JPH11142588A - 原子炉自動起動装置 - Google Patents

原子炉自動起動装置

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JPH11142588A
JPH11142588A JP9305273A JP30527397A JPH11142588A JP H11142588 A JPH11142588 A JP H11142588A JP 9305273 A JP9305273 A JP 9305273A JP 30527397 A JP30527397 A JP 30527397A JP H11142588 A JPH11142588 A JP H11142588A
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control rod
reactivity
reactor
control
automatic
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JP9305273A
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Yoshihiko Ishii
佳彦 石井
Mitsugi Nakahara
中原  貢
Hiromi Maruyama
博見 丸山
Atsushi Fushimi
篤 伏見
Yoshiyuki Miyamoto
義之 宮本
Yukihisa Fukazawa
幸久 深沢
Kazuhiko Ishii
一彦 石井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉の自動起動装置では、良好な制御を実現
するためには、炉心の燃料構成,炉水温度などの炉心状
態によって変化する炉心反応度情報が必要である。 【解決手段】原子炉自動起動装置に3次元炉心シミュレ
ータを利用し、炉水温度と制御棒位置に応じた炉心反応
度を計算する炉心反応度演算装置を設けて、自動起動装
置の動作前あるいは停止時に制御棒反応度を計算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉の
起動時の臨界,昇温操作を自動化する原子炉自動起動装
置を有する沸騰水型原子炉において、起動時の炉水温度
の変化や制御棒引き抜きシーケンスに対応した炉心反応
度を演算することにより、自動化用データを作成する技
術スタッフの負担を低減するとともに、安定性,起動時
間の点で良好な制御を実現する原子炉の自動起動装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、原子炉起動時の制御棒操作は運転
員が手動で実施していた。このとき運転員は、中性子
束,原子炉ペリオド(原子炉周期),原子炉圧力,冷却
材温度や温度変化率といったプラント状態量と、弁の開
閉状態,正常値を超える振動の有無といった機器の状態
を運転監視制御盤で監視しながら、操作する制御棒の位
置を選択し、適切なタイミングで制御棒操作ボタンを押
すという制御操作をしていた。
【0003】原子力プラントの大型化にともない、炉心
が大きくなり、炉心の反応度を制御する制御棒本数も増
加してきた。このため、原子炉起動時の制御棒操作量が
増え、運転員の負担も大きくなるという問題があった。
【0004】そこで最近では、運転員の負担を低減する
ために、原子炉起動時の制御棒操作の自動化装置が発明
されている。この自動化装置は、運転員の代わりに操作
する制御棒の位置を選択し、制御棒操作量と操作時期を
予め決められたアルゴリズムに従って決定し、自動的に
制御棒を操作するものである。
【0005】このときの課題として、制御棒の引き抜き
量が一定であっても、制御棒の引き抜きシーケンスや制
御棒の座標,制御棒の高さ位置などによって炉心に印加
される反応度が大きく異なることがある。炉心に印加さ
れる単位時間当たりの反応度が大きく変化すると、制御
に要する時間が多くなったり制御が不安定になる恐れが
ある。この対策となる公知技術として、例えば、特開昭
52−67487 号公報「原子炉の自動起動装置」や特開昭63
−61185 号公報「制御棒操作装置」がある。前者では、
制御棒高さ位置に関する制御棒価値のいわゆるS字カー
ブ特性を考慮して制御装置のゲインを調整している。こ
のときの課題は、径方向や炉水温度,制御棒引き抜きシ
ーケンスなどの影響が充分には考慮できないことであ
る。
【0006】また、後者では、制御棒価値を原子炉の運
転状態や制御棒座標や制御棒引き抜き位置を変数とした
テーブルにして参照している。このときの課題は、制御
棒引き抜きシーケンスの影響を十分には取り込めないこ
とである。制御棒引き抜きシーケンスが考慮できない
と、ABWRで採用されている複数の制御棒を同時に動
かすギャング引き抜きに対しての適用は難しい。また、
制御棒引き抜きシーケンスをパラメータの一つとして取
り込もうとすると、用意しなければならないテーブルの
数が膨大になり、制御棒価値テーブルを準備する技術ス
タッフの負担が非常に大きくなる。制御棒引き抜きシー
ケンスを固定してテーブルを作成する事も可能である
が、制御棒引き抜きシーケンスの異なる次回以降の燃料
サイクルに対しては、新たに複数の制御棒価値テーブル
を作成する必要がある。
【0007】制御棒価値、あるいは炉心反応度を正確に
予測することは、原子炉起動時の制御棒操作の自動化装
置の共通の課題になっている。
【0008】例えば、特開平5−150077 号公報「原子炉
自動起動装置」には、未臨界状態から制御棒を自動的に
ひきぬいて原子炉を臨界にする原子炉自動起動装置が記
載されている。この技術では、計測した中性子束レベル
と固定中性子源強度から炉心の反応度を推定し、推定し
た反応度と目標反応度との偏差を入力とした比例積分回
路の出力信号に基づいて、自動制御における制御棒操作
量を決定する。この自動化方法では制御棒価値に応じた
適切な時間依存の目標反応度を入力する必要があり、適
切な目標反応度を入力しないと制御が不安定になる恐れ
があった。
【0009】特開平7−123802 号公報「制御棒操作方法
および制御棒操作装置」には、制御棒を高速に引き抜く
高速駆動モードと、投入反応度がほぼ等しくなるように
制御棒を操作するブロック駆動モードと、制御棒最小操
作単位量(ステップまたはノッチ)ずつ操作するステッ
プ駆動モードを利用して原子炉出力を制御する方法、お
よびその手段を使った自動起動装置が記載されている。
この技術は、炉心に装荷した燃料の特性が変わっても対
応できる汎用性を持つが、そのためには1ブロックに相
当する制御棒引き抜き量を予めデータとして与える必要
がある。このデータは炉心に装荷した燃料の特性や制御
棒シーケンス,炉水温度などの条件が変わると変化する
ものであり、制御棒価値の推定値をもとに技術スタッフ
が作成しなければならない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】制御棒価値は炉水温度
や制御棒引き抜きシーケンスへの依存性が大きい。本発
明が解決しようとする課題は、原子炉の炉水温度や、制
御棒引き抜きシーケンスに応じた制御棒反応度を短時間
で計算する手段を提供することにより、自動起動に必要
な制御棒反応度データを作成していた技術スタッフの負
担を低減するとともに、原子炉状態に適応した適切な自
動起動操作を実現することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明では、原子炉自動起動装置に3次元炉心シ
ミュレータを利用した炉心反応度演算装置を設けて、自
動起動装置の動作前あるいた停止時に制御棒反応度を計
算する。炉心シミュレータには3次元の核定数を入力す
る必要があるが、制御棒引き抜きシーケンスが変わって
も対応でき、また自動的に精度の高い制御棒価値を計算
できる利点がある。
【0012】原子炉自動起動装置に3次元の炉心反応度
演算装置を設けることで、計測した炉水温度に対応した
制御棒反応度をただちに計算できるので、炉水温度や制
御棒引き抜きシーケンスの変化に対応した精度の高い制
御棒反応度を計算する事が可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。
【0014】図1は、本発明を実現する原子炉運転制御
システムの一実施例である。
【0015】原子炉圧力容器1内の炉心2には、原子炉
の出力を制御する100体から200体前後の制御棒3が
配置されている。各制御棒3毎に制御棒駆動機構5と制
御棒駆動モータ6,モータ制御装置7が設置され、これ
により制御棒3は、炉心2に挿入したり、逆に炉心2か
ら引き抜いたりすることができる。また、各制御棒3に
は、炉心2への挿入量を検出する制御棒位置検出器8が
設置されている。
【0016】炉心2には、複数の炉内中性子束検出器9
が設置されている。中性子束モニタ10は、炉内中性子
束検出器9の信号を変換して、中性子束計測値信号70
と原子炉周期計測信号を自動起動装置19と運転監視制
御装置22に出力する。
【0017】原子炉圧力容器1の下部の冷却材浄化系配
管14には温度センサ15が設置され、炉水温度検出器
16にて冷却水温度を計測し、自動起動装置19と運転
監視制御装置22に出力する。運転監視制御装置22や
自動起動装置19では、冷却水温度から炉水温度変化率
32を演算する。また図示していないが、原子炉圧力容
器1には圧力センサが設けられ、計測した原子炉圧力は
運転監視制御装置22に出力される。
【0018】自動起動装置19は制御棒自動制御装置1
8と制御棒駆動制御装置17から構成されている。制御
棒自動制御装置18は、組み込まれている制御棒操作ロ
ジックにしたがって制御棒駆動制御装置17に制御棒操
作タイミングと操作量の指令を出し、制御棒操作により
原子炉出力を自動制御する装置である。
【0019】制御棒駆動制御装置17は、複数の制御棒
3への操作指令と制御棒位置情報を統括する制御装置で
あり、炉心性能計算装置20を介して入力した制御棒引
き抜きシーケンス情報に基づいて操作する制御棒を選択
し、制御棒自動制御装置18から受け取った制御棒操作
情報に基づいて、選択した制御棒のモータ制御装置7に
対して制御棒操作量と制御棒動作指令を出力する。
【0020】運転監視制御装置22は、運転員が原子炉
の運転制御と監視をするための装置であり、切り替えス
イッチ,キーボード,タッチパネル等の入力装置23と
大型ディスプレイ,CRT,タッチパネル,プリンタ等
で構成された表示装置24や記憶装置を持ち、マンマシ
ンインターフェースを形成する。運転監視制御装置22
には、原子炉圧力,炉水温度,制御棒位置など、原子炉
の状態を示す計測量が入力される。原子炉を自動起動す
るときには、運転員は運転監視制御装置22から制御の
目標とする温度変化率等の情報や自動制御の開始,終了
を入力し、その情報は制御棒操作を制御する自動起動装
置19に伝達される。
【0021】本発明の特徴である反応度演算装置27
は、制御棒引き抜きシーケンス60や、燃料核定数ライ
ブラリ61,炉水温度62等を入力する入力装置30
と、制御棒反応度等の演算結果を出力する表示装置31
を有する。炉水温度62は、炉水温度検出器16からも
入力できるようになっている。反応度演算装置27は、
技術スタッフの指令により起動し、原子炉が起動を開始
する前、あるいは自動制御を一時停止している間に、入
力した制御棒引き抜きシーケンス61および炉水温度6
2に対応した炉心反応度あるいは制御棒価値を3次元計
算に基づいて演算し、自動起動装置19に出力する。こ
こで、炉心反応度とは臨界点を1.0 としたときの反応
度,制御棒価値とは制御棒をある位置からある位置に操
作したときの反応度差である。演算結果は制御棒自動制
御装置18に自動的に転送されるとともに、技術スタッ
フが確認できるように表示装置31に表示され、記憶装
置にも記録される。
【0022】原子炉起動時には、炉水温度は約60℃か
ら定格運転温度の286℃まで変化する。それにともな
って制御棒価値も変化し、286℃での制御棒価値は6
0℃のときの約1.5 倍になる。従来の自動起動装置で
は、制御棒価値に関する情報は事前にオフラインで計算
して自動起動装置19に入力していたため、ドライウエ
ル点検後の再起動時等のように、炉水温度が200℃以
上といった原子炉状態の変化に応じた最適な制御をしに
くかった。ドライウエル点検は、従来約2時間かかって
いる。
【0023】本発明のように、制御棒価値を計算する反
応度演算装置27を自動起動装置19に結合した構成に
することにより、この期間に技術スタッフの指示により
反応度演算装置27を作動させ、炉水温度に応じた制御
棒価値データを更新することができ、起動状況に対応し
た適切な自動制御を実現することができる。
【0024】図2は、本発明による反応度演算装置27
での反応度演算方法の一実施例を示したものである。反
応度演算装置27の入力装置30から入力された制御棒
引き抜きシーケンスデータ60,定格運転温度(286
℃)における核定数ライブラリ66をもとに、3次元拡
散計算部67で定格運転温度において炉心に気泡がない
状態(ボイド率が0)での制御棒位置と炉心反応度の関
係をあらわすデータ64を算出し、このデータ64を記
憶しておく。計算点数と計算する制御棒位置は、精度と
計算時間の観点から技術スタッフが設定し、計算点以外
での炉心反応度は内挿で算出する。図3には、そうして
求めた制御棒位置と炉心反応度の関係を模式図で示す。
制御棒の位置(主に軸方向位置)により、同じ量だけ制
御棒を動かしても投入反応度量の大きい(曲線の勾配が
大きい)ところと小さいところができる。
【0025】図2にもどり、次に定格運転温度での制御
棒位置−炉心反応度データ64から入力した炉水温度6
2における制御棒位置と炉心反応度の関係69を算出す
る。炉水温度62は計測値、または技術スタッフが入力
した値を利用する。この温度補正68は、炉心反応度の
温度依存性をあらかじめ関係式やテーブルにしておき、
その関係を利用して算出する。炉水温度62に対応した
冷温での制御棒位置−炉心反応度データ69は、自動起
動装置19に伝達され、自動起動装置19では新しい制
御棒価値データに基づいた最適な自動制御が実施され
る。この反応度演算方法は炉水温度が変化しても3次元
計算をあらためて実施する必要がなく、高速で制御棒価
値を算出できる利点がある。また、通常運転温度以外の
温度における核定数ライブラリを用意する必要がなく、
起動時の運転管理の効率化,低コスト化が実現できる。
【0026】炉水温度62に対応した制御棒位置−炉心
反応度データ69の使用方法の一実施例を以下に述べ
る。
【0027】図4は、自動起動装置19を構成する制御
棒自動制御装置18に組み込まれた臨界達成ロジックの
一例である。中性子束計測値38と固定中性子源強度7
1を基に炉心反応度推定装置74にて推定炉心反応度7
5を演算する。反応度目標値設定装置72で設定した目
標反応度73と推定炉心反応度75との偏差78は比例
積分演算器76に入力され、出力信号79を出力する。
出力信号79がfよりおおきい時には連続引き抜き、e
以上f以下のときにはステップ引き抜き(1ステップは
約1.8cm)、e未満のときには引き抜き停止指令を、制
御棒駆動制御装置17に出力する。
【0028】制御棒位置−炉心反応度データ69は、例
えば、反応度目標値設定装置72で時間依存の目標反応
度73を設定するために使用する。その設定方法の一実
施例を図5を使って説明する。
【0029】制御棒位置−炉心反応度データ69を、未
臨界度が大きいときの平均的な制御棒操作速度の目標値
V0を設定することにより、まず図5の曲線Gのような
時間と炉心反応度の関係に変換する。例えば平均的な制
御棒操作速度V0を0.5 ステップ/秒とすると、制御
棒200ステップ引き抜き時の時刻は400秒となる。
そして、炉心反応度が1−Δk2から1−Δk1になる
までの制御時間をt1、炉心反応度が1−Δk1から1
(臨界)になるまでの制御時間をt2とする。反応度が
1.0 の点が臨界であるが、臨界付近で未臨界度が大き
いときと同じ速度で制御棒を操作することは安全上問題
があるため、臨界からΔk2およびΔk1だけ反応度が
小さい点で制御棒操作速度目標値を2段階に分けて小さ
くすることとする。Δk1,Δk2は、例えば0.00
3と0.01とする。すなわち、炉心反応度が1−Δk
2から1−Δk1になるまでの制御棒操作速度をV1
(例えば0.1 ステップ/秒)、制御に要する時間をT
1とし、炉心反応度が1−Δk1から1(臨界)になる
までの制御棒操作速度をV2(例えば0.02 ステップ
/秒)、制御に要する時間をT2とする。Δk1,Δk
2やV0,V1,V2は技術スタッフが設定するか、組
み込み値とする。T1,T2は
【0030】
【数1】T1=t1×V0/V1
【0031】
【数2】T2=t2×V0/V2 となり、この結果、徐々に臨界に到達するような目標反
応度の時間変化曲線Hが作成できる。制御棒位置−炉心
反応度データ69が炉水温度によって変化した場合に
は、上記のアルゴリズムを利用して適切な目標反応度7
3(曲線H)を提供することができる。
【0032】また、炉心反応度から求められる制御棒価
値データは、図4の比例積分演算器76のゲインの調整
に使用することもできる。図6は、そのような制御ゲイ
ン自動調整装置70を設けた自動起動装置の一実施例で
ある。特開平5−150077 号公報「原子炉自動起動装置」
では、比例積分演算器76の比例ゲインと積分ゲインを
中性子束レベルによって変化させている。
【0033】一方、本発明では、反応度演算装置27で
求めた制御棒価値を利用し、これから操作する制御棒の
制御棒価値により比例積分演算器76の比例ゲインと積
分ゲインを調整する制御ゲイン自動調整装置70を設け
る。
【0034】制御ゲイン自動調整装置70では、制御棒
位置−炉心反応度データ69と制御棒位置信号から、現
在の制御棒位置での制御棒反応度を算出する。その値に
よって、比例積分演算器76のゲインを自動的に調整す
る。例えば、積分ゲインは、制御棒価値が小さく目標反
応度への追従性が低いところでは小さく、制御棒価値が
大きく目標反応度への追従性が大きいところで大きな値
に調整する事で、安定な制御を実現できる。この技術
は、本発明のように、現在の運転状態における制御棒反
応度を精度良く求められる時に最も有効である。
【0035】図7には、本発明の他の一実施例を示す。
本実施例では炉心性能計算装置20が設けられている。
炉心性能計算装置20は、燃料の熱的健全性の監視に必
要な限界出力比と最大線出力密度を計算するとともに燃
料の燃焼度を管理する装置である。炉心性能計算装置2
0は、3次元炉心シミュレータを内蔵し、3次元炉心シ
ミュレータにより制御棒操作後の炉心状態を予測し、制
御棒操作により熱的な制限値を超える恐れがあるときに
は制御棒引き抜き監視装置21を介して制御棒駆動制御
装置17の制御棒操作を禁止する。
【0036】炉心性能計算装置20には運転監視制御装
置22と同等の入力装置25,表示装置26や記憶装置
があり、技術スタッフが解析に必要な制御棒引き抜きシ
ーケンスや核定数データなど、3次元解析に必要なデー
タを入力する。制御棒引き抜きシーケンス情報は、制御
棒引き抜き監視装置21、および反応度演算装置27へ
送られる。
【0037】このように、炉心性能計算装置20には3
次元炉心シミュレータが既に組み込まれているので、反
応度演算装置27の機能を炉心性能計算装置20にすべ
て組み込んだり、炉心性能計算装置20と反応度演算装
置27の機能を一部共有化することができる。例えば、
定格運転温度での制御棒位置−炉心反応度データ64を
炉心性能計算装置20で計算しておき、このデータを反
応度演算装置27に転送して炉水温度の補正をすること
ができる。この実施例では、既存の炉心性能計算装置を
有効に利用することによる低コスト,設置スペースの削
減等の利点がある。
【0038】図8には、本発明を実現する原子炉運転制
御システムの他の一実施例をしめす。この実施例は、特
開平7−123802 号公報「制御棒操作方法および制御棒操
作装置」のように、投入反応度がほぼ等しくなるように
制御棒を操作するブロック駆動モードを利用した自動起
動装置に対して適用できる技術である。図1の構成と異
なる点は、反応度演算装置27で算出した現在の炉水温
度における制御棒位置−炉心反応度データ69をもと
に、制御棒ブロック操作量演算装置28で投入反応度を
平準化した制御棒操作量であるブロック操作量を算出し
て、自動起動装置19を構成する制御棒駆動制御装置1
7に伝達することである。
【0039】図9には、図8の実施例における反応度演
算装置27および制御棒ブロック操作量演算装置28の
構成を示す。反応度演算装置27には、制御棒引き抜き
シーケンスデータ60,炉水温度62,数点の温度に対
する核定数セットからなる核定数ライブラリ61を入力
する。本実施例における反応度演算装置27では、炉水
温度62に対応した核定数を核定数ライブラリ61の核
定数セットから内挿して算出した後、内蔵した3次元拡
散計算部で制御棒位置と炉心反応度の関係を表すデータ
64を算出する。この方法は、炉水温度に対応した核定
数を使うことにより図2の手法より制御棒価値を精度よ
く求められる利点がある。
【0040】ブロック操作量演算装置28は、制御棒位
置と炉心反応度の関係をあらわしたデータ64と目標ブ
ロック反応度63をもとに、ブロック操作量を演算す
る。ブロック操作量の演算方法として、1ブロックあた
りの反応度が目標ブロック反応度を超えないように制御
棒引き抜きシーケンスにしたがってブロック操作量の区
切りを設定していく方法がある。この方法は、ブロック
操作量の設定アルゴリズムが簡便である利点がある。
【0041】また事前にブロック操作量の原案を設定し
ておき、3次元計算で評価した結果、原案の1ブロック
が目標ブロック反応度63を超えるときには元のブロッ
ク操作量を細分化し、原案の2ブロックが目標ブロック
反応度63より小さいときには元のブロック操作量を統
合する方法がある。具体例を図10を用いて説明する。
【0042】まずブロック操作量の区切りの原案を設定
しておく。図10の000,058,070といった数
字は、制御棒引き抜き総ステップ数であり、それぞれ0
ステップ(制御棒全挿入状態)、58ステップ,70ス
テップ引き抜き位置がブロック操作量の区切りであるこ
とをあらわす。したがって、それぞれのブロック操作量
は58ステップ、および12ステップ(=70−58)
である。
【0043】一方、反応度演算装置27で算出した制御
棒位置と炉心反応度の関係を表すデータ64から各ブロ
ック当たりの投入反応度がもとまる。目標ブロック反応
度63と各ブロック当たりの投入反応度を比較し、原案
の1ブロックが目標ブロック反応度63を超えるときに
は元のブロック操作量を2分し、原案の2ブロックが目
標ブロック反応度63より小さいときには2つのブロッ
ク操作量を統合する。
【0044】例えば図10の例では、原案の70ステッ
プから76ステップまでと76ステップから82ステッ
プまでの2ブロックは、反応度演算装置27で制御棒価
値を計算した結果、2ブロックをあわせた反応度が目標
ブロック反応度63より小さかったために、統合されて
1ブロックになっている。逆に原案での258ステップ
から270ステップまでの1ブロックは、反応度演算装
置27で制御棒価値を計算した結果、目標ブロック反応
度63を超えたため、264ステップで2分割されてい
る。
【0045】この方法は、制御棒引き抜きシーケンスに
したがって1ブロックあたりの反応度が目標ブロック反
応度を超えないようにブロック操作量の区切りを設定し
ていく方法とくらべて、制御棒価値の均一さでは劣る
が、温度条件が変わってもブロック操作量の区切り位置
が大きく変化しない点で、運転員になじみやすい方法で
ある。
【0046】ブロック操作量演算装置28で算出した新
しいブロック操作量データは、自動起動装置19を構成
する制御棒駆動制御装置17に伝達される。また、表示
装置31に新しいブロック操作量データと1ブロック当
たりの制御棒価値のグラフが表示されるとともに、記憶
装置にも記録される。技術スタッフは、この表示によ
り、新しいブロック操作量データが適切であることを確
認できる。
【0047】従来のブロック操作量データは、冷温(約
80℃)の核定数ライブラリを作成して3次元計算で炉
心反応度をもとめ、技術スタッフが手作業で作成してい
た。上記のロジックを使用すれば、技術スタッフの経験
をオリジナルのデータに生かしつつ機械的にブロック操
作量データが作成でき、ブロック操作量データの作成を
効率化し、技術スタッフの負担を低減できる利点があ
る。
【0048】さらに反応度演算方法として、図2に示し
た技術と同様に、定格運転温度(286℃)における核定数
ライブラリ66をもとに起動時の炉水温度62における
制御棒位置と炉心反応度の関係69を算出する方法を採
用すれば、冷温(約80℃)の核定数ライブラリを作成
する必要がなくなり、ブロック操作量データの作成作業
効率の改善ができる。
【0049】また、本実施例では、反応度演算装置27
は自動起動装置19に隣接して設置しているが、炉水温
度62のデータが伝送でき、かつデータの送受信にそれ
ほど時間がかからない条件が満たせれば、原子炉プラン
トから離して設置する事も可能である。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、起
動時の臨界,昇温操作を自動化する自動起動装置を有す
る沸騰水型原子炉において、原子炉の炉水温度や制御棒
引き抜きシーケンスに応じた制御棒反応度を精度良く算
出することにより、炉心状態の変化に対応した、安定性
に優れ、起動時間の短い制御が実現できる。さらに、技
術スタッフの負担が低減でき、自動制御による起動時の
運転管理コストの低減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である原子炉運転制御システム
の構成図である。
【図2】図1の反応度演算装置27での反応度演算方法
を説明するフローチャートである。
【図3】制御棒位置と炉心反応度の関係をあらわす特性
図である。
【図4】自動起動装置19を構成する制御棒自動制御装
置18に組み込まれた臨界達成ロジックの一例を示す制
御構成図である。
【図5】反応度目標値設定装置72における時間依存の
目標反応度73の設定方法の特性図である。
【図6】本発明を用いた制御ゲイン自動調整装置69を
設けた自動起動装置の一実施例を示す制御構成図であ
る。
【図7】本発明の他の実施例である原子炉運転制御シス
テムの構成図である。
【図8】本発明の他の実施例である原子炉運転制御シス
テムの構成図である。
【図9】反応度演算装置27および制御棒ブロック操作
量演算装置28の構成を示すフローチャートである。
【図10】ブロック操作量を機械的に設定する方法を具
体例に示した図である。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…炉心、3…制御棒、5…制御
棒駆動機構、6…制御棒駆動用モータ、7…モータ制御
装置、8…制御棒位置検出器、9…炉内中性子束検出
器、10…中性子束モニタ、11…内蔵型再循環ポン
プ、12…再循環ポンプモータ、14…冷却材浄化系配
管、15…温度センサ、16…冷却材温度検出器、17
…制御棒駆動制御装置、18…制御棒自動制御装置、1
9…自動起動装置、20…炉心性能計算装置、21…制
御棒引き抜き監視装置、22…運転監視制御装置、2
3,25,30…入力装置、24,26,31…表示装
置、27…反応度演算装置、28…制御棒ブロック操作
量演算装置、29…反応度データ入力装置、60…制御
棒引き抜きシーケンス、61…燃料核定数ライブラリ、
62…炉水温度、63…目標ブロック反応度、64、6
9…制御棒位置−炉心反応度データ、65…ブロック操
作量データ、66…定格運転温度燃料核定数ライブラ
リ、67…3次元拡散計算部、68…温度補正、70…
制御ゲイン自動調整装置、71…固定中性子源強度、7
2…反応度目標値設定装置、73…目標反応度、74…
炉心反応度推定装置、75…推定炉心反応度、76…比
例積分演算器、77…制御棒操作判断部、78…反応度
偏差、79…比例積分演算器出力。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伏見 篤 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 宮本 義之 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 深沢 幸久 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 石井 一彦 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御棒引き抜きシーケンスを入力し、入力
    もしくは計測した原子炉の炉水温度におけるその制御棒
    引き抜きシーケンスに応じた制御棒反応度を3次元計算
    を利用して算出する反応度演算装置を有し、制御棒引き
    抜きシーケンスと制御棒反応度計算値を利用して制御棒
    の挿入,引き抜きを行うことを特徴とした原子炉の自動
    起動装置。
  2. 【請求項2】制御棒引き抜きシーケンスを入力し、入力
    もしくは計測した原子炉の炉水温度における、その制御
    棒引き抜きシーケンスに応じた制御棒反応度を3次元計
    算を利用して算出する反応度演算装置を有し、制御棒反
    応度計算値を利用して投入反応度を平準化した制御棒操
    作量であるブロック操作量を演算し、制御棒引き抜きシ
    ーケンスと計算されたブロック操作量を利用して制御棒
    の挿入,引き抜きを行うブロック操作量演算装置を備え
    たことを特徴とした原子炉の自動起動装置。
  3. 【請求項3】炉心性能計算装置を利用して、入力もしく
    は計測した原子炉の炉水温度における、制御棒引き抜き
    シーケンスに応じた制御棒反応度を計算する反応度演算
    装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし3記載の
    電子炉の自動起動装置。
  4. 【請求項4】入力もしくは計測した原子炉の炉水温度に
    おける、制御棒引き抜きシーケンスに応じた制御棒反応
    度を計算する機能を有する炉心性能計算装置を備えたこ
    とを特徴とする電子炉の自動起動装置。
  5. 【請求項5】原子炉定格運転時の温度条件の核定数デー
    タに基づいて、入力もしくは計測した炉水温度における
    制御棒引き抜きシーケンスに応じた制御棒反応度を演算
    する機能を有する反応度演算装置を備えたことを特徴と
    する請求項4記載の原子炉の自動起動装置。
  6. 【請求項6】制御棒引き抜きシーケンスを入力し、入力
    もしくは計測した原子炉の炉水温度における、その制御
    棒引き抜きシーケンスに応じた制御棒反応度を3次元計
    算を利用して算出する反応度演算装置を有し、制御棒反
    応度計算値を利用して制御目標とする炉心反応度目標値
    を演算することを特徴とした原子炉の自動起動装置。
  7. 【請求項7】制御棒操作によって原子炉を起動する自動
    起動装置において、目標値と実測値の偏差をもとに反応
    度投入量を演算する比例積分演算器の制御定数を、制御
    棒引き抜きシーケンスに応じた制御棒反応度計算値と制
    御棒位置をもとにして変化させる制御ゲイン自動調整装
    置を有することを特徴とする原子炉の自動起動装置。
JP9305273A 1997-11-07 1997-11-07 原子炉自動起動装置 Pending JPH11142588A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100980263B1 (ko) 2008-03-21 2010-09-06 두산중공업 주식회사 노심보호연산기 계통의 가변 과출력 정지 제어 방법
JP2012184991A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Toshiba Corp 原子炉出力制御装置及びプログラム
CN116153545A (zh) * 2023-01-10 2023-05-23 哈尔滨工程大学 一种基于深度强化学习的反应堆自动启堆方法

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