JPH11147723A - 光学素子の成形方法 - Google Patents

光学素子の成形方法

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JPH11147723A
JPH11147723A JP31020397A JP31020397A JPH11147723A JP H11147723 A JPH11147723 A JP H11147723A JP 31020397 A JP31020397 A JP 31020397A JP 31020397 A JP31020397 A JP 31020397A JP H11147723 A JPH11147723 A JP H11147723A
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JP
Japan
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optical element
mold
molding
glass
glass material
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JP31020397A
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Kazunari Kagawa
一成 賀川
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11147723A publication Critical patent/JPH11147723A/ja
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    • C—CHEMISTRY; METALLURGY
    • C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00—Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/12—Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould
    • C03B11/125—Cooling

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  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形型と光学素子素材の熱膨張および冷却時
の温度変化による収縮の影響を受けにくい光学素子の成
形方法を提供する。 【解決手段】上型16と下型17の間に所望の光学素子
の体積よりも大きいガラス材aを配置する。このガラス
材aをヒータ10によりガラス転移点温度以上且つガラ
ス軟化点温度以下に加熱する。次いで、シリンダ19に
よりシリンダ軸13を上昇させて上下型16,17を上
昇させ、受圧ブロック7に上型16を当接させて上下型
16,17間でガラス材aを一定の圧力で押圧し、上下
型16,17の間から余剰ガラスを食み出させる。そし
て、前記ガラス材aに加わる圧力を一定に保持した状態
で、ガラス材aを一定の速度で冷却する。その後、冷却
されたガラス材aに加わる圧力を解除し、成形したガラ
ス材aを取り出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学レンズやコン
パクトレンズのピックアップヘッドレンズなどの光学素
子の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、加熱された光学素子素材を一対の
成形型で押圧成形する光学素子の成形方法としては、特
公平4―55134号公報および特公平4―46906
号公報に記載されている。
【0003】特公平4―55134号公報の光学素子の
成形方法は、所望の光学素子に近い形状のガラス素材を
一対の成形型間に保持する。次に、一対の成形型を前記
ガラス素材のガラス軟化点前後の温度に加熱し、ガラス
素材に約0.1〜500kg/cm2 の圧力を加えて押
圧成形する。その後、押圧成形したガラス素材(ガラス
成形体)に加える圧力を約0.1〜50kg/cm2 に
減圧し、この圧力でガラス成形体を成形型により保持し
た状態で、成形型をガラス転移点前後の温度に冷却す
る。そして、ガラス成形体への圧力を解除して成形型と
ともに冷却する。
【0004】すなわち、押圧成形時に大きな圧力を加え
てガラス素材を大きく変形させて所望の光学素子の形状
に概略一致させる。ガラス成形体の冷却時にはヒケの発
生を防止できる程度の圧力、すなわち押圧成形時より減
圧した圧力を加えながらガラス転移点温度付近までガラ
ス成形体を冷却することにより、高度の光学素子を成形
するものである。
【0005】特公平4―46906号公報の光学素子の
成形方法は、スリーブ内に上型および下型を嵌挿し且つ
少なくとも上型を滑動可能とした押型内に、所望の光学
素子とほぼ同形状のガラスプリフォームを挿入して上下
型の間に配置する。次に、ガラスプリフォームをガラス
粘度108.5 〜1010.5ポアズに相当する温度に加熱し
た後、上型と分離し得る押し棒により、上型に荷重をか
けてプレスする。次いでガラスプリフォームをプレスし
て成形したガラス成形体上に上型を残したまま押し棒の
みを後退させて上型自重分以外の荷重を除き、押型に包
んだままガラス粘度が1011.5ポアズ以上になるまで冷
却する。
【0006】これは、押し棒と上型とを分離できるよう
にして、上型の自重のみの荷重を加えつつガラス成形体
を押型に包んだまま、ガラス成形体を冷却するものであ
る。すなわち、プレス後に押し棒を上型から分離して、
ガラス成形体と上下型との接触状態を保つことにより、
ガラス成形体の上表面の接触状態と下表面の接触状態を
同じ状態に保ち、ガラス成形体の上下表面に温度差を生
じさせないようにしている。これによりガラス成形体が
完全に固化するまで型自重による加圧状態を保ち、成形
後の荷重解除時発生する熱による収縮変化を防止してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特公平4―55134
号公報の光学素子の成形方法では、大きな圧力で押圧し
たときは成形型の形状がそのままガラス素材に転写され
るが、冷却時の加圧力を0.1〜50kg/cm2 にす
ると、冷却するうちにガラス素材と成形型の線膨張率の
違いで収縮量が異なり、常温では、成形型形状とは異な
った転写面形状の光学素子ができてしまう問題がる。
【0008】また、特公平4―46906号公報は、ス
リーブ内でガラス素材をプレスしてガラス成形体を得た
後、押し棒を後退させてガラス成形体が固化するまで型
自重の荷重により圧力を加えて冷却しているが、特公平
4―55134号公報の成形方法と同様な問題を有して
いる。また、スリーブでガラス成形体の側面を規制して
いるので、ガラス成形体に圧力をかけつつ冷却すると、
ガラス成形体の内部に歪み・内部応力が発生する問題が
ある。
【0009】本発明は、前記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、成形型と光学素子素材の熱膨張および
冷却時の温度変化による収縮の影響を受けにくい光学素
子の成形方法を提供することを目的とする。また、光学
素子素材の側面に余剰ガラスを生じさせつつ押圧成形し
ても良好な転写性の得られる光学素子の成形方法を提供
することを目的とする。さらに、一対の成形型の偏心精
度や摺動性を悪化させることのない光学素子の成形方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明に係る光学素子の成形方法は、加熱され
た光学素子素材を一対の成形型で押圧成形して光学素子
とする光学素子の成形方法において、一対の成形型間に
所望の光学素子の体積よりも大きい光学素子素材を配置
する工程と、前記光学素子素材をガラス転移点温度以
上、ガラス軟化点温度以下に加熱する工程と、前記一対
の成形型の少なくとも一方を移動させて、前記光学素子
素材を一定の圧力で押圧し、前記一対の成形型間から余
剰光学素子素材を食み出させる工程と、前記光学素子素
材に加わる圧力を一定に保持した状態で、前記光学素子
素材を一定の速度で冷却する工程と、前記冷却された光
学素子素材に加わる圧力を解除し、前記光学素子素材を
取り出す工程と、を有する。
【0011】また、第2の発明に係る光学素子の成形方
法は、第1の発明に係る光学素子の成形方法において、
前記光学素子素材に接触する前記成形型の成形面は、球
面形状または非球面形状を有する光学機能面と、前記光
学機能面の外周に形成され且つ前記光学機能面よりも面
粗さが粗い光学機能面外周面と、を有する。
【0012】さらに、第3の発明に係る光学素子の成形
方法は、第1または第2の発明に係る光学素子の成形方
法において、前記一対の成形型をガイドするガイド部材
および前記成形型の材料は、互いに線膨張係数が等しい
ものを用いる。
【0013】すなわち、第1の発明に係る光学素子の成
形方法は、一致の成形型間に所望の光学素子の体積より
も大きい光学素子素材を配置し、光学素子素材をガラス
転移点温度以上、ガラス軟化点温度以下に加熱する。そ
して、一対の成形型の少なくとも一方を移動させて、光
学素子素材を一定の圧力で押圧し、一対の成形型間から
余剰光学素子素材を食み出させる。光学素子素材に加わ
る圧力を一定に保持した状態で、光学素子素材を一定の
速度で冷却する。冷却された光学素子素材に加わる圧力
を解除し、光学素子素材を取り出す。
【0014】また、第2の発明に係る光学素子の成形方
法は、球面形状または非球面形状を有する光学機能面と
この光学機能面の外周に形成され且つ光学機能面よりも
面粗さが粗い光学機能面外周面とを有する成形面で光学
素子素材を押圧する。その結果、余剰光学素子素材は、
光学機能面外周面によって流動性が鈍くなるため、一対
の成形型間から食み出しにくくなり、光学機能面の転写
性が良い光学素子を得ることができる。
【0015】さらに、第3の発明に係る光学素子の成形
方法は、互いに線膨張係数が等しい材料のガイド部材お
よび成形型で光学素子素材を押圧する。
【0016】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]まず、本発明の
実施の形態1に使用する成形装置を図1〜3を用いて説
明する。図1は本成形装置を示す断面図、図2は金型体
を示す斜視図、図3は上型(下型)を示す斜視図であ
る。
【0017】図1において、枠体4は、上壁4aと下壁
4bとから構成されており、加熱室3を形成している。
枠体4の下壁4bの下面は、複数本の支柱2’により支
持されており、この支柱2’の下端が基台1の上面に固
定されている。そして、下壁4b、支柱2’および基台
1によって囲んで型交換室6を形成している。基台1の
下面は、複数本の支柱2により支持されている。
【0018】また、枠体4内には、後述する受圧ブロッ
ク7の軸線を中心として囲むように円筒状の保持筒8が
配設されており、保持筒8内が成形室5となっている。
この保持筒8の内面には、加熱手段としての巻回したヒ
ータ10が設けられている。
【0019】なお、枠体4の下壁4bには、成形室5内
に不活性ガスを供給するための接続管9が設けられてお
り、一対の成形型である上型16と下型17を有する金
型体12が酸化しないようになっている。ここで、成形
室5内の酸素濃度を0.5%以下にすると、金型体12
は酸化が鈍って劣化しにくくなる。
【0020】枠体4の上壁4aには、棒状の受圧ブロッ
ク7が下方に向けて取り付けられている。この受圧ブロ
ック7の下方には、その中心軸と同軸で対向するシリン
ダ軸13が配置されている。
【0021】シリンダ軸13は、基台1の下方に設置さ
れているシリンダ19に連結されており、上下方向に所
望の速度で移動することが可能で且つ所望の位置に高精
度に停止できるようになっている。また、シリンダ軸1
3の上端には受支板14が取り付けられている。
【0022】この受支板14には凹状の段部が設けられ
ており、金型体12の一部を構成する下型17および下
リング22(図2参照)の下端面側の外周が嵌合可能に
なっている。また、受支板14内には、下型17の温度
を測定する熱電対20が埋設されている。
【0023】枠体4の下壁4bの中央部には、シリンダ
軸13の上端に取り付けられた受支板14が挿通可能な
連通孔11が形成されており、この連通孔11によって
成形室5と型交換室6とを繋げている。さらに、基台1
の中央部には、シリンダ軸13が挿通可能な孔18aを
有する受支台18が取り付けられている。
【0024】図2において、光学素子の成形装置に用い
る金型体12は、成形面部16aおよび摺動部16bを
有する円柱状の上型16と成形面部17aおよび摺動部
17bを有する円柱状の下型17とからなる一対の成形
型と、この上型16と下型17の摺動部16b,17b
を摺動させて上型16と下型17との中心軸を合わせる
3本の棒状のガイド15と、この3本のガイド15の両
端を固定する上リング21および下リング22と、から
構成される。
【0025】この金型体12の側壁には、図2に示すよ
うに、所望の光学素子の体積よりも大きい光学素子素材
としてのガラス材a(材質をプラスチックにしても良
い)を上型16と下型17の間に挿入可能な挿入口がガ
イド15間に形成される。この挿入口は、ヒータ10か
らの輻射熱が、上型16および下型17の成形面近傍と
下型17の成形面上に載置されているガラス材aに直接
照射されるような役目も果たしている。また、ガイド1
5を金型体12の円周方向に等間隔に複数設けるすなわ
ち前記挿入口を等間隔に設けることにより、ガラス材a
の加熱をより均等にすることが可能となる。
【0026】ここで、ガラス材aは、ガラス転移点温度
が700℃以下のものを使用するのが望ましい。なぜな
ら、本実施の形態では上型16、下型17およびガイド
15には、超硬材を用いるため、材料の耐久温度に限界
があるためである。
【0027】また、上型16、下型17およびガイド1
5の線膨張係数が等しい材料を用いると、熱の影響によ
る上型16と下型17との偏心精度の悪化や上下型1
6,17とガイド15との摺動抵抗が大きくなる、とい
った問題を防ぐことができる。
【0028】さらに、上型16と下型17との偏心精度
を向上させるためには、上下に移動する成形型(本実施
の形態では上型16)の温度を、移動しない成形型(本
実施の形態では下型17)の温度よりも高く設定するこ
とにより、移動する上型16とガイド15とのクリアラ
ンスを小さくし、上型16の傾きを規制しても良い。
【0029】図3において、上記上型16または下型1
7の成形面部16a,17aの成形面は、球面形状また
は非球面形状を有する光学機能面25と、光学機能面2
5の外周に形成され且つ光学機能面25よりも面粗さが
粗い光学機能面外周面26と、から構成されている。
【0030】上記光学機能面25は、面粗さが0.1μ
m以下に仕上げられている鏡面が望ましい。この光学機
能面25の面粗さが0.1μmよりも大きいと、ガラス
材aを成形しても光学素子として使用するのは困難であ
る。
【0031】一方、光学機能面外周面26は、面粗さが
0.1μm以上であることが望ましい。このように、面
粗さの異なる光学機能面25と光学機能面外周面26と
を成形面に形成することにより、ガラス材aは上下型1
6,17間から食み出る付近で流動性が鈍くなる。
【0032】また、成形面部16a,17aの側面27
は、面粗さが5.0μm以上に形成されており、押圧成
形時にガラス材aの上下型16,17間から食み出た余
剰ガラス28(図6参照)の巻き込みを防止している。
【0033】上記上型16または下型17の成形面部1
6a,17aの外径は、3本のガイド15に沿って摺動
する摺動部16b,17bの外径よりも小さくなってい
る。このように上下型16,17を段付き形状に構成
し、上下型16,17の間から余剰ガラス28を発生さ
せやすくしている。また、上型16または下型17の摺
動部16b,17bの外径とガイド15との間には、常
温時および加熱時に互いに摺動可能なように数μmの最
小限のクリアランスが設けられている。
【0034】なお、上型16または下型17の摺動部1
6b,17bの外径と嵌合するガイド15の摺動面15
aは、面粗さが0.1μm〜5.0μm程度である。こ
の摺動面15aは、面粗さが5.0μmよりも大きいと
上下型16,17の摺動が鈍くなってしまい、また面粗
さが0.1μmよりも小さいと熱を吸収しにくくなり、
上下型16,17のみが熱膨張してしまい、上下型1
6,17とガイド15とのクリアランスが小さくなり上
下型16,17の摺動が鈍くなってしまう。
【0035】次に、上記光学素子の成形装置による本実
施の形態の光学素子の成形方法を説明する。図2および
図4において、3本のガイド15の下端を下リング22
の上面に取り付けるとともにガイド15の上端を上リン
グ21の下面に取り付ける。下型17を3本のガイド1
5に摺動させて組み付け、下型17の成形面上に所望の
光学ガラスの体積よりも大きいガラス材aを載置させ
る。そして、上型16を、その成形面と下型17の成形
面が対向するように、3本のガイド15に摺動させるこ
とにより上型16と下型17との軸心を合わせて金型体
12を構成する。このとき、上型16は、その自重によ
りガラス材aと接触した状態で停止している。
【0036】次に、型交換室6に位置している受支板1
4上に金型体12を載置させる。そして、不活性ガスを
接続管9から成形室5内に供給することにより、成形室
5内の酸素濃度を0.5%以下まで低下させる。成形室
5内の酸素濃度が0.5%以下に安定した後、シリンダ
19を作動し、受支板14上に載置された金型体12を
上昇させてヒータ10内に挿入する(図1参照)。
【0037】この金型体12をヒータ10内に挿入する
動作と同時にヒータ10から金型体12に向けて輻射熱
を照射させる。この輻射熱により、上型16,下型17
およびガラス材aを加熱する。
【0038】そして、ガラス材aを成形に最適な所定の
温度すなわちガラス転移点温度以上、ガラス軟化点温度
以下まで上昇させる(図7(a)の工程A:加熱工
程)。その後、ガラス材aの内外部、上型16および下
型17の表面温度がほぼ均一な温度になるまで一定温度
で加熱保持する(図7(a)の工程B:ガラス転移点温
度以上且つガラス軟化点温度以下に安定させる工程)。
このときの保持時間は、ガラス材aの硝材によって異な
るが、通常5分〜10分程度である。
【0039】次に、シリンダ19によりシリンダ軸13
を上昇させることによって、金型体12を上昇させる。
このシリンダ軸13の上昇によって、上型16の摺動部
16bの底面が受圧ブロック7の先端部に当接し、ガラ
ス材aが押圧成形される(図7(a)の工程E:一定圧
力で押圧する工程)。
【0040】この押圧成形によって、ガラス材aは上型
16、下型17の成形面を沿うように変形し、上型16
と下型17との間から余剰ガラス28が食み出る(図5
および図6参照)。
【0041】ガラス材aが所望の形状に成形されたら、
ガラス材aに加える圧力を変えないで一定(工程E)に
しておくとともに、設定時間が経過したらヒータ10の
加熱を止める。この状態で、金型体12を20℃〜40
℃すなわち作業者が金型体12を取り出せる温度になる
まで冷却する(図7(a)の工程C:冷却工程)。ここ
で、冷却工程C中にも所定の押圧力を一定にかけるの
は、押圧成形しているガラス材aに上下型16,17の
成形面形状を良好に転写させるためである。しかし、押
圧力をかけたまま冷却すると、ガラス材aの内部に歪み
・内部応力が発生するため、歪みを解除する必要があ
る。そこで、押圧成形の際にガラス材aの側面への規制
をなくして解放状態にし、上型16と下型17との間か
ら余剰ガラス28を食み出させてガラス材aの側面に発
生させる。これにより、一定の押圧力を保ちつつガラス
材aを冷却する際に、ガラス材aの内部応力の発生を防
ぎ、上下型16,17の成形面の転写性を確保してい
る。なお、上下型16,17の成形面には面粗さの粗い
光学機能面外周面26を光学機能面25の外周に形成し
てあるので、上下型16,17の間から食み出るガラス
材aの流動性は光学機能面外周面26で鈍くなり、上下
型16,17によるガラス材aへの加圧状態は良好に保
たれ、転写性に不具合は生じない。
【0042】この冷却によって、ガラス材aは流動が止
まり所定の形状に固化される。このとき、図8に示すよ
うに、上下型16,17間から食み出る余剰ガラス28
は、ガラス材aの側面を保温する役目を果たしている。
図9は余剰ガラスのない場合の温度分布を示している。
このため、余剰ガラス28が有ると、上下型16,17
とガラス材aの線膨張および冷却時の温度変化による収
縮の影響が受けにくくなる(図7(b)余剰ガラス体
積)。
【0043】その後、シリンダ19を作動させて、ガラ
ス材aに加える圧力を解除し、シリンダ軸13を下降さ
せることによって、受支板14上に載置されている金型
体12を下降させる。
【0044】そして、型交換室6まで下降してきた金型
体12から、成形されたガラス材a(光学素子)を取り
出す(図7(a)の工程D:取り出し工程)。このと
き、ガラス材aの側面である余剰ガラス28を保持する
ことによって、押圧成形した光学素子の光学機能面に触
れることなく取り出すことができる。
【0045】本実施の形態によれば、ガラス材aの側面
に対する規制をなくした状態のまま、ガラス材aに加え
る圧力を変えずに所定の時間押圧し、ガラス材aの側面
に余剰ガラス28を発生させ、ガラス材aの外周部を保
温することで、ガラス材aの内外部の温度変化を小さく
し、内部応力の発生を防ぎ、かつ転写性を確保すること
ができる。
【0046】[実施の形態2]まず、本発明の実施の形
態2に使用する光学素子の成形装置を図10〜12を用
いて説明する。図10は金型体を示す分解斜視図、図1
1は上型(下型)を示す一部拡大断面図、図12はガイ
ド部材と上リングを示す斜視図である。なお、成形装置
のその他の構成は、図1と同様に構成されているので、
図示およびその説明を省略する。
【0047】図10,11において、光学素子の成形装
置に用いる金型体30は、成形面部31aおよび摺動部
31bを有する円柱状の上型31と成形面部32aおよ
び摺動部32bを有する円柱状の下型32とからなる一
対の成形型と、この上型31と下型32の摺動部31
b,32bを摺動させて上型31と下型32との中心軸
を合わせるガイド部材33と、このガイド部材33の上
端に着脱可能な上リング36と、から構成される。ガイ
ド部材33は、円筒形状の部材を、下リング37となる
下部を残して上部から直線状に切り欠いて3本のガイド
35を形成して構成されており、3本のガイド35の上
端に上リング36が着脱可能に取り付けられるようにな
っている。
【0048】この金型体30の側壁には、図13に示す
ように、所望の光学素子の体積よりも大きい光学素子素
材としてのガラス材a(材質をプラスチックにしても良
い)を上型31と下型32の間に挿入可能な挿入口(以
下、切り欠き部という)がガイド35間に形成される。
この切り欠き部は、ヒータ10(図10参照)からの輻
射熱が、上型31および下型32の成形面近傍と下型3
2の成形面上に載置されているガラス材aに直接照射さ
れるような役目も果たしている。また、ガイド35をガ
イド部材33の円周方向に等間隔に複数設けるすなわち
前記切り欠き部を等間隔に設けることにより、ガラス材
aの加熱をより均等にすることが可能となる。さらに、
切り欠き部からは、ガラス材aを押圧成形する際に生ず
る余剰ガラス28が食み出すため(図14参照)、切り
欠き部の大きさ(幅)を変化させることにより、ガラス
材aの内圧を左右することができ、ガラス材aの硬さに
よって作用させる加圧力を調整することが可能になる。
ここで、ガラス材aは、実施の形態1と同様に、ガラス
転移点温度が700℃以下のものを使用するのが望まし
い。
【0049】また、上型31、下型32およびガイド部
材33の線膨張係数が等しい材料を用いると、熱の影響
による上型31と下型32との偏心精度の悪化や上下型
31,32とガイド部材33との摺動抵抗が大きくな
る、といった問題を防ぐことができる。
【0050】さらに、上型31と下型32との偏心精度
を向上させるためには、上下に移動する成形型(本実施
の形態では上型31)の温度を、移動しない成形型(本
実施の形態では下型32)の温度よりも高く設定するこ
とにより、移動する上型31とガイド35とのクリアラ
ンスを小さくし、上型31の傾きを規制しても良い。
【0051】上記上型31、下型32には、図11に示
すように、円柱状の摺動部31b,32bの上部を面取
り加工して形成したテーパ状の成形面部31a,32b
が構成されている。成形面部31a,32aをテーパ状
にすることにより、上下型31,32の間から余剰ガラ
ス28を発生させやすくしている。成形面部31a,3
2aの端面である成形面には、球面形状または非球面形
状を有する光学機能面40と、光学機能面40の外周に
形成され且つ光学機能面40よりも面粗さが粗い光学機
能面外周面41とが形成されている。なお、成形面部3
1a,32aと上記光学機能面40および光学機能面外
周面41は、実施の形態1と同様な面粗さにそれぞれ形
成され、実施の形態1と同様な作用を持たせている。
【0052】また、上型31または下型32の摺動部3
1b,32bの外径とガイド35との間には、常温時お
よび加熱時に互いに摺動可能なように数μmの最小限の
クリアランスが設けられている。なお、上型31または
下型32の摺動部31b,32bの外径と嵌合するガイ
ド35の摺動面は、面粗さが0.5μm〜1.0μm程
度である。
【0053】次に、上記光学素子の成形装置による本実
施の形態の光学素子の成形方法を説明する。下型32を
3本のガイド35に摺動させてガイド部材33に組み付
け、下型32の成形面上に所望の光学ガラスの体積より
も大きいガラス材aを載置させる。そして、上型31
を、その成形面と下型32の成形面が対向するように、
3本のガイド15に摺動させることにより、上型31と
下型32との軸心を合わせてガラス材aを挟む。そし
て、3本のガイド35に上リング36を取り付けて金型
体30を構成する。このとき、上型31は、その自重に
よりガラス材aと接触した状態で停止している(図13
参照)。
【0054】次に、この金型体30を型交換室6に位置
している受支板14上に載置させる(図1参照)。その
後の工程A〜E(図7参照)は実施の形態1と同様であ
る。
【0055】この押圧成形によって、ガラス材aは上型
31、下型32の成形面を沿うように変形し、上型31
と下型32との間から余剰ガラス28が食み出るととも
に、図14に示すように、ガイド部材33の切り欠き部
から大きく食み出す。このとき、切り欠き部の大きさ
(幅)を変化させることにより、押圧成形時のガラス材
aの内圧を左右することができ、ガラス材aの硬さによ
って作用させる加圧力を調整することが可能になる。
【0056】また、冷却工程Cによる冷却によって、ガ
ラス材aは流動が止まり所定の形状に固化される。この
とき、図15に示すように、上下型31,32間から食
み出る余剰ガラス28は、上下型31,32の先端を保
温する役割をするため、光学機能面40の温度変化が小
さくなり、上下型31,32とガラス材aの線膨張およ
び冷却時の温度変化による収縮の影響が受けにくくな
る。
【0057】本実施の形態によれば、ガラス材aの側面
に対する規制をなくし余剰ガラス28を発生させること
で、実施の形態1と同様な効果を得ることができる。さ
らに、余剰ガラス28の熱で上下型31,32の先端を
保温することで、ガラス材aの内外部の温度変化を小さ
くし、内部応力の発生を防ぎ、かつ転写性の確保するこ
とができる。
【0058】なお、上記した具体的実施の形態から次の
ような構成の技術的思想が導き出される。 (付記) (1)一対の上下型間にガラス材を配置し、前記型およ
びガラス材を加熱し押圧成形することにより、光学素子
を成形する光学素子の成形方法において、摺動面粗さが
5.0μm〜0.1μmのガイド材に、球面形状または
非球面形状の光学機能面で、かつ面粗さが鏡面に仕上げ
られている成形面を有する上下型を載置し、ガラス転移
点温度が700℃以下のガラス材を前記上下型成形面に
挟み金型体を構成する工程と、前記金型体を成形室に配
置する工程と、前記成形室内に不活性ガスを流入して成
形室内の酸素濃度を一定に保つ工程と、前記金型体を金
型体周辺に設けたヒータでガラス転移点温度以上、ガラ
ス軟化点温度以下に加熱する工程と、前記金型体中の上
下型のいずれか一方を前記ガイド材面を摺動させ、一定
の圧力でガラス材を押圧する工程と、ガラス材に圧力を
一定時間かけた後、一定速度で冷却する工程と、前記ガ
ラス材圧力をガラス材温度が20℃〜40℃で解除し、
押圧されたガラス材を前記金型体より取り出す工程と、
からなることを特徴とする光学素子の成形方法。
【0059】(2)前記上下型の光学機能面外周面粗さ
が0.1μm以上の粗さに仕上げられていることを特徴
とする付記(1)に記載の光学素子の成形方法。
【0060】(3)上下型とガイド部材の線膨張係数が
等しい材料を用いることを特徴とする付記(1)に記載
の光学素子の成形方法。
【0061】(4)ガイド部材内を「上下に移動する型
温度≧移動しない型温度」なる関係で加熱されることを
特徴とする付記(1)に記載の光学素子の成形方法。
【0062】(5)成形室内の酸素濃度が0.5%以下
であることを特徴とする付記(1)に記載の光学素子の
成形方法。
【0063】(6)光学機能面周辺に段差を設け、加工
粗さを1.0〜5.0μmにしたことを特徴とする付記
(1)に記載の光学素子の成形方法。
【0064】(7)ガイド部材に切り欠き部を設け、ガ
ラス材を上下型で押圧した際に生ずる余剰ガラスを前記
切り欠き部から食み出させることを特徴とする付記
(1)に記載の光学ガラスの成形方法。
【0065】付記(1)の光学素子の成形方法によれ
ば、押圧成形するガラス材の内部応力を解除し、かつ転
写性を得るために、ガラス材側面の規制をなくした状態
のまま、加圧力を変えずに所定時間押圧することで、ガ
ラス材の内部応力を防ぎ、かつ転写性を確保して光学素
子の成形を行うことができる。
【0066】付記(2)の光学素子の成形方法によれ
ば、面粗さの粗い光学機能面外周面で余剰ガラスの流動
が鈍くなり、ガラス材側面の規制をなくした状態で加圧
冷却しても高度の転写性を得ることができる。
【0067】付記(3)の光学素子の成形方法によれ
ば、一対の上下型の偏心精度や摺動性を悪化させること
なく光学素子の成形を行うことができる。
【0068】付記(4)の光学素子の成形方法によれ
ば、移動する型とガイド部材間のクリアランスを小さく
でき、移動する型の傾きを防ぐことができる。
【0069】付記(5)の光学素子の成形方法によれ
ば、成形型の酸化を防ぎ、型寿命を長くすることができ
る。
【0070】付記(6)の光学素子の成形方法によれ
ば、余剰ガラスを上下型の間から発生させやすくするこ
とができる。
【0071】付記(7)の光学素子の成形方法によれ
ば、切り欠き部の幅を変化し、加圧力を光学素子素材の
硬さに合わせて調整した成形を行うことができる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1による本
発明の光学素子の成形方法によれば、光学素子素材の側
面を規制することなく、押圧成形時に余剰ガラスを一対
に成形型間から食み出させることで、冷却時にあっても
押圧成形体の側面を保温し、押圧成形体の温度変化を小
さくし、内部応力の発生を防ぎ、かつ転写性の優れた光
学素子を成形することができる。
【0073】また、請求項2による本発明の光学素子の
成形方法によれば、面粗さの粗い光学機能面外周面で余
剰ガラスの流動が鈍くなり、ガラス材側面の規制をなく
した状態で加圧冷却しても高度の転写性を得ることがで
きる。
【0074】さらに、請求項3による本発明の光学素子
の成形方法によれば、一対の成形型の偏心精度や摺動性
を悪化させることなく光学素子を成形することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光学素子の成形
装置を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1における金型体を示す斜
視図である。
【図3】本発明の実施の形態1における上型(下型)を
示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるガラス材を配置
する工程を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1におけるガラス材を押圧
し、余剰ガラス材を食み出させる工程を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の実施の形態1におけるガラス材を押圧
し、余剰ガラス材を食み出させる工程を示す斜視図であ
る。
【図7】本発明の実施の形態1における成形工程を示す
図で、図7(a)は金型体の温度と押圧力の関係、図7
(b)は金型体の温度と余剰ガラス体積との関係を示し
ている。
【図8】本発明の実施の形態1における成形したガラス
材内部の温度分布を示す図である。
【図9】余剰ガラスを発生させない場合のガラス材内部
の温度分布を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態2における金型体を示す
分解斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態2における上型(下型)
を示す一部拡大断面図である。
【図12】本発明の実施の形態2におけるガイド部材と
上リングを示す斜視図である。
【図13】本発明の実施の形態2におけるガラス材を押
圧し、余剰ガラス材を食み出させる工程を示す断面図で
ある。
【図14】本発明の実施の形態2におけるガラス材を押
圧し、余剰ガラス材を食み出させる工程を示す斜視図で
ある。
【図15】本発明の実施の形態2における上型、下型内
部の温度分布を示す図である。
【符号の説明】
3 加熱室 5 成形室 10 ヒータ 12,30 金型体 15,35 ガイド 16,31 上型 17,32 下型 25,40 光学機能面 26,41 光学機能面外周面 33 ガイド部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱された光学素子素材を一対の成形型
    で押圧成形して光学素子とする光学素子の成形方法にお
    いて、 一対の成形型間に所望の光学素子の体積よりも大きい光
    学素子素材を配置する工程と、 前記光学素子素材をガラス転移点温度以上、ガラス軟化
    点温度以下に加熱する工程と、 前記一対の成形型の少なくとも一方を移動させて、前記
    光学素子素材を一定の圧力で押圧し、前記一対の成形型
    間から余剰光学素子素材を食み出させる工程と、 前記光学素子素材に加わる圧力を一定に保持した状態
    で、前記光学素子素材を一定の速度で冷却する工程と、 前記冷却された光学素子素材に加わる圧力を解除し、前
    記光学素子素材を取り出す工程と、を有することを特徴
    とする光学素子の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記光学素子素材に接触する前記成形型
    の成形面は、球面形状または非球面形状を有する光学機
    能面と、前記光学機能面の外周に形成され且つ前記光学
    機能面よりも面粗さが粗い光学機能面外周面と、を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の光学素子の成形方
    法。
  3. 【請求項3】 前記一対の成形型をガイドするガイド部
    材および前記成形型の材料は、互いに線膨張係数が等し
    いものを用いることを特徴とする請求項1または2に記
    載の光学素子の成形方法。
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