JPH111646A - 消去性着色剤組成物 - Google Patents

消去性着色剤組成物

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JPH111646A
JPH111646A JP17309297A JP17309297A JPH111646A JP H111646 A JPH111646 A JP H111646A JP 17309297 A JP17309297 A JP 17309297A JP 17309297 A JP17309297 A JP 17309297A JP H111646 A JPH111646 A JP H111646A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】着色剤組成物としての本来の目的を十分に発揮
でき、かつ一般に家庭で行われている洗濯で消去可能な
着色剤組成物を提供する。 【解決手段】少なくとも着色剤及び水溶性であり、水溶
液にした場合でも低粘度であり、界面活性効果又は湿潤
効果を有する物質である消去剤を含有する消去性着色剤
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は消去性着色剤組成物
に関する。さらに詳しくは、着色剤の消去性をさらに向
上させた消去性着色剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、着色剤組成物は色彩表現を与える
ため、顔料又は染料を着色剤として用いていたが、誤っ
て衣服に付いた場合などシミや汚れが残ってしまう問題
を有していた。この問題を解決すべく消去性に優れた着
色剤組成物について多くの技術が開示されており、着色
剤自体の消去性を向上させたウォッシャブルマーカー用
インキ、繊維選別用着色剤などが公知となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の消去性着色剤は、従来のものよりは消去性において向
上しているものの、洗濯により完全に消去できるほどの
消去性を有していなかった。すなわち、それらが通常上
市されている形態である40%水溶液をそのままあるい
は希釈させてインキ、絵具、墨汁などに使用した場合、
衣服に付いたものの色、濃度、付着量などによっては、
一般に家庭でなされているような洗濯で完全に消去する
のが困難な場合があり、洗濯温度を極端に上げるか、長
時間かけて洗濯するなどの処置が必要となる。
【0004】また、これらの着色剤を用いて着色剤組成
物とした場合、含有する定着剤を減らす等、着色剤組成
物の組成を変化させることによっても消去性を向上させ
ることができる。しかしながら、この場合は滲みが生じ
やすくなるなど、目的の被塗物に塗布した場合において
安定した塗膜を得られにくくなり、着色剤組成物として
の本来の目的を発揮することができなくなるといった問
題を引き起こしていた。
【0005】以上のように、着色剤組成物としての本来
の目的を十分に発揮でき、かつ一般に家庭で行われてい
る洗濯で消去可能な着色剤組成物は、未だ開発されてい
なかったのが現状である。
【0006】本発明の課題は、かかる問題を解決すべ
く、着色剤組成物としての目的を損なうことなく、衣服
に誤って付着した場合でも、家庭で一般に行われている
簡便な洗濯で完全に消去することができる消去性着色剤
組成物を提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題
を解決すべく、消去性着色剤組成物の組成について鋭意
検討した結果、着色剤に消去剤を配合することにより、
着色剤の色、濃度、付着量にとらわれず、一般で家庭で
行われている洗濯で消去可能な消去性を実現できること
を見いだした。請求項1の発明は、少なくとも着色剤及
び消去剤を含有する消去性着色剤組成物である。
【0008】本発明の着色剤組成物が消去性において優
れているのは、着色剤として分子鎖の長いものを使用す
ることにより、繊維への浸透を抑制し、さらに消去剤を
添加することにより繊維上での湿潤状態を作り、繊維の
ミセルが絞るのを防止し、繊維に浸透した染料ポリマー
を流れ出しやすくするためである。なお、本発明でいう
消去剤とは、水溶性であり、水溶液にした場合でも低粘
度であり、界面活性効果又は湿潤効果を有する物質が該
当する。
【0009】水溶性であることが必要な理由は、下記に
示す着色剤が、一般に水溶性のものとして提供されてい
ること、一般家庭では水を溶媒として洗濯することに基
づく。また、界面活性効果又は湿潤効果を有するもの
は、洗濯時において溶媒である水と着色剤微粒子との結
合を促進させるためであると推測できる。なお、低粘度
であることが必要な理由は、本発明の着色剤組成物を墨
汁やマーカー用インキとして用いる場合にその筆記特性
を確保するために必要だからであって、着色剤組成物自
体の消去性を向上させるための直接的な理由ではない。
【0010】上記消去剤として好適なものにポリエチレ
ングリコール、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、高
級アルコール硫酸ナトリウム及びポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンビタミンモ
ノラウレート等のポリオキシエチレン誘導体が挙げられ
る。これらの化合物は上記消去剤に必要とされる条件に
関して優れた性質を有しており、着色剤に添加して着色
剤組成物とした場合、優れた消去性を実現させる。
【0011】本発明の着色剤組成物における着色剤と
は、その消去性を向上させ、繊維への染着力が少ない易
消去性着色剤を意味し、一般に、ウォッシャブルマーカ
ー用インキや繊維選別用インキとして提供されている。
したがって、本発明にいう着色剤とは色彩的表現を与え
るために添加される染料や顔料などのすべてを意味する
ものではない。本発明に用いるのに特に好適な着色剤と
して、下記の化学式の一般式で表わされる着色剤が例示
できる。
【化2】 (但し、Rは染料基、nは15以上 、Xは1〜16、
nとXの積が30〜200)
【0012】すなわち、分子中に少なくとも15反復単
位を有する水溶性の重合体界面活性剤であり、分子量は
少なくとも1000であり、重合鎖に結合した染料基R
を有している化合物である。染料基Rは発色部に相当す
るが、例えば以下の化学式で表されるものが例示でき
る。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】具体的な着色剤としては、元来繊維選別用
染料として用いられていたMilliken Chem
ical社製、商品名「VERSATINT」や、同じ
くMilliken Chemical社製のマーカー
用インキ 商品名「PALMER」をいう。本発明にお
いてはこれらの着色剤の使用が望ましいが、特に限定さ
れるものではない。
【0016】本発明の消去性着色剤組成物は、その用途
において特に限定されるものではなく、広く描画材等と
して使用することができる。例えば、墨汁、マーカー用
インキ、絵具としての使用においても優れており、この
用途に好適に用いることができるように公知の各種添加
剤を配合した場合でも、その消去性は損なわれることが
ない。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は少なくとも着色剤及び消
去剤を含有する消去性着色剤組成物である。
【0018】着色剤としては特に限定されるものではな
いが、発色効果を有するものであって、繊維への染着力
が少なく、水溶性でありかつ水溶液が低粘度であること
は必要である。具体的には既述のように元来繊維選別用
染料として用いられていたMilliken Chem
ical社製、商品名「VERSATINT」や、同じ
くMilliken Chemical社製のマーカー
用インキ 商品名「PALMER」が好適に用いられ
る。
【0019】着色剤の配合量は着色剤組成物全体に対し
て5〜95重量%(以下単に%と略記する。)であるこ
とが好ましい。これらの着色剤は通常40%水溶液とし
て提供されているため、固形分に換算すると2〜38%
となる。これらの範囲の中で10〜95%(固形分4〜
48%)が最適である。この範囲より過剰に配合すると
高粘度となり、場合によっては他の品質に影響を及ぼす
ことがあり、これらの範囲より少ない場合は、濃度不足
となる。具体的な配合量は着色剤の濃度と、着色剤の用
途に応じて個別的に決定すればよい。
【0020】着色剤は、単一の色彩を有するものを単独
で用いる必要はなく、2以上を調合して、各種の色を作
り出してもよい。具体的には例えば、赤と黄色のものを
混ぜて用いれば、橙の着色剤組成物を作ることができ
る。
【0021】消去剤としては、上記のように水溶性であ
り、水溶液にした場合でも低粘度であり、界面活性効果
又は湿潤効果を有するものであることが必要である。具
体的には、ポリエチレングリコール、直鎖アルキルベン
ゼンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸ナトリウム及び
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキ
シエチレンビタミンモノラウレート等のポリオキシエチ
レン誘導体が好適である。これらのうちでも特に重量平
均分子量600以上7000以下のポリエチレングリコ
ールが最適である。なお、7000を超える分子量のポ
リエチレングリコールは水溶液の粘性が高く使用用途に
よっては筆記特性に欠けるため好ましくない。
【0022】これらの消去剤の配合量としてはおよそ5
%以上であることが必要である。具体的には、消去性の
効果を向上させるためには、着色剤(固形分)の1/2
の配合量以上が好ましい。配合量の上限は特に限定され
るものではないが、着色剤(固形分)の配合量に対して
150%までにすることが好ましい。これより過剰に配
合すると、高粘度となり、用途によっては他の品質に悪
影響を及ぼすことが考えられるため好ましくない。
【0023】本発明の着色剤組成物は、消去剤の溶解の
ため必要に応じて水で希釈しても良い。水の配合量は9
0%以下であることが好ましい。この範囲より過剰に配
合すると、濃度不足となり、着色剤として好ましくな
い。ただし、既述の染料(商品名「VERSATIN
T」 Milliken Chemical社製)は通
常は40%水溶液で取り引きされているため、製造時に
おいては特に水を添加する必要がない場合もある。
【0024】本発明の消去性着色剤組成物には、必要に
応じて、定着剤、増量剤、、防腐剤、防カビ剤、香料、
アルコール、粘度調整剤、湿潤剤、消泡剤、レベリング
剤等の一般にマーカー、墨汁、絵具に使用される添加物
を配合しても良い。なお、防腐剤としては「プロクセル
XL−2」(ゼネカ社製)が好適に使用でき、添加量は
0〜1%の範囲が好ましい。防カビ剤としては「デンシ
ルP」(ゼネカ社製)が好適なものとして例示でき、添
加量は0〜1%程度が好適である。
【0025】本発明の消去性着色剤組成物は例えば次の
ような手順により製造することができる。まず、水に消
去剤、各種添加剤を溶解させ、15分間攪拌する。この
とき各種添加剤、消去剤を溶解する目的での範囲内で加
熱しても良い。その後着色剤を必要量添加し、30分攪
拌する。
【0026】また、水を添加しない場合は、市販の着色
剤の40%水溶液に直接消去剤及び添加剤を配合し、1
5分間攪拌する。このとき各種添加剤、消去剤を溶解す
る目的での範囲内で加熱しても良い。
【0027】
【実施例】以下本発明を実施例に基づいて詳細に説明す
る。但し、本発明は実施例にのみ限定されるものではな
い。
【0028】(消去剤の配合量)着色剤としてMell
iken Chemical社製商品名「PALER」
40%水溶液(表中の数値は固形分に換算)を水で希釈
し、消去剤としてポリエチレングリコール(重量平均分
子量3000)を表1に示す配合量でママコができない
ように攪拌しながら少しずつ添加し、完全に溶解させ
て、消去性着色剤組成物を得た。
【0029】
【表1】
【0030】(消去剤の分子量)着色剤としてMell
iken Chemical社製商品名「PALER」
40%水溶液(表中の数値は固形分に換算)水で希釈
し、20%としたものに、消去剤として分子量を変えた
表2のポリエチレングリコール20%をママコができな
いように攪拌しながら少しずつ添加し、完全に溶解させ
て、消去性着色剤組成物を得た。
【0031】
【表2】
【0032】(消去性試験)綿ブロードの試験布に実施
例、比較例の着色剤組成物を直接塗布し、室温で指触乾
燥するまで放置し、乾燥後、洗濯機で合成洗剤(花王社
製、商品名「アタック」)を使用(メーカー指定濃度に
なるように調整)して20℃で15分間洗濯を行い15
分水洗い後、綿ブロードの状態を目視試験により評価し
た。評価は、完全に消去できた場合に○、消去性向上の
効果はあるが完全には落ちない場合に△、着色剤のみで
の消去性と同等の場合、に×として表し、その結果を前
記表1及び表2に示した。
【0033】(筆記性試験)上記実施例5乃至9及び比
較例4乃至6の着色剤組成物を用いて、下記の割合で各
種添加物を用いて墨汁を製造し、筆で習字用半紙に筆記
して、その筆記特性を検討した。評価方法としては筆跡
に滲みが生じるか否か、粘性が高すぎて筆記特性が損な
われないか否かについて行い、双方を満足すると判断し
たものについては○、どちらかが一方でも満足できない
ものについては×として表し、その結果を上記表2に示
した。なお、防カビ剤としてはゼネカ社製、商品名「デ
ンシルP」を使用した。なお、部とは重量部を示す。 実施例、比較例の着色剤組成物 65部 水 100部 重量平均分子量3000のポリビニルアルコール 8部 防カビ剤 1部
【0034】表1の結果より着色剤の配合量に応じて消
去剤であるポリエチレングリコールの添加量を増量する
必要があることが判明した。特に、実施例4より、消去
剤を着色剤の1/2量以下とした場合は完全には消去す
ることができず、着色剤の量に応じて消去剤の配合量を
考慮する必要があることが判明した。
【0035】また、表2の結果より消去剤にポリエチレ
ングリコールを用いた場合は、その分子量に応じて消去
性が変化することが判明した。分子量が600以下の比
較例4では消去性に効果を奏するものの、完全には消去
することができず、分子量600以上の実施例5乃至9
及び比較例6において消去性が向上した。但し、分子量
が7000を超える比較例6においては、消去性は確保
されるものの、筆記特性が損なわれ、インキ組成物とし
ての用途には好ましくない結果を得た。
【0036】
【発明の効果】本発明は、少なくとも着色剤及び消去剤
を含有する消去性着色剤組成物であるので、衣服などに
誤って付着しても、一般に家庭で行われている洗濯によ
り完全に消去することができる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも着色剤及び消去剤を含有する消
    去性着色剤組成物。
  2. 【請求項2】消去剤がポリエチレングリコール、直鎖ア
    ルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸ナト
    リウム、ポリオキシエチレン誘導体のいずれか1又は2
    以上である請求項1に記載の消去性着色剤組成物。
  3. 【請求項3】請求項2記載のポリエチレングリコールの
    重量平均分子量が600以上7000以下である請求項
    2の消去性着色剤組成物。
  4. 【請求項4】着色剤が下記の一般式で表される化合物で
    ある請求項1乃至3に記載の消去性着色剤組成物。 【化1】 (ただし、Rは染料基、nは15以上、Xは1〜16、
    nとXの積が30〜200)
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載の消去性
    着色剤組成物を含有する墨汁。
  6. 【請求項6】請求項1乃至4のいずれかに記載の消去性
    着色剤組成物を含有する絵具。
  7. 【請求項7】請求項1乃至4のいずれかに記載の消去性
    着色剤組成物を含有するマーキングペン用インキ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008031240A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 Sakura Color Prod Corp 消去性墨汁
JP2008038076A (ja) * 2006-08-09 2008-02-21 Sakura Color Prod Corp 消去性着色材組成物
JP2008195871A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Hodogaya Chem Co Ltd 水消去性黒色インク組成物および水消去性書画用墨汁組成物
JP2013163826A (ja) * 2013-05-30 2013-08-22 Sakura Color Products Corp 消去性墨汁

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