JPH11147825A - 粘膜吸収性の向上方法及び粘膜外用剤 - Google Patents

粘膜吸収性の向上方法及び粘膜外用剤

Info

Publication number
JPH11147825A
JPH11147825A JP32945497A JP32945497A JPH11147825A JP H11147825 A JPH11147825 A JP H11147825A JP 32945497 A JP32945497 A JP 32945497A JP 32945497 A JP32945497 A JP 32945497A JP H11147825 A JPH11147825 A JP H11147825A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glycyrrhizic
glycyrrhizinate
glycyrrhizic acids
preparation
acids
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32945497A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Horiuchi
拓 堀内
Akito Odaka
明人 小高
Misao Koide
操 小出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP32945497A priority Critical patent/JPH11147825A/ja
Publication of JPH11147825A publication Critical patent/JPH11147825A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 グリチルリチン酸、グリチルリチン酸二
カリウム、グリチルリチン酸三カリウム、グリチルリチ
ン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、グ
リチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸二
アンモニウムから選ばれる1種又は2種以上のグリチル
リチン酸類を含有する粘膜外用剤における上記グリチル
リチン酸類の濃度を該グリチルリチン酸類の臨界ミセル
濃度以上とすると共に、上記製剤のpHを4〜6に調整
することによって、上記グリチルリチン酸類の粘膜から
の吸収性を向上させる。 【効果】 グリチルリチン酸類の粘膜からの吸収性が向
上される上、グリチルリチン酸類による共存薬物の吸収
促進作用も向上される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリチルリチン酸
類の粘膜からの吸収性を向上させ、更にグリチルリチン
酸類の共存薬物に対する粘膜吸収促進作用も向上させる
ことができる粘膜吸収性の向上方法及び該方法によって
グリチルリチン酸類及びその共存薬物の粘膜からの吸収
性が向上された粘膜外用剤、特に点眼剤及び点鼻剤に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】グリチ
ルリチン酸誘導体の前駆体である甘草の主成分グリチル
リチンは、グリチルレチンと2分子のグルクロン酸との
抱合体であり、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸二
カリウム、グリチルリチン酸三カリウム、グリチルリチ
ン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、グ
リチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸二
アンモニウム等のグリチルリチン酸類は甘味料として使
用されていると共に、抗炎症作用を有することが知られ
ており、また粘膜に対する刺激性も比較的弱く、且つ粘
膜から吸収されることから、点眼剤、点鼻剤などの粘膜
に対する外用剤の有効成分として繁用されている。
【0003】また、上記グリチルリチン酸類を使用して
点眼剤、点鼻剤等に調製する場合、グリチルリチン酸類
以外の有効成分を共存薬物として配合することが行われ
ているが、近年、グリチルリチン酸類は、それ自身が経
粘膜吸収されるのみならず、共存薬物に対する吸収促進
作用もあることが発見されるに至り、その粘膜に対する
外用剤としての使用が注目されている。
【0004】しかしながら、グリチルリチン酸類の経粘
膜吸収性及び共存薬物に対する粘膜吸収促進作用につい
ては、未だ検討の余地があり、それらの作用をより向上
する技術が要望されていた。
【0005】本発明は上記要望に応えるためになされた
ものであり、上記グリチルリチン酸類の粘膜からの吸収
性を向上させて、その抗炎症作用を十分に発揮させるこ
とができ、更にグリチルリチン酸類の共存薬物に対する
粘膜吸収促進作用も向上させることができる粘膜吸収性
の向上方法及び該方法によって上記グリチルリチン酸類
の経粘膜吸収性が向上されるのみならず、その共存薬物
の粘膜吸収性も促進され、優れた薬理効果を発揮するこ
とができ、特に点眼剤、点鼻剤として好適な粘膜外用剤
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは上記目的を達成するため鋭意研究を行った結
果、特定のpH環境下において、上記グリチルリチン酸
類の経粘膜吸収性が高まり、その結果、これらグリチル
リチン酸類の薬理効果が向上し、更に、このようなpH
環境下ではグリチルリチン酸類が有する吸収促進作用も
より向上して上記グリチルリチン酸類との共存薬物の薬
効向上も図ることができることを見い出し、更に鋭意検
討を進めた結果、上記グリチルリチン酸類の製剤中での
濃度をその臨界ミセル濃度以上となるようにすることに
よって、上記グリチルリチン酸類自体の吸収性及び共存
薬物に対する吸収促進作用がより優れたものとなること
を知見し、本発明を完成するに至った。
【0007】ここで、上記グリチルリチン酸類による共
存薬物の吸収促進作用の作用機序については、明確では
ないが、上記グリチルリチン酸類は、例えば下記構造式
(1)で示されるグリチルリチン酸二カリウムのよう
に、下記構造式(2)で示される親水基と下記構造式
(3)で示される疎水基とを有し、薬理作用として抗炎
症作用を有するのみならず界面活性機能も合わせ持つも
のである。従って、製剤中でのグリチルリチン酸類濃度
がその臨界ミセル濃度(cmc、以下同様)以下であれ
ば、グリチルリチン酸類は製剤中で共存薬物の粘膜から
の吸収を促進させる作用を示す単分子モノマーとして存
在するが、その濃度がcmc以上となると共存薬物を取
り込んだ集合体ミセルを形成して、共存薬物のキャリア
ーとしての機能を発現するものと思われる。
【0008】
【化1】
【0009】よって、本発明は、グリチルリチン酸、グ
リチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸三カリウ
ム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸
三ナトリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グ
リチルリチン酸二アンモニウムから選ばれる1種又は2
種以上のグリチルリチン酸類を含有する粘膜外用剤にお
ける上記グリチルリチン酸類の濃度を該グリチルリチン
酸類のcmc以上とすると共に、上記製剤のpHを4〜
6に調整することによって、上記グリチルリチン酸類の
粘膜からの吸収性を向上させることを特徴とする粘膜吸
収性の向上方法、更に、上記製剤にグリチルリチン酸類
以外の有効成分を配合することによって、上記グリチル
リチン酸類による上記有効成分の粘膜吸収促進作用を向
上させる上記粘膜吸収性の向上方法を提供する。更に、
上記グリチルリチン酸類と眼科用有効成分及び耳鼻科用
有効成分から選ばれる1種又は2種以上の有効成分とを
配合すると共に、上記粘膜吸収性の向上方法によって上
記グリチルリチン酸類及び上記有効成分の粘膜からの吸
収性が向上された粘膜外用剤を提供する。ここで、粘膜
外用剤が点眼剤又は点鼻剤として調製されたものである
と、より好適である。
【0010】以下、本発明について更に詳述すると、本
発明の粘膜吸収性の向上方法は、グリチルリチン酸類を
含有する粘膜外用剤のグリチルリチン酸類の濃度をその
臨界ミセル濃度(cmc、以下同様)以上にすると共
に、上記外用剤のpHを4〜6に調整することによっ
て、グリチルリチン酸類の粘膜からの吸収性を向上させ
るものである。
【0011】ここで、本発明の粘膜外用剤は、その剤型
が特に制限されるものではなく、油性製剤、エマルショ
ン製剤、エアゾール製剤として調製することもできる
が、水性製剤として調製することが望ましく、例えば点
眼剤,点鼻剤,点耳剤又は喉スプレー等の粘膜に適用さ
れる液剤として調製すると好適であり、これらの中でも
特に点眼剤又は点鼻剤として調製することが好ましい。
【0012】上記粘膜外用剤は、グリチルリチン酸、グ
リチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸三カリウ
ム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸
三ナトリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グ
リチルリチン酸二アンモニウムを含有するものであり、
これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配
合することができ、これらの中でも特にグリチルリチン
酸二カリウムは、水に対する溶解性に優れているのでよ
り好適に使用することができる。
【0013】本発明の方法は、製剤中の上記グリチルリ
チン酸類の配合量をそのcmc以上とするものであり、
具体的には上記グリチルリチン酸類の場合、いずれもグ
リチルリチン酸に換算した時の濃度が0.07%(重量
%、以下同様)以上、特に0.1%以上になるように配
合する。濃度が低すぎると本発明の目的を十分に達成す
ることができない。なお、本発明の場合、上記グリチル
リチン酸類の濃度が、グリチルリチン酸換算で0.07
%以上であれば、その上限は特に制限されるものではな
いが、いずれのグリチルリチン酸類であっても安全性等
を考慮すれば製剤全体に対して3%以下、特に0.5%
以下であることが望ましい。
【0014】本発明の方法は、上記グリチルリチン酸類
以外の有効成分を共存薬物として配合した場合、その共
存薬物の吸収性も向上させるものであり、このような有
効成分としては、粘膜から吸収されるものであれば、そ
の種類は特に制限されないが、本発明の場合、特に眼科
用有効成分、耳鼻科用有効成分が好適に使用され、眼科
用有効成分としては、例えば抗ウィルス剤、抗生剤、抗
菌剤、消炎鎮痛剤、抗アレルギー剤、副腎皮質ホルモン
剤、血管収縮剤、β−遮断剤、縮瞳剤、生体酸化還元平
衡剤、抗調節性眼精疲労剤、緑内障治療剤、網膜症治療
剤、老人性白内障治療剤、ビタミン剤、アミノ酸類、暗
順応改善剤、抗ヒスタミン剤、副交感神経遮断剤等を挙
げることができ、具体的には抗ウィルス剤としてアシク
ロビル,イドクスウリジン等、抗生剤としてエリスロマ
イシン,塩酸オキシテトラサイクリン,塩酸セフメノキ
シム,クロラムフェニコール,コハク酸クロラムフェニ
コール,スルペニシリンナトリウム,トプラマイシン,
ラクトピオン酸エリスロマイシン,硫酸カナマイシン,
硫酸ゲンタマイシン,硫酸シソマイシン,硫酸ジベカシ
ン,硫酸ベカナマイシン,硫酸ミクロノマイシン,コリ
スチンメタンスルホン酸等、抗菌剤としてスルフイソキ
サゾール,ノフロキサシン,ピマリシン,スルファトメ
トキサゾール,スルファトメトキサゾールナトリウム,
スルフイソミジンナトリウム,オフロキサシン等、消炎
鎮痛剤としてアズレンスルホン酸ナトリウム,イプシロ
ン−アミノカプロン酸,アラントイン,塩化ベルベリ
ン,硫酸ベルベリン,塩化リゾチーム,インドメタシ
ン,ジクロフェナックナトリウム,プラノプロフェン
等、抗アレルギー剤としてアンレキサノクス,クロモグ
リク酸ナトリウム,トラニラスト,フマル酸ケトチフェ
ン,ペミロラストカリウム,フルオロメトロン等、副腎
皮質ホルモン剤としてエピネフリン,酢酸ヒドロコルチ
ゾン,酢酸プレドニゾロン,デキサメタゾン,プレドニ
ゾロン,メタスルホ安息香酸デキサメタゾンナトリウ
ム,リン酸デキサメタゾンナトリウム,リン酸ベタメタ
ゾンナトリウム等、血管収縮剤としてエピネフリン,塩
酸エピネフリン,塩酸エフェドリン,塩酸テトラヒドロ
ゾリン(テトリゾリン),塩酸ナファゾリン,硝酸ナフ
ァゾリン,塩酸フェニレフリン,dl−塩酸メチルエフ
ェドリン,臭化水素酸ホマトロピン,トロピカミド等、
β−遮断剤として塩酸カルテオロール,塩酸ジピベフリ
ン,塩酸ベフノロール等、縮瞳剤としてカルバコール
等、生体酸化還元平衡剤としてグルタチオン等、抗調節
性眼精疲労剤としてシアノコバラミン,メチル硫酸メネ
オスチグミン等、緑内障治療剤としてジクロフェナミ
ド,臭化ジスチグミン,酒石酸水素エピネフリン,ピロ
カルピン,マレイン酸チモロール,メタゾラミド,ヨウ
化エコチオパート等、網膜症治療剤としてジヨードステ
アリン酸カルシウム等、老人性白内障治療剤としてピレ
ノキシン等、ビタミン剤としてフラビンアデニンジヌク
レオチド,フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウ
ム,シアノコバラミン,酢酸レチノール,パルミチン酸
レチノール,塩酸ピリドキシン,パンテノール,パント
テン酸カルシウム,パントテン酸ナトリウム,酢酸トコ
フェロール等、アミノ酸類としてL−アスパラギン酸カ
リウム,L−アスパラギン酸マグネシウム,L−アスパ
ラギン酸マグネシウム・カリウム,アミノエチルスルホ
ン酸,コンドロイチン硫酸ナトリウム等、暗順応改善剤
としてヘレニエン等、抗ヒスタミン剤としてマレイン酸
クロルフェニラミン,塩酸ジフェンヒドラミン等、副交
感神経遮断剤として硫酸アトロピン,アトロピン等を挙
げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を適
宜組み合わせて配合することができる。
【0015】ここで、本発明の粘膜外用剤が点眼剤の場
合、共存薬物が水溶性に劣るものであると、その可溶化
のために界面活性剤を用いる必要が生じるが、このよう
な目的で配合される界面活性剤の中にはグリチルリチン
酸類との相性が悪いものがあることを考慮すれば、上記
成分の中でも水への溶解性がある程度あるものがよく、
その程度は日本薬局方の記載方法で「極めて溶けにく
い」(溶解性0.1〜0.01%)もの以上であれば十
分であり、具体的にはアズレンスルホン酸ナトリウム,
塩酸オキシテトラサイクリン,塩酸カルテオロール,塩
酸ジピベフリン,塩酸セフメノキシム,塩酸フェニレフ
リン,塩酸ベフノロール,カルバコール,クロモグリク
酸ナトリウム,グルタチオン,コハク酸クロラムフェニ
コール,コリスチンメタンスルホン酸,シアノコバラミ
ン,ジクロフェナックナトリウム,臭化ジスチグミン,
臭化水素酸ホマトロピン,酒石酸水素エピネフリン,硝
酸ナファゾリン,スルペニシリンナトリウム,塩酸テト
ラヒドロゾリン,トプラマイシン,ピロカルピン,フラ
ビンアデニンジヌクレオチド,ペミロラストカリウム,
マレイン酸クロルフェニラミン,塩酸ジフェンヒドラミ
ン,塩酸ナファゾリン,塩酸テトラヒドロゾリン,マレ
イン酸チモロール,メタスルホ安息香酸デキサメタゾン
ナトリウム,ヨウ化エコチオパート,ラクトピオン酸エ
リスロマイシン,硫酸アトロピン,硫酸カナマイシン,
硫酸ゲンタマイシン,硫酸シソマイシン,硫酸ジベカシ
ン,硫酸ベカナマイシン,硫酸ミクロノマイシン,リン
酸デキサメタゾンナトリウム,リン酸ベタメタゾンナト
リウム,エピネフリン,塩酸エピネフリン,塩酸エフェ
ドリン,dl−塩酸メチルエフェドリン,メチル硫酸メ
ネオスチグミン,イプシロン−アミノカプロン酸,アラ
ントイン,塩化ベルベリン,硫酸ベルベリン,塩化リゾ
チーム,酢酸レチノール,パルミチン酸レチノール,塩
酸ピリドキシン,パンテノール,パントテン酸カルシウ
ム,パントテン酸ナトリウム,酢酸トコフェロール,L
−アスパラギン酸カリウム,L−アスパラギン酸マグネ
シウム,L−アスパラギン酸マグネシウム・カリウム,
アミノエチルスルホン酸,コンドロイチン硫酸ナトリウ
ム,スルファトメトキサゾール,スルファトメトキサゾ
ールナトリウム,スルフイソミジンナトリウム等が好適
であり、これらの中でも特に塩酸カルテオロール,マレ
イン酸クロルフェニラミン,塩酸ジフェンヒドラミン,
塩酸ナファゾリン,塩酸テトラヒドロゾリン,マレイン
酸チモロール等がより好適である。
【0016】また、耳鼻科用有効成分としては、例えば
血管収縮剤、抗ヒスタミン剤、殺菌剤、局所麻酔剤、抗
炎症剤、鼻汁抑制剤、副腎皮質ホルモン剤、アレルギー
剤、抗生剤等を挙げることができ、具体的には、血管収
縮剤としてエピネフリン,塩酸エフェドリン,塩酸テト
ラヒドロゾリン,塩酸トラマゾリン,塩酸ナファゾリ
ン,塩酸フェニレフリン,dl−塩酸メチルエフェドリ
ン,硝酸テトラヒドロゾリン,硝酸ナファゾリン等、抗
ヒスタミン剤として塩酸イプロヘプチン,塩酸ジフェン
ヒドラミン,ジフェンヒドラミン,マレイン酸クロルフ
ェニラミン等、殺菌剤としてアクリノール,塩化セチル
ピリジニウム,塩化ベンザルコニウム,塩化ベンゼトニ
ウム,オフロキサシン等、局所麻酔剤として塩酸リドカ
イン,リドカイン等、抗炎症剤としてサリチル酸メチル
等、鼻汁抑制剤として臭化イプラトロピウム等、副腎皮
質ホルモン剤としてフルニソリド,プレドニゾロン,プ
ロピオン酸ベクロメタゾン,リン酸デキサメタゾンナト
リウム,リン酸ベタメタゾンナトリウム等、アレルギー
剤としてアンレキサノクス,クロモグリク酸ナトリウ
ム,フマル酸ケトチフェン,ペミロラスカリウム等、抗
生剤として塩酸セフメノキシム,硫酸カナマイシン等を
挙げることができ、これらは1種単独で又は2種以上を
適宜組み合わせて配合することができる。
【0017】本発明の粘膜外用剤が点鼻剤の場合、上記
点眼剤と同様の理由により、これらの中でも、エピネフ
リン,塩酸エフェドリン,塩酸テトラヒドロゾリン,塩
酸ナファゾリン,塩酸フェニレフリン,dl−塩酸メチ
ルエフェドリン,硝酸テトラヒドロゾリン,硝酸ナファ
ゾリン,塩酸イプロヘプチン,塩酸ジフェンヒドラミ
ン,マレイン酸クロルフェニラミン,アクリノール,塩
化セチルピリジニウム,塩化ベンザルコニウム,塩化ベ
ンゼトニウム,塩酸リドカイン,クロモグリク酸ナトリ
ウム,ぺミロラスカリウム,硫酸カナマイシン,リン酸
デキサメタゾンナトリウム,リン酸ベタメタゾンナトリ
ウム等が好適であり、特に塩酸テトラヒドロゾリン,塩
酸ナファゾリン,塩酸ジフェンヒドラミン,マレイン酸
クロルフェニラミン等がより好適である。
【0018】本発明の粘膜外用剤における上記有効成分
の配合量は特に制限されるものではなく、有効成分の種
類、剤型等によって適宜選定することができ、例えば点
眼剤であれば製剤全体に対して0.0006〜5%、特
に0.003〜2%が好適であり、点鼻剤であれば製剤
全体に対して0.01〜1%、特に0.05〜0.5%
が好適である。有効成分の配合量が少なすぎると有効成
分配合の効果を十分に得ることが困難となる場合があ
り、多すぎると製剤上の制約を受けるのみならず、グリ
チルリチン酸類による吸収促進作用が十分に得られない
場合がある。なお、上記配合量は、各有効成分を適宜剤
型に調製する場合の常用量、例えば各有効成分が医薬品
製造指針で許容されている配合量とすることがより好適
であり、例えばマレイン酸クロルフェニラミンを点眼剤
に配合するのであれば、その濃度を0.006〜0.0
3%,点鼻剤に配合するのであれば0.01〜0.5
%、塩酸ジフェンヒドラミンを点眼剤に配合するのであ
れば、その濃度を0.01〜0.05%,点鼻剤に配合
するのであれば0.04〜0.2%、塩酸ナファゾリン
を点眼剤に配合するのであれば、その濃度を0.000
6〜0.003%,点鼻剤に配合するのであれば0.0
25〜0.05%、塩酸テトラヒドロゾリンを点眼剤に
配合するのであれば、その濃度を0.01〜0.05
%,点鼻剤に配合するのであれば0.05〜0.1%と
することが望ましい。
【0019】上記有効成分の上記グリチルリチン酸類に
対する配合割合は、特に制限されるものではないが、通
常は、有効成分:グリチルリチン酸類(重量比)=1:
0.001〜1:5000、好ましくは1:0.01〜
1:1000、より好ましくは1:0.1〜1:100
とすると好適である。有効成分の配合割合が小さすぎる
と有効成分配合の効果を十分に得ることが困難となる場
合があり、大きすぎるとグリチルリチン酸類による吸収
促進作用が十分に得られない場合がある。
【0020】本発明の方法は、上記粘膜外用剤中の上記
グリチルリチン酸類の濃度をそのcmc以上とし、必要
に応じて上記有効成分を共存させて製剤化するに当た
り、その製剤pHを4〜6に調整することによって、グ
リチルリチン酸類の粘膜からの吸収性を向上させ、更に
グリチルリチン酸類の共存薬物に対する吸収促進作用を
向上させて、該共存薬物の粘膜からの吸収性も向上させ
るものであり、製剤pHを好ましくは4〜5.5、より
好ましくは4〜5.3、更に好ましくは4〜5.0に調
整するとより効果的である。pHが高すぎるとグリチル
リチン酸類の粘膜からの吸収向上効果及び共存薬物に対
する吸収促進効果を十分に得ることができない。なお、
製剤pHが4未満であっても本発明の効果を得ることは
できるが、製剤pHが低すぎると粘膜刺激性が生じるお
それがあるので、例えば点眼剤又は点鼻剤であればpH
4以上であることが望ましい。なお、本発明の粘膜外用
剤のpHは日本薬局方の一般試験法.pH測定法に準じ
て測定することができる。
【0021】ここで、本発明の粘膜外用剤を上記pH範
囲に調整するpH緩衝剤としては、薬学的に許容される
ものであれば、その種類は特に制限されず、このような
pH緩衝剤として具体的には、例えば点眼剤であれば、
ホウ酸,ホウ砂,リン酸水素ナトリウム,リン酸二水素
ナトリウム,氷酢酸,酢酸ナトリウム,クエン酸,クエ
ン酸ナトリウム,タウリン等、点鼻剤であれば、アスコ
ルビン酸,塩化ナトリウム,クエン酸,クエン酸ナトリ
ウム,クロロブタノール,リン酸三ナトリウム,リン酸
二水素ナトリウム,酢酸ナトリウム,ホウ酸,ホウ砂,
リン酸水素ナトリウム,リン酸二カリウム等を挙げるこ
とができ、これらは上記pH範囲に調整し得る常用量を
使用することができる。
【0022】本発明の粘膜外用剤には、本発明の効果を
妨げない限り、上記成分に加えて通常製剤化において配
合される界面活性剤、等張化剤、糖類、溶解補助剤、キ
レート剤、防腐剤、清涼化剤、増粘剤等の添加剤を配合
することができ、具体的には、点眼剤であれば、界面活
性剤としてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60,モノ
オレイン酸ポリオキシソルビタン(20E.O.)等、
等張化剤として塩化カリウム,塩化ナトリウム,プロピ
レングリコール,ポリエチレングリコール,グリセリン
等、糖類としてマンニトール等、溶解補助剤としてβ−
シクロデキスリンなどのシクロデキストリン類,プロピ
レングリコール等、キレート剤としてエデト酸ナトリウ
ム等、防腐剤として塩化ベンザルコニウム,塩化セチル
ピリジニウム,ソルビン酸,パラベン類等、清涼化剤と
してl−メントール等を常用量配合することができる。
また、点鼻剤であれば上述の成分の他に、更に界面活性
剤としてポリソルベート80等、等張化剤としてクエン
酸,クエン酸ナトリウム等、清涼化剤としてハッカ水,
ハッカ油等を用いて調剤することができる。なお、本発
明の粘膜外用剤の場合、グリチルリチン酸類、併用する
その他の有効成分の粘膜吸収性が向上されるので、例え
ば上記界面活性剤、溶解補助剤等の配合量を必要に応じ
て常用量よりも減じることも可能となる。
【0023】本発明の粘膜外用剤は、上述したように、
点眼剤、点鼻剤等に調製することができ、その調整方法
は、特に制限されず各製剤の常法によって調製すること
ができ、具体的には、点眼剤であれば、例えば上記グリ
チルリチン酸類、共存薬物、その他の任意成分及び上記
pH緩衝剤を滅菌精製水に順次添加、溶解し、得られた
溶液に更に滅菌精製水を加えて各成分を所望の濃度に調
整すると共に、上記pH緩衝剤によって製剤pHを最終
調整した後、滅菌濾過することによって点眼剤を得る方
法等を挙げることができ、点鼻剤についても点眼剤に準
じた方法で得ることができる。
【0024】本発明の粘膜外用剤は、その使用量、用法
が特に制限されるものではないが、例えば一般市販薬と
して調製された点眼剤の場合、1日3〜6回,1回1〜
3滴を点眼することが好ましく、また一般市販薬として
調製された点鼻剤の場合、成人(15才以上)は、1回
に1〜2度ずつ噴霧するか、または1〜2滴を滴下し、
3時間以上の間隔をおいて1日6回以内の使用が好まし
い。
【0025】本発明の粘膜吸収性の向上方法によれば、
グリチルリチン酸類の粘膜からの吸収性を向上させるこ
とができるのみならず、グリチルリチン酸類による共存
薬物の吸収促進作用も向上することができ、本発明の粘
膜外用剤によれば、上記向上方法によってグリチルリチ
ン酸類及び共存薬物の粘膜からの吸収性が向上されてい
るので、特に点眼剤、点鼻剤として好適である。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、グリチルリチン酸類の
粘膜からの吸収性が向上される上、グリチルリチン酸類
による共存薬物の吸収促進作用も向上されるので、グリ
チルリチン酸類の抗炎症作用が十分に発揮され、更にグ
リチルリチン酸類以外の薬物を共存させることによっ
て、該共存薬物による薬効も十分に発揮される。従っ
て、本発明の粘膜外用剤は、粘膜の炎症等に対する治療
薬として有用であり、特に点眼剤、点鼻剤として有用で
ある。
【0027】
【実施例】以下、実験例、実施例及び比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。
【0028】[実験例1]一般に薬物の脂溶性(疎水
性)が高まるにつれて、その細胞膜透過性(生体組織へ
の浸透性、吸収性)が高まるということは知られている
が、グリチルリチン酸類については脂溶性と細胞膜透過
性との関係は確認されておらず、また、pHの変化によ
って、その脂溶性がどのように影響を受けるかも確認さ
れていないので、グリチルリチン酸類の脂溶性と細胞膜
透過性との関係、pHの変化による脂溶性の変化を明ら
かにするために、グリチルリチン酸類としてグリチルリ
チン酸二カリウムを含有する液剤のpHを変化させて各
pHにおけるグリチルリチン酸二カリウムの水−1−オ
クタノール間での分配率を下記方法によって求め、その
分配率をそのpHにおけるグリチルリチン酸二カリウム
の脂溶性の指標とした。結果を図1に示す。 <分配率の測定>0.05Mクエン酸−0.1Mリン酸
二ナトリウム緩衝液によりそれぞれpH4.0,pH
4.5,pH4.9,pH5.2,pH5.4,pH
5.7,pH5.9,pH6.5,pH7.4に調整さ
れた0.3mM(グリチルリチン酸換算:0.25%
(重量%、以下同様))のグリチルリチン酸二カリウム
溶液を調製した後、各液剤5mlを栓付試験管に分注し
て、1−オクタノール5mlを添加した後、インキュベ
ーターを用いて37℃で12時間振蘯し、次いで300
0rpmで10分間の遠心分離を行い、得られた下層液
(水層)中のグリチルリチン酸二カリウム量を高速液体
クロマトグラフ法の常法により測定し、下記の式を用い
ることによりグリチルリチン酸二カリウムの水層から1
−オクタノール層への移行率(分配率)を算出した。
【0029】
【数1】
【0030】[実験例2]グリチルリチン酸類は、抗炎
症作用を有することから各種起炎物質による浮腫を抑制
することに基づき、グリチルリチン酸二カリウムをその
cmc(0.07%)以上の濃度で含有する点眼剤のp
Hを変化させて各pHにおけるグリチルリチン酸二カリ
ウムの浮腫抑制率を下記方法によって求め、グリチルリ
チン酸二カリウムの抗炎症作用の指標とした。結果を表
1に示す。 <浮腫抑制率の測定>0.05Mクエン酸−0.1Mリ
ン酸二ナトリウム緩衝液によりそれぞれpH5.0,p
H5.3,pH5.5,pH5.8,pH6.0に調整
した0.125%グリチルリチン酸二カリウム溶液を実
験に供する点眼剤として調製した。
【0031】次に、麻酔下においてラットの上眼瞼結膜
下に起炎物質である1%カラゲニン溶液20μlを注射
し、直後に上記各点眼剤又は生理食塩水(コントロー
ル)30μlを点眼し、点眼剤等を表面張力で盛り上げ
た状態で2分間眼の表面に上記各点眼剤又は生理食塩水
を接触させた。カラゲニン注射5時間後にラットを死亡
させ、上記上眼瞼を摘出して、注射部位にできた浮腫の
重量を測定し、各点眼剤の抑制率を下記式により求め
た。
【0032】
【数2】
【0033】
【表1】
【0034】[実験例3]グリチルリチン酸二カリウム
の濃度をそのcmc(0.07%)よりも低い0.02
5%、cmc以上である0.125%とした時の共存薬
物の水−1−オクタノール間での分配率のpH依存性及
び共存薬物単独の場合の分配率のpH依存性を下記方法
によって求め、その分配率を共存薬物の粘膜吸収性の指
標とした。結果を図2〜5に示す。 <共存薬物の分配率の測定>製剤中のグリチルリチン酸
二カリウム濃度が0.025%又は0.125%、グリ
チルリチン酸二カリウムの共存薬物としてマレイン酸ク
ロルフェニラミン,塩酸テトラヒドロゾリン,塩酸ジフ
ェンヒドラミン,硝酸ナファゾリンがそれぞれ0.3m
Mとなるように各薬物を精製水に溶解すると共に、製剤
pHがそれぞれpH4〜7.4となるように0.05M
クエン酸−0.1Mリン酸二ナトリウム緩衝液により調
整して液剤を調製した後、各液剤5mlを栓付試験管に
分注して、1−オクタノール5mlを添加した後、イン
キュベーターを用いて37℃で12時間振蘯し、次いで
3000rpmで10分間の遠心分離を行い、得られた
下層液(水層)中のグリチルリチン酸二カリウム量を高
速液体クロマトグラフ法の常法により測定し、下記の式
を用いることにより各共存薬物の水層から1−オクタノ
ール層への移行率(分配率)を算出した。なお、比較の
ため上記共存薬物のみの溶液についても同様に分配率を
求めた。
【0035】
【数3】
【0036】図2〜5のグラフによれば、グリチルリチ
ン酸二カリウムはpH6以下において共存するマレイン
酸クロルフェニラミン,塩酸テトラヒドロゾリン,塩酸
ジフェンヒドラミン及び硝酸ナファゾリンのいずれにつ
いても脂溶性を向上させる作用を有することが認めら
れ、特にグリチルリチン酸二カリウム濃度がそのcmc
以上であれば、単独(グリチルリチン酸二カリウム無配
合)ではpH6よりも高いpH領域において高い脂溶性
を示すマレイン酸クロルフェニラミン及び塩酸ジフェン
ヒドラミンについては、pH6以下のpH領域において
もほぼ同様の脂溶性を維持することができ、一方、単独
ではpH7.4以下のpH領域で脂溶性のpH依存性が
ほとんどない塩酸テトラヒドロゾリン及び硝酸ナファゾ
リンについては、pH6以下のpH領域においてこれら
共存薬物の脂溶性を格段に向上させることが認められる
ことから、製剤中のグリチルリチン酸二カリウムの濃度
をcmc以上とすると共に、製剤pHを6以下、特にp
H5.5以下に調整することによって、グリチルリチン
酸二カリウムによる共存薬物の生体組織への浸透促進作
用が向上することが予想される。
【0037】[実施例1及び比較例1〜5]表2に示す
組成の点眼剤を調製し、各点眼剤のマレイン酸クロルフ
ェニラミンの抗ヒスタミン作用を下記方法によって評価
して、グリチルリチン酸二カリウムのマレイン酸クロル
フェニラミンに対する粘膜吸収促進作用の指標とした。
結果を表2に併記する。 <抗ヒスタミン作用の評価方法>起炎物質として炎症反
応の初期段階で即時型浮腫の発現に関与するヒスタミン
を使用した。即ち、麻酔下においてラットの上眼瞼結膜
下に0.1%ヒスタミン生理食塩水溶液20μlを注射
し、直後に各点眼剤又は生理食塩水(コントロール)3
0μlを点眼し、点眼剤等の表面張力で盛り上げた状態
で5分間、眼の表面に上記各点眼剤又は生理食塩水を接
触させた。ヒスタミン注射1時間後にラットを死亡さ
せ、上記上眼瞼を摘出して、注射部位にできた浮腫の重
量を測定して、各点眼剤及びコントロールの平均重量か
ら各点眼剤の浮腫抑制率を下記式により求め、各点眼剤
による抗ヒスタミン作用を下記基準により評価した。
【0038】
【数4】 評価基準 浮腫抑制率が0%以下 抗ヒスタミン作用がない 浮腫抑制率が0%を超え、5%以下 抗ヒスタミン作用が弱い 浮腫抑制率が5%を超え、10%以下 抗ヒスタミン作用がやや強い 浮腫抑制率が10%を超え、15%以下 抗ヒスタミン作用が強い 浮腫抑制率が15%を超える 抗ヒスタミン作用が非常に強い
【0039】
【表2】
【0040】表2の結果において、実施例1とグリチル
リチン酸二カリウム単独配合の比較例1,2とを比較す
れば、上記抗ヒスタミン作用はマレイン酸クロルフェニ
ラミンによる作用であることが認められ、更に実施例1
とグリチルリチン酸二カリウムを配合せず、製剤pHが
5.0である場合(比較例3)を比較すると、製剤pH
が5.0であればマレイン酸クロルフェニラミンによる
抗ヒスタミン作用はグリチルリチン酸二カリウムのcm
c以上の濃度配合によって格段に向上することが認めら
れる。一方、製剤pHが7.4であれば、グリチルリチ
ン酸二カリウム無配合(比較例4)であっても、cmc
以上の濃度配合(比較例5)であっても、強い抗ヒスタ
ミン作用を呈するが、グリチルリチン酸二カリウムによ
るマレイン酸クロルフェニラミンの抗ヒスタミン作用の
増強効果は得られないことが認められる。従って、グリ
チルリチン酸二カリウムをそのcmc以上の濃度で配合
すると共に、製剤pHを6以下に調整した本発明の点眼
剤によれば、共存薬物であるマレイン酸クロルフェニラ
ミンによる薬理効果が著しく増強されることが認められ
る。
【0041】以上の結果によれば、グリチルリチン酸二
カリウムをそのcmc以上の濃度で配合し、製剤pHを
6以下、特にpH5.5以下に調整することによって、
グリチルリチン酸二カリウムの粘膜からの生体内への浸
透性が高められてグリチルリチン酸二カリウムによる抗
炎症作用が増強されると共に、共存薬物の薬理効果も著
しく増強されることが認められる。このような共存薬物
の薬理効果の増強は、pH6以下、特にpH5.5以下
のpH領域では、グリチルリチン酸二カリウムの薬物キ
ャリアー機能が向上され、その結果、上記pH領域にお
ける有効成分の粘膜からの生体内への浸透性が高められ
るためと考えられる。
【0042】[実施例2〜5]表3に示す組成の点眼剤
を調製し、各点眼剤のラット上眼瞼における抗ヒスタミ
ン作用を上記抗ヒスタミン作用の評価方法において、点
眼剤の接触時間を1分間又は5分間とした以外は上記と
同様にして各点眼剤の浮腫抑制率を求め、その抗ヒスタ
ミン作用を評価した。結果を図6に示すと共に、表3に
併記する。
【0043】
【表3】
【0044】上記結果によれば、いずれの点眼剤であっ
ても抗浮腫作用(抗ヒスタミン作用)が認められ、特に
pH5.3以下で顕著に高い作用が認められた。
【0045】[実施例6〜16]表4及び表5に示す組
成の点眼剤、点鼻剤、喉スプレーを調製し、生理食塩水
をコントロールとして各製剤の抗ヒスタミン作用をラッ
ト上眼瞼を用いて上記評価方法によって評価した。結果
を表4及び表5に併記する。
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】グリチルリチン酸二カリウムの水−1−オクタ
ノール間における1−オクタノール層への分配率とpH
との関係を示すグラフである。
【図2】マレイン酸クロルフェニラミンの水−1−オク
タノール間における1−オクタノール層への分配率とp
Hとの関係を示すグラフである。
【図3】塩酸テトラヒドロゾリンの水−1−オクタノー
ル間における1−オクタノール層への分配率とpHとの
関係を示すグラフである。
【図4】塩酸ジフェンヒドラミンの水−1−オクタノー
ル間における1−オクタノール層への分配率とpHとの
関係を示すグラフである。
【図5】硝酸ナファゾリンの水−1−オクタノール間に
おける1−オクタノール層への分配率とpHとの関係を
示すグラフである。
【図6】本発明の実施例2〜5の点眼剤による浮腫抑制
率とpHとの関係を示すグラフである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリチルリチン酸、グリチルリチン酸二
    カリウム、グリチルリチン酸三カリウム、グリチルリチ
    ン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、グ
    リチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸二
    アンモニウムから選ばれる1種又は2種以上のグリチル
    リチン酸類を含有する粘膜外用剤における上記グリチル
    リチン酸類の濃度を該グリチルリチン酸類の臨界ミセル
    濃度以上とすると共に、上記製剤のpHを4〜6に調整
    することによって、上記グリチルリチン酸類の粘膜から
    の吸収性を向上させることを特徴とする粘膜吸収性の向
    上方法。
  2. 【請求項2】 更に、上記製剤に上記グリチルリチン酸
    類以外の有効成分を配合することによって、上記グリチ
    ルリチン酸類による上記有効成分の粘膜吸収促進作用を
    向上させる請求項1記載の粘膜吸収性の向上方法。
  3. 【請求項3】 上記グリチルリチン酸類と眼科用有効成
    分及び耳鼻科用有効成分から選ばれる1種又は2種以上
    の有効成分とを配合すると共に、上記請求項2記載の粘
    膜吸収性の向上方法によって上記グリチルリチン酸類及
    び上記有効成分の粘膜からの吸収性が向上された粘膜外
    用剤。
  4. 【請求項4】 点眼剤として調製された請求項3記載の
    粘膜外用剤。
  5. 【請求項5】 点鼻剤として調製された請求項3記載の
    粘膜外用剤。
JP32945497A 1997-11-13 1997-11-13 粘膜吸収性の向上方法及び粘膜外用剤 Pending JPH11147825A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32945497A JPH11147825A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 粘膜吸収性の向上方法及び粘膜外用剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32945497A JPH11147825A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 粘膜吸収性の向上方法及び粘膜外用剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11147825A true JPH11147825A (ja) 1999-06-02

Family

ID=18221566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32945497A Pending JPH11147825A (ja) 1997-11-13 1997-11-13 粘膜吸収性の向上方法及び粘膜外用剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11147825A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001097865A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Lion Corp 眼科用組成物
JP2001158750A (ja) * 1999-12-02 2001-06-12 Lion Corp 眼科用組成物及び抗アレルギー薬の持続性向上方法
JP2002114686A (ja) * 2000-10-11 2002-04-16 Hisamitsu Pharmaceut Co Inc 点眼剤組成物
EP1226831A1 (en) * 2001-01-30 2002-07-31 Leandro Baiocchi Aqueous pharmaceutical solutions with trisubstituted glycyrrhizic acid salts
JP2010265326A (ja) * 2010-08-25 2010-11-25 Lion Corp 眼科用組成物
JP2013064017A (ja) * 2013-01-11 2013-04-11 Lion Corp 眼科用組成物
CN113797216A (zh) * 2021-10-29 2021-12-17 成都市第五人民医院 一种甘草酸二铵的应用
JP2022088923A (ja) * 2020-12-03 2022-06-15 ライオン株式会社 眼科用組成物及び眼科用組成物の保存効力向上方法
CN118949256A (zh) * 2024-10-12 2024-11-15 无锡市检验检测认证研究院(无锡市计量测试院、无锡市纤维检验中心) 一种甘草酸/泛醇二元液态超分子自组装体系及其制备方法

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001097865A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Lion Corp 眼科用組成物
JP2001158750A (ja) * 1999-12-02 2001-06-12 Lion Corp 眼科用組成物及び抗アレルギー薬の持続性向上方法
JP2002114686A (ja) * 2000-10-11 2002-04-16 Hisamitsu Pharmaceut Co Inc 点眼剤組成物
EP1226831A1 (en) * 2001-01-30 2002-07-31 Leandro Baiocchi Aqueous pharmaceutical solutions with trisubstituted glycyrrhizic acid salts
JP2010265326A (ja) * 2010-08-25 2010-11-25 Lion Corp 眼科用組成物
JP2013064017A (ja) * 2013-01-11 2013-04-11 Lion Corp 眼科用組成物
JP2022088923A (ja) * 2020-12-03 2022-06-15 ライオン株式会社 眼科用組成物及び眼科用組成物の保存効力向上方法
CN113797216A (zh) * 2021-10-29 2021-12-17 成都市第五人民医院 一种甘草酸二铵的应用
CN118949256A (zh) * 2024-10-12 2024-11-15 无锡市检验检测认证研究院(无锡市计量测试院、无锡市纤维检验中心) 一种甘草酸/泛醇二元液态超分子自组装体系及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10736841B2 (en) Bepotastine compositions
JP5549669B2 (ja) 眼科用組成物、ドライアイ治療剤及びビタミンaの安定化方法
JP2005508866A (ja) ヒアルロン酸を含んでなる眼用組成物
US12274702B2 (en) Nasal compositions comprising alcaftadine
JPS6322021A (ja) 眼圧制御剤
JP2011021002A (ja) 眼科用組成物
US20150342874A1 (en) Ophthalmic Formulations of Squalamine
US20050080043A1 (en) Self-preserved antibacterial nasal, inhalable, and topical ophthalmic preparations and medications
JPH11147825A (ja) 粘膜吸収性の向上方法及び粘膜外用剤
KR20030001490A (ko) 점안제
JPH11189533A (ja) 点眼薬
Andrés-Guerrero et al. The use of mucoadhesive polymers to enhance the hypotensive effect of a melatonin analogue, 5-MCA-NAT, in rabbit eyes
US20090142321A1 (en) Opthalmic composition
KR20060135769A (ko) 서방형 제제
JP2010043068A (ja) 眼科用組成物及びなみだ目改善剤
JP2002161032A (ja) 粘膜適用組成物
CA2248881A1 (en) Ophthalmological composition of the type which undergoes liquid-gel phase transition
RU2854644C1 (ru) Композиции для интраназального применения, содержащие алкафтадин
JP2011011984A (ja) 仮性近視治療薬
AU2015258244B2 (en) Ophthalmic formulations of squalamine
JPH06227988A (ja) 眼科用外用剤
JPH115750A (ja) 点眼剤
CN1389206A (zh) 一种抗白内障眼药和角膜渗透促进剂氮酮的眼科应用

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060628

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061025