JPH11158282A - 硬化性樹脂の製造方法および硬化性樹脂組成物 - Google Patents

硬化性樹脂の製造方法および硬化性樹脂組成物

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JPH11158282A
JPH11158282A JP34410497A JP34410497A JPH11158282A JP H11158282 A JPH11158282 A JP H11158282A JP 34410497 A JP34410497 A JP 34410497A JP 34410497 A JP34410497 A JP 34410497A JP H11158282 A JPH11158282 A JP H11158282A
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meth
acrylate
curable resin
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JP34410497A
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English (en)
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Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
Masao Takei
正雄 武井
Akira Washimi
章 鷲見
Takenao Yamamura
武尚 山村
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム弾性および基材との密着性に優れた硬化
物を形成する硬化性樹脂組成物、および、この硬化性樹
脂組成物に用いられるシリコーン系の硬化性樹脂を簡単
な工程で製造する方法を提供する。 【解決手段】 分子量が比較的大きくかつ両末端にSi
−H基を有するα,ω型ポリシロキサンに、多官能(メ
タ)アクリレ−ト化合物を付加させて硬化性樹脂を製造
する。また、本発明の硬化性樹脂組成物は、この硬化性
樹脂と(メタ)アクリレート化合物とからなる。本発明
の方法により製造された硬化性樹脂は、分子内における
(メタ)アクリロイル基の間隔が離れているため、この
硬化性樹脂からなる組成物の硬化物において架橋点の密
度が過剰に高くなることを防止しやすいのでゴム弾性に
優れる。原料ポリシロキサンの末端ケイ素原子がアルコ
キシ基および/またはアリールオキシ基をもつ場合に
は、基材との密着性が向上するため好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化性樹脂の製造
方法および硬化性樹脂組成物に関する。この製造方法に
より得られた樹脂を用いた硬化性樹脂組成物は、耐熱性
エラストマー材料、低応力封止剤およびシーラント等に
有用である。
【0002】
【従来の技術】シリコーン樹脂は、シリコーンゴムに代
表されるように耐熱性エラストマー材料として有用な材
料である。しかし、シリコーン材料は一般に基材との密
着性に乏しいため、その用途には制限があった。また、
従来のシリコーンエラストマーは主に、原料を熱または
湿式硬化させているが、これらの方法に比べて経済的に
有利な紫外線などによる高速硬化が可能であってシリコ
ーンエラストマーを与えうる硬化性樹脂の開発が望まれ
ている。
【0003】一方、末端および/または側鎖に(メタ)
アクリロイル基を有するオルガノポリシロキサンからな
る硬化性樹脂は、重合反応性および紫外線硬化性に優れ
ているため、離型紙用樹脂、コーティング剤およびプリ
ント基板の腐食防止剤等に使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの用途に好適
な、基材との密着性に優れた高速硬化性のシリコーン樹
脂原料を製造する方法として、本発明者らは、特願平8
−337503号において下記式(I)に示す化合物に
(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する多官能(メ
タ)アクリレート化合物を付加させる製造方法を提案し
ている。この製造方法によれば、透明性、光沢性、剥離
性、表面潤滑性および撥水・撥油性に優れた硬化物を与
える硬化性樹脂を、簡単な工程で製造することができ
る。また、本発明者らは上記出願において、この方法に
より得られた硬化性樹脂を含む組成物を上記高速硬化性
のシリコーン樹脂原料として提案している。しかし、上
記出願に記載の硬化性樹脂組成物から得られた硬化物
は、伸び率が10%以下と低いため耐熱性エラストマー
材料としては不適当であった。
【0005】本発明の目的は、紫外線硬化性を有するシ
リコーン系の硬化性樹脂であって、ゴム弾性および基材
との密着性に優れた硬化物を形成する硬化性樹脂組成物
に利用可能な硬化性樹脂を、簡単な工程で製造する方法
を提供することにある。また、本発明の他の目的は、こ
の製造方法により得られた硬化性樹脂からなる硬化性樹
脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記出願
(特願平8−337503号)とは異なり分子量が比較
的高く、かつ末端ケイ素に水素原子を有するα,ω型ポ
リシロキサンを用いることにより、上記の課題が解決さ
れることを見出して、本発明を完成したのである。
【0007】すなわち、本発明における第1発明の硬化
性樹脂の製造方法は、下記式(I)に示す構造式で表さ
れる有機ケイ素化合物に、(メタ)アクリロイル基を2
つ以上有する多官能(メタ)アクリレート化合物を付加
させることを特徴とする。
【0008】
【化2】 (ただし、R1 およびR4 はそれぞれアルコキシ基、ア
リールオキシ基、アルキル基、シクロアルキル基または
アリール基であり、R2 およびR3 はそれぞれアルキル
基、シクロアルキル基またはアリール基であり、nは1
01〜10,000の正数である。)
【0009】第1発明の製造方法によると、両末端に少
なくとも一つの(メタ)アクリロイル基を有するオルガ
ノポリシロキサンからなる硬化性樹脂を得ることができ
る。上記式(I)に示す化合物は上記出願に比べてnの
値が大きく、また上記出願と同様に一分子中に2つのS
iH基しかもたないので、ヒドロシリル化反応は上記式
(I)に示す化合物の両末端のみにおいて起こる。した
がって、分子の側鎖または側鎖と末端とに多数のSiH
基を有するオルガノポリシロキサンを用いる場合とは異
なり、本発明の方法により得られた硬化性樹脂は、その
硬化物において架橋点の密度が過剰に高くなることを防
止しやすいのでゴム弾性に優れる。特に、第4発明のよ
うにnが200〜5,000である場合にはその効果が
大きい。
【0010】また、本発明における第2発明の硬化性樹
脂の製造方法は、第1発明の製造方法において、上記式
(I)におけるR1 がアルコキシ基またはアリールオキ
シ基であることを特徴とする。すなわち、上記式(I)
に示す化合物は、末端ケイ素が少なくとも一つのアルコ
キシ基および/またはアリールオキシ基を有するα,ω
型ポリシロキサンである。この末端ケイ素に結合したア
ルコキシ基および/またはアリールオキシ基は、上記式
(I)に示す化合物およびこの化合物から製造された硬
化性樹脂から形成された硬化物の密着性を高める効果が
ある。特に、上記式(I)におけるR1 およびR4 がい
ずれもアルコキシ基またはアリールオキシ基である第3
発明によると、この相溶性および密着性向上効果が一層
大きなものとなるため好ましい。
【0011】また、本発明における第5発明の硬化性樹
脂組成物は、第1発明〜第4発明の方法により製造され
た硬化性樹脂と(メタ)アクリレート化合物からなるこ
とを特徴とする。この「(メタ)アクリレート化合物」
としては、前記硬化性樹脂の製造に用いた多官能(メ
タ)アクリレート化合物を用いてもよいし、それ以外の
(メタ)アクリレート化合物を用いてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書においては、アクリレ−トおよび/また
はメタクリレートを(メタ)アクリレートと、アクリロ
イル基および/またはメタクリロイル基を(メタ)アク
リロイル基と表す。本発明における第1発明の硬化性樹
脂の製造方法は、上記式(I)に示す有機ケイ素化合
物、すなわち末端にSi−H基を有しかつ分子量が比較
的大きいα,ω型ポリシロキサンに、(メタ)アクロイ
ル基を2つ以上有する多官能(メタ)アクリレート化合
物を付加させものである。
【0013】まず、「式(I)に示す有機ケイ素化合
物」について説明する。上記式(I)において、R1
よびR4 はそれぞれアルコキシ基、アリールオキシ基、
アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であ
る。この「アルコキシ基」の例としてはメトキシ基、エ
トキシ基、n−およびi−プロポキシ基、n−、i−お
よびt−ブトキシ基等が挙げられ、「アリールオキシ
基」の例としてはフェノキシ基等が挙げられる。また、
「アルキル基」の例としてはメチル基、エチル基、n−
およびi−プロピル基、n−、i−およびt−ブチル基
等が、「シクロアルキル基」の例としてはシクロヘキシ
ル基等が、「アリール基」の例としてはフェニル基等が
挙げられる。なお、式(I)に示す化合物一分子中には
二つのR1 が含まれるが、これらは同じ基であってもよ
いし異なる基であってもよい。また、一分子中に含まれ
る二つのR4 も、同じ基であってもよいし異なる基であ
ってもよい。更に、R1 とR4 とは、同じ基であっても
よいし異なる基であってもよい。
【0014】また、上記式(I)において、R2 および
3 はそれぞれアルキル基、シクロアルキル基またはア
リール基である。「アルキル基」、「シクロアルキル
基」および「アリール基」としては、R1 およびR4
説明においてそれぞれ例示したもの等を用いることがで
きる。なお、R2 とR3 とは同じ基であってもよいし異
なる基であってもよい。更に、一分子中に含まれるn個
のR2 は全て同じ基であっても二種以上の異なる基であ
ってもよく、R3 についても同様である。
【0015】本発明としては、第2発明のようにR1
アルコキシ基またはアリールオキシ基であることが好ま
しく、第3発明のようにR1 およびR4 がいずれもアル
コキシ基またはアリールオキシ基であることが更に好ま
しい。この場合には、末端ケイ素が水素原子に加えてア
ルコキシ基およびアリールオキシ基から選択された基を
二つ有することとなるので、上記式(I)に示す化合物
およびこれから製造された硬化性樹脂から形成された硬
化物の基材への密着性が大きく向上するためである。
【0016】上記式(I)におけるR1 〜R4 は、得ら
れる硬化性樹脂または硬化性樹脂組成物の要求性能に応
じて適当なものを選択すればよい。このうち、R2 およ
びR3 がメチル基またはエチル基である化合物を用いる
場合には、この化合物を安価な原料から製造可能である
とともに、ここで、剥離性、表面潤滑性および撥水・撥
油性等のいわゆる「シリコーンの特性」を付与しやすい
ため好ましく、R2 およびR3 が全てメチル基である化
合物は更に好ましい。また、一分子中に存在する二つの
1 および二つのR4 がそれぞれ同じ基である場合に
は、この化合物の合成が容易であるため好ましく、更に
1 とR4 とが同じ基であることがより好ましい。ま
た、R1 およびR4 がエトキシ基である場合には、この
化合物の毒性が低いという利点がある。
【0017】上記式(I)におけるnは101〜10,
000の正数である。nが101未満では、本発明の方
法により得られた硬化性樹脂またはこれを用いた硬化性
樹脂組成物が、十分なゴム弾性を有する硬化物を形成す
ることができない。良好なゴム弾性を得るためにはnを
200以上とすることが好ましく、300以上とするこ
とがさらに好ましい。一方、nが10,000を超える
と、硬化性樹脂またはこれを用いた硬化性樹脂組成物の
粘度が高くなりすぎて取り扱いが困難となったり、式
(I)に示す化合物に多官能(メタ)アクリレート化合
物を付加させる反応の進行が遅くなって生産性が低下し
たり、この硬化性樹脂の硬化性が低下したりする場合が
ある。このため、nは5,000以下とすることが好ま
しく、3,000以下とすることがさらに好ましい。
【0018】なお、上記式(I)におけるR1 およびR
4 がいずれもアルコキシ基またはアリールオキシ基であ
る化合物は、例えば下記式(II)に示す反応式により、す
なわちポリシロキサン−α,ω−ジオールとトリアルコ
キシ(またはアリールオキシ)シランとの脱アルコール
(またはフェノール)反応により得ることができる。こ
の反応は、トリアルコキシ(またはアリールオキシ)シ
ランが過剰となる条件下で行うことが好ましい。また、
反応時にはp−トルエンスルホン酸または三フッ化酢酸
等のエステル交換触媒を用いてもよいし、エステル交換
触媒を使用しなくてもよい。
【0019】
【化3】
【0020】次に、前記式(I)に示す化合物に付加さ
せる「(メタ)アクリロイル基を2つ以上有する多官能
(メタ)アクリレート化合物」について説明する。該多
官能(メタ)アクリレート化合物としては、ジエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アク
リレート、ネオペンチルグリコールエチレンオキシド
(以下、「エチレンオキシド」をEOという。)変性ジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールプロピ
レンオキシド(以下、「プロピレンオキシド」をPOと
いう。)変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール
A EO変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノール
A PO変性ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノ
ールA EO変性ジ(メタ)アクリレート、水添ビスフ
ェノールA PO変性ジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロ
ールプロパンEO変性ジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパンPO変性ジ(メタ)アクリレート、グ
リセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリンEO変性
ジ(メタ)アクリレート、グリセリンPO変性ジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンEO変性ト
リ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンPO
変性トリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メ
タ)アクリレート、グリセリンEO変性トリ(メタ)ア
クリレート、グリセリンPO変性トリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールEO変性テトラ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールPO変性テトラ(メ
タ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールEO変性トリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールPO変性
トリ(メタ)アクリレート、ジメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレートおよびトリメチロールプロパンア
リルエーテルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの他にも、(メタ)アクリロイル基を2つ以上有
する化合物であれば特に限定されることなく用いること
ができるが、分子中に水酸基を有しないものが好まし
い。また、二官能のものよりも三官能のもののほうがゴ
ムとしての強度が高い傾向にあるため好ましい。これ
は、三官能の場合に比べて二官能では架橋点が少ないた
めと考えられる。
【0021】次いで、上記式(I)に示す化合物に多官
能(メタ)アクリレート化合物を「付加させる」方法に
ついて説明する。これは、前記化合物の両末端にあるS
i−H基と多官能(メタ)アクリレート化合物の(メ
タ)アクリロイル基とのヒドロシリル化反応であり、第
8族金属触媒の存在下等において進行する。この「第8
族金属触媒」としては、コバルト、ニッケル、ルテニウ
ム、ロジウム、パラジウム、イリジウムおよび白金等の
第8族金属の単体、有機金属錯体、金属塩および金属酸
化物等が挙げられる。これらの中で、触媒活性の高さや
取り扱いの容易さ等の理由から、白金の金属単体、有機
金属錯体、金属塩および金属酸化物が好ましく、有機白
金錯体を用いることが特に好ましい。この触媒は、上記
式(I)に示す化合物と多官能(メタ)アクリレート化
合物との合計量に対して0.1〜5重量%用いることが
好ましい。
【0022】また、本発明では上記式(I)におけるn
の値が101〜10,000と比較的高いため、この上
記式(I)に示す化合物と多官能(メタ)アクリレート
化合物とのヒドロシリル化反応を行う際に、系が不均一
となる場合があるので反応溶媒を用いることが好まし
い。この溶媒としては、原料および生成物を溶解可能で
ありかつ反応条件下で不活性であるものを用いればよ
く、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサンおよびミネラ
ルスピリッツ等が好適である。ヒドロシリル化反応にお
けるその他の反応条件については特に限定されないが、
好ましい反応温度は20〜80℃であり、好適な反応時
間は2〜10時間である。
【0023】多官能(メタ)アクリレート化合物として
アクリロイル基を3つもつ化合物を用いた場合につい
て、このヒドロシリル化反応により生成する硬化性樹脂
の例を、下記式(III)および式(IV)に模式的に示
す。
【0024】
【化4】
【0025】このとき、上記式(III)に示す硬化性樹
脂と上記式(IV)に示す硬化性樹脂とが併産する可能性
があり、これらの生成比は、上記式(I)に示す化合物
と多官能(メタ)アクリレート化合物との仕込み比等に
より調節することができる。例えば、上記式(I)に示
す化合物のSi−H基に対して過剰となるモル数の多官
能(メタ)アクリレート化合物を存在させることによ
り、主に上記式(III)に示す硬化性樹脂が得られる。
このように多官能(メタ)アクリレート化合物が過剰と
なる条件で反応を行うことは、反応時のゲル化を抑制す
る点からも好ましい。
【0026】前記方法で製造された硬化性樹脂は、両末
端にそれぞれ一つ以上の(メタ)アクリロイル基を有す
ることから、熱、紫外線および電子線等により硬化させ
ることができる。また、この硬化性樹脂は主鎖がシロキ
サン結合からなるので、剥離性、表面潤滑性および撥水
・撥油性等のシリコーンの特性を示す硬化物を得ること
が可能である。また、樹脂の硬化前または硬化後におい
て、このアルコキシ基および/またはアリールオキシ基
を更なる反応に用いることも可能である。
【0027】本発明の第5発明における硬化性樹脂組成
物は、前記方法により製造された硬化性樹脂と(メタ)
アクリレート化合物からなる。この第5発明における
「(メタ)アクリレート化合物」としては、フェノール
EO変性(メタ)アクリレート、フェノールPO変性
(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メ
タ)アクリレート、ノニルフェノールPO変性(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メ
タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレー
ト、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリ
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、テト
ラエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、1,
4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,5
−ペンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、1,9
−ノナンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールEO変性モノ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールPO変性モノ(メタ)アクリレー
ト、ビスフェノールA EO変性モノ(メタ)アクリレ
ート、ビスフェノールA PO変性モノ(メタ)アクリ
レート、水添ビスフェノールA EO変性モノ(メタ)
アクリレート、水添ビスフェノールA PO変性モノ
(メタ)アクリレート等を挙げることができ、更に第1
発明に関して説明した上記多官能(メタ)アクリレート
化合物を使用できる。これらのうち、一種のみを用いて
もよいし、二種以上を併用してもよい。
【0028】前記硬化性樹脂組成物において、硬化性樹
脂と上記(メタ)アクリレート化合物との配合割合は使
用目的により異なり、特に限定されるものではないが、
硬化性樹脂100重量部に対する(メタ)アクリレート
化合物の配合割合は5〜100重量部とすることが好ま
しく、10〜50重量部とすることがより好ましい。
(メタ)アクリレート化合物の割合が5重量部未満で
は、架橋点が少なすぎて硬化物が脆くなり、ゴムとして
の強度が不足する場合がある。一方、(メタ)アクリレ
ート化合物の割合が100重量部を超えると、架橋点が
多くなりすぎて硬化物が硬くなり、ゴムとしての伸びが
悪くなるので好ましくない。
【0029】また、本発明の硬化性樹脂組成物は、この
組成物を均一にしたり粘度を調節したりするなどのため
に有機溶媒を含有することが好ましい。この溶媒として
は、組成物を溶解可能できるものを用いればよく、例え
ば、炭素数2以上のアルコール、ジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサンおよびミネラル
スピリッツ等が好適である。組成物に含有させる溶媒
は、反応時に用いる溶媒と同じものでもよいし、また反
応後に他の溶媒に置き換えてもよい。組成物中に含まれ
る溶媒の量は、硬化性樹脂と(メタ)アクリレート化合
物との合計量100重量部に対して30〜300重量部
とすることが好ましく、50〜200重量部とすること
がより好ましい。溶媒量が上記範囲未満では、組成物が
不均一となったり、粘度が高すぎて取り扱いが困難とな
ったりする場合がある。一方、上記範囲を超える量の溶
媒を使用すると、組成物の硬化中もしくは硬化後に多量
の溶剤を除去しなくてはならないので好ましくない。
【0030】本発明における硬化性樹脂組成物の硬化方
法は特に限定されないが、熱硬化、紫外線硬化および電
子線硬化を行うことが好適である。その具体的な方法と
しては、通常行われているこれらの硬化手段をそのまま
適用することができる。
【0031】本発明の硬化性樹脂組成物によると、最大
引張強度30〜100kgf/cm2、最大伸率200
〜500%の硬化物を得ることができ、さらには最大引
張強度20〜200kgf/cm2、最大伸率100〜
1,000%の硬化物を得ることが可能である。
【0032】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
より具体的に説明する。 (1)硬化性樹脂の合成 (合成例1)これは、硬化性樹脂の原料としての、上記
式(I)に示す有機ケイ素化合物を合成する例である。
下記式(1)に示す反応式により、上記式(I)におけ
るR1 およびR4 のいずれもがエトキシ基であり、R2
およびR3 のいずれもがメチル基であり、nが約400
であるα,ω型ポリジメチルシロキサン(以下、「シリ
コーンA」という。)を合成した。
【0033】
【化5】
【0034】使用した原料は次のとおりである。 〔原料〕 (1) ポリジメチルシロキサン−α,ω−ジオール(東
芝シリコーン株式会社製、商品名「YF−3057」、
数平均分子量約30,000(ポリスチレン換算)) (2) トリエトキシシラン(東亞合成株式会社製、商品
名「トリエス」)
【0035】以下、反応操作を説明する。 攪拌機、温度計および冷却機を備えた100mlの四
つ口フラスコに、ポリジメチルシロキサン−α,ω−ジ
オール120.0g(4.0mmol;OH基にして
8.0mmol)を仕込み、真空脱気した後に系内を窒
素置換した。 反応装置を60℃に昇温してトリエトキシシラン2
0.0g(122mmol)を加え、系内を60℃に保
ちながら攪拌して反応を進行させた。 ガスクロマトグラフィーにより反応の進行を追跡し
た。6時間後、原料のトリエトキシシランと副生したエ
タノールとの組成比が変化しなくなったことを確認して
反応を終了した。 得られた反応液から、過剰のトリエトキシシランおよ
び副生したエタノールを減圧下で除去した。更に、加熱
真空雰囲気下(60〜70℃、0.01torr)にお
いて揮発性不純物を除去して、無色透明の粘稠液体12
2.4gを得た。
【0036】得られた物質は、そのIRチャートの2,
200cm-1付近に、末端ケイ素に結合した水素原子の
存在を示すピークがみられた。また、この物質のNMR
チャートにおいて、3.8ppmのピーク(末端ケイ素
に結合したエトキシ基において酸素に隣接する炭素原子
に結合した水素原子(Si−OCH2 −)に対応する)
と、4.7ppmのピーク(末端ケイ素に結合した水素
原子(Si−H)に対応する)とのピーク面積の比か
ら、末端ケイ素に結合したエトキシ基の数と水素原子の
数との比が2:1であることが判った。以上より、上記
式(I)におけるR1 およびR4 がエトキシ基であり、
2 およびR3 がメチル基であるシリコーンAが合成さ
れたことを確認した。
【0037】(合成例2)合成例1で用いたものとは数
平均分子量の異なるポリジメチルシロキサン−α,ω−
ジオール(東亞合成株式会社製、商品名「HK−2
0」、数平均分子量約18,000(ポリスチレン換
算))を用いた点以外は合成例1と同様の方法により、
上記式(I)におけるR1 およびR4 のいずれもがエト
キシ基であり、R2 およびR3 のいずれもがメチル基で
あり、nが約250であるα,ω型ポリジメチルシロキ
サン(以下、「シリコーンB」という。)を合成した。
【0038】(合成例3)合成例1で用いたトリエトキ
シシランに代えてジメチルモノメトキシシランを用いた
点以外は合成例1と同様の方法により、上記式(I)に
おけるR1 〜R4のいずれもがメチル基であり、nが約
400であるα,ω型ポリジメチルシロキサン(以下、
「シリコーンC」という。)を合成した。
【0039】(合成例4)合成例1で用いたものとは数
平均分子量の異なるポリジメチルシロキサン−α,ω−
ジオール(信越化学株式会社製、商品名「KF−970
1」、数平均分子量約4,000(ポリスチレン換
算))を用いた点以外は合成例1と同様の方法により、
上記式(I)におけるR1 およびR4 のいずれもがエト
キシ基であり、R2 およびR3 のいずれもがメチル基で
あり、nが約60であるα,ω型ポリジメチルシロキサ
ン(以下、「シリコーンD」という。)を合成した。
【0040】(2)硬化性樹脂組成物の製造 (実施例1)合成例1で得たシリコーンAに、下記式
(2)に示す反応式により、トリメチロールプロパンP
O変性トリアクリレート(アクリレート化合物)を付加
させて硬化性樹脂(以下、「アクリルシリコーン樹脂A
−1」という。)を製造した。
【0041】
【化6】
【0042】以下、その反応操作を説明する。 攪拌機、温度計および冷却器を備えた100mlの反
応器に、シリコーンAを100.0g(3.3mmo
l)、PO付加モル数2のトリメチロールプロパンPO
変性トリアクリレート(東亞合成株式会社製、商品名
「アロニックスM−320」)を10.0g(15.6
mmol)、トルエンを110.0g仕込み、真空脱気
した後に系内を窒素置換した。 オイルバスにより系内を70〜80℃に昇温した後、
PtCl2 (C6 5CN)2 の0.05Mベンゾニト
リル溶液100μlを仕込み、系内を70〜80℃に保
ちながら攪拌して反応を進行させた。 6時間後、系を冷却して反応を終了させ、アクリルシ
リコーン樹脂A−1、過剰の(すなわち、シリコーンA
と反応していない)トリメチロールプロパンPO変性ト
リアクリレート、およびトルエン溶剤からなる、微黄色
透明の硬化性樹脂組成物を得た。この硬化性樹脂組成物
全体に占めるトルエン溶剤の割合は50重量%であっ
た。
【0043】(実施例2〜6および比較例1)得られる
硬化性樹脂組成物において、シリコーンAの100重量
部に対するM−320の量が下記表1に示す割合となる
ように仕込み量を代えた点以外は実施例1と同様にし
て、実施例2〜6および比較例1の硬化性樹脂組成物を
製造した。
【0044】(実施例7〜12および比較例2)α,ω
型ポリジメチルシロキサンおよびこれに反応させるアク
リレ−ト化合物として表1に示すものを使用した。各硬
化性樹脂組成物の製造において、シリコーンおよびアク
リレ−ト化合物の量が下記表1に示す重量比となるよう
に仕込み、この他の点については実施例1と同様の方法
により、実施例7〜12および比較例2の硬化性樹脂組
成物を製造した。なお、表1における「M−310」
は、PO付加モル数1のトリメチロールプロパンPO変
性トリアクリレート(東亞合成株式会社製、商品名「ア
ロニックスM−310」)であり、「M−220」はト
リプロピレングリコールジアクリレート(東亞合成株式
会社製、商品名「アロニックスM−220」)である。
【0045】
【表1】
【0046】(3)硬化性樹脂組成物の評価 実施例1〜12および比較例1、2により得られた硬化
性樹脂組成物に熱開始剤もしくは光開始剤を添加して硬
化させ、硬化物のゴム弾性および密着性を下記の方法に
より評価した。評価結果を表1に併せて示す。なお、熱
開始剤としてはジクミルペルオキシド(キシダ化学株式
会社製)を、光開始剤としては2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニル−プロパン−1−オン(チバガイギ
ー株式会社製、商品名「ダロキュア1173」)を使用
した。
【0047】(3−1)ゴム弾性 下記の条件で熱硬化させることによりシート型の硬化物
を作成し、その伸び、強度およびゴム弾性が感じられる
かどうかの感触を官能評価した。評価結果は、伸びおよ
び強度については◎;良好>○>△>×;不良、の四段
階で示し、感触については○;ゴム弾性あり>△;少し
あり>×;なし、の三段階で示す。 [シート作製方法] 開始剤;ジクミルペルオキシド 1wt%添加 成形型;テフロン製シャーレ皿 成形方法;硬化性樹脂組成物の厚さが約2mmとなるよ
うに流し込む [熱硬化条件] 溶剤除去;120℃で1時間 硬化方法;140℃で1時間、その後180℃でさらに
1時間熱キュア
【0048】(3−2)密着性 下記の条件で硬化膜を作成し、得られた硬化膜につい
て、JIS K 5400の「碁盤目テープ法」により
密着性を評価した。評価結果は、○;100/100〜90/10
0、△;89/100〜50/100、×;49/100以下、の三段階で
示す。 〔成膜方法〕 開始剤;ダロキュア1173 3wt%添加 基板:ガラス板 塗布方法:20μmバーコート 〔紫外線照射条件〕 ランプ:80W/cm集光型高圧水銀ランプ ランプ高さ:10cm コンベアスピード:10m/min 照射回数:10回 溶剤除去;光硬化後、140℃で1時間熱キュア
【0049】表1から判るように、実施例1〜12の組
成物から形成された硬化物は、いずれもゴム弾性および
密着性が良好あるいはほぼ良好であり、硬化性樹脂の製
造にシリコーンAを用いた実施例1〜4ではゴム弾性が
特に優れていた。また、アクリレート化合物の使用量が
多めになると硬化物がやや硬くなる傾向がみられ(実施
例5、6、10)、二官能のアクリレート化合物を用い
た実施例11では実施例8に比べて硬化物の引張強度が
やや弱い傾向であった。式(I)におけるR1およびR
4 のいずれもがアルキル基であるシリコーンCを用いて
製造した実施例12では、R1 およびR4 のいずれもが
アルコキシ基である実施例1〜11に比べて密着性がや
や低かった。
【0050】これに対して、未反応のアクリレート化合
物を実質的に含まない組成物である比較例1では、硬化
物がゼリー状でありゴム弾性が不良であった。また、式
(I)におけるnの値が本発明範囲よりも小さいシリコ
ーンDから製造された比較例2では、硬化物はほとんど
伸びず感触も硬かった。
【0051】なお、実施例1〜12および比較例1、2
の組成物は、いずれも上記の条件で硬化し、熱硬化性お
よび紫外線硬化性は良好であった。各硬化物のゴム弾性
および密着性は硬化方法が熱であるか紫外線であるかに
よらず同様の傾向を示した。
【0052】なお、本発明においては、前記具体的実施
例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の
範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
【0053】
【発明の効果】本発明の製造方法による硬化性樹脂は、
熱、紫外線および電子線等により硬化させることができ
るとともに、その硬化物はゴム弾性および密着性に優
れ、さらに、シリコーン樹脂からなるので耐熱性も良好
である。したがって、耐熱性エラストマー材料、低応力
封止剤およびシーラント等として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山村 武尚 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社名古屋総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)に示す構造式で表される有
    機ケイ素化合物に、(メタ)アクリロイル基を2つ以上
    有する多官能(メタ)アクリレート化合物を付加させる
    ことを特徴とする硬化性樹脂の製造方法。 【化1】 (ただし、R1 およびR4 はそれぞれアルコキシ基、ア
    リールオキシ基、アルキル基、シクロアルキル基または
    アリール基であり、R2 およびR3 はそれぞれアルキル
    基、シクロアルキル基またはアリール基であり、nは1
    01〜10,000の正数である。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の式(I)におけるR1
    アルコキシ基またはアリールオキシ基である請求項1記
    載の硬化性樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の式(I)におけるR4
    アルコキシ基またはアリールオキシ基である請求項2記
    載の硬化性樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の式(I)におけるnが2
    00〜5,000の正数である請求項1、2または3記
    載の硬化性樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜請求項4記載のいずれかの方
    法により製造された硬化性樹脂および(メタ)アクリレ
    ート化合物からなる硬化性樹脂組成物。
JP34410497A 1997-11-27 1997-11-27 硬化性樹脂の製造方法および硬化性樹脂組成物 Pending JPH11158282A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005042097A (ja) * 2003-07-07 2005-02-17 Shin Etsu Chem Co Ltd 新規なオルガノポリシロキサン・グリセリン誘導体交互共重合体およびそれを含有する化粧料
WO2006068986A1 (en) * 2004-12-20 2006-06-29 Amo Groningen B.V. Polysiloxanes, method of synthesis and ophthalmic compositions
JP2008153602A (ja) * 2006-12-20 2008-07-03 Yokohama Rubber Co Ltd:The 発光素子用封止材組成物、その硬化物および発光素子封止体

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JP2005042097A (ja) * 2003-07-07 2005-02-17 Shin Etsu Chem Co Ltd 新規なオルガノポリシロキサン・グリセリン誘導体交互共重合体およびそれを含有する化粧料
WO2006068986A1 (en) * 2004-12-20 2006-06-29 Amo Groningen B.V. Polysiloxanes, method of synthesis and ophthalmic compositions
JP2008153602A (ja) * 2006-12-20 2008-07-03 Yokohama Rubber Co Ltd:The 発光素子用封止材組成物、その硬化物および発光素子封止体

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