JPH11143285A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH11143285A
JPH11143285A JP30828397A JP30828397A JPH11143285A JP H11143285 A JPH11143285 A JP H11143285A JP 30828397 A JP30828397 A JP 30828397A JP 30828397 A JP30828397 A JP 30828397A JP H11143285 A JPH11143285 A JP H11143285A
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JP
Japan
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fixing
fixing device
unit
temperature
roller
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Application number
JP30828397A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kagawa
敏章 香川
Yorihisa Tsubaki
頼尚 椿
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オフセット防止剤をまったく供給しないか供
給しても極微量で十分広い定着可能領域を確保すること
ができ、かつ耐久性能にも優れた定着装置を提供するこ
とを目的としている。 【解決手段】 定着ローラ44はオフセット防止剤が含
浸された被覆層44bを表面に有しており、加圧ローラ
42は定着ローラ44に対し離接可能に支持されてい
る。定着ローラ44の定着ニップ部入り口温度をTf、
加圧ローラ42の定着ニップ部入り口温度をTpとした
時、加圧ローラ42が定着動作時のみ定着ローラ44に
圧接させ、常時温度条件Tf−Tp≧30(℃)を満足
するよう加圧ローラ温度を低温状態に維持することで十
分な定着可能領域を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の電子写真プロセスを用いた電子写真
機器に使用する定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より複写機、ファクシミリ、プリン
タ等の電子写真機器に使用されている定着装置として
は、加熱・加圧された一対のローラ間に未定着トナー像
をもつ記録紙を通過させることにより、トナー像を溶融
し記録紙に定着させる熱ローラ定着方式が一般的に用い
られている。しかし、この熱ローラ定着方式において
は、記録紙上の溶融トナーが定着ローラに付着するいわ
ゆるオフセット現象が発生し易いといった問題がある。
特に、カラーの電子写真機器においては、カラートナー
が従来の黒トナーに比べてシャープメルトな樹脂で構成
されるためトナー間の凝集力が小さく、トナー間で分断
が生じ易いためにオフセット現象の発生が顕著である。
そこで、現在の電子写真機器の定着装置、特にカラーの
電子写真機器の定着装置においては、オフセット現象を
防止するためにローラ表面にシリコーンオイル等の表面
エネルギーの小さいオフセット防止剤を塗布することが
必要不可欠となっている。
【0003】オフセット防止剤の塗布・供給方法として
は、定着ローラ表面に圧接した塗布ローラ等の塗布手段
により塗布・供給する方法が一般的に用いられている。
しかし、近年、特開昭61−284784号公報に開示
されているように、予めシリコーンゴムからなる定着ロ
ーラ被覆層にオイルを含浸させておき、表面にオイルが
常に浸出している状態にして、オイルの供給なしにオフ
セット現象を防止するようにした「オイルレス定着ロー
ラ」が開発されている。
【0004】この「オイルレス定着ローラ」では従来オ
イル塗布することで発生していた以下に示すような問題
を解消することができた。
【0005】1)オイルを均一に塗布するための機構が
複雑で装置のコストアップを招来する。
【0006】2)オイルが定着装置外にこぼれた場合、
機器内の他のプロセス(紙搬送、現像、転写等)に悪影
響を与える。
【0007】3)オイル塗布量が多い場合、OHPの透
過性が低下したり、オイルすじ等の画像欠陥が発生し易
い。
【0008】4)オイルの補給等の定期的なメンテナン
スが必要となり、ユーザーフレンドリーではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記「オイ
ルレス定着ローラ」では前記問題点4点は解消出来た
が、従来の定着ローラにオイルを塗布・供給する定着方
式に比べて下記問題が発生している。
【0010】1)定着ローラ表面に存在するオイル量が
極微量であるため、十分な離型性(オフセット防止効
果)を確保することができない。そのため、例えば坪量
の小さい記録紙(例えば52g/m2紙等の記録紙、以
後薄紙と記す)を連続して通紙した場合依然としてオフ
セット現象が発生してしてしまう。
【0011】2)上記1)を防止するために定着ローラ
の設定温度を下げると坪量の大きい記録紙(例えば12
8g/m2紙等の記録紙、以後厚紙と記す)の定着強度
が不十分となり、定着可能領域(薄紙の離型性と厚紙の
定着性が両立する領域)を確保することができない。
【0012】この「オイルレス定着ローラ」による定着
可能領域について実験にて調べた結果を図6及び図7を
用いて詳細に説明する。
【0013】図6は実験に用いた定着装置の概略断面図
を示した図である。
【0014】定着ローラ41は、アルミニウム製の中空
芯金41a(肉厚2mm)の上にHTV(High T
emperature Vulcanizing)から
なるシリコーンゴム層41b(厚さ1.32mm)、フ
ッ素ゴム層41c(厚さ50μm)、LTV(Low
Temperature Vulcanizing)か
らなるシリコーンゴム層41d(厚さ130μm)が順
次形成された外径φ30の3層ローラであり、最上層で
あるLTV層41dには粘度100CSのジメチルシリ
コーンオイル(信越化学製KF−96)が含浸(ディッ
ピング)された「オイルレス定着ローラ」である。芯金
内部には熱源であるヒーターランプ43(定格出力80
0W)が配設されており、定着ローラ表面を内部から所
定の温度に加熱可能な構成となっている。
【0015】加圧ローラ42は、同じくアルミニウム製
の中空芯金42aの上にLTVのシリコーンゴム層42
b(厚さ1.5mm)が形成された外径φ30の単層ロ
ーラであり、定着ローラ41に対し矢印Aで示す方向に
離接自在に支持されており、定着ローラ41に圧接した
場合の圧力(面圧)は18N/cm2に設定されてい
る。加圧ローラ42の芯金42a内部には熱源を設けて
おらず、加圧ローラ42の温度は定着ローラ41に対す
る離接時間を調整し、定着ローラ41からの伝熱量を制
御することで所定の温度に維持するようになっている。
そのため、定着ローラ41及び加圧ローラ42の定着ニ
ップ部入り口近傍には非接触放射温度計51、52が各
々配置されており、定着ローラ41及び加圧ローラ42
の表面温度を測定する。
【0016】次に実験方法について詳しく説明する。
【0017】実験に用いたトナーは、ガラス転移点温度
52℃、軟化点温度97℃のポリエステル樹脂からなる
カラートナーである。また記録紙は薄紙として52g/
2紙、厚紙として128g/m2紙を使用し、記録紙P
上に100%印字の未定着トナー像T(トナー層として
は、1層、2層、3層の3パターン)を形成する。定着
装置の定着ローラ温度Tf(℃)、及び加圧ローラ温度
Tp(℃)を所望の温度に設定した状態で、前述の記録
紙Pを通紙し定着を行なう。尚、定着速度は85mm/
s、定着ニップ幅は4mmとした。また比較のためにL
TV層にオイルを含浸させていない定着ローラについて
も同様に実験を行った。
【0018】図7は、上記の実験方法により定着可能領
域を調べた結果である。
【0019】図7に示すように定着可能領域は薄紙にお
いて高温オフセットが発生しない限界領域(オフセット
限界1)、薄紙において定着不良とならない限界領域
(定着限界1)、厚紙において定着不良とならない限界
領域(定着限界2)、定着ローラの連続使用時の耐熱温
度(ローラ耐熱温度、本実験で使用した定着ローラでは
200℃)によって囲まれる領域となる。図7からわか
るように、オイルを含浸させた定着ローラを用いた場合
(b)は、オイルを含浸させていない定着ローラを用い
た場合(a)に比べて定着可能領域は拡大する。これは
薄紙のオフセット限界(オフセット限界1)のラインの
傾き(絶対値)に比べ、厚紙の定着限界(定着限界2)
のラインの傾き(絶対値)が大きいため、定着ローラの
耐熱温度を考慮しなければ定着ローラ温度Tf(℃)と
加圧ローラ温度Tp(℃)の差が大きい程、定着可能領
域が広がることがわかる。
【0020】ところが本実験で用いたような熱ローラ方
式の定着装置においては、定着ローラ温度をTf、加圧
ローラ温度をTpとすると、連続使用(例えば連続10
0枚印字)した場合にはTfとTpの関係(温度差)
は、ほぼ Tf−Tp=20(℃) となる。
【0021】この場合、図7からわかるようにオイルを
含浸させた定着ローラを使用した場合(b)でもTf−
Tp=20(℃)のラインと定着可能領域とが交差する
領域は非常に狭く、定着ローラ温度に換算すると10℃
の幅である。このため、フィードバック制御方法により
環境温度変化に拘わらず、定着ローラ温度Tfを一定値
に制御する温度制御方法においては、例えば定着ローラ
温度をTf=160℃とした場合、温度制御装置の性能
を含めた温度リップルを±5℃以下に抑えなければなら
ない。しかしながら、電子写真機器に要求される環境温
度変化は5〜35℃と大きく、特に定着ローラ温度Tf
と環境温度Teの差、いわゆる昇温温度Tuが大きいほ
ど温度リップルは増大する。そのため、昇温温度Tu=
160−5=155℃においては±5℃の温度リップル
に抑えるためには、温度安定度として (温度リップル ÷ 昇温温度Tu) × 100=
(±5/155)×100=±3% の性能の温度制御装置が必要となる。さらに、ヒーター
ランプ43は記録紙Pの幅、例えばA4サイズの記録紙
の短辺の場合、210mm以上の長さを有しており、該
長さ方向において温度ばらつき(例えば長さ方向中央部
と端部との温度差が約5℃)が生じる。そのため、この
温度ばらつきも考慮すると温度安定度はさらに小さくす
る必要がある。さらに記録紙Pが定着部を通過する際に
定着ローラ41の熱が記録紙Pに奪われることにより定
着ローラ温度Tfが一時的に低下する(約50℃にな
る)ので、この外乱に対して再び設定温度(160℃)
まで迅速かつオーバーシュート及びアンダーシュートが
発生しないように制御しようとすると非常に複雑かつ高
精度な温度制御が要求される。
【0022】以上により、定着ローラの温度ばらつきや
環境変化等によるマージンを考慮した場合、図7に示し
た定着可能領域内で使用することは非常に困難であるこ
とがわかる。さらに定着ローラを長期間使用すると被覆
層(LTV層)に含浸されたオイルが徐々に減少するた
め、定着可能領域はより狭くなり、従来の「オイルレス
定着ローラ」は耐久性能の点でも十分とは言い難い。
【0023】本発明は上記課題を解決するものであっ
て、オフセット防止剤をまったく供給しないか供給して
も極微量で十分広い定着可能領域を確保することがで
き、かつ耐久性能にも優れた定着装置を提供することを
目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
定着装置は、外周面が周回できるよう支持され、オフセ
ット防止剤が含浸された被覆層を外周面に有する定着手
段と、該定着手段の外周面に圧接し周回する加圧手段と
を含み、前記定着手段と加圧手段との圧接部に未定着ト
ナー像を担持した記録材を侠持搬送することにより未定
着トナー像を記録材上に定着せしめる定着装置におい
て、定着動作時に前記圧接部に進入する直前の前記定着
手段の外周面温度をTf、前記圧接部に進入する直前の
前記加圧手段の外周面温度をTpとした時、温度条件T
f−Tp≧30(℃)を満足するよう構成されているこ
とを特徴とする。
【0025】本発明の請求項2に係る定着装置は、請求
項1に係る定着装置において、外周面が周回できるよう
支持され、オフセット防止剤が含浸された被覆層を外周
面に有する定着手段と、該定着手段の外周面に圧接し周
回する加圧手段とを含み、前記定着手段と加圧手段との
圧接部に未定着トナー像を担持した記録材を侠持搬送す
ることにより未定着トナー像を記録材上に定着せしめる
定着装置において、前記加圧手段は前記定着手段に対し
離接可能に支持されており、少なくとも待機時あるいは
紙間等のウオームアップ時以外の非定着動作時には定着
手段から離脱するよう駆動されることを特徴とする。
【0026】本発明の請求項3に係る定着装置は、請求
項1または2のいずれかに係る定着装置において、前記
定着手段の被覆層はシリコーンゴムであることを特徴と
する。
【0027】本発明の請求項4に係る定着装置は、請求
項1または2のいずれかに係る定着装置において、前記
定着手段の被覆層の層厚は1mm以上であることを特徴
とする。
【0028】本発明の請求項5に係る定着装置は、請求
項1または2のいずれかに係る定着装置において、前記
定着手段の被覆層は該層の下層にオフセット防止剤が含
浸された耐熱弾性体層が設けられていることを特徴とす
る。
【0029】本発明の請求項6に係る定着装置は、請求
項5に係る定着装置において、前記耐熱弾性体層はシリ
コーンゴムであることを特徴とする。
【0030】本発明の請求項7に係る定着装置は、請求
項5に係る定着装置において、前記耐熱弾性体層は発泡
エラストマーであることを特徴とする。
【0031】本発明の請求項8に係る定着装置は、請求
項1または2または5のいずれかに係る定着装置におい
て、前記オフセット防止剤はシリコーンオイルであるこ
とを特徴とする。
【0032】本発明の請求項9に係る定着装置は、請求
項8に係る定着装置において、前記シリコーンオイルの
粘度は300cs(センチストークス)以下であること
を特徴とする。
【0033】本発明の請求項10に係る定着装置は、請
求項1または2または5のいずれかに係る定着装置にお
いて、前記被覆層にオフセット防止剤を供給するための
オフセット防止剤供給手段を当接させたことを特徴とす
る。
【0034】本発明の請求項11に係る定着装置は、外
周面が周回できるよう支持され、オフセット防止剤が含
浸された被覆層を外周面に有する定着手段と、該定着手
段の外周面に圧接し周回する加圧手段とを含み、前記定
着手段と加圧手段との圧接部に未定着トナー像を担持し
た記録材を侠持搬送することにより未定着トナー像を記
録材上に定着せしめる定着装置において、前記定着手段
及び前記加圧手段に対し、定着動作時に前記圧接部に進
入する直前の前記定着手段の外周面温度と、前記圧接部
に進入する直前の前記加圧手段の外周面温度との温度差
を、トナーの定着可能領域内に維持する温度制御手段を
設けたことを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の定着装置におけ
る実施形態及び実施例を図面及び表を用いて説明する。
【0036】まず本発明に係る定着装置をカラーレーザ
ープリンターに適用した場合の実施形態について説明す
る。
【0037】図4は本発明に係る定着装置を備えたカラ
ーレーザープリンタで、4色の可視像形成ユニットを記
録紙搬送経路に沿って配列したタンデム方式のプリンタ
を示した図である。
【0038】具体的には、記録紙供給トレイ20と定着
装置40とを繋ぐ記録紙の搬送経路に沿って4組の可視
像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bを配設
し、無端ベルト状の記録紙搬送手段30によって搬送さ
れる記録紙Pに各色トナーを多重転写した後、定着装置
40によってこれを定着してフルカラー画像を形成する
ものである。上記記録紙搬送手段30は、一対の駆動ロ
ーラ31及びアイドリングローラ32によって張架さ
れ、所定の周速度(本実施例では85mm/s)に制御
されて回動する無端状の搬送ベルト33を有し、このベ
ルト上に記録紙Pを静電吸着させて搬送する。各可視像
形成ユニットは、感光体ドラム11の周囲に帯電ローラ
12、レーザー光照射手段13、現像器14、転写ロー
ラ15、クリーナー16を配置しており、各ユニットの
現像器にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)、ブラック(B)の各色トナーが収容されてい
る。
【0039】各可視像形成ユニットは、以下の工程によ
りトナー画像を記録紙P上に形成する。すなわち感光体
ドラム11表面を帯電ローラ12で一様に帯電した後、
レーザー光照射手段13により感光体ドラム11表面を
画像情報に応じてレーザー露光し静電潜像を形成する。
その後現像器14により感光体ドラム11上の静電潜像
に対しトナー像を現像し、この顕像化されたトナー画像
をトナーとは逆極性のバイアス電圧が印加された転写ロ
ーラ15により搬送手段30によって搬送される記録紙
Pに順次転写するようになっている。
【0040】その後、記録紙Pは駆動ローラ31の曲率
により搬送ベルト33から剥離された後、定着装置40
に搬送される。そこで加圧ローラ42及び所定の温度に
保たれた定着ローラ41により適度な温度と加圧力が与
えられる。トナーは溶解し記録紙Pに固定され堅牢な画
像となる。
【0041】以下に、本発明における定着装置自体の実
施形態を説明する。
【0042】(第1の実施形態)本発明の定着装置にお
ける第1の実施形態の一実施例(実施例1)について、
図1を用いて説明する。
【0043】定着ローラ44は外径φ30で、アルミニ
ウム製の中空芯金44a(肉厚2mm)の上に被覆層4
4bが形成されており、被覆層44bにはオフセット防
止剤が含浸(ディッピング)されている。被覆層44b
の材料としては、フッ素ゴム、シリコーンゴム、フロロ
シリコーンゴム等のゴム材料が使用可能であるが、オフ
セット防止剤として一般的に用いられているシリコーン
オイルとの親和性の点から特にシリコーンゴムが好まし
い。そのため、本実施例ではシリコーンゴムの中でも特
に離型性に優れるLTVを注型成形により設けている。
上記被覆層44bの層厚としては、定着ローラ44の離
型性を長期間にわたって維持するのに必要なオイル量を
保持させるために1mm以上に形成するのが望ましく、
本実施例では1.5mmとしている。オフセット防止剤
としては、LTV層44bとの親和性に優れる各種シリ
コーンオイルが適しており、本実施例ではジメチルシリ
コーンオイル(信越化学製KF−96)を使用してい
る。このシリコーンオイルの粘度としては、低いほどL
TV層への含浸が容易となるため、300cs以下が好
ましく、本実施例では100csのものを使用してい
る。また芯金44a内部には熱源であるヒーターランプ
43(定格出力800W)が配設されており、定着ロー
ラ44表面を内部から所定の温度に加熱可能な構成とな
っている。
【0044】加圧ローラ42は同じく外径φ30で、ア
ルミニウム製の中空芯金42a(肉厚2mm)の上にL
TVのシリコーンゴム層42b(厚さ1.5mm)が形
成されており、定着ローラ44に対し図示していない離
接機構により矢印Aの方向に離接自在に支持されてい
る。さらに加圧ローラ42は図示していないスプリング
等の加圧手段により定着ローラ44への圧接時に所定の
圧力が加えられ、定着ニップ(本実施例では4mm)を
形成するように構成されている。また定着ローラ44に
圧接した場合の圧力(面圧)は18N/cm2に設定さ
れている。
【0045】ここで定着ローラ44及び加圧ローラ42
は駆動手段(図示せず)により矢印Bの方向に周速85
mm/sで回転駆動される。
【0046】この定着ローラ44の回転方向に対し、定
着ニップ入り口側近傍には、定着ローラ44の表面温度
を検出するためのサーミスタ46が配置されており、同
様に加圧ローラ42の回転方向に対し、定着ニップ入り
口側近傍には、加圧ローラ42の表面温度を検出するた
めのサーミスタ47が配置されている。このサーミスタ
46、47からの検出信号は図示していない通電制御回
路及び加圧ローラ離接制御回路に送られ、この検出信号
に基づいてヒーターランプ43への通電が通電制御回路
により制御されるとともに、加圧ローラ42の定着ロー
ラ44への離接動作が加圧ローラ離接制御回路により制
御される。
【0047】上記構成の定着装置において、加圧ローラ
の圧接及び離接の仕組みを図5及びず8の本実施例での
定着ローラと加圧ローラの温度関係図を用いて以下に説
明する。尚、図5及び図8は定着可能領域を調べた結果
であり、その定着可能領域を調べる実験方法は[発明が
解決しようとする課題]の項で説明した方法と同じであ
るのでここでの記載は省略する。
【0048】ウオームアップ時には、加圧ローラ42が
定着ローラ44に圧接した状態でヒーターランプ43が
ONし、定着ローラ44表面が所定の温度(本実施例で
は180℃)に上昇するまで加熱され、ウオームアップ
が完了する。
【0049】ここでもし上記ウオームアップ時に加圧ロ
ーラ42が定着ローラ44に圧接しない場合、例えば環
境温度がTe=25℃の場合には加圧ローラ温度Tpは
ほぼ環境温度に等しいので、Tp=Te=25℃とな
る。ところが、定着ローラ温度Tf=180℃、加圧ロ
ーラ温度Tp=25℃の温度条件は図5の定着可能領域
外にあるので定着がうまく行われない。これに対して、
上記のようにウオームアップ時に加圧ローラ42が定着
ローラ44が圧接する場合は、定着ローラ44の熱が加
圧ローラ42に伝達されるため、加圧ローラ温度Tpも
環境温度Teに対して上昇する。例えば、加圧ローラ温
度がTp=80℃となり、定着ローラ温度がTf=18
0℃の場合には、図5の定着可能領域内に存在すること
から、定着も良好に行われる。このように、電源投入直
後の加圧ローラ温度Tpが低い状態においては、ウオー
ムアップ時に加圧ローラ42を定着ローラ44に圧接す
る動作を実施することにより、該加圧ローラ温度Tpを
定着に必要な温度に上昇することができることから、確
実な定着を行うことができる。
【0050】ウオームアップ完了後、可視像形成ユニッ
トにより未定着トナー像Tが形成された記録紙Pが定着
装置に搬送されるタイミングに合わせて、加圧ローラ4
2が定着ローラ44に圧接し、記録紙Pは定着ニップ部
に搬送され定着が行われる。定着終了後、加圧ローラ4
2は定着ローラ44から離脱することによって待機状態
となる。これにより、加圧ローラ42のこれ以上の昇温
を防止している。
【0051】また、連続プリント時における紙間では加
圧ローラ42は定着ローラ44から一旦離脱し、次の記
録紙Pが定着部へ搬送される直前に再び圧接させる。こ
れにより、加圧ローラ42のこれ以上の昇温を防止して
いる。
【0052】また、加圧ローラ42が定着ローラ44か
ら離脱した待機時においては時間の経過とともに加圧ロ
ーラ温度Tpは下がっていく。その結果、長時間経過す
れば図5の定着可能領域から外れてしまう。その場合、
サーミスタ47によって加圧ローラ温度Tpを検出する
ことによって、定着可能領域から外れている場合は待機
時においても再び圧接させる。これにより、加圧ローラ
42の温度低下を防止している。その後、加圧ローラ温
度Tpがある一定温度にまで復帰すると、再度加圧ロー
ラ42は定着ローラ44から離脱し、必要以上の昇温を
防止する。
【0053】尚、上記ではサーミスタ47の一部分のみ
の動作を記載したが、上記以外にも必要に応じて動作す
る。さらに、サーミスタ46も必要に応じて動作する。
このように、サーミスタ46、47は単独あるいはその
組み合わせによって温度検知がなされて、温度制御が実
施される。
【0054】ここで前記図5及び図8の具体的実験結果
は後述の実験例1に記載している。
【0055】以上のように、記録紙Pが定着ニップ部を
通過する少なくとも定着動作時以外の状態では加圧ロー
ラ42を定着ローラ44から離脱させることにより、従
来Tf−Tp=20(℃)であった加圧ローラ42及び
定着ローラ44の温度関係をTf−Tp≧30(℃)に
拡大することができた。
【0056】これにより、加圧ローラ42の温度が上昇
しすぎるのを防ぎ、この結果いかなる使用条件(連続プ
リント、間欠プリント等)、使用環境(高温高湿環境、
低温低湿環境等)下においても常に定着ローラ44に対
する加圧ローラ42の温度が30℃以上低い状態となる
ため、十分な定着可能領域を確保することができる。
【0057】尚、定着ローラ44と加圧ローラ42との
温度差を30℃以上設ける方法としては、本実施例のよ
うに離接させる方法が相対的に望ましい。しかし、本実
施例以外に 1)加圧ローラをファン等の送風手段により、強制冷却
する。
【0058】2)加圧ローラ径を定着ローラ径に対し大
きく設定し、加圧ローラ表面からの放熱量を増やす。
【0059】等の方法もあり、コストパフォーマンスを
考慮して採用すべきである。
【0060】(第2の実施形態)次に本発明の第2の実
施形態について図2を用いて説明する。
【0061】以下に本発明の定着装置における第2の実
施形態の一実施例(実施例2−1)について説明する
が、定着ローラ以外の構成は前記第1の実施形態の実施
例(実施例1)と同じであるので説明は省略する。
【0062】定着ローラ45は外径φ30で、アルミニ
ウム製の中空芯金45a(肉厚2mm)の上に耐熱弾性
体層としてHTVからなるシリコーンゴム層45b(厚
さ1.37mm)が設けられており、さらにその上に被
覆層としてLTVからなるシリコーンゴム層45c(厚
さ0.13mm)がコーティングされた2層ローラであ
る。HTV層45b及びLTV層45cには粘度100
CSのジメチルシリコーンオイル(信越化学製KF−9
6)が含浸(ディッピング)されている。
【0063】定着ローラ45をこのように2層構造と
し、耐熱弾性体層45bにシリコーンゴムを用いること
で、耐熱弾性体層45bにもオイルを含浸させることが
でき、被覆層であるLTV層45cを薄層化しても十分
な耐久性を得ることができる。そのため、本実施例では
LTV層を注型成形ではなくコーティングにより薄層形
成している。その結果、LTV層45cの表面性が向上
しトナーに対する離型性をさらに改善することができ
る。
【0064】また本実施形態の別の実施例(実施例2−
2)の構成としては、耐熱弾性体層45bとして発泡シ
リコーンゴム等の発泡エラストマーを用いることもでき
る。以下に発泡エラストマーを使用した実施内容の説明
を行う。
【0065】耐熱弾性体層45bに使用する発泡エラス
トマーとしては発泡シリコーンゴム(HTV)を使用
し、厚さは0.87mmに成形加工している。最外層の
被覆層45cとしてはLTVからなるシリコーンゴム層
(厚さ0.13mm)がコーティングにより形成されて
いる。さらに被覆層45cと耐熱弾性体層45bとの間
に中間層(図示せず)としてLTV(ソリッド)からな
るシリコーンゴム層(厚さ0.5mm)が設けられた3
層ローラである。このように耐熱弾性体層45bと被覆
層45cの間に中間層(図示せず)を設ける理由は、耐
熱弾性体層45bに発泡エラストマーを使用し、その上
に直接被覆層であるシリコーンゴム層45cをコーティ
ングした場合、被覆層45cが薄層であるため耐熱弾性
体層45bのセル(気泡)の影響によりローラ表面の均
一性が損なわれるためである。また耐熱弾性体層45
b、中間層(図示せず)、及び被覆層45cには粘度1
00CSのジメチルシリコーンオイル(信越化学製KF
−96)が含浸(ディッピング)されている。
【0066】以上のように、耐熱弾性体層45bに発泡
エラストマーを使用した場合、発泡エラストマーは内部
にセル(気泡)を有するため、耐熱弾性体層がソリッド
ゴムの場合に比べて保持できるオイルの量が増加し、さ
らに定着装置の長寿命化を図ることができる。
【0067】(実施の形態3)次に本発明の第3の実施
形態について図3を用いて説明する。
【0068】以下に本発明の定着装置における第3の実
施形態の一実施例(実施例3)について説明するが、定
着ローラ、オイル供給ローラ以外の構成は第1の実施形
態の実施例(実施例1)と同じであるので説明は省略す
る。
【0069】定着ローラ41は外径φ30で、アルミニ
ウム製の中空芯金41a(肉厚2mm)の上にHTVか
らなるシリコーンゴム層41b(厚さ1.32mm)、
フッ素ゴム層41c(厚さ50μm)、LTVからなる
シリコーンゴム層41d(厚さ130μm)が順次形成
された3層ローラであり、最上層であるLTV層41d
には粘度100CSのジメチルシリコーンオイル(信越
化学製KF−96)が含浸(ディッピング)されてい
る。シリコーンオイルはフッ素ゴム層41cに対しては
浸透しないため、オイルが含浸されるのはLTV層41
dのみであり、フッ素ゴム層41c、HTV層41bに
はオイルは含浸されない。
【0070】オイル供給ローラ48は外径φ15で、ス
テンレス製の芯金48a上にオイル保持層48b及び表
面層48cを順次設けた構成である。オイル保持層48
bとしては、発泡シリコーンゴム、耐熱フェルト等が好
ましく、本実施例においてはアラミド繊維(デュポン社
製 商品名ノーメックス)を厚さ4mmのフェルト状に
加工したものを芯金48a上に螺旋状に巻き付けたもの
を使用している。また表面層48cの素材としては、シ
リコーンゴム、多孔質フッ素樹脂等が好ましく、本実施
例では多孔質ポリテトラフルオロエチレン(日東電工社
製 商品名MICRO−TEX)を使用している。この
多孔質ポリテトラフルオロエチレンの膜厚は25μm、
孔径は0.6μm、気孔率は85%である。またオイル
保持層48bであるノーメックスフェルトには粘度1
0,000csのジメチルシリコーンオイル(信越化学
社製 KF−96)が含浸されている。オイル供給ロー
ラ48は図示していない加圧手段により定着ローラ41
外周面に所定の圧力で押圧されており、定着ローラ48
の回転(矢印B方向)に従動して回転駆動(矢印C方
向)することにより、定着ローラ41の被覆層41dに
常時オイルを供給するよう構成されている。この場合の
オイル供給の目的としては、従来の定着装置のように定
着ローラ41表面に多量で均一なオイル層を形成するこ
とによりオフセットを防止するためではなく、定着ロー
ラ41の被覆層41dが保持しているオイルが消費され
た分のみ補い、長期間使用した場合においても被覆層4
1dのオイルが枯渇しないようにするのが目的である。
そのため、従来のように均一塗布するための複雑なオイ
ル塗布機構は必要なく、上述のような非常にシンプルな
構成の装置で済む。またオイル供給量も従来のようにA
4サイズ記録紙1枚当たり10〜20mgといった多量
のオイル供給は必要ではない。本実施例では表面層であ
る多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜48cによって
オイルの染み出しをある程度抑制することにより、定着
ローラ41へのオイル塗布量はA4サイズ記録紙1枚当
たり0.1mg以下と極微量に設定されている。その結
果、オイルによるOHPの透過性の低下、オイルすじ等
の画像欠陥発生の心配もない。そのため、本実施例では
前記第1の実施形態あるいは第2の実施形態での実施例
のように定着ローラ被覆層や耐熱弾性体層に予め多量の
オイルを含浸させておくのではなく、被覆層のオイルの
含浸量は少なめに抑えて、消費された分のみ外部から供
給する方法を用いている。
【0071】以下に本実施形態での利点について説明す
る。
【0072】前記第1の実施形態及び第2の実施形態で
の実施例(実施例1、実施例2−1、実施例2−2)の
ように定着ローラが予め多量のオイルを含浸している場
合、 1)長期間の使用により被覆層のオイルの含浸量が低下
すると、被覆層のオイルの含有濃度が低下し離型性が劣
化する。
【0073】2)長期間の使用により被覆層のオイルの
含浸量が低下すると定着ローラの外径が縮小し、定着ロ
ーラによる記録紙の搬送速度が変化してしまう。
【0074】といった問題が発生することがある。しか
し、本実施例では被覆層のオイル含浸量は常時一定に保
たれるため、上述のような問題は発生しない。
【0075】以下に、本発明の前記各実施形態の実施例
における実験結果を図面及び表を用いて説明する。
【0076】(実験例1)図5及び図8は本発明の前記
第1の実施形態の実施例(実施例1)での定着装置の定
着可能領域を調べた結果である。尚、定着可能領域を調
べる実験方法は[発明が解決しようとする課題]の項で
説明した方法と同じであるのでここでの記載は省略す
る。
【0077】実施例1においては、ウオームアップ時を
除く少なくとも待機時あるいは紙間等の非定着動作時に
は頻繁に加圧ローラが定着ローラから離脱することによ
り加圧ローラの温度上昇は小さくなっている。そのた
め、定着ローラ温度をTf、加圧ローラ温度をTpとす
ると、連続使用(例えば連続100枚印字)した場合に
はTfとTpの関係(温度差)は、ほぼ Tf−Tp=50(℃) となる。この場合、図5からわかるようにTf−Tp=
50(℃)のラインと定着可能領域とが交差する領域は
定着ローラ温度Tfで20℃と広く、例えば、従来例の
図7(b)での場合の10℃に比べて2倍の広さとなっ
ており、定着ローラの温度ばらつきや環境変化等による
マージンを考慮しても、十分使用可能である。
【0078】さらに図5から、定着可能領域は加圧ロー
ラ温度Tpが低くなると定着ローラ温度Tfから見て高
温側にシフトしていくので、例えばウオームアップ直後
等の加圧ローラ温度Tpが低い状態(例えばTp=60
℃)の時には、定着ローラ温度Tfを通常の制御温度よ
りも高め(例えばTf=190℃)に設定することで、
いかなる使用条件、使用環境下においても十分な定着可
能領域を確保することができる。尚、定着ローラ温度T
fと加圧ローラTpの温度差は、加熱ローラ及び加圧ロ
ーラの構造、すなわち層構成の違い、各層の厚さ、材料
等によって変動し、また定着設定温度、環境温度、使用
状態等によっても若干変動する。
【0079】次に、上記図5の場合より非定着動作時に
おける加圧ローラが定着ローラから離脱する状態を少な
くした場合には図5の場合に比べて加圧ローラの温度は
上昇する。ここで図8は上記条件にて連続使用(例えば
連続100枚印字)した場合にTfとTpの関係(温度
差)が、ほぼ Tf−Tp=30(℃) となることを示した図である。結果的にはこの場合にお
いても、良好な定着動作が行えたことが確認されてい
る。この図8の場合、Tf−Tp=30(℃)のライン
と定着可能領域とが交差する領域は定着ローラ温度Tf
で約16℃と広く、例えば、従来例の図7(b)での場
合の10℃に比べて1.6倍の広さとなっており、定着
ローラの温度ばらつきや環境変化等によるマージンを考
慮しても、十分使用可能である。
【0080】これは、[発明が解決しようとする課題]
の従来例の部分で説明したように、ローラの軸方向のば
らつきである5℃を差し引いた時に許容される温度リッ
プルは、 1)Tf−Tp=20(℃)(従来例図7(b)):10−5=5℃ 2)Tf−Tp=30(℃)(本実施例図8) :16−5=11℃ 3)Tf−Tp=50(℃)(本実施例図5) :20−5=15℃ となり、Tf−Tp≧30(℃)の場合従来に比べて倍
以上のゆとりが得られている。そのため、本発明の温度
条件Tf−Tp≧30(℃)を実現することで複雑かつ
高精度な温度制御装置を必要としないでも良い。
【0081】(実験例2)本発明の各実施例における定
着装置の耐久性について、エージングテストにより得ら
れた結果及び評価内容を表1を用いて説明する。ここで
印字枚数とは、エージングテストの結果、高温オフセッ
トなどの画像欠陥が生じることなく、良好な定着画像を
得ることができた枚数を示したものである。
【0082】
【表1】
【0083】比較例の定着ローラは、3層構造であり最
外層のLTV層にのみオイルが含浸されたものを使用し
た。この場合LTV層の層厚が0.13mmと薄いた
め、印字枚数5000枚でLTV層のオイルが枯渇し、
十分な耐久性が確保できないことがわかる。
【0084】実施例1の定着ローラは、単層ローラであ
るが、オイルを含浸しているLTV層の層厚が厚い
(1.5mm)ため、比較例に比べてオイルの含浸量が
多く、印字枚数40000枚と十分な耐久性を確保でき
ることがわかる。
【0085】実施例2−1の定着ローラは、LTV層が
コーティングにより形成されているため実施例1に比べ
離型性に優れ、さらに耐久性は向上していることがわか
る。
【0086】実施例2−2の定着ローラは、HTV層が
発泡シリコーンゴムであるためオイル含浸量が多く、実
施例2−1に比較してさらに耐久性は向上していること
がわかる。
【0087】実施例3では、オイル供給ローラにより常
時消費された被覆層のオイルが補充されるため、被覆層
のオイル含浸量は比較例と同じであるにもかかわらず、
耐久性は格段に改善されていることがわかる。
【0088】さらに上記実験結果から、オイルが含浸さ
れた被覆層の層厚としては1mm以上、より好ましくは
1.5mm以上必要であることがわかる。
【0089】以上、本実施例においては加圧手段に加圧
ローラを使用した場合について説明してきたが、本発明
の加圧手段としては加圧ローラに限定されるものではな
く、例えば加圧ベルト等も使用できることは言うまでも
ない。加圧手段に加圧ベルトを用いた場合には、加圧ベ
ルトは加圧ローラに比べて表面積が大きく放熱しやすい
特徴があるため、加圧ローラを使用した上記実施例のよ
うに加圧ベルトを定着ローラに対して離脱させる構成を
とらなくても定着ローラとの温度差30℃以上を容易に
確保することができるといった利点を有する。
【0090】同様に定着手段に関しても、本実施例にお
いては定着ローラを使用した場合について説明してきた
が、本発明の定着手段としては定着ローラに限定される
ものではなく、定着ベルト等にも適用可能であることは
言うまでもない。
【0091】また、前記実施例において使用した構成は
単独でも良いし、コストパフォーマンスを考慮して組み
合わせて実施することも可能である。
【0092】尚、また本発明は、外周面が周回できるよ
う支持され、オフセット防止剤が含浸された被覆層を外
周面に有する定着手段と、該定着手段の外周面に圧接し
周回する加圧手段とを含み、前記定着手段と加圧手段と
の圧接部に未定着トナー像を担持した記録材を侠持搬送
することにより未定着トナー像を記録材上に定着せしめ
る定着装置において、前記定着手段及び前記加圧手段に
対し、定着動作時に前記圧接部に進入する直前の前記定
着手段の外周面温度と、前記圧接部に進入する直前の前
記加圧手段の外周面温度との温度差を、トナーの定着可
能領域内に維持する温度制御手段を設けたことを特徴と
するものであり、上述の各実施例においても、前記定着
手段及び前記加圧手段それぞれに温度センサーを設け、
それぞれの外周面温度差をトナーの定着可能領域内に維
持できるように温度制御している。温度制御は、前述の
ような加圧手段と定着手段の接離などにより温度制御を
行うことも可能であるし、加圧手段に備える熱源(ある
いは冷却源)、定着手段自身に備える熱源の制御でもよ
く、さらに、加圧手段側の制御に限らず定着手段側の温
度制御、あるいは加圧手段及び定着手段両方の温度制御
によっても容易に達成可能である。
【0093】以上、ここで挙げた定着装置の実施例に関
しては本発明の主旨を変えない限り前記記載内容に限定
されるものではない。
【0094】
【発明の効果】以上のように本発明の定着装置では、各
請求項において以下の効果が得られる。
【0095】本発明の請求項1においては、外周面が周
回できるよう支持され、オフセット防止剤が含浸された
被覆層を外周面に有する定着手段と、該定着手段の外周
面に圧接し周回する加圧手段とを含み、前記定着手段と
加圧手段との圧接部に未定着トナー像を担持した記録材
を侠持搬送することにより未定着トナー像を記録材上に
定着せしめる定着装置において、定着動作時に前記圧接
部に進入する直前の前記定着手段の外周面温度をTf、
前記圧接部に進入する直前の前記加圧手段の外周面温度
をTpとした時、温度条件Tf−Tp≧30(℃)を満
足するよう構成されていることから、オフセット防止剤
を全く供給しないか、供給しても極微量で十分広い定着
可能領域を確保することができるため、構成が簡単で、
オイルこぼれによる他のプロセスへの悪影響やオイルの
多量塗布による画像欠陥がなく、ユーザーフレンドリー
な定着装置を提供することができる。
【0096】本発明の請求項2においては、外周面が周
回できるよう支持され、オフセット防止剤が含浸された
被覆層を外周面に有する定着手段と、該定着手段の外周
面に圧接し周回する加圧手段とを含み、前記定着手段と
加圧手段との圧接部に未定着トナー像を担持した記録材
を侠持搬送することにより未定着トナー像を記録材上に
定着せしめる定着装置において、前記加圧手段は前記定
着手段に対し離接可能に支持されており、少なくとも待
機時あるいは紙間等のウオームアップ時以外の非定着動
作時には定着手段から離脱するよう駆動されるように構
成されていることから、加圧手段に冷却手段等を設ける
ことなく、容易にTf−Tp≧30(℃)の温度条件を
実現できるため、熱効率に優れ構成の簡単な定着装置を
提供することができる。
【0097】本発明の請求項3においては、定着手段の
被覆層はシリコーンゴムであることから、シリコーンオ
イル等のオフセット防止剤との親和性に優れ、オフセッ
ト防止剤を含浸し易いため、本発明の定着装置における
定着手段の被覆層として好適である。
【0098】本発明の請求項4においては、定着手段の
被覆層の層厚は1mm以上であることから、定着装置の
寿命を十分確保するだけの量のオフセット防止剤を被覆
層に含浸させることができるため、定着装置の耐久性を
向上することができる。
【0099】本発明の請求項5においては、定着手段の
被覆層は該層の下層にオフセット防止剤が含浸された耐
熱弾性体層が設けられていることから、耐熱弾性体層の
オフセット防止剤が被覆層に供給されるため、さらに定
着装置の長寿命化を図ることができる。また被覆層を必
要以上に厚く形成する必要がないため、被覆層を離型性
の優れるコーティング方法により薄層に形成することが
可能となる。
【0100】本発明の請求項6においては、耐熱弾性体
層はシリコーンゴムであることから、シリコーンオイル
等のオフセット防止剤との親和性に優れ、オフセット防
止剤が含浸し易いため、本発明の定着装置における定着
手段の耐熱弾性体層として好適である。
【0101】本発明の請求項7においては、耐熱弾性体
層は発泡エラストマーであることから、発泡エラストマ
ーのセル(気泡)内部にオフセット防止剤が保持される
ため、耐熱弾性体層が保持できるオフセット防止剤の量
が増加し、さらに定着装置の長寿命化を図ることができ
る。
【0102】本発明の請求項8においては、オフセット
防止剤はシリコーンオイルであることから、表面エネル
ギーが小さく離型性に優れ、またシリコーンゴムとの親
和性が良いためローラに含浸し易く、かつ無害であるた
め、本発明の定着装置におけるオフセット防止剤として
好適である。
【0103】本発明の請求項9においては、シリコーン
オイルの粘度は300cs(センチストークス)以下で
あることから、粘度が十分低いため、定着手段の被覆層
や耐熱弾性体層に容易に含浸することが可能となり、定
着手段の生産性の向上を図ることができる。
【0104】本発明の請求項10においては、被覆層に
オフセット防止剤を供給するためのオフセット防止剤供
給手段を当接させた構成としたことから、被覆層へのオ
フセット防止剤の含浸量が十分でなくても、オフセット
防止剤供給手段により常時被覆層へオフセット防止剤が
供給されるため、被覆層に含浸されたオフセット防止剤
の含浸率が変化したり、オフセット防止剤が枯渇するこ
とがなく、長期にわたって安定した離型性を確保するこ
とができる。
【0105】本発明の請求項11においては、定着手段
及び加圧手段それぞれに温度センサーを設け、それぞれ
の外周面温度差をトナーの定着可能領域内に維持できる
ように温度制御している。そのため、温度制御は、加圧
手段と定着手段の接離により温度制御を行うことも可能
であるし、加圧手段に備える熱源(あるいは冷却源)、
定着手段自身に備える熱源の制御でもよく、さらに、加
圧手段側の制御に限らず定着手段側の温度制御、あるい
は加圧手段及び定着手段両方の温度制御によっても容易
に達成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の第1の実施例における概略
断面図である。
【図2】本発明の定着装置の第2の実施例における概略
断面図である。
【図3】本発明の定着装置の第3の実施例における概略
断面図である。
【図4】本発明の定着装置を備えたカラーレーザープリ
ンタの概略構成図である。
【図5】本発明の定着装置の定着可能領域を示した図で
ある。
【図6】定着可能領域を調べる実験に用いた定着装置の
概略断面図である。
【図7】従来方式による定着可能領域を示した図であ
る。
【図8】本発明の定着装置の別の定着可能領域を示した
図である。
【符号の説明】
42 加圧ローラ 42a 中空芯金 42b 被覆層 43 ヒーターランプ 44 定着ローラ 44a 中空芯金 44b LTVのシリコンゴム層 46、47 サーミスタ A 離接方向 P 記録紙 T トナー

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面が周回できるよう支持され、オフ
    セット防止剤が含浸された被覆層を外周面に有する定着
    手段と、該定着手段の外周面に圧接し周回する加圧手段
    とを含み、前記定着手段と加圧手段との圧接部に未定着
    トナー像を担持した記録材を侠持搬送することにより未
    定着トナー像を記録材上に定着せしめる定着装置におい
    て、 定着動作時に前記圧接部に進入する直前の前記定着手段
    の外周面温度をTf、前記圧接部に進入する直前の前記
    加圧手段の外周面温度をTpとした時、 温度条件 Tf−Tp≧30(℃) を満足するよう構成されていることを特徴とする定着装
    置。
  2. 【請求項2】 外周面が周回できるよう支持され、オフ
    セット防止剤が含浸された被覆層を外周面に有する定着
    手段と、該定着手段の外周面に圧接し周回する加圧手段
    とを含み、前記定着手段と加圧手段との圧接部に未定着
    トナー像を担持した記録材を侠持搬送することにより未
    定着トナー像を記録材上に定着せしめる定着装置におい
    て、 前記加圧手段は前記定着手段に対し離接可能に支持され
    ており、少なくとも待機時あるいは紙間等のウオームア
    ップ時以外の非定着動作時には定着手段から離脱するよ
    う駆動されることを特徴とする請求項1記載の定着装
    置。
  3. 【請求項3】 前記定着手段の被覆層はシリコーンゴム
    であることを特徴とする請求項1または2のいずれか記
    載の定着装置。
  4. 【請求項4】 前記定着手段の被覆層の層厚は1mm以
    上であることを特徴とする請求項1または2のいずれか
    記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 前記定着手段の被覆層は該層の下層にオ
    フセット防止剤が含浸された耐熱弾性体層が設けられて
    いることを特徴とする請求項1または2のいずれか記載
    の定着装置。
  6. 【請求項6】 前記耐熱弾性体層はシリコーンゴムであ
    ることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 前記耐熱弾性体層は発泡エラストマーで
    あることを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 前記オフセット防止剤はシリコーンオイ
    ルであることを特徴とする請求項1または2または5の
    いずれかに記載の定着装置。
  9. 【請求項9】 前記シリコーンオイルの粘度は300c
    s(センチストークス)以下であることを特徴とする請
    求項8に記載の定着装置。
  10. 【請求項10】 前記被覆層にオフセット防止剤を供給
    するためのオフセット防止剤供給手段を当接させたこと
    を特徴とする請求項1または2または5のいずれかに記
    載の定着装置。
  11. 【請求項11】 外周面が周回できるよう支持され、オ
    フセット防止剤が含浸された被覆層を外周面に有する定
    着手段と、該定着手段の外周面に圧接し周回する加圧手
    段とを含み、前記定着手段と加圧手段との圧接部に未定
    着トナー像を担持した記録材を侠持搬送することにより
    未定着トナー像を記録材上に定着せしめる定着装置にお
    いて、 前記定着手段及び前記加圧手段に対し、定着動作時に前
    記圧接部に進入する直前の前記定着手段の外周面温度
    と、前記圧接部に進入する直前の前記加圧手段の外周面
    温度との温度差を、トナーの定着可能領域内に維持する
    温度制御手段を設けたことを特徴とする定着装置。
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