JPH11147040A - 水素化処理用触媒および該水素化処理用触媒を使用する水素化脱硫方法 - Google Patents

水素化処理用触媒および該水素化処理用触媒を使用する水素化脱硫方法

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JPH11147040A
JPH11147040A JP9333531A JP33353197A JPH11147040A JP H11147040 A JPH11147040 A JP H11147040A JP 9333531 A JP9333531 A JP 9333531A JP 33353197 A JP33353197 A JP 33353197A JP H11147040 A JPH11147040 A JP H11147040A
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hydrotreating catalyst
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Masahiko Iijima
昌彦 飯島
Yoshinori Okayasu
良宣 岡安
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Tonen General Sekiyu KK
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Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】硫化水素に対する阻害耐性が高く、かつ鉱油を
高度に脱硫することができると共に、水素化脱窒素、水
素化分解、水素化脱芳香族、水素化精製などに用いるこ
とができる水素化処理用触媒、およびこの水素化処理用
触媒を使用して、鉱油を高度に脱硫する水素化脱硫方法
を提供すること。 【解決手段】ブレンステッド酸量が50μmol/g以
上の担体に、周期表第8族元素から選ばれる少なくとも
1種の活性成分を担持した触媒成分を含む水素化処理用
触媒であって、該触媒成分の含有量が5〜50重量%で
あることを特徴とする水素化処理用触媒。および上記の
水素化処理用触媒を使用して、鉱油を高度に脱硫する水
素化脱硫方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素化処理用触媒
に関する。さらに詳しくは、硫化水素に対する阻害耐性
が高く、かつ鉱油中を高度に脱硫することができると共
に、水素化脱窒素、水素化分解、水素化脱芳香族、水素
化精製などの水素化処理に用いることができる水素化処
理用触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境汚染対策の一貫として、鉱
油、特に硫黄含有量の高い軽質ガス油(LGO)、減圧
ガス油(VGO)などの鉱油を高度に脱硫する(たとえ
ば、軽質ガス油の場合、0.05重量%以下)ことが社
会的に強く求められてきた。高度な脱硫のためには、こ
のような鉱油に含有される4−メチルジベンゾチオフェ
ンや4,6−ジメチルジベンゾチオフェンなどの難脱硫
性物質を脱硫処理することが必須である。
【0003】一方、従来、工業的に用いられる鉱油の水
素化脱硫触媒は、ニッケル−モリブデン(Ni−M
o)、コバルト−モリブデン(Co−Mo)などの活性
成分をアルミナ(Al23)、マグネシア(MgO)、
シリカ(SiO2)などの酸化物に担持した、いわゆ
る、二元系触媒が、脱硫活性および価格の点で、広く用
いられている。しかるに、これらの二元系触媒は、硫黄
含有量の高い鉱油を高度に脱硫する場合、反応雰囲気中
の硫化水素が高濃度になることに起因して、脱硫活性が
急速に低下するという問題があった。特に、ニッケル−
モリブデン系触媒は、硫化水素が低濃度の時の脱硫活性
は高いものの、硫化水素に対する阻害耐性が極めて低い
ため、硫化水素が高濃度の時に脱硫活性が急速に低下す
るという問題がある。一方、コバルト−モリブデン系触
媒は、ニッケル−モリブデン系触媒に較べて、不十分な
がら硫化水素に対する阻害耐性があるものの、脱硫活性
が低いという問題があった。したがって、鉱油を高度に
脱硫をするためには、硫化水素に対する阻害耐性が高
く、かつ脱硫活性が高い水素化脱硫触媒が求められた。
【0004】このような問題を解決するために、触媒の
担体の種類、担体の構造、担持する活性成分の種類、担
持方法などについて、種々の技術が提案されてきた。た
とえば、特開平9−164334号公報には、軽油中の
難脱硫性の硫黄化合物を効果的に除去することのできる
水素化脱硫触媒が開示されている。これは、無機酸化物
担体上に、一段目でモリブデンを酸化物換算で5〜20
質量%(触媒基準)担持し、乾燥、焼成の後、二段目で
モリブデンを酸化物換算で5〜15質量%、およびニッ
ケルを酸化物換算で1〜10質量%担持し、乾燥し、1
50〜350℃で焼成したものである。しかし、いずれ
の技術においても、硫化水素に対する阻害耐性が高く、
かつ鉱油を高度に脱硫する技術としては、不十分であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
した従来の技術の問題点を改善し、硫化水素に対する阻
害耐性が高く、かつ鉱油を高度に脱硫することができる
と共に、水素化脱窒素、水素化分解、水素化脱芳香族、
水素化精製などの水素化処理に用いることができる水素
化処理用触媒を提供すること、およびこのような水素化
処理用触媒を使用して、鉱油を高度に脱硫する水素化脱
硫方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
目的を達成すべく鋭意研究した結果、水素化処理用触媒
に用いられる担体表面のブレンステッド酸点が、触媒の
活性成分と相互作用して、硫化水素に対する阻害耐性に
強い影響を与え、結果的に高い脱硫活性を達成できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明により、ブレンステッド
酸量が50μmol/g以上の担体に、周期表第8族元
素から選ばれる少なくとも1種の活性成分を担持した触
媒成分を含む水素化処理用触媒であって、該触媒成分の
含有量が5〜50重量%であることを特徴とする水素化
処理用触媒が提供されるものである。また、本発明によ
り、このような水素化処理用触媒を使用して、鉱油を高
度に脱硫する水素化脱硫方法が提供されるものである。
【0008】本発明は、上記のような水素化処理用触媒
および水素化脱硫方法に係るものであるが、その好まし
い実施の態様として、次のものを包含する。 (1)前記担体が、100μmol/g以上のブレンス
テッド酸量を有することを特徴とする前記水素化処理用
触媒、または前記水素化脱硫方法。 (2)前記活性成分が、ニッケル、コバルト、白金、パ
ラジウム、イリジウム、ロジウムおよびルテニウムから
選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記水
素化処理用触媒、または前記水素化脱硫方法。 (3)前記担体が、100μmol/g以上のブレンス
テッド酸量を有し、かつ前記活性成分が、ニッケル、コ
バルト、白金、パラジウム、イリジウム、ロジウムおよ
びルテニウムから選ばれる少なくとも1種であることを
特徴とする前記水素化処理用触媒、または前記水素化脱
硫方法。 (4)前記触媒成分の含有量が、10〜40重量%であ
ることを特徴とする前記水素化処理用触媒、または前記
水素化脱硫方法。 (5)前記触媒成分の含有量が、10〜40重量%であ
ることを特徴とする上記(1)記載の水素化処理用触
媒、または上記(1)記載の水素化脱硫方法。 (6)前記触媒成分の含有量が、10〜40重量%であ
ることを特徴とする上記(2)記載の水素化処理用触
媒、または上記(2)記載の水素化脱硫方法。 (7)前記触媒成分の含有量が、10〜40重量%であ
ることを特徴とする上記(3)記載の水素化処理用触
媒、または上記(3)記載の水素化脱硫方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。 (水素化処理用触媒)本発明の水素化処理用触媒は、ブ
レンステッド酸量(以下、B酸量という。)が50μm
ol/g以上の担体に、周期表第8族元素から選ばれる
少なくとも1種の活性成分を担持した触媒成分を含み、
かつ該触媒成分の含有量が5〜50重量%であるもので
ある。
【0010】本発明の触媒成分を構成する担体として
は、アルミナ(Al23)、シリカ(SiO2)、ホウ
酸無水物(B23)、チタニア(TiO2)、ジルコニ
ア(ZrO2)、三酸化二鉄(Fe23)、酸化ベリリ
ウム(BeO)、マグネシア(MgO)、酸化カルシウ
ム(CaO)、酸化亜鉛(ZnO)、トリア(Th
2)、三酸化二クロム(Cr23)などおよびこれら
を複合化したものを使用することができるばかりか、ゼ
オライト、モンモリロナイト、カオリン、ハロサイト、
ベントナイト、アダバルガイト、ボーキサイト、カオリ
ナイト、ナクライト、アノーキサイトなどの粘土鉱物、
特に層間架橋した粘土鉱物なども使用することができ
る。これらの担体は、単独にまたは混合して使用するこ
とができる。好ましくは、シリカ−アルミナ系のものお
よびシリカ−アルミナ−第3成分系のものである。ここ
で第3成分は、上記した担体のうち、シリカおよびアル
ミナ以外のものである。
【0011】そして、上記した担体は、50μmol/
g以上のB酸量を有することが肝要である。好ましくは
100μmol/g以上である。B酸量が、50μmo
l/g未満の場合には、硫化水素に対する阻害耐性(以
下、H2S阻害耐性という。)が劣るので、鉱油を高度
に脱硫することができない。約2000μmol/gを
超える場合には、分解反応が増大するので触媒が顕著に
劣化する。
【0012】なお、ブレンステッド酸は、プロトン供与
体として定義されるものであって、固体表面上で、プロ
トンを供与する特定の場所をブレンステッド酸点とい
う。このようなブレンステッド酸点においては、周辺の
反応成分と電子の授受が行われて、各種の反応が促進さ
れる。本明細書においては、担体のB酸量とは、担体の
単位重量当たりのブレンステッド酸点の数(μmol/
g)で表す。
【0013】担体のB酸量は、担体を合成する際の各成
分溶液の溶媒への滴下速度や合成溶液のPH変化、加水
分解の場合には、水の滴下速度などを制御することによ
り各成分の析出速度を制御し、上記した担体中の各成分
の分散性を制御することによって、50μmol/g以
上の値に制御することができる。
【0014】B酸量は、確定された測定方法がなく、種
々の方法で測定することができる。本明細書において
は、次のようにしてB酸量を測定した。 (イ)触媒の担体0.05gをガラス管などに挿入し、
真空中で500℃で1時間抜気する。 (ロ)抜気後、200℃で、2,6−ジメチルピリジン
(以下、2,6−DMPyという。)を通気して担体に
吸着させる。 (ハ)吸着後、200℃で1時間窒素ガスを通気した
後、排出ガス中に2,6−DMPyが含有されていない
ことを確認する。 (ニ)2,6−DMPyを吸着した担体を、800℃ま
で5℃/分で昇温して2,6−DMPyを脱離させ、そ
の脱離量を、ガスクロマト法、重量分析法、電導度滴定
法などによって測定する。担体の単位重量当たりの脱離
量をB酸量(μmol/g)とした。
【0015】また上記した担体の比表面積および細孔容
積は、特に限定されないが、難脱硫性物質を効果的に除
去するためには、比表面積は200m2/g以上、細孔
容積は0.4〜1.2cc/gが好ましい。特に、比表
面積が大きいメソポーラスシリカーアルミナ(中間細孔
を有するシリカーアルミナ)担体は、アモルファスシリ
カ−アルミナ担体に較べて、B酸量が多いこと、活性成
分が高分散して活性点が多いことなどの点で、望ましい
ものである。
【0016】本発明の触媒成分を構成する活性成分は、
周期表第8族元素から選ばれる少なくとも1種である。
たとえば、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル
(Ni)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パ
ラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム
(Ir)および白金(Pt)などを挙げることができ
る。好ましくは、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロ
ジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金である。こ
れらの元素は、単独にまたは混合して使用することがで
きる。
【0017】上記した活性成分の担持量は、酸化物とし
て、0.05〜20重量%である。好ましくは0.1〜
15重量%である。担持量が、0.05重量%未満の場
合は、H2S阻害耐性が劣ることから鉱油を高度に脱硫
することができず、また水素化脱窒素、水素化分解、水
素化脱芳香族、水素化精製などの水素化処理ができな
い。20重量%を超える場合には、活性成分を担体上に
高分散して保てなくなる結果、活性点の減少をもたら
し、やはり鉱油を高度に脱硫することができず、また他
の水素化処理ができない。
【0018】本発明を構成する触媒成分の調製方法は、
特に限定するものではなく、公知の方法によって調製す
ることができる。たとえば、次のようにして調製するこ
とができる。活性成分として使用する周期表第8族元素
の硝酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、アンモニウム塩、リン酸
塩、酸化物などの化合物を、溶媒に溶解して含浸用溶液
を調製し、この含浸用溶液に、クエン酸、酒石酸、リン
ゴ酸、酢酸、シュウ酸などの有機酸を加え、さらにアン
モニア水を用いてPH=9程度に調整する。PH=9程
度に調整された含浸用溶液を担体に滴下して含浸させ
る。
【0019】溶媒としては、特に限定されず、種々のも
のを使用することができる。たとえば、水、アンモニア
水、アルコール類、エーテル類、ケトン類、芳香族類な
どを挙げることができる。好ましくは、水、アンモニア
水、アセトン、メタノール、n−プロパノール、i−プ
ロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、ヘキサ
ノール、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどであり、特
に好ましくは水である。
【0020】含浸用溶液中の溶媒と活性成分の配合割
合、および担体への含浸用溶液の含浸量は、特に限定す
るものではないが、次におこなう含浸操作および乾燥焼
成操作の容易性を考慮して、焼成後の触媒に対する活性
成分の担持量が、所望の値となるようにして選定するこ
とができる。
【0021】次いで、活性成分を含浸させた担体を、打
状成型、押出成型、転動造粒などによって成形した後、
風乾、熱風乾燥、加熱乾燥、凍結乾燥などの方法で乾燥
し、さらに焼成して触媒成分を得る。焼成は、温度45
0〜600℃で3〜5時間行う。焼成温度が高すぎる
と、担持した活性成分の酸化物の結晶が析出し、表面
積、細孔容積が低下して触媒としての活性低下を引き起
こす。また焼成温度が低すぎると、担持した活性成分に
含まれるアンモニアや酢酸イオンなどが脱離せず、触媒
表面上の活性点が十分に露出しないために、やはり活性
低下を引き起こす。焼成は除々に行うことが望ましい。
【0022】本発明の水素化処理用触媒は、上記した触
媒成分を他の水素化処理用触媒に混合して、5〜50重
量%含有させたものである。好ましくは10〜40重量
%である。含有量が、5重量%未満の場合はスピルオー
バー水素生成点が少ないのでH2S阻害耐性が劣ること
から、鉱油を高度に脱硫することができず、また他の水
素化処理ができない。50重量%を超える場合は、脱硫
活性点が少ないことから、やはり鉱油を高度に脱硫する
ことができず、また他の水素化処理ができない。このよ
うな物理的な混合により、他の水素化処理用触媒の活性
点の分散性、構造などを変化させることなく、硫化水素
に対する高い阻害耐性を容易に付与することができる。
他の水素化処理用触媒としては、公知のものを使用する
ことができる。
【0023】(水素化脱硫方法)本発明の水素化処理用
触媒を使用して、鉱油を高度に水素化脱硫することがで
きる。鉱油としては、原油の常圧蒸留で得られる直留軽
油、あるいは接触分解装置から生成する分解軽油、減圧
蒸留で得られる減圧軽油などを挙げることができる。
【0024】鉱油の水素化脱硫を、商業規模で実施する
場合は、たとえば、水素化脱硫装置において、本発明の
水素化処理用触媒を、固定床、移動床または流動床とし
て使用し、ここに脱硫すべき鉱油を導入し、高温、高圧
(相当の水素分圧)下で、所望の脱硫操作を行う。通
常、水素化処理用触媒を固定床として保持し、該固定床
の下方から鉱油を通過するようにする。水素化処理用触
媒は、単独の反応器で使用することもできるが、連続し
た複数の反応器で使用することもできる。特に、鉱油が
比較的重質油である場合には、多段反応器を使用するの
が好ましい。また、脱硫反応の条件は、所望とする脱硫
油の性状を考慮して、適宜選定することができるが、た
とえば、軽油を脱硫する場合は、温度が約200〜50
0℃で、液空間速度が約0.05〜5.0hr-1で、水
素分圧が約1〜20MPaである。
【0025】また、本発明の水素化処理用触媒は、水素
化脱窒素、水素化分解、水素化脱芳香族、水素化精製な
どの水素化処理に用いることができる。
【0026】
【実施例】本発明を実施例に基づいて説明する。なお、
本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるもので
はない。 (1)触媒成分の調製方法 (触媒成分1)シリカ−アルミナは、次の方法で合成し
た。トリイソプロポキシアルミニウム(Al(O-i-C3
7)3)(添川理化(株)製)80.13gと、2−メ
チルペンタン−2,4−ジオール(CH3CH(OH)C
2C(CH3)2OH)(東京化成工業(株)製)788
mlとを混合し、撹拌しながら80℃で5時間反応させ
た後、テトラエトキシシラン(Si(OC25)4)(小
宗化学薬品(株)製)69.3gを投入して、さらに撹
拌しながら80℃で12時間反応させた。その後、水2
25.8mlを1ml/分の速度で滴下し、80℃で加
水分解した。反応終了後、90℃で乾燥し、さらに60
0℃の空気気流中で5時間焼成してシリカ−アルミナを
得た。得られたシリカ−アルミナ中のシリカ含有量は、
50重量%であった。次に硝酸ニッケル(Ni(N
32・6H2O)(小宗化学薬品(株)製)3.18g
とクエン酸0.57gとを、濃アンモニア水と純水の混
合液42.0gに溶解させる。混合液中の濃アンモニア
水と純水の比率は、上記した溶質がすべて溶解した状態
でPH=9になるように調整して決定した。この含浸用
溶液を、ポアフィリング(Pore Filling)
法により上記したシリカーアルミナ担体に含浸させ、さ
らに温度110℃で48時間乾燥して、ニッケルを担持
した触媒成分1を調製した。ニッケルの含有量は、酸化
ニッケル(NiO)として2重量%であった。触媒成分
1は、スピルオーバー水素生成点(Ni)を有する。
【0027】(触媒成分2)触媒成分1の調製方法にお
いて、シリカーアルミナの替わりに、アルミナ(日本ケ
ッチェン(株)製)を用いたこと以外は同様にして、ニ
ッケルを担持した触媒成分2を調製した。ニッケルの含
有量は、酸化ニッケルとして2重量%であった。触媒成
分2は、スピルオーバー水素生成点(Ni)を有する。
【0028】(触媒成分3)触媒成分1の調製方法にお
いて、シリカーアルミナの替わりに、アルミナ(日本ケ
ッチェン(株)製)を用いたこと、および硝酸ニッケル
の替わりに、硝酸ニッケルとモリブデン酸アンモニウム
((NH46Mo724)(小宗化学薬品(株)製)を
用いたこと以外は同様にして、ニッケルおよびモリブデ
ンを担持した触媒成分3を調製した。ニッケルの含有量
は、酸化ニッケルとして2重量%であり、モリブデンの
含有量は、酸化モリブデン(MoO3)として10.6
7重量%であった。触媒成分3は、硫化することによ
り、活性点(NiMoS相)を有する。
【0029】(触媒成分4)触媒成分1の調製方法にお
いて、ニッケルの含有量を酸化ニッケルとして6重量%
となるようにしたこと以外は同様にして、触媒成分4を
調製した。触媒成分4は、スピルオーバー水素生成点
(Ni)を有する。
【0030】また、触媒成分1、触媒成分2、触媒成分
3および触媒成分4の各担体のB酸量は、触媒成分1お
よび触媒成分4がいずれも150μmol/g、触媒成
分2および触媒成分3がいずれも0μmol/gであっ
た。B酸量は、前述した方法によって測定した。なお、
この方法において、担体の抜気は、真空装置(真空機工
(株)製)を使用して行い、2,6−DMPyの脱離量
は、電導度滴定法により求めた。
【0031】(2)触媒Aの調製方法 触媒成分1と触媒成分3とを1:3の割合(重量比)
で、乳鉢に入れて5分間混合した後に、ディスク状に成
型し、温度500℃の空気気流中で3時間焼成して、触
媒Aを調製した。触媒Aは、本発明の触媒成分1を2
5.0重量%含有するものである。また触媒A中のニッ
ケルおよびモリブデンの含有量は、酸化ニッケル(Ni
O)として2重量%であり、酸化モリブデン(Mo
3)として8重量%であった。
【0032】(3)触媒Bの調製方法 触媒成分2と触媒成分3とを1:3の割合(重量比)
で、乳鉢に入れて5分間混合した後、触媒Aと同様にし
て、触媒Bを調製した。触媒Bは、本発明の触媒成分2
を25.0重量%含有するものである。また触媒B中の
ニッケルおよびモリブデンの含有量は、酸化ニッケル
(NiO)として2重量%であり、酸化モリブデン(M
oO3)として8重量%であった。また触媒B中のニッ
ケルおよびモリブデンの含有量は、酸化ニッケルとして
2重量%であり、酸化モリブデンとして8重量%であっ
た。
【0033】(4)触媒Cの調製方法 触媒成分4と触媒D(市販の脱硫触媒)とを、1:4
(重量比)で、乳鉢に入れて5分間混合した後、触媒A
と同様にして、触媒Cを調製した。触媒Cは、本発明の
触媒成分4を20.0重量%含有するものである。また
触媒C中のニッケルおよびモリブデンの含有量は、酸化
ニッケルとして4.4重量%であり、酸化モリブデンと
して15.2重量%であった。
【0034】触媒成分1、触媒成分2、触媒成分3、触
媒成分4、触媒A、触媒Bおよび触媒Cの特徴を、まと
めて表1に示した。併せて、触媒Dとして、市販の脱硫
触媒の特徴を表1に示した。
【0035】
【表1】
【0036】(4)試験油の調製方法 大容量のn−ヘキサデカン(以下、n−C16という。)
に、4,6−ジメチルジベンゾチオフェン(以下、4,
6−DMDBTという。)、ジメチルダイサルファイド
(以下、DMDSという。)およびキノリンを添加して
4種類の試験油を調製した。4,6−DMDBTは、鉱
油中の難脱硫性物質を模擬したものであり、DMDS
は、鉱油中の硫化水素の発生物質を模擬したものであ
る。調製した試験油の組成を表2に示した。併せて、次
に述べる脱硫試験条件を表2に示した。
【0037】
【表2】
【0038】(5)脱硫試験条件 各試験油について、流通式オートクレーブ(内径25.
4mm×長さ100mm)を用いて脱硫試験を行った。
表2に各脱硫試験条件を示した。オートクレーブ中に
は、水素化処理用触媒を0.6〜0.8mmφに破砕し
て、0.5g充填した。脱硫油中の硫黄含有量が平衡量
になるまで(約1時間)脱硫反応を行った後、脱硫油の
硫黄含有量を測定して脱硫率(%)を算出して、水素化
処理用触媒の脱硫活性とした。なお、別途、n−C16
DMDSのみを添加した試験油について、上記した脱硫
試験をしたところ、DMDSはほぼ完全に熱分解して、
DMDS中に含有される硫黄分はすべて硫化水素に転換
することを確認した。
【0039】(実施例1)表2に示した試験条件1〜試
験条件3に基づいて、触媒Aを使用して脱硫試験を行っ
た。脱硫試験の結果に基づいて、試験油中のDMDSに
起因する硫黄含有量と脱硫活性の関係を図1に示した。
【0040】(比較例1)実施例1において、触媒Aの
替わりに触媒Bを用いたこと以外は同様にして、脱硫試
験を行った。図1に、試験油中のDMDSに起因する硫
黄含有量と脱硫活性の関係を示した。
【0041】(実施例2)表2に示した試験条件4に基
づいて、触媒Cを使用して脱硫試験を行った。その結果
を表3に示した。ここで、H2S阻害耐性は、n−C16
に、4,6−DMDBTのみを添加した試験油を用いる
試験条件1での脱硫活性に対する、試験条件4での脱硫
活性の割合(%)である。
【0042】(比較例2)実施例2において、触媒Cの
替わりに触媒Dを用いたこと以外は、実施例2と同様に
して脱硫試験を行った。その結果を表3に示した。
【0043】
【表3】
【0044】図1から、明らかなように、触媒Aは、触
媒Bに較べて、DMDSを添加した試験油、すなわち硫
化水素の生成量の多い試験油を使用した脱硫試験(脱硫
試験条件2、脱硫試験条件3)において脱硫活性が顕著
に高い。この点で、触媒Aは、H2S阻害耐性が顕著に
向上したものであることが分かる。また表3からも明ら
かなように、公知の脱硫触媒にスピルオーバー水素生成
点としてNi/シリカ−アルミナ触媒を添加した触媒C
は、公知の脱硫触媒に比べ、硫化水素の生成量の多い試
験油(試験条件4)において脱硫活性が顕著に高い。こ
の点で、触媒CはH2S阻害耐性が顕著に向上したもの
であることが分かる。このようなH2S阻害耐性の向上
効果は、主にスピルオーバー水素生成点(Ni)がシリ
カ−アルミナ担体と相互作用したことに起因するものと
考えられる。
【0045】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的に説明したよう
に、本発明の水素化処理用触媒によれば、B酸量が50
μmol/g以上の担体に、周期表第8族元素から選ば
れる少なくとも1種の活性成分を担持した触媒成分を、
5〜50重量%含有させたことにより、H2S阻害耐性
が高く、かつ脱硫活性が高い水素化処理用触媒を提供す
ることができたことから、鉱油、特に硫黄含有量の高い
軽質ガス油(LGO)、減圧ガス油(VGO)などの鉱
油を高度(たとえば、0.05重量%以下)に脱硫する
ことが可能となった。また、本発明の水素化処理用触媒
は、優れた触媒活性および優れたH2S阻害耐性を有す
るので、鉱油の水素化脱窒素、水素化分解、水素化脱芳
香族、水素化精製などの水素化処理に使用することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の水素化処理用触媒(実施例1)およ
び従来の水素化処理用触媒(比較例1)について、DM
DSに起因する硫黄含有量と脱硫活性の関係を示す図で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ブレンステッド酸量が50μmol/g以
    上の担体に、周期表第8族元素から選ばれる少なくとも
    1種の活性成分を担持した触媒成分を含む水素化処理用
    触媒であって、該触媒成分の含有量が5〜50重量%で
    あることを特徴とする水素化処理用触媒。
  2. 【請求項2】請求項1記載の水素化処理用触媒を使用し
    て、鉱油を高度に脱硫する水素化脱硫方法。
JP9333531A 1997-11-18 1997-11-18 水素化処理用触媒および該水素化処理用触媒を使用する水素化脱硫方法 Pending JPH11147040A (ja)

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CA002278485A CA2278485A1 (en) 1997-11-18 1998-11-17 Hydrotreating catalyst and method for hydrotreatment of hydrocarbon oils using the same
PCT/JP1998/005170 WO1999025473A1 (fr) 1997-11-18 1998-11-17 Catalyseur d'hydrotraitement et procedes pour l'hydrotraitement d'huile hydrocarbure avec ce catalyseur
US09/341,759 US6267874B1 (en) 1997-11-18 1998-11-17 Hydrotreating catalyst and processes for hydrotreating hydrocarbon oil with the same
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004500978A (ja) * 2000-05-30 2004-01-15 フイリツプス ピトローリアム カンパニー 脱硫及び脱硫用収着剤
CN114308134A (zh) * 2022-01-11 2022-04-12 北京科技大学 利用埃洛石纳米管制备金属氧化物微反应器的方法及应用

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