として抽出されるこ
とになる。すなわちこの場合、ステップS16で選別さ
れた二つの被検出物は、先行車の後面の両側に設けられ
た反射体がそれぞれ検出されたものとなるので、これら
を一体のものとして扱うことにより、先行車全体をとら
えることができる。
【0056】次いでステップS20では、今回スキャン
時にステップS18で得られた平均ターゲットと、前回
スキャン時にステップS18で得られた平均ターゲット
とを比較し、例えばこれらの中心距離差が±0.5m以
内であれば、処理を継続する。一方、このような条件が
成立しない場合には、例えばステップS2に戻って処理
をやり直す。つまりここでは、先行車の左右方向の位置
データが連続して近傍範囲内にあるかどうか確認してい
る。
【0057】そしてステップS22では、ステップS2
0での判定が例えば10スキャン分のデータに対して連
続して成立した場合には、それら10スキャン分の平均
ターゲットのデータの平均値を、基準ターゲットのデー
タとして、次のステップS24に進む。なお、ステップ
S20での判定が連続して成立し処理が継続している
が、スキャン周期の数が上記一定数(この場合、10)
に満たない場合には、ステップS2に戻って次のスキャ
ン周期のデータを採取する。
【0058】次いでステップS24では、曲線データの
除去処理を行う。すなわち、直線から曲線に移るタイミ
ングでは、自車両が直線路を直進しているが先行車は曲
線路を走行中であるという状況が存在する。そして、例
えば車間距離が30mで走行速度が30km/hである
とすると、このような状況が継続する時間は3.6秒に
なるので、例えばスキャン周期が0.1秒の場合には、
36スキャン分となり、無視できない。このため、より
短時間での信頼性の高い光軸調整を実現するためには、
このような状況で採取された基準ターゲットのデータを
より信頼性高く判別して排除する必要がある。
【0059】そこで本例では、このステップS24で、
例えば以下のような処理を行う。すなわち、ステップS
22までの処理で得られる基準ターゲットのデータを保
存しておき、その後所定時間(例えば、5秒間)の間、
自車両の直進状態が継続すれば、保存した基準ターゲッ
トのデータを有効とし、そうでなければ、同データを無
効として、例えばステップS2に戻り処理をやり直す。
【0060】なお、この曲線データの除去処理として
は、メモリの容量が許す限り、以下のような別の方法を
採用するのがより好ましい。すなわち、ステップS22
までの処理で得られる基準ターゲットのデータを保存す
るとともに、このデータを採取した時の自車両の車速デ
ータも記憶しておき、この記憶された車速から自車両が
データを採取した時の基準ターゲットの位置(先行車の
位置)に到達する時間を求め、その時間になった時に自
車両が直進していれば、保存していた基準ターゲットを
有効(曲線データでない)として採用する。
【0061】次にステップS26では、ステップS24
までの処理で有効なものとして得られた10スキャン分
の基準ターゲットの中心位置のデータを順次積算する。
そして、この中心位置のデータが設定された所定時間分
だけ積算されたか否か判定し(即ち、積算された有効な
データを採取するのに費やされた通算の採取時間が所定
時間に到達したか否か判定し)、所定時間分だけ積算さ
れていれば、ステップS28に進み、そうでなければス
テップS2に戻って処理を繰り返す。
【0062】なお、このステップS26でのデータの積
算時間の設定値(上記採取時間)は、本例の場合、図示
省略した別個のプログラムにより自動的に切替えられて
設定変更される。すなわち、前述のモード指定スイッチ
9が一般モードに操作されている場合には、一般のユー
ザが車両を運転している際の自動的な光軸調整を想定し
た長い時間(例えば、1時間程度)に自動的に設定さ
れ、また、モード指定スイッチ9が短時間モードに操作
されている場合には、専門の作業車が車両を運転して行
う光軸調整を想定した短い時間(例えば、5分程度)に
自動的に設定されるようになっている。
【0063】またこの場合、上記基準ターゲットの中心
位置のデータの積算処理は、図4に示すように行う。す
なわち、左右方向の座標を例えば10個のゾーン(領
域)に分割し、データが属するゾーン毎にそのデータの
数を積算してゆく。つまり、各ゾーンにいくつのデータ
が属するかの度数分布を計算する。
【0064】そしてステップS28では、まず、発生頻
度の特に少ないゾーン(例えば図4では、1,2,7,
9のゾーン)を排除し、残りのゾーン(例えば図4で
は、3〜6の四つのゾーン)のみを対象にして、その度
数分布のグラフの重心位置を求め、この重心位置を検出
エリアの最適な中心位置(適正位置)とする。すなわち
いいかえれば、この重心位置と現状の検出エリアの中心
位置との差を、エイミング角(調整すべき角度量)とす
る。なお、ここでの上記重心位置は、本発明における先
行車の平均的中心位置に相当する。
【0065】なお、このエイミング角には、検出エリア
の急激な変化による振動現象などの不具合を回避するた
めに、一定の制限を設けるのが好ましい。また、基準タ
ーゲットの中心位置のデータの積算処理は、単純にデー
タを加算(累積)することにより行い、ステップS28
では、その累積結果をデータ数で割って単純平均値を算
出し、この単純平均値を検出エリアの適正位置(先行車
の平均的中心位置)としてもよい。但し、上述のような
度数分布から求める方法であると、演算が容易になり必
要なメモリ容量等が少なくて済むという利点があり、ま
た発生頻度の少ないゾーンを演算対象から除外している
ので、最適な中心位置がより高精度に求められるという
利点がある。
【0066】次にステップS30では、検出エリアを上
記エイミング角だけ変更するための内部パラメータの変
更処理を行う。すなわち、例えば図5に示すような検出
許容エリア内における検出エリアの位置を決定するデー
タを、上記エイミング角分だけ変更してメモリに更新登
録する。
【0067】なお、ステップS30において、又はステ
ップS30の前後において、検出エリアが上記エイミン
グ角分だけずれていたこと、上記エイミング角分の修正
を行うこと、或いは上記エイミング角分の修正を行った
ことなどを、図示省略した表示手段などにより予め又は
修正後に運転者等に報知する処理を行ってもよい。
【0068】以上のような一連の処理によれば、ステッ
プS2〜S12の処理が所定のサンプリング周期で繰り
返し実行され、自車両が直進状態にあるときのみ現状の
検出エリア内にある反射物がすべて被検出物として検出
される。そして、1回のスキャンが終了する毎に(即
ち、所定のスキャン周期で)、最新のスキャン周期で採
取された被検出物のデータについてステップS14〜S
22の処理が実行されて、先行車のデータである可能性
の極めて高いデータ(上述の基準ターゲットのデータ)
が選別され、しかもこのデータが10スキャン分連続し
て一定の近距離内にある場合にのみ有効な基準ターゲッ
トのデータとして採用される。
【0069】また、その後のステップS24,S26の
処理によれば、自車両が直線路上を走行しているが、先
行車が曲線路上を走行しているという状況でのデータ
(即ち、前述の曲線データ)が排除された上で、基準タ
ーゲットのデータが積算される。そして、ステップS2
8においては、この積算結果に基づいて、所定の採取時
間分だけ多数採取され有効なものとして採用された基準
ターゲットのデータの平均的な中心位置(この場合、重
心位置)が求められ、さらにステップS30において、
この中心位置に検出エリアの中心位置が一致するように
内部パラメータが設定変更される。
【0070】このため、本例の測距装置であると、一般
のユーザであっても、また専門の作業者であっても、自
車両を先行車に追従させて走行させつつ、上記処理手段
の機能を働かせれば、あとは処理手段の自動的な処理で
軸調整がなされ、極めて便利である。
【0071】しかも本装置によれば、たとえ一般のユー
ザが車両を運転する場合であっても、比較的短時間でし
かも精度良く調整が行われる。すなわち、本装置の場合
には、先行車も自車両と同一の直線上(同一の直線路
上)を直進しているという調整に適した状況(直線走行
状況)において採取された先行車の検出データのみが軸
調整の基準位置(検出エリア中心の最適位置)を決める
データとして逐次抽出されて使用される。このため、少
ないデータ量でも正確な調整が可能となるからである。
【0072】また、例えば上述のような直線走行状況に
時々なるような走行状態の場合(直線路と曲線路が交互
にあらわれるような道路を走行している場合)でも、そ
の時々に有効なデータが採取され、これが通算して所定
の採取時間分だけ得られれば、調整完了となるため、そ
の点でも調整が容易かつ短時間ですむ。
【0073】すなわち、例えば必要な複数のデータの採
取が終了するまでの全ての期間において、上述のような
直線走行状況にあることを調整の条件とするような構成
では、精度を高めようとすればする程、非常に長い直線
路において連続して自車両や先行車が直進走行する必要
が生じて、走行する道路がそのような特別な直線路でな
ければ調整が終了しないため、調整が困難かつ極めて長
時間を要するものとなる。
【0074】また、本例の場合には、先行車も自車両と
同一の直線上(同一の直線路上)を安定して走行してい
る状況が、より精度良く判別され、このような状況で採
取されたデータのみに基づいて、検出エリアの中心があ
るべき適正位置が決定される。
【0075】つまりこの場合には、まず自車両が直進状
態であることを前提としてデータの採取が行われ、また
適正な距離にある先行車として抽出された基準ターゲッ
トの中心位置が、左右方向において近傍範囲内に10ス
キャン分連続したときのみ有効とされるとともに、さら
に前述の曲線データの削除が行われることにより、自車
両が直進状態であるとともに、先行車が同一の直線路を
安定して走行している状態でのデータのみが有効とされ
る。このため、このような点からも、より少ないデータ
(即ち、短い採取時間)でも、より精度の高い光軸調整
が可能となり、さらなる調整時間の短縮が可能となる。
【0076】また、本例の測距装置を使用して、例えば
以下のような光軸調整方法を実施すれば、極めて短時間
での高精度な光軸調整が可能となる。すなわち、予め作
業者に光軸調整に適した状況を教示しておき、自車両を
作業者が運転するとともに、好ましくは先行車も別の作
業者に運転させて、積極的に調整に適した良好な状況を
作り出して、上記光軸調整動作を実行すればよい。
【0077】なおこの場合の、光軸調整に適した状況と
は、自車両と先行車の車間距離が前述したような範囲内
(30m〜50m)であること、自車両や先行車が走行
している路面形状が完全な直線路であること、先行車の
反射体が汚れていないこと、先行車の反射体以外の反射
体が少ないこと、先行車が車線の中央を安定して走行し
ていること、自車両も車線の中央を安定して走行してい
ること、などである。このような状況を積極的に作り出
して調整動作を実行すれば、上述のステップS26にお
けるデータの積算量を極端に少なくしても、高精度な調
整が可能となる。
【0078】そして、本例の測距装置の場合には、上述
のような専門の作業者による短時間での光軸調整を想定
して、モード指定スイッチ9の操作によりステップS2
6における積算時間(データの採取時間)を自動的に設
定変更する機能を有するので、専門の作業者がこのスイ
ッチ9を操作すれば、上述した極めて短時間での光軸調
整作業が即座に可能となるという実用上優れた利点があ
る。すなわち、このようなモード変更の機能がなけれ
ば、前述の積算時間はユーザが運転中の自動調整に適し
たある程度の長い時間に固定せざるを得ないので、いく
ら調整に適した状況設定を行っても調整時間を短縮する
ことはできない。あえて時間を短縮しようとすれば、例
えば、専門の作業者が行う場合にのみ装置のメモリに登
録された積算時間のデータを、その作業中だけ変更する
といっためんどうな作業が必要になる。
【0079】したがって本例の測距装置及び上記光軸調
整方法であると、自動車の出荷時やメンテナンス時にお
いて専門の作業者が行う光軸調整としては、極めて短時
間で高精度な調整が容易に可能であり、しかも一般のユ
ーザ使用時には、特にユーザが意識しなくてもある程度
の時間をかけて高精度な光軸調整が自動的に行われて、
車両の長期間の使用によるタイヤの偏摩耗や取付ネジの
緩みに起因する光軸ずれや、或いは修理を必要としない
軽衝突等に起因する光軸ずれが、可能な限り走行時に自
動的に修正されて、常に最新の状況での最適な位置に検
出エリアの中央位置が維持される。
【0080】次に、上記測距装置の左右方向の光軸ずれ
検出のための動作について説明する。なお本例の光軸ず
れ検出も自車両を走行させて行う。例えば、図示省略し
た操作スイッチにより光軸ずれ検出の作動が指令され
か、或いは、例えば所定周期での割込みタイミングなど
を起因として、制御回路7は、この場合図6のフローチ
ャートに示す制御処理を実行する。
【0081】まずステップS42では、例えば、前述の
図2におけるステップS2〜S28と同様の処理を行っ
て、先行車の中心位置の平均的な値(例えば、前述の重
心位置の値)と、この値と現状の検出エリアの中心位置
との差(前述のエイミング角度)を求める。
【0082】次にステップS44では、ステップS42
で求めたエイミング角度の設定変更が内部のパラメータ
変更により可能かどうかを判定する。すなわち、上記エ
イミング角度だけ現状の検出エリアの位置を変更させた
とき、その変更後の検出エリア全体が図5に例示するよ
うな検出許容エリア内におさまるか否か判定する。そし
て、検出許容エリア内におさまって調整可能ならば、ス
テップS46に進み、検出許容エリア内におさまらずに
調整不可能ならば、ステップS48に進む。
【0083】そしてステップS46では、調整可能であ
る旨を運転者や作業者に報知する処理を行ってもよい
し、前述の図2におけるステップS30と同様の処理を
行って、自動的に内部のパラメータを変更し、検出エリ
アを適正位置に変更してもよい。一方ステップS48で
は、大きな光軸ずれが起こっており、内部パラメータの
変更では調整不可能である旨を運転者や作業者に報知す
る処理を行う。なおここでは、レーザレーダの検出結果
を使用する追従走行システムなどの動作を強制的に停止
させ、あるいはその動作を不能とする処理を行ってもよ
い。
【0084】以上のような処理によれば、軽衝突などに
より大きな検出エリアの左右方向位置ずれが起こってい
た場合には、これが自動的に検出され運転者等に報知さ
れるなどの処置がとられるため、光軸が大きくずれた状
態で車両やその追従走行システム等が運行され続けるこ
とが回避される。なお、上記光軸ずれ検出は、前述の光
軸調整と一体のプログラムにより実現することもでき
る。例えば、図2に示したフローチャートにおいて、ス
テップS28の次に、上記ステップS44〜S48の処
理を行うようにしてもよい。
【0085】次に、上記測距装置の左右方向の光軸ずれ
検出方法の他の態様について説明する。なお本例の光軸
ずれ検出も自車両を走行させて行う。この方法は、車両
が直線路を直進している状態にあることが判定されてい
る状況(又はそのような状況に積極的に設定された状
態)において、通常の検出動作を行って、路側に設けら
れた反射体として検出された被検出物の左右方向の移動
量を所定時間分析し、時間当たりのその移動量が予め設
定された設定値を越えたときに、左右方向の光軸ずれが
発生しているとして判定するものである。
【0086】すなわち、例えば図7(a)に示すよう
に、自車両21が直線路を直進している状態において、
検出エリア22が適正位置(又はその近傍)にあれば、
路側の反射体23の左右方向の位置は図7(b)の如く
ほぼ一定である。一方、例えば図8(a)に示すよう
に、自車両21が直線路を直進している状態において、
検出エリア22が適正位置からずれていれば、路側の反
射体23の左右方向の位置は図8(b)の如く変化す
る。このため、検出しようとするずれ量に対応して前記
設定値を設定しておけば、検出エリアの左右方向の位置
ずれが検知できる。
【0087】したがって、この方法でも、光軸が特に左
右方向にずれた状態で車両やその追従走行システム等が
運行され続けることが回避される。なお、この光軸ずれ
検出方法も、マイコンなど(例えば前記制御回路7)の
処理で自動的に実行される構成とすることができ、また
このような方法を採用した場合にも、光軸ずれが検知さ
れた時点で、その旨を運転者等に報知する、追従走行シ
ステムを停止させるといった処置が実行される構成とす
ればよい。
【0088】次に、上記測距装置の上下方向の光軸ずれ
検出方法について説明する。なお本例の光軸ずれ検出
は、車両が停止状態であっても走行状態であっても有効
である。この方法は、通常の検出動作を行って、被検出
物が設定時間を越えて連続して検出できないときに、検
出エリアの中心位置が適正位置に対して上下方向にずれ
ていると判定するものである。
【0089】すなわち、例えば検出エリアが適正位置に
対して大きく上方向にずれていると、通常そのような方
向には反射物が存在しないので、いかなる被検出物も検
出されない。また、検出エリアが適正位置に対して大き
く下方向にずれていると、近距離の路面のみが検出さ
れ、このような路面はあまりに近距離であるが故に(或
いは検出エリアの端まで続くデータであるために)通常
は有効な検出データとして採用されない。このため、い
ずれにしろなんらの被検出物も有効なものとしては検出
されない。したがって、このような非検出状態がある程
度の時間継続すれば、確実に検出エリアが上下方向にず
れているので、上下方向の光軸ずれが精度良く検出でき
る。
【0090】したがって、この方法によれば、光軸が上
下方向にずれた状態で車両やその追従走行システム等が
運行され続けることが回避される。なお、この光軸ずれ
検出方法も、マイコンなど(例えば前記制御回路7)の
処理で自動的に実行される構成とすることができ、また
このような方法を採用した場合にも、光軸ずれが検知さ
れた時点で、その旨を運転者等に報知する、追従走行シ
ステムを停止させるといった処置が実行される構成とす
ればよい。
【0091】なお、本発明は上記態様例に限られず、各
種の態様や変形が有り得る。例えば、有効な先行車(基
準ターゲット)のデータが抽出できなかった場合(例え
ば、図2のフローチャートにおいて、一定時間経過して
もステップS28に処理が進まない場合)に、抽出不能
であった旨を表示等により作業者に報知するようにして
もよい。また、本発明の軸ずれ検出は、例えばこれを所
定周期で定期的に行うようにして、本発明の軸調整は、
この軸ずれ検出で軸ずれが検出されたときのみ行うよう
にしてもよい。また本発明は、レーザ光を用いた測距装
置のみならず、例えば電波や音波を用いた測距装置にも
適用できることはいうまでもない。
【0092】
【発明の効果】請求項1記載の測距装置の軸調整方法で
は、先行車が直進している状態で、測距装置を搭載した
自車両を先行車に追従させて同一直線上を直進させ、こ
の走行中において測距装置により得られる先行車の検出
データを複数採取し、この複数採取された検出データを
統計処理して得られた先行車の平均的中心位置として適
正位置を判定し、この適正位置に検出エリアの中心位置
が一致するように、測距装置の検出エリアのパラメータ
を変更する。
【0093】すなわち本発明の場合には、先行車が自車
両の真正面の位置(同一直線上の位置)を直進している
状況を積極的に作り出し、この状況で先行車の検出デー
タを複数採取する。このため、軸調整の基準となる上記
適正位置として判定される先行車の平均的中心位置は、
検出データの採取量が少なくても精度良く理想的な位置
(自車両の走行方向前方の真正面中央位置)に一致す
る。したがって、高精度な軸調整がより短時間で可能と
なる。
【0094】なお本発明の方法は、車両の出荷時や修理
点検時に専門の作業者が行う軸調整作業として最適であ
る。すなわち、このような作業者にとっては、上述の状
況を作り出す必要性などを予め教示して理解させておく
ことは極めて容易であるし、また、このような専門の作
業者の作業時間を短縮できることは、車両の製品コスト
や修理コストの低減につながり、実用上有利だからであ
る。
【0095】またなお、特にこのような専門の作業者に
より本発明の調整作業を実行する場合には、他の状況も
良好な状態(例えば、先行車の反射体が汚れていないこ
と、先行車の反射体以外の反射体が少ないことなど)と
して作業することにより、さらに時間短縮が可能であ
る。
【0096】請求項2記載の測距装置の軸ずれ検出方法
では、先行車が直進している状態で、前記測距装置を搭
載した自車両を先行車に追従させて同一直線上を直進さ
せ、この走行中において前記測距装置により得られる先
行車の検出データを複数採取し、この複数採取された検
出データを統計処理して得られた先行車の平均的中心位
置として前記適正位置を判定し、この適正位置と検出エ
リアの中心位置とを比較することにより、前記検出エリ
アの適正位置からのずれを検出する。
【0097】すなわち本発明の場合にも、先行車が自車
両の真正面の位置(同一直線上の位置)を直進している
状況を積極的に作り出し、この状況で先行車の検出デー
タを複数採取する。このため、軸調整の基準となる上記
適正位置として判定される先行車の平均的中心位置は、
検出データの採取量が少なくても精度良く理想的な位置
(自車両の走行方向前方の真正面中央位置)に一致す
る。
【0098】したがって、請求項1記載の軸調整方法と
同様に、高精度な軸ずれ検出がより短時間で可能とな
り、このような軸ずれ検出を例えば定期的に行えば、検
出エリアがずれた状態で車両やその追従走行システム等
が運行され続けることが回避される。 なお本発明の方
法も、車両の出荷時や修理点検時に専門の作業者が行う
軸ずれ検出作業として最適である。また、前述の如く他
の状況も良好な状態として作業することにより、より時
間短縮が可能である。
【0099】また、請求項3記載の測距装置の軸ずれ検
出方法では、路側に反射体が設けられた直線路におい
て、測距装置を搭載した自車両を走行させ、この走行中
において、測距装置により得られる路側の反射体の検出
データの経時変化を所定時間観察し、この観察中におけ
る前記反射体の左右方向移動量が設定値を越えたとき
に、検出エリアが適正位置に対して左右方向にずれてい
ると判定する。
【0100】すなわち、自車両が直線路を直進している
状態において、検出エリアが適正位置(又はその近傍)
にあれば、路側の反射体の左右方向の位置はほぼ一定で
ある。一方、自車両が直線路を直進している状態におい
て、検出エリアが適正位置からずれていれば、路側の反
射体の左右方向の位置はそのずれ量に応じて変化する。
このため、検出しようとするずれ量に対応して前記設定
値を設定しておけば、検出エリアの左右方向の位置ずれ
が検知できる。したがって、この方法でも、検出エリア
が特に左右方向にずれた状態で車両やその追従走行シス
テム等が運行され続けることが回避される。
【0101】また、請求項4記載の測距装置の軸ずれ検
出方法では、被検出物が規定時間を越えて連続して検出
できないときに、前出エリアの中心位置が適正位置に対
して上下方向にずれていると判定する。
【0102】すなわち、例えば検出エリアが適正位置に
対して大きく上方向にずれていると、通常そのような方
向には反射物が存在しないので、いかなる被検出物も検
出されない。また、検出エリアが適正位置に対して大き
く下方向にずれていると、近距離の路面のみが検出さ
れ、このような路面はあまりに近距離であるが故に(或
いは検出エリアの端まで続くデータであるために)通常
は有効な検出データとして採用されない。このため、い
ずれにしろなんらの被検出物も有効なものとしては検出
されない。したがって、このような非検出状態がある程
度の時間継続すれば、確実に検出エリアが上下方向にず
れているので、上下方向の光軸ずれが精度良く検出でき
る。したがって、この方法によれば、光軸が上下方向に
ずれた状態で車両やその追従走行システム等が運行され
続けることが回避される。
【0103】また、請求項5記載の測距装置では、マイ
コンなどにより構成される処理手段が、自車両と先行車
が同一線状を直進走行している直線走行状況であるとき
に採取した先行車の検出データのみを、有効な検出デー
タとして所定の採取時間分だけ複数抽出し、この複数抽
出した有効な検出データを統計処理して得られた先行車
の平均的中心位置に検出エリアの中心位置が一致するよ
うに、検出エリアのパラメータを設定変更する。
【0104】このため、一般のユーザであっても、また
専門の作業者であっても、自車両を先行車に追従させて
走行させつつ、上記処理手段の機能を働かせれば、あと
は処理手段の自動的な処理で軸調整がなされ、極めて便
利である。
【0105】しかも本装置によれば、一般のユーザが車
両を運転する場合であっても、比較的短時間でしかも精
度良く調整が行われる。すなわち、本装置の場合には、
先行車も自車両と同一の直線上(同一の直線路上)を直
進しているという調整に適した状況(直線走行状況)に
おいて採取された先行車の検出データのみが軸調整の基
準位置(検出エリア中心の最適位置)を決めるデータと
して逐次抽出されて使用される。このため、少ないデー
タ量でも正確な調整が可能となるからである。
【0106】また、例えば上述のような直線走行状況に
時々なるような走行状態の場合(直線路と曲線路が交互
にあらわれるような道路を走行している場合)でも、そ
の時々に有効なデータが採取され、これが通算して所定
の採取時間分だけ得られれば調整可能となるため、その
点でも調整が容易かつ短時間ですむ。
【0107】また、請求項6記載の測距装置では、マイ
コンなどにより構成される処理手段が、自車両と先行車
が同一線状を直進走行している直線走行状況であるとき
に採取した前記先行車の検出データのみを、有効な検出
データとして所定の採取時間分だけ複数抽出し、この複
数抽出された有効な検出データを統計処理して得られた
先行車の平均的中心位置と現状の検出エリアの中心位置
とを比較することにより、現状の検出エリアの適正位置
からのずれを検出する。
【0108】このため、請求項5記載の測距装置と同様
に、処理手段の自動的な処理で軸ずれ検出がなされ、極
めて便利であるとともに、高精度な軸ずれ検出がより短
時間で可能となる。
【0109】また、請求項7記載の測距装置では、モー
ド切替え操作手段を操作することで、前記有効な検出デ
ータの採取時間を少なくとも長短二種類の時間に切替え
ることができる。
【0110】このため、例えば一般のユーザが使用する
場合と、専門の作業者が軸調整や軸ずれ検出に適した良
好な状況を設定して行う場合とで、それぞれ好ましい時
間を予め上記二種類の時間として設定しておけば、専門
の作業者が行う場合には、それに適した必要最小限の短
い作業時間で調整を完了することができるとともに、一
方一般のユーザが使用する場合には、比較的長い時間か
けて多量のデータに基づいて調整や軸ずれ検出を行うこ
とで、高精度を維持することができる。
【0111】また、請求項8記載の測距装置では、前記
処理手段が、少なくとも、検出データの採取時において
操舵角センサ又はヨーレートセンサにより検知される自
車両の走行方向が直進状態であること、及び、検出デー
タの採取時よりも設定時間経過後に前記センサにより検
知される自車両の走行方向が直進状態であることを条件
として、前記直線走行状況であることの判定を行い、こ
の条件を満足しない先行車の検出データを無効なものと
して排除する。
【0112】このため、自車両は直進状態にあるが先行
車のみが曲線路を走行しているといった状況で採取され
た検出データが信頼性高く排除され、前記直線走行状況
がより精度良く判別されることになって、さらに少ない
データでも、精度の高い軸調整等が可能となり、さらな
る時間短縮が可能となる。
【0113】また、請求項9記載の測距装置では、前記
処理手段が、少なくとも、検出データの採取時において
操舵角センサ又はヨーレートセンサにより検知される自
車両の走行方向が直進状態であること、及び、検出デー
タの採取時において先行車が位置していたと推定される
距離に自車両が到達した時点で前記センサにより検知さ
れる自車両の走行方向が直進状態であることを条件とし
て、直線走行状況であることの判定を行い、この条件を
満足しない先行車の検出データを無効なものとして排除
する。
【0114】このため、やはり自車両は直進状態にある
が先行車のみが曲線路を走行しているといった状況での
検出データが信頼性高く排除され、さらなる時間短縮が
可能となる。
【0115】また、請求項10記載の測距装置では、前
記処理手段が、少なくとも、検出データの採取時におい
て操舵角センサ又はヨーレートセンサにより検知される
自車両の走行方向が直進状態であること、及び、先行車
の左右方向位置が設定時間だけ連続して相互に近傍位置
に検出されたことを条件として、前記直線走行状況であ
ることの判定を行い、この条件を満足しない先行車の検
出データを無効なものとして排除する。
【0116】このため、やはり自車両は直進状態にある
が先行車のみが曲線路を走行しているといった状況での
検出データが信頼性高く排除され、さらなる時間短縮が
可能となる。
【0117】また、請求項11記載の測距装置では、処
理手段が、当該測距装置を搭載した自車両が走行してい
るときに、走行中の道路の路側に設けられた反射体の検
出データの経時変化を所定時間観察し、この観察中にお
ける前記反射体の左右方向移動量が設定値を越えたとき
に、前記検出エリアが適正位置からずれていると判定す
る。
【0118】すなわち本装置では、請求項3と同様原理
の軸ずれ検出が、処理手段により自動的に実行される。
このため、検出エリアが特に左右方向にずれた状態で車
両やその追従走行システム等が運行され続けることが容
易に回避される。
【0119】また、請求項12記載の測距装置では、処
理手段が、被検出物が設定時間を越えて連続して検出で
きないときに、検出エリアの中心位置が適正位置に対し
て上下方向にずれていると判定する。
【0120】すなわち本装置では、請求項4と同様原理
の軸ずれ検出が、処理手段により自動的に実行される。
このため、検出エリアが特に上下方向にずれた状態で車
両やその追従走行システム等が運行され続けることが容
易に回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】測距装置の構成の一例を示すブロック図であ
る。
【図2】測距装置の軸調整処理の一例を示すフローチャ
ートである。
【図3】測距装置のターゲット分割処理のイメージを示
す図である。
【図4】測距装置の検出データの統計処理を示す図であ
る。
【図5】測距装置のスキャンエリアと検出エリアの関係
を示す図である。
【図6】測距装置の軸ずれ検出処理の一例を示すフロー
チャートである。
【図7】測距装置の軸ずれ検出処理の他の態様を説明す
る図である。
【図8】測距装置の軸ずれ検出処理の他の態様を説明す
る図である。
【符号の説明】
7 制御回路(処理手段) 8 操舵角センサ(又はヨーレートセンサ) 9 モード指定スイッチ(モード切替え操作手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菊池 隼人 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両前方の所定の検出エリアに波動をス
    キャニングしつつ照射し、この波動の反射波に基づい
    て、前記検出エリアにある被検出物の少なくとも位置情
    報を含む検出データを判定し出力する車両搭載用の測距
    装置において、前記検出エリアの中心位置を適正位置に
    調整する軸調整方法であって、 先行車が直進している状態で、前記測距装置を搭載した
    自車両を前記先行車に追従させて同一直線上を直進さ
    せ、 この走行中において前記測距装置により得られる先行車
    の検出データを複数採取し、この複数採取された検出デ
    ータを統計処理して得られた先行車の平均的中心位置と
    して前記適正位置を判定し、この適正位置に検出エリア
    の中心位置が一致するように、前記測距装置の検出エリ
    アのパラメータを変更することを特徴とする測距装置の
    軸調整方法。
  2. 【請求項2】 車両前方の所定の検出エリアに波動をス
    キャニングしつつ照射し、この波動の反射波に基づい
    て、前記検出エリアにある被検出物の少なくとも位置情
    報を含む検出データを判定し出力する車両搭載用の測距
    装置において、前記検出エリアの中心位置が適正位置か
    らずれていることを検出する軸ずれ検出方法であって、 先行車が直進している状態で、前記測距装置を搭載した
    自車両を前記先行車に追従させて同一直線上を直進さ
    せ、 この走行中において前記測距装置により得られる先行車
    の検出データを複数採取し、この複数採取された検出デ
    ータを統計処理して得られた先行車の平均的中心位置と
    して前記適正位置を判定し、この適正位置と検出エリア
    の中心位置とを比較することにより、前記検出エリアの
    適正位置からのずれを検出することを特徴とする測距装
    置の軸ずれ検出方法。
  3. 【請求項3】 車両前方の所定の検出エリアに波動をス
    キャニングしつつ照射し、この波動の反射波に基づい
    て、前記検出エリアにある被検出物の少なくとも位置情
    報を含む検出データを判定し出力する車両搭載用の測距
    装置において、前記検出エリアの中心位置が適正位置か
    らずれていることを検出する軸ずれ検出方法であって、 路側に反射体が設けられた直線路において、前記測距装
    置を搭載した自車両を走行させ、 この走行中において、前記測距装置により得られる前記
    路側の反射体の検出データの経時変化を所定時間観察
    し、この観察中における前記反射体の左右方向移動量が
    設定値を越えたときに、前記検出エリアが適正位置に対
    して左右方向にずれていると判定することを特徴とする
    測距装置の軸ずれ検出方法。
  4. 【請求項4】 車両前方の所定の検出エリアに波動をス
    キャニングしつつ照射し、この波動の反射波に基づい
    て、前記検出エリアにある被検出物の少なくとも位置情
    報を含む検出データを判定し出力する車両搭載用の測距
    装置において、前記検出エリアの中心位置が適正位置か
    らずれていることを検出する軸ずれ検出方法であって、 被検出物が規定時間を越えて連続して検出できないとき
    に、前記検出エリアの中心位置が適正位置に対して上下
    方向にずれていると判定することを特徴とする測距装置
    の軸ずれ検出方法。
  5. 【請求項5】 車両前方の所定の検出エリアに波動をス
    キャニングしつつ照射し、この波動の反射波に基づい
    て、前記検出エリアにある被検出物の少なくとも位置情
    報を含む検出データを判定し出力する車両搭載用の測距
    装置であって、 当該測距装置が搭載された自車両と自車両の前方を走行
    する先行車が同一線状を直進走行している直線走行状況
    であるときに採取した前記先行車の検出データのみを、
    有効な検出データとして所定の採取時間分だけ複数抽出
    し、この複数抽出した有効な検出データを統計処理して
    得られた前記先行車の平均的中心位置に前記検出エリア
    の中心位置が一致するように、前記検出エリアのパラメ
    ータを設定変更する処理手段を備えたことを特徴とする
    測距装置。
  6. 【請求項6】 車両前方の所定の検出エリアに波動をス
    キャニングしつつ照射し、この波動の反射波に基づい
    て、前記検出エリアにある被検出物の少なくとも位置情
    報を含む検出データを判定し出力する車両搭載用の測距
    装置であって、 当該測距装置が搭載された自車両と自車両の前方を走行
    する先行車が同一線状を直進走行している直線走行状況
    であるときに採取した前記先行車の検出データのみを、
    有効な検出データとして所定の採取時間分だけ複数抽出
    し、この複数抽出された有効な検出データを統計処理し
    て得られた前記先行車の平均的中心位置と前記検出エリ
    アの中心位置とを比較することにより、前記検出エリア
    の適正位置からのずれを検出する処理手段を備えたこと
    を特徴とする測距装置。
  7. 【請求項7】 前記有効な検出データの採取時間を少な
    くとも長短二種類の時間に切替えるモード切替え操作手
    段を備えたことを特徴とする請求項5又は6記載の測距
    装置。
  8. 【請求項8】 前記処理手段は、少なくとも、検出デー
    タの採取時において操舵角センサ又はヨーレートセンサ
    により検知される自車両の走行方向が直進状態であるこ
    と、及び、検出データの採取時よりも設定時間経過後に
    前記センサにより検知される自車両の走行方向が直進状
    態であることを条件として、前記直線走行状況であるこ
    との判定を行い、この条件を満足しない先行車の検出デ
    ータを無効なものとして排除することを特徴とする請求
    項5乃至7の何れかに記載の測距装置。
  9. 【請求項9】 前記処理手段は、少なくとも、検出デー
    タの採取時において操舵角センサ又はヨーレートセンサ
    により検知される自車両の走行方向が直進状態であるこ
    と、及び、検出データの採取時において先行車が位置し
    ていたと推定される距離に自車両が到達した時点で前記
    センサにより検知される自車両の走行方向が直進状態で
    あることを条件として、前記直線走行状況であることの
    判定を行い、この条件を満足しない先行車の検出データ
    を無効なものとして排除することを特徴とする請求項5
    乃至7の何れかに記載の測距装置。
  10. 【請求項10】 前記処理手段は、少なくとも、検出デ
    ータの採取時において操舵角センサ又はヨーレートセン
    サにより検知される自車両の走行方向が直進状態である
    こと、及び、先行車の左右方向位置が設定時間だけ連続
    して相互に近傍位置に検出されたことを条件として、前
    記直線走行状況であることの判定を行い、この条件を満
    足しない先行車の検出データを無効なものとして排除す
    ることを特徴とする請求項5乃至7の何れかに記載の測
    距装置。
  11. 【請求項11】 車両前方の所定の検出エリアに波動を
    スキャニングしつつ照射し、この波動の反射波に基づい
    て、前記検出エリアにある被検出物の少なくとも位置情
    報を含む検出データを判定し出力する車両搭載用の測距
    装置において、 当該測距装置を搭載した自車両が走行しているときに、
    走行中の道路の路側に設けられた反射体の検出データの
    経時変化を所定時間観察し、この観察中における前記反
    射体の左右方向移動量が設定値を越えたときに、前記検
    出エリアが適正位置からずれていると判定する処理手段
    を備えたことを特徴とする測距装置。
  12. 【請求項12】 車両前方の所定の検出エリアに波動を
    スキャニングしつつ照射し、この波動の反射波に基づい
    て、前記検出エリアにある被検出物の少なくとも位置情
    報を含む検出データを判定し出力する車両搭載用の測距
    装置において、 被検出物が設定時間を越えて連続して検出できないとき
    に、前記検出エリアの中心位置が適正位置に対して上下
    方向にずれていると判定する処理手段を備えたことを特
    徴とする測距装置。
JP9304584A 1997-11-06 1997-11-06 測距装置の軸調整方法及び軸ずれ検出方法並びに測距装置 Pending JPH11142520A (ja)

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